JP2010091201A - 固形分が燃料となる簡易型給湯装置 - Google Patents

固形分が燃料となる簡易型給湯装置 Download PDF

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【課題】固形分が燃料となる簡易型給湯装置において、燃料としてオイルを不要にするとともに、熱エネルギを有効利用して給湯を行い、低コストで無駄がなく、且つ構成が簡単で簡便に利用することにある。
【解決手段】基台2上に燃焼室を形成する炉体を立設するとともにこの炉体の外周面との間で熱交換室を形成する外壁を立設し、基台上に炉体及び外壁を包囲する外廻カバー30を立設し、炉体と外壁と外廻カバーには外方から燃焼室に貫通する燃料投入口41及び灰取出口54を形成し、外廻カバーには燃料投入口を開閉する上側蓋47及び灰取出口を開閉する下側蓋55を設け、外壁には下部で熱交換室に水を導入する給水口部57を設けるとともに上部で熱交換室の湯を排出する給湯口部58を設けている。
【選択図】図1

Description

この発明は、固形分が燃料となる簡易型給湯装置に係り、特にオイルバーナを使用しない固形分が燃料となる簡易型給湯装置に関する。
一般家庭等で用いられる簡易型焼却炉においては、燃料としてオイルを使用し、廃棄物を焼却している。このような焼却炉は、送風機によって燃焼室に空気を送り込み、また、オイルバーナを用いて燃焼室内の廃棄物を燃やしている。
従来、焼却炉には、拡散管の散気孔からの空気により燃焼室内にいくつかのエアカーテン層を形成し、燃焼室内の流動空気量に強弱を就けて緩慢燃焼を行わせ、少なくとも燃焼室の底部近傍において燃焼温度を安定化するものがある。
特開2006−153348号公報
ところが、従来、焼却炉においては、燃料としてオイルを必要とすることから、燃料費が嵩んで高コストになるとともに、燃焼熱の熱エネルギが使用されずそのまま放出されていたので、無駄が発生していたという不都合があった。
そこで、この発明の目的は、燃料としてオイルを不要にするとともに、熱エネルギを有効利用して給湯を行い、低コストで無駄がなく、且つ構成が簡単で簡便に利用できる固形分が燃料となる簡易型給湯装置を提供することにある。
この発明は、基台上に燃焼室を形成する炉体を立設するとともにこの炉体の外周面との間で熱交換室を形成する外壁を立設し、送風機に接続して前記炉体の底部から前記燃焼室内に延出する送風管を設け、前記炉体の天井部には前記外壁の上部よりも上方に突出する排気管を設け、前記基台上に前記炉体及び前記外壁を包囲する外廻カバーを立設し、前記炉体と前記外壁と前記外廻カバーには外方から前記燃焼室に貫通する燃料投入口及び灰取出口を形成し、前記外廻カバーには前記燃料投入口を開閉する上側蓋及び前記灰取出口を開閉する下側蓋を設け、前記外壁には下部で前記熱交換室に水を導入する給水口部を設けるとともに上部で前記熱交換室の湯を排出する給湯口部を設けたことを特徴とする。
この発明は、燃料としてオイルを不要にするとともに、熱エネルギを有効利用して給湯を行い、低コストで無駄がなく、且つ簡便に利用できる。
この発明の固形分が燃料となる簡易型給湯装置は、燃料としてオイルを不要にするとともに、熱エネルギを有効利用して給湯を行い、低コストで無駄がなく、且つ構成が簡単で簡便に利用できる目的を、燃焼室を形成する炉体と外壁との間に熱交換室を形成して実現するものである。
以下、図面に基づいてこの発明の実施例を詳細且つ具体的に説明する。
図1〜図6は、この発明の第1実施例を示すものである。
図1〜図4において、1は、固形分が燃料となる簡易型給湯装置である。
この簡易型給湯装置1は、基台2上の一側(右側)において所定高さH1で燃焼室3を形成する円筒形状の炉体4を立設している。
この炉体4には、燃焼室3を上下で密閉するように、下部で底部材5を設けるとともに、上部で天井部材6を設けている。
底部材5には、図4、図5に示すように、耐火性の底部キャスター7が充填され、且つ略中央部位(炉心)で上下方向に貫通する下部管挿通孔8が形成されている。耐火キャスター7は、下部管挿通孔8の周辺側で円周方向等間隔に配置された複数の中心側V型部材9、及び、炉体4の内周面側で円周方向等間隔に配置された複数の内周面側V型部材10によって固定されている。
天井部6には、略中央部位(炉心)で上下方向に貫通する上部管挿通孔11が形成されている。
