JP2010077745A - 緑化基盤材の吹き付けシステム及び緑化基盤材ならびに緑化工法 - Google Patents

緑化基盤材の吹き付けシステム及び緑化基盤材ならびに緑化工法 Download PDF

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Abstract

【課題】人力により、緑化基盤材を法面に迅速かつ緻密に吹き付けることを可能とする。
【解決手段】緑化基盤材3を、生コンクリートポンプ2aにより圧送する。緑化基盤材3は、大口径圧送管11,ロート状セグメント12,中口径圧送管13,分岐セグメント14,2本のデリバリーホース15a,15bにより送給され、ノズル16a,16bから噴射されて法面20に吹き付けられる。生コンクリートポンプ2aは緑化基盤材3を大量に圧送できるので、迅速に吹き付け作業ができる。このとき、デリバリーホース15a,15bは細いので人間が把持して操作することができ、緻密で均一な吹き付けができる。また、送給管10の管径が大口径から中口径さらに2本の小口径に変化し、しかも、分岐セグメント14にて圧搾空気を吹き込んで緑化基盤材3を旋回させることにより、閉塞を防止している。
【選択図】図1

Description

本発明は、緑化基盤材の吹き付けシステム、及び、この吹き付けシステムに使用する緑化基盤材、ならびに、緑化工法に関するものである。
本発明では、緑化基盤材を圧送する圧送ポンプとして生コンクリート打設用の生コンクリートポンプを使用しつつ、先端にノズルが備えられているデリバリーホースを人間が把持しつつ操作して吹き付けができるように工夫したものである。
盛土や切土等の法面や斜面を緑化するために、法面等の吹き付け対象面に緑化基盤材を吹き付ける緑化工法が採用されている。緑化基盤材は、刈草、伐採材、間伐材などを醗酵したもの(植生基盤材)に植物種子など混入したものであり、法面等に吹き付けられて法面等を覆う緑化基盤層を形成する。この緑化基盤層は、養分が豊富であり短期間で植物種子が発芽して緑化ができる。
ここで、緑化基盤材を吹き付ける従来の二つの工法を説明する。
従来工法として一般的なものは、いわゆる人力方式である。
この人力方式では、モルタル吹き付け用のモルタル用ポンプで緑化基盤材を圧送し、圧送された緑化基盤材を小径(例えば直径が50mm)の圧送管を介して送給し、圧送管の先端部分を人間が把持して、圧送管の先端に備えたノズルから緑化基盤材を噴出させている。
ノズルには圧搾空気が供給されており、圧搾空気の噴射に伴い緑化基盤材が噴出される。このため、人間が圧搾空気の噴射・停止やノズルの向きを操作することにより、緑化基盤材の吹き付け量や吹き付け方向を容易かつ正確に調整することができ、均一厚さの緑化基盤層をムラなく正確に形成することができる。
この人力方式では、モルタル用ポンプが単位時間当たりに吐出する緑化基盤材の吐出量が少ないため、小径(例えば直径が50mm)の圧送管を用いることができ、この小径の圧送管であれば、内部に緑化基盤材が充填されていても、人間が把持して操作することができる。
従来工法として他のものは、いわゆる機械方式である(例えば特許文献1,2参照)。
この機械方式では、モルタル用ポンプに比べて単位時間当たりの吐出量の多い生コンクリート打設用の生コンクリートポンプを採用し、車両(クレーン車やバックホー)に備えたブーム(またはアーム)の先端に、首振り機構を介してノズル部を備えている。そして、生コンクリートポンプから圧送された緑化基盤材を、大径(例えば直径が100mm)の圧送管を介してノズル部に送給している。
生コンクリートポンプの単位時間当たりの緑化基盤材の吐出量は多いが、大径の圧送管を採用することにより、緑化基盤材が圧送途中で圧送管の内部で詰まることを防止している。
吹き付け作業をするときには、ブームの長さや曲がり形状を調整してノズル部を吹き付け面に対面させつつ、ノズル部を機械的に首振り動作させてノズル部から緑化基盤材を噴出することにより、緑化基盤材の吹き付け量がなるべく均等になるようにしている。
