JP2010089069A - 浄水場堆積泥土及び下水汚泥の減水方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】凝集剤の添加に伴い、高含水かつ難離水の浄水場堆積泥土および下水汚泥の、含水率低下を短期に促進させ大幅な減量化による、焼却処分費、埋立処分費や輸送燃料の低減等により、地球温暖化防止への寄与を図るべき、泥土、汚泥の減水方法の提供。
【解決手段】泥土、汚泥の離水のため、水への溶解度が大きい、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ナトリウムなど、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩に属する化合物を添加混合し、また透水性を改善すべく、粒径の粗い溶融スラグなどの無機物を添加混合後、天日乾燥などで放置することにより、短期の減水を図る。
【選択図】なし
【解決手段】泥土、汚泥の離水のため、水への溶解度が大きい、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ナトリウムなど、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩に属する化合物を添加混合し、また透水性を改善すべく、粒径の粗い溶融スラグなどの無機物を添加混合後、天日乾燥などで放置することにより、短期の減水を図る。
【選択図】なし
Description
本発明は、水道局の浄水場や下水処理場で発生する、凝集処理され高含水で難離水の泥土や汚泥に、水への溶解度が大きいアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩と、溶融スラグ等粒径の粗い無機物を加えることにより、離水と水の蒸発を早める減水方法に関するものである。
浄水場での飲料用原水の浄化は、まず浮遊する微粒の土砂や懸濁粒子を取り除く際、多くは無機系凝集剤(PAC(ポリ塩化アルミニウム)など)や、有機高分子系凝集剤を原水に混入し攪拌する。形成される粗大フロックに、上記微粒子等が包み込まれる形で沈積し、上部の清浄水と分離され、底部から排出されるのが浄水場堆積泥土である。
下水汚泥処理場では、微生物による活性汚泥処理で、下水の浄化の際余剰となる汚泥に、上記と同様の凝集剤が混入され、同じく底部から排出されるのが下水汚泥である。
浄水場からの泥土も下水汚泥も、凝集剤の回りにヒドロニウムイオン化した水分が強く吸着されているため、約80%という高い含水率を示し、かつその離水が難しいため天日乾燥には多くの日数を要し、焼却処理する場合は多くの燃料を要し、また最終処分場で埋立処理の場合、輸送費や処理費用が多くかかり、かつ埋立場の短命化問題も抱えており、その解決のための短期間で減水処理する方法が、いまだ得られていないのが現状である。
下水汚泥処理場では、微生物による活性汚泥処理で、下水の浄化の際余剰となる汚泥に、上記と同様の凝集剤が混入され、同じく底部から排出されるのが下水汚泥である。
浄水場からの泥土も下水汚泥も、凝集剤の回りにヒドロニウムイオン化した水分が強く吸着されているため、約80%という高い含水率を示し、かつその離水が難しいため天日乾燥には多くの日数を要し、焼却処理する場合は多くの燃料を要し、また最終処分場で埋立処理の場合、輸送費や処理費用が多くかかり、かつ埋立場の短命化問題も抱えており、その解決のための短期間で減水処理する方法が、いまだ得られていないのが現状である。
本発明は、浄水場堆積泥土、下水汚泥の含水率の低下を短期に促進させ、大幅な減量化による焼却処分費や輸送費等処理コストの削減、最終処分場への負荷の低減、ひいては焼却や輸送燃料の低減等による地球温暖化防止への寄与を図るべき、泥土や汚泥の減水方法を提供することを目的とする。
本発明者は、イオン的に強固に吸着されている水分を、イオン的に中和して離水させ、かつその水分を離脱させるために泥土の透水性を改善すべく、粒径の粗い無機物を添加混合し、水の分離、蒸発を促進する方法を考え、以下の検討を行なった。
