JP2010096850A - 閃光定着用トナー、閃光定着用現像剤及び画像形成装置 - Google Patents

閃光定着用トナー、閃光定着用現像剤及び画像形成装置 Download PDF

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大輔 石塚
Sakon Takahashi
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Abstract

【課題】画像濃度に依ることなく定着強度に優れた画像を形成することのできる閃光定着用トナー並びに、この閃光定着用トナーを用いた閃光定着用現像剤及び画像形成装置の提供。
【解決手段】脂肪酸アミド、脂肪酸グリセリド、並びに、ヒドロキシ脂肪酸及びその誘導体、からなる群より選択される少なくとも1種のワックスと結着樹脂と着色剤と赤外線吸収剤とを含むトナー母粒子と、アミノ基を含有するシランカップリング剤により処理されたシリカ粒子を含む外添剤と、を含有し、前記結着樹脂と前記ワックスとの界面に存在する前記赤外線吸収剤の存在率と、前記ワックス内部に存在する前記赤外線吸収剤の存在率との合計が、前記赤外線吸収剤全量に対して5%以上50%以下である閃光定着用トナー並びに、この閃光定着用トナーを用いた閃光定着用現像剤及び画像形成装置。
【選択図】なし

Description

本発明は、閃光定着用トナー、閃光定着用現像剤及び画像形成装置に関する。
電子写真における定着方法の一つとして、フラッシュ光により瞬時にトナーを溶融させ定着させる閃光定着(フラッシュ定着)方式がある。フラッシュ定着方式は非接触定着であるため、用紙汎用性に優れており超高速出力に適している。
フラッシュ定着方式では、トナー内部に分散された赤外線吸収剤が赤外光を吸収し自己発熱することによりトナーが溶融して用紙に定着する。そのため、画像密度が高く、トナー粒子が密接した状態(例えば、ベタ画像又は2次色)では、個々のトナーから発生する熱が隣接するトナー粒子に伝わるため、全体としてトナー粒子が十分に溶融することができ、十分な定着強度が得られる。一方で、画像密度が低く、トナー粒子が疎な状態で存在する場合(例えば、ハーフトーン画像)には、トナー粒子間での熱の伝播が十分でないため、トナーが十分に溶融できず定着強度が弱くなることがある。
このため、単位面積あたりのトナー量が相対的に多いベタ画像や2次色に比べ、単位面積あたりのトナー量が相対的に少ないハーフトーン画像の定着強度が弱く、用紙同士が強く擦られると定着強度が弱いトナーが用紙から脱落して画像汚れ等が発生することがある。またハーフトーン画像部の定着強度を向上させるためにフラッシュエネルギーを強くすると、ベタ画像部分や2次色部分でトナーが過剰に溶融するため用紙中の水分が水蒸気となり画像を破壊してしまう所謂ボイドが生ずることがある。
フラッシュ定着におけるトナー定着性を制御することを目的として、赤外線吸収剤がワックス成分に溶融または分散されたトナー(例えば、特許文献1参照。)、結着樹脂の100℃における溶融粘度が1×10〜5×10Pa・Sであり、ワックスの80℃における溶融粘度が1×10〜1×10Pa・Sであることを特徴とするフラッシュ定着用トナー(例えば、特許文献2参照。)、第1ワックスおよび第2ワックスを含んでなり、第1ワックスにおける示差熱曲線の極大ピークの温度(X;℃)と結着樹脂のガラス転移温度(Y;℃)との差(X−Y)が−5〜+10℃以内であり、第1ワックスと第2ワックスとの重量比率が3:1から7:1であることを特徴とする非接触加熱定着用トナー(例えば、特許文献3参照。)、結着樹脂と相溶し90℃における溶融粘度が50mPa・s以下であり、25℃における針入度が4以下のワックスを含有するトナー(例えば、特許文献4参照。)が、従来技術として開示されている。
特開2003−156881号公報 特開2000−284529号公報 特開2004−170957号公報 特開2007−248819号公報
本発明は、画像密度に依ることなく定着強度に優れた画像を形成することのできる閃光定着用トナー並びに、この閃光定着用トナーを用いた閃光定着用現像剤及び画像形成装置を提供することを目的とする。
即ち、本願の請求項1に係る発明は、脂肪酸アミド、脂肪酸グリセリド、並びに、ヒドロキシ脂肪酸及びその誘導体、からなる群より選択される少なくとも1種のワックスと結着樹脂と着色剤と赤外線吸収剤とを含むトナー母粒子と、アミノ基を含有するシランカップリング剤により処理されたシリカ粒子を含む外添剤と、を含有し、
前記結着樹脂と前記ワックスとの界面に存在する前記赤外線吸収剤の存在率と、前記ワックス内部に存在する前記赤外線吸収剤の存在率との合計が、前記赤外線吸収剤全量に対して5%以上50%以下である閃光定着用トナーである。
請求項2に係る発明は、前記トナー母粒子が、ポリオレフィン−ポリビニル系グラフト共重合体をさらに含有する請求項1に記載の閃光定着用トナーである。
請求項3に係る発明は、前記ワックスが、トナー100質量部に対して1質量部以上10質量部以下含有される請求項1又は請求項2に記載の閃光定着用トナーである。
請求項4に係る発明は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の閃光定着用トナーを含む閃光定着用現像剤である。
請求項5に係る発明は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の閃光定着用トナーを用いて、記録媒体にトナー画像を形成する画像形成手段と、
前記記録媒体上に形成されたトナー画像を、光照射によって定着する定着手段と、を有する画像形成装置である。
請求項1に係る発明によれば、画像密度に依ることなく定着強度に優れた画像を形成することのできる閃光定着用トナーが得られる。
請求項2に係る発明によれば、結着樹脂とワックスとの界面に存在する赤外線吸収剤の存在率の制御が容易になる。
請求項3に係る発明によれば、定着強度をさらに高めることができる。
請求項4に係る発明によれば、画像密度に依ることなく定着強度に優れた画像を形成することのできる閃光定着用現像剤が得られる。
請求項5に係る発明によれば、画像密度に依ることなく定着強度に優れた画像を形成することのできる画像形成装置が得られる。
以下、本発明の閃光定着用トナー、閃光定着用現像剤及び画像形成装置の実施形態について詳細に説明する。
<閃光定着用トナー>
本実施形態に係る閃光定着用トナー(以下、単に「トナー」と称することがある。)は、脂肪酸アミド、脂肪酸グリセリド、並びに、ヒドロキシ脂肪酸及びその誘導体、からなる群より選択される少なくとも1種のワックスと結着樹脂と着色剤と赤外線吸収剤とを含むトナー母粒子と、アミノ基を含有するシランカップリング剤により処理されたシリカ粒子を含む外添剤と、を含有し、前記結着樹脂と前記ワックスとの界面に存在する前記赤外線吸収剤の存在率と、前記ワックス内部に存在する前記赤外線吸収剤の存在率との合計が、前記赤外線吸収剤全量に対して5%以上50%以下の閃光定着用トナーである。
従来の閃光定着用トナーに関する技術としては、閃光定着用トナーの定着性能を向上させるために、ワックスの特性を最適化したり、ワックス内部に赤外線吸収剤を分散させたりすることが知られている。しかしながら、フラッシュ定着においては定着時に圧力がかからないため、外添剤とワックスとが馴染むことによる増粘効果で、トナー粒子からのワックスのしみ出しが阻害されることがある。特に、画像密度の低い画像の定着性が十分に得られない。
画像密度の高いベタ画像又は2次色と比べ、トナー粒子が疎な状態で存在する場合に定着強度が弱くなる課題に関して、鋭意検討の結果、本発明者等は外添剤とワックスとの相互作用によるワックスの見かけ粘度を制御することにより、画像密度に関わらず良好な定着性が得られることを見出した。
そのメカニズムについては必ずしも明確ではないものの、以下の機構が働いているものと推測される。
