JP2010089758A - 車両用電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】PWM制御のオフ期間を実質的に短縮又は省略させて電気負荷の性能低下を抑制することが可能な車両用電源装置を提供する。
【解決手段】ヒータへ供給する電力のPWM制御を制限させるに際し、PWM制御が制御周期のオン期間にある場合は、図2(c),(d)の制御周期T1に示すように、オン期間に続くべきオフ期間を繰り上げて開始させる。その後、斜線で示す制限期間が経過して前記制限を解除させるに際し、制限期間が制御周期の境界を超えていた場合は、図2(b),(d)の制御周期T4に示すように、オン期間を改めて開始させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、PWM制御によって電気負荷へ供給する電力を一時的に制限させる車両用電源装置に関する。
車両用電源装置では、パワーウインドウ、EPS(電動パワーステアリング装置)、エアコンディショナ、デフォッガ、シートヒータ等、多くの電気負荷に電力を供給している。これらの電気負荷のうち、例えばパワーウインドウ、EPS、エアコンディショナ等では、始動時に突入電流が発生して車両用電源装置の負荷電流が大きく変動する。
これに対し、突入電流の発生に備える場合又は突入電流が発生した場合に、一部の電気負荷への電力の供給を停止又は制限させる技術が考案されている。また、実際に突入電流が発生した場合に電源電圧が低下して電気負荷の動作が不安定となるのを防止するため、電気負荷へ供給する電流の容量を制限するようにしてあることもある。この容量制限は、電気負荷へ供給する電力を任意に制御する目的も兼ねて実施されることが多い。
例えば、特許文献1には、車載電源の端子電圧及び負荷電流を随時測定し、重要保安系である電気負荷の動作に伴って降下する端子電圧を予測し、予測した端子電圧に基づいて、重要保安系でない電気負荷に供給する電流を制限する技術が開示されている。
特開2007−8214号公報
しかしながら、PWM制御されている電気負荷への電力の供給を制限した場合、制限された期間とは無関係にPWM制御のオフ期間が出現するため、本来であれば制限された期間に応じてオフ期間が短縮又は省略されるべきところを、電気負荷へ供給する電力が必要以上に制限されて、ヒータの温度及びモータの回転数に代表される電気負荷の性能が低下しがちであるという問題があった。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、PWM制御されている電気負荷への電力の供給を制限させる期間と、PWM制御のオフ期間とを同時的に開始させることにより、PWM制御のオフ期間を実質的に短縮又は省略させて電気負荷の性能低下を抑制することが可能な車両用電源装置を提供することにある。
第1発明に係る車両用電源装置は、車載電源から第1負荷へ供給する電力をPWM制御する手段と、前記車載電源から電力を供給されるべき第2負荷の起動を検出する起動検出手段と、該起動検出手段が起動を検出した場合、前記PWM制御による電力の供給を制限させる制御手段とを備える車両用電源装置において、前記制御手段が前記電力の供給を制限させた際に、前記PWM制御が制御周期のオン期間にあるか又はオフ期間にあるかを判定する判定手段を備え、該判定手段がオン期間にあると判定した場合、前記制御手段は、前記オン期間に続くべきオフ期間を繰り上げて開始させるようにしてあることを特徴とする。
この車両用電源装置では、例えば第2負荷へ供給する起動電流との時間的な重なりを避ける目的で、第1負荷へ供給する電力のPWM制御を制限させるに際し、PWM制御が制御周期のオン期間にあるときは、該オン期間に続くべきオフ期間を繰り上げて開始させる。
これにより、PWM制御の制御周期のオフ期間と、第1負荷へ供給する電力が制限される期間とが同時的に開始されてオフ期間が実質的に短縮又は省略される。従って、第1負荷へ供給する電力量が、前記制限の影響を受けて減少することを抑制する。
第2発明に係る車両用電源装置は、前記制御手段は、前記制限後に該制限を解除させるようにしてあり、前記判定手段がオン期間にある(又はオフ期間にある)と判定した場合、前記制御手段が前記制限を解除させた際に、前記オン期間に続くべきオフ期間が終了しているか(又は前記オフ期間が終了しているか)否かを判定する手段を備え、該手段が終了していると判定した場合、前記制御手段は、前記制御周期のオン期間を開始させるようにしてあることを特徴とする。
この車両用電源装置では、第1負荷へ供給する電力のPWM制御を制限させる際に、PWM制御が制御周期のオン期間(又はオフ期間)にある場合、第1負荷へ供給する電力の制限を解除させるに際し、前記オン期間に続くべきオフ期間(又は前記オフ期間)が終了しているときは、PWM制御の制御周期のオン期間を開始させる。
これにより、例えば、制御周期のオン期間中に前記制限を解除する場合は、再びオン期間を開始させて、元のオン期間に続くべきオフ期間の一部又は全部を新たに開始させたオン期間に置き換える。また、制御周期のオフ期間中に前記制限を解除する場合は、該オフ期間の残りの一部又は全部を、新たに開始させたオン期間に置き換える。従って、第1負荷へ供給する電力量が、前記制限の影響を受けて減少することを抑制する。
第3発明に係る車両用電源装置は、前記車載電源から第2負荷へ供給する電流値を検出する負荷電流検出手段を備え、該負荷電流検出手段が検出した電流値が第1閾値以上である場合、前記起動検出手段は起動を検出するようにしてあることを特徴とする。
この車両用電源装置では、第2負荷へ供給する電流値が第1閾値以上となった場合に第2負荷の起動を検出するため、第2負荷の負荷電流増に追従して、第1負荷への電力の供給の制限を開始させる。
第4発明に係る車両用電源装置は、前記負荷電流検出手段が検出した電流値が前記第1閾値より小さい第2閾値以下である場合、前記制御手段は、前記制限を解除させるようにしてあることを特徴とする。
