JP2010096025A - 蒸発燃料処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関の運転時間が短い場合であっても、蒸発燃料が大気に放出されることを適切に抑制することのできる蒸発燃料処理装置を提供する
【解決手段】蒸発燃料処理装置100は、燃料タンク20内で発生した蒸発燃料を吸着するキャニスタ40と、燃料タンク20とキャニスタ40とを連通するベーパ通路31の開閉状態を切り換える封鎖弁30と、キャニスタ40に設けられた大気開放通路32の開閉状態を切り換える大気開閉弁33とを備える。ECU50は、エンジン10の停止中において、燃料タンク20への給油時であるという第1の条件が成立するときには封鎖弁30及び大気開閉弁33をともに開弁し、第1の条件が成立していないときには封鎖弁30及び大気開閉弁33をともに閉弁する。
【選択図】図2

Description

この発明は内燃機関に設けられる蒸発燃料処理装置に関する。
車両に搭載される内燃機関には、燃料タンク内で発生した蒸発燃料が大気中に放出されることを抑えるべく、蒸発燃料をキャニスタにて吸着させるようにした蒸発燃料処理装置が設けられている。こうした蒸発燃料処理装置には、少なくとも、燃料タンクとキャニスタとを連通するベーパ通路と、キャニスタと内燃機関の吸気通路とを連通するパージ通路と、同パージ通路に設けられて同通路を流通する蒸発燃料の量を調整するパージ制御弁とが設けられている。そして燃料タンク内で発生した蒸発燃料は、ベーパ通路を通じてキャニスタに流入して同キャニスタに吸着する。また、内燃機関の運転中においてパージ制御弁が開弁されると、吸気通路の吸入負圧によってパージ通路およびキャニスタが負圧となるため、キャニスタに外気が導入されて同キャニスタに吸着された蒸発燃料が脱離する。こうして脱離した蒸発燃料は、パージ通路を通じて吸気通路に導入されて、燃焼室において燃焼される。こうしたいわゆるパージ処理が実行されることにより、キャニスタに吸着された蒸発燃料を処理することができ、同キャニスタの蒸発燃料吸着性能を回復させることができる。
また、こうした蒸発燃料処理装置にあっては、同装置の異常を診断する異常診断処理を実行するようにした装置が種々提案されている。例えば、特許文献1に記載の蒸発燃料処理装置では、キャニスタの大気開放通路に同通路の開閉状態を切り換える大気開閉弁(CCV:Canister Closed Valve)が設けられており、このCCVの開閉動作に伴う燃料タンク内の圧力変動に基づき上記パージ制御弁の異常を診断するようにしている。このCCVは、内燃機関の運転中における上記パージ処理の実行に際して、外気をキャニスタに導入するべく開弁状態に切り換えられる。
ここで、燃料タンク内での蒸発燃料の発生は、同タンクへの給油時の他、内燃機関の停止中において燃料タンク内の温度が上昇する際にも生じ、これにより同タンク内の圧力が上昇する。そこで、上記特許文献1に記載の蒸発燃料処理装置では、内燃機関の停止中および給油時においてCCVを開弁して蒸発燃料をキャニスタに流入させることにより、燃料タンク内の圧力が高くなることを防止している。
しかしながら、内燃機関の停止中には上記パージ処理が実行されないため、機関停止中に上記CCVを開弁するようにすると、蒸発燃料が大気に放出されるといった不都合の発生が懸念される。一方、機関停止中において燃料タンクを大気から遮断するべく上記CCVを常時閉弁するようにすると、燃料タンク内での蒸発燃料の発生に起因する高圧力が燃料タンクおよびキャニスタを含む系の全体に作用するため、そうした系を高圧に耐え得る構造とすることが必要となり、コストの増大や装置の重量増加が避けられない。
そこで近年、上記ベーパ通路の開閉状態を切り換えることのできる封鎖弁を設けるようにした構成が提案されている。こうした封鎖弁を設けて同封鎖弁を閉弁することにより、燃料タンク内で発生する蒸発燃料を同タンク内に閉じ込めることができるようになる。
例えば、特許文献2に記載の蒸発燃料処理装置では、上述したような封鎖弁を給油中に開弁して燃料タンク内で発生する蒸発燃料をキャニスタに流入させる一方、給油中を除いた内燃機関の停止中には上記封鎖弁を閉弁することにより、燃料タンク内に蒸発燃料を閉じ込めるようにしている。こうした蒸発燃料処理装置によれば、燃料タンク内で発生する蒸発燃料を原則として給油時にのみキャニスタに流入させることにより、過大な蒸発燃料がキャニスタに流入することを防止することができる。そのため、キャニスタの軽量化を図りつつ、良好な排気エミッションを実現し、また、良好な給油性を実現することができるようになる。
さらに、このように封鎖弁を設けるようにした蒸発燃料処理装置にあっても、同装置における異常を診断するべく、キャニスタの大気開放通路に大気開閉弁(CCV)を設けるようにした構成が種々開示されている。例えば上記特許文献2に記載の蒸発燃料処理装置では、CCVと負圧ポンプとを兼ねた負圧ポンプモジュールが大気開放通路に設けられており、この負圧ポンプによる同装置への負圧導入とCCVの開閉状態の調整とに基づき、同装置における漏れや上記パージ弁および封鎖弁の故障等の異常を検知するようにしている。なお、このCCVは、異常診断において必要に応じた閉弁制御が実行されるときを除き、基本的には開弁状態が維持される。これにより、パージ処理が実行される場合や給油時であっても、CCVの開弁制御を実行することなく大気開放通路を通じて円滑に大気を流出入させることができる。
特開2005−2921号公報 特開2004−156493号公報
ところで、上記特許文献2に記載されるような封鎖弁とCCVとをともに備える構成では、給油時を除く内燃機関の停止中においてキャニスタに蒸発燃料が新たに吸着されることが抑えられる。また、燃料タンクへの給油時においてキャニスタに吸着された蒸発燃料は、その後に開始される内燃機関の運転中においてパージ処理を通じて処理されるため、同キャニスタに吸着された蒸発燃料量は減少する。したがって、このように封鎖弁とCCVとをともに備える構成では、内燃機関の運転が給油後の比較的早い時期に開始されると、キャニスタに吸着された蒸発燃料が早期に処理されるため、蒸発燃料が脱離して大気に放出されるといった問題は生じ難い。
しかしながら、内燃機関と電動機とを駆動源として備えるハイブリッド車両にあっては、内燃機関のみを駆動源として備えるガソリン車両と比較して、内燃機関の運転時間が短くなる傾向にあるため、上述したパージ処理の実行機会が減少する。したがって、キャニスタに蒸発燃料が吸着された状態で、長時間保持される機会が増加し、キャニスタに吸着された蒸発燃料が脱離して大気に放出されるといった上記問題が生じるおそれがある。
なお、こうした問題は、ハイブリッド車に限らず、内燃機関の運転時間が短い場合において、共通に生じ得る。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、内燃機関の運転時間が短い場合であっても、蒸発燃料が大気に放出されることを適切に抑制することのできる蒸発燃料処理装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、燃料タンク内で発生した蒸発燃料を吸着するキャニスタと、前記燃料タンクと前記キャニスタとを連通するベーパ通路に設けられて同ベーパ通路の開閉状態を切り換える封鎖弁と、前記キャニスタに設けられた大気開放通路の開閉状態を切り換える大気開閉弁と、前記封鎖弁および前記大気開閉弁の開閉を制御する開閉制御手段とを備え、内燃機関の運転中において前記キャニスタに吸着された蒸発燃料を同機関の吸気通路に導入してパージ処理を実行する蒸発燃料処理装置であって、前記機関の停止中において前記開閉制御手段は、前記燃料タンクへの給油時であるという第1の条件が成立するときには前記封鎖弁および前記大気開閉弁をともに開弁し、前記第1の条件が成立していないときには前記封鎖弁および前記大気開閉弁をともに閉弁することを要旨とする。
