JP2010096018A - タービンとこれを備える過給機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ノズル空間を形成する可動翼の先端または根元に存在する隙間を通した駆動ガスの漏れを抑制することで、タービンの効率を向上させる。
【解決手段】駆動ガスにより回転駆動されるタービンインペラ3と、駆動ガスの速度を調節可能に動作する可動翼9と、を備えるタービン10であって、タービンインペラ3の回転軸5の半径方向外側からタービンインペラ3へ駆動ガスを案内するガス流路13が設けられ、可動翼9は、ガス流路13において回転軸5の周方向に複数配置されているとともに、ガス流路13を区画する軸方向区画面17、19に沿って動作可能であり、軸方向区画面17、19と可動翼9との間には隙間21が設けられており、該隙間21を覆うように軸方向区画面17、19から突出する突起部23が設けられている。
【選択図】図3

Description

本発明は、駆動ガスにより回転駆動されるタービンインペラと、前記駆動ガスの速度を調節可能に動作する可動翼と、を備えるタービンに関する。また、本発明は、タービンを有する過給機に関する。
図6(A)は、タービンを有する過給機の構成図である。図6(B)は、図6(A)のVIB−VIB線断面図である。
過給機は、図6(A)に示すように、エンジンからの排ガスである駆動ガスにより回転駆動されるタービンインペラ3と、タービンインペラ3と同軸に結合されタービンインペラ3と一体的に回転することで吸入ガスを圧縮するコンプレッサ翼7と、を備える。コンプレッサ翼7で圧縮された圧縮ガスは、エンジンへ供給される。
タービンには、図6(B)に示すように、駆動ガスにより回転駆動されるタービンインペラ3と、タービンインペラ3を囲むタービンハウジング11と、を有する。タービンハウジング11内には、タービンインペラ3へ前記駆動ガスを案内するガス流路13が設けられている。このガス流路13には、駆動ガスの速度を調節可能に動作する可動翼9が設けられている。可動翼9は、例えば、中心軸C1を中心に揺動するようになっている。この構成で、可動翼9が揺動することで、例えば、隣接する可動翼9の間のノズル空間を小さくすることによって、駆動ガスの速度を増加させることができる。
図7は、図6(B)のVII−VII線断面図である。図7に示すように、回転軸5の軸方向を向きガス流路13を区画する軸方向区画面17、19と、前記可動翼9との間には隙間21が設けられている。この隙間21により、可動翼9の円滑な動作(揺動)を確保している。即ち、この隙間21がないと、熱膨張により可動翼9の先端9eまたは根元9fが、軸方向区画面17、19に引っ掛かってしまうことで、可動翼9が円滑に動作できなくなってしまう。
なお、本願の先行技術文献として、下記の特許文献1、2がある。なお、図6(A)は、特許文献1に記載されている図面に相当する。
特開2000−8869号公報 特開2002−364374号公報
しかし、前記隙間を通した駆動ガスの漏れは、タービンの効率が低下することの一因となっていた。特に、前記ノズル空間が小さい時には、前記漏れが大きくなり、その分、タービンの効率が低下してしまう。
そこで、本発明の目的は、前記隙間を通した駆動ガスの漏れを抑制でき、これにより、タービンの効率を向上させることにある。
上記目的を達成するため、本発明によると、駆動ガスにより回転駆動されるタービンインペラと、前記駆動ガスの速度を調節可能に動作する可動翼と、を備えるタービンであって、
前記タービンインペラの回転軸の半径方向外側から前記タービンインペラへ前記駆動ガスを案内するガス流路が設けられ、
前記可動翼は、前記ガス流路において前記回転軸の周方向に複数配置されているとともに、前記回転軸の軸方向を向き前記ガス流路を区画する軸方向区画面に沿って動作可能であり、
前記軸方向区画面と前記可動翼との間には隙間が設けられており、該隙間を覆うように前記軸方向区画面から突出する突起部が設けられている、ことを特徴とするタービンが提供される。
上述した本発明のタービンでは、前記軸方向区画面と前記可動翼との間には隙間が設けられており、該隙間を覆うように前記軸方向区画面から突出する突起部が設けられているので、前記隙間を通した駆動ガスの漏れを抑制できる。これにより、タービンの効率を向上させることができる。
本発明の好ましい実施形態によると、前記可動翼は、前記回転軸と平行な中心軸を中心に揺動可能であり、これにより、隣接する可動翼の間のノズル空間が調節可能であり、