この車両用電源装置では、第2負荷の負荷電流値が、第1閾値より小さい第2閾値以下となった場合に、第1負荷への電力の供給の制限を解除させるため、前記制限の開始及び解除の遷移にヒステリシスが生じる。従って、第2負荷の負荷電流に含まれるノイズの影響を受けることが抑止される。
第5発明に係る車両用電源装置は、前記第2負荷への電力の供給の開始を検出する電力供給検出手段を備え、該電力供給検出手段が開始を検出した場合、前記起動検出手段は起動を検出するようにしてあることを特徴とする。
この車両用電源装置では、第2負荷への電力の供給をオンさせる時に第2負荷の起動を検出するため、第2負荷への負荷電流が実際に増大する前に、第1負荷への電力の供給の制限を開始させる。従って、第2負荷の起動性能を損なうことが抑止される。
第6発明に係る車両用電源装置は、前記電力供給検出手段が開始を検出した際に、計時を開始する手段を備え、該手段が所定時間を計時した場合、前記制御手段は、前記制限を解除させるようにしてあることを特徴とする。
この車両用電源装置では、第2負荷への電力の供給をオンさせた時から所定時間後に、第1負荷への電力の供給の制限を解除させるため、例えば、起動時間が既知である第2負荷の起動性能を損なうことがないように、第1負荷への電力の供給を所定時間制限し続ける。
本発明によれば、PWM制御による電力の供給を制限させる際にPWM制御の制御信号がオンである場合、強制的にPWM制御のオフ期間を開始させる。
これにより、PWM制御の制御周期のオフ期間と、第1負荷へ供給する電力が制限される期間とを重ならしめる。従って、第1負荷へ供給する電力量が、前記制限の影響を受けて減少することを抑制する。従って、PWM制御による電力の供給を制限させた場合にも、電気負荷の性能低下を抑制することが可能となる。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る車両用電源装置の概略構成を示すブロック図である。図中1はエンジンに連動して発電するオルタネータ(車載発電機、交流発電機)であり、オルタネータ1には、オルタネータ1の界磁電流を調整して、オルタネータ1が発電及び整流した電圧を定電圧制御及び昇降圧制御するレギュレータ2が付設されている。
車両用電源装置は、複数のヒューズを有するリレーボックス6を備え、オルタネータ1が発電した電力は、ヒューズF0を通じて、入出力電流値が電流検出器3によって検出される車載バッテリ4に与えられる。電流検出器3の出力は、車載バッテリ4の入出力電圧値を検出する電圧検出手段51を有する充電制御ECU5に接続されている。車載バッテリ4の出力電圧は、図示しないトルク検出器が検出したハンドルの操作力に応じてEPS(電動パワーステアリング装置)のモータ7を駆動するEPS駆動回路8にヒューズF1を通じて印加され、その他の電気負荷へも夫々のヒューズを通じて印加される。
リレーボックス6は、また、ヒューズF2を通じて車載バッテリ4の出力電圧をヒータ(加熱器)Haに印加するためのFET(電界効果トランジスタ)61と、該FET61のオン/オフを制御する制御部62とを有する。制御部62の中枢はCPU621であり、CPU621は、プログラム等の情報を記憶するROM622、一時的に発生した情報を記憶するRAM623、時間を計時するためのタイマ624、及び入出力ポート(I/O)625a,625b,625cと互いにバス接続されている。
入出力ポート625aの出力端子は、FET61のゲートに接続されている。EPS駆動回路8へ供給する電流値を検出する電流検出器9の検出値は、入出力ポート625bの入力端子に与えられ、ヒータHaのスイッチSW1のオン/オフ信号は、入出力ポート625cの入力端子に与えられる。
充電制御ECU5は、与えられた車両の速度値に基づいて、アイドリング、加速走行、定常走行、及び減速走行の各車両状態を判定し、判定した車両状態に応じた発電モードで発電が行われるように、オルタネータ1及びレギュレータ2を制御する充電制御を行う。発電モードは、加速走行のようにエンジンの負荷が大きいときは、発電電圧を上昇させるように設定されている。これにより、エンジンの負荷を軽減し、車両の燃費向上を図っている。
制御部62のCPU621は、ROM622に予め格納されている制御プログラムに従って、入出力、演算等の処理を実行する。より具体的には、CPU621は、入出力ポート625cを介してスイッチSW1のオン信号を与えられている期間に、入出力ポート625aを介してFET61のゲートをオン/オフすることにより、ヒータHaに印加する電圧をPWM制御する。また、CPU621は、入出力ポート625bを介して電流検出器9の検出値を取り込む。
図2は、ヒータHaへ供給する電力のPWM制御と、ヒータHaへ供給する電力の制限との時間関係を模式的に示すタイミングチャートである。図中横軸は時間を示し、縦軸はFET61のオン/オフ状態を示す。また、横方向に「オン」及び「オフ」で示された期間は、夫々制御周期T1から制御周期T4における制御パルスのオン期間及びオフ期間を表し、斜線が付された期間は、ヒータHaへ供給する電力が制限されている期間(以下、制限期間という)を表す。制限期間とオン期間とが重なった期間では、FET61はオフ状態にある。
後に詳述する図2(b)及び(d)の夫々にあっては、制御周期T3に制御周期T1と同一のタイミングチャートを表してあり、制御周期T4には、制御周期T3で発生した前記電力の制限を解除させるときに、PWM制御のオン/オフ期間を変更する場合のタイミングチャートを表してある。
図2(a)は、制御周期T1のオフ期間中にヒータHaへ供給する電力の制限が発生し、同じオフ期間中に前記制限が解除された場合を表す。この場合、制限期間が、制御周期T1のオフ期間に完全に包含されているため、ヒータHaへ供給する電力量は、制限期間の影響を受けて削減されることがない。