上記構成によれば、内燃機関の停止中において燃料タンクへの給油時であるとの第1の条件が成立するときに封鎖弁および大気開閉弁がともに開弁される一方、同第1の条件が成立していないときには封鎖弁および大気開閉弁がともに閉弁される。
すなわち、内燃機関の停止中には、給油時にのみ封鎖弁および大気開閉弁が開弁されるため、燃料タンク内で発生する蒸発燃料は、給油時にのみキャニスタに流入して同キャニスタにおいて吸着される。
ここで、内燃機関の運転時間が短い場合には、上記パージ処理の実行機会が減少し、キャニスタに蒸発燃料が吸着された状態で長時間保持される機会が増加する。
この点、上記構成によれば、内燃機関の停止中において給油時でないときには封鎖弁と大気開閉弁がともに閉弁されるため、給油時を除く機関停止中において発生した蒸発燃料は、封鎖弁の閉弁により燃料タンク内に閉じ込められる。また、給油時においてキャニスタに吸着された蒸発燃料が大気開放通路を通じて大気に放出されるといったことは大気開閉弁の閉弁により抑えられる。したがって、内燃機関の運転時間が短い場合であっても、蒸発燃料が大気に放出されることを適切に抑制することができる。
なお、上記構成における燃料タンクへの給油時とは、車両の給油口が開けられてから給油が完了して再び給油口が閉じられるまでの期間などが挙げられる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の蒸発燃料処理装置において、前記開閉制御手段は、前記第1の条件が成立していないときにあって、前記燃料タンク内の圧力が大気圧よりも低い規定圧以下になったという第2の条件が成立するときには前記封鎖弁および前記大気開閉弁をともに開弁し、これら各弁の開弁により同燃料タンク内の圧力が大気圧近傍の所定圧力に上昇したときに前記封鎖弁および前記大気開閉弁を閉弁することを要旨とする。
上記構成によれば、上述した第1の条件が成立していないときにあって、燃料タンク内の圧力が大気圧よりも低い規定圧以下になったという第2の条件が成立したときに、すなわち燃料タンク内の圧力が予め設定された圧力よりも低い負圧となったときに封鎖弁および大気開閉弁がともに開弁される。そして、これら各弁の開弁により燃料タンク内の圧力が大気圧近傍の所定圧力に上昇したときに封鎖弁および大気開閉弁が閉弁される。そのため、これら封鎖弁および大気開閉弁が開弁されている間においては、燃料タンク内の負圧によって同燃料タンク及びキャニスタには外気が導入される。この外気の導入により、キャニスタから蒸発燃料が脱離されて燃料タンク内に戻されるため、キャニスタに吸着された蒸発燃料の量が減少する。したがって、上記構成によれば、大気開放通路を通じて蒸発燃料が大気に放出されることをより効果的に抑制することができるようになる。
なお、上記規定圧としては、封鎖弁および大気開閉弁をともに開弁することにより燃料タンクにまで外気を導入することのできる程度の圧力等が挙げられる。また、大気圧近傍の所定圧力としては、封鎖弁および大気開閉弁がともに開弁されている場合であっても、燃料タンクにまで外気を導入することができなくなる程度の圧力等が挙げられる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の蒸発燃料処理装置において、前記キャニスタは、前記燃料タンクに対して最大貯留量に相当する給油がなされたときに発生する最大蒸発燃料量を吸着することのできる量の吸着材で構成されており前記ベーパ通路が接続される側に配置される吸着層と、前記吸着層を構成する吸着材よりも少量の吸着材で構成されており前記大気開放通路が接続される側に配置される燃料放出抑制層と、前記吸着層と前記燃料放出抑制層との間に配置される空間層とを備えることを要旨とする。
上記構成によれば、上記態様にて吸着層が構成されることにより、燃料タンク内で発生する蒸発燃料を充分に吸着することができる。
ここで、一般に、キャニスタには蒸発燃料を吸着するための吸着材(例えば活性炭等)が充填されている。また、この吸着材に吸着された蒸発燃料は、互いに接触する吸着材を通じて拡散していく。
そこで、同構成では、上記吸着層と上記燃料放出抑制層との間に空間層を設けるようにしており、これにより吸着層から燃料放出抑制層への燃料蒸気の拡散が同空間層の存在によって抑制される。また、空間層を介して蒸発燃料が拡散した場合でも、そうした拡散蒸発燃料は上記燃料放出抑制層に吸着されるため、大気開放通路を通じて蒸発燃料が大気に放出されることをより効果的に抑制することができる。
ここで、請求項4に記載されるように、上記内燃機関の搭載される車両が、蓄電装置に蓄電された電力が供給される電動機と同機関とを駆動源として備える、いわゆるハイブリッド車両であるときには、内燃機関の運転時間が短くなる傾向にあるため、上述したパージ処理の実行機会が減少し、キャニスタに蒸発燃料が吸着された状態で長時間保持される機会が増加する。
この点、内燃機関の運転時間が短くなる傾向があることによりパージ処理の実行機会が減少しやすいハイブリッド車両に搭載される蒸発燃料処理装置においても、同構成に請求項1〜3のいずれか1項に記載の蒸発燃料処理装置が適用されることにより、蒸発燃料が大気に放出されることを適切に抑制することができる。
さらに、請求項5に記載されるように、ハイブリッド車両の蓄電装置に対して車外から充電するための接続部を更に備える構成、いわゆるプラグインハイブリッド車両にあっては、継続的な充電が実行されて蓄電装置の充電状態が所定の範囲に保持されることにより内燃機関の運転時間がさらに短くなる傾向にあるため、パージ処理の実行機会がさらに減少することとなる。
この点、内燃機関の運転時間がさらに短くなる傾向にあることによりパージ処理の実行機会がさらに減少しやすいプラグインハイブリッド車両に搭載される蒸発燃料処理装置においても、同構成に請求項1〜3のいずれか1項に記載の蒸発燃料処理装置が適用されることにより、蒸発燃料が大気に放出されることを適切に抑制することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載の蒸発燃料処理装置において、前記燃料タンクへの給油が終了した旨判定されるときに、前記機関を所定期間運転させる強制運転手段を備えることを要旨とする。
上記構成によれば、燃料タンクへの給油が終了した旨判定されるときに、機関を所定期間運転させる強制運転手段を備えるため、例え蓄電装置が十分に充電されている状態であって電動機の動力のみによって走行することができる場合であっても、内燃機関を運転させることができる。これにより、給油時においてキャニスタに吸着された蒸発燃料をパージ処理によって早期に処理することができるようになる。
なお、上記所定期間としては、キャニスタに吸着された蒸発燃料の量を、蒸発燃料が大気に放出される可能性を十分低くすることのできる量にまで減少させるために要する内燃機関の運転時間等が挙げられる。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の蒸発燃料処理装置において、前記大気開閉弁の開閉制御を通じて、同蒸発燃料処理装置における異常の有無を診断する異常診断処理が実行されることを要旨とする。
