JP2010097258A - 電源回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な回路構成で低消費電力で動作し、デバイス特性に依存せずに過電流を検出して出力電流を制限可能な過電流検出機能付きの電源回路を提供する。
【解決手段】出力電圧制御部11とPNPバイポーラトランジスタQ1からなる出力制御部1と、過電流設定部2と、過電流検出部3と、抵抗R3と、コンデンサC1を備えている。過電流検出時に、過電流検出基準電流Irefの電流量を過電流設定部2内のトランジスタQ4をオフして減らすようにしたため、簡易な回路構成で出力電流Ioutを抑制することができる。特に、オペアンプの代わりにトランジスタQ4で過電流検出基準電流Irefの切替制御を行うため、オペアンプを用いるよりも回路面積を大幅に縮小できる。また、オペアンプの出力端子は全てトランジスタのゲートに接続されているので、過電流検出時の動作電流(消費電力)を抑えることができる。
【選択図】図1
【解決手段】出力電圧制御部11とPNPバイポーラトランジスタQ1からなる出力制御部1と、過電流設定部2と、過電流検出部3と、抵抗R3と、コンデンサC1を備えている。過電流検出時に、過電流検出基準電流Irefの電流量を過電流設定部2内のトランジスタQ4をオフして減らすようにしたため、簡易な回路構成で出力電流Ioutを抑制することができる。特に、オペアンプの代わりにトランジスタQ4で過電流検出基準電流Irefの切替制御を行うため、オペアンプを用いるよりも回路面積を大幅に縮小できる。また、オペアンプの出力端子は全てトランジスタのゲートに接続されているので、過電流検出時の動作電流(消費電力)を抑えることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、過電流検出機能付き電源回路に関する。
デジタル回路やマイコン等を負荷とする電源回路では、負荷がショートした時のように、過電流が生じた場合に、負荷の焼損を防止するため、過電流を検出して負荷電流を制限する必要がある。
例えば、特許文献1は、過電流が生じた時に、出力電圧と出力電流を共に下げていく「フの字」特性をもった過電流検出機能付き電源回路を提案している。しかしながら、過電流検出点がデバイスのばらつきなどにより大きく変動するため、過電流検出精度が悪い。そのため、正しく過電流を検出できなかった場合、過大な負荷電流が流れ続けてしまうという問題がある。
また、特許文献2はデバイスのばらつきに依存せずに過電流を検出し、「フの字」特性を実現する過電流検出機能付き電源回路を提案している。しかしながら、オペアンプの出力端子をトランジスタのドレインに接続した回路構成であるため、過電流検出時の動作電流(消費電力)が非常に大きいという問題がある。さらに、オペアンプを用いることから、素子数が多くなり、回路面積が増大してしまうという問題もある。
特開2008−052516号公報
特開2006−178539号公報
本発明は、簡易な回路構成で低消費電力で動作し、デバイス特性に依存せずに過電流を検出して出力電流を制限可能な過電流検出機能付きの電源回路を提供するものである。
本発明の一態様によれば、入力された直流の電源電圧に基づいて、直流の出力電圧を生成する電源回路において、予め定めた電圧レベルの参照電圧ノードと第1の基準電圧ノードとの間に接続され第1の基準電流を流す第1の電流経路部と、前記参照電圧ノードと前記第1の基準電圧ノードとの間に接続され第2の基準電流を流す第2の電流経路部と、第2の基準電圧ノードと前記参照電圧ノードとの間に前記第1および第2の基準電流を合算した過電流検出基準電流を流す第3の電流経路部と、を有する過電流設定部と、前記過電流検出基準電流を超えないように出力電流をフィードバック制御し、前記出力電流が前記過電流検出基準電流に達する過電流が検出された場合には前記出力電流の電流制限を行う過電流検出部と、前記出力電圧の電圧レベルを制御する出力制御部と、を備え、前記第2の電流経路部は、前記過電流検出部により過電流が検出されると、前記第2の基準電流を遮断することを特徴とする電源回路が提供される。
