JP2010102491A - マイクロコンピュータチップ - Google Patents

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Abstract

【課題】車両用電子制御装置(以下、ECU)に用いられると共に、ECUの開発時には内部のメモリにアクセス可能なサブチップが接続されるマイコンチップにおいて、そのサブチップが接続されない場合のセキュリティ性を高める。
【解決手段】ECUに用いられるマイコンの本体チップ1のバス11には、車両及びECUの開発時において、キャリブレーション用チップ2が接続端子22を介して接続される。そして、本体チップ1は、チップ2が接続状態の場合に該チップ2の端子33が接続されることで所定電圧になる認証用端子23と、その認証用端子23の電圧に基づきチップ2が接続されていないと判定している場合に、接続端子22とバス11との接続を遮断回路41に遮断させる電圧判定回路43とを備える。この本体チップ1によれば、チップ2が接続されない量産用マイコンの形態の場合に、接続端子22から内部のメモリにアクセスされるのを阻止できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用電子制御装置に用いられるマイクロコンピュータチップに関する。
車両のエンジンなどを制御する車両用電子制御装置(以下、ECUともいう)では、それに搭載したマイクロコンピュータ(以下、マイコンともいう)によって、制御対象を制御するための様々な処理を行うようになっている。
また、車両及びECUの開発段階においては、ECUを車両に搭載した状態で動作させてみて、そのECUの制御対象に対する実際の制御特性を検証すると共に、その検証結果に応じて、ECUのマイコンに実行させるプログラムを適宜変更することにより、そのECUの制御特性を調整して、制御対象の機能や性能が目標の状態となるようにする、といった制御特性調整の作業を行うようにしている。尚、プログラムとは、そのプログラムを構成する命令コードのことだけでなく、そのプログラムの実行時に参照されるデータマップや係数などの参照データ(いわゆる制御データ)のことも含んでいる。また、制御特性としては、エンジンの制御を例に挙げると、例えば各気筒に対する点火のタイミングや燃料噴射のタイミングなどがある。また、以下では、こうした制御特性の調整のことを、キャリブレーションと言う。
そして、こうした調整作業を効率良く行うために、ECUに搭載されるマイコンのチップ内には、図9(a)に示すように、制御特性調整用の回路であるキャリブレーション回路10を設けるようにしていた。そのキャリブレーション回路10は、マイコンチップ内のバス11を介して、マイコンチップ内の各部(即ち、バス11で互いに接続されたCPU12、ROM13、RAM14、及び周辺回路15等)と接続されており、また、図示は省略しているが、ECU外部のキャリブレーション用ツール(調整作業用ツール)と特定の通信インターフェースを介して接続されるようになっている。尚、マイコンチップ内の周辺回路15としては、I/Oポート、タイマ、シリアル通信回路、A/D変換回路等がある。
そして、キャリブレーション回路10は、キャリブレーション用ツールからの指令に応じて動作し、マイコンのROM13からプログラムを読み出してキャリブレーション用ツールへ出力したり、キャリブレーション用ツールから送られて来る修正後のプログラムをマイコンのROM13から読み出したデータに上書きしたりする。また例えば、キャリブレーション回路10は、CPU12のモードを切り替えて、そのCPU12が、当該キャリブレーション回路10の内部に設けられたRAM内に、ROM13の特定部分に相当するプログラムをコピーし、そのRAM内のプログラムをROM13内のプログラムの代わりに読み込み実行するようにさせる。そして、その内容をリアルタイムにキャリブレーションする機能を持つ。勿論、そのRAMで実行するプログラムは、前記キャリブレーション用ツールから送られてきたプログラムとする方法もある。尚、特許文献1には、CPUに、不揮発性メモリ内のデータに代えて、RAM内のデータを参照させることで、そのCPUの動作を停止させることなくチューニングを行うことが記載されている。
ところで、上記のようなキャリブレーション回路の機能は、車両量産時には不要な機能であり、換言すれば、量産車両に組み付けられる完成状態のECUに搭載されるマイコン(以下、量産用マイコンという)には不要なものである。
このため、チップ内にキャリブレーション回路を備えたマイコンを量産用マイコンとして用いると、その量産用マイコンのコストアップを招くと共に、量産用に機能を最適化したマイコン(即ち、キャリブレーション回路を削除したマイコン)と比較すると、消費電流の増大や動作速度の低下を招くこととなる。余分な回路がバスに接続されることになるからである。また、キャリブレーション回路は、前述したようにマイコン内のROMにアクセスする機能を有しているため、量産用マイコンとしてのセキュリティ性を低下させてしまう。つまり、そのキャリブレーション回路にマイコンの外部から指令して、ROM内のデータを読み出したり書き替えたりする、といった不正行為が行われる可能性が生じる。
そこで、こうした問題を解決するために、本発明者は以下のことを考えた。
まず、図9(b),(c)に示すように、マイコンのチップを、キャリブレーション回路10以外のマイコン本来の機能部分を含む本体チップ21と、キャリブレーション回路10を含むサブチップとしてのキャリブレーション用チップ31とに分けて(即ち別チップ化して)製造する。そして、図9(b)に示すように、車両及びECUの開発時には、本体チップ21にキャリブレーション用チップ31を接続した状態でその両チップ21,31を1パッケージにパッケージングしたキャリブレーション機能付きマイコンを作成し、それを用いる。一方、図9(c)に示すように、車両量産時には、本体チップ21のみをパッケージングした量産用マイコンを作成し、それを用いる。
また、この場合、本体チップ21には、その本体チップ21内でバス11と接続される接続端子22を設けておき、その接続端子22にキャリブレーション用チップ31側の端子32が接続されることで、キャリブレーション用チップ31側のキャリブレーション回路10が本体チップ21側のバス11と接続される状態、即ち、両チップ21,31が接続された状態となるようにしておけば良い。そして、このようにすれば、キャリブレーション用チップ31(詳しくは、そのチップ31内のキャリブレーション回路10)は、本体チップ21との接続状態において、上記接続端子22及びバス11を介し本体チップ21内の各部にアクセスすることができる。
