JP2010081340A - 差動通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】一対の通信線に印加した外部ノイズに対して優れた耐ノイズ性を示すと共に、マスタノードからスレーブノードへの給電およびデータ通信が可能な2線式の差動通信装置を提供する。
【解決手段】スレーブIC21の出力端子とセンサ素子22との区間を第一の線路間S1とし、電源回路25とスレーブIC21の出力端子との区間を第二の線路間S2とし、第二の線路間S2に挿入されるコンデンサ29とスレーブIC21の出力端子との区間を第三の線路間S3とし、第一から第三の線路間S1〜S3の少なくとも一つの線路間において、電源ライン27およびグランドライン28のインピーダンスを等しく設定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、一対の通信線を介してノード間における給電および通信を行う2線式の差動通信装置に関するものである。
従来より、一対の通信線を介し同期したデータ信号を伝送する2線式の差動通信の技術が知られている。このような技術は、例えば、自動車内の通信装置の一部として実用化されている。また、近年、自動車において、車両制御の高精度化や高機能化に伴い、様々な車両情報を取得するために、多数のセンサ装置が用いられている。そして、車両の衝突時等にエアバッグやシートベルトプリテンショナ等の乗員保護装置を起動する乗員保護装置起動システムにおいては、マスタノードとしての電子制御装置(ECU)と、スレーブノードとしての各種センサ(加速度センサ、乗員センサ等)やエアバッグ用スクイブ(点火装置)とが、それぞれ一対の通信線によって接続されて差動通信を行っている。また、特開2003−46655号公報(特許文献1)には、マスタノードとスレーブノードが相互通信すると共に、マスタノードからスレーブノードへ電力を供給する2線式の差動通信装置が開示されている。
ここで、上述した2線式の差動通信装置は、ツイストペアケーブルなどの平衡ケーブルを用いているため、シングルエンドである不平衡型の通信と比較して、電磁干渉が少なくグランドレベルに左右されないため耐ノイズ性にも優れている。しかし、コモンモードノイズをさらに抑止または除去するするためには、特許文献1にあるように、コンデンサやコモンモードチョークコイルなどを回路内に配置して対策することが考えられる。その他、特開2007−267363号公報(特許文献2)には、スレーブノード全体のインピーダンスを所定値に調整する回路基板装置が開示されている。
特開2003−46655号公報 特開2007−267363号公報
しかし、このような対策を施しても、回路内の各ノードの位置や、各ノードに対するコンデンサなどの位置に影響され、外部ノイズの抑制または除去が十分でない場合がある。これにより、回路内に配置されたセンサ素子から出力される値が変動し、受信側において出力値を誤認してしまうおそれがある。従って、スレーブノードの電源回路やセンサ素子の近傍にさらにコンデンサなどの追加が必要となっていた。
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、一対の通信線に印加した外部ノイズに対して優れた耐ノイズ性を示すと共に、マスタノードからスレーブノードへの給電およびデータ通信が可能な2線式の差動通信装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1に記載の発明の構成上の特徴は、
マスタICと、
一対の通信線により前記マスタICと差動通信するスレーブICであって、前記一対の通信線を介して前記マスタICから給電される電源回路を有するスレーブICと、
前記電源回路と接続された電源ラインおよびグランドラインを介して前記スレーブICから給電され、前記スレーブICからの給電電圧に応じた出力電圧を前記スレーブICへ出力し、前記スレーブICと別体に形成されたセンサ素子と、
を備える差動通信装置において、
前記スレーブICの出力端子と前記センサ素子の入力端子との区間を第一の線路間とし、
前記電源回路の出力端子と前記スレーブICの出力端子との区間を第二の線路間とし、
前記第二の線路間に挿入される容量素子の端子と前記スレーブICの出力端子との区間を第三の線路間とし、
前記第一から第三の線路間の少なくとも一つの線路間において、前記電源ラインおよび前記グランドラインのインピーダンスを等しく設定することである。
請求項2に記載の発明の構成上の特徴は、
マスタICと、
一対の通信線により前記マスタICと差動通信するスレーブICと、
を備える差動通信装置において、
前記スレーブICは、
前記一対の通信線を介して前記マスタICと差動通信する入出力回路と、