本発明によれば、簡易な回路構成で低消費電力で動作し、デバイス特性に依存せずに過電流を検出して出力電流を制限できる。
以下、本発明に係る電源回路の実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る電源回路の回路図である。図1の電源回路には、外部から電源電圧Vinおよび参照電源電圧Vrefが入力され、後述する過電流が検出されるまでは一定電圧V0を出力電圧Voutとして出力端子OUTから出力して負荷に供給する。例えば、Vin=11〜12V、Vref=1.2V、V0=5Vであるが、電圧レベルは任意に変更してもよく、具体的な電圧レベルは問わない。図1の電源回路は、出力電流Ioutが、予め定めた負荷電流の最大値(制限電流Ilimit)を超え、過電流が検出された場合、出力電流Ioutを制限する過電流検出機能付きの電源回路である。
図1は本発明の第1の実施形態に係る電源回路の回路図である。図1の電源回路には、外部から電源電圧Vinおよび参照電源電圧Vrefが入力され、後述する過電流が検出されるまでは一定電圧V0を出力電圧Voutとして出力端子OUTから出力して負荷に供給する。例えば、Vin=11〜12V、Vref=1.2V、V0=5Vであるが、電圧レベルは任意に変更してもよく、具体的な電圧レベルは問わない。図1の電源回路は、出力電流Ioutが、予め定めた負荷電流の最大値(制限電流Ilimit)を超え、過電流が検出された場合、出力電流Ioutを制限する過電流検出機能付きの電源回路である。
図1の電源回路は、出力電圧制御部11とPNPバイポーラトランジスタQ1からなる出力制御部1と、過電流設定部2と、過電流検出部3と、抵抗R3と、コンデンサC1を備えている。
出力電圧制御部11は、参照電源電圧Vrefに応じて、出力電圧Voutが一定の電圧V0となるよう、過電流検出部3、抵抗R3およびトランジスタQ1を介してフィードバック制御を行う。また、トランジスタQ1は負荷へ供給する出力電流Ioutを生成する。
過電流設定部2は、出力電流Ioutが制限電流Ilimitに達したか否かを判断するのに用いられる過電流検出基準電流Irefを設定する。過電流設定部2は、参照電圧ノードV21と接地端子(第1の基準電圧ノード)との間に接続され、第1の基準電流を流す第1の電流経路部210と、同じく参照電圧ノードV21と接地端子との間に接続され第2の基準電流を流す第2の電流経路部220と、電源端子(第2の基準電圧ノード)Vinと参照電圧ノードV21との間に過電流検出基準電流Irefを流す第3の電流経路部230とを有する。過電流検出部3は、過電流検出基準電流Irefと出力電流Ioutを比較し、過電流が検出された場合、過電流設定部2内の第2の電流経路部220を遮断させて、過電流検出基準電流Irefを減らし、これにより、出力電流Ioutの電流制限を行う。
出力電圧制御部11は、出力端子OUTと接地端子との間に直列接続される抵抗R4,R5と、後述する過電流検出部3内のNMOSトランジスタQ5のドレインと接地端子との間に接続されるPMOSトランジスタQ2と、オペアンプS1を備えている。オペアンプS1の正入力端子には抵抗R4,R5の接続ノードが、負入力端子には参照電源端子がそれぞれ接続され、出力端子はトランジスタQ2のゲートに接続されている。抵抗R4,R5により、出力端子OUTから出力される一定電圧V0の電圧レベルを調整することができる。
過電流設定部2は、オペアンプS3と上述した第1〜第3の電流経路部を備えている。第1の電流経路部210は、参照電圧ノードV21と接地端子との間に接続される抵抗R7を有する。第2の電流経路部220は、参照電圧ノードV21と接地端子との間に縦属接続される抵抗(インピーダンス素子)R6とNMOSトランジスタQ4を有している。第3の電流経路部230は、電源端子Vinと参照電圧ノードV21との間に縦属接続される抵抗R2とNMOSトランジスタQ3を有している。オペアンプS3の正入力端子には参照電源端子Vrefが、負入力端子にはトランジスタQ3のソースがそれぞれ接続され、出力端子はトランジスタQ3のゲートに接続されている。また、トランジスタQ4のゲートには出力端子OUTが接続されている。
