JP2010078572A - 電池セルの電圧測定方法及び電圧測定装置 - Google Patents

電池セルの電圧測定方法及び電圧測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】コンデンサの電圧が低いときに、それが電池セルの異常に起因するものなのか、接続回路の異常に起因するものなのかを識別する。
【解決手段】電池セルの電圧測定方法は、電池セルユニット2における電池セルCLに直列RC回路を接続回路を介して並列に接続して、直列RC回路のコンデンサCを所定の充電時間だけ充電した後、コンデンサの電圧を測定する。そして、測定されたコンデンサCの電圧が所定の基準値よりも低いか否かを判定する。コンデンサCの電圧が基準値よりも低いときに、直列RC回路の抵抗値を低く変更する。抵抗値変更後に、充電工程及び測定工程を再度行うことによって、コンデンサCの電圧を再測定する。再測定されたコンデンサの電圧と先に測定されたコンデンサの電圧との差が所定の閾値未満のときには、電池セルCLの異常と判定する一方、電圧の差が該閾値以上のときには、第1スイッチ回路41の異常と判定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の電池セルを直列に接続して構成された電池セルユニットの各電池セルの電圧を測定する電池セルの電圧測定方法及び電圧測定装置に関するものである。
近年、電気自動車やハイブリッド電気自動車が普及しており、かかる自動車においては電動モータの電源として、複数の電池セルを直列に接続して構成される電池セルユニットが用いられている。
このような電池セルユニットにおいては、製造時におけるばらつきや経年変化のばらつき等によって各電池セルの温度特性や容量にはばらつきがある。このように、各電池セルの温度特性や容量にばらつきがある状態で放電及び充電を繰り返すと、各電池セルの電圧がばらつき、さらには、電池セルによっては過放電や過充電が起こり得る。このような過放電や過充電を防止するためには、各電池セルの電圧を測定する必要がある。
例えば、特許文献1には、いわゆるフライングキャパシタ方式の電圧測定方法が開示されている。具体的には、特許文献1に係る電圧測定方法では、各電池セルにコンデンサを並列に接続して該コンデンサを充電した後、該電池セルとコンデンサとの接続を解除して、該コンデンサを電圧測定部と接続し、該電圧測定部によってコンデンサの電圧を測定する。こうして、コンデンサを介して各電池セルの電圧を測定し、電池セルに異常がないかを監視している。
特開2003−254998号公報
ところで、上述の電圧測定方法においては、各電池セルとコンデンサとを接続したり、該接続を切断する接続回路が設けられている。
電圧測定部によって測定されたコンデンサの電圧が低いときには、通常、電池セルの異常であるが、前記接続回路に異常が生じている場合にも、コンデンサの電圧が低くなり得る。つまり、測定されたコンデンサの電圧が低かったとしても、それが電池セルの異常に起因するものなのか、接続回路の異常に起因するものなのかが不明である。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、コンデンサの電圧が低いときに、それが電池セルの異常に起因するものなのか、接続回路の異常に起因するものなのかを識別することにある。
本発明は、接続回路に異常が生じると、コンデンサに充電する際の時定数が変化することに着目して、コンデンサの電圧として異常値が検出されたときには充電条件を変更して再測定を行って、電池セルの異常に起因するものなのか、接続回路の異常に起因するものなのかを識別するようにしたものである。
具体的には、第1の発明は、複数の電池セルを直列に接続して構成された電池セルユニットにおける該電池セルに直列RC回路を接続回路を介して並列に接続して、該直列RC回路のコンデンサを所定の充電時間だけ充電する充電工程と、該電池セルと該直列RC回路との接続を切断した後、直列RC回路のコンデンサの電圧を測定する測定工程とを含む電池セルの電圧測定方法が対象である。そして、前記測定工程で測定された該コンデンサの電圧が所定の基準値よりも低いか否かを判定する異常判定工程と、前記異常判定工程で該コンデンサの電圧が前記基準値よりも低いと判定したときに、前記直列RC回路の抵抗値を低く変更する抵抗値変更工程と、前記抵抗値変更工程の後に、前記充電工程及び前記測定工程を再度行うことによって、前記コンデンサの電圧を再測定する抵抗値変更後再測定工程と、再測定された前記コンデンサの電圧と先に測定された前記コンデンサの電圧との差が所定の閾値未満のときには、前記電池セルに異常が生じていると判定する一方、再測定された前記コンデンサの電圧と先に測定された前記コンデンサの電圧との差が該閾値以上のときには、前記接続回路に異常が生じていると判定する異常識別工程とをさらに含むものとする。
前記の構成の場合、前記充電工程及び測定工程において、いわゆるフライングキャパシタ方式で各電池セルの電圧が測定される。そして、測定されたコンデンサの電圧が前記基準値未満であるときには、前記抵抗値変更工程において前記直列RC回路の抵抗値を低く変更する。すなわち、直列RC回路の時定数を小さくするように変更する。その後、前記抵抗値変更後再測定工程においてコンデンサを再充電し、その電圧を再測定する。
ここで、先に測定されたコンデンサの電圧が前記基準値未満となる原因は、電池セルの異常(即ち、電池セルの電圧が正常値よりも低いこと)と、前記接続回路の異常(例えば、接続回路中のスイッチの故障や、接続回路中の配線が断線しかかっていたりすること)とが考えられる。電池セルの異常の場合は、電池セルの電圧が低いため、当然に、コンデンサの電圧も低くなる。一方、接続回路の異常の場合は、接続回路の時定数が増大し、前記所定の充電時間ではコンデンサを十分に充電できずに、結果として、コンデンサの電圧が低くなっている可能性がある。
つまり、電池セルの異常が原因でコンデンサの電圧が前記基準値未満であったときには、直列RC回路の時定数を小さくして再充電しても、再測定されたコンデンサの電圧は、先に測定されたコンデンサの電圧とほとんど変わらない。それに対して、接続回路の異常が原因でコンデンサの電圧が前記基準値未満であったときには、直列RC回路の時定数を小さくして再充電すると、同じ充電時間であっても、コンデンサにはより多くの電荷が蓄積され、再測定されたコンデンサの電圧は、先に測定されたコンデンサの電圧よりも高くなる。そのため、再測定されたコンデンサの電圧と先に測定されたコンデンサの電圧との差が所定の閾値未満のとき、即ち、両者にあまり差がないときには、電池セルに異常が生じていると判定することができる一方、再測定されたコンデンサの電圧と先に測定されたコンデンサの電圧との差が該閾値以上のとき、即ち、両者の差が大きいときには、接続回路に異常が生じていると判定することができる。
こうして、コンデンサの電圧が前記基準値よりも低いときには、コンデンサを充電する際の時定数を低下させてコンデンサの再充電及び再測定を行うことによって、再測定されたコンデンサの電圧と先に測定されたコンデンサの電圧との差から電池セルの異常か接続回路の異常かを識別することができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記直列RC回路は、第1抵抗器と、該第1抵抗器に対して並列に接続可能な第2抵抗器とを有しており、前記抵抗値変更工程は、前記第2抵抗器を前記第1抵抗器に対して並列に接続することによって、前記直列RC回路の抵抗値を低く変更するものとする。
前記の構成の場合、前記抵抗値変更工程においては前記直列RC回路の第1抵抗器に別の第2抵抗器を並列に接続することによって、該直列RC回路の抵抗値を低くすることができ、その結果、コンデンサを充電する際の時定数を小さくすることができる。
