JP2010107253A - 液体容器 - Google Patents

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teruyuki Kamikawa
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Abstract

【課題】小型化を図りながら、容器本体に対して蓋部材の向きがばらつくのを抑制することが可能な液体容器を提供する。
【解決手段】このR1試薬容器(液体容器)100は、液体を収容するための収容部103、および、収容部103の上面に接続され、上端に開口102aが設けられた円筒部102を含む容器本体101と、開口102aを閉塞するための蓋部材130と、蓋部材130を回動可能に支持するとともに、アーム部140bを有する支持部材140とを備え、容器本体101の円筒部102は、アーム部140bが円筒部102に対して所定の方向に取り付けられた場合にのみ蓋部材130が開口102aを閉塞可能となるように、アーム部140bの取付方向を規制しつつ、アーム部140bの円筒部102への取り付けを可能とする切欠溝102bおよび突出部102fを有する。
【選択図】図15

Description

本発明は、液体容器に関し、特に、開口を閉塞するための蓋部材を備えた液体容器に関する。
従来、開口を閉塞するための蓋部材を備えた液体容器が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1の実施の形態1には、上端に開口を有する容器本体と、蓋部材が取り付けられたレバーと、レバーを回動可能に支持するヒンジガイド(支持部材)とを備えた試薬容器(液体容器)が開示されている。この試薬容器の容器本体は、平坦状の上面を有し、この平坦状の上面から上方に突出する円筒形状の円筒部の上端に開口が設けられている。そして、ヒンジガイドは、容器本体の平坦状の上面のうち円筒部が設けられていない領域に設けられた突起部に取り付けられている。
また、上記特許文献1の実施の形態2には、上端に開口を有する容器本体と、蓋部材が取り付けられたレバーと、レバーを回動可能に支持するアーム部(支持部材)と、アーム部が取り付けられた円筒形状のアーム設置部とを備えた試薬容器(液体容器)が開示されている。この試薬容器の容器本体は、平坦状の上面を有し、この平坦状の上面から上方に突出する円筒形状の円筒部の上端に開口が設けられている。そして、円筒形状のアーム設置部は、開口が設けられた円筒形状の円筒部の外周面を取り囲むように配置されている。
特開2004−156971号公報
しかしながら、上記特許文献1の実施の形態1の試薬容器では、ヒンジガイド(支持部材)が取り付けられる突起部を設けるための平坦面を、容器本体の平坦状の上面のうち円筒部が設けられていない領域に形成する必要があるので、平坦状の上面領域が大きくなり、試薬容器が大型化するという問題点がある。
また、上記特許文献1の実施の形態2の試薬容器では、円筒形状のアーム設置部が円筒形状の円筒部の外周面を取り囲むように配置される構成であるので、円筒部にアーム設置部が取り付けられた際の円筒部に対するアーム設置部の向きを一定にするのは困難であるという不都合がある。このため、アーム設置部に取り付けられたアーム部の向きも容器本体に対して一定にするのが困難であるので、蓋部材の向きが容器本体に対してばらつくという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、小型化を図りながら、容器本体に対して蓋部材の向きがばらつくのを抑制することが可能な液体容器を提供することである。
課題を解決するための手段および発明の効果
上記目的を達成するために、この発明の一の局面における液体容器は、液体を収容するための収容部、および、収容部の上面に接続され、上端に開口が設けられた開口設置部を含む容器本体と、開口を閉塞するための蓋部材と、蓋部材を回動可能に支持するとともに、開口設置部と接続する接続部を有する支持部材とを備え、容器本体の開口設置部は、接続部が開口設置部に対して所定の方向に取り付けられた場合にのみ蓋部材が開口を閉塞可能となるように、接続部の取付方向を規制しつつ、接続部の開口設置部への取り付けを可能とする取付規制部を有する。
この発明の一の局面による液体容器では、上記のように、支持部材の接続部を開口設置部に取り付ける取付規制部を設けることによって、容器本体の開口設置部以外の上面部分に支持部材を取り付ける取付部を設ける必要がないので、液体容器を小型化することができる。また、取付規制部を、接続部が開口設置部に対して所定の方向に取り付けられた場合にのみ蓋部材が開口を閉塞可能となるように支持部材の接続部の取付方向を規制するように構成することによって、蓋部材を回動可能に支持する支持部材の向きを容器本体に対して一定にすることができるので、容器本体に対して蓋部材の向きがばらつくのを抑制することができる。これにより、自動で蓋部材を開閉する機能を備えた自動容器蓋開閉装置にこの液体容器をセットする場合に、容器本体を所定の向きにセットするだけで、容易に、蓋部材を一定方向に向けることができるので、蓋部材の開閉を精度よく行うことができる。
上記一の局面による液体容器において、好ましくは、取付規制部は、開口設置部の側方の所定方向からの接続部の開口設置部への取り付けを可能とする取付部と、接続部が開口設置部の側方の所定方向とは異なる方向から開口設置部の取付部に取り付けられた場合に、開口が蓋部材により閉塞されることを防ぐための閉塞防止部とを含む。このように構成すれば、ユーザは、蓋部材が開口を閉塞できない状態であることを確認することによって、より容易に、接続部の取付方向が誤っていることを認識することができる。そのため、容器本体に対する蓋部材の向きがばらつくのを抑制することができる。
この場合、好ましくは、支持部材の接続部は、アーム部を含み、取付部は、開口設置部の側面に設けられ、アーム部が嵌め込まれる嵌め込み方向に延びる切欠溝を含み、閉塞防止部は、アーム部が所定の嵌め込み方向とは反対の方向から切欠溝に嵌め込まれた場合に、支持部材が当接される突出部を含む。このように構成すれば、切欠溝に沿ってアーム部を嵌め込むことによって、容易に、支持部材の向きが容器本体に対して一定になるので、容易に、容器本体に対する蓋部材の向きがばらつくのを抑制することができる。また、アーム部を所定の嵌め込み方向とは反対の誤った方向に嵌め込んだ場合には、支持部材が突出部に当接されるので、容易に、ユーザがアーム部の取付方向が誤っていることを認識することができる。これによっても、容器本体に対する蓋部材の向きがばらつくのを抑制することができる。
上記取付規制部が切欠溝を含む構成において、好ましくは、開口設置部は、略円筒形状に形成され、支持部材のアーム部は、一対のアーム部であり、取付規制部の切欠溝は、略円筒形状の開口設置部の側面に設けられ、一対のアーム部が嵌め込まれる一対の切欠溝であり、一対の切欠溝は、それぞれ、一対のアーム部の切欠溝側の側面に略平行な平坦面状の溝底面を有する。このように構成すれば、アーム部を切欠溝に取り付けた状態でアーム部の側面と切欠溝の溝底面とを面接触させることができるので、略円筒形状の開口設置部に対するアーム部の向きを容易に一定にすることができる。
上記取付規制部が切欠溝を含む構成において、好ましくは、切欠溝は、アーム部の嵌め込み方向側から見た場合に、略コの字形状を有し、アーム部は、略コの字形状の切欠溝の溝幅と略同じ大きさの厚みを有する。このように構成すれば、略コの字形状の切欠溝に嵌め込まれたアーム部は、厚み方向(上下方向)への移動が規制されるので、アーム部の向きが開口設置部に対して上下方向に傾斜した向きになるのを抑制することができ、その結果、容器本体に対して蓋部材の向きが上下方向に傾斜した向きになるのを抑制することができる。
上記取付規制部が切欠溝を含む構成において、好ましくは、支持部材のアーム部は、互いに平行に設けられた一対のアーム部であり、一対のアーム部の先端部は、それぞれ、先端に向かうにつれて一対のアーム部の間隔が広くなるように構成されている。このように構成すれば、アーム部を切欠溝に嵌め込み易くすることができる。
この場合、一対のアーム部の先端部の一対の切欠溝側には、それぞれ、面取部が設けられている。このように構成すれば、アーム部の先端に設けられた面取部により、アーム部を切欠溝に嵌め込み易くすることができる。
上記一の局面による液体容器において、好ましくは、蓋部材の回動の支点は、開口の近傍に配置されている。このように構成すれば、蓋部材の回動範囲が小さくなるので、液体容器を比較的狭いスペースに配置することができる。
上記一の局面による液体容器において、好ましくは、容器本体は、側面に凸部または凹部を有し、凸部を有する容器本体の凸部は、凹部を有する容器本体の凹部に嵌め込み可能に構成されている。このように構成すれば、容器本体の凸部を容器本体の凹部に嵌め込むことによって、2つの液体容器を容易に所定の向きに配列させることができるので、容易に、それぞれの蓋部材を同じ向きに揃えて配置することができる。これにより、自動容器蓋開閉装置を用いてこれらの液体容器の蓋部材を開閉する場合に、2つの液体容器を一組にして、容易に、蓋部材の向きを揃えて装置にセットすることができる。