図2(b)は、制御周期T1(又は制御周期T3)のオフ期間中にヒータHaへ供給する電力の制限が発生し、次の制御周期T2(又は制御周期T4)のオン期間中に前記制限が解除された場合を表す。この場合、制御周期T2(又は制御周期T4)では、制限期間とオン期間との重複期間だけオン期間が短縮される(又は制限期間が終了した時にオン期間が再度開始される)。従って、ヒータHaへ供給する電力量は、前記重複期間に応じた量が削減される(又は前記重複期間の長さがオフ期間の長さ以下である限り削減されることがない)。
図2(c)は、制御周期T1のオン期間中にヒータHaへ供給する電力の制限が発生し、同じ制御周期T1のオフ期間中に前記制限が解除された場合を表す。この場合、制御周期T1では、前記制限が発生した時にオフ期間を繰り上げて開始させ、オフ期間後の残りの期間をオン期間とする。従って、制限期間の長さがオフ期間の長さ以下である限り、ヒータHaへ供給する電力量は、制限期間の影響を受けて削減されることがない。
図2(d)は、制御周期T1(又は制御周期T3)のオン期間中にヒータHaへ供給する電力の制限が発生し、次の制御周期T3(又は制御周期T4)のオン期間中に前記制限が解除された場合を表す。この場合、制御周期T1(又は制御周期T3)では、前記制限が発生した時にオフ期間を繰り上げて開始させ、オフ期間後の残りの期間をオン期間とするが、制限期間は次の制御周期T2(又は制御周期T4)まで継続する。また、制御周期T2(又は制御周期T4)では、制限期間とオン期間との重複期間だけオン期間が短縮される(又は制限期間が終了した時にオン期間が再度開始される)。従って、制御周期T2(又は制御周期T4)に着目した場合、ヒータHaへ供給する電力量は、前記重複期間に応じた量が削減される(又は前記重複期間の長さがオフ期間の長さ以下である限り削減されることがない)。
以下、本実施の形態1の図2(b)及び(d)に示されるケースにあっては、制御周期T3及び制御周期T4に表される場合、換言すれば、制限期間の開始/終了に応じて制御パルスのオフ期間/オン期間を開始させる場合について詳述するが、図2(b)及び(d)の制御周期T1及び制御周期T2に表されるように、制限期間の終了時に制御パルスのオン期間を開始させないようにしてもよい。
図3,4及び5の一組は、ヒータHaへの電力の制限に際してPWM制御のオン/オフ期間を開始させるCPU621の処理手順を示すフローチャートである。以下の処理は、ROM622に予め格納されている制御プログラムに従って随時実行される。
尚、“Ia”、“Ib”及び“PWM周期”は既知の定数である。また、「通電状態」、「制限カウンタ」、「カウンタ2」、「PWMカウンタ」、「オフ時間」、「オン時間」、「PWM状態」、及び「オン時間2」はRAM623に記憶される変数であり、「I」はCPU621のレジスタに記憶される一時的な変数である。そして、“(変数)”は「変数」の内容を示すものとする(以下同様)。
上述した変数のうち、名称に“カウンタ”及び“時間”が付与された変数は、後述する単位時間の整数倍の時間を表すものである。また、「PWMカウンタ」、「オン時間」及び「PWM状態」は、後述するPWM制御に係る処理の中でその内容を設定するようにしてあり、「通電状態」の初期値は“PWM”に設定されているものとする。
CPU621は、入出力ポート625bを介して電流検出器9の検出値、即ちEPS駆動回路8へ供給する電流値を取り込み(ステップS11)、取り込んだ電流値(I)が“Ia”以上であるか否かを判定する(ステップS12)。“Ia”以上でないと判定した場合(ステップS12:NO)、CPU621は、処理をステップS11に戻す。“Ia”以上であると判定した場合(ステップS12:YES)、CPU621は、EPS駆動回路8の起動を検出して「通電状態」に“制限”を代入(記憶)し(ステップS13)、入出力ポート625aを介してFET61のゲートをオフさせる(ステップS14)。この時よりヒータHaへ供給する電流が制限される。
その後、CPU621は、制限期間の先頭からの経過時間(以下、制限時間という)をカウントする「制限カウンタ」に初期値“0”を代入する(ステップS15)。そして、CPU621は、各制御周期の先頭からの経過時間(以下、周期内時間という)をカウントする「カウンタ2」に“(PWMカウンタ)”を代入し(ステップS16)、制御パルスのオフ期間の長さをカウントする「オフ時間」に、“PWM周期”から“(オン時間)”を減算した値を代入する(ステップS17)。
尚、「通電状態」は、後述するPWM制御に係る処理の中で参照される変数である。
次いで、CPU621は、“(PWM状態)”が“オン”であるか否かを判定する(ステップS18)。“オン”であると判定した場合(ステップS18:YES)、即ち、図2(c)及び(d)(又は後述する図7(c)及び(d))のように制御パルスのオン期間中に制限期間が開始された場合、CPU621は、単位時間が経過するまで待機する(ステップS19)。具体的には、例えば100μsの待ち処理とし、100μs後に処理を再開するようにしてある(以下同様)。
CPU621は、また、「制限カウンタ」に“(制限カウンタ)+1”を代入して(ステップS20)制限時間をカウントアップし、「カウンタ2」に“(カウンタ2)+1”を代入して(ステップS21)周期内時間をカウントアップする。その後、CPU621は、入出力ポート625bを介して電流検出器9の検出値、即ちEPS駆動回路8へ供給する電流値を取り込み(ステップS22)、取り込んだ電流値(I)が“Ia”より小さい“Ib”以下であるか否かを判定する(ステップS23)。“Ib”以下でないと判定した場合(ステップS23:NO)、CPU621は、処理をステップS19に戻す。
このように、ステップS19からステップS23までを繰り返すことにより、電流値(I)が“Ib”以下となるまで、制限時間及び周期内時間を単位時間の整数倍として計時する。
電流値(I)が“Ib”以下であると判定した場合(ステップS23:YES)、CPU621は、“(カウンタ2)”が“PWM周期”以上であるか、即ち制限期間が制御周期の境界を超えたか否かを判定する(ステップS25)。以上でないと判定した場合(ステップS25:NO)、CPU621は、“(制限カウンタ)”が“(オフ時間)”以上であるか、即ち制限時間がオフ期間の長さ以上であるか否かを判定する(ステップS26)。
