JP2010105353A - シート面の一部に金属薄膜を有し、ポリエステル樹脂及びカルボジイミド化合物を含むアンカー層を有する転写シート - Google Patents

シート面の一部に金属薄膜を有し、ポリエステル樹脂及びカルボジイミド化合物を含むアンカー層を有する転写シート Download PDF

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Abstract

【課題】パターン化された金属薄膜が耐腐食性に優れ、製造時にシワや密着不良などが生じ難く、高湿度環境下で転写層にシワやひび割れが発生しない転写シートを提供する。
【解決手段】基体シート1の片面に、少なくとも、前アンカー層4、金属薄膜5及び後アンカー層6を有する転写層2が形成されている転写シートであって、該金属薄膜5が転写層2のシート面の一部に形成されており、該後アンカー層6がポリエステル樹脂及びカルボジイミド化合物を含んで成る転写シート。
【選択図】図1

Description

本発明は基体シートの片面に積層された樹脂層や図柄層を物品の表面に転写するのに用いる転写シートに関し、特に金属薄膜を有する転写シートに関する。
転写シートを用いてプラスチック部品や外装品のような物品の表面を保護又は装飾する方法は従来から知られている。転写シートは、支持体である基体シートの片面上に転写層が設けられた構成であり、この転写層が基体シートから物品の表面に転写される。物品の表面に転写された転写層は樹脂や図柄が層状に積層された積層体であり、物品表面に保護被覆や装飾被覆を形成する。
装飾の一種として物品の表面に金属光沢の外観を付与するために、従来から金属薄膜を有する転写シートが用いられている。
例えば、特許文献1には、スズやインジウムを微細な島状構造になるように蒸着した層を用いた、金属光沢と絶縁性を兼ね備えた転写シートが記載されている。金属薄膜はこのように少量の金属で金属光沢を実現することができるが、反面膜が薄く、蒸着した金属が変質し易い問題も有している。
例えば、金属薄膜に隣接した層(本願明細書では「アンカー層」と呼ぶ。)に酸などの腐食物質が含まれていると、蒸着した金属は容易に腐食し、金属光沢が失われる。そうなると、転写シートの装飾機能は短期間のうちに低下し、転写シートで装飾した物品の金属光沢も短期間のうちに劣化してしまう。金属薄膜に隣接する接着層の影響で金属薄膜が腐食する問題を解決するため、特許文献1の転写シートでは、金属薄膜に隣接してメラミン系樹脂を含む耐腐食性樹脂層が形成されている。
しかし、メラミン系樹脂は熱硬化性であり、しかも硬化温度が高く、層形成に高温加熱する必要があるため、製造作業が煩雑である。また、樹脂の硬度が高く他の樹脂層になじみ難い。更に、硬化時に収縮する度合いが大きいためシワや密着不良などの欠陥が生じ易い。他方、金属薄膜を腐食させ難い樹脂としてはポリエステル樹脂も知られており、こちらは柔軟性があり、汎用性に富んでいる。
特許文献1の転写シートでは、金属薄膜は転写層のシート面の全面に形成されているが、一部分に形成してもよい。ここでいうシート面とは転写層の主表面に並行な平面、すなわち基体シートの主表面に並行ないずれかの平面を意味する。金属薄膜がシート面の一部分に形成されている転写層は、金属薄膜が形成されていない部分を透明にすることができ、例えば、ディスプレイパネルの周囲を金属色で装飾する用途に有用である。かかる用途の転写層には、ディスプレイ部分の視認性を確保するのに十分な透明性、その透明性を経時的に維持する性能が要求される。
シート面の一部分に図柄として金属薄膜を形成する方法には、例えば水除去法とアルカリ除去法が挙げられる。水除去法を用いて金属薄膜をパターン化する操作は、具体的には特許文献2及び3などに説明されている。
水除去法とは、金属薄膜を支持する樹脂層の表面に、まず水溶性樹脂層を部分的に形成し、その後全面に金属薄膜を形成し、次いで水洗により水溶性樹脂層とその上に形成された不要な金属薄膜部位を除去し、部分的に金属薄膜を形成する方法である。水溶性樹脂層の形成方法としては、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法が挙げられる。その場合、水溶性樹脂層を形成する材料としては、たとえば、ポリビニルアルコール、デンプン、アルギド、エポキシ、ポリウレタンなどに代表される水溶性樹脂をバインダーとし、シリカなどを顔料とする水性樹脂インキが用いられる。
