JP2010082605A - NOx吸蔵還元触媒 - Google Patents

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Abstract

【課題】Rhの劣化を抑制しつつ高いNOx 吸蔵性能を発現できるようにする。
【解決手段】Rhとアルカリ金属とを第1触媒粉末20に担持し、Pt及びPdの少なくとも一方とアルカリ土類金属及び希土類金属の少なくとも一方とを第2触媒粉末21に担持した。アルカリ金属はRhに対して悪影響を及ぼさないので、Rhの劣化を防止できる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、リーン雰囲気とリッチ雰囲気とを繰り返す雰囲気下で使用されるNOx 吸蔵還元触媒に関し、詳しくはRhの劣化を抑制できるNOx 吸蔵還元触媒に関する。
燃費の向上によって地球温暖化を抑制するために、酸素過剰雰囲気で燃焼するリーンバーンエンジンが普及している。またディーゼルエンジンは、元々リーンバーンである。このようなリーンバーンエンジンから排出される排ガスは酸素過剰のリーン雰囲気となるために、通常の三元触媒などではNOx を浄化することが困難である。そこでリーンバーン用の排ガス浄化用触媒として、NOx 吸蔵還元触媒が用いられている。
このNOx 吸蔵還元触媒は、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類金属から選ばれるNOx 吸蔵材と、PtやRhなどの貴金属とをアルミナなどの酸化物担体に担持してなるものである。このNOx 吸蔵還元触媒は、リーン雰囲気でNOx を吸蔵し、リッチ雰囲気で吸蔵したNOx を放出しながら還元浄化する。そのため、常時はリーン雰囲気となるように空燃比を制御し、NOx 吸蔵材のNOx 吸蔵量が飽和する頃に短時間のリッチ雰囲気とするように制御することが行われている。短時間のリッチ制御は、リッチスパイクと称されている。
ところでNOx 吸蔵還元触媒には、Rhが必須となっている。Rhは、水蒸気改質反応あるいは水性ガスシフト反応の活性が高く、リッチ雰囲気の排ガス中で水素を生成するという特性を有している。この水素によって、NOx の還元活性が大きく向上する。またNOx 吸蔵還元触媒には、硫黄酸化物とNOx 吸蔵材とが反応してNOx 吸蔵能が失活する硫黄被毒が生じるという問題があるが、水素によって硫黄被毒したNOx 吸蔵材から硫黄が脱離する反応が生じ、NOx 吸蔵材はNOx 吸蔵能を回復するため、NOx 吸蔵還元反応の耐久性が向上する。
このようにRhはNOx 吸蔵還元触媒にとって無くてはならない貴金属であるが、触媒使用中に上記した反応の活性が徐々に低下するという不具合があった。
例えば特開平09−215922号公報には、Rhの触媒作用がBaによって妨げられ、耐久性が低下するという問題が記載されている。そこで同公報に記載の技術では、RhとBaとを互いに分離して担持している。
また特開平10−000356号公報には、Rhを担持した粉末と、PtとNOx 吸蔵材を担持した粉末とが混在したNOx 吸蔵還元触媒が提案されている。このようにしたことで、Ptの粒成長劣化が抑制されるとともに、NOx 吸蔵材及びRhの特性が十分に発揮される。
特開平09−215922号公報 特開平10−000356号公報
排ガス浄化用触媒に用いられる貴金属のうちRhは特に高価な貴金属であり、資源的な制約も大きい。したがってRhを効果的に使用することは、触媒の高性能化並びに低コスト化に対し極めて重要である。
