JP2010079231A - 上層膜形成組成物及び上層膜 - Google Patents

上層膜形成組成物及び上層膜 Download PDF

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Abstract

【課題】後退接触角が高くかつ前進接触角が低い、つまり、スキャン速度を上げることが可能な上層膜にもかかわらず、バブル欠陥が少ない上層膜を形成することが可能な上層膜形成組成物を提供する。
【解決手段】フォトレジスト膜の表面上に上層膜を形成するために用いられる上層膜形成組成物であって、(A)下記式(1)で示される繰り返し構造単位を有する重合体、(B)上記(A)以外の重合体であって、スルホン酸基を有する重合体および(C)溶剤を含有する上層膜形成組成物。

【選択図】なし

Description

本発明は、リソグラフィ微細化のために使用される液浸露光時に、フォトレジスト膜を保護するとともに、フォトレジスト膜の成分の溶出を抑えて投影露光装置のレンズを保護する上層膜および該上層膜を形成するのに有用な上層膜形成組成物に関する。
半導体素子等を製造するのに際しては、投影光学系を介して、フォトマスクとしてのレチクルのパターンをフォトレジストが塗布されたウェハ上の各ショット領域に転写するステッパー型、又はステップアンドスキャン方式の投影露光装置が使用されている。
半導体素子の製造においては、デバイスの高密度化のために、基板上に形成されるパターンの微細化が要求されている。この要求に応えるために露光装置の更なる高解像度化が望まれており、その高解像度化を実現するための手段の一つとして、基板上に液体の液浸領域を形成し、この液浸領域の液体を介して基板を露光する液浸露光法が案出されている(特許文献1参照)。
液浸露光法では、通常、フォトレジスト膜中の溶出物を抑えたり、フォトレジストの欠陥を防止したり、スキャン速度を上げる目的で液浸上層膜が用いられている(特許文献2参照)。
このような液浸上層膜を使った液浸露光を量産工程で適用するためには、スキャン速度を上げる必要がある。スキャン速度の促進は、フッ素系樹脂を添加して上層膜の後退接触角を上げることにより達成されることが知られている(特許文献3、4及び5参照)。しかしながら、従来までのフッ素系樹脂では、添加量を増やすと上層膜の後退接触角の上昇とともに、上層膜の前進接触角も大幅に上がる。一般的に、前進接触角が大きくなると、泡かみによる欠陥(バブル欠陥)が発生するという問題があった。図1は基板上に形成された微細なパターンを示す写真であり、バブル欠陥の様子を示している。
特開平11−176727号公報 特開2005−268382号公報 特開2005−250511号公報 特開2005−264131号公報 特開2007−322507号公報
本発明は、後退接触角が高くかつ前進接触角が低い、つまり、スキャン速度を上げることが可能な上層膜にもかかわらず、バブル欠陥が少ない上層膜を形成することが可能な上層膜形成組成物および該上層膜形成組成物より得られる上層膜を得ることを目的とする。
本発明者らは上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、(A)成分及び(B)成分をそれぞれ単独で使用した場合には上記課題を解決することはかなわないが、(A)特定の繰り返し構造単位を有する重合体、(B)上記(A)以外の重合体であって、スルホン酸基を有する重合体および(C)溶剤を含有する上層膜形成組成物によって、上記課題を達成することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、以下に示す上層膜形成組成物及び該上層膜形成組成物より得られる上層膜が提供される。
[1] フォトレジスト膜の表面上に上層膜を形成するために用いられる上層膜形成組成物であって、(A)下記一般式(1)で示される繰り返し構造単位を有する重合体、(B)上記(A)以外の重合体であって、スルホン酸基を有する重合体および(C)溶剤
を含有する上層膜形成組成物。
(式中、Rは水素、メチル基又はトリフルオロメチル基を示し、Rは炭素数2〜15の脂環式構造を有するアルキル基を表す。)
[2] 前記(A)成分と前記(B)成分の合計量を100質量部としたとき、前記(A)成分を20〜80質量部含有する上記[1]に記載の上層膜形成組成物。
[3] 上記一般式(1)で示される繰り返し単位が、下記一般式(2)で示される繰り返し単位である上記[1]または[2]に記載の上層膜形成組成物。
(式中、Rは一般式(1)のRと同一であり、Rは単結合又はメチレン、炭素数2〜6の直鎖状或いは分岐状のアルキレン基を表し、Rはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、または炭素数1〜4のフッ素化アルキル基を表し、nは1〜6の整数を表す。)
[4] 前記(B)成分が下記一般式(3−1)、(3−2)および(3−3)の少なくともいずれか1種を含む上記[1]〜[3]のいずれかに記載の上層膜形成組成物。
(前記一般式(3−1)、(3−2)及び(3−3)中、Rは水素、メチル基、またはトリフルオロメチル基を示し、R、R及びRは互いに独立に、単結合、メチレン、炭素数2〜6の直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基、または炭素数4〜12の脂環式のアルキレン基を示し、Rは少なくとも一つの水素原子がフッ素原子で置換された炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、または炭素数3〜10の脂環式のアルキル基を示す)
[5] 前記溶剤(C)が、炭素数4〜10のアルコールである溶剤(C−i)と炭素数4〜10のアルキル鎖を有するアルキルエーテルである溶剤(C−ii)から選ばれる少なくとも一種を含有する上記[1]〜[4]のいずれかに記載の上層膜形成組成物。
[6] 上記[1]〜[5]のいずれかに記載の上層膜形成組成物から得られる上層膜。
本発明の上層膜形成組成物は、露光光に対する十分な透過性を有し、フォトレジスト膜と殆どインターミキシングを起こすことなくフォトレジスト膜上に形成され、液浸露光時に、水などの媒体に極めて溶出し難く安定な被膜を維持し、高解像度のレジストパターンを形成しつつ、十分に高い後退接触角を有する上層膜を形成することができるという効果を奏するものである。このような上層膜形成組成物によって、スキャンスピードが高速(例えば、700mm/s)であってもバブル欠陥等の欠陥の発生を効果的に抑制することができる。
本発明の上層膜は、露光光に対する十分な透過性を有し、フォトレジスト膜と殆どインターミキシングを起こすことなくフォトレジスト膜上に形成され、液浸露光時に、水などの媒体に極めて溶出し難く安定な被膜を維持し、高解像度のレジストパターンを形成しつつ、十分に高い後退接触角を有する。
以下、本発明の実施の最良の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
[1]上層膜形成組成物:
本発明の上層膜形成組成物の一実施形態は、フォトレジスト膜の表面上に上層膜を形成するために用いられる上層膜形成組成物であって、(A)下記一般式(1)で示される繰り返し構造単位を有する重合体、(B)上記(A)以外の重合体であって、スルホン酸基を有する重合体および(C)溶剤を含むものである。
(式中、Rは水素、メチル基又はトリフルオロメチル基を示し、Rは炭素数2〜15の脂環式構造を有するアルキル基を表す。)
本実施形態の上層膜形成組成物は、上記一般式(1)で示される繰り返し単位が、下記一般式(2)で示される繰り返し単位であるのが好ましい。
(式中、Rは一般式(1)のRと同一であり、Rは単結合又はメチレン、炭素数2〜6の直鎖状或いは分岐状のアルキレン基を表し、Rはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、または炭素数1〜4のフッ素化アルキル基を表し、nは1〜6の整数を表す。)
上記上層膜形成組成物より形成される上層膜は、露光光に対する十分な透過性を有し、フォトレジスト膜と殆どインターミキシングを起こすことなくフォトレジスト膜上に形成され、液浸露光時に、水などの媒体に極めて溶出し難く安定な被膜を維持し、高解像度のレジストパターンを形成しつつ、十分に高い後退接触角を有するという利点がある。
本実施形態の上層膜形成組成物は、前記(A)成分と前記(B)成分の合計量を100質量部としたとき、前記(A)成分を20〜80質量部、より詳しくは、40〜60質量部含有するのが好ましい。(A)成分が20質量部未満の場合にはバブル欠陥が発生するおそれがある。また(A)成分が80質量部を超える場合にはバブル欠陥が発生するおそれがある。
本実施形態の上層膜形成組成物は、前記溶剤(C)が、炭素数4〜10のアルコールである溶剤(C−i)と炭素数4〜10のアルキル鎖を有するアルキルエーテルである溶剤(C−ii)から選ばれる少なくとも一種を含有するのが好ましい。
