JP2010107689A - ピッチ情報検出装置およびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】音響信号のピッチ情報を高精度に特定する。
【解決手段】検出値生成部30は、音響信号AのピークK_pから変化度Rに応じた速度で経時的に減少する検出値e_pの時系列(すなわち音響信号Aの包絡線)を生成する。情報特定部42は、検出値e_pの時系列から音響信号Aのピッチ情報Dを特定する。変化度設定部44は、ピッチ情報Dに応じて変化度Rを可変に設定する。例えば、変化度設定部44は、ピッチ情報Dの示すピッチPAが高いほど検出値e_pの変化の速度が高くなるように変化度Rを設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、音響のピッチ(基本周波数)に関する情報を音響信号から検出する技術に関する。
音響のピッチに関する情報(以下「ピッチ情報」という)を音響信号から検出する技術が従来から提案されている。例えば特許文献1には、音響信号のピーク値から経時的に減少する検出値の軌跡(すなわち音響信号の包絡線)からピークを検出するとともに各ピークの間隔からピッチを特定する方法が開示されている。
特開昭61−44330号公報
特許文献1の技術においては、検出値が固定の速度で変化する。したがって、検出値の変化の速度を高目に設定した場合には、本来の目標となるピークとは別個のピーク(例えば雑音に相当するピーク)が誤検出される可能性が高く、検出値の変化の速度を低目に設定した場合には、本来の目標となるピークが検出されない可能性が高いという問題がある。以上の事情を考慮して、本発明は、ピッチ情報を高精度に特定することを目的とする。
以上の課題を解決するために、本発明に係るピッチ情報検出装置は、音響信号のピークから変化度に応じた速度で経時的に絶対値が減少する検出値の時系列(すなわち、音響信号の包絡線)を生成する検出値生成手段と、前記検出値の時系列から前記音響信号のピッチ情報を順次に特定する情報特定手段と、前記ピッチ情報に応じて前記変化度を可変に設定する変化度設定手段とを具備する。例えば、変化度設定手段は、前記ピッチ情報の示すピッチが高いほど前記検出値の変化の速度が高くなるように前記変化度を設定する。以上の構成においては、ピッチ情報の特定に利用される検出値が音響信号のピッチ情報に応じた速度で変化するから、検出値の変化の速度がピッチ情報に拘わらず所定値に固定された構成と比較して、音響信号のピッチ情報を高精度に特定することが可能である。
本発明の好適な態様において、前記検出値生成手段は、基準値と音響信号の強度とで絶対値が大きい方を前記検出値として順次に選択する比較手段と、前記変化度設定手段が設定した変化度に応じた速度で前記基準値の絶対値が経時的に減少するように前記変化度と前記検出値とから前記基準値を順次に算定する基準値算定手段とを含む。以上の態様においては、基準値と音響信号の強度との比較に応じて検出値が生成されるから、例えば音響信号のピークを検出したうえで当該ピークの強度から検出値の時系列を設定する構成と比較して、検出値の時系列を簡易かつ確実に生成することが可能となる。なお、音響信号の強度とは、音響信号の振幅やパワー(振幅の自乗和)を意味する。
本発明の好適な態様に係るピッチ情報検出装置は、ピッチ情報と変化度とを対応させて記憶する記憶手段を具備し、変化度設定手段は、情報特定手段が特定したピッチ情報に対応する変化度を記憶手段から取得する。以上の態様においては、ピッチ情報に対応する変化度が記憶手段から取得されるので、例えばピッチ情報を利用した演算で変化度を算定する構成と比較して、変化度設定手段による処理の負荷が軽減されるという利点がある。
本発明の好適な態様において、変化度設定手段は、ピッチ情報を変数とする演算を実行することで変化度を算定する。以上の態様においては、ピッチ情報を変数とする演算で変化度が算定されるから、ピッチ情報と変化度とを対応させて記憶する記憶装置を利用して変化度を特定する構成と比較して、変化度の特定に必要な記憶装置の容量が削減されるという利点がある。
また、以上の各態様に係るピッチ情報検出装置は、音声の処理に専用されるDSP(Digital Signal Processor)などのハードウェア(電子回路)によって実現されるほか、CPU(Central Processing Unit)などの汎用の演算処理装置とプログラムとの協働によっても実現される。本発明に係るプログラムは、音響信号のピークから変化度に応じた速度で経時的に絶対値が減少する検出値の時系列を生成する検出値生成処理と、前記検出値の時系列から前記音響信号のピッチ情報を順次に特定する情報特定処理と、前記ピッチ情報に応じて前記変化度を可変に設定する変化度設定処理とをコンピュータに実行させる。以上のプログラムによれば、本発明に係るピッチ情報検出装置と同様の作用および効果が奏される。本発明のプログラムは、コンピュータが読取可能な記録媒体に格納された形態で利用者に提供されてコンピュータにインストールされるほか、通信網を介した配信の形態でサーバ装置から提供されてコンピュータにインストールされる。
