JP2010104584A - 超音波装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】強い反射体がある場合にも高画質な撮像を行うこと、及び、高い音圧を当ててはいけない部位がある場合にも全体の音圧を低下さないで撮像や治療を行うこと。
【解決手段】目標とするビームを設定するためのデータを取得し、そのデータから回避する部位の位置と強度を検出し、位置と強度を目標ビーム形状に換算し、目標ビーム形状に沿ったビームを形成するフォーカスデータを算出し、そのフォーカスデータを用いて画像生成あるいは治療を行う。
【選択図】図2

Description

本発明は、超音波装置に関し、特に医療用に適した超音波装置に関する。
医用超音波装置において、高画質化と医療上の安全性の確保は重要な課題である。特に、強い反射体があるとそれが雑音源となり、実像に虚像が重なるという画質の低下が頻繁にみられるという問題や、HIFU(高熱焼灼療法)において、血管など、強い音圧を当ててはいけない部分がある場合、全体の音圧を下げなければならず、焼灼部位の音圧と範囲が小さくなり、焼灼時間が長くなるという問題の改善は、大きな課題である。
強い反射体の例としては肋骨、横隔膜、HIFUにおける金属性のプローブなどがある。強い反射体による画質の劣化という問題は日常的なものであり、これを解決する方法としては、プローブ位置を変えると実像と虚像の相対位置が変わることを用いて虚像を判別したり、プローブ位置と時間を変えて平均をとり、消去するというマニュアル的な方法や、コンパウンド技術などの平均処理によって消去するという技術的な方法が実施されている。特許文献1には、予め強反射体の位置がわかっている場合に、画像処理で輝度を局所的に調整して、画像全体で生体の構造が判別できるように画質を回復する方法が開示されている。
特開2000−37393号公報
しかし、上記のいずれの従来方法でも、SN比は改善されておらず、通常行われているマニュアル的及び技術的な平均処理方法ではさらに、時間分解能が低下するという問題もある。また、指定した位置のみ音圧を小さくする方法は開示されていない。
本発明の目的は、強い反射体がある場合にも時間分解能を低下させずにSN比を改善して高画質な撮像を行うこと、及び、高い音圧を当ててはいけない部位がある場合にも全体の音圧を低下させずに撮像や治療を行うことのできる超音波装置を提供することにある。
本発明では、音場設計により高画質化と安全性の確保を図る。本発明の超音波装置は、超音波を送信あるいは受信する複数の素子を具備する探触子と、複数の素子が被検体へ超音波信号を送信する際の指向性を付与する送信ビームフォーマと、複数の素子が受信した超音波信号を指向性をともなって加算する受信ビームフォーマと、受信ビームフォーマの出力した信号を信号処理して画像化する信号処理部と、信号処理部の出力した画像を表示する表示手段とを備える。
信号処理部は、目標ビーム形状を設定する目標ビーム形状設定部と、目標ビーム形状を入力し、その目標ビーム形状に沿ったビームを生成するフォーカスデータを算出するフォーカスデータ生成部とを含む。送信ビームフォーマと受信ビームフォーマの少なくとも一方は、フォーカスデータ生成部が出力したフォーカスデータを用いてビームを生成する。あるいは、メモリに探触子の素子毎の受信信号を記憶しておき、その受信信号にフォーカスデータ生成部が出力したフォーカスデータを適用して画像を再構成する。
本発明の超音波装置によれば、意図した位置の音圧を抑制した音場を形成することができ、ノイズ源となる強い反射体がある場合にも時間分解能を低下させずにSNを向上させて高画質な画像を得ることができる。また、高い音圧を当ててはいけない部位がある場合にも全体の音圧を低下さないで撮像や治療を行うことができる。
最初に、図1Aから図9を用いて本発明の第1の実施例を説明する。
図1Aは、本発明の第1の実施例の超音波装置の構成例を表すブロック図である。探触子1は複数の素子を備える。装置本体2は、送信ビームフォーマ3、増幅手段4、受信ビームフォーマ5、信号処理部6、メモリ7、表示手段8、入力手段9、制御部10を有する。信号処理部6は、目標ビーム形状設定部61、フォーカスデータ生成部62、画像生成部63を含む。さらに、目標ビーム形状設定部61は、目標音場決定用データ取得部611、回避部検出部612、目標ビーム形状換算部613を含み、フォーカスデータ生成部62は、目標ビーム形状入力部621、フォーカスデータ算出部622を含む。
送信ビームフォーマ3で生成された超音波パルスが探触子1から生体に送信され、生体から反射した超音波を探触子1が受信する。受信信号は増幅手段4に入力されて増幅され、受信ビームフォーマ5が整相加算する。信号処理部6の画像生成部63には受信ビームフォーマ5が出力した受信信号が入力され、画像化が行われる。作成された画像はメモリ7に格納された後、読み出し・補間されて、表示手段8に表示される。なお、これらの処理は制御部10によって制御される。
