JP2010082304A - 流体噴射装置及び手術用器具 - Google Patents

流体噴射装置及び手術用器具 Download PDF

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Abstract

【課題】流体噴射対象物に対する処理を行う際の作業性を向上させることが可能な流体噴射装置及び手術用器具を提供する。
【解決手段】流体噴射装置1は、流体を噴射する流体噴射口36に連通する流路31を有する流路管30と、流路31に加圧された流体を供給する流体供給手段20と、流路管30を揺動可能に支持する支持体40と、流路管30を支持体40に対して揺動させる揺動手段44,42,45と、揺動手段44,42,45の駆動を制御する揺動制御手段50,60と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、加圧した流体を噴射する流体噴射装置及び手術用器具に関する。
従来、この種の技術として、例えば、流体ポンプから加圧した流体をハンドピース内のオリフィスに供給することによって、ハンドピースの流体噴射口から加圧された流体を噴射する流体噴射装置がある(特許文献1参照)。
このような流体噴射装置では、流体噴射口を微小に形成することによって、該流体噴射口から高圧の流体を噴射することを可能としている。
特開2006−198409号公報
しかしながら、上記従来技術では、流体噴射口が微小に形成されているため、ハンドピースを固定した状態で、流体噴射対象物に対して流体を噴射することが可能な面積が狭くなる。
したがって、上記従来技術では、流体噴射対象物の広い面積に対して流体を噴射する場合、使用者がハンドピースを頻繁に動かす必要があり、作業性が低下する恐れがある。
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであって、流体噴射対象物に対する処理を行う際の作業性を向上させることが可能な流体噴射装置及び手術用器具を提供することを課題とする。
上記目的を達成するために、第一の発明に係る流体噴射装置は、流体を噴射する流体噴射口に連通する流路を有する流路管と、流路に加圧された流体を供給する流体供給手段と、流路管を揺動可能に支持する支持体と、流路管を支持体に対して揺動させる揺動手段と、揺動手段を制御する揺動制御手段と、を備えることを特徴とする。
第一の発明に係る流体噴射装置では、流路管を支持体に対して揺動させる揺動手段を備えることにより、支持体を固定した状態で、流体噴射対象物の広い面積に対して流体を噴射することができ、流体噴射対象物に対する処理を行う際の作業性を向上することが可能となる。
ここで、流体噴射装置としては、例えば、後述するウォータージェットメス1,2,3,4又はウォーターパルスメス5が該当する。流体噴射口としては、例えば、後述する流体噴射口36が該当する。流路としては、例えば、後述する接続流路31が該当する。流路管としては、例えば、後述する流路管30が該当する。流体供給手段としては、例えば、後述するポンプ20及び脈動発生部100が該当する。支持体としては、例えば、後述する支持体40が該当する。揺動手段としては、例えば、後述する揺動手段が該当する。揺動制御手段としては、後述する揺動制御手段50及びコントローラ60が該当する。
また、第二の発明に係る流体噴射装置は、第一の発明に係る流体噴射装置において、揺動手段は、流路管を支持体による支持部を支点として回動運動させて揺動させることを特徴とする。
第二の発明に係る流体噴射装置では、支持体に接続された支持部を支点として回動運動させて揺動させることにより、流体噴射口から噴射される流体の噴射方向が変更される。したがって、簡易な構成で、流体噴射対象物の広い面積に対して流体を噴射することが可能となる。
また、第三の発明に係る流体噴射装置は、第一の発明に係る流体噴射装置において、揺動手段は、流路管を支持体に対して流体噴射方向に直交する方向に平行移動させて揺動させることを特徴とする。
第三の発明に係る流体噴射装置では、流路管を支持体に対して流体噴射方向に直交する方向に平行移動させて揺動させることにより、流体噴射口から噴射される流体の噴射方向が変更されないため、流路管が揺動しても、流体噴射口と流体が噴射される流体噴射対象物との距離が一定となる。したがって、流体噴射対象部に噴射される流体の圧力を一定にしつつ、流体噴射対象物の広い面積に対して流体を噴射することが可能となる。
また、第四の発明に係る流体噴射装置は、第一乃至第三のうちいずれか一の発明に係る流体噴射装置において、揺動制御手段は、揺動手段による流路管の揺動量及び揺動速度のうち少なくとも一方を調整することが可能であることを特徴とする。
第四の発明に係る流体噴射装置では、作業性をさらに向上することが可能となる。
また、第五の発明に係る流体噴射装置は、第一乃至第四のうちいずれか一の発明に係る流体噴射装置において、揺動制御手段が揺動手段による流路管の揺動を停止した際に、流路管を支持体に対して固定する固定手段を備えることを特徴とする。
ここで、固定手段としては、例えば、後述する固定手段が該当する。
第五の発明に係る流体噴射装置では、流路管を支持体に対して固定する固定手段を備えることにより、流路管の揺動を停止した際に、安定して流体噴射対象物の一点に対して流体を噴射することが可能となる。
さらに、第六の発明に係る手術用器具は、流体を噴射する流体噴射口に連通する流路を有する流路管と、流路に加圧された流体を供給する流体供給手段と、流路管を揺動可能に支持する支持体と、流路管を支持体に対して揺動させる揺動手段と、揺動手段を制御する揺動制御手段と、を備え、流体噴射口から噴射される流体によって手術対象部位を切開又は切除することを特徴とする。
第六の発明に係る手術用器具では、流路管を支持体に対して揺動させる揺動手段を備えることにより、支持体を固定した状態で、流体噴射対象物の広い面積に対して流体を噴射することができ、手術対象部位に対する処理を行う際の作業性を向上することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