以上でないと判定した場合(ステップS26:NO)、即ち図2(c)(又は後述する図7(c))のような場合、CPU621は、単位時間が経過するまで待機し(ステップS27)、更に、「制限カウンタ」に“(制限カウンタ)+1”を代入して(ステップS28)制限時間をカウントアップする。そして、CPU621は、「カウンタ2」に“(カウンタ2)+1”を代入して(ステップS29)周期内時間をカウントアップし、処理をステップS26に戻す。
このようにして、制御パルスのオフ期間が終了するまでステップS26からステップS29までを繰り返す。
ステップS26で“(オフ時間)”以上であると判定した場合(ステップS26:YES)、即ち図2(c)(又は後述する図7(c))の制御周期T1でオフ期間が終了した場合、CPU621は、入出力ポート625aを介してFET61のゲートをオンさせる(ステップS30)。これにより、制御周期T1の残りの期間をオン期間に置き換える。その後、CPU621は、単位時間が経過するまで待機し(ステップS31)、更に、「カウンタ2」に“(カウンタ2)+1”を代入して(ステップS32)周期内時間をカウントアップする。
次いで、CPU621は、“(カウンタ2)”が“PWM周期”以上であるか、即ち置き換えたオン期間が制御周期の境界を超えたか否かを判定する(ステップS33)。以上でないと判定した場合(ステップS33:NO)、CPU621は、処理をステップS31に戻す。“PWM周期”以上であると判定した場合(ステップS33:YES)、CPU621は、「通電状態」に“PWM”を代入し(ステップS34)、処理を終了する。これにより、続く制御周期では通常のPWM制御が実行される。
ステップS25で“(カウンタ2)”が“PWM周期”以上であると判定した場合(ステップS25:YES)、即ち、図2(d)(又は後述する図7(d))に示すように制限期間が終了した時に他の制御周期が開始されている場合、CPU621は、そのときの制御周期における周期内時間を得るため、「カウンタ2」に“(カウンタ2)”から“PWM周期”を減算した値を代入する(ステップS36)。そして、CPU621は、“(カウンタ2)”が“PWM周期”以上であるか否かを判定し(ステップS37)、以上であると判定した場合(ステップS37:YES)、処理をステップS36に戻す。
“(カウンタ2)”が“PWM周期”以上でないと判定した場合(ステップS37:NO)、即ち“(カウンタ2)”がそのときの制御周期の周期内時間を示すようになった場合、CPU621は、“(カウンタ2)”が“(オフ時間)”以上であるか否かを判定する(ステップS38)。以上であると判定した場合(ステップS38:YES)、即ち、そのときの制御周期のオフ期間に相当する時間を過ぎてから制限期間が終了した場合(更に換言すれば、そのときの制御周期の残り期間の長さが制御パルスのオン期間の長さより短い場合)、CPU621は、制御周期の最後までオン期間とするために処理をステップS30に戻す。
“(カウンタ2)”が“(オフ時間)”以上でないと判定した場合(ステップS38:NO)、CPU621は、「オン時間2」に“(オン時間)”を代入し(ステップS39)、更に、入出力ポート625aを介してFET61のゲートをオンさせる(ステップS40)。これにより、改めてオン期間が開始される。
その後、CPU621は、単位時間が経過するまで待機し(ステップS41)、更に、「カウンタ2」に“(カウンタ2)+1”を代入して(ステップS42)周期内時間をカウントアップする。そして、CPU621は、「オン時間2」に“(オン時間2)−1”を代入し(ステップS43)、“(オン時間2)”が“0”となったか否かを判定して(ステップS44)、“0”でないと判定した場合(ステップS44:NO)、CPU621は処理をステップS41へ戻す。
このように、ステップS41からステップS44までを繰り返すことにより、制御パルスのオン期間が終了するまで計時する。
(オン時間2)”が“0”となったと判定した場合(ステップS44:YES)、CPU621は、入出力ポート625aを介してFET61のゲートをオフさせる(ステップS45)。これにより、制御パルスのオン期間を終了させる。
その後、CPU621は、制御周期の境界を検出するために処理をステップS31に戻す。
ステップS18で“(PWM状態)”が“オン”でないと判定した場合(ステップS18:NO)、即ち、図2(a)及び(b)(又は後述する図7(a)及び(b))のように制御パルスのオフ期間中に制限期間が開始された場合、CPU621は、単位時間が経過するまで待機し(ステップS47)、更に、「カウンタ2」に“(カウンタ2)+1”を代入して(ステップS48)周期内時間をカウントアップする。そして、CPU621は、入出力ポート625bを介して電流検出器9の検出値を取り込み(ステップS49)、取り込んだ電流値(I)が“Ib”以下であるか否かを判定する(ステップS50)。“Ib”以下でないと判定した場合(ステップS50:NO)、CPU621は、処理をステップS47に戻す。
このように、ステップS47からステップS50までを繰り返すことにより、電流値(I)が“Ib”以下となるまで、周期内時間を単位時間の整数倍として計時する。
取り込んだ電流値(I)が“Ib”以下であると判定した場合(ステップS50:YES)、CPU621は、“(カウンタ2)”が“PWM周期”以上であるか、即ち制限期間が制御周期の境界を超えたか否かを判定する(ステップS51)。以上であると判定した場合(ステップS51:YES)、即ち図2(b)の制御周期T4で斜線が付された制限期間が終了した場合、CPU621は、そのときの制御周期についての周期内時間を得るために、処理をステップS36に戻す。
