JP2010082756A - シート体のハーフカット管理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】シート体にハーフカットを施すにあたり、ハーフカットの残厚を適正な範囲に維持することができる管理方法を提供する。
【解決手段】ハーフカットが施されたテストピース20を、プッシュプルゲージ28を利用してハーフカット部から折り曲げる。90°折り曲げる間に測定された最大折り力を測定する。ハーフカットの残厚と測定された最大折り力との間に強い相関関係があることを利用し、最大折り力の測定値を評価基準にしてハーフカットの残厚が適正範囲であるか否かを判定する。
【選択図】図5
【解決手段】ハーフカットが施されたテストピース20を、プッシュプルゲージ28を利用してハーフカット部から折り曲げる。90°折り曲げる間に測定された最大折り力を測定する。ハーフカットの残厚と測定された最大折り力との間に強い相関関係があることを利用し、最大折り力の測定値を評価基準にしてハーフカットの残厚が適正範囲であるか否かを判定する。
【選択図】図5
Description
本発明は、一定の厚みをもつプラスチック製あるいは紙製などのシート体、さらには半導体基板に用いられるシリコンウェハなどのシート体にハーフカットを施す際に、ハーフカットの残厚を高精度に管理することができるようにした管理方法に関するものである。
シート体を厚み方向で部分的に切断するハーフカットが様々な目的のために利用されている。例えばXレイフイルムの中で下肢を全体的に撮影するときに使用されるものは、そのサイズが約300mm×1200mm程度にも達し、運搬や保管の際の取り扱いが面倒であることから、一般に製品として出荷される時点で長さ方向に関して二等分または三等分して折り畳み、そして例えば25枚ずつまとめてからボール紙製のカバー(当てボール)で挟むように覆った後に包装される。
このXレイフイルムは撮影時には一枚のシートに展延して使用されるため、折り曲げ部分から分離することがないように、しかも折り畳みしやすいように折り曲げ部分にはハーフカットを施している。プラスチック製あるいは紙製の一般のシートなどでは、同様の目的で断続的な切断を行ういわゆるミシン目を施すことも行われるが、上記Xレイフイルムではハーフカットを断続させたミシン目型のハーフカットが多用されている。Xレイフイルム用のハーフカット装置は、Xレイフイルムの搬送系に受けロールを設け、この受けロールの表面から一定のクリアランスを保って回転式上刃の刃先を近接させ、その間にXレイフイルムを通す構成となっており、受けロール表面と上刃の刃先との間に確保されたクリアランスがハーフカットの残り厚み(以下、残厚という)に対応している。
また、ハーフカット装置としては、特許文献1で知られるようにステージ式の薄板載置台と回転式の丸刃を用いるもの、特許文献2のようにハーフカットラインに沿って直進刃をスライドさせるもの、さらにはトムソン刃のような昇降式のカッタ刃を用いるものがあるが、いずれにせよハーフカットの目的に応じてその深さあるいはハーフカット後の残厚を正しく管理する必要がある。上記Xレイフイルムの場合、ハーフカットが深すぎると折り曲げ時や展延時にハーフカット部分からフイルムが分離する切断故障や、逆にハーフカットが浅すぎると折り曲げたときに所期の折り曲げ部から外れた個所から折れ曲がるクニック故障がでてしまい、製品の得率を低下させる原因になる。
特開2002−187732号公報
特開2008−183675号公報
このような切断故障やクニック故障を防ぐにはハーフカットの深さあるいは残厚を一定の範囲内に収める必要がある。Xレイフイルムの場合には、これまでは受けロールと上刃の刃先との間のクリランスを実測する手法、受けロール及び上刃の外径寸法と軸間距離をオフラインで計測してクリアランスを算出する手法、ハーフカットしたサンプルの断面を光学顕微鏡で観察し、目視によりこれらの値が適切な範囲内か否かを検査する手法などがある。また、特許文献1や特許文献2記載のハーフカット装置では、ハーフカット対象となるシート体の上面、載置面、さらにはハーフカット用の刃の相対的な位置関係に基づいてハーフカットの深さあるいは残厚を管理する手法が採られている。
しかしながら、受けロールと上刃の刃先との間のクリランスを実測する手法では、測定時に用いられるシックネスゲージで受けロールの表面や上刃を損傷させるおそれがあり、測定に熟練を要する。また、受けロールや上刃の外径や軸間距離を測定するだけでは誤差の累積が無視できず、クリアランスを10μmオーダーの高精度で管理することは難しく、特許文献1,2に記載された手法にも同様の難点がある。さらに、光学顕微鏡を用いた目視観察による手法では、光学顕微鏡のほかに断面観察用の薄片を作製するためのミクロトームも必要で、設備コストが高くなり検査時間が長くなるという欠点がある。