第3の発明は、複数の電池セルを直列に接続して構成された電池セルユニットにおける該電池セルに直列RC回路を接続回路を介して並列に接続して、該直列RC回路のコンデンサを所定の充電時間だけ充電する充電工程と、該電池セルと該直列RC回路との接続を切断した後、直列RC回路の該コンデンサの電圧を測定する測定工程とを含む電池セルの電圧測定方法が対象である。そして、前記測定工程で測定された該コンデンサの電圧が所定の基準値よりも低いか否かを判定する異常判定工程と、前記異常判定工程で該コンデンサの電圧が前記基準値よりも低いと判定したときに、前記充電工程及び前記測定工程を、該充電工程の前記充電時間を長く変更して再度行うことによって、前記コンデンサの電圧を再測定する充電時間変更後再測定工程と、再測定された前記コンデンサの電圧と先に測定された前記コンデンサの電圧との差が該閾値未満のときには、前記電池セルに異常が生じていると判定する一方、再測定された前記コンデンサの電圧と前記測定工程における前記コンデンサの電圧との差が所定の閾値以上のときには、前記接続回路に異常が生じていると判定する異常識別工程とをさらに含むものとする。
前記の構成の場合、前記充電工程及び測定工程において、いわゆるフライングキャパシタ方式で各電池セルの電圧が測定される。そして、測定されたコンデンサの電圧が前記基準値未満であるときには、前記充電時間変更後再測定工程において前記充電工程の前記充電時間を長く変更してコンデンサを再充電し、その電圧を再測定する。
ここで、先に測定されたコンデンサの電圧が前記基準値未満となる原因は、前述の如く、電池セルの異常(即ち、電池セルの電圧が所定の正常値よりも低いこと)と、前記接続回路の異常(例えば、接続回路中のスイッチの故障や、接続回路中の配線が断線しかかっていたりすること)とが考えられる。
つまり、電池セルの異常が原因でコンデンサの電圧が前記基準値未満であったときには、前記充電時間を長くして再充電しても、再測定されたコンデンサの電圧は、先に測定されたコンデンサの電圧とほとんど変わらない。それに対して、接続回路の異常が原因でコンデンサの電圧が前記基準値未満であったときには、前記充電時間を長くして再充電すると、コンデンサを充電する際の時定数が増大したままであっても、コンデンサにはより多くの電荷が蓄積し、再測定されたコンデンサの電圧は、先に測定されたコンデンサの電圧よりも高くなる。そのため、再測定されたコンデンサの電圧と先に測定されたコンデンサの電圧との差が所定の閾値未満のとき、即ち、両者の差がほとんどないときには、電池セルに異常が生じていると判定することができる一方、再測定されたコンデンサの電圧と先に測定されたコンデンサの電圧との差が該閾値以上のとき、即ち、両者の差が大きいときには、接続回路に異常が生じていると判定することができる。
こうして、コンデンサの電圧が前記基準値よりも低いときには、コンデンサを充電する際の充電時間を長くしてコンデンサの再充電及び再測定を行うことによって、再測定されたコンデンサの電圧と先に測定されたコンデンサの電圧との差から電池セルの異常か接続回路の異常かを識別することができる。
第4の発明は、第1〜第3の何れか1つの発明において、前記接続回路は、前記電池セルの正極側及び負極側にそれぞれ接続された、該電池セルを前記直列RC回路に並列接続するための接続ラインを有していて、隣接する前記電池セルにおいて、一方の該電池セルの前記正極側に接続された前記接続ラインと他方の該電池セルの負極側に接続された前記接続ラインとは、共通化されており、前記異常識別工程は、隣接する前記電池セルの両方において再測定された前記コンデンサの電圧と先に測定された前記コンデンサの電圧との差が前記閾値以上のときには、隣接する該電池セル間で共通する前記接続ラインに異常が生じていると判定するものとする。
前記の構成の場合、電池セル毎に正極側及び負極側の接続ラインとを1本ずつ設ける構成と比較して、接続ラインを隣接する電池セル間で共通化することによって、接続回路を簡素化することができる。
また、電池セル毎に正極側及び負極側に接続ラインを1本ずつ設ける構成においては、或る電池セルの電圧測定において接続回路に異常があると検出された場合に、正極側と負極側の何れの接続ラインに異常があるのかを識別することができない。それに対して、前記の構成の場合は、接続ラインを隣接する電池セル間で共通化することによって、正極側と負極側の何れの接続ラインに異常があるのかを識別することができる。
すなわち、接続ラインを隣接する電池セル間で共通化する構成においては、共通化された接続ラインは、一方の電池セルの電圧測定と他方の電池セルの電圧測定との両方で用いられることになる。そのため、隣接する両方の電池セルの電圧測定において接続回路に異常があると検出された場合には、該隣接する両方の電池セルの電圧測定に用いられた接続ラインに異常がある、即ち、該隣接する電池セル間に接続された接続ラインに異常があると判定することができる。その結果、或る電池セルに対して正極側と負極側の何れの接続ラインに異常があるのかを識別することができる。
第5の発明は、複数の電池セルを直列に接続して構成された電池セルユニットにおける該電池セルに接続回路を介して並列に接続される直列RC回路と、該直列RC回路のコンデンサの電圧を測定する電圧測定部と、該直列RC回路を該接続回路を介して該電池セルに並列接続させて該電池セルで該直列RC回路のコンデンサを所定の充電時間だけ充電させた後、該直列RC回路と該電池セルとの並列接続を切断して、該コンデンサの電圧を該電圧測定部で測定させる制御部とを備えた電池セルの電圧測定装置が対象である。そして、前記直列RC回路は、抵抗値を変更可能に構成されており、前記制御部は、前記電圧測定部で測定された前記コンデンサの電圧が所定の基準値よりも低いときには、前記直列RC回路の抵抗値を低く変更してから、前記電池セルによる前記コンデンサの再充電と前記電圧測定部による該コンデンサの電圧の再測定とを行わせ、再測定された前記コンデンサの電圧と先に測定された前記コンデンサの電圧との差が所定の閾値未満のときには、前記電池セルに異常が生じていると判定する一方、再測定された前記コンデンサの電圧と先に測定された前記コンデンサの電圧との差が該閾値以上のときには、前記接続回路に異常が生じていると判定するものとする。
前記の構成の場合、いわゆるフライングキャパシタ方式で各電池セルの電圧が測定される。そして、測定されたコンデンサの電圧が前記基準値未満であるときには、前記直列RC回路の抵抗値を低く変更する。すなわち、直列RC回路の時定数を小さくするように変更する。その後、コンデンサを再充電し、その電圧を再測定する。
ここで、先に測定されたコンデンサの電圧が前記基準値未満となる原因は、前述の如く、電池セルの異常(即ち、電池セルの電圧が正常値よりも低いこと)と、前記接続回路の異常(例えば、接続回路中のスイッチの故障や、接続回路中の配線が断線しかかっていたりすること)とが考えられる。
つまり、電池セルの異常が原因でコンデンサの電圧が前記基準値未満であったときには、直列RC回路の時定数を小さくして再充電しても、再測定されたコンデンサの電圧は、先に測定されたコンデンサの電圧とほとんど変わらない。それに対して、接続回路の異常が原因でコンデンサの電圧が前記基準値未満であったときには、直列RC回路の時定数を小さくして再充電すると、同じ充電時間であっても、コンデンサにはより多くの電荷が蓄積され、再測定されたコンデンサの電圧は、先に測定されたコンデンサの電圧よりも高くなる。そのため、再測定されたコンデンサの電圧と先に測定されたコンデンサの電圧との差が所定の閾値未満のとき、即ち、両者の差がほとんどないときには、電池セルに異常が生じていると判定することができる一方、再測定されたコンデンサの電圧と先に測定されたコンデンサの電圧との差が該閾値以上のとき、即ち、両者の差が大きいときには、接続回路に異常が生じていると判定することができる。