なお大径(例えば直径が100mm)の圧送管になると極めて重いので、人間が圧送管を把持して吹きつけ作業をすることは不可能であるため、この機械方式では、人間は、ブームの長さや曲がり形状を調整するための運転操作や、首振り機構の運転操作をするだけである。
この機械方式では、上述した人力方式に比べて、単位時間当たりの吹き付け面積は極めて広くなり、迅速な吹き付け作業ができる。
特開2001−254361 特開2004−52287
上述した人力方式では、圧送管の先端部分を人間が把持してノズルの向きの調整等を行うことができるため、均一厚さの緑化基盤層をムラなく正確に形成することができる。しかし、吐出量の少ないモルタル用ポンプを使用しているため、生コンクリートポンプを使用している機械方式に比べて、単位時間当たりの吹き付け面積が狭い(約1/8)という問題がある。
一方、生コンクリートポンプを用いる機械方式では、単位時間当たりの吹き付け面積は広いが、機械操作であるため緑化基盤層の厚さにムラが生じるおそれがある。特に、吹付け先端部(ノズル部)が重く操作性に難があるため、不安定な高所斜面に適用した場合には、きめ細かい施工が困難で、均一に吹付けることが大変難しいという問題がある。
本発明は、上記従来技術に鑑み、単位時間当たりの吹き付け面積が広く迅速な吹き付け作業ができると共に、均一厚さの緑化基盤層をムラなく正確に形成することができる、緑化基盤材の吹き付けシステム及び緑化基盤材ならびに緑化工法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の緑化基盤材の吹き付けシステムは、
緑化基盤材を圧送・吐出する生コンクリート打設用の生コンクリートポンプと、
前記生コンクリートポンプから圧送・吐出された前記緑化基盤材を搬送する送給管とを有し、
前記送給管は、
基端側が前記生コンクリートポンプに接続された大口径圧送管と、
基端側が、前記大口径圧送管の先端側に接続されると共に、前記緑化基盤材の搬送方向に関して上流側から下流側に向かうに従い内径が漸減するロート状になっているロート状セグメントと、
基端側が、前記ロート状セグメントの先端側に接続されると共に、前記大口径圧送管よりも内径が小さくなっている中口径圧送管と、
基端管とこの基端管の下流側に形成された2本の分岐管とでなり、前記基端管の基端側が前記中口径圧送管の先端側に接続されている分岐セグメントと、
基端側が、前記分岐管の先端側にそれぞれ接続されると共に、前記中口径圧送管よりも内径が小さくなっている2本のデリバリーホースと、
前記デリバリーホースの先端側にそれぞれ取り付けた2個のノズルを備え、
更に、前記分岐セグメントの前記基端管には、分岐セグメント内に送給される前記緑化基盤材を周方向に沿い旋回させる圧搾空気を注入するため、前記基端管の外周側から内周側に挿通し、しかも、挿通方向が前記基端管の軸方向に対して傾斜している圧搾空気注入管が取り付けられていることを特徴とする。
また本発明の緑化基盤材の吹き付けシステムは、前記大口径圧送管の内径は100mmであり、前記中口径圧送管の内径は65mmであり、前記デリバリーホースの内径はそれぞれ50mmであることを特徴とする。
また本発明の緑化基盤材は、
前記緑化基盤材の吹き付けシステムに用いる緑化基盤材であって、
粉砕した植物廃棄物と、畜産糞尿等廃棄物を固液分離して得た固形分と、前記畜産糞尿等廃棄物を固液分離して得た液体を更に回分式活性汚泥層にて分離して得た活性汚泥と、前記畜産糞尿等廃棄物を固液分離して得た液体を更に回分式活性汚泥層にて分離して得た液肥とを混合して醗酵させた熟成堆肥を、篩分けして得た篩分後の熟成堆肥通過物と、
粉砕した木製チップと、前記畜産糞尿等廃棄物を固液分離して得た液体を更に回分式活性汚泥層にて分離して得た液肥とを混合して醗酵させた熟成チップを、篩分けして得た篩分後の熟成チップ通過物と、の混合物を含むことを特徴とする。