前記可動翼が前記ノズル空間が大きい揺動位置にある第1状態よりも、前記可動翼が前記ノズル空間が小さい揺動位置にある第2状態の方が、前記突起部が前記隙間に近くなるように、前記突起部が配置されている。
前記可動翼が揺動する場合、前記可動翼が前記ノズル空間が大きい揺動位置にある第1状態よりも、前記可動翼が前記ノズル空間が小さい揺動位置にある第2状態の方が、前記隙間を通した駆動ガスの漏れ量が大きくなる。従って、第2状態において、より効果的に前記漏れを抑制することが望ましい。
この点に着目して、上記実施形態では、前記可動翼が前記ノズル空間が相対的に大きい揺動位置にある第1状態よりも、前記可動翼が前記ノズル空間が相対的に小さい揺動位置にある第2状態の方が、前記突起部が前記隙間に近くなるように、前記突起部が配置されているので、第1状態では漏れを抑制する高い効果は期待できないが、第2状態に近づいたときには高い漏れ抑制効果が出てくる。
本発明の好ましい実施形態によると、前記周方向に旋回する前記駆動ガスが、前記可動翼を通過するようになっており、
前記可動翼は、前記旋回する前記駆動ガスの上流端である前縁と、前記旋回する前記駆動ガスの下流端である後縁と、前記タービンインペラ側を向く腹側面と、前記タービンインペラとは反対側を向く背側面と、を有し、
前記中心軸よりも前記後縁の側であって、前記背側面と前記腹側面のうち前記背側面の側に、前記突起部が設けられている。
前記中心軸よりも前記後縁の側にある前記隙間を通した前記漏れは、前記中心軸よりも前記前縁の側にある前記隙間を通した前記漏れよりも大きい。そこで、上記実施形態では、前記中心軸よりも前記後縁の側に前記突起部が設けられている。これにより、前記隙間の一部を前記突起部で覆うだけでも、タービンの効率を十分に向上させることができる。
さらに、前記中心軸よりも前記後縁の側であって、前記背側面と前記腹側面のうち前記背側面の側に、前記突起部が設けられているので、前記ノズル空間を小さくするように前記可動翼が揺動すると、前記突起部が前記隙間に近づく(図3を参照)。これにより、前記ノズル空間が小さい前記第2状態で、高い漏れ抑制効果が得られる。
好ましくは、前記中心軸よりも前記前縁の側であって、前記背側面と前記腹側面のうち前記腹側面の側にも、前記突起部が設けられている。
このように、前記中心軸よりも前記前縁の側であって、前記背側面と前記腹側面のうち前記腹側面の側にも、前記突起部が設けられているので、前記隙間の大部分を前記突起部で覆うことができる。これにより、タービンの効率を一層向上させることができる。
さらに、前記中心軸よりも前記前縁の側であって、前記背側面と前記腹側面のうち前記腹側面の側に、前記突起部が設けられているので、前記ノズル空間を小さくするように前記可動翼が揺動すると、当該突起部が前記隙間に近づく。これにより、前記ノズル空間が小さい前記第2状態で、高い漏れ抑制効果が得られる。
本発明の好ましい実施形態によると、前記軸方向区画面からの前記突起部の高さが、前記軸方向区画面からの前記隙間の高さよりも大きい。
このように、前記軸方向区画面からの前記突起部の高さが、前記軸方向区画面からの前記隙間の高さよりも大きいので、前記可動翼の揺動により、前記突起部の高さ方向の先端が、前記可動翼の前記軸方向区画面に対向する先端または根元に引っかかることが防止される。さらに、可動翼が、所望の揺動限界位置を超えて前記突起部の側へ揺動した異常時に、前記突起部が前記可動翼に接触・衝突して可動翼の揺動を規制することができる。
また、本発明によると、上述のタービンと、
前記タービンインペラと同軸に結合されることにより、前記タービンインペラと一体的に回転することで、吸入ガスを圧縮するコンプレッサ翼と、を有する過給機が提供される。
上述した本発明によると、前記隙間を通した駆動ガスの漏れを抑制でき、これにより、タービンの効率を向上させることができる。
本発明を実施するための最良の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
[第1実施形態]
図1は、図6(A)に相当し、本発明の第1実施形態によるタービン10が適用可能な過給機20を示す。図2は、図1のII−II線断面図であり、タービン10を示す。図3(A)は、図2の部分拡大図である。図3(B)は、図3(A)のIIIB−IIIB線断面図である。
過給機20は、図1に示すように、エンジンからの排ガスである駆動ガスにより回転駆動されるタービンインペラ3と、回転軸5を介してタービンインペラ3と同軸に結合されタービンインペラ3と一体的に回転することで吸入ガスを圧縮するコンプレッサ翼7と、を備える。コンプレッサ翼7で圧縮された圧縮ガスは、前記エンジンへ供給される。
