JP2010106730A - オイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型軽量でありながら必要な強度が確保された、オイル分離能力に優れたオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機を提供する。
【解決手段】吐出室に隣接させて配置され、導入されてくるオイル含有ガスを遠心分離によりガスとオイルに分離し、分離されたオイルを下方に落下させ、ガスを上方に抜き出す分離室と、吐出室から前記オイル含有ガスを分離室に導入する、吐出室と分離室との連通孔とを有するオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機において、オイルセパレータを固定渦巻体構成部材と圧縮機のケーシングの合わせ構造により形成するとともに、該固定渦巻体構成部材の底板を、吐出室形成部における厚さよりも分離室形成部における厚さが小さくなるように形成したオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機。
【選択図】図4
【解決手段】吐出室に隣接させて配置され、導入されてくるオイル含有ガスを遠心分離によりガスとオイルに分離し、分離されたオイルを下方に落下させ、ガスを上方に抜き出す分離室と、吐出室から前記オイル含有ガスを分離室に導入する、吐出室と分離室との連通孔とを有するオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機において、オイルセパレータを固定渦巻体構成部材と圧縮機のケーシングの合わせ構造により形成するとともに、該固定渦巻体構成部材の底板を、吐出室形成部における厚さよりも分離室形成部における厚さが小さくなるように形成したオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機。
【選択図】図4
Description
本発明は、オイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機に関し、とくに、必要な強度を確保しつつ、オイルセパレータ機構の簡素化、小型軽量化、部品点数の低減、組み立ての容易化、分離性能の向上等を図ったオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機に関する。
従来から、例えば車両空調装置の冷凍システムに組み込まれるスクロール型圧縮機として、遠心分離方式のオイルセパレータをスクロール型圧縮機に内蔵したオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機が知られている(例えば、特許文献1)。従来のオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機においては、例えば図5に従来のオイルセパレータ22のオイル分離室17の横断面構造の例を示すように、吐出室2内のオイルを含むガスが、連通孔18を通してオイル分離室17内に導入され、オイル分離室17の内壁面に沿って旋回する際に生じる遠心力を利用して、ガスとオイルが分離される。特許文献1では、このオイル分離室17を固定渦巻体構成部材5とケーシング6とを合わせ面11で合わせる構造によって形成している。
また特許文献2には、固定スクロールの中央部を避けてその側板を薄く形成することによって、油溜まり室の容積を拡大するスクロール型圧縮機が記載されている。このスクロール型圧縮機において、固定スクロールの中央部では圧縮される流体の圧力が最も高くなるため、周縁部に比べて中央部がより高い強度を備える必要がある。そこで、固定スクロールの中央部を避けて凹部を形成することによって、必要な強度を確保しながらオイルセパレータの機能を向上させている。
特開2008−82238号公報
特許第3422744号公報
特許文献1に記載されるような構造を有する従来のオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機21において、オイルセパレータ22の機能を飛躍的に向上させるためには、特許文献2に記載されるように、オイル分離室17で分離されたオイルが貯えられる貯油室の容積を拡大しただけでは不十分である。また、車両空調装置用のスクロール型圧縮機において、近年とくに小型軽量化の要請が高まってきているが、安全性の観点からは強度の確保も重要な課題である。
そこで本発明の課題は、上記のような問題点および近年における市場からの要請に着目し、小型軽量でありながら必要な強度が確保された、オイル分離能力に優れたオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係るオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機は、吐出室に隣接させて配置され、内部全体が空間に形成され導入されてくるオイル含有ガスを遠心分離によりガスとオイルに分離し、分離されたオイルを下方に落下させ、分離されたガスを上方に抜き出す分離室と、吐出室から上記オイル含有ガスを分離室に導入する、吐出室と分離室との連通孔とを有するオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機において、上記オイルセパレータを固定渦巻体構成部材と圧縮機のケーシングの合わせ構造により形成するとともに、該固定渦巻体構成部材の底板を、上記吐出室形成部における厚さよりも上記分離室形成部における厚さが小さくなるように形成したことを特徴とするものからなる。