上記泥土や汚泥に添加する凝集剤(PACや有機高分子系等)が、強く水を吸着する作用は、バーミキュライト等の粘土鉱物や腐植物や、紙おむつ等に使われている高吸水性樹脂などが水素イオンH+を多く吸着したり含んでいるためで、その回りにイオン化した水分子(ヒドロニウムイオン)が何重にも厚くとり巻き、それが高含水でかつ離水が難しい原因となっている。その水分を離す(離水)ため、最も有効な方策はカルシウムやマグネシウムイオンなど、水素イオンより吸着能が高いアルカリイオンを侵入させることである。これにより吸着されていたH+が放出され、代わりにアルカリイオンがイオン交換反応により吸着される。また同時に電気的に中和されるため水分子が解き放たれ、短時間に離水が達成される。
そのアルカリイオンとして何がよいか、候補としてアルカリ金属やアルカリ土類金属の塩や化合物が挙げられるが、少ない添加量で大きな効果を得るという観点より選定し、イオン化し易いもの、つまり水に対する溶解度が大きいものがよいとの結論に到達した。塩類として、塩化物、硫酸塩、炭酸塩、硝酸塩等があるが、概して塩化物の溶解度が大きく、MgCl2、CaCl2、NaClが望ましく、それらの高濃度水溶液にて、後述の試験を行ない効果を確認した。溶解度が小さい他のものを用いても、程度の差はあれ効果が期待できると考えている。
離水が効率的に行なえても、泥土の粒子が細いヘドロ状では水の透過が悪く、減水速度を大きく出来ず、時間の短縮が難しいため、透水性をよくする添加物の併用を各種検討した。大きな効果を得たのは溶融スラグである。これは主に生ごみや産廃、活性汚泥等の焼却炉としての、ガス化溶融炉や焼却灰溶融炉で生成するもので、1300〜1500℃での焼却により無機成分が溶融し、急冷により小さなガラス球状等になった粒状物である。ダイオキシン発生防止のため、ガス化溶融炉の数が増え、溶融スラグの発生量が増加している。道路用等に期待されたが、あまり用いられず、処分場に捨てられているのが現状であり、この用途に用いるのはその有効活用という点でも望ましい。本用途でこれが適しているのは、その粒度で、粒径範囲はフルイ目で0.075〜4.76mmの範囲である。透水性の目安となる平均粒径に相当する通過質量百分率(%)(略して50%粒径)が、0.6〜3mmであることが、大きく寄与しているというデータが得られた。
浄水場堆積泥土の場合、減水処理後の用途を考え、他の添加物として道路等土木関係への適用を想定しセメントを、また農地等への適用を考え肥料、土壌改良剤である苦土石灰や消石灰の添加も検討した。いずれも、前記アルカリイオン水との併用であるが、減水効果は認められたが溶融スラグ程ではなく、これらを使用する場合、溶融スラグや粗砂、破砕カキ殻(50%粒径1.3〜2.5mm)等の併用が、望ましいと言える。また、下水汚泥の場合は、減水処理剤としてセメントや苦土石灰などを減水処理後の用途(土木工事用や農業用等)に合せて添加するとよい。
上記泥土や汚泥に添加する凝集剤(PACや有機高分子系等)が、強く水を吸着する作用は、バーミキュライト等の粘土鉱物や腐植物や、紙おむつ等に使われている高吸水性樹脂などが水素イオンH+を多く吸着したり含んでいるためで、その回りにイオン化した水分子(ヒドロニウムイオン)が何重にも厚くとり巻き、それが高含水でかつ離水が難しい原因となっている。その水分を離す(離水)ため、最も有効な方策はカルシウムやマグネシウムイオンなど、水素イオンより吸着能が高いアルカリイオンを侵入させることである。これにより吸着されていたH+が放出され、代わりにアルカリイオンがイオン交換反応により吸着される。また同時に電気的に中和されるため水分子が解き放たれ、短時間に離水が達成される。