<A:第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係るピッチ情報検出装置のブロック図である。ピッチ情報検出装置100には音響信号Aが供給される。音響信号Aは、音響の時間軸上の波形を表す強度(振幅またはパワー)aの時系列である。音響信号Aの供給元(図示略)は、例えば、周囲の音響に応じた音響信号Aを生成する収音機器や、記録媒体から音響信号Aを取得して出力する再生装置である。ピッチ情報検出装置100は、音響信号Aからピッチ情報Dを特定して出力する。ピッチ情報Dは、音響信号Aのピッチに関連する情報である。本形態のピッチ情報Dは、音響信号Aの音高を識別するためのノートナンバfnである。
図1に示すように、ピッチ情報検出装置100は、演算処理装置12と記憶装置14とを含むコンピュータシステムで実現される。記憶装置14は、音響信号Aからピッチ情報Dを特定するためのプログラムや各種のデータを記憶する。半導体記録媒体や磁気記録媒体などの公知の記録媒体が記憶装置14として任意に採用される。
演算処理装置12は、記憶装置14に格納されたプログラムを実行することで複数の要素(信号区分部22,フィルタ処理部24,検出値生成部30,情報特定部42,変化度設定部44)として機能する。なお、音響信号Aの処理に専用される電子回路(DSP)が演算処理装置12の各要素を実現する構成や、演算処理装置12の各要素を複数の集積回路に分散的に搭載した構成も採用される。
信号区分部22は、音響信号Aを時間軸上で複数の区間(以下「単位区間」という)に区分する。フィルタ処理部24は、各単位区間の音響信号Aの高域成分を抑制するローパスフィルタまたはバンドパスフィルタである。なお、フィルタ処理部24による処理後の音響信号Aを信号区分部22が各単位区間に区分する構成も採用される。
検出値生成部30は、信号区分部22およびフィルタ処理部24による処理後の音響信号Aの各ピークでの強度aから経時的に変化する検出値(e_p,e_n)の時系列を生成する。検出値生成部30は、正側処理部32と負側処理部34とで構成される。以下の説明において、添字「_p」が付加された符号は正側処理部32(正数の強度a)に関する要素を意味し、添字「_n」が付加された符号は負側処理部34(負数の強度a)に関する要素を意味する。
図2は、検出値生成部30の動作を説明するためのタイミングチャートである。図2に示すように、正側処理部32は、音響信号Aのうち強度aが正数であるピークK_pに対応する検出値e_pの時系列を生成する。一方、負側処理部34は、音響信号Aのうち強度aが負数であるピークK_n(すなわちディップ)に対応する検出値e_nの時系列を生成する。図2から把握されるように、検出値e_pの時系列(軌跡)は音響信号Aの正側の包絡線に相当し、検出値e_nの時系列は音響信号Aの負側の包絡線に相当する。すなわち、検出値生成部30は、音響信号Aの包絡線を検出する要素としても把握される。
図3は、検出値生成部30のブロック図である。図3に示すように、正側処理部32は、比較部52と遅延部54と基準値算定部56とを含んで構成される。基準値算定部56は基準値x_pを順次に算定する。比較部52は、基準値算定部56が算定した基準値x_pと音響信号Aの強度aとを順次に比較し、基準値x_pおよび強度aのうちの大きい方を検出値e_pとして選択する。したがって、図2に示すように、音響信号Aの正側のピークK_pにて強度aが基準値x_pを上回る区間Q1_p内では強度aが検出値e_pとして順次に選択され、基準値x_pが強度aを上回る区間Q2_p内では基準値x_pが検出値e_pとして順次に選択される。図3に示すように、検出値e_pは、遅延部54にて所定長(例えば音響信号Aの1サンプル分の時間)だけ遅延されたうえで情報特定部42と基準値算定部56とに供給される。
基準値算定部56は、比較部52が順次に選択する検出値e_pと変化度Rとから基準値x_pを算定する。さらに詳述すると、基準値算定部56は、検出値e_pと変化度Rとの乗算値を基準値x_pとして順次に算定する乗算器である。変化度Rは1を下回る正数に設定される。したがって、基準値x_pが強度aを上回る図2の区間Q2_p内において、比較部52による検出値e_p(基準値x_p)は、音響信号Aの正側のピークK_pの強度a(極大値)から変化度Rに応じた速度で経時的に減少する。変化度Rが小さいほど検出値e_pの経時的な変化は急峻となり、変化度Rが大きい(1に近い)ほど検出値e_pの経時的な変化は緩慢となる。
