JP2010078928A - アース電極部を有するディスプレイ用光学フィルタの製造方法 - Google Patents

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頼信 石井
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Abstract

【課題】ディスプレイに装着し易く且つ接地し易いアース電極を精度良く且つ容易に製造することができるディスプレイ用光学フィルタの製造方法を提供する。
【解決手段】パターン状の電磁波シールド層を有する透明基材上に、紫外線硬化型樹脂組成物を含む未硬化の機能性層を形成する工程と、
前記電磁波シールド層のアース電極部上に形成された未硬化の機能性層を非露光部として、前記未硬化の機能性層に紫外線レーザー光を移動させながら照射して露光部を光硬化させ、非露光部を溶剤により除去し、前記電磁波シールド層の一部を露出させる工程と、
を有することを特徴とするアース電極部を有するディスプレイ用光学フィルタの製造方法。
【選択図】図5

Description

本発明は、プラズマディスプレイパネル(PDP)、ブラウン管(CRT)ディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機EL(電界発光)ディスプレイ、表面電界型ディスプレイ(SED)を含む電界放出型ディスプレイ(FED)等の各種ディスプレイに対して反射防止、近赤外線遮断、電磁波遮蔽等の各種機能を有する光学フィルタの製造方法に関する。
液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ(PDP)、ELディスプレイ等のフラットパネルディスプレイ、及びCRTディスプレイは、近年、大画面表示が主流となり、次世代の大画面表示デバイスとしてPDPが一般的になってきている。しかしながら、このPDPでは画像表示のため発光部に高周波パルス放電を行っているため、不要な電磁波の輻射や赤外線リモコン等の誤動作の原因ともなる赤外線の輻射の恐れがある。
このため、PDPなどのディスプレイに用いられるフィルタとして、透明基材上に電磁波シールド層が形成されたものなどが知られている。電磁波シールド層には、例えば、(1)金属銀を含む透明導電薄膜、(2)金属線又は導電性繊維を網状にした導電メッシュ、(3)銅箔等の金属箔に開口部を設けたメッシュ状の導電層、(4)導電性インクをメッシュ状に印刷した導電層などが用いられる。なかでも、開口部により高い光透過性が得られることから(2)〜(4)のメッシュ状の導電層が好適に用いられている。導電性のメッシュの部分によって電磁波がシールドされ、開口部によって光の透過が確保される。
さらに、従来のディスプレイ用光学フィルタには、耐傷付き性を付与するためのハードコート層、蛍光灯などの外部光源から照射された光線の反射を抑制して視認性を向上させるための反射防止層、さらに、赤外線を遮蔽するために近赤外線遮蔽層などの機能性層を積層して用いられる。
このようなディスプレイ用光学フィルタを作製するには、電磁波シールド層が形成された透明基材上に、機能性層を塗工によって形成する方法が用いられている。このような塗工方法によれば、各機能性層を別途作製して貼り合わせる方法に比べて、生産性の向上及びコストの低減が図れる。
ディスプレイ用光学フィルタでは、電磁波シールド性を良好なものとするために、電磁波シールド層をPDP本体に接地(アース)する必要がある。したがって、機能性層の一部を除去して、電磁波シールド層の一部をアース用電極部として露出させる必要がある。しかしながら、上記のように塗工によって各機能性層を形成すると、電磁波シールド層が露出しない状態となるためアース用電極部を得ることができないとの問題がある。また、機能性層は非常に薄膜であるため、塗工範囲を調整することにより電磁波シールド層を精度よく露出させるのも困難であった。
そこで、特許文献1では、表面に、メッシュ状金属層及びその周囲の枠状金属層からなる導電層が設けられた透明基材の当該導電層全表面に、紫外線硬化性樹脂組成物を含む未硬化の機能性層を形成し、透明基材の導電層が形成されていない側の表面に紫外線を照射し、枠状金属層の上に設けられた未硬化の機能性層を溶剤により除去してアース用電極部として枠状金属層を露出させる工程を含むディスプレイ用光学フィルタの製造方法が開示されている。
前記方法では透明基材の裏面から紫外線を照射しているが、特許文献1では、さらに、透明基材の表面から紫外線を照射する方法も開示されている。具体的には、メッシュ状金属層の全表面に、紫外線硬化性樹脂組成物を含む未硬化の機能性層を形成し、機能性層の上から金属層の外縁の枠状領域に紫外線が当たらないようにフォトマスクを介して紫外線を照射し、その金属層の枠状領域上に設けられた未硬化の機能性層を溶剤により除去して、枠状領域をアース用電極部として露出させる工程を含むディスプレイ用光学フィルタの製造方法が開示されている。
特開2007−328286号公報
特許文献1で開示された方法によれば、未硬化の機能性層に、枠状金属導電層又はフォトマスクを利用して部分的に紫外線照射することにより、精度良く且つ効率良く、電磁波シールド層の一部をアース用電極部を露出させることが可能となる。しかしながら、ディスプレイ用光学フィルタの製造方法には、さらなる生産性の向上が望まれている。
したがって、本発明は、ディスプレイに装着し易く且つ接地し易いアース用電極部を精度良く且つ容易に露出させることが可能なアース用電極部を有するディスプレイ用光学フィルタの製造方法を提供する。