前記入出力回路を介して前記マスタICから給電される電源回路と、
前記電源回路と接続された電源ラインおよびグランドラインを介して前記電源回路から給電され、前記電源回路からの給電電圧に応じた出力電圧を前記入出力回路へ出力するセンサ素子と、
を備え、
前記電源回路の出力端子と前記センサ素子の入力端子の区間を第四の線路間とし、
前記第四の線路間に挿入される容量素子の端子と前記電源回路の出力端子との区間を第五の線路間とし、
前記第四から第五の線路間の少なくとも一方の線路間において、前記電源ラインおよび前記グランドラインのインピーダンスを等しく設定することである。
請求項3に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1または2において、
前記線路間における前記電源ラインおよび前記グランドラインの線長さを等しく設定することにより、前記線路間における前記インピーダンスを等しく設定することである。
請求項1に係る発明によると、差動通信装置は、一対の通信線を介してマスタICと差動通信するスレーブICとセンサ素子とは別体に形成される構成となっている。この差動通信装置において、上記の特徴的な構成を有することで、外部ノイズが一対の通信線に印加された場合において、外部ノイズの影響によってセンサ素子が出力する値が変動することを抑制できる。この効果を奏する理由について、以下に説明する。
2線式の差動通信が不平衡型の通信と比較して耐ノイズ性に優れているのは、ツイストペアケーブルなどの平衡ケーブルに印加する外部ノイズが同相の電圧ノイズであれば、それぞれの通信線における電圧値に影響はあるものの、その差分に影響はないものと考えられるからである。つまり、2線式の差動通信は、それぞれの通信線における電位差によってデータ通信を行うため、外部ノイズの影響を受けにくく、耐ノイズ性に優れる通信手段となっている。
しかし、実際には2線式の差動通信においても、回路内で外部ノイズからの影響を受け、例えば、スレーブノードとしてスレーブICに接続されたセンサ素子の出力値が変動してしまうことがあった。そのため、スレーブICの出力端子とセンサ素子の入力端子の間にコンデンサなどを配置することで、センサ素子の出力値への影響を低減していた。
このような課題に対し、回路内で各素子を接続するそれぞれの区間において、電源ラインおよびグランドラインのインピーダンスの違いが一因であることを解明した。つまり、電源ラインおよびグランドラインのインピーダンスが異なることにより、スレーブICに同相で入力した外部ノイズに起因する電源ラインの位相とグランドラインの位相とにずれが生じる。この位相のずれは、センサ素子への給電または通信状態に影響し、センサ素子の出力値を変動させる原因となることが分かった。そこで、本願発明では、第一から第三の線路間の少なくとも一つの線路間において、電源ラインおよびグランドラインのインピーダンスを等しく設定することで、外部ノイズに起因する電源ラインの位相とグランドラインの位相のずれを抑制することができる。よって、コモンモードノイズに対し、コンデンサなどをさらに配置することなく、センサ素子の出力値が同相の外部ノイズの影響を受けることを抑制することができる。
最も好ましい態様は、第一から第三の線路間全ての電源ラインおよびグランドラインのインピーダンスを等しく設定することである。これにより、より確実に、電源ラインの位相とグランドラインの位相がずれることを抑制できる。ただし、第一から第三の線路間のうち、第二の線路間はスレーブIC内に設けられているため、第二の線路間における位相のずれの影響は、第一、第三の線路間における位相のずれの影響に比べて、それほど大きくないと考えられる。このような場合には、第一の線路間および第三の線路間の電源ラインとグランドラインのインピーダンスを等しく設定することで、十分な効果を得ることができる。さらには、効果の程度は劣るものの、第一の線路間のみ、または、第二の線路間のみにおける電源ラインとグランドラインのインピーダンスを等しく設定することでもある程度の効果を発揮することができる。また、スレーブIC外、すなわち第一、第三の線路間において、他の対策により電源ラインの位相とグランドラインの位相のずれの発生を抑制できる場合には、第二の線路間のみにおける電源ラインとグランドラインのインピーダンスを等しく設定することで、上記効果を奏することができる。