上記一の局面による液体容器において、好ましくは、容器本体は、平面的に見た場合に、容器本体の方向を一義的に定める部分を含む形状を有する。このように構成すれば、自動容器蓋開閉装置にこの液体容器をセットする場合に、容易に、液体容器を所定の向きにセットすることができるので、より容易に、液体容器の蓋部材を一定方向に向けて装置にセットすることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態による試薬容器を用いる分析装置の全体構成を示した斜視図である。図2〜図14は、それぞれ、図1に示した一実施形態による試薬容器を用いる分析装置の詳細な構成を説明するための図である。まず、図1〜図14を参照して、本発明の一実施形態による試薬容器100、110および120を用いる分析装置1の構成について説明する。
本発明の一実施形態による試薬容器100、110および120を用いる分析装置1は、血液などの検体を用いてB型肝炎、C型肝炎、腫瘍マーカおよび甲状腺ホルモンなど種々の項目の検査を行うための装置である。この分析装置1では、測定対象である血液などの検体に含まれる抗原に結合した捕捉抗体(R1試薬)に磁性粒子(R2試薬)を結合させた後に、結合(Bound)した抗原、捕捉抗体および磁性粒子を1次BF(Bound Free)分離部11(図1および図2参照)の磁石(図示せず)に引き寄せることにより、未反応(Free)の捕捉抗体を含むR1試薬を除去する。そして、磁性粒子が結合した抗原と標識抗体(R3試薬)とを結合させた後に、結合(Bound)した磁性粒子、抗原および標識抗体を2次BF分離部12の磁石(図示せず)に引き寄せることにより、未反応(Free)の標識抗体を含むR3試薬を除去する。さらに、分散液(R4試薬)、および、標識抗体との反応過程で発光する発光基質(R5試薬)を添加した後、標識抗体と発光基質との反応によって生じる発光量を測定する。このような過程を経て、標識抗体に結合する検体に含まれる抗原を定量的に測定している。
この分析装置1は、図1および図2に示すように、測定機構部2と、測定機構部2に隣接するように配置された検体搬送部(サンプラ)3と、測定機構部2に電気的に接続されたPC(パーソナルコンピュータ)からなる制御装置4とを備えている。
また、測定機構部2は、検体分注アーム5と、R1試薬分注アーム6と、R2試薬分注アーム7と、R3試薬分注アーム8と、反応部9と、キュベット供給部10と、1次BF分離部11と、2次BF分離部12と、ピペットチップ供給部13と、検出部14と、R4/R5試薬供給部15と、試薬設置部16とから構成されている。また、図3に示すように、測定機構部2における各機構(各種分注アーム、反応部9、試薬設置部16など)は、測定機構部2に設けられた制御部2aにより制御されている。また、検体搬送部3も制御部2aによって制御されるように構成されている。
制御部2aは、図4に示すように、CPU2bと、ROM2cと、RAM2dと、通信インタフェース2eとから主として構成されている。CPU2bは、ROM2cに記憶されているコンピュータプログラムおよびRAM2dに読み出されたコンピュータプログラムを実行することが可能である。ROM2cは、CPU2bに実行させるためのコンピュータプログラム及び当該コンピュータプログラムの実行に用いるデータなどを記憶している。RAM2dは、ROM2cに記憶しているコンピュータプログラムの読み出しに用いられる。また、これらのコンピュータプログラムを実行するときに、CPU2bの作業領域として利用される。通信インタフェース2eは、制御装置4に接続されており、検体の光学的な情報(標識抗体と発光基質との反応によって生じる発光量のデータ)を制御装置4に送信するとともに、制御装置4の制御部4aからの信号を受信するための機能を有している。また、通信インタフェース2eは、検体搬送部3および測定機構部2の各部を駆動するためのCPU2bからの指令を送信するための機能を有している。
検体搬送部3は、検体を収容した複数の試験管が載置されたラックを搬送可能に構成されている。また、検体搬送部3は、検体を収容した試験管を検体分注アーム5による検体吸引位置1a(図2参照)まで搬送するように構成されている。
制御装置4は、図5に示すように、制御部4aと、表示部4bと、キーボード4cとから主として構成されたコンピュータ401によって構成されている。
制御部4aは、CPU401aと、ROM401bと、RAM401cと、ハードディスク401dと、読出装置401eと、入出力インタフェース401fと、通信インタフェース401gと、画像出力インタフェース401hとから主として構成されている。CPU401a、ROM401b、RAM401c、ハードディスク401d、読出装置401e、入出力インタフェース401f、通信インタフェース401g、および画像出力インタフェース401hは、それぞれ、バス401iによって接続されている。
CPU401aは、ROM401bに記憶されているコンピュータプログラムおよびRAM401cにロードされたコンピュータプログラムを実行することが可能である。そして、ハードディスク401dに記憶されたアプリケーションプログラム404aをCPU401aが実行することにより、コンピュータ401が制御装置4として機能する。
ROM401bは、マスクROM、PROM、EPROM、EEPROMなどによって構成されており、CPU401aに実行されるコンピュータプログラムおよびこれに用いるデータなどが記録されている。
RAM401cは、SRAMまたはDRAMなどによって構成されている。RAM401cは、ROM401bおよびハードディスク401dに記録されているコンピュータプログラムの読み出しに用いられる。また、これらのコンピュータプログラムを実行するときに、CPU401aの作業領域として利用される。
ハードディスク401dは、オペレーティングシステムおよびアプリケーションプログラム404aなど、CPU401aに実行させるための種々のコンピュータプログラムおよびそのコンピュータプログラムの実行に用いるデータがインストールされている。
読出装置401eは、フレキシブルディスクドライブ、CD−ROMドライブ、またはDVD−ROMドライブなどによって構成されており、可搬型記録媒体404に記録されたコンピュータプログラムまたはデータを読み出すことができる。また、可搬型記録媒体404には、免疫分析用のアプリケーションプログラム404aが格納されており、コンピュータ401がその可搬型記録媒体404からアプリケーションプログラム404aを読み出し、そのアプリケーションプログラム404aをハードディスク401dにインストールすることが可能である。
なお、上記アプリケーションプログラム404aは、可搬型記録媒体404によって提供されるのみならず、電気通信回線(有線、無線を問わない)によってコンピュータ401と通信可能に接続された外部の機器から上記電気通信回線を通じて提供することも可能である。たとえば、上記アプリケーションプログラム404aがインターネット上のサーバコンピュータのハードディスク内に格納されており、このサーバコンピュータにコンピュータ401がアクセスして、そのアプリケーションプログラム404aをダウンロードし、これをハードディスク401dにインストールすることも可能である。
また、ハードディスク401dには、たとえば、米マイクロソフト社が製造販売するWindows(登録商標)などのグラフィカルユーザインタフェース環境を提供するオペレーティングシステムがインストールされている。
入出力インタフェース401fは、たとえば、USB、IEEE1394、RS−232Cなどのシリアルインタフェース、SCSI、IDE、IEEE1284などのパラレルインタフェース、およびD/A変換器、A/D変換器などからなるアナログインタフェースなどから構成されている。入出力インタフェース401fには、キーボード4cが接続されており、ユーザがそのキーボード4cを使用することにより、コンピュータ401にデータを入力することが可能である。
通信インタフェース401gは、たとえば、Ethernet(登録商標)インタフェースである。コンピュータ401は、その通信インタフェース401gにより、所定の通信プロトコルを使用して測定機構部2との間でデータの送受信が可能である。
画像出力インタフェース401hは、LCDまたはCRTなどで構成された表示部4bに接続されており、CPU401aから与えられた画像データに応じた映像信号を表示部4bに出力するようになっている。
表示部4bは、検出部14による検出値に基づいて得られる分析結果などを表示するために設けられている。
キュベット供給部10は、複数のキュベットを収納可能に構成されており、検体分注アーム5による検体吐出位置1b(図2参照)にキュベットを1つずつ順次供給する機能を有している。
R1試薬分注アーム6は、試薬設置部16に設置されたR1試薬を吸引し、吸引したR1試薬を検体吐出位置1bに載置されたキュベットに分注(吐出)するように構成されている。また、R1試薬分注アーム6には、図2に示すように、R1試薬の吸引および吐出を行うためのピペット6aが取り付けられている。また、R1試薬分注アーム6は、図示しないキャッチャにより検体吐出位置1bに載置されたキュベットを反応部9に移送する機能を有している。