そのアルカリイオンとして何がよいか、候補としてアルカリ金属やアルカリ土類金属の塩や化合物が挙げられるが、少ない添加量で大きな効果を得るという観点より選定し、イオン化し易いもの、つまり水に対する溶解度が大きいものがよいとの結論に到達した。塩類として、塩化物、硫酸塩、炭酸塩、硝酸塩等があるが、概して塩化物の溶解度が大きく、MgCl2、CaCl2、NaClが望ましく、それらの高濃度水溶液にて、後述の試験を行ない効果を確認した。溶解度が小さい他のものを用いても、程度の差はあれ効果が期待できると考えている。
離水が効率的に行なえても、泥土の粒子が細いヘドロ状では水の透過が悪く、減水速度を大きく出来ず、時間の短縮が難しいため、透水性をよくする添加物の併用を各種検討した。大きな効果を得たのは溶融スラグである。これは主に生ごみや産廃、活性汚泥等の焼却炉としての、ガス化溶融炉や焼却灰溶融炉で生成するもので、1300〜1500℃での焼却により無機成分が溶融し、急冷により小さなガラス球状等になった粒状物である。ダイオキシン発生防止のため、ガス化溶融炉の数が増え、溶融スラグの発生量が増加している。道路用等に期待されたが、あまり用いられず、処分場に捨てられているのが現状であり、この用途に用いるのはその有効活用という点でも望ましい。本用途でこれが適しているのは、その粒度で、粒径範囲はフルイ目で0.075〜4.76mmの範囲である。透水性の目安となる平均粒径に相当する通過質量百分率(%)(略して50%粒径)が、0.6〜3mmであることが、大きく寄与しているというデータが得られた。
浄水場堆積泥土の場合、減水処理後の用途を考え、他の添加物として道路等土木関係への適用を想定しセメントを、また農地等への適用を考え肥料、土壌改良剤である苦土石灰や消石灰の添加も検討した。いずれも、前記アルカリイオン水との併用であるが、減水効果は認められたが溶融スラグ程ではなく、これらを使用する場合、溶融スラグや粗砂、破砕カキ殻(50%粒径1.3〜2.5mm)等の併用が、望ましいと言える。また、下水汚泥の場合は、減水処理剤としてセメントや苦土石灰などを減水処理後の用途(土木工事用や農業用等)に合せて添加するとよい。
実際の浄水場堆積泥土を用い、アルカリイオン水と前述の溶融スラグ、セメント、苦土石灰を、各々添加、混合して減水量測定実験を行なった。
1.試料の準備
a)浄水場の堆積泥土(以後泥土)
浄水場から採取した凝集処理泥土を準備した。
含水率が78.2%、含水比が358.7%であった。
(泥土0.5kgを乾燥炉で乾燥。乾燥後の質量は0.109kgであった。)
b)アルカリイオン水
水への溶解度が大きい、アルカリ金属、アルカリ土類金属塩等からなる顆粒状薬剤(メーカー名:株式会社田口技術研究所。商品名:GEOビースターEX。主用途:無機系土質再生剤。主要成分:塩化ナトリウム20%、塩化カリウム31%、塩化マグネシウム20%、塩化カルシウム15%、塩化第二鉄2%、硫酸ナトリウム3%、その他9%)を準備した。
使用時は10%の水溶液とした。溶解度が大きいものばかりゆえ、簡単な攪拌で数分以内で、全て溶解してアルカリイオン水となる。
c)溶融スラグ
ガス化溶融炉で発生した溶融スラグを準備。粒度は粗く、50%粒径は0.61mmであった。
d)セメント
市販のポルトランドセメントを準備。
e)苦土石灰
市販(農業用)の粒状苦土石灰を準備。
2.試料の調製
上記泥土を各1m3に小分けし、上記添加物を加え充分に攪拌、混合し、表−1の改良泥土を調製した。(NO.4は無添加(ブランク))
3.減水率測定試験
浄水場での天日乾燥と同様の条件にて測定すべく、W60cm×L60cm×H10cmのトレーにNO.1〜4の泥土及び改良土を各々15kg採取し、厚さが均等になる様に敷きつめ、経時変化を調べた。当初の厚さは35mmであった。材令7日と材令14日に各トレーよりサンプリングし、うち0.5kgにて前述のように含水率、含水比を測定した。開始日(材令0日)のNO.4の含水率は78.2%、含水比は358.7%であった。結果を表−2に、また含水率推移を図−1に示す。
1.試料の準備
a)浄水場の堆積泥土(以後泥土)
浄水場から採取した凝集処理泥土を準備した。
含水率が78.2%、含水比が358.7%であった。