本発明に係る流体噴射装置は、インク等を用いた描画、細密な物体及び構造物の洗浄、物体の切断や切除、手術用メス等に適用することが可能である。
本実施形態では、本発明に係る流体噴射装置を、手術対象部位の生体組織を切開又は切除することに好適なウォータージェットメスに適用した場合について説明する。したがって、本実施の形態で用いる流体は、水、生理食塩水、薬液等である。
(構成)
図1は、本発明の第一の実施の形態に係るウォータージェットメスを示す概略構成図である。
図1に示すウォータージェットメス(流体噴射装置、手術用器具)1は、流体を収容する流体容器10と、一定の圧力で流体を供給するポンプ20と、ポンプ20から加圧された流体が供給される流路管30と、流路管30を支持する支持体40と、流路管30の揺動を制御する揺動制御手段50と、コントローラ60とを備える。
流体容器10は、水、生理食塩水、薬液等の流体を収容する。
ポンプ20は、接続チューブ15を介して流体容器10に収容された流体を吸引する。また、ポンプ20は、吸引した流体を、一定の圧力で接続チューブ25を介して流路管30に供給する。
図2は、ウォータージェットメスの流路管及び支持体の構成を示す断面図である。
流路管30には、接続チューブ25に連通する接続流路31が穿設されている。流路管30の先端部には、ノズル35が挿着されている。ノズル35には、接続流路31に連通する流体噴射口36が穿設されている。流体噴射口36の直径は、接続流路31の直径より小さく形成されている。
支持体40は、術者がウォータージェットメス1を使用する際に、術者により把持される把持部となる。支持体40は、中空状の箱形に形成されている。支持体40の前後方向(図2における左右方向)の両側面には、それぞれ流路管30が挿通される挿通孔41が設けられている。支持体40の内側下面には、流路管30を支持するための支持部42が配設されている。
支持部42は、支持体40の内側面に固定される第一固定部42aと、回転軸42cを介して第一固定部42aに取り付けられ、回転軸42cを軸として第一固定部42aに対して回転させることが可能な第二固定部42bとを有している。
そして、流路管30は、両挿通孔41に挿通された状態で、支持部42の第二固定部42bに固定されている。これにより、流路管30は、支持部42の回転軸42cを支点として回動運動し、支持体40に対して揺動可能となっている。
また、支持体40の内側上面には、流路管30を支持体40の上面側に向かって付勢する弾性部材44が配設されている。弾性部材44は、流路管30の前後方向における回転軸42cに対する前側の位置を、支持体40の下面側に向かって付勢する。本実施の形態では、弾性部材44として、コイルばねが用いられている。
さらに、支持体40の内側には、偏芯カム45が配設されている。偏芯カム45は、回転軸45aと、回転軸45aに対して偏芯させて設けられたカム部45bとを有している。偏芯カム45は、回転軸45aが左右方向(図2における奥行き方向)に延びるように配設されている。偏芯カム45は、モータ(図示せず)により回転軸45aを軸として回転させることが可能となっている。偏芯カム45は、支持体40に支持された流路管30の上方に配設されている。そして、弾性部材44が流路管30の前後方向における回転軸42cに対する前側の位置を下方に向かって支持体40の下面側に向かって付勢することによって、偏芯カム45のカム部45bの外周面は、流路管30の前後方向における回転軸42cに対する後側の位置に常時接触した状態となる。これにより、偏芯カム45を回転させることにより、カム部45bが流路管30の前後方向における回転軸42cに対する後側の位置を周期的に下方に向かって押し込み、流路管30を揺動させることが可能となる。
ここで、本実施の形態では、弾性部材44、支持部42及び偏芯カム45によって、流路管30を支持体40に対して揺動させる揺動手段が構成されている。
揺動制御手段50は、偏芯カム45を回転させるモータを制御する。揺動制御手段50には、コントローラ60が接続されている。そして、コントローラ60は、術者の操作によって、流路管30の揺動の開始又は停止を設定することが可能となっている。また、コントローラ60は、流路管30の揺動を開始する場合、流路管30の揺動速度を設定することが可能となっている。そして、揺動制御手段50は、コントローラ60において流路管30の揺動の停止が設定された場合、偏芯カム45を回転させるモータの回転をロックすることによって、流路管30を支持体40に対して固定した状態とする。ここで、本実施の形態では、偏芯カム45及びモータによって、固定手段が構成されている。
また、揺動制御手段50は、コントローラ60において流路管30の揺動の開始が設定された場合、コントローラ60において設定された流路管30の揺動速度に応じて、偏芯カム45を回転させるモータの回転速度を制御する。
次に、ウォータージェットメス1の動作について、図面を参照してさらに詳しく説明する。
図3は、流路管が支持体に対して揺動している状態を示す側面図である。
ウォータージェットメス1では、術者により流体の噴射を開始するためのメインスイッチ(図示せず)がON状態に操作されると、ポンプ20の駆動が開始される。
ポンプ20の駆動が開始されると、一定の圧力の流体が、接続チューブ25を介して流路管30に供給される。
そして、流路管30に供給された流体は、ノズル35の流体噴射口36から噴射される。ここで、ノズル35の流体噴射口36の直径は、流路管30の接続流路31の直径よりも小さいので、流体は、高圧、高速のジェット流として噴射される。
そして、ウォータージェットメス1では、術者がコントローラ60を操作することにより、流路管30の揺動の開始又は停止を設定することが可能となっている。
術者によりコントローラ60において流路管30の揺動の停止が設定された場合、偏芯カム45を回転させるモータの回転がロックされることによって、流路管30が支持体40に対して固定された状態となる。これにより、流路管30の揺動を停止した際に、安定して流体噴射対象物の一点に対して流体を噴射することが可能となる。
