JP2010076619A - 軌条車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両動揺を低減し、乗心地性能を改善するための空気流れ制御装置を備えた軌条車両を提供する。
【解決手段】軌道9上を高速で走行する軌条車両1の屋根上面に、車両長手方向に延び且つ屋根上面から車両外側に突出する空気流れ制御部品2が設置されている。空気流れ制御部品2は、軌条車両1の走行時に生じる走行風を軌条車両1の進行方向に対して左右方向又は軌条車両1の屋根上面よりも軌道9の上面に対して上方向へ分流させるので、走行風に起因した軌条車両1の表面の圧力変動による軌条車両1の動揺を低減することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、鉄道車両、モノレール車両、路面電車、新都市交通のような軌道上を走行する軌条車両であって、特に高速で走行する編成車両の周囲に生じる空気流れに起因して生じる車体の動揺を低減するための空気流れ制御装置を備えた軌条車両に関する。
鉄道車両の高速化へのニーズは世界各国で年々高まっており、300km/hを超える速度での営業運転が実現しつつある。しかしながら、鉄道の高速化に伴い、走行風に起因して車体に作用する空気力が増加することが知られている。この空気力は車体の動揺を増加させるため、走行中の車両の乗心地が悪化し、その対策が必要となっている。特に、空気力による車体の動揺はトンネル内走行時に顕著となることから、トンネル内走行時における車体動揺低減策が強く望まれている。
図12に、代表的な鉄道車両の枕木方向視点図を示す。図12には、複数の車両を連結して成る編成車両10が進行方向を図中左から右として軌道9上を走行する様子が模式的に示されている。図12では、トンネルを示していないが、編成車両10が高速でトンネル内を走行する際には、顕著な車体の動揺が生じることがある。車体動揺の低減を目指した従来技術として、下記の特許文献1が提案されている。
図13、図14には、特許文献1で提案されているところの、鉄道車両がトンネル内を走行する際の車体動揺低減技術策が示されている。図13は空気流遮断部材を備えた車両の進行方向で見た模式図であり、図14は図13に示す空気流遮断部材を備えた車両の枕木方向で見た模式図である。図13及び図14に示すように、鉄道車両1には、当該鉄道車両1がトンネル内を走行する際の車両動揺低減技術として、車体の床下部の略中央部から略鉛直下方の軌道9の方向に向け且つ車両限界まで垂下するとともに、鉄道車両1の長手方向に連続的又は断続的に延びる部材12が設置されている。部材12は、車体の床下を車両の進行方向に対して左右方向に横断する空気流を遮断する作用を奏する。部材12を設置することにより、トンネル内を走行する鉄道車両1の車体側面とトンネルの内壁面との間の空間に生じる渦が鉄道車両1の車両進行方向に対して後方へ移動することで鉄道車両1がこれらの渦に引き寄せられることにより生じる動揺を低減することを図っている。
また、編成車両の先頭車が突風や横風を受けた際に安定して走行可能にすることを目指した従来技術として、下記の特許文献2が提案されている。図15は、特許文献2で提案されている車体動揺の低減策である剥離縁部材を備えた車両の上面模式図である。図15に示すように、編成車両の先頭車両1に設けた剥離縁部材13が、先頭車両1の外圧に応じて制御可能となっており、なお且つ斜めの風を受けた場合に風と反対側にある剥離縁部材13が場所的な圧力降下のために突出し得るように対称的に配置されている。これにより、編成車両1を横風及び突風に対して極めて鈍感なものにすることを図っている。
前記した背景技術のうち、特許文献1に記載の空気流を遮断する部材12を車両の床下部に設置した場合、部材12の分だけ車両の側面積が増加する。その結果、(1)部材12が空気力を受ける面の面積、即ち着力面が増加するため、鉄道車両1が、車両進行方向に対して左右方向へ受ける空気力が増加する、(2)部材12を平板とした場合、部材12に車両進行方向に対して左右方向に非定常的な揚力が発生する、(3)部材12の設置により、部材12から空力騒音が発生する、という問題が生じる。