アルカリ除去法とは、金属薄膜を支持する樹脂層の表面に金属薄膜を形成した後、部分的に金属薄膜の上に耐アルカリ性樹脂層を形成し、その後のアルカリ洗浄により、金属薄膜の耐アルカリ性樹脂層で覆われていない部分を選択的に除去する方法である。耐アルカリ性樹脂層の形成方法としては、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。その場合、耐アルカリ性樹脂層を形成する材料としては塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体等の耐アルカリ性樹脂を含む塗料やインキが用いられる。
しかしながら、このようにシート面の一部分に金属薄膜を形成した場合は、アンカー層としてポリエステル樹脂を用いると、その金属薄膜が形成されていない部分には幅50〜300μm程度の線状のシワが発生し易く、金属薄膜には幅80〜800μm程度の線状のひび割れが発生し易いことが明らかになった。
金属薄膜のひび割れは転写層の装飾機能を阻害し、透明部分のシワは更にディスプレイに表示される情報を認識し難くしてしまう等の問題を引き起こす。シワやひび割れのような欠陥が発生する原因は明確でない。しかしながら、これらの欠陥は、転写層が高湿度環境下におかれた場合に特に発生し易いから、原因は、ポリエステル樹脂層に対して水分が作用することではないかと考えられる。また、シート面に全面的に金属薄膜を形成した場合にはアンカー層としてポリエステル樹脂を用いても金属薄膜はひび割れないから、金属薄膜をパターン化する操作がポリエステル樹脂層に水分を供給するのではないかと考えられる。
特開2007−326300 特許第4096023 特開平3−26540号公報
本発明は上記従来の問題を解決するものであり、その目的とするところは、パターン化された金属薄膜が耐腐食性に優れ、製造時にシワや密着不良などが生じ難く、高湿度環境下で転写層にシワやひび割れが発生しない転写シートを提供することにある。
本発明は、基体シートの片面に、少なくとも、前アンカー層、金属薄膜及び後アンカー層を有する転写層が形成されている転写シートであって、
該金属薄膜が転写層のシート面の一部に形成されており、
該後アンカー層がポリエステル樹脂及びカルボジイミド化合物を含んで成る転写シートを提供するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
ある一形態においては、前記カルボジイミド化合物が脂肪族カルボジイミドである上記転写シートである。
ある一形態においては、ポリエステル樹脂に対するカルボジイミド化合物の量が固形分重量比で2〜25%である上記いずれかの転写シートである。
ある一形態においては、前記ポリエステル樹脂がメラミン樹脂よりも柔軟性である上記いずれかの転写シートである。
ある一形態においては、前記ポリエステル樹脂が10〜60℃のガラス転移温度を有するものである上記いずれかの転写シートである。
ある一形態においては、前記ポリエステル樹脂が10〜50の水酸基価を有するものである上記いずれかの転写シートである。
ある一形態においては、前記ポリエステル樹脂が3000〜80000の重量平均分子量を有するものである上記いずれかの転写シートである。
ある一形態においては、前記金属薄膜がスズ又はインジウムから成る絶縁性金属薄膜である上記いずれかの転写シートである。
また、本発明は、基体シートの片面に、転写層を構成する層として前アンカー層を形成する工程;
前アンカー層の表面の一部に金属薄膜を形成する工程;
その上に全面的に後アンカー層を形成する工程;
を包含する転写シートの製造方法であって、
該後アンカー層がポリエステル樹脂及びカルボジイミド化合物を含んで成る転写シートの製造方法を提供する。
さらに、本発明は、基体シートの片面に、転写層を構成する層として前アンカー層を形成する工程;
前アンカー層の表面の一部に水溶性樹脂層を形成する工程;
その上に全面的に金属薄膜を形成する工程;
水洗することにより水溶性樹脂層とその上に形成された金属薄膜を除去する工程;
その上に全面的に後アンカー層を形成する工程;
を包含する転写シートの製造方法であって、
該後アンカー層がポリエステル樹脂及びカルボジイミド化合物を含んで成る転写シートの製造方法を提供する。
本発明の転写シートは、パターン化された金属薄膜が耐腐食性に優れ、製造時にシワや密着不良などが生じ難く、高湿度環境下で転写層にシワやひび割れ等の欠陥が発生しない。
転写シート
図1は本発明の一実施形態である転写シートの構造を示す断面図である。基体シート1の片面に接して転写層2が設けられている。転写層2は基体シートの側から順に積層されたハードコート層3、前アンカー層4、金属薄膜5、後アンカー層6及び接着層7を有している。
