JP2010092911A - 光透過性電磁波シールド部材の製造方法および光透過性電磁波シールド部材 - Google Patents
光透過性電磁波シールド部材の製造方法および光透過性電磁波シールド部材 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】透明基板に悪影響を及ぼすことなく良好な導電性を確保し、電子機器の表示部から放射される電磁波を効果的に遮蔽し得るとともに、光透過性に優れた光透過性電磁波シールド部材の製造方法および該製造方法により製造された光透過性電磁波シールド部材を提供する。
【解決手段】透明基板の表面に形成される光透過性電磁波シールド部材の製造方法において、前記透明基板の表面に導電性粒子と樹脂とを含有する導電性インクを印刷してパターンを形成した後、該パターンが形成された透明基板を強酸に浸漬する光透過性電磁波シールド部材の製造方法、およびこの方法により製造された光透過性電磁波シールド部材である。
【選択図】なし
【解決手段】透明基板の表面に形成される光透過性電磁波シールド部材の製造方法において、前記透明基板の表面に導電性粒子と樹脂とを含有する導電性インクを印刷してパターンを形成した後、該パターンが形成された透明基板を強酸に浸漬する光透過性電磁波シールド部材の製造方法、およびこの方法により製造された光透過性電磁波シールド部材である。
【選択図】なし
Description
本発明は、光透過性電磁波シールド部材の製造方法および光透過性電磁波シールド部材に関し、詳しくは、PDP(プラズマ・ディスプレイ・パネル)等の電子機器の表示部から放射される電磁波を効果的に遮蔽し得るとともに、光透過性に優れた光透過性電磁波シールド部材の製造方法およびその方法により製造された光透過性電磁波シールド部材に関する。
PDPには、通常、前面フィルタが使用され、この前面フィルタは、近赤外線カット、色再現性向上(発光色純度向上)、電磁波シールド 、明所コントラスト向上(反射防止)、発光パネルの保護、発光パネルからの熱遮断等を目的として使用されている。
かかる目的の中でも、PDPの発光パネルの発する電磁波シールドは、人体や精密機器への悪影響を避けるために強く求められており、特に、近年では電気機器から放射される電磁波が人体に与える影響について種々の報告がなされていることから、PDP等の表示画面から放射される電磁波を遮蔽する技術について関心が高まっている。
従来、表示画面から放射される電磁波を遮蔽するには、透明フィルム等の透明基材表面に銅箔等の金属からなるパターンを形成した電磁波シールド部材が用いられている。この電磁波シールド部材には、電磁波のシールド(遮蔽)効果が高いことのほかに、透光性(透視性)や視認性に優れ、視野角が広いことが要求されている。とりわけ、次世代の画像表示装置として注目されているPDP用の電磁波シールド部材には、PDPの表示画面から放射される電磁波がブラウン管(CRT)等よりも強いことから、より一層優れた電磁波シールド特性が求められている。因みに、電磁波のシールド効果の規格としては、スウェーデンのMPRII規格が世界でも最も厳しい規格として知られており、実質上の標準となりつつある。
また、PDPの発光パネルからの発光を、人間の視覚にとって自然な色に感じられるように、フィルタでの補正によって色再現性向上(発光色純度向上)の工夫も求められており、ディスプレイの表示は、明るい室内等の明所においても外部からの光の反射等によって妨げられることなく、十分なコントラストで視認されることが望まれている。
前記のように、PDP用前面フィルタの光透過性電磁波シールド部材では、光透過性と電磁波シールド性とを高度に両立させることが必要である。そのために、例えば、微細なメッシュ構造を有する導電性の層が光透過性電磁波シールド部材として使用されている。この導電性のメッシュの部分によって電磁波がシールドされ、同時に光の透過はメッシュの開口部分によって確保される。
光透過性電磁波シールド部材は、種々の方法により製造され、例えば、特許文献1には、透明基板の表面に、金属粉末と樹脂とを含有する導電性ペーストを印刷して形成されたパターンと、当該パターンの表面に電気めっきによって形成された金属被膜とからなる電磁波シールドパターンを有する透光性電磁波シールド部材の製造方法が開示されている。
特願平10−370866号公報(特許請求の範囲等)