上記構成によれば、大気開閉弁の開閉制御を通じて、同蒸発燃料処理装置における異常の有無を診断する異常診断処理が実行される。したがって、大気開放通路を通じた蒸発燃料の放出を抑制するために設けられる上記大気開閉弁を、異常診断処理に際して燃料タンク及びキャニスタを大気から遮断するための弁としても兼用することができる。
上記封鎖弁および大気開閉弁として、具体的には、請求項8に記載されるように、駆動信号が入力される時にのみ開弁する常時閉弁型の電磁弁であるといった構成を採用することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかる蒸発燃料処理装置を具体化した第1の実施形態について図1〜図5を参照して説明する。図1は、本実施形態にかかる蒸発燃料処理装置が適用された車両1の概略構成図である。
図1に示すように、車両1は、駆動源としてエンジン10と電動機2とを有するハイブリッド車両であって、特に、車両外部の電源からバッテリ5に充電可能ないわゆるプラグインハイブリッド車両である。これらエンジン10及び電動機2により出力された動力は、変速機9を介して駆動輪3に伝達される。
エンジン10は、燃料タンク20に貯留された燃料が噴射供給されることにより動力を出力する。このエンジン10から出力された動力は、同エンジン10に接続された動力分配機構4により、駆動輪3に伝達する動力と発電機8に伝達する動力とに分配される。こうして発電機8に伝達された動力に基づき同発電機8で発生した電力は、電力変換部7を介してバッテリ5に供給される。なお、エンジン10の始動時には、バッテリ5から電力が供給されることにより、この発電機8がスタータとして機能する。
電動機2は、蓄電装置であるバッテリ5に蓄電された電力が供給されることにより動力を出力する。また、この電動機2は、車両1の減速時や制動時等に駆動輪3から受ける回転力を用いて発電する。発電された電力は電力変換部7に出力されるとともに、同電力変換部7を介してバッテリ5に供給される。
電力変換部7は、バッテリ5に対して車外から充電するための接続部6を備えており、接続部6から入力される電力は電力変換部7を介してバッテリ5に蓄電される。なお、車外の電源としては、家庭用電源等の各種電源が挙げられる。
この電力変換部7は、インバータやコンバータなどから構成されており、電動機2や発電機8、あるいは接続部6から入力される交流電力を直流電力に変換するとともにその電圧をバッテリ5の電圧レベルに変換してバッテリ5に出力する。また、バッテリ5から供給される直流電力を交流電力に変換するとともに昇圧して、同電力を電動機2又は発電機8に供給する。
バッテリ5は、充放電可能な蓄電装置であって、例えばニッケル水素やリチウムイオン等の二次電池で構成される。このバッテリ5は、電力変換部7へ電力を供給するとともに、電力変換部7から供給される電力によって充電される。具体的には、上記電動機2及び発電機8で発電されて電力変換部7に出力される電力、及び接続部6を介して車両外部から供給されて電力変換部7に出力される電力が供給されて充電される。このバッテリ5には、同バッテリ5の充電状態(SOC:State of Charge)を検知するためのバッテリセンサ5aが取り付けられている。
車両1には、上述したセンサに加えて、さらに種々のセンサが設けられている。そして、これらセンサからの出力信号は、車両1に搭載された各種装置を総括的に制御するECU50に入力される。なお、図1の点線は、信号の入出力経路を示している。
ECU50には、各種演算処理を実行する中央処理装置(CPU)、各種制御プログラムや演算マップ及び制御の実行に際して算出されるデータ等が記憶保持されるメモリ、A/D変換器、入出力インターフェイス等が設けられている(いずれも図示略)。このECU50には、車両1やエンジン10に設けられた各種センサから出力される信号が入力される。そして、ECU50は、入力された信号に基づき車両1の走行状態やエンジン10の運転状態等、各種装置の状態を把握して各種制御を実行する。
例えば、ECU50は、バッテリセンサ5aからの信号に基づきバッテリ5の充電状態(SOC)を検知して、同SOCが所定範囲に保持されるべくバッテリ5の充放電を制御する。また、ECU50は、車両1の要求駆動力やエンジン10の要求負荷、及びバッテリ5のSOC等を考慮して、エンジン10と電動機2とに要求される出力をそれぞれ算出するとともに、要求される出力が得られるようにこれらエンジン10及び電動機2を制御する。具体的には、車両1の要求駆動力が電動機2の動力のみで得られると判断され且つバッテリ5のSOCが所定範囲にあると判断されるときには、エンジン10を停止して電動機2のみで走行するいわゆる「EV走行」を実行する。一方、車両1の要求駆動力を得るためにエンジン10の出力が必要であると判断される場合や、バッテリ5のSOCが所定値を下回っていると判断される場合には、エンジン10を運転させて走行するいわゆる「HV走行」を実行する。
より詳しくは、ECU50は、バッテリ5のSOCが上記所定範囲を下回ったことを検知すると、エンジン10の要求負荷を高く設定して同エンジン10の出力を増大させるとともに、同エンジン10の動力を上記動力分配機構4を介して発電機8に伝達して同発電機8を稼働させることにより、バッテリ5を充電する。一方、バッテリ5のSOCが上記所定範囲を上回ったことを検知すると、発電機8又は接続部6からの電力を利用したバッテリ5の充電を停止する。
次に、図2を参照して、エンジン10や、蒸発燃料処理装置100、およびそれらの周辺構成について詳しく説明する。上述したように、同図2に示す各装置は、上記ECU50により制御される。
エンジン10には、燃料タンク20に貯留された燃料が噴射供給され、この燃料と吸気通路11を通じて供給される空気との混合気が燃焼されることにより、エンジン10の動力が出力される。
吸気通路11には、吸入空気を濾過するエアクリーナ13が設けられている。また、吸気通路11においてエアクリーナ13の下流側には、同エアクリーナ13を通過した吸入空気の量を調整するスロットル弁12が設けられている。
燃料タンク20には、同タンク20の内圧(タンク内圧Pt)を検知するためのタンク内圧センサ21と、同タンク20の燃料の貯留量を検知するための油量センサ22とが取り付けられている。この燃料タンク20には、給油口25を通じて燃料が供給される。この給油口25を覆うリッド26には、ECU50から開操作信号が入力されたときに同リッド26を開放する電動リッドオープナ27と、同リッド26の開閉状態を検知する開閉検知センサ28とが設けられている。また、車両1の図示しないインストルパネルには、運転者により操作されるリッド開放スイッチ51が設けられており、このリッド開放スイッチ51はECU50に接続されている。なお、燃料タンク20は、最大貯留量がLmaxであるようにその容量が設計されている。すなわち、上記油量センサ22により、同タンク20の燃料の貯留量がLmaxであると検知されるまで燃料を給油することができる。