本発明は、
透明基材上に形成されたパターン状の電磁波シールド層上に、紫外線硬化型樹脂組成物を含む未硬化の機能性層を形成する工程と、
未硬化の機能性層の一部を非露光部として、未硬化の機能性層上に紫外線レーザー光を走査して露光し、露光部を硬化させた後、非露光部を溶剤により除去することにより、前記電磁波シールド層の一部を露出させてアース用電極部を得る工程と、
を有することを特徴とするアース用領域が露出した電磁波シールド層を有するディスプレイ用光学フィルタの製造方法により上記課題を解決する。
本発明の方法では、LDI(Laser Direct Imaging)工法を用いることにより、機能性層の露光部位を容易に設計することができ、高い精度で露光することができる。また、フォトマスクの使用や枠状金属導電層を設ける必要もないことから、機能性層の露光部位の設計変更も容易であり、電磁波シールド層の設計も自由に行うことができる。したがって、本願発明によれば、ディスプレイに装着し易く且つ接地し易いアース用電極部を精度良く且つ容易に露出させることが可能なディスプレイ用光学フィルタの製造方法を提供することが可能となる。
図1に本発明のアース電極部付きディスプレイ用光学フィルタの製造方法の1例を説明するための図を示す。
本発明の方法では、まず、透明基材101上に形成されたパターン状の電磁波シールド層102上に紫外線硬化型樹脂組成物を含む未硬化の機能性層103を形成する工程を実施する。
次に、前記未硬化の機能性層103の一部を非露光部として、前記未硬化の機能性層103上に紫外線レーザー光を走査して露光し、露光部を光硬化させた後、非露光部を溶剤により除去することにより、電磁波シールド層102の一部を露出させてアース用電極部102Bを得る工程を実施する。
未硬化の機能性層に紫外線レーザー光を照射する部位は、電磁波シールド層のアース用電極部上が非露光部となるように決定すればよい。ここで本発明の方法により得られる光学フィルタの上面図を図2(A)に示し、図2(A)に示すディスプレイ用光学フィルタの線A−A’間における断面図を図2(B)に示す。矩形状の透明基材101の一方の面全体上に形成されたパターン状の電磁波シールド層102のうち、アース用電極部102Bはパターン状の電磁波シールド層102の周縁部の少なくとも一部、好ましくは周縁部全体である。このようなアース用電極部102Bを、機能性層104により被覆させずに露出させることにより、ディスプレイ本体に容易に接地することができる。したがって、パターン状の電磁波シールド層の周縁部を除く中央部上に紫外線硬化型樹脂組成物を硬化させた機能性層104が形成される。
本発明では、未硬化の機能性層のうち、パターン状の電磁波シールド層のアース用電極部上の領域を非露光部として、未硬化の機能性層上に紫外線レーザー光を露光走査させる。
例えば、矩形状の透明基材の全面上に形成された未硬化の機能性層に紫外線レーザー光を照射する場合、図3の未硬化の機能性層の上面図に示すように、未硬化の機能性層の周縁部103bの少なくとも一部を非露光部として紫外線レーザー光を露光走査させるのが好ましい。特に、未硬化の機能性層の周縁部103bの全体を非露光部とし、未硬化の機能性層の周縁部を除く中央部を露光部103aとして、紫外線レーザー光を露光走査させるのが好ましい。
また、本発明では、長尺状の透明基材の一方の面全体上に形成されたパターン状の電磁波シールド層上に、未硬化の機能性層を形成し、この未硬化の機能性層の一部を非露光部とし、未硬化の機能性層上に紫外線レーザー光を走査して露光することもできる。
このような長尺状の透明基材上に形成された未硬化の機能性層の上面図を図4に示す。未硬化の機能性層において、その長さ方向に所定の大きさで区切られた複数の矩形状単位領域(図4において破線部と未硬化の機能性層の側端部で囲まれた領域S1、S2、…Sn)を連続的に設定し、矩形状単位領域内の周縁部の少なくとも一部を非露光部103bとして、未硬化の機能性層上に紫外線レーザー光を露光走査させることもできる。特に、矩形状単位領域内の周縁部103bの全体を非露光部とし、矩形状単位領域内の周縁部を除く中央部を露光部103aとして、紫外線レーザー光を露光走査させるのが好ましい。製造工程終了後に、矩形状単位領域ごとに裁断することにより、図2に示す矩形状のディスプレイ用光学フィルタを得ることができる。
矩形状単位領域の大きさは、後工程で透明基材を裁断した際に得られる光学フィルムが所望の大きさを有するように決定すればよい。
本発明において、紫外線レーザー光は線状又は矩形状に成形し、このような紫外線レーザー光を未硬化の機能性層上に露光走査させるのが好ましい。これにより、未硬化の機能性層の広い範囲を露光することができる。
特に、複数の紫外線レーザー光を重ね合わせて線状又は矩形状に成形し、このような紫外線レーザー光を移動させながら未硬化の機能性層を照射するのが好ましい。これにより、未硬化の機能性層のより広い範囲を露光することができる。
このように紫外線レーザー光を線状又は矩形状に成形するには、シリンドリカルレンズ、回転多面鏡などを用いて行うことができる。なかでも、回転多面鏡を用いるのが好ましい。
例えば、図5に示すように、紫外線レーザー発振器110から発振された紫外線レーザー光を、スキャナモーター(図示せず)により回転駆動されている回転多面鏡(ポリゴンミラー)120によって偏向し、fθレンズ系である走査レンズ130を通過させ、反射鏡140に入射させ、未硬化の機能性層103の所望の位置上に線状に集光させて方向aに向けて走査することにより、未硬化の機能性層103を露光することができる。このように、未硬化の機能性層103上に線状の紫外線レーザー光を走査させることにより、未硬化の機能性層103上の破線で示した範囲内を容易に露光することができる。
