本発明の遊技機をパチスロに適用した場合の実施の形態について、以下図面を参照しながら説明する。まず、図1及び図2を参照して、パチスロ1の外観上の構造について説明する。図1は、パチスロ1の外観を示す斜視図である。図2は、メインリール表示部5及びサブリール表示部10を拡大した図である。
パチスロ1は、リールや回路基板(後述の主制御回路71及び副制御回路72)などを収容するキャビネット1aと、キャビネット1aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア1bとを備える。
フロントドアの正面中央にはメインリール表示部5が設けられている。メインリール表示部5の後方であって、キャビネット1aの内部には、3つのメインリール3(3L,3C,3R)が横一列に設けられている。
メインリール3は、円筒状の構造を有しており、その周面に透光性のシート材(リールシート)が装着されている。リールシートには、複数種類の図柄が一列に描かれている。
図2に示すように、メインリール表示部5は、各メインリール3に対応して設けられた図柄表示領域4(4L,4C,4R)を備えている。図柄表示領域4は、表示窓としての機能を果たすものであり、その背後に設けられたメインリール3の回転及びその停止の動作が遊技者側から視認可能となる。
メインリール3は、入賞か否かの決定に用いられるリールである。メインリール3は、一定の方向(正面から見て上から下へ向かう方向であり、正方向という)に定速で回転(例えば80回転/分)し、ストップボタンが遊技者により押されたときから規定時間(例えば190msec)内にその回転を停止する制御が行われる。メインリール3の回転が行われると、図柄表示領域4内において、メインリール3の周面に配された複数の図柄(本実施の形態では18個)がその回転に伴って変動する。
図柄表示領域(以下、メイン表示窓)4は、その背後に設けられたメインリール3の回転が停止されたとき、メインリール3の周面に配された複数の図柄のうち、その枠内における上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)を表示する。
また、各メイン表示窓4が有する上段、中段及び下段からなる3つの領域のうち予め定められた何れかをそれぞれ組合せてなる仮想的なラインを、入賞か否かの判定にかかる処理を行う対象となるライン(入賞判定ライン)としている。
本実施の形態では、左メイン表示窓4Lの上段、中メイン表示窓4Cの中段及び右メイン表示窓4Rの中段を組合せてなる第1ライン8aと、左メイン表示窓4Lの下段、中メイン表示窓4Cの中段及び右メイン表示窓4Rの中段を組合せてなる第2ライン8bの2つを入賞判定ラインとして設けている。
また、メインリール表示部5の上方には、サブリール表示部10が設けられている。サブリール表示部10の後方であって、キャビネット1aの内部には、メインリール3よりも径が大きい3つのサブリール23(23L,23C,23R)が横一列に設けられている。なお、サブリール23についての構造は、前述のメインリール3についての構造と同様である。
図2に示すように、サブリール表示部10は、各サブリール23に対応して設けられた図柄表示領域24(24L,24C,24R)を備えている。図柄表示領域24は、表示窓としての機能を果たすものであり、その背後に設けられたサブリール24の回転及びその停止の動作が遊技者側から視認可能となる。
サブリール23は、基本的に、正方向に定速で回転(例えば80回転/分)するように制御され、図柄表示領域24内において、サブリール23の周面に配された複数の図柄(本実施の形態では21個)がその回転に伴って変動する。
図柄表示領域(以下、サブ表示窓)24は、その背後に設けられたサブリール23の回転が停止されたとき、サブリール23の表面に配された複数の図柄(本実施の形態では21個)のうち、その枠内における上段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)を表示する。
また、各サブ表示窓24が有する上段及び下段からなる2つの領域のうち予め定められた何れかをそれぞれ組合せてなる仮想的なラインを、入賞が成立したか否かを遊技者に対して知らせるためのライン(演出用ライン)としている。
演出用ラインは、遊技者に対して、演出用ライン上にサブリール23によって表示される図柄の組合せによって、入賞判定ライン上にメインリール3によって表示される図柄の組合せの種類(入賞の有無など)を比較的わかり易い態様で知らせることを目的としている。つまり、演出用ラインは、入賞か否かの判定にかかる処理が行われる対象とはならないが、遊技者にとっていわば擬似的な入賞判定ラインとしての役割を果たす。なお、詳しくは後述するが、メインリール3により入賞判定ライン上に表示される図柄の組合せと、サブリール23により演出用ライン上に表示される図柄の組合せとが予め対応づけられている。
本実施の形態では、各サブ表示窓24の上段を組合せてなるトップライン28aと、各サブ表示窓24の下段を組合せてなるセンターライン28bの2つを演出用ラインとして設けている。
また、各サブリール23の内部には、バックランプ102(102L,102C,102R)が設けられている(図示を省略)。バックランプ102は、内部から遊技者側である前方に向かって、各サブ表示窓24の上段及び下段の各領域に位置する各サブリール23の周面の一部を照明することが可能となっている。
また、サブリール表示部10は、7セグ表示器103を備える。7セグ表示器103は、7セグメントLEDからなり、サブリール23の動作に関連して、数字や記号又は文字などの情報を表示する。
また、サブリール表示部10の上方には、4thリール表示部110が設けられている。4thリール表示部110の後方であって、キャビネット1aの内部には、1つの4thリール113が設けられている。
4thリール113は、横方向に回転し、それぞれの回転に伴って、周面に配されている図柄が移動する。遊技者は、4thリール表示部110を通して、その背後に設けられた4thリール113により表示される図柄を視認可能となる。
メインリール表示部5の周辺には、遊技者による操作の対象となる各種装置が設けられている。メダル投入口22は、遊技者によって外部から投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口22に受け入れられたメダルは、予め定められた枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に投入されることとなり、その枚数を超えた分はパチスロ1内部に預けることが可能となる(いわゆるクレジット機能)。
なお、本実施の形態のパチスロ1では、遊技者により行われるメダルの投入(なお、後述する再遊技が行われるときは、自動的に投入される)、内部抽籤処理、各メインリールの回転及び停止、並びに各メインリールにより表示される図柄の組合せに応じた特典の付与という一連の流れで遊技が進められていくものである。本実施の形態では、内部抽籤処理(後述の図61及び図62を参照)の結果が1回得られたことを「1回の遊技」が行われたこととしており、内部抽籤処理の結果が得られた回数を「遊技回数」とする。
ベットボタン11は、パチスロ1内部に預けられているメダルから1回の遊技に投入する枚数を決定するために設けられる。精算ボタン14は、パチスロ内部に預けられているメダルを外部に引き出すために設けられる。
スタートレバー6は、全てのリールの回転を開始するために設けられる。ストップボタン7(7L,7C,7R)は、3つのメインリール3のそれぞれに対応づけられ、対応するメインリール3の回転を停止するために設けられる。
また、サブリール表示部10の左方には、7セグ表示器18が設けられている。7セグ表示器18は、7セグメントLEDからなり、今回の遊技に投入されたメダルの枚数(以下、投入枚数)、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報を遊技者に対してデジタル表示する。
ランプ101(101L,101R)は、後述の演出データに基づいた点消灯のパターンにて光を出力する。スピーカ21(21L,21R)は、後述の演出データに基づいた効果音や楽曲等の音を出力する。メダル払出口15は、後述のキャビネット1a内部に設けられたメダル払出装置の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル払出口15から排出されたメダルは、メダル受皿16に貯められる。
次に、図3及び図4を参照して、本実施の形態におけるパチスロ1が備える回路の構成について説明する。パチスロ1は、主制御回路71、副制御回路72及びこれらと電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を備える。
まず、図3を参照して、本実施の形態におけるパチスロ1の主制御回路71の構成について説明する。主制御回路71は、回路基板上に設置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ30は、メインCPU31、メインROM32及びメインRAM33により構成される。
メインROM32には、メインCPU31により実行される制御プログラム(例えば、後述の図59〜図80)、内部抽籤テーブル等のデータテーブル(例えば、後述の図5〜図51)、副制御回路72に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM33には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域(例えば、後述の図52〜図58)が設けられる。
メインCPU31には、クロックパルス発生回路34、分周器35、乱数発生器36及びサンプリング回路37が接続されている。クロックパルス発生回路34及び分周器35は、クロックパルスを発生する。メインCPU31は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器36は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路37は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
マイクロコンピュータ30の入力ポートには、スイッチ等が接続されている。メインCPU31は、スイッチ等の入力を受けて、ステッピングモータ49L,49C,49R等の周辺装置の動作を制御する。ストップスイッチ7Sは、3つのストップボタン7L,7C,7Rのそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。なお、ストップスイッチ7Sは、停止操作検出手段を構成する。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。なお、スタートスイッチ6Sは、開始操作検出手段を構成する。精算スイッチ14Sは、精算ボタン14が遊技者により押されたことを検出する。
メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に受け入れられたメダルがセレクタ(図示せず)内を通過したことを検出する。セレクタは、材質や形状等が適正であるメダルか否かを選別する装置であり、メダル投入口22に受け入れられた適正なメダルをホッパー40へ案内する。メダルセンサ22Sは、セレクタ内においてメダルが通過する経路上に設けられている。ベットスイッチ11Sは、ベットボタン11が遊技者により押されたことを検出する。なお、メダルセンサ22S及びベットスイッチ11Sは、投入検出手段を構成する。
マイクロコンピュータ30により動作が制御される周辺装置としては、ステッピングモータ49(49L,49C,49R)、7セグ表示器18及びホッパー40がある。また、マイクロコンピュータ30の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための回路が接続されている。
表示部駆動回路48は、7セグ表示器18の動作を制御する。また、ホッパー駆動回路41は、ホッパー40の動作を制御する。また、払出完了信号回路51は、ホッパー41に設けられたメダル検出部40Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー40から外部に排出されたメダルが払出枚数に達したか否かをチェックする。
モータ駆動回路39は、各メインリール3に対応して設けられたステッピングモータ49の駆動を制御する。なお、ステッピングモータ49は、リール回転手段を構成する。リール位置検出回路50は、発光部と受光部とを有する光センサにより、メインリールが一回転したことを示すリールインデックスを各メインリール3に応じて検出する。
ステッピングモータ49は、運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を備えている。ステッピングモータ49の駆動力は、所定の減速比をもったギアを介してリール3に伝達される。ステッピングモータ49に対して1回のパルスが出力されるごとに、メインリール3は一定の角度で回転する。
メインCPU31は、リールインデックスを検出してからステッピングモータ49に対してパルスを出力した回数をカウントすることによって、メインリール3の回転角度を管理する。
より具体的には、前述のステッピングモータ49に対して出力されたパルスの数は、メインRAM33に設けられたパルスカウンタによって計数される。そして、図柄1つ分の回転に必要な所定回数(例えば16回)のパルスの出力が当該パルスカウンタによって計数される毎に、メインRAM33に設けられた図柄カウンタが1ずつ加算される。図柄カウンタは、各メインリール3に応じて設けられており、上記リールインデックスがリール位置検出回路50によって検出される毎にその値がクリアされる。
つまり、本実施の形態では、図柄カウンタを管理することによって、上記リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたのかを管理することができるようになっており、リールインデックスが検出される位置を基準としてメインリールの回転方向における各図柄の位置を検出することが可能となっている。
また、本実施の形態では、原則として、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec)内に、該当するメインリール3の回転を停止する制御が行われる。上記規定時間内でのリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼び、その最大数を図柄3個分に定める。したがって、例えば、左ストップボタン7Lが押されたとき、左表示窓4Lの中段にある左リール3Lの図柄から3個先の範囲内にある各図柄が、左表示窓4Lの中段に到達したときにその回転を停止することが可能となっている。なお、滑り駒数は、ストップボタンが押されたときから更新される図柄カウンタの値によって管理される。
次に、図4を参照して、本実施の形態におけるパチスロ1の副制御回路72の構成について説明する。副制御回路72は、主制御回路71と電気的に接続されており、主制御回路71から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。
副制御回路72は、基本的に、サブCPU81、サブROM82、サブRAM83、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)90、オーディオRAM91、A/D変換器88及びアンプ89を含んで構成されている。
サブCPU81は、主制御回路71から送信されたコマンドに応じて、サブROM82に記憶されている制御プログラムに従い、音の出力、光の出力、サブリール23の回転及び停止の動作、並びに4thリール113の回転及び停止の動作を制御する。サブROM82は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU81が実行する制御プログラム(例えば、後述の図110〜図122)が記憶されている。例えば、制御プログラムには、主制御回路71との通信を制御し、演出内容の決定及び登録を行うための主基板通信タスクや、ランプ101やサブリール23内部のバックランプ102による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ21による音の出力を制御するサウンド制御タスク、サブリールの回転及び停止の動作並びに4thリールの回転及び停止の動作を制御するサブリール・4thリール制御タスク等が含まれる。
データ記憶領域は、各種データテーブルを記憶する記憶領域、演出内容を指定するデータ(後述の演出番号)を記憶する記憶領域や、演出番号に応じて設けられ、出力する音や光を定めたデータ(以下、演出データ)を記憶する記憶領域や、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域や、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域や、後述の停止テーブルなどに代表されるサブリールの動作のパターンに関するサブリールデータを記憶する記憶領域等が含まれている。
サブRAM83は、主制御回路71から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域や、専用の抽籤等により決定された演出内容及び演出データを登録する格納領域が設けられている。
また、副制御回路72には、その動作が制御される周辺装置として、液晶表示装置5、スピーカ21、ランプ101、バックランプ102、7セグ表示機103、ステッピングモータ149(149L,149C,149R)及びステッピングモータ179が接続されている。
サブCPU81には、DSP(デジタルサウンドプロセッサ)90が接続されている。DSP90には、オーディオRAM91及びA/D変換器88が接続されている。DSP90及びオーディオRAM91は、演出番号により指定されるサウンドデータに基づいてBGM等のサウンドを生成し、生成したサウンドをA/D変換器88及びアンプ89を介してスピーカ12L,21Rにより出力する。
また、サブCPU81には、ランプ駆動回路が接続されている。ランプ駆動回路92は、演出番号により指定されるランプデータに基づいてランプ101や、各サブリール23の内部に設けられているバックランプ102の点灯及び消灯を行う。また、サブCPU81には、表示部駆動回路が接続されている。表示部駆動回路は、7セグ表示器103の動作を制御する。
また、サブCPU81には、サブリール用モータ駆動回路139及びサブリール位置検出回路150が接続されている。サブリール用モータ駆動回路139は、各サブリール23に対応して設けられたステッピングモータ149の駆動を制御する。なお、ステッピングモータ149は、演出リール回転手段を構成する。サブリール位置検出回路150は、発光部と受光部とを有する光センサにより、サブリールが一回転したことを示すリールインデックスを各サブリール23に応じて検出する。
なお、サブRAM83には、各サブリール23に応じて図柄カウンタが設けられている。サブCPU81は、メインCPU31がメインリール3について行うのと同様に、上記図柄カウンタを管理することによって、上記リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が各サブリールについて行われたのかを管理する。したがって、各サブリール23についても、リールインデックスが検出される位置を基準としてサブリールの回転方向における各図柄の位置を検出することが可能となっている。
なお、本実施の形態では、サブリール23は、演出用のリールであることから、回転及び停止の動作をメインリール3に比べて自由に行うことができるようになっている。本実施の形態において、サブリール23は、基本的にはメインリール3と同様に動作するよう制御されるが、例えば、正方向とは逆の方向に対しても回転することが可能であり、また、ストップボタンが遊技者により押されたときから上記規定時間(例えば190msec)を越えてその回転を停止する制御を行うことも可能である。
また、サブCPU81には、4thリール用モータ駆動回路169及び4thリール位置検出回路170が接続されている。4thリール用モータ駆動回路169は、4thリール113に対応して設けられたステッピングモータ179の駆動を制御する。なお、ステッピングモータ179は、演出リール回転手段を構成する。4thリール位置検出回路170は、発光部と受光部とを有する光センサにより、4thリール113が一回転したことを示すリールインデックスを検出する。
なお、サブRAM83には、4thリール113に応じて図柄カウンタが設けられている。サブCPU81は、メインCPU31がメインリール3について行うのと同様に、上記図柄カウンタを管理することによって、上記リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が4thリールについて行われたのかを管理する。したがって、4thリール113についても、リールインデックスが検出される位置を基準として4thリールの回転方向における各図柄の位置を検出することが可能となっている。
次に、図5〜図51を参照して、メインROM32に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。
まず、図5を参照して、メインリール用図柄配置テーブルについて説明する。メインリール用図柄配置テーブルは、各メインリールの回転方向における各図柄の位置と、各位置に配された図柄の種類を特定するデータ(以下、図柄コード)とを規定している。図柄コードは、1バイトのデータであり、赤7、青7、緑7、白7、BAR、青ベル、黄ベル、SIN、リプレイ及びブランクの10種の図柄に応じて、「1(00000001)」〜「10(00001010)」のそれぞれが割り当てられている。
メインリール用図柄配置テーブルは、リールインデックスが検出されるときにメイン表示窓4内の中段に表示される図柄が配される位置を図柄位置「0」と規定する。そして、図柄位置「0」を基準とし、メインリールが回転する順に、図柄カウンタに対応する「0」〜「17」を各図柄が配される位置に割り当てている。
つまり、図柄カウンタの値(「0」〜「17」)と、メインリール用図柄配置テーブルとを参照することによって、そのときにメイン表示窓4の中段に表示されている図柄の種類を特定可能となる。例えば、左メインリール3Lに対応する図柄カウンタが「1」であるとき、左メイン表示窓4Lの中段に表示されている図柄は、図柄位置「1」の図柄「緑7」となる。なお、図柄カウンタ及び図柄配置テーブルは、図柄表示手段が有する所定の領域に表示される図柄を各リールに応じて特定する図柄特定手段を構成する。
また、図柄カウンタの値を基準とし、これに「1」を加減算することにより、そのときにメイン表示窓4の上段及び下段に表示されている図柄の種類も特定可能となる。例えば、左メインリール3Lに対応する図柄カウンタが「1」であるとき、左メイン表示窓4Lの上段に表示されている図柄は、図柄カウンタ「2」に対応する図柄位置「2」の図柄「リプレイ」であり、また、左メイン表示窓4Lの下段に表示されている図柄は、図柄カウンタ「0」に対応する図柄位置「0」の図柄「青ベル」である。そして、各メインリール3の回転が停止したときの各メインリール3の図柄カウンタとメインリール用図柄配置テーブルとを参照することによって、前述した入賞判定ライン8a,8b上に表示された図柄の組合せを特定することが可能となる。
次に、図6及び図7を参照して、メインリール用図柄組合せテーブルについて説明する。メインリール用図柄組合せテーブルは、特典の種類に応じて予め定められた図柄の組合せと、表示役、格納領域種別データ及び払出枚数とを規定している。
メインリール用図柄組合せテーブルは、特典の種類に応じて予め定められた図柄の組合せと、表示役、格納領域種別データ及び払出枚数とを規定している。
本実施の形態では、入賞判定ライン8に沿って各メインリール3により表示される図柄の組合せが、メインリール用図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せと一致する場合に、入賞が成立したものと判定される。そして、入賞と判定された結果、メダルの払い出し、再遊技の作動及びボーナスゲームの作動といった特典が遊技者に対して与えられる。なお、入賞判定ライン上に表示された図柄の組合せが、メインリール用図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せの何れとも一致しない場合は、いわゆる「ハズレ」となる。
表示役は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せを識別するデータであり、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータとして表される。例えば、左メインリール3Lの図柄「緑7」、中メインリール3Cの図柄「黄ベル」及び右メインリール3Rの図柄「ブランク」からなる図柄の組合せ「緑7−黄ベル−ブランク」が入賞判定ライン8に沿って表示されたとき、表示役として「MB(00000001)」が決定される。