前記した背景技術のうち、特許文献2に記載の剥離縁部材13を使用した場合、車両の外圧に応じて剥離縁部材13の出し入れを行い、且つ車両進行方向に対して斜め方向からの風を受けた場合、風と反対側にある剥離縁部材13が突出し得るように対称的に配置されている。その結果、(1)車両近傍の外圧に差異が生じる状況となった後に制御を行うため、車体動揺低減の効果がもたらされるのは少なからず車体が空気力によって動揺した後になってしまう、(2)車両近傍の外圧差を検知するためのセンサなどが必要となる、(3)剥離縁部材13によって剥離した流れが再び車両表面に付着することにより発生する空気力が車両動揺をもたらす、という問題がある。
特開2004−90849号公報 特開昭52−69112号公報
車両が高速で走行する際には、車両の、車両の進行方向に対して左右方向への動揺が生じることが確認されている。また、これら左右方向への動揺現象は少なからず車両の屋根上部を通過する走行風の、車両からの非定常的な剥離や渦・乱れの発生に起因している。そこで、車体動揺の低減策として、車両外に設置する流動制御装置を極力小さくし、なお且つ車両近傍に外圧差が生じる前に走行風を制御できる構造を実現する点で解決すべき課題がある。
本発明の目的は、極力簡略な構成で、車両動揺を低減することが可能な空気流れ制御装置を備えた軌条車両を提供することである。
この発明による軌条車両は、軌道上を高速で走行する車両において、前記軌条車両の屋根上面から車両外側に突出し且つ前記屋根上面に車両長手方向に延びる空気流れ制御装置を備え、前記空気流れ制御装置は、前記車両の車両進行方向に対して前方側から後方側に向けて流れる走行風を、前記車両進行方向に対して左右方向又は前記車両の屋根上面よりも外側上方向へ分流することを特徴とする。
この軌条車両によれば、屋根上を通過する流れを車両進行方向に対して左右方向へ意図的に分流する空気流れ制御装置を設けることで、車両の屋根上を通過する乱れた走行風による車両の左右動揺を抑えることができる。また、空気流れ制御装置を設置することにより車両の屋根上を通過する走行風の車両からの剥離位置を一定とすることが可能となり、非定常的な走行風の剥離の発生による車両の左右動揺を低減することが可能となる。
また、この移動車両において、前記空気流れ制御部品が、前記編成車両の屋根上面から車両外側上方向へ突出する量を、任意に調節可能とすることができる。
一般に、車両の屋根上を通過する走行風に含まれる乱れや渦の大きさは、編成車両の長さが長ければ長いほど、また、編成車両の、車両進行方向に対して後方ほど大きくなることが知られている。このため、空気流れ制御装置を搭載する軌条車両が連結される編成車両の車両長さや位置に合わせ、空気流れ制御装置の、屋根上面から車両外側に突出する量を調節可能とすることで、より効率良く車両の屋根上を通過する走行風の制御が可能となり、ひいては車両の動揺低減効果を最大限に引き出すことが可能となる。
また、上記の軌条車両において、前記車両がトンネル区間を走行する際に、前記空気流れ制御部品を前記車両の屋根上面から車両外側に突出させることができる。
一般に、走行風により編成車両に生じる動揺は、トンネル区間走行時に大きくなることが知られており、トンネル区間以外を走行する際にはトンネル区間ほど動揺低減に対する要望が無いこともある。このため、トンネル区間を走行する時のみ空気流れ制御部品を車両の屋根上面から車両外側に突出させることで、空気流れ制御部品を車両の屋根上面から車両外側に常時突出させることにより僅かながら生じる、車両の空気抵抗の増加や、空力騒音の発生を極力抑えることが可能となる。
また、上記の軌条車両において、前記空気流れ制御部品から、前記車両外方向へ噴流を発生させることができる。
空気流れ制御装置により走行風の制御を試みるが、これに加え、車両外方向への噴流発生機構を備えることで、走行風の制御効率をより高めることが可能となる。
本発明による軌条車両は上記のように構成されているため、車両外に設置する空気流れ制御装置を極力小さくし、なおかつ車両近傍に外圧差が生じる前に走行風を制御することが可能となり、走行風による車両の動揺が少ない軌条車両を提供することができる。
以下、本発明による軌条車両の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1〜図3は本発明による軌条車両の第一実施例を示す図である。図1は軌条車両の斜視図である。図2は軌条車両の枕木方向視点図である。図3は軌条車両の上面図である。図1〜図3中の矢印は軌条車両の進行方向を表しており、1は軌条車両、2は軌条車両1の屋根上面に車両長手方向に延びるとともに軌道上面に対して上方向に、即ち、屋根上面から車両外側に突出して設けられている空気流れ制御装置、9は軌道、11は軌道の中心、θ1は空気流れ制御装置2の軌道面から上方向への傾斜角度、θ2は空気流れ制御装置2の軌道の中心11から、車両進行方向に対して側方への拡がり角度を表している。また、従来の軌条車両の斜視図を図4に示す。図4において、図1〜図3に示した符号と同一のものは同一部材を示す。