また、Xレイフイルムの場合には、実際にハーフカットしたサンプルを折り曲げテストして切断故障やクニック故障がでないようにクリアランス調節することも可能であるが、このような官能検査ではクリアランスを定量的に把握することができないため、クリアランスの調整作業時に上刃の刃先を受けロールに衝突させてしまい、受けロールに傷つけることがある。また、クリアランス調整に時間を要するとともにテストフイルムの使用量が増えるという問題もある。
本発明は上記背景を考慮してなされたもので、特に熟練を要することなくシート体に施されるハーフカットの残厚を高精度に管理できるようにしたハーフカット管理方法を提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために、シート体の曲げ剛性がシート体の厚みに強い相関をもつことに着目し、ハーフカットを施したシート体からハーフカットラインを含むサンプルピースを切り出し、このサンプルピースをハーフカットラインで折り曲げたときの最大折り力を測定し、その測定値をハーフカットの残厚に対応する評価値として用いることを特徴とする。一定期間ごとにハーフカットされたシート体から前記サンプルピースを切り出して前記最大折り力を測定したとき、その測定値が許容範囲内であればハーフカットの残厚も許容範囲内であると評価することができ、シート体に施されたハーフカットの適否を簡便に判別することが可能となる。
そして、前記測定値が予め設定された上限値を越えたときにハーフカットの残厚を小さくする方向に、また前記測定値が予め設定された下限値を下回ったときにハーフカットの残厚を大きくする方向にハーフカット装置の調節を行うという簡便な対応をとることも可能となる。ハーフカット装置の調節をより的確に行うことができるように、ハーフカットの残厚が異なる複数のサンプルシートを用意し、その各々についてハーフカットラインが折り目となるように折り曲げたときの最大折り力を測定し、その各々の測定値とハーフカットの残厚との間の相関データを取得しておくことが有効で、この相関データを利用すればハーフカット装置の調節を行う際の調節量を的確に決めることができる。
ハーフカット装置として、前記シート体の下面を支持する受けロールと、刃先が前記受けロールの表面から所定のクリアランスを受けて設置された上刃とを備え、前記受けロールと上刃との間でシート体を搬送しながら前記上刃により前記クリアランスに対応した残厚となるようにシート体にハーフカットラインを切り込むようにした装置が用いられる場合、ハーフカット装置の調節時には、前記上刃を移動して前記クリアランスの調節を行うようにするのがよい。
ハーフカットされたシート体から任意のタイミングでサンプルピースを切り出し、このサンプルピースをハーフカットラインで折り曲げたときの最大折り力を測定するだけでハーフカット残厚に対応する評価値が得られるので、ハーフカットを継続的に行っている間でも簡便にハーフカット残厚の変化を確認することができ、またハーフカット用の刃を交換した直後でも全く同様にハーフカット残厚が適切な範囲であるか否かを確認することができる。
ハーフカットを施したシート体の一例として、マナイタと称されるフイルムシートを図1(A)に示す。フイルムシート2は、長辺が略1200mm、短辺が略300mmのサイズにカットされたXレイフイルムで、例えば下肢のX線直接撮影に用いられる。フイルムシート2は透明なプラスチック製の支持体の表裏に感光層や保護層が塗布された周知のもので、長辺を三等分して折り畳むことができるように、2本のハーフカットライン3が切り込まれている。そして、工場から出荷される時点では、ハーフカットライン3に沿って同図(B)のように折り畳んだ後に適数枚単位で当てボールで挟むようにして覆われ、1ユニットごとに専用の包装袋で包装される。
ハーフカットライン3は概念的に図2に示すように切り込まれる。略1200mmの幅寸法をもつ帯状のXレイフイルム4は、その搬送系に組み込まれた受けロール5の表面に略180°のラップ角で巻き付けられており、下面が受けロール5の表面に密着して支持され受けロール5はXレイフイルム4の搬送にしたがって矢印方向に一定の周速度で回転する。受けロール5の軸5aと平行に軸6a,6aがそれぞれ高精度に位置決めされ、各々の軸6aにはXレイフイルム4の上面から一定深さまで切込みを入れる回転式の上刃6,6が固着されている。これらの上刃6,6はXレイフイルム4の搬送方向に対して逆方向に回転する。