ピペットチップ供給部13は、投入された複数のピペットチップ(図示せず)を1つずつ検体分注アーム5によるチップ装着位置まで搬送する機能を有している。そして、ピペットチップは、チップ装着位置において、検体分注アーム5のピペット先端に取り付けられる。
検体分注アーム5は、チップ装着位置においてピペットチップを装着した後、検体搬送部3により検体吸引位置1aに搬送された試験管内の検体を吸引し、R1試薬分注アーム6によりR1試薬が分注された検体吐出位置1bのキュベットに検体を分注(吐出)する機能を有している。
R2試薬分注アーム7は、試薬設置部16に設置されたR2試薬を吸引する機能を有している。また、R2試薬分注アーム7は、R1試薬および検体を収容するキュベットに吸引したR2試薬を分注(吐出)するように構成されている。また、R2試薬分注アーム7には、図2に示すように、R2試薬の吸引および吐出を行うためのピペット7aが取り付けられている。
反応部9は、図1、図2、図6および図7に示すように、平面的に見て円形形状を有する試薬設置部16の周囲を取り囲むように中空の円形形状に形成されている。また、反応部9は、外形に沿って所定間隔に配置された複数のキュベット設置部9aを有し、キュベット設置部9aは、キュベットを挿入可能なように円形形状で凹状に形成されている。また、反応部9は、キュベット設置部9aにセットされたキュベットを約42℃に加温する機能を有している。すなわち、反応部9において、キュベットに収容された試料は約42℃に加温される。これにより、キュベット内の検体と各種試薬との反応が促進される。また、反応部9は、時計回り方向(矢印A1方向)に回転可能に構成されており、キュベット設置部9aにセットされたキュベットを、各種処理(試薬の分注など)が行われるそれぞれの処理位置まで移動させる機能を有している。
1次BF分離部11は、検体、R1試薬およびR2試薬を収容するキュベットを図示しないキャッチャにより反応部9から1次BF分離部11に移送した後、キュベット内の試料から未反応のR1試薬(不要成分)と磁性粒子とを分離(B/F分離)するように構成されている。
R3試薬分注アーム8は、試薬設置部16に設置されたR3試薬を吸引する機能を有している。また、R3試薬分注アーム8は、1次BF分離部11によるB/F分離後の試料を収容するキュベットが1次BF分離部11から反応部9に移送されると、吸引したR3試薬をそのキュベットに分注(吐出)するように構成されている。また、R3試薬分注アーム8には、図2に示すように、R3試薬の吸引および吐出を行うためのピペット8aが取り付けられている。
2次BF分離部12は、1次BF分離部11によるB/F分離後の試料およびR3試薬を収容するキュベットを図示しないキャッチャにより反応部9から2次BF分離部12に移送した後、キュベット内の試料から未反応のR3試薬(不要成分)と磁性粒子とを分離するように構成されている。
R4/R5試薬供給部15は、図示しないチューブにより、2次BF分離部12によるB/F分離後の試料を収容するキュベットに、R4試薬およびR5試薬を順に分注するように構成されている。
検出部14は、所定の処理が行なわれた検体の抗原に結合する標識抗体と発光基質との反応過程で生じる光を光電子増倍管(Photo Multiplier Tube)で取得することにより、その検体に含まれる抗原の量を測定するために設けられている。
試薬設置部16は、図7に示すように、捕捉抗体を含むR1試薬が収容されるR1試薬容器100、磁性粒子を含むR2試薬が収容されるR2試薬容器110および標識抗体を含むR3試薬が収容されるR3試薬容器120を設置するために設けられている。また、試薬設置部16は、図2および図6に示す円形状のカバー部161と、図3に示すバーコードリーダ162と、図7に示す内側テーブル163および外側テーブル164と、図6に示すR1試薬開閉機構部17、R2試薬開閉機構部18およびR3試薬開閉機構部19とを含んでいる。
カバー部161は、図2および図6に示すように、試薬設置部16および反応部9の両方を覆うように配置されている。また、円形状のカバー部161には、所定の箇所に開口部が設けられており、開口部を介してキュベットの移動やピペットによる分注処理が行われる。バーコードリーダ162は、試薬設置部16に設置された各試薬容器100、110、120に貼付されたバーコード(図示せず)を読み取る機能を有している。バーコードには、各試薬固有の情報が含まれている。なお、バーコードリーダ162によるバーコード読み取り動作は、分析装置1の初期化を行った際に、測定機構部2の各部の動作チェック、および、後述するテーブル163、164の原点出しを行った後に実行される。そして、バーコードリーダ162により読み取られた情報は、テーブル163、164上での試薬容器の位置情報と関連付けられて、制御装置4のハードディスク401dに記憶される。
内側テーブル163は、図7に示すように、複数のR1試薬容器100および複数のR3試薬容器120を保持可能に構成されており、R1試薬容器100は、円環状に配列されたR3試薬容器120の外側を取り囲むように円環状に配列されている。具体的には、図8および図9に示すように、内側テーブル163は、R1試薬容器100およびR3試薬容器120をそれぞれ保持する複数のR1保持部163dおよび複数のR3保持部163eを有している。また、複数のR1保持部163dは、それぞれ、複数のR3保持部163eに一対一に対応するようにR3保持部163eの外側に所定距離を隔てて配置されている。また、複数のR1保持部163dは、それぞれ、平面的に見て、略正方形状を有し、後述するR1試薬容器100の略正方形状の収容部103の外形に沿う形状に形成されている。また、複数のR3保持部163eは、それぞれ、平面的に見て、略台形状を有し、後述するR3試薬容器120の略台形状の収容部123の外形に沿う形状に形成されている。また、内側テーブル163のR1保持部163dとR3保持部163eとの間の部分には、所定の深さだけ切り込まれた切込部163fが形成されている。切込部163fは、後述するR3試薬容器120の突出部123aを嵌め込み可能に構成されている。また、内側テーブル163は、後述するようにR3試薬容器120の突出部123aがR1試薬容器100の切欠部103aに嵌め込まれて、R1試薬容器100およびR3試薬容器120が一組とされた状態(図30参照)で、R1試薬容器100およびR3試薬容器120を保持するように構成されている。
また、内側テーブル163は、平面的に見て中空の円形形状に形成されている。また、内側テーブル163は、時計回り方向(矢印A1方向)および反時計回り方向(矢印A2方向)に水平に回転可能に構成されている。具体的には、内側テーブル163は、制御部2aにより制御される第1ステッピングモータ163a(図3参照)によって回転されるように構成されている。内側テーブル163が回転(回動)されると、R1試薬容器100およびR3試薬容器120は互いに同方向に同角度回転(回動)される。
また、内側テーブル163の所定の位置には、試薬設置部16に取り付けられた磁石(図示せず)を検知する磁気センサからなる第1ホール素子163bが設けられている。また、第1ステッピングモータ163aの回転軸には、モータの回転角度を検知する光学センサからなる第1エンコーダ163cが設けられている。これらの第1ホール素子163bおよび第1エンコーダ163cを用いて、内側テーブル163の原点出し(原点の位置合わせ)が行われる。
外側テーブル164は、図7に示すように、複数のR2試薬容器110を保持可能に構成されている。具体的には、外側テーブル164は、図10および図11に示すように、R2試薬容器110を保持する複数のR2保持部164dを有している。また、複数のR2保持部164dは、それぞれ、平面的に見て、略円形形状を有し、後述するR2試薬容器110の略円形形状の収容部113の外形に沿う形状に形成されている。また、R2保持部164dの外周の一部には、所定深さの切込部164eが形成されている。この切込部164eには、R2保持部164d内にセットされるアダプタ164fが取り付けられる。アダプタ164fは、平坦面164gを有し、平坦面164gが略円形形状のR2保持部164dの内側に配置される。これにより、図11に示すように、R2試薬容器110は、後述するタグ面113aがアダプタ164fの平坦面164gに当接するようにR2保持部164dに挿入されて回転方向の位置決めが行われる。また、外側テーブル164は、内側テーブル163が保持可能なR1試薬容器100およびR3試薬容器120のそれぞれの個数と同じ個数のR2試薬容器110を保持可能に構成されている。
また、外側テーブル164は、内側テーブル163の外側を取り囲むように中空の円形形状に形成されている。外側テーブル164上の複数のR2試薬容器110は、円環状に配列されたR1試薬容器100の外側を取り囲むように円環状に配列されている。また、外側テーブル164は、時計回り方向(矢印A1方向)および反時計回り方向(矢印A2方向)に水平に回転可能に構成されている。具体的には、外側テーブル164は、制御部2aにより制御される第2ステッピングモータ164a(図3参照)によって回転されるように構成されている。また、外側テーブル164は、内側テーブル163とは独立して回転可能であり、R1試薬容器100およびR3試薬容器120の回転(回動)の速度および方向に影響されることなくR2試薬容器110を任意の方向および速度で回転(回動)させることが可能である。また、外側テーブル164は、保持するR2試薬容器110に収容されたR2試薬を攪拌しながら回転(回動)する機能を有している。