尚、特許文献2には、複数のチップによって1つの半導体装置を構成することが記載されている。
特開平10−20906号公報 特開平8−167703号公報
しかしながら、図9(b),(c)のように本体チップ21とキャリブレーション用チップ31とに分けるようにしても、未だ下記の懸念がある。
即ち、本体チップ21のみの量産マイコンの形態にした場合に、キャリブレーション用チップ31との接続部である接続端子22が不正に剥き出し状態にされてしまう可能性がある。例えば、完成状態のECUに搭載されている量産用マイコンのパッケージ材料を剥がすことで、上記接続端子22を露出させることができてしまう。そして、接続端子22は内部のバス11につながっていることから、不正行為者により、その接続端子22からROM13内のデータが読み出されたり書き替えられたりしてしまう可能性があり、十分なセキュリティ性を確保できない。
そこで、本発明は、車両用電子制御装置に用いられると共に、その車両用電子制御装置の開発時には内部のメモリにアクセス可能なサブチップが接続されるように構成されたマイコンチップにおいて、そのサブチップが接続されない場合のセキュリティ性を高めることができるようにすることを目的としている。
請求項1のマイコン(マイクロコンピュータ)チップは、制御対象を制御するための処理を行う処理装置として車両用電子制御装置に搭載されるものであり、CPUと、該CPUによって実行されるプログラムが格納されるメモリと、それらを接続するバスとを備えている。
更に、このマイコンチップは接続端子を備えており、その接続端子は、当該マイコンチップの内部において前記バスと接続されると共に、当該マイコンチップの外部において他の半導体チップであるサブチップの端子に接続される。
また、そのサブチップは、自己の端子が上記接続端子に接続されることで、当該マイコンチップと接続した状態になるものであり、その接続状態にて上記接続端子及びバスを介し当該マイコンチップ内のメモリにアクセスする機能を少なくとも有しているが、完成状態の車両用電子制御装置においては、当該マイコンチップに接続されないものである。例えば、サブチップは、車両用電子制御装置を完成させるまでの開発段階において、当該マイコンチップに接続され、サブチップの内部に設けられたメモリ内に、当該マイコンチップのメモリの内容を読み出しコピーしたり、該当部分のプログラムを実行させたり、プログラムを書き替えたり読み出したりする処理を行う。即ち、開発段階においてはサブチップはあたかも本体チップと一体化された状態を作り出す。
そこで特に、請求項1のマイコンチップには、上記サブチップが当該マイコンチップに接続されているか否かを判定する接続判定手段が設けられている。
このため、請求項1のマイコンチップによれば、サブチップが接続されていると判定されない場合に、接続端子から内部のメモリにアクセスされるのを阻止するための処置を行うことができるようになる。よって、サブチップが接続されない場合のセキュリティ性を高めることができる。
具体的には、請求項2に記載のように、接続判定手段によりサブチップが接続されていると判定されない場合に、前記接続端子から前記メモリにアクセスされるのを阻止するアクセス阻止手段を設ければ良い。
更に具体的な構成例を挙げると、そのアクセス阻止手段は、請求項3に記載のように、接続判定手段によりサブチップが接続されていると判定されない場合には、前記接続端子と前記バスとの当該マイコンチップ内部での接続を遮断し、接続判定手段によりサブチップが接続されていると判定された場合には、前記接続端子と前記バスとを接続させるように構成すれば良い。
そして、この構成によれば、サブチップが当該マイコンチップに接続されていない場合には、接続端子とバスとの接続自体が遮断されるため、その接続端子から内部のメモリにアクセスされることを確実に阻止することができる。
また、この場合、アクセス阻止手段は、接続端子とバスとの接続/遮断を切り替えるためのスイッチを備えることとなるが、そのスイッチは、できるだけ接続端子から離れた位置であって、当該マイコンチップの奥の方に設けることが好ましい。より具体的に説明すると、接続端子は、バスから分岐した配線(但し、これもバスであると言える)の先端に設けられることとなるが、上記スイッチは、できるだけその配線の根本側(バスの本流側)に設ける方が好ましい。なぜなら、仮にチップ剥離等の手法により、接続端子に接続される配線が露出されるようなことがあっても、その露出された配線の部分とバスとが遮断されている可能性を高めることができ、内部のメモリへの不正アクセスに対するセキュリティ性を一層高めることができるからである。
次に、請求項4のマイコンチップは、請求項1〜3のマイコンチップにおいて、電圧安定化手段を備えている。そして、その電圧安定化手段は、サブチップが当該マイコンチップに接続されていない場合に、バスを構成する信号線のうち、サブチップ側から当該マイコンチップ側へ信号を入力するための入力信号線を、非アクティブレベルの電圧に安定させる役割を果たす。尚、非アクティブレベルの電圧とは、バスに接続されているCPUやメモリが非アクティブレベル(動作を指令しない方のレベル)と認識する方の電圧である。
そして、このようなマイコンチップによれば、サブチップが接続されない状態(換言すれば、完成状態の車両用電子制御装置に搭載された状態)において、上記入力信号線の電圧が不安定(具体的には、アクティブレベルと非アクティブレベルとの何れでもない中間電圧になったり、電源電圧範囲を外れること)になってしまい、当該マイコンチップ内の回路のうち、その入力信号線から信号を取り込むための信号入力回路で貫通電流が流れてしまったり、ラッチアップ現象が発生してしまうという不都合を防止することができる。特に、そのような貫通電流が流れたり、ラッチアップ現象が発生すると消費電流が増えると共に、故障し易くなる可能性があるため、請求項4の電圧安定化手段を設けることが好ましい。
また、その電圧安定化手段としては、請求項5に記載のように、前記入力信号線と前記非アクティブレベルの電圧との間に接続される電圧安定化用抵抗を用いることができる。
更に、その場合、請求項6に記載の抵抗効力切替手段を設ければなお良い。