図3の負側処理部34は、正側処理部32と同様に、比較部52と遅延部54と基準値算定部56とを含んで構成される。ただし、各数値の大小や正負の関係が正側処理部32とは逆転する。さらに詳述すると、負側処理部34の基準値算定部56が算定する基準値x_nは負数であり、基準値x_nおよび音響信号Aの強度aのうちの小さい方(絶対値が大きい方)を比較部52が検出値e_nとして順次に選択する。すなわち、図2に示すように、音響信号Aの負側のピークK_n(ディップ)にて強度aが基準値x_nを下回る区間Q1_n内では強度aが検出値e_nとして選択され、基準値x_nが強度aを下回る区間Q2_n内では基準値x_nが検出値e_nとして選択される。変化度Rは正側処理部32と共通(1を下回る正数)であるから、図2の区間Q2_n内において、検出値e_n(基準値x_n)の絶対値は、音響信号Aの負側のピークK_nの強度a(極小値)から変化度Rに応じた速度で経時的に減少する。
図1や図3の情報特定部42は、正側処理部32が生成した正側の検出値e_pの時系列と負側処理部34が生成した負側の検出値e_nの時系列とからピッチ情報Dを特定する。例えば、情報特定部42は、正側の検出値e_pが増加から減少に反転する地点を正側のピークK_pとして検出し、各ピークK_pの間隔(音響信号Aの周期)から音響信号AのピッチP1を特定する。同様に、情報特定部42は、負側の検出値e_nが減少から増加に反転する地点を負側のピークK_nとして検出し、各ピークK_nの間隔(音響信号Aの周期)からピッチP2を特定する。そして、情報特定部42は、ピッチP1とピッチP2とから確定的なピッチPAを特定する。例えば、ピッチP1およびピッチP2のうち大きい方をピッチPAとして特定する方法や、ピッチP1とピッチP2との平均値をピッチPAとして特定する方法が好適である。さらに、本形態の情報特定部42は、ピッチPAに対応するノートナンバfnをピッチ情報Dとして決定する。ノートナンバfnの特定には公知の技術が任意に採用される。情報特定部42が特定したピッチ情報Dは、ピッチ情報検出装置100の外部に提供されて各種の処理に利用されるほか、図1および図3の変化度設定部44に供給される。
変化度設定部44は、検出値生成部30(正側処理部32,負側処理部34)にて使用される変化度Rをピッチ情報Dに応じて可変に設定する。変化度設定部44は、単位区間毎に変化度Rを更新する。すなわち、各基準値算定部56に設定される変化度Rは、1個の単位区間の最初に更新されてから直後の単位区間にて新たな変化度Rに更新されるまで維持される。ピッチ情報Dに応じた変化度Rの設定には図4のテーブルTが使用される。テーブルTは事前に作成されて記憶装置14に格納される。
図4に示すように、テーブルTは、ピッチ情報D(ノートナンバfn)の各数値(fn1,fn2,……)と変化度Rの各数値(R1,R2,……)とを対応付ける。変化度設定部44は、情報特定部42が特定したピッチ情報Dに対応する変化度Rを記憶装置14のテーブルTから取得して検出値生成部30(正側処理部32および負側処理部34)の基準値算定部56に供給する。テーブルTにおいては、ピッチ情報Dのノートナンバfnが大きい(すなわち音響信号AのピッチPAが高い)ほど変化度Rが小さくなるようにピッチ情報Dと変化度Rとが対応付けられる。したがって、音響信号AのピッチPAが高いほど基準値x_pおよび基準値x_nの経時的な変化は急峻となる。
以上のように音響信号AのピッチPAに応じて基準値x_pおよび基準値x_nの変化度Rが可変に設定されるから、以下に詳述するように、変化度Rが固定された構成(以下「対比例」という)と比較してピッチ情報D(ピッチPA)を高精度に特定することが可能である。なお、以下では音響信号Aの正側のピークK_pのみに着目するが、負側のピークK_pに着目した場合にも同様の効果が実現される。
図5は、音響信号A(ピッチPA)の波形の模式図である。音響信号Aには、本来のピッチPAに対応した周期TPAで発生するピークK_p以外にも局所的なピークH_pが発生する。ピークH_pは、例えば音響信号Aに重畳された雑音の成分である。対比例のもとで、基準値x_pが急峻に変化するように変化度Rを低目の固定値に設定した場合、図5に破線で示すように、音響信号AのピークK_pに加えてピークH_pにおいても強度aが基準値x_pを上回るから、ピークK_pおよびピークH_pの双方が検出値e_pの軌跡から検出される。したがって、図5の周期T1や周期T2に対応する不正確なピッチが特定される。