こうして、コンデンサの電圧が前記基準値よりも低いときには、コンデンサを充電する際の時定数を低下させてコンデンサの再充電及び再測定を行うことによって、再測定されたコンデンサの電圧と先に測定されたコンデンサの電圧との差から電池セルの異常か接続回路の異常かを識別することができる。
第6の発明は、第5の発明において、前記直列RC回路は、第1抵抗器と、該第1抵抗器に対して並列に接続可能な第2抵抗器とを有しており、前記制御部は、前記第2抵抗器を前記第1抵抗器に並列に接続させることによって、前記直列RC回路の抵抗値を低く変更するものとする。
前記の構成の場合、前記抵抗値変更工程においては前記直列RC回路の第1抵抗器に別の第2抵抗器を並列に接続することによって、該直列RC回路の抵抗値を低くすることができ、その結果、コンデンサを充電する際の時定数を小さくすることができる。
第7の発明は、複数の電池セルを直列に接続して構成された電池セルユニットにおける該電池セルに接続回路を介して並列に接続される直列RC回路と、該直列RC回路のコンデンサの電圧を測定する電圧測定部と、該直列RC回路を該接続回路を介して該電池セルに並列接続させて該電池セルで該直列RC回路のコンデンサを所定の充電時間だけ充電させた後、該直列RC回路と該電池セルとの並列接続を切断して、該コンデンサの電圧を該電圧測定部で測定させる制御部とを備えた電池セルの電圧測定装置が対象である。そして、前記制御部は、前記電圧測定部で測定された前記コンデンサの電圧が所定の基準値よりも低いときには、前記充電時間を長く変更してから、前記電池セルによる前記コンデンサの再充電と前記電圧測定部による該コンデンサの電圧の再測定とを行わせ、再測定された前記コンデンサの電圧と先に測定された前記コンデンサの電圧との差が所定の閾値未満のときには、前記電池セルに異常が生じていると判定する一方、再測定された前記コンデンサの電圧と先に測定された前記コンデンサの電圧との差が該閾値以上のときには、前記接続回路に異常が生じていると判定するものとする。
前記の構成の場合、いわゆるフライングキャパシタ方式で各電池セルの電圧が測定される。そして、測定されたコンデンサの電圧が前記基準値未満であるときには、前記充電時間を長く変更してコンデンサを再充電し、その電圧を再測定する。
ここで、先に測定されたコンデンサの電圧が前記基準値未満となる原因は、電池セルの異常(即ち、電池セルの電圧が正常値よりも低いこと)と、前記接続回路の異常(例えば、接続回路中のスイッチの故障や、接続回路中の配線が断線しかかっていたりすること)とが考えられる。
つまり、電池セルの異常が原因でコンデンサの電圧が前記基準値未満であったときには、前記充電時間を長くして再充電しても、再測定されたコンデンサの電圧は、先に測定されたコンデンサの電圧とほとんど変わらない。それに対して、接続回路の異常が原因でコンデンサの電圧が前記基準値未満であったときには、前記充電時間を長くして再充電すると、コンデンサを充電する際の時定数が増大したままであっても、コンデンサにはより多くの電荷が蓄積され、再測定されたコンデンサの電圧は、先に測定されたコンデンサの電圧よりも高くなる。そのため、再測定されたコンデンサの電圧と先に測定されたコンデンサの電圧との差が所定の閾値未満のとき、即ち、両者の差がほとんどないときには、電池セルに異常が生じていると判定することができる一方、再測定されたコンデンサの電圧と先に測定されたコンデンサの電圧との差が該閾値以上のとき、即ち、両者の差が大きいときには、接続回路に異常が生じていると判定することができる。
こうして、コンデンサの電圧が前記基準値よりも低いときには、コンデンサを充電する際の充電時間を長くしてコンデンサの再充電及び再測定を行うことによって、再測定されたコンデンサの電圧と先に測定されたコンデンサの電圧との差から電池セルの異常か接続回路の異常かを識別することができる。
第8の発明は、第5〜第7の何れか1つの発明において、前記接続回路は、前記電池セルの正極側及び負極側にそれぞれ接続された、該電池セルを前記直列RC回路に並列接続するための接続ラインを有していて、隣接する前記電池セルにおいて、一方の該電池セルの前記正極側に接続された前記接続ラインと他方の該電池セルの負極側に接続された前記接続ラインとは、共通化されており、前記制御部は、隣接する前記電池セルの両方において再測定された前記コンデンサの電圧と先に測定された前記コンデンサの電圧との差が前記閾値以上のときには、隣接する該電池セル間で共通する前記接続ラインに異常が生じていると判定するものとする。
前記の構成の場合、電池セル毎に正極側及び負極側の接続ラインとを1本ずつ設ける構成と比較して、接続ラインを隣接する電池セル間で共通化することによって、接続回路を簡素化することができる。
また、電池セル毎に正極側及び負極側に接続ラインを1本ずつ設ける構成においては、或る電池セルの電圧測定において接続回路に異常があると検出された場合に、正極側と負極側の何れの接続ラインに異常があるのかを識別することができない。それに対して、前記の構成の場合は、接続ラインを隣接する電池セル間で共通化することによって、正極側と負極側の何れの接続ラインに異常があるのかを識別することができる。
すなわち、接続ラインを隣接する電池セル間で共通化する構成においては、共通化された接続ラインは、一方の電池セルの電圧測定と他方の電池セルの電圧測定との両方で用いられることになる。そのため、隣接する両方の電池セルの電圧測定において接続回路に異常があると検出された場合には、該隣接する両方の電池セルの電圧測定に用いられた接続ラインに異常がある、即ち、該隣接する電池セル間に接続された接続ラインに異常があると判定することができる。その結果、或る電池セルに対して正極側と負極側の何れの接続ラインに異常があるのかを識別することができる。
本発明によれば、フライングキャパシタ方式により電池セルで充電されたコンデンサの電圧を測定して、測定されたコンデンサの電圧が前記基準値未満であるときには、前記直列RC回路の抵抗値を低く変更してコンデンサの再充電及び再測定を行うことによって、再測定されたコンデンサの電圧と先に測定されたコンデンサの電圧との差に基づいて、電池セルの異常か接続回路の異常かを識別することができる。
第2の発明によれば、前記直列RC回路の第1抵抗器に対して第2抵抗器を並列に接続することによって、該直列RC回路の抵抗値を容易に低下させることができる。
第3の発明によれば、フライングキャパシタ方式により電池セルで充電されたコンデンサの電圧を測定して、測定されたコンデンサの電圧が前記基準値未満であるときには、充電時間を長く変更してコンデンサの再充電及び再測定を行うことによって、再測定されたコンデンサの電圧と先に測定されたコンデンサの電圧との差に基づいて、電池セルの異常か接続回路の異常かを識別することができる。
第4の発明によれば、隣接する前記電池セルにおいて一方の該電池セルの前記正極側に接続された接続ラインと他方の該電池セルの負極側に接続された接続ラインとを共通化させることによって、接続回路の構成を簡素化することができると共に、隣接する電池セルの両方において再測定されたコンデンサの電圧と先に測定されたコンデンサの電圧との差が前記閾値以上と判定されたか否かに基づいて、或る電池セルに対して正極側と負極側の何れの接続ラインに異常があるのかを識別することができる。
第5の発明によれば、フライングキャパシタ方式により電池セルで充電されたコンデンサの電圧を測定して、測定されたコンデンサの電圧が前記基準値未満であるときには、前記直列RC回路の抵抗値を低く変更してコンデンサの再充電及び再測定を行うことによって、再測定されたコンデンサの電圧と先に測定されたコンデンサの電圧との差に基づいて、電池セルの異常か接続回路の異常かを識別することができる。