即ち、その抵抗効力切替手段は、接続判定手段によりサブチップが接続されていると判定されない場合には、前記入力信号線と前記非アクティブレベルの電圧との間に電圧安定化用抵抗を接続させ、接続判定手段によりサブチップが接続されていると判定された場合には、前記入力信号線と前記非アクティブレベルの電圧との間に電圧安定化用抵抗が接続されるのを禁止する。
そして、この構成によれば、電圧安定化用抵抗を、それが必要な場合にのみ有効にすることがきる。特に、当該マイコンチップにサブチップが接続される場合には、電圧安定化用抵抗が接続されずに無効となるため、サブチップ内の回路のうち、前記入力信号線に信号を出力するための信号出力回路でのドライブ電流が大きくなってしまうことを防止することができる。例えば、非アクティブレベルがハイで、アクティブレベルがローの場合、電圧安定化用抵抗はいわゆるプルアップ抵抗であり、また、信号出力回路は、前記入力信号線から電流を引き込むことで、アクティブレベルのローを出力することとなるが、その際の引込電流が上記電圧安定化抵抗(プルアップ抵抗)の存在によって大きくなってしまうのを回避することができる。同様に、非アクティブレベルがローで、アクティブレベルがハイの場合、電圧安定化用抵抗はいわゆるプルダウン抵抗であり、また、信号出力回路は、前記入力信号線へ電流を流し出すことで、アクティブレベルのハイを出力することとなるが、その際の流し出し電流が上記電圧安定化抵抗(プルダウン抵抗)の存在によって大きくなってしまうのを回避することができる。
一方、接続判定手段の具体的な構成としては、請求項7〜9に記載のようなものが好ましい。
まず、請求項7のマイコンチップは、前記接続端子とは別の端子であって、サブチップが当該マイコンチップに接続された状態の場合にサブチップの特定の端子が接続されると共に、その特定の端子が接続されている場合と接続されていない場合とで異なる電圧になる認証用端子を備えている。そして、接続判定手段は、その認証用端子の電圧に基づいて、サブチップが接続されているか否かを判定する。より具体的には、例えば接続判定手段は、認証用端子の電圧が所定範囲内であれば、サブチップが接続されていると判定し、その電圧が所定範囲内でなければ、サブチップが接続されていないと判定するように構成することができる。
そして、この請求項7の構成によれば、電圧を判定するだけで良いため、接続判定手段としての回路を簡素化することができ、また低コスト化することもできる。
また、請求項8のマイコンチップは、前記接続端子とは別の端子であって、サブチップが当該マイコンチップに接続された状態の場合にサブチップの特定の端子が接続されてサブチップ側から所定周波数の信号が入力される認証用端子を備えている。そして、接続判定手段は、その認証用端子から前記所定周波数の信号が入力されたか否かにより、サブチップが接続されているか否かを判定する。
この請求項8の構成によれば、請求項7の構成よりも、判定に関するセキュリティ性を高めることができるという点で有利である。つまり、不正行為者が認証用端子に何等かの電圧や信号を与えてみた場合に、本当は当該マイコンチップにサブチップが接続されていないにも拘わらず、接続判定手段が、サブチップが接続されていると判定してしまう可能性を低くすることができる。
また、請求項9のマイコンチップは、前記接続端子とは別の端子であって、サブチップが当該マイコンチップに接続された状態の場合にサブチップの特定の端子が接続される認証用端子を備えている。そして、接続判定手段は、その認証用端子を介してサブチップと特定の通信を行い、その通信が完了できたか否かにより、サブチップが接続されているか否かを判定する。
この請求項8の構成によれば、判定に関するセキュリティ性を一層高めることができるという点で有利である。なお、勿論、上記特定の通信の内容を複雑化すればするほど、判定のセキュリティ性を上げることができる。
次に、請求項10のマイコンチップは、請求項1〜9のマイコンチップにおいて、接続判定手段は、サブチップが接続されているか否かを判定する動作を、当該マイコンチップに電源が投入されてから一定時間が経過するまでを限度として、そのサブチップが接続されていると判定するまで行うようになっている。
この構成によれば、電源投入時から上記一定時間が経過した後は、接続判定手段が判定動作を行うことによる消費電流を削減することができ、延いては、当該マイコンチップにおける消費電流や発熱量を低減することができる。また、不正行為者が何等かの手法によって、サブチップが接続されていると接続判定手段に誤判定させようとした場合(つまり、接続端子から内部のメモリにアクセスされるのを阻止するための処置を停止させて不正なアクセスを行おうとした場合)に、電源投入時から一定時間が過ぎれば、そのような誤判定がされることはないため、セキュリティ性を一層高めることができる。
以下に、本発明が適用された実施形態のマイコンチップについて説明する。尚、本実施形態のマイコンチップは、図9(b),(c)に示したマイコンの本体チップ21に相当するものであり、以下では、本体チップと言う。また、本実施形態において、図9に示したものと同じものについては、その図9で使用した符号と同じ符号を用いるため、説明を省略する。
[第1実施形態]
図1に示すように、第1実施形態の本体チップ1は、図9(b),(c)に示したマイコンの本体チップ21と比較すると、下記(1−1)〜(1−4)の点が異なっている。
(1−1)接続端子22に接続されるのがキャリブレーション用チップ31と同様のキャリブレーション用チップ2であるが、そのキャリブレーション用チップ2は、キャリブレーション用チップ31と比較すると、前述の端子32とは別の端子33を更に備えており、その端子33は、キャリブレーション用チップ2内において、抵抗Raを介して電源電圧に接続(プルアップ)されている。尚、本実施形態において、電源電圧は例えば5Vであり、抵抗Raの抵抗値は例えば5kΩに設定されている。
(1−2)接続端子22とは別の端子であって、キャリブレーション用チップ2が当該本体チップ1に接続された状態の場合にキャリブレーション用チップ2の上記端子33が接続されると共に、その端子33が接続されている場合と接続されていない場合とで異なる電圧になる認証用端子23を更に備えている。
具体的には、本体チップ1の内部において、その認証用端子23は、抵抗Rbを介してグランドラインに接続(プルダウン)されている。そして、本実施形態において、抵抗Rbの抵抗値は例えば10kΩに設定されている。このため、本体チップ1の認証用端子23の電圧は、その認証用端子23にキャリブレーション用チップ2の端子33が接続されていれば、3.3Vとなり、上記端子33が接続されていなければ、0Vとなる。