しかしながら、前記特許文献1に記載されているように、透明基板の表面に、金属粉末と樹脂とを含有する導電性ペーストを印刷して形成されたパターンの表面に電気めっきを施すことにより透光性電磁波シールド部材を製造する場合、導電性が必ずしも十分とはいえず、また、広幅で安定した電気めっきを行うことができないという問題があった。また、導電性を高めるために金属粒子を増量するか、または大きい金属粒子を使用することは、印刷適性の悪化を招き、外観品質が低下し、その結果光透過性を損なうという弊害があった。さらに、導電性ペーストを硬化させるために長時間(30分〜60分)の加熱(130〜150℃)を行うと、透明基材に悪影響を及ぼすことになるという問題があった。さらにまた、長尺フィルムのロールを搬送して行うロールトゥロール処理を行う際、ブロッキングが生ずるなどの問題があった。
本発明の目的は、前記の問題を解決し、透明基板に悪影響を及ぼすことなく良好な導電性を確保し、電子機器の表示部から放射される電磁波を効果的に遮蔽し得るとともに、光透過性に優れた光透過性電磁波シールド部材の製造方法および該製造方法により製造された光透過性電磁波シールド部材を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、導電性インクを印刷によりパターニングした後、強酸により浸漬処理することにより前記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の光透過性電磁波シールド部材の製造方法は、透明基板の表面に形成される光透過性電磁波シールド部材の製造方法において、前記透明基板の表面に導電性粒子と樹脂とを含有する導電性インクを印刷してパターンを形成した後、該パターンが形成された透明基板を強酸に浸漬することを特徴とするものである。
本発明の製造方法においては、前記パターンの表面に電気めっきにより金属被膜を形成することが好ましく、また、前記金属被膜の表面に黒化処理を好適に施すことができる。また、前記導電性粒子として銀粒子を好適に使用することができ、前記強酸としては塩酸または硫酸を好適に使用することができる。
また、本発明の光透過性電磁波シールド部材は、前記製造方法により製造されたことを特徴とするものである。
本発明によれば、透明基板に悪影響を及ぼすことなく良好な導電性を確保し、電子機器の表示部から放射される電磁波を効果的に遮蔽し得るとともに、光透過性に優れた光透過性電磁波シールド部材を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態につき具体的に説明する。
本発明の光透過性電磁波シールド部材が形成される透明基板としては、例えば、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等)、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)、アクリル、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン、セルローストリアセテート(TAC)、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、金属イオン架橋エチレン−メタクリル酸共重合体、ポリウレタン、セロファン等の透明フィルムを挙げることができる。これらのうち、加工時の負荷(熱、溶剤、折り曲げ等)に対する耐性が高く、透明性が特に高い等の観点から、好ましくはPET、PC、PMMAフィルムであり、特にはPETが、加工性に優れているので好ましい。なお、ここで「透明」とは、可視光に対して透明であることを意味する。
本発明の光透過性電磁波シールド部材が形成される透明基板としては、例えば、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等)、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)、アクリル、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン、セルローストリアセテート(TAC)、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、金属イオン架橋エチレン−メタクリル酸共重合体、ポリウレタン、セロファン等の透明フィルムを挙げることができる。これらのうち、加工時の負荷(熱、溶剤、折り曲げ等)に対する耐性が高く、透明性が特に高い等の観点から、好ましくはPET、PC、PMMAフィルムであり、特にはPETが、加工性に優れているので好ましい。なお、ここで「透明」とは、可視光に対して透明であることを意味する。
かかる透明基板の厚さは、フィルターの用途等によっても異なるが、通常1μm〜10mm、好適には1μm〜5mm、より好適には25〜250μm程度である。