術者によりコントローラ60において流路管30の揺動の開始が設定された場合、偏芯カム45を回転させるモータの駆動が開始される。そして、モータによって偏芯カム45が回転されることにより、支持体40に対する流路管30の揺動が開始される。この場合、流路管30が支持部42の回転軸42cを支点として回動運動するように揺動されることにより、図3に示すように、流体噴射口36から噴射される流体の噴射方向が変更される。
さらに、術者によりコントローラ60において流路管30の揺動の開始が設定された場合、コントローラ60において設定された流路管30の揺動速度に応じて、偏芯カム45を回転させるモータの回転速度が制御される。すなわち、術者は、コントローラ60により、流路管30の揺動速度を設定することが可能となっている。
このように、ウォータージェットメス1によれば、流路管30を支持体40に対して揺動させる揺動手段を備えることにより、支持体40を固定した状態で、手術対象部位の広い面積に対して流体を噴射することができ、手術対象部位に対する処理を行う際の作業性を向上することが可能となる。
次に、第二の実施の形態に係るウォータージェットメスについて説明する。
第二の実施の形態に係るウォータージェットメス2の基本構成は、第一の実施の形態に係るウォータージェットメス1と同一となっている。したがって、ウォータージェットメス1と同一の構成については、同一の符号を用いて説明を省略する。
ウォータージェットメス2では、流路管30を支持体40に対して揺動させる揺動手段の構成が、ウォータージェットメス1と異なっている。
図4は、第二の実施の形態に係るウォータージェットメスの流路管及び支持体の構成を示す断面図である。図5は、図4に示す流路管及び支持体を正面から見た状態を示す断面図である。
図4及び図5に示すように、支持体40の内側には、流路管30を支持するための弾性部材70が配設されている。そして、流路管30は、両挿通孔41に挿通された状態で、弾性部材70により支持されている。
本実施の形態では、弾性部材70は、支持体40の内側のそれぞれの角部に配設されている。4つの弾性部材70は、流路管30の前後方向の所定位置の側面に接続されている。それぞれの弾性部材70は、流路管30を支持体40の角部側に向かって付勢する。この場合、図5に示すように、4つの弾性部材70は、正面から見て、流路管30の接続流路31が支持体40の中心に位置するように、流路管30を付勢する。これにより、流路管30は、4つの弾性部材70による支持部である流路管30の前後方向の所定位置を支点として回動運動し、支持体40に対して揺動可能となっている。
なお、弾性部材70の配置及び数は、流路管30を支持体40に対して支持することが可能な範囲で適宜変更することが可能である。また、本実施の形態では、弾性部材70として、コイルばねが用いられている。
支持体40の内側上面及び下面には、それぞれ電磁石72a,72bが配設されている。電磁石72a,72bは、支持体40の前後方向における4つの弾性部材70による流路管30の支持部に対する後側の位置に配設されている。それぞれの電磁石72a,72bは、揺動制御手段50に接続され、揺動制御手段50から入力される電流に応じて、磁力の発生又は停止が制御される。
流路管30の外周面には、鉄片73a,73bが配設されている。鉄片73a,73は、流路管30が支持体40に支持された状態で、支持体40に配設された電磁石72a,72bに対応する位置に配設されている。
そして、電磁石72a,72bは、電流が入力されることによって、磁力を発生させる。電磁石72aに電流が入力されると、電磁石72aに発生した磁力によって、流路管30の鉄片73aが電磁石72a側に向かって引き寄せられる。一方、電磁石72bに電流が入力されると、電磁石72bに発生した磁力によって、流路管30の鉄片73bが電磁石72b側に向かって引き寄せられる。そして、電磁石72a及び電磁石72bにおいて、交互に磁力を発生させることにより、4つの弾性部材70による支持部を支点として、流路管30を揺動させることが可能となる。
ここで、本実施の形態では、弾性部材70、電磁石72a,72b及び鉄片73a,73bによって、流路管30を支持体40に対して揺動させる揺動手段が構成されている。
揺動制御手段50は、電磁石72a,72bへの電流の入力を制御する。揺動制御手段50には、コントローラ60が接続されている。そして、コントローラ60は、術者の操作によって、流路管30の揺動の開始又は停止を設定することが可能となっている。また、コントローラ60は、流路管30の揺動を開始する場合、流路管30の揺動速度及び揺動量(振幅)を設定することが可能となっている。
揺動制御手段50は、コントローラ60において流路管30の揺動の停止が設定された場合、電磁石72aに所定値の電流を入力する。そして、電磁石72aに所定値の電流が入力されることによって、電磁石72aと鉄片73aとを接触させ、流路管30を支持体40に対して固定した状態とする。ここで、本実施の形態では、電磁石72a及び鉄片73aによって、固定手段が構成されている。
また、揺動制御手段50は、コントローラ60において流路管30の揺動の開始が設定された場合、電磁石72a及び電磁石72bに対して、sin波の電流を入力する。このとき、電磁石72a及び電磁石72bに対して互いに逆位相の電流を入力する。また、コントローラ60において設定された流路管30の揺動速度に応じて、電磁石72a及び電磁石72bに入力する電流波形の周期を制御する。また、コントローラ60において設定された流路管30の揺動量に応じて、電磁石72a及び電磁石72bに入力する電流波形の振幅を制御する。
次に、ウォータージェットメス2の動作について、さらに詳しく説明する。
ウォータージェットメス2では、術者により流体の噴射を開始するためのメインスイッチ(図示せず)がON状態に操作されると、ポンプ20の駆動が開始され、流路管30に供給された流体は、ノズル35の流体噴射口36から噴射される。