送信ビームフォーマ3及び受信ビームフォーマ5におけるビームフォーミングに用いるフォーカスデータは、予めメモリ7に格納されており、撮像時にメモリ7から読み出されてもよい。あるいは、メモリ7に格納されたデータである目標音場決定用データから計算してもよい。ここで、フォーカスデータとは、超音波信号を送受信する際の指向性を付与するために複数の素子に与える時間遅延とパルス強度、数値的な表現では複素振幅を意味する。目標音場決定用データは、たとえば前記の撮像を行った結果をメモリ7に一旦格納したものでもよい。この目標音場決定用データは、プレスキャン結果と考えるとその意味が理解しやすい。フォーカスデータを目標音場決定用データから計算する場合、目標音場決定用データがメモリ7に一旦格納されていることと、計算したフォーカスデータもメモリ7に一旦格納することを仮定すると、信号の流れは図1A中に太矢印線で示したようになる。具体的には、メモリ7から目標ビーム形状設定部61が目標音場決定用データを読み出して目標ビーム形状に換算してフォーカスデータ生成部62に出力し、フォーカスデータ生成部62が入力した目標ビーム形状をフォーカスデータに換算してメモリ7に出力する、という流れになる。
図1Bは、目標音場決定用データからフォーカスデータを計算し、フォーカスデータを使用する処理の流れを説明するフローチャートである。
まず、撮像が開始されると(開始)、フレーム数を表す整数iを0に設定し(S111)、メモリに予め格納してあるフォーカスデータを用いて撮像を行って、フレーム0の画像を得る(S112)。次に、電源が落とされるなどして撮影が終了しない限り(S116)、iをi+1とし(S113)、フレームi−1の画像を目標音場決定用データとしてフォーカスデータを計算し(S114)、計算したフォーカスデータを送信ビームフォーマ、受信ビームフォーマの片方あるいは両方で用いてフレームiの撮像を行う(S115)という処理を続ける。
以下、図2から図8を用いて詳細に説明する。まず、図2から図4Aのフローチャートを用いて信号処理部6の処理を説明する。
図2は、信号処理部6の処理を説明するフローチャートである。信号処理部6が起動されると(開始)、目標ビーム形状設定部61が目標とするビームの形状を設定し(S201)、フォーカスデータ生成部62が目標ビーム形状に近いビームを生成するフォーカスデータを算出し(S202)、算出したフォーカスデータを用いて撮像対象に対して超音波を送受信して受信データを画像生成部63が入力し、画像を生成する(S203)。
図3は、信号処理部6における処理のうち、目標とするビームの形状を設定する処理(S201)を説明するフローチャートである。目標とするビームの形状を設定する処理(S201)が開始されると(S201開始)、目標音場決定用データ取得部611が目標とする音場を決定するためのデータを取得し(S2011)、回避部検出部612が回避する部位の位置と強度を検出し(S2012)、目標ビーム形状換算部613が回避する部位の位置と強度を目標とするビームの形状に換算し、目標ビーム形状を設定する(S2013)。
図4Aは、信号処理部6における処理のうち、フォーカスデータ生成部62の処理(S202)の一例を説明するフローチャートである。フォーカスデータ生成部62の処理が開始されると(S202開始)、フォーカスデータから音場への変換を表す演算子T、及び、目標ビーム形状を表す関数Wを入力し(S2021)、演算子T++WTを計算し(S2022)、演算子T++WTの固有関数φnを計算し(S2023)、最大固有値をもつφnをフォーカスデータに設定する(S2024)。なお、すべての演算子は離散(行列表現あるいはテンソル表現)でもよいし、連続(関数表現)でもよい。
以下に、図4Aにおけるフォーカスデータから音場への変換を表す演算子T、目標ビーム形状を表す関数W、及び、演算子T++WTの固有関数φnの一例を示す。添え字の混乱を避けるため、ここでは固有関数φnをφと記した。
Figure 2010104584
本例では、すべての演算子を離散演算子とし、ビーム形状を表す空間を1次元とし、探触子1の振動素子の並びを1次元とし、ビーム形状を表す空間の離散化数をm、振動素子数をnとし、ビーム形状を表す空間の位置座標をx’1=(x’1,z)〜x’m=(x’m,z)、振動素子の位置座標を(x1,0)〜(xn,0)とした。このとき、フォーカスデータから音場への変換を表す演算子Tはm行n列の行列となる。行列Tのi行j列の要素はj番目の振動素子がi番目の空間位置に作る音場の強度である。なお、本例の演算子Tはx’1/z→0の極限でフーリエ変換を表す行列となるが、これは、近軸近似では、ビームの指向性は、振動素子に与えるフォーカスデータのフーリエ変換になることに相当する。目標ビーム形状を表す関数Wは、m行m列の対角行列となる。対角要素は、目標とするビーム形状がたとえば図4Bに示す401のような形、具体的には、座標(x’2,z)にメインビーム4011を持ち、座標(x’m-1,z)に抑制部4012を持つ形とする場合、x’2行x’2列要素がたとえば2と大きく、x’m-1行x’m-1列の要素がたとえば0と小さく、他の要素はたとえば1とその中間である行列となる。このとき、演算子T++WTの固有関数φはn行複素ベクトルとなる。各要素は一般的に複素数であり、探触子402の振動素子4021〜402nのフォーカスデータに相当する。具体的には、i番目の要素の振幅ai及び位相θiは、振動素子402iがビームフォーミングする時の音響強度、及び、(遅延時間)・(音速)に相当する。
下記の数式を用いて、形状Wのビームを生成したい場合、フォーカスデータが演算子T++WTの固有関数φとして求まるしくみを説明する。
Figure 2010104584