第6の発明によれば、前記直列RC回路の第1抵抗器に対して第2抵抗器を並列に接続することによって、該直列RC回路の抵抗値を容易に低下させることができる。
第7の発明によれば、フライングキャパシタ方式により電池セルで充電されたコンデンサの電圧を測定して、測定されたコンデンサの電圧が前記基準値未満であるときには、充電時間を長く変更してコンデンサの再充電及び再測定を行うことによって、再測定されたコンデンサの電圧と先に測定されたコンデンサの電圧との差に基づいて、電池セルの異常か接続回路の異常かを識別することができる。
第8の発明によれば、隣接する前記電池セルにおいて一方の該電池セルの前記正極側に接続された接続ラインと他方の該電池セルの負極側に接続された接続ラインとを共通化させることによって、接続回路の構成を簡素化することができると共に、隣接する電池セルの両方において再測定されたコンデンサの電圧と先に測定されたコンデンサの電圧との差が前記閾値以上と判定されたか否かに基づいて、或る電池セルに対して正極側と負極側の何れの接続ラインに異常があるのかを識別することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態1》
図2は、本発明の実施形態に係る電圧測定装置を備えたハイブリッド電気自動車の電気系統の一部を概略的に示す回路図である。
ハイブリッド電気自動車は、駆動源としての電動モータ11と、複数の電池セルCL,CL,…で構成され、該電動モータ11の電力源であるバッテリとしての電池セルユニット2と、該電動モータ11と電池セルユニット2との間に介設されたインバータ12と、電池セルCLの電圧を測定する電圧測定装置3と、該電動モータ11、インバータ12及び電圧測定装置3を制御するHEVコントローラ10とを備えている。
前記電動モータ11は、ハイブリッド電気自動車の運転中には、インバータ12を介して電池セルユニット2から電力が供給されて、駆動源として機能する。一方、ハイブリッド電気自動車の減速中には、電動モータ11は、発電機として機能して、インバータ12を介して電池セルユニット2を充電する。
前記HEVコントローラ10は、走行状態に応じて、駆動源を前記電動モータ11とエンジン(図示省略)とで切り替えると共に、またそれに併せて前記インバータ12を制御するように構成されている。また、HEVコントローラ10は、電圧測定装置3の後述する制御ユニット5も制御している。
前記電池セルユニット2は、複数の電池セルCL,CL,…を直列に接続して構成されている。詳しくは、電池セルユニット2は、n個の電池セルCL,CL,…を直列に接続して構成された電池モジュールM,M,…をm個だけ直列に接続して構成されている。つまり、電池セルユニット2は、N(=n×m)個の電池セルCL,CL,…を直列に接続して構成されている。尚、電池セルCLを配列位置を区別して称するときには、直列接続の一端側(図1,2における上側)を1番目として「CL」のように、「CL」の後に直列接続の一端側から数えた番号を添えて称する。電池セルCLの配列位置を区別しないときには、単に「CL」と称する。電池モジュールMについても同様に称する。
このように構成された電池セルユニット2は、直列接続の一端側に位置する1番目の電池セルCLの正極と、直列接続の他端側に位置するN番目の電池セルCLの負極とがインバータ12に接続されることで、該インバータ12に並列に接続されている。
尚、本実施形態では、1つの電池モジュールMに含まれる電池セルCLの個数は、電池モジュールMごとに同じであるが、これに限られるものではない。
前記電圧測定装置3は、電池モジュールMごとに設けられた測定ユニット4,4,…と、これら測定ユニット4,4,…に対して信号が授受可能に接続された制御ユニット5とを備えている。
図1に測定ユニット4の回路図を示す。測定ユニット4は、いわゆるフライングキャパシタとしてのコンデンサCと、コンデンサCの電圧を測定する電圧測定回路45と、該コンデンサCと各電池セルCLとを接続するための第1スイッチ回路41と、該コンデンサCと該電圧測定回路45とを接続するための第2スイッチ回路42と、コンデンサCを放電させるための第3スイッチ回路43と、コンデンサCを充電するときの時定数を変更する時定数変更回路44とを有している。
第1スイッチ回路41は、サンプリングスイッチとして機能するものであって、電池セルCL,…,CLの中から測定対象となる電池セルCLと、コンデンサCとの接続及び切断を切り替えるものである。この第1スイッチ回路41が接続回路を構成している。この第1スイッチ回路41は、奇数番目の電池セルCL,CL,…の正極(又は偶数番目の電池セルCL,CL,…の負極)に一端が接続される奇数側接続ラインLa,La,…と、偶数番目の電池セルCL,CL,…の正極(又は奇数番目の電池セルCL,CL,…の負極)に一端が接続される偶数側接続ラインLa,La,…と、奇数側接続ラインLa,La,…の他端が接続されると共に時定数変更回路44を介してコンデンサCに接続される奇数側共通ラインLa+と、偶数側接続ラインLa,La,…の他端が接続されると共にコンデンサCの他端子に接続される偶数側共通ラインLa−と、奇数側接続ラインLa,La,…及び偶数側接続ラインLa,La,…のそれぞれに設けられたスイッチSWa,SWa,…とを有している。
ここで、接続ラインの「La」及びスイッチの「SWa」に続く添字は、正極が接続されている電池セルCLの添字に対応している。尚、n番目の電池セルCLの負極に接続される接続ライン及びスイッチはそれぞれ、「Lan+1」、「SWan+1」と称する。すなわち、接続ラインLa及びスイッチSWaは、n個の電池セルCL,CL,…に対して、n+1個だけ設けられている。
このように構成された第1スイッチ回路41の各スイッチSWa,SWa,…のON/OFFを切り替えることによって、電池セルCL,…,CLの中から測定対象となる電池セルCLをコンデンサCに対して並列に接続する。例えば、電池セルCLを測定対象とする場合は、スイッチSWa,SWaをONとし、その他のスイッチSWa,SWa,…をOFFにする。また、例えば、電池セルCLを測定対象とする場合は、スイッチSWa,SWaをONとし、その他のスイッチSWa,SWa,…をOFFにする。
尚、奇数番目の電池セルCL,CL,…をコンデンサCに並列接続する場合と、偶数番目の電池セルCL,CL,…をコンデンサCに並列接続する場合とでは、コンデンサCの両端子の正負が反転することになる。
第2スイッチ回路42は、トランスファスイッチとして機能するものであって、コンデンサCの両端子と、電圧測定回路45の2つの入力端子との接続及び切断を切り替えるものである。詳しくは、コンデンサCの一端子と電圧測定回路45の一方の入力端子とを接続する第1接続ラインLbと、コンデンサCの他端子と電圧測定回路45の他方の入力端子とを接続する第2接続ラインLbと、該第1接続ラインLbに設けられた第1スイッチSWbと、該第2接続ラインLbに設けられた第2スイッチSWbとを有している。これら第1及び第2スイッチSWb,SWbをONすることによってコンデンサCと電圧測定回路45とを接続する一方、第1及び第2スイッチSWb,SWbをOFFすることによってコンデンサCと電圧測定回路45との間の接続を切断する。
第3スイッチ回路43は、リセットスイッチとして機能するものであり、コンデンサCの両端子の接続及び切断を切り替える。詳しくは、第3スイッチ回路43は、第1接続ラインLbと第2接続ラインLbとに接続された接続ラインLcと、該接続ラインLcに設けられたリセットスイッチSWcとを有している。このリセットスイッチSWcをONすることによってコンデンサCの両端子を接続する一方、リセットスイッチSWcをOFFすることによってコンデンサCの両端子の接続を切断する。