燃料タンク20には、同タンク20内で発生した蒸発燃料を流出させるベーパ通路31が接続されている。このベーパ通路31は、燃料タンク20と同タンク20内から流入する蒸発燃料を吸着するキャニスタ40とを連通している。このベーパ通路31の上流端は、燃料タンク20における最大貯留量Lmaxに相当する燃料液面よりも上方で開口されており、この開口端部には液体燃料の浸入を防止するROV(Roll over Valve)23が設けられている。また、ベーパ通路31には、同通路31の開閉状態を切り換える封鎖弁30が設けられている。この封鎖弁30は、ECU50により制御される常時閉弁型の電磁弁であって、駆動信号が入力されるとき(ON状態)にのみ開弁し、駆動信号が入力されていないとき(OFF状態)には閉弁状態が維持される。そして、燃料タンク20内で発生した蒸発燃料は、封鎖弁30が開弁している期間においてベーパ通路31を通じてキャニスタ40に流入して同キャニスタにて吸着される。
ちなみに、燃料タンク20のタンク内圧Ptは、車両1の外気や燃料タンク20内の燃料の温度低下に伴って低下し、これら外気や燃料の温度の上昇に伴って上昇する。そこで、ベーパ通路31には、上記封鎖弁30と並行して機械式のリリーフ弁60が設けられている。このリリーフ弁60は、予め設定された所定圧力が作用すると開弁して燃料タンク20から気体を流出させたり、流入させたりすることにより、タンク内圧Ptを所定範囲(例えば−8〜24kPa)に保持して、タンク内圧Ptが過度に低下したり上昇したりすることを防止する圧力調整弁として機能する。
キャニスタ40には、大気開放通路32が接続されており、この大気開放通路32には、同通路32の開閉状態を切り換える大気開閉弁33が設けられている。この大気開閉弁33は、負圧ポンプ(図示略)を備える負圧ポンプモジュール36の一構成部材であって、キャニスタ40に設けられた大気孔32aを大気開放通路32に連通させる大気開放状態(大気開放通路32の開状態)と、キャニスタ40の大気孔32aを負圧ポンプの吸入孔に連通させる負圧導入状態(大気開放通路32の閉状態)とを切り替えることのできる切替弁(CCV:Canister Closed Valve)として機能する。
大気開閉弁33は、ECU50により制御される常時閉弁型の電磁弁であって、駆動信号が入力されるとき(ON状態)にのみ開弁し、駆動信号が入力されていないとき(OFF状態)には閉弁状態が維持される。具体的には、大気開閉弁33は、駆動信号が入力されているとき(ON状態)には、開弁状態、すなわち上述した大気開放状態(大気開放通路32の開状態)となり、キャニスタ40の内部が大気開放される。
一方、駆動信号が入力されていないとき(OFF状態)には、閉弁状態、すなわち上述した負圧導入状態(大気開放通路32の閉状態)となる。この状態では、キャニスタ40の大気孔32aが閉塞される状態となり、大気開放通路32の閉状態を維持することができる。そしてこの状態では、大気孔32aが大気開放通路32に連通されていないため、キャニスタ40の内部が大気に開放されていない。こうした閉状態において負圧ポンプを作動させると、キャニスタ40の内部に負圧を導入することができる。このように、ECU50は、負圧ポンプモジュール36の負圧ポンプと大気開閉弁33とを制御することにより、蒸発燃料処理装置100における異常の有無を診断するための異常診断処理を実行する。具体的には、蒸発燃料処理装置100は、上述した封鎖弁30、ベーパ通路31、大気開放通路32、大気開閉弁33、パージ通路34、パージ制御弁35、キャニスタ40等を備えて構成されており、これら各構成部材の動作異常や漏れといった各種異常の有無が診断される。なお、ECU50が、封鎖弁30及び大気開閉弁33の開閉を制御する開閉制御手段に相当する。
キャニスタ40には、同キャニスタ40に吸着された蒸発燃料をエンジン10の吸気通路11に導入するパージ通路34が接続されている。このパージ通路34は、吸気通路11においてスロットル弁12の下流側に接続されている。
パージ通路34には、同通路34を流通する蒸発燃料の量を調整するパージ制御弁35が設けられている。ECU50は、キャニスタ40に吸着された蒸発燃料の濃度fgpgを推定する濃度推定処理を実行するとともに、この推定された濃度fgpgに応じてパージ制御弁35の開閉制御を実行することにより、キャニスタ40に吸着した蒸発燃料をエンジン10の燃焼室で燃焼させる、いわゆるパージ処理を実行する。
また、上記大気開閉弁33は、パージ処理の実行に際してECU50から駆動信号が入力されることにより、大気開放状態、すなわち開弁状態とされる。そして、このパージ処理の実行に際してパージ制御弁35が開弁されると、吸気通路11の吸入負圧によってパージ通路34及びキャニスタ40が負圧(大気圧を基準としてそれよりも低い圧力)となるため、大気開放通路32を通じてキャニスタ40に外気が導入されて、同キャニスタ40に吸着されている蒸発燃料が脱離する。こうして脱離した蒸発燃料は、パージ通路34を通じて吸気通路11に導入されて、燃焼室において燃焼される。これにより、キャニスタ40の蒸発燃料吸着性能が回復される。
次に、図3を参照して、キャニスタ40の詳細な構成について説明する。
キャニスタ40のハウジング41の内部には、ベーパ通路31及びパージ通路34の接続側に配置される吸着層42と、大気開放通路32が接続される側に配置される燃料放出抑制層43と、これら吸着層42と燃料放出抑制層43との間に配置される空間層44とが設けられている。吸着層42と燃料放出抑制層43は、いずれも活性炭等の吸着材で構成されており、ベーパ通路31を通じて流入する蒸発燃料が吸着材で吸着される一方、大気開放通路32を通じて外気が導入される際には吸着材から蒸発燃料が脱離する。
吸着層42は燃料タンク20に対して最大貯留量Lmaxに相当する給油がなされたときに発生する最大蒸発燃料量Qmaxを吸着することのできる量の吸着材で構成されており、より詳しくは、ベーパ通路31及びパージ通路34の接続側に隣接して配置される上流側吸着層42aと、この上流側吸着層42aと連通室45を介して配置される下流側吸着層42bとで構成されている。また、この吸着層42を構成する吸着材よりも少量の吸着材にて上記燃料放出抑制層43が構成されている。
次に、図4を参照して、ECU50により実行される給油時処理の実行手順について説明する。
本処理が開始されると、まず、エンジン10が停止中であるか否かが判定される(ステップS100)。具体的には、車両1の停止中(駐車中)であるとき、又は電動機2の動力のみで車両1が走行する「EV走行」の実行中であるときに、エンジン10が停止中である旨判定される。
そして、エンジン10が停止中ではない旨、すなわちエンジン10が運転中である旨判定される場合には(ステップS100:NO)、本処理は終了される。このようにエンジン10が運転中である場合には、上述したとおり、大気開閉弁33は、パージ処理の実行に際して駆動信号が入力されることにより開弁される一方、パージ処理が行われない期間にあっては、駆動信号が入力されず閉弁状態が維持される。また、封鎖弁30は、駆動信号が入力されず閉弁状態が維持される。こうして封鎖弁30が閉弁されることにより、燃料タンク20内で発生した蒸発燃料は、同タンク20内に閉じ込められる。
一方、エンジン10が停止中である旨判定される場合には(ステップS100:YES)、続いて、給油が開始されたか否かが判定される(ステップS110)。
ここで、給油を実行するべく運転者によりリッド開放スイッチ51が操作されて、その操作に伴う信号がECU50に出力されると、ECU50は、上記封鎖弁30を開弁する。これにより、燃料タンク20のタンク内圧Ptが大気圧に近付くようになる。そして、ECU50は、上記タンク内圧センサ21の出力信号に基づき燃料タンク20のタンク内圧Ptが大気圧である旨判断すると、電動リッドオープナ27に対して開操作信号を出力する。これによりリッド26が開放されて給油口25が開放されると、この開放が開閉検知センサ28により検知されてECU50に対して開信号が出力される。