また本発明の緑化基盤材は、
ポリアクリルアミドまたはポリエチレンオキサイドの少なくとも一種を含む流動化剤と、
カルボキシルメチルセルロースまたはポリビニルアルコールの少なくとも一種を含む増粘剤と、
カチオン性クロロプレンラテックスを含む土壌安定剤と、が添加されていることを特徴とする。
また本発明の緑化工法は、
前記混合物を含む緑化基盤材を、緑化基盤材の吹き付けシステムに用いる緑化基盤材として適用し、操作者が前記デリバリーホース把持して前記ノズルを操作することにより、吹き付け対象面に緑化基盤材を吹き付けることを特徴とする。
本発明によれば、生コンクリートポンプにより大量の緑化基盤材を送給することができるため、盛土・切土等の法面に、緑化基盤材を迅速に吹付けることができる。
しかも、生コンクリートポンプにより圧送・吐出された緑化基盤材を、大口径圧送管で送給した後に、ロート状セグメントで径を絞って中口径圧送管で送給し、更に分岐セグメントで2分岐して、2本のデリバリーホースで送給し、デリバリーホース先端のノズルから噴出させるようにしたため、操作者は細いデリバリーホースを把持して容易に吹き付け作業ができる。したがって、人力による、緻密な吹付け施工が可能となる。
また、送給管の管径を、緑化基盤材の流れに沿い、大口径から中口径に変え、更に、2分岐した小口径に変えると共に、分岐セグメントに圧搾空気を供給して緑化基盤材を旋回させつつ搬送させるようにしたため、緑化基盤材が送給途中で閉塞することを防止できる。
<緑化基盤材の吹き付けシステムと緑化工法>
以下に、この発明の実施形態に係る緑化基盤材の吹き付けシステム、及び、このシステムを用いた緑化工法を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態にかかる緑化基盤材の吹き付けシステム1を示す。この緑化基盤材の吹き付けシステム1は、
(1)生コンクリートポンプ車2に搭載した生コンクリート打設用の生コンクリートポンプ2aにより、緑化基盤材3を圧送・吐出することと、
(2)特殊な口径設計構造と閉塞防止構造を持った送給管10により、緑化基盤材3を送給すること、
が特徴となっているシステムである。
更に詳述すると、混合ミキサー4は、植生基盤材5と、緑化補助材と、草木(植物)の種子と、清水などを攪拌して緑化基盤材3を形成する。この緑化基盤材3は連結管6を介して生コンクリートポンプ2aに送られる。
なお、送給管10内で詰まることがないように工夫した、緑化基盤材2の組成等については後述する。
生コンクリートポンプ2aは、大量の緑化基盤材3を高圧で圧送・吐出し、このようにして圧送・吐出された緑化基盤材3は、送給管10を介して送給される。
送給管10は、大口径圧送管11と、ロート状セグメント12と、中口径圧送管13と、分岐セグメント14と、2本のデリバリーホース15a,15bと、各デリバリーホース15a,15bの先端に取り付けたノズル16a,16bとで構成されている。
大口径圧送管11の基端側は生コンクリートポンプ2に接続され、大口径圧送管11の先端側と中口径圧送管13の基端側はロート状セグメント12を介して接続され、中口径圧送管13の先端側と2本のデリバリーホース15a,15bの基端側は分岐セグメント14を介して接続されている。
なお、大口径圧送管11により吹き付け作業をする現場の近くまで、緑化基盤材3を送給し、現場近くにおいて、中口径圧送管13及びデリバーリホース15a,15bにより緑化基盤材3を送給できるように、各管及びホースの長さを設定することが望ましい。
大口径圧送管11は、その直径(内径)は100mmであり、鋼管や強化プラスチック管などにより形成されている。
中口径圧送管13は、その直径(内径)は65mmであり、鋼管や強化プラスチック管などにより形成されている。
デリバリーホース15a,15bは、その直径(内径)はそれぞれ50mmであり、柔軟性のある軽量な耐圧ゴムホースにより形成されている。