ところで所望のNOx 吸蔵量を確保するためには、NOx 吸蔵材を所定量以上担持する必要がある。したがって従来の技術のように、RhをNOx 吸蔵材と分離して担持する場合には、PtやPdと共にNOx 吸蔵材を高濃度で担持する必要がある。しかし高濃度のNOx 吸蔵材をPtなどと近接して担持すると、Ptなどの酸化活性が低下するという問題がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、Rhの劣化を抑制しつつ高いNOx 吸蔵性能を発現できるようにすることを解決すべき課題とする。
上記課題を解決する本発明のNOx 吸蔵還元触媒の特徴は、第1酸化物担体にRhとアルカリ金属とを担持してなる第1触媒粉末と、第2酸化物担体にアルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類金属から選ばれる少なくとも一種とPt及びPdの少なくとも一方とを担持してなる第2触媒粉末と、を含むことにある。
本願発明者らの研究によれば、アルカリ金属とRhとを同じ担体に担持してもRhには劣化が生じないことが明らかとなった。そこで本発明では、Rhとアルカリ金属とを第1酸化物担体に担持し、アルカリ土類金属及び希土類金属の少なくとも一方とRhとが同じ担体に担持されるのを避けている。第1酸化物担体には、アルカリ土類金属及び希土類金属が担持されていない。
したがって本発明のNOx 吸蔵還元触媒によれば、NOx 吸蔵材によってRhの劣化が進行するのが防止され、Rhの耐久性が向上する。したがって高価なRhを効果的に使用することができ、触媒の高性能化及び低コスト化に寄与できる。またNOx 吸蔵材を第1酸化物担体と第2酸化物担体とに分けて担持しているので、NOx 吸蔵材が高濃度に担持されるのを防ぎつつ必要なNOx 吸蔵材量を確保することができ、高いNOx 吸蔵性能を確保することができる。
本発明のNOx 吸蔵還元触媒は、第1触媒粉末と第2触媒粉末とを含む。第1触媒粉末は、第1酸化物担体にRhとアルカリ金属とを担持してなる。第1酸化物担体としては、アルミナ、ジルコニア、チタニア、セリア、シリカ、あるいはこれらから選ばれる複数種からなる複合酸化物を用いることができ、これらの単体でもよいし、これらから選ばれる複数種の混合物を用いることもできる。
第1酸化物担体としては、少なくともジルコニアを含むことが望ましい。ジルコニアにRhを担持した触媒は、排ガス中で水素を生成する活性が高く、NOx の還元活性が向上するとともに硫黄被毒の回復効果が向上するからである。このような担体としては、ジルコニア、セリア−ジルコニア複合酸化物、セリア−ジルコニア−アルミナ複合酸化物、チタニア−ジルコニア複合酸化物、チタニア−ジルコニア−アルミナ複合酸化物などが例示される。なお第1酸化物担体には、希土類金属は直接的には担持されないが、安定化ジルコニアなど安定化剤としてLaなどの希土類金属が含まれている場合はこの限りではない。
第1酸化物担体に担持されるアルカリ金属としては、K、Li、Na、Csなどが好ましく、Kが特に好ましい。Kは 400℃以上の高温域におけるNOx 吸蔵性能に特に優れ、かつRhとの相性が良くRhの触媒活性に対する悪影響がほとんど無い。
第2触媒粉末は、第2酸化物担体にアルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類金属から選ばれる少なくとも一種とPt及びPdの少なくとも一方とを担持してなる。第2酸化物担体としては、アルミナ、ジルコニア、チタニア、セリア、シリカ、あるいはこれらから選ばれる複数種からなる複合酸化物を用いることができ、これらの単体でもよいし、これらから選ばれる複数種の混合物を用いることもできる。少なくともγ−アルミナを含むことが特に好ましい。なお第2酸化物担体には、第1酸化物担体と同様の酸化物を用いてもよい。