格納領域種別データは、対応する表示役が格納される表示役格納領域の種別を指定するためのデータである。本実施の形態では、表示役格納領域1〜8の8つが設けられている。つまり、仮にそれぞれが同一のビットパターンからなるものだとしても、格納される領域の相違をもって別種の表示役として管理し、異なる図柄の組合せを特定できるようにしている。
払出枚数は、遊技者に対して払い出しを行うメダルの枚数を表す。払出枚数として1以上の数値が決定された場合、メダルの払い出しが行われることになる。本実施の形態では、表示役として「ベルA」、「ベルB」又は「特殊役1〜35」が決定されたときにメダルの払い出しが行われる。
また、表示役として「RT0リプ」、「RT0リプ制御用A〜D」、「RT1リプ」、「RT2リプ」、「RT3リプ」、「RT4リプA〜D」、「RT5リプA〜D」又は「RT6リプA〜D」が決定されたときは、再遊技が行われる。なお、詳しくは後述するが、本実施の形態では、表示役として「RT1リプ」、「RT2リプ」、「RT3リプ」、「RT4リプA〜D」、「RT5リプA〜D」又は「RT6リプA〜D」が決定されたとき、上記再遊技に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役(以下、リプレイ役)が決定される確率を変動させるため、リプレイタイム(以下、RT)の作動を行う。
また、表示役として「MB」が決定されたときは、ミドルボーナスゲームの作動が行われる。さらに、表示役として「SB」が決定されたときは、シングルボーナスゲームの作動が行われる。
次に、図8を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。ボーナス作動時テーブルは、ボーナスゲームの作動が行われるときに、メインRAM33に設けられた作動中フラグ及びボーナス終了枚数カウンタの各格納領域に格納するデータを規定している。
ボーナスゲーム作動中フラグは、ボーナスゲームの作動が行われているか否かを識別するためのデータである。本実施の形態では、ボーナスゲームの種類として、ミドルボーナスゲーム(いわゆる第2種特別役物に係る役物連続作動装置と呼ばれるものであり、以下、「MB」という)、チャレンジタイム(いわゆる第2種特別役物と呼ばれるものであり、以下、「CT」という)、及びシングルボーナス(いわゆる普通役物と呼ばれるものであり、以下、「SB」という)を設けている。
また、詳しくは追って説明するが、CTの作動は、MBの作動が行われている間、連続的に行われる(後述の図78のS451を参照)。CTの作動が行われると、メダルの払い出しに係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役(以下、小役)が、抽籤の結果にかかわらず決定される。
MBは、規定枚数「200」に達するメダルの払い出しが行われた場合にその作動が終了する。CTは、1回の遊技が行われた場合にその作動が終了する。
次に、図9及び図10を参照して、遊技状態の遷移について説明する。図9は、遊技状態遷移テーブルを示す。また、図10は、遊技状態の遷移図を示す。
遊技状態遷移テーブルは、現在の遊技状態に応じて、移行が行われる契機となる表示役と移行先の遊技状態とを規定している。
遊技状態は、ボーナスゲームの作動やRTの作動が行われているか否かの状態を示すものである。例えば、RT1の作動が行われている状態を、RT1遊技状態という。本実施の形態では、後述の遊技状態フラグ格納領域(図55)に格納されているデータに基づいて遊技状態が特定される。
例えば、一般遊技状態において表示役「RT1リプ」が決定されると、RT1遊技状態に移行する。また、一般遊技状態において表示役「RT6リプA〜D」が決定されると、RT6遊技状態に移行する。
RT1遊技状態において表示役「RT2リプ」が決定されると、RT2遊技状態に移行する。また、RT1遊技状態において表示役「RT0リプ」、「SB」又は「特殊役1〜3」が決定されると、一般遊技状態に移行する。
RT2遊技状態において表示役「RT3リプ」が決定されると、RT3遊技状態に移行する。また、RT2遊技状態において表示役「RT0リプ」、「SB」又は「特殊役1〜3」が決定されると、一般遊技状態に移行する。
RT3遊技状態において表示役「RT4リプA〜D」が決定されると、RT4遊技状態に移行する。また、RT3遊技状態において表示役「RT0リプ」、「SB」又は「特殊役1〜3」が決定されると、一般遊技状態に移行する。
RT4遊技状態において表示役「RT5リプA〜D」が決定されると、RT5遊技状態に移行する。また、RT4遊技状態において表示役「RT3リプ」が決定されると、RT3遊技状態に移行する。また、RT4遊技状態において表示役「SB」又は「特殊役1〜3」が決定されると、一般遊技状態に移行する。
RT5遊技状態において表示役「RT4リプA〜D」が決定されると、RT4遊技状態に移行する。また、RT5遊技状態において表示役「RT3リプ」が決定されると、RT3遊技状態に移行する。また、RT5遊技状態において表示役「SB」又は「特殊役1〜3」が決定されると、一般遊技状態に移行する。
RT6遊技状態において表示役「RT3リプ」が決定されると、RT3遊技状態に移行する。また、RT6遊技状態において表示役「SB」又は「特殊役1〜3」が決定されると、一般遊技状態に移行する。
後で内部抽籤テーブルを参照して説明するが、RT3遊技状態、RT4遊技状態及びRT5遊技状態は、リプレイ役が決定される確率が相対的に高い遊技状態として位置づけられている。これに対して、一般遊技状態、RT1遊技状態及びRT2遊技状態は、RT3遊技状態、RT4遊技状態及びRT5遊技状態に比べて、リプレイ役が決定される確率が低い遊技状態として位置づけられている。
本実施の形態では、一般遊技状態からRT1遊技状態へ、RT1遊技状態からRT2遊技状態へ、RT2遊技状態からRT3遊技状態へ、RT3遊技状態からRT4遊技状態へ、RT4遊技状態からRT5遊技状態へと、RT遊技状態の段階的な移行が行われる構成を採用している。そして、RT5遊技状態へ到達したとき、RT5遊技状態から一般遊技状態へ移行させることなく、RT3遊技状態へと移行させることができれば、リプレイ役が決定される確率が相対的に高い遊技状態を維持することができるようになる。
また、詳しくは後述するが、本実施の形態では、前述のRT遊技状態の段階的な移行にかかる図柄の組合せ(例えば、一般遊技状態であればRT1リプの図柄の組合せ)の表示を許可する内部当籤役が複数通り決定されるようになっており、複数通りの内部当籤役のそれぞれに応じて、上記図柄の組合せの表示が許可される押し順が割り当てられている。押し順とは、3つのメインリール3に対して遊技者により停止操作が行われる順序を示すものである。
本実施の形態では、3つのメインリール3に対応して3つのストップボタン7が設けられており、これら3つのストップボタン7の中から、第1停止操作、第2停止操作及び第3停止操作において押すストップボタンを選択する順序、すなわち押し順は全部で6通りある。つまり、左ストップボタン7Lを「左」、中ストップボタン7Cを「中」、右ストップボタン7Rを「右」と略記し、第1停止操作、第2停止操作及び第3停止操作に対応させて左から順に並べることによって押し順を表記すると、「左中右」、「左右中」、「中左右」、「中右左」、「右左中」及び「右中左」の6通りである。「左中右」は、第1停止操作において左ストップボタン7Lが選択され、第2停止操作において中ストップボタン7Cが選択され、第3停止操作において右ストップボタン7Rが選択されることを示す。
本実施の形態では、そして、6通りの押し順のそれぞれに内部当籤役を割り当てる。押し順が割り当てられた内部当籤役の何れかが決定された場合、この決定された内部当籤役に割り当てられた押し順と遊技者により採用された押し順とが一致したことを条件に、前述のRT遊技状態の段階的な移行が実現される。その一方で、決定された内部当籤役に割り当てられた押し順と遊技者により採用された押し順とが一致しなかったときは、前述のRT遊技状態の段階的な移行が行われない。
また、RT5遊技状態からRT3遊技状態への移行にかかる図柄の組合せ(つまりRT3リプの図柄の組合せ)の表示を許可する内部当籤役は5通り決定されるようになっており、5通りの内部当籤役のそれぞれに応じて、上記図柄の組合せの表示が許可される押し順が規定されている。このとき、6通りの押し順のうち、第1停止操作において選択されるストップボタンの種別が同じとなる特定の組合せ(例えば、左中右と左右中)を1通りとして数えるようにしている。そして、5通りの内部当籤役の何れか1通りが決定された場合、この決定された内部当籤役に割り当てられた押し順と遊技者により採用された押し順とが一致したことを条件に、RT5遊技状態からRT3遊技状態への移行を実現することができる。
さらに、詳しくは後述するが、このRT5遊技状態からRT3遊技状態への移行が行われた場合は、遊技ロック処理が行われる。つまり、RT5遊技状態において全てのメインリールの回転が停止され、RT3リプの図柄の組合せが表示されると、遊技ロック処理が行われることになる。遊技ロック処理が行われると、予め定められた待機時間が経過するまでの間、次回の遊技が開始されずに待機されるようになる。つまり、遊技ロック処理が行われている間、投入操作や開始操作等の遊技者による操作が行われたとしてもその検出を無効であるとして扱うようにしており、メインリール3の回転を開始する処理が行われることがないようにしている。
次に、図11〜図14を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。内部当籤役決定テーブルは、データポインタに応じて内部当籤役及び格納領域種別を規定している。
データポインタは、後述の内部抽籤テーブルを参照して行う内部抽籤の結果として取得されるデータであり、内部当籤役を指定するためのデータである。データポインタには、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが設けられている。データポインタが決定されると、内部当籤役が一義的に取得される構成となっている。
内部当籤役は、入賞判定ライン8に沿って各メインリール3により表示を許可する図柄の組合せを識別するデータである。内部当籤役格納領域は、表示役格納領域と同様に、内部当籤役格納領域1〜8の8つが設けられている。各内部当籤役格納領域は、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータとして表される。
図11〜図13は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを示す。小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、小役・リプレイ用データポインタ「0」〜「57」のそれぞれについて、小役及びリプレイ役を規定している。図14は、ボーナス用内部当籤役決定テーブルを示す。ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナス用データポインタ「0」〜「2」のそれぞれについて、ボーナスゲームの作動に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役(以下、ボーナス役)を規定している。
例えば、小役・リプレイ用データポインタが「1」のとき、内部当籤役として「RT0リプ+RT1リプ+RT0リプ制御用A〜D」が決定される。内部当籤役「RT0リプ+RT1リプ+RT0リプ制御用A〜D」は、RT0リプの図柄の組合せ、RT1リプの図柄の組合せ、及びRT0リプ制御用A〜Dの何れかの図柄の組合せの表示を許可するものである。図11に示すように、内部当籤役「RT0リプ+RT1リプ+RT0リプ制御用A〜D」は、表示を許可する対象となる図柄の組合せに対応するビットに“1”が立てられたデータとして表される。つまり、内部当籤役格納領域1のビット2〜7のそれぞれに“1”が立てられ、内部当籤役格納領域1のビット0及びビット1並びに内部当籤役格納領域2〜8の各ビットが“0”となるデータである。
なお、本実施の形態では、内部当籤役により表示が許可される図柄の組合せは、遊技者によってストップボタンが押されたとき、最大滑り駒数(本実施の形態では「3」)の範囲内で、入賞判定ライン8上に極力表示されるように各メインリールの回転が停止される(いわゆる引き込み制御)。これに対して、内部当籤役により表示が許可されない図柄の組合せは、入賞判定ライン8上に表示されることがないように各メインリールの回転が停止される(いわゆる蹴飛ばし制御)。
次に、図15を参照して、内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。内部抽籤テーブル決定テーブルは、投入枚数に応じて、内部抽籤テーブル及び抽籤回数を規定している。具体的には、投入枚数が「3」であるとき、一般遊技状態用内部抽籤テーブルが使用され、投入枚数が「2」であるとき、2枚掛け用内部抽籤テーブルが使用される。
次に、図16〜図27を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。内部抽籤テーブルは、当籤番号に応じて、データポインタ(小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタ)とデータポインタが決定されるときの抽籤値を規定している。
本実施の形態の内部抽籤処理は、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される乱数値を、各当籤番号に応じて規定されている抽籤値で順次減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって行われる。つまり、減算の結果が負となったとき(桁かりが生じたとき)に、該当する当籤番号に当籤したことになり、これに割り当てられたデータポインタが取得される。
例えば、図16及び図17に示す一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照した場合、抽出された乱数値が「6560」であるとすると、当籤番号「1」に対応する抽籤値「6554」を減算したとき、その結果(つまり「6」)は負とならない。続いて、上記減算結果から当籤番号「2」に対応する抽籤値「630」を減算したとき、その結果(つまり「−624」)が負となり、小役・リプレイ用データポインタとして「0」及びボーナス用データポインタとして「2(MB)」が決定される。
したがって、抽籤値を用いた内部抽籤では、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、これが割り当てられたデータ(つまり、データポインタ)が決定される確率が高い。なお、各当籤番号の当籤確率は、「その当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(65536)」によって表すことができる。
なお、図示は省略しているが、各データポインタが決定されるときの抽籤値は、複数の段階に応じて規定されている。本実施の形態では、設定1〜設定6からなる6段階の設定データを設け、各設定データに応じてデータポインタの当籤確率が異なるように抽籤値が規定されている。各設定データに応じて、小役やボーナス役の当籤確率が段階的に高くなるようにしている。また、設定データは、パチスロ1を設置する遊技店等の管理者側にて設定及び管理が行われる。
図16及び図17は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号1〜当籤番号59に応じて抽籤値及びデータポインタを規定している。ここで、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照したときにリプレイ役が決定されることになる小役・リプレイ用データポインタは、「9(RT0リプ+RT1リプ+RT0リプ制御用A)」、「10(RT0リプ+RT1リプ+RT0リプ制御用B)」、「11(RT0リプ+RT1リプ+RT0リプ制御用C)」、「12(RT0リプ+RT1リプ+RT0リプ制御用D)」及び「38(RT0リプ+RT6リプA〜D)」である。
一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照したときにリプレイ役が決定される確率は、上記各小役・リプレイ用データポインタ「9」〜「12」及び「38」が決定されるときの抽籤値の合計から、「6776/65536」である。
また、RT1リプの図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役は、上記小役・リプレイ用データポインタ「9」〜「12」に対応する4通りがあり、それぞれが等しい確率(2204/65536)で決定される。なお、上記小役・リプレイ用データポインタ「9」〜「12」に対応する4通りの内部当籤役のそれぞれに対して、RT1リプの図柄の組合せの表示が許可される押し順が割り当てられている(後述の図28)。
また、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照したときに小役が決定される確率は、小役・リプレイ用データポインタ「40」〜「57」が決定されるときの抽籤値の合計から、「16800/65536」である。小役・リプレイ用データポインタが「41」〜「57」であるとき、ベルAの図柄の組合せ及び特殊役の図柄の組合せの表示を許可する17通りの内部当籤役が決定される(図13参照)。なお、本実施の形態では、上記小役・リプレイ用データポインタ「41」に対応する内部当籤役と、上記小役・リプレイ用データポインタ「42」〜「49」に対応する内部当籤役と、上記小役・リプレイ用データポインタ「50」〜「57」に対応する内部当籤役のそれぞれに対して、ベルAの図柄の組合せの表示が許可される押し順が割り当てられている(後述の図28)。
図18〜図23は、投入枚数が「3」のときに使用されるRT(RT1、RT2、RT3、RT4、RT5、RT6)用内部抽籤テーブルを示す。RT用内部抽籤テーブルは、当籤番号3〜当籤番号41に応じて抽籤値及びデータポインタを規定している。RT用内部抽籤テーブルが選択されると、前述の一般遊技状態用内部抽籤テーブルに規定されている当籤番号3〜当籤番号41に割り当てられた抽籤値が、RT用内部抽籤テーブルに規定されている当籤番号3〜当籤番号41に割り当てられた抽籤値に書き換えられる。ここで、当籤番号3〜当籤番号41に応じて決定される小役・リプレイ用データポインタは、リプレイ役に対応するものである。つまり、決定されるリプレイ役の種類及び確率が変更されることになる。
図18は、RT1用内部抽籤テーブルを示す。RT1用内部抽籤テーブルを参照したときにリプレイ役が決定されることになる小役・リプレイ用データポインタは、「8(RT0リプ+RT1リプ)」、「9(RT0リプ+RT1リプ+RT0リプ制御用A)」、「10(RT0リプ+RT1リプ+RT0リプ制御用B)」、「11(RT0リプ+RT1リプ+RT0リプ制御用C)」及び「12(RT0リプ+RT1リプ+RT0リプ制御用D)」、並びに「13(RT0リプ+RT2リプ)」、「14(RT0リプ+RT2リプ+RT0リプ制御用A)」、「15(RT0リプ+RT2リプ+RT0リプ制御用B)」、「16(RT0リプ+RT2リプ+RT0リプ制御用C)」及び「17(RT0リプ+RT2リプ+RT0リプ制御用D)」である。
RT1用内部抽籤テーブルを参照したときにリプレイ役が決定される確率は、上記各小役・リプレイ用データポインタ「8」〜「17」が決定されるときの抽籤値の合計から、「8980/65536」である。
また、RT1リプの図柄の組合せ及びRT0リプの図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役は、上記小役・リプレイ用データポインタ「8」〜「12」に対応する5通りがあり、それぞれが等しい確率(486/65536)で決定される(図11参照)。なお、上記小役・リプレイ用データポインタ「8」〜「12」に対応する5通りの内部当籤役のそれぞれに対して、RT1リプの図柄の組合せの表示が許可される押し順が割り当てられている(後述の図28)。
さらに、RT2リプの図柄の組合せ及びRT0リプの図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役は、上記小役・リプレイ用データポインタ「13」〜「17」に対応する5通りがあり、それぞれが等しい確率(1310/65536)で決定される(図11参照)。なお、上記小役・リプレイ用データポインタ「13」〜「17」に対応する5通りの内部当籤役のそれぞれに対して、RT2リプの図柄の組合せの表示が許可される押し順が割り当てられている(後述の図28)。
図19は、RT2用内部抽籤テーブルを示す。RT2用内部抽籤テーブルを参照したときにリプレイ役が決定される確率は、小役・リプレイ用データポインタ「13」〜「22」が決定されるときの抽籤値の合計から、「8980/65536」である。
また、小役・リプレイ用データポインタが「13」〜「17」であるとき、RT2リプの図柄の組合せ及びRT0リプの図柄の組合せの表示を許可する5通りの内部当籤役が、それぞれ等しい確率(486/65536)で決定される(図11参照)。さらに、小役・リプレイ用データポインタが「18」〜「22」であるとき、RT3リプの図柄の組合せ及びRT0リプの図柄の組合せの表示を許可する5通りの内部当籤役が、それぞれ等しい確率(1310/65536)で決定される(図12参照)。なお、上記小役・リプレイ用データポインタ「18」〜「22」に対応する5通りの内部当籤役のそれぞれに対して、RT3リプの図柄の組合せの表示が許可される押し順が割り当てられている(後述の図28)。
図20は、RT3用内部抽籤テーブルを示す。RT3用内部抽籤テーブルを参照したときにリプレイ役が決定される確率は、小役・リプレイ用データポインタ「18」〜「27」が決定されるときの抽籤値の合計から、「40960/65536」である。
また、小役・リプレイ用データポインタが「18」〜「22」であるとき、RT3リプの図柄の組合せ及びRT0リプの図柄の組合せの表示を許可する5通りの内部当籤役が、それぞれ等しい確率(4681/65536)で決定される(図12参照)。さらに、小役・リプレイ用データポインタが「23」〜「27」であるとき、RT4リプの図柄の組合せ及びRT0リプの図柄の組合せの表示を許可する5通りの内部当籤役が、それぞれ等しい確率(3511/65536)で決定される(図12参照)。なお、上記小役・リプレイ用データポインタ「23」〜「27」に対応する5通りの内部当籤役のそれぞれに対して、RT4リプの図柄の組合せの表示が許可される押し順が割り当てられている(後述の図28)。
図21は、RT4用内部抽籤テーブルを示す。RT4用内部抽籤テーブルを参照したときにリプレイ役が決定される確率は、小役・リプレイ用データポインタ「23」〜「32」が決定されるときの抽籤値の合計から、「40960/65536」である。
また、小役・リプレイ用データポインタが「23」〜「27」であるとき、RT4リプの図柄の組合せ及びRT0リプの図柄の組合せの表示を許可する5通りの内部当籤役が、それぞれ等しい確率(4681/65536)で決定される(図12参照)。さらに、小役・リプレイ用データポインタが「28」〜「32」であるとき、RT5リプの図柄の組合せ及びRT3リプの図柄の組合せの表示を許可する5通りの内部当籤役が、それぞれ等しい確率(3511/65536)で決定される(図12参照)。なお、上記小役・リプレイ用データポインタ「28」〜「32」に対応する5通りの内部当籤役のそれぞれに対して、RT5リプの図柄の組合せの表示が許可される押し順が割り当てられている(後述の図28)。
図22は、RT5用内部抽籤テーブルを示す。RT5用内部抽籤テーブルを参照したときにリプレイ役が決定される確率は、小役・リプレイ用データポインタ「28」〜「37」が決定されるときの抽籤値の合計から、「40960/65536」である。
また、小役・リプレイ用データポインタが「28」〜「32」であるとき、RT5リプの図柄の組合せ及びRT3リプの図柄の組合せの表示を許可する5通りの内部当籤役が、それぞれ等しい確率(4681/65536)で決定される(図12参照)。さらに、小役・リプレイ用データポインタが「33」〜「37」であるとき、RT3リプの図柄の組合せ及びRT4リプの図柄の組合せの表示を許可する5通りの内部当籤役が、それぞれ等しい確率(3511/65536)で決定される(図12参照)。なお、上記小役・リプレイ用データポインタ「33」〜「37」に対応する5通りの内部当籤役のそれぞれに対して、RT3リプの図柄の組合せの表示が許可される押し順が割り当てられている(後述の図28)。
図23は、RT6用内部抽籤テーブルを示す。RT6用内部抽籤テーブルを参照したときにリプレイ役が決定される確率は、小役・リプレイ用データポインタ「39」が決定されるときの抽籤値から、「23000/65536」である。小役・リプレイ用データポインタが「39」であるとき、RT3リプの図柄の組合せ及びRT6リプの図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定される(図12参照)。