本実施形態に係るトナーは外添剤としてアミノ基を含有するシランカップリング剤により処理されたシリカ粒子を含有する。前記シリカを使用することにより、トナーに対して良好な正帯電性を付与するとともに良好な粉体流動性を付与することができる。このとき例えばポリエチレンワックスやパラフィンワックスなどの極性基を有しないワックスと前記シリカとを組み合わせた場合には、定着時にワックスが溶融した場合、トナー表面に存在する前記シリカがワックス内部に取り込まれることにより、ワックスの見かけ粘度が上昇する。そのため、ワックスが用紙等の被転写体に十分しみ込まず、トナー定着性を付与することが困難であった。
この場合には、結着樹脂の溶融による定着が支配的となるため、トナーが孤立している場合よりもトナーが密集した高密度画像のほうがトナー粒子間の熱伝導により定着性が高くなり、高密度画像と低密度画像との間で定着性に差異が出る。ワックスの見かけ粘度が上昇するのは、ワックス中のシリカ粒子の凝集体のつくりやすさに依存する。ワックスとして、脂肪酸アミド、脂肪酸グリセリド、並びに、ヒドロキシ脂肪酸及びその誘導体、からなる群より選択される少なくとも1種を選択した場合には、ワックスの極性によりワックス中にシリカ粒子が分散されやすくなり、ワックスの見かけの粘度上昇が起こりにくくなる。これによりワックスのしみ出しが十分となり、定着性がワックス支配となるため高密度画像と低密度画像ともに同等の定着性が得られるものと推測される。
但し、ワックス内部又は結着樹脂とワックスとの界面に、赤外線吸収剤が偏在しすぎると、結着樹脂成分の溶融が不十分となり全体として定着強度が弱くなることがある。そのため、結着樹脂とワックスとの界面に存在する赤外線吸収剤の存在率と、ワックス内部に存在する赤外線吸収剤の存在率との合計を、赤外線吸収剤全量に対して5%以上50%以下とすることで、結着樹脂の溶融とワックスの溶融とがともに十分となり、画像密度に関係なく均質で良好な定着性を得ることができる。
本実施形態において、結着樹脂とワックスとの界面に存在する赤外線吸収剤とは、ワックスと結着樹脂との境界線から±1μm以内(ワックス側に1μm以内、結着樹脂側に1μm以内:境界線に対して法線方向に沿った長さ)に存在する赤外線吸収剤を意味する。
本実施形態において、結着樹脂とワックスとの界面に存在する赤外線吸収剤の存在率、及び、ワックス内部に存在する赤外線吸収剤の存在率は以下のようにして求めることができる。
まず、観察すべきトナー粒子を、常温硬化性のエポキシ樹脂中へ分散させた後に温度40℃の雰囲気中で2日間硬化させて硬化物を得る。次に、ダイヤモンド歯を備えたミクロトームにより、得られた硬化物を薄片状としサンプルとする。その断面を、電子プローブマイクロアナライザ(装置名:島津製作所製 EPMA−1610)を用いて、20万倍の画像観察を行い、赤外線吸収剤由来の元素のマッピングを行う。このマッピングは、50μm×50μmの領域を任意に設定し行う。
各領域(結着樹脂とワックスとの界面、結着樹脂内部、ワックス内部)に存在する赤外線吸収剤由来の発光面積を画像解析装置(ニレコ社製 LuzexAP)にて算出することで、画像観察の行われた領域における赤外線吸収剤由来の全発光面積に対する各領域における赤外線吸収剤由来の発光面積の割合を求める。
この測定を10回繰り返した結果の平均を、各領域における赤外線吸収剤の存在率とする。
本実施形態に係るトナーの結着樹脂とワックスとの界面に存在する赤外線吸収剤の存在率と、ワックス内部に存在する赤外線吸収剤の存在率との合計は、赤外線吸収剤全量に対して5%以上50%以下である。5%より少ない場合にはワックスのしみ出し量が不十分となるため、高密度画像と低密度画像の定着性の差が大きくなる。50%より多い場合には、結着樹脂の溶融が不十分となり、特に高密度画像の定着強度が低下する。より好ましくは8%以上45%以下であり、さらに好ましくは10%以上40%以下である。
次に、本実施形態に係るトナーを構成するトナー母粒子及び外添剤について説明する。
[トナー母粒子]
本実施形態に係るトナー母粒子は、脂肪酸アミド、脂肪酸グリセリド、並びに、ヒドロキシ脂肪酸及びその誘導体、からなる群より選択される少なくとも1種のワックスと結着樹脂と着色剤と赤外線吸収剤とを含み、その他、トナーの帯電性能を制御するための帯電制御剤や、赤外線吸収剤の存在率を調整するためのポリオレフィン−ポリビニル系グラフト共重合体等の添加剤を必要に応じて含有してもよい。
−ワックス−
本実施形態に係るトナー母粒子は、脂肪酸アミド、脂肪酸グリセリド、並びに、ヒドロキシ脂肪酸及びその誘導体、からなる群より選択される少なくとも1種のワックスを含有する。
本実施形態で使用されるワックスのうち、脂肪酸アミドとしては、飽和脂肪酸アミド、不飽和脂肪酸アミド、N−置換脂肪酸アミドなどがあり、例えばラウリン酸アミド、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、N,N’−エチレンビスラウリン酸アミド、N,N’−メチレンビスラウリン酸アミド、N,N’−エチレンビスステアリン酸アミド、N,N’−エチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−エチレンビスベヘン酸アミド、N,N’−エチレン12−ヒドロキシステアリン酸アミド、N−オレイルステアリン酸アミド、N−ステアリルステアリン酸アミド、N−ステアリルオレイン酸アミド、N−オレイルパルミチン酸アミド、N−ステアリルエルカ酸アミド、ステアリン酸モノメチロールアミドなどが挙げられる。
脂肪酸グリセリドとしては、脂肪酸とグリセリンのモノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリドが挙げられ、ステアリン酸、パルチミン酸又はベヘン酸等のグリセリドが挙げられる。
ヒドロキシ脂肪酸及びその誘導体としては、12−ヒドロキシステアリン酸及び12−ヒドロキシステアリン酸のアミド化合物、グリセリド等のエステル化合物が挙げられる。
本実施形態においては、ワックスは、トナー100質量部に対し、1質量部以上10質量部以下含有されていることが好ましく、1.5質量部以上8質量部以下含有されていることがさらに好ましく、2質量部以上6質量部以下含有されていることが特に好ましい。
また、必要に応じて上記以外の公知のワックスを併用してもよい。
上記以外の公知のワックスとしては、天然ワックス、合成ワックスなどを広く用いることができる。例えば、石油系ワックスとしてパラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなど;鉱物ワックスとして、モンタンワックスなど;植物ワックスとしてカルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、ホホバ油、木ろうなど;動物ワックスとして蜜ろう、イボタワックス、ラノリンなど;合成ワックスとしてフィッシャートロプシュワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどのポリオレフィン、モンタン酸、パルミチン酸、ステアリン酸などの脂肪酸及びそのエステル化合物、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等の脂肪酸金属塩、ステアロン、ラウロン等のジアルキルケトン、長鎖アルキルアルコール、脂肪族アミン等を広く用いることができる。
上記以外の公知のワックスを併用する場合、トナー中に含まれる全ワックス中の公知のワックスの含有量は60質量%以下が好ましく、50質量%以下がさらに好ましく、40質量%以下が特に好ましい。
−結着樹脂-
本実施形態に係るトナー母粒子は、結着樹脂を含有する。
本実施形態で使用される結着樹脂は特に限定されるものではなく、各種の天然又は合成高分子物質よりなる熱可塑性樹脂を用いることができる。例えば、スチレン・アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、ポリエーテルポリオール樹脂等が単独又は混合して用いられる。これら結着樹脂の中でも、フラッシュ照射時の樹脂分解によるガス発生が少ない点及び低エネルギーで定着できる点でポリエステル樹脂を含有していることが好ましい。
−着色剤−
本実施形態に係るトナー母粒子は、着色剤を含有する。
本実施形態で使用される着色剤は特に限定されるものではなく、公知のものを用いることができる。