[1−1](A)成分:
本実施形態の上層膜形成組成物に含まれる(A)成分は、下記一般式(1)で示される繰り返し構造単位を有する重合体である。
上記一般式中、Rは水素、メチル基又はトリフルオロメチル基を示し、Rは炭素数2〜15の脂環式構造を有するアルキル基を表すものである。上記(A)成分は、高い撥水性を有するため、組成物中に(A)成分を含有することで、上層膜のスキャン速度を上げることができる。
一般式(1)で示される繰り返し単位を得るために用いられる単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸(1−シクロプロピル−4,4,4−トリフルオロ−3−トリフルオロメチル−3−ヒドロキシブチル)エステル、(メタ)アクリル酸(1−シクロブチル−4,4,4−トリフルオロ−3−トリフルオロメチル−3−ヒドロキシブチル)エステル、(メタ)アクリル酸(1−シクロペンチル−4,4,4−トリフルオロ−3−トリフルオロメチル−3−ヒドロキシブチル)エステル、(メタ)アクリル酸(1−シクロヘキシル−4,4,4−トリフルオロ−3−トリフルオロメチル−3−ヒドロキシブチル)エステル、(メタ)アクリル酸(1−シクロヘプチル−4,4,4−トリフルオロ−3−トリフルオロメチル−3−ヒドロキシブチル)エステル、(メタ)アクリル酸(1−シクロオクチル−4,4,4−トリフルオロ−3−トリフルオロメチル−3−ヒドロキシブチル)エステルなどを挙げることができる。
[1−2](B)成分:
本実施形態の上層膜形成組成物に含まれる(B)成分は、上記(A)以外の重合体であって、スルホン酸基を有する重合体である。上記(B)成分は、撥水性を有するために、スキャン速度を上げることができ、かつスルホン酸基を有するため、アルカリ現像液に可溶である。
本実施形態の上層膜形成組成物に含まれる(A)成分及び(B)成分は、その少なくとも一方が、それぞれ独立に、下記一般式(3−1)、(3−2)、及び(3−3)よりなる群から選択される少なくとも一種で表される繰り返し単位を含むことが好ましい。このような繰り返し単位を含むことによって、(A)成分及び/または(B)成分がアルカリ可溶性基を含有することになるため、本実施形態の上層膜形成組成物によって形成する上層膜の、現像液に対する溶解性が極めて良好になるという利点がある。
(前記一般式(3−1)、(3−2)及び(3−3)中、Rは水素、メチル基、またはトリフルオロメチル基を示し、R、R及びRは互いに独立に、単結合、メチレン、炭素数2〜6の直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基、または炭素数4〜12の脂環式のアルキレン基を示し、Rは少なくとも一つの水素原子がフッ素原子で置換された炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、または炭素数3〜10の脂環式のアルキル基を示す)
前記(B)成分が上記一般式(3−1)、(3−2)および(3−3)の少なくともいずれか1種を含むのが好ましい。
上記一般式(3−1)及び(3−3)中のR及びRは、単結合、メチレン、炭素数2〜6の直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基、または炭素数4〜12の脂環式のアルキレン基を示すものである。この炭素数2〜6の直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基、または炭素数4〜12の脂環式のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、1,3−プロピレン基または1,2−プロピレン基などのプロピレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、トリデカメチレン基、テトラデカメチレン基、ペンタデカメチレン基、ヘキサデカメチレン基、ヘプタデカメチレン基、オクタデカメチレン基、ノナデカメチレン基、1−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル1,3−プロピレン基、2−メチル−1,2−プロピレン基、1−メチル−1,4−ブチレン基、2−メチル−1,4−ブチレン基、メチリデン基、エチリデン基、プロピリデン基、または、2−プロピリデン基等の飽和鎖状炭化水素基、1,3−シクロブチレン基などのシクロブチレン基、1,3−シクロペンチレン基などのシクロペンチレン基、1,4−シクロヘキシレン基などのシクロヘキシレン基、1,5−シクロオクチレン基などのシクロオクチレン基等の炭素数3〜10のシクロアルキレン基などの単環式炭化水素環基、1,4−ノルボルニレン基若しくは2,5−ノルボルニレン基などのノルボルニレン基、1,5−アダマンチレン基、2,6−アダマンチレン基などのアダマンチレン基等の2〜4環式炭素数4〜30の炭化水素環基などの架橋環式炭化水素環基等を挙げることができる。なお、上記R及びRの炭素数2〜6の直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基、または炭素数4〜12の脂環式のアルキレン基の中でも、2,5−ノルボルニレン基を含む炭化水素基、1,2−エチレン基、プロピレン基が好ましい。
なお、R及びRが2価の脂肪族環状炭化水素基を含む場合には、ビストリフルオロメチル−ヒドロキシ−メチル基(−CF−C(OH)−CF基)と、上記2価の脂肪族環状炭化水素基との間にスペーサーとして炭素数1〜4のアルキレン基を配置することが好ましい。
上記一般式(3−1)及び(3−3)で表される繰り返し単位を得るために用いられる単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸(1,1,1−トリフルオロ−2−トリフルオロメチル−2−ヒドロキシ−3−プロピル)エステル、(メタ)アクリル酸(1,1,1−トリフルオロ−2−トリフルオロメチル−2−ヒドロキシ−4−ブチル)エステル、(メタ)アクリル酸(1,1,1−トリフルオロ−2−トリフルオロメチル−2−ヒドロキシ−5−ペンチル)エステル、(メタ)アクリル酸(1,1,1−トリフルオロ−2−トリフルオロメチル−2−ヒドロキシ−4−ペンチル)エステル、(メタ)アクリル酸2−{[5−(1’,1’,1’−トリフルオロ−2’−トリフルオロメチル−2’−ヒドロキシ)プロピル]ビシクロ[2.2.1]ヘプチル}エステル、(メタ)アクリル酸3−{[8−(1’,1’,1’−トリフルオロ−2’−トリフルオロメチル−2’−ヒドロキシ)プロピル]テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデシル}エステル等を挙げることができる。
上記一般式(3−2)中のRを「−A−B−」で表す場合、「A」の具体例としては、単結合、カルボニル基、カルボニルオキシ基、オキシカルボニル基などを挙げることができる。また、「B」の具体例としては、単結合、メチレン基、炭素数2〜12のアルキレン基などを挙げることができる。
「B」の具体例のうち、炭素数2〜20のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、1,3−プロピレン基若しくは1,2−プロピレン基などのプロピレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、トリデカメチレン基、テトラデカメチレン基、ペンタデカメチレン基、ヘキサデカメチレン基、ヘプタデカメチレン基、オクタデカメチレン基、ノナデカメチレン基、イコサレン基、1−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,2−プロピレン基、1−メチル−1,4−ブチレン基、2−メチル−1,4−ブチレン基、メチリデン基、エチリデン基、プロピリデン基、または、2−プロピリデン基等の飽和鎖状炭化水素基、フェニレン基、トリレン基等のアリレン基、1,3−シクロブチレン基などのシクロブチレン基、1,3−シクロペンチレン基などのシクロペンチレン基、1,4−シクロヘキシレン基などのシクロヘキシレン基、1,5−シクロオクチレン基などのシクロオクチレン基等の炭素数3〜10のシクロアルキレン基などの単環式炭化水素環基、1,4−ノルボルニレン基若しくは2,5−ノルボルニレン基などのノルボルニレン基、1,5−アダマンチレン基、2,6−アダマンチレン基などのアダマンチレン基等を挙げることができる。