また、外側テーブル164の所定の位置には、試薬設置部16に取り付けられた磁石(図示せず)を検知する磁気センサからなる第2ホール素子164bが設けられている。また、第2ステッピングモータ164aの回転軸には、モータの回転角度を検知する光学センサからなる第2エンコーダ164cが設けられている。これらの第2ホール素子164bおよび第2エンコーダ164cを用いて、外側テーブル164の原点出し(原点の位置合わせ)が行われる。
R1試薬開閉機構部17、R2試薬開閉機構部18およびR3試薬開閉機構部19は、それぞれ、同様の構成を有している。ここでは、R2試薬開閉機構部18の構成について説明する。
R2試薬開閉機構部18は、図12に示すように、密封解除部181と、蓋部材移動部182と、開口密封部183とを含んでいる。
密封解除部181は、図12および図13に示すように、カバー部161上に設置された第3エアシリンダ181aと、軸部181bと、取付部181cと、解除ローラ181dと、ローラ軸181eとを有している。また、図13に示すように、軸部181bは、第3エアシリンダ181aから円形状のカバー部161の半径方向(矢印X1およびX2方向)に延びるように設けられており、ローラ軸181eは、軸部181bの下方側(矢印Z2方向側)で、軸部181bに平行(水平)にカバー部161の半径方向に延びるように配置されている。また、軸部181bとローラ軸181eとは、取付部181cにより連結されている。解除ローラ181dは、ローラ軸181eを回転中心として回転可能に構成されている。また、解除ローラ181dは、外側テーブル164に保持されたR2試薬容器110の後述する蓋部材130の凸部131(図19参照)に当接する高さに配置されている。また、密封解除部181は、第3エアシリンダ181aが駆動されることによって、軸部181b、取付部181cおよびローラ軸181eを介して、解除ローラ181dがカバー部161の半径方向(矢印X1およびX2方向)に水平に直線移動されるように構成されている。これにより、解除ローラ181dを蓋部材130の凸部131に当接する位置と当接しない位置とに移動させることが可能となる。
蓋部材移動部182は、図12および図14に示すように、カバー部161上に配置された第4エアシリンダ182aと、軸部182bと、押圧部材182cとを含んでいる。また、図14に示すように、軸部182bは、第4エアシリンダ182aから鉛直下方向(矢印Z2方向)に延びるように設けられており、押圧部材182cは、軸部182bの下側端部に取り付けられている。押圧部材182cは、下側端部に下端面182dを有するとともに、一方側部には鉛直方向に対して傾斜する傾斜面182eを有している。また、押圧部材182cは、外側テーブル164に保持されたR2試薬容器110の蓋部材130の上方(矢印Z1方向側)で、平面的に見て、R2試薬容器110の凸部131の移動経路上に配置されている。また、蓋部材移動部182は、第4エアシリンダ182aが駆動されることによって、軸部182bを介して押圧部材182cが鉛直方向(矢印Z1およびZ2方向)に直線移動されるように構成されている。これにより、押圧部材182cによって、所定位置にある蓋部材130の凸部131を下方(矢印Z2方向)に押圧することが可能となる。
開口密封部183は、取付部183aと、ローラ軸183bと、2つのローラ183cとを含んでいる。取付部183aは、カバー部161(図6参照)の裏面に取り付けられており、ローラ軸183bは、取付部183aに支持されている。また、2つのローラ183cは、ローラ軸183bを回転中心として回転可能に構成されている。また、2つのローラ183cは、外側テーブル164に保持されたR2試薬容器110の後述する蓋部材130の上面132a(図19参照)に当接するように配置されている。また、2つのローラ183cは、外側テーブル164の回転(回動)移動に伴って移動されるR2試薬容器110の蓋部材130に当接することによって、R2試薬容器110を密封状態に戻す機能を有している。また、2つのローラ183cは、R2試薬容器110の蓋部材130の凸部131に当接しないように所定の間隔を隔てて設けられており、R2試薬容器110の凸部131は、平面的に見て、外側テーブル164の回転(回動)移動に伴って2つのローラ183cの離間部を通過する。
なお、図6に示すように、R1試薬開閉機構部17の密封解除部171およびR3試薬開閉機構部19の密封解除部191は、それぞれ、R2試薬開閉機構部18の密封解除部181に対応するとともに、R1試薬開閉機構部17の第1エアシリンダ171aおよびR3試薬開閉機構部19の第5エアシリンダ191aは、それぞれ、R2試薬開閉機構部18の第3エアシリンダ181aに対応している。また、R1試薬開閉機構部17の軸部171bおよびR3試薬開閉機構部19の軸部191bは、それぞれ、R2試薬開閉機構部18の軸部181bに対応している。また、R1試薬開閉機構部17の蓋部材移動部172およびR3試薬開閉機構部19の蓋部材移動部192は、それぞれ、R2試薬開閉機構部18の蓋部材移動部182に対応するとともに、R1試薬開閉機構部17の第2エアシリンダ172aおよびR3試薬開閉機構部19の第6エアシリンダ192aは、それぞれ、R2試薬開閉機構部18の第4エアシリンダ182aに対応している。また、R1試薬開閉機構部17およびR3試薬開閉機構部19は、それぞれ、図示しないが、R2試薬開閉機構部18の密封解除部181の取付部181c、解除ローラ181d、ローラ軸181e、蓋部材移動部182の軸部182b、押圧部材182c、および、開口密封部183の取付部183a、ローラ軸183b、2つのローラ183cに対応する構成を有している。
図15〜図30は、それぞれ、図1に示した一実施形態による試薬容器の構成を説明するための図である。図15〜図30を参照して、本発明の一実施形態によるR1試薬容器100、R2試薬容器110およびR3試薬容器120の構成について説明する。
R1試薬容器100は、図15に示すように、容器本体101と、容器本体101を密閉する蓋部材130と、蓋部材130を回動可能に支持する支持部材140とを含んでいる。
R1試薬容器100の容器本体101は、図15〜図17に示すように、上側に略円筒形状に形成された円筒部102を有するとともに、下側に試薬を収容する収容部103を有している。円筒部102の上端部には、円形形状の開口102aが設けられており、円筒部102の側面には、水平方向に延びる一対の切欠溝102bが左右対称に形成されている。
ここで、本実施形態では、一対の切欠溝102bは、それぞれ、後述する支持部材140の一対のアーム部140bを嵌め込み可能に構成されている。これにより、アーム部140bは、円筒部102に取り付けられる。また、図16および図17に示すように、一対の切欠溝102bは、それぞれ、円筒部102の矢印X1およびX2方向側の側面に形成されている。また、切欠溝102bは、図16に示すように、矢印Y1およびY2方向に水平に延びるように形成されている。また、切欠溝102bは、図17に示すように、矢印Y1方向側から見た場合に、コの字形状に形成されており、コの字形状は、垂直面(溝底面)102c、上側表面102dおよび下側表面102eにより構成されている。また、切欠溝102bは、後述する支持部材140のアーム部140bの上下方向(矢印Z1およびZ2方向)の厚みt1(図23参照)と略同じ大きさの高さ(溝幅)h1を有している。これにより、切欠溝102bに嵌め込まれたアーム部140bは、上下方向の移動が規制される。また、垂直面(溝底面)102cは、後述する一対のアーム部140bの互いに対向する内側面140f(図20参照)に略平行の平坦面状に形成されている。
また、円筒部102の矢印Y1方向側の側面には、突出部102fが円筒部102に一体的に形成されている。突出部102fは、図17に示すように、矢印Y1方向側から見た場合に、一対の切欠溝102bの間に配置されるとともに、高さ方向(矢印Z1およびZ2方向)の位置が切欠溝102bと略同じ高さに配置されている。
上記のように、円筒部102に切欠溝102bおよび突出部102fを設けるとともに、切欠溝102bにアーム部140bを嵌め込むことによって、円筒部102に対するアーム部140bの取付方向が規制されるので、支持部材140は容器本体101に対して一定の向きに取り付けられる。また、これにより、蓋部材130も、容器本体101に対して一定の向きに取り付けられる。