シアントナーの場合においては、着色剤として、例えば、C.I.ピグメントブルー1、同2、同3、同4、同5、同6、同7、同10、同11、同12、同13、同14、同15、同15:1、同15:2、同15:3、同15:4、同15:6、同16、同17、同23、同60、同65、同73、同83、同180、C.I.バットシアン1、同3、同20等や、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルーの部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBC等のシアン顔料、C.I.ソルベントシアン79、162等のシアン染料などを用いることができる。
また、マゼンタトナーの場合においては、例えばC.I.ピグメントレッド1、同2、同3、同4、同5、同6、同7、同8、同9、同10、同11、同12、同13、同14、同15、同16、同17、同18、同19、同21、同22、同23、同30、同31、同32、同37、同38、同39、同40、同41、同48、同49、同50、同51、同52、同53、同54、同55、同57、同58、同60、同63、同64、同68、同81、同83、同87、同88、同89、同90、同112、同114、同122、同123、同163、同184、同202、同206、同207、同209等、ピグメントバイオレット19等のマゼンタ顔料や、C.I.ソルベントレッド1、同3、同8、同23、同24、同25、同27、同30、同49、同81、同82、同83、同84、同100、同109、同121、C.I.ディスパースレッド9、C.I.ベーシックレッド1、同2、同9、同12、同13、同14、同15、同17、同18、同22、同23、同24、同27、同29、同32、同34、同35、同36、同37、同38、同39、同40等のマゼンタ染料等、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ロータミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3Bなどを用いることができる。
イエロートナーの場合においては、例えばC.I.ピグメントイエロー2、同3、同15、同16、同17、同74、同97、同180、同185、同139等のイエロー顔料などを用いることができる。
また、ブラックトナーにおいては、その着色剤として、例えば、カーボンブラック、活性炭、チタンブラック、鉄粉、マグネタイト、フェライト等の磁性粉、Mn含有の非磁性粉などを用いることができる。さらに、イエロー、マゼンタ、シアン、レッド、グリーン、ブルー顔料を混合した顔料ブラックトナーでもよい。
着色剤の含有量は、その種類にもよるが、トナー100質量部に対し、1.5質量部以上20質量部以下が好ましく、2.0質量部以上18質量部以下がさらに好ましく、2.5質量部以上15質量部以下が特に好ましい。
−赤外線吸収剤−
本実施形態に係るトナー母粒子は、赤外線吸収剤を含有する。
本実施形態で使用される赤外線吸収剤としては、800μm以上1200μm以下の波長域に吸収ピークを有するものであれば公知のものを用いることができる。
赤外光吸収剤をトナー母粒子に含ませることで、光定着の際、上記波長領域の照射光を吸収して発熱し、トナーが効率よく溶融される。赤外光吸収剤としては、公知の赤外光吸収剤(赤外線吸収剤)を用いることができ、例えば酸化インジウム系金属酸化物、酸化スズ系金属酸化物、酸化亜鉛系金属酸化物、スズ酸カドミウム、特定のアミド化合物、ランタノイド系化合物、シアニン化合物、メロシアニン化合物、ベンゼンチオール系金属錯体、メルカプトフェノール系金属錯体、芳香族ジアミン系金属錯体、ジイモニウム化合物、アミニウム化合物、ニッケル錯体化合物、フタロシアニン系化合物、アントラキノン系化合物、ナフタロシアニン系化合物等が挙げられる。さらに、カーボンブラック、チタンブラック、フェライト、マグネタイト、炭化ジルコミウム等の黒色顔料等も用いることができる。これらは単独で用いても、混合して用いてもよい。
具体的な赤外光吸収剤としては、ニッケル金属錯体系赤外光吸収剤(三井化学社製:SIR−130、SIR−132)、ビス(ジチオベンジル)ニッケル(みどり化学社製:MIR−101)、ビス[1,2−ビス(p−メトキシフェニル)−1,2−エチレンジチオレート]ニッケル(みどり化学社製:MIR−102)、テトラ−n−ブチルアンモニウムビス(シス−1,2−ジフェニル−1,2−エチレンジチオレート)ニッケル(みどり化学社製:MIR−1011)、テトラ−n−ブチルアンモニウムビス[1,2−ビス(p−メトキシフェニル)−1,2−エチレンジチオレート]ニッケル(みどり化学社製:MIR−1021)、ビス(4−tert−1,2−ブチル−1,2−ジチオフェノレート)ニッケル−テトラ−n−ブチルアンモニウム(住友精化社製:BBDT−NI)、シアニン系赤外光吸収剤(富士フィルム社製:IRF−106、IRF−107)、シアニン系赤外光吸収剤(山本化成社製、YKR2900)、アミニウム、ジイモニウム系赤外光吸収剤(長瀬ケムテック社製:NIR−AM1、IM1)、イモニウム化合物(日本カーリット社製:CIR−1080、CIR−1081)、アミニウム化合物(日本カーリット社製:CIR−960、CIR−961)、アントラキノン系化合物(日本化薬社製:IR−750)、アミニウム系化合物(日本化薬社製:IRG−002、IRG−003、IRG−003K)、ポリメチン系化合物(日本化薬社製:IR−820B)、ジイモニウム系化合物(日本化薬社製:IRG−022、IRG−023)、ジアニン化合物(日本化薬社製:CY−2、CY−4、CY−9)、可溶性フタロシアニン(日本触媒社製:TX−305A)、ナフタロシアニン(山本化成社製:YKR5010、山陽色素社製:サンプル1)、無機材料系(信越化学社製:イッテルビウムUU−HP、住友金属社製:インジュームチンオキサイド)等が挙げられる。これらの中でも、閃光定着(フラッシュ定着)を行う場合には、ジイモニウム系化合物、アミニウム化合物、ナフタロシアニン、シアニン系赤外光吸収剤が良好である。
赤外光吸収剤のトナーへの添加量は、トナー100質量部に対して0.2質量部以上5.0質量部以下であることが好ましい。
−ポリオレフィン−ポリビニル系グラフト共重合体−
本実施形態に係るトナー母粒子は、ポリオレフィン−ポリビニル系グラフト共重合体を含有してもよい。
本実施形態で使用されるポリオレフィン−ポリビニル系グラフト共重合体としては、ポリオレフィンがグラフトされたビニル系樹脂を用いることが好ましい。ポリオレフィンがグラフトされたビニル系樹脂は、ビニル系樹脂骨格に対しワックスであるポリオレフィンがグラフトされることにより、結着樹脂とワックスとの界面に存在しやすくなる。したがってポリオレフィン−ポリビニル系グラフト共重合体と赤外線吸収剤の一部とをあらかじめ乾式混合または溶融混合した後、トナーの混練を実施することにより、赤外線吸収剤の存在形態を制御することができる。
ポリオレフィン−ポリビニル系グラフト共重合体を構成するビニル系樹脂としては、スチレン系モノマーと(メタ)アクリル系モノマーの共重合体が挙げられる。
前記スチレン系モノマーとしては、スチレン、アルキルスチレン(例えば、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン等)等が挙げられる。前記(メタ)アクリル系モノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル基の炭素数が1以上18以下のアルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、及びこれらの2種以上の併用等が挙げられる。
更に、結着樹脂としてポリエステル樹脂を用いる場合には、相溶性の観点から、ビニル系樹脂として前記スチレン系モノマー、(メタ)アクリル系モノマーに加えて、(メタ)アクリロニトリル、シアノスチレン等の不飽和ニトリル系モノマー、マレイン酸、フマル酸等の不飽和カルボン酸及びその無水物、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノブチル等の不飽和ジカルボン酸モノエステル等を併用しても良い。
ポリオレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、あるいは不飽和結合の位置を異にするこれらの異性体、さらには3−メチル−1−ブテン、3−メチル−2−ペンテン、3−プロピル−5−メチル−2−ヘキセン等のアルキル基よりなる分岐鎖を有するオレフィンから選ばれる1種または2種以上のモノマーの重合体を用いることができる。
また、未変性のポリオレフィンの他、空気中の酸素で酸化した酸化型ポリオレフィンや、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸又はフマル酸等のカルボン酸によって変性された酸変性ポリオレフィン、スチレン系化合物等をグラフトさせたスチレン系モノマー変性ポリオレフィンなどの変性ポリオレフィンを用いても良い。
ポリオレフィン−ポリビニル系グラフト共重合体は、ポリオレフィンをトルエン、キシレン等の溶剤に溶解し、加熱下、ビニルモノマーを加え重合反応させた後、溶剤を除去することによって、得ることができる。
ポリオレフィンの融解温度は、通常80℃以上170℃以下であり、好ましくは90℃以上160℃以下であり、さらに好ましくは100℃以上155℃以下である。融解温度が80℃以上であればトナーの流動性が良好となり、170℃以下であればトナー内部の赤外線吸収剤の存在状態の制御が容易となる。。
ポリオレフィン−ポリビニル系グラフト共重合体のTg(ガラス転移温度)は、40℃以上80℃以下の範囲が好ましい。ガラス転移温度(Tg)は、ASTM D3418に準拠して、示差走査熱量計(島津製作所製:DSC−60A)を用いて得ることができる。この装置(DSC−60A)の検出部の温度補正はインジウムと亜鉛との融点を用い、熱量の補正にはインジウムの融解熱を用いる。サンプルは、アルミニウム製パンを用い、対照用に空パンをセットし、昇温速度10℃/minで昇温し、200℃で5分間ホールドし、200℃から0℃まで液体窒素を用いて−10℃/分で降温し、0℃で5分間ホールドし、再度0℃から200℃まで10℃/分で昇温を行う。2度目の昇温時の吸熱曲線から解析を行い、オンセット温度をTgとする。
また重量平均分子量は、3000以上50000以下であることが好ましい。重量平均分子量は、以下の条件で測定をおこなった。GPCは「HLC−8120GPC、SC−8020(東ソー(株)社製)装置」を用い、カラムは「TSKgel、SuperHM−H(東ソー(株)社製6.0mmID×15cm)」を2本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。実験条件としては、試料濃度0.5%、流速0.6ml/min、サンプル注入量10μl、測定温度40℃、IR検出器を用いて実験を行った。また、検量線は東ソー社製「polystylene標準試料TSK standard」:「A−500」、「F−1」、「F−10」、「F−80」、「F−380」、「A−2500」、「F−4」、「F−40」、「F−128」、「F−700」の10サンプルから作製した。
ポリオレフィン−ポリビニル系グラフト共重合体の含有量は、トナー100質量部に対して0.5質量部以上10質量部以下が好ましい。
−帯電制御剤−
本実施形態に係るトナー母粒子は、帯電制御剤を含有してもよい。
前記帯電制御剤としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものを用いることができる。例えば、正帯電性の帯電制御剤として、ニグロシン染料、トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレート等の四級アンモニウム塩、およびこれらの類似体であるホスホニウム塩等のオニウム塩、およびこれらのレーキ顔料;トリフェニルメタン染料;高級脂肪酸の金属塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイド等のジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレート等のジオルガノスズボレート類;グアニジン化合物、イミダゾール化合物、アミノアクリル系樹脂などが挙げられる。
また、負帯電性の帯電制御剤としては、トリメチルエタン系染料、サリチル酸の金属錯塩、ベンジル酸の金属錯塩、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、金属錯塩アゾ系染料、アゾクロムコンプレックス等の重金属含有酸性染料、カリックスアレン型のフェノール系縮合物、環状ポリサッカライド、カルボキシル基および/またはスルホニル基を含有する樹脂、等が好ましく用いられる。これらの帯電制御剤は、1種単独で使用してもよいし2種以上を併用してもよい。
[外添剤]
本実施形態に係る外添剤は、アミノ基を含有するシランカップリング剤により処理されたシリカ粒子を含む。
アミノ基を含有するシランカップリング剤としては、公知のものを用いることができる。具体的には、例えば、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
また、アミノ基を含有するシランカップリング剤による処理に加え、アミノ基を含有しないシランカップリング剤、シリコーンオイル等の公知の処理剤を併用しても良い。
シランカップリング剤としては、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、トリメチルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、N,O−(ビストリメチルシリル)アセトアミド、N,N−ビス(トリメチルシリル)ウレア、tert−ブチルジメチルクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3.4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等や、それらの一部の水素原子をフッ素原子に変えた、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルメチルジメトキシシラン、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチルトリエトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシルトリエトキシシラン、3−ヘプタフルオロイソプロポキシプロピルトリエトキシシランなどのフッ素系シラン化合物等を挙げることができる。
シリコーンオイルとしては、ジメチルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコ
ーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、環状ジメチルシリコーンオイル、エポキ
シ変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、カルビノール変性シリコ
ーンオイル、メタクリル変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、ポリ
エーテル変性シリコーンオイル、メチルスチリル変性シリコーンオイル、アルキル変性シ
リコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等を用いる
ことができる。
シリカ粒子は、BET比表面積として30m/g以上400m/g以下のものが好ましく、40m/g以上360m/g以下のものがさらに好ましく、50m/g以上320m/g以下のものが特に好ましい。
BET比表面積の測定は、窒素置換法によって行う。具体的にはSA3100比表面積測定装置(ベックマン・コールター株式会社製)を用いて、3点法により測定する。
また、シリカ粒子としては、体積平均1次粒子径が1nm以上60nm以下が好ましく、5nm以上40nm以下がさらに好ましく、7nm以上30nm以下が特に好ましい。1nm以上60nm以下の外添剤を用いると、良好な流動性と帯電性を得ることができる。