本発明の光透過性電磁波シールド部材としては、得られるフィルターの表面抵抗値が、一般に10Ω/□以下、特には0.001〜5Ω/□の範囲、特には0.005〜5Ω/□の範囲になるよう選択することが好ましい。かかる光透過性電磁波シールド部材は、透明基板上に導電性インクをメッシュ状に印刷することにより形成され、例えば、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法、静電印刷法などにより、基材フィルム上にパターン印刷を行うことで形成することができる。このようなパターン印刷によれば、パターンの自由度が大きく、任意の線径、間隔および開口形状の導電層を形成することができ、従って、所望の電磁波遮断性と光透過性を有するフィルムを容易に形成することができる。
また、パターンの形状には特に制限はなく、例えば、四角形の開口部が形成された格子状や、円形、六角形、三角形または楕円形の開口部が形成されたパンチングメタル状等とすることができ、開口部は規則的に並んだものに限らず、ランダムパターンとしてもよい。かかるメッシュの投影面における開口部分の面積割合は、好適には20〜95%とする。
導電性インクとしては、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、スズ等の金属または合金の粒子等の導電性粒子、好ましくは銀粒子を、50〜90重量%濃度にて、ポリエステル系、エポキシ系、ポリウレタン系、EVA系、メラニン系、セルロース系、アクリル系、ポリ塩化ビニル系、ポリ酢酸ビニル等の熱可塑性または熱硬化性のバインダ樹脂中に分散させたものを用いることができる。導電性粒子の粒径は印刷特性を付与するために小径粒子を使用してもよく、最大粒径5μ以下でもよく、さらには最大粒径2μ以下でもよい。また、樹脂の種類は特に制限されるものではないが、ポリエステル系、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体系のバインダ樹脂を好適に使用することができる。
導電性インクは、トルエン、キシレン、塩化メチレン、水等の溶媒に適当な濃度に希釈または分散させ、また必要に応じて分散剤を用いて透明基材上に印刷により塗布する。
その後、必要に応じ室温〜120℃で乾燥させて塗着させることができる。また、前記導電性の粒子を前記バインダ樹脂で覆った粒子を静電印刷法により直接塗布して熱等で固着させることもできる。いずれの場合も溶剤が気化し、粘性が生じなくなれば問題ない。
次いで、本発明においては、パターンが形成された透明基板を強酸に浸漬する。これにより、導電性インク内の導電性粒子同士が繋がり、導電性が向上することになる。強酸の種類としては、塩酸、硫酸および硝酸を好適に挙げることができ、特に好ましくは塩酸および硫酸である。かかる強酸の濃度としては、1〜2規定が好ましく、特に好ましくは1規定程度である。この濃度が低すぎると導電性向上効果が低く、一方、高すぎると素材に対する損傷を生じ易くなる。
また、強酸の温度は、室温にて十分所望の効果を得ることができる。さらに、浸漬時間は、好ましくは1〜10分程度であり、最適には3分程度である。この時間が短すぎると低抵抗化が薄れ、導電性向上効果が低く、一方、長すぎると、透明基板に対する密着性などに悪影響を及ぼすこととなる。
導電印刷パターンの厚さとしては、薄すぎると電磁波シールド性が不足するので好ましくない一方、厚すぎると得られるフィルムの厚さに影響を及ぼすことから、好適には0.5〜100μm程度とする。
本発明の光透過性電磁波シールド部材をより低い抵抗値として、電磁波シールド効果を向上させたい場合には、その上にめっき層を形成することが好ましい。本発明においては、上述の浸漬処理により、安定して電気めっきを行うことができ、その結果、電磁波シールド性のみならず、外観および品質においても良好な光透過性電磁波シールド部材を得ることができる。
めっき層は、通常の液相めっき(電解めっき、無電解めっき等)により形成することができる。めっき処理に使用する金属材料としては、銅、銅合金、ニッケル、アルミニウム、クロム、亜鉛、スズ、銀、金などを挙げることができ、これらは単独で使用しても2種以上の合金として使用してもよい。好ましくは銅、銅合金、銀またはニッケルであり、特に経済性および導電性の点から、銅または銅合金を好適に使用することができる。
また、本発明の光透過性電磁波シールド部材には、防眩(AG;Anti Glare)性能を付与してもよい。この防眩化処理を行う場合、めっき層が形成された導電層の表面に黒化処理を行ってもよく、例えば、金属膜の酸化処理、クロム合金等の黒色めっき、黒または暗色系インクの塗布、片面または両面に黒色の印刷を施す等の手段により行うことができる。