請求項2に係る発明によると、差動通信装置は、スレーブICとセンサ素子とは別体である構成の他、スレーブIC内にセンサ素子が含まれる構成を含むものとなっている。この構成においても、上記請求項1の構成について説明した同様の課題を有する。そして、当該差動通信装置は、上述した課題に対し、第四から第五の線路間の少なくとも一方の線路間において、電源ラインおよびグランドラインのインピーダンスを等しく設定することで、外部ノイズに起因する電源ラインの位相とグランドラインの位相のずれを抑制することができる。つまり、同一のIC内における素子間についても適用することで、コンデンサなどをさらに配置することなく、センサ素子の出力値が同相の外部ノイズの影響を受けることを抑制することができる。
最も好ましい態様は、第四および第五の線路間の電源ラインおよびグランドラインのインピーダンスを等しく設定することである。これにより、確実に、電源ラインの位相とグランドラインの位相がずれることを抑制できる。ただし、第四および第五の線路間のうち、容量素子などとの位置関係から外部ノイズの影響が小さい場合には、どちらか一方のみの線路間において、電源ラインおよびグランドラインのインピーダンスを等しく設定することで、上記効果を十分に奏することができる。
請求項3に係る発明によると、各線路間におけるインピーダンスを簡易に等しく設定することが可能となる。線路間のインピーダンスは、通信線の材質や長さ、断面積などに依存する。一般に、同一のIC内や同一の基板上では各素子を接続する線路は、同一材質とし、且つ、ほぼ同一の断面積とする。そこで、本願発明のように、電源ラインおよびグランドラインの線長さを等しく設定することで、インピーダンスを等しく設定できる。
以下、本発明の車両用衝突検知装置を具体化した実施形態について図面を参照しつつ説明する。
<第一実施形態>
第一実施形態の差動通信装置を用いた制御装置1の全体構成について、図1を参照して説明する。図1は、差動通信装置を用いた制御装置1のブロック図である。
制御装置1は、図1,2に示すように、一対の通信線2,3と、バッテリ4と、マイコン5と、マスタノード10と、スレーブノード20,30とを主体として構成される。一対の通信線2,3は、マスタノード10と、マスタノード10が給電可能な範囲で多数のスレーブノード20,30とを差動通信可能に接続している。また、バッテリ4は、マイコン5およびマスタノード10に電源電力を給電している。マイコン5は、制御回路12と通信し、乗員保護装置などの起動を制御する電子制御装置(ECU)である。
マスタノード10(本発明の「マスタIC」に相当する)は、入出力回路11と、制御回路12を有している。制御回路12は、入出力回路11と一対の通信線2,3とを介して、各スレーブノード20,30と差動通信可能に接続されている。更に、制御回路12は、入出力回路11を介して、一対の通信線2,3の間に電源電力を供給している。また、マスタノード10は、一対の通信線2,3に電位差を付加して印加可能となっている。マスタノード10は高い電圧を小さい出力インピーダンスで出力する。つまり、マスタノード10は、一対の通信線2,3により、スレーブノード20,30と差動通信している。具体的には、マスタノード10は、スレーブノード20,30に電源電力を供給し、スレーブノード20,30へ制御信号を出力し、且つ、スレーブノード20,30から出力信号を入力する。
スレーブノード20,30はそれぞれ、一対の通信線2,3の電位差を検出することにより、マスタノード10の送信データを検出するとともに、一対の通信線2,3の電位または電流値を変化させることにより、マスタノード10に信号を送信する。よって、高電位側の通信線2と低電位側の通信線3との間のパルス電圧または電流により、マスタノード10とスレーブノード20,30は通信する。その他には、マスタノード10が通信線2への給電を規制することにより、通信線2の電位を所定タイミングにて電位を低下させ、高電位と低電位との間のパルス電圧を形成し、特定のスレーブノードに対して命令を送信する。
スレーブノード20は、スレーブIC21と加速度センサ22とを有している。スレーブIC21は、一対の通信線2,3を介して入力した電圧に基づいて、加速度センサ22に電源を供給し、且つ、加速度センサ22からの出力信号をマスタノード10へ出力する。加速度センサ22は、スレーブIC21と同一基板上に配置され、車両の加減速による速度変化を検出する。スレーブノード20の詳細な構成は後述する。
スレーブノード30は、スレーブIC31とアクチュエータ32とを有している。スレーブIC31は、入出力回路33と、アクチュエータ制御回路34とを有する。マイコン構成のアクチュエータ制御回路34は、アクチュエータ32を駆動制御する制御信号を通信線2,3と入出力回路33を介してマスタノード10から受信している。
次に、スレーブノード20の詳細な構成について図2および図3を参照して説明する。図2は、図1におけるマスタノード10とスレーブノード20の詳細な構成を示すブロック図である。図3は、スレーブノード20の端子20a,20bにおける電圧波形を示すグラフである。