(泥土0.5kgを乾燥炉で乾燥。乾燥後の質量は0.109kgであった。)
b)アルカリイオン水
水への溶解度が大きい、アルカリ金属、アルカリ土類金属塩等からなる顆粒状薬剤(メーカー名:株式会社田口技術研究所。商品名:GEOビースターEX。主用途:無機系土質再生剤。主要成分:塩化ナトリウム20%、塩化カリウム31%、塩化マグネシウム20%、塩化カルシウム15%、塩化第二鉄2%、硫酸ナトリウム3%、その他9%)を準備した。
使用時は10%の水溶液とした。溶解度が大きいものばかりゆえ、簡単な攪拌で数分以内で、全て溶解してアルカリイオン水となる。
c)溶融スラグ
ガス化溶融炉で発生した溶融スラグを準備。粒度は粗く、50%粒径は0.61mmであった。
d)セメント
市販のポルトランドセメントを準備。
e)苦土石灰
市販(農業用)の粒状苦土石灰を準備。
2.試料の調製
上記泥土を各1m3に小分けし、上記添加物を加え充分に攪拌、混合し、表−1の改良泥土を調製した。(NO.4は無添加(ブランク))
浄水場での天日乾燥と同様の条件にて測定すべく、W60cm×L60cm×H10cmのトレーにNO.1〜4の泥土及び改良土を各々15kg採取し、厚さが均等になる様に敷きつめ、経時変化を調べた。当初の厚さは35mmであった。材令7日と材令14日に各トレーよりサンプリングし、うち0.5kgにて前述のように含水率、含水比を測定した。開始日(材令0日)のNO.4の含水率は78.2%、含水比は358.7%であった。結果を表−2に、また含水率推移を図−1に示す。
実施例Aにて浄水場堆積泥土の減水が確認されたので、次に下水汚泥の減水効果を測定すべく、セメント、溶融スラグ、苦土石灰、消石灰(各々にアルカリイオン水を併用)を添加、混合し質量減による減水量測定実験を行なった。各々との比較検討ゆえブランクテストは省略した。
1.試料の準備
a)供試汚泥
下水処理場から採取した凝集処理汚泥を70%と浄水場堆積泥土30%を混合したものを準備した。
b)アルカリイオン水
水への溶解度が大きい、アルカリ金属、アルカリ土類金属塩等からなる顆粒状薬剤(メーカー名:株式会社田口技術研究所。商品名:GEOビースターEX。主用途:無機系土質再生剤。主要成分:塩化ナトリウム20%、塩化カリウム31%、塩化マグネシウム20%、塩化カルシウム15%、塩化第二鉄2%、硫酸ナトリウム3%、その他9%)を準備した。
使用時は10%の水溶液とした。溶解度が大きいものばかりゆえ、簡単な攪拌で数分以内で、全て溶解してアルカリイオン水となる。
c)セメント
市販のポルトランドセメントを準備。
d)溶融スラグ
ガス化溶融炉で発生した溶融スラグを準備。粒度は粗く、50%粒径は0.61mmであった。
e)苦土石灰
市販(農業用)の粒状苦土石灰を準備。
f)消石灰
市販の消石灰を準備。
2.試料の調製
上記供試汚泥を各1m3に小分けし、上記添加物を加え充分に攪拌、混合し、表−3の改良汚泥を調製した。
3.質量変化測定試験
汚泥の質量減を測定すべく、φ5cm×H10cmのモールドにNO.1〜4の改良汚泥を各々採取し、モールド内に均等になる様にセットし、経時質量変化を調べた。材令7日と材令14日と材令21日にて質量変化を測定した。結果を表−4に、また質量変化を図−2に示す。
1.試料の準備
a)供試汚泥
下水処理場から採取した凝集処理汚泥を70%と浄水場堆積泥土30%を混合したものを準備した。
b)アルカリイオン水
水への溶解度が大きい、アルカリ金属、アルカリ土類金属塩等からなる顆粒状薬剤(メーカー名:株式会社田口技術研究所。商品名:GEOビースターEX。主用途:無機系土質再生剤。主要成分:塩化ナトリウム20%、塩化カリウム31%、塩化マグネシウム20%、塩化カルシウム15%、塩化第二鉄2%、硫酸ナトリウム3%、その他9%)を準備した。
使用時は10%の水溶液とした。溶解度が大きいものばかりゆえ、簡単な攪拌で数分以内で、全て溶解してアルカリイオン水となる。
c)セメント
市販のポルトランドセメントを準備。
d)溶融スラグ