回転多面鏡は、高速回転されることにより様々な方向へ紫外線レーザー光を偏向することができるものであり、角柱状のポリゴンミラー、角錐状の多面鏡や、板状の鏡(表と裏で2つの鏡面を有する)等を用いることができる。また、複数のレーザー光源及びポリゴンミラーを用いることもできる。紫外線レーザー光を未硬化の機能性層上に集光する反射鏡は、凹面鏡の他、複数の平面鏡を組み合わせて用いることもできる。
また、線状又は矩形状に紫外線レーザー光を成形する場合、線状又は矩形状に成形され
た紫外線レーザー光の長辺方向に対して直行する方向に透明基材を移動させるのが好ましい。これにより、未硬化の機能性層の広い範囲を効率的に露光することができる。
紫外線レーザー光の露光光源としては、カーボンアーク灯、水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ、蛍光ランプ、タングステンランプ、ハロゲンランプ、及び、HeNeレーザー、アルゴンイオンレーザー、YAGレーザー、HeCdレーザー、エキシマレーザー、半導体レーザー、ルビーレーザー等のレーザー光源が挙げられる。特に、主波長が300〜400nm、特に330〜385nm、最も340〜375nmのアルゴンイオンレーザーであるのが好ましい。レーザー露光装置として、例えば、オルボテック社製 DP−100等が用いられる。
紫外線レーザー光の走査露光条件としては、レーザーの出力光強度を0.01〜5Wとするのが好ましい。発振波長は300〜400nmとするのが好ましい。走査速度は50〜500m/秒、特に100〜400m/秒とするのが好ましい。また、紫外線レーザー光のエネルギー密度は、50〜800mJ/cm2、特に100〜700mJ/cm2とするのが好ましい。
紫外線レーザー光を照射する際、紫外線レーザー光に対して相対的(図5における矢印aとは逆方向)に透明基材を移動させるのが好ましく、特に線状又は矩形状に成形された紫外線レーザー光の長辺方向に対して直行する方向に透明基材を移動させるのが好ましい。透明基材の移動速度は、1〜10m/分、特に1〜5m/分とするのが好ましい。
上述した紫外線レーザー光が照射される未硬化の機能性層は、紫外線硬化型樹脂組成物をパターン状の電磁波シールド層を有する透明基材上に塗工することにより形成される。紫外線硬化型樹脂組成物を電磁波シールド層上に塗工するには、例えば、グラビアコーター、ロールコーター(サイズプレス、ゲートロールコーター等)、バーコーター、エアナイフコーター、ブレードコーター、ディッピング、バーコーター、ブレードコーター、ナイフコーター、リバースロールコーター、グラビアロールコーター、スクイズコーター、カーテンコーター、スプレーコーター、ダイコーターなどの塗工手段を用いて行うことができる。
上述した紫外線硬化型樹脂組成物の塗工層上に紫外線レーザー光を照射する前に、未硬化の機能性層を乾燥させるのが好ましい。乾燥は、未硬化の機能性層を、70〜130℃、特に75〜125℃で、5秒〜15分間、特に5〜15分間、加熱することにより行うのが好ましい。
本発明の方法では、上述の通り、未硬化の機能性層に紫外線レーザー光を照射して露光部を光硬化させた後、非露光部を溶剤により除去(現像)する。
溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルエチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、トルエン、キシレン等の芳香族類、メタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類を用いることができる。アセトン、メチルエチルケトン、酢酸メチル、酢酸エチルが好ましい。
溶剤により機能性層の非露光部を除去するには、溶剤のスプレー噴霧、溶剤への浸漬、或いは噴霧又は浸漬させた状態でスポンジ等により擦る手段を用いて行うことができる。
以下に、本発明の方法に使用されるディスプレイ用光学フィルタの各材料について説明する。
(機能性層)
本発明において、機能性層としては、紫外線硬化性樹脂を含む何らかの機能を示す層であればどのようなものでも良い。機能性層としては、近赤外線吸収層、ハードコート層、又は反射防止層などが挙げられる。ハードコート層は一般的に硬度が高く、アース電極の形成が特に困難であり、したがって本願発明による効果を最も高く発揮できることから、機能性層はハードコート層であるのが最も好ましい。
なお、本発明において、ハードコート層とは、JIS5600−5−4(1999)で規定される鉛筆硬度試験でH以上の硬度を有するものをいう。
機能性層を形成するために使用される紫外線硬化型樹脂組成物は、紫外線硬化性樹脂のモノマー及び/又はオリゴマーと、光重合開始剤を含む。