シリカ粒子は、トナー母粒子100質量部に対して0.2質量部以上5質量部以下含有されているのが好ましく、0.3質量部以上4質量部以下がさらに好ましく、0.4質量部以上3.5質量部以下が特に好ましい。
またシリカ粒子として、異なる2種以上の粒子を併用しても良い。その場合にはアミノ基を含有するシランカップリング剤により処理されたシリカ粒子と、アミノ基を含有するシランカップリング剤により処理されていないシリカ粒子が併用されていても良い。
また帯電性の制御、流動性の付与、転写性の向上などの観点から公知の無機粒子や有機粒子を組み合わせても良い。
無機粒子としては、シリカ以外に、酸化チタン、アルミナ、酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化マグネシウム、酸化バリウム、酸化ジルコニウム、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、炭化ホウ素、窒化ケイ素等を添加しても良い。
有機粒子としては、例えば、スチレン系重合体、(メタ)アクリル系重合体、エチレン系重合体などのビニル系重合体や、エステル系、メラミン系、アミド系、アリルフタレート系などの各種重合体、フッ化ビニリデンなどのフッ素系重合体又は高級アルコールからなる有機粒子を添加してもよい。
[トナーの特性]
本実施形態におけるトナーの体積平均粒子径は4μm以上12μm以下の範囲であることが望ましく、より望ましくは4.5μm以上11μm以下の範囲であり、さらに望ましくは5μm以上10μm以下の範囲である。体積平均粒子径が4μmより小さいと、帯電分布が広がるため、背景へのかぶりや現像器からのトナーこぼれ等が生じやすくなる。また4μmより小さいと、格段にクリーニング性が困難となる場合がある。体積平均粒子径が12μmより大きいと、解像度が低下するため、十分な画質が得られなくなり、高画質要求を満たすことが困難となる場合がある。
なお、上記体積平均粒子径の測定は、例えばコールターマルチサイザー−II型(ベックマン・コールター社製)を用いて測定することができる。具体的には、分散剤として界面活性剤中に、測定試料を0.5mg以上50mg以下加え、これを電解液100ml以上150ml以下の中に添加する。この測定試料を懸濁させた電解液を超音波分散器で1分間分散処理を行い、アパーチャー径が100μmのアパーチャーを用いて、粒径が2.0μm以上60μm以下の範囲の粒子の粒度分布を測定する。測定する粒子数は50,000とする。得られた粒度分布を分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、小粒径側から体積累積分布を引いて、累積50%となる粒径を体積平均粒子径とする。
<閃光定着用現像剤>
本実施形態に係る閃光定着用現像剤は、本実施形態に係る閃光定着用トナーを少なくとも含むものである。
本実施形態に係る閃光定着用トナーは、そのまま一成分現像剤として、あるいは二成分現像剤として用いられる。二成分現像剤として用いる場合にはキャリアと混合して使用される。
二成分現像剤に使用し得るキャリアとしては、特に制限はなく、公知のキャリアを用いることができる。例えばフェライト、マグネタイト等の磁性酸化物表面に樹脂被覆層を有する樹脂コートキャリアが挙げられる。
使用するのに好ましいキャリアは、例えば平均粒径が20μm以上100μm以下が好ましく、30μm以上80μm以下がより好ましい。キャリアは芯材となる磁性酸化物に、公知の方法、例えば流動床によるスプレードライ方式、ロータリドライ方式、万能攪拌機による液浸乾燥法等により、樹脂をコーティングすることにより得ることができる。
芯材表面を被覆するために用いられる樹脂としては、各種の樹脂を用いることが可能である。例えばフッ素系樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素アクリル樹脂、スチレン・アクリル樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂・ポリエステル樹脂・エポキシ樹脂・アルキッド樹脂・ウレタン樹脂等で変性した変性シリコーン樹脂および架橋型のフッ素変性シリコーン樹脂等が挙げられる。また必要に応じてカーボンブラックや酸化チタン等の導電性粒子を添加することにより電気抵抗を調整しても良い。また帯電制御剤等を添加しても良い。
前記二成分現像剤における、本実施形態に係るトナーと上記キャリアとの混合比(質量比)は、トナー:キャリア=1:100乃至30:100程度の範囲が望ましく、3:100乃至20:100程度の範囲がより望ましい。
<画像形成装置>
本実施形態に係る画像形成装置は、本実施形態に係る閃光定着用トナーを用いて、記録媒体にトナー画像を形成する画像形成手段と、記録媒体上に形成されたトナー画像を、光照射によって定着する定着手段と、を有するものである。
本実施形態に係る閃光定着用トナーは、トナー画像を、1,000mm/sec以上のプロセス速度で定着する定着手段を有する画像形成装置においても、好適に用いることができる。
上記各手段は、いずれも従来の画像形成装置で採用されている公知の手段を用いることができ、例えば、潜像保持体表面をクリーニングするクリーニング手段等、上記した手段以外の手段を含むものであってもよい。
なお、本実施形態に係るトナーは、フラッシュ定着性に優れるため、定着工程においては、フラッシュ定着方式、赤外線照射定着方式等の公知の光定着方式を利用することができるが、これに限定されるものではなく、ヒートロール方式、オーブン方式等の公知の熱定着方式も必要に応じて利用することができる。
本実施形態に係る画像形成装置による画像の形成は、潜像保持体として電子写真感光体を利用した場合、例えば、以下のように行われる。まず、電子写真感光体(像保持体)の表面を、コロトロン帯電器、接触帯電器等により帯電した後、露光し、静電潜像を形成する。次いで、表面に現像剤層を形成させた現像ロールを静電潜像の形成された電子写真感光体に接触若しくは近接させて、静電潜像にトナーの粒子を付着させ、電子写真感光体上にトナー画像を形成する。形成されたトナー画像は、コロトロン帯電器等を利用して紙等の被転写体表面に転写される。さらに、被転写体表面に転写されたトナー画像は、フラッシュ定着器(及び必要に応じて熱定着器)により光定着(及び必要に応じて熱定着)され、記録媒体上に画像が形成される。
フラッシュ定着の際の光エネルギーとしては、1.0J/cm以上7.0J/cm以下程度の範囲内とすることが好ましい。
光エネルギーが、1.0J/cm未満の場合には良好に定着できない場合がある。一方、7.0J/cmを超える場合には、トナーの印字欠陥であるボイドや、記録媒体の焦げ等が発生する場合がある。
フラッシュ定着に際し用いられるフラッシュ定着器としては、赤外光ランプや、キセノンランプ、ネオンランプ、アルゴンランプ、クリプトンランプ等、近赤外域の赤外光を照射することができる光源(ランプ)を利用でき、用いるランプは1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。但し、フラッシュ発光方式としては複数のフラッシュランプを並べ0.01ms以上100ms以下程度遅らせて複数回発光を行い、同じ箇所を複数回照らすことでボイドと定着性を両立することもできる。これをディレイ発光とよぶこととする。
1回目の発光から2回目の発光までは0.1ms以上50ms以下であることが好ましい。0.1msより短い時間でフラッシュ照射するとボイドが発生しやすくなり、50ms以上では一旦印刷物が冷えてしまい効果が少ない場合がある。
以下、本実施形態に係る画像形成装置の一例について図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
図1に示す画像形成装置10は、ロール状に巻かれた記録媒体Pを紙送りローラ28によって送るようにし、このように送られる記録媒体Pの片面側上に、この記録媒体Pの送り方向上流側から下流側に向けて、並列して4つの画像形成ユニット12(ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C))が設けられ、さらに、当該画像形成ユニット12の下流側にフラッシュ定着方式の定着器26が設けられている。