時定数変更回路44は、コンデンサCを電池セルCLで充電する際の時定数を抵抗値を切り替えることにより変更する。詳しくは、時定数変更回路44は、第1スイッチ回路41の奇数側共通ラインLa+とコンデンサCの一端子との間に接続されている。尚、第2スイッチ回路42の接続ラインLbの一端は、時定数変更回路44とコンデンサCとの間に接続されている。つまり、時定数変更回路44は、電圧測定回路45には並列接続されず、コンデンサCのみが電圧測定回路45に並列接続される。
この時定数変更回路44は、互いに並列に接続された第1抵抗R及び第2抵抗Rと、第2抵抗Rに直列に接続された切替スイッチSWdとを有している。つまり、時定数変更回路44は、切替スイッチSWdをOFFにすることによって第1スイッチ回路41とコンデンサCとの間において第1抵抗Rだけを直列に接続させる一方、切替スイッチSWdをONにすることによって第1スイッチ回路41とコンデンサCとの間において並列接続された第1抵抗R及び第2抵抗Rを直列に接続させる。このように構成された時定数変更回路44とコンデンサCとは、その抵抗値を可変とする直列RC回路を構成する。
電圧測定回路45は、コンデンサCの電圧を測定し、その電圧に対応したデジタル信号を出力する。詳しくは、電圧測定回路45は、オペアンプOAとA/D変換器ADとを有している。オペアンプOAの2つの入力端子には、それぞれ接続ラインLb,Lbを介してコンデンサCの一端子及び他端子が接続されている。このオペアンプOAは、コンデンサCの電圧を増幅して出力する作動増幅回路を構成している。A/D変換器ADはオペアンプOAからの出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換して出力する。電圧測定回路45の出力端子である、A/D変換器ADの出力端子は、制御ユニット5に接続されている。
制御ユニット5は、CPU51と、ROM52と、RAM53と、I/F(インターフェース)54とを有している。この制御ユニット5が制御部を構成する。CPU51は、ROM52に記憶された制御プログラムを実行して、各測定ユニット4を制御する。RAM53には、一時的なデータが記憶され、例えば、各電池セルCLの電圧の測定結果が電池セルCLごとに記憶される。尚、ROM52及びRAM53としては他の記憶手段でもよい。I/F54には、第1〜第3スイッチ回路41〜43、時定数変更回路44及び電圧測定回路45が接続され、CPU51は、これらを制御し、また、A/D変換器ADから出力される測定結果を取得する。
このように構成された電圧測定装置3は、各電池セルCLの過放電や過充電を防止するために、各電池セルCLの電圧を測定し監視している。そして、電圧測定装置3は、測定された電圧に基づいて電池セルCL,CL,…に異常がないか否かを監視している。以下に、電圧測定装置3による電池セルCLの電圧測定動作と異常検出制御について説明する。
−電圧測定動作−
まず、制御ユニット5が時定数変更回路44を制御して、時定数変更回路44の切替スイッチSWdをOFFにさせる。後述する異常検出測定以外の通常測定においては切替スイッチSWdはOFFにしておく。次に、制御ユニット5が第1スイッチ回路41を制御することによって、スイッチSWa,SWa,…の何れかを選択的にONさせて、測定対象とする1つの電池セルCLをコンデンサCに並列に接続する。そして、コンデンサCを電池セルCLによって所定の充電時間だけ充電する。この充電時間は、電池セルCLによって第1スイッチ回路41及び時定数変更回路44の第1抵抗Rを介してコンデンサCを充電するときに、コンデンサCが満充電状態となると推定される時間に設定されている。
こうして、コンデンサCを測定対象となる電池セルCLによって所定の充電時間だけ充電した後、制御ユニット5は、第1スイッチ回路41を制御して、該電池セルCLとコンデンサCとの接続を切断する。その後、制御ユニット5は、第2スイッチ回路42を制御して、第1及び第2スイッチSWb,SWbをONすることによって、コンデンサCを電圧測定回路45に接続する。尚、このとき、第3スイッチ回路43のリセットスイッチSWcはOFFとなっている。これにより、電圧測定回路45のオペアンプOAから、コンデンサCの電圧に応じたアナログ信号が出力され、A/D変換器ADが、これをデジタル信号に変換して制御ユニット5に出力する。このように、コンデンサCを介して、電池セルCLの電圧の測定が行われる。
こうして、コンデンサCの電圧を測定した後、制御ユニット5は、第2スイッチ回路42を制御して、第1及び第2スイッチSWb,SWbをOFFにすることによってコンデンサCと電圧測定回路45との接続を切断する。続いて、制御ユニット5は、第3スイッチ回路43を制御してリセットスイッチSWcをONさせることによって、コンデンサCに蓄積された電荷を放電する。その後、制御ユニット5は、第3スイッチ回路43を制御してリセットスイッチSWcをOFFにする。
以降、制御ユニット5は、測定対象とする電池セルCLを変えて、同様の手順によって、順次各電池セルCLの電圧を測定していく。
−異常検出制御−
図3には、異常検出制御のフローチャートを示す。
まず、制御ユニット5は、ステップSa1においてカウンタをi=1に設定し、ステップSa2においてi番目の電池セルCLの電圧Vを測定する。この電圧Vの測定は、上述の電圧測定動作の通りである。
続いて、制御ユニット5は、ステップSa3において、測定電圧Vが所定に下限基準電圧Vより低いか否かを判定する。測定電圧Vが下限基準電圧Vよりも低いときにはステップSa4へ進む一方、測定電圧Vが下限基準電圧V以上のときにはステップSa11へ進む。
すなわち、測定電圧Vが下限基準電圧V以上のときには、制御ユニット5は、ステップSa11において、測定電圧Vが上限基準電圧Vよりも高いか否かを判定する。そして、測定電圧Vが上限基準電圧Vよりも高いときには、制御ユニット5は、i番目の電池セルCLの電圧が高すぎるとして、電池CLに異常が生じていると判定する(ステップSa12)。一方、測定電圧Vが上限基準電圧V以下であるときには、制御ユニット5は、i番目の電池セルCLの電圧は、下限基準電圧Vと上限基準電圧Vとの間の値であり、該電池セルCLは正常であると判定する(ステップSa13)。
こうして、ステップSa12又はステップSa13において、電池セルCLが正常か異常かを判定した後は、ステップSa9においてカウンタiに1を加える。その後、制御ユニット5は、ステップSa10へ進んで、カウンタiがn(nは、電池モジュールM内の電池セルCLの総数)未満か否かを判定する。そして、カウンタiがn未満のときには、ステップSa2へ戻って、ステップSa2以降を繰り返す一方、カウンタiがn以上のときには、フローを終了する。つまり、制御ユニット5は、1番目の電池セルCLからn番目の電池セルCLまで、順番に電圧を測定し、電池セルCLに異常がないかを検出している。
一方、ステップSa3において測定電圧Vが下限基準電圧V未満のときには、制御ユニット5は、ステップSa4以降において、何の異常かを判定する。