紫外線硬化性樹脂(モノマー、オリゴマー)としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルポリエトキシ(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェニルオキシエチル(メタ)アクリレート、トリシクロデカンモノ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、N−ビニルカプロラクタム、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、o−フェニルフェニルオキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチレングリコールアクリレート、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、ベヘニルアクリレート、イソボロニルアクリレート、2−アクリロイルオキシエチルサクシネート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、イソステアリルアクリレート、ラウリルアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジプロポキシジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールグリコールジアクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート、プロポキシ化ビスフェノールAジアクリレート、1,10−デカンジオールジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、エトキシ化2−メチル−1,3−プロパンジオールジアクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピルメタクリレート、プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリス〔(メタ)アクリロキシエチル〕イソシアヌレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、プロポキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等の(メタ)アクリレートモノマー類;ポリオール化合物(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、トリメチロールプロパン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,4−ジメチロールシクロヘキサン、ビスフェノールAポリエトキシジオール、ポリテトラメチレングリコール等のポリオール類、前記ポリオール類とコハク酸、マレイン酸、イタコン酸、アジピン酸、水添ダイマー酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の多塩基酸又はこれらの酸無水物類との反応物であるポリエステルポリオール類、前記ポリオール類とε−カプロラクトンとの反応物であるポリカプロラクトンポリオール類、前記ポリオール類と前記多塩基酸又はこれらの酸無水物類のε−カプロラクトンとの反応物、ポリカーボネートポリオール、ポリマーポリオール等)と有機ポリイソシアネート(例えば、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジシクロペンタニルジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4’−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,2’−4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等)と水酸基含有(メタ)アクリレート(例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキサン−1,4−ジメチロールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート等)の反応物であるポリウレタン(メタ)アクリレート、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応物であるビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレートオリゴマー類等を挙げることができる。これら化合物は1種又は2種以上、混合して使用することができる。これらの紫外線硬化性樹脂を、熱重合開始剤とともに用いて熱硬化性樹脂として使用してもよい。
上記の紫外線硬化性樹脂(モノマー、オリゴマー)のうち、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の硬質の多官能モノマーを主に使用することが好ましい。
紫外線硬化型樹脂組成物に使用される光重合開始剤としては、紫外線硬化性樹脂の性質に適した任意の化合物を使用することができる。例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルホリノプロパン−1などのアセトフェノン系、ベンジルジメチルケタールなどのベンゾイン系、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系、イソプロピルチオキサントン、2−4−ジエチルチオキサントンなどのチオキサントン系、その他特殊なものとしては、メチルフェニルグリオキシレートなどが使用できる。特に好ましくは、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルホリノプロパン−1、ベンゾフェノン等が挙げられる。これら光重合開始剤は、必要に応じて、4−ジメチルアミノ安息香酸のごとき安息香酸系叉は、第3級アミン系などの公知慣用の光重合促進剤の1種または2種以上を任意の割合で混合して使用することができる。また、光重合開始剤のみの1種または2種以上の混合で使用することができる。特に1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティケミカルズ社製、イルガキュア(登録商標)184)が好ましい。