図24及び図25は、2枚掛け用内部抽籤テーブルを示す。2枚掛け用内部抽籤テーブルは、当籤番号1〜当籤番号59に応じて抽籤値及びデータポインタを規定している。ここで、2枚掛け用内部抽籤テーブルを参照したときにリプレイ役が決定される確率は、小役・リプレイ用データポインタ「1(RT0リプ+RT1リプ+RT0リプA〜D)」が決定されるときの抽籤値から、「56800/65536」である。
また、2枚掛け用内部抽籤テーブルを参照したときに小役が決定される確率は、小役・リプレイ用データポインタ「40(ベルB)」が決定されるときの抽籤値から、「1638/65536」である。
図26は、投入枚数が「2」のときに使用されるRT3〜RT6用内部抽籤テーブルを示す。RT3〜RT6用内部抽籤テーブルは、当籤番号3〜当籤番号41に応じて抽籤値及びデータポインタを規定している。RT3〜RT6用内部抽籤テーブルが選択されると、前述の2枚掛け用内部抽籤テーブルに規定されている当籤番号3〜当籤番号41に割り当てられた抽籤値が、RT3〜RT6用内部抽籤テーブルに規定されている当籤番号3〜当籤番号41に割り当てられた抽籤値に書き換えられる。
RT3〜RT6用内部抽籤テーブルを参照したときにリプレイ役が決定される確率は、小役・リプレイ用データポインタ「1」が決定されるときの抽籤値から、「8980/65536」である。
図27は、SB用内部抽籤テーブルを示す。SB用内部抽籤テーブルは、当籤番号42について抽籤値及びデータポインタを規定している。SB用内部抽籤テーブルが参照されると、投入枚数が「3」であれば、前述の一般遊技状態用内部抽籤テーブルに規定されている当籤番号42に割り当てられた抽籤値が、SB用内部抽籤テーブルに規定されている当籤番号42に割り当てられた抽籤値に書き換えられる。また、投入枚数が「2」であれば、前述の2枚掛け用内部抽籤テーブルに規定されている当籤番号42に割り当てられた抽籤値が、SB用内部抽籤テーブルに規定されている当籤番号42に割り当てられた抽籤値に書き換えられる。
SB用内部抽籤テーブルを参照したときに小役が決定される確率は、小役・リプレイ用データポインタ「40」が決定されるときの抽籤値から、「2801/65536」である。
次に、図28を参照して、内部当籤役と押し順との関係について説明する。
前述したように、本実施の形態では、各RTの作動にかかるRT1リプ〜RT5リプの図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役としてそれぞれ5通りを設けるようにしており、これら5通りの内部当籤役に対して、それぞれで異なる押し順を割り当てるようにしている。
例えば、前述したように、RT5用内部抽籤テーブルが参照された場合、小役・リプレイ用データポインタとして「33」〜「37」が決定される可能性があり、この場合、RT3リプの図柄の組合せ及びRT4リプの図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役がそれぞれ決定される(図12参照)。そして、これら5通りの内部当籤役のそれぞれに対して、「左中右」、「左右中」、「中左右または中右左」、「右左中」及び「右中左」の各押し順が割り当てられている。つまり、RT3リプの図柄の組合せの表示が、RT4リプの図柄の組合せの表示と同時に許可される内部当籤役を、他に表示が許可される図柄の組合せ(即ち、RT0リプ制御用の図柄の組合せ)の種類が異なるように、上記押し順に応じて規定している。
そして、小役・リプレイ用データポインタ「33」〜「37」の何れかが決定された場合、割り当てられた押し順と遊技者により採用された押し順とが一致することを条件に、RT3の図柄の組合せが表示されることになり、RT5遊技状態からRT3遊技状態へと移行する。
また、小役・リプレイ用データポインタとして「41」〜「57」が決定された場合、ベルAの図柄の組合せ及び特殊役の組合せの表示を許可する内部当籤役がそれぞれ決定される(図13参照)。そして、小役・リプレイ用データポインタ「41」に対して「左中右または左右中」の押し順が割り当てられ、小役・リプレイ用データポインタ「42」〜「49」に対して「中左右または中右左」の押し順が割り当てられ、小役・リプレイ用データポインタ「50」〜「57」に対して「右中左または右左中」の押し順が割り当てられている。
そして、小役・リプレイ用データポインタ「41」〜「57」の何れかが決定された場合、それぞれに割り当てられた押し順が遊技者によって採用されることを条件に、ベルAの図柄の組合せが表示されることになり、8枚又は10枚のメダルが払い出される(図6参照)。一方、割り当てられた押し順とは異なる押し順が遊技者によって採用されたとき、特殊役の図柄の組合せが表示されることになる。ここで、特殊役の図柄の組合せが表示されるとき、2つの入賞判定ライン8のそれぞれで異なる種類の特殊役の図柄の組合せが表示されることになり、2枚(1枚×2)のメダルが払い出される(図7参照)。
なお、ベルAの図柄の組合せ(緑7−黄ベル−黄ベル)は、各メインリール3について前述の最大滑り駒数である図柄3個分の範囲内に含まれる間隔で配される図柄により構成される。これに対して、特殊役の図柄の組合せは、少なくとも1つのメインリールについて前述の最大滑り駒数である図柄3個分の範囲を越えた間隔で配される図柄を含んで構成される。たとえば、特殊役1の図柄の組合せ(緑7−ブランク−黄ベル)は、中メインリール3Cについて前述の所定範囲を越えた間隔で配される図柄「ブランク」を含んで構成されている。つまり、ベルAの図柄の組合せは、基本的に、停止操作の検出が行われたタイミングにかかわらず入賞判定ライン8上に表示させることが可能となるものであるが、遊技者により選択される押し順によっては入賞判定ライン8上に表示されない場合がある。
次に、図29及び図30を参照して、リール停止初期設定テーブルについて説明する。
リール停止初期設定テーブルは、小役・リプレイ用データポインタに応じて、各メインリール3の滑り駒数の決定、すなわち、各メインリール3の回転を停止する位置の決定に用いられるデータを規定している。具体的には、押し順別判定フラグ、優先引込データ選択テーブル選択データ、順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ及び変則押し時テーブル選択データが規定されている。
押し順別判定フラグは、押し順が割り当てられている内部当籤役であるか否かを識別するためのデータである。押し順別判定フラグが“1”のとき、押し順が割り当てられている内部当籤役であることを示す。優先引込データ選択テーブル選択データは、後述の優先引込データ選択テーブル(図31〜図36)を指定するためのデータである。
順押し時テーブル選択データ及び順押し時テーブル変更データは、順押しが行われた場合に参照する停止テーブル(図45〜図48)を指定するためのデータである。順押しとは、第1停止操作が左メインリール3Lに対して行われた場合であり、押し順「左中右」及び「左右中」が該当する。
変則押し時テーブル選択データは、変則押しが行われた場合に参照するための停止テーブル(図49)を指定するデータである。変則押しとは、第1停止操作が中メインリール3C及び右メインリール3Rに対して行われた場合であり、押し順「中左右」、「中右左」、「右中左」及び「右左中」が該当する。
次に、図31〜図50を参照して、各メインリールの停止制御に用いられるデータテーブルについて説明する。
本実施の形態では、基本的に、ストップスイッチ7Sにより停止操作が検出された後、該当するメインリールの回転が190msec以内に停止するようになっている。具体的には、ストップスイッチ7Sにより停止操作が検出されたときの該当メインリールの図柄カウンタに対応する図柄位置(即ち、メインリールの回転の停止が開始される図柄位置であり、これを「停止開始位置」という)に、滑り駒数として規定されている予め定められた数値範囲「0」〜「3」のうちの何れかを加算した図柄位置を、メインリールの回転が停止する図柄位置(これを「停止予定位置」という)として決定することが可能となっている。
つまり、滑り駒数は、ストップスイッチ7Sにより停止操作が検出されてから対応するメインリールの回転が停止する迄のメインリールの回転量であり、言い換えれば、ストップスイッチ7Sにより停止操作が検出されてから該当するメインリールの回転が停止する迄の期間において、該当する表示窓の中段を通過する図柄の数である。これは、ストップスイッチ7Sにより停止操作が検出されてから更新された図柄カウンタの値により把握される。
図31〜図35を参照して、停止テーブルについて説明する。
停止テーブルを参照すると、各メインリールの停止開始位置に応じて滑り駒数が取得されるようになる。なお、本実施の形態では、停止テーブルに基づいて滑り駒数が取得されるようにしているが、これは形式的なものであり、それ自体がただちにメインリールの停止予定位置を決定するものではない。本実施の形態では、後述の優先順位テーブル(図42〜図49)を参照することによって、この停止テーブルに基づいて取得された滑り駒数(以下、停止データ用滑り駒数)の他に、より適切な滑り駒数が存在するときには、当該適切な滑り駒数に変更するようにしている(詳細は後述する)。本実施の形態において、停止データ用滑り駒数は、停止開始位置から最大滑り駒数である3個先の図柄位置までの各図柄について、優先順位の比較を行う際の検索順序を決定するために参照される(後述の図50を参照)。
本実施の形態では、順押しと変則押しとに応じて、参照する停止テーブルを使い分けるようにしている。より具体的には、順押しであれば、順押し時第1停止用停止テーブル(図31)及び順押し時第2・第3停止用停止テーブル(図33及び図34)が参照され、変則押しであれば、変則押し時停止テーブル(図35)が参照される。
図31は、順押し時第1停止用停止テーブルを示す。順押し時第1停止用停止テーブルは、左メインリール3Lの停止開始位置「0」〜「17」に応じて、停止データ用滑り駒数及びライン変更ステータスを規定している。ライン変更ステータスは、後述の順押し時制御変更テーブルを参照するときに用いられる。
図32は、順押し時制御変更テーブルを示す。順押し時制御変更テーブルは、変更対象ポジション(言い換えると、左メインリールの停止予定位置)に応じて、順押し時第2・第3停止用テーブル番号及びCラインチェックデータを規定している。例えば、左メインリール3の停止予定位置が「16」であれば、変更対象ポジション「16」に対応する上記データが取得される。
図33及び図34は、順押し時第2・第3停止用停止テーブルを示す。図35は、変則押し時停止テーブルを示す。
順押し時第2・第3停止用停止テーブルと変則押し時停止テーブルは、図柄位置「0」〜「17」のそれぞれに応じて1バイトの停止データを規定している。
停止データは、それ自身が対応付けられている図柄位置が、メインリールの回転を停止する位置として適切か否かの情報を有している。そして、この停止データは、対応する図柄位置がメインリールの回転を停止する位置として適切か否かの情報を、「Aライン」の列に対応するビット及び「Bライン」の列に対応するビットを割り当てることによって、基本的に2種類有している。また、停止データは、これらの2種類の情報のうち何れを採用すべきかの情報を、「ライン変更」の列に対応するビットを割り当てることによって規定している。
言いかえれば、メインリールの回転を停止する位置の決め方を複数通り備えているといえ、同じ図柄位置であっても、メインリールの回転を停止する位置が異なるようにすることが可能となる。このような構成は、情報の圧縮化を図ることを目的としている。
停止データを有する停止テーブルを参照した場合、停止データ用滑り駒数の決定は次のようにして行う。まず、停止操作が検出されたストップボタンの種別に応じて、停止データを構成する8つのビット列の何れを参照するかを指定する。例えば、中ストップボタン7Cが押されたとき、ビット4の「中リールAライン」の列が指定される。
そして、指定されたビット列を参照し、停止開始位置から最大滑り駒数の範囲までの各図柄位置について、対応するデータとして“1”が規定されているか否かの検索を順次行っていく。この検索の結果、停止開始位置から、対応するデータとして“1”が規定されている図柄位置までの差分を停止データ用滑り駒数として決定する。
なお、参照するビット列を「Aライン」の列から「Bライン」の列へ変更するか否かは、「ライン変更」の列を参照し、停止開始位置に対応するデータに“1”が規定されているか否かによって決定される。そして、ライン変更を行うと決定されたときには、以降において、「Bライン」の列が指定され、上記検索が行われる。
次に、図36〜図41を参照して、優先引込データ選択テーブルについて説明する。また、図42〜図49を参照して、優先順位テーブルについて説明する。
優先引込データ選択テーブルは、押し順に応じて、第1停止操作時に選択される優先引込データ、第2停止操作時に選択される優先引込データ、及び第3停止操作時に選択される優先引込データを規定している。優先引込データは、優先順位テーブル(図37〜図44)を指定するためのデータである。
優先順位テーブルは、予め定められた優先順位に応じて引込データを規定している。優先順位は、入賞に係る図柄の組合せの種別間で優先的に引き込みが行われる順位を規定するものである。引込データは、それぞれ1バイトからなる引込データ1〜8を含んで構成されており、そのデータの構成は、前述の内部当籤役及び表示役の構成に対応している。引込データは、表示役及び内部当籤役の構成と同様に、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられている。
本実施の形態では、まず、前述した停止テーブルに基づいて停止データ用滑り駒数が取得されるが、この停止データ用滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在する場合には、この適切な滑り駒数に変更するようにしている。つまり、停止テーブルにより取得される滑り駒数にかかわらず、内部当籤役によって表示を許可する図柄の組合せの優先順位に基づいて、より適切な滑り駒数が決定されるようになる。優先順位テーブルは、停止データ用滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索するために使用される。
図36〜図40に示す優先引込データ選択テーブルは、小役・リプレイ用データポインタとして前述の「33」〜「37」が決定される場合、つまりRT5遊技状態においてRT3リプの図柄の組合せの表示を許可する5通りの内部当籤役が決定される場合に選択される。
図36に示す優先引込データ選択テーブルAは、優先引込データ選択テーブル選択データが「20」のときに選択される。優先引込データ選択テーブル選択データ「20」は、小役・リプレイ用データポインタが「33(RT3リプ+RT4リプA〜D+RT0リプ制御用A+RT0リプ制御用B)」のときに選択される(図29)。
優先引込データ選択テーブルAは、押し順が「左中右」であるときに、各停止操作に対して優先引込データ「4」が取得される。また、他の押し順であるときは、各停止操作に対して優先引込データ「2」が取得される。
ここで、優先引込データが「2」であるとき、図43に示す優先順位テーブルBが選択される。これに対して、優先引込データが「4」であるとき、図44に示す優先順位テーブルCが選択される。
優先順位テーブルBは、優先順位「1」〜「4」を規定しており、優先順位「1」に対して「RT4リプA〜D」を含む引込データを、優先順位「2」に対して「RT3リプ」に対応する引込データをそれぞれ規定している。したがって、優先順位テーブルBが参照されるときは、RT4リプA〜Dの図柄の組合せの表示が、RT3リプの図柄の組合せの表示よりも優先的に行われるようになる。
一方、優先順位テーブルCは、優先順位「1」及び「2」を規定しており、優先順位「1」に対して「RT3リプ」に対応する引込データを、優先順位「2」に対して「RT0リプ制御用A〜D」を含む引込データをそれぞれ規定している。したがって、優先順位テーブルCが参照されるときは、RT3リプの図柄の組合せの表示が、他の図柄の組合せの表示よりも優先的に行われるようになる。
したがって、小役・リプレイ用データポインタが「33(RT3リプ+RT4リプA〜D+RT0リプ制御用A+RT0リプ制御用B)」の場合、押し順が「左中右」であるとき、優先順位テーブルCが参照されることによって、RT3リプの図柄の組合せが表示されるようになる。これに対して、上記「左中右」とは異なる押し順「左右中」、「中左右」、「中右左」、「右左中」及び「右中左」であるとき、優先順位テーブルBが参照されることによって、RT4リプA〜Dの図柄の組合せが表示されるようになる。
図37に示す優先引込データ選択テーブルBは、優先引込データ選択テーブル選択データが「21」のときに選択される。優先引込データ選択テーブル選択データ「21」は、小役・リプレイ用データポインタが「34(RT3リプ+RT4リプA〜D+RT0リプ制御用A+RT0リプ制御用C)」のときに選択される(図29)。
優先引込データ選択テーブルBは、押し順が「左右中」であるときに、各停止操作に対して優先引込データ「4」が取得される。また、他の押し順であるときは、各停止操作に対して優先引込データ「2」が取得される。したがって、小役・リプレイ用データポインタが「34(RT3リプ+RT4リプA〜D+RT0リプ制御用A+RT0リプ制御用C)」の場合、押し順が「左右中」であるとき、優先順位テーブルCが参照されることによって、RT3リプの図柄の組合せが表示されるようになる。これに対して、上記「左右中」とは異なる押し順「左中右」、「中左右」、「中右左」、「右左中」及び「右中左」であるとき、優先順位テーブルBが参照されることによって、RT4リプA〜Dの図柄の組合せが表示されるようになる。
同様にして、小役・リプレイ用データポインタが「35」の場合、図38に示す優先引込データ選択テーブルCが参照されることになり、押し順が「中左右」又は「中右左」であるとき、RT3リプの図柄の組合せが表示されるようになる。また、小役・リプレイ用データポインタが「36」の場合、図39に示す優先引込データ選択テーブルDが参照されることになり、押し順が「右左中」であるとき、RT3リプの図柄の組合せが表示されるようになる。さらに、小役・リプレイ用データポインタが「37」の場合、図40に示す優先引込データ選択テーブルEが参照されることになり、押し順が「右中左」であるとき、RT3リプの図柄の組合せが表示されるようになる。
図41に示す優先引込データ選択テーブルFは、優先引込データ選択テーブル選択データが「1」のときに選択される。優先引込データ選択テーブル選択データ「1」は、小役・リプレイ用データポインタが「42」〜「49」のときに選択される(図30)。小役・リプレイ用データポインタが「42」〜「49」であるとき、ベルAの図柄の組合せ及び特殊役の図柄の組合せの表示を許可する8通りの内部当籤役が決定される。
優先引込データ選択テーブルFは、押し順が「中左右」又は「中右左」であるときに、各停止操作に応じて優先引込データ「0」が取得される。また、他の押し順であるときは、各停止操作に応じて優先引込データ「1」又は「6」が取得される。
ここで、優先引込データが「0」であるとき、図42に示す優先順位テーブルAが選択される。これに対して、優先引込データが「1」であるとき、図45に示す優先順位テーブルDが選択され、優先引込データが「6」であるとき、図46に示す優先順位テーブルEが選択される。
優先順位テーブルAは、優先順位「1」〜「3」を規定しており、優先順位「1」に対して「ベルA」を含む引込データを、優先順位「2」及び「3」に対して「特殊役」に対応する引込データをそれぞれ規定している。したがって、優先順位テーブルAが参照されるときは、ベルAの図柄の組合せの表示が、特殊役の図柄の組合せの表示よりも優先的に行われるようになる。
一方、優先順位テーブルD及び優先順位テーブルEは、優先順位「1」〜「3」を規定しており、優先順位「1」及び「2」に対して「特殊役」に対応する引込データを、優先順位「3」に対して「ベルA」を含む引込データをそれぞれ規定している。したがって、優先順位テーブルD又は優先順位テーブルEが参照されるときは、特殊役の図柄の組合せの表示が、ベルAの図柄の組合せの表示よりも優先的に行われるようになる。
したがって、小役・リプレイ用データポインタが「42」〜「49」の場合、押し順が「中左右」又は「中右左」であるとき、優先順位テーブルAが参照されることにより、RT3リプの図柄の組合せが表示されるようになる。なお、押し順が「中左右」又は「中右左」であるときとは、3つのメインリールの全ての回転が行われている間に中メインリールに対応する第1停止操作の検出が行われたときである。
これに対して、上記「中左右」又は「中右左」とは異なる押し順「左中右」、「左右中」、「右左中」及び「右中左」であるとき、優先順位テーブルD又は優先順位テーブルEが参照されることにより、特殊役の図柄の組合せが表示されるようになる。なお、押し順が「左中右」、「左右中」、「右左中」及び「右中左」であるときとは、3つのメインリールの全ての回転が行われている間に中メインリールとは異なるメインリールに対応する第1停止操作の検出が行われたときである。
このようにして、本実施の形態では、押し順に応じて、参照する優先順位テーブルを使い分けることによって、表示させる図柄の組合せと表示させない図柄の組合せを決定することができる。
次に、図50を参照して、優先順序テーブルについて説明する。
優先順序テーブルは、滑り駒数として予め定められた数値の範囲「0」〜「3」の中から優先的に適用する順序(以下、優先順序)を規定するものである。基本的に、この優先順序テーブルでは、優先順序が下位から上位までの順に各数値の検索を行っていき、検索の結果、優先順序「1」に対応する数値から優先的に適用されるようにしている。優先順序テーブルは、優先順位が等しい滑り駒数が複数存在する場合を想定して設けられたものであり、このような場合では優先順序がより上位であるものが適用されるようにしている。
そして、優先順序テーブルは、前述の停止データ用滑り駒数に基づいて、その優先順序を規定している。つまり、停止データ用滑り駒数に基づいて、優先的に適用する数値の優先順序が決定される。
次に、図51を参照して、遊技ロック抽籤テーブルについて説明する。
本実施の形態では、RT5遊技状態からRT3遊技状態へ移行されるとき(より具体的には、小役・リプレイ用データポインタ「33」〜「37」が決定された場合において該当する押し順が遊技者により採用されたとき)に、遊技ロック処理が行われ、次回の遊技が開始されるのを待機する期間が設けられる。遊技ロック抽籤テーブルは、遊技ロック処理を行う時間(ロック時間)を決定するために用いられる。
遊技ロック抽籤テーブルは、8種類のロック時間を規定しており、これらの何れかが抽籤により決定される。遊技ロック抽籤テーブルは、ロック番号「1」〜「8」を規定しており、各ロック番号が決定されるときの抽籤値と、各ロック番号が決定されたときに取得されるロック時間とを規定している。なお、遊技ロック抽籤テーブルは、後述の副制御回路72のサブROM82にも記憶されているものである。後述するが、サブROM82にも記憶されている遊技ロック抽籤テーブルは、各ロック番号が決定されたときに取得されるサブ抽籤回数をさらに規定している。
次に、図52〜図58を参照して、メインRAM32に設けられている各種格納領域の構成について説明する。
まず、図52及び図53を参照して、内部当籤役格納領域の構成について説明する。内部当籤役格納領域は、それぞれ1バイトからなる内部当籤役格納領域1〜8から構成されている。
内部当籤役格納領域において対象となるビットに“1”が立っているとき、そのビットに対応する図柄の組合せの表示が許可される。また、全ビットが“0”であるとき、その内容はハズレとなる。
前述したように、内部当籤役格納領域において複数のビットに“1”が立っているときは、各ビットに対応する図柄の組合せの表示がすべて許可される。そして、遊技者による停止操作に基づいて、上記各ビットに対応する図柄の組合せの何れかが入賞判定ライン上に表示されるようになる。
なお、メインRAM33には、前述の表示役が格納される表示役格納領域が設けられている。表示役格納領域の構成は、内部当籤役格納領域の構成と同様である。すなわち、対象となるビットに“1”が立っているとき、そのビットに対応する図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されたことを示す。また、全ビットが“0”であるとき、入賞に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されなかったことを示し、その内容はハズレとなる。
次に、図54を参照して、持越役格納領域の構成について説明する。前述の内部抽籤テーブル等を参照して行われた抽籤の結果、ボーナス役「MB」が決定されたときは、持越役格納領域に格納される。
持越役格納領域に格納されたボーナス役は、対応する図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されるまで、その内容がクリアされずに保持される構成となっている(いわゆる持ち越しと呼ばれ、保持されたボーナス役は持越役と呼ばれる)。そして、持越役が存在する間は、前述の内部抽籤により決定された内部当籤役に加えて、持越役が内部当籤役格納領域に格納される(後述の図62のS79を参照)。