すなわち、本ステップS110では、「リッド開放スイッチ51から開放操作信号が出力されること」且つ「封鎖弁30が開弁されること」且つ「リッド26の開放に対応する開信号が開閉検知センサ28から出力されること」との条件が成立したときに、給油が開始された旨が判定される。
この判定処理を通じて、給油が開始されていない旨判定される場合には(ステップS110:NO)、本処理は終了される。
一方、給油が開始された旨判定される場合には(ステップS110:YES)、続いて封鎖弁30及び大気開閉弁33がともに開弁される(ステップS120)。具体的には、封鎖弁30及び大気開閉弁33に対してECU50から駆動信号がそれぞれ出力されることによりこれら封鎖弁30及び大気開閉弁33がともに開弁される。なお、上述したように、リッド開放スイッチ51が運転者により操作されることに伴いタンク内圧Ptを調整するべく封鎖弁30は開弁されるのであるが、その後に封鎖弁30が未だ閉弁されていない場合には、ステップS120の処理により、封鎖弁30の開弁状態が継続して維持される。一方、リッド開放スイッチ51が運転者により操作されることに伴いタンク内圧Ptを調整するべく封鎖弁30が開弁された後、封鎖弁30が閉弁されている場合には、ステップS120の処理により、封鎖弁30が開弁される。
こうして封鎖弁30及び大気開閉弁33がともに開弁状態にされると、燃料タンク20への給油に伴って同タンク20内で発生した蒸発燃料は、ベーパ通路31を通じてキャニスタ40に流入して、同キャニスタ40の吸着層42に吸着される。こうして蒸発燃料が除去された空気は、大気開放通路32を通じて排出される。
続いて、給油が終了したか否かが判定される(ステップS130)。具体的には、リッド26が閉じられて給油口25が閉じられたことに対応する閉信号が開閉検知センサ28から出力されたことに基づき給油が終了した旨判定される。
そして、給油が終了していない旨、すなわち未だリッド26が開放状態(給油口25が開けられている状態)であって給油中である旨判定される場合には(ステップS130:NO)、給油が終了した旨の判定結果(ステップS130:YES)が得られるまで、ステップS130の判定処理が一定の時間毎に繰り返し実行される。
この判定処理を通じて、給油が終了した旨判定される場合には(ステップS130:YES)、封鎖弁30及び大気開閉弁33がともに閉弁される(ステップS140)。
具体的には、封鎖弁30及び大気開閉弁33に対するECU50からの駆動信号の出力が停止されることにより、これら封鎖弁30及び大気開閉弁33がともに閉弁される。
こうして封鎖弁30及び大気開閉弁33がともに閉弁されると、本処理は終了される。これにより、エンジン10が次に始動されるまで、給油時を除いて封鎖弁30及び大気開閉弁33については閉弁状態が維持される。したがって、燃料タンク20内で発生した蒸発燃料は燃料タンク20内に閉じ込められるとともに、キャニスタ40に吸着された蒸発燃料が大気開放通路32を通じて大気に放出されることが抑制される。
なお、同実施形態において給油口25が開かれてから再び閉じられるまでの期間が「給油時」に相当する。すなわち、上記ステップS100、ステップS110及びステップS130での各判定処理が、エンジン停止中において燃料タンク20への給油時であるという「第1の条件」の成立を判定するための処理に相当する。
次に、図5を参照して、本実施形態におけるエンジン10の運転状態やパージ処理の実行状態及び燃料タンク20への給油状態に対応して、ECU50により実行される封鎖弁30及び大気開閉弁33の開閉操作の実行態様を説明する。
上述したように、エンジン10の運転中にあっては、パージ処理が適宜実行される。また、エンジン10の運転中には、封鎖弁30は閉弁状態に維持される。
時刻t11においてパージ処理が開始されると、これに併せて大気開閉弁33に駆動信号が入力されて、同大気開閉弁33が開弁される。その後、時刻t12においてパージ処理が停止されると、大気開閉弁33に対する駆動信号の入力が停止されて同大気開閉弁33が閉弁される。なお、エンジン10が停止される時点までパージ処理が実行されて大気開閉弁33が開弁されていた場合には、エンジン10の停止に伴い大気開閉弁33が閉弁される。
一方、同図5に示されるように、エンジン10が停止する時刻t13において封鎖弁30及び大気開閉弁33がともに閉弁されている場合には、それらの閉弁状態が維持される。
続いて、エンジン10の停止中である時刻t14において給油が開始されると、上記ステップS110の判定処理により肯定判定(ステップS110:YES)がなされるため、封鎖弁30及び大気開閉弁33がともに開弁される(ステップS120)。
そして、時刻t15において給油が終了すると、上記ステップS130の判定処理により肯定判定(ステップS130:YES)がなされるため、封鎖弁30及び大気開閉弁33がともに閉弁される(ステップS140)。
以上説明した第1の実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)エンジン10の停止中において燃料タンク20への給油時であるとの第1の条件が成立するときに封鎖弁30及び大気開閉弁33がともに開弁される(ステップS120)一方、同第1の条件が成立していないときには封鎖弁30及び大気開閉弁33がともに閉弁される(ステップS140)。すなわち、エンジン10の停止中には、給油時にのみ封鎖弁30及び大気開閉弁33がともに開弁されている状態となるため、燃料タンク20内で発生する蒸発燃料は、給油時にのみキャニスタ40に流入して同キャニスタ40において吸着される。
ここで、エンジン10の運転時間が短い場合には、上記パージ処理の実行機会が減少し、キャニスタ40に蒸発燃料が吸着された状態で長時間保持される機会が増加する。この点、同実施形態によれば、エンジン10の停止中において給油時でないときには封鎖弁30と大気開閉弁33がともに閉弁されるため、給油時を除くエンジン10の停止中において発生した蒸発燃料は、封鎖弁30の閉弁により燃料タンク20内に閉じ込められる。また、給油時においてキャニスタ40に吸着された蒸発燃料が大気開放通路32を通じて大気に放出されるといったことは大気開閉弁33の閉弁により抑えられる。したがって、エンジン10の運転時間が短い場合であっても、蒸発燃料が大気に放出されることを適切に抑制することができる。
(2)上述したように吸着層42が構成されているため、燃料タンク20内で発生する蒸発燃料を同吸着層42において充分に吸着することができる。また、キャニスタ40において吸着層42と燃料放出抑制層43との間には、空間層44が設けられている。吸着材に吸着された蒸発燃料は、互いに接触する吸着材を通じて拡散していくため、吸着層42から燃料放出抑制層43への燃料蒸気の拡散が、空間層44の存在によって抑制される。さらに、空間層44を介して蒸発燃料が拡散した場合でも、そうした拡散蒸発燃料は燃料放出抑制層43に吸着されるため、大気開放通路32を通じて蒸発燃料が大気に放出されることをより効果的に抑制することができる。
(3)車両1は、バッテリ5に蓄電された電力が供給される電動機2とエンジン10とを駆動源として備えるハイブリッド車両であって、エンジン10の運転時間が短くなる傾向にあるため、上述したパージ処理の実行機会が減少し、キャニスタ40に蒸発燃料が吸着された状態で長時間保持される機会が増加する。この点、同実施形態では、このようにパージ処理の実行機会が減少しやすいハイブリッド車両であっても、キャニスタ40から蒸発燃料が大気に放出されることを適切に抑制することができる。