基台2上には、炉体4と同芯円状で、炉体4の外周面との間で熱交換室12を形成する円筒形状の外壁13を立設している。この外壁13は、保温材を備え、炉体4よりも高さH2だけ高い高さH3に形成されている。また、この外壁13は、下部が基台2上に密閉され、且つ、上部が上部材14で密閉されている。この上部材14には、略中心部位で上下方向に貫通する排気管用孔15が形成されている。
熱交換室12は、炉体4の外周面の環状室16と、炉体4の天井部6と外壁13の上部材14間(図4の高さH2で示す)の上室17とからなる。
よって、熱交換室12を同芯円状での炉体4と外壁13とで形成できるので、構成を簡単にできる。
炉体4の底部材5の略中心部位の下部管挿通孔8には、送風機18に接続して底部から燃焼室3内に延出する送風管19が挿通されている。
送風機18は、送風モータ20を備えている。送風管19は、図4に示すように、燃焼室3内で立上部21が所定の高さH4で立設され、燃焼室3に空気を送る複数の散気口22を形成しているとともに、最上部でアイボルト23を備えている。
送風機18は、図1、図4に示すように、基台2の他側(左側)に配設され且つ四角箱形状のカバー体24で覆われている。このカバー体24には、操作盤カバー25で覆われた操作盤26と、複数の通気孔部27・27・27と、取手28・28とが設けられている。
また、炉体4の天井部6の略中心部位の上部管挿通孔11には、図4に示すように、外壁13の上部の上部材14よりも上方に突出する排気管29が挿着されている。
図1、図5に示すように、基台2上には、炉体4及び外壁13を包囲する四角形状の外廻カバー30を立設する。
この外廻カバー30は、図5に示すように、正面アングル材31を備えた正面部32と、背面アングル材33を備えた背面部34と、右面アングル材35を備えた右側面部36と、左面アングル材37を備えた左側面部38とからなり、上部が外壁13の上部材14で密閉されている。
外廻カバー30には、正面部32の上部で、熱交換室12の湯温度を確認可能な温度計39が取り付けられる。また、上部材14には、熱交換室12内の圧力が設定値以上に高くなったときに熱交換室12を外部に開放可能な安全弁40が取り付けられている。
図1、図5に示すように、外廻カバー30と外壁13と炉体4には、外廻カバー30の正面部32の略中間部位で、外方から内部の燃焼室3内に連通する四角形状の燃料投入口1を形成する。この燃料投入口41は、燃料としての廃棄物中の可燃物(塩化ビニール製品を除く)を燃焼室3内に投入させるものである。
外廻カバー30と外壁13と炉体4には、燃料投入口41を区画形成するように、外廻カバー30の正面部32の面よりも外方に突出するとともに炉体4に至る形状の投入口枠体42が設けられる。この投入口枠体42は、図1、図5に示すように、上側遮蔽部43と下側遮蔽部44と右側遮蔽部45と左側遮蔽部46とからなる。
そして、外廻カバー30の正面部32には、燃料投入口41を開閉する上側蓋47を設ける。
この上側蓋47は、図5に示すように、蓋本体48を備えている。この蓋本体48の右端は、右側遮蔽部45の正面部32の面よりも正面側に突出した部位の枢支部49に揺動可能に支持されている。蓋本体48の左端には、左側遮蔽部46の係止部50に係合可能な操作部51が取り付けられている。
また、蓋本体48の裏面には、この蓋本体48の裏側に延びた四角形状のキャスター枠52内で、耐火性の上蓋キャスター53が充填されている。
また、外廻カバー30と外壁13と炉体4には、図1に示すように、下部位で、外方から内部の燃焼室3に連通する四角形状の灰取出口54を形成する。この灰取出口54は、炉体4の底部の灰を取り出させるものである。
そして、外廻カバー30の正面部32には、下部で、灰取出口54を開閉する下側蓋55を設ける。
この下側蓋55は、前記上側蓋47よりも小型であるが、前記上側蓋47と同様に構成されているので、ここでは、その詳細な説明を省略する。
なお、この下側蓋55には、開閉用操作具56が備えられている。
また、外壁13には、例えば、外廻カバー30の右側面部36側において、下部で熱交換室12に水を導入する給水口部57を設けるとともに、上部で熱交換室12の湯を排出する給湯口部58を設ける。この給水口部57及び給湯口部58の先端は、外廻カバー30の右側面部36の面よりも外方に突出している。給水口部57を熱交換室12の下部に配設し、且つ給湯口部58を熱交換室12の上部に配設する理由としては、低温の水を熱交換室12の下部から導入し、この水を熱交換室12で加温して上方の上室17に滞留させ、そして、この上室17の高温の湯を利用させることが可能となるからである。