上記一般式(3−2)で表される繰り返し単位を得るために用いられる単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−イルメタンカルボン酸、2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エンカルボン酸、4−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エンカルボン酸、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン−4−イルメタンカルボン酸、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−イルメタンカルボン酸等を挙げることができる。
上記一般式(3−3)中のRは、少なくとも一つの水素原子がフッ素原子で置換された炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、または炭素数3〜10の脂環式のアルキル基を示すものである。これらのアルキル基としては、例えば、モノフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、パーフルオロエチル基等を挙げることができ、これらの中でも、トリフルオロメチル基等が好ましい。
上記一般式(3−3)で表される繰り返し単位を得るために用いられる単量体としては、例えば、(((トリフルオロメチル)スルホニル)アミノ)エチル−1−メタクリレート、2−(((トリフルオロメチル)スルホニル)アミノ)エチル−1−アクリレート、下記式で表される化合物などを挙げることができる。
(A)成分が上記一般式(3−1)、(3−2)、及び(3−3)よりなる群から選択される少なくとも一種で表される繰り返し単位を含む場合、これらの繰り返し単位の合計量の割合は、(A)成分の全繰り返し単位に対して、50〜99モル%であることが好ましく、80〜95モル%であることが更に好ましい。上記割合が50モル%未満であると、十分な後退接触角を維持することができなくなるおそれがある。一方、上記割合が99モル%超であると、レジスト形状が悪化するおそれがある。
(B)成分が上記一般式(3−1)、(3−2)、及び(3−3)よりなる群から選択される少なくとも一種で表される繰り返し単位を含む場合、これらの繰り返し単位の合計量の割合は、(B)成分の全繰り返し単位に対して、30〜90モル%であることが好ましく、40〜80モル%であることが更に好ましい。上記割合が30モル%未満であると、(B)成分のアルカリ可溶性が極端に低下するおそれがあり、また、レジスト形状が悪化するおそれがある。一方、上記割合が90モル%超であると、十分な後退接触角を維持することができなくなるおそれがある。
本実施形態の上層膜形成組成物に含まれる(A)成分及び(B)成分には、樹脂の分子量、ガラス転移点、溶媒への溶解性などを制御する目的で、他のラジカル重合性単量体に由来する繰り返し単位(以下、「他の繰り返し単位」と記す場合がある)や、酸解離性基含有単量体に由来する構造単位を含有させることができる。
上記他の繰り返し単位を得るために用いられる単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシ−ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、2−メチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、2−エチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、2−プロピル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、1−メチル−1−シクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−エチル−1−シクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−プロピル−1−シクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−ブチル−1−シクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−メチル−1−シクロペンチル(メタ)アクリレート、1−エチル−1−シクロペンチル(メタ)アクリレート、1−プロピル−1−シクロペンチル(メタ)アクリレート、1−ブチル−1−シクロペンチル(メタ)アクリレート、1−アダマンチル−1−メチルエチル(メタ)アクリレート、1−ビシクロ[2.2.1]ヘプチル−1−メチルエチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル;
マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジエチルなどのジカルボン酸ジエステル;フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸アリールエステル;スチレン、α−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−メトキシスチレン等の芳香族ビニル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのニトリル基含有ラジカル重合性単量体;アクリルアミド、メタクリルアミドなどのアミド結合含有ラジカル重合性単量体;酢酸ビニルなどの脂肪酸ビニル類;塩化ビニル、塩化ビニリデンなどの塩素含有ラジカル重合性単量体;1,3−ブタジエン、イソプレン、1,4−ジメチルブタジエン等の共役ジオレフィン類が挙げられる。これらの中でも、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ニトリル基含有ラジカル重合性単量体、アミド結合含有ラジカル重合性単量体、水酸基含有(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましい。なお、これらの単量体は単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記他の繰り返し単位の割合は、この他の繰り返し単位を含有する(A)成分または(B)成分の全繰り返し単位に対して、50モル%以下であることが好ましく、40モル%以下であることが更に好ましい。上記割合が50モル%超であると、現像液として用いるアルカリ水溶液に対する溶解性が低くなるため、上層膜の除去が困難になり、現像後のレジスト上に残渣が生じるおそれがある。
[1−3:(A)成分及び(B)成分の製造方法]
(A)成分及び(B)成分の製造方法は、特に制限はなく、(A)成分は、例えば、適当な開始剤や連鎖移動剤の存在下、重合溶媒中で、対応する一以上のラジカル重合性単量体、即ち、一般式(1)で表される繰り返し単位を得るために用いられる単量体、及び、必要に応じて添加する一般式(3−1)、(3−2)、及び(3−3)よりなる群から選択される少なくとも一種で表される繰り返し単位を得るために用いられる単量体や他の繰り返し単位を得るために用いられる単量体(以下、これらの単量体を総称して「(A)成分を製造するために用いられる単量体」と記す場合がある)をラジカル重合する方法などを挙げることができる。また、(B)成分は、一般式(1)で表される繰り返し単位を得るために用いられる単量体に代えて、スルホン酸基を有する繰り返し単位を得るために用いられる単量体を用いる以外は、(A)成分の製造方法と同様に製造することができる。
開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロへキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド]、1−[(シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビスジメチルバレロニトリルなどのアゾ化合物;
ジ−tert−ブチルペルオキシド、tert−ブチルヒドロペルオキシド、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過硫酸カリウム、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルヒドローオキシド、ジクミルパーオキシドなどが挙げられる。これらの中でも、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルであることが好ましい。