すなわち、測定電圧Vが下限基準電圧Vよりも低いときには、電池セルCLの異常と、電池セルCLとコンデンサCとを接続する第1スイッチ回路41の異常とが考えられる。詳しくは、電池セルCLが故障のためその電圧が低いときには、図4の実線で示すように、コンデンサCを該電圧までしか充電できず、正常な場合の電圧(図中の点線参照)までは充電することができない。このときの測定電圧Vは、当然ながら、低くなる。一方、第1スイッチ回路41中のスイッチSWaに異常が生じたり、接続ラインLaが断線しかかったりすると、第1スイッチ回路41全体としての抵抗値が上昇し、該第1スイッチ回路41を介して電池セルCLでコンデンサCを充電する際の時定数が大きくなる。こうして時定数が大きくなると、前記電圧測定動作において予め設定された充電時間では、図4の破線で示すように、コンデンサCが満充電となる前に充電が終了され、コンデンサCを電池セルCLの電圧(図中の点線参照)まで充電できない。その結果、測定電圧Vが低くなる。ちなみに、図4の点線は、電池セルCL及び接続ラインLaが正常な場合の順電時間に対するコンデンサCの電圧の変化を示す。
そこで、制御ユニット5は、時定数変更回路44を制御して切替スイッチSWdをONにする。こうすることで、時定数変更回路44中における第1抵抗Rに第2抵抗Rが並列に接続され、時定数変更回路44全体の抵抗値が低下する。こうして、時定数変更回路44とコンデンサCで構成される直列RC回路の時定数を小さくすることで、第1スイッチ回路41、時定数変更回路44及びコンデンサCを含んだ回路の時定数を小さくする。そして、制御ユニット5は、ステップSa5において、時定数を小さく変更した状態で電池セルCLの電圧を前記電圧測定方法で再測定する。すなわち、制御ユニット5は、時定数を小さく変更した状態で、コンデンサCを電池セルCLで所定の充電時間だけ再充電し、該コンデンサCの電圧を電圧測定回路45で再測定する。この再測定においては、直列RC回路の時定数が低下しているため、ステップSa2における測定と同様の充電時間であっても、図4の一点鎖線や二点鎖線で示すように、コンデンサCはステップSa2における測定よりは早く充電されるようになる。つまり、第1スイッチ回路41の異常が原因で測定電圧Vが低かった場合には、時定数が小さくなった再測定においては、コンデンサCにより多くの電荷が蓄積されるようになる。その結果、再測定電圧V’は、図4の二点鎖線で示すように、先にステップSa2で測定された測定電圧Vよりも上昇する。一方、電池セルCL自体の異常が原因で測定電圧Vが低かった場合には、時定数を小さくしたとしても、図4の一点鎖線で示すように、充電時間経過時のコンデンサCの充電状態は変わらず(即ち、コンデンサCは先の測定及び再測定の何れにおいても満充電状態である)、再測定電圧V’は測定電圧Vとほとんど変わらない。
つまり、再測定電圧V’が測定電圧Vに対してどのように変化するかによって、電池セルCL自体の異常か、第1スイッチ回路41の異常かを検出することができる。詳しくは、制御ユニット5は、ステップSa6において、測定電圧Vと再測定電圧V’との差の絶対値が所定の閾値αより大きいときには、第1スイッチ回路41の異常であると判定してステップSa6へ進む一方、測定電圧Vと再測定電圧V’との差の絶対値が該閾値α以下のときには、電池セルCL自体に異常が生じていると判定する(ステップSa12)。この閾値αは、ステップSa2における先の測定とステップSa5における再測定との測定誤差として想定し得る最大値等に設定しておけばよい。すなわち、測定電圧Vと再測定電圧V’との差が測定誤差程度か、あるいは測定誤差を超えた大きな差なのかで、電池セルCLの異常か第1スイッチ回路41の異常かを判定することができる。
ステップSa6以降では、第1スイッチ回路41のうち、どこに異常が生じているか、具体的には、現在測定している電池セルCLに対して、奇数側接続ラインLaと偶数側接続ラインLai+1とのいずれに異常が生じているかを検出する。詳しくは、制御ユニット5は、ステップSa6において、i−1番目の電池セルCLi−1においても、測定電圧V−1と再測定電圧V−1’との差の絶対値が所定の閾値αより大きかったかどうかを判定する。i−1番目の電池セルCLi−1における、測定電圧V−1と再測定電圧V−1’との差の絶対値も閾値αより大きかったときには、i−1番目の電池セルCLi−1の電圧測定時と、i番目の電池セルCLの電圧測定時とに共通する接続ラインLaに異常が生じていると判定することができる。すなわち、制御ユニット5は、i番目の電池セルCLとi−1番目の電池セルCLi−1との接続点と、コンデンサCとを接続する接続ラインLa、即ち、i番目の電池セルCLの正極に接続されたスイッチSWaを含む接続ラインLaに異常が生じていると判定する(ステップSa8)。
本実施形態では、電池セルCLごとに、その正極と負極とに接続ライン及びスイッチが設けられているのではなく、隣接する電池セルCLi−1と電池セルCLとの接続点に1本の接続ラインLaが接続されており、電池セルCLとコンデンサCとを接続する接続ラインLaを、隣接する電池セルCLi−1と電池セルCLとで共有している。そのため、前後の電池セルCLの電圧測定時に接続ラインLaの異常が検出されたか否かに基づいて、どの接続ラインLaに異常が生じているかを検出することができる。
一方、i−1番目の電池セルCLi−1における、測定電圧Vi−1と再測定電圧Vi−1’との差の絶対値も閾値αより大きくなかったときには、偶数側接続ラインLai+1に異常が生じている可能性があるため、i+1番目の電池セルCLi+1の異常検出を行う。詳しくは、制御ユニット5は、ステップSa9へ進んで、カウンタiに1を加え、ステップSa10を介してステップSa2へ戻り、隣接する次の電池セルCLについてステップSa2以降を繰り返す。
尚、1番目の電池セルCLの正極側に接続された1番目の接続ラインLaについては、1番目の電池セルCLに関して測定電圧Vと再測定電圧V’との差の絶対値が閾値αより大きく且つ、2番目の電池セルCLに関して測定電圧Vと再測定電圧V’との差の絶対値が閾値α未満であるときに、該接続ラインLaに異常があると判定することができる。また、n番目の電池セルCLの負極側に接続されたn+1番目の接続ラインLan+1については、n−1番目の電池セルCLn−1に関して測定電圧Vn−1と再測定電圧Vn−1’との差の絶対値が閾値α未満であって且つ、n番目の電池セルCLに関して測定電圧Vと再測定電圧V’との差の絶対値が閾値α未満であるときに、該接続ラインLan+1に異常があると判定することができる。また、全ての電池セルCL,CL,…において測定電圧Vと再測定電圧V’との差の絶対値が閾値αより大きい場合には、奇数側共通ラインLa+又は偶数側共通ラインLa−の異常を疑うことができる。
−実施形態1の効果−
したがって、実施形態1によれば、フライングキャパシタ方式の電圧測定方法によって電池セルユニット2の各電池セルCLの電圧を監視することができる。そして、或る電池セルCLの測定電圧Vが下限基準電圧V未満であったときには、充電時の時定数を小さく変更してコンデンサCを電池セルCLで再充電し、該コンデンサCの電圧を測定することによって、電池セルCLの異常か第1スイッチ回路41の異常かを識別することができる。
詳しくは、電圧測定装置3は、第1スイッチ回路41の奇数側共通ラインLa+とコンデンサCの一端子との間に、第1抵抗Rと該第1抵抗Rに対して並列接続及び切断の切替が可能な第2抵抗Rとを有する時定数変更回路44を設けることによって、該時定数変更回路44の第2抵抗Rを第1抵抗Rに対して並列に接続したり、該接続を切断したりすることで充電時の時定数を変更することができる。
また、第1スイッチ回路41において、電池セルCLとコンデンサCとを接続する接続ラインLaを隣接する電池セルCL,CL間で共通化させることによって、第1スイッチ回路41、ひいては、電圧測定装置3の構成を簡素化できることに加えて、或る電池セルCLに関して第1スイッチ回路41に異常が検出されたときに、該異常が正極側の接続ラインLaと負極側の接続ラインLaとの何れに生じているのかを識別することができる。詳しくは、隣接する電池セルCL,CL間で共通化された接続ラインLaは、一方の電池セルCLの異常検出時と他方の電池セルCLの異常検出時の両方で使用されるため、両方の電池セルCL,CLにおいて第1スイッチ回路41の異常であると検出されたときには、該隣接する電池セルCL,CL間の接続ラインLaに異常が生じていると判定することができる。