“(カウンタ2)”が“PWM周期”以上でないと判定した場合(ステップS51:NO)、CPU621は、後述するPWM制御に係る処理の中で設定された“(PWM状態)”が“オフ”であるか否かを判定し(ステップS52)、“オフ”であると判定した場合(ステップS52:YES)、“オフ”でないと判定するまで、即ち“オン”となるまで待機する。“オフ”でないと判定した場合(ステップS52:NO)、CPU621は、「通電状態」に“PWM”を代入し(ステップS53)、入出力ポート625aを介してFET61のゲートをオンさせて(ステップS54)、処理を終了する。これにより、続く制御周期では通常のPWM制御が実行される。
図6は、ヒータHaへ供給する電流のPWM制御に係るCPU621の処理手順を示すフローチャートである。以下の処理は、ROM622に予め格納されている制御プログラムに従って随時実行され、処理が終了する都度、再び実行されるようにしてある。ここでの処理の概要は、制御パルスをオン/オフさせるべきタイミングで「PWM状態」に“オン/オフ”を代入すると共に、“(通電状態)”が“PWM”のときに、PWM制御の「デューティ比」に応じた時間だけ制御パルスをオンさせるものである。
CPU621は、入出力ポート625cを介してヒータHaのスイッチSW1のオン/オフ状態を取り込み(ステップS61)、スイッチSW1がオンされているか否かを判定する(ステップS62)。オンされていないと判定した場合(ステップS62:NO)、CPU621は、処理をステップS61に戻す。従って、SW1がオフされている間は、ヒータHaに対するPWM制御は実行されない。
スイッチSW1がオンされていると判定した場合(ステップS62:YES)、CPU621は、ヒータHaへ供給する電流をPWM制御するためのデューティ比を算出する(ステップS63)。算出されたデューティ比は、変数である「デューティ比」に記憶されるものとする。
この場合、CPU621は、図示しない通信手段により充電制御ECU5と通信して車載バッテリ4の電圧値を取り込み、取り込んだ電圧値に基づいてデューティ比を決定するようにしてもよい。PWM制御自体は公知であるため、ここでの詳細な説明を省略する。
その後、CPU621は、“PWM周期”と“(デューティ比)”との掛け算値を整数化して「オン時間」に代入する(ステップS64)。そして、CPU621は、図3、4及び5で設定された“(通電状態)”が“PWM”であるか否かを判定する(ステップS65)。“PWM”であると判定した場合(ステップS65:YES)、CPU621は、制御パルスをオンするに際し、「PWM状態」に“オン”を代入する(ステップS66)と共に、入出力ポート625aを介してFET61のゲートをオンさせる(ステップS67)。
“(通電状態)”が“PWM”でないと判定した場合(ステップS65:NO)及びステップS67の処理を終えた場合、CPU621は、制御パルスのオン時間をカウントする「PWMカウンタ」に“0”を代入する(ステップS68)。そして、CPU621は、単位時間が経過するまで待機し(ステップS69)、更に、「PWMカウンタ」に“(PWMカウンタ)+1”を代入して(ステップS70)制御パルスのオン時間をカウントアップする。その後、CPU621は、“(PWMカウンタ)”が“PWM周期”に達したか否かを判定する(ステップS71)。“PWM周期”に達したと判定した場合(ステップS71:YES)、CPU621は処理を終了する。これにより、PWM制御の1周期分の処理が終了する。
“PWM周期”に達していないと判定した場合(ステップS71:NO)、CPU621は、“(PWMカウンタ)”が“(オン時間)”に達したか否かを判定する(ステップS72)。“(オン時間)”に達していないと判定した場合(ステップS72:NO)、CPU621は、処理をステップS69に戻す。このように、ステップS69からステップS72までを繰り返すことにより、制御パルスをオンさせている時間を単位時間の整数倍として計時する。
(PWMカウンタ)”が“(オン時間)”に達したと判定した場合(ステップS72:YES)、CPU621は、「PWM状態」に“オフ”を代入する(ステップS73)。その後、CPU621は、“(通電状態)”が“PWM”か否かを判定する(ステップS74)。“PWM”でないと判定した場合(ステップS74:NO)、CPU621は、FET61のゲートをオンさせることなしに処理をステップS69に戻す。“PWM”であると判定した場合(ステップS74:YES)、CPU621は、入出力ポート625aを介してFET61のゲートをオフさせ(ステップS75)、処理をステップS69に戻す。
以上のように、本実施の形態1によれば、ヒータへ供給する電力のPWM制御を制限させるに際し、PWM制御が制御周期のオン期間にあるときは、該オン期間に続くべきオフ期間を繰り上げて開始させる。
これにより、PWM制御の制御周期のオフ期間と、ヒータへ供給する電力が制限される期間とが同時的に開始される。従って、PWM制御のオフ期間を実質的に短縮又は省略させてEPS駆動回路の性能低下を抑制することが可能となる。
また、ヒータへ供給する電力のPWM制御を制限させる際に、PWM制御が制御周期のオン期間(又はオフ期間)にある場合、制限期間が経過して前記制限を解除させるに際し、前記オン期間に続くべきオフ期間(又は前記オフ期間)が終了しているときは、オン期間を改めて開始させる。
従って、ヒータへ供給する電力量が、前記制限の影響を受けて減少することを抑制することが可能となる。
更にまた、EPS駆動回路へ供給する電流値が“Ia”以上となった場合にEPS駆動回路の起動を検出する。
従って、EPS駆動回路の負荷電流増に追従して、ヒータへの電力の供給の制限を開始させることが可能となる。
更にまた、EPS駆動回路の負荷電流値が、“Ia”より小さい“Ib”以下となった場合に、ヒータへの電力の供給の制限を解除させるようにしてヒステリシスを持たせる。
従って、EPS駆動回路の負荷電流に含まれるノイズの影響を受けるのを抑止することが可能となる。
(実施の形態2)