転写層を構成する層のうち各樹脂層の形成は、特に断らない限り、従来と同様の方法によって行うことができる。従来の層形成方法の例には、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。
基体シート
基体シート1は、図柄層やハードコート層をシート上に支持する用途に従来から使用されるシート材料又はフィルム材料から構成される。フィルム材料は合成樹脂からなるシート材料をいう。合成樹脂としては、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂などが使用できる。その他、アルミニウム箔、銅箔などの金属箔、グラシン紙、コート紙、セロハンなどのセルロース系シート、あるいは以上の各シートの複合体など、通常の転写シートの基体シートとして離型性を有するものを基体シートとして使用することができる。
転写層
転写層2は基体シートの片面に設けられて基体シートから被装飾物の表面に転写される層をいう。転写層は、少なくとも基体シートの側から順に積層された前アンカー層4、金属薄膜5及び後アンカー層6を有する。また、転写層は、要すれば基体シート1と前アンカー層4との間に、ハードコート層3や図柄層(非表示)、また後アンカー層6の露出表面に隣接して、追加のアンカー層(非表示)や接着層7を有してよい。
前アンカー層4は金属箔膜5を転写層に密着させる樹脂層である。前アンカー層はシート面の全体に形成され、転写層が物品に転写された後は、ハードコート層などとともに、金属薄膜5を傷等から保護して耐腐食性を向上させる役割も果たす。
前アンカー層に使用する樹脂には、二液性硬化ウレタン樹脂、熱硬化ウレタン樹脂、メラミン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、塩素含有ゴム系樹脂、塩素含有ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ビニル系共重合体樹脂などがある。特に金属色の耐久性が要求される用途では、塩素などのハロゲンを含有しない樹脂が好ましい。ハロゲン含有樹脂は高湿度環境下で金属薄膜を腐食させる可能性があるからである。
また、図1に示されているようにシート面の一部分に金属薄膜5を形成する場合は、前アンカー層として比較的硬い樹脂を用いることが好ましい。例えば、架橋構造を形成する熱硬化性樹脂を用いることが好ましい。金属薄膜を図柄化する際に使用する水性樹脂インキやアルカリなどが作用し、又は金属薄膜の一部を洗浄除去する際にブラシなどで摩擦しても前アンカー層の表面が荒れにくくなるからである。また、その結果、水性樹脂インキやアルカリなどが表面に残存しにくくなるからである。その場合、前アンカー層として好ましい樹脂は、アクリルウレタン、ポリエステルウレタン、エポキシウレタンなどのウレタン系樹脂、特に、二液性硬化ウレタン樹脂、熱硬化ウレタン樹脂などの硬化型ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂及びニトロセルロース系樹脂などである。前アンカー層は、このような樹脂を含む塗料を塗布乾燥するか、塗布後加熱硬化させて形成することができる。
金属薄膜5は転写層に金属光沢の外観を付与する金属層である。金属薄膜は転写層のシート面の全面に形成しても、一部分に形成してもよい。図1に示されているように金属薄膜5をシート面の一部分に形成する場合は、上述の水除去法又はアルカリ除去法を用いることが好ましい。金属薄膜に使用する金属には、表現したい金属光沢色に応じてアルミニウム、ニッケル、金、白金、クロム、鉄、銅、スズ、インジウム、銀、チタニウム、鉛、亜鉛など、これらの合金または化合物がある。
ある一形態において、金属薄膜は特許文献1などに記載されているような金属光沢と絶縁性とを兼ね備えたものである。絶縁性金属薄膜は、島のサイズ1nm〜2μm、島の間隔2nm〜500nmである島状構造をなすものが好ましい。絶縁性金属薄膜に使用する金属としては、スズ、インジウム、鉛、亜鉛、ビスマス、チタン、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、ケイ素、ゲルマニウム、又はこれらの合金からなる群から選ばれるものが使用できる。特に、絶縁性等の点から、スズ、又はインジウムが好ましい。
金属薄膜は従来と同様の方法で形成することができる。具体的な形成方法としては、真空蒸着法、スパッターリング法、イオンプレーティング法、鍍金法などがある。
後アンカー層6は金属箔膜5を接着層や被装飾物に密着させる樹脂層である。後アンカー層はシート面の全体に形成され、接着剤層や被装飾物に含まれる腐食成分から金属薄膜5を保護して耐腐食性を向上させる役割も果たす。