本発明に係るオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機によれば、オイル含有ガスを遠心分離によりガスとオイルに分離するオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機において、上記オイルセパレータを圧縮機構成用の2つの部材の合わせ構造により形成し、そのうち固定渦巻体構成部材の底板を、吐出室形成部における厚さよりも分離室形成部における厚さが小さくなるように形成しているので、とくに高い強度が必要な吐出室形成部の強度を確保しつつ、外形の大きさを増大させることなく分離室の容積を拡大することが可能となる。その結果、小型軽量かつ必要な強度を備えた高強度の、オイル分離能力に優れたオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機が実現される。
本発明のオイルセパレータ内蔵スクロール型内蔵圧縮機は、より具体的には、上記オイルセパレータが分離室の下方に位置する貯油室へ分離室で分離されたオイルを導出する下部孔を有するように形成可能であるが、この場合には該固定渦巻体構成部材の底板を、上記吐出室形成部における厚さよりも上記貯油室形成部における厚さが小さくなるように形成することが好ましい。分離室形成部および貯油室形成部における固定渦巻体構成部材の厚さを、とくに高い強度が必要な吐出室形成部における厚さよりも小さくすることで、分離室の容積に加えて貯油室の容積も拡大される。そして貯油室の容積が拡大されることにより、貯油容量を増大させることができ、貯油容量の増大は、結果的にオイル分離能力、分離容量の増大に寄与できる。さらに、上記貯油室形成部における上記固定渦巻体構成部材の底板を、吐出室側における厚さよりも、反吐出室側における厚さが小さくなるように形成することも可能である。貯油室形成部の中でも、必要とされる強度が比較的小さい反吐出室側において、固定渦巻体構成部材の底板の厚さを吐出室側よりも小さくすることにより、貯油室全体としての容積はさらに拡大される。その結果、圧縮機全体としての高い強度を維持しつつ、圧縮機のさらなる軽量化と、オイルセパレータのオイル分離能力のさらなる向上が可能となる。
本発明のオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機は、上記オイルセパレータと、圧縮機外部へと接続される吐出ポートとの間に、ガス通路が設けられており、該ガス通路も上記固定渦巻体構成部材と圧縮機のケーシングとの合わせ構造により該固定渦巻体構成部材と圧縮機のケーシングの間に形成され、上記分離室と上記吐出ポートとの間に第2吐出室が形成されているように構成することが可能であるが、このような構成を採用した場合に、上記固定渦巻体構成部材の底板を、上記吐出室形成部における厚さよりも第2吐出室形成部における厚さが小さくなるように形成することが好ましい。第2吐出室は、分離室でオイル分離されたガスが吐出ポートに到達する手前の位置に配置されており、必要とされる強度が分離室よりもさらに低く、従って、必要とされる強度が吐出室形成部よりも低いので、第2吐出室形成部における固定渦巻体構成部材の底板の厚さを吐出室形成部よりも小さくすることにより第2吐出室の容積を拡大しても、圧縮機全体として必要な強度は確保される。そして、第2吐出室の容積が拡大されることにより第2吐出室における圧損が低減され、第2吐出室が吐出ポートからの吐出前のガス流れに対し一種のバッファとなって、ガス流れの脈動が抑制されるので、圧縮機の運転特性およびオイルセパレータの分離特性の安定化が図られ、さらに圧縮機の軽量化が図られる。
また、本発明のオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機において、上記固定渦巻体構成部材の底板を、上記吐出室形成部における厚さよりも上記連通孔形成部における厚さが小さくなるように形成することが好ましい。連通孔形成部もまた、必要とされる強度が吐出室形成部よりも低いので、連通孔形成部における固定渦巻体構成部材の底板の厚さを小さくしても、圧縮機全体として必要な強度は確保される。そして、連通孔の容積が拡大されることにより連通孔における圧損が低減され、ガス流れが安定化されるので、圧縮機の運転特性およびオイルセパレータの分離特性の安定化が図られ、さらに圧縮機の軽量化が図られる。