過電流設定部2は、トランジスタQ4のゲートに入力されている出力電圧Voutが一定電圧V0(Vout=V0)であるとき、抵抗R2に流れる過電流検出基準電流Irefによる抵抗R2での電圧降下(Iref*R2)と、制限電流Ilimitによる抵抗R1での電圧降下(Ilimit*R1)が等しくなるように設定する。言い換えると、Iref=Ilimit*R1/R2となるよう設定する。例えば、R1/R2=1/10000とすると、過電流基準電流Irefを制限電流Ilimitの1/10000にすることができ、低消費電力で動作させることができる。
図1から分かるように、抵抗R7に流れる第1の基準電流と、抵抗R6およびトランジスタQ4のドレイン−ソース間に流れる第2の基準電流の和が電流検出基準電流Irefであり、上述のようにIlimit*R1/R2と等しい。ここで、オペアンプS3は、イマジナリーショート(仮想接地)されており、オペアンプS3の負入力端子の電圧(参照電圧ノード)V21は、正入力端子の電圧(参照電源電圧Vref)と等しくなる。つまり、オペアンプS3とトランジスタQ3は、一定電圧Vrefを出力するボルテージフォロア200として動作しており、抵抗R7には常に一定の第1の基準電流V21/R7=Vref/R7が流れる。よって、Vout=V0のとき、抵抗R6およびトランジスタQ4のドレイン−ソース間には、Ilimit*R1/R2−Vref/R7の電流が流れる。
ここで、トランジスタQ4は、抵抗R6に対して、オン抵抗が十分小さいトランジスタである。したがって、トランジスタQ4がオンであれば、抵抗R6の両端にかかる電圧はほぼ参照電圧ノードV21の電圧レベル(=Vref)に等しく、Ilimit*R1/R2=Vref/R7+Vref/R6の関係が成立する。
過電流検出部3は、オペアンプS2と、電源端子VinとオペアンプS2の正入力端子の間に接続される抵抗R1と、オペアンプS2の出力端子がゲートに接続されたNMOSトランジスタQ5を備えている。トランジスタQ5のソースは、出力電圧制御部11内のトランジスタQ2のソースと接続されている。過電流検出部3は、抵抗R1に流れる電流が、抵抗R2に流れる過電流検出基準電流IrefのR2/R1倍を超えるか否かを検出する。
また、コンデンサC1は、出力端子OUTと接地端子の間に接続されており、抵抗R3は、オペアンプS2の正入力端子とトランジスタQ5のドレインの間に接続されている。さらに、トランジスタQ1のベースはトランジスタQ5のドレインに接続されている。コンデンサC1はバイパスコンデンサである。このコンデンサC1の役割は、トランジスタQ1を流れる電流が急激な負荷電流Iloadの変動に追随できない場合、コンデンサC1の電荷を充放電させて、出力電圧Voutを安定させることである。
図1の電源回路うち、少なくとも抵抗R1、トランジスタQ1、コンデンサC1以外は同一の半導体基板上に形成されている。また、抵抗R1、トランジスタQ1、コンデンサC1は、同一の半導体基板上にあってもよいし、外部にあってもよい。特に、抵抗R1とトランジスタQ1は、出力電流Ioutが小さい場合は、容易に同一の半導体基板上に形成可能である。
図2は、図1の電源回路の出力電圧Voutと出力電流Ioutの関係の一例を示す図である。横軸は出力電流Iout、縦軸は出力電圧Voutである。以下、図2を参照しながら、図1の電源回路の動作を説明する。