(4)特に、同実施形態における車両1は、上記接続部6を備えることによりバッテリ5に対して車外から充電することのできるプラグインハイブリッド車両であるため、継続的な充電が実行されてバッテリ5のSOCが所定の範囲に保持されることによりエンジン10の運転時間がさらに短くなる傾向にある。そのため、パージ処理の実行機会がさらに減少しやすい傾向がある。この点、同実施形態では、エンジン10の運転時間がさらに短くなる傾向にあり、パージ処理の実行機会がさらに減少しやすいプラグインハイブリッド車両であっても、キャニスタ40から蒸発燃料が大気に放出されることを適切に抑制することができる。
(5)大気開閉弁33は、負圧ポンプモジュール36の一構成部材として設けられているため、大気開放通路32を通じた蒸発燃料の放出を抑制するために設けられる大気開閉弁33を、異常診断処理に際して燃料タンク20及びキャニスタ40を大気から遮断するための弁としても兼用することができる。
(6)封鎖弁30及び大気開閉弁33として、ECU50から駆動信号が入力される時にのみ開弁する常時閉弁型の電磁弁である構成を採用しているため、エンジン10の停止中においてキャニスタ40から蒸発燃料が大気に放出されることを抑制することのできる構成を、簡便に設けることができる。
(7)ベーパ通路31に同通路31を閉塞することのできる封鎖弁30が設けられているため、燃料タンク20内で発生する蒸発燃料がキャニスタ40に流入させる機会を原則として給油時のみに限ることができる。したがって、キャニスタ40の軽量化を図りつつ良好なエミッションを実現することができる。さらに、大気開閉弁33により、蒸発燃料が大気に放出されることを適切に抑制することができるようになる。
(第2の実施形態)
次に、本発明にかかる蒸発燃料処理装置を具体化した第2の実施形態について図6,7を参照して説明する。
上記第1の実施形態では上記給油時処理を行うようにしたが、本実施形態ではさらに、以下のバックパージ処理も行うようにしている。
図6に、上記バックパージ処理の手順を示す。同図6に示す一連の処理は、車両1の走行中においてECU50により実行されるとともに、車両1の停止中(駐車中)であっても、所定時間(例えば1時間)毎にECU50が起動されて実行される。
本処理が開始されると、まず、エンジン10が停止中であるか否かが判定される(ステップS200)。ここでの判定処理は、上記ステップS100での処理と同一である。そして、エンジン10が停止中ではない旨、すなわちエンジン10が運転中である旨判定される場合には(ステップS200:NO)、本処理は終了される。
一方、エンジン10が停止中である旨判定される場合には(ステップS200:YES)、続いてタンク内圧Ptが所定圧力Pb以下(Pt≦Pb)であるか否かが判定される(ステップS210)。このステップS210での判定処理が、タンク内圧Ptが所定圧力Pb以下になったという「第2の条件」の成立を判定するための処理に相当する。
この所定圧力Pbは、大気圧よりも低い圧力(負圧)であって、上記「第2の条件」の成立を判定するための「規定圧」に相当し、封鎖弁30及び大気開閉弁33をともに開弁することにより燃料タンク20にまで外気を導入することのできる程度の圧力(例えば−5kPa)が予め設定されている。なお、所定圧力Pbは、上述したリリーフ弁60により調整される所定範囲(例えば−8〜24kPa)の下限圧力よりも高い圧力が設定されている。
このステップS210での判定処理により、タンク内圧Ptが所定圧力Pbよりも高い(Pt>Pb)旨判定される場合には、「Pt≦Pb」の関係が満たされないため、本処理は終了される。
一方、タンク内圧Ptが所定圧力Pb以下(Pt≦Pb)である旨判定される場合には(ステップS210:YES)、封鎖弁30及び大気開閉弁33がともに開弁される(ステップS220)。これにより、燃料タンク20への給油時であるとの「第1の条件」が成立していないときであっても(先の図4のステップS110が「NO」であるとき)、タンク内圧Ptが所定圧力Pb以下になったという「第2の条件」が成立したときには、封鎖弁30及び大気開閉弁33がともに開弁される。
こうして封鎖弁30及び大気開閉弁33がともに開弁されると、燃料タンク20とキャニスタ40とが連通して燃料タンク20の負圧がキャニスタ40に導入されるため、大気開放通路32、キャニスタ40、ベーパ通路31を順に通過して外気が燃料タンク20にまで導入される。この外気の導入により、キャニスタ40から蒸発燃料が脱離されて燃料タンク20内に戻されるといったバックパージが行われ、キャニスタ40に吸着された蒸発燃料の量が減少する。また、こうして封鎖弁30及び大気開閉弁33が開弁されて外気が燃料タンク20に導入されることにより、タンク内圧Ptが大気圧に近付くように上昇する。
続いてタンク内圧Ptが所定圧力Paにまで上昇したか(Pt≧Pa)否かが判定される(ステップS230)。この所定圧力Paは、大気圧近傍の圧力であって、封鎖弁30及び大気開閉弁33がともに開弁されている場合であっても、燃料タンク20にまで外気を導入することができなくなる程度の圧力が予め設定されている。
そして、タンク内圧Ptが所定圧力Pa未満である旨(Pt<Pa)判定される場合には(ステップS230:NO)、タンク内圧Ptが所定圧力Paにまで上昇した旨(Pt≧Pa)の判定結果(ステップS230:YES)が得られるまで、ステップS230の判定処理が一定の時間毎に繰り返し実行される。
この判定処理を通じて、タンク内圧Ptが所定圧力Paに上昇した旨(Pt≧Pa)判定される場合には(ステップS230:YES)、封鎖弁30及び大気開閉弁33がともに閉弁される(ステップS240)。これにより、本処理は終了される。
次に、図7を参照して、本実施形態におけるエンジン10の運転状態及び燃料タンク20のタンク内圧Ptに対応して、ECU50により実行される封鎖弁30及び大気開閉弁33の開閉操作の実行態様を説明する。
エンジン10の停止中において、外気の温度低下に伴って燃料タンク20のタンク内圧Ptが低下し、時刻t21において所定圧力Pbにまで低下すると(Pt≦Pb)、上記ステップS210において肯定判定がなされるため(ステップS210:YES)、封鎖弁30及び大気開閉弁33がともに開弁されて(ステップS220)、バックパージが行われる。
そして、封鎖弁30及び大気開閉弁33が開弁されると、所定圧力Pbにまで低下したタンク内圧Ptが大気圧に向かって上昇し始め、時刻t22においてタンク内圧Ptが所定圧力Paにまで上昇すると(Pt≧Pa)、上記ステップS230において肯定判定がなされるため(ステップS230:YES)、封鎖弁30及び大気開閉弁33がともに閉弁されて(ステップS240)バックパージが終了される。
以上説明した第2の実施形態によれば、上記(1)〜(7)の作用効果に加えて、以下に示す作用効果を奏することができる。