タービン10は、駆動ガスにより回転駆動されるタービンインペラ3と、前記駆動ガスの速度を調節可能に動作する可動翼9と、を備える。タービン10には、タービンインペラ3を内部に収容するタービンハウジング11が設けられる。タービンハウジング11内には、ガス流路13が設けられている。
ガス流路13は、タービンインペラ3の回転軸5の半径方向外側からタービンインペラ3へ前記駆動ガスを案内する。このガス流路13は、タービンインペラ3を回転軸5の周方向に囲むように区画形成されている。ガス流路13に、エンジンからの排ガスである駆動ガスが周方向に導入されることで、ガス流路13において、駆動ガスは、周方向に旋回するものとなる。
ガス流路13は、回転軸5の半径方向内側と外側のうち内側を向く内側方向区画面15(図2を参照)と、回転軸5の軸方向を向く軸方向区画面17、19(図1を参照)とにより、区画形成されている。図1の例では、内側方向区画面15と軸方向区画面17は、タービンハウジング11の内面であり、軸方向区画面19は、プレート12の外面である。
可動翼9は、ガス流路13において前記周方向に複数配置されているとともに、軸方向区画面17、19に沿って動作可能である。この例では、各可動翼9は、互いに連動して、回転軸5と平行な中心軸(揺動シャフト)C1を中心に軸方向区画面17、19に沿って揺動可能であり、これにより、隣接する可動翼9の間のノズル空間の大きさが調節可能である。即ち、回転軸5の半径方向に対する複数の可動翼9の向き(揺動角)が、互いに同じに維持されるように、複数の可動翼9が連動して揺動される。この連動により調節される前記ノズル空間を通して、前記周方向に旋回する前記駆動ガスが、可動翼9を通過するようになっている。なお、中心軸C1は、可動翼9と一体的に結合されており、図1の駆動機構8により揺動・回転させられる。
可動翼9は、前記旋回する駆動ガスの上流端である前縁9aと、前記旋回する駆動ガスの下流端である後縁9bと、タービンインペラ3側を向く腹側面9cと、タービンインペラ3とは反対側を向く背側面9dと、を有する。
また、図3(B)のように、可動翼9と軸方向区画面17または19との間には、隙間21が設けられている。具体的には、可動翼9の先端9eと軸方向区画面17との間に隙間21が設けられ、可動翼9の根元9fと軸方向区画面19との間に隙間21が設けられている。
本実施形態によると、突起部23が設けられる。突起部23は、軸方向区画面17または19から突出し、これにより、軸方向区画面17または19と可動翼9との間に設けられた隙間21(図3(B)を参照)を前記半径方向に覆うようになっている。突起部23は、例えば、軸方向区画面17または19を有する部材(図1の例では、タービンハウジング11またはプレート12)と一体鋳造することで形成されてよい。
図3(B)の例では、可動翼9の先端9eと軸方向区画面17との間の隙間21を覆う第1の突起部23と、可動翼9の根元9fと軸方向区画面19との間の隙間21を覆う第2の突起部23とが設けられている。しかし、第1の突起部23と第2の突起部23のいずれかのみを設けるようにしてもよい。なお、第2の突起部23の形状と寸法は、第1の突起部23と同じであってよい。
隙間21と突起部23との距離は、可動翼9の揺動位置に応じて変化する。可動翼9は、前記ノズル空間が相対的に大きい揺動位置(例えば図3(A)の破線で示す最小揺動位置)と、前記ノズル空間が相対的に小さい揺動位置(例えば図3(A)の実線で示す最大揺動位置)との間で揺動可能である。即ち、可動翼9は、図3(A)において、実線で示す最大揺動位置と、破線で示す最小揺動位置との間で揺動する。一方、突起部23は、軸方向区画面17または19に固定されているので、隙間21と突起部23との距離は、可動翼9の揺動位置に応じて変化する。
本実施形態では、前記ノズル空間が相対的に小さい時に、隙間21と突起部23との距離が小さくなるように、隙間21が配置されている。即ち、可動翼9が前記ノズル空間が相対的に大きい揺動位置(例えば図3(A)の破線で示す位置)にある第1状態よりも、可動翼9が前記ノズル空間が相対的に小さい揺動位置(例えば図3(A)の実線で示す位置)にある第2状態の方が、突起部23が隙間21に近くなるように、突起部23が配置されている。具体的には、この例では、対象とする可動翼9の中心軸C1よりも後縁9bの側であって、当該可動翼9の背側面9dと腹側面9cのうち背側面9dの側に、突起部23が設けられている。なお、この例では、当該突起部23は、当該可動翼9と(これの駆動ガス旋回方向下流側にある)隣接する可動翼9の中心軸C1よりも前縁9aの側であって、この隣接する可動翼9の背側面9dと腹側面9cのうち腹側面9cの側に、位置しており、この隣接する可動翼9における中心軸C1と前縁9aの間に位置する隙間21も覆うようになっている。従って、当該突起部23でこの隙間21を通した前記漏れも抑制できる。