そして、ウォータージェットメス2では、術者がコントローラ60を操作することにより、流路管30の揺動の開始又は停止を設定することが可能となっている。
術者によりコントローラ60において流路管30の揺動の停止が設定された場合、電磁石72aに所定値の電流が入力されることによって、電磁石72aと鉄片73aとが接触し、流路管30が支持体40に対して固定された状態となる。これにより、流路管30の揺動を停止した際に、安定して流体噴射対象物の一点に対して流体を噴射することが可能となる。
術者によりコントローラ60において流路管30の揺動の開始が設定された場合、電磁石72a及び電磁石72bに対して、互いに逆位相の電流の入力が開始される。そして、電磁石72a及び電磁石72bに対して、互いに逆位相の電流が入力されると、電磁石72aから発生する磁力の周期と電磁石72bから発生する磁力の周期とが互いに逆位相となる。これにより、流路管30の支持体40に対する揺動が開始する。この場合、流路管30が4つの弾性部材70による支持部を支点として回動運動されて揺動されることにより、図3に示すように、流体噴射口36から噴射される流体の噴射方向が変更される。
さらに、術者によりコントローラ60において流路管30の揺動の開始が設定された場合、コントローラ60において設定された流路管30の揺動速度に応じて、電磁石72a及び電磁石72bに入力する電流波形の周期を制御する。また、コントローラ60において設定された流路管30の揺動量に応じて、電磁石72a及び電磁石72bに入力する電流波形の振幅を制御する。すなわち、術者は、コントローラ60により、流路管30の揺動速度及び揺動量を設定することが可能となっている。
このように、ウォータージェットメス2によれば、流路管30を支持体40に対して揺動させる揺動手段を備えることにより、支持体40を固定した状態で、手術対象部位の広い面積に対して流体を噴射することができ、手術対象部位に対する処理を行う際の作業性を向上することが可能となる。
次に、第二の実施の形態の変形例に係るウォータージェットメスについて説明する。
図6は、第二の実施の形態の変形例に係るウォータージェットメスの流路管及び支持体を正面から見た状態を示す断面図である。図7は、図6に示す支持体に備えられる電磁石に入力される電流の波形の一例を示す図である。
第二の実施の形態の変形例に係るウォータージェットメスでは、図6に示すように、支持体40の4つの内側面に、それぞれ電磁石72a,72b,72c,72dが配設されている。
また、流路管30の外周面には、鉄片73a,73b,73,73dが配設されている。鉄片73a,73b,73,73dは、流路管30が支持体40に支持された状態で、支持体40に配設された電磁石72a,72b,72c,72dに対応する位置に配設されている。
そして、揺動制御手段50は、コントローラ60において流路管30の揺動の開始が設定された場合、電磁石72a、電磁石72b、電磁石72c及び電磁石72dに対して、sin波の電流を入力する。このとき、電磁石72a及び電磁石72bに対して、互いに逆位相の電流を入力する。そして、電磁石72a及び電磁石72bに対して、互いに逆位相の電流が入力されると、電磁石72aから発生する磁力の周期と電磁石72bから発生する磁力の周期とが互いに逆位相となる。また、電磁石72c及び電磁石72dに対して互いに逆位相の電流を入力する。そして、電磁石72c及び電磁石72dに対して、互いに逆位相の電流が入力されると、電磁石72cから発生する磁力の周期と電磁石72dから発生する磁力の周期とが互いに逆位相となる。
これにより、第二の実施の形態とは異なり、流路管30を、4つの弾性部材70による支持部を支点として、上下方向に揺動させつつ、左右方向に揺動させることが可能となる。
例えば、図7に示すように、電磁石72a及び電磁石72bに対して互いに逆位相の電流を入力するとともに、電磁石72c及び電磁石72dに対して互いに逆位相の電流を入力する。この場合、電磁石72a及び電磁石72bに対して入力される電流の周波数を、電磁石72c及び電磁石72dに対して入力される電流の周波数に対して高く設定する。これにより、流路管30を、短い周期で上下方向に揺動させつつ、長い周期で左右方向に揺動させることが可能となる。
次に、第三の実施の形態に係るウォータージェットメスについて説明する。
第三の実施の形態に係るウォータージェットメス3の基本構成は、第二の実施の形態に係るウォータージェットメス2と同一となっている。したがって、ウォータージェットメス2と同一の構成については、同一の符号を用いて説明を省略する。
ウォータージェットメス3では、流路管30を支持体40に対して揺動させる揺動手段の構成が、ウォータージェットメス2と異なっている。
図8は、第三の実施の形態に係るウォータージェットメスの流路管及び支持体の構成を示す断面図である。
図8に示すように、支持体40の内側には、流路管30の前後方向の第一の所定位置を支持するための弾性部材70aと、流路管30の前後方向の第二の所定位置を支持するための弾性部材70bとが配設されている。そして、流路管30は、両挿通孔41に挿通された状態で、弾性部材70a及び弾性部材70bにより支持されている。
本実施の形態では、図5に示すように、弾性部材70aは、支持体40の内側のそれぞれの角部に配設されている。4つの弾性部材70aは、流路管30の前後方向の第一の所定位置の側面に接続されている。それぞれの弾性部材70aは、流路管30を支持体40の角部側に向かって付勢する。また、弾性部材70bは、支持体40の内側のそれぞれの角部に配設されている。4つの弾性部材70bは、流路管30の前後方向の第二の所定位置の側面に接続されている。それぞれの弾性部材70bは、流路管30を支持体40の角部側に向かって付勢する。この場合、図5に示すように、弾性部材70a及び弾性部材70bは、正面から見て、流路管30の接続流路31が支持体40の中心に位置するように、流路管30を付勢する。これにより、流路管30は、流体噴射口36から噴射される流体の流体噴射方向に直交する方向に平行移動するように、支持体40に対して揺動可能となっている。ここで、流体噴射口36から噴射される流体の流体噴射方向は、流路管30の延びる方向と一致している。