いま、フォーカスデータφでビームを作るとする。この場合、フォーカスデータから音場への変換を表す演算子がTで表されているため、ビームの形状は、式(1)に示すBのようになる。ここで、フォーカスデータφによって作られるビーム形状Bと、目標とするビーム形状Wの一致度は、演算子の積WBの自乗||WB||2で表される。このことは、今、演算子W及びTが行列であり、2つのベクトルの一致度がベクトルの内積の自乗で表されることを考えると理解される。一方、探触子から出力される音圧の合計はフォーカスデータφのノルムの自乗||φ||2で表される。探触子から出力される音圧の合計は、近似的に、フォーカス点での音響強度を表すとみなせる。
ここで、フォーカス点での音響強度を一定にした条件下で可能な限り目標とするビーム形状Wに一致するビームを作るフォーカスデータを求めることを目標とする。するとこの問題を変分法で定式化すると、評価関数として式(2)の第1行が得られる。λはラグランジュの未定係数であり、係数のかかった項は制約条件である。評価関数(2)の第1行は、式(1)を代入して整理すると、式(2)の第3行のように整理され、変分をとると式(3)のようになる。微小変化δφ+は任意であるので、変分が0という条件式(4)の第1行を変形することで、問題は、式(4)の第3行に得られた、φに関する固有値問題に帰着することがわかる。すなわち、演算子T++WTの固有関数φを求めてフォーカスデータとして用いれば、フォーカス点での音響強度を一定にした条件下で、可能な限り形状Wに近いビームが生成される。
以下、図5A〜5Cの概念図及び図6の説明図を用いて、信号処理部6の処理手順を説明する。図5A〜5Cは、本発明の超音波装置による撮像手順の例を説明する概念図である。
図5Aは、目標とする音場を決定するためのデータを取得する処理(S2011)の一例を説明する概念図である。501は探触子、502は人体などの被検体、503は撮像領域、5031から5034はそれぞれ1回の送受信におけるビームの偏向方向、5041から5044は前記ビームの偏向方向5031から5034に超音波を送受する際のビームの指向性である。横軸が方位角、縦軸が指向性を表し、本図ではメインビームとサイドビームを有する。
目標とする音場を決定するためのデータを取得する処理(S2011)が開始されると、たとえば、目標音場決定用データ取得部611は、探触子501から撮像領域503内に偏向方向5031から5034を設定し、それぞれの偏向方向に対して、指向性5041から5044をもつビームを生成して超音波信号を取得して画像化し、目標音場決定用データとする。ここで、本例では説明のわかりやすさのために、超音波信号を送受する例を挙げたが、目標音場決定用データ取得部611は、図1Bに例を挙げたように、1フレーム前の撮像結果をメモリに一旦格納しておき、メモリから1フレーム前の撮像結果を読み出して目標音場決定用データとしてもよい。
図5Bは回避する部位の位置と強度を検出し、目標ビーム形状を設定する処理(S2012,S2013)の一例を説明する概念図である。撮像領域503内の画像は目標音場決定用データで、画像に写っている5051は画像化したい被検体、5052は肋骨などの、被検体の撮像にとってノイズ源となる強反射体である。5061から5064は、図5Aの偏向方向5031から5034に超音波を送受する際に目標とするビーム形状である。くわしくは、50611から50641は、偏向方向を反映した、メインビームと呼ばれる音圧の大きい領域、50612から50642は、強反射体5052の位置を反映した、音圧の抑制部である。
回避する部位の位置と強度を検出する処理(S2012)が開始されると、回避部検出部612が、目標音場決定用データから、ノイズ源となる強反射体5052の位置と強度を検出する。次に、目標ビーム形状換算部613が回避する部位の位置と強度を目標ビーム形状に換算して、偏向方向5031から5034によって位置が変化するメインビーム50611から50641、及び、偏向方向5031から5034によって位置が変化しない抑制領域50612から50642を有する目標ビーム形状5061から5064を設定する(S2012)。
なお、以上の処理(S2012,S2013)は、ユーザによってマニュアル的に設定されてもよいし、装置の内部処理によって自動的に設定されてもよい。具体的には、目標音場決定用データを表示手段8が表示し、ユーザが強反射体5052の位置と強度を視認し、ユーザの知識に基づいて目標ビーム形状を判断し、入力手段9を用いて手動で入力してもよい。あるいは、目標音場決定用データを信号処理部6が読み込み、信号処理部がパターン認識などの画像処理を行って強反射体5052の位置と強度を自働的に検出し、回避する部位の影響を抑制する目標ビーム形状5061から5064を自動的に判断し、設定してもよい。
図5Cは、画像生成部63が画像を生成する処理(S203)の一例を説明する概念図である。5071から5074は、偏向方向5031から5034に超音波を送受する際のビームの指向性である。
画像を生成する処理(S203)が開始されると、フォーカスデータ生成部62が目標ビーム形状5061から5064を入力して計算したフォーカスデータを、送信ビームフォーマ3、及び/又は、受信ビームフォーマ5に入力し、探触子1を介して、偏向方向に音圧の大きいメインビーム50711から50741を持ち、強反射体5052の方向に抑制部50712から50742を持つ前記指向性5071から5074を有する超音波ビームを被検体に送受信して、画像を生成する。