(8)上述した第1の条件が成立していないときにあって、燃料タンク20内の圧力(タンク内圧Pt)が大気圧よりも低い所定圧力Pb以下になったという第2の条件が成立したときに(ステップS210:YES)、すなわち燃料タンク20内の圧力が予め設定された圧力Pbよりも低い負圧となったときに封鎖弁30及び大気開閉弁33がともに開弁される(ステップS220)。そして、これら封鎖弁30及び大気開閉弁33の開弁により燃料タンク20内のタンク内圧Ptが大気圧近傍の所定圧力Paに上昇したとき(ステップS230:YES)に封鎖弁30及び大気開閉弁33が閉弁される(ステップS240)。そのため、これら封鎖弁30及び大気開閉弁33が開弁されている間においては、燃料タンク20内の負圧によって同燃料タンク20及びキャニスタ40には外気が導入される。この外気の導入により、キャニスタ40から蒸発燃料が脱離されて燃料タンク20内に戻されるため、キャニスタ40に吸着された蒸発燃料の量を減少させることができる。したがって、大気開放通路32を通じて蒸発燃料が大気に放出されることをより効果的に抑制することができるようになる。
(第3の実施形態)
次に、本発明にかかる蒸発燃料処理装置を具体化した第3の実施形態について図8,9を参照して説明する。
本実施形態では、上記第1の実施形態で説明した給油時処理に代えて、図8に示す給油時処理が実行される。以下、上記第1の実施形態における給油時処理との相違点を中心に、本実施形態における給油時処理を説明する。
図8に示すように、本処理が開始されると、まず、ステップS300〜ステップS330まで、先の図4に示したステップS100〜ステップS130と同一の処理が順に実行される。
そして、ステップS330の判定処理を通じて給油が終了した旨判定される場合には(ステップS330:YES)、封鎖弁30が閉弁され(ステップS340)、続いて、エンジン10が始動されてパージ処理が開始される(ステップS350)。これにより、仮に電動機2の動力のみで走行する上述した「EV走行」を実行することが可能である場合であっても、エンジン10が強制始動されて「HV走行」が実行される。そして、エンジン10の始動とともにパージ処理が開始されることにより、パージ処理の機会を増加させることができ、キャニスタ40に吸着された蒸発燃料を減少させることができる。
次に、エンジン10が始動されてから所定期間Tが経過したか否かが判定される(ステップS360)。この所定期間Tとして、キャニスタ40に吸着された蒸発燃料の量を、蒸発燃料が大気に放出される可能性を十分低くすることのできる量にまで減少させるために要するエンジン10の運転時間(=パージ実行時間)が予め設定されている。
そして、所定期間Tが経過していない旨判定される場合には(ステップS360:NO)、所定期間Tが経過した旨の判定結果(ステップS360:YES)が得られるまで、本ステップS360の判定処理が一定の時間毎に繰り返し実行される。
この判定処理を通じて、所定期間Tが経過した旨判定される場合には(ステップS360:YES)、エンジン10が停止されて(ステップS370)、続いて大気開閉弁33が閉弁される(ステップS380)。これにより、本処理が終了される。なお、上記ステップS350からステップS370までの処理が、本実施形態における上記強制運転手段に相当する。
次に、図9を参照して、本実施形態におけるエンジン10の運転状態やパージ処理の実行状態及び燃料タンク20への給油状態に対応して、ECU50により実行される封鎖弁30及び大気開閉弁33の開閉操作の実行態様を説明する。
上記第1の実施形態と同様に、エンジン10の運転中にあっては、封鎖弁30は閉弁状態が維持されている。また、エンジン10の運転中にあって時刻t31においてパージ処理が開始されると、これに併せて大気開閉弁33が開弁される。また、時刻t32においてパージ処理が停止されると、大気開閉弁33が閉弁される。さらに、時刻t33においてエンジン10が停止するときには、封鎖弁30及び大気開閉弁33の閉弁状態が維持される。
次に、時刻t34において給油が開始されると、上記ステップS310の判定処理により肯定判定(ステップS310:YES)がなされるため、封鎖弁30及び大気開閉弁33がともに開弁される(ステップS320)。
続いて、時刻t35において給油が終了すると、上記ステップS320の判定処理により肯定判定(ステップS320:YES)がなされるため、封鎖弁30が閉弁される(ステップS330)とともに、エンジン10が強制始動されてパージ処理が開始される(ステップS350)。なお、パージ処理の実行中には、大気開放通路32を通じて外気をキャニスタ40に導入するべく、大気開閉弁33はそのまま開弁状態に維持される。
そして、時刻t36においてエンジン10の強制始動から所定期間Tが経過すると、上記ステップS360の判定処理により肯定判定(ステップS360:YES)がなされるため、エンジン10が停止されて(ステップS370)、併せて大気開閉弁33が閉弁される(ステップS380)。
以上説明した第3の実施形態によれば、上記(1)〜(7)の作用効果に加えて、以下の作用効果を奏することができる。
(9)燃料タンク20への給油が終了した旨判定されるとき(ステップS330:YES)に、エンジン10を所定期間T運転させるため、例えバッテリ5が十分に充電されている状態であって電動機2の動力のみによって「EV走行」を実行することができる場合であっても、エンジン10を強制運転させて「HV走行」を実行することができる。これにより、給油時においてキャニスタ40に吸着された蒸発燃料をパージ処理によって早期に処理することができるようになる。
(その他の実施形態)
なお、この発明にかかる蒸発燃料処理装置は、上記各実施の形態にて例示した構成に限定されるものではなく、それら各実施の形態を適宜変更した例えば次のような形態として実施することもできる。
・上記各実施形態では、大気開閉弁33と負圧ポンプとを備える負圧ポンプモジュール36の制御を通じて蒸発燃料処理装置の異常診断処理を実行する例を示した。しかし、こうした負圧ポンプモジュール36ではなく大気開閉弁33を単独で設けるとともに、この大気開閉弁33の開閉状態を切り替える制御を通じて異常診断処理を実行する態様を採用してもよい。
・上記各実施形態では、エンジン10の運転中にあってパージ処理の実行に際して大気開閉弁33を開弁する例を示した。しかし、エンジン10の運転中には常に大気開閉弁33を開弁するようにしてもよい。このように、エンジン10の運転中に大気開閉弁33を開弁している場合であっても、キャニスタ40に吸着された蒸発燃料に応じてパージ処理が適宜実行されるため、このエンジン10の運転中において蒸発燃料が大気開放通路32を通じて放出されることは抑えられる。さらに、エンジン10の停止中にあっては、上述したように大気開閉弁33の開閉状態が制御されるため、上記各作用効果を奏することができる。
・「リッド開放スイッチ51から開放操作信号が出力されること」且つ「封鎖弁30が開弁されること」且つ「リッド26の開放に対応する信号が開閉検知センサ28から出力されること」との条件が成立したときに、給油が開始された旨が判定される例を示したが、判定条件についてはこの例に限られない。例えば、リッド開放スイッチ51の操作信号がECU50に入力されると、封鎖弁30の開弁操作を伴うことなく電動リッドオープナ27に対して開操作信号が出力される構成にあっては、「リッド26の開放に対応する開信号が開閉検知センサ28から出力されたこと」との条件が成立したときに給油が開始された旨が判定される態様を採用してもよい。
・上記第2の実施形態では、上記ステップS230の判定処理において、上記所定圧力Paとして予め大気圧近傍の値を設定する例を示した。しかし、車両1の外部の大気圧を検知するための大気圧センサを別に設けるとともに、この大気圧センサの出力信号に基づき検知される大気圧とタンク内圧Ptとが略同一の値となった旨判定された場合に、封鎖弁30及び大気開閉弁33を閉弁する態様を採用してもよい。さらに、このステップS230の判定処理の代わりに、封鎖弁30及び大気開閉弁33を開弁してからタンク内圧Ptが大気圧近傍にまで上昇するまでに要する所要期間を予め設定しておき、この所要期間が経過したか否かを判定するようにしてもよい。この場合であっても、所要期間が経過した旨判定される場合に、封鎖弁30及び大気開閉弁33を閉弁することにより、上述した各作用効果を奏することができる。