図6に示すように、給水口部57には、水を圧送する給水ポンプ59を備えた給水管60が接続される。また、給湯口部58には、排湯弁61を備えた給湯管62が接続される。この給湯管62には、例えば、暖房器や風呂場等での所要の機器63が接続される。排湯弁61は、開動作により、給湯管62の湯をオーバーフロー(排出)させるものである。
この実施例に係る簡易型給湯装置1の使用時においては、先ず、上側蓋47を開け、燃料投入口41から、燃料としての可燃物(固形分)を燃焼室3に投入する。そして、下側蓋55を開け、灰取出口54から、着火用物を燃焼室3に投入して可燃物に点火し、下側蓋55を閉める。その後、送風機18を作動し、配管関連の作動の確認を行い、可燃物を燃焼室3に連続して投入する。このとき、給水ポンプ59を作動し、給水口部57から熱交換室12に低温の水を供給する。
そして、燃焼室3での可燃物の燃焼により、熱交換室12の低温の水が加温されて高温の湯となる。
この高温の湯は、給湯口部58から排出され、所要の機器63に利用される。
これにより、簡易型給湯装置1は、上記の構造により、燃料としてオイルを不要にするとともに、可燃物の燃焼に伴い、熱エネルギを有効利用して給湯を行うことが可能となり、低コストで無駄がなく、且つ構成が簡単で、一般家庭でも簡便に利用できる。
また、この実施例においては、図6に示すように、給湯管62の給湯口部58側には、熱交換室12の湯温度を検出するように、温度センサ64を設ける。
送風機18の送風モータ20と給水ポンプ59と排湯弁61と温度センサ64には、制御手段(EUC)65が接続している。
この制御手段65は、図1に示す制御盤26に設置され、図6に示すように、温度センサ64で検出した熱交換室12の湯温度が設定温度よりも高くなったときに、排湯弁61を開作動して熱交換室12の湯をオーバーフロー(排出)させるとともに、給水ポンプ59を作動して熱交換室12に上記の湯のオーバーフロー分の給水を行わせ、熱交換室12の湯温度を一定に維持させる。また、制御盤26には、温度表示部66が設けられている。
これにより、熱交換室12の湯温度を常に一定に維持させることで、熱交換室12の湯温度が過剰に高くなることがなく、熱交換室12の湯を適正な温度で使用させることができる。
また、制御手段65は、温度センサ64で検出した熱交換室12の湯温度に応じて送風機18の作動を制御し、燃焼状態を制御する。
これにより、必要以上に燃焼室3内での燃焼を行うことがなく、熱交換室12の湯温度を一定に維持させることに貢献できる。
図7は、この発明の第2実施例を示すものである。
以下の実施例においては、上述の第1実施例と同一機能を果たす箇所には、同一符号を付して説明する。
この第2実施例の特徴とするところは、以下の点にある。即ち、炉体4は、該炉体4自体の表面積が大きくするように、蛇腹状のおうとつ部71に形成されている。
この第2実施例の構造によれば、おうとつ部71によって炉体4の表面積が大きくなり、これにより、環状室16の水の加温を効率良く行わせ、水の熱交換率を向上して湯の生成に貢献できる。
図8は、この発明の第3実施例を示すものである。
この第3実施例の特徴とするところは、以下の点にある。即ち、炉体4は、外壁13の内周面との間で加温空間72を形成するように、双曲線上の湾曲部73に形成されているた。
この第3実施例の構造によれば、給水口部57からの低温の水が、一旦燃焼室3近傍の加温空間72に滞留し、この加温空間72において加温された後に高温の湯となって上室17に移動することから、低温の水が滞留する加温空間72と高温の湯が滞留する上室17とを分離可能とし、この上室17の高温の湯のみを給湯口部58から排出させることが可能となる。
燃焼室を形成する炉体の外周面と外壁との間に熱交換室を形成する構造を、他の装置にも適用可能である。
第1実施例において簡易型給湯装置の正面図である。 第1実施例において図1の矢印IIによる簡易型給湯装置の平面図である。 第1実施例において図1の矢印IIIによる簡易型給湯装置の左側面図である。 第1実施例において簡易型給湯装置の断面図である。 第1実施例において図1の矢印V−Vによる簡易型給湯装置の拡大断面図である。 第1実施例において簡易型給湯装置のシステム構成図である。 第2実施例において簡易型給湯装置の断面図である。 第3実施例において簡易型給湯装置の断面図である。
符号の説明
1 簡易型給湯装置
2 基台
3 燃焼室
4 炉体
5 底部材
6 天井部材
12 熱交換室
13 外壁
18 送風機
19 送風管
29 排気管
30 外廻カバー
41 燃料投入口
47 上側蓋
55 下側蓋
57 給水口部
58 給湯口部
59 給水ポンプ
60 給水管
61 排湯弁
62 給湯管
64 温度センサ
65 制御手段