図6は、目標ビーム形状換算部613が、回避する部位の位置及び強度を目標とするビームの形状に換算する際の、回避する部位の位置及び強度とビーム形状との数値的な関係の一例を説明する図である。
図6(a)は超音波装置の被検体を構成する散乱体のインピーダンス、各種散乱体が隣接した場合の超音波の反射率及び画像上の輝度差を示す表である。代表的な散乱体として、生体内の点反射体、血管壁などの連続した反射体、骨・金属などを考えた。生体内の点反射体のインピーダンスはおよそ1.3〜1.6MRayl、血管壁などの連続した反射体はおよそ1.6〜1.7MRayl、骨・金属などはおよそ7〜12MRaylである。よって点反射体と連続した反射体が隣接した場合の反射率はおよそ〜2%、連続した反射体と骨・金属などが隣接した場合の反射率はおよそ70〜80%である。また、画像上の輝度差はそれぞれおよそ20〜30dB、およそ30〜40dBとなる。
よって、生体内の点反射体を、骨や金属に起因するノイズに埋もれさせずに撮像するためには、図6(b)に示したように、偏向方向5031に超音波を送受する際のビームの指向性5071のメインビーム50711と抑制部50712の強度差が(20〜30dB)+(30〜40)dB、すなわちおよそ50〜70dBあればよい。なお、抑制部を設定しない平均的な指向性において、メインビーム50711とサイドローブレベル(指向性の低い方の集束値)の音圧差は40dB程度である。
上記を本発明の装置の処理にあてはめて説明すると、回避部検出部612が、目標音場決定用データから、連続した反射体に比べて30dB高い強反射体5052を検出した場合、目標ビーム形状換算部613が、強反射体の位置に、メインビームより50から60dB音圧が低い抑制部を有する目標ビーム形状5061から5064を設定すれば、強反射体に起因するノイズに埋もれさせずに生体内の点反射体を撮像できる。
図7は、フォーカスデータ生成部の入出力の計算例を示す図である。上段が、フォーカスデータ生成部62における、目標ビーム形状を表す関数W、下段が、フォーカスデータ生成部が図4に示した処理によって計算したフォーカスデータを用いて形成される指向性の一例である。上段の縦軸は線形表示、下段の縦軸は対数表示、横軸はともに方位角である。指定した部分50612のみがその周辺より有意に音圧が小さくなっており、メインビーム50711と抑制部50712の音圧差がおよそ50dBになっている。この値は図6を用いて説明したように、生体内の点反射体を、骨や金属に起因するノイズに埋もれさせずに撮像するために十分な音圧差である。なお本例では、図4に示した処理S2021における、フォーカスデータから音場への変換を表す演算子Tを、離散フーリエ変換とした。
図8は、本発明の超音波装置の効果を検証するシミュレーション画像である。図8(a)はファントム、図8(b1)/(b2)は従来法/本発明の方法によるシミュレーションに使ったビームの指向性、図8(c1)/(c2)は従来法/本発明の方法によるシミュレーション画像である。
ファントムは、薄板状の強反射体がある、輝度の低い1次元シストファントムで、平均反射強度が−30dBの背景8011の中に、0dBの強反射体8012、−34.0dB、−40.0dBの2つのシスト8013,8014を含む。シストの直径はビーム幅の約2倍である。図8(a)に示したファントム及び図8(b)に示したビームは、計算の簡易化のため1次元としたが、本発明の方法は2次元、3次元の撮像対象及びビームに対しても適用可能である。また、図8(a)のシスト8013,8014を見やすくするため、表示レンジを狭くした抜き出し図を右側に記載した。図8(b2)に示した本発明の方法によるビームのうち、強反射体の影響を抑制するための抑制部8021は効果を保障するために広くとり、本例では従来法のビームより約10dB音圧を小さくしてある。図8(a)と図8(b1)(b2)の横スケールは同じで、図8(c1)(c2)は拡大図である。
シミュレーション画像では、図8(c1)に示した従来法では、強反射体が生じさせたかぶりが見られるのに対して、図8(c2)に示した本発明の方法ではかぶりが抑制されているのが見て取れる。かぶりが抑制された結果、特に8013では、形状の認識も容易になっている。なお、本シミュレーションでは、強反射体は8012に示すように薄板状、ビーム(b2)は1次元連続波であるため、シストにのっているかぶりはサイドローブの形状そのものであり、ノイズであるかぶりと信号である円形の輝度変化が視認でも分離・区別できる。しかし、通常、強反射体の形状は単純なものとは限らず、かぶりも複雑なものになるのが一般的である。その結果、複雑な形状をしたかぶりのノイズによって信号である構造の形状が判別できなくなる。すなわち、本発明の方法によれば、ほとんどの場合に、図8(c2)に示す以上の形状の視認性の向上が得られる。
本発明の方法では、ノイズであるかぶりが抑制されて信号S/N比が向上し、従来の方法では識別できない形状8013が識別できるようになっている。なお、従来の方法による画像(c1)は、本発明における、目標音場決定用データとして用いることもできる。その場合、目標音場決定用データ取得部611が目標音場決定用データ8011を読み込み、回避部検出部612が周辺に比べて30dB輝度の高い強反射体8012を方位角8021に検出し、フォーカスデータ生成部62が強反射体8012の存在する方位角でメインビームより50dB小さい抑制部8021をもつ受信ビーム(b2)を作るフォーカスデータを計算して画像生成部63が画像を生成する。その結果、かぶりが抑制されて信号S/N比が向上し、従来の方法では識別できない形状8013が識別できる画像(c2)を得ることができる。