次に、図55を参照して、遊技状態フラグ格納領域の構成について説明する。遊技状態フラグ格納領域は、それぞれ1バイトからなる遊技状態フラグ格納領域1及び遊技状態フラグ格納領域2から構成されている。各ビットに対して固有のボーナスゲーム又はRTが割り当てられている。
遊技状態フラグ格納領域において対象となるビットに“1”が立っているとき、そのビットに対応するボーナスゲームやRTの作動が行われていることになる。なお、本実施の形態では、全ビットが“0”であるときの状態を一般遊技状態とする。
次に、図56を参照して、メインリール用図柄格納領域の構成について説明する。メインリール用図柄格納領域は、前述の入賞判定ライン8(8a及び8b)に沿って表示される各メインリール3の図柄を特定するデータ(図柄コード)を格納する。
例えば、第1ライン8aであれば、左メイン表示窓4Lの上段に表示される左メインリール3Lの図柄に係る図柄コード、中メイン表示窓4Cの中段に表示される中メインリール3Cの図柄に係る図柄コード及び右メイン表示窓4Rの中段に表示される右メインリール3Rの図柄に係る図柄コードが格納される。図示した格納例は、各メインリールの図柄カウンタが「1」である場合のものである(図5を参照)。メインリール用図柄格納領域に格納されている図柄の組合せと、前述のメインリール用図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せとが比較され、一致するか否かが判定されることによって表示役が決定される。
次に、図57を参照して、表示役予想格納領域の構成について説明する。
表示役予想格納領域は、メインリールの種別に応じて、左メインリール用表示役予想格納領域、中メインリール用表示役予想格納領域及び右メインリール用表示役予想格納領域の3つを含んで構成される。各表示役予想格納領域には、対応するメインリールの各図柄位置「0」〜「17」に応じて決定された1バイトの優先引込順位データが格納される。本実施の形態では、表示役予想格納領域を参照することにより、前述の停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かが検索される。
表示役予想格納領域に格納される優先引込順位データの内容は、優先引込順位データを決定する際に参照された優先順位テーブルの種類によって異なる。例えば、優先順位テーブルA(図37)が参照された場合であれば、優先引込順位データのビット2が「ベルA、ベルB」、ビット1が「特殊役2、特殊役3、特殊役20〜特殊役35」、ビット0が「特殊役1、特殊役4〜特殊役19」にそれぞれ対応する(なお、ビット3〜ビット7は未使用)。
優先引込順位データは、その値が大きいほど優先順位が高いことを表し、当該優先引込順位データを参照することにより、メインリールの周面に配された各図柄間での優先順位の相対的な評価が可能となる。優先引込順位データとして最も大きい値が決定されている図柄が最も優先順位の高い図柄となる。つまり、優先引込順位データとは、メインリールの周面に配される各図柄間の順位を示すものと言える。なお、優先引込順位データの大きさが等しい図柄が複数存在する場合、前述の優先順序テーブル(図50)が規定する優先順序に従って1つの図柄が決定される。
次に、図58を参照して、遊技ロックフラグ格納領域の構成について説明する。前述の遊技ロック抽籤テーブル(図51)を参照して、ロック番号が決定されたとき、これが遊技ロックフラグ格納領域に格納される。遊技ロックフラグ格納領域は、1バイトからなり、対象となるビットに“1”が立っているとき、そのビットに対応するロック番号が決定されていることになる。
次に、図59〜図80を参照して、主制御回路のメインCPUにより実行されるプログラムの内容について説明する。まず、図59を参照して、メインCPUの制御によるメインフローチャートについて説明する。
パチスロ1に電源が投入されると、はじめに、メインCPU31は、初期化処理を行う(S1)。初期化処理では、管理者により設定の変更を行う操作が行われたとき、設定1〜設定6の6段階の設定値の何れかが選択される。次に、メインCPU31は、メインRAM33における指定格納領域のクリアを行う(S2)。例えば、内部当籤役格納領域や表示役格納領域等、1回の遊技ごとに消去が必要となる格納領域に格納されたデータがクリアされる。
次に、メインCPU31は、後で図60を参照して説明するメダル受付・スタートチェック処理を行う(S3)。この処理では、メダルセンサやスタートスイッチの入力のチェック等が行われる。次に、メインCPU31は、乱数値を抽出し、メインRAM32に設けられた乱数値格納領域に格納する(S4)。次に、メインCPU31は、後で図61を参照して説明する内部抽籤処理を行う(S5)。この処理では、乱数値に基づいて内部当籤役の決定が行われる。
次に、メインCPU31は、後で図64を参照して説明するリール停止初期設定処理を行う(S6)。この処理では、リール停止初期設定テーブル(図29及び図30)が参照され、各メインリールの回転を停止する際に用いる各種データが決定される。また、各メインリールの周面に配された各図柄について内部当籤役を反映させた優先順位が決定される。次に、メインCPU31は、スタートコマンドを副制御回路に対して送信する(S7)。スタートコマンドは、内部当籤役等を特定するパラメータを含んで構成される。
次に、メインCPU31は、全メインリールの回転開始を要求する(S8)。なお、全メインリールの回転開始が要求されると、一定の周期(1.1173msec)で実行される割込処理(後述の図80)によってステッピングモータ49の駆動が制御され、各メインリール3の回転が開始される。そして、各メインリール3は、その回転が定速に達するまで加速が行われ、その後定速が維持されるよう制御される。
次に、メインCPU31は、メインリールの回転は定速であるか否かを判別する(S9)。メインCPU31は、メインリールの回転は定速ではないと判別したときには、定速に達するまで待機する一方で、メインリールの回転は定速であると判別したときには、後で図69を参照して説明するリール停止制御処理を行う(S10)。この処理では、ストップボタンが押されたタイミングと該当するメインリールの各図柄について決定された優先順位とに基づいて該当するメインリールの回転が停止される。
次に、メインCPU31は、後で図66を参照して説明する表示役検索処理を行う(S11)。この処理では、メインリール用図柄組合せテーブル(図6及び図7)が参照され、入賞判定ライン8に沿って表示された図柄の組合せに基づいて表示役及び払出枚数が決定される。次に、メインCPU31は、後で図79を参照して説明する表示役等決定時処理を行う(S12)。この処理では、表示役に基づいてRTの移行が管理される。また、遊技ロック演出を実行するか否かがチェックされる。
次に、メインCPU31は、遊技ロックフラグ格納領域は0であるか否かを判別する(S13)。メインCPU31は、遊技ロックフラグ格納領域は0ではないと判別したときには、遊技ロック時間が消化され、遊技ロックフラグ格納領域が0に更新されるまで(後述する図80のS487〜S490を参照)、以降の処理を行わずに待機する。その一方で、メインCPU31は、遊技ロックフラグ格納領域は0であると判別したときには、表示コマンドを副制御回路に対して送信する(S14)。表示コマンドは、表示役や払出枚数等を特定するパラメータを含んで構成される。
次に、メインCPU31は、メダル払出処理を行う(S15)。S11において決定された払出枚数に基づいて、ホッパー40の駆動やクレジット枚数の更新が行われる。次に、メインCPU31は、払出枚数に基づいて、ボーナス終了枚数カウンタを更新する(S16)。払出枚数として決定された数値がボーナス終了枚数カウンタから減算される。
次に、メインCPU31は、MB遊技状態フラグがオンであるか否かを判別する(S17)。メインCPU31は、MB遊技状態フラグがオンであると判別したときには、後で図77を参照して説明するボーナス終了チェック処理を行う(S18)。ボーナス終了枚数カウンタを参照して、MBの作動を終了するか否かがチェックされる。
メインCPU31は、S18の後で、又はS17においてMB遊技状態フラグがオンではないと判別したときには、後で図78を参照して説明するボーナス作動チェック処理を行う(S19)。MBの作動を開始するか否かや、再遊技を行うか否かがチェックされる。この処理が終了すると、S2に移る。
次に、図60を参照して、メダル受付・スタートチェック処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、自動投入カウンタは0であるか否かを判別する(S31)。メインCPU31は、自動投入カウンタは0であると判別したときには、メダル通過許可を行う(S32)。セレクタのソレノイド(図示を省略)の駆動が行われ、セレクタ内のメダルの通過が促される。
メインCPU31は、自動投入カウンタは0ではないと判別したときには、自動投入カウンタを投入枚数カウンタに複写する(S33)。すなわち、再遊技が行われる。次に、メインCPU31は、自動投入カウンタをクリアする(S34)。
メインCPU31は、S32又はS34の後で、投入枚数カウンタの最大値として3をセットする(S35)。次に、メインCPU31は、MB遊技状態フラグはオンであるか否かを判別する(S36)。メインCPU31は、MB遊技状態フラグはオンであると判別したときには、投入枚数カウンタの最大値を2に変更する(S37)。
メインCPU31は、S37の後で、又はS36においてMB遊技状態フラグはオンではないと判別したときには、メダルの通過は検出されたか否かを判別する(S38)。メインCPU31は、メダルの通過は検出されたと判別したときには、投入枚数カウンタは最大値に達したか否かを判別する(S39)。
メインCPU31は、投入枚数カウンタは最大値に達していないと判別したときには、投入枚数カウンタを1加算する(S40)。次に、メインCPU31は、有効ラインカウンタに2を格納する(S41)。次に、メインCPU31は、メダル投入コマンドを副制御回路に対して送信する(S42)。メダル投入コマンドは、投入枚数等を特定するためのパラメータを含んで構成されている。
メインCPU31は、S39において投入枚数カウンタは最大値に達したと判別したときには、クレジットカウンタを1加算する(S43)。メインCPU31は、S42若しくはS43の後、又はS38においてメダルの通過が検出されていないと判別したときには、ベットスイッチのチェックを行う(S44)。ベットボタンに対応する数値が、投入枚数カウンタに加算される一方、クレジットカウンタから減算される。
次に、メインCPU31は、投入枚数カウンタは2又は3であるか否かを判別する(S45)。投入枚数カウンタは2又は3ではないと判別したときには、S38に移る。メインCPU31は、投入枚数カウンタは2又は3であると判別したときには、スタートスイッチはオンであるか否かを判別する(S46)。
メインCPU31は、スタートスイッチはオンではないと判別したときには、S38に移る。メインCPU31は、スタートスイッチはオンであると判別したときには、メダル通過禁止を行う(S47)。セレクタのソレノイドの駆動が行われず、メダルの排出が促される。この処理が終了すると、メダル受付・スタートチェック処理を終了する。
次に、図61及び図62を参照して、内部抽籤処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、内部抽籤テーブル決定テーブル(図15)を参照し、投入枚数カウンタの値に基づいて内部抽籤テーブルの種別と抽籤回数を決定する(S61)。次に、メインCPU31は、後で図63を参照して説明する抽籤値変更処理を行う(S62)。この処理では、RTの作動が行われている場合又はSBの作動が行われている場合に、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図16及び図17)又は2枚掛け用内部抽籤テーブル(図24及び図25)において対象となる抽籤値を書き換える処理が行われる。
次に、メインCPU31は、乱数値格納領域に格納されている乱数値を取得し、判定用乱数値としてセットする(S63)。次に、メインCPU31は、当籤番号の初期値として1をセットする(S64)。
次に、メインCPU31は、内部抽籤テーブルを参照し、当籤番号に対応する抽籤値を取得する(S65)。次に、メインCPU31は、判定用乱数値から抽籤値を減算する(S66)。次に、メインCPU31は、減算の結果が負であり、桁かりが行われたか否かを判別する(S67)。メインCPU31は、桁かりが行われていないと判別したときには、当籤番号を1加算し、抽籤回数を1減算する(S68)。
次に、メインCPU31は、抽籤回数は0であるか否かを判別する(S69)。メインCPU31は、抽籤回数は0ではないと判別したときには、S65に移る一方で、抽籤回数は0であると判別したときには、小役・リプレイ用データポインタとして0をセットし、ボーナス用データポインタとして0をセットする(S70)。
メインCPU31は、S67において桁かりが行われたと判別したときには、現在の当籤番号に応じて、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを取得する(S71)。メインCPU31は、S70又はS71の後、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図11〜図13)を参照し、小役・リプレイ用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S72)。
次に、メインCPU31は、CT遊技状態フラグはオンであるか否かを判別する(S73)。メインCPU31は、CT遊技状態フラグはオンであると判別したときには、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを参照し、小役・リプレイ用データポインタ「40」〜「57」に対応する内部当籤役を取得する(S74)。つまり、MB遊技状態では、抽籤の結果にかかわらず、全ての小役が決定されることになり、メダルの払い出しに係る全ての図柄の組合せの表示が許可されることになる。
メインCPU31は、S74の後で、又はS73においてCT遊技状態フラグはオンではないと判別したときには、取得した内部当籤役を内部当籤役格納領域に格納する(S75)。
次に、メインCPU31は、持越役格納領域に格納されているデータは0であるか否かを判別する(S76)。メインCPU31は、持越役格納領域に格納されているデータは「00000000」であると判別したときは、ボーナス用内部当籤役決定テーブル(図14)を参照し、ボーナス用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S77)。次に、メインCPU31は、取得した内部当籤役を持越役格納領域に格納する(S78)。
メインCPU31は、S78の後で、又はS76において持越役格納領域に格納されているデータは0ではないと判別したときには、持越役格納領域と内部当籤役格納領域1との論理和をとり、その結果を内部当籤役格納領域1に格納する(S79)。
次に、メインCPU31は、MB遊技状態フラグはオンであり、かつ内部当籤役格納領域1のビット1は“1”であるか否かを判別する(S80)。つまり、内部当籤役として「SB」が決定されたか否かが判別される。メインCPU31は、MB遊技状態フラグはオンではないか、又は内部当籤役格納領域1のビット1は“1”ではないと判別したときには、内部抽籤処理を終了する。
メインCPU31は、MB遊技状態フラグはオンであり、かつ内部当籤役格納領域1のビット1は“1”であると判別したときには、ボーナス終了時処理を行う(S81)。このとき、遊技状態フラグ格納領域(図55)では、MB遊技状態フラグとCT遊技状態フラグがそれぞれオンとなっているが、MB遊技状態フラグのみをオフにする。CT遊技状態フラグは、リール停止制御処理において最大滑り駒数の変更を行うために参照された後、後述のボーナス終了チェック処理(図77)においてオフされる。次に、メインCPU31は、ボーナス終了コマンドを副制御回路72に対して送信する(S82)。MBの作動を終了したことが副制御回路72に対して通知される。この処理が終了すると、内部抽籤処理を終了する。
次に、図63を参照して、抽籤値変更処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、遊技状態フラグ格納領域(図55)を参照し、RT遊技状態フラグはオンであるか否かを判別する(S101)。メインCPU31は、RT遊技状態フラグがオンであると判別したときには、対応するRT用内部抽籤テーブルを参照して、リプレイ役に係る当籤番号の抽籤値を変更する(S102)。つまり、一般遊技状態用内部抽籤テーブル又は2枚掛け用内部抽籤テーブルにより規定されているリプレイ役に係る当籤番号「3」〜「41」の抽籤値が、RT用内部抽籤テーブルにより規定されているリプレイ役に係る当籤番号「3」〜「41」の抽籤値に変更される。
メインCPU31は、S102の後で、又はS101においてRT遊技状態フラグはオンではないと判別したときには、SB遊技状態フラグはオンであるか否かを判別する(S103)。メインCPU31は、SB遊技状態フラグがオンではないと判別したときには、抽籤値変更処理を終了する。
一方、メインCPU31は、SB遊技状態フラグがオンであると判別したときには、SB用内部抽籤テーブルを参照して、小役に係る当籤番号の抽籤値を変更する(S104)。つまり、一般遊技状態用内部抽籤テーブル又は2枚掛け用内部抽籤テーブルにより規定されている小役に係る当籤番号「42」の抽籤値が、SB用内部抽籤テーブルにより規定されている小役に係る当籤番号「42」の抽籤値に変更される。この処理が終了すると、抽籤値変更処理を終了する。
次に、図64を参照して、リール停止初期設定処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、リール停止初期設定テーブル(図29及び図30)を参照し、小役・リプレイ用データポインタに基づいて、押し順別判定フラグ、優先引込データ選択テーブル選択データ、順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ及び変則押し時テーブル選択データを選択し、RAM33に格納する(S121)
次に、メインCPU31は、各メインリール用図柄格納領域(図56)に回転中を示す識別子「0FFH(11111111B)」を格納する(S122)。次に、メインCPU31は、メインRAM33に設けられたストップボタン未作動カウンタに3を格納する(S123)。ストップボタン未作動カウンタは、停止操作が検出されていないストップボタンの数を管理するためのデータである。
次に、メインCPU31は、後で図65を参照して説明する表示役予想格納処理を行う(S124)。この処理は、各メインリールの周面に配された各図柄に応じた優先順位を決定する優先順位決定手段を構成する。この処理が終了すると、リール停止初期設定処理を終了する。
次に、図65を参照して、表示役予想格納処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタを検索回数として格納する(S141)。次に、メインCPU31は、検索対象リールを決定する(S142)。なお、メインCPU31は、回転中のメインリールのうち、最も左寄りのメインリールから順に検索対象リールとして決定するようにしている。
例えば、3つのメインリールすべての回転が行われているとき、最初に左メインリール3Lが検索対象リールとして決定される。また、左メインリール3Lについて後述のS156までの各処理が行われ、S142の処理に戻ってくると、次いで中メインリール3Cが検索対象リールとして決定される。さらに、中メインリール3Cについて後述のS156までの各処理が行われ、S142の処理に戻ってくると、最後に右メインリール3Rが検索対象リールとして決定される。同様にして、例えば、中メインリール3C及び右メインリール3Rの回転が行われているとすると、最初に中メインリール3C、次に右メインリール3Rの順に検索対象リールとして決定される。
なお、検索対象リールが決定されると、メインCPU31は、以下のS145〜S150の処理を行うことによって、検索対象リールの各図柄位置「0」〜「17」について順次、優先引込順位データを決定し、各図柄位置に配された図柄の優先順位を決定する。
次に、メインCPU31は、S142において決定された検索対象リールに基づいて、表示役予想格納領域を指定する(S143)。例えば、検索対象リールが左メインリール3Lであったとすると、左メインリール用表示役予想格納領域の先頭アドレス(即ち、図柄位置「0」のアドレス)が指定される。次に、メインCPU31は、図柄位置データとして「0」をセットし、図柄チェック回数として「18」をセットする(S144)。
次に、メインCPU31は、メインリール用図柄配置テーブル(図5)を参照し、図柄位置データに基づいて図柄コードを取得し、図柄格納領域にその図柄コードを格納する(S145)。例えば、検索対象リールが左メインリール3Lであり、現在の図柄位置データが「0」のとき、左メインリール3Lの図柄位置「1」に規定されている図柄コード「00000011(緑7)」が図柄格納領域における左表示窓の上段に格納され、左メインリール3Lの図柄位置「17」に規定されている図柄コード「00000001(赤7)」が図柄格納領域における左表示窓の下段に格納される。
次に、メインCPU31は、後で図66を参照して説明する表示役検索処理を行う(S146)。この処理では、上記検索対象リールの各図柄位置に応じて取得する図柄コードに基づいて、(それぞれの図柄位置にて仮にリールの回転が停止したとして)2つの入賞判定ライン8a,8b上に表示される可能性のある図柄の組合せの検索を行う。
次に、メインCPU31は、後で図67を参照して説明する優先引込順位データ取得処理を行う(S147)。この処理では、上記表示役検索処理による検索の結果、特定された図柄の組合せと優先順位テーブルとに基づいて、優先引込順位データを決定する。
次に、メインCPU31は、決定した優先引込順位データを表示役予想格納領域に格納する(S148)。例えば、現在の図柄位置データが「0」のとき、左メインリール用表示役予想格納領域の図柄位置「0」に優先引込順位データが格納される。次に、メインCPU31は、表示役予想格納領域のアドレス及び図柄位置データをそれぞれ1加算し、図柄チェック回数を1減算する(S149)。
次に、メインCPU31は、図柄チェック回数は0であるか否かを判別する(S150)。メインCPU31は、図柄チェック回数が0ではないと判別したときには、S145に移り、図柄チェック回数が0であると判別したときには、検索回数を1減算する(S151)。次に、メインCPU31は、検索回数は0であるか否かを判別する(S152)。メインCPU31は、検索回数が0であると判別したときには、表示役予想格納処理を終了する。
メインCPU31は、S152において検索回数が0ではないと判別したときには、全メインリール用図柄格納領域に回転中を示す識別子を格納する(S153)。次に、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタは3であるか否かを判別する(S154)。メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタは3である(言いかえると、3つのリールすべてが回転中のとき)と判別したときには、S142に移る。
一方、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタは3ではないと判別したときには、作動ストップボタンに基づいて検索対象リールを決定し、図柄位置データとして停止予定位置をセットする(S155)。次に、メインCPU31は、図柄配置テーブルを参照し、図柄位置データに基づいて、各図柄格納領域に図柄コードを格納する(S156)。つまり、既に回転が停止されたメインリールについて、各入賞判定ライン上に表示されている図柄の図柄コードが格納される。そして、既に回転が停止されたメインリールの上記図柄と回転中のメインリールの各図柄位置に配されている図柄との組合せに基づいて後述の表示役検索処理が行われる。この処理が終了すると、S142に移る。
次に、図66を参照して、表示役検索処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、表示役格納領域をクリアし、メインリール用図柄格納領域の先頭アドレスをセットする(S181)。つまり、第1ライン8aに対応するアドレスが指定される。次に、メインCPU31は、メインリール用図柄組合せテーブル(図6及び図7)の先頭アドレスをセットする(S182)。MBの図柄の組合せ「緑7−黄ベル−ブランク」に対応するアドレスがセットされる。
次に、メインCPU31は、メインリール用図柄組合せテーブルにより規定される図柄の組合せと、メインリール用図柄格納領域に格納されている3つの図柄コードとを比較する(S183)。すなわち、各入賞判定ライン8a,8bに応じて、左メインリールの図柄、中メインリールの図柄及び右メインリールの図柄からなる図柄の組合せと、メインリール用図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せとが比較される。