突起部23の軸方向区画面17または19からの高さは、図3(B)のように、隙間21の軸方向区画面17または19からの高さよりも大きくなっている。それでも、軸方向区画面17または19からの突起部23の高さは十分に小さいので、突起部23は駆動ガスの妨げになることはほとんどない。
なお、突起部23は、曲面の背側面9dに沿って後縁9b側から前縁9a側へ延びる翼の形状を有していてもよい。
上述した本発明の第1実施形態によるタービン10によると、次の効果(1)〜(5)が得られる。
(1)軸方向区画面17、19と可動翼9との間には隙間21が設けられており、該隙間21を前記半径方向に覆うように軸方向区画面17または19から突出する突起部23が設けられているので、隙間21を通した駆動ガスの漏れを抑制できる。これにより、タービン10の効率を向上させることができる。
(2)前記第1状態よりも、前記第2状態の方が、隙間21を通した駆動ガスの漏れ量が大きくなる。従って、第2状態において、より効果的に前記漏れを抑制することが望ましい。この点に着目して、上記第1実施形態では、可動翼9が前記ノズル空間が相対的に大きい揺動位置にある第1状態よりも、可動翼9が前記ノズル空間が相対的に小さい揺動位置にある第2状態の方が、突起部23が隙間21に近くなるように、突起部23が配置されているので、第1状態では漏れを抑制する高い効果は期待できないが、第2状態に近づいたときには高い漏れ抑制効果が出てくる。
(3)中心軸C1よりも後縁9bの側にある隙間21を通した前記漏れは、中心軸C1よりも前縁9aの側にある隙間21を通した前記漏れよりも大きい。そこで、上記第1実施形態では、中心軸C1よりも後縁9bの側に突起部23が設けられている。これにより、隙間21の一部を突起部23で覆うだけでも、タービン10の効率を十分に向上させることができる。
さらに、中心軸C1よりも後縁9bの側であって、背側面9dと腹側面9cのうち背側面9dの側に、突起部23が設けられているので、前記ノズル空間を小さくするように可動翼9が揺動すると、突起部23が隙間21に近づく。これにより、前記ノズル空間が小さい前記第2状態で、高い漏れ抑制効果が得られる。
(4)軸方向区画面17または19からの突起部23の高さが、軸方向区画面17または19からの隙間21の高さよりも大きいので、可動翼9の揺動により、突起部23の高さ方向の先端面が、可動翼9の軸方向区画面17または19に対向する先端9eまたは根元9fに引っかかることが防止される。さらに、可動翼9が、所望の揺動限界位置を超えて突起部23の側へ揺動した異常時に、突起部23が可動翼9に接触・衝突して可動翼9の揺動を規制することができる。
(5)突起部23を設けるという簡単な製作で、駆動ガスの漏れを抑制しながら駆動ガスの速度を調節できる。例えば、突起部23を、軸方向区画面17または19を有する部材(図1の例では、タービンハウジング11またはプレート12)と一体鋳造することで、第1実施形態によるタービン10を簡単に製作できる。
なお、特許文献1と比較すると、第1実施形態によるタービン10は製作コストが大幅に低減される。特許文献1では、駆動ガスの漏れを抑制するために、可動ノズルベーン(可動翼)のレール部を、タービンケース面のレール溝部に挿入しており、駆動ガスの速度を調節するために、各可動ノズルベーン(可動翼)のレール部をタービンケース面のレール溝部に沿って直線移動させることで、隣接する可動翼間のノズル空間の大きさを調整している。このような構成と比較すると、第1実施形態によるタービン10は、構成が簡単となり、製作コストが大幅に低減される。
図4は、第1実施形態の突起部23による効果を確認するために行ったCFD解析(Computational Fluid Dynamics Analysis)の結果を示す図である。図4において、「壁」は、突起部23に相当するものであり、CFD解析において背側面9dの側における後縁9b付近に境界条件として設定したものである。図4(B)は、図4(A)よりも、後縁9bの側から前縁9aの側へ向かう方向に、「壁」の長さを長く設定した場合を示す。図4(A)、図4(B)のいずれにおいても、隙間21を通した前記漏れが抑制されているが、突起部23が長いほうが、前記漏れをより防ぐことができ、それだけ、タービン10の効率も向上する。
[第2実施形態]