後アンカー層に使用する樹脂は、金属薄膜を腐食し難く、柔軟性及び汎用性に優れたポリエステル樹脂を主体とするものが好ましい。特に、カルボジイミド化合物を添加したポリエステル樹脂を用いるのが好ましい。添加剤としてカルボジイミド化合物を含むことで、ポリエステル樹脂層の耐湿性が向上し、高湿度環境下でも転写層にシワやひび割れが発生しないからである。
ポリエステル樹脂及び添加剤としてカルボジイミド化合物を含む樹脂は前アンカー層を形成するのに使用してもよい。前アンカー層及び後アンカー層の両方をこの樹脂で形成すると、金属薄膜の耐腐食性がより向上する。
ポリエステル樹脂は、グラビアインキのバインダーとして従来から使用されてきたものであれば、特に限定されない。例えば、縮合系ポリエステル、ラクトン系ポリエステル、ポリカーボネートなどを挙げることができる。縮合系ポリエステルは、例えば、アジピン酸、無水フタル酸、イソフタル酸などの二塩基酸と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどのグリコール類との脱水縮合反応により得ることができる。
縮合系ポリエステルは、必要に応じて、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンなどの多官能アルコールを共重合することができる。ラクトン系ポリエステルは、例えば、ε−カプロラクトンの開環重合により得ることができる。ラクトン系ポリエステルは、重合開始剤を選択することにより、末端の官能基を制御することができる。ポリカーボネートは、例えば、エチレンカーボネートと1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどとの付加反応により得ることができる。
ポリエステル樹脂にイソシアネート化合物を反応させて得られるポリエステルウレタン樹脂も、ここでいうポリエステル樹脂として用いることができる。イソシアネート化合物としては、芳香族、脂肪族または脂環族の各種公知の種々のジイソシアネート類が挙げられる。
例えば、芳香族ジイソシアネートとしては、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、4,4’−ジベンジルイソシアネート、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート等が挙げられる。
脂肪族ジイソシアネートとしては、ブタン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、イソプロピレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ダイマー酸のカルボキシル基をイソシアネート基に転化したダイマージイソシアネート等が挙げられる。
脂環族ジイソシアネートとしては、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4、4’−ジイソシアネート、1,3ービス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等が挙げられる。
3官能以上のイソシアネート化合物としては、各種公知のジイソシアネート化合物を基本とするアダクト体、イソシアヌレート体、ビュレット体等が挙げられる。
ポリエステル樹脂は市販されているものを用いてもよい。好ましい市販品の例には、東洋紡社製「GK780」、日本合成化学社製「ポリエスター LP-033 S30TM」などが挙げられる。
上記カルボジイミド化合物は、分子中に一個以上のカルボジイミド基を有する化合物であり、2官能以上のポリカルボジイミド化合物をも含む。
モノカルボジイミド化合物の例としては、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、ジメチルカルボジイミド、ジイソブチルカルボジイミド、ジオクチルカルボジイミド、ジフェニルカルボジイミド、ナフチルカルボジイミドなどを例示することができる。