さらに、本発明に係るオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機において、上記吐出室形成部における上記固定渦巻体構成部材の底板を、該吐出室内への圧縮ガスの導入を制御するための吐出弁と接触する部位における厚さよりも、上記吐出室内のそれ以外の部位における厚さが小さくなるように形成することができる。吐出室内ではガス圧力が高いため、固定渦巻体構成部材の吐出室形成部には比較的高い強度が必要とされるが、吐出室内の中で、吐出弁の近傍に比べ周縁側においては、必要とされる強度が相対的に低い。そこで、吐出室形成部においてさらなる軽量化を図る観点からは、吐出室形成部の上記吐出弁と接触する部位における固定渦巻体構成部材の底板の厚さよりも、吐出室形成部のそれ以外の部位における厚さが小さくなるように、固定渦巻体構成部材の底板を形成することが好ましい。
本発明において、上記分離室は、横断面形状が長円形であり、該長円形の長径が上記合わせ構造の合わせ面と垂直な方向に配置されているように形成することが可能である。本発明のような、2つの部材の合わせ構造でオイルセパレータを形成するオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機においては、部品点数が少なく機械加工部分がないため、上記分離室の形状の自由度は極めて高く保たれる。そこで、この分離室は、母線部が直線状に延びる円筒形状や、母線部が湾曲した円筒形状(全体としてドーナツ形状(ドーナツ形状の一部を形成する形状)の分離室)に形成することができる。しかし、上記円筒形状に対して、本発明の基本的技術思想に従い固定渦巻体構成部材の底板の薄肉化を実施すれば、上述の通り、横断面形状が長円形であり、該長円形の長径が上記合わせ構造の合わせ面と垂直な方向に配置されている構造となる場合もある。分離室をこのような横断面長円形の構造に形成することにより、さらに軽量で、かつ強度の確保された、オイル分離能力に優れたオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機が実現される。
本発明に係るオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機において、上記連通孔を上下方向に複数配列することによって、オイル分離効率をさらに向上させることが可能である。例えば、上記複数の連通孔は、上記複数の連通孔の分離室への開口方向が同方向に向けられている構造を採用することによって、オイル分離室に吹き出されるガスの量が比較的多い場合にも、各連通孔を通してのガスの吹き出し方向をそれぞれ最適化でき、分離室内で効率のよい遠心分離を行って、効率よく分離されたオイルを貯油室に導くことが可能となる。また、複数の上記連通孔毎に、分離室への開口方向が変えられている構造を採用すれば、オイル分離室に吹き出されるガスの方向を、連通孔毎に角度を変えて設定できる。従って、オイル分離室の形状等に即したガスの吹き出し方向の設定が可能になり、各連通孔から吹き出されたガスをそれぞれ効率よく遠心分離して、効率よく分離されたオイルを貯油室に導くことが可能となる。
このような本発明におけるオイルセパレータ内蔵構造は、実質的にあらゆるタイプのスクロール型圧縮機に適用可能であるが、オイルセパレータが圧縮機構成用の2つの部材の合わせ構造により形成されているので、構造の簡素化とともに小型化や軽量化にも適しており、車両空調装置用の圧縮機として好適に用いることができる。
このように、本発明に係るオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機によれば、分離室を固定渦巻体構成部材および圧縮機のケーシングの合わせ構造により形成しつつ、固定渦巻体構成部材の底板を、吐出室形成部における厚さよりも貯油室形成部における厚さが小さくなるように形成しているので、圧縮機全体として必要とされる強度を確保しつつ、圧縮機の外形の大きさを増大させることなく分離室の容積が従来よりも拡大される。そして、分離室の容積拡大により、分離室における圧損の低減を図るとともにオイル分離性能の向上が可能になり、ガス流れの脈動の抑制も可能となる。また、圧縮機の重量は、分離室の容積拡大部分の固定渦巻体構成部材の重量分だけ軽量化される。このように本発明によれば、所定の強度を確保しつつ、小型軽量化、オイル分離性能の向上等が実現される。また、本発明のオイルセパレータにおいては、小型化や軽量化に適した合わせ構造が採用されていることにより、本発明のオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機は、車両空調装置用の圧縮機として好適に用いることができる。
以下に、本発明の望ましい実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施態様に係るオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機の合わせ構造を示す縦断面図である。圧縮機1において、吐出室2、第2吐出室3および貯油室4は、固定渦巻体構成部材5およびケーシング6の合わせ構造により形成されている。固定渦巻体構成部材5は、吐出室2の、吐出孔14の開閉を制御し吐出室2内への圧縮ガスの導入を制御する吐出弁13と接触する部位において、吐出室2の他の部位よりも底板の厚さが大きく、従って吐出室2の軸方向深さは、吐出弁13と接触する部位において相対的に浅くなっている。また、固定渦巻体構成部材5は、貯油室4の反吐出室側(図の下方)において、吐出室側(図の上方)に比べて底板の厚さが小さくなっており、従って貯油室4の圧縮機軸方向深さは、反吐出室側が吐出室側に比べて大きくなっている。