図5(A)は、図3(A)に対応するが本発明の第2実施形態によるタービン10を示す構成図である。図5(B)は、図5(A)のVB−VB線断面図である。
第2実施形態では、第1実施形態の構成に次の構成を付加したものである。即ち、第2実施形態では、図5に示すように、対象とする可動翼9の中心軸C1よりも前縁9aの側であって、当該可動翼9の背側面9dと腹側面9cのうち腹側面9cの側にも、突起部23が設けられている。当該突起部23は、曲面の腹側面9cに沿って前縁9a側から後縁9b側へ延びる翼の形状を有していてもよい。当該突起部23の他の構成は、第1実施形態と同じであってよく、第2実施形態のタービン10の他の構成も、第1実施形態と同じである。
第2実施形態によると、中心軸C1よりも前縁9aの側であって、背側面9dと腹側面9cのうち腹側面9cの側にも、突起部23が設けられているので、隙間21の大部分を突起部23で覆うことができる。これにより、タービン10の効率を一層向上させることができる。
さらに、中心軸C1よりも前縁9aの側であって、背側面9dと腹側面9cのうち腹側面9cの側に、突起部23が設けられているので、前記ノズル空間を小さくするように可動翼9が揺動すると、当該突起部23が隙間21に近づく。これにより、前記ノズル空間が小さい前記第2状態で、高い漏れ抑制効果が得られる。
本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明の第1実施形態によるタービンが適用可能な過給機を示す。 図2は、図1のII−II線断面図である。 (A)は、図2の部分拡大図であり、(B)は、(A)のIIIB−IIIB線断面図である。 第1実施形態の構成に対するCFD解析の結果である。 本発明の第2実施形態を示す。 (A)は、タービンを有する過給機を示す従来構成図であり、(B)は、(A)のVIB−VIB線断面図である。 図6(B)のVII−VII線断面図である。
符号の説明
3 タービンインペラ、5 回転軸、7 コンプレッサ翼、8 駆動機構、9 可動翼、9a 前縁、9b 後縁、9c 腹側面、9d 背側面、9e 先端、9f 根元、10 タービン、11 タービンハウジング、12 プレート、13 ガス流路、15 内側方向区画面、17、19 軸方向区画面、20 過給機、21 隙間、23 突起部、C1 可動翼の中心軸、

Claims (5)

  1. 駆動ガスにより回転駆動されるタービンインペラと、前記駆動ガスの速度を調節可能に動作する可動翼と、を備えるタービンであって、
    前記タービンインペラの回転軸の半径方向外側から前記タービンインペラへ前記駆動ガスを案内するガス流路が設けられ、
    前記可動翼は、前記ガス流路において前記回転軸の周方向に複数配置されているとともに、前記回転軸の軸方向を向き前記ガス流路を区画する軸方向区画面に沿って動作可能であり、
    前記軸方向区画面と前記可動翼との間には隙間が設けられており、該隙間を覆うように前記軸方向区画面から突出する突起部が設けられている、ことを特徴とするタービン。
  2. 前記可動翼は、前記回転軸と平行な中心軸を中心に揺動可能であり、これにより、隣接する可動翼の間のノズル空間が調節可能であり、
    前記可動翼が前記ノズル空間が大きい揺動位置にある第1状態よりも、前記可動翼が前記ノズル空間が小さい揺動位置にある第2状態の方が、前記突起部が前記隙間に近くなるように、前記突起部が配置されている、ことを特徴とする請求項1に記載のタービン。
  3. 前記周方向に旋回する前記駆動ガスが、前記可動翼を通過するようになっており、
    前記可動翼は、前記旋回する前記駆動ガスの上流端である前縁と、前記旋回する前記駆動ガスの下流端である後縁と、前記タービンインペラ側を向く腹側面と、前記タービンインペラとは反対側を向く背側面と、を有し、
    前記中心軸よりも前記後縁の側であって、前記背側面と前記腹側面のうち前記背側面の側に、前記突起部が設けられている、ことを特徴とする請求項1または2に記載のタービン。
  4. 前記軸方向区画面からの前記突起部の高さが、前記軸方向区画面からの前記隙間の高さよりも大きい、ことを特徴とする請求項1、2または3に記載のタービン。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のタービンと、
    前記タービンインペラと同軸に結合されることにより、前記タービンインペラと一体的に回転することで、吸入ガスを圧縮するコンプレッサ翼と、を有する過給機。
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