一方、第1実施形態においては、音響信号AのピッチPAが低いほど検出値e_pおよび検出値e_nの変化の速度が低くなるように変化度Rが可変に設定されるから、図5に示すように、ピークK_pの強度aは基準値x_pを上回るが、ピークH_pの強度aは基準値x_pを下回る。したがって、ピークK_pのみが検出値e_pの軌跡から検出され、各ピークK_pの周期TPAに対応するピッチPAが正確に検出される。
図6は、ピッチPAが高い音響信号Aの波形の模式図である。音響信号Aには、ピッチPAに対応する周期TPAで正側のピークK_pが発生するが、各ピークK_pにおける強度aは随時に変化する。いま、図5の場合におけるピークH_pの誤検出を回避する観点から、対比例のもとで、基準値x_pが緩慢に変化するように変化度Rを高目の固定値に設定した場合、高いピークK_pの強度aは基準値x_pを上回るが、低いピークK_pの強度aは基準値x_pを下回る。したがって、高いピークx_pの周期T3に対応するピッチが誤検出される。
一方、第1実施形態においては、音響信号AのピッチPAが高いほど検出値e_pおよび検出値e_nの変化の速度が高くなるように変化度Rが可変に設定されるから、図6に示すように、音響信号Aの総てのピークK_pが検出値e_pの軌跡から正確に検出される。したがって、各ピークK_pの周期TPAに対応するピッチPAを正確に検出できるという利点がある。
<B:第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態において作用や機能が第1実施形態と同等である要素については以上と同じ符号を付して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
第1実施形態の変化度設定部44は、ピッチ情報Dに応じた変化度Rの特定にテーブルTを利用した。第2実施形態の変化度設定部44は、ピッチ情報Dを変数とする演算を実行することで変化度Rを算定する。例えば、変化度設定部44は、以下の数式(1)の演算を実行することで変化度Rを算定する。
R=10d/20 ……(1)
数式(1)の変数dは以下の数式(2)で定義される。数式(2)における変数Gは、音響信号Aの標準的なピッチに対応した1周期内での基準値x(x_p,x_n)の減衰量を意味する負数(例えば-12[dB])であり、変数FSは音響信号Aの標本化周波数[Hz]である。数式(2)の変数FXは、ピッチ情報Dが示すノートナンバfnを変数として以下の数式(3)で定義される。すなわち、変数FXは、ノートナンバfnに対応する周波数[Hz]を意味する。例えば、ノートナンバfnが基準値(69)である場合に変数FXは440[Hz]となる。
d=G/(FS/FX) ……(2)
FX=440×2(fn−69)/12 ……(3)
数式(3)から理解されるように、ピッチ情報Dのノートナンバfnが大きいほど変数FXは大きい数値となる。したがって、第1実施形態と同様に、ノートナンバfnが大きいほど変化度Rは小さくなる。すなわち、音響信号AのピッチPAが高いほど、検出値e_pおよび検出値e_nの経時的な変化は急峻となる。したがって、第1実施形態と同様の効果が実現される。
また、変化度設定部44による演算で変化度Rが算定されるから、第1実施形態のテーブルTを記憶装置14に格納する必要がない。したがって、記憶装置14に必要な容量が削減されるという利点がある。もっとも、テーブルTを利用する第1実施形態によれば、変化度Rの演算が不要であるから、変化度設定部44(演算処理装置12)による処理の負荷が軽減されるという利点がある。
なお、変化度Rの演算式は以上の例示(数式(1)から数式(3))に限定されない。また、第1実施形態のテーブルTは、数式(1)から数式(3)のような演算で算定された変化度Rと演算に使用されたピッチ情報Dと対応付けることで作成される。
<C:変形例>
以上に例示した各形態には様々な変形が加えられる。具体的な変形の態様を例示すれば以下の通りである。なお、以下の例示から2以上の態様を任意に選択して組合せてもよい。
(1)変形例1
以上の各形態においては検出値生成部30を正側処理部32と負側処理部34とで構成したが、検出値生成部30が正側処理部32および負側処理部34の一方のみを具備する構成も好適である。例えば、検出値生成部30が正側処理部32のみを具備する構成では、正側の検出値e_pから検出される各ピークK_pの間隔から音響信号AのピッチPAが特定される。
(2)変形例2