なお、弾性部材70a及び弾性部材70bの配置及び数は、流路管30を支持体40に対して支持することが可能な範囲で適宜変更することが可能である。また、本実施の形態では、弾性部材70a及び弾性部材70bとして、コイルばねが用いられている。
支持体40の内側上面及び下面には、それぞれ電磁石72a,72bが配設されている。電磁石72a,72bは、支持体40の前後方向における弾性部材70aによる流路管30の支持部と弾性部材70bによる流路管30の支持部との間の位置に配設されている。それぞれの電磁石72a,72bは、揺動制御手段50に接続され、揺動制御手段50から入力される電流に応じて、磁力の発生又は停止が制御される。
流路管30の外周面には、鉄片73a,73bが配設されている。鉄片73a,73は、流路管30が支持体40に支持された状態で、支持体40に配設された電磁石72a,72bに対応する位置に配設されている。
そして、電磁石72a及び電磁石72bにおいて、交互に磁力を発生させることにより、流体噴射口36から噴射される流体の流体噴射方向に直交する方向に平行移動するように、流路管30を揺動させることが可能となる。
ここで、本実施の形態では、弾性部材70a、弾性部材70b、電磁石72a,72b及び鉄片73a,73bによって、流路管30を支持体40に対して揺動させる揺動手段が構成されている。
次に、ウォータージェットメス3の動作について、さらに詳しく説明する。
図9は、流路管が支持体に対して揺動している状態を示す側面図である。
ウォータージェットメス3では、術者により流体の噴射を開始するためのメインスイッチ(図示せず)がON状態に操作されると、ポンプ20の駆動が開始され、流路管30に供給された流体は、ノズル35の流体噴射口36から噴射される。
そして、ウォータージェットメス3では、術者がコントローラ60を操作することにより、流路管30の揺動の開始又は停止を設定することが可能となっている。
術者によりコントローラ60において流路管30の揺動の停止が設定された場合、電磁石72aに所定値の電流が入力されることによって、電磁石72aと鉄片73aとが接触し、流路管30が支持体40に対して固定された状態となる。これにより、流路管30の揺動を停止した際に、安定して流体噴射対象物の一点に対して流体を噴射することが可能となる。ここで、本実施の形態では、電磁石72a及び鉄片73aによって、固定手段が構成されている。
術者によりコントローラ60において流路管30の揺動の開始が設定された場合、電磁石72a及び電磁石72bに対して、sin波の電流が入力される。このとき、電磁石72a及び電磁石72bに対して、互いに逆位相の電流の入力が開始される。そして、電磁石72a及び電磁石72bに対して、互いに逆位相の電流が入力されることによって、電磁石72a及び電磁石72bにおいて、交互に磁力が発生する。これにより、流路管30の支持体40に対する揺動が開始する。この場合、流路管30が流体噴射口36から噴射される流体の流体噴射方向に直交する方向に平行移動するように揺動されることにより、図9に示すように、流体噴射口36から噴射される流体の噴射方向が変更されない。これにより、流路管30が揺動しても、流体噴射口36と流体が噴射される流体噴射対象物との距離が一定となる。したがって、流体噴射対象部に噴射される流体の圧力を一定にしつつ、流体噴射対象物の広い面積に対して流体を噴射することが可能となる。
さらに、術者によりコントローラ60において流路管30の揺動の開始が設定された場合、コントローラ60において設定された流路管30の揺動速度に応じて、電磁石72a及び電磁石72bに入力する電流波形の周期を制御する。また、コントローラ60において設定された流路管30の揺動量に応じて、電磁石72a及び電磁石72bに入力する電流波形の振幅を制御する。すなわち、術者は、コントローラ60により、流路管30の揺動速度及び揺動量を設定することが可能となっている。
このように、ウォータージェットメス3によれば、流路管30を支持体40に対して揺動させる揺動手段を備えることにより、支持体40を固定した状態で、手術対象部位の広い面積に対して流体を噴射することができ、手術対象部位に対する処理を行う際の作業性を向上することが可能となる。
次に、第三の実施の形態の変形例に係るウォータージェットメスについて説明する。
第三の実施の形態の変形例に係るウォータージェットメスでは、図6に示すように、支持体40の4つの内側面に、それぞれ電磁石72a,72b,72c,72dが配設されている。
また、流路管30の外周面には、鉄片73a,73b,73,73dが配設されている。鉄片73a,73b,73,73dは、流路管30が支持体40に支持された状態で、支持体40に配設された電磁石72a,72b,72c,72dに対応する位置に配設されている。
そして、揺動制御手段50は、コントローラ60において流路管30の揺動の開始が設定された場合、電磁石72a、電磁石72b、電磁石72c及び電磁石72dに対して、sin波の電流を入力する。このとき、電磁石72a及び電磁石72bに対して、互いに逆位相の電流を入力するとともに、電磁石72c及び電磁石72dに対して互いに逆位相の電流を入力する。
これにより、第二の実施の形態とは異なり、流体の流体噴射方向に直交する方向に平行移動するように流路管30を揺動し、かつ、第三の実施の形態とは異なり、流路管30を、上下方向に揺動させつつ、左右方向に揺動させることが可能となる。
例えば、図7に示すように、電磁石72a及び電磁石72bに対して互いに逆位相の電流を入力するとともに、電磁石72c及び電磁石72dに対して互いに逆位相の電流を入力する。この場合、電磁石72a及び電磁石72bに対して入力される電流の周波数を、電磁石72c及び電磁石72dに対して入力される電流の周波数に対して高く設定する。これにより、流路管30を、短い周期で上下方向に揺動させつつ、長い周期で左右方向に揺動させることが可能となる。