上刃6の各々の刃先と受けロール5の表面との間に一定のクリアランスが保たれ、したがって上刃6の刃先はXレイフイルム4をその厚み方向で部分的に切り込むだけである。しかも上刃6には、同図中に拡大図示するように、一例として外周を10等分するように一定幅の切欠き7が設けられているため、ハーフカットライン3はそのカット方向でも断続的に切り込まれたミシン目状になる。切欠き7を省略すればXレイフイルムには厚み方向では部分的ではあるが、カット方向では連続したハーフカットが施されるようになり、必要に応じてこのようなハーフカットラインを採用することも可能である。
Xレイフイルム4の搬送方向にカットライン3を延長して切り込んだ後、搬送ラインの下流側でXレイフイルム4を略300mmごとにカットすることにより、図1(A)に示すフイルムシート2が得られる。なお、フイルムシート2を二つ折りにする場合には、上刃6を一枚にしてXレイフイルム4の幅方向の中央にハーフカットライン3を切り込んでおけばよい。
ハーフカット装置の一例を示す図3において、受けロール5及び上刃6は共通の定盤10で支持されている。受けロール5の軸5aは定盤10に固定されているが、上刃6はその軸6aとともに軸方向及び図中の左右方向に移動可能となっている。定盤10の上面には軸5aと平行に延びた一対のガイドレール11が設けられ、移動台12の底面に形成された一対のガイド溝に係合している。また、移動台12の上面にガイドレール11と直交する向きに同様のガイドレール14が設けられ、軸6aを支持している台座15の底面に形成されたガイド溝に係合している。なお、図2に示す2枚の上刃6,6は、それぞれ個別に移動台12によって支持され紙面と垂直な方向に移動自在であるから、それぞれ上刃6を軸6aに固定したままでそれぞれのハーフカットライン3の切り込み位置を変えることが可能となる。
各々の移動台12の上面には、台座15をガイドレール14に沿って高精度に移動させるためのアクチュエータ17が支持されている。上刃6ごとに設けられた台座15の内部には上刃6を回転させるモータなどを含む駆動機構が組み込まれている。アクチュエータ17を作動させることにより台座15を図中の左右に移動させ、受けロール5の表面と上刃6の刃先との間に形成されるクリアランス調整を上刃6ごとに行うことができる。また、台座15の移動量はリニアゲージ18により高精度に測定することができる。一方、ガイドレール11に沿って移動台12を紙面と垂直な方向に移動させたときには、上刃6を受けロール5の幅方向に移動させることができる。これにより、上刃6を軸6aに固定したままでも、ハーフカットライン3の切り込み位置を変えることが可能となる。
図3に示すハーフカット装置を用いてXレイフイルム4にハーフカット処理を施し、また搬送系下流側に設けられたカッタで一定長さごとにXレイフイルム4を切断することによって図1のフイルムシート2が得られる。こうして得られたフイルムシート2のハーフカットライン3が適切なものであるかどうかを評価するために、図4(A)に示すように、ハーフカットライン3を含む一定サイズのサンプルピース20を切り出す。サンプルピース20のサイズは、ハーフカットライン方向の長さaに対し、ハーフカットライン3の左側に長さb、右側に長さc(≦b)に決められている。
サンプルピース20のハーフカットライン方向の長さaは、ミシン目状に施されたハーフカットライン3の中に、7個のミシン目を含むように決められている。図2で説明したように、上刃6には10個の切欠きが設けられているため、上刃6の一回転でミシン目10個分のハーフカットが行われるが、7個分のミシン目を含ませることによって、上刃6を2/3回転以上させた状態でのハーフカットライン3を評価することができる。したがって、軸6aに対して上刃6が偏心していたとしても、その影響により評価が著しく偏るといった不都合を回避することができる。もちろん、上刃6の一回転分のハーフカットラインを評価することができるように、長さaを延長することも可能である。
このサンプルピース20を用いてハーフカットライン3が適切であるか否かを評価する測定機を図5に示す。ベースプレート22の上面に台座23が固定され、錘付きのカバー24との間にサンプルピース20が挟圧して保持される。ハーフカットライン3が台座23及びカバー24の縁から露出するように、図4(B)に長さbで示す左側の部分が台座23上に保持される。台座23にストッパプレート25を設けてあるので、サンプルピース20のエッジをこのストッパ25に当接させるだけでハーフカットライン3が台座23の縁から露出するようになる。また、紙面と垂直な方向に関しても、台座23の上面にはサンプルピース20の長さaに対応した間隔で一対の位置決めプレートが設けられているので、サンプルピース20は一定の条件で台座23上に位置決めされる。なお、サンプルピース20のサイズ変更に対応できるように、ストッパプレート25や上記位置決めプレートを位置調節できるようにしておくのが好ましい。