ガス化溶融炉で発生した溶融スラグを準備。粒度は粗く、50%粒径は0.61mmであった。
e)苦土石灰
市販(農業用)の粒状苦土石灰を準備。
f)消石灰
市販の消石灰を準備。
2.試料の調製
上記供試汚泥を各1m3に小分けし、上記添加物を加え充分に攪拌、混合し、表−3の改良汚泥を調製した。
汚泥の質量減を測定すべく、φ5cm×H10cmのモールドにNO.1〜4の改良汚泥を各々採取し、モールド内に均等になる様にセットし、経時質量変化を調べた。材令7日と材令14日と材令21日にて質量変化を測定した。結果を表−4に、また質量変化を図−2に示す。
まず、表−2及び図−1の浄水場堆積泥土の試験により、アルカリイオン水と溶融スラグの組合せが、材令7日で含水率16.2%、材令14日で含水率8.6%となり、他に比べ良好な値となり、組合せ効果が確認された。
図−1より乾燥機構を考察すると、ブランク、セメント共終始水分の拡散支配の減率乾燥といえる。苦土石灰は初期の数日間は恒率乾燥期間であったと思われるが、その後は上記と同様に減率乾燥が進んだ。ところが溶融スラグの場合は透水性がよかったため恒率乾燥期間が長く、4日目位迄直線的に含水率が低下し、その後6日目位から上記と同様減率乾燥期間に入り含水率が徐々に低下している。実際の浄水場では厚み等異なるため、この数値をそのまま適用できまいが、天日乾燥日数をかなり短縮することが期待できる。浄水場堆積泥土処理の場合、泥土には微粒子が多く含まれ透水性が悪いのが粗い溶融スラグの添加により改善されたことが大きく寄与したといえる。
それに対しセメントや苦土石灰を添加した場合は、離水効果があっても透水性改良効果はあまりなく、大幅な含水率低下は認められなかった。
次に表−4と図−2の下水汚泥(70%)と浄水泥土の混合物(供試汚泥)の場合、上記の含水率推移と異なり、質量の推移を測定して添加物の減水効果を見たところ、全て大差なく良好な質量減の数値を得た。下水汚泥の場合は浄水泥土と異なり、粒子が粗く透水性がよいためか、いずれも離水効果が支配的になり、質量減が進んだものと推定される。
添加する無機物の選定については、上記減水処理後の汚泥の用途により、土木工事向けなどにはセメントや溶融スラグを、また農林業向けには苦土石灰、消石灰を用いるとよいと考える。
図−1より乾燥機構を考察すると、ブランク、セメント共終始水分の拡散支配の減率乾燥といえる。苦土石灰は初期の数日間は恒率乾燥期間であったと思われるが、その後は上記と同様に減率乾燥が進んだ。ところが溶融スラグの場合は透水性がよかったため恒率乾燥期間が長く、4日目位迄直線的に含水率が低下し、その後6日目位から上記と同様減率乾燥期間に入り含水率が徐々に低下している。実際の浄水場では厚み等異なるため、この数値をそのまま適用できまいが、天日乾燥日数をかなり短縮することが期待できる。浄水場堆積泥土処理の場合、泥土には微粒子が多く含まれ透水性が悪いのが粗い溶融スラグの添加により改善されたことが大きく寄与したといえる。
それに対しセメントや苦土石灰を添加した場合は、離水効果があっても透水性改良効果はあまりなく、大幅な含水率低下は認められなかった。
次に表−4と図−2の下水汚泥(70%)と浄水泥土の混合物(供試汚泥)の場合、上記の含水率推移と異なり、質量の推移を測定して添加物の減水効果を見たところ、全て大差なく良好な質量減の数値を得た。下水汚泥の場合は浄水泥土と異なり、粒子が粗く透水性がよいためか、いずれも離水効果が支配的になり、質量減が進んだものと推定される。
添加する無機物の選定については、上記減水処理後の汚泥の用途により、土木工事向けなどにはセメントや溶融スラグを、また農林業向けには苦土石灰、消石灰を用いるとよいと考える。
Claims (3)