次に、第四の実施の形態に係るウォータージェットメスについて説明する。
第四の実施の形態に係るウォータージェットメス4の基本構成は、第一の実施の形態に係るウォータージェットメス1と同一となっている。したがって、ウォータージェットメス1と同一の構成については、同一の符号を用いて説明を省略する。
ウォータージェットメス4では、流路管30を支持体40に対して揺動させる揺動手段の構成が、ウォータージェットメス1と異なっている。
図10は、第四の実施の形態に係るウォータージェットメスの流路管及び支持体の構成を示す断面図である。
図10に示すように、流路管30の外周面には、一対の円柱状に形成された軸部37が配設されている。
支持体40の内側の上面及び下面には、それぞれ円筒状に形成された軸受部77が配設されている。また、支持体40の内側の上面には、流路管30を支持するための弾性部材78が配設されている。ここで、本実施の形態では、弾性部材78として、コイルばねが用いられている。
そして、流路管30は、両挿通孔41に挿通された状態で、弾性部材78により支持されている。この場合、弾性部材78は、流路管30を上方に向かって付勢する。さらに、流路官30の両軸部37は、それぞれ支持体40の軸受部77に挿入されている。これにより、流路管30は、両軸部37が支持体40の軸受部77に挿入された状態で、上下方向に平行移動することが可能となっている。すなわち、流路管30は、流体噴射口36から噴射される流体の流体噴射方向に直交する方向に平行移動するように、支持体40に対して揺動可能となっている。ここで、流体噴射口36から噴射される流体の流体噴射方向は、流路管30の延びる方向と一致している。
支持体40の内側下面には、電磁石72が配設されている。電磁石72は、支持体40の前後方向における弾性部材70による流路管30の支持部と同じ位置に配設されている。電磁石72は、揺動制御手段50に接続され、揺動制御手段50から入力される電流に応じて、磁力の発生又は停止が制御される。
流路管30の外周面には、鉄片73が配設されている。鉄片73は、流路管30が支持体40に支持された状態で、支持体40に配設された電磁石72に対応する位置に配設されている。
そして、電磁石72は、電流が入力されることによって、磁力を発生させる。電磁石72に電流が入力されると、電磁石72に発生した磁力によって、流路管30の鉄片73が電磁石72側に向かって引き寄せられる。これにより、流路管30が下方に向かって移動される。一方、電磁石72への電流の入力が停止されると、弾性部材78によって、流路管30が上方に向かって引き寄せられる。そして、電磁石72において、断続的に磁力を発生させることにより、流体噴射口36から噴射される流体の流体噴射方向に直交する方向に平行移動するように、流路管30を揺動させることが可能となる。
ここで、本実施の形態では、軸部37、軸受部77、弾性部材78、電磁石72及び鉄片73によって、流路管30を支持体40に対して揺動させる揺動手段が構成されている。
揺動制御手段50は、電磁石72への電流の入力を制御する。揺動制御手段50には、コントローラ60が接続されている。そして、コントローラ60は、術者の操作によって、流路管30の揺動の開始又は停止を設定することが可能となっている。また、コントローラ60は、流路管30の揺動を開始する場合、流路管30の揺動速度及び揺動量を設定することが可能となっている。
揺動制御手段50は、コントローラ60において流路管30の揺動の停止が設定された場合、電磁石72に所定値の電流を入力する。そして、電磁石72に所定値の電流が入力されることによって、電磁石72と鉄片73とを接触させ、流路管30を支持体40に対して固定した状態とする。ここで、本実施の形態では、電磁石72及び鉄片73によって、固定手段が構成さている。
また、揺動制御手段50は、コントローラ60において流路管30の揺動の開始が設定された場合、電磁石72に対して、所定の周波数の電流を入力する。この場合、コントローラ60において設定された流路管30の揺動速度に応じて、電磁石72に入力する電流波形の周期を制御する。また、コントローラ60において設定された流路管30の揺動量に応じて、電磁石72に入力する電流波形の振幅を制御する。
次に、ウォータージェットメス4の動作について、さらに詳しく説明する。
ウォータージェットメス4では、術者により流体の噴射を開始するためのメインスイッチ(図示せず)がON状態に操作されると、ポンプ20の駆動が開始され、流路管30に供給された流体は、ノズル35の流体噴射口36から噴射される。
そして、ウォータージェットメス4では、術者がコントローラ60を操作することにより、流路管30の揺動の開始又は停止を設定することが可能となっている。
術者によりコントローラ60において流路管30の揺動の停止が設定された場合、電磁石72に所定値の電流が入力されることによって、電磁石72と鉄片73とが接触し、流路管30が支持体40に対して固定された状態となる。これにより、流路管30の揺動を停止した際に、安定して流体噴射対象物の一点に対して流体を噴射することが可能となる。
術者によりコントローラ60において流路管30の揺動の開始が設定された場合、電磁石72に対して、sin波の電流の入力が開始される。そして、電磁石72に対して、sin波の電流が入力されることによって、電磁石72において、断続的に磁力が発生する。これにより、流路管30の支持体40に対する揺動が開始する。この場合、流路管30は、両軸部37が支持体40の軸受部77に挿入された状態で、支持体40に対して揺動する。すなわち、流路管30が流体噴射口36から噴射される流体の流体噴射方向に直交する方向に平行移動するように揺動されることにより、図9に示すように、流体噴射口36から噴射される流体の噴射方向が変更されない。これにより、流路管30が揺動しても、流体噴射口36と流体が噴射される流体噴射対象物との距離が一定となる。したがって、流体噴射対象部に噴射される流体の圧力を一定にしつつ、流体噴射対象物の広い面積に対して流体を噴射することが可能となる。