連鎖移動剤としては、例えば、四塩化炭素、四臭化炭素等のハロゲン化合物、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコールなどのアルコール類;2−メチル−1−ブテン、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンなどのオレフィン類;エタンチオール、ブタンチオール、ドデカンチオール、メルカプトエタノール、メルカプトプロパノール、メルカプトプロピオン酸メチル、メルカプトプロピオン酸エチル、メルカプトプロピオン酸、チオグリコール酸、エチルジスルフィド、sec−ブチルジスルフィド、2−ヒドロキシエチルジスルフィド、チオサルチル酸、チオフェノール、チオクレゾール、ベンジルメルカプタン、フェネチルメルカプタンなどの含イオウ化合物;α−メチルスチレンダイマーなどが挙げられる。
(A)成分及び(B)成分を製造する際に用いられる重合溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの環状エーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどの多価アルコールのアルキルエーテル類;エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどの多価アルコールのアルキルエーテルアセテート類;
トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、ジアセトンアルコールなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチルなどのエステル類を挙げることができる。これらの中でも、環状エーテル類、多価アルコールのアルキルエーテル類、多価アルコールのアルキルエーテルアセテート類、ケトン類、エステル類などが好ましい。
ラジカル重合する方法としては、例えば、(A)成分を製造するために用いられる単量体、開始剤、連鎖移動剤、及び重合溶媒を反応槽に全て充填した後、重合を開始する重合法や、上記(A)成分及び(B)成分を製造するために用いられる単量体、開始剤、連鎖移動剤、及び重合溶媒のうち少なくとも一種を反応槽に充填した後、その他の成分を滴下して重合する重合法などが挙げられる。ラジカル重合の重合条件は、従来公知の条件で行うことができるが、例えば、50〜100℃で2〜10時間反応を行うことが好ましい。
(A)成分及び(B)成分の重量平均分子量(以下、「Mw」と記す場合がある)は、それぞれ、2,000〜100,000であることが好ましく、2,500〜50,000であることが更に好ましく、3,000〜20,000であることが特に好ましい。(A)成分及び(B)成分のMwが2,000未満であると、上層膜としての耐水性及び機械的特性が著しく低下するおそれがある。一方、100,000超であると、後述する溶剤に対する溶解性が著しく低下するおそれがある。また、(A)成分のMwと数平均分子量(以下、「Mn」と記す場合がある)との比(Mw/Mn)は、1〜5であることが好ましく、1〜3であることが更に好ましい。また、(B)成分のMwとMnとの比は、1〜5であることが好ましく、1〜3であることが更に好ましい。なお、本明細書において、「重量平均分子量」及び「数平均分子量」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)で測定したポリスチレン換算による値である。
なお、ラジカル重合によって得られる重合反応液中には、ハロゲン、金属等の不純物が少ないほど好ましい。不純物を少なくすることにより、本実施形態の上層膜形成組成物の塗布性、及び、上層膜の、アルカリ現像液に対する均一な溶解性が更に良好になる。(A)成分及び(B)成分の精製法としては、例えば、水洗、液々抽出等の化学的精製法や、これらの化学的精製法と限外ろ過、遠心分離等の物理的精製法との組み合わせ等を挙げることができる。
本実施形態の上層膜形成組成物は(A)成分及び(B)成分を含むことによって、水等の媒体(液浸液)に対して安定な上層膜(保護膜)を形成することが可能である。そのため、液浸露光に好適に用いることができる。また、レジストパターンを形成する際に使用する現像液に対して溶解し得る上層膜を形成することが可能である。ここで、「媒体(液浸液)に対して安定」とは、以下に示す[安定性評価試験]によって測定される膜厚の変化率が、初期膜厚の3%以内であることを意味するものとする。
[安定性評価試験]:
コータ/デベロッパ(1)(商品名:CLEAN TRACK ACT8、東京エレクトロン社製)を用い、8インチシリコンウエハ上に、上層膜形成組成物として(A)成分及び(B)成分を後述する溶剤に溶解させたものをスピンコートし、90℃、60秒の条件で予備焼成(PB)を行い、膜厚90nmの上層膜を形成する。この上層膜の膜厚を、光干渉式膜厚測定装置(商品名:ラムダエースVM−2010、大日本スクリーン製造社製)を用いて測定する。なお、このときの膜厚を初期膜厚という。次いで、上層膜が形成されたウエハの表面に、上記コータ/デベロッパ(1)のリンスノズルから超純水を60秒間吐出させた後、回転数4000rpmで15秒間振り切り、スピンドライする。その後、上層膜の膜厚を上記光干渉式膜厚測定装置にて再度測定し、初期膜厚に対する膜厚の変化比率を算出する。算出した変化比率が3%以内であれば「媒体(液浸液)に対して安定」と評価する。また、「現像液に対して溶解し得る」とは、現像液としてアルカリ性水溶液を用いた場合、レジストパターン上に上層膜の残渣がなく、上層膜が除去されることをいう。なお、残渣の有無は目視で行う。
このように本実施形態の上層膜形成組成物に含有される(A)成分及び(B)成分は、水などの媒体に対して殆ど溶解することがなく、かつ、放射線照射後の現像時に、現像液であるアルカリ性水溶液に溶解可能なアルカリ可溶性の樹脂である。
そして、本実施形態の上層膜形成組成物により形成される上層膜は、液浸露光時にフォトレジスト膜と、水などの媒体とが直接接触することを防ぎ、その媒体が浸透することによるフォトレジスト膜のリソグラフィ性能を劣化させ難く、かつ、フォトレジスト膜から溶出する成分によって投影露光装置のレンズが汚染されることを防止することができる。
本実施形態の上層膜形成組成物に含有される(A)成分と(B)成分との質量比の値((A)成分/(B)成分)は、0.3以上であることが好ましく、0.3〜15.0であることが更に好ましく、0.3〜9.0であることが特に好ましい。上記質量比の値が0.3未満であると、レジスト形状がT−topとなるおそれがある。なお、上記質量比の値は14.1超であると、十分に高い後退接触角を得ることが困難になるため、高速度のスキャンスピードに対応できなくなるおそれがある。
[1−4]溶剤(C):
本実施形態の上層膜形成組成物には、(A)成分及び(B)成分を溶解することを目的として溶剤(C)が添加される。この溶剤は、フォトレジスト膜上に塗布する際に、フォトレジスト膜とインターミキシングを発生する等の、リソグラフィ性能を劣化させることが殆どないものを使用することが好ましい。
上記溶剤としては、例えば、1価アルコール類、多価アルコール類、多価アルコールのアルキルエーテル類、多価アルコールのアルキルエーテルアセテート類、エーテル類、環状エーテル類、高級炭化水素類、芳香族炭化水素類、ケトン類、エステル類、水等を挙げることができる。
上記1価アルコール類としては、例えば、1−ブチルアルコール、2−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、tert−アミルアルコール、ネオペンチルアルコール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、3−メチル−3−ペンタノール、シクロペンタノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、2,3−ジメチル−2−ブタノール、3,3−ジメチル−1−ブタノール、3,3−ジメチル−2−ブタノール、2−ジエチル−1−ブタノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−メチル−2−ペンタノール、2−メチル−3−ペンタノール、3−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−2−ペンタノール、3−メチル−3−ペンタノール、4−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、4−メチル−3−ペンタノール、シクロヘキサノール等の炭素数4〜10の1価アルコールなどを挙げることができる。
上記多価アルコール類としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール等;多価アルコールのアルキルエーテル類としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなど;多価アルコールのアルキルエーテルアセテート類としては、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどを挙げることができる。