ポリカルボジイミド化合物の例としては、ポリ(ジシクロヘキシルカルボジイミド)、ポリ(イソプロピルカルボジイミド)、ポリ(ジメチルカルボジイミド)、ポリ(ジイソブチルカルボジイミド)、ポリ(ジオクチルカルボジイミド)、ポリ(4,4’−ジフェニルメタンカルボジイミド)、ポリ(3,3’−ジメチル-4,4’-ジフェニルメタンカルボジイミド)、ポリ(トリルカルボジイミド)、ポリ(p−フェニレンカルボジイミド)、ポリ(m−フェニレンカルボジイミド)、ポリ(1,3−ジイソプロピルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(1−メチル-3,5−ジイソプロピルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(1,3,5−トリエチルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(トリイソプロピルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(ナフチルカルボジイミド)などが挙げられる。これらは、二種以上を併用することも出来る。
ポリエステル樹脂に対するカルボジイミド化合物の添加量は、両者の固形分重量比(カルボジイミド化合物/ポリエステル樹脂)が2〜25%、好ましくは2.5〜12.5%、より好ましくは2.5〜7.5%となる量である。この固形分重量比が2%未満であると高湿度環境下で転写層にひび割れが発生し易くなり、25%を超えると前アンカー層のような隣接する樹脂層に対する密着力が低下する。
金属薄膜が転写層のシート面の一部分に形成される場合は、ポリエステル樹脂はメラミン樹脂(硬化した状態)より柔軟な樹脂が好ましい。例えば、特許文献1に記載のメラミン系樹脂は比較的硬い樹脂として知られており、金属薄膜端部の前アンカー層の表面との段差にまでメラミン系樹脂が入り込みにくく、空気層が形成されるため、小泡が発生し易い。
例えば、本発明で用いるポリエステル樹脂のガラス転移温度は1〜100℃、好ましくは10〜60℃、より好ましくは40〜50℃である。そのようなポリエステル樹脂は常温の環境下で十分柔軟性であり、転写層の透明部分と金属薄膜との境目に小泡が発生しにくい。
本明細書におけるガラス転移温度(Tg)とは、JIS K7121(1987年)に準拠して、加熱速度10℃/minの昇温条件で熱流束DSCにより求めた中間点ガラス転移温度(℃)をいい、試験片の状態調節については「一定の熱処理を行なった後、ガラス転移温度を測定する場合」を採用するものとする。なお、使用装置は、示差走査熱量計(DSC6200、セイコー社製)である。
上記ポリエステル樹脂の重量平均分子量は、3000〜80000程度が好ましい。重量平均分子量が3000未満であるとポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)が低くなり、ポリエステル樹脂がべた付いてしまうので印刷特性が悪くなり、80000を超えると粘度が大きくなって、このポリエステル樹脂を使用した転写シートを用いて物品の表面を装飾するとき、当該層にヒビが入り、得られる加飾成形品の審美性が損なわれる。
更に好ましくは、後アンカー層に使用するポリエステル樹脂は適度な親水性を持っている。具体的にはこの樹脂は1〜100、好ましくは10〜50、より好ましくは40〜50の水酸基価を有する。このような樹脂は金属薄膜との密着性にも優れ、また、金属薄膜を図柄化する際に使用する水性樹脂インキやアルカリなどの作用により前アンカー層表面が多少荒れていても、そこに水性樹脂インキやアルカリが多少残存していても、前アンカー層表面との馴染みが阻害されず、小泡が発生しにくいからである。
また、特に金属色の耐久性が要求される用途では、塩素などのハロゲンを含有しない樹脂が好ましい。ハロゲン含有樹脂は高湿度環境下で金属薄膜を腐食させる可能性があるからである。絶縁性金属薄膜、特にスズ又はインジウム薄膜はアルミニウム薄膜等と比較して金属色の耐久性が乏しく、少なくとも後アンカー層、好ましくは前アンカー層及び後アンカー層には、ハロゲンを含有しない樹脂を用いることが好ましい。後アンカー層の形成方法は従来の方法と同様である。
ハードコート層3は、必要に応じて、基体シートと前アンカー層との間に形成される樹脂層である。ハードコート層は、転写後、基体シートを被装飾物から剥離したときに、装飾物の表面に配置され、転写層を保護するために一定以上の硬度を有している。ハードコート層の材質としては、シアノアクリレート系やウレタンアクリレートなどの電離放射線硬化性樹脂や、アクリル系やウレタン系などの熱硬化性樹脂が挙げられるが、特に限定されない。
接着層7は、必要に応じて、転写層の被装飾物に最も近い面に設けられる。接着層は、転写時に、転写層と被装飾物とを接着するものである。接着層としては、被装飾物に適した感熱性あるいは感圧性の樹脂を適宜使用する。たとえば、被装飾物の材質がアクリル系樹脂の場合はアクリル系樹脂を用いるとよい。