ベースプレート22の上面には、さらに図3と同様にガイドレール27が設けられ、図中左右方向に移動自在となるようにプッシュプルゲージ28を支持している。プッシュプルゲージ28は、その先端に設けられたプローブ28aに加わる力(gf)を高精度に測定し、その測定値を上面に組み込まれた表示パネル28cにデジタル表示する。このプッシュプルゲージ28の使用に際しては、台座23から突出したテストピース20の右側部分を押し下げて適量折り曲げた後に、プッシュプルゲージ28をガイドレール27に沿って左方に移動させ、そのプローブ28の先端をテストピース20に押し当てる。
さらにプッシュプルゲージ28を左方に移動させると、図示のようにテストピース20はハーフカットライン3の部分から折れ曲がり、この折り曲げに要した力がプッシュプルゲージ28の表示パネル28cに表示される。折り曲げる過程でプッシュプルゲージ28に加わる力は変化することになるが、テストピース20を略90°まで折り曲げたときの力の最大値を測定値として読み取る。なお、プッシュプルゲージ28にピーク値ホールド機能をもつものを利用すれば、テストピース20を略90°折り曲げたときの最大値が表示パネル28cに表示されるので測定が簡便になる。
テストピース20のハーフカット部の概略断面は図6に示すとおりで、厚みdのテストピース20は残厚xで繋がっている。この部分から90°折り曲げたときの最大折り曲げ力yは、残厚xとの間に強い相関をもつことが確かめられている。
支持体にPETを使用した総厚み0.18mmのXレイフイルム(富士フイルム株式会社製/商品名「HR−U30」)に図3に示すハーフカット装置を用いてハーフカットライン3を切り込み、図1に示すサイズにカットしたテスト用のフイルムシート2を作製する。このとき、ハーフカット装置3のリニアゲージ18を利用して受けロール5の表面と上刃6の刃先との間のクリアランスを変え、残厚xを異ならせた複数種類のフイルムシート2を用意した。ハーフカットの残厚xが異なるそれぞれのフイルムシート2から、図4にしたがって「a=195mm」、「b=90mm」、「c=60mm」のテストピース20を切り出し、各々のテストピース20について図5に示す測定機にて最大折り力yの値を測定した。なお、クリアランスの初期調整にあたっては、Xレイフイルムの小片を受けロール5と上刃6との間に挟み、その小片に傷がつくかどうかを確認するとともにリニアゲージ18の指示をみながらアクチュエータ17を微調整して上刃6を移動させればよい。
こうして得られた測定データは図7に示すようにグラフ化される。図示のように、測定データは曲線Kに沿う高い相関をもつことが確認され、この曲線Kは残厚xの三次関数として「y=0.0002x3+0.0131x2+0.8122x+74.613」で表すことができる。このことは、曲げ剛性が厚みの三次関数になるという一般的な理論とも合致する。そして、Xレイフイルムのハーフカットの残厚xが15μm〜55μmの範囲にあるときには、切断故障及びクニック故障が発生しないことが確かめられている。実用的には、切断故障は残厚xが5μm以上あればほとんど発生することがなく、またクニック故障は残厚xが80μm以下であればほとんど生じることはないが、精度のばらつきその他を考慮すれば、このXレイフイルムに上記ハーフカットライン3を切り込む際には、残厚xが「15μm≦x≦55μm」となるようにハーフカット処理を管理すればよいことがわかる。
そして、残厚xを上記範囲に収めるためには、図5の測定機で測定されるテストピース20の最大折り力yが「90gf≦y≦190gf」の範囲に含まれるように維持すればよいことから、適切なハーフカット処理が行われているか否かを管理する際には、適宜のタイミングで生産されたフイルムシート2からテストピース20を切り出し、その最大折り力yが適正範囲Ysに収まっているかを確認するだけで足りることになる。また、最大折り力yの値により、残厚xが適正範囲Xsの下限値や上限値に近づいていることが確認されたときには、それぞれ残厚xが増加あるいは減少する方向に上刃6を移動させればよい。その移動量の設定に際しては、以下の手法を用いることができる。
すなわち、図7のグラフによれば、最大折り力yの測定値に基づいて残厚xの値を十分な確度で換算することができ、ひいては受けロール5と上刃6との間のクリアランスを推定することができる。したがって、測定された最大折力yの値に対応する残厚x1を、目標とする残厚x2に変更する場合には、残厚の差分値をもとにリニアゲージ18の指示を確認しながらアクチュエータ17を移動すればよく、これより上刃6の位置調整を±3μmオーダーの精度で行うことが可能となる。