第2酸化物担体に担持されるアルカリ金属としては、K、Li、Na、Csなどが例示され、アルカリ土類金属としては、Ba、Ca、Mg、Srなどが例示される。中でも、 300〜 550℃の温度範囲でNOx をよく吸蔵するBaを少なくとも含むことが望ましい。また希土類金属としては、La、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luなどが例示される。
本発明のNOx 吸蔵還元触媒は、例えば担体基材と、担体基材の表面に形成され第1触媒粉末と第2触媒粉末との混合粉末からなる触媒コート層と、からなる触媒とすることができる。担体基材としては、コージェライト製あるいはメタル製などのストレートフロー構造のハニカム基材やフォーム基材、コージェライトやSiC などから形成されたウォールフロー構造のハニカムフィルタ基材が例示される。
触媒コート層における第1触媒粉末と第2触媒粉末との混合比率及び触媒コート層の形成量は、特に制限されず用途や目的に応じて適宜決定される。ただし担体基材1リットルあたりの担持量として、Rhは0.01〜1質量部、Pt及びPdの少なくとも一方は 0.1〜10質量部、アルカリ金属は0.01〜1モル、アルカリ土類金属及び希土類金属の少なくとも一方は0.01〜1モルの範囲とすることが好ましい。
また本発明のNOx 吸蔵還元触媒は、担体基材と、担体基材の表面に形成され第1触媒粉末及び第2触媒粉末の一方からなる下コート層と、下コート層の表面に形成され第1触媒粉末及び第2触媒粉末の他方からなる上コート層と、からなる触媒とすることもできる。担体基材としては、上記したものと同様のものを用いることができる。
この二層構造の触媒の場合、第1触媒粉末から下コート層を形成し第2触媒粉末から上コート層を形成してもよいし、第2触媒粉末から下コート層を形成し第1触媒粉末から上コート層を形成することもできる。第1触媒粉末から下コート層を形成し第2触媒粉末から上コート層を形成するのが望ましい。このようにすれば、下コート層のRhによって生成した水素が必ず上コート層を通過するので、NOx の還元反応と硫黄被毒回復反応がより促進される。
下コート層及び上コート層の形成量は特に制限されず、用途や目的に応じて適宜決定される。ただし担体基材1リットルあたりの担持量として、上記と同様に、Rhは0.01〜1質量部、Pt及びPdの少なくとも一方は 0.1〜10質量部、アルカリ金属は0.01〜1モル、アルカリ土類金属及び希土類金属の少なくとも一方は0.01〜1モルの範囲とすることが好ましい。
なお貴金属やNOx 吸蔵材を担持するには、吸着担持法、含浸担持法など公知の方法を採用することができる。また触媒コート層の形成は、従来と同様にウォッシュコート法を用いることができる。
以下、試験例、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。
<試験例>
アルカリ金属としてKを選択し、アルカリ土類としてBaを選択して、Rhに対する影響を調査した。
(試料1)
市販のジルコニア粉末の所定量に所定濃度の硝酸ロジウム水溶液の所定量を含浸させ、乾燥後大気中にて 500℃で1時間焼成してRh/ZrO2粉末を調製した。Rhの担持量は1質量%である。
このRh/ZrO2の所定量に所定濃度の酢酸バリウム水溶液の所定量を含浸させ、乾燥後大気中にて 500℃で1時間焼成してRh/Ba/ZrO2粉末を調製した。Baの担持量は10質量%である。
(試料2)
試料1で調整されたRh/ZrO2の所定量に所定濃度の酢酸カリウム水溶液の所定量を含浸させ、乾燥後大気中にて 500℃で1時間焼成してRh/K/ZrO2粉末を調製した。Kの担持量は2質量%である。
(試料3)