ピッチ情報Dは、音響信号AのピッチPAに関連する情報という意味であり、以上の各形態におけるノートナンバfnには限定されない。例えば、音響信号AのピッチPAやピッチPAに対応する周期(ピッチ周期)をピッチ情報Dとして特定する構成も好適である。
(3)変形例3
以上の各形態においては基準値x(x_p,x_n)と強度aとの比較の結果から検出値e(e_p,e_n)を特定したが、検出値eを生成する方法は任意である。例えば、公知の方法で音響信号AのピークK(K_p,K_n)を検出し、正側のピークK_pから変化度Rに応じた速度で経時的に減少するように検出値e_pの時系列(正側の包絡線)を生成するとともに、負側のピークK_nから変化度Rに応じた速度で絶対値が経時的に減少するように検出値e_nの時系列(負側の包絡線)を生成する構成が採用される。ピッチ情報Dは、検出値e_pまたは検出値e_nの時系列(包絡線)と音響信号Aとの各交点の間隔に応じて特定される。以上の例示から理解されるように、検出値生成部30は、音響信号AのピークKから変化度Rに応じた速度で経時的に検出値eの絶対値が減少する(すなわち、音響信号Aの包絡線の傾斜が変化度Rに応じて制御される)ように検出値eの時系列を特定する要素として包括され、第1実施形態の基準値xと強度aとの比較は必須の要件ではない。
(4)変形例4
基準値算定部56が変化度Rと検出値e(e_p,e_n)とから基準値x(x_p,x_n)を算定する方法は適宜に変更される。例えば、検出値e_pから変化度Rを減算することで基準値x_pを算定する構成や、検出値e_nに変化度Rを加算することで基準値x_nを算定する構成が採用される。すなわち、変化度Rに応じた速度で経時的に変化する(正側の基準値x_pが減少し、または負側の基準値x_nが増加する)ように基準値xが算定される構成であれば、基準値xを算定する具体的な方法は本発明において任意である。そして、基準値xの算定の方法に拘わらず、ピッチ情報Dが示すピッチPAが高いほど基準値xの変化の速度が高くなるように変化度Rを設定する構成が好適である。
本発明の第1実施形態に係るピッチ情報検出装置のブロック図である。 検出値生成部の動作を説明するための概念図である。 検出値生成部のブロック図である。 変化度の特定に使用されるテーブルの概念図である。 第1実施形態の効果を説明するための概念図である。 第1実施形態の効果を説明するための概念図である。
符号の説明
100……ピッチ情報検出装置、12……演算処理装置、14……記憶装置、22……信号区分部、24……フィルタ処理部、30……検出値生成部、32……正側処理部、34……負側処理部、42……情報特定部、44……変化度設定部、52……比較部、54……遅延部、56……基準値算定部。

Claims (6)

  1. 音響信号のピークから変化度に応じた速度で経時的に絶対値が減少する検出値の時系列を生成する検出値生成手段と、
    前記検出値の時系列から前記音響信号のピッチ情報を順次に特定する情報特定手段と、
    前記ピッチ情報に応じて前記変化度を可変に設定する変化度設定手段と
    を具備するピッチ情報検出装置。
  2. 前記検出値生成手段は、
    基準値と音響信号の強度とで絶対値が大きい方を前記検出値として順次に選択する比較手段と、
    前記変化度設定手段が設定した変化度に応じた速度で前記基準値の絶対値が経時的に減少するように前記変化度と前記検出値とから前記基準値を順次に算定する基準値算定手段とを含む
    請求項1のピッチ情報検出装置。
  3. 前記変化度設定手段は、前記ピッチ情報の示すピッチが高いほど前記検出値の変化の速度が高くなるように前記変化度を設定する
    請求項1または請求項2のピッチ情報検出装置。
  4. ピッチ情報と変化度とを対応させて記憶する記憶手段を具備し、
    前記変化度設定手段は、前記情報特定手段が特定したピッチ情報に対応する変化度を前記記憶手段から取得する
    請求項1から請求項3の何れかのピッチ情報検出装置。
  5. 前記変化度設定手段は、前記ピッチ情報を変数とする演算を実行することで前記変化度を算定する
    請求項1から請求項3の何れかのピッチ情報検出装置。
  6. 音響信号のピークから変化度に応じた速度で経時的に絶対値が減少する検出値の時系列を生成する検出値生成処理と、
    前記検出値の時系列から前記音響信号のピッチ情報を順次に特定する情報特定処理と、
    前記ピッチ情報に応じて前記変化度を可変に設定する変化度設定処理と
    をコンピュータに実行させるプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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