上記エーテル類としては、例えば、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ブチルメチルエーテル、ブチルエチルエーテル、ブチルプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソブチルエーテル、tert−ブチル−メチルエーテル、tert−ブチルエチルエーテル、tert−ブチルプロピルエーテル、ジ−tert−ブチルエーテル、ジペンチルエーテル、ジイソアミルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、シクロヘキシルメチルエーテル、シクロペンチルエチルエーテル、シクロヘキシルエチルエーテル、シクロペンチルプロピルエーテル、シクロペンチル−2−プロピルエーテル、シクロヘキシルプロピルエーテル、シクロヘキシル−2−プロピルエーテル、シクロペンチルブチルエーテル、シクロペンチル−tert−ブチルエーテル、シクロヘキシルブチルエーテル、シクロヘキシル−tert−ブチルエーテルなどを挙げることができる。環状エーテル類としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン等などを挙げることができる。
上記高級炭化水素類としては、例えば、デカン、ドデカン、ウンデカン等を挙げることができる。芳香族炭化水素類としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等を挙げることができる。ケトン類としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、ジアセトンアルコール等を挙げることができる。エステル類としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチルを挙げることができる。
これらの中でも、1価アルコール類、エーテル類、環状エーテル類、多価アルコールのアルキルエーテル類、多価アルコールのアルキルエーテルアセテート類、高級炭化水素類が好ましく、炭素数4〜10のアルコール、炭素数4〜10のアルキル鎖を有するアルキルエーテルが更に好ましい。これらは単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
炭素数4〜10のアルコールである溶剤(C−i)と炭素数4〜10のアルキル鎖を有するアルキルエーテルである溶剤(C−ii)から選ばれる少なくとも一種を含有するのが特に好ましい。
[1−5]添加剤:
また、本実施形態の上層膜形成組成物には、塗布性、消泡性、レベリング性などを向上させる目的で界面活性剤などを配合することもできる。
上記界面活性剤の市販品としては、例えば、全て商品名で、BM−1000、BM−1100(以上、BMケミー社製)、メガファックF142D、同F172、同F173、同F183(以上、大日本インキ化学工業社製)、フロラードFC−135、同FC−170C、同FC−430、同FC−431(以上、住友スリーエム社製)、サーフロンS−112、同S−113、同S−131、同S−141、同S−145(以上、旭硝子社製)、SH−28PA、同−190、同−193、SZ−6032、SF−8428(以上、東レダウコーニングシリコーン社製)、エマルゲンA−60、104P、306P(以上、花王社製)などのフッ素系界面活性剤を挙げることができる。これらの界面活性剤の配合量は、(A)成分及び(B)成分の合計量100質量部に対して、5質量部以下であることが好ましい。
[2]フォトレジストパターン形成方法:
次に、本発明のフォトレジストパターン形成方法の一実施形態について説明する。本実施形態のフォトレジストパターン形成方法は、基板上にフォトレジスト組成物を塗布してフォトレジスト膜を形成する工程(工程(1))と、上記フォトレジスト膜に、上述した本発明の上層膜形成組成物を塗布して上層膜を形成する工程(工程(2))と、この上層膜とレンズとの間に液浸媒体(液浸液ともいう)を配置し、上記液浸媒体と所定のパターンを有するマスクとを介して上記フォトレジスト膜及び上記上層膜に露光光を照射し、次いで現像することによってレジストパターンを得る工程(工程(3))と、を備えるものである。
このような工程を備えることにより、本実施形態のフォトレジストパターン形成方法は、露光波長、特に248nm(KrF)及び193nm(ArF)に対する十分な透過性を有し、フォトレジスト膜と殆どインターミキシングを起こすことなくフォトレジスト膜上に形成され、液浸露光時に、水などの媒体に極めて溶出し難く安定な被膜を維持し、高解像度のレジストパターンを形成可能でありつつ、十分に高い後退接触角を有する上層膜、即ち、通常のスキャンスピード(例えば、500mm/s)においてバブル欠陥やパターン不良欠陥の発生を効果的に抑制し、スキャンスピードが高速(例えば、700mm/s)であっても上記欠陥の発生を効果的に抑制することができる。
(工程(1))
まず、工程(1)は、基板上にフォトレジスト組成物を塗布してフォトレジスト膜を形成する工程である。上記基板としては、通常、シリコンウエハ、アルミニウムで被覆したシリコンウエハ等が用いられる。フォトレジスト膜の特性を最大限に引き出すため、予め、基板の表面に有機系または無機系の反射防止膜を形成しておくことも好ましい形態の一つである(例えば、特公平6−12452号公報等を参照)。
フォトレジスト膜を形成するためのフォトレジスト組成物は、その種類は特に制限されるものではなく、従来、フォトレジスト膜を形成するために用いられているフォトレジスト組成物の中から、レジストの使用目的に応じて適宜選択して使用することができる。但し、酸発生剤を含有する化学増幅型のレジスト材料(フォトレジスト組成物)、特に、ポジ型レジスト材料を用いることが好ましい。化学増幅型のポジ型レジスト材料としては、例えば、酸解離性基修飾アルカリ可溶性樹脂と、感放射線性酸発生剤とを必須成分として含有する感放射線性の樹脂組成物(フォトレジスト組成物)等を挙げることができる。このような構成の樹脂組成物は、フォトレジスト膜を形成した後、次のようにしてポジ型のレジストパターンを形成することができる。まず、放射線照射(即ち、露光)により酸発生剤から酸が発生し、その発生した酸の作用によって、酸解離性基修飾アルカリ可溶性樹脂から酸解離性基が解離し、酸性基(例えば、カルボキシル基)が露出し、露光部におけるアルカリ溶解性が高くなる。次に、その露光部を現像液、例えば、アルカリ現像液によって溶解、除去すると、ポジ型のレジストパターンを形成することができる。
本実施形態の上層膜形成組成物は、フォトレジスト膜の表面上に上層膜を形成するために用いられるものである。本実施形態の上層膜形成組成物によって上層膜を形成することができるフォトレジスト膜は、その種類には特に制限はないが、酸解離性基を含有する樹脂(X)と酸発生剤(Y)とを含有し、樹脂(X)が、酸解離性基を含む繰り返し単位を含有するものであって、この酸解離性基を含む繰り返し単位が、樹脂(X)の全繰り返し単位に対して、30〜60モル%含まれるフォトレジスト組成物によって形成されるものであることが好ましい。上記酸解離性基を含む繰り返し単位の含有率が30モル%未満であると、レジストとしての解像度が劣化するおそれがある。一方、60モル%超であると、上層膜剥離後のレジスト膜厚が極度に減少するおそれがある。
上記樹脂(X)としては、例えば、下記繰り返し単位(M−1)、下記繰り返し単位(M−2)、及び下記繰り返し単位(M−3)を含有する樹脂、下記繰り返し単位(M−1)、下記繰り返し単位(M−2)、及び下記繰り返し単位(M−4)を含有する樹脂、下記繰り返し単位(M−1)、下記繰り返し単位(M−3)、及び下記繰り返し単位(M−5)を含有する樹脂などを挙げることができる。
上記酸発生剤(Y)は、放射線照射(露光)により酸発生剤から酸が発生し、その発生した酸の作用によって、樹脂の酸性基(例えば、カルボキシル基)を保護していた酸解離性基が解離して、酸性基が露出するものである。
上記酸発生剤(Y)としては、例えば、トリフェニルスルホニウム・ノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニル・ジフェニルスルホニウム・ノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム・ノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2’−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウム2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2’−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2’−イル)−1,1−ジフルオロエタンスルホネートなどを挙げることができる。