(1−3)接続端子22とバス11との間に、その両者の接続を遮断するための遮断回路41が設けられている。そして、その遮断回路41は、与えられるバス開放信号が非アクティブレベルである場合に、接続端子22とバス11との接続を遮断して、バス11が本体チップ1の外部に開放されないようにする。逆に、遮断回路41は、与えられるバス開放信号がアクティブレベルである場合に、接続端子22とバス11とを接続させて、バス11を本体チップ1の外部(具体的には、キャリブレーション用チップ2)に開放する。
尚、図1において、本体チップ1側の接続端子22と、キャリブレーション用チップ2側の端子32は、それぞれ1つのみ図示しているが、それらは実際には、キャリブレーション用チップ2側のキャリブレーション回路10を本体チップ1内のバス11に接続させるための信号線の数だけ設けられている。そして、遮断回路41は、その信号線毎の接続端子22の各々について設けられている。
(1−4)上記各遮断回路41にバス開放信号を出力する電圧判定回路43を備えている。そして、その電圧判定回路43は、認証用端子23の電圧をモニタして、その電圧が上記3.3Vを包括する所定範囲内(例えば3.5V〜3V)であれば、本体チップ1にキャリブレーション用チップ2が接続されていると考えられることから、遮断回路41へのバス開放信号をアクティブレベルとし、逆に、認証用端子23の電圧が上記所定範囲内でなければ、本体チップ1にキャリブレーション用チップ2が接続されていないと考えられるため、遮断回路41へのバス開放信号を非アクティブレベルにする。
次に、遮断回路41の構成について更に説明する。
図2に示すように、遮断回路41は、バス11(詳しくは、バス11を構成する信号線の何れか)から分岐して接続端子22へ至るまでの分岐バス配線45(尚、これもバス11であると言える)上に設けられている。そして、バス開放信号が非アクティブレベルである場合にオフして、その分岐バス配線45を遮断することにより、接続端子22とバス11との接続を遮断するスイッチSWを備えている。
更に、バス11を構成する信号線のうち、キャリブレーション用チップ2側から本体チップ1側へ信号を入力するための入力信号線に接続される接続端子22に対応した遮断回路41には、図2における(a)又は(b)に示す如く、キャリブレーション用チップ2が本体チップ1に接続されていない場合に上記入力信号線を非アクティブレベルの電圧に安定させるためのプルアップ抵抗Ru又はプルダウン抵抗Rdが設けられている。
つまり、非アクティブレベルがハイである入力信号線に接続される接続端子22に対応した遮断回路41には、図2における(a)に示すように、その入力信号線と繋がる分岐バス配線45におけるスイッチSWよりも接続端子22側とは反対側に一端が接続され、他端が電源電圧に接続されたプルアップ抵抗Ruが設けられている。
また、非アクティブレベルがローである入力信号線に接続される接続端子22に対応した遮断回路41には、図2における(b)に示すように、その入力信号線と繋がる分岐バス配線45におけるスイッチSWよりも接続端子22側とは反対側に一端が接続され、他端がグランドラインに接続されたプルダウン抵抗Rdが設けられている。
次に、本実施形態の本体チップ1がどのように使用されるかについて説明する。
まず図3は、本体チップ1にキャリブレーション用チップ2を接続した状態でその両チップ1,2を1パッケージにパッケージングしたキャリブレーション機能付きマイコン50を作成し、そのマイコン50を、車両のエンジンを制御するECU51に搭載した場合を示している。つまり、図3のECU51は開発段階のものである。
図3に示すように、ECU51には、マイコン50の他に、そのマイコン50と信号のやり取りをするICやトランジスタ等の能動素子52や、抵抗及びコンデンサ等の受動素子53が搭載されている。そして、それらの能動素子52及び受動素子53により、点火装置やインジェクタ等のアクチュエータを駆動するための駆動回路や、センサからの信号を入力するための入力回路等が構成されている。
更に、ECU51には、車載バッテリの電圧(バッテリ電圧)から一定の電源電圧を生成して、その電源電圧をマイコン50や能動素子52等の各部に供給する電源IC54や、コネクタ55も搭載されている。そのコネクタ55は、エンジンを制御するためのセンサやアクチュエータを当該ECU51に接続させるためのものである。
また特に、開発段階である図3のECU51には、「背景技術」の欄で述べたキャリブレーション用ツール(調整作業用ツール)を、キャリブレーション用チップ2内に構成されたキャリブレーション回路10に接続させるための通信インターフェース56も設けられている。
尚、図1,2では図示を省略しているが、本体チップ1には、端子22,23とは別に、上記駆動回路や入力回路等と信号の入出力を行うための入出力端子が複数設けられており、キャリブレーション用チップ2には、端子32,33とは別に、上記通信インターフェース56に接続されるための通信用端子が複数設けられている。
ここで、本体チップ1とキャリブレーション用チップ2との接続形態としては、例えば図3における「構成1」のような形態が考えられる。
即ち、はんだボールによってECU51のマザーボードに実装されることとなるインターポーザ61の上に、本体チップ1が搭載され、更に、その本体チップ1の上にキャリブレーション用チップ2が搭載されて、インターポーザ61と本体チップ1とキャリブレーション用チップ2との相互の接続(配線)が、ボンディングワイヤ(接続用ボンディング)62によって行われる、という構成である。尚、本体チップ1とキャリブレーション用チップ2は、インターポーザ61上で樹脂63により封止される。また、図3の「構成1」において、はんだボールは、丸(○)で示されている。
この「構成1」の場合、本体チップ1とキャリブレーション用チップ2の各端子は、上記ボンディングワイヤ62の先端が接続されるパッドである。そして、本体チップ1の端子22,23と、キャリブレーション用チップ2の端子32,33は、ボンディングワイヤ62によって図1の如く接続されることとなる。また、本体チップ1の他の端子(入出力端子)と、キャリブレーション用チップ2の他の端子(通信用端子)は、ボンディングワイヤ62、インターポーザ61に形成された配線、及びインターポーザ61の下面のはんだボールを介して、ECU51のマザーボードに形成された配線に接続される。