収容部103は、図18に示すように、平面的に見て、略正方形状を有している。また、図15〜図18に示すように、収容部103の切欠溝102bが設けられた一方の側面(矢印X2方向側の側面)には、収容部103の上面から下方(矢印Z2方向)に延びる切欠部103aが形成されている。この切欠部103aは、図18および図30に示すように、後述するR3試薬容器120の突出部123aを嵌め込み可能に構成されている。R1試薬容器100の切欠部103aにR3試薬容器120の突出部123aを嵌め込むことによって、容易に、R1試薬容器100とR3試薬容器120とをそれぞれ所定の向きで隣接するように配列させることが可能となる。また、これにより、後述するように、R1試薬容器100およびR3試薬容器120のそれぞれの蓋部材130を、容易に、同一方向に向けることが可能である。
蓋部材130は、図19に示すように、凸部131と、本体部132と、凸部131を支持する基台部133と、一対の回動部134とを有している。凸部131は、平面的に見て略T字形状の基台部133上に形成されており、蓋部材130の後方側(矢印Y2方向側)に配置されている。また、凸部131は、本体部132の上面132aよりも上側に突出するように形成されている。また、凸部131は、前方側(矢印Y1方向側)から順に、平坦部131aと、第1傾斜部131bと、頂部131cと、第2傾斜部131dとを有している。具体的には、蓋部材130が開口102aを密封している状態において、平坦部131aは、水平面状に形成されており、第1傾斜部131bは、平坦部131aの後方側端部から徐々に高さが大きくなる方向に後方に向かって傾斜するように形成されている。頂部131cは、第1傾斜部131bの後方側に位置し、水平面状に形成されている。第2傾斜部131dは、頂部131cの後方側端部から徐々に高さが小さくなる方向に後方に向かって傾斜するように形成されている。このように、頂部131cは、本体部132の上面132aに対して最も高い位置に配置されている。また、凸部131は、平面的に見て、矢印Y1およびY2方向に延びる長方形状を有し(図22参照)、上述の開口密封部183の2つのローラ183cの離間距離よりも小さい矢印X1およびX2方向の幅に形成されている。
本体部132は、図19および図22に示すように、平面的に見て、前方側(矢印Y1方向側)が半円形状に形成されるとともに、後方側が矩形形状に形成されている。また、本体部132は、実質的に本体部132の外形に沿って下方に向かって延びる側壁部132bと、上面132aに形成された略円錐形状の凹部132cとを有している。また、図19に示すように、蓋部材130の前方側で上面132aと側壁部132bとの間の部分には、上面132aから徐々に下方に向かって傾斜して側壁部132bと繋がる傾斜面132oを有している。
また、本体部132の内面側には、図21および図22に示すように、容器本体101の開口102aを密閉する内壁部132dが形成されている。内壁部132dは、円周形状で下方に延びるように形成されている。また、内壁部132dは、開口102aに挿入されることによって、内壁部132dの外周面が容器本体101の開口102aの側面の全周にわたって当接されるように構成されている。これにより、開口102aを密閉することが可能となる。また、図21に示すように、内壁部132dの先端部(下方端部)近傍は、下方に向かって徐々に肉厚が薄くなるテーパ形状に形成されている。
また、内壁部132dの下方端部には、互いに逆台形形状を有する5つの切欠132e、132f、132g、132hおよび132iが形成されている。そして、切欠132eは、図22に示すように、最も前方側(矢印Y1方向)に配置されており、切欠132fおよび132gは、それぞれ、内壁部132dの中心132jを中心にして、切欠132eから左右にα度(約36度)離間した位置に配置されている。切欠132hおよび132iは、それぞれ、内壁部132dの中心132jを中心にして、切欠132fおよび132gからさらにα度(約36度)離間した位置に配置されている。すなわち、5つの切欠132e〜132iは、平面的に見て、内壁部132dの前方側(矢印Y1方向側)に配置されている。これらの5つの切欠132e〜132iは、それぞれ、後述するように、R1試薬容器100の密封状態を解除した際に、蓋部材130が開口102aを覆った状態でR1試薬容器100の内側と外側で空気の出入りを可能とする機能を有している。
また、図22に示すように、内壁部132dの最も後方側(矢印Y2方向側)には、逆台形形状の切取部132kが形成されている。切取部132kは、5つの切欠132e〜132iよりも円周方向に広い幅を有するとともに、5つの切欠132e〜132iよりも深く切り込まれている。また、切取部132kは、後述するように、蓋部材130が開口102aを覆わない位置まで移動(回動)される際に、蓋部材130の内側に付着した試薬を容器本体101に戻すための流路として機能するように設けられている。また、5つの切欠132e〜132iおよび切取部132kは、それぞれ、内壁部132dの下方端部の剛性を小さくする機能を有しており、内壁部132dが開口102aに挿入される際に、内壁部132dが内側に向かって撓み易くなっている。これにより、容易に、内壁部132dを開口102aに挿入することが可能となる。なお、内壁部132dの切欠132eが設けられた内側には、補強リブ132nが設けられている。補強リブ132nは、内壁部132dの内側への繰り返しの撓み変形により恒常的に形状変化してしまうのを抑制する機能を有している。これにより、内壁部132dが繰り返し内側に撓み変形された場合にも、容器本体101の開口102aを確実に密閉することが可能となる。また、内壁部132dは、切欠132eが位置する部分を最低高さとして、後方側に向かって徐々に高さが大きくなるように形成されている。
円周形状の内壁部132dの内側には、図21および図22に示すように、略円錐形状の山部132lが下方に突出するように形成されている。また、山部132lは、切取部132kの近傍に配置されており、その頂点部132mは内壁部132dの中心132jよりも後方側(矢印Y2方向側)に位置している。これにより、試薬が切取部132kの近傍に溜まり難くなっている。また、山部132lは、蓋部材130の内側に付着した試薬を切取部132kを介して容器本体101に戻す際に、試薬を切取部132kの方に向かって流れ易くする機能を有している。
基台部133は、図19および図22に示すように、平面的に見て、略T字形状を有し、凸部131を支持する機能を有している。また、基台部133は、本体部132の後方側(矢印Y2方向側)に配置されている。また、基台部133の上面133aは、本体部132の上面132aと面一となるように形成されている。また、基台部133は、図19および図21に示すように、後方側の端部近傍の上面133a側で凸部131を挟むように配置され、後方側に向かって厚みが徐々に小さくなるように傾斜する傾斜面133bを有している。この傾斜面133bは、開口密封部183の2つのローラ183cを基台部133の上面133aに乗り上げ易くする機能を有している。
一対の回動部134は、それぞれ、図19、図21および図22に示すように、本体部132の後方側で、本体部132と略T字形状の基台部133の左右に延びる部分との間に配置されている。また、一対の回動部134は、それぞれ、試薬容器100の支持部材140の後述する一対の回動軸部140aに摺動可能に構成された摺動部134aを有しており、摺動部134aは、回動軸部140aを嵌め込み可能に形成されている。摺動部134aに支持部材140の回動軸部140aを嵌め込むことによって、蓋部材130は、回動軸部140aを回動中心として回動可能となる。これにより、凸部131の第2傾斜部131dと本体部132とは、回動中心に対して互いに反対側に位置するので、第2傾斜部131dを下方に移動させることによって、本体部132側を上方に移動させることが可能となる。
支持部材140は、図20に示すように、一対の回動軸部140aと、一対のアーム部140bと、一対の回動軸部140aをそれぞれ支持する一対の垂直部140cと、一対のアーム部140bを連結する連結部140dとを有している。また、回動軸部140a、アーム部140b、垂直部140cおよび連結部140dは、互いに一体的に形成されている。また、一対の回動軸部140aは、それぞれ、蓋部材130の一対の摺動部134aに嵌め込み可能なように、一対の垂直部140cから内側方向(矢印X1およびX2方向)に水平に延びるように形成されている。また、一対の回動軸部140aは、蓋部材130の回動中心として機能するように構成されている。
一対のアーム部140bは、それぞれ、一対の回動軸部140aが延びる方向と直交する方向(矢印Y1およびY2方向)に水平に延びるように形成されている。すなわち、一対のアーム部140bは、互いに平行に設けられている。また、一対のアーム部140bには、それぞれ、先端の内側に面取部140eが形成されている。面取部140eは、一対のアーム部140bの間隔が、アーム部140bの先端に向かって徐々に広くなる方向に傾斜している。これにより、容易に、支持部材140を円筒部102に取り付けることが可能となる。また、一対のアーム部140bは、それぞれ、平坦面状に形成された内側面140fを有している。一対の内側面140fは、それぞれ、矢印Y1およびY2方向に延びるように形成され、互いに対向するように配置されている。また、一対のアーム部140bには、それぞれ、面取部140eと内側面140fとの境界部分に内側に向かって突出する抜け止め部140gが形成されている。抜け止め部140gは、アーム部140bが切欠溝102bに嵌め込まれた際に、切欠溝102bの端部に当接することによって、アーム部140bが嵌め込み方向とは反対方向に抜けるのを抑制する機能を有している。