ノズル16a,16bには、図示はしないが、圧搾空気も供給されている。
ロート状セグメント12は、図2(a)に端面図で、図2(b)に縦断面図で示すように、基端側(緑化基盤材の送給方向に関して上流側)から先端側(緑化基盤材の送給方向に関して下流側)に向かうに従い内径が漸減するロート形状となっており、基端側の直径(内径)は100mm、先端側の直径(内径)は65mmになっている。
このロート状セグメント12の材質は、耐圧性があればどのようなものでもよいが、加工の容易性と耐腐食性を考慮すればステンレス鋼が好ましい。
このロート状セグメント12の基端側(上流側)に、大口径圧送管11の先端側が接続され、ロート状セグメント12の先端側(下流側)に中口径圧送管13の基端側が接続されている。
分岐セグメント14は、正面図である図3、及び、図3のVI矢視図である図4に示すように、上流側は1本の管構造となっている基端管14aで形成されており、下流側は2分岐した分岐管14b,14cにより形成されており、基端管14aの先端側(下流側)に分岐管14b,14cの基端側(上流側)が接続されている。基端管14aの直径(内径)は65mmであり、分岐管14b,14cの直径(内径)はそれぞれ50mmである。
この分岐セグメント14の材質は、耐圧性があればどのようなものでもよいが、加工の容易性と耐腐食性を考慮すればステンレス鋼が好ましい。
この分岐セグメント14の基端管14aの基端側(上流側)に、中口径圧送管13の先端側が接続され、分岐管14aの先端側(下流側)にデリバリーホース15aの基端側が接続され、分岐管14bの先端側(下流側)にデリバリーホース15bの基端側が接続されている。
更に、基端管14aの周方向に関し複数箇所(本例では4箇所、つまり、周方向に関して90°ずれた箇所)には、基端管14aの外周面側から内周面側に挿通した状態で、圧搾空気注入管14dが取り付けられている。4本の各圧搾空気注入管14dの挿通方向は、基端管14aの軸方向(緑化基盤材3の送給方向)に対して、3〜5°傾斜した角度となっている。
各圧搾空気注入管14dには、外周側端から圧搾空気が供給され、この圧搾空気は、基端管14a内に注入される。このとき、基端管14a内に注入された圧搾空気の注入方向は、緑化基盤材3の供給方向に対して、3〜5°傾斜した角度になっているため、注入された圧搾空気は基端管14a内において周方向に沿い旋回しつつ上流側から下流側に向かって噴流となって流れる結果、圧搾空気の注入により緑化基盤材3が周方向に沿い旋回する。
即ち、大口径圧送管11,ロート状セグメント12及び中口径圧送管13を介して送給されてきた緑化基盤材3は、分岐セグメント14内において、注入圧搾空気から旋回力を受けることにより周方向に沿い旋回しつつ送給され、旋回しつつデリバリーホース15a,15b内を送給される。
次に、上記構成となっている緑化基盤材の吹き付けシステム1の動作を説明する。
吹き付け作業をする場合には、混合ミキサー4から生コンクリートポンプ2aに緑化基盤材3を供給しつつ、生コンクリートポンプ2aを作動させ、生コンクリートポンプ2aから緑化基盤材3を圧送・吐出する。
また、圧搾空気をノズル16a,16b及び4本の圧搾空気注入管14dに供給する。
吹き付け作業をする作業者は二人必要であり、第1の作業者がデリバリーホース15aの先端部分(ノズル16aに近い部分)を把持し、第2の作業者がデリバリーホース15bの先端部分(ノズル16bに近い部分)を把持する。
なおデリバリーホース15a,15bは、直径(内径)が50mmと細いため、内部に緑化基盤材3が充填されていても人間が持てる程度の重量であり、作業者が把持して操作することができる。しかも、デリバリーホース15a,15bは、柔軟性がある軽量な耐圧ゴムホースであるため可動性がよく、吹き付け作業を容易に行うことができる。
生コンクリートポンプ2aから圧送された緑化基盤材3は、大口径圧送管11内を送給され、ロート状セグメント12にて口径が絞られて、中口径圧送管12内を送給される。