さらに、本発明の光透過性電磁波シールド部材としてメッシュ状の導電層を形成する場合には、光透過性電磁波シールド部材を覆うように透明化処理層を設けてもよい。かかる透明化処理層は、導電性メッシュの凹凸を均してディスプレイパネル用フィルムの透明性を高める作用を奏する。この透明化処理層には、透明な粘着剤または接着剤、例えば、ブチルアクリレート等のアクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)やスチレン−ブタジエンブロック共重合体(SBS)などの熱可塑性エラストマー樹脂をベースとしたTPE系粘着剤等を用いることができる。この透明化処理層は、例えば、塗工により形成することができ、その厚さは通常5〜500μm程度、特には10〜100μm程度が好適である。なお、後述するハードコート層等の機能性塗工層により、この透明化処理層の役目を担わせてもよい。
本発明においては、その用途に応じ、光透過性電磁波シールド部材上に、少なくとも1層の機能性塗工層が設けられる。機能性塗工層としては、反射防止(AR;Anti Reflection)層、ハードコート層等が挙げられる。例えば、機能性塗工層として、光透過性電磁波シールド部材上にハードコート層および反射防止層を順次形成することができる。
ハードコート層は、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂等により形成することができ、その厚さは通常1〜50μm、好適には1〜10μmとする。熱硬化性樹脂および紫外線硬化性樹脂のいずれを用いてもよいが、紫外線硬化性樹脂が好ましい。
反射防止層は、一般に低屈折率層により形成され、ハードコート層とその上に設けられた低屈折率層との複合膜により反射防止効果を示すものである。また、ハードコート層と低屈折率層との間に高屈折率層を設けてもよく、これにより反射防止機能を向上することができる。反射防止層を形成するこれら各層は、いずれも各種樹脂を用いて形成することができ、例えば、紫外線硬化型または電子線硬化型の合成樹脂、特には、コストダウンや膜強度増大、耐薬品性向上、耐湿熱性向上等の観点から、多官能アクリル樹脂を好適に用いることができる。なお、ハードコート層の屈折率が低い場合には、反射防止層を別途設けることなく、ハードコート層のみで反射防止効果を得ることもできる。
また、基材フィルムの、光透過性電磁波シールド部材形成面とは反対側の面には、例えば、PDPの製造に際して、近赤外線吸収層を形成することが好ましい。近赤外線吸収層は、一般に、基材フィルムの表面に、近赤外線領域に吸収を有する色素と、紫外線硬化性樹脂や電子線硬化性樹脂等のバインダ樹脂とを含む塗工液を塗工し、必要により乾燥して、硬化させることにより得ることができる。フィルムとして使用する場合には、一般に近赤外線カットフィルムであり、例えば、色素等を含有するフィルムである。かかる近赤外線吸収層の厚さは、0.5〜50μm程度が好適である。近赤外線吸収層上には、フィルターをディスプレイに接着するための透明粘着剤層を形成することができる。
以下、本発明を実施例に基づき説明する。
<実施例1>
下記の配合内容(「重量部」は[部]と略記する)
銀粒子:(平均粒径5μm:商品名:Ag103W、福田金属(株)製)75部
樹脂:ポリエステル樹脂(商品名:UR1400、東洋紡(株)製)13部
:ブロックイソシアネート(商品名:17B−60PX、固形分80重量%、旭化成(株)製)2部
溶剤:酢酸エチルカルビトール10部/トルエン10部
分散剤:0.2部
の組成物をディゾルバーで30分間撹拌し、導電性インクを得た。
<実施例1>
下記の配合内容(「重量部」は[部]と略記する)
銀粒子:(平均粒径5μm:商品名:Ag103W、福田金属(株)製)75部
樹脂:ポリエステル樹脂(商品名:UR1400、東洋紡(株)製)13部
:ブロックイソシアネート(商品名:17B−60PX、固形分80重量%、旭化成(株)製)2部
溶剤:酢酸エチルカルビトール10部/トルエン10部
分散剤:0.2部
の組成物をディゾルバーで30分間撹拌し、導電性インクを得た。
この導電性インクを、グラビア印刷を用いてポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に格子状にパターニングし、格子ピッチ200μ、線幅25μ、厚み1μの導電性パターンを得た。このとき、表面抵抗は1×105Ω/□であった。
導電性パターンが得られたフィルムを硫酸1Nに室温にて3分間浸漬した。その結果、一部の導電粒子間がつながり、表面抵抗は2×101となった。