また、被装飾物の材質がポリフェニレンオキシド・ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、スチレン共重合体系樹脂、ポリスチレン系ブレンド樹脂の場合は、これらの樹脂と親和性のあるアクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂などを使用すればよい。さらに、被装飾物の材質がポリプロピレン樹脂の場合は、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、環化ゴム、クマロンインデン樹脂が使用可能である。
基体シートと転写層との間には更に剥離層を形成してもよい。剥離層は転写時に基体シートと一緒になって転写層から分離するものであってよく、基体シートから分離して転写層の最外表面を形成するものであってもよい。離型層の材質としては、メラミン系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、セルロース誘導体、尿素系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、パラフィン系樹脂およびこれらの複合物などを用いることができる。
また、転写層には図柄層を追加してよく、その場合は、ハードコート層より被装飾物側、例えばハードコート層と前アンカー層の間に図柄層を形成すれば、追加した図柄が十分に保護される。
図柄層の材質としては、ポリビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、アルキッド樹脂などの樹脂をバインダーとし、適切な色の顔料または染料を着色剤として含有する着色インキを用いるとよい。また、金属発色させる場合には、アルミニウム、チタン、ブロンズ等の金属粒子やマイカに酸化チタンをコーティングしたパール顔料を用いることもできる。
図柄層の形成方法としては、オフセット印刷法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの通常の印刷法などを用いるとよい。特に、多色刷りや階調表現を行うには、オフセット印刷法やグラビア印刷法が適している。また、単色の場合には、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法を採用することもできる。
物品の装飾方法
本発明の転写シートを使用して熱ロール転写やインモールド成形などにより、物品を装飾することができる。例えば、熱ロール転写においては、転写シートの接着層側(基体シートの反対側)の面を被装飾物の表面に重ね、ロール転写機、アップダウン転写機などの転写機を用いて、転写シートの基体シート側から熱及び圧力をかける。こうすることにより、転写シートが被装飾物の表面に接着する。次いで、冷却後に基体シートを剥離すると、転写層が被装飾物の表面に転写されて、物品の表面が装飾される。
また、インモールド成形においては、まず、成形用金型内に、基体シートが金型の内面に接するような向きに転写シートを送り込む。次いで、金型を閉じ、溶融樹脂が転写シートの接着層側(基体シートの反対側)の面に接するように、すなわち、転写シートが溶融樹脂と金型の内面に挟まれるように、溶融樹脂を金型内に充満させる。その結果、溶融樹脂は成形され、同時に転写シートは樹脂成形品の表面に接着される。樹脂成形品を冷却し、金型を開いて樹脂成形品を取り出す。最後に基体シートを剥離すると、転写層が樹脂成形品の表面に転写されて、樹脂成形品の表面が装飾される。
被装飾物の材質は、従来から転写シートによって装飾されてきたもの、又は接着層の成分を工夫して転写層をその表面に接着させることができるものであれば特に限定されない。各種合成樹脂、金属、ガラス、木、紙でなる部材、これらの塗装物及び装飾物は、被装飾物として用いられる。特に好ましい被装飾物は合成樹脂及びガラス等の透明な材料である。本発明の転写層は透明部分を有することができ、高湿度環境下でも長期間その部分にブリスターが発生せず、透明性が維持されるからである。
以下の実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。尚、実施例中「部」又は「%」で表される量は特に断りなき限り重量基準である。
実施例1
基体シートとして厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフイルムを準備した。この基体シートの上に、メラミン樹脂系離型剤を塗布乾燥して厚さ1μmの離型層を形成した。その後、メラミン系樹脂を含む塗料を塗布乾燥して厚さ5μmのハードコート層を形成した。ハードコート層の上に、二液硬化型アクリルウレタンを含む塗料を塗布し、熱硬化させて厚さ1μmの前アンカー層を形成した。