図1は、本発明の一実施態様に係るオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機の合わせ構造を示す縦断面図である。圧縮機1において、吐出室2、第2吐出室3および貯油室4は、固定渦巻体構成部材5およびケーシング6の合わせ構造により形成されている。固定渦巻体構成部材5は、吐出室2の、吐出孔14の開閉を制御し吐出室2内への圧縮ガスの導入を制御する吐出弁13と接触する部位において、吐出室2の他の部位よりも底板の厚さが大きく、従って吐出室2の軸方向深さは、吐出弁13と接触する部位において相対的に浅くなっている。また、固定渦巻体構成部材5は、貯油室4の反吐出室側(図の下方)において、吐出室側(図の上方)に比べて底板の厚さが小さくなっており、従って貯油室4の圧縮機軸方向深さは、反吐出室側が吐出室側に比べて大きくなっている。
図2は、図1の圧縮機1の断面を示す図であり、(a)は図1のA−A方向から見た断面図、(b)は図1のB−B方向から見た断面図である。図2(b)に示されるように、ケーシング6側には連通孔8形成用の加工が施されており、図2(a)に示される固定渦巻体構成部材5との合わせ構造により、吐出室2と分離室7とを結ぶ上部側連通孔8aと下部側連通孔8bが形成されている。ここで、固定渦巻体構成部材5は、吐出室2形成部における厚さよりも分離室7形成部における厚さが小さくなるように形成されており、本実施態様はさらに、吐出室2形成部の吐出弁13と接触する部位において、吐出室2形成部の他の部位よりも底板の厚さが大きくなっている。また、貯油室4形成部における固定渦巻体構成部材5の底板の厚さは、反吐出室側(図の下方)において、吐出室側(図の上方)に比べて小さくなっている。また、ケーシング6側と固定渦巻体構成部材5側の双方には下部孔9形成用の加工が施されており、これらの合わせ構造によって、分離室7と貯油室4とを結ぶ下部孔9が形成されている。スクロール型の圧縮機構により圧縮され、吐出室2に導入されたオイル含有圧縮ガスは、連通孔8を通して分離室7に導入され、分離室7の内壁に沿って旋回流を形成する。好ましくは、該旋回流は分離室7の内壁に沿って下降する旋回流を形成し、ガスに含有されていたオイルが旋回流による遠心分離によりガスから分離され、分離されたオイルは分離室7の内壁を伝わって下降し、下部孔9を通して貯油室4内に貯留される。一方、オイルと分離されたガスは、分離室7の断面中央側に上昇流を形成しながらガス通路10を経て第2吐出室3に導入され、吐出ポートから系外に排出される。このように、圧縮機1には分離室7、連通孔8、下部孔9、貯油室4からなるオイルセパレータ12が形成され、内蔵されている。
図3は、図2の圧縮機1のオイルセパレータ12を構成する分離室7の横断面図である。分離室7においては、図5に示した従来のオイルセパレータ22における横断面が円形の分離室17と比べて、合わせ面11から固定渦巻体構成部材5側に向けて、より深くなるように形成されており、分離室7の横断面が、長径方向が合わせ面11と垂直な方向となる長円形をなしている。図3の分離室7と図5の分離室17とを比較すると、オイルセパレータ12、22を形成する壁部の外形は同一であるにも関わらず、分離室容積は分離室7の方が分離室17よりも大きい。このように、本実施態様においては、分離室7の断面積が従来構造よりも拡大されて、オイル分離性能の向上が図られている。また、分離室7における圧損も低減されており、かつ、ガス流れの脈動も生じにくくなっている。なお、図3で連通孔8が図示されていないのは、図5と異なり、図2の連通孔8を通らない平面で切断された横断面図が示されているためである。また、本実施態様においては、合わせ面11から見て固定渦巻体構成部材5側に向けて、より深くなるように分離室7が形成されているが、分離室7は、合わせ面11から見てケーシング6側に向けて、より深くなるように形成されてもよい。
図4は、本発明の他の実施態様に係るオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機の固定渦巻体構成部材5を示しており、(a)は正面図、(b)は(a)のCOD断面図、(c)は図2の圧縮機における、図4(b)に対応するCOD断面図である。図4(b)において、固定渦巻体構成部材5の底板の厚さは、分離室7形成部における厚さ(s)および第2吐出室3形成部における厚さ(t)において、吐出室2形成部における厚さ(u)よりも小さくなっている。また、図4(c)においては、図2の説明の際にも言及したように、吐出室2形成部における固定渦巻体構成部材5の底板の厚さが、吐出孔14周縁の吐出弁13と接触する部位における厚さ(v)よりも、それ以外の部位における厚さ(w)の方が小さくなっている。このように本発明によれば、固定渦巻体構成部材5の厚さが、必要とされる強度に応じて各部位毎に変えられているので、圧縮機全体としての必要な強度を確保しつつ、小型軽量で、オイル分離性能に優れたオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機が実現される。