フォトレジスト膜の表面上に上層膜を形成する方法は、具体的には、溶媒で全固形分濃度を0.2〜20質量%に調整した本実施形態の上層膜形成組成物を、孔径30nm程度のフィルターでろ過したものを、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の従来公知の塗布方法によってフォトレジスト膜の表面上に塗布する方法などが挙げられる。なお、フォトレジスト膜の表面上に塗布した後、溶媒を揮発させるために予備焼成(以下「PB」と記す場合がある)を行ってもよい。また、塗工液は上記方法によって自ら調製してもよいし、市販のレジスト溶液を使用してもよい。
(工程(2))
工程(2)は、フォトレジスト膜に、本発明の上層膜形成組成物を塗布して上層膜を形成する工程である。本工程は、上層膜形成組成物を塗布した後、焼成することが好ましい。このようにフォトレジスト膜上に上層膜を形成することによって、液浸液とフォトレジスト膜とが直接接触しなくなるため、液浸液がフォトレジスト膜に浸透することに起因してフォトレジスト膜のリソグラフィ性能が低下したり、フォトレジスト膜から液浸液に溶出した成分によって投影露光装置のレンズが汚染されたりすることが効果的に防止される。上層膜の形成方法は、フォトレジスト組成物に代えて本発明の上層膜形成組成物を用いること以外は、上記フォトレジスト膜の形成方法と同様の方法を採用することができる。
上層膜の厚さは、λ/4m(但し、λ:放射線の波長、m:保護膜の屈折率)の奇数倍にできる限り近づけることが好ましい。フォトレジスト膜の上側界面における反射抑制効果が大きくなるためである。
(工程(3))
工程(3)は、上層膜とレンズとの間に液浸媒体を配置し、この液浸媒体と所定のパターンを有するマスクとを介してフォトレジスト膜及び上層膜に露光光を照射し、次いで現像することによってレジストパターンを得る工程である。
液浸媒体としては、通常、空気より屈折率の高い液体を使用する。具体的には、水を用いることが好ましく、純水を用いることが更に好ましい。なお、必要に応じて液浸液のpHを調整してもよい。この液浸媒体を介在させた状態で、即ち、露光装置のレンズと上層膜との間に液浸媒体を満たした状態で、露光装置から放射線を照射し、所定のパターンを有するマスクを介して上層膜及びフォトレジスト膜を露光する。
この露光(液浸露光)の際に使用することができる放射線は、フォトレジスト膜や上層膜の種類に応じて適宜選択することができ、例えば、可視光線;g線、i線等の紫外線;エキシマレーザ等の遠紫外線;シンクロトロン放射線等のX線;電子線等の荷電粒子線等の各種放射線を用いることができる。これらの中でも、ArFエキシマレーザ(波長193nm)、KrFエキシマレーザ(波長248nm)が好ましい。また、露光光の照射条件、例えば放射線量は、フォトレジスト組成物及び/または上層膜形成組成物の配合組成、添加剤の種類等に応じて適宜設定することができる。
露光後、現像することによって、所望のフォトレジストパターンを得ることができる。本製造方法では、本発明の上層膜形成組成物によって上層膜を形成しているため、現像液によって現像中、現像後に洗浄を行う場合には洗浄中に容易に除去することができる。即ち、別途の剥離工程によって上層膜を除去する必要がない。
現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、アンモニア、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド類(例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドなど)、ピロール、ピペリジン、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノナン等のアルカリ性化合物を少なくとも一種溶解したアルカリ性水溶液を使用することが好ましい。これらの中でも、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド類の水溶液が好ましい。
現像液には、例えば、メタノール、エタノール等のアルコール類をはじめとする水溶性有機溶媒や、界面活性剤を適量添加することもできる。なお、アルカリ性水溶液を用いて現像した場合には、現像後に水洗することが好ましく、水洗後、乾燥してもよい。
なお、フォトレジスト膜の解像度、パターン形状、及び現像性等を向上させるために、露光後で現像前に焼成(PEB)を行うことが好ましい。焼成温度は、使用されるフォトレジスト組成物及び/または上層膜形成組成物の種類等によって適宜設定することができるが、30〜200℃であることが好ましく、50〜150℃であることが更に好ましい。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例、比較例中の「部」及び「%」は、特に断らない限り質量基準である。また、各種物性値の測定方法、及び諸特性の評価方法を以下に示す。
[重合体の評価]
(1)分子量(Mw、Mn)測定方法
樹脂(A−1)及び(B−1)〜(B−2)のMw及びMnは、東ソー社製の高速GPC装置(型式「HLC−8120」)に東ソー社製のGPCカラム(商品名「G2000HXL」;2本、「G3000HXL」;1本、「G4000HXL」;1本)を用い、流量1.0ml/分、溶出溶剤テトラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定した。
[合成例1]重合体(A−1)の合成
メタクリル酸(1−シクロヘキシル−4,4,4−トリフルオロ−3−トリフルオロメチル−3−ヒドロキシブチル)エステル20gと、2,2’−アゾビス−(2−メチルプロピオン酸メチル)0.54gを、メチルエチルケトン60gに予め溶解させた単量体溶液を準備し、30分間窒素パージした。窒素パージ後、フラスコ内をマグネティックスターラーで撹拌しながら80℃になるように加熱した。3時間反応を続け、30℃以下になるまで冷却することにより単独重合液を得た。
得られた単独重合液を除去し、分液漏斗に移し、メタノール56g、メチルエチルケトン14g、水3g、及びn−ヘキサン126gを分液漏斗に投入して分離精製を行い、下層液を回収した。回収した下層液を、メチルエチルケトンで希釈して100gとした後、再度分液漏斗に移した。回収した下層液に再度n−ヘキサンを加え、4−メチル−2−ペンタノールに置換して全量を250gに調整し、水250gを添加して分液精製を行った。上層液を回収し、再度4−メチル−2−ペンタノールに置換した。4−メチル−2−ペンタノールに置換した後の試料の固形分濃度は、その試料(樹脂溶液)0.3gをアルミ皿に載せ、140℃に加熱したホットプレート上で1時間加熱した後の残渣の質量から算出した。なお、算出した固形分濃度は、その後の樹脂の調製と収率計算に利用した。得られた樹脂溶液に含有されている重合体(A−1)のMwは8650、及びMw/Mnは1.49であり、収率は80%であった。
[合成例2]重合体(B−1)の合成
メタクリル酸(1,1,1−トリフルオロ−2−トリフルオロメチル−2−ヒドロキシ−4−ペンチル)エステル46.95g(85モル%)、と開始剤(2,2’−アゾビス−(2−メチルプロピオン酸メチル))6.91gをイソプロパノール100gに溶解させた単量体溶液を準備した。一方、温度計及び滴下漏斗を備えた500mlの三つ口フラスコにイソプロパノール50gを投入し、30分間窒素パージした。窒素パージの後、フラスコ内をマグネティックスターラーで攪拌しながら、80℃になるように加熱し、滴下漏斗を用い、予め準備しておいた単量体溶液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に1時間反応を続け、ビニルスルホン酸3.05g(15モル%)のイソプロパノール溶液10gを30分かけて滴下して、更に1時間反応を続けた。30℃以下になるまで冷却することにより重合液を得た。
上記重合液を150gになるまで濃縮し、その濃縮液にメタノール50gとn−ヘキサン600gを分液漏斗に投入し、分離精製を実施した。分離後下層を回収した。下層液をイソプロパノールで希釈して100gとして、再度分液漏斗に移し、メタノール50gとn−ヘキサン600gを分液漏斗に投入して、再度分離精製を実施し、分離後下層を回収した。回収した下層液を4−メチル−2−ペンタノールに置換し、全量を250gに調整し、水250gと分液精製を実施し、上層を回収、再度4−メチル−2−ペンタノールに置換した。溶剤置換後の試料の固形分濃度は、その樹脂溶液0.3gをアルミ皿にのせ、140℃に加熱したホットプレート上で1時間加熱した後の残渣の質量から算出し、その後の保護膜形成用組成物溶液の調製と収率計算に利用した。得られた共重合体のMw、Mw/Mn(分子量の分散度)、収率(質量%)、はそれぞれ、9,760、1.51、65%であり、メタクリル酸(1,1,1−トリフルオロ−2−トリフルオロメチル−2−ヒドロキシ−4−ペンチル)エステル、ビニルスルホン酸に由来する各繰り返し単位の含有率が95:5(モル%)の重合体(B−1)であった。