また、アーム部140bは、図23に示すように、切欠溝102bの高さ(溝幅)h1と略同じ大きさの厚みt1を有している。また、一対のアーム部140bは、それぞれ、容器本体101の切欠溝102bに対して、水平方向に嵌め込み可能に構成されている。具体的には、アーム部140bを切欠溝102bに対して、矢印Y1方向(嵌め込み方向)に向かって水平に移動させることによって、図24に示すように、支持部材140の連結部140dが円筒部102に当接する位置まで嵌め込まれる。これにより、蓋部材130の回動中心として機能する回動軸部140aを開口102aの近傍に配置することが可能となる。一方、図25に示すように、アーム部140bを切欠溝102bに対して、嵌め込み方向とは反対の方向(矢印Y2方向)に向かって水平に移動させると、支持部材140の連結部140bが突出部102fに当接される。この場合、支持部材140の円筒部102への嵌め込みが不十分となり、支持部材140に支持される蓋部材130によって開口102aを閉塞することができない。すなわち、アーム部140bが切欠溝102bに対して、嵌め込み方向とは反対の方向(矢印Y2方向)に嵌め込まれた場合には、蓋部材130は開口102aを閉塞することができない位置に配置される。
次に、R2試薬容器110およびR3試薬容器120について説明する。R2試薬容器110は、容器本体111と、上述のR1試薬容器100と同様の蓋部材130および支持部材140とを含むとともに、R3試薬容器120は、容器本体121と、上述のR1試薬容器100と同様の蓋部材130および支持部材140とを含んでいる。このため、以下では、R2試薬容器110の容器本体111およびR3試薬容器120の容器本体121について説明する。
R2試薬容器110の容器本体111は、図26および図27に示すように、上側に略円筒形状に形成された円筒部112を有するとともに、下側に試薬を収容する収容部113を有している。円筒部112の上端部には、円形形状の開口112aが設けられており、円筒部112の側面には、水平方向に延びる一対の切欠溝112bが左右対称に形成されている。
ここで、本実施形態では、一対の切欠溝112bは、それぞれ、支持部材140の一対のアーム部140bを嵌め込み可能に構成されている。これにより、アーム部140bは、円筒部112に取り付けられる。また、一対の切欠溝112bは、それぞれ、図26および図27に示すように、円筒部112の矢印X1およびX2方向側の側面に形成されている。また、切欠溝112bは、図26に示すように、矢印Y1およびY2方向に水平に延びるように形成されている。また、切欠溝112bは、図27に示すように、矢印Y1方向側から見た場合に、コの字形状に形成されており、コの字形状は、垂直面(溝底面)112c、上側表面112dおよび下側表面112eにより構成されている。また、切欠溝112bは、支持部材140のアーム部140bの上下方向(矢印Z1およびZ2方向)の厚みt1(図23参照)と略同じ大きさの高さ(溝幅)h2を有している。これにより、切欠溝112bに嵌め込まれたアーム部140bは、上下方向の移動が規制される。また、垂直面112cは、アーム部140bの内側面140fに略平行の平坦面状に形成されている。
また、円筒部112の矢印Y1方向側の側面には、突出部112fが円筒部112に一体的に形成されている。突出部112fは、図27に示すように、矢印Y1方向側から見た場合に、一対の切欠溝112bの間に配置されるとともに、高さ方向(矢印Z1およびZ2方向)の位置が切欠溝112bと略同じ高さに配置されている。
上記のように、円筒部112に切欠溝112bおよび突出部112fを設けるとともに、切欠溝112bにアーム部140bを嵌め込むことによって、円筒部112に対するアーム部140bの取付方向が規制されるので、支持部材140は容器本体111に対して一定の向きに取り付けられる。また、これにより、蓋部材130も、容器本体111に対して一定の向きに取り付けられる。
収容部113は、図11に示すように、平面的に見て、一部が略平坦でその他の部分が略円弧形状に形成されている。略平坦に形成された部分は、収容部113の矢印X1方向側の側方に形成された垂直面状のタグ面113aである。タグ面113aは、RFIDなどのICタグを貼付するために平坦面状に形成されている。また、収容部113は、平面的に見て、タグ面113aの平坦面により、方向が一義的に定まるように構成されている。これにより、タグ面113aがアダプタ164fの平坦面164gに対向する一定の方向に向いた状態に限り、R2試薬容器110をR2保持部164dに挿入することが可能となる。
R3試薬容器120の容器本体121は、図28に示すように、上側に略円筒形状に形成された円筒部122を有するとともに、下側に試薬を収容する収容部123を有している。円筒部122の上端部には、円形形状の開口122aが設けられており、円筒部122の側面には、水平方向に延びる一対の切欠溝122bが左右対称に形成されている。
ここで、本実施形態では、一対の切欠溝122bは、それぞれ、支持部材140の一対のアーム部140bを嵌め込み可能に構成されている。これにより、アーム部140bは、円筒部122に取り付けられる。また、一対の切欠溝122bは、それぞれ、図28および図29に示すように、円筒部122の矢印X1およびX2方向側の側面に形成されている。また、切欠溝122bは、図28に示すように、矢印Y1およびY2方向に水平に延びるように形成されている。また、切欠溝122bは、図29に示すように、矢印Y1方向側から見た場合に、コの字形状に形成されており、コの字形状は、垂直面(溝底面)122c、上側表面122dおよび下側表面122eにより構成されている。また、切欠溝122bは、支持部材140のアーム部140bの上下方向(矢印Z1およびZ2方向)の厚みt1(図23参照)と略同じ大きさの高さ(溝幅)h3を有している。これにより、切欠溝122bに嵌め込まれたアーム部140bは、上下方向の移動が規制される。また、垂直面122cは、アーム部140bの内側面140fに略平行の平坦面状に形成されている。
また、円筒部122の矢印Y1方向側の側面には、突出部122fが円筒部122に一体的に形成されている。突出部122fは、図29に示すように、矢印Y1方向側から見た場合に、一対の切欠溝122bの間に配置されるとともに、高さ方向(矢印Z1およびZ2方向)の位置が切欠溝122bと略同じ高さに配置されている。
上記のように、円筒部122に切欠溝122bおよび突出部122fを設けるとともに、切欠溝122bにアーム部140bを嵌め込むことによって、円筒部122に対するアーム部140bの取付方向が規制されるので、支持部材140は容器本体121に対して一定の向きに取り付けられる。また、これにより、蓋部材130も、容器本体121に対して一定の向きに取り付けられる。
収容部123は、図18に示すように、平面的に見て、略台形状に形成されている。これにより、平面的に見て、収容部123の方向が一義的に定まるので、収容部123の外形に沿うように略台形状に形成された内側テーブル163のR3保持部163eに対して、R3試薬容器120を一定の方向に向けて挿入することが可能となる。また、収容部123の切欠溝122bが設けられた側の一方の側面(矢印X1方向側の側面)には、収容部123の上面から下方(矢印Z2方向)に延びる突出部123aが形成されている。この突出部123aは、図18および図30に示すように、上述のR1試薬容器100の切欠部103aに嵌め込み可能に構成されている。これにより、R1試薬容器100の蓋部材130とR3試薬容器120の蓋部材130とは、容易に、同一方向に向くように取り付けられる。そして、R1試薬容器100およびR3試薬容器120は、図8、図9および図30に示すように、一組とされた状態で、内側テーブル163のR1保持部163dおよびR3保持部163eに挿入される。その結果、図7に示すように、R1試薬容器100およびR3試薬容器120のそれぞれの蓋部材130は、同一方向に向けられる。
図31は、図1に示した一実施形態による試薬容器を用いる分析装置の試薬吸引処理動作を説明するためのフローチャートである。図32〜図39は、図1に示した一実施形態による試薬容器を用いる分析装置の試薬吸引処理動作を説明するための図である。次に、図31〜図39を参照して、本実施形態による分析装置1の試薬吸引処理動作について説明する。なお、本実施形態では、R1試薬、R2試薬およびR3試薬の吸引処理動作は、それぞれ同様であるので、ここでは、R2試薬の吸引処理動作について説明する。
本実施形態では、外側テーブル164を主に時計回り方向(図2の矢印A1方向)に回転(回動)させながら測定機構部2の各部において各種の処理を行っている。この際、図32に示すように、R2試薬容器110は時計回り方向(矢印A1方向)に回転(回動)されており、蓋部材130は開口密封部183の2つのローラ183cに当接される。これにより、R2試薬容器110は、蓋部材130が上方から押圧されるので、開口112aの密封状態が緩むのを抑制される。この際、解除ローラ181dは、凸部131に当接しない位置に配置されている。