光重合開始剤の含有量は、紫外線硬化型樹脂組成物に対して一般に0.1〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%である。
紫外線硬化型樹脂組成物は、さらにシリコーンオイルを含有するのが好ましい。これにより塗工性を向上させることが可能となる。前記シリコーンオイルとしては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、及びメチルハイドロジェンシリコーンオイルなどが好ましく挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
機能性層としてハードコート層を形成する場合には、紫外線硬化型樹脂組成物は紫外線硬化型樹脂のみを含んでいてもよいが、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、老化防止剤、塗料加工助剤、着色剤などの他の成分をさらに含んでいても良い。
紫外線硬化型樹脂組成物は、25℃において3〜35mPa・s、特に10〜20mPa・sの粘度を有するのが好ましい。これにより、表面平滑性に優れる機能性層を得ることができる。また、紫外線硬化型樹脂組成物の固形分濃度は、1〜70質量%、特に20〜60質量%とするのが好ましい。
紫外線硬化型樹脂組成物の粘度は、有機溶剤を用いて調整することができる。有機溶剤としては、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、アルコール系溶剤、セロソルブ系溶剤、石油系溶剤などが挙げられる。これらは、一種単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。
機能性層としてハードコート層を形成する場合、ハードコート層の厚さは、通常は1〜50μm、好ましくは5〜40μm、特に好ましくは5〜35μmである。
(透明基材)
本発明の方法では、透明基材は、長尺状のものを使用することもでき、また枚葉化されたものを使用することもできる。製造工程の効率化の観点から、パターン状の電磁波シールド層が形成された、長尺状の透明基材を用いて未硬化の機能性層の露光及び現像まで行って光学フィルタを得、これを矩形状に裁断するのが好ましい。このような場合、ロール・ツー・ロール(Roll to Roll)方式を用いて行うのが好ましい。
本発明の方法に使用される透明基材としては、透明度及び可とう性を備え、その後の処理に耐えるものであれば特に制限はない。透明基材の材質としては、例えば、ガラス、ポリエステル(例、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート)、アクリル樹脂(例、ポリメチルメタクリレート(PMMA))、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン、セルローストリアセテート、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、金属イオン架橋エチレン−メタクリル酸共重合体、ポリウレタン、セロファン等を挙げることができる、これらの中で、加工処理(加熱、溶剤、折り曲げ)による劣化が少なく、透明性の高い材料であるPET、PC、PMMAが好ましい。なかでも、安価であり優れた耐久性を有することから、PETであるのが好ましい。透明基材は、これらの材質からなるシート、フィルム、または板として用いられる。また、透明基材は紫外線吸収剤などを含んでいてもよい。
前記透明基材の厚さは、特に制限されないが、6〜250μm、特に6〜150μm程度であるのが好ましい。
(電磁波シールド層)
透明基材上に形成されるパターン状の電磁波シールド層は、金属を含み導電性を有する。例えば、(1)銅などの金属からなるもの、(2)バインダ樹脂中に導電性粒子を分散させたもの、等を挙げることができる。
前記(1)金属からなる電磁波シールド層において、前記金属としては、銅、ステンレス、アルミニウム、ニッケル、鉄、真鍮、或いはこれらの合金、好ましくは銅、ステンレス、アルミニウムが用いられる。
前記(1)の電磁波シールド層を作製するには、まず、スパッタリング、イオンプレーティング、電子ビーム蒸着、真空蒸着、化学蒸着等の気相製膜法や、印刷、塗工などの方法を用いて透明基材上に前記金属からなる金属箔を形成し、その後、前記金属箔をエッチングして開口部を設けることによりパターン状にする方法など、公知の方法を用いて行えばよい。
前記(1)の電磁波シールド層を作製するには、上記方法の他にも、透明基材上に、溶剤に対して可溶な材料によってドットを形成し、フィルム面に溶剤に対して不溶な導電材料からなる導電材料層を形成し、フィルム面を溶剤と接触させてドット及びドット上の導電材料層を除去する方法を用いても良い。このような方法は、例えば、特開2001−332889号公報などに記載されている。