また、本体チップ1とキャリブレーション用チップ2との接続形態としては、例えば図3における「構成2」のような形態も考えられる。
即ち、インターポーザ61の上に、本体チップ1がはんだボールによって実装され、更に、その本体チップ1の上にキャリブレーション用チップ2がはんだボールによって実装される、という構成である。尚、図3の「構成2」においても、はんだボールは、丸(○)で示されている。また、この「構成2」においても、本体チップ1とキャリブレーション用チップ2は、インターポーザ61上で樹脂63により封止されるが、この場合の封止手法は、いわゆるポッティングというものである。
そして、この「構成2」の場合、キャリブレーション用チップ2の各端子は、キャリブレーション用チップ2の下面に設けられたはんだボール用のパッドである。また、本体チップ1の端子22,23は、本体チップ1の上面に設けられたはんだボール用のパッドであり、本体チップ1の他の端子は、本体チップ1の下面に設けられたはんだボール用のパッドである。
そして、本体チップ1の端子22,23と、キャリブレーション用チップ2の端子32,33は、キャリブレーション用チップ2の下面のはんだボールによって図1の如く接続されることとなる。
また、本体チップ1の他の端子(入出力端子)は、本体チップ1の下面のはんだボール、インターポーザ61に形成された配線、及びインターポーザ61の下面のはんだボールを介して、ECU51のマザーボードに形成された配線に接続される。
また、キャリブレーション用チップ2の他の端子(通信用端子)は、キャリブレーション用チップ2の下面のはんだボール、本体チップ1の上面に設けられたはんだボール用のパッド、本体チップ1の内部に貫通ビア技術等で設けられた信号配線64、本体チップ1の下面のはんだボール、インターポーザ61に形成された配線、及びインターポーザ61の下面のはんだボールを介して、ECU51のマザーボードに形成された配線(具体的には、通信インターフェース56からの配線)に接続される。
そして、図3のECU51では、キャリブレーション用ツールを通信インターフェース56に接続して、そのキャリブレーション用ツールからマイコン50のキャリブレーション用チップ2(詳しくは、その中のキャリブレーション回路10)に指令を与えることにより、例えば、本体チップ1内のROM13からプログラムを読み出して内容を確認したり、キャリブレーション用ツールから送られてくる修正後のプログラムを、ROM13からキャリブレーション回路10内のRAMに読み出したデータに上書きしたりすることができる。そして、こうした作業により、ECU51の制御特性を所望のものに調整することができる。
一方、プログラムが完成した後の車両量産時には、図3の「構成1」又は「構成2」からキャリブレーション用チップ2を除いた構成のマイコン、即ち、本体チップ1のみをパッケージングした量産用マイコンを作成し、そのマイコンを、図3のマイコン50に代えてECU51に搭載すれば良い。そして、そのECU51が量産用であって完成状態のECUということになる。
尚、図3に示した「構成1」及び「構成2」は、本体チップ1とキャリブレーション用チップ2とを接続する経路の抵抗と容量成分を、極力抑制できるものであるが、両チップ1,2の接続形態は他の形態であっても良い。
以上のような第1実施形態の本体チップ1では、内蔵された電圧判定回路43が、認証用端子23の電圧をモニタして、その電圧が前述の所定範囲内であれば、当該本体チップ1にキャリブレーション用チップ2が接続されていると判断して、遮断回路41へのバス開放信号をアクティブレベルにすることにより、その遮断回路41のスイッチSWをオンさせる。すると、接続端子22とバス11とが接続される。このため、本体チップ1にキャリブレーション用チップ2が接続される場合には、そのキャリブレーション用チップ2内のキャリブレーション回路10と本体チップ1内のバス11とが接続されることとなり、車両及びECUの開発のためにキャリブレーション機能を使用することができる。
これに対し、電圧判定回路43は、認証用端子23の電圧が所定範囲内でなくて、当該本体チップ1にキャリブレーション用チップ2が接続されていないと判断した場合には、バス開放信号を非アクティブレベルにして、遮断回路41のスイッチSWをオフさせる。すると、接続端子22とバス11との接続が遮断される。
このため、当該本体チップ1が、キャリブレーション用チップ2を接続しない単体状態でパッケージングされる量産用マイコンの形態で用いられる場合において、接続端子22から内部のROM13やRAM14にアクセスされるのを阻止することができ、セキュリティ性(即ち、データの秘匿性)を高めることができる。
また、本体チップ1において、キャリブレーション用チップ2側から信号を入力するための入力信号線に対応する遮断回路41には、電圧安定化用抵抗としてのプルアップ抵抗Ru又はプルダウン抵抗Rdが設けられているため、当該本体チップ1が量産用マイコンの形態で用いられる場合において、上記入力信号線の電圧が不安定になってしまい、その入力信号線から信号を取り込むための信号入力回路で貫通電流が流れてしまう、という不都合を防止することができる。
また更に、本第1実施形態では、キャリブレーション用チップ2が接続されているか否かを、認証用端子23の電圧に基づき判定しているため、その判定のための回路を簡素化及び低コスト化することができる。
尚、本第1実施形態では、電圧判定回路43が接続判定手段に相当し、遮断回路41(特に、その遮断回路41におけるスイッチSW)がアクセス阻止手段に相当している。また、プルアップ抵抗Ru又はプルダウン抵抗Rdが電圧安定化手段に相当している。また、ROM13が、プログラムが格納されるメモリに相当している。
一方、前述のスイッチSWは、できるだけ接続端子22から離れた位置であって、本体チップ1の奥の方(分岐バス配線45の根本側であってバス11の本流側に近い位置)に設ける方が好ましい。なぜなら、量産用マイコンの形態において、仮にチップ剥離等の手法により、接続端子22に接続される配線が露出されるようなことがあっても、その露出された配線の部分とバス11とが遮断されている可能性を高めることができ、内部のROM13やRAM14への不正アクセスに対するセキュリティ性を一層高めることができるからである。
[第2実施形態]
第2実施形態の本体チップ1は、第1実施形態の本体チップ1と比較すると、プルアップ抵抗Ru又はプルダウン抵抗Rdが設けられた遮断回路41のみが異なっている。