・上記第3の実施形態では、給油後において予め設定された所定期間Tが経過するまでエンジン10を運転する「HV走行」を実行する例を示した。しかし、こうしたエンジン10の運転期間に関しては、適宜変更することができる。例えば、パージ処理に伴いキャニスタ40に吸着された蒸発燃料の濃度fgpgが規定値以下になった(十分に低下した)旨検知されるまでエンジン10を運転する態様や、燃料タンク20への給油量を油量センサ22の出力信号に基づき把握し、この把握された給油量が多いほどエンジン10の運転期間を長く設定する態様等を採用することができる。また、パージ処理によりキャニスタ40の上記濃度fgpgが規定値以下になっていない(まだ十分に低下していない)状態において車両1が停止(駐車)された場合にあっては、車両1の走行が次に開始されるときに強制的にエンジン10を運転させて「HV走行」を所定期間実行するようにしてもよい。
・上記各実施形態では、キャニスタ40について吸着層42、燃料放出抑制層43、空間層44を備える例を示したが、蒸発燃料を吸着することのできる吸着材が充填されている構成であればキャニスタ40の構成についてはこの例に限られない。例えば、上記燃料放出抑制層43及び空間層44に相当する層を有さず、上記吸着層42に相当する層、すなわち燃料タンク20の最大貯留量Lmaxに相当する給油がなされたときに発生する最大蒸発燃料量Qmaxを吸着することのできる量の吸着材で構成される層のみを備えるキャニスタを採用することができる。さらに、この吸着材の量については、適宜増量することもできる。
・上記各実施形態では、上記接続部6を備えるハイブリッド車両、いわゆるプラグインハイブリッド車両に本発明を適用した場合の例を示した。しかし、そうした接続部6を有さないハイブリッド車両にも本発明は同様に適用することができ、この場合であっても、上記(1)〜(3)、(5)〜(9)に示した作用効果を奏することができる。また、本発明は、エンジン10のみを駆動源として備える車両にも同様に適用することができ、この場合であっても、(1)、(2)、(5)〜(8)に示した作用効果を奏することができる。
本発明にかかる蒸発燃料処理装置の第1の実施形態が適用された車両の概略構成図。 同実施形態におけるエンジン及びその周辺構成を示す概略構成図。 同実施形態におけるキャニスタの内部構造を示す断面図。 同実施形態における給油時処理の処理手順を示すフローチャート。 同実施形態における封鎖弁および大気開閉弁の開閉状態を示すタイムチャート。 第2の実施形態におけるバックパージ処理の処理手順を示すフローチャート。 同実施形態における封鎖弁および大気開閉弁の開閉状態を示すタイムチャート。 第3の実施形態における給油時処理の処理手順を示すフローチャート。 同実施形態における封鎖弁および大気開閉弁の開閉状態を示すタイムチャート。
符号の説明
1…車両、2…電動機、3…駆動輪、4…動力分配機構、5…バッテリ、5a…バッテリセンサ、6…接続部、7…電力変換部、8…発電機、9…変速機、10…エンジン、11…吸気通路、12…スロットル弁、13…エアクリーナ、20…燃料タンク、21…タンク内圧センサ、22…油量センサ、23…ROV、25…給油口、26…リッド、27…電動リッドオープナ、28…開閉検知センサ、30…封鎖弁、31…ベーパ通路、32…大気開放通路、32a…大気孔、33…大気開閉弁、34…パージ通路、35…パージ制御弁、36…負圧ポンプモジュール、40…キャニスタ、41…ハウジング、42…吸着層、42a…上流側吸着層、42b…下流側吸着層、43…燃料放出抑制層、44…空間層、45…連通室、50…ECU、51…リッド開放スイッチ、60…リリーフ弁、100…蒸発燃料処理装置。

Claims (8)

  1. 燃料タンク内で発生した蒸発燃料を吸着するキャニスタと、前記燃料タンクと前記キャニスタとを連通するベーパ通路に設けられて同ベーパ通路の開閉状態を切り換える封鎖弁と、前記キャニスタに設けられた大気開放通路の開閉状態を切り換える大気開閉弁と、前記封鎖弁および前記大気開閉弁の開閉を制御する開閉制御手段とを備え、内燃機関の運転中において前記キャニスタに吸着された蒸発燃料を同機関の吸気通路に導入してパージ処理を実行する蒸発燃料処理装置であって、
    前記機関の停止中において前記開閉制御手段は、前記燃料タンクへの給油時であるという第1の条件が成立するときには前記封鎖弁および前記大気開閉弁をともに開弁し、前記第1の条件が成立していないときには前記封鎖弁および前記大気開閉弁をともに閉弁する
    ことを特徴とする蒸発燃料処理装置。
  2. 請求項1に記載の蒸発燃料処理装置において、
    前記開閉制御手段は、前記第1の条件が成立していないときにあって、前記燃料タンク内の圧力が大気圧よりも低い規定圧以下になったという第2の条件が成立するときには前記封鎖弁および前記大気開閉弁をともに開弁し、これら各弁の開弁により同燃料タンク内の圧力が大気圧近傍の所定圧力に上昇したときに前記封鎖弁および前記大気開閉弁を閉弁する
    ことを特徴とする蒸発燃料処理装置。
  3. 請求項1又は2に記載の蒸発燃料処理装置において、
    前記キャニスタは、前記燃料タンクに対して最大貯留量に相当する給油がなされたときに発生する最大蒸発燃料量を吸着することのできる量の吸着材で構成されており前記ベーパ通路が接続される側に配置される吸着層と、前記吸着層を構成する吸着材よりも少量の吸着材で構成されており前記大気開放通路が接続される側に配置される燃料放出抑制層と、前記吸着層と前記燃料放出抑制層との間に配置される空間層とを備える
    ことを特徴とする蒸発燃料処理装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の蒸発燃料処理装置において、
    前記内燃機関が搭載される車両は、蓄電装置に蓄電された電力が供給される電動機と同機関とを駆動源として備えるハイブリッド車両である
    ことを特徴とする蒸発燃料処理装置。
  5. 前記ハイブリッド車両は、前記蓄電装置に対して車外から充電するための接続部を更に備える
    請求項4に記載の蒸発燃料処理装置。
  6. 請求項4又は5に記載の蒸発燃料処理装置において、
    前記燃料タンクへの給油が終了した旨判定されるときに、前記機関を所定期間運転させる強制運転手段を備える
    ことを特徴とする蒸発燃料処理装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の蒸発燃料処理装置において、
    前記大気開閉弁の開閉制御を通じて、同蒸発燃料処理装置における異常の有無を診断する異常診断処理が実行される
    ことを特徴とする蒸発燃料処理装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の蒸発燃料処理装置において、
    前記封鎖弁および前記大気開閉弁は、駆動信号が入力されるときにのみ開弁する常時閉弁型の電磁弁である
    ことを特徴とする蒸発燃料処理装置。
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