硝酸アルミニウムと、オキシ硝酸ジルコニル及び四塩化チタンを水中で撹拌混合し、混合水溶液を調製した。これにアンモニア水を添加して中和し、共沈法により沈殿物を得た。この沈殿物を溶液とともに2気圧下 120℃で2時間保持する熟成を行った。その後、沈殿物を 400℃で5時間仮焼した後 800℃で5時間焼成し、湿式ボールミルにてメジアン径D50≒10μmに粉砕して触媒担体粉末(以下、AZT 粉末という)を調製した。各酸化物の組成は、重量比で Al2O3:ZrO2:TiO2=50:35:15である。
このAZT 粉末は、 Al2O3・ZrO2−TiO2複合酸化物よりなり、直径約14nmのメソ細孔を有するとともに、テトラゴナル型ジルコニアの結晶が確認され、かつZrO2及びTiO2の少なくとも一部がZrO2−TiO2固溶体となっていた。またZrO2−TiO2固溶体と Al2O3とが互いに50nm以下の微粒子状態で共存して高分散し、 BET比表面積は 128m2/gであった。
ジルコニア粉末に代えてこのAZT 粉末を用いたこと以外は試料1と同様にして、Rh/Ba/AZT 粉末を調製した。
(試料4)
ジルコニア粉末に代えて試料3で調製されたAZT 粉末を用いたこと以外は試料2と同様にして、Rh/K/AZT 粉末を調製した。
(試験)
得られた6種類の粉末を、大気中にて 700℃、 800℃、 900℃の各温度でそれぞれ5時間熱処理し、その後、CO化学吸着法によりCOを吸着させ単位重量当たりのCO吸着量を測定した。CO吸着量は、Rhの活性点量の指標である。結果を図1に示す。
図1より、Baが共存するとRhのCO吸着量が大幅に低下していることがわかる。BaによってRhのCO吸着量が低下する理由は明らかではないが、RhがBaと反応した、あるいはRhの酸化物がBaによって安定化されたため、Rhの活性点が減少したためと考えられる。
<実施例1>
図2に本実施例のNOx 吸蔵還元触媒の構造を模式的に示す。この触媒は、ハニカム基材1と、ハニカム基材1のセル壁表面に形成された触媒コート層2とからなる。触媒コート層2は、第1触媒粒子20からなる粉末と第2触媒粒子21からなる粉末との混合物からなり、第1触媒粒子20にはRhとKが担持され、第2触媒粒子21にはPt、Ba、Kが担持されている。以下、この触媒の製造方法を示し、構成の詳細な説明に代える。
試料4で調製されたAZT 粉末を用い、試料1と同様にして、Rh/AZT 粉末を調製した。
一方、γ−アルミナ粉末 100質量部と、セリア−ジルコニア複合酸化物粉末(モル比Ce/Zr=70/30)50質量部との混合粉末を調製し、所定濃度のジニトロジアンミン白金水溶液の所定量を含浸させ、乾燥後 500℃で1時間焼成してPt/Al2O3 ・CeO2−ZrO2粉末を調製した。このPt/Al2O3 ・CeO2−ZrO2粉末の所定量に所定濃度の酢酸バリウム水溶液の所定量を含浸させ、乾燥後大気中にて 500℃で1時間焼成してPt/Ba/Al2O3 ・CeO2−ZrO2粉末を調製した。このPt/Ba/Al2O3 ・CeO2−ZrO2粉末をさらに重炭酸アンモニウム水溶液に浸漬し、乾燥することでBaを炭酸塩とした。
次に、Rh/AZT 粉末50質量部と、炭酸塩化されたPt/Ba/Al2O3 ・CeO2−ZrO2粉末 150質量部と、バインダーをイオン交換水と混合してスラリーを調製し、コージェライト製でストレートフロー構造のハニカム基材(直径 103mm、長さ 105mm、セル密度 400個/in2 )にウォッシュコートした。ハニカム基材1リットルあたりのコート量は 200gであり、Rhが 0.5g、Ptが2g、Baが 0.2モルそれぞれ担持されている。
続いて所定濃度の酢酸カリウム水溶液の所定量を吸水させ、乾燥後に焼成してコート層にKを担持して本実施例のNOx 吸蔵還元触媒を調製した。Kは、ハニカム基材1リットルあたり 0.1モル担持され、Rh/AZT 粉末とPt/Ba/Al2O3 ・CeO2−ZrO2粉末の両方に担持された。
<比較例1>