車両走行時には、図1〜図4中の矢印と逆向きに走行風が流れる。図4に示した従来技術では、軌条車両1の表面に沿って流れる走行風が軌条車両1の表面から剥離する際には軌条車両1の表面の圧力が変動し、この結果、軌条車両には左右方向への動揺がもたらされる。この様子を示したのが図16である。図16は一般的な軌条車両の枕木方向視点図であり、図16において、図1〜図4に示した符号と同一のものは同一部材を示す。
上記した要因により発生する左右動揺は特に車両の、進行方向に対して直交する左右方向断面の断面積が小さくなる部位で顕著となる。即ち、軌条車両1の表面、特に屋根の表面に沿って流れる走行風は、軌条車両1の先頭部のプロフィールが変化するに応じて非定常的な剥離流(渦)14の列を生じる。本構成ではこれら要因により発生する動揺の低減を狙っている。
本構成によれば、軌条車両1の屋根上面に空気流れ制御装置2を設置することにより、軌条車両1の左右方向への動揺を低減することができる。これは、空気流れ制御装置2によって走行風が空気流れ制御装置2で軌道面に対して上方向へ剥離することで、(1)軌条車両1の表面から走行風が剥離する位置を一定箇所とすることで、定常的に剥離渦を発生させ、従来の軌条車両に発生する非定常的な剥離渦14によって生じていた軌条車両1の表面の圧力変動を低減することができる、(2)空気流れ制御装置2で走行風を車両進行方向に対して左右方向へ分流し、車両進行方向に対して直交する左右方向断面の断面積が小さくなる部位の周囲において当該部位に沿って流れる走行風を減らし、これら部位での走行風の剥離を防ぎ、軌条車両1の表面に生じる圧力変動を低減することができる、(3)走行風が空気流れ制御装置2を通過することで、従来の軌条車両に比べ剥離渦の大きさを小さくし、剥離渦により軌条車両1の表面に生じる圧力変動自体を低減することができる、の3点によるものである。
空気流れ制御装置2について、屋根上面において車両外側の向きに突出する突出量は10mm〜500mm程度である。また、空気流れ制御装置2について、屋根上面において軌道面に対して上方向となる向きに傾斜する傾斜角度θ1、及び屋根上面において軌道の中心11から車両進行方向に対して左右側方となる向きに広がる広がり角度θ2は、それぞれ10〜45度が望ましい。また、空気流れ制御装置2の設置位置は、図1〜図3に示したような、編成車両19の最後尾車両のみならず、その他の車両に設置しても剥離渦の剥離位置を一定にすることができる、或いは剥離渦の大きさを小さくすることができるため、その他の車両においても上記の効果を得ることができる。
図5〜図7は本発明による軌条車両の第二実施例を示す図であり、図5は軌条車両の斜視図、図6は軌条車両の上面図、図7は軌条車両の空気流れ制御装置2を設置した箇所の車両進行方向断面図である。また、図5〜図7において、図1〜図4に示した符号と同一のものは同一部材を示し、3は空気流れ制御装置2の格納スペース、4は空気流れ制御装置2の駆動アクチュエータ、5は空気流れ制御装置2の車両1の表面から、軌道面に対して上方向へ突き出ている量を表している。
第二実施例の構成は、図1に示した第一の実施例における空気流れ制御装置2の形状を変更して、車両の上面視点形状が三角形となった板状としている。軌条車両1の屋根の車両内側には、空気流れ制御装置2の格納スペース3が設けられており、空気流れ制御装置2を車両内の格納スペース3に格納可能である。また、格納スペース3に関連して駆動アクチュエータ4が配設されており、空気流れ制御装置2は駆動アクチュエータ4の作動によって格納スペース3から出没可動となっている。本構成によれば、空気流れ制御装置2が車両内に格納可能となっているため、空気流れ制御装置2を取り付けた軌条車両1が編成車両10の先頭車として走行する場合などには軌条車両1内に格納し、空気抵抗の低減や空力騒音の発生を抑制することができる。また、上記した通り、編成車両10の車両数に応じ、走行風により軌条車両1の表面に発達する境界層の厚さが変わり、軌条車両1から剥離する剥離渦のスケールも異なるため、編成車両10の車両数に応じて空気流れ制御装置2の、軌道面に対して上方向へ突き出る突出量を駆動アクチュエータ4の作動によって制御することで、より効率良く剥離流れや剥離渦を制御することが可能となる。