図4(a)に示すように、プルアップ抵抗Ruが設けられた遮断回路41を例に挙げると、その遮断回路41では、プルアップ抵抗Ruの電源電圧側とは反対側の端部と分岐バス配線45との間に、そのプルアップ抵抗Ruの有効/無効を切り替えるための手段であるMOSFET(本実施形態ではPチャネル型のMOSFET)46が追加されている。そして、そのMOSFET46のゲートにバス開放信号が供給されるようになっている。
尚、本実施形態において、バス開放信号はハイアクティブ(アクティブレベルがハイ)である。また、本実施形態において、前述のスイッチSWは、Nチャネル型のMOSFET47とPチャネル型のMOSFET48とを並列に接続した周知の半導体スイッチであり、MOSFET47のゲートには、バス開放信号がそのまま供給され、MOSFET48のゲートには、バス開放信号をインバータ49により論理反転させた信号が供給される。そして、こうしたことは第1実施形態についても同様である。また、図4では、バス開放信号が非アクティブレベル(=ロー)になることを「オフ」、アクティブレベル(=ハイ)になることを「オン」と記載している。
このため、図4(b)に示すように、バス開放信号が非アクティブのローであれば、MOSFET47,48がオフしてスイッチSWがオフ状態になると共に、MOSFET46がオンして、プルアップ抵抗Ruと分岐バス配線45(入力信号線)とが接続される。つまり、プルアップ抵抗Ruが有効になる。
また、図4(c)に示すように、バス開放信号がアクティブのハイであれば、MOSFET47,48がオンしてスイッチSWがオン状態になると共に、MOSFET46がオフして、プルアップ抵抗Ruと分岐バス配線45(入力信号線)との接続が遮断される。つまり、プルアップ抵抗Ruが無効になる。
尚、図示を省略するが、プルダウン抵抗Rdが設けられた遮断回路41では、プルダウン抵抗Rdのグランドライン側とは反対側の端部と分岐バス配線45との間に、そのプルダウン抵抗Rdの有効/無効を切り替えるためのMOSFET(本実施形態ではNチャネル型のMOSFET)が追加され、そのMOSFETのゲートに、バス開放信号を論理反転させた信号が供給される。また、本実施形態では、そのプルダウン抵抗Rdに接続されるMOSFETと、図4のMOSFET46とが、抵抗効力切替手段に相当している。また、その抵抗効力切替手段としてのMOSFETは、プルアップ抵抗Ruと電源電圧とのの間、或いはプルダウン抵抗Rdとグランドラインとの間に設けるようにしても良い。
以上のような第2実施形態の本体チップ1によれば、キャリブレーション用チップ2が接続されてバス開放信号がアクティブレベルになる場合には、その場合に不要なプルアップ抵抗Ruとプルダウン抵抗Rdを無効にすることができる。よって、キャリブレーション用チップ2内の回路のうち、上記入力信号線に信号を出力するための信号出力回路でのドライブ電流が大きくなってしまうことを防止することができる。
[第3実施形態]
図5に示す第3実施形態の本体チップ3は、第1又は第2実施形態の本体チップ1と比較すると、下記(2−1),(2−2)の点が異なっている。
(2−1)接続端子22に接続されるのがキャリブレーション用チップ2と同様のキャリブレーション用チップ4であるが、その接続相手のキャリブレーション用チップ4は、キャリブレーション用チップ2と比較すると、図1の抵抗Raに代えて、所定周波数の信号を端子33から出力する発振回路72を備えている。
(2−2)図1の電圧判定回路43に代えて、周波数判定回路71を備えている。そして、その周波数判定回路71は、認証用端子23から上記所定周波数の信号が入力されたか否かを判定し、その所定周波数の信号が入力されたと判定したならば、本体チップ3にキャリブレーション用チップ4が接続されていると考えられることから、遮断回路41へのバス開放信号をアクティブレベルとし、逆に、認証用端子23から所定周波数の信号が入力されたと判定しなければ、本体チップ3にキャリブレーション用チップ4が接続されていないと考えられるため、遮断回路41へのバス開放信号を非アクティブレベルにする。
例えば、周波数判定回路71は、予め定められた一定時間Taの間に認証用端子23に生じたパルス(具体的には立ち上がりエッジ又は立ち下がりエッジ)の数をカウンタによって数え、そのカウント数が規定値であれば、認証用端子23から所定周波数の信号が入力されたと判定するように構成することができる。尚、この場合の規定値は、キャリブレーション用チップ4の発振回路72が上記一定時間Taの間に出力するパルスの数と等しい値である。
つまり、第3実施形態の本体チップ3では、認証用端子23から所定周波数の信号が入力されたか否かにより、キャリブレーション用チップ4が接続されているか否かを判定するようになっている。
このような本体チップ3によれば、第1又は第2実施形態よりも、判定に関するセキュリティ性を高めることができる。つまり、不正行為者が認証用端子23に何等かの電圧や信号を与えてみた場合に、本当はキャリブレーション用チップ4が接続されていないにも拘わらず、そのチップ4が接続されていると判定してしまう可能性を更に低くすることができる。よって、データの秘匿性も高めることができる。
尚、本実施形態では、周波数判定回路71が接続判定手段に相当している。
[第4実施形態]
図6に示す第4実施形態の本体チップ5は、第1又は第2実施形態の本体チップ1と比較すると、下記(3−1)〜(3−3)の点が異なっている。
(3−1)接続端子22に接続されるのがキャリブレーション用チップ2と同様のキャリブレーション用チップ6であるが、その接続相手のキャリブレーション用チップ6は、キャリブレーション用チップ2と比較すると、端子33に代えて、2つの端子34,35を備えており、更に、図1の抵抗Raに代えて、端子34,35を介し当該本体チップ5と通信するハンドシェイク通信回路74を備えている。
(3−2)認証用端子23に代えて、2つの認証用端子24,25を備えている。そして、その各認証用端子24,25には、当該本体チップ5にキャリブレーション用チップ6が接続された状態の場合に、そのキャリブレーション用チップ6の上記端子34,35がそれぞれ接続される。
(3−3)図1の電圧判定回路43に代えて、ハンドシェイク通信回路73を備えている。そのハンドシェイク通信回路73は、認証用端子24,25を介してキャリブレーション用チップ6側のハンドシェイク通信回路74と接続され、そのハンドシェイク通信回路74と予め定められた手順で信号をやり取りするハンドシェイク通信を行う。