出力電流Ioutが次第に増大しても、制限電流Ilimitに達するまでの期間(定常状態)は、図2の(a)に示すように、出力電圧Voutは一定電圧V0を維持する。以下、この(a)の期間の動作をより詳しく説明する。出力電流Ioutが制限電流Ilimit以下である場合、Iref(=Ilimit*R1/R2)>Ioutであり、抵抗R1による電圧降下よりも抵抗R2による電圧降下の方が大きいため、オペアンプS2の正入力端子の電圧V31(=Vin−Iout*R1)は、負入力端子の電圧V32(=Vin−Iref*R2=Vin−Ilimit*R1)より高い。よってオペアンプS2の出力電圧V33は高くなって、ほぼオペアンプS2の電源電圧に等しくなり、トランジスタQ5はオンする。出力電流Ioutが制限電流Ilimitを超えない範囲で変動しても、V32>V31の関係が維持されて、トランジスタQ5はオン状態を維持する。これにより、トランジスタQ5はトランジスタQ1のベース電流を引き込んで、トランジスタQ1のエミッタ−コレクタを通って出力電流Ioutが流れ、制限電流Ilimit以下の負荷電流を供給する。
負荷電流Iloadは、負荷の大きさに応じて変動し、負荷が大きければ、負荷電流Iloadは増大する。負荷電流Iloadが急激に増大すると、出力電圧Voutは一時的に低下する。出力電圧制御部11内の抵抗R4,R5は、出力電圧Voutを抵抗分圧してオペアンプS1の正入力端子に与えるので、オペアンプS1の正入力端子の電圧V11も低下し、オペアンプS1の出力電圧V12は低下する。したがって、出力電圧Voutが低下すると、オペアンプS1の出力電圧V12も低下し、トランジスタQ2はオンする方向に動作する。上述したように、定常状態では、トランジスタQ5はオンしており、トランジスタQ1のベース電流をより多く引き込むことになる。これにより、トランジスタQ1のエミッタ−コレクタ間を流れる出力電流Ioutが増大して、十分な負荷電流Iloadを供給する。このように、負荷電流Iloadが急激に増大すると、負荷電流Iloadを増やすような制御が行われる。
また、負荷電流Iloadが急激に増大すると、一時的に出力電圧Voutが低下するが、負荷電流Iloadを補うために、コンデンサC1の蓄積電荷が放電されて、負荷電流Iloadの一部となる。これとともに、コンデンサC1に電荷を再充電すべく、出力電流Ioutの一部がコンデンサC1に流れて、コンデンサC1に電荷が蓄積されるとともに、出力電圧Voutが上昇する。
このように、出力電流Ioutが制限電流Ilimitを超えない範囲では、出力電圧Voutは常に一定電圧V0になるような制御が行われる。出力電圧Voutの電圧レベルは、出力電圧制御部11内の抵抗R4,R5の抵抗比により決まる。すなわち、オペアンプS1は、イマジナリーショートされており、正入力端子の電圧V11は、負入力端子の電圧Vrefと等しい。よって、Vout=Vref*(R4+R5)/R5であり、抵抗R4,R5の抵抗比によって、一定電圧V0(例えば5V)を得ることができる。
一方、負荷電流Iloadが急増して、出力電流Ioutが制限電流Ilimitに達すると、図2の(b)(c)に示すように、出力電圧Voutが下がるとともに、コンデンサC1の蓄積電荷が放電する。
出力電圧Voutの低下により、過電流設定部2内のトランジスタQ4がオフし、抵抗R6からトランジスタQ4を通って接地端子に向かう第2の電流経路部220が遮断され、結果として、過電流検出基準電流Irefが減少する。これにより、電圧V32が上昇する。また、出力電流Ioutが最大電流Ilimitに達すると、抵抗R1の電圧降下が大きくなって、電圧V31が低下する。このため、V32>V31となって、オペアンプS2の出力電圧V33が低下する。これにより、トランジスタQ5がオフする方向に動作し、トランジスタQ1のベース電流を引き込む量が減って、トランジスタQ1のエミッタ−コレクタ間を流れる出力電流Ioutは減少する。これが、図2の(c)の領域である。
このように、出力電流Ioutが制限電流Ilimitに達すると、出力電流Ioutを下げるような動作が行われる。