《発明の実施形態2》
続いて、本発明の実施形態2について説明する。実施形態2に係る電圧測定装置203は、時定数変更回路44を有さない点で実施形態1に係る電圧測定装置3と異なる。そこで、実施形態1と同様の構成については同様の符号を付して説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
実施形態2に係る電圧測定装置の測定ユニット204は、図5に示すように、奇数側共通ラインLa+とコンデンサCとの間に、時定数変更回路44(図2参照)が接続されていない。その代わりに、測定ユニット204においては、奇数側共通ラインLa+が抵抗Rを介してコンデンサCに接続されている。この抵抗RとコンデンサCとで直列RC回路を構成する。
このように構成された実施形態2に係る電圧測定装置の、電池セルCLの電圧測定動作は実施形態1と同様である。
以下に、実施形態2に係る電圧測定装置による電池セルCLの異常検出動作について図6に示すフローチャートを参照しながら説明する。
まず、制御ユニット5が、カウンタをi=1に設定し(ステップSb1)、i番目(即ち、1番目)の電池セルCLの電圧を上述の電圧測定動作で測定し(ステップSb2)、測定電圧Vが所定に下限基準電圧Vより低いか否かを判定する(ステップSb3)までのステップは、実施形態1に係るステップSa1〜Sa3と同様である。
そして、測定電圧Vが下限基準電圧V以上のときには、制御ユニット5が、測定電圧Vが上限基準電圧Vよりも高いか否かを判定し(ステップSb10)、測定電圧Vが上限基準電圧Vよりも高いときには電池CLに異常が生じていると判定する(ステップSb11)一方、測定電圧Vが上限基準電圧V以下であるときには該電池セルCLは正常であると判定する(ステップSb12)。それらのステップは、実施形態1に係るステップSa11〜Sa13と同様である。
さらに、ステップSb11又はステップSb12において、電池セルCLが正常である又は異常であると判定した後は、制御ユニット5が、カウンタiに1を加えた(ステップSb8)後、カウンタiがn未満か否かを判定し(ステップSb9)し、カウンタiがn未満のときにはステップSb2へ戻って、ステップS2以降を繰り返す一方、カウンタiがn以上のときにはフローを終了する。これらのステップは、実施形態1に係るステップSa9,Sa10と同様である。
実施形態2に係る電圧測定装置による電池セルCLの異常検出動作は、ステップSb3において測定電圧Vが下限基準電圧V未満であると判定された後のステップが実施形態1と異なる。
詳しくは、測定電圧Vが下限基準電圧V未満のときには、制御ユニット5は、ステップSb4において、コンデンサCの充電時間を長く変更して電池セルCLの電圧を前記電圧測定方法で再測定する。すなわち、制御ユニット5は、ステップSb2における充電時間Tよりも長い充電時間TでコンデンサCを電池セルCLにより再充電し、該コンデンサCの電圧を電圧測定回路45で再測定する。
つまり、図7の破線に示すように、第1スイッチ回路41の異常により時定数が大きくなり、ステップS2における充電時間TではコンデンサCを電池セルCLの電圧に相当する電圧(図中の点線参照)まで充電することができなかった場合であっても、充電時間をTより長いTに変更することによって、ステップS2よりはより多くの電荷をコンデンサCに蓄積させることができる。その結果、再測定電圧V’は先にステップS2で測定された測定電圧Vよりも上昇する。
一方、電池セルCL自体の異常が原因で測定電圧Vが低かった場合には、図7の実線で示すように、コンデンサCを電池セルCLの電圧に相当する電圧(図中の点線参照)まで充電できているものの、該電池セルCLの電圧自体が低いためにコンデンサCの電圧が低いのであって、充電時間をTからTに長くしても、コンデンサCに蓄積される電荷はほとんど変化しない。その結果、再測定電圧V’は測定電圧Vとほとんど変わらない。
したがって、再測定電圧V’が測定電圧Vに対してどのように変化するかによって、電池セルCL自体の異常か、第1スイッチ回路41の異常かを検出することができる。詳しくは、制御ユニット5は、ステップSb5において、測定電圧Vと再測定電圧V’との差の絶対値が所定の閾値αより大きいときには、第1スイッチ回路41の異常であると判定してステップS6へ進む一方、測定電圧Vと再測定電圧V’との差の絶対値が該閾値α以下のときには、電池セルCL自体に異常が生じていると判定する(ステップSb11)。この閾値αは、ステップS2における先の測定とステップS5における再測定との測定誤差として想定しうる最大値等に設定しておけばよい。すなわち、測定電圧Vと再測定電圧V’との差が測定誤差程度か否かで、電池セルCLの異常か第1スイッチ回路41の異常かを判定することができる。
ステップSb6以降のフローについては、実施形態1におけるステップSa7以降のフローと同様である。
−実施形態2の効果−
したがって、実施形態2によれば、フライングキャパシタ方式の電圧測定方法によって電池セルユニット2の各電池セルCLの電圧を監視し、電池セルCLの異常及び第1スイッチ回路41の異常を識別して検出することができる。
すなわち、電圧測定装置は、或る電池セルCLの測定電圧Vが下限基準電圧V未満であったときには、充電時の充電時間を長く変更してコンデンサCを電池セルCLで再充電し、該コンデンサCの電圧を測定することによって、電池セルCLの異常か第1スイッチ回路41の異常かを識別することができる。ここで、実施形態1に係る電圧測定装置3のように時定数変更回路等の特別な手段を別途設ける必要がなく、充電時間を変更するだけで異常を識別することができるため、コストを抑制することができる。
また、第1スイッチ回路41において、電池セルCLとコンデンサCとを接続する接続ラインLaを隣接する電池セルCL,CL間で共通化させることによって、第1スイッチ回路41、ひいては、電圧測定装置の構成を簡素化できることに加えて、或る電池セルCLに関して第1スイッチ回路41に異常が検出されたときに、該異常が正極側の接続ラインLaと負極側の接続ラインLaとの何れに生じているのかを識別することができる。詳しくは、隣接する電池セルCL,CL間で共通化された接続ラインLaは、一方の電池セルCLの異常検出時と他方の電池セルCLの異常検出時の両方で使用されるため、両方の電池セルCL,CLにおいて第1スイッチ回路41の異常であると検出されたときには、該隣接する電池セルCL,CL間の接続ラインLaに異常が生じていると判定することができる。
《その他の実施形態》
本発明は、実施形態について、以下のような構成としてもよい。
すなわち、前記時定数変更回路44は、第1抵抗Rに対して第2抵抗Rを並列接続させることで時定数を小さくしているが、これに限られるものではない。例えば、抵抗値を変えることができる可変抵抗を用いてよい。
尚、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、直列に接続された複数の電池セルにおいて該電池セルの電圧を測定する電池セルの制御装置及び制御方法について有用である。
本発明の実施形態1に係る電圧測定装置の測定ユニットの回路図である。 電圧測定装置を搭載したハイブリッド自動車の電気系統の一部を示す回路図である。 異常検出制御のフローチャートである。 充電時間とコンデンサの電圧との関係を示すグラフである。 実施形態2に係る電圧測定装置の測定ユニットの回路図である。 実施形態2に係る異常検出制御のフローチャートである。 実施形態2に係る充電時間とコンデンサの電圧との関係を示すグラフである。