さらに、術者によりコントローラ60において流路管30の揺動の開始が設定された場合、コントローラ60において設定された流路管30の揺動速度に応じて、電磁石72に入力する電流波形の周期を制御する。また、コントローラ60において設定された流路管30の揺動量に応じて、電磁石72に入力する電流波形の振幅を制御する。すなわち、術者は、コントローラ60により、流路管30の揺動速度及び揺動量を設定することが可能となっている。
このように、ウォータージェットメス4によれば、流路管30を支持体40に対して揺動させる揺動手段を備えることにより、支持体40を固定した状態で、手術対象部位の広い面積に対して流体を噴射することができ、手術対象部位に対する処理を行う際の作業性を向上することが可能となる。
以上、本発明の実施形態に係るウォータージェットメスについて説明した。ここで、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、上記実施の形態では、本発明に係る流体噴射装置を、手術対象部位の生体組織を切開又は切除することに好適なウォータージェットメスに適用した場合について説明した。しかしながら、本発明に係る流体噴射装置は、手術対象部位の生体組織を切開又は切除することに好適なウォーターパルスメスに適用しても構わない。
ウォーターパルスメスは、ポンプ20から供給された流体を脈動流動する脈動発生部100を備えている点がウォータージェットメスと異なっている。
まず、ウォーターパルスメスの脈動発生部の構成について説明する。
図11は、ウォーターパルスメスの脈動発生部の構成を示す断面図である。
図11に示すように、脈動発生部100は、上ケース500と、下ケース301とを有する。そして、上ケース500及び下ケース301は、互いに対向する面において接合され、4本の固定螺子(図示せず)によって螺着されている。
下ケース301は、鍔部を有する筒状部材であって、一方の端部は底板311で密閉されている。この下ケース301の内部空間に圧電素子401が配設される。
圧電素子401は、積層型圧電素子であってアクチュエータを構成する。圧電素子401の一方の端部は、上板411を介してダイアフラム400に固着されている。また、圧電素子401の他方の端部は、底板311の上面312に固着されている。
ダイアフラム400は、円盤状の金属薄板からなり、下ケース301の凹部303内において周縁部が凹部303の底面に密着固着されている。容積変更手段としての圧電素子401に駆動信号を入力することで、圧電素子401の伸張、収縮に伴いダイアフラム400を介して流体室501の容積を変更する。このように、容積変更手段として圧電素子401とダイアフラム400とを採用する構造にすることにより、構造の簡素化と、それに伴う小型化を実現できる。また、流体室501の容積変化の最大周波数を1KHz以上の高い周波数にすることができ、高速脈動流の噴射に最適となる。
ダイアフラム400の上面には、中心部に開口部を有する円盤状の金属薄板からなる補強板410が積層配設される。
上ケース500は、下ケース301と対向する面の中心部に凹部を有している。そして、この凹部とダイアフラム400とから構成され流体が充填された状態の回転体形状が流体室501である。つまり、流体室501は、上ケース500の凹部の封止面505と内周側壁501aとダイアフラム400とによって囲まれた空間である。流体室501の略中央部には出口流路511が穿設されている。
出口流路511は、流体室501から、上ケース500の一方の端面に突設された出口流路管510の端部まで貫通されている。出口流路511の流体室501の封止面505との接続部は、流体抵抗を減ずるために滑らかに丸められている。
なお、流体室501の形状は、本実施形態では、両端が封止された略円筒形状としているが、側面視して円錐形や台形、あるいは半球形状等でもよい。例えば、出口流路511と封止面505との接続部を漏斗のような形状にすれば、後述する流体室501内の気泡を排出しやすくなる。
出口流路管510には流路管30が接続されている。流路管30には接続流路31が穿設されている。接続流路31の直径は、出口流路511の直径より大きく形成されている。また、流路管30の管部の厚さは、流体の圧力脈動を吸収しない剛性を有する範囲に形成されている。
流路管30の先端部には、ノズル35が挿着されている。ノズル35には、流体噴射口36が穿設されている。流体噴射口36の直径は、接続流路31の直径より小さい。
上ケース500の側面には、ポンプ20から流体を供給する接続チューブ25を挿着する入口流路管502が突設されている。入口流路管502には、入口流路側の接続流路504が穿設されている。接続流路504は入口流路503に連通している。入口流路503は、流体室501の封止面505の周縁部に溝状に形成され、流体室501に連通している。
上ケース500と下ケース301との接合面において、ダイアフラム400の外周方向の離間した位置には、下ケース301側にパッキンボックス304、上ケース500側にパッキンボックス506が形成されている。パッキンボックス304及びパッキンボックス506により形成される空間に、リング状のパッキン450が装着されている。
ここで、上ケース500と下ケース301とを組立てたとき、ダイアフラム400の周縁部と補強板410の周縁部とは、上ケース500の封止面505の周縁部と下ケース301の凹部303の底面によって密接されている。この際、パッキン450は上ケース500と下ケース301によって押圧されて、流体室501からの流体漏洩を防止している。
次に、脈動発生部100の動作について説明する。
ポンプ20の駆動を開始すると、ポンプ20によって入口流路503には、常に一定圧力の液圧で流体が供給される。この場合、ポンプ20の吐出圧力は概ね3気圧(0.3MPa)以下に設定する。その結果、圧電素子401が動作を行わない場合、ポンプ20の吐出力と入口流路側全体の流体抵抗値の差によって、流体は流体室501内に流動する。