図1の回路は、過電流設定部2において、過電流検出基準電流Irefの一部を流す第2の電流経路部220内にトランジスタQ4を設けて、このトランジスタQ4のオン・オフにより、過電流検出基準電流Irefの大きさを瞬時に切替えられるようにしている。すなわち、出力電流Ioutが制限電流Ilimitに達する過電流領域では、トランジスタQ4をオフにして、電圧V32を上昇させて、オペアンプS2の出力電圧V33を迅速に下げている。これにより、過電流検出時の出力電流Ioutの制限を行うことができる。
過電流検出時に、いわゆるフの字特性を持たせようとすると、出力電圧Voutの電圧レベルに応じて電圧V32を徐々に増大させる等の制御が必要となり、図1の回路に加え、オペアンプやトランジスタなどを用いた回路規模の大きい制御用の回路部品が必要となり、回路部品数が増えてしまう。これに対して、本実施形態では、図1のトランジスタQ4と抵抗R6だけで、過電流検出基準電流Irefの調整ができるため、簡易な回路構成で、過電流検出時の出力電流Ioutの制限が可能となる。
このように、第1の実施形態では、過電流検出時に、過電流検出基準電流Irefの電流量をトランジスタQ4をオフして減らすようにしたため、簡易な回路構成で出力電流Ioutを抑制することができる。特に、本実施形態では、オペアンプの代わりにトランジスタQ4で過電流検出基準電流Irefの切替制御を行うため、オペアンプを用いるよりも回路面積を大幅に縮小できる。また、オペアンプの出力端子は全てトランジスタのゲートに接続されているので、過電流検出時の動作電流(消費電力)を抑えることができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、図1の過電流設定部2内の第2の電流経路部220の構成を変えた電源回路に係るものである。
第2の実施形態は、図1の過電流設定部2内の第2の電流経路部220の構成を変えた電源回路に係るものである。
図3は本発明の第2の実施形態に係る電源回路の回路図である。図1と共通する構成部分には同一の符号を付しており、以下では相違点を中心に説明する。
図3の電源回路は、過電流設定部2内の第2の電流経路部220の回路構成が図1と異なっている。図3の第2の電流経路部220は、参照電圧ノードV21と接地端子との間に縦続接続されたNMOSトランジスタQ4と抵抗R6を備えている。つまり、図1と比較すると、抵抗R6とトランジスタQ4の接続順を逆にした構成となっている。
本実施形態でも、トランジスタQ4は、抵抗R6に対して、オン抵抗が十分小さいトランジスタを用いる。したがって、トランジスタQ4がオンであれば、トランジスタQ4のソースの電圧V22は、ほぼ参照電圧ノードV21の電圧レベル(=Vref)に等しく、抵抗R6の両端にかかる電圧V22は、ほぼ参照電源電圧Vrefに等しい(V22=Vref)。
図4は、図3の電源回路の出力電圧Voutと出力電流Ioutの関係の一例を示す図である。以下、図4を参照しながら、図3の電源回路の動作を説明する。
出力電流Ioutが次第に増大しても、制限電流Ilimitに達するまでの期間(定常状態)は、図4の(a)に示すように、出力電圧Voutは一定電圧V0を維持する。
負荷電流Iloadが急増して、出力電流Ioutが制限電流Ilimitに達すると、図4の(b)(c)に示すように、出力電圧Voutが下がるとともに、コンデンサC1の蓄積電荷が放電する。
出力電圧Voutの低下により、過電流設定部2内のトランジスタQ4がオフし、トランジスタQ4から抵抗R6を通って接地端子に向かう第2の電流経路部220が遮断され、過電流検出基準電流Irefが減少する。その結果出力電流Ioutは減少する。
以上の動作原理は図1の電源回路と同様であるが、トランジスタQ4がオフする出力電圧Voutの条件が図1の電源回路と異なっている。図1の電源回路では、トランジスタQ4のソースは接地端子に接続されているため、出力電圧VoutがトランジスタQ4の閾値電圧Vthを下回るとトランジスタQ4がオフする。一方、図3の電源回路では、上述のようにトランジスタQ4のソース電圧V22は参照電源電圧Vrefに略等しいため、トランジスタQ4のゲート−ソース電圧(Vout−Vref)がトランジスタQ4の閾値電圧Vthを下回ると、つまり、出力電圧Voutが(Vref+Vth)を下回ると、トランジスタQ4はオフする。これが、図4の(c)の領域である。図2の(c)と比較すれば明らかなように、出力電圧Voutがより高い電圧レベルで出力電流Ioutが減り始める。