以上のような構成によれば、被検体からの信号はメインビーム50711から50741によって得られ、強反射体5052からのノイズは抑制部50712から50742によって除去されるため、ノイズ源となる強反射体がある場合にも、SN比の高い、高画質な画像が得られる。
より詳しくは、以上のような構成、特に図1Bの構成によれば、目標音場決定用データからフォーカスデータをリアルタイムに計算してノイズ源の影響を抑制した画像を得ることができ、画像のフレームレートを落とさずに、血流や体動によって動くノイズ源の影響をも抑制できる。
また、詳しくは、自動処理によりノイズ源を検出するため、ノイズ源に関する知識のない、予期しないノイズ源に対しても、手間をかけずに、その影響を抑制できる。
さらに、以上のような構成によれば、上述の例で強反射体としたところを血管などの、強い音圧を当ててはいけない領域、偏向方向をHIFU治療の焼灼部位に置き換えて考えると、血管部での音圧が抑制され、血管を損傷せずに従来の方法より焼灼部位での音圧を強くすることができるため、短時間で、かつ、医療上の安全性を確保した治療を行うことができる。ただしこの場合は、図1BのステップS115において、計算したフォーカスデータを送信ビームフォーマ、あるいは、送信ビームフォーマ及び受信ビームフォーマで用いる。
次に、図9A及び図9Bを用いて、本発明の第2の実施例を説明する。第1の実施例では、図1Bに示したように、リアルタイム処理で、i番目のフレームの画像を目標音場決定用データとしてフォーカスデータを計算し、i+1番目のフレームの送信ビームフォーマ、受信ビームフォーマのフォーカスデータの片方あるいは両方で用いる構成を説明したが、目標音場決定用データから計算されたフォーカスデータは、送信ビームフォーマ3のみが用いてもよいし、受信ビームフォーマ5のみが用いてもよいし、送信ビームフォーマ3及び受信ビームフォーマ5の両方が用いてもよい。また、時間的にも、リアルタイムに撮像に反映されてもよいし、オフラインで非リアルタイムの画像再構成に用いられてもよい。ただし、オフライン処理を行う後者の場合、メモリ7は送信ビームフォーマ3及び受信ビームフォーマ5のフォーカスデータ及び送信信号、受信信号を格納しているとする。
第1の実施例で説明した以外の処理の例を、図9A及び図9Bに示す。図9Aは、リアルタイム処理で、i番目のフレームの画像を目標音場決定用データとしてフォーカスデータを計算し(S914’)、同じi番目のフレームの受信ビームフォーマで用いて画像を再構成する(S915’)場合である。この場合、フレームiの、振動素子ごとの受信信号、及び、フォーカスデータをメモリに格納する必要がある(S913、913’)。なお、S910(S911〜S915)は最初の(0番目の)フレームの処理、S910’(S911’〜S915’)はそれ以降のフレームの処理であり、対応する処理が多いため、対応する処理にはダッシュつきの番号を付けた。
図9Bは、オフライン処理で、i番目のフレームの画像を目標音場決定用データとしてフォーカスデータを計算し、同じi番目のフレームの受信ビームフォーマで用いて画像を再構成する場合である。オフライン処理では、計算したフォーカスデータは受信ビームフォーマにしか使えない。ステップS921が物理的に撮像対象に音を送受信している過程で、ステップS922(S923〜S927)がオフライン処理による画像再構成の過程である。オフライン処理S922では、フレーム数iを更新しつつ、フレームごとにメモリから振動素子ごとの受信信号、フォーカスデータ、画像を読み込み(S924)、フォーカスデータを計算し(S925)、それを用いて同じi番目のフレームの画像を再構成している(S926)。
以上のような構成、特に図9Aに示した構成によれば、フレームレートは第1の実施例に劣るが、動きの早いノイズ源に対して高い抑制効果が得られ、SN比の高い、高画質な画像が得られる。また、以上のような構成、特に図9Bに示した構成によれば、撮像装置の演算能力が不十分な場合にも、ノイズ源の影響を抑制でき、SN比の高い、高画質な画像が得られる。
次に、図10を用いて、本発明の第3の実施例を説明する。
図10は、本発明の第3の実施例における、目標ビーム形状設定部61の処理の一例を示す概念図である。8は表示部、1001及び1002は撮像者の指で、入力手段9の一例を示している。すなわち、本実施例は入力手段が入力ボタン表示1003及び1004を有するタッチパネル形式である例を示している。表示部8に目標音場決定用データとして、撮像結果503が表示されている。撮像結果503内にはノイズ源となる強反射体5052及び描出したい部位5053がある。撮像者はタッチパネル形式で回避部、目標ビーム形状のうち1つ以上を入力する。