また、制御手段(図示せず)が圧電素子401に駆動信号を入力すると、圧電素子401の伸張、収縮に伴いダイアフラム400を介して流体室501の容積が変更する。
すなわち、圧電素子401に駆動信号が入力され、急激に圧電素子401が伸張したとすると、流体室501内の圧力は、入口流路側及び出口流路側のイナータンスL1,L2が十分な大きさを有していれば急速に上昇して数十気圧に達する。
この圧力は、入口流路503に加えられていたポンプ20による圧力よりはるかに大きいため、入口流路側から流体室501内への流体の流入はその圧力によって減少し、出口流路511からの流出は増加する。したがって、前述した特許文献1によるウォーターパルスメスのような、入口流路側に設けられる逆止弁はなくてもよい。
ここで、入口流路503のイナータンスL1は、出口流路511のイナータンスL2よりも大きい。したがって、入口流路503から流体が流体室501へ流入する流量の減少量よりも、出口流路から吐出される流体の増加量のほうが大きいため、接続流路201にパルス状の流体吐出、つまり、脈動流が発生する。この吐出の際の圧力変動が、流路管30内を伝播して、先端のノズル35の流体噴射口36から流体が噴射される。
すなわち、脈動発生部100は、圧電素子401を駆動して脈動を発生することによって、ポンプ20から供給された流体を、流路管30、ノズル35を通して高速で噴射する。
次に、本発明に係る流体噴射装置が適用されたウォーターパルスメス5について説明する。
以下、第一の実施の形態に係る流体噴射装置をウォーターパルスメスとして構成した場合について説明する。
図12は、本発明に係る流体噴射装置が適用されたウォーターパルスメスの構成を示す部分断面図である。
ウォーターパルスメス5の基本構成は、第一の実施の形態に係るウォータージェットメス1と同一となっている。ただし、ウォーターパルスメス5では、揺動手段が脈動発生部100を揺動させる点が、ウォータージェットメス1と異なっている。
すなわち、図12に示すように、ウォーターパルスメス5では、流路管30は、脈動発生部100を介して支持体40に支持されている。そして、流路管30は、揺動手段が脈動発生部100を揺動させることによって、支持体40に対して揺動される。
以上、第一の実施の形態に係る流体噴射装置をウォーターパルスメスとして構成した場合について説明したが、第二乃至第四の実施の形態のいずれか一に係る流体噴射装置をウォーターパルスメスとして構成することも可能である。この場合、各実施の形態に係る流体噴射装置において、流路管30は、脈動発生部100を介して支持体40に支持される。そして、流路管30は、揺動手段が脈動発生部100を揺動させることによって、支持体40に対して揺動されることとなる。
本発明の第一の実施の形態に係るウォータージェットメスを示す概略構成図である。 ウォータージェットメスの流路管及び支持体の構成を示す断面図である。 流路管が支持体に対して揺動している状態を示す側面図である。 第二の実施の形態に係るウォータージェットメスの流路管及び支持体の構成を示す断面図である。 図4に示す流路管及び支持体を正面から見た状態を示す断面図である。 第二の実施の形態の変形例に係るウォータージェットメスの流路管及び支持体を正面から見た状態を示す断面図である。 図6に示す支持体に備えられる電磁石に入力される電流の波形の一例を示す図である。 第三の実施の形態に係るウォータージェットメスの流路管及び支持体の構成を示す断面図である。 流路管が支持体に対して揺動している状態を示す側面図である。 第四の実施の形態に係るウォータージェットメスの流路管及び支持体の構成を示す断面図である。 ウォーターパルスメスの脈動発生部の構成を示す断面図である。 本発明に係る流体噴射装置が適用されたウォーターパルスメスの構成を示す部分断面図である。
符号の説明
1,2,3,4 ウォータージェットメス(流体噴射装置、手術用器具)、5 ウォーターパルスメス(流体噴射装置、手術用器具)、36 流体噴射口、31 接続流路(流路)、30 流路管、20 ポンプ(流体供給手段)、100 脈動発生部(流体供給手段)、40 支持体、50 揺動制御手段、60 コントローラ(揺動制御手段)。

Claims (6)

  1. 流体を噴射する流体噴射口に連通する流路を有する流路管と、
    前記流路に加圧された流体を供給する流体供給手段と、
    前記流路管を揺動可能に支持する支持体と、
    前記流路管を前記支持体に対して揺動させる揺動手段と、
    前記揺動手段の駆動を制御する揺動制御手段と、を備えることを特徴とする流体噴射装置。
  2. 前記揺動手段は、前記流路管を前記支持体に接続された支持部を支点として回動運動させて揺動させることを特徴とする請求項1記載の流体噴射装置。
  3. 前記揺動手段は、前記流路管を前記支持体に対して流体噴射方向に直交する方向に平行移動させて揺動させることを特徴とする請求項1記載の流体噴射装置。
  4. 前記揺動制御手段は、前記揺動手段による前記流路管の揺動量及び揺動速度のうち少なくとも一方を調整することが可能であることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項記載の流体噴射装置。
  5. 前記揺動制御手段が前記揺動手段による前記流路管の揺動を停止した際に、前記流路管を前記支持体に対して固定する固定手段を備えることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1項記載の流体噴射装置。
  6. 流体を噴射する流体噴射口に連通する流路を有する流路管と、
    前記流路に加圧された流体を供給する流体供給手段と、
    前記流路管を揺動可能に支持する支持体と、
    前記流路管を前記支持体に対して揺動させる揺動手段と、を備え、前記流体噴射口から噴射される流体によって手術対象部位を切開又は切除することを特徴とする手術用器具。
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