次に、メインCPU31は、回転中を示す識別子を除いて一致するか否かを判別する(S184)。メインCPU31は、一致すると判別したときには、表示役と格納領域種別データを取得する(S185)。例えば、メインリール用図柄格納領域の第1ライン8aに格納されている3つの図柄コードが「緑7−回転中−回転中」であるとき、MBの図柄の組合せ「緑7−黄ベル−ブランク」と一致すると判別される。
次に、メインCPU31は、格納領域種別データに基づいて表示役格納領域のアドレスをセットする(S186)。例えば、格納領域種別データが1のとき表示役格納領域1のアドレスがセットされる。次に、メインCPU31は、S185において取得した表示役と、指定された表示役予想格納領域との論理和を当該表示役予想格納領域に格納する(S187)。
次に、メインCPU31は、検索回数は0であるか否かを判別する(S188)。この処理にて検索回数が0となるのは、全てのリールの回転が停止したときである(つまり、表示役検索処理が、前述の図59に示すメインフローチャートのS11にて行われる場合)。メインCPU31は、検索回数は0であると判別したときには、払出枚数を取得し、払出枚数カウンタに加算する(S189)。
メインCPU31は、S184において一致しないと判別したとき、S188において検索回数は0ではないと判別したとき、又はS189の後に、メインリール用図柄組合せテーブルのアドレスを更新する(S190)。例えば、現在のアドレスがMBの図柄の組合せを指定するアドレスであれば、SBの図柄の組合せを指定するアドレスに更新される(図6参照)。
次に、メインCPU31は、エンドコードであるか否かを判別する(S191)。メインCPU31は、エンドコードではない、すなわち、メインリール用図柄組合せテーブルにより規定されている全ての図柄の組合せについて検索を行っていないと判別したときには、S183に移る。
一方で、メインCPU31は、エンドコードであると判別したときには、有効ラインカウンタに応じた回数を実行したか否かを判別する(S192)。この処理では、メインRAM33に格納されている有効ラインカウンタの値をレジスタに予め転送しておき、当該レジスタに転送した値から1を減算したうえで、その結果が0になったか否かを判別するようにしている。つまり、メインRAM33に格納されている有効ラインカウンタ自体の減算はここでは行わない。
メインCPU31は、有効ラインカウンタに応じた回数を実行したと判別したときには、表示役検索処理を終了する。一方で、メインCPU31は、有効ラインカウンタに応じた回数を実行してないと判別したときには、メインリール用図柄格納領域のアドレスを更新する(S193)。例えば、現在のアドレスが第1ライン8aを指定するアドレスであれば、第2ライン8bを指定するアドレスに更新される。この処理を行った後、S182に移る。
次に、図67を参照して、優先引込順位データ取得処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、内部当籤役格納領域と表示役格納領域との排他的論理和をとり、その結果と表示役格納領域との論理積をとる(S211)。この処理によって、表示役格納領域でのみオンとなるビットが有るか否かが判明し、このことから、表示役が内部当籤役に含まれるか否か、即ち、現在のチェック対象の図柄が、決定された内部当籤役を満足するものであるか否かが判明する。
次に、メインCPU31は、論理積は0であるか否かを判別する(S212)。なお、論理積が0ではないとき、内部当籤役によって許可されない図柄の組合せが表示される虞があることが判明する。メインCPU31は、論理積は0ではないと判別したときには、ストップボタン未作動カウンタは1であるか否かを判別する(S213)。すなわち、回転中のメインリールが残り1つであるか否かが判明する。メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタが1であると判別したときには、優先引込順位データとして0をセットし(S225)、優先引込順位データ取得処理を終了する。優先引込順位データが0であるとき、「停止禁止」として扱われる。回転中のメインリールが残り2つ以上であるときは、誤入賞が生じないが、回転中のメインリールが残り1つであるときは、誤入賞が生じてしまうことになるから、これを回避するための処理である。
メインCPU31は、S213においてストップボタン未作動カウンタが1ではないと判別したとき、又はS212において論理積は0ではないと判別したときには、後で図68を参照して説明する優先引込データ取得処理を行う(S214)。次に、メインCPU31は、優先引込データに応じた優先順位テーブルの先頭アドレスをセットし、対応するチェック回数をセットする(S215)。次に、メインCPU31は、優先順位の初期値として「1」をセットし、優先引込順位データの初期値として「0」をセットする(S216)。
次に、メインCPU31は、優先順位テーブルを参照し、現在の優先順位に基づいた引込データを取得する(S217)。次に、メインCPU31は、内部当籤役格納領域、表示役格納領域及び引込データの論理積をとる(S218)。
次に、メインCPU31は、論理積は0であるか否かを判別する(S219)。メインCPU31は、論理積は0ではないと判別したときには、キャリーフラグをオンにする(S220)。メインCPU31は、S220の後で、又はS219において論理積は0であると判別したときには、キャリーフラグを含めて優先引込順位データのビットパターンを左にローテートする(S221)。ビットパターンが左にシフトされることから、優先順位が上位であるほど、優先引込順位データが大きくなっていく。次に、メインCPU31は、チェック回数を1減算し、優先順位を1加算する(S222)。
次に、メインCPU31は、チェック回数は0であるか否かを判別する(S223)。メインCPU31は、チェック回数は0ではないと判別したときには、S217に移り、チェック回数は0であると判別したときには、優先引込順位データを1加算する(S224)。この処理を行った後、優先引込順位データ取得処理を終了する。
次に、図68を参照して、優先引込データ取得処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、内部当籤役はMB又はSBのみであるか否かを判別する(S231)。つまり、内部当籤役格納領域1のビット0又はビット1の何れかのみが“1”であり、内部当籤役格納領域1の他のビット及び他の内部当籤役格納領域2〜8の各ビットが“0”であるか否かが判別される。
メインCPU31は、内部当籤役はMB又はSBのみであると判別したときには、優先引込データとして「4」を取得する(S232)。この処理が終了すると、優先引込データ取得処理を終了する。
一方で、メインCPU31は、内部当籤役はMB又はSBのみではないと判別したときには、押し順別判定フラグは“1”であるか否かを判別する(S233)。メインCPU31は、押し順別判定フラグは“1”であると判別したときには、優先引込データ選択テーブル選択データに応じた優先引込データ選択テーブルを参照し、停止済みリールと検索対象リールとに基づいて優先引込データを取得する(S234)。この処理が終了すると、優先引込データ取得処理を終了する。
また、一方、メインCPU31は、押し順別判定フラグは“1”ではないと判別したときには、優先引込データ選択テーブル選択データを優先引込データとして取得する(S235)。この処理が終了すると、優先引込データ取得処理を終了する。
なお、MB遊技状態(CT遊技状態)においては、MB用の優先順位テーブル(図示せず)が取得される。MB用の優先順位テーブルは、リプレイ役の図柄の組合せの優先順位が、小役の図柄の組合せの優先順位よりも高くなるように引込データを規定している。
次に、図69を参照して、リール停止制御処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、有効なストップボタンが押されたか否かを判別する(S241)。メインCPU31は、有効なストップボタンが押されていないと判別したときには、押されたと判別するまで待つ。メインCPU31は、有効なストップボタンが押されたと判別したときには、有効ストップボタン格納領域の対応ビットをリセットし、作動ストップボタンを決定する(S242)。次に、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタを1減算する(S243)。
次に、メインCPU31は、後で図70を参照して説明する滑り駒数決定処理を行う(S244)。次に、メインCPU31は、リール停止コマンドを副制御回路72に対して送信する(S245)。リール停止コマンドには、停止されるリールの種別やその滑り駒数等の情報が含まれる。
次に、メインCPU31は、図柄カウンタと滑り駒数とに基づいて停止予定位置を決定し、格納する(S246)。メインCPU31は、図柄カウンタの値に滑り駒数の値を加算し、その結果を停止予定位置として決定する。停止予定位置が格納されると、後述の割込処理(図80を参照)によって、ステッピングモータの駆動が制御され、図柄カウンタが停止予定位置の値に更新されるのを待ってリールの回転が停止される。
次に、メインCPU31は、作動ストップボタンに基づいて検索対象リールを決定し、図柄位置データとして停止予定位置をセットする(S247)。次に、メインCPU31は、図柄配置テーブルを参照し、図柄位置データに基づいて図柄コードを取得し、図柄格納領域に格納する(S248)。つまり、回転が停止したメインリールにより入賞判定ライン上に表示された図柄が特定される。
次に、メインCPU31は、後で図75を参照して説明する制御変更処理を行う(S249)。次に、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタは0であるか否かを判別する(S250)。メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタは0であると判別したときには、リール停止制御処理を終了し、ストップボタン未作動カウンタは0ではないと判別したときには、前述の表示役予想格納処理(図65を参照)を行う(S251)。この処理では、残りの回転中のリールの各図柄位置について優先引込順位データを決定する。この処理を行った後、S241に移る。
次に、図70を参照して、滑り駒数決定処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、作動ストップボタンに対応するラインマスクデータを選択する(S271)。メインCPU31は、左ストップボタン7Lが押されたとき、ラインマスクデータとして、停止データの「左リールAライン」に対応するビット7に“1”が立てられた「10000000」を選択する。また、中ストップボタン7Cが押されたとき、ラインマスクデータとして、停止データの「中リールAライン」に対応するビット4に“1”が立てられた「00010000」を選択する。また、右ストップボタン7Rが押されたとき、ラインマスクデータとして、停止データの「右リールAライン」に対応するビット1に“1”が立てられた「00000010」を選択する。
次に、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタは2であるか否かを判別する(S272)。メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタは2ではないと判別したときには、後で図71を参照して説明する第2・第3停止処理を行う(S273)。
メインCPU31は、S272においてストップボタン未作動カウンタは2であると判別したときには、ストップボタンは左ストップボタンであるか否かを判別する(S274)。メインCPU31は、ストップボタンは左ストップボタンであると判別したときには、順押し時テーブル選択データ及び図柄カウンタを取得する(S275)。次に、メインCPU31は、対応する順押し時第1停止用テーブル(図31)を参照し、図柄カウンタに基づいて、停止データ用滑り駒数及びライン変更ステータスを取得する(S276)。
一方で、メインCPU31は、ストップボタンは左ストップボタンではないと判別したときには、変則押し時テーブル選択データ及び図柄カウンタを取得する(S277)。次に、メインCPU31は、変則押し時テーブル選択データに対応する変則押し時停止テーブル(図49)をセットする(S278)。
次に、メインCPU31は、後で図72を参照して説明するライン変更ビットチェック処理を行う(S279)。次に、メインCPU31は、後で図73を参照して説明するラインマスクデータ変更処理を行う(S280)。次に、メインCPU31は、変則押し時停止テーブルを参照し、ラインマスクデータ及び図柄カウンタに基づいて、停止データ用滑り駒数を取得する(S281)。
メインCPU31は、S281、S276又はS273の後で、後で図74を参照して説明する優先引込制御処理を行う(S282)。この処理では、停止開始位置から最大滑り駒数「3(又は1)」の範囲の図柄位置までの各図柄位置に応じた優先引込順位データの比較が行われ、最も適切な滑り駒数が決定される。この処理が終了すると、滑り駒数決定処理を終了する。
次に、図71を参照して、第2・第3停止処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、第2停止操作時であるか否かを判別する(S301)。メインCPU31は、第2停止操作時であると判別したときには、順押し(第1停止は左メインリール)であるか否かを判別する(S302)。メインCPU31は、順押しであると判別したときには、後で図72を参照して説明するライン変更ビットチェック処理を行う(S303)。
メインCPU31は、S303の後で、S301において第2停止操作時ではないと判別したとき、又はS302において順押しではないと判別したときには、後で図73を参照して説明するラインマスクデータ変更処理を行う(S304)。
次に、メインCPU31は、滑り駒数検索処理を行う(S305)。この処理では、停止テーブルを参照し、停止開始位置に基づいて停止データ用滑り駒数の決定が行われる。メインCPU31は、例えばラインマスクデータが「中リールAライン」に対応する「00010000」であれば、ビット4の「中リールAライン」の列を参照し、停止開始位置から最大滑り駒数の範囲までの各図柄位置に対して、対応するデータが“1”であるか否かの検索を順次行っていく。そして、メインCPU31は、検索の結果、停止開始位置から、対応するデータが“1”である図柄位置までの差分を滑り駒数として決定する。この処理が終了すると、第2・第3停止処理を終了する。
次に、図72を参照して、ライン変更ビットチェック処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、ライン変更ビットはオンであるか否かを判別する(S311)。メインCPU31は、停止テーブルの「中リールライン変更」又は「右リールライン変更」に対応する列を参照し、停止開始位置に該当するデータが“1”であるか否かを判別する。メインCPU31は、ライン変更ビットはオンではないと判別したときには、ライン変更ビットチェック処理を終了する。一方、メインCPU31は、ライン変更ビットはオンであると判別したときには、Bラインステータスをセットする(S312)。この処理が終了すると、ライン変更ビットチェック処理を終了する。
次に、図73を参照して、ラインマスクデータ変更処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、Cラインステータスがセットされているか否かを判別する(S321)。メインCPU31は、Cラインステータスはセットされていると判別したときには、第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンであるか否かを判別する(S322)。メインCPU31は、第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンであると判別したときには、ラインマスクデータを左に2回ローテートする(S323)。ラインマスクデータ「00010000」が「01000000」に変更される。この結果、順押し時第2・第3停止用停止テーブル(図33及び図34)の「中リールCラインデータ」に対応するビット6の列が参照されることになる。この処理が終了すると、ラインマスクデータ変更処理を終了する。
一方、メインCPU31は、第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンではないと判別したときには、ラインマスクデータを右に2回ローテートする(S324)。ラインマスクデータ「00000010」が「10000000」に変更される。この結果、順押し時第2・第3停止用停止テーブル(図33及び図34)の「右リールCラインデータ」に対応するビット7の列が参照されることになる。この処理が終了すると、ラインマスクデータ変更処理を終了する。
メインCPU31は、S321においてCラインステータスがセットされていないと判別したときには、Bラインステータスがセットされているか否かを判別する(S325)。メインCPU31は、Bラインステータスがセットされていないと判別したときには、ラインマスクデータ変更処理を終了する。一方で、メインCPU31は、Bラインステータスがセットされていると判別したときには、ラインマスクデータを右にローテートする(S326)。例えば、ラインマスクデータが「00000010」であるとき、「00000001」に変更される。この結果、停止テーブルの「Bラインデータ」に対応する列が参照されることになる。この処理が終了すると、ラインマスクデータ変更処理を終了する。
次に、図74を参照して、優先引込制御処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、優先順序カウンタの初期値として「4」をセットし、チェック回数として「4」をセットする(S341)。
次に、メインCPU31は、CT遊技状態フラグはオンであるか否かを判別する(S342)。メインCPU31は、CT遊技状態フラグはオンであると判別したときには、作動ストップボタンは左ストップボタンであるか否かを判別する(S343)。メインCPU31は、作動ストップボタンは左ストップボタンであると判別したときには、優先順序カウンタの初期値とチェック回数とを「2」に変更する(S344)。
メインCPU31は、S344の後で、S343において作動ストップボタンは左ストップボタンではないと判別したとき、又はS342においてCT遊技状態フラグはオンではないと判別したときには、優先順序テーブル(図50)の先頭アドレスをセットし、停止データ用滑り駒数に基づいて優先順序テーブルのアドレスを加算する(S345)。
次に、メインCPU31は、優先順序カウンタの値に対応する滑り駒数を取得する(S346)。次に、メインCPU31は、停止開始位置に取得した滑り駒数を加算し、表示役予想格納領域の該当する図柄位置から優先引込順位データを取得する(S347)。
次に、メインCPU31は、S347において取得された優先引込順位データは、先に取得された優先引込順位データ以上であるか否かを判別する(S348)。メインCPU31は、S347において取得された優先引込順位データは、先に取得された優先引込順位データ以上であると判別したときには、S346において取得された滑り駒数を退避する(S349)。
メインCPU31は、S349の後で、又はS347において取得された優先引込順位データは、先に取得された優先引込順位データ以上ではないと判別したときには、チェック回数を1減算し、優先順序を1減算する(S350)。次に、メインCPU31は、チェック回数は0であるか否かを判別する(S351)。メインCPU31は、チェック回数は0ではないと判別したときには、S346に移る。一方で、メインCPU31は、チェック回数は0であると判別したときには、退避されている滑り駒数を復帰する(S352)。この処理が終了すると、優先引込制御処理を終了する。
次に、図75を参照して、制御変更処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、第3停止後であるか否かを判別する(S371)。メインCPU31は、第3停止後であると判別したときには、制御変更処理を終了する。一方、メインCPU31は、第3停止後ではないと判別したときには、第2停止後であるか否かを判別する(S372)。メインCPU31は、第2停止後であると判別したときには、後で図76を参照して説明する第2停止後制御変更処理を行う(S373)。この処理が終了すると、制御変更処理を終了する。
メインCPU31は、第2停止後ではないと判別したときには、順押しであるか否かを判別する(S374)。メインCPU31は、順押しではないと判別したときには、制御変更処理を終了する。一方で、メインCPU31は、順押しであると判別したときには、順押し時テーブル変更データに応じた順押し時制御変更テーブル(図32)を取得し、検索回数をセットする(S375)。次に、メインCPU31は、停止予定位置を取得する(S376)。
次に、メインCPU31は、停止予定位置に応じて変更対象ポジションを更新する(S377)。例えば、メインCPU31は、停止予定位置が「16」であれば変更対象ポジションを「16」に更新する。次に、メインCPU31は、変更対象ポジションとライン変更ステータスの値に応じた順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号及びCラインチェックデータを取得する(S378)。次に、メインCPU31は、順押し時第2・第3停止用テーブル番号に基づいて、対応する停止テーブルをセットする(S379)。この処理が終了すると、制御変更処理を終了する。
次に、図76を参照して、第2停止後制御変更処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、順押しであるか否かを判別する(S401)。メインCPU31は、順押しではないと判別したときには、第2停止後制御変更処理を終了する。一方で、メインCPU31は、順押しであると判別したときには、Cラインチェックデータはオンであるか否かを判別する(S402)。メインCPU31は、Cラインチェックデータはオンではないと判別したときには、第2停止後制御変更処理を終了する。
一方で、メインCPU31は、Cラインチェックデータはオンであると判別したときには、第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットはオンであるか否かを判別する(S403)。メインCPU31は、第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットはオンではないと判別したときには、第2停止後制御変更処理を終了する。
一方で、メインCPU31は、第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットはオンであると判別したときには、格納された順押し時第2・第3停止用テーブル番号に“1”を加算し、対応する停止テーブルをセットする(S404)。次に、メインCPU31は、Cラインステータスをセットする(S405)。この処理が終了すると、第2停止後制御変更処理を終了する。
次に、図77を参照して、ボーナス終了チェック処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、CT遊技状態フラグ及びSB遊技状態フラグをオフにする(S421)。次に、メインCPU31は、ボーナス終了枚数カウンタは0であるか否かを判別する(S422)。メインCPU31は、ボーナス終了枚数カウンタは0ではないと判別したときには、ボーナス終了チェック処理を終了する。
一方、メインCPU31は、ボーナス終了枚数カウンタは0であると判別したときには、ボーナス終了時処理を行う(S423)。メインCPU31は、MB遊技状態フラグをオフにし、また、ボーナス終了枚数カウンタをクリアする。次に、メインCPU31は、ボーナス終了コマンドを副制御回路に対して送信する(S424)。この処理が終了すると、ボーナス終了チェック処理を終了する。
次に、図78を参照して、ボーナス作動チェック処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、表示役はMBであるか否かを判別する(S441)。メインCPU31は、表示役はMBであると判別したときには、MB作動時処理を行う(S442)。メインCPU31は、MB遊技状態フラグをオンにし、ボーナス終了枚数カウンタに200をセットする。
次に、メインCPU31は、持越役格納領域に格納されているデータをクリアする(S443)。次に、メインCPU31は、ボーナス開始コマンドを副制御回路に対して送信する(S444)。この処理が終了すると、ボーナス作動チェック処理を終了する。
メインCPU31は、S441において表示役はMBではないと判別したときには、表示役はSBであるか否かを判別する(S445)。メインCPU31は、表示役はSBであると判別したときには、SB遊技状態フラグをオンにする(S446)。この処理が終了すると、ボーナス作動チェック処理を終了する。