図3に本比較例のNOx 吸蔵還元触媒の構造を模式的に示す。この触媒は、ハニカム基材1と、ハニカム基材1のセル壁表面に形成された触媒コート層3とからなる。触媒コート層3は、第3触媒粒子30からなる粉末と第4触媒粒子31からなる粉末との混合物からなり、第3触媒粒子30にはRh、Ba、Kが担持され、第4触媒粒子31にはPt、Ba、Kが担持されている。以下、この触媒の製造方法を示し、構成の詳細な説明に代える。
実施例1で調製されたRh/AZT 粉末と、Pt/Al2O3 ・CeO2−ZrO2粉末と、を混合した混合粉末に所定濃度の酢酸バリウム水溶液の所定量を含浸させ、乾燥後大気中にて 500℃で1時間焼成した。得られた粉末をさらに重炭酸アンモニウム水溶液に浸漬し、乾燥することでBaを炭酸塩とした。
この粉末とバインダーをイオン交換水と混合してスラリーを調製し、実施例1と同様のハニカム基材にウォッシュコートしてコート層を形成した。ハニカム基材1リットルあたりのコート量は 200gであり、Rhが 0.5g、Ptが2g、Baが 0.2モルそれぞれ担持されている。
続いて所定濃度の酢酸カリウム水溶液の所定量を吸水させ、乾燥後に焼成してコート層にKを担持して本比較例のNOx 吸蔵還元触媒を調製した。Kは、ハニカム基材1リットルあたり 0.1モル担持された。
<実施例2>
図4に本実施例のNOx 吸蔵還元触媒の構造を模式的に示す。この触媒は、ハニカム基材1と、ハニカム基材1のセル壁表面に形成された下コート層5と、下コート層5の表面に形成された上コート層6とからなる。下コート層5はRhとKが担持された第1触媒粒子50の集合粉末からなり、上コート層6はPt、Ba、Kが担持された第2触媒粒子60の集合粉末からなる。以下、この触媒の製造方法を示し、構成の詳細な説明に代える。
実施例1で調製されたRh/AZT 粉末とバインダーをイオン交換水と混合してスラリーを調製し、実施例1と同様のハニカム基材にウォッシュコートしてコート層(下層)を形成した。ハニカム基材1リットルあたりのコート量は50gであり、Rhが 0.5g担持されている。
次に実施例1で調製された炭酸塩化後のPt/Ba/Al2O3 ・CeO2−ZrO2粉末とバインダーをイオン交換水と混合してスラリーを調製し、上記コート層の表面にウォッシュコートして上層のコート層(上層)を形成した。ハニカム基材1リットルあたりの上層のコート量は 100gであり、Ptが2g、Baが 0.2モルそれぞれ担持されている。
続いて所定濃度の酢酸カリウム水溶液の所定量を吸水させ、乾燥後に焼成して二層のコート層にKを担持して本実施例のNOx 吸蔵還元触媒を調製した。Kは、ハニカム基材1リットルあたり 0.1モル担持され、Rh/AZT 粉末とPt/Ba/Al2O3 ・CeO2−ZrO2粉末の両方に担持された。
<比較例2>
図5に本比較例のNOx 吸蔵還元触媒の構造を模式的に示す。この触媒は、ハニカム基材1と、ハニカム基材1のセル壁表面に形成された下コート層7と、下コート層7の表面に形成された上コート層8とからなる。下コート層7はRh、Ba、Kが担持された第1触媒粒子70の集合粉末からなり、上コート層8はPt、Ba、Kが担持された第2触媒粒子80の集合粉末からなる。以下、この触媒の製造方法を示し、構成の詳細な説明に代える。
実施例1で調製されたRh/AZT 粉末に所定濃度の酢酸バリウム水溶液の所定量を含浸させ、乾燥後 500℃で1時間焼成し、さらに炭酸塩化してRh/Ba/AZT 粉末を調製した。
このRh/Ba/AZT 粉末とバインダーをイオン交換水と混合してスラリーを調製し、実施例1と同様のハニカム基材にウォッシュコートしてコート層(下層)を形成した。ハニカム基材1リットルあたりのコート量は50gであり、Rhが 0.5g、Baが 0.2モルそれぞれ担持されている。