ブラック用画像形成ユニット12Kは、公知の電子写真方式の画像形成ユニットである。具体的には、感光体14Kの周辺に、帯電器16K、露光手段18K、現像器20K、クリーナ22Kが設けられ、記録媒体Pを介して転写器24Kが設けられている。他のイエロー用、マゼンタ用、シアン用画像形成ユニット12Y、M、Cについても同様である。
図1に示す画像形成装置10では、ロール状態から引き出された記録媒体P上に、各画像形成ユニット12K、12Y、12M、12Cによりトナー画像が順次転写され、そして、当該トナー画像に定着器26により光定着が施されて、画像が形成される。
以下に本実施形態に係る実施例を示すが、当然、本発明は以下の実施例により制限されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は質量基準である。
(シリカ粒子1の作製)
BET比表面積200m/gの気相法シリカ(日本アエロジル社製:商品名アエロジル200)を窒素雰囲気下で攪拌しながら、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学社製:商品名KBM−603)を滴下し、150℃で90分間加熱混合攪拌し、揮発分を除去した後に冷却し、アミノシラン処理シリカ粒子1を得た。
(ポリオレフィン−ポリビニル系グラフト共重合体1の作製)
2Lのステンレス製加圧反応器に、キシレン80質量部と、ポリエチレンワックス(三井化学社製:商品名200P)15質量部とを投入し、容器内を充分窒素置換した後、スチレン68質量部、アクリロニトリル7質量部、n−ブチルアクリレート10質量部、ジ−t−ブチルパーオキサイド1質量部、キシレン20質量部の混合液を170℃で滴下し重合し、さらに30分保持した。得られた溶液から脱溶剤をおこない、ポリエチレンワックスがグラフトされたスチレン−アクリロニトリル−ブチルアクリレート共重合体(Tg:57℃、重量平均分子量9000)を得た。さらに得られた共重合体90質量部と赤外線吸収剤(ジイモニウム系化合物:日本化薬社製:IRG−022)10質量部とを、150℃にて溶融混合したのち粉砕し、内部に赤外線吸収剤が分散されたポリオレフィン−ポリビニル系グラフト共重合体1を得た。
(ポリオレフィン−ポリビニル系グラフト共重合体2の作製)
ポリオレフィン−ポリビニル系グラフト共重合体1の作製にて得られたポリエチレンワックスがグラフトされたスチレン−アクリロニトリル−ブチルアクリレート共重合体80質量部と赤外線吸収剤(ジイモニウム系化合物:日本化薬社製:IRG−022)20質量部とを、150℃にて溶融混合したのち粉砕し、内部に赤外線吸収剤が分散されたポリオレフィン−ポリビニル系グラフト共重合体2を得た。
(実施例1)
(トナー1の作製)
ポリエステル樹脂1(ビスフェノールAのプロピレンレンオキシド(PO)付加物/エチレンオキシド(EO)付加物、テレフタル酸及びトリメリット酸を主成分とするポリエステル樹脂) 88.3質量部
ポリオレフィン−ポリビニル系グラフト共重合体1 3質量部
シアン顔料(C.I.ピグメントブルー15:3) 4質量部
ワックス(オレイン酸アミド:日本精化社製:商品名ニュートロン−P)
3質量部
赤外線吸収剤(ジイモニウム系化合物:日本化薬社製:IRG−022)
0.7質量部
帯電制御剤(4級アンモニウム塩TP−415;保土谷化学社製)1質量部
上記組成をヘンシェルミキサーにより粉体混合し、これを設定温度100℃のエクストルーダーにより熱混練し、冷却後、粗粉砕、微粉砕、分級し、体積平均粒子径D50が7.6μmのトナー母粒子を得た。
このトナー母粒子100質量部と、アミノシラン処理シリカ粒子1の1.0質量部とをヘンシェルミキサーにより混合しトナー1を得た。さらにシリコーン樹脂コートキャリア(体積平均粒子径50μm)とトナー1とをキャリア:トナー95:5(質量比)で混合し、シアン現像剤1を作製した。
このとき結着樹脂とワックスとの界面に存在する赤外線吸収剤の存在率と、ワックス内部に存在する赤外線吸収剤の存在率との合計(ワックスに内包または界面に存在する赤外線吸収剤割合)は(赤外線吸収剤全量に対して)30%であった。
(評価方法)
富士ゼロックス社製DocuPrint 1100CFのフラッシュランプの発光エネルギーを調整できるよう改造した改造機を用い、上記トナー、現像剤を用いて評価をおこなった。このとき発光エネルギーを3.0J/cmとなるよう調整した。
光学濃度が1.4となる3cm×3cmのベタ画像パッチ、及び光学濃度が0.3となる3cm×3cmハーフトーン画像パッチをそれぞれプリントした。なお、用紙は日本製紙社製NPiフォーム55を用いた。
(定着強度)
得られた定着画像を2つに折り曲げ、底面が5cm×5cm、重さ500gの重りを用いて折り曲げた部分に20g/cmの荷重をかけ、重りを10往復させた後、2つに折り曲げた定着画像を元に戻し、折り曲げた部分のトナー剥れ状態を目視で観察し以下のように評価した。
○:目視でトナー剥れが確認できない、またはごくわずかに剥れがあるもののほとんど目立たないレベルである
△:トナー剥れは観察されるが許容できるである
×:トナー剥れが目立ち、許容できないレベルである。
(ボイド)
ボイド評価は、以下の方法で実施した。光学濃度が1.4となる3cm×3cmのベタ画像パッチを目視及び光学顕微鏡(倍率200倍)にて画像部分の空隙の有無を観察し、以下のように評価した。
○:目視及び光学顕微鏡にて空隙がまったく観察されないまたはごくわずかに空隙が観察されるもののほとんど目立たないレベルである。
△:光学顕微鏡では空隙の存在が確認されるものの、目視では目立たず許容できるレベルである。
×:目視でも空隙が目立ち、許容できないレベルである。
評価結果を表1に示す。
(実施例2)
ワックスをグリセリンモノステアレート(理研ビタミン社製:商品名リケマールS−100)に変更した以外は実施例1と同様にしてトナー2を作製し、これを用いて現像剤を作製し、実施例1と同様に評価した。このとき結着樹脂とワックスとの界面に存在する赤外線吸収剤の存在率と、ワックス内部に存在する赤外線吸収剤の存在率との合計は35%であった。
評価結果を表1に示す。
(実施例3)
ワックスをN−ヒドロキシエチル−12−ヒドロキシステアリルアミド(伊藤製油社製:商品名ITOHWAX J−420)に変更した以外は実施例1と同様にしてトナー3を作製し、これを用いて現像剤を作製し、実施例1と同様に評価した。このとき結着樹脂とワックスとの界面に存在する赤外線吸収剤の存在率と、ワックス内部に存在する赤外線吸収剤の存在率との合計は26%であった。
評価結果を表1に示す。
(実施例4)
ポリエステル樹脂1(ビスフェノールAのPO付加物/EO付加物、テレフタル酸及びトリメリット酸を主成分とするポリエステル樹脂) 91.1質量部
ポリオレフィン−ポリビニル系グラフト共重合体1 1質量部
シアン顔料(C.I.ピグメントブルー15:3) 4質量部
ワックス(オレイン酸アミド:日本精化社製:商品名ニュートロン−P)
2質量部
赤外線吸収剤(ジイモニウム系化合物:日本化薬社製:IRG−022)
0.9質量部
帯電制御剤(4級アンモニウム塩TP−415;保土谷化学社製) 1質量部
上記組成をヘンシェルミキサーにより粉体混合し、これを設定温度100℃のエクストルーダーにより熱混練し、冷却後、粗粉砕、微粉砕、分級し、体積平均粒子径D50が7.6μmのトナー母粒子を得た。
このトナー母粒子100質量部と、アミノシラン処理シリカ粒子1の1.0質量部とをヘンシェルミキサーにより混合しトナー4を作製し、これを用いて現像剤を作製し、実施例1と同様に評価した。このとき結着樹脂とワックスとの界面に存在する赤外線吸収剤の存在率と、ワックス内部に存在する赤外線吸収剤の存在率との合計は7%であった。
評価結果を表1に示す。
(実施例5)
ポリエステル樹脂1(ビスフェノールAのPO付加物/EO付加物、テレフタル酸及びトリメリット酸を主成分とするポリエステル樹脂) 88.6質量部
ポリオレフィン−ポリビニル系グラフト共重合体2 3質量部
シアン顔料(C.I.ピグメントブルー15:3) 4質量部
ワックス(オレイン酸アミド:日本精化社製:商品名ニュートロン−P)
3質量部
赤外線吸収剤(ジイモニウム系化合物:日本化薬社製:IRG−022)