回避部を入力する例を説明すると、たとえば、撮像者は目標音場決定用データとして表示された撮像結果503を目視し、強反射体5052を視認して回避部とみなし、タッチパネル上の強反射体5052の位置に接触し(1001)、続いて回避部を指定したことを示す入力ボタン表示1003に接触(1001’)する。すると、回避部検出部612が内部処理を行って接触部位の位置及び信号強度をたとえば偏向角30±5度の位置に0dBと算出し、回避部の位置及び信号強度とする。さらに撮像者は、目標音場決定用データとして表示された撮像結果503を目視し、描出しようとする部位5053を視認して描出部とみなし、タッチパネル上の描出部5053の位置に接触し(1002)、続いて抽出部を指定したことを示す入力ボタン表示1004に接触してもよい。この場合、回避部検出部612が内部処理を行って描出部の位置及び信号強度をたとえば偏向角−25±2度の位置に−50dBと算出し、描出部の位置及び信号強度とする。なお、タッチパネル上への接触は5053の例に示すように点的でもよいし、5052の例に示すように線的でもよい。
回避部検出部612は、接触を入力し、指定部の範囲と信号強度を出力する検出部を有するとする。たとえば前記検出部は、タッチパネル上への接触画素の位置を検出して、たとえば接触画素の平均値を中心、接触画素の分散の2倍を近傍距離として、目標音場決定用データの輝度の変化が少ない、たとえば画像全体503の最大輝度と最低輝度の1/10以下のばらつきをもつ部位を同一の構造物に属すると判定して検出して、指定範囲、たとえば上記の例では接触1001に対しては偏向角30±5度の範囲を出力し、さらに、前記部位の代表輝度、たとえば平均輝度、あるいは平均輝度から輝度の分散の整数倍をさし引いた輝度を指定部の信号強度として出力する。
次に、以上のように、回避部検出部612が検出した、回避部、描出部の位置及び信号強度(それぞれ偏向角30±5度の位置に0dB、偏向角-25±2度の位置に−50dB)を目標ビーム形状換算部613が入力して目標ビーム形状に換算する。上述した例では、メインビームの方向によらず、偏向角30±5度の位置にメインビームより−50dB小さい抑制部を持つ指向性5061から5064(図5)を目標ビーム形状とする。
なお、図10ではタッチパネル形式の例を示したが、入力手段を限定するものではない。その例としては、ペンなどの器物、キーボード、マウスのうちの1つ以上でもよい。
以上のような構成によれば、HIFUの治療用探触子など、予めわかっているノイズ源の影響を確実に回避することができる。さらに、撮像者の意図をより柔軟に反映することができる。
次に、図11を用いて、本発明の第4の実施例を説明する。
図11は、本発明の第4の実施例における、フォーカスデータ生成部62の処理(S202)の一例を説明するフローチャートである。フォーカスデータ生成部62の処理が開始されると(S202開始)、フォーカスデータから音場への変換を表す演算子T、及び、目標ビーム形状を表す関数Wを入力し(S2021’)、演算子T++WTT++WTを計算し(S2022’)、演算子T++WTT++WTの固有関数φnを計算し(S2023’)、最大固有値をもつφnを送信用フォーカスデータφTに設定し(S2024’)、T++WTφTを受信用フォーカスデータφRに設定する(S2025’)。
下記の数式を用いて、図11Aにおいて、形状Wのビームを生成したい場合、送信用及び受信用のフォーカスデータが、演算子T++WTT++WTの固有関数φ、及びT++WTφとして求まるしくみを説明する。
Figure 2010104584
上記数式(5)〜(8)は、第1の実施例で説明した数式(1)〜(4)と対応している。送信用フォーカスデータφTと受信用フォーカスデータφRでビームを作るとする。この場合、フォーカスデータから音場への変換を表す演算子がTで表されているため、式(5)に示すように、送信ビームの形状はBT、受信ビームの形状はBRのようになる。ここで、フォーカスデータφT及びφRによって作られる送受のビーム形状BR,BTと、目標とするビーム形状Wの一致度は、それぞれのビーム形状と目標の形状の積、WBR及びWBTの積で表される。一方、探触子から出力される送信音圧の合計は送信用フォーカスデータφTのノルムの自乗||φT||2、受信音圧の合計は受信用フォーカスデータφRのノルムの自乗||φR||2で表される。
ここで、フォーカス点での音響強度を一定にした条件下で可能な限り目標とするビーム形状Wに一致するビームを作るフォーカスデータを求めることを目標とする。すると、この問題を変分法で定式化すると、評価関数として式(6)の第1行が得られる。λT及びλRはラグランジュの未定係数であり、係数のかかった項は制約条件である。評価関数(6)の第1行は、式(5)を代入して整理すると、式(6)の第3行のように整理され、変分をとると式(7)のようになる。微小変化δφT +及びδφR +は任意であるので、変分が0という条件式(8)の第1行を変形することで、問題は、式(8)の第3行に得られた、それぞれがφT及びφRに関する固有値問題である、2元連立方程式に帰着することがわかる。すなわち、演算子T++WTT++WTの固有関数φを求めて受信用あるいは送信用フォーカスデータとし、T++WTφを送信用あるいは受信用フォーカスデータとして用いれば、フォーカス点での音響強度を一定にした条件下で、可能な限り形状Wに近いビームが生成される。
ここで、第1の実施例の式(4)では、1本の固有値方程式が得られたが、第4の実施例の式(8)では2元連立方程式である点が異なる。2元連立方程式であるため、送信用と受信用で異なるフォーカスデータを求めることができる。