実施の形態1は、制限期間が経過してヒータへ供給する電力の制限を解除させるに際し、制限期間を開始させたときの制御周期のオフ期間が終了している場合に、オン期間を開始させる形態であるのに対し、実施の形態2は、制限期間を開始させたときの制御周期のオフ期間が終了している場合に、そのときの制御周期のオフ期間が先に生起していたものとして扱う形態である。
図7は、ヒータHaへ供給する電力のPWM制御と、ヒータHaへ供給する電力の制限との時間関係を模式的に示すタイミングチャートである。図中横軸は時間を示し、縦軸はFET61のオン/オフ状態を示す。また、横方向に「オン」及び「オフ」で示された期間は、夫々制御周期T1から制御周期T4における制御パルスのオン期間及びオフ期間を表し、斜線が付された期間は制限期間を表す。制限期間とオン期間とが重なった期間では、FET61はオフ状態にある。
後に詳述する図7(b)及び(d)の夫々にあっては、制御周期T3に制御周期T1と同一のタイミングチャートを表してあり、前記電力の制限が解除される制御周期T4には、PWM制御のオフ期間が先に生起していたものとして扱う場合のタイミングチャートを表してある。
図7(a)及び(c)は、夫々図2(a)及び(c)と同一の内容であるための、その説明を省略する。
図7(b)は、制御周期T1(又は制御周期T3)のオフ期間中にヒータHaへ供給する電力の制限が発生し、次の制御周期T2のオン期間中(又は制御周期T4で先に生起していたものとして扱われるオフ期間中)に前記制限が解除された場合を表す。この場合、制御周期T2(又は制御周期T4)では、制限期間とオン期間との重複期間だけオン期間が短縮される(又は制限期間とオフ期間との重複期間についてはオン期間が短縮されない)。従って、ヒータHaへ供給する電力量は、前記重複期間に応じた量が削減される(又は前記重複期間の長さがオフ期間の長さ以下である限り削減されることがない)。
図7(d)は、制御周期T1(又は制御周期T3)のオン期間中にヒータHaへ供給する電力の制限が発生し、次の制御周期T3のオン期間中(又は制御周期T4で先に生起していたものとして扱われるオフ期間中)に前記制限が解除された場合を表す。この場合、制御周期T1(又は制御周期T3)では、前記制限が発生した時にオフ期間を繰り上げて開始させ、オフ期間後の残りの期間をオン期間とするが、制限期間は次の制御周期T2(又は制御周期T4)まで継続する。また、制御周期T2(又は制御周期T4)では、制限期間とオン期間との重複期間だけオン期間が短縮される(又は制限期間とオフ期間との重複期間についてはオン期間が短縮されない)。従って、制御周期T2(又は制御周期T4)に着目した場合、ヒータHaへ供給する電力量は、前記重複期間に応じた量が削減される(又は前記重複期間の長さがオフ期間の長さ以下である限り削減されることがない)。
以下、本実施の形態2の図7(b)及び(d)に示されるケースにあっては、制御周期T3及び制御周期T4に表される場合、換言すれば、制限期間の開始に際して制御パルスのオフ期間を開始させ、制限期間の終了に際してオフ期間が先に生起したものとして扱う場合について詳述する。
図3、図8及び図5の一組は、ヒータHaへの電力の制限に際してPWM制御のオン/オフ期間を開始させるCPU621の処理手順を示すフローチャートである。以下の処理は、ROM622に予め格納されている制御プログラムに従って随時実行される。
尚、図3及び5の内容は、実施の形態1で既に説明したため、一部を除いてその説明を省略する。また、図8のステップS82からステップS90までは、図4のステップS26からステップS34までと1対1に対応するため、その説明を省略する。ここでは、図5のステップS51と、図8のステップS81及びステップS92からステップS96までとについて説明する。従って、ここで説明する処理は、図7(b)及び(d)の制御周期T4でのタイミングチャートに対応するものである。
図5のステップS51において、CPU621は、“(カウンタ2)”が“PWM周期”以上であるか、即ち制限期間が制御周期の境界を超えたか否かを判定する(ステップS51)。以上でないと判定した場合(ステップS51:NO)、CPU621は、実施の形態1で上述したように処理をステップS52に進める。以上であると判定した場合(ステップS51:YES)、即ち図7(b)の制御周期T4で斜線が付された制限期間が終了した場合、CPU621は、そのときの制御周期についての周期内時間を得るために、後述する図8のステップS92へ処理を移す。
図8において、CPU621は、“(カウンタ2)”が“PWM周期”以上であるか、即ち制限期間が制御周期の境界を超えたか否かを判定する(ステップS81)。以上でないと判定した場合(ステップS81:NO)、CPU621は、処理をステップS82に進める。以上であると判定した場合(ステップS81:YES)、CPU621は、そのときの制御周期における周期内時間を得るため、「カウンタ2」に“(カウンタ2)”から“PWM周期”を減算した値を代入する(ステップS92)。そして、CPU621は、“(カウンタ2)”が“PWM周期”以上であるか否かを判定し(ステップS93)、以上であると判定した場合(ステップS93:YES)、処理をステップS92に戻す。
“(カウンタ2)”が“PWM周期”以上でないと判定した場合(ステップS93:NO)、即ち“(カウンタ2)”がそのときの制御周期の周期内時間を示すようになった場合、CPU621は、“(カウンタ2)”が“(オフ時間)”以上であるか否かを判定する(ステップS94)。以上であると判定した場合(ステップS94:YES)、即ち、そのときの制御周期のオフ期間に相当する時間を経過していた場合(更に換言すれば、そのときの制御周期の残り期間の長さが制御パルスのオン期間の長さ以下である場合)、CPU621は、制御周期の最後までオン期間とするために処理をステップS86に戻す。
“(カウンタ2)”が“(オフ時間)”以上でないと判定した場合(ステップS94:NO)、CPU621は、単位時間が経過するまで待機し(ステップS95)、更に、「カウンタ2」に“(カウンタ2)+1”を代入して(ステップS96)周期内時間をカウントアップする。その後、CPU621は、処理をステップS94に戻す。