本発明に係るオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機の構造は、オイルセパレータが内蔵されるあらゆるタイプのスクロール型圧縮機に適用可能である。
1、21 オイルセパレータ内蔵圧縮機
2 吐出室
3 第2吐出室
4 貯油室
5 固定渦巻体構成部材
6 ケーシング
7、17 分離室
8、18 連通孔
8a 上部側連通孔
8b 下部側連通孔
9 下部孔
10 ガス通路
11 合わせ位置
12、22 オイルセパレータ
13 吐出弁
14 吐出孔
2 吐出室
3 第2吐出室
4 貯油室
5 固定渦巻体構成部材
6 ケーシング
7、17 分離室
8、18 連通孔
8a 上部側連通孔
8b 下部側連通孔
9 下部孔
10 ガス通路
11 合わせ位置
12、22 オイルセパレータ
13 吐出弁
14 吐出孔
Claims (11)
- 吐出室に隣接させて配置され、内部全体が空間に形成され導入されてくるオイル含有ガスを遠心分離によりガスとオイルに分離し、分離されたオイルを下方に落下させ、分離されたガスを上方に抜き出す分離室と、吐出室から前記オイル含有ガスを分離室に導入する、吐出室と分離室との連通孔とを有するオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機において、前記オイルセパレータを固定渦巻体構成部材と圧縮機のケーシングの合わせ構造により形成するとともに、該固定渦巻体構成部材の底板を、前記吐出室形成部における厚さよりも前記分離室形成部における厚さが小さくなるように形成したことを特徴とするオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機。
- 前記オイルセパレータが、分離室の下方に位置する貯油室へ分離室で分離されたオイルを導出する下部孔を有するとともに、該固定渦巻体構成部材の底板を、前記吐出室形成部における厚さよりも前記貯油室形成部における厚さが小さくなるように形成した、請求項1に記載のオイルセパレータ内蔵スクロール型内蔵圧縮機。
- 前記貯油室形成部における前記固定渦巻体構成部材の底板を、吐出室側における厚さよりも、反吐出室側における厚さが小さくなるように形成した、請求項2に記載のオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機。
- 前記オイルセパレータと、圧縮機外部へと接続される吐出ポートとの間に、ガス通路が設けられており、該ガス通路も前記固定渦巻体構成部材と圧縮機のケーシングとの合わせ構造により該固定渦巻体構成部材と圧縮機のケーシングの間に形成され、前記分離室と前記吐出ポートとの間に第2吐出室が形成されているとともに、前記固定渦巻体構成部材の底板を、前記吐出室形成部における厚さよりも第2吐出室形成部における厚さが小さくなるように形成した、請求項1〜3のいずれかに記載のオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機。
- 前記固定渦巻体構成部材の底板を、前記吐出室形成部における厚さよりも前記連通孔形成部における厚さが小さくなるように形成した、請求項1〜4のいずれかに記載のオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機。
- 前記吐出室形成部における前記固定渦巻体構成部材の底板を、該吐出室内への圧縮ガスの導入を制御するための吐出弁と接触する部位における厚さよりも、前記吐出室内のそれ以外の部位における厚さが小さくなるように形成した、請求項1〜5のいずれかに記載のオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機。
- 前記分離室を、横断面形状が長円形であり、該長円形の長径が前記合わせ構造の合わせ面と垂直な方向に配置されているように形成した、請求項1〜6のいずれかに記載のオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機。
- 前記連通孔が上下方向に複数設けられている、請求項1〜7のいずれかに記載のオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機。
- 前記複数の連通孔の分離室への開口方向が同方向に向けられている、請求項8に記載のオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機。
- 前記連通孔毎に、分離室への開口方向が変えられている、請求項8に記載のオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機。
- 車両空調装置用圧縮機からなる、請求項1〜10のいずれかに記載のオイルセパレータ内蔵スクロール型圧縮機。
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