JP2010075354A - 毛細血管血流測定装置、毛細血管血流測定方法およびプログラム - Google Patents

毛細血管血流測定装置、毛細血管血流測定方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】血流速度を適切に自動算出し、同一被験者の同一箇所の測定条件の設定を支援して測定データの信憑性や再現性を高めた毛細血管血流測定装置を提供する。
【解決手段】毛細血管の血流速度の測定対象となる血管部位を撮影装置2が撮影する動画像Qから自動計算用の測定用画像Dを生成する測定用画像取得手段6と、血流に関する血流データを抽出し、血流速度Vを自動算出して測定値Vsを得るデータ処理手段7と、前記測定値を測定対象となった血管91もしくは血管周辺の画像とともに被験者情報と関連づけて測定データとして管理するデータベース部8とを具備し、入力又は選択される被験者情報と合致する既測定データがデータベース部8に存在する場合に、測定対象となった血管部位もしくはその血管部位周辺の画像をデータベース部8から取り出して前記測定用画像取得手段6における撮影画面61aに少なくとも撮影場所を特定するための参照画像を表示する。
【選択図】図3

Description

本発明は、指先の爪上皮の毛細血管の血流の動きを測定する場合等に好適に適用される毛細血管血流測定装置、毛細血管血流測定方法およびプログラムに関するものである。
指先の爪上皮の毛細血管の血流の動きを観測する技術として、特許文献1に示される指先の毛細血管血流による医療診断支援システム等が知られている。
このものは、指先の爪上皮の毛細血管部分を拡大したカラー動画像で血管及び血流を観測するシステムであって、得られた動画像での血管の密度、太さ、形状、及び、血流速度を手動(半自動)により数値化し、該数値化された数値と予めシステムに記憶された基準テーブルの数値データと比較してクラス分けし、該クラス分けされたこれらデータを分析評価手段によって分析評価し、その結果を健康状態の総合評価として表示手段に出力するように構成されており、指先の爪上皮の毛細血管の血流の動きを拡大したカラー動画像を観測することによって、自動的で、且つ、客観的に健康状態を分析して結果を表示することができる旨の効果が得られるとうたわれている。
特開2006−315714号公報
ところで、上記特許文献1では、段落0024に記載されているように、血液中の赤血球(ヘモグロビン)の移動をモニターのカラー動画像で確認し、操作端末により、確認できる赤血球の流れ方向と同じ計測方向を画面に表示された方向パターンから選択、或いは方向を手動で設定して、次の手順で、血流の速度に近い速度を速度テーブルから選択することにより、選択或いは設定された方向の線上を白丸印で表される比較移動体が、選択された方向に沿って黒丸印に向かって選択された速度で移動するように構成される。そして操作者は、この比較移動体と赤血球の移動とを比較し、赤血球と比較移動体の移動とがほぼ同期するかを確認し、同期しなければ他の速度を速度テーブルから選択してほぼ同期するように修正し、ほぼ同期したことを確認して測定操作部決定キーを押すことで、システムの演算手段によってその時の比較移動体に基づく流速が算出されるようになっている。
しかしながら、このような手動(半自動)により血流速度を数値化する手法においては、画面上で血流中の赤血球を認識してその移動を追うのはカラー動画像といえども容易ではなく、途中で見失うおそれがある上に、比較移動体を同時に追跡して見比べるのは一層困難である。更に、速度が同期しているか否かに主観的な要素が入り込み、観察者によって捉え方がまちまちであるばかりか、同期するまで比較移動体の速度を都度切り替えて幾度も試行錯誤を繰り返さなければならないため負担が大きく時間も掛かる。また、速度の決定はあくまで比較移動体の速度をもって赤血球の速度と見なすものであるから、赤血球そのものの値を表しているものではない。
更にまた、上記のシステムは、分析評価した結果をテーブルを参照して健康状態の総合評価として表示するものであり、健康状態の判断基準等は示されているが、例えば投薬等の成果を測定するには、同一被験者につき、日時を異ならせて同一箇所に対して経過観察を行うことが不可欠であるところ、上記特許文献にはそのための手法についての開示や示唆は一切なく、単に正常値と比較した異常有無の診断を単発的に行う機能に止どまるものである。
本発明は、このような課題に着目してなされたものであって、血流速度を適切に自動算出することができ、しかも同一被験者の同一箇所を測定する際の測定条件の設定を支援して測定データの信憑性や再現性を有効に高めた毛細血管血流測定装置、毛細血管血流測定方法およびプログラムを新たに提供することを目的としている。