(2)バインダ樹脂中に導電性粒子を分散させた電磁波シールド層において、前記導電性粒子としては、例えば、アルミニウム、ニッケル、インジウム、クロム、金、バナジウム、スズ、カドミウム、銀、プラチナ、銅、チタン、コバルト、鉛等の金属、合金;或いはITO、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウム−酸化スズ(ITO、いわゆるインジウムドープ酸化スズ)、酸化スズ−酸化アンチモン(ATO、いわゆるアンチモンドープ酸化スズ)、酸化亜鉛−酸化アルミニウム(ZAO;いわゆるアルミニウムドープ酸化亜鉛)等の導電性酸化物等を挙げることができる。特に、ITOが好ましい。
バインダ樹脂の例としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、マレイン酸樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ポリイミド樹脂、含ケイ素樹脂等を挙げることができる。さらに、これらの樹脂のうち熱硬化性樹脂であることが好ましい。
(2)の電磁波シールド層を作製するには、導電性粒子をバインダ樹脂に分散させた導電性インクを透明基材上にパターン状に印刷する方法を用いることができる。前記導電性インクは導電性粒子及びバインダ樹脂の他に、適度な粘度に調整するため、さらに溶剤を含んでいてもよい。導電性インクを透明基材上にパターン状に印刷するには、グラビア印刷、フレキソ印刷、グラビアオフセット印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷、静電印刷など公知の方法を用いて行えばよい。その後、必要に応じ室温〜120℃で乾燥させて硬化させる。
電磁波シールド層としては、防眩性及び導電性に優れることから、上述したもののうち(1)の電磁波シールド層を用いるのが好ましい。
電磁波シールド層が有するパターン形状は、ストライプ状、メッシュ状であるのが好ましい。これらのパターンを有する電磁波シールド層は、パターン形成部分により導電性を確保でき、開口部によって光の透過を確保できるため好ましい。
電磁波シールド層におけるメッシュパターンの形状には特に制限はなく、例えば四角形の開口部が形成された格子状や、円形、六角形、三角形又は楕円形の開口部が形成されたパンチングメタル状などが挙げられる。また、開口部は規則的に並んだものに限らず、ランダムパターンとしても良い。
メッシュ状の電磁波シールド層の線幅は、一般に50μm以下、好ましくは5〜45μm、特に5〜30μmである。線のピッチは200μm以下が好ましい。また、開口率は50〜95%であることが好ましく、特に55〜80%である。なお、開口率とは、電磁波シールド層の投影面積における開口部分が占める割合をいう。
電磁波シールド層をさらに低い抵抗値にして、電磁波シールド効果を向上させたい場合は、電磁波シールド層上に金属メッキ層を形成することが好ましい。
金属メッキ層は、公知の電解メッキ法、無電解メッキ法により形成することができる。メッキに使用される金属としては、一般に銅、銅合金、ニッケル、銀、金、亜鉛又はスズ等を使用することが可能であり、これらは単独で使用しても、2種以上の合金として使用しても良い。金属メッキ層の厚さは、0.01〜5μmとするのが好ましい。
また、電磁波シールド層に防眩性能を付与しても良い。この防眩化処理は、電磁波シールド層の表面に黒化処理を行って、黒化層を設けることにより行っても良い。例えば、酸化処理、クロム合金等の黒色メッキ、黒又は暗色系のインクの塗布等により行うことができる。
電磁波シールド層には、上述した通り、機能性層が形成されずに露出した領域が形成され、当該領域がアース用領域となる。アース用領域は、図2に示すように、電磁波シールド層の周縁部の少なくとも一部、特に周縁部全体に形成されるのが好ましい。電磁波シールド層の周縁部に形成されるアース用領域(電磁波シールド層露出領域)102Bの幅(L)は、1〜100mm、特に2〜50mmとするのが好ましい。これにより、ディスプレイに装着し易く且つ接地し易いアース電極が得られる。したがって、このようなアース電極部が得られるように、未硬化の機能性層を露光及び現像する。
(導電性粘着テープ)
電磁波シールド層のアース電極部は、電子ディスプレイ本体へ接地するために用いられる。接地をより確実に行うために、アース電極部上に導電性粘着テープを付着してもよい。
導電性粘着テープは、金属箔の一方の面に、導電性粒子含有接着剤の塗布層を設けたものなどが用いられる。導電材料含有接着剤は、導電性粒子を接着剤、及び適宜有機溶剤中に分散させたものである。
導電性粒子としては、電磁波シールド層において上述したものと同じものが用いられる。また、接着剤としては、ブチルアクリレート等から形成されたアクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、SEBS(スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン)及びSBS(スチレン/ブタジエン/スチレン)等の熱可塑性エラストマー(TPE)を主成分とするTPE系粘着剤及び接着剤等も用いることができる。
導電性粘着テープの基材となる金属箔としては、銅、銀、ニッケル、アルミニウム、ステンレス等の箔を用いることができ、その厚さは通常の場合、1〜100μm程度とされる。
導電性材料含有接着剤層は、この金属箔に、前記導電性粒子、接着剤、及び適宜有機溶剤を所定の割合で均一に混合した導電性材料含有接着剤をロールコーター、ダイコーター、ナイフコーター、マイカバーコーター、フローコーター、スプレーコーター等により塗工することにより容易に形成することができる。導電性粒子含有接着剤層の厚さは通常の場合5〜100μm程度とされる。