Claims (4)

  1. 基台上に燃焼室を形成する炉体を立設するとともにこの炉体の外周面との間で熱交換室を形成する外壁を立設し、送風機に接続して前記炉体の底部から前記燃焼室内に延出する送風管を設け、前記炉体の天井部には前記外壁の上部よりも上方に突出する排気管を設け、前記基台上に前記炉体及び前記外壁を包囲する外廻カバーを立設し、前記炉体と前記外壁と前記外廻カバーには外方から前記燃焼室に貫通する燃料投入口及び灰取出口を形成し、前記外廻カバーには前記燃料投入口を開閉する上側蓋及び前記灰取出口を開閉する下側蓋を設け、前記外壁には下部で前記熱交換室に水を導入する給水口部を設けるとともに上部で前記熱交換室の湯を排出する給湯口部を設けたことを特徴とする固形分が燃料となる簡易型給湯装置。
  2. 基台上に燃焼室を形成する炉体を立設するとともにこの炉体の外周面との間で熱交換室を形成する外壁を立設し、送風機に接続して前記炉体の底部から前記燃焼室内に延出する送風管を設け、前記炉体の天井部には前記外壁の上部よりも上方に突出する排気管を設け、前記基台上に前記炉体及び前記外壁を包囲する外廻カバーを立設し、前記炉体と前記外壁と前記外廻カバーには外方から前記燃焼室に貫通する燃料投入口及び灰取出口を形成し、前記外廻カバーには前記燃料投入口を開閉する上側蓋及び前記灰取出口を開閉する下側蓋を設け、前記外壁には下部で前記熱交換室に水を導入する給水口部を設けるとともに上部で前記熱交換室の湯を排出する給湯口部を設け、給水ポンプが備えられて前記給水口部に接続する給水管を設け、排湯弁が備えられて前記給湯口部に接続する給湯管を設け、前記熱交換室の湯温度を検出する温度センサを設け、前記送風機と前記給水ポンプと前記排湯弁と前記温度センサとに接続した制御手段を設けたことを特徴とする固形分が燃料となる簡易型給湯装置。
  3. 前記制御手段は、前記温度センサで検出した前記熱交換室の湯温度が設定温度よりも高くなったときに、前記排湯弁を開作動して前記熱交換室の湯をオーバーフローさせるとともに前記給水ポンプを作動して前記熱交換室に給水を行わせて、前記熱交換室の湯温度を一定に維持させることを特徴とする請求項2に記載の固形分が燃料となる簡易型給湯装置。
  4. 前記制御手段は、前記温度センサで検出した前記熱交換室の湯温度に応じて前記送風機の作動を制御することを特徴とする請求項2に記載の固形分が燃料となる簡易型給湯装置。
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Citations (4)

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JPS586138U (ja) * 1981-07-03 1983-01-14 斎藤 茂 焼却型温水器
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