そして、R2試薬の吸引処理を行う際には、ステップS1において、制御部2aのCPU2b(図4参照)により、吸引対象のR2試薬容器110が所定位置に到着したか否かが判断される。具体的には、図33に示すように、R2試薬容器110の凸部131が解除ローラ181dを通過した後、2つのローラ183cの近傍に到着したときに、R2試薬容器110が所定位置に到着したと判断される。次に、ステップS2において、CPU2bにより第3エアシリンダ181aが駆動されることによって、解除ローラ181dが凸部131に当接する位置まで水平移動される。
そして、ステップS3において、外側テーブル164が反時計回り方向(矢印A2方向)に回動されて、R2試薬の吸引位置まで移動される。この際、図34に示すように、解除ローラ181dが蓋部材130の本体部132側から凸部131の第1傾斜部131bに当接される。そして、R2試薬容器110の移動が、さらに反時計回り方向(矢印A2方向)に継続されることによって、図35に示すように、凸部131と解除ローラ181dとの当接位置が第1傾斜部131bに沿って頂部131cに向かって移動される。この際、蓋部材130は、凸部131側が徐々に下方に押し下げられ、それに伴って本体部132側が徐々に上方に移動される。そして、解除ローラ181dが凸部131の頂部131cに到達すると、図36に示すように、蓋部材130の内壁部132dのより前方側に設けられた3つの逆台形形状の切欠132e、132fおよび132gが露出される。この際、切欠132hおよび132iも露出されていてもよい。これにより、R2試薬容器110内に外気が流入してR2試薬容器110の外部と内部との気圧差がなくなり、蓋部材130が開口112aを覆った状態でR2試薬容器110の密封状態が解除される。この状態の蓋部材130は、図35に示すように、水平状態からβ度(約9度〜約15度)回動された状態である。また、図36に示すように、切欠132e、132fおよび132gにより極めて狭い間隙しか形成されないので、この間隙を介して試薬が容器の外側に飛散することは極めて稀である。また、たとえこの間隙から試薬が外側に飛び出したとしても、内壁部132dよりも外側に位置する側壁部132bにより、試薬が装置内部に飛び出すのが抑制される。
そして、R2試薬容器110の凸部131が押圧部材182cの下方に到着(R2試薬の吸引位置に到着)すると、ステップS4において、解除ローラ181dは、図37に示すように、凸部131に当接しない元の位置まで戻される。その後、ステップS5において動作を所定時間休止した後、ステップS6において、図38に示すように、CPU2bにより第4エアシリンダ182aが駆動されることによって、蓋部材移動部182の押圧部材182cが下降される。これにより、押圧部材182cの下端面182dまたは傾斜面182eによって、凸部131の第2傾斜部131dが下方に押圧される。第2傾斜部131dが下方に押圧されると、蓋部材130の回動中心に対して第2傾斜部131dとは反対側に位置する本体部132側(開口112a側)が上方に移動される。このようにして蓋部材130が開口112aを覆わない位置まで移動されることによって、R2試薬容器110の開口112aが開放される。そして、蓋部材130が開口112aを覆わない位置まで移動されると、図39に示すように、押圧部材182cの傾斜面182eが凸部131の第1傾斜部131bを押圧する状態となる。この状態の蓋部材130は、水平状態からγ度(約85度)回動された状態である。
その後、ステップS7において、R2試薬分注アーム7のピペット7aがR2試薬容器110の開口112aを介して容器本体111に挿入されるとともに、ピペット7aにより所定量のR2試薬が吸引される。そして、R2試薬の吸引終了後、ステップS8において、押圧部材182cが上方に向かって移動される。これにより、開放状態が解除されて、蓋部材130が開口112aを覆う位置まで戻される。なお、この状態は、図36に示すように、蓋部材130が開口112aを覆った状態ではあるが、切欠132e、132fおよび132gが露出された状態の密封解除状態である。
そして、ステップS9において、外側テーブル164が再び時計回り方向(矢印A1方向)に回転(回動)される。これにより、密封解除状態にある蓋部材130は、進行方向側に位置する2つのローラ183cに当接することによって、下方への押圧力を受けて、R2試薬容器110は密封状態に戻される。そして、試薬吸引処理動作は終了される。なお、上記ステップS2〜ステップS9までの一連の動作は、約2秒以内に行われる。
本実施形態では、上記のように、支持部材140のアーム部140bを円筒部102に取り付ける切欠溝102bを設けることによって、容器本体101の円筒部102以外の上面部分に支持部材140を取り付ける取付部を設ける必要がないので、R1試薬容器100を小型化することができる。また、切欠溝102bおよび突出部102fによりアーム部140bの取付方向が規制されるので、蓋部材130を回動可能に支持する支持部材140の向きを容器本体101に対して一定にすることができ、その結果、容器本体101に対して蓋部材130の向きがばらつくのを抑制することができる。これにより、自動で蓋部材130を開閉する機能を備えた分析装置1にR1試薬容器100をセットする場合に、容器本体101を所定の向きにセットするだけで、容易に、蓋部材130を一定方向に向けることができるので、蓋部材130の開閉を精度よく行うことができる。
また、本実施形態では、円筒部102の側面に、アーム部140bが嵌め込まれる嵌め込み方向に延びる切欠溝102bと、支持部材140のアーム部140bが嵌め込み方向とは反対の方向から切欠溝102bに嵌め込まれた場合に、支持部材140が当接される突出部102fとを設けることによって、切欠溝102bに沿ってアーム部140bを嵌め込むことで、容易に、支持部材140の向きが容器本体101に対して一定になるので、容易に、容器本体101に対する蓋部材130の向きがばらつくのを抑制することができる。また、アーム部140bを嵌め込み方向とは反対の誤った方向に嵌め込んだ場合には、支持部材140が突出部102fに当接されるので、容易に、ユーザがアーム部140bの取付方向が誤っていることを認識することができる。これによっても、容器本体101に対する蓋部材130の向きがばらつくのを抑制することができる。
また、本実施形態では、切欠溝102bをアーム部140bの嵌め込み方向側から見た場合に略コの字形状に形成し、アーム部140bを略コの字形状の切欠溝102bの高さ(溝幅)h1と略同じ大きさの厚みt1を有するように構成することによって、略コの字形状の切欠溝102bに嵌め込まれたアーム部140bは、厚み方向(矢印Z1およびZ2方向)への移動が規制されるので、アーム部140bの向きが円筒部102に対して上下方向(矢印Z1およびZ2方向)に傾斜した向きになるのを抑制することができ、その結果、容器本体101に対して蓋部材130の向きが上下方向に傾斜した向きになるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、R3試薬容器120の容器本体121の側面に突出部123aを設けるとともに、R1試薬容器100の容器本体101の側面に切欠部103aを設け、突出部123aを切欠部103aに嵌め込み可能に構成することによって、突出部123aを切欠部103aに嵌め込めば、R1試薬容器100およびR3試薬容器120を容易に所定の向きに配列させることができるので、容易に、それぞれの蓋部材130を同じ向きに揃えて配置することができる。これにより、2つの試薬容器100、120を一組にして、容易に、蓋部材130の向きを揃えて試薬設置部16にセットすることができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、一対のアーム部および一対の切欠溝を設ける例を示したが、本発明はこれに限らず、1つのアーム部および1つの切欠溝を設ける構成であってもよいし、3つ以上のアーム部および3つ以上の切欠溝を設ける構成であってもよい。
また、上記実施形態では、取付規制部の一例として、切欠溝および反対方向からの取り付けを防止するための突出部を示したが、本発明はこれに限らず、円筒部に対するアーム部の取付方向を規制するとともに、円筒部にアーム部を取り付けることが可能であれば、たとえば、切欠溝の代わりに水平方向に円筒部を貫通する貫通孔を設け、アーム部を貫通孔に挿入することによって円筒部に取り付けるようにしてもよい。また、突出部を設ける代わりに、直径が徐々に小さくなるように貫通孔を形成し、アーム部の外形を貫通孔の直径の変化に合わせた形状に形成すれば、アーム部を貫通孔に対して一定の方向からしか挿入することができなくなるので、アーム部の取付方向を容易に規制することができる。
また、上記実施形態では、切欠溝の一例として、アーム部の嵌め込み方向側から見た場合に、略コの字形状を有する切欠溝を示したが、本発明はこれに限らず、円筒部に対してアーム部が上下方向にずれない形状であれば、たとえば、略V字形状に形成された切欠溝であってもよい。