ディスプレイ用光学フィルタにおいて導電性粘着テープを接着する部位は、電子ディスプレイ本体へのアースの接地をより確実に行えるように決定すればよい。導電性粘着テープの一方の端部を電磁波シールド層のアース電極部の少なくとも一部、好ましくは全領域を覆うようにして接着させ、導電性粘着テープの他方の端部を光学フィルタの裏面に接着させるのが好ましい。これにより、電子ディスプレイ本体への接地を確実に行うことができる。
(第2の機能性層)
本発明の方法では、上述の通り、パターン状の電磁波シールド層を有する透明基材上に機能性層を露光及び現像して形成した後、前記透明基材の電磁波シールド層を形成した面とは反対側の面上に、さらに第2の機能性層を形成する工程を実施してもよい。
第2の機能性層は、透明基材の電磁波シールド層が形成された面とは反対側の面に形成され、何らかの機能を示す合成樹脂を含む層であればどのようなものでも良い。第2の機能性層としては、一般に、近赤外線吸収層又は透明粘着剤層、或いはこれらの組合せである。第2の機能性層として具体的には、(1)近赤外線吸収層のみからなるもの、(2)透明粘着剤層からなるもの、又は(3)近赤外線吸収層及び透明粘着剤層からなるもの(この順で透明基材上に設けられている)からなることが好ましい。
第2の機能性層として用いられる近赤外線吸収層(即ち、近赤外線遮蔽層)は、一般に、透明基材の表面に色素等を含む層を形成することにより得られる。近赤外線吸収層は、例えば色素及びバインダ樹脂を含む塗工液を塗工し、乾燥させることにより得られる。
色素としては、一般に800〜1200nmの波長に吸収極大を有するもので、例としては、フタロシアニン系色素、金属錯体系色素、ニッケルジチオレン錯体系色素、シアニン系色素、スクアリリウム系色素、ポリメチン系色素、アゾメチン系色素、アゾ系色素、ポリアゾ系色素、ジイモニウム系色素、アミニウム系色素、アントラキノン系色素、を挙げることができ、特にシアニン系色素又はスクアリリウム系色素が好ましい。これらの色素は、単独又は組み合わせて使用することができる。
バインダ樹脂の例としては、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂、スチレン樹脂、およびノルボルネン樹脂などが好ましく用いられる。これらは、1種単独で用いられてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明では、近赤外線吸収層に、ネオン発光の吸収機能を付与することにより色調の調節機能を持たせても良い。したがって、近赤外線吸収層形成用塗工液にネオン発光の選択吸収色素を含有させても良い。また、光学特性に大きな影響を与えない限り、近赤外線吸収層形成用塗工液に、さらに着色用の色素、紫外線吸収剤、酸化防止剤、色調補正用色素等を加えても良い。
近赤外線吸収層の厚さは、特に制限はないが、近赤外線の吸収性及び可視光透過性の点で、0.5〜50μm程度が好ましい。
透明粘着剤層は、本発明のディスプレイ用光学フィルタをディスプレイに接着するための層であり、接着機能を有するものであればどのような樹脂でも使用することができる。
透明粘着剤層における接着機能を有する樹脂としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、アクリル樹脂(例、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体、金属イオン架橋エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体)、部分鹸化エチレン−酢酸ビニル共重合体、カルボキシル化エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル−無水マレイン酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル−(メタ)アクリレート共重合体等のエチレン系共重合体を挙げることができる(なお、「(メタ)アクリル」は「アクリル又はメタクリル」を示す。)。その他、ポリビニルブチラール(PVB)樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ゴム系粘着剤、SEBS(スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン)及びSBS(スチレン/ブタジエン/スチレン)等の熱可塑性エラストマー等も用いることができるが、良好な接着性が得られやすいのはアクリル樹脂系粘着剤、エポキシ樹脂である。EVAなどを使用する場合、透明粘着剤層はさらに架橋剤を含んでいてもよい。
透明粘着剤層の厚さは、一般に10〜50μm、好ましくは、20〜30μmの範囲が好ましい。ディスプレイ用光学フィルタは、一般に上記粘着剤層をディスプレイのガラス板に圧着することによる装備することができる。
有機過酸化物は通常EVAに対し押出機、ロールミル等で混練されるが、有機溶媒、可塑剤、ビニルモノマー等に溶解し、EVAのフィルムに含浸法により添加しても良い。透明粘着剤層は、例えばEVAと上述の添加剤とを混合し、押出機、ロール等で混練した後、カレンダー、ロール、Tダイ押出、インフレーション等の成膜法により所定の形状にシート成形することにより製造される。