スレーブノード20は、上述したように、同一基板上に配置されたスレーブIC21と加速度センサ22とを有している。スレーブIC21は、入出力回路23と、センサ制御回路24と、電源回路25と、A/D変換回路26とを有する。
入出力回路23は、一対の通信線2,3から得た電源電力をセンサ制御回路24および電源回路25に給電している。詳しくは、入出力回路23は、図示しない蓄電用コンデンサとダイオードにより蓄電回路を構成している。この蓄電用コンデンサは、ダイオードを通じて通信線2の電位が給電するための高電位である場合に充電される。そして、蓄電用コンデンサは、センサ制御回路24や電源回路25に所定の直流電源電圧を印加している。蓄電用コンデンサの正極端は、スレーブノード20の高電位側の電源線である通信線2に接続され、負極端はスレーブノード20の低電位側の電源線である通信線3に接続されている。
ここで、マスタノード10とスレーブノード20は一対の通信線2,3を介して差動通信を行う。例えば、スレーブノード20の端子20a,20bにおける電圧波形は、図3に示すように、給電フェーズにおける電圧波形と、通信フェーズにおける電圧波形とを有している。給電フェーズは、車体グランドを基準として、一対の通信線2,3を介してマスタノード10がスレーブノード20に直流電圧を供給するフェーズである。通信フェーズは、給電フェーズで供給される直流電圧の範囲内の所定電圧で、一対の通信線2,3の電圧を互いに逆位相となるようにパルス状に変化させることにより、マスタノード10とスレーブノード20との間で通信するフェーズである。この図3に示す電圧波形は、スレーブノード20の端子20a,20bにおける電圧波形であるが、実質的に入出力回路23の入力端子の電圧波形に相当する。
スレーブノード20の電源回路25は、給電フェーズにおいて、一対の通信線2,3を介して供給される直流電圧から、加速度センサ22に供給する直流電圧を作り出し蓄電する。そして、電源回路25は、加速度センサ22に対して駆動用の電源電圧を出力する。
そして、電源回路25は、加速度センサ22と、電源ライン27およびグランドライン28により接続されている。電源ライン27は、正極側であるスレーブIC21の出力端子21aと加速度センサ22の入力端子22aとを接続する基板上配線と、電源回路25の正極側の出力端子25aと正極側のスレーブIC21の出力端子21aとを接続するIC内配線とから構成される。グランドライン28は、負極側であるスレーブIC21の出力端子21bと加速度センサ22の入力端子22bとを接続する基板上配線と、電源回路25の負極側の出力端子25bと負極側のスレーブIC21の出力端子21bとを接続するIC内配線とから構成される。さらに、加速度センサ22と電源回路25との間のノイズを除去または低減するための容量素子として、コンデンサ29が加速度センサ22と並列に接続されている。コンデンサ29の正極端子29aおよび負極端子29bは、それぞれ電源ライン27およびグランドライン28に接続されている。
ここで、加速度センサ22は、検出した速度変化に応じて、給電された電圧を変化させて出力信号をA/D変換回路26に送信する。例えば、加速度センサ22の電源回路25から給電電圧が5[V]であって、検出した加速度が0[G]の場合には、中間電圧である2.5[V]の電圧をスレーブIC21のA/D変換回路26に出力する。また、検出した加速度が正の加速度の場合には、その加速度に応じた電圧、例えば、3.5[V]の電圧をスレーブIC21のA/D変換回路26に出力する。このように、加速度センサ22の出力電圧は、加速度センサ22が電源回路25からの給電電圧に応じた出力電圧となる。
センサ制御回路24は、マスタノード10の指令に応じて、A/D変換回路26によってA/D変換された加速度センサ22の出力信号を受信する。センサ制御回路24は、電源回路25が加速度センサ22に出力する給電電圧と加速度センサ22の出力信号とに基づいて、加速度センサ22により検出された加速度を演算する。例えば、電源回路25が加速度センサ22に出力する給電電圧が5[V]であって、加速度センサ22からの出力電圧が2.5[V]の場合には、センサ制御回路24は、加速度0[G]を判断する。そして、センサ制御回路24は、演算した加速度情報を、入出力回路23を通じて通信線2,3に送信している。