このように、ステップS94からステップS96までを繰り返すことにより、制御パルスのオフ期間に相当する期間が経過するまで計時する。これにより、図7(b)及び(d)の制御周期T4におけるオフ期間に相当する期間を確保する。
その他、実施の形態1に対応する箇所には同様の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
以上のように、本実施の形態2によれば、制限期間が制御周期の境界を超えた場合、ヒータへ供給する電力の制限を解除させるに際し、そのときの制御周期において制御パルスのオフ期間が先に生起していたものとして扱うため、オン期間と制限期間との重複が抑制される。
従って、ヒータへ供給する電力量が、前記制限の影響を受けて減少することを抑制することが可能となる。
(実施の形態3)
実施の形態1は、電流検出器9の検出値が“Ia”以上であるときに、EPS駆動回路8の起動を検出して電力を制限させる形態であるのに対し、実施の形態3は、前照灯10へ電力を供給するスイッチSW2のオンを検出したときに、前照灯10の起動を検出して電力を制限させる形態である。
図9は、本発明の実施の形態3に係る車両用電源装置の概略構成を示すブロック図である。車載バッテリ4の出力電圧は、ヒューズF1及びスイッチSW2を通じて、前照灯10に印加される。スイッチSW2の1回路は、入出力ポート625bの入力端子に接続されている。
その他の構成及び接続については、実施の形態1の車両用電源装置の概略構成(図1)と同様であるため、その説明を省略する。
図10、図4及び図11の一組は、ヒータHaへの電力の制限に際してPWM制御のオン/オフ期間を開始させるCPU621の処理手順を示すフローチャートである。以下の処理は、ROM622に予め格納されている制御プログラムに従って随時実行される。
尚、図4の内容は、実施の形態1で既に説明したため、その説明を省略する。また、図10のステップS102からステップS110までは、図3のステップS13からステップS22までと同様であり、図11のステップS115からステップS119までは、図5のステップS51からステップS54までと同様であるため、その説明を簡略化する。
また、“負荷オン時間”は、前照灯10の起動時に大電流が流れる時間であり、既知の常数であるものとする。
図10において、CPU621は、入出力ポート625bを介して、前照灯10へ電流を供給するスイッチSW2のオン/オフ状態を取り込み(ステップS100)、スイッチSW2がオンされたか否かを判定する(ステップS101)。オンされていないと判定した場合(ステップS101:NO)、CPU621は、処理をステップS100に戻す。
スイッチSW2がオンされていると判定した場合(ステップS101:YES)、CPU621は、前照灯10の起動を検出して「通電状態」に“制限”を代入し(ステップS102)、FET61のゲートをオフさせる(ステップS103)。この時よりヒータHaへ供給する電流が制限される。その後、CPU621は、「制限カウンタ」に初期値“0”を代入し(ステップS104)、更に「カウンタ2」に“(PWMカウンタ)”を代入する(ステップS105)。そして、CPU621は、制御パルスのオフ期間の長さをカウントする「オフ時間」に、“PWM周期”から“(オン時間)”を減算した値を代入する(ステップS106)。
次いで、CPU621は、“(PWM状態)”が“オン”であるか否かを判定する(ステップS107)。“オン”であると判定した場合(ステップS107:YES)、即ち、制御パルスのオン期間中に制限期間が開始された場合、CPU621は、単位時間が経過するまで待機する(ステップS108)。そして、CPU621は、「制限カウンタ」に“(制限カウンタ)+1”を代入して(ステップS109)制限時間をカウントアップし、「カウンタ2」に“(カウンタ2)+1”を代入して(ステップS110)周期内時間をカウントアップする。その後、CPU621は、“(制限カウンタ)”が“負荷オン時間”以上であるか否かを判定する(ステップS111)。以上でないと判定した場合(ステップS111:NO)、CPU621は、処理をステップS108に戻す。以上であると判定した場合(ステップS111:YES)、CPU621は、処理を図4のステップS25に移す。この場合、処理を図8のステップS81に移してもよい。
このように、ステップS108からステップS111までを繰り返すことにより、起動を検出してから“負荷オン時間”が経過するまで、制限時間及び周期内時間を単位時間の整数倍として計時する。
ステップS107で“(PWM状態)”が“オン”でないと判定した場合(ステップS107:NO)、即ち、制御パルスのオフ期間中に制限期間が開始された場合、CPU621は、単位時間が経過するまで待機し(ステップS112)、更に、「制限カウンタ」に“(制限カウンタ)+1”を代入する(ステップS113)と共に、「カウンタ2」に“(カウンタ2)+1”を代入して(ステップS114)周期内時間をカウントアップする。そして、CPU621は、“(制限カウンタ)”が“負荷オン時間”以上であるか否かを判定する(ステップS115)。以上でないと判定した場合(ステップS115:NO)、CPU621は、処理をステップS112に戻す。
“(制限カウンタ)”が“負荷オン時間”以上であると判定した場合(ステップS115:YES)、CPU621は、“(カウンタ2)”が“PWM周期”以上であるか、即ち制限期間が制御周期の境界を超えたか否かを判定する(ステップS116)。以上であると判定した場合(ステップS116:YES)、即ち図2(b)(又は図7(b))の制御周期T4で斜線が付された制限期間が終了した場合、CPU621は、そのときの制御周期についての周期内時間を得るために、処理を図4のステップS36に戻す。この場合、処理を図8のステップS92に戻すようにしてもよい。