符号の説明
CL 電池セル
C コンデンサ(直列RC回路)
La 接続ライン
第1抵抗(第1抵抗器)
第2抵抗(第2抵抗器)
R 抵抗(直列RC回路)
2 電池セルユニット
3 電圧測定装置
41 第1スイッチ回路(接続回路)
44 時定数変更回路(直列RC回路)
45 電圧測定回路(電圧測定部)
5 制御ユニット(制御部)

Claims (8)

  1. 複数の電池セルを直列に接続して構成された電池セルユニットにおける該電池セルに直列RC回路を接続回路を介して並列に接続して、該直列RC回路のコンデンサを所定の充電時間だけ充電する充電工程と、該電池セルと該直列RC回路との接続を切断した後、直列RC回路のコンデンサの電圧を測定する測定工程とを含む電池セルの電圧測定方法であって、
    前記測定工程で測定された該コンデンサの電圧が所定の基準値よりも低いか否かを判定する異常判定工程と、
    前記異常判定工程で該コンデンサの電圧が前記基準値よりも低いと判定したときに、前記直列RC回路の抵抗値を低く変更する抵抗値変更工程と、
    前記抵抗値変更工程の後に、前記充電工程及び前記測定工程を再度行うことによって、前記コンデンサの電圧を再測定する抵抗値変更後再測定工程と、
    再測定された前記コンデンサの電圧と先に測定された前記コンデンサの電圧との差が所定の閾値未満のときには、前記電池セルに異常が生じていると判定する一方、再測定された前記コンデンサの電圧と先に測定された前記コンデンサの電圧との差が該閾値以上のときには、前記接続回路に異常が生じていると判定する異常識別工程とをさらに含むことを特徴とする電池セルの電圧測定方法。
  2. 請求項1に記載の電池セルの電圧測定方法において、
    前記直列RC回路は、第1抵抗器と、該第1抵抗器に対して並列に接続可能な第2抵抗器とを有しており、
    前記抵抗値変更工程は、前記第2抵抗器を前記第1抵抗器に対して並列に接続することによって、前記直列RC回路の抵抗値を低く変更することを特徴とする電池セルの電圧測定方法。
  3. 複数の電池セルを直列に接続して構成された電池セルユニットにおける該電池セルに直列RC回路を接続回路を介して並列に接続して、該直列RC回路のコンデンサを所定の充電時間だけ充電する充電工程と、該電池セルと該直列RC回路との接続を切断した後、直列RC回路の該コンデンサの電圧を測定する測定工程とを含む電池セルの電圧測定方法であって、
    前記測定工程で測定された該コンデンサの電圧が所定の基準値よりも低いか否かを判定する異常判定工程と、
    前記異常判定工程で該コンデンサの電圧が前記基準値よりも低いと判定したときに、前記充電工程及び前記測定工程を、該充電工程の前記充電時間を長く変更して再度行うことによって、前記コンデンサの電圧を再測定する充電時間変更後再測定工程と、
    再測定された前記コンデンサの電圧と先に測定された前記コンデンサの電圧との差が該閾値未満のときには、前記電池セルに異常が生じていると判定する一方、再測定された前記コンデンサの電圧と前記測定工程における前記コンデンサの電圧との差が所定の閾値以上のときには、前記接続回路に異常が生じていると判定する異常識別工程とをさらに含むことを特徴とする電池セルの電圧測定方法。
  4. 請求項1乃至3の何れか1つに記載の電池セルの電圧測定方法において、
    前記接続回路は、前記電池セルの正極側及び負極側にそれぞれ接続された、該電池セルを前記直列RC回路に並列接続するための接続ラインを有していて、
    隣接する前記電池セルにおいて、一方の該電池セルの前記正極側に接続された前記接続ラインと他方の該電池セルの負極側に接続された前記接続ラインとは、共通化されており、
    前記異常識別工程は、隣接する前記電池セルの両方において再測定された前記コンデンサの電圧と先に測定された前記コンデンサの電圧との差が前記閾値以上のときには、隣接する該電池セル間で共通する前記接続ラインに異常が生じていると判定することを特徴とする電池セルの電圧測定方法。
  5. 複数の電池セルを直列に接続して構成された電池セルユニットにおける該電池セルに接続回路を介して並列に接続される直列RC回路と、該直列RC回路のコンデンサの電圧を測定する電圧測定部と、該直列RC回路を該接続回路を介して該電池セルに並列接続させて該電池セルで該直列RC回路のコンデンサを所定の充電時間だけ充電させた後、該直列RC回路と該電池セルとの並列接続を切断して、該コンデンサの電圧を該電圧測定部で測定させる制御部とを備えた電池セルの電圧測定装置であって、
    前記直列RC回路は、抵抗値を変更可能に構成されており、
    前記制御部は、
    前記電圧測定部で測定された前記コンデンサの電圧が所定の基準値よりも低いときには、前記直列RC回路の抵抗値を低く変更してから、前記電池セルによる前記コンデンサの再充電と前記電圧測定部による該コンデンサの電圧の再測定とを行わせ、
    再測定された前記コンデンサの電圧と先に測定された前記コンデンサの電圧との差が所定の閾値未満のときには、前記電池セルに異常が生じていると判定する一方、再測定された前記コンデンサの電圧と先に測定された前記コンデンサの電圧との差が該閾値以上のときには、前記接続回路に異常が生じていると判定することを特徴とする電池セルの電圧測定装置。
  6. 請求項5に記載の電池セルの電圧測定装置において、
    前記直列RC回路は、第1抵抗器と、該第1抵抗器に対して並列に接続可能な第2抵抗器とを有しており、
    前記制御部は、前記第2抵抗器を前記第1抵抗器に並列に接続させることによって、前記直列RC回路の抵抗値を低く変更することを特徴とする電池セルの電圧測定装置。
  7. 複数の電池セルを直列に接続して構成された電池セルユニットにおける該電池セルに接続回路を介して並列に接続される直列RC回路と、該直列RC回路のコンデンサの電圧を測定する電圧測定部と、該直列RC回路を該接続回路を介して該電池セルに並列接続させて該電池セルで該直列RC回路のコンデンサを所定の充電時間だけ充電させた後、該直列RC回路と該電池セルとの並列接続を切断して、該コンデンサの電圧を該電圧測定部で測定させる制御部とを備えた電池セルの電圧測定装置であって、
    前記制御部は、
    前記電圧測定部で測定された前記コンデンサの電圧が所定の基準値よりも低いときには、前記充電時間を長く変更してから、前記電池セルによる前記コンデンサの再充電と前記電圧測定部による該コンデンサの電圧の再測定とを行わせ、
    再測定された前記コンデンサの電圧と先に測定された前記コンデンサの電圧との差が所定の閾値未満のときには、前記電池セルに異常が生じていると判定する一方、再測定された前記コンデンサの電圧と先に測定された前記コンデンサの電圧との差が該閾値以上のときには、前記接続回路に異常が生じていると判定することを特徴とする電池セルの電圧測定装置。
  8. 請求項5乃至7の何れか1つに記載の電池セルの電圧測定装置において、
    前記接続回路は、前記電池セルの正極側及び負極側にそれぞれ接続された、該電池セルを前記直列RC回路に並列接続するための接続ラインを有していて、
    隣接する前記電池セルにおいて、一方の該電池セルの前記正極側に接続された前記接続ラインと他方の該電池セルの負極側に接続された前記接続ラインとは、共通化されており、
    前記制御部は、隣接する前記電池セルの両方において再測定された前記コンデンサの電圧と先に測定された前記コンデンサの電圧との差が前記閾値以上のときには、隣接する該電池セル間で共通する前記接続ラインに異常が生じていると判定することを特徴とする電池セルの電圧測定装置。
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