以上のような構成によれば、送信用のフォーカスデータと、送信用とは異なる、受信用のフォーカスデータがそれぞれ求まり、送受での指向性が、サイドローブのみでなくグレーティングローブも抑制したビームを形成することが可能になる。その結果、セクタ探触子で偏向角を大きくしても高画質な撮像が可能になり、広い撮像範囲を設定できる。また、リニア探触子において、大きなオブリークをつけてスキャンした場合、たとえば台形型の広い撮像範囲を持つ場合、あるいは、コンパウンド処理を行う各場合にも高画質な撮像が可能になる。特にコンパウンド処理の場合は、加算フレーム数が増えるため、1スキャンにおけるSN比の向上という直接的な効果のみでなく、加算フレーム数が増えたためにコントラストがより向上するという間接的な効果をも得られる。さらに、高周波探触子や2次元探触子で、素子ピッチが波長の半分以上になることから必然的に生じるグレーティングの影響を低減することができ、高画質な撮像が可能になる。
以下、図12、図13を用いて、本発明の第5の実施例を説明する。以下、特に断らない限り、演算子は離散、φは空間1次元、時間0次元、Tは空間1次元、時間0次元、Wは空間1次元、時間0次元の例を基本として説明する。
本実施例の超音波装置は、情報を格納するメモリを具備し、メモリは複数の素子ごとの受信信号を格納する受信信号格納部を備える。目標音場決定用データ取得部で取得するデータは、受信信号格納部に格納された、複数の素子ごとの受信信号であり、画像生成部は、受信信号格納部から複数の素子ごとの受信信号を読み出し、フォーカスデータ生成部が出力したフォーカスデータを用いて画像を再構成する。フォーカスデータ生成部は、フォーカスデータから音場への変換を表す演算子をTとし、目標ビーム形状を表す関数をWとして、演算子T-1-1WTの固有関数φに比例したフォーカスデータを出力する、あるいは、演算子T++WTT++WTの固有関数φTに比例した送信用フォーカスデータとT++WTφTに比例した受信用フォーカスデータφTを出力する。
フォーカスデータ生成部の処理において、φは空間次元が1次元でも2次元でもよい。φの空間次元が1次元の場合は1次元探触子に相当し、Tは2次元行列、Wは2次元行列になる。φの空間次元が2次元の場合は2次元探触子に相当し、Tは3階テンソル、Wは2次元行列になる。以上のような構成によれば、探触子が1次元の場合も2次元の場合もフォーカスデータを求めることができる。
あるいは、フォーカスデータ生成部の処理において、φは周波数空間の次元あるいは時間次元が0次元でも1次元でもよい。φの周波数空間の次元あるいは時間次元が0次元の場合、Tは2次元行列、Wは2次元行列になる。φの周波数空間の次元あるいは時間次元が1次元の場合、Tは3階テンソル、Wは2次元行列になる。以上のような構成によれば、周波数空間の次元あるいは時間次元が0次元の場合、探触子のフォーカスデータを求めることができる。周波数空間の次元あるいは時間次元が1次元の場合、探触子のフォーカスデータを求めることができるのみでなく、素子ごとの最適なパルスを設計することができる。
あるいは、フォーカスデータ生成部の処理において、Wは空間次元が1次元でも2次元でも3次元でもよい。Wの空間次元が1次元の場合、Tは2次元行列、Wは2次元行列になる。Wの空間次元が2次元の場合、Tは3階テンソル、Wは4階テンソルになる。Wの空間次元が3次元の場合、Tは4階テンソル、Wは6階テンソルになる。
図12は、Wの空間次元が2次元の場合の、目標ビーム形状とフォーカスデータ生成部の計算したフォーカスデータによって形成される音場を示した図である。1001が目標ビーム形状、1202が形成される音場である。目標ビーム形状1001によく一致して、深度方向の長さが通常より数倍長い焦域を持つ音場が得られている。このような長い焦域が得られると、広い深度領域で高画質な画像が得られる。さらに、造影剤を均質に破壊できる。さらに、従来より深い深度で、従来より強い高周波成分を発生させることができ、深部でのペネトレーションと画質を両立させた画像が得られる。
以上のような構成によれば、1次元空間のビーム設計も2次元空間のビーム設計も、3次元空間のビーム設計も行うことができる。
あるいは、フォーカスデータ生成部の処理において、Wは周波数空間の次元あるいは時間次元が0次元でも1次元でもよい。Wの周波数空間の次元あるいは時間次元が0次元の場合、Tは2次元行列、Wは2次元行列になる。Wの周波数空間の次元あるいは時間次元が1次元の場合、Tは3階テンソル、Wは4階テンソルになる。
以上のような構成によれば、時間を伴ったビーム設計が可能になる。
あるいは、フォーカスデータ生成部の処理において、Tは離散化する演算Gを含んでもよい(T’=TG)。この場合、T’は2次元行列、Wは2次元行列になる。
図13は、8個の素子からなる1次元探触子を2素子ずつ連結し、偏向角45度の方向にメインビームを作る場合の、フォーカスデータ生成部の計算した連結パターン及びフォーカスデータ、及びそれらによって形成される音場を示した図である。
下式は、離散化する演算子Gの例である
Figure 2010104584
散化する演算子Gは(素子数)行(素子数)列、すなわち8行8列の2次元行列で、素子に番号1から8をつけ、素子1と素子2、素子3と素子jを連結する場合を考えると、次式を満たす行列になる。
11=G12=G21=G22=1/2,
33=G3j=Gj3=Gjj=1/2,
...