このとき、大口径圧送管11は、面積が広いので、緑化基盤材3が大口径圧送管11内で目詰まり(閉塞)することを防止できる。
なお本明細書では、管の「面積」とは、圧送管11,12やデリバリーホース15a,15bを、管軸に直交する面に沿い切断したときの、管内の面積をいう。
また、中口径圧送管12の面積は、大口径圧送管11の面積の約42%であるため、中口径圧送管12内を送給される緑化基盤材3の送給速度及び圧送圧力は、大口径圧送管11内を送給される緑化基盤材3の送給速度及び圧送圧力に比べて大きくなる。したがって、中口径圧送管12の内部で緑化基盤材3が目詰まり(閉塞)することを防止できる。
更に、緑化基盤材3は、分岐セグメント14を通り2つのデリバリーホース15aに分岐されて送給される。
このとき、中口径圧送管13から送給されてきた緑化基盤材3は、分岐セグメント14内において、圧搾空気注入管14dにより注入された注入圧搾空気により旋回力を受けて周方向に沿い旋回しつつ送給され、旋回しつつデリバリーホース15a,15b内を送給される。また同時に、緑化基盤材3に圧搾空気が注入・混合するため、空気が混合した緑化基盤材3の摩擦抵抗が低減する。
このように、緑化基盤材3が周方向に沿い旋回しつつ送給され、しかも緑化基盤材3の摩擦抵抗が低減するため、緑化基盤材3が、分岐セグメント14及び2つのデリバリーホース15a,15b内で目詰まり(閉塞)することを防止できる。
なお、2本のデリバリーホース15a,15bの総面積(=大口径圧送管11の面積の50%)は、中口径圧送管12の面積(=大口径圧送管11の面積の約42%)よりも広くなっている。このように、デリバリーホース15a,15bの総面積が中口径圧送管12の面積よりも広くなることによっても、緑化基盤材3がデリバリーホース15a,15b内で目詰まり(閉塞)することを防止できる。
作業者がノズル16a,16bから圧搾空気を噴射させれば、圧搾空気の噴射に伴い緑化基盤材3が噴出される。このようにして、法面20に緑化基盤材3を吹き付けていくと、法面20の表面を覆う状態で緑化基盤層21を形成することができる。なお緑化基盤層21とは、緑化基盤材3を吹き付けて層状となったものである。
前述したようにデリバリーホース15a,15bは軽量で柔軟性があるため、作業者は吹き付け作業を容易にかつ緻密に行うことができ、均一厚さの緑化基盤層21をムラなく正確・緻密に形成することができる。
しかも、モルタル用ポンプで圧送される従来システムに比べて、生コンクリートポンプ2aから大量の緑化基盤材3を圧送・吐出して、2本のデリバリーホース15a,15bから大量の緑化基盤材3を噴出して吹き付けができるため、広い法面20であっても迅速な吹き付け作業をすることができる。
<緑化基盤材の組成等>
次に、上述した緑化基盤材の吹き付けシステム1に適用して好適な緑化基盤材について説明する。
本発明に係る緑化基盤材としては、流動性に優れ、圧送管中を送給される際に、圧送管の管径の変化により圧力変化が発生しても、緑化基盤材が分離して閉塞することがない特性のものにする必要がある。
そのため、本発明に係る緑化基盤材としては、構成材料の形状や材質を選定する必要があり、更に、粘性及び流動化を加味した組成にする要がある。
また、法面に吹付ける性質上、吹付け施工直後、流れ落ちず、その後、種子の発芽育成を阻害せず、風雨による侵食を防止しなければならない。
上記の特性を有する本発明に係る緑化基盤材3の組成・構成を、図5を参照しつつ、その製造手順と共に説明する。
まず畜産糞尿等廃棄物(家畜の糞尿等)101を固液分離装置102にて、固形分103と液体104に分離する。
液体104は、回分式活性汚泥槽105内に流入させ、曝気及び酸化沈殿処理をする。そうすると、回分式活性汚泥槽105内では、上澄みとなった処理水(液肥)106と、沈殿した活性汚泥107とに分離する。このようにして分離した処理液(液肥)106と活性汚泥107とをそれぞれ分離して取り出す。