空気流れ制御装置2は、図7中の5に示すように、軌道面に対して上方向の向きに突出する突出量が1mm以上存在し、軌条車両1の上面と空気流れ制御装置2の上面との間に段差が存在すれば圧力変動低減の効果が得られるため、空気流れ制御装置2の上面視点形状は三角形のみならず、四角形、五角形、六角形など、状況に応じて変更してよい。また、空気流れ制御装置2の設置数も、2個に限らず、必要に応じて増減させても良い。
図8は本発明による軌条車両の第三実施例を示す図であり、軌条車両の空気流れ制御装置2を設置した箇所の車両進行方向断面図を表している。図8において図1〜図7に示した符号と同一のものは同一部材を示す。6は位置情報センサ、7は位置情報センサ6による情報伝達回路、8はトンネル壁を表している。
本構成は図7に示した実施例2において、軌条車両1に設置された位置情報センサ6と位置情報センサ6に接続された情報伝達回路7とを加えることで、空気流れ制御装置2を、走行位置に応じて車両1の表面から突出させる、或いは車両1内へ格納させることを可能にしたものである。こうした構成により、軌条車両1の左右方向への動揺が比較的小さい区間を走行する場合には空気流れ制御装置2を格納スペース3に格納して空気抵抗の低減や流体騒音の発生を防ぎ、軌条車両1の左右方向への動揺が比較的大きいトンネル内などの区間を走行する場合には車体の屋根上面から突出した空気流れ制御装置2によって走行風を制御し、車体の左右方向への動揺を低減することができる。
位置情報センサ6ではなく、車速センサや圧力センサを使用して、軌条車両1の車速や軌条車両1表面の圧力情報を用いて空気流れ制御装置2の制御を行っても良い。
図9は本発明による軌条車両の第四実施例を示す図であり、軌条車両の空気流れ制御装置2を設置した箇所の車両進行方向断面図を表している。図9において図1〜図8に示した符号と同一のものは同一部材を示す。15は噴流発生装置を表しており、図中において噴流発生装置15からの矢印は噴流を表している。
第四実施例の構成は、図7に示した第二実施例において、空気流れ制御装置2に噴流発生装置15を加えたものである。噴流発生装置15からの噴流を、空気流れ制御装置2での走行風を分流するための補助手段として用いることができる。噴流の向きは、屋根の面に対して垂直方向が好ましいが、状況に応じて変更・設定可能である。また、噴流発生装置15からの噴流によって、剥離渦を軌条車両1の表面から遠ざけたりすることに用いることができる。本実施例は、噴流発生装置15を備えているため、第二実施例に比べてより効率良く走行風や剥離渦を制御することが可能となり、車体の左右方向への動揺を更に低減することが可能となる。
噴流発生装置15としては、ファンやブロワを備えた送風装置や、数千から数万ボルトの電圧を電極間に印加することで噴流を発生させることが可能な電気的なアクチュエータを使用することが望ましい。また、発生させる噴流の流速は、0.1〜10m/s程度が望ましい。
以下では、本発明の効果を確認するために実施した試験の概要と結果を示す。試験では複数個の車両模型を風洞吐出口からの気流中に設置し、車両模型の下部に設置した流体力センサにより車両模型に作用する左右方向の変動流体力を測定し、測定結果を、予測式を用いて実機での流体力に換算して評価した。
図10に風洞試験結果を示す。図10の縦軸は車両模型に作用する左右方向の変動流体力を表している。図10より、従来技術に比べ、本発明は左右方向への変動流体力を600N程度低減できており、車体の左右方向への動揺量を低減できていることが分かる。
図11に、図10の流体力計測結果に対してスペクトル解析を行った結果を示す。縦軸は左右方向の変動流体力、横軸は予測式を用いて実機スケールにおける値に換算した周波数を表している。図11より、図10に見られた変動流体力の低減は、10Hz以下の周波数における変動流体力の低減によるものであることが分かる。一般に、車両に作用する左右方向の変動力により乗客が体感する乗心地は、10Hz以下の周波数における変動力が大きく影響するため、本発明の効果は乗客の乗心地改善につながるとも言える。
以上より、本発明は従来技術に比べて優れており、移動車両用として効果があることが分かる。