フォーカスデータ生成部は、あり得るすべての連結パターン、すなわち826242222通りの連結パターンに対して演算子Gを計算し、それぞれのGに対してT’=TGを計算し、演算子T’ ++WT’を計算し、演算子T’ ++WT’の固有関数φnを計算し、すべてのGに対する固有関数の中で最大の固有値をもつφnをフォーカスデータに設定する。
その結果出力された、連結パターンを表す行列Gが1302a、フォーカスデータの絶対値が1302b、フォーカスデータの位相が1302c、これらの連結パターン1302a、フォーカスデータ1302b,1302cによって形成された音場が1302dである。連結がない場合にフォーカスデータ生成部が出力するフォーカスデータの絶対値を1303b、フォーカスデータの位相を1303c、それらを、本発明のように数値的に最適化せずに単純に考えて、フォーカスデータの位相の値が近い素子同士を連結した場合に形成される音場を1303dに、比較のために示した。なお、グラフ1302a、1302b、1302c、1303b、1303cの横軸及び1302aの縦軸は素子番号、グラフ1302d、1303dの横軸は方位角、縦軸は音響強度(線形表示)である。
フォーカスデータの強度は、本発明の場合(1302b)の方が単純に考えた従来例(1303b)より大きいことから、音圧を確保できており、ペネトレーションのよい画像が得られている。また、形成される音場は、本発明の場合(1102d)には従来例(1303d)よりサイドローブが抑制されており、SN比のよい画像が得られている。
以上のような構成によれば、たとえば素子数が信号線数より格段に多く、複数の素子を1本の信号線に連結しなくてはいけない場合に、フォーカスデータのみでなく、素子のグループ分けのパターンをも目標とするビームに対して最適化することができる。
本発明の超音波装置の構成例を表すブロック図。 処理の流れを説明するフローチャート。 信号処理部の処理を説明するフローチャート。 目標ビーム形状設定部の処理を説明するフローチャート。 フォーカスデータ生成部の処理を説明するフローチャート。 関数Wと固有関数φの説明図。 目標とする音場を決定するためのデータを取得する処理の例を説明する概念図。 目標ビーム形状を設定する処理の例を説明する概念図。 画像を生成する処理の例を説明する概念図。 回避する部位の位置及び強度と目標とするビームの形状との数値的な関係の一例を説明する図 フォーカスデータ生成部の入出力の計算例を示す図。 本発明の超音波装置の効果を検証するシミュレーション画像。 リアルタイム処理で目標音場決定用データからフォーカスデータを計算し、フォーカスデータを使用する処理の流れを説明するフローチャート。 オフライン処理で目標音場決定用データからフォーカスデータを計算し、フォーカスデータを使用する処理の流れを説明するフローチャート。 目標ビーム形状設定部の処理の一例を示した図。 フォーカスデータ生成部の処理の例を説明するフローチャート。 本発明のフォーカスデータ生成部の、Wの空間次元が2次元の場合の、目標ビーム形状と、計算したフォーカスデータによって形成される音場を示した図。 本発明のフォーカスデータ生成部の、離散化する演算G場合の、計算した連結パターン及びフォーカスデータ、及びそれらによって形成される音場を示した図。
符号の説明
1…探触子、2…装置本体、3…送信ビームフォーマ、4…増幅手段、5…受信ビームフォーマ、6…信号処理部、7…メモリ、8…表示部、9…入力手段、10…制御部、61…目標設定用データ取得部、62…回避部検出部、63…目標ビーム形状設定部、64…フォーカスデータ生成部

Claims (6)

  1. 超音波を送信あるいは受信する複数の素子を具備する探触子と、
    前記複数の素子が被検体へ超音波信号を送信する際の指向性を付与する送信ビームフォーマと、
    前記複数の素子が受信した超音波信号を指向性をともなって加算する受信ビームフォーマと、
    前記受信ビームフォーマの出力した信号を信号処理して画像化する信号処理部と、
    前記信号処理部の出力した画像を表示する表示手段とを備え、
    前記信号処理部は、目標ビーム形状を設定する目標ビーム形状設定部と、前記目標ビーム形状が入力され、当該目標ビーム形状に沿ったビームを生成するフォーカスデータを算出するフォーカスデータ生成部と、画像を生成する画像生成部とを含むことを特徴とする超音波装置。
  2. 請求項1に記載の超音波装置において、
    前記目標ビーム形状設定部は、目標とする音場を設定するためのデータを取得する目標設定用データ取得部と、前記目標設定用データから回避する部位の位置と強度を検出する回避部検出部と、前記回避する部位の位置と強度を目標ビーム形状に換算する目標ビーム形状換算部とを具備し、
    前記送信ビームフォーマと前記受信ビームフォーマの少なくとも一方は、前記フォーカスデータ生成部が出力したフォーカスデータを用いてビームを生成することを特徴とする超音波装置。
  3. 請求項1に記載の超音波装置において、
    さらに、情報を格納するメモリを具備し、前記メモリは前記複数の素子ごとの受信信号を格納する受信信号格納部を具備し、
    前記目標ビーム形状設定部は、目標とする音場を設定するためのデータを取得する目標設定用データ取得部と、前記目標設定用データから回避する部位の位置と強度を検出する回避部検出部と、前記回避する部位の位置と強度を目標ビーム形状に換算する目標ビーム形状換算部とを具備し、
    前記目標とする音場を設定するためのデータは、前記受信信号格納部に格納された、前記複数の素子ごとの受信信号であり、
    前記画像生成部は、前記受信信号格納部から前記複数の素子ごとの受信信号を読み出し、前記フォーカスデータ生成部が出力したフォーカスデータを用いて画像を再構成することを特徴とする超音波装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の超音波装置において、
    前記フォーカスデータ生成部は、フォーカスデータから音場への変換を表す演算子をTとし、前記目標ビーム形状を表す関数をWとして、演算子T-1-1WTの固有関数φに比例したフォーカスデータを出力することを特徴とする超音波装置。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の超音波装置において、
    前記フォーカスデータ生成部は、フォーカスデータから音場への変換を表す演算子をTとし、前記目標ビーム形状を表す関数をWとして、演算子T++WTT++WTの固有関数φTに比例した送信用フォーカスデータとT++WTφTに比例した受信用フォーカスデータφTを出力することを特徴とする超音波装置。
  6. 請求項4又は5に記載の超音波装置において、
    前記表示手段は、前記目標音場決定用データ、前記目標ビーム形状、前記フォーカスデータのうちの少なくとも1つを表示し、
    撮像者の操作によって、前記目標ビーム形状、前記フォーカスデータのうち少なくとも1つを入力する入力手段を有することを特徴とする超音波装置。
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