一方で、メインCPU31は、表示役はSBではないと判別したときには、表示役はリプレイであるか否かを判別する(S447)。メインCPU31は、表示役はリプレイであると判別したときには、投入枚数カウンタの値を自動投入カウンタに複写する(S448)。
メインCPU31は、S448の後で、又はS447において表示役はリプレイではないと判別したときには、MB遊技状態フラグはオンであるか否かを判別する(S449)。メインCPU31は、MB遊技状態フラグはオンではないと判別したときには、ボーナス作動チェック処理を終了する。一方、メインCPU31は、MB遊技状態フラグはオンであると判別したときには、CT遊技状態フラグをオンにする(S450)。この処理が終了すると、ボーナス作動チェック処理を終了する。
続いて、図79を参照して、表示役等決定時処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、持越役格納領域に格納されているデータは0であるか否かを判別する(S471)。メインCPU31は、持越役格納領域に格納されているデータは0ではないと判別したときには、表示役等決定時処理を終了する。
一方で、メインCPU31は、持越役格納領域に格納されているデータは0であると判別したときには、MB遊技状態フラグはオンであるか否かを判別する(S472)。メインCPU31は、MB遊技状態フラグはオンであると判別したときには、表示役等決定時処理を終了する。一方、メインCPU31は、MB遊技状態フラグはオンではないと判別したときには、遊技状態遷移テーブル(図9)を参照し、RT遊技状態フラグ及び表示役に基づいて、現在のRT遊技状態に対応するRT遊技状態フラグをクリアし、移行先RT遊技状態に対応するRT遊技状態フラグをセットする(S473)。
次に、メインCPU31は、遊技状態は、RT5遊技状態からRT3遊技状態へ移行したか否かを判別する(S474)。メインCPU31は、RT5遊技状態からRT3遊技状態へ移行していないと判別したときには、表示役等決定時処理を終了する。
一方で、メインCPU31は、RT5遊技状態からRT3遊技状態へ移行したと判別したときには、遊技ロック抽籤テーブル(図51)に基づいて、ロック番号を決定し、遊技ロックフラグ格納領域(図58)に格納する(S475)。次に、メインCPU31は、遊技ロック抽籤テーブルを参照し、ロック番号に基づいてロック時間を取得し、RAM33に設けられている遊技ロックタイマにセットする(S476)。次に、メインCPU31は、遊技ロックコマンドを送信する(S477)。この処理が終了すると、表示役等決定時処理を終了する。
次に、図80を参照して、メインCPUの制御による割込処理(1.1173msec)について説明する。
はじめに、メインCPU31は、レジスタの退避を行う(S481)。次に、メインCPU31は、入力ポートチェック処理を行う(S482)。この処理では、ストップスイッチ等の各種スイッチから入力される信号がチェックされる。
次に、メインCPU31は、入力状態コマンドの設定処理を行う(S483)。例えば、メインCPU31は、ストップスイッチ7Sからの入力があったとき、該当するストップボタンの種別に対応するコマンドを設定する。次に、メインCPU31は、通信データ送信処理を行う(S484)。具体的に、メインCPU31は、S483において設定されたコマンドを副制御回路72に対して送信する。
尚、副制御回路72では、S484において送信されるコマンドに基づいて、ストップボタン7が押されたこと及びその種別を特定することが可能となり、これに基づいて、ストップボタン7が押されたタイミングで該当するサブリール23の回転を停止することも可能となる。
次に、メインCPU31は、リール制御処理を行う(S485)。この処理では、全メインリールの回転開始が要求されたときに、各メインリールの回転を開始し、その後一定速度での回転を行うよう、ステッピングモータ49の駆動が制御される。また、滑り駒数及び停止予定位置が決定されたときは、該当するメインリールの図柄カウンタが滑り駒数分更新され、停止予定位置に応じた値と一致するのを待って(言いかえれば、停止予定位置の図柄が表示窓の中段に到達するのを待って)、その回転の減速及び停止を行うよう、ステッピングモータ49の駆動が制御される。
次に、メインCPU31は、ランプ・7セグ駆動処理を行う(S486)。次に、メインCPU31は、遊技ロックフラグ格納領域に格納されているデータは0であるか否かを判別する(S487)。メインCPU31は、遊技ロックフラグ格納領域に格納されているデータは0ではないと判別したときには、遊技ロックタイマを1減算する(S488)。次に、メインCPU31は、遊技ロックタイマの値は0であるか否かを判別する(S489)。メインCPU31は、遊技ロックタイマの値は0であると判別したときには、遊技ロックフラグ格納領域をクリアする(S490)。
メインCPU31は、S490の後で、S489において遊技ロックタイマの値は0ではないと判別したとき、又はS487において遊技ロックフラグ格納領域に格納されているデータは0であると判別したときには、レジスタの復帰を行う(S491)。この処理が終了すると、割込処理を終了する。
以上説明したように、本実施の形態のパチスロ1は、複数の図柄がそれぞれの周面に配された複数のリール(例えば、前述のメインリール3)と、開始操作の検出を行う開始操作検出手段(例えば、前述のスタートスイッチ6S)と、開始操作検出手段により行われた開始操作の検出に基づいて内部当籤役を決定する内部抽籤手段(例えば、前述の内部抽籤処理)と、複数のリールのそれぞれの回転を行うリール回転手段(例えば、前述のステッピングモータ49)と、各リールに応じて停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、前述のストップスイッチ7S)と、各リールに応じて所定の位置(例えば、前述の各メイン表示窓4の中段)にある図柄を特定する図柄特定手段(例えば、前述の図柄カウンタ、前述のメインリール用図柄配置テーブル)と、図柄の組合せに応じた優先順位を規定する優先順位テーブルを記憶する優先順位テーブル記憶手段(例えば、前述のメインROM32)と、停止操作検出手段により停止操作の検出が行われたとき、優先順位テーブル記憶手段により記憶されている優先順位テーブルに基づいて、図柄特定手段により特定される図柄から所定範囲内(例えば、前述の最大滑り駒数である図柄3個分の範囲内)の図柄までの各図柄に応じた優先順位の比較を行い、最も優先順位が高い図柄が前記所定の位置に到達するとリールの回転を停止するリール停止手段(例えば、前述のリール停止制御処理)と、を備えている。
また、本実施の形態のパチスロ1は、各リールの周面において前記所定範囲内に含まれる間隔で配される図柄により構成される第1の図柄の組合せ(例えば、後述のベルAの図柄の組合せ)が複数のリールにより表示されると、遊技者に対して所定の数(例えば、後述の10枚)の遊技媒体を払い出し、また、少なくとも1つのリールの周面において前記所定範囲を越えた間隔で配される図柄を含んで構成される第2の図柄の組合せ(例えば、後述の特殊役1〜3の図柄の組合せ)が複数のリールにより表示されると、遊技者に対して前記所定の数よりも少ない数(例えば、後述の2枚)の遊技媒体を払い出す払出手段(例えば、後述の表示役検索処理及びメダル払出処理)を備える。
さらに、内部抽籤手段により、第1の図柄の組合せ及び第2の図柄の組合せの表示が許可される所定の内部当籤役を複数通り(例えば、前述の小役・リプレイ用データポインタ「41」〜「57」)決定可能であり、優先順位テーブル記憶手段により、第1の図柄の組合せの優先順位を、第2の図柄の組合せの優先順位よりも高く規定する第1優先順位テーブル(例えば、前述の優先順位テーブルA)と、第1の図柄の組合せの優先順位を、第2の図柄の組合せの優先順位よりも低く規定する第2優先順位テーブル(例えば、前述の優先順位テーブルD又は優先順位テーブルE)と、を記憶している。
さらにまた、内部抽籤手段により所定の内部当籤役が決定されたとき、各リールに応じた停止操作の検出が、決定された所定の内部当籤役に予め割り当てられた順序(例えば、前述の小役・リプレイ用データポインタが「42」〜「49」の何れかであれば「中左右」又は「中右左」)で行われると、第1優先順位テーブルに基づいてリールの回転を停止する一方で、各リールに応じた停止操作の検出が、決定された所定の内部当籤役に予め割り当てられた順序とは異なる順序(例えば、前述の小役・リプレイ用データポインタが「42」〜「49」の何れかであれば「左中右」、「左右中」、「中左右」又は「中右左」)で行われると、第2優先順位テーブルに基づいてリールの回転を停止するようにした。
つまり、所定の内部当籤役が決定された場合、払い出される遊技媒体の数がより多い第1の図柄の組合せが表示されるための停止操作を行う順序、つまり押し順は、決定される複数通りの所定の内部当籤役にそれぞれ予め対応付けられている。したがって、この押し順を選択するために、専用の抽籤処理をわざわざ行う必要が無くなり、プログラムの増加を極力防ぐことができる。
加えて、本実施の形態のパチスロ1は、複数のリールにより再遊技に係る図柄の組合せ(例えば、前述の図6に示すリプレイの図柄の組合せ)が表示されると、再遊技を行う再遊技手段(例えば、前述の図78に示すボーナス作動チェック処理のS448)と、複数のリールによりリプレイタイムの作動にかかる図柄の組合せ(例えば、前述の図9及び図10を参照)が表示されると、内部抽籤手段により再遊技に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定される確率が変動するリプレイタイムの作動を行うリプレイタイム作動手段(例えば、前述の図79に示す表示役等決定時処理のS473)と、を備える。
また、内部抽籤手段により、特定のリプレイタイム(例えば、前述のRT3)の作動にかかる図柄の組合せ(例えば、前述のRT3リプの図柄の組合せであり、以下、特定の図柄の組合せとする)及び特定の図柄の組合せとは異なる所定の図柄の組合せ(例えば、前述のRT4リプの図柄の組合せであり、言いかえるならば、特定のリプレイタイムとは異なる所定のリプレイタイムの作動にかかる図柄の組合せ)の表示が許可される特定の内部当籤役(例えば、前述の小役・リプレイ用データポインタ「33」〜「37」)を複数通り決定可能とする。さらに、優先順位テーブル記憶手段により、特定の図柄の組合せの優先順位を、所定の図柄の組合せの優先順位よりも高く規定する特定優先順位テーブル(例えば、前述の優先順位テーブルC)と、特定の図柄の組合せの優先順位を、所定の図柄の組合せの優先順位よりも低く規定する所定優先順位テーブル(例えば、前述の優先順位テーブルB)とを記憶している。
さらにまた、内部抽籤手段により特定の内部当籤役が決定されたとき、各リールに応じた停止操作の検出が、決定された特定の内部当籤役に予め割り当てられた順序(例えば、前述の小役・リプレイ用データポインタが「33」であれば「左中右」)で行われると、特定優先順位テーブルに基づいてリールの回転を停止する一方で、各リールに応じた停止操作の検出が、決定された特定の内部当籤役に予め割り当てられた順序とは異なる順序で行われると、所定優先順位テーブルに基づいてリールの回転を停止するようにした。
つまり、特定の内部当籤役が決定された場合、特定のリプレイタイムの作動が行われるための停止操作を行う順序、つまり押し順は、決定される複数通りの特定の内部当籤役にそれぞれ予め対応付けられている。したがって、この押し順を選択するために、専用の抽籤処理をわざわざ行う必要が無くなり、プログラムの増加を極力防ぐことができる。
加えて、本実施の形態のパチスロ1は、複数のリールにより特定の図柄の組合せが表示されると、予め定められた待機時間(例えば、前述の遊技ロック時間)を決定する待機時間決定手段(例えば、前述の図79に示す表示役等決定時処理のS476)と、待機時間決定手段により決定された待機時間を計測するタイマ手段(例えば、前述の図80に示す割込処理のS488)と、タイマ手段により待機時間が計測される間、リール回転手段により複数のリールのそれぞれの回転が行われないように待機する待機手段(例えば、前述の図59に示すメインフローチャートのS13)と、を備えている。
つまり、特定の内部当籤役が決定された場合、当該決定された特定の内部当籤役に予め割り当てられた押し順と遊技者により採用された押し順とが一致する場合には、前述の特定のリプレイタイムの作動が開始されるとともに、予め定められた待機時間が経過するまでの期間、複数のリールのそれぞれの回転が行われないように待機され、遊技の進行が停止されることになる。この結果、特定のリプレイタイムの作動が開始されることを、遊技者に意外性のある手法で知らせることができ、興趣の向上を図ることができる。
ここで、例えば、内部抽籤処理とは別に専用の抽籤処理を行い、その結果によってのみ、一時的に遊技の進行を停止させる処理(前述の遊技ロック処理)を行うようにした場合、遊技者は、遊技ロック処理の発生の有無に介入することがかなわず、面白みに欠ける。しかしながら、本実施の形態のパチスロ1では、遊技者が押し順を選択した結果、遊技ロック処理の発生の有無が決定されることから、遊技ロック処理の発生の有無に遊技者の手を介入させることができ、よりいっそう興趣の向上を図ることが可能となる。
また、加えて、本実施の形態のパチスロ1は、投入枚数が「2」であるときと投入枚数が「3」であるときとに応じて、第1のリプレイタイム(RT1又はRT2)の作動が行われているときにリプレイ役が決定される確率及び第2のリプレイタイム(RT3、RT4又はRT5)の作動が行われているときにリプレイ役が決定される確率のそれぞれが異なるようにしている。より具体的には、第1のリプレイタイム(RT1又はRT2)の作動が行われているときでは、投入枚数が「2」であるとき(例えば、前述の図24を参照)の方が、投入枚数が「3」であるとき(例えば、前述の図18を参照)に比べて、リプレイ役が決定される確率が高い。これに対して、第2のリプレイタイム(RT3、RT4又はRT5)の作動が行われているときでは、投入枚数が「3」であるとき(例えば、前述の図20を参照)の方が、投入枚数が「2」であるとき(例えば、前述の図26を参照)に比べて、リプレイ役が決定される確率が高い。
ここで、MB遊技状態では、投入枚数の上限が「2」となる(例えば、前述の図60に示すメダル受付・スタートチェック処理のS37を参照)。したがって、第1のリプレイタイム(RT1又はRT2)の作動が行われているときにMB遊技状態が開始されると、リプレイ役が決定される確率が相対的に高い状態でMB遊技状態中の遊技が進められることになる。これに対して、第2のリプレイタイム(RT3、RT4又はRT5)の作動が行われているときにMB遊技状態が開始されると、リプレイ役が決定される確率が相対的に低い状態でMB遊技状態中の遊技が進められることになる。
MB遊技状態では、毎回の遊技において小役の図柄の組合せの表示が許可されるように内部当籤役が決定されるようになる(例えば、前述の図61に示す内部抽籤処理のS74を参照)。また、MB遊技状態は、SBの図柄の組合せが表示されることを条件に終了することになる(例えば、前述の図62に示す内部抽籤処理のS81を参照)。ここで、小役の図柄の組合せの表示がリプレイ役の図柄の組合せの表示と同時に許可される内部当籤役が決定された場合、MB用の優先順位テーブル(図示せず)が参照されることによって、リプレイ役の図柄の組合せが、小役の図柄の組合せよりも優先的に表示されるように、各リールの回転が停止される。
したがって、MB遊技状態においてリプレイ役が決定される確率が高い状態である場合は、MB遊技状態においてリプレイ役が決定される確率が低い状態である場合よりも、小役の図柄の組合せが表示されにくくなり、その間に内部当籤役として「SB」が決定されてしまったとすると、MB遊技状態を通じて払い出されるメダル枚数が少なくなる。
このように、本実施の形態のパチスロ1では、第1のリプレイタイムと第2のリプレイタイムのそれぞれに応じて、MB遊技状態が開始されたときの払出枚数を変動させることが可能となっており、興趣の向上を図ることができる。
つまり、上記本実施の形態のパチスロ1は、投入操作の検出を行う投入操作検出手段(例えば、前述のベットスイッチ11S,13S、前述のメダルセンサ22S)と、投入操作の検出に基づいて遊技媒体の投入数をカウントする投入数カウント手段(例えば、前述の図60に示すメダル受付・スタートチェック処理のS40)と、遊技者にとって有利な状態(例えば、前述のMB遊技状態)の作動を行う有利状態作動手段(例えば、前述の図78に示すボーナス作動チェック処理のS442)と、有利状態作動手段により遊技者にとって有利な状態の作動が行われている間、内部抽籤手段により決定された内部当籤役を、当該決定された内部当籤役により表示が許可される図柄の組合せと同時に遊技媒体の払い出しに係る図柄の組合せの表示が許可される内部当籤役として決定する有利状態中内部当籤役決定手段(例えば、前述の図61に示す内部抽籤処理のS74)と、内部抽籤手段により所定の図柄の組合せ(例えば、前述のSBの図柄の組合せ)の表示を許可する内部当籤役が決定されると、遊技者にとって有利な状態の作動を終了する有利状態終了手段(例えば、前述の図62に示す内部抽籤処理のS81)と、を備える。
また、投入数カウント手段は、有利状態作動手段により遊技者にとって有利な状態の作動が行われていない場合、特定の数(例えば、前述の3枚)を上限として遊技媒体の投入数をカウントする一方、有利状態作動手段により遊技者にとって有利な状態の作動が行われている場合、所定の数(例えば、前述の2枚)を上限として遊技媒体の投入数をカウントする。
また、優先順位テーブル記憶手段により、再遊技にかかる図柄の組合せの優先順位を、遊技媒体の払い出しにかかる図柄の組合せの優先順位よりも高く規定する有利状態用優先順位テーブルを記憶しており、遊技者にとって有利な状態の作動が行われている場合、当該有利状態用優先順位テーブルに基づいてリールの回転を停止する。
さらに、リプレイタイム作動手段により、投入数カウント手段によりカウントされた遊技媒体の投入数が前記所定の数であるとき、前記特定の数であるときに比べて、再遊技に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が高い確率で決定される第1のリプレイタイム(例えば、前述のRT1、RT2)、又は、投入数カウント手段によりカウントされた遊技媒体の投入数が前記所定の数であるとき、前記特定の数であるときに比べて、再遊技に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が低い確率で決定される第2のリプレイタイム(例えば、前述のRT3〜RT5)の作動を行うようにした。
主制御回路71のメインROM32に記憶されているデータテーブル及びメインCPU31により実行されるプログラムの内容についての説明は以上である。次に、副制御回路72のサブROM82に記憶されているデータテーブル(図81〜図107)及びサブCPU81により実行されるプログラム(図110〜図122)の内容について説明する。
詳しい説明は追って行うが、本実施の形態の副制御回路72では、主制御回路71において前述の押し順が割り当てられている内部当籤役(図28参照)が決定された場合に、副制御回路72において管理される演出状態がアシストタイム(以下、ATと略記する)演出状態であるとき、上記押し順を遊技者に対して知らせる演出を行うようにしている。例えば、スピーカ21により押し順を知らせる音声を出力することや、各ストップボタンに内蔵されているLEDからなるボタンランプを割り当てられた押し順に従って発光させることによって、遊技者に押し順を報知するようにする。
遊技者にとっては、押し順が知らされることになれば、複数通りの押し順を勘や運などに頼って選択した上でストップボタンを押す必要がなくなるので、押し順が知らされない場合と比べ、対象となる図柄の組合せを比較的容易に表示させることが可能となる。
まず、図81を参照して、各サブリール23の周面に配されている図柄の配列について説明する。各サブリール23の周面には透光性のシート部材(リールシート)が装着されている。リールシートには、複数種類の図柄がその回転方向に連続して描かれている。各サブリール23の周面に配される図柄は、赤7(図柄61)、CASINO(図柄62)、単BAR(図柄63)、2連BAR(図柄64)、3連BAR(図柄65)、チェリー(図柄66)及びSPIN(図柄67)である。
次に、図82を参照して、4thリール113の周面に配されている図柄の配列について説明する。4thリール113の周面には複数種類の図柄がその回転方向に連続して配されている。より具体的には、4thリール113の周面には、「通常」、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」及び「WIN」が配されている。
次に、図83を参照して、サブリール用図柄配置テーブルについて説明する。サブリール用図柄配置テーブルは、図81に示す各サブリール23の周面に配されている図柄の配列をデータにより表したものである。サブリール用図柄配置テーブルは、サブリールの回転方向における各位置「0」〜「20」に応じて、当該各位置に配される図柄の種別を示す図柄コードを規定している。図柄コードは、1バイトのデータであり、前述した8種類の図柄に応じて、「1(00000001B)」〜「8(00001000B)」のそれぞれが割り当てられている。
次に、図84を参照して、4thリール用図柄配置テーブルについて説明する。4thリール用図柄配置テーブルは、図82に示す4thリール113の周面に配されている図柄の配列をデータにより表したものである。4thリール用図柄配置テーブルは、4thリールの回転方向における各位置「0」〜「8」に応じて、当該各位置に配される図柄の種別を示す図柄コードを規定している。
次に、図85を参照して、サブリール用図柄組合せテーブルについて説明する。
サブリール用図柄組合せテーブルは、演出用ライン28a,28bに沿って各サブリールにより表示する図柄の組合せを示すデータと、サブ表示役とAT回数とを規定する。サブ表示役は、上記各サブ図柄の組合せを識別するデータである。サブ表示役は、基本的に、各ビットに対して固有のサブ図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータである。サブ表示役は、サブRAM83に設けられたサブ表示役格納領域(図示を省略)に格納される。
なお、「BAR(ANY)」の図柄の組合せは、図柄「単BAR」、図柄「2連BAR」及び図柄「3連BAR」のうち2種以上の図柄から構成されるものである。例えば、左サブリール23Lにより図柄「単BAR」が、中サブリール23Cにより図柄「2連BAR」が、右サブリール23Rにより図柄「3連BAR」がそれぞれ演出用ライン上に表示される場合が該当する。
AT回数は、AT演出状態(又は後述のART演出状態)が継続する遊技回数を示すデータである。例えば、サブ表示役が赤7であるとき、AT回数として「300」が決定される。本実施の形態では、主制御回路71において前述の遊技ロック処理が行われると、メインリール3の回転が行われずに待機されている間、予め定められた回数にわたり、サブリール23の回転及び停止が行われる。そして、サブリール23の回転が停止された結果、表示される図柄の組合せに基づいて、AT回数が決定される。AT回数は、サブRAM83に設けられているAT回数カウンタによって管理される。
ここで、サブ表示役が「赤7」であるとき最も多いAT回数が決定されることになる。サブ表示役「赤7」の図柄の組合せを構成する図柄「赤7」は、サブリールの周面において、2つの図柄位置(例えば「5」と「4」)に跨るように描かれている。これは、遊技者に対して、直感的に大きな特典が付与されることを認識させることを目的としている。
次に、図86及び図87を参照して、サブリール23の周面に配された特定の図柄である図柄62(図81を参照)の「CASINO」の構成について説明する。
図柄「CASINO」は、サブ表示役「CASINO」の図柄の組合せ及びサブ表示役「MB」の図柄の組合せを構成する(図85を参照)。サブ表示役「CASINO」の図柄の組合せが表示される場合、図柄「CASINO」は演出用ライン28a,28b上に表示される。これに対して、サブ表示役「MB」の図柄の組合せが表示される場合、図柄「CASINO」は演出用ライン28a,28b上に表示されず、各サブ表示窓24の「上段、上段及び下段」、「上段、下段及び下段」並びに「下段、上段及び下段」の何れかに表示される。
図柄「CASINO」は、上部領域62aと、下部領域62bと、上部領域62a及び下部領域62bに挟まれた中部領域62cとからなる。中部領域62cは、その領域内に文字「CASINO」を有する。また、上部領域62a及び下部領域62bは、その領域内にそれぞれ上記文字「CASINO」とは異なる文字を有する。