刈草,剪定木,伐採木,木屑などを粉砕した植物廃棄物108と、固形分103と、活性汚泥107を、醗酵槽109内で混合し、処理液(液肥)106を散布し、切り返しながら十分に醗酵させた。このとき、醗酵助材として、全量の0.3〜1.0%の泡盛モロミ蒸留残液を添加すると、醗酵促進効果を約30〜50%速めることができるので好ましい。このようにして、醗酵槽109により醗酵をさせて、熟成堆肥110を得た。
熟成堆肥110を、15mmメッシュの篩で篩分111して、篩分後の熟成堆肥通過物112を得る。
一方、伐採木,剪定木を粉砕した木製チップ113に処理液(液肥)106を散布して醗酵させて熟成チップ114を得る。このとき、醗酵助材として、全量の0.3〜1.0%の泡盛モロミ蒸留残液を添加すると、醗酵促進効果を約30〜50%速めることができるので好ましい。
熟成チップ114を、25mmメッシュの篩で篩分115して、篩分後の熟成チップ通過物116を得る。
熟成堆肥通過物112と熟成チップ通過物116を、1対2の割合(熟成堆肥通過物:熟成チップ通過物=1:2)で混合し、この混合物に、篩土117と植物繊維118を混合して植生基盤材5を得る。
植生基盤材5に、流動化剤118、増粘剤119、土壌安定剤120及び植物種子121を添加し、清水で粘度調整を行うことにより、緑化基盤材3を得る。
流動化剤118としては、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド等を全量の0.1〜0.3%添加し、増粘剤119としては、カルボキシルメチルセルロース、ポリビニルアルコール等を全量の0.1〜0.5%添加し、流動化促進と侵食防止を目的とする土壌安定剤120としては、カチオン性クロロプレンラテックス溶液を全量の1〜5%混入することが好ましい。
流動化剤118の添加は、圧送管内の摩擦抵抗を低下させ流動化を促進すると同時に、チキソトロピック性が発揮され、特にポリアクリルアミドは、法面に吹付け直後の流動防止効果を発揮し、安定性を確保する事が可能となる。
増粘剤119の添加は、緑化基盤剤3を圧送中において、管内での圧力変化による分解を防止する粘度調整を目的とする。
以下に、本発明の実施の形態をさらに詳細に説明するが、本発明はこの実施例になんら限定されるものではない。
本発明の実施例に係る緑化基盤材3の代表的配合を表示する
熟成堆肥 550 L
熟成醗酵チップ 1050 L
篩土 300 L
植物繊維 700 L
植物種子(バミューダグラス) 2Kg
土壌安定剤であるカチオン性クロロプレンラテックス溶液 54 L
流動化剤であるポリアクリルアミド(カチオン系) 150 gr
増粘剤であるカルボキシルメチルセルロース 50 gr
PH調整剤 適量
清水 3000 L
なお、上記のカチオン性クロロプレンラテックス溶液は、固形分が55%含まれている。
図1に示す緑化基盤材の吹き付けシステム1により、緑化基盤材3の吹き付け適用性能を確認するため、上記配合で土壌硬度が38以上で、45度傾斜硬岩法面に30〜50mm厚に試験的に吹付け、システムの稼動状態と吹付け機能の確認を実験・観察した。また発芽、生育の過程と経月変化を測定した。施工面積は約80m2とした。試験場所は、沖縄県南部地区である。
試験結果は次の通りであった。
(1)圧送システム
緑化基盤材の閉塞は皆無で順調に作業終了した。
実動施工時間は35分であり、吹付け面は均一な状態であり吹きムラは少なく、モルタル用ポンプを使用したシステムに比べて約8倍の効率となった。
(2)経月変変化
経月変化は表1の通りであり、発芽状態、生育状態は良好であり、浸食は12ヶ月経過しても軽度であることが判明した。
Figure 2010077745
本発明の実施例に係る緑化基盤材の吹き付けシステムを示すシステム構成図。 緑化基盤材の吹き付けシステムに用いるロート状セグメントを示す構成図。 緑化基盤材の吹き付けシステムに用いる分岐セグメントを示す正面図。 図3のVI矢視図。 本発明の実施例に係る緑化基盤材の製造手順を示す説明図。