0.4質量部
帯電制御剤(4級アンモニウム塩TP−415;保土谷化学社製) 1質量部
上記組成をヘンシェルミキサーにより粉体混合し、これを設定温度100℃のエクストルーダーにより熱混練し、冷却後、粗粉砕、微粉砕、分級し、体積平均粒子径D50が7.6μmのトナー母粒子を得た。
このトナー母粒子100質量部と、アミノシラン処理シリカ粒子1の1.0質量部とをヘンシェルミキサーにより混合しトナー5を作製し、これを用いて現像剤を作製し、実施例1と同様に評価した。このとき結着樹脂とワックスとの界面に存在する赤外線吸収剤の存在率と、ワックス内部に存在する赤外線吸収剤の存在率との合計は47%であった。
評価結果を表1に示す。
(比較例1)
ポリエステル樹脂1(ビスフェノールAのPO付加物/EO付加物、テレフタル酸及びトリメリット酸を主成分とするポリエステル樹脂) 94質量部
シアン顔料(C.I.ピグメントブルー15:3) 4質量部
赤外線吸収剤(ジイモニウム系化合物:日本化薬社製:IRG−022)
1質量部
帯電制御剤(4級アンモニウム塩TP−415;保土谷化学社製) 1質量部
上記組成をヘンシェルミキサーにより粉体混合し、これを設定温度100℃のエクストルーダーにより熱混練し、冷却後、粗粉砕、微粉砕、分級し、体積平均粒子径D50が7.6μmのトナー母粒子を得た。
このトナー母粒子100質量部と、アミノシラン処理シリカ粒子1の1.0質量部をヘンシェルミキサーにより混合しトナー6を作製し、これを用いて現像剤を作製し、実施例1と同様に評価した。このとき結着樹脂とワックスとの界面に存在する赤外線吸収剤の存在率と、ワックス内部に存在する赤外線吸収剤の存在率との合計は0%であった。
評価結果を表1に示す。
(比較例2)
比較例1において、赤外線吸収剤量を1質量部から2質量部、ポリエステル樹脂1を94質量部から93質量部に変更した以外は同様にしてトナー7を作製し、これを用いて現像剤を作製し、実施例1と同様に評価した。このとき結着樹脂とワックスとの界面に存在する赤外線吸収剤の存在率と、ワックス内部に存在する赤外線吸収剤の存在率との合計は0%であった。
評価結果を表1に示す。
(比較例3)
ワックスをパラフィンワックス(日本精鑞社製:商品名HNP−3)に変更した以外は実施例1と同様にしてトナー8を作製し、これを用いて現像剤を作製し、実施例1と同様に評価した。このとき結着樹脂とワックスとの界面に存在する赤外線吸収剤の存在率と、ワックス内部に存在する赤外線吸収剤の存在率との合計は28%であった。
評価結果を表1に示す。
(比較例4)
ワックスをモンタン酸エステルワックス(クラリアント社製:商品名 リコワックスE)に変更した以外は実施例1と同様にしてトナー9を作製し、これを用いて現像剤を作製し、実施例1と同様に評価した。このとき結着樹脂とワックスとの界面に存在する赤外線吸収剤の存在率と、ワックス内部に存在する赤外線吸収剤の存在率との合計は34%であった。
評価結果を表1に示す。
(比較例5)
ポリオレフィン−ポリビニル系グラフト共重合体1を3質量部から0質量部、ポリエステル樹脂1を88.3質量部から91.3質量部に変更した以外は実施例1と同様にしてトナー10を作製し、これを用いて現像剤を作製し、実施例1と同様に評価した。このとき結着樹脂とワックスとの界面に存在する赤外線吸収剤の存在率と、ワックス内部に存在する赤外線吸収剤の存在率との合計は3%であった。
評価結果を表1に示す。
(比較例6)
ポリエステル樹脂1(ビスフェノールAのPO付加物/EO付加物、テレフタル酸及びトリメリット酸を主成分とするポリエステル樹脂) 88質量部
ポリオレフィン−ポリビニル系グラフト共重合体2 5質量部
シアン顔料(C.I.ピグメントブルー15:3) 4質量部
ワックス(オレイン酸アミド:日本精化社製:商品名ニュートロン−P)
3質量部
帯電制御剤(4級アンモニウム塩TP−415;保土谷化学社製) 1質量部
上記組成をヘンシェルミキサーにより粉体混合し、これを設定温度100℃のエクストルーダーにより熱混練し、冷却後、粗粉砕、微粉砕、分級し、体積平均粒子径D50が7.6μmのトナー母粒子を得た。
このトナー母粒子100質量部と、アミノシラン処理シリカ粒子1の1.0質量部とをヘンシェルミキサーにより混合しトナー11を作製し、これを用いて現像剤を作製し、実施例1と同様に評価した。このとき結着樹脂とワックスとの界面に存在する赤外線吸収剤の存在率と、ワックス内部に存在する赤外線吸収剤の存在率との合計は76%であった。
評価結果を表1に示す。
(実施例6)
ポリエステル樹脂1(ビスフェノールAのPO付加物/EO付加物、テレフタル酸及びトリメリット酸を主成分とするポリエステル樹脂) 91.3質量部
ポリオレフィン−ポリビニル系グラフト共重合体1 1質量部
シアン顔料(C.I.ピグメントブルー15:3) 4質量部
ワックス(グリセリンモノステアレート:理研ビタミン社製:
商品名リケマールS−100) 1.8質量部
赤外線吸収剤(ジイモニウム系化合物:日本化薬社製:IRG−022)
0.9質量部
帯電制御剤(4級アンモニウム塩TP−415;保土谷化学社製) 1質量部
上記組成をヘンシェルミキサーにより粉体混合し、これを設定温度100℃のエクストルーダーにより熱混練し、冷却後、粗粉砕、微粉砕、分級し、体積平均粒子径D50が7.6μmのトナー母粒子を得た。
このトナー母粒子100質量部と、アミノシラン処理シリカ粒子1の1.0質量部とをヘンシェルミキサーにより混合しトナー12を作製し、これを用いて現像剤を作製し、実施例1と同様に評価した。このとき結着樹脂とワックスとの界面に存在する赤外線吸収剤の存在率と、ワックス内部に存在する赤外線吸収剤の存在率との合計は7%であった。
評価結果を表1に示す。
(実施例7)
ポリエステル樹脂1(ビスフェノールAのPO付加物/EO付加物、テレフタル酸及びトリメリット酸を主成分とするポリエステル樹脂) 86.5質量部
ポリオレフィン−ポリビニル系グラフト共重合体1 5質量部
シアン顔料(C.I.ピグメントブルー15:3) 4質量部
ワックス(グリセリンモノステアレート:理研ビタミン社製:
商品名リケマールS−100) 3質量部
赤外線吸収剤(ジイモニウム系化合物:日本化薬社製:IRG−022)
0.5質量部
帯電制御剤(4級アンモニウム塩TP−415;保土谷化学社製) 1質量部
上記組成をヘンシェルミキサーにより粉体混合し、これを設定温度100℃のエクストルーダーにより熱混練し、冷却後、粗粉砕、微粉砕、分級し、体積平均粒子径D50が7.6μmのトナー母粒子を得た。
このトナー母粒子100質量部と、アミノシラン処理シリカ粒子1の1.0質量部とをヘンシェルミキサーにより混合しトナー13を作製し、これを用いて現像剤を作製し、実施例1と同様に評価した。このとき結着樹脂とワックスとの界面に存在する赤外線吸収剤の存在率と、ワックス内部に存在する赤外線吸収剤の存在率との合計は47%であった。
評価結果を表1に示す。
(実施例8)
ポリエステル樹脂1(ビスフェノールAのPO付加物/EO付加物、テレフタル酸及びトリメリット酸を主成分とするポリエステル樹脂) 91.4質量部
ポリオレフィン−ポリビニル系グラフト共重合体2 0.7質量部
シアン顔料(C.I.ピグメントブルー15:3) 4質量部
ワックス(N−ヒドロキシエチル−12−ヒドロキシステアリルアミド:伊藤製油社製:
商品名ITOHWAX J−420) 2質量部
赤外線吸収剤(ジイモニウム系化合物:日本化薬社製:IRG−022)
0.9質量部
帯電制御剤(4級アンモニウム塩TP−415;保土谷化学社製) 1質量部
上記組成をヘンシェルミキサーにより粉体混合し、これを設定温度100℃のエクストルーダーにより熱混練し、冷却後、粗粉砕、微粉砕、分級し、体積平均粒子径D50が7.6μmのトナー母粒子を得た。
このトナー母粒子100質量部と、アミノシラン処理シリカ粒子1の1.0質量部とをヘンシェルミキサーにより混合しトナー14を作製し、これを用いて現像剤を作製し、実施例1と同様に評価した。このとき結着樹脂とワックスとの界面に存在する赤外線吸収剤の存在率と、ワックス内部に存在する赤外線吸収剤の存在率との合計は7%であった。
(実施例9)