そして、ハンドシェイク通信回路73は、ハンドシェイク通信回路74とのハンドシェイク通信が完了できなければ、当該本体チップ5にキャリブレーション用チップ6が接続されていないと判断して、遮断回路41へのバス開放信号を初期値である非アクティブレベルのままにするが、ハンドシェイク通信回路74とのハンドシェイク通信が完了できたならば、当該本体チップ5にキャリブレーション用チップ6が接続されていると判断して、遮断回路41へのバス開放信号をアクティブレベルに切り替える。
ここで、そのハンドシェイク通信としては、例えば図7のような通信である。
まず、図7(a)に示すように、本体チップ5側のハンドシェイク通信回路73は、電源の投入により動作を開始すると、まず、信号を要求するための要求信号(以下、REQ信号と記す)を認証用端子24に出力する(S110)。尚、本体チップ5にキャリブレーション用チップ6が接続されていれば、そのREQ信号は、キャリブレーション用チップ6の端子34を介してハンドシェイク通信回路74に伝達する。
また、図7(b)に示すように、キャリブレーション用チップ6側のハンドシェイク通信回路74は、電源の投入により動作を開始すると、端子34から上記REQ信号を受信するまで待ち(S210)、そのREQ信号を受信したならば(S210:YES)、そのREQ信号に対する応答信号(以下、ACK信号と記す)を端子35に出力する(S220)。尚、本体チップ5にキャリブレーション用チップ6が接続されていれば、そのACK信号は、本体チップ5の認証用端子25を介してハンドシェイク通信回路73に伝達する。
そこで、図7(a)に示すように、本体チップ5側のハンドシェイク通信回路73は、REQ信号を出力した後、認証用端子25から上記ACK信号を受信したか否かを判定する(S120)。そして、ACK信号を受信しなければ(S120:NO)、REQ信号の出力を再度実施する(S110)。また、ACK信号を受信したならば(S120:YES)、ハンドシェイク通信が完了できたとして(即ち、キャリブレーション用チップ6が接続されていると判断して)、遮断回路41へのバス開放信号を非アクティグレベル(オフ)からアクティブレベル(オン)に切り替える(S130)。
このような第4実施形態の本体チップ5によれば、第3実施形態よりも、判定に関するセキュリティ性を更に高めることができ、データの秘匿性も更に高めることができる。
尚、ハンドシェイク通信でやり取りされる信号の内容や、信号のやり取り手順を複雑化すればするほど、判定のセキュリティ性を上げることができる。また、本実施形態では、ハンドシェイク通信回路73が接続判定手段に相当している。
[変形例]
上記第4実施形態において、ハンドシェイク通信回路73は、図8に示すように、キャリブレーション用チップ6が接続されているか否かを判定する接続判定動作を、本体チップ5に電源が投入されてから一定の規定時間が経過するまでを限度として、キャリブレーション用チップ6が接続されていると判定するまで行うように構成しても良い。
即ち、図8に示すように、ハンドシェイク通信回路73は、電源の投入により動作を開始すると、図7のS110及びS120の動作からなる接続判定動作を行い(S310)、キャリブレーション用チップ6が接続されていると判定すると(S320:YES)、バス開放信号を非アクティグレベルからアクティブレベル(オン)に切り替える(S330)が、キャリブレーション用チップ6が接続されていると判定しなければ(S320:NO)、動作開始時から一定の規定時間が経過したか否かを判定する(S340)。そして、規定時間が未だ経過していなければ(S340:NO)、引き続き接続判定動作(S310)を行うが、規定時間が経過したならば(S340:YES)、以後は接続判定動作を行わずに、バス開放信号を非アクティグレベルのままにする(S350)。
このような構成によれば、電源投入時から規定時間が経過した後は、ハンドシェイク通信回路73が接続判定動作を行うことによる消費電流を削減することができ、延いては、本体チップ5における消費電流や発熱量を低減することができる。また、不正行為者が何等かの手法によって、キャリブレーション用チップ6が接続されていると誤判定させようとした場合(つまり、接続端子22から不正なアクセスを行おうとした場合)に、電源投入時から規定時間が過ぎれば、そのような誤判定がされることはないため、データの秘匿性を一層高めることができる。
そして、このような変形例は、第1又は第2実施形態の電圧判定回路43と第3実施形態の周波数判定回路71との各々についても、同様に適用することができる。
つまり、電圧判定回路43であれば、図8のS310にて、認証用端子23の電圧が所定範囲内であるか否かを判定する動作を行い、所定範囲内であれば、図8のS320にて、キャリブレーション用チップ2が接続されていると判定することとなる。
また、周波数判定回路71であれば、図8のS310にて、認証用端子23から所定周波数の信号が入力されたか否かを判定する動作を行うこととなり、所定周波数の信号が入力されたならば、図8のS320にて、キャリブレーション用チップ4が接続されていると判定することとなる。
一方、本体チップ1,3,5に電源が投入されてから規定時間が経過しても未だバス開放信号がローならば(即ち、キャリブレーション用チップ2,4,6が接続されていると判定されていなければ)、電圧判定回路43、周波数判定回路71、ハンドシェイク通信回路73への電源供給を遮断するタイマ回路を設けるようにしても良い。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
例えば、接続端子22から内部のメモリにアクセスされるのを阻止する手段としては、スイッチSW以外の他の手段であっても良い。
また、本体チップに接続されるサブチップとしては、キャリブレーション用チップに限らず、例えば、本体チップ内のメモリからデータを読み出すだけの機能を有したチップでも良い。
第1実施形態の本体チップとキャリブレーション用チップとの構成を表す構成図である。 第1実施形態の本体チップにおける遮断回路を説明するための説明図である。 第1実施形態の本体チップがどのように使用されるかを説明するための説明図である 第2実施形態の本体チップにおける遮断回路を説明するための説明図である。 第3実施形態の本体チップとキャリブレーション用チップとの構成を表す構成図である。 第4実施形態の本体チップとキャリブレーション用チップとの構成を表す構成図である。 第4実施形態の本体チップとキャリブレーション用チップとの各ハンドシェイク通信回路間で行われる通信を説明するフローチャートである。 変形例を説明するためのフローチャートである。 従来技術を説明するための説明図である。