そして、このようなクリアランス調整が可能になることに伴い、従来と比較してクリアランス調整作業を大幅に短縮することができるだけでなく、クリアランス調整用のフイルムのロスを最小限に抑え、また受けロールと上刃との衝突故障を防ぐことも可能となる。また、Xレイフイルムの搬送系中にテストピースの切り出し装置及び折り力測定機を設置して間欠的にこれらを自動的に作動させる構成を採るとともに、測定された最大折り力に応じて上刃を自動的に移動させる機構を組み込むことにより、受けロールや上刃の磨耗によらず、手動によるクリアランス調整を不要とした自動ハーフカット装置を得ることができる。なお、Xレイフイルムの品種によっては総厚みや全体の層数、支持体の種類や各層の組成などが異なってくる場合があるものの、基本的には上記三次関数の係数や定数項の値が若干相違してくるだけであり、少なくともXレイフイルムに対しては同程度の精度でクリアランス調整、ひいては残厚xの管理を行うことが可能になると推定できる。また、フイルムサイズが異なる場合であっても、上記サイズのテストピースが切り出せれば全く同様の評価基準で残厚xの管理を行うことができる。
以上のハーフカット管理手法は、原理的にハーフカットの残厚xに基づくものであるから、フイルムシート2の全体厚みdや受けローラ5や上刃6の磨耗によらず適用することが可能で、さらにはトムソン刃をプレス機で作動させる方式や、シート体の表面に沿って刃を走行させる方式のハーフカット装置にも用いることが可能である。また、ハーフカット対象となるシート体も、原理的に図5に示すような測定機で折り曲げできるものであれば、プラスチックシートや紙シートだけでなく、金属薄板など種々のシート体にも利用することができる。また、異種のシートを二層に重ねたシート体について、その表層分だけをカットするハーフカット装置にも本発明は適用可能である。
2 フイルムシート
3 ハーフカットライン
4 Xレイフイルム
5 受けロール
6 上刃
17 アクチュエータ
18 リニアゲージ
20 テストピース
28 プッシュプルゲージ
3 ハーフカットライン
4 Xレイフイルム
5 受けロール
6 上刃
17 アクチュエータ
18 リニアゲージ
20 テストピース
28 プッシュプルゲージ
Claims (4)
- ハーフカットラインを施したシート体から前記ハーフカットラインを含む一定サイズのサンプルピースを切り出し、このサンプルピースを前記ハーフカットラインが折り目となるように折り曲げたときの最大折り力を測定し、この測定値をハーフカットの残厚に対応する評価値として用いることを特徴とするシート体のハーフカット管理方法。
- 前記測定値が予め設定された上限値を越えたときにハーフカットの残厚を小さくする方向に、前記測定値が予め設定された下限値を下回ったときにハーフカットの残厚を大きくする方向にハーフカット装置の調節を行うことを特徴とする請求項1記載のシート体のハーフカット管理方法。
- ハーフカットの残厚が異なる複数のサンプルピースを用意し、その各々についてハーフカットラインが折り目となるように折り曲げたときの最大折り力を測定し、その各々の測定値とハーフカットの残厚との間の相関データを取得しておき、この相関データに基づいて前記ハーフカット装置の調節を行う際の調節量を求めることを特徴とする請求項2記載のシート体のハーフカット管理方法。
- 前記ハーフカット装置は、前記シート体の下面を支持する受けロールと、刃先が前記受けロールの表面から所定のクリアランスを受けて設置された上刃とを備え、前記受けロールと上刃との間でシート体を搬送しながら前記上刃により前記クリアランスに対応した残厚となるようにシート体にハーフカットラインを切り込むハーフカット装置であり、前記ハーフカット装置の調節時には、前記上刃を移動して前記クリアランスの調節を行うことを特徴とする請求項2または3記載のシート体のハーフカット管理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008255320A JP2010082756A (ja) | 2008-09-30 | 2008-09-30 | シート体のハーフカット管理方法 |
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2008
- 2008-09-30 JP JP2008255320A patent/JP2010082756A/ja not_active Abandoned
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