次に実施例1で調製された炭酸塩化後のPt/Ba/Al2O3 ・CeO2−ZrO2粉末とバインダーをイオン交換水と混合してスラリーを調製し、上記コート層の表面にウォッシュコートして上層のコート層(上層)を形成した。ハニカム基材1リットルあたりの上層のコート量は 150gであり、Ptが2g、Baが 0.2モルそれぞれ担持されている。
続いて所定濃度の酢酸カリウム水溶液の所定量を吸水させ、乾燥後に焼成して二層のコート層にKを担持して本比較例のNOx 吸蔵還元触媒を調製した。Kは、ハニカム基材1リットルあたり 0.1モル担持された。
(試験)
実施例及び比較例の各触媒をリーンバーンエンジンの排気系に装着し、リーン雰囲気とリッチ雰囲気とが交互に繰り返される雰囲気下にて、触媒床温度 750℃で50時間保持する耐久試験を行った。
次いで同じ排気系に耐久試験後の各触媒をそれぞれ配置し、触媒入りガス温度が 300℃又は 400℃にて、リッチ雰囲気で処理した後にリーン雰囲気としたときのNOx 吸蔵量を測定した。結果を図6及び図7に示す。なおNOx 吸蔵量の測定は、触媒出ガス中のNOx 濃度が一定値に漸近するまでの触媒入りガス中のNOx 濃度と触媒出ガス中のNOx 濃度との差を積分して求めた。
図6及び図7より、各実施例の触媒は対応する各比較例の触媒に比べてNOx 吸蔵量が多いことがわかる。すなわち各実施例の触媒では、RhとBaとが近接担持されずRhとKが近接担持されているためRhの活性低下が抑制され、それによってリッチ雰囲気におけるNOx の還元活性が向上したこと、硫黄被毒したNOx 吸蔵材からリッチ雰囲気において硫黄が速やかに脱離しNOx 吸蔵材がNOx 吸蔵能を回復したこと、これらによって次のリーン雰囲気におけるNOx 吸蔵量が増大したと考えられる。
上記した実施例では、ストレートフロー構造のNOx 吸蔵還元触媒に本発明を適用したが、ディーゼル排ガス中で用いられるウォールフロー構造のフィルタ触媒にも本発明を適用することができる。
試験例におけるCO吸着量の測定結果を示すグラフである。 本発明の一実施例に係るNOx 吸蔵還元触媒の構成を示す模式的な説明図である。 本発明の一比較例に係るNOx 吸蔵還元触媒の構成を示す模式的な説明図である。 本発明の第2の実施例に係るNOx 吸蔵還元触媒の構成を示す模式的な説明図である。 本発明の第2の比較例に係るNOx 吸蔵還元触媒の構成を示す模式的な説明図である。 耐久試験後のNOx 吸増量を示すグラフである。 耐久試験後のNOx 吸増量を示すグラフである。
符号の説明
1:ハニカム基材 2:触媒コート層
20:第1触媒粒子(第1触媒粉末)
21:第2触媒粒子(第2触媒粉末)

Claims (4)

  1. 第1酸化物担体にRhとアルカリ金属とを担持してなる第1触媒粉末と、
    第2酸化物担体にアルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類金属から選ばれる少なくとも一種とPt及びPdの少なくとも一方とを担持してなる第2触媒粉末と、を含むことを特徴とするNOx 吸蔵還元触媒。
  2. 担体基材と、該担体基材の表面に形成され前記第1触媒粉末及び前記第2触媒粉末の一方からなる下コート層と、該下コート層の表面に形成され前記第1触媒粉末及び前記第2触媒粉末の他方からなる上コート層と、からなる請求項1に記載のNOx 吸蔵還元触媒。
  3. 前記下コート層は前記第1触媒粉末からなり、前記上コート層は前記第2触媒粉末からなる請求項2に記載のNOx 吸蔵還元触媒。
  4. 前記第1酸化物担体に担持された前記アルカリ金属はKである請求項1〜3のいずれかに記載のNOx 吸蔵還元触媒。
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