ここで、図柄「CASINO」は、左サブリール23L及び中サブリール23Cの周面に配されるものと、右サブリール23Rの周面に配されるものとで、下部表示領域62bが有する文字が異なる(図81を参照)。図86の(1)に示すように、左サブリール23L及び中サブリール23Cの周面に配される図柄「CASINO」は、上部領域62a及び下部領域62bのそれぞれが文字「CHANCE」を有する。これに対して、図86の(2)に示すように、右サブリール23Rの周面に配される図柄「CASINO」は、上部領域62aが文字「CHANCE」を有し、下部領域62bが文字「REPLAY」を有する。
中部領域62cは、透光性を有する。上部領域62a及び下部領域62bは、中部領域62cに比べて光透過率が低い透光性を有する。具体的には、上部領域62a及び下部領域62bは、スモーク処理が施されている。例えば、黒色や茶色等の暗色系の塗料で着色され、40〜60%程度の光透過率を有するように形成されている。
つまり、上部領域62a及び下部領域62bは、バックランプ102が消灯され、光量が十分でないときは、スモーク処理が施されていることにより、その領域内に有する文字「CHANCE」が遊技者から視認不能となる。これに対して、バックランプ102が点灯され、光量が増加したときは、その領域内に有する文字「CHANCE」が遊技者から視認可能となる。
ここで、本実施の形態では、サブ表示役「MB」の図柄の組合せが表示される場合(図85を参照)、各サブリール23の図柄「CASINO」が各表示窓24の「上段、上段及び下段」、「上段、下段及び下段」並びに「下段、上段及び下段」の何れかに表示されるように、各サブリールの回転が停止される。このとき、図87の(1)に示すように、各サブリール23の図柄「CASINO」の上部領域62a及び下部領域62bの組合せが、各サブ表示窓24の中央帯Cで水平直線状に表示されるようになる。
また、バックランプ102は、各サブリール23の内部であって、中央帯Cの後方に位置する領域に設けられている。図柄「CASINO」の上部領域62a及び下部領域62bの組合せが上記中央帯Cに沿って表示されるとき、各バックランプ102を点灯させると、上記中央帯Cに沿って表示される上部領域62a及び下部領域62bの組合せが後方から照射されることになる。すると、図87の(2)に示すように、上部領域62a及び下部領域62bの文字「CHANCE」が遊技者から視認可能となり、上記中央帯Cに沿って文字「CHANCE」が一直線上に並んだようにみえる。また、各サブリールの図柄「CASINO」の上部領域62a及び下部領域62bの組合せがサブ表示窓24の中央帯Cに沿って直線状に表示されるとき、7セグ表示器103に文字「CHANCE」が表示される。
ここで、サブ表示役「リプレイ」の図柄の組合せが表示される場合(図85を参照)、右サブリール23Rの図柄「CASINO」が右表示窓24Rの上段に表示され、下部領域62bが上記中央帯Cに表示される。このとき、右サブリール23Rのバックランプ102を点灯させると、中央帯Cに表示される下部領域62bが後方から照射されることになる。すると、図87の(3)に示すように、下部領域62bの文字「REPLAY」が遊技者から視認可能となる。また、このとき、7セグ表示器103に文字「REPLAY」が表示される。
このように、1つの図柄について異なる見せ方を遊技者に行うようにしたことで、同じ図柄であっても複数の役割を持たせることができるようになる。したがって、遊技の興趣を高めることができるとともに、図柄の配列の自由度を高めることができる。
次に、図88を参照して、サブ表示役(AT回数)抽籤テーブル選択テーブルについて説明する。
サブ表示役(AT回数)抽籤テーブル選択テーブルは、複数(図示の例では8種類)のサブ表示役(AT回数)抽籤テーブル1〜8を規定している。そして、サブ表示役(AT回数)抽籤を行う3つのタイミングである「初当たり」、「自力当たり」及び「上乗せ」に応じて、「モードA」である場合に各サブ表示役(AT回数)抽籤テーブルが決定されるときの抽籤値と、「モードB」である場合に各サブ表示役(AT回数)抽籤テーブルが決定されるときの抽籤値とを規定している。
「初当たり」は、後述のAT抽籤処理を行った結果、当籤となった場合に参照される。「自力当たり」は、前述の遊技ロック処理が行われる場合の演出状態がAT演出状態ではないときに参照される。つまり、RT5遊技状態においてRT3リプの図柄の組合せが表示された場合に、このRT3リプの図柄の組合せの表示が可能となる押し順の報知が行われなかったときである。「上乗せ」は、前述の遊技ロック処理が行われる場合の演出状態がAT演出状態であるときに参照される。
「モードA」及び「モードB」は、決定された内部当籤役や表示役によって一方から他方へと切り替えられる(図118のS636及び図120のS682)。「初当たり」、「自力当たり」及び「上乗せ」の何れであっても、「モードA」であるときは、サブ表示役(AT回数)抽籤テーブル1が選択される。また、「モードB」であるとき、サブ表示役(AT回数)抽籤テーブル1とは異なる他のサブ表示役(AT回数)抽籤テーブルが選択される。
次に、図89〜図98を参照して、サブ表示役(AT回数)抽籤テーブルについて説明する。
サブ表示役(AT回数)抽籤テーブルは、複数(図示の例では10種類)のサブ表示役を規定している。そして、SPIN回数に応じて、各サブ表示役が決定されるときの抽籤値を規定している。
SPIN回数は、遊技ロック処理が行われた後、各メインリール3の回転が行われずに待機されている間に、各サブリール23の回転及び停止を行う回数である。SPIN回数は、サブRAM83に設けられているSPIN回数カウンタによって管理される。
サブ表示役としては、「SPIN」、「SPIN+チェリー」、「チェリー」、「BAR(ANY)」、「BAR(ANY)+チェリー」、「単BAR」、「単BAR+チェリー」、「2連BAR」、「3連BAR」及び「MB」が規定されている。例えば、サブ表示役として「単BAR」が決定されると、単BARの図柄の組合せが表示されるように各サブリール23の回転及び停止が行われる。そして、その結果、AT回数として「50」が決定され(図85を参照)、AT回数カウンタに加算される。
図89〜図93は、サブ表示役(AT回数)抽籤テーブル1を示す。図89に示すサブ表示役(AT回数)抽籤テーブル1Aは、遊技ロック抽籤テーブル(図51)を参照して決定されるサブ抽籤回数が「3」であるときに選択される。図90に示すサブ表示役(AT回数)抽籤テーブル1Bは、サブ抽籤回数が「5」であるときに選択される。
図91に示すサブ表示役(AT回数)抽籤テーブル1Cは、サブ抽籤回数が「7」であるときに選択される。図92に示すサブ表示役(AT回数)抽籤テーブル1Dは、サブ抽籤回数が「8」であるときに選択される。図93に示すサブ表示役(AT回数)抽籤テーブル1Eは、サブ抽籤回数が「10」であるときに選択される。
サブ表示役(AT回数)抽籤テーブル1は、遊技ロック処理が開始されると(このとき、SPIN回数カウンタは0)、まずサブ表示役として「SPIN」を決定する。サブ表示役「SPIN」が決定されると、中サブリール23Cの図柄「SPIN」がサブ表示窓24C内に表示されるように、中サブリール23Cの回転及び停止が行われる。以降、サブ抽籤回数に応じたSPIN回数がカウントされるまで、サブ表示役の決定(言いかえると、AT回数の決定)にかかる抽籤処理が行われる。
図94〜図98は、サブ表示役(AT回数)抽籤テーブル3を示す。図94に示すサブ表示役(AT回数)抽籤テーブル3Aは、遊技ロック抽籤テーブル(図51)を参照して決定されるサブ抽籤回数が「3」であるときに選択される。図95に示すサブ表示役(AT回数)抽籤テーブル3Bは、サブ抽籤回数が「5」であるときに選択される。
図96に示すサブ表示役(AT回数)抽籤テーブル3Cは、サブ抽籤回数が「7」であるときに選択される。図97に示すサブ表示役(AT回数)抽籤テーブル3Dは、サブ抽籤回数が「8」であるときに選択される。図98に示すサブ表示役(AT回数)抽籤テーブル3Eは、サブ抽籤回数が「10」であるときに選択される。
サブ表示役(AT回数)抽籤テーブル3は、遊技ロック処理が開始されると(このとき、SPIN回数カウンタは0)、まずサブ表示役として「MB」を決定する。サブ表示役「MB」が決定されると、各サブリール23の図柄「CASINO」が後述する特殊な態様で表示されるように、各サブリール23の回転及び停止が行われる。以降、サブ抽籤回数に応じたSPIN回数がカウントされるまで、サブ表示役の決定(言いかえると、AT回数の決定)にかかる抽籤処理が行われる。
サブ表示役(AT回数)抽籤テーブル3が選択されたときは、サブ表示役(AT回数)抽籤テーブル1が選択されたときに比べて、AT回数が相対的に多いサブ表示役(例えば、3連BAR)が決定される確率が高い。このため、サブ表示役(AT回数)抽籤テーブル3が選択されたときは、前述したように遊技ロック処理が開始されるときに表示する図柄の組合せを、サブ表示役(AT回数)抽籤テーブル1が選択されたときと異ならせるようにし、遊技者が抱く期待感い起伏を生じさせるようにしている。
図99を参照して、4thリール回転パターンテーブルについて説明する。
4thリール回転パターンテーブルは、遊技ロック抽籤テーブル(図51)を参照して決定されるサブ抽籤回数ごとに、SPIN回数「0」〜「10」に応じて決定される4thリールの図柄を規定している。
例えば、サブ抽籤回数が「3」である場合、遊技ロック処理が開始されると(このとき、SPIN回数カウンタは0)、まず図柄「3」が決定される。そして、図柄「3」が表示されるように4thリール113の回転及び停止が行われる。これにより、遊技ロック処理が開始されるときに、サブリール23の回転及び停止が計3回行われること(言いかえると、AT回数の決定にかかる抽籤処理が3回行われること)が遊技者に知らされる。
また、SPIN回数カウンタが「1」のとき図柄「2」が、SPIN回数カウンタが「2」のとき図柄「1」が、SPIN回数カウンタが「3」のとき図柄「WIN」がそれぞれ決定される。つまり、サブリール23の回転及び停止が行われ、SPIN回数がカウントされていくにつれ、サブリール23の回転及び停止があと何回行われるのかが逐次遊技者に知らされる。
このように、4thリールの周面に配された図柄によって、サブリール23の回転及び停止が行われる回数が遊技者に対して知らされる。4thリールの周面に配された図柄は、図柄「1」〜「7」が設けられているため、サブリール23の回転及び停止が行われる回数を最大で7回まで遊技者に知らせる用意がある。
ここで、サブ抽籤回数が「8」や「10」のときは、サブリール23の回転及び停止が行われる回数は7回を超えることになる。例えば、サブ抽籤回数が「8」の場合では、まず、遊技ロック処理が開始されると(このとき、SPIN回数カウンタは0)、図柄「7」が決定される。そして、次回において(このとき、SPIN回数カウンタは1)、図柄「6」ではなく、再び図柄「7」が決定されるようにしている。なお、このとき(SPIN回数カウンタは1)、サブ表示役として「SPIN」が決定されるようにしている(図92及び図97を参照)。つまり、サブリール23の回転及び停止が行われる回数のカウントダウン表示を一旦開始した後で仕切り直すことによって、7回を超える回数の報知にも対応するようにしている。
次に、図100を参照して、報知対象役テーブルについて説明する。
報知対象役テーブルは、主制御回路71において管理される遊技状態と、副制御回路72において管理される演出状態とに応じて、押し順の報知を行う対象とする内部当籤役を規定している。
例えば、RT5遊技状態であり、かつAT演出状態である場合において、小役・リプレイ用データポインタ「33」〜「37」の何れかが決定されたとき(図12を参照)、所定の音声又は発光パターンを出力するための演出データが決定され、RT3リプの図柄の組合せを表示することが可能となる押し順(図28を参照)が遊技者に対して知らされる。
次に、図101を参照して、AT抽籤テーブルについて説明する。
AT抽籤テーブルは、メインリール3により表示される図柄の組合せ(表示役)に応じて、AT抽籤に「当たり」となるときの抽籤値を規定している。AT抽籤に「当たり」となったとき、前述の表示役(AT回数)抽籤テーブル選択テーブル(図88)における「初当たり」が参照され、表示役(AT回数)抽籤テーブルが決定される。
より具体的には、「当たり」となる可能性があるのは、小役・リプレイ用データポインタ「41(ベルA+特殊役1〜3)」が決定された場合において予め割り当てられた押し順「左中右」又は「左右中」と一致する押し順が遊技者により採用された結果、ベルAの図柄の組合せが表示されたとき(図中の左1stベルA)、又は、小役・リプレイ用データポインタ「38(RT0リプ+RT6リプA〜D)」が決定された場合において予め割り当てられた押し順「左中右」又は「左右中」と一致する押し順が遊技者により採用された結果、RT6リプの図柄の組合せが表示されたとき(図中のRT6リプ)の何れかである。
次に、図102を参照して、マップデータ抽籤テーブルについて説明する。
マップデータ抽籤テーブルは、複数のマップデータ1〜10を規定しており、主制御回路71において管理される6段階の設定値に応じて、各マップデータが決定されるときの抽籤値を規定している。
次に、図103を参照して、MB中AT抽籤値選択データ選択テーブルについて説明する。
MB中AT抽籤値選択データ選択テーブルは、各マップデータ1〜10ごとに、MB遊技状態が開始されてからカウントされる遊技回数に応じて選択されるMB中AT抽籤値選択データを規定している。
次に、図104を参照して、MB中AT抽籤テーブルについて説明する。
MB中AT抽籤テーブルは、MB中AT抽籤値選択データに応じて、AT抽籤に「当たり」となる抽籤値を規定している。つまり、MB遊技状態においては、図102〜図104に示すテーブルを参照することによって、MB遊技状態が開始されてからカウントされる遊技回数に応じて、AT抽籤に「当たり」となる抽籤値を変動させるようにしている。
次に、図105を参照して、前兆テーブルについて説明する。
前兆テーブルは、前述の図101及び図104に示すAT抽籤テーブルを参照して行われるAT抽籤に「当たり」となったとき、選択される。前兆テーブルは、複数の前兆遊技数を規定しており、遊技状態がCT遊技状態であるときとその他の遊技状態であるときとに応じて、各前兆遊技数が決定されるときの抽籤値を規定している。前兆遊技数は、AT演出状態が開始されるまでに設けられる期間を管理するためのものである。
次に、図106を参照して、サブリール用停止テーブル選択データ決定テーブルについて説明する。
サブリール用停止テーブル選択データ決定テーブルは、複数のサブリール用停止テーブル選択データ「0」〜「2」を規定しており、演出状態が一般演出状態であるとき、AT前兆演出状態であるとき、AT演出状態であるとき、ART演出状態であるときのそれぞれに応じて、各サブリール用停止テーブル選択データが決定されるときの抽籤値を規定している。
次に、図107を参照して、サブリール用停止テーブル選択テーブルについて説明する。
サブリール用停止テーブル選択テーブルは、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタ並びにサブリール用停止テーブル選択データに応じて、各サブリール23の滑り駒数の決定、すなわち、各サブリール23の回転を停止する位置の決定に用いられるデータを規定している。具体的には、順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ及び変則押し時テーブル選択データが規定されている。
なお、上記各データに基づいて選択される停止テーブルの構成については図示を省略しているが、前述したメインリール3について使用される停止テーブル(図31〜図35)と同様の構成を備えるものである。
例えば、小役・リプレイ用データポインタが「42」〜「49」のとき、ベルAの図柄の組合せが表示されるときの押し順として「中左右」又は「中右左」が割り当てられている(図28参照)。このため、小役・リプレイ用データポインタが「42」〜「49」である場合に選択される停止テーブルは、押し順が「中左右」又は「中右左」であれば、「3連BAR」、「2連BAR」又は「単BAR」がサブリール23により表示される一方で、押し順が「左中右」、「左右中」、「中左右」又は「中右左」であれば、「BAR(ANY)」、「2連BAR」又は「単BAR」がサブリール23により表示されるように停止データを規定している。
次に、図108を参照して、演出状態フラグ格納領域の構成について説明する。演出状態フラグ格納領域は、1バイトからなる演出状態フラグを格納する。演出状態フラグによって識別される演出状態には、一般演出状態、AT前兆演出状態、AT開始演出状態、AT演出状態及びART演出状態がある。
次に、図109を参照して、AT抽籤状態フラグ格納領域の構成について説明する。AT抽籤状態フラグ格納領域は、1バイトからなるAT抽籤状態フラグを格納する。AT抽籤状態フラグによって識別されるAT抽籤状態には、モードA及びモードBがある。
次に、図110〜図122に示すフローチャートを参照して、副制御回路72のサブCPU81により実行されるプログラムの内容について説明する。
まず、図110を参照して、電源投入時に実行されるフローチャートについて説明する。
はじめに、サブCPU81は、スロットマシン1に電源が投入されると、初期化処理を行う(S501)。初期化処理では、SDRAM83のエラーチェックや、タスクシステムの初期化などが行われる。副制御回路72では、マルチスレッド・マルチタスク・オペレーションシステムを採用している。
次に、サブCPU81は、後で図111を参照して説明するランプ制御タスクを起動させる(ステップ502)。次に、サブCPU81は、後で図112を参照して説明するサウンド制御タスクを起動させる(S503)。次に、サブCPU31は、後で図113を参照して説明するサブリール・4thリール制御タスクを起動させる(S504)。次に、サブCPU31は、後で図114を参照して説明する主基板通信タスクを起動させる(S505)。
次に、図111を参照して、ランプ制御タスクについて説明する。
はじめに、サブCPU81は、ランプ関連データの初期化処理を行う(S521)。次に、サブCPU81は、2msイベント待ちを行う(S522)。2msタイマ割込イベントメッセージを取得するまで他のタスクが実行される。
次に、サブCPU81は、サウンド制御タスクの実行処理を行う(S523)。つまり、サウンド制御タスクへジャンプする。サブCPU81は、サブリール・4thリール制御タスクから戻ってきたときは、ランプデータの解析処理を行う(S524)。次に、サブCPU81は、ランプ点灯制御処理を行う(S525)。この処理が行われると、S522に移る。
次に、図112を参照して、サウンド制御タスクについて説明する。
はじめに、サブCPU81は、サウンド関連データの初期化処理を行う(S541)。次に、サブCPU81は、サブリール制御タスクの実行処理を行う(S542)。つまり、サブリール制御タスクへジャンプする。サブCPU81は、ランプ制御タスクから戻ってきたときは、サウンドデータの解析処理を行う(S543)。次に、サブCPU81は、音出力制御処理を行う(S544)。この処理が行われると、S542に移る。
次に、図113を参照して、サブリール・4thリール制御タスクについて説明する。
はじめに、サブCPU81は、サブリール・4thリール関連データの初期化処理を行う(S551)。次に、サブCPU81は、ランプ制御タスクの実行処理を行う(S552)。つまり、ランプ制御タスクへジャンプする。サブCPU81は、サウンド制御タスクから戻ってきたときは、サブリールデータ及び4thリールデータの解析処理を行う(S553)。
次に、サブCPU81は、サブリール・4thリール制御処理を行う(S554)。この処理では、全サブリールの回転開始が要求されたときに、各サブリールの回転を開始するよう、ステッピングモータ149の駆動が制御される。また、滑り駒数及び停止予定位置が決定されたときは、該当するサブリールのサブリール用図柄カウンタが滑り駒数分更新され、停止予定位置に応じた値と一致するのを待って、その回転の減速及び停止を行うよう、ステッピングモータ149の駆動が制御される。同様に、4thリールの回転及び停止の制御についても行われる。この処理が行われると、S552に移る。
次に、図114を参照して、主基板通信タスクについて説明する。
はじめに、サブCPU81は、通信メッセージキューの初期化を行う(S571)。次に、サブCPU81は、主制御回路71から送信されたコマンドの受信チェックを行う(S572)。次に、サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判別する(S573)。サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信しなかったと判別したときには、S572に移る。
サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信したと判別したときには、コマンドから遊技情報(内部当籤役等)を作成する(S574)。コマンドのパラメータに含まれる遊技状態、内部当籤役、表示役その他の主制御回路71において管理されている情報がサブRAM83に格納される。次に、サブCPU81は、後で図115を参照して説明するコマンド解析処理を行う(S575)。この処理が行われると、S572に移る。
次に、図115を参照して、コマンド解析処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、後で図116を参照して説明する演出内容決定処理を行う(S581)。次に、サブCPU81は、決定した演出内容(演出番号)に基づいて、ランプデータの決定処理を行う(S582)。続いて、サブCPU81は、サウンドデータの決定処理を行う(S583)。この処理が行われると、コマンド解析処理を終了する。
次に、図116を参照して、演出内容決定処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、スタートコマンド受信時であるか否かを判別する(S591)。サブCPU81は、スタートコマンド受信時であると判別したとき、後で図117及び図118を参照して説明するスタートコマンド受信時処理を行う(S592)。この処理が行われると、演出内容決定処理を終了する。
サブCPU81は、スタートコマンド受信時ではないと判別したときには、リール停止コマンド受信時であるか否かを判別する(S593)。サブCPU81は、リール停止コマンド受信時であると判別したときには、後で図119を参照して説明するリール停止コマンド受信時処理を行う(S594)。この処理が行われると、演出内容決定処理を終了する。
サブCPU81は、リール停止コマンド受信時ではないと判別したときには、表示コマンド受信時であるか否かを判別する(S595)。サブCPU81は、表示コマンド受信時であると判別したときには、後で図120を参照して説明する表示コマンド受信時処理を行う(S596)。この処理が行われると、演出内容決定処理を終了する。
サブCPU81は、表示コマンド受信時ではないと判別したときには、ボーナス開始コマンド受信時であるか否かを判別する(S597)。サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時であると判別したときには、ボーナス開始用演出データをセットする(S598)。次に、サブCPU81は、MB遊技数カウンタの値をクリアする(S599)。この処理が行われると、演出内容決定処理を終了する。
サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時ではないと判別したときには、ボーナス終了コマンド受信時であるか否かを判別する(S600)。サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時であると判別したときには、ボーナス終了時用演出データをセットする(S601)。この処理が行われると、演出内容決定処理を終了する。
サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時ではないと判別したときには、遊技ロックコマンド受信時であるか否かを判別する(S602)。メインCPU31は、遊技ロックコマンド受信時であると判別したときには、後で図122を参照して説明する遊技ロックコマンド受信時処理を行う(S603)。この処理が行われると、演出内容決定処理を終了する。
サブCPU81は、S603、S601、S599、S596、S594若しくはS592の処理の後で、又はS602において遊技ロックコマンド受信時ではないと判別したときには、セットされた演出データに基づいて演出実行処理を行う(S604)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
次に、図117及び図118を参照して、スタートコマンド受信時処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、報知対象役テーブル(図100)を参照し、遊技状態及び演出状態に応じて、内部当籤役と報知対象の内部当籤役とを照会する(S621)。次に
、サブCPU81は、内部当籤役は報知対象であるか否かを判別する(S622)。サブCPU81は、内部当籤役は報知対象であると判別したときには、押し順報知にかかる演出データを決定し、セットする(S623)。