このように、第2の実施形態では、過電流設定部2の抵抗R6とトランジスタQ4の接続順を入れ替えた構成としたため、第1の実施形態の効果に加えて、第1の実施形態より出力電圧Voutが高い電圧から出力電流Ioutを小さくすることができ、出力電流Ioutの過電流状態をより迅速に解消できる。
(第3の実施形態)
第1および第2の実施形態は、オペアンプS3を用いてボルテージフォロア200を構成していたが、以下に説明する第3の実施形態は、バイポーラトランジスタを用いてボルテージフォロアを構成することを特徴とする。
第1および第2の実施形態は、オペアンプS3を用いてボルテージフォロア200を構成していたが、以下に説明する第3の実施形態は、バイポーラトランジスタを用いてボルテージフォロアを構成することを特徴とする。
図5は本発明の第3の実施形態に係る電源回路の回路図である。図3と共通する構成部分には同一の符号を付しており、以下では相違点を中心に説明する。
図5の電源回路は、過電流設定部2内のボルテージフォロア201の回路構成が図3と異なっている。図5のボルテージフォロア201は、電流源51と接地端子との間に接続され、ベースが参照電圧端子Vrefに接続されたPNPバイポーラトランジスタQ6と、抵抗R2と抵抗R7との間に接続され、ベースがトランジスタQ6のエミッタに接続されたNPNバイポーラトランジスタQ7とを備えている。電流源51は、例えば抵抗である。
図3と同じく、参照電圧ノードV21の電圧レベルは参照電源電圧Vrefとほぼ等しい。なぜなら、トラジスタQ6,Q7にはおよそ0.7Vのベース−エミッタ間電圧が発生している。よって、トランジスタQ6のエミッタ電圧(トランジスタQ7のベース電圧)V23はVref+0.7V、トランジスタQ7のエミッタ(参照電圧ノード)電圧V21はV23−0.7=Vref+0.7−0.7=Vrefである。
以上のように、ボルテージフォロア201は図3におけるボルテージフォロア200と同様に、出力ノード(参照電圧ノード)V21を参照電圧Vrefと略等しい電圧にする。また、ボルテージフォロア201以外の回路構成は図3と同様である。よって、図5の電源回路は図3の電源回路と同様に、図4のような特性の過電流制限を行う。ボルテージフォロア201は、2個のトランジスタQ6,Q7だけで構成され、図3のボルテージフォロア200のようにオペアンプS3を必要としないため、回路面積を大幅に縮小できる。
なお、本実施形態では、図3の電源回路において、ボルテージフォロア200を置換する例を示したが、図1の電源回路において、同様の置換を施してもよい。この場合、図1の電源回路と同様に、図2のような特性の回路動作となる。
このように、第3の実施形態では、第1および第2の実施形態の効果に加えて、過電流設定部2内のボルテージフォロア201を、多数のトランジスタ等を用いて構成されているオペアンプS3を用いずに、2つのトランジスタQ6,Q7を用いて構成するため、さらに回路面積を縮小でき、その分消費電力も抑制できる。
また、図1や図3、図5の電源回路は一例に過ぎず、種々の変形が可能である。例えば、少なくとも一部のMOSトランジスタを、バイポーラトランジスタで置き換えたり、バイポーラトランジスタをMOSトランジスタで置き換えたりしてもてもよいし、抵抗を他のインピーダンス素子で置き換えてもよい。また、トランジスタの導電型を逆にし、それに応じて電源端子と接地端子の接続位置を逆にした電源回路を構成してもよい。この場合も基本的な動作原理は同じである。
上記の記載に基づいて、当業者であれば、本発明の追加の効果や種々の変形を想到できるかもしれないが、本発明の態様は、上述した個々の実施形態には限定されるものではない。特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