符号の説明
1,3,5…本体チップ(マイクロコンピュータチップ)、2,4,6…キャリブレーション用チップ(サブチップ)、10…キャリブレーション回路、11…バス、12…CPU、13…ROM、14…RAM、15…周辺回路、22…接続端子、23,24,25…認証用端子、32〜35…端子、41…遮断回路、SW…スイッチ、43…電圧判定回路、45…分岐バス配線、46,47,48…MOSFET、49…インバータ、50…キャリブレーション機能付きマイコン、51…ECU、52…能動素子、53…受動素子、54…電源IC、55…コネクタ、56…通信インターフェース、61…インターポーザ、62…ボンディングワイヤ、63…樹脂、64…信号配線、71…周波数判定回路、72…発振回路、73,74…ハンドシェイク通信回路、Ra,Rb…抵抗、Rd…プルダウン抵抗、Ru…プルアップ抵抗

Claims (10)

  1. CPUと、該CPUによって実行されるプログラムが格納されるメモリと、それらを接続するバスとを備え、制御対象を制御するための処理を行う処理装置として車両用電子制御装置に搭載されるマイクロコンピュータチップであって、
    当該マイクロコンピュータチップの内部において前記バスと接続されると共に、当該マイクロコンピュータチップの外部において他の半導体チップの端子に接続される接続端子と、
    前記接続端子に自己の端子が接続されることで当該マイクロコンピュータチップと接続した状態になる前記他の半導体チップとしてのサブチップであって、その接続状態にて前記接続端子及び前記バスを介し前記メモリにアクセスする機能を少なくとも有すると共に、完成状態の前記車両用電子制御装置においては当該マイクロコンピュータチップに接続されないサブチップが、当該マイクロコンピュータチップに接続されているか否かを判定する接続判定手段と、
    を備えていることを特徴とするマイクロコンピュータチップ。
  2. 請求項1に記載のマイクロコンピュータチップにおいて、
    前記接続判定手段により前記サブチップが接続されていると判定されない場合に、前記接続端子から前記メモリにアクセスされるのを阻止するアクセス阻止手段を備えていること、
    を特徴とするマイクロコンピュータチップ。
  3. 請求項2に記載のマイクロコンピュータチップにおいて、
    前記アクセス阻止手段は、前記接続判定手段により前記サブチップが接続されていると判定されない場合には、前記接続端子と前記バスとの当該マイクロコンピュータチップ内部での接続を遮断し、前記接続判定手段により前記サブチップが接続されていると判定された場合には、前記接続端子と前記バスとを接続させるようになっていること、
    を特徴とするマイクロコンピュータチップ。
  4. 請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載のマイクロコンピュータチップにおいて、
    前記サブチップが当該マイクロコンピュータチップに接続されていない場合に、前記バスを構成する信号線のうち、前記サブチップ側から当該マイクロコンピュータチップ側へ信号を入力するための入力信号線を、非アクティブレベルの電圧に安定させるための電圧安定化手段を備えていること、
    を特徴とするマイクロコンピュータチップ。
  5. 請求項4に記載のマイクロコンピュータチップにおいて、
    前記電圧安定化手段は、前記入力信号線と前記非アクティブレベルの電圧との間に接続される電圧安定化用抵抗であること、
    を特徴とするマイクロコンピュータチップ。
  6. 請求項5に記載のマイクロコンピュータチップにおいて、
    前記接続判定手段により前記サブチップが接続されていると判定されない場合には、前記入力信号線と前記非アクティブレベルの電圧との間に前記電圧安定化用抵抗を接続させ、前記接続判定手段により前記サブチップが接続されていると判定された場合には、前記入力信号線と前記非アクティブレベルの電圧との間に前記電圧安定化用抵抗が接続されるのを禁止する抵抗効力切替手段を備えていること、
    を特徴とするマイクロコンピュータチップ。
  7. 請求項1ないし請求項6の何れか1項に記載のマイクロコンピュータチップにおいて、
    前記接続端子とは別の端子であって、前記サブチップが当該マイクロコンピュータチップに接続された状態の場合に前記サブチップの特定の端子が接続されると共に、その特定の端子が接続されている場合と接続されていない場合とで異なる電圧になる認証用端子を備えており、
    前記接続判定手段は、前記認証用端子の電圧に基づいて、前記サブチップが接続されているか否かを判定すること、
    を特徴とするマイクロコンピュータチップ。
  8. 請求項1ないし請求項6の何れか1項に記載のマイクロコンピュータチップにおいて、
    前記接続端子とは別の端子であって、前記サブチップが当該マイクロコンピュータチップに接続された状態の場合に前記サブチップの特定の端子が接続されて前記サブチップ側から所定周波数の信号が入力される認証用端子を備え、
    前記接続判定手段は、前記認証用端子から前記所定周波数の信号が入力されたか否かにより、前記サブチップが接続されているか否かを判定すること、
    を特徴とするマイクロコンピュータチップ。
  9. 請求項1ないし請求項6の何れか1項に記載のマイクロコンピュータチップにおいて、
    前記接続端子とは別の端子であって、前記サブチップが当該マイクロコンピュータチップに接続された状態の場合に前記サブチップの特定の端子が接続される認証用端子を備え、
    前記接続判定手段は、前記認証用端子を介して前記サブチップと特定の通信を行い、その通信が完了できたか否かにより、前記サブチップが接続されているか否かを判定すること、
    を特徴とするマイクロコンピュータチップ。
  10. 請求項1ないし請求項9の何れか1項に記載のマイクロコンピュータチップにおいて、
    前記接続判定手段は、前記サブチップが接続されているか否かを判定する動作を、当該マイクロコンピュータチップに電源が投入されてから一定時間が経過するまでを限度として、前記サブチップが接続されていると判定するまで行うようになっていること、
    を特徴とするマイクロコンピュータチップ。
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