- 凝集剤添加により生成し、高含水かつ難離水で微粒子を多く含む浄水場堆積泥土に、それらの透水性をよくするため、粒径が通過質量百分率50%で、フルイ目0.6mm以上の溶融スラグ、破砕カキ殻、粗砂などの無機物と離水のため、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩のうち水への溶解度が大きい塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ナトリウムといった塩化物や硫酸塩、炭酸塩、硝酸塩などに属する化合物の単独あるいは数種の混合物を粉状物のままあるいはそれらの水溶液を加え、混合し天日乾燥などで放置することにより、また凝集剤添加により生成し、高含水かつ難離水の下水汚泥に、それらの透水性をよくするため、苦土石灰、消石灰、セメント、溶融スラグ等の無機物と離水のため、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩のうち水への溶解度が大きい塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ナトリウムといった塩化物や硫酸塩、炭酸塩、硝酸塩などに属する化合物の単独あるいは数種の混合物を粉状物のままあるいはそれらの水溶液を加え、混合し天日乾燥などで放置することにより、離水と水の蒸発を早めることを特徴とする浄水場堆積泥土、下水汚泥の減水方法。
- 請求項1にて、添加する無機物として、減水処理後の汚泥の、農地施用効果を上げるべく、水溶性のアルカリ金属塩と、アルカリ土類金属塩を多く含み、離水効果もある苦土石灰、消石灰などの肥料、土壌改良剤を添加することを特徴とする浄水場堆積泥土、下水汚泥の減水方法。
- 請求項1にて、添加する無機物として、減水処理後の汚泥を土木工事用や一般の土として使用するべく、吸水による離水効果があるポルトランドセメント、フライアッシュセメント等のセメントを添加することを特徴とする浄水場堆積泥土、下水汚泥の減水方法。
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JP2008285938A JP2010089069A (ja) | 2008-10-09 | 2008-10-09 | 浄水場堆積泥土及び下水汚泥の減水方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018192592A1 (es) * | 2017-04-21 | 2018-10-25 | Corporacion Universidad De La Costa Cuc | Proceso químico para la obtención de un producto tipo compost a partir de residuos sólidos microbiológicamente inocuos, y composición química para mezclado en dicho proceso |
CN112707618A (zh) * | 2020-12-23 | 2021-04-27 | 重庆大学 | 一种污水污泥水热处理方法 |
-
2008
- 2008-10-09 JP JP2008285938A patent/JP2010089069A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2018192592A1 (es) * | 2017-04-21 | 2018-10-25 | Corporacion Universidad De La Costa Cuc | Proceso químico para la obtención de un producto tipo compost a partir de residuos sólidos microbiológicamente inocuos, y composición química para mezclado en dicho proceso |
CN112707618A (zh) * | 2020-12-23 | 2021-04-27 | 重庆大学 | 一种污水污泥水热处理方法 |
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