透明粘着剤層上には、ポリカーボネート、ポリメチルメタアクリレート、ポリビニルクロライド、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレートなどからなる剥離シートをさらに設けるのが好ましい。
本発明の方法により製造されるディスプレイ用光学フィルタは、特に制限されないが、ディスプレイの画像表示ガラス板の表面に透明粘着層を介して貼合する等の手段を用いて、ディスプレイに適用できる。このようなディスプレイとしては、表面電界型ディスプレイ(SED)を含む電界放出型ディスプレイ(FED)、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、ELディスプレイ等のフラットパネルディスプレイ(FPD)、及びCRTディスプレイなどが挙げられる。
以下、本発明を実施例により説明する。本発明は、以下の実施例により制限されるものではない。
(実施例1)
1.メッシュ状の電磁波シールド層の形成
紫外線吸収剤を含有するポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚さ100μm、寸法600mm×400mm)上に、ポリビニルアルコールの20%水溶液をドット状に印刷した。ドット1個の大きさは1辺が234μmの正方形状であり、ドット同士間の間隔は20μmであり、ドット配列は正方格子状である。印刷厚さは、乾燥後で5μmである。
その上に、銅を平均膜厚4μmとなるように真空蒸着した。次いで、常温の水に浸漬し、スポンジで擦ることによりドット部分を溶解除去し、次いで水でリンスした後、乾燥してポリエチレンフィルムの全面にメッシュ状の電磁波シールド層を形成した。
このフィルム表面の電磁波シールド層は、正確にドットのネガパターンに対応した正方格子状のものであり、平均厚さは4μm、平均線幅は20μm、平均ピッチは254μm、開口率は77%であった。
2.ハードコート層用塗料の調製
樹脂成分としてペンタエリスリトールトリアクリレート100質量部に対して、重合開始剤(イルガキュア(登録商標)184(チバスペシャリティケミカル社製))5質量部を添加し、固形分Aを得た。一方、2−プロパノールとシクロヘキサノンとを質量比7:3で混合することにより溶剤Aを得た。固形分Aと溶剤Aとを質量比2:8で混合し、さらにシリコーンオイル(KF96−200CS 信越シリコーン)を0.02質量%添加し、室温で1時間撹拌することにより、ハードコート層用塗料を調製した。ハードコート層用塗料の粘度は、25℃で10Pa・sであった。
次に、電磁波シールド層が形成されたPETフィルムの全面上に、ハードコート層用塗料をダイコーターにより塗布し、80℃で1分間、乾燥させた。これにより得られた未硬化のハードコート層(寸法600mm×400mm)上に、図5に示すレーザー照射装置を用いて主波長が340〜375nmのアルゴンイオンレーザー光を照射した。このとき、アルゴンイオンレーザー光を長さ500mmの直線状に成形して露光走査するとともに、PETフィルムを相対的に2m/分の走行速度で移動させて、未硬化のハードコート層の中央領域(寸法500mm×300mm)を硬化させた。アルゴンイオンレーザー光の出力光強度は60Wとし、走査速度は2m/秒とし、積算光量は300mJ/cm2とした。
次に、メチルエチルケトンを、ハードコート層上にスプレーし、未硬化のハードコート層を洗浄除去(現像)した。これにより、図2に示すように、ハードコート層104の全周縁部に幅(L)100mmのアース用電極部102Bが形成されたディスプレイ用光学フィルタを得た。
このように本発明によれば、ディスプレイに装着し易く且つ接地し易いアース電極を精度良く且つ容易に製造することができる。
本発明のアース電極部付きディスプレイ用光学フィルタの製造方法の1例を説明するための図である。 本発明の方法により得られるディスプレイ用光学フィルタの上面図である。 矩形状の未硬化の機能性層の上面図である。 長尺状の未硬化の機能性層の上面図である。 本発明の方法に好適に用いられるレーザー照射装置の概略図である。
符号の説明
101 透明基材、
102 パターン状の電磁波シールド層、
102B アース電極部(電磁波シールド層露出領域)、
103 未硬化の機能性層、
103a 未硬化の機能性層の露光部、
103b 未硬化の機能性層の非露光部、
104 硬化後の機能性層、
105 紫外線レーザー光照射領域、
1 矩形状単位領域、
2 矩形状単位領域、
110 紫外線レーザー発振器、
120 回転多面鏡(ポリゴンミラー)、
130 走査レンズ、
140 反射鏡。

Claims (3)

  1. 透明基材上に形成されたパターン状の電磁波シールド層上に、紫外線硬化型樹脂組成物を含む未硬化の機能性層を形成する工程と、
    未硬化の機能性層の一部を非露光部として、未硬化の機能性層上に紫外線レーザー光を走査して露光し、露光部を硬化させた後、非露光部を溶剤により除去することにより、電磁波シールド層の一部を露出させてアース用電極部を得る工程と、
    を有することを特徴とするアース用電極部を有するディスプレイ用光学フィルタの製造方法。
  2. 紫外線レーザー光を線状又は矩形状に成形することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 線状又は矩形状に成形された紫外線レーザー光の長辺方向に対して直行する方向に透明基材を移動させることを特徴とする請求項2に記載の方法。
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