1 出力制御部
2 過電流設定部
3 過電流検出部
200,201 ボルテージフォロア
210 第1の電流経路部
220 第2の電流経路部
230 第3の電流経路部
R6 抵抗
Q4 NMOSトランジスタ(過電流設定トランジスタ)
V21 参照電圧ノード
2 過電流設定部
3 過電流検出部
200,201 ボルテージフォロア
210 第1の電流経路部
220 第2の電流経路部
230 第3の電流経路部
R6 抵抗
Q4 NMOSトランジスタ(過電流設定トランジスタ)
V21 参照電圧ノード
Claims (5)
- 入力された直流の電源電圧に基づいて、直流の出力電圧を生成する電源回路において、
予め定めた電圧レベルの参照電圧ノードと第1の基準電圧ノードとの間に接続され第1の基準電流を流す第1の電流経路部と、前記参照電圧ノードと前記第1の基準電圧ノードとの間に接続され第2の基準電流を流す第2の電流経路部と、第2の基準電圧ノードと前記参照電圧ノードとの間に前記第1および第2の基準電流を合算した過電流検出基準電流を流す第3の電流経路部と、を有する過電流設定部と、
前記過電流検出基準電流を超えないように出力電流をフィードバック制御し、前記出力電流が前記過電流検出基準電流に達する過電流が検出された場合には前記出力電流の電流制限を行う過電流検出部と、
前記出力電圧の電圧レベルを制御する出力制御部と、を備え、
前記第2の電流経路部は、前記過電流検出部により過電流が検出されると、前記第2の基準電流を遮断することを特徴とする電源回路。 - 前記参照電圧ノードと略同一の電圧レベルの参照電圧が入力される入力端子と、前記参照電圧ノードに接続される出力端子とを有するボルテージフォロアを備え、
前記第2の電流経路部は、前記参照電圧ノードと前記第1の基準電圧ノードとの間に任意の順で直列接続されたインピーダンス素子および過電流設定トランジスタを有し、
前記過電流設定トランジスタは、前記出力電圧によりオン・オフ制御されることを特徴とする請求項1に記載の電源回路。 - 前記過電流設定トランジスタは、前記出力電流が前記過電流検出基準電流に達して、前記出力電圧が所定の電圧レベルまで低下したときにオフして、前記第2の基準電流を遮断することを特徴とする請求項2に記載の電源回路。
- 前記第2の電流経路部は、
前記インピーダンス素子は、一端が前記参照電圧ノードに接続され、
前記過電流設定トランジスタは、前記インピーダンス素子の他端と前記第1の基準電圧ノードとの間に接続されることを特徴とする請求項2または3に記載の電源回路。 - 前記第2の電流経路部は、
前記インピーダンス素子は、一端が前記第1の基準電圧ノードに接続され、
前記過電流設定トランジスタは、前記インピーダンス素子の他端と前記参照電圧ノードとの間に接続されることを特徴とする請求項2または3に記載の電源回路。
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JP2008265330A JP2010097258A (ja) | 2008-10-14 | 2008-10-14 | 電源回路 |
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JP2013003699A (ja) * | 2011-06-14 | 2013-01-07 | Mitsumi Electric Co Ltd | レギュレータ用半導体集積回路 |
JP2022012035A (ja) * | 2020-06-30 | 2022-01-17 | 新日本無線株式会社 | レギュレータ装置 |
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2008
- 2008-10-14 JP JP2008265330A patent/JP2010097258A/ja active Pending
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