また、上記実施形態では、凸部の一例として、R3試薬容器に突出部を設けるとともに、凹部の一例として、R1試薬容器に切欠部103aを設ける例を示したが、本発明はこれに限らず、R1試薬容器とR3試薬容器とを所定の向きで配列することができれば、たとえば、R3試薬容器の容器本体の側面に外側に向かって半球形状に突出した凸部を設け、R1試薬容器の容器本体の側面に半球形状の凸部に対応する半球形状の凹部を設けることによって、半球形状の凸部を半球形状の凹部に嵌め込んでR1試薬容器とR3試薬容器とが所定の方向を向くように配列させるようにしてもよい。また、凸部および凹部を、それぞれ複数設けるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、容器本体の方向を一義的に定める部分の一例として、R1試薬容器のタグ面113aおよびR3試薬容器の略台形状の平面形状を形成する各辺を示したが、本発明はこれに限らず、容器本体の方向を一義的に定めることができるものであれば、たとえば、平面的に見て、略正方形状の容器本体の一辺にだけ凸部を設けるようにしてもよい。
本発明の一実施形態による試薬容器を用いる分析装置の全体構成を示した斜視図である。 図1に示した一実施形態による試薬容器を用いる分析装置の全体構成を示した平面図である。 図1に示した一実施形態による試薬容器を用いる分析装置の測定機構部を示したブロック図である。 図1に示した一実施形態による試薬容器を用いる分析装置の測定機構部の制御部を示したブロック図である。 図1に示した一実施形態による試薬容器を用いる分析装置の制御装置を示したブロック図である。 図1に示した一実施形態による試薬容器を用いる分析装置の試薬設置部および反応部を示した斜視図である。 図1に示した一実施形態による試薬容器を用いる分析装置の試薬設置部および反応部を示した斜視図である。 図1に示した一実施形態による試薬容器を用いる分析装置の試薬設置部の内側テーブルを示した斜視図である。 図1に示した一実施形態による試薬容器を用いる分析装置の試薬設置部の内側テーブルを示した平面図である。 図1に示した一実施形態による試薬容器を用いる分析装置の試薬設置部の外側テーブルを示した斜視図である。 図1に示した一実施形態による試薬容器を用いる分析装置の試薬設置部の外側テーブルを示した平面図である。 図1に示した一実施形態による試薬容器を用いる分析装置の試薬開閉機構部を示した斜視図である。 図1に示した一実施形態による試薬容器を用いる分析装置の密封解除部の構成を説明するための図である。 図1に示した一実施形態による試薬容器を用いる分析装置の蓋部材移動部の構成を説明するための図である。 図1に示した一実施形態によるR1試薬容器の構成を説明するための斜視図である。 図1に示した一実施形態によるR1試薬容器の容器本体を示した斜視図である。 図1に示した一実施形態によるR1試薬容器の容器本体を示した正面図である。 図1に示した一実施形態によるR1試薬容器およびR3試薬容器が組み合わされた状態を示した平面図である。 図1に示した一実施形態による試薬容器の蓋部材を示した斜視図である。 図1に示した一実施形態による試薬容器の支持部材を示した斜視図である。 図1に示した一実施形態による試薬容器の蓋部材の内面側を示した斜視図である。 図1に示した一実施形態による試薬容器の蓋部材の内面側から見た平面図である。 図1に示した一実施形態による試薬容器の支持部材を示した正面図である。 図1に示した一実施形態による試薬容器の支持部材を容器本体に嵌め込み方向に嵌め込んだ状態を示した平面図である。 図1に示した一実施形態による試薬容器の支持部材を容器本体に嵌め込み方向とは反対方向に嵌め込んだ状態を示した平面図である。 図1に示した一実施形態によるR2試薬容器の容器本体を示した斜視図である。 図1に示した一実施形態によるR2試薬容器の容器本体を示した正面図である。 図1に示した一実施形態によるR3試薬容器の容器本体を示した斜視図である。 図1に示した一実施形態によるR3試薬容器の容器本体を示した正面図である。 図1に示した一実施形態によるR1試薬容器およびR3試薬容器が組み合わされた状態を示した斜視図である。 図1に示した一実施形態による試薬容器を用いる分析装置の試薬吸引処理動作を説明するためのフローチャートである。 図1に示した一実施形態による試薬容器を用いる分析装置の試薬吸引処理動作を説明するための図である。 図1に示した一実施形態による試薬容器を用いる分析装置の試薬吸引処理動作を説明するための図である。 図1に示した一実施形態による試薬容器を用いる分析装置の試薬吸引処理動作を説明するための図である。 図1に示した一実施形態による試薬容器を用いる分析装置の試薬吸引処理動作における密封解除状態を示した断面図である。 図1に示した一実施形態による試薬容器を用いる分析装置の試薬吸引処理動作における密封解除状態を示した正面図である。 図1に示した一実施形態による試薬容器を用いる分析装置の試薬吸引処理動作を説明するための図である。 図1に示した一実施形態による試薬容器を用いる分析装置の試薬吸引処理動作における密封解除状態を示した断面図である。 図1に示した一実施形態による試薬容器を用いる分析装置の試薬吸引処理動作における吸引状態を示した断面図である。
符号の説明
100 R1試薬容器
101、111、121 容器本体
102、112、122 円筒部
102a、112a、122a 開口
102b、112b、122b 切欠溝
102c、112c、122c 垂直面
102f、112f、122f 突出部
103、113、123 収容部
103a 切欠部
110 R2試薬容器
120 R3試薬容器
123a 突出部
130 蓋部材
140 支持部材
140a 回動軸部
140b アーム部
140e 面取部

Claims (10)

  1. 液体を収容するための収容部、および、前記収容部の上面に接続され、上端に開口が設けられた開口設置部を含む容器本体と、
    前記開口を閉塞するための蓋部材と、
    前記蓋部材を回動可能に支持するとともに、前記開口設置部と接続する接続部を有する支持部材とを備え、
    前記容器本体の開口設置部は、前記接続部が前記開口設置部に対して所定の方向に取り付けられた場合にのみ前記蓋部材が前記開口を閉塞可能となるように、前記接続部の取付方向を規制しつつ、前記接続部の前記開口設置部への取り付けを可能とする取付規制部を有する、液体容器。
  2. 前記取付規制部は、
    前記開口設置部の側方の所定方向からの前記接続部の前記開口設置部への取り付けを可能とする取付部と、
    前記接続部が前記開口設置部の側方の前記所定方向とは異なる方向から前記開口設置部の取付部に取り付けられた場合に、前記開口が前記蓋部材により閉塞されることを防ぐための閉塞防止部とを含む、請求項1に記載の液体容器。
  3. 前記支持部材の接続部は、アーム部を含み、
    前記取付部は、前記開口設置部の側面に設けられ、前記アーム部が嵌め込まれる嵌め込み方向に延びる切欠溝を含み、
    前記閉塞防止部は、前記アーム部が所定の嵌め込み方向とは反対の方向から前記切欠溝に嵌め込まれた場合に、前記支持部材が当接される突出部を含み、
    前記突出部と前記支持部材とが当接された場合、前記蓋部材は、前記開口を閉塞することができない位置に配置されるように構成されている、請求項2に記載の液体容器。
  4. 前記開口設置部は、略円筒形状に形成され、
    前記アーム部は、一対のアーム部であり、
    前記取付規制部の切欠溝は、前記略円筒形状の開口設置部の側面に設けられ、前記一対のアーム部が嵌め込まれる一対の切欠溝であり、
    前記一対の切欠溝は、それぞれ、前記一対のアーム部の前記切欠溝側の側面に略平行な平坦面状の溝底面を有する、請求項3に記載の液体容器。
  5. 前記切欠溝は、前記アーム部の嵌め込み方向側から見た場合に、略コの字形状を有し、
    前記アーム部は、前記略コの字形状の切欠溝の溝幅と略同じ大きさの厚みを有する、請求項3または4に記載の液体容器。
  6. 前記アーム部は、互いに平行に設けられた一対のアーム部であり、
    前記一対のアーム部の先端部は、それぞれ、先端に向かうにつれて前記一対のアーム部の間隔が広くなるように構成されている、請求項3〜5のいずれか1項に記載の液体容器。
  7. 前記一対のアーム部の先端部の前記一対の切欠溝側には、それぞれ、面取部が設けられている、請求項6に記載の液体容器。
  8. 前記蓋部材の回動の支点は、前記開口の近傍に配置されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の液体容器。
  9. 前記容器本体は、側面に凸部または凹部を有し、
    前記凸部を有する前記容器本体の凸部は、前記凹部を有する前記容器本体の凹部に嵌め込み可能に構成されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の液体容器。
  10. 前記容器本体は、平面的に見た場合に、前記容器本体の方向を一義的に定める部分を含む形状を有する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の液体容器。
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