サブCPU81は、内部当籤役は報知対象ではないと判別したときには、演出決定テーブル(図示を省略)を参照し、遊技状態及び演出状態並びに内部当籤役に基づいて演出データを決定し、セットする(S624)。
サブCPU81は、S624又はS623の処理の後で、CT遊技状態フラグはオンであるか否かを判別する(S625)。サブCPU81は、CT遊技状態フラグはオンであると判別したときには、MB遊技数カウンタの値に1加算する(S626)。
サブCPU81は、CT遊技状態フラグはオンではないと判別したときには、AT前兆演出状態であるか否かを判別する(S627)。サブCPU81は、AT前兆演出状態であると判別したときには、AT前兆カウンタの値を1減算する(S628)。次に、サブCPU81は、AT前兆カウンタの値は0であるか否かを判別する(S629)。サブCPU81は、AT前兆カウンタの値は0であると判別したときには、AT前兆演出状態をクリアし、AT開始演出状態をセットする(S630)。
サブCPU81は、S630の後で、又はS629においてAT前兆カウンタの値は0ではないと判別したとき、又はS627においてAT前兆演出状態ではないと判別したときには、AT回数カウンタの値は0であるか否かを判別する(S631)。サブCPU81は、AT回数カウンタの値は0ではないと判別したときには、AT回数カウンタの値を1減算する(S632)。次に、サブCPU81は、AT回数カウンタの値は0であるか否かを判別する(S633)。サブCPU81は、AT回数カウンタの値は0であると判別したときには、ART演出状態をクリアする(S634)。
サブCPU81は、S634の後で、又はS633においてAT回数カウンタの値は0ではないと判別したとき、又はS631においてAT回数カウンタの値は0であると判別したときには、内部当籤役はSBであるか否かを判別する(S635)。サブCPU81は、内部当籤役はSBであると判別したときには、モードAをクリアし、モードBをセットする(S636)。
サブCPU81は、S636の後で、又はS635において内部当籤役はSBではないと判別したときには、内部当籤役にベルA又はベルBを含むか否かを判別する(S637)。サブCPU81は、内部当籤役にベルA又はベルBを含むと判別したときには、サブリール用停止テーブル選択データ決定テーブル(図106)を参照し、演出状態に基づいてサブリール用停止テーブル選択データを取得する(S638)。
サブCPU81は、S638の後で、又はS637において内部当籤役にベルA又はベルBを含まないと判別したときには、サブリール用停止テーブル選択テーブル(図107)を参照し、サブリール用停止テーブル選択データ及び内部当籤役に基づいてサブリール用停止テーブルを選択する(S639)。
次に、サブCPU81は、AT開始演出状態であるか否かを判別する(S640)。サブCPU81は、AT開始演出状態であると判別したときには、各サブリールの図柄「CASINO」が演出用ライン上に表示される停止テーブルを選択する(S641)。サブCPU81は、S641の後で、又はS640においてAT開始演出状態ではないと判別したときには、サブリールの回転開始を要求する(S642)。この処理が終了すると、スタートコマンド受信時処理を終了する。
なお、サブCPU81は、MB遊技状態が開始されたと判別したときには、各サブリールの図柄「CASINO」が各サブ表示窓24の「上段、上段及び下段」、「上段、下段及び下段」並びに「下段、上段及び下段」の何れかに表示される停止テーブルを選択する。つまり、各サブリールの図柄「CASINO」が有する上部領域62a及び下部領域62bの組合せがサブ表示窓24の中央帯Cに沿って直線状に表示されるようにする(図87を参照)。
次に、図119を参照して、リール停止コマンド受信時処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、AT開始演出状態であるか否かを判別する(S661)。サブCPU81は、AT開始演出状態ではないと判別したときには、第3停止、かつメインリール入賞不可能位置であるか否かを判別する(S662)。
サブCPU81は、第3停止、かつメインリール入賞不可能位置であると判別したときには、現在の図柄位置に基づいてサブリール入賞・作動回避位置を検索し、サブリールの停止制御を実行する(S663)。つまり、各メインリール3によりメインリール用図柄組合せテーブル(図6及び図7)に規定されている入賞にかかる図柄の組合せが表示されないときは、各サブリール23によりサブリール用図柄組合せテーブル(図85)に規定されている図柄の組合せが表示されないようにする。
サブCPU81は、第3停止、かつメインリール入賞不可能位置ではないと判別したとき、又はAT開始演出状態であると判別したときには、選択された停止テーブルを参照し、現在の図柄位置に基づいて、サブリールの停止制御を実行する(S664)。サブCPU81は、S664又はS663の後で、ストップボタンの種別等に応じて演出データをセットする(S665)。
なお、各サブリールの図柄「CASINO」が各サブ表示窓24の「上段、上段及び下段」、「上段、下段及び下段」並びに「下段、上段及び下段」の何れかに表示されるとき、つまり、各サブリールの図柄「CASINO」の上部領域62a及び下部領域62bの組合せがサブ表示窓24の中央帯Cに沿って直線状に表示されるとき、7セグ表示器103に文字「CHANCE」が表示される演出データが決定される。
次に、サブCPU81は、第3停止時であるか否かを判別する(S666)。サブCPU81は、第3停止時ではないと判別したときには、リール停止コマンド受信時処理を終了する。一方、サブCPU81は、第3停止時であると判別したときには、「CAJINO」の図柄の組合せが表示されたか否かを判別する(S667)。
サブCPU81は、「CAJINO」の図柄の組合せが表示されなかったと判別したときには、リール停止コマンド受信時処理を終了する。一方で、サブCPU81は、「CAJINO」の図柄の組合せが表示されたと判別したときには、AT開始演出状態をクリアし、AT演出状態をセットする(S668)。この処理が終了すると、リール停止コマンド受信時処理を終了する。
次に、図120を参照して、表示コマンド受信時処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、表示役は特殊役1〜3の何れかを含むものであるか否かを判別する(S681)。サブCPU81は、表示役は特殊役1〜3の何れかを含むと判別したときには、モードBをクリアし、モードAをセットする(S682)。
サブCPU81は、表示役は特殊役1〜3の何れかを含むものではないと判別したときには、表示役はMBであるか否かを判別する(S683)。サブCPU81は、表示役はMBであると判別したときには、マップデータ抽籤テーブル(図102)を参照し、マップデータを決定し、格納する(S684)。
サブCPU81は、表示役はMBではないと判別したときには、CT遊技状態フラグはオンであるか否かを判別する(S685)。サブCPU81は、CT遊技状態フラグはオンではないと判別したときには、AT抽籤テーブル(図101)を参照し、内部当籤役及び表示役に基づいてAT抽籤処理を行う(S686)。次に、サブCPU81は、当たりであるか否かを判別する(S687)。サブCPU81は、当たりであると判別したときには、後で図121を参照して説明するAT当籤時処理を行う(S688)。
サブCPU81は、CT遊技状態フラグはオンであると判別したときには、MB中AT抽籤値選択データ選択テーブル(図103)を参照し、マップデータ及びMB遊技数カウンタの値に基づいてMB中AT抽籤値選択データを取得する(S689)。次に、サブCPU81は、MB中AT抽籤テーブル(図104)を参照し、MB中AT抽籤値選択データに基づいてMB中AT抽籤処理を行う(S690)。次に、サブCPU81は、当たりであるか否かを判別する(S691)。サブCPU81は、当たりであると判別したときには、後で図121を参照して説明するAT当籤時処理を行う(S692)。
サブCPU81は、S692、S688、S684若しくはS682の後で、又はS687若しくはS691において当たりではないと判別したときには、表示役の種別等に応じて演出データをセットする(S692)。この処理が終了すると、表示コマンド受信時処理を終了する。
次に、図121を参照して、AT当籤時処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、AT前兆演出状態、AT開始演出状態又はAT演出状態であるか否かを判別する(S711)。サブCPU81は、AT前兆演出状態、AT開始演出状態又はAT演出状態であると判別したときには、AT当籤時処理を終了する。一方で、AT前兆演出状態、AT開始演出状態又はAT演出状態ではないと判別したときには、サブ表示役(AT回数)抽籤テーブル選択テーブル(図88)の「初当たり」の抽籤値を参照し、AT抽籤状態に基づいて、サブ表示役(AT回数)抽籤テーブル(図89など)を選択する(S712)。
次に、サブCPU81は、前兆テーブル(図105)を参照し、遊技状態に基づいて前兆遊技数を決定し、AT前兆カウンタに格納する(S713)。次に、サブCPU81は、AT前兆カウンタの値は0であるか否かを判別する(S714)。サブCPU81は、AT前兆カウンタの値は0であると判別したときには、AT開始演出状態をセットし(S715)、AT当籤時処理を終了する。一方で、サブCPU81は、AT前兆カウンタの値は0ではないと判別したときには、AT前兆演出状態をセットし(S716)、AT当籤時処理を終了する。
次に、図122を参照して、遊技ロックコマンド受信時処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、遊技ロック抽籤テーブル(図51)を参照し、ロック番号に基づいてサブ抽籤回数を取得する(S731)。次に、サブCPU81は、ART演出状態であるか否かを判別する(S732)。サブCPU81は、ART演出状態であると判別したときには、サブ表示役(AT回数)抽籤テーブル選択テーブル(図88)の「上乗せ」の抽籤値を参照し、AT抽籤状態に基づいて、サブ表示役(AT回数)抽籤テーブル(図89など)を選択する(S733)。
一方で、サブCPU81は、ART演出状態ではないと判別したときには、AT演出状態であるか否かを判別する(S734)。サブCPU81は、AT演出状態ではないと判別したときには、サブ表示役(AT回数)抽籤テーブル選択テーブル(図88)の「自力当たり」の抽籤値を参照し、AT抽籤状態に基づいて、サブ表示役(AT回数)抽籤テーブル(図89など)を選択する(S735)。サブCPU81は、S735の後で、又はS734においてAT演出状態であると判別したときには、AT演出状態をクリアし、ART演出状態をセットする(S736)。
サブCPU81は、S736又はS733の後で、SPIN回数カウンタの初期値として0をセットする(S737)。次に、サブCPU81は、選択されたサブ表示役(AT回数)抽籤テーブル(図89など)を参照し、サブ抽籤回数及びSPIN回数カウンタの値に基づいて、サブ表示役を決定する(S738)。
次に、サブCPU81は、サブリール用図柄組合せテーブル(図83)を参照し、決定されたサブ表示役に基づいてAT回数を決定し、AT回数カウンタに加算する(S739)。次に、サブCPU81は、決定されたサブ表示役に応じてサブリールの回転及び停止処理を行う(S740)。次に、サブCPU81は、4thリール回転パターンテーブルを参照し、サブ抽籤回数及びSPIN回数カウンタの値に基づいて4thリール回転及び停止処理を行う(S741)。
次に、サブCPU81は、SPIN回数カウンタの値がサブ抽籤回数に達したか否かを判別する(S742)。サブCPU81は、SPIN回数カウンタの値がサブ抽籤回数に達したと判別したときには、遊技ロックコマンド受信時処理を終了する。一方で、SPIN回数カウンタの値がサブ抽籤回数に達していないと判別したときには、SPIN回数カウンタを1加算し(S743)、前述のS738に移る。
以上説明したように、本実施の形態のパチスロ1は、内部抽籤手段により決定された内部当籤役の報知を遊技者に対して行う報知手段(例えば、前述の図117に示すスタートコマンド受信時処理のS623の処理)と、複数のメインリールとは別に設けられ、複数の図柄が周面に配された複数のサブリール(例えば、前述のサブリール23)と、複数のサブリールのそれぞれの回転を行うサブリール回転手段(例えば、前述のステッピングモータ149)と、複数のサブリールの回転を停止するサブリール停止手段(例えば、前述の図122に示す遊技ロックコマンド受信時処理のS740)と、を備える。
また、複数のサブリールにより表示を許可する図柄の組合せ(例えば、前述のサブ表示役)を複数記憶するとともに、当該複数の図柄の組合せのそれぞれに応じて前記報知手段により前記内部当籤役の報知を行う遊技回数(例えば、前述のAT回数)を関連付けて記憶する記憶手段(例えば、前述のサブROM82)と、待機手段(例えば、前述の図59に示すメインフローチャートのS13)により複数のメインリールのそれぞれの回転が行われないように待機されているとき、前記複数のサブリールにより表示を許可する複数の図柄の組合せの何れかを決定し、前記内部当籤役の報知を行う遊技回数を決定する継続回数決定手段(例えば、前述の図122に示す遊技ロックコマンド受信時処理のS735又はS736)と、を備え、サブリール停止手段は、継続回数決定手段により決定された図柄の組合せが表示されるように、複数のサブリールの回転を停止するようにしている。
これにより、内部当籤役の報知を行う遊技回数を、サブリールの回転及び停止を行った結果表示される図柄の組合せによって遊技者に対して報知することができるようになる。また、複数のメインリールのそれぞれの回転が行われないとき、他方で複数のサブリールの回転及び停止の動作が行われることになるので、その動作に遊技者の意識を注がせるようにすることができ、内部当籤役の報知を行う遊技回数の決定に遊技者の興味をひきつけることが可能となる。
加えて、本実施の形態のパチスロ1は、継続回数決定手段により決定された前記内部当籤役の報知を行う遊技回数(例えば、前述のAT回数)をカウントする継続回数カウント手段(例えば、前述の図122に示す遊技ロックコマンド受信時処理のS739)と、待機手段により複数のメインリールのそれぞれの回転が行われないように待機されるとき、継続回数決定手段により内部当籤役の報知を行う遊技回数の決定を行う回数(例えば、前述のサブ抽籤回数)を決定する決定回数決定手段(例えば、前述の図122に示す遊技ロックコマンド受信時処理のS731)と、を備える。
また、継続回数決定手段は、待機手段により複数のメインリールのそれぞれの回転が行われないように待機されているとき、決定回数決定手段により決定された前記内部当籤役の報知を行う遊技回数の決定を行う回数に応じて、前記複数の図柄の組合せの何れか及び当該図柄の組合せに関連付けられた前記内部当籤役の報知を行う遊技回数を決定する(例えば、前述の図122に示す遊技ロックコマンド受信時処理のS738)ようにしている。
これにより、待機手段により複数のメインリールのそれぞれの回転が行われないように待機されているとき、内部当籤役の報知を行う遊技回数が複数回決定されるようにすることができ、また、この決定に伴って複数のサブリールの回転及び停止を行うようにすることができる。したがって、遊技者が抱く期待感に起伏を生じさせることができ、内部当籤役の報知を行う遊技回数の決定を遊技者がより楽しめるようにすることができる。また、待機手段により複数のメインリールのそれぞれの回転が行われないように待機される時間を長く設定しても、遊技者を飽きさせないようにすることができる。
加えて、本実施の形態のパチスロ1は、複数のメインリール及び複数のサブリールとは別に設けられ、複数の図柄が周面に配された特殊リール(例えば、前述の4thリール113)と、特殊リールの回転を行う特殊リール回転手段(例えば、前述のステッピングモータ179)と、特殊リールの回転を停止する特殊リール停止手段(例えば、前述の図113に示すサブリール・4thリール制御タスク)と、を備える。
また、決定回数決定手段により決定される可能性のある前記内部当籤役の報知を行う遊技回数の決定を行う回数(例えば、前述のサブ抽籤回数)のそれぞれに対して、特殊リールにより表示を許可する図柄を関連付けて記憶する決定回数報知図柄記憶手段(例えば、前述のサブROM82に記憶されている4thリール回転パターンテーブル)と、決定回数決定手段により決定された前記内部当籤役の報知を行う遊技回数の決定を行う回数に基づいて、決定回数報知図柄記憶手段により記憶されている前記特殊リールにより表示を許可する図柄を決定する決定回数報知図柄決定手段(例えば、前述の図122に示す遊技ロックコマンド受信時処理のS741)と、を備え、特殊リール停止手段は、前記決定回数報知図柄決定手段により決定された図柄が特殊リールにより表示されるように、特殊リールの回転を停止するようにした。
これにより、待機手段により複数のメインリールのそれぞれの回転が行われないように待機されているとき、特殊リールの回転及び停止の結果表示される図柄によって、内部当籤役の報知を行う遊技回数が決定される回数を遊技者に対して報知することができる。遊技者は、内部当籤役の報知を行う遊技回数が決定される回数を把握することができるようになるので、内部当籤役の報知を行う遊技回数の決定を遊技者がより楽しめるようにすることができる。
また、本実施の形態では、内部当籤役の報知として、内部当籤役によって表示が許可される複数の図柄の組合せのうち予め定められた図柄の組合せの表示が可能となる押し順の報知を行うようにしている。例えば、小役・リプレイ用データポインタ「41(ベルA+特殊役1〜3)」が決定された場合、ベルAの図柄の組合せの表示が可能となる押し順「左中右又は左右中(図28参照)」を遊技者に報知する。なお、内部当籤役の報知は、本実施の形態において採用した上記押し順を報知する場合に限らず、内部当籤役によって表示が許可される図柄の組合せの種類そのものを報知する場合が含まれるようにしても良い。例えば、ボーナス用データポインタ「2(MB)」が決定された場合、表示が許可されたのがMBの図柄の組合せであることを遊技者に知らせるようにしても良い。
また、本実施の形態のパチスロ1は、サブリールの周面に配される複数の図柄に特定の図柄(例えば、図86に示す前述の図柄62の図柄「casino」)を有しており、サブリールの周面に配された複数の図柄の一部を表示する図柄表示手段(例えば、前述のサブ表示窓24)と、サブリールの内部に設けられ、図柄表示手段により表示される図柄に対して光を照射する図柄照射手段(例えば、前述のバックランプ102)と、を備える。
そして、特定の図柄は、透光性を有する中部領域(例えば、前述の中部領域62c)と、中部領域に比べて光透過率が低い低透光性を有する上部領域(例えば、前述の上部領域62a)及び下部領域(例えば、前述の下部領域62b)とからなり、中部領域はその領域内に文字、記号または図形を含む通常識別情報(例えば、前述の文字「casino」)を有し、上部領域及び下部領域のそれぞれは各領域内に通常識別情報とは異なる特殊識別情報(例えば、前述の文字「chance」、文字「replay」)を有する。さらに、上部領域及び下部領域は、図柄照射手段により当該上部領域及び下部領域に対して光が照射されないときには特殊識別情報が遊技者から視認不能となる一方で、図柄照射手段により当該上部領域及び下部領域に対して光が照射されたときには特殊識別情報が遊技者から視認可能となるように形成されている。
これにより、例えば、特定の図柄に複数の役割を持たせようとする場合に、特定の図柄が一の役割を果たすときには、サブリールの内面に設けられた図柄照射手段により上部領域及び下部領域に対して光を照射せず、特定の図柄が他の役割を果たすときには、サブリールの内面に設けられた図柄照射手段により上部領域及び下部領域に対して光を照射するようにすることができる。つまり、特殊識別情報が遊技者から視認可能となるか否かに応じて、特定の図柄が何れの役割を果たすものであるのかを遊技者が容易に把握することができるようになる。この結果、1つの図柄に複数の役割を持たせようとする場合に、遊技の興趣を高め、またリールの周面に配される図柄の配列の自由度が高めながらも、何れの役割を果たすものであるかを遊技者が容易に把握することが可能となる
より具体的には、本実施の形態のパチスロ1は、所定のサブリール(例えば、後述の左サブリール23L及び中サブリール23C)の周面に配された特定の図柄は、上部領域及び下部領域のそれぞれが第1の特殊識別情報(例えば、後述の文字「CHANCE」)を有し、また、所定のサブリールとは異なる特定のサブリール(例えば、後述の右サブリール23R)の周面に配された特定の図柄は、上部領域及び下部領域の何れか一方が第1の特殊識別情報を有するとともに、他方が第1の特殊識別情報とは異なる第2の特殊識別情報(例えば、後述の文字「REPLAY」)を有する。
また、遊技者にとって有利な第1の状態(例えば、後述のAT演出状態)を開始する第1有利状態開始手段(例えば、前述の図117に示すスタートコマンド受信時処理のS630、前述の図121に示すAT当籤時処理のS715)と、遊技者にとって有利な第2の状態(例えば、前述のMB遊技状態)を開始する第2有利状態開始手段(例えば、前述の図78に示すボーナス作動チェック処理のS442)と、再遊技を行う再遊技手段(例えば、前述の図78に示すボーナス作動チェック処理のS448)と、を備える。
そして、前記第1の状態が開始される場合、前記図柄表示手段により前記特定の図柄の組合せが直線状に表示されるように各サブリールの回転を停止する。これに対して、前記第2の状態が開始される場合、図柄表示手段により前記特定の図柄の組合せが直線状に表示されずに、前記第1の特殊識別情報を有する上部領域及び下部領域の組合せが直線状に表示されるように各サブリールの回転を停止する。このとき、当該第1の特殊識別情報を有する上部領域及び下部領域の組合せに対して光を照射する。また、再遊技が行われる場合、図柄表示手段により前記特定の図柄の組合せが直線状に表示されずに、少なくとも前記特定のサブリールの周面に配された前記特定の図柄が表示されるように各サブリールの回転を停止する。このとき、第2の特殊識別情報を有する上部領域又は下部領域に対して光を照射する。
したがって、特定の図柄の組合せが直線状に表示され、かつ上部領域及び下部領域が有する特殊識別情報が遊技者から視認不可能であるとき、第1の状態が開始されることを遊技者が知ることができるようになる。また、特定の図柄の組合せが直線状に表示されずに、上部領域及び下部領域の組合せが直線状に表示され、かつ第1の特殊識別情報が遊技者から視認可能であるとき、第2の状態が開始されることを遊技者が知ることができるようになる。さらに、特定の図柄の組合せが直線状に表示されずに、特定のサブリールの周面に配された特定の図柄が表示され、かつ第2の特殊識別情報が遊技者から視認可能であるとき、再遊技が行われることを遊技者が知ることができるようになる。つまり、特殊識別情報が遊技者から視認可能となるか否かに応じて、特定の図柄が何れの役割を果たすものであるのかを遊技者が容易に把握することができるようになる。
さらに、本実施の形態のパチスロ1は、サブリール停止手段により各サブリールの回転が停止された結果、図柄表示手段により第1の特殊識別情報を有する上部領域及び下部領域の組合せが直線状に表示されたとき、第1の特殊識別情報に関連する表示を表示部(例えば、前述の7セグ表示器103)により行い、また、図柄表示手段により特定のサブリールの周面に配された特定の図柄が表示されたとき、第2の特殊識別情報に関連する表示を表示部(例えば、前述の7セグ表示器103)により行う識別情報関連表示手段(例えば、前述の図119に示すリール停止コマンド受信時処理のS665)を備えた。これにより、特定の図柄が何れの役割を果たすものであるのかを遊技者が容易に把握するのに好適となる。
以上、本実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。即ち、本発明の遊技機が備える各手段手段などの具体的構成については前述した本実施の形態において採用した例に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更及び修正が可能である。
本実施の形態において適用した、図1及び図2に示す装置構成、図3及び図4に示す回路構成及びその周辺装置、図5〜図51及び図83〜図107に示すテーブルの構成、図52〜図58、図108及び図109に示すRAMの格納領域の構成、図59〜図80及び図110〜図122に示すフローチャートの構成などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更又は修正が可能なものである。
また、本実施の形態のような機械式リールを備えたスロットマシン(回胴式遊技機)の他、リール及びその周面に配される図柄を映像により表示するビデオスロット等の遊技機にも本発明を適用できる。更に、前述のスロットマシンでの動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
なお、本実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。