符号の説明
1 緑化基盤材の吹き付けシステム
2 生コンクリートポンプ車
2a 生コンクリートポンプ
3 緑化基盤材
4 混合ミキサー
5 植生基盤材
6 連結管
10 送給管
11 大口径圧送管
12 ロート状セグメント
13 中口径圧送管
14 分岐セグメント
15a,15b デリバリーホース
16a,16b ノズル
20 法面
21 緑化基盤層

Claims (5)

  1. 緑化基盤材を圧送・吐出する生コンクリート打設用の生コンクリートポンプと、
    前記生コンクリートポンプから圧送・吐出された前記緑化基盤材を搬送する送給管とを有し、
    前記送給管は、
    基端側が前記生コンクリートポンプに接続された大口径圧送管と、
    基端側が、前記大口径圧送管の先端側に接続されると共に、前記緑化基盤材の搬送方向に関して上流側から下流側に向かうに従い内径が漸減するロート状になっているロート状セグメントと、
    基端側が、前記ロート状セグメントの先端側に接続されると共に、前記大口径圧送管よりも内径が小さくなっている中口径圧送管と、
    基端管とこの基端管の下流側に形成された2本の分岐管とでなり、前記基端管の基端側が前記中口径圧送管の先端側に接続されている分岐セグメントと、
    基端側が、前記分岐管の先端側にそれぞれ接続されると共に、前記中口径圧送管よりも内径が小さくなっている2本のデリバリーホースと、
    前記デリバリーホースの先端側にそれぞれ取り付けた2個のノズルを備え、
    更に、前記分岐セグメントの前記基端管には、分岐セグメント内に送給される前記緑化基盤材を周方向に沿い旋回させる圧搾空気を注入するため、前記基端管の外周側から内周側に挿通し、しかも、挿通方向が前記基端管の軸方向に対して傾斜している圧搾空気注入管が取り付けられていることを特徴とする緑化基盤材の吹き付けシステム。
  2. 前記大口径圧送管の内径は100mmであり、前記中口径圧送管の内径は65mmであり、前記デリバリーホースの内径はそれぞれ50mmであることを特徴とする請求項1に記載の緑化基盤材の吹き付けシステム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の緑化基盤材の吹き付けシステムに用いる緑化基盤材であって、
    粉砕した植物廃棄物と、畜産糞尿等廃棄物を固液分離して得た固形分と、前記畜産糞尿等廃棄物を固液分離して得た液体を更に回分式活性汚泥層にて分離して得た活性汚泥と、前記畜産糞尿等廃棄物を固液分離して得た液体を更に回分式活性汚泥層にて分離して得た液肥とを混合して醗酵させた熟成堆肥を、篩分けして得た篩分後の熟成堆肥通過物と、
    粉砕した木製チップと、前記畜産糞尿等廃棄物を固液分離して得た液体を更に回分式活性汚泥層にて分離して得た液肥とを混合して醗酵させた熟成チップを、篩分けして得た篩分後の熟成チップ通過物と、
    の混合物を含むことを特徴とする緑化基盤材。
  4. 前記緑化基盤材には、
    ポリアクリルアミドまたはポリエチレンオキサイドの少なくとも一種を含む流動化剤と、
    カルボキシルメチルセルロースまたはポリビニルアルコールの少なくとも一種を含む増粘剤と、
    カチオン性クロロプレンラテックスを含む土壌安定剤と、
    が添加されていることを特徴とする請求項3に記載の緑化基盤材。
  5. 請求項3または請求項4に記載の緑化基盤材を、請求項1または請求項2に記載の緑化基盤材の吹き付けシステムに用いる緑化基盤材として適用し、操作者が前記デリバリーホース把持して前記ノズルを操作することにより、吹き付け対象面に緑化基盤材を吹き付けることを特徴とする緑化工法。
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