[合成例3]比較重合体(AR−1)の合成
2,2−アゾビス(2−メチルイソプロピオン酸メチル)25.0gをメチルエチルケトン25.0gに予め溶解させた混合溶液を準備した。一方、温度計及び滴下漏斗を備えた2000mlの三口フラスコに、メタクリル酸(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル)エステル104.6gとメタクリル酸(1,1,1−トリフルオロ−2−トリフルオロメチル−2−ヒドロキシ−4−ペンチル)エステル195.4gとメチルエチルケトン575.0gを投入し、30分間窒素パージした。窒素パージ後、フラスコ内をマグネティックスターラーで撹拌しながら80℃になるように加熱した。滴下漏斗を使用し、予め準備しておいた混合体溶液を5分かけて滴下し、360分間反応させた。その後、30℃以下に冷却して重合液を得た。
得られた重合液を600gに濃縮した後、分液漏斗に移した。この分液漏斗にメタノール193g、及びn−ヘキサン1542gを投入し、分離精製した。分離後、下層液を回収した。回収した下層液にメチルエチルケトン117g、及びn−ヘキサン1870gを投入し、分離精製した。分離後、下層液を回収した。更に回収した下層液にメタノール93g、メチルエチルケトン77g、及びn−ヘキサン1238gを投入し、分離精製した。分離後、下層液を回収した。回収した下層液を4−メチル−2−ペンタノールに置換し、この溶液を蒸留水にて洗浄し、再度、4−メチル−2−ペンタノールに置換して樹脂溶液とした。この樹脂溶液の固形分濃度は、樹脂溶液0.3gをアルミ皿に載せ、140℃に加熱したホットプレート上で1時間加熱した後の残渣の質量から算出した。
得られた樹脂溶液に含有されている比較重合体(AR−1)の、Mwは10,200、Mw/Mnは1.65であり、収率は65%であった。比較重合体(AR−1)に含有されるメタクリル酸(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル)エステルに由来する繰り返し単位、及びメタクリル酸(1,1,1−トリフルオロ−2−トリフルオロメチル−2−ヒドロキシ−4−ペンチル)エステルに由来する繰り返し単位の含有率は、39.5:60.5(モル%)であった。
[実施例1]
(A)成分として上記樹脂(A−1)100部、(B)成分として上記樹脂(B−1)10部、溶剤(C)として4−メチル−2−ペンタノール(以下、「C−1」)1270およびジイソアミルエーテル(以下、「C−2」)850部を混合し、2時間撹拌した後、孔径200nmのフィルターでろ過することにより、上層膜形成組成物(実施例1)を得た。
[比較例1〜3]
表1に示す成分を用いる以外は実施例1と同様の手法にて、比較例1〜3の上層膜形成組成物を得た。
[フォトレジスト組成物(α)および(β)の調製]:
フォトレジスト膜を形成するためのフォトレジスト組成物(α)〜(β)は、フォトレジスト組成物用樹脂(α−1)〜(α−3)、酸発生剤(C)、酸拡散制御剤(D)及び溶剤(E)を表1に示す配合量で混合して、その全固形分濃度を0.2〜20質量%に調整し、孔径30nmのフィルターでろ過することにより調製した。以下に、フォトレジスト組成物用樹脂(α−1)〜(α−3)の合成方法について説明する。
[合成例4]
まず、下記繰り返し単位(M−1)を構成するための化合物53.93g(50モル%)、下記繰り返し単位(M−2)を構成するための化合物35.38g(40モル%)、下記繰り返し単位(M−3)を構成するための化合物10.69g(10モル%)を2−ブタノン200gに溶解し、更にジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)5.58gを投入した単量体溶液を準備した。一方、温度計及び滴下漏斗を備えた500mlの三つ口フラスコに100gの2−ブタノンを投入し、30分窒素パージした。窒素パージの後、フラスコ内をマグネティックスターラーで攪拌しながら80℃になるように加熱した。滴下漏斗を用い、予め準備しておいた単量体溶液を3時間かけて滴下した。滴下開始時を重合開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合終了後、重合溶液は水冷により30℃以下に冷却した。冷却後、2000gのメタノールに投入し、析出した白色粉末をろ別した。ろ別された白色粉末を、400gのメタノールにてスラリー上で2度洗浄した。その後、ろ別し、50℃にて17時間乾燥し、白色粉末の共重合体を得た(74g、収率74%)。
得られた共重合体は、Mwが6900、Mw/Mnが1.70であり、13C−NMR分析の結果、繰り返し単位(M−1)、繰り返し単位(M−2)、及び繰り返し単位(M−3)の含有率が、53.0:37.2:9.8(モル%)の共重合体であり、酸解離性基を含む繰り返し単位の含有量は、全繰り返し単位に対して、37.2モル%であった。これをフォトレジスト組成物用樹脂(α−1)とした。
[合成例5]
まず、下記繰り返し単位(M−1)を構成するための化合物47.54g(46モル%)、下記繰り返し単位(M−2)を構成するための化合物12.53g(15モル%)、下記繰り返し単位(M−4)を構成するための化合物39.93g(39モル%)を2−ブタノン200gに溶解し、更に2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)4.08gを投入した単量体溶液を準備した。一方、温度計及び滴下漏斗を備えた1000mlの三つ口フラスコに100gの2−ブタノンを投入し、30分窒素パージした。窒素パージの後、フラスコ内をマグネティックスターラーで攪拌しながら80℃になるように加熱した。滴下漏斗を用い、予め準備しておいた単量体溶液を3時間かけて滴下した。滴下開始時を重合開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合終了後、重合溶液は水冷により30℃以下に冷却した。冷却後、2000gのメタノールに投入し、析出した白色粉末をろ別した。ろ別された白色粉末を、400gのメタノールにてスラリー上で2度洗浄した。その後、ろ別し、50℃にて17時間乾燥し、白色粉末の共重合体を得た(73g、収率73%)。
得られた共重合体は、Mwが5700、Mw/Mnが1.70であり、13C−NMR分析の結果、繰り返し単位(M−1)、繰り返し単位(M−2)、及びに繰り返し単位(M−4)の含有率が、51.4:14.6:34.0(モル%)の共重合体であり、酸解離性基を含む繰り返し単位の含有量は、全繰り返し単位に対して、48.6モル%であった。これをフォトレジスト組成物用樹脂(α−2)とした。
[合成例6]
まず、下記繰り返し単位(M−1)を構成するための化合物55.44g(50モル%)、繰り返し単位(M−5)を構成するための化合物33.57g(40モル%)、及び繰り返し単位(M−3)を構成するための化合物10.99g(10モル%)を、2−ブタノン200gに溶解し、更にジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)5.74gを投入した単量体溶液を準備し、100gの2−ブタノンを投入した500mlの三口フラスコを30分窒素パージした。窒素パージの後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱し、事前に準備した前記単量体溶液を滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合終了後、重合溶液は水冷することにより30℃以下に冷却し、2000gのメタノールへ投入し、析出した白色粉末をろ別した。ろ別された白色粉末を、400gのメタノールにてスラリー上で2度洗浄した。その後、ろ別し、50℃にて17時間乾燥し、白色粉末の共重合体を得た(72g、収率72%)。
この共重合体はMwが6400、Mw/Mn=1.67、13C−NMR分析の結果、繰り返し単位(M−1)、繰り返し単位(M−5)、及びに繰り返し単位(M−3)の含有率が52.2:38.1:9.7(モル%)の共重合体であり、酸解離性基を含む繰り返し単位の含有量は、全繰り返し単位に対して、38.1モル%であった。これをフォトレジスト組成物用樹脂(α−3)とした。
なお、このフォトレジスト組成物用樹脂(α−3)中の各単量体由来の低分子量成分の含有量は、このフォトレジスト組成物用樹脂(α−3)100質量%に対して、0.02質量%であった。
フォトレジスト組成物(α)および(β)に含有されるフォトレジスト組成物用樹脂(α−1)〜(α−3)以外の、表1に示す各成分について以下に示す。
[酸発生剤(C)]:
C−1:トリフェニルスルホニウム・ノナフルオロ−n−ブタンスルホネート
C−2:1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム・ノナフルオロ−n−ブタンスルホネート
C−3:トリフェニルスルホニウム2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2’−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート
C−4:1−(4−n−ブトキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウム2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2’−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート
[酸拡散制御剤(D)]:
D−1:R−(+)−(tert−ブトキシカルボニル)−2−ピペリジンメタノール
[溶剤(E)]:
E−1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
E−2:シクロヘキサノン
E−3:γ−ブチロラクトン
[評価]
実施例1および比較例1〜3の上層膜形成組成物について以下に示す各種評価を行った。評価結果を表2に示す。
(1)後退接触角
まず、8インチシリコンウエハ上に、感放射線性樹脂組成物(α)をスピンコートし、ホットプレート上で90℃、60秒PBを行い、膜厚120nmの塗膜(フォトレジスト膜)を形成した。その後、商品名「DSA−10」(KRUS社製)を使用して、速やかに、室温:23℃、湿度:45%、常圧の環境下で、次の手順により後退接触角を測定した。
商品名「DSA−10」(KRUS社製)のウェハステージ位置を調整し、この調整したステージ上に上記ウェハをセットする。次に、針に水を注入し、上記セットしたウェハ上に水滴を形成可能な初期位置に上記針の位置を微調整する。その後、この針から水を排出させて上記ウェハ上に25μLの水滴を形成し、一旦、この水滴から針を引き抜き、再び上記初期位置に針を引き下げて水滴内に配置する。続いて、10μL/minの速度で90秒間、針によって水滴を吸引すると同時に接触角を毎秒1回測定する(合計90回)。このうち、接触角の測定値が安定した時点から20秒間の接触角についての平均値を算出して前進接触角(°)とした。
(2)前進接触角
まず、8インチシリコンウエハ上に、感放射線性樹脂組成物(α)をスピンコートし、ホットプレート上で90℃、60秒PBを行い、膜厚120nmの塗膜(フォトレジスト膜)を形成した。その後、商品名「DSA−10」(KRUS社製)を使用して、速やかに、室温:23℃、湿度:45%、常圧の環境下で、次の手順により後退接触角を測定した。
商品名「DSA−10」(KRUS社製)のウェハステージ位置を調整し、この調整したステージ上に上記ウェハをセットする。次に、針に水を注入し、上記セットしたウェハ上に水滴を形成可能な初期位置に上記針の位置を微調整する。その後、この針から水を排出させて上記ウェハ上に25μLの水滴を形成し、一旦、この水滴から針を引き抜き、再び上記初期位置に針を引き下げて水滴内に配置する。続いて、10μL/minの速度で90秒間、針によって水滴を吐出すると同時に接触角を毎秒1回測定する(合計90回)。このうち、接触角の測定値が安定した時点から20秒間の接触角についての平均値を算出して前進接触角(°)とした。
(3)欠陥性能(バブル欠陥)
基板として、表面に膜厚77nmの下層反射防止膜(「ARC29A」、ブルワー・サイエンス社製)を形成した12インチシリコンウエハを用いた。なお、この下層反射防止膜の形成には、「CLEAN TRACK ACT12」(東京エレクトロン社製)を用いた。
前記基板上に、感放射線性樹脂組成物(β)を前記CLEAN TRACK ACT12にて、スピンコートした後にPB(115℃、60秒)膜厚120nmのフォトレジスト膜を得た。その後、フォトレジスト膜上に上層膜形成組成物溶液をスピンコートした後、PB(90℃、60秒)により膜厚90nmの塗膜(上層膜)を得た。次に、ArFエキシマレーザー液浸露光装置(「ASML AT1250i」、ASML社製)にてNA=0.85、σ/σ=0.96/0.76、Annularの条件で、マスクパターンを介して露光を行った。この際、レジスト(フォトレジスト膜)上面と液浸露光機レンズとの間には液浸溶媒として純水を配置した。その後、PB(115℃、60秒)で焼成した後、2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液により、23℃で60秒間現像し、水洗し、乾燥して、ポジ型のレジストパターンを形成した。このとき、線幅100nmのライン・アンド・スペースパターン(1L1S)を1対1の線幅に形成する露光量を最適露光量とし、この最適露光量を感度とした。なお、この測長には走査型電子顕微鏡(「S−9380」、日立ハイテクノロジーズ社製)を用いた。
その後、線幅100nmのライン・アンド・スペースパターン(1L1S)上の欠陥性能を、KLA−Tencor社製の「KLA2351」を用いて測定した。具体的には、「KLA2351」にて測定された欠陥を、走査型電子顕微鏡(「S−9380」、日立ハイテクノロジーズ社製)を用いて観察し、ArFエキシマレーザー液浸露光由来と予想されるバブル欠陥(water−mark欠陥)の1cmあたり数(欠陥密度)を測定して欠陥性能とした。欠陥がない場合を「○」、欠陥が存在する場合を「×」とした。
表2から明らかなように、実施例1の上層膜形成用組成物は、比較例1〜3の上層膜形成用組成物に比べて、欠陥の数が少ないフォトレジスト膜を形成することができることが確認できた。さらに、後退接触角が高いため、実施例1の上層膜形成用組成物から得られる上層膜では、スキャン速度を上げることが可能であることが確認できた。
本発明の上層膜形成用組成物は、液浸露光に好適に使用可能な上層膜を形成することができ、今後、更に微細化が進行すると予想される半導体デバイスの製造工程において極めて好適に用いることができる。
基板上に形成された微細なパターンを示す写真である。

Claims (6)

  1. フォトレジスト膜の表面上に上層膜を形成するために用いられる上層膜形成組成物であって、
    (A)下記一般式(1)で示される繰り返し構造単位を有する重合体、
    (B)上記(A)以外の重合体であって、スルホン酸基を有する重合体および
    (C)溶剤
    を含有する上層膜形成組成物。
    (式中、Rは水素、メチル基又はトリフルオロメチル基を示し、Rは炭素数2〜15の脂環式構造を有するアルキル基を表す。)
  2. 前記(A)成分と前記(B)成分の合計量を100質量部としたとき、前記(A)成分を20〜80質量部含有する請求項1に記載の上層膜形成組成物。
  3. 上記一般式(1)で示される繰り返し単位が、下記一般式(2)で示される繰り返し単位である請求項1または2に記載の上層膜形成組成物。
    (式中、Rは一般式(1)のRと同一であり、Rは単結合又はメチレン、炭素数2〜6の直鎖状或いは分岐状のアルキレン基を表し、Rはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、または炭素数1〜4のフッ素化アルキル基を表し、nは1〜6の整数を表す。)
  4. 前記(B)成分が下記一般式(3−1)、(3−2)および(3−3)の少なくともいずれか1種を含む請求項1〜3のいずれか一項に記載の上層膜形成組成物。
    (前記一般式(3−1)、(3−2)及び(3−3)中、Rは水素、メチル基、またはトリフルオロメチル基を示し、R、R及びRは互いに独立に、単結合、メチレン、炭素数2〜6の直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基、または炭素数4〜12の脂環式のアルキレン基を示し、Rは少なくとも一つの水素原子がフッ素原子で置換された炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、または炭素数3〜10の脂環式のアルキル基を示す)
  5. 前記溶剤(C)が、炭素数4〜10のアルコールである溶剤(C−i)と炭素数4〜10のアルキル鎖を有するアルキルエーテルである溶剤(C−ii)から選ばれる少なくとも一種を含有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の上層膜形成組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の上層膜形成組成物から得られる上層膜。
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