このような差動通信において、従来、一対の通信線2,3に同相の外部ノイズ40が印加された場合に、スレーブIC21の電源回路25が影響を受けると、加速度センサ22に安定した直流電圧を供給できない場合がある。この時、センサ制御回路24が電源回路25に対して加速度センサ22に供給するよう制御した電圧値と、加速度センサ22が実際に給電された電圧値に差異が生じる。加速度センサ22は、検出した速度変化に応じて供給された電圧を変化させる仕様であれば、同相の外部ノイズによって出力信号が変動することになる。そうすると、センサ制御回路24は、加速度センサ22が検出した速度変化とは異なる速度変化として認識することになる。
これに対して、コンデンサなどの容量素子を用いて外部ノイズをフィルタリングすることが考えられるが、十分に外部ノイズを除去または軽減することができない場合があった。さらには、コンデンサは、低コスト化およびスペースの小型化を阻む原因となるため、コンデンサを用いないことが望まれていた。そして、電源回路25と加速度センサ22を接続する2つの通信線、つまり電源ライン27およびグランドライン28のインピーダンスが異なることにより、同相であった外部ノイズの位相がずれることが一因であることが解明された。
ここで、スレーブIC21の出力端子21a,21bとそれぞれ接続された加速度センサ22の入力端子22a,22bの区間を第一の線路間S1とする。同様に、電源回路25の出力端子25a,25bとそれぞれ接続されたスレーブIC21の出力端子21a,21bの区間を第二の線路間S2とする。さらに、スレーブIC21の出力端子21a,21bとそれぞれ接続されたコンデンサ29の正極端子29aおよび負極端子29bの区間を第三の線路間S3とする。
本実施形態では、第一の線路間S1、第二の線路間S2、および第三の線路間S3のそれぞれにおける電源ライン27およびグランドライン28の線長さを等しく設定してある。これにより、上記線路間S1〜S3における電源ライン27およびグランドライン28のインピーダンスが等しくなる。従って、一対の通信線2,3に同相の外部ノイズ40が印加されても、電源回路25と加速度センサ22の間において、電源ライン27の位相とグランドライン28の位相がずれることを抑制でき、加速度センサ22への給電を安定化させることができる。その結果、センサ制御回路24が電源回路25に対して加速度センサ22に供給するよう制御した電圧値と、加速度センサ22が実際に給電された電圧値とに、差が生じないようにできる。つまり、センサ制御回路24が演算して得られる加速度は、加速度センサ22が検出した加速度に一致させることができる。
また、本実施形態では、線路間S1〜S3のいずれにおいて線長さを等しく設定したが、少なくとも一つの線路間について、線長さを等しくするだけでも効果を奏する。しかし、外部ノイズ40の位相がずれることを防止する観点からは、全ての線路間について線長さを等しくすることが好ましい。
<第二実施形態>
第二実施形態の構成について、図4を参照して説明する。図4は、第二実施形態のマスタノード10とスレーブノード120を示すブロック図である。
ここで、第二実施形態の構成は、主に、第一実施形態の加速度センサ22がスレーブIC21と別体であったのに対し、加速度センサ22がスレーブIC121と一体的に形成されている点が相違する。なお、一対の通信線2,3と、マスタノード10は、第一実施形態とそれぞれ同一であるため、詳細な説明を省略する。以下、相違点のみについて説明する。
ここで、電源回路25の出力端子25a,25bとそれぞれ接続された加速度センサ22の入力端子22a,22bの区間を第四の線路間S4とする。同様に、電源回路25の出力端子25a,25bとそれぞれ接続されたコンデンサ29お正極端子29aおよび負極端子29bの区間を第五の線路間S5とする。
本実施形態では、第四の線路間S4、および第五の線路間S5のそれぞれにおける電源ライン27およびグランドライン28の線長さを等しく設定してある。これにより、上記線路間S4,S5における電源ライン27およびグランドライン28のインピーダンスが等しくなる。従って、一対の通信線2,3に同相の外部ノイズ40が印加されても、電源回路25と加速度センサ22の間において、電源ライン27の位相とグランドライン28の位相がずれることを抑制でき、加速度センサ22への給電を安定化させることができる。その結果、センサ制御回路24が電源回路25に対して加速度センサ22に供給するよう制御した電圧値と、加速度センサ22が実際に給電された電圧値とに、差が生じないようにできる。つまり、センサ制御回路24が演算して得られる加速度は、加速度センサ22が検出した加速度に一致させることができる。
また、本実施形態では、線路間S4,S5のいずれにおいて線長さを等しく設定したが、少なくとも一つの線路間について、線長さを等しくするだけでも効果を奏する。しかし、外部ノイズ40の位相がずれることを防止する観点からは、両方の線路間について線長さを等しくすることが好ましい。
<第一、第二実施形態の変形態様>