ポリエステル樹脂1(ビスフェノールAのPO付加物/EO付加物、テレフタル酸及びトリメリット酸を主成分とするポリエステル樹脂) 88.2質量部
ポリオレフィン−ポリビニル系グラフト共重合体2 3.5質量部
シアン顔料(C.I.ピグメントブルー15:3) 4質量部
ワックス(N−ヒドロキシエチル−12−ヒドロキシステアリルアミド:伊藤製油社製:商品名ITOHWAX J−420) 3質量部
赤外線吸収剤(ジイモニウム系化合物:日本化薬社製:IRG−022)
0.3質量部
帯電制御剤(4級アンモニウム塩TP−415;保土谷化学社製) 1質量部
上記組成をヘンシェルミキサーにより粉体混合し、これを設定温度100℃のエクストルーダーにより熱混練し、冷却後、粗粉砕、微粉砕、分級し、体積平均粒子径D50が7.6μmのトナー母粒子を得た。
このトナー母粒子100質量部と、アミノシラン処理シリカ粒子1の1.0質量部とをヘンシェルミキサーにより混合しトナー15を作製し、これを用いて現像剤を作製し、実施例1と同様に評価した。このとき結着樹脂とワックスとの界面に存在する赤外線吸収剤の存在率と、ワックス内部に存在する赤外線吸収剤の存在率との合計は47%であった。
評価結果を表1に示す。
(比較例7)
ポリエステル樹脂1(ビスフェノールAのPO付加物/EO付加物、テレフタル酸及びトリメリット酸を主成分とするポリエステル樹脂) 92.1質量部
ポリオレフィン−ポリビニル系グラフト共重合体1 0.4質量部
シアン顔料(C.I.ピグメントブルー15:3) 4質量部
ワックス(グリセリンモノステアレート:理研ビタミン社製:
商品名リケマールS−100) 1.6質量部
赤外線吸収剤(ジイモニウム系化合物:日本化薬社製:IRG−022)
0.9質量部
帯電制御剤(4級アンモニウム塩TP−415;保土谷化学社製) 1質量部
上記組成をヘンシェルミキサーにより粉体混合し、これを設定温度100℃のエクストルーダーにより熱混練し、冷却後、粗粉砕、微粉砕、分級し、体積平均粒子径D50が7.6μmのトナー母粒子を得た。
このトナー母粒子100質量部と、アミノシラン処理シリカ粒子1の1.0質量部とをヘンシェルミキサーにより混合しトナー16を作製し、これを用いて現像剤を作製し、実施例1と同様に評価した。このとき結着樹脂とワックスとの界面に存在する赤外線吸収剤の存在率と、ワックス内部に存在する赤外線吸収剤の存在率との合計は3%であった。
評価結果を表1に示す。
(比較例8)
ポリエステル樹脂1(ビスフェノールAのPO付加物/EO付加物、テレフタル酸及びトリメリット酸を主成分とするポリエステル樹脂) 87.8質量部
ポリオレフィン−ポリビニル系グラフト共重合体2 4質量部
シアン顔料(C.I.ピグメントブルー15:3) 4質量部
ワックス(グリセリンモノステアレート:理研ビタミン社製:
商品名リケマールS−100) 3質量部
赤外線吸収剤(ジイモニウム系化合物:日本化薬社製:IRG−022)
0.2質量部
帯電制御剤(4級アンモニウム塩TP−415;保土谷化学社製) 1質量部
上記組成をヘンシェルミキサーにより粉体混合し、これを設定温度100℃のエクストルーダーにより熱混練し、冷却後、粗粉砕、微粉砕、分級し、体積平均粒子径D50が7.6μmのトナー母粒子を得た。
このトナー母粒子100質量部と、アミノシラン処理シリカ粒子1の1.0質量部とをヘンシェルミキサーにより混合しトナー17を作製し、これを用いて現像剤を作製し、実施例1と同様に評価した。このとき結着樹脂とワックスとの界面に存在する赤外線吸収剤の存在率と、ワックス内部に存在する赤外線吸収剤の存在率との合計は76%であった。
評価結果を表1に示す。
(比較例9)
ポリエステル樹脂1(ビスフェノールAのPO付加物/EO付加物、テレフタル酸及びトリメリット酸を主成分とするポリエステル樹脂) 91.7質量部
ポリオレフィン−ポリビニル系グラフト共重合体2 0.4質量部
シアン顔料(C.I.ピグメントブルー15:3) 4質量部
ワックス(N−ヒドロキシエチル−12−ヒドロキシステアリルアミド:伊藤製油社製:
商品名ITOHWAX J−420) 2質量部
赤外線吸収剤(ジイモニウム系化合物:日本化薬社製:IRG−022)
0.9質量部
帯電制御剤(4級アンモニウム塩TP−415;保土谷化学社製) 1質量部
上記組成をヘンシェルミキサーにより粉体混合し、これを設定温度100℃のエクストルーダーにより熱混練し、冷却後、粗粉砕、微粉砕、分級し、体積平均粒子径D50が7.6μmのトナー母粒子を得た。
このトナー母粒子100質量部と、アミノシラン処理シリカ粒子1の1.0質量部とをヘンシェルミキサーにより混合しトナー18を作製し、これを用いて現像剤を作製し、実施例1と同様に評価した。このとき結着樹脂とワックスとの界面に存在する赤外線吸収剤の存在率と、ワックス内部に存在する赤外線吸収剤の存在率との合計は3%であった。
評価結果を表1に示す。
(比較例10)
ポリエステル樹脂1(ビスフェノールAのPO付加物/EO付加物、テレフタル酸及びトリメリット酸を主成分とするポリエステル樹脂) 86質量部
ポリオレフィン−ポリビニル系グラフト共重合体2 5質量部
シアン顔料(C.I.ピグメントブルー15:3) 4質量部
ワックス(N−ヒドロキシエチル−12−ヒドロキシステアリルアミド:伊藤製油社製:
商品名ITOHWAX J−420) 4質量部
帯電制御剤(4級アンモニウム塩TP−415;保土谷化学社製) 1質量部
上記組成をヘンシェルミキサーにより粉体混合し、これを設定温度100℃のエクストルーダーにより熱混練し、冷却後、粗粉砕、微粉砕、分級し、体積平均粒子径D50が7.6μmのトナー母粒子を得た。
このトナー母粒子100質量部と、アミノシラン処理シリカ粒子1の1.0質量部とをヘンシェルミキサーにより混合しトナー19を作製し、これを用いて現像剤を作製し、実施例1と同様に評価した。このとき結着樹脂とワックスとの界面に存在する赤外線吸収剤の存在率と、ワックス内部に存在する赤外線吸収剤の存在率との合計は76%であった。
評価結果を表1に示す。
本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
符号の説明
10 画像形成装置
12 画像形成ユニット
14 感光体
16 帯電器
18 露光手段
20 現像器
22 クリーナ
24 転写器
26 定着器
28 紙送りローラ
P 記録媒体

Claims (5)

  1. 脂肪酸アミド、脂肪酸グリセリド、並びに、ヒドロキシ脂肪酸及びその誘導体、からなる群より選択される少なくとも1種のワックスと結着樹脂と着色剤と赤外線吸収剤とを含むトナー母粒子と、アミノ基を含有するシランカップリング剤により処理されたシリカ粒子を含む外添剤と、を含有し、
    前記結着樹脂と前記ワックスとの界面に存在する前記赤外線吸収剤の存在率と、前記ワックス内部に存在する前記赤外線吸収剤の存在率との合計が、前記赤外線吸収剤全量に対して5%以上50%以下である閃光定着用トナー。
  2. 前記トナー母粒子が、ポリオレフィン−ポリビニル系グラフト共重合体をさらに含有する請求項1に記載の閃光定着用トナー。
  3. 前記ワックスが、トナー100質量部に対して1質量部以上10質量部以下含有される請求項1又は請求項2に記載の閃光定着用トナー。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の閃光定着用トナーを含む閃光定着用現像剤。
  5. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の閃光定着用トナーを用いて、記録媒体にトナー画像を形成する画像形成手段と、
    前記記録媒体上に形成されたトナー画像を、光照射によって定着する定着手段と、を有する画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013020174A (ja) * 2011-07-13 2013-01-31 Fuji Xerox Co Ltd 正帯電性トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、画像形成方法及び画像形成装置

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