“(カウンタ2)”が“PWM周期”以上でないと判定した場合(ステップS116:NO)、CPU621は、 “(PWM状態)”が“オフ”であるか否かを判定し(ステップS117)、“オフ”であると判定した場合(ステップS117:YES)、“オフ”でないと判定するまで、即ち“オン”となるまで待機する。“オフ”でないと判定した場合(ステップS117:NO)、CPU621は、「通電状態」に“PWM”を代入し(ステップS118)、FET61のゲートをオンさせて(ステップS119)、処理を終了する。これにより、続く制御周期では通常のPWM制御が実行される。
その他、実施の形態1に対応する箇所には同様の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
以上のように、本実施の形態3によれば、前照灯への電力の供給をオンさせる時に前照灯の起動を検出する。
従って、前照灯の起動性能が損なわれることを抑止することが可能となる。
また、前照灯への電力の供給をオンさせた時から“負荷オン時間”の経過後に、ヒータへの電力の供給の制限を解除させる。
従って、起動時間が既知である前照灯の起動性能が損なわれないように、ヒータへの電力の供給を起動時間だけ制限し続けることが可能となる。
尚、実施の形態1から3にあっては、各制御周期がオン期間から開始されるものとして図示及び説明を行っているが、各制御周期がオン期間/オフ期間の何れから開始されるものであっても本質的な違いはないため、各制御周期がオフ期間から開始されるように図示し、これに応じた説明を行うようにしてもよい。
本発明の実施の形態1に係る車両用電源装置の概略構成を示すブロック図である。 ヒータへ供給する電力のPWM制御と、ヒータへ供給する電力の制限との時間関係を模式的に示すタイミングチャートである。 ヒータへの電力の制限に際してPWM制御のオン/オフ期間を開始させるCPUの処理手順を示すフローチャートである。 ヒータへの電力の制限に際してPWM制御のオン/オフ期間を開始させるCPUの処理手順を示すフローチャートである。 ヒータへの電力の制限に際してPWM制御のオン/オフ期間を開始させるCPUの処理手順を示すフローチャートである。 ヒータへ供給する電流のPWM制御に係るCPUの処理手順を示すフローチャートである。 ヒータへ供給する電力のPWM制御と、ヒータへ供給する電力の制限との時間関係を模式的に示すタイミングチャートである。 ヒータへの電力の制限に際してPWM制御のオン/オフ期間を開始させるCPUの処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3に係る車両用電源装置の概略構成を示すブロック図である。 ヒータへの電力の制限に際してPWM制御のオン/オフ期間を開始させるCPUの処理手順を示すフローチャートである。 ヒータへの電力の制限に際してPWM制御のオン/オフ期間を開始させるCPUの処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
4 車載バッテリ(車載電源)
5 充電制御ECU
6 リレーボックス
61 FET(PWM制御する手段)
62 制御部(制御手段)
621 CPU
622 ROM
623 RAM
624 タイマ(計時を開始する手段)
625a,625b,625c 入出力ポート
8 EPS駆動回路(第2負荷)
9 電流検出器(負荷電流検出手段)
10 前照灯(第2負荷)
Ha ヒータ(第1負荷)
SW2 スイッチ(電力供給検出手段)

Claims (6)

  1. 車載電源から第1負荷へ供給する電力をPWM制御する手段と、前記車載電源から電力を供給されるべき第2負荷の起動を検出する起動検出手段と、該起動検出手段が起動を検出した場合、前記PWM制御による電力の供給を制限させる制御手段とを備える車両用電源装置において、
    前記制御手段が前記電力の供給を制限させた際に、前記PWM制御が制御周期のオン期間にあるか又はオフ期間にあるかを判定する判定手段を備え、
    該判定手段がオン期間にあると判定した場合、前記制御手段は、前記オン期間に続くべきオフ期間を繰り上げて開始させるようにしてあること
    を特徴とする車両用電源装置。
  2. 前記制御手段は、前記制限後に該制限を解除させるようにしてあり、
    前記判定手段がオン期間にある(又はオフ期間にある)と判定した場合、前記制御手段が前記制限を解除させた際に、前記オン期間に続くべきオフ期間が終了しているか(又は前記オフ期間が終了しているか)否かを判定する手段を備え、
    該手段が終了していると判定した場合、前記制御手段は、前記制御周期のオン期間を開始させるようにしてあること
    を特徴とする請求項1に記載の車両用電源装置。
  3. 前記車載電源から第2負荷へ供給する電流値を検出する負荷電流検出手段を備え、
    該負荷電流検出手段が検出した電流値が第1閾値以上である場合、前記起動検出手段は起動を検出するようにしてあることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用電源装置。
  4. 前記負荷電流検出手段が検出した電流値が前記第1閾値より小さい第2閾値以下である場合、前記制御手段は、前記制限を解除させるようにしてあることを特徴とする請求項3に記載の車両用電源装置。
  5. 前記第2負荷への電力の供給の開始を検出する電力供給検出手段を備え、
    該電力供給検出手段が開始を検出した場合、前記起動検出手段は起動を検出するようにしてあることを特徴とする請求項1から4までの何れか1項に記載の車両用電源装置。
  6. 前記電力供給検出手段が開始を検出した際に、計時を開始する手段を備え、
    該手段が所定時間を計時した場合、前記制御手段は、前記制限を解除させるようにしてあることを特徴とする請求項5に記載の車両用電源装置。
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