上述した第一、第二の実施形態において、センサ素子を加速度センサ22とした。この他に、接触型センサや距離センサなどのセンサ素子としてもよい。この場合でも、差動通信において外部ノイズ40による影響を防止することができる。
また、電源ライン27およびグランドライン28のインピーダンスを等しく設定するために、それぞれの線長さを等しくした。この他に、通信線の形状や材質を変更することにより、両通信線のインピーダンスを等しく設定しても良い。このような構成では、例えば、回路の設計上、通信線を迂回させて、等しい長さにできない場合においてもインピーダンスを等しくでき、同様の効果を得られる。
さらに、マスタノード10とスレーブノード20,120とによる2線式の差動通信について説明した。しかし、多線式の差動通信であれば、同相の外部ノイズが種々のサーキットパターンにより位相がずれてセンサ素子の検出値などに影響する場合が考えられる。よって、本実施形態の他に、多線式の差動通信においても、スレーブノードのスレーブIC内で、線長さを等しくするなど、電源ラインおよびグランドラインのインピーダンスを等しく設定することで、同様の効果を得られる。
第一実施形態:差動通信装置を用いた制御装置1のブロック図である。 図1におけるマスタノード10とスレーブノード20を示すブロック図である。 スレーブノード20の端子20a,20bにおける電圧波形を示すグラフである。 第二実施形態:マスタノード10とスレーブノード120を示すブロック図である。
符号の説明
1、101:制御装置
2:通信線(VHライン)、 3:通信線(VLライン)、 4:バッテリ
5:マイコン(ECU)
10:マスタノード、 11:マスタIC(入出力回路を含む)、 12:制御回路
20、120:スレーブノード、 20a、20b:端子
21、121:スレーブIC、 21a、21b:出力端子
22:加速度センサ(センサ素子)、 22a、22b:入力端子
23:入出力回路、 24:センサ制御回路、
25:電源回路、 25a、25b:出力端子
26:A/D変換回路、 27:電源ライン、 28:グランドライン
29:容量素子(コンデンサ)、 29a、29b:端子
30:スレーブノード、 31:スレーブIC、 32:アクチュエータ
33:入出力回路、 34:アクチュエータ制御回路
40:外部ノイズ

Claims (3)

  1. マスタICと、
    一対の通信線により前記マスタICと差動通信するスレーブICであって、前記一対の通信線を介して前記マスタICから給電される電源回路を有するスレーブICと、
    前記電源回路と接続された電源ラインおよびグランドラインを介して前記スレーブICから給電され、前記スレーブICからの給電電圧に応じた出力電圧を前記スレーブICへ出力し、前記スレーブICと別体に形成されたセンサ素子と、
    を備える差動通信装置において、
    前記スレーブICの出力端子と前記センサ素子の入力端子との区間を第一の線路間とし、
    前記電源回路の出力端子と前記スレーブICの出力端子との区間を第二の線路間とし、
    前記第二の線路間に挿入される容量素子の端子と前記スレーブICの出力端子との区間を第三の線路間とし、
    前記第一から第三の線路間の少なくとも一つの線路間において、前記電源ラインおよび前記グランドラインのインピーダンスを等しく設定することを特徴とする差動通信装置。
  2. マスタICと、
    一対の通信線により前記マスタICと差動通信するスレーブICと、
    を備える差動通信装置において、
    前記スレーブICは、
    前記一対の通信線を介して前記マスタICと差動通信する入出力回路と、
    前記入出力回路を介して前記マスタICから給電される電源回路と、
    前記電源回路と接続された電源ラインおよびグランドラインを介して前記電源回路から給電され、前記電源回路からの給電電圧に応じた出力電圧を前記入出力回路へ出力するセンサ素子と、
    を備え、
    前記電源回路の出力端子と前記センサ素子の入力端子の区間を第四の線路間とし、
    前記第四の線路間に挿入される容量素子の端子と前記電源回路の出力端子との区間を第五の線路間とし、
    前記第四から第五の線路間の少なくとも一方の線路間において、前記電源ラインおよび前記グランドラインのインピーダンスを等しく設定することを特徴とする差動通信装置。
  3. 前記線路間における前記電源ラインおよび前記グランドラインの線長さを等しく設定することにより、前記線路間における前記インピーダンスを等しく設定することを特徴とする請求項1または2に記載の差動通信装置。
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