バインダーとしてポリビニルアルコールを含み顔料としてシリカを含む水性樹脂インキを用いて前アンカー層の表面に5cm×4cmの水性樹脂層を形成した。真空蒸着法を行って、前アンカー層表面および水性樹脂層の上に、島状構造で絶縁性を備えた厚さ15nmのスズ薄膜を形成した。水で洗浄することにより、水性樹脂層と水性樹脂層の上に形成されたスズ薄膜を除去した。
重量平均分子量(Mn)20000、Tg70℃、水酸基価50、酸価1のポリエステル樹脂の分散液に脂肪族ポリカルボジイミドを加え、ポリエステル樹脂に対するポリカルボジイミドの固形分重量比が1/10である塗料を得た。
前アンカー層表面及びスズ薄膜の上に得られた塗料を塗布乾燥してスズ薄膜表面からの厚さ1.0μmの後アンカー層を形成した。更にアクリル系樹脂を含む塗料を塗布乾燥して接着層を形成して、転写フィルムを得た。上記工程において樹脂層の形成は全てグラビアコート法にて行った。
得られた転写フィルムを金型に入れて、PMMA樹脂のインモールド成形を行い、5cm×4cmの透明な窓部分及びその窓部分を取り囲む幅1cmの金属色部分を有する厚さ2.0mmのPMMA樹脂の板を得た。
このPMMA装飾板を60℃の温水浴に4時間浸漬した。温水浴から取り出したPMMA装飾板を乾燥させ、シワやひび割れが発生しているか及びその程度を調べ、評価した。結果を表1に示す。
実施例2〜3及び比較例1〜2
前アンカー層及び後アンカー層を形成する材料を表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして転写フィルムを作製し、試験した。結果を表1に示す。
Figure 2010105353
本発明の一実施形態である転写シートの構造を示す断面図である。 本発明の転写シートの製造方法の一例を示す工程図である。
符号の説明
1…基体シート、
2…転写層、
3…ハードコート層、
4…前アンカー層、
5…金属薄膜、
6…後アンカー層、
7…接着層、
8…水溶性樹脂層。

Claims (10)

  1. 基体シートの片面に、少なくとも、前アンカー層、金属薄膜及び後アンカー層を有する転写層が形成されている転写シートであって、
    該金属薄膜が転写層のシート面の一部に形成されており、
    該後アンカー層がポリエステル樹脂及びカルボジイミド化合物を含んで成る転写シート。
  2. 前記カルボジイミド化合物が、脂肪族カルボジイミドである請求項1記載の転写シート。
    から成る群から選択される少なくとも一種である請求項1記載の転写シート。
  3. ポリエステル樹脂に対するカルボジイミド化合物の量が固形分重量比で2〜25%である請求項1又は2記載の転写シート。
  4. 前記ポリエステル樹脂がメラミン樹脂よりも柔軟性である請求項1〜3のいずれか記載の転写シート。
  5. 前記ポリエステル樹脂が1〜100℃のガラス転移温度を有するものである請求項1〜4のいずれか記載の転写シート。
  6. 前記ポリエステル樹脂が1〜100の水酸基価を有するものである請求項1〜5のいずれか記載の転写シート。
  7. 前記ポリエステル樹脂が3000〜80000の重量平均分子量を有するものである請求項1〜6のいずれか記載の転写シート。
  8. 前記金属薄膜がスズ又はインジウムから成る絶縁性金属薄膜である請求項1〜7のいずれか記載の転写シート。
  9. 基体シートの片面に、転写層を構成する層として前アンカー層を形成する工程;
    前アンカー層の表面の一部に金属薄膜を形成する工程;
    その上に全面的に後アンカー層を形成する工程;
    を包含する転写シートの製造方法であって、
    該後アンカー層がポリエステル樹脂及びカルボジイミド化合物を含んで成る転写シートの製造方法。
  10. 基体シートの片面に、転写層を構成する層として前アンカー層を形成する工程;
    前アンカー層の表面の一部に水溶性樹脂層を形成する工程;
    その上に全面的に金属薄膜を形成する工程;
    水洗することにより水溶性樹脂層とその上に形成された金属薄膜を除去する工程;
    その上に全面的に後アンカー層を形成する工程;
    を包含する転写シートの製造方法であって、
    該後アンカー層がポリエステル樹脂及びカルボジイミド化合物を含んで成る転写シートの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109671518A (zh) * 2017-10-16 2019-04-23 日东电工株式会社 无机物层层叠体的制造方法

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