本発明の第一の実施例を示す、軌条車両の斜視図である。 本発明の第一の実施例を示す、軌条車両の枕木方向視点図である。 本発明の第一の実施例を示す、軌条車両の上面図である。 従来の軌条車両の斜視図である。 本発明の第二の実施例を示す、軌条車両の斜視図である。 本発明の第二の実施例を示す、軌条車両の上面図である。 本発明の第二の実施例を示す、軌条車両の空気流れ制御装置を設置した箇所の車両進行方向断面図である。 本発明の第三の実施例を示す、軌条車両の空気流れ制御装置を設置した箇所の車両進行方向断面図である。 本発明の第四の実施例を示す、軌条車両の空気流れ制御装置を設置した箇所の車両進行方向断面図である。 風洞試験による左右方向変動力の計測結果である。 風洞試験による左右方向変動力の計測結果のスペクトル解析結果である。 代表的な編成車両の枕木方向視点図である。 従来技術1に記載の空気流遮断部材を備えた車両の進行方向視点図である。 従来技術1に記載の空気流遮断部材を備えた車両の枕木方向視点図である。 従来技術2に記載の剥離縁部材を備えた車両の上面図である。 一般的な車両周りに生じる剥離渦を示した枕木方向視点図である。
符号の説明
1 軌条車両 2 空気流れ制御装置
3 格納スペース 4 駆動アクチュエータ
5 空気流れ制御装置の突出量
6 位置情報センサ 7 位置情報伝達回路
8 トンネル壁 9 軌道
10 編成車両 11 軌道の中心
12 従来技術1に記載の空気流遮断部材
13 従来技術2に記載の剥離縁部材
14 剥離渦 15 噴流発生装置
θ1 空気流れ制御装置の軌道面から上方向への傾斜角度
θ2 空気流れ制御装置の軌道の中心線から側方への広がり角度

Claims (9)

  1. 軌道上を高速で走行する軌条車両において、
    前記軌条車両の屋根上面から車両外側に突出し且つ前記屋根上面に車両長手方向に延びる空気流れ制御装置を備え、
    前記空気流れ制御装置は、前記車両の車両進行方向に対して前方側から後方側に向けて流れる走行風を、前記車両進行方向に対して左右方向又は前記車両の屋根上面よりも外側上方向へ分流すること
    を特徴とする軌条車両。
  2. 請求項1に記載の軌条車両において、
    前記空気流れ制御装置が前記屋根上面から突出する突出量は10mm〜500mmの範囲にあり、且つ前記空気流れ制御装置が前記車両進行方向に対して左右方向又は前記車両の前記屋根上面から車両外側へ分流する角度は10〜45度の範囲にあること
    を特徴とする軌条車両。
  3. 請求項1に記載の軌条車両において、
    前記空気流れ制御装置が前記屋根上面から突出する突出量が、任意に調節可能となっていること
    を特徴とする軌条車両。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の軌条車両において、
    前記軌条車両は、前記屋根に前記空気流れ制御装置を格納可能な格納スペースと、前記格納スペースに関連して前記空気流れ制御装置を前記格納スペースから屋根上面に突出させるアクチュエータとを備えていること
    を特徴とする軌条車両。
  5. 請求項4に記載の軌条車両において、
    前記軌条車両は当該軌条車両の位置や車速、或いは車両表面の圧力を検出するセンサを備えており、当該センサが検出した検出情報に基づいて前記アクチュエータを駆動して、前記空気流れ制御装置を前記車両の屋根上面から上方向へ突出させること
    を特徴とする軌条車両。
  6. 請求項5に記載の軌条車両において、
    前記アクチュエータは、前記検出情報に基づいて前記軌条車両が前記トンネル区間を走行することが判断されることに応じて駆動されること
    を特徴とする軌条車両。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の軌条車両において、
    前記空気流れ制御装置は前記車両外方向へ噴流を発生させる噴流発生装置を備えていること
    を特徴とする軌条車両。
  8. 請求項7に記載の軌条車両において、
    前記噴流発生装置は、ファン、ブロワ、或いは電極間に高電圧を印加することで噴流を生じる電気的アクチュエータであること
    を特徴とする軌条車両。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の軌条車両において、
    前記空気流れ制御装置は、上面視点形状が三角形等の凸多角形状をなしていること
    を特徴とする軌条車両。
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