次いで、得られた導電性パターン上に以下の条件で電気めっきを行った。
電気めっき液:硫酸銅70g/L、濃硫酸200g/L、塩酸(37重量%)15g/L
電流密度:2A/dm2
時間:100秒
電気めっき液:硫酸銅70g/L、濃硫酸200g/L、塩酸(37重量%)15g/L
電流密度:2A/dm2
時間:100秒
電気めっき後、パターンの厚みは5μとなり、表面抵抗は1×10−2であった。また、いずれの部分にも外観上の不良は見られなかった。
<比較例1>
実施例1の導電性インクを、実施例1と同様にしてグラビア印刷を用いてPETフィルム上に格子状にパターニングし、格子ピッチ200μ、線幅25μ、厚み1μの導電性パターンを得た。このとき、表面抵抗は1×105Ω/□であった。
実施例1の導電性インクを、実施例1と同様にしてグラビア印刷を用いてPETフィルム上に格子状にパターニングし、格子ピッチ200μ、線幅25μ、厚み1μの導電性パターンを得た。このとき、表面抵抗は1×105Ω/□であった。
強酸への浸漬を行わずに、実施例1と同じ条件で電気めっきを行ったところ、電極周辺にめっき焼けが起こるなど、外観上の不良が発生した。また、厚みも5μから2μまで場所によって変動した。表面抵抗も3×10−2と、あまり下がらなかった。
<比較例2>
実施例1の導電性インクを、実施例1と同様にしてPET上に導電性パターンを作製し、強酸に浸漬する代わりに、130℃で30分焼成を行った。表面抵抗は3×104Ω/□(厚み1μ)であった。ただし、PETにはわずかながら反りがみられた。また、塗膜付PETをロール上に巻いたまま焼成すると、PET間にブロッキングが発生した。
実施例1の導電性インクを、実施例1と同様にしてPET上に導電性パターンを作製し、強酸に浸漬する代わりに、130℃で30分焼成を行った。表面抵抗は3×104Ω/□(厚み1μ)であった。ただし、PETにはわずかながら反りがみられた。また、塗膜付PETをロール上に巻いたまま焼成すると、PET間にブロッキングが発生した。
実施例1と同じ条件で電気めっきを行ったところ、電極周辺にめっき焼けが起こるなど、外観上の不良が発生した。また、厚みも5μから1μまで場所によって変動した。表面抵抗も3×10−2と、あまり下がらなかった。
それぞれの方法で得られた基材に対して、以下の条件で黒色化処理を行った。
(組成)亜塩素酸ナトリウム:10重量%、水酸化ナトリウム:4重量%
(条件)浴温:約60℃、時間5分間
この黒色化処理により表面が黒色化処理された光透過性電磁波シールド部材を得た。
(組成)亜塩素酸ナトリウム:10重量%、水酸化ナトリウム:4重量%
(条件)浴温:約60℃、時間5分間
この黒色化処理により表面が黒色化処理された光透過性電磁波シールド部材を得た。
前記実施例1および比較例1および2の評価結果をまとめて下記の表1に示す。尚、表中、○は良好、△は普通、×は不良である。
前記表1の評価結果から明らかなように、実施例1では比較例1および2に比べ電磁シールド性および外観品質に優れた光透過性電磁波シールド部材を得ることができた。
Claims (6)
- 透明基板の表面に形成される光透過性電磁波シールド部材の製造方法において、前記透明基板の表面に導電性粒子と樹脂とを含有する導電性インクを印刷してパターンを形成した後、該パターンが形成された透明基板を強酸に浸漬することを特徴とする光透過性電磁波シールド部材の製造方法。
- 前記パターンの表面に電気めっきにより金属被膜を形成する請求項1記載の製造方法。
- 前記金属被膜の表面に黒化処理を施す請求項2記載の製造方法。
- 前記導電性粒子として銀粒子を使用する請求項1〜3のうちいずれか一項記載の製造方法。
- 前記強酸として塩酸または硫酸を使用する請求項1〜4のうちいずれか一項記載の製造方法。
- 請求項1〜5のうちいずれか一項記載の製造方法により製造されたことを特徴とする光透過性電磁波シールド部材。
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---|---|---|---|---|
CN108447617A (zh) * | 2018-02-02 | 2018-08-24 | 湖南兴威新材料有限公司 | 一种保护纳米银线透明导电薄膜的方法 |
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2008
- 2008-10-03 JP JP2008258514A patent/JP2010092911A/ja active Pending
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