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
すなわち、本発明の毛細血管血流測定装置は、被験者情報の入力又は選択を受け付けるユーザー管理部と、画面上で毛細血管の血流速度の測定対象となる血管部位を特定するために必要な1又は2以上の操作を受け付けるとともに撮影装置が撮影する動画像から自動計算用の測定用画像を生成する測定用画像取得手段と、前記測定用画像から血管部位を流れる血流に関する血流データを抽出するとともにその血流データから血流速度を自動算出して測定値を得るデータ処理手段と、前記データ処理手段において得られる測定値を測定対象となった血管もしくは血管周辺の画像とともに被験者情報と関連づけて測定データとして管理するデータベース部とを具備し、前記ユーザー管理部において入力又は選択される被験者情報と合致する既測定データがデータベース部に存在する場合に、測定対象となった血管部位もしくはその血管部位周辺の画像をデータベース部から取り出して前記測定用画像取得手段における画面に少なくとも撮影場所を特定するための参照画像として表示し、または血管部位を特定するための参照画像として表示する処理を行うようにしたことを特徴とする。
このように構成すると、データ処理手段による血流速度の自動算出によって人為的な操作や判断を排除した客観的なデータの取得が可能となる。しかも、測定用画像取得手段において撮影の際、あるいは測定対象となる血管部位を特定する際に、データベース部から血管の前回特定部位が参照画像として表示されるので、同一被験者への継続的測定において、同一血管の同一場所を繰り返し撮影し測定する際の再現性を有効に向上させて、経過観察等に役立てることができる。
具体的な実施の態様としては、前記測定用画像取得手段が、撮影画面に撮影メニューを表示して撮影装置からの動画像の取り込みを支援する撮影支援部と、前記撮影装置から動画像を取り込みつつ若しくは取り込んだ後に血流速度を自動計算するための測定用画像を生成する画像処理部と、測定画面に前記測定用画像に基づく血管部位特定用画像を表示して測定対象となる血管部位を特定する操作を受け付ける血管部位特定支援部とから構成され、前記データベース部が、前記データ処理手段において得られる測定値、前記血管部位特定用画像および特定された血管部位に関する血管部位特定データを被験者情報と関連づけて測定データとして管理し、前記ユーザー管理部において入力又は選択される被験者情報と合致する既測定データがデータベース部に存在する場合に、少なくとも前記撮影支援部が血管部位特定用画像をデータベース部から取り出して前記撮影画面に撮影場所を特定するための参照画像として表示し、または、前記血管部位特定支援部が血管部位特定データを血管部位特定用画像とともにデータベースから取り出して前記測定画面に血管部位を特定するための参照画像として表示する処理を行うようにしていることが望ましい。
撮影場所や測定部位を特定する際の利便性を有効に向上させるためには、これらを特定するための操作が画面上の所要位置に所要サイズの枠を設定する操作によって行われ、特定された枠の位置やサイズが測定データの一部としてデータベース部に記録され、データベース部に既測定データが存在する場合に、当該既測定データに含まれる枠を画面上の所定箇所に測定対象となった血管もしくは血管周辺の画像とともに参照画像の一部として表示するように構成されていることが望ましい。
同一箇所を測定する際の再現性を更に高めるためには、特定された枠が、オリジナル枠として被験者情報と関連づけてデータベース部に枠データとして登録可能であり、既測定データに前記枠データが含まれる場合に、この枠データに基づくオリジナル枠を前記画面上に表示するように構成されていることが効果的である。
特定を容易に行うためには、測定枠が、画像上に長方形状のものとして重畳表示され、操作入力によって画像上における位置の特定とともに枠の縦横の長さが変更可能とされていることが好ましい。
表示されるオリジナル枠には、サイズを変えずに移動のみを行う操作モードが設定されていることが好適である。
測定枠の適正化を図るためには、血管部位を特定するための操作を受け付ける際に、血管部位特定用画像として複数の測定用画像の平均画像を画面上に表示させ、その平均画像上で測定枠の入力を受け付けることが望ましい。
血流速度を自動測定する際の精度を高めるには、データ処理手段が、測定用画像から血管部位における血流の流れを認識する血流探査部と、同一血管部位を流れる血流の移動距離に関する血流データを予め定めたスパンで所定時間内に時系列に抽出する血流データ抽出部と、抽出された血流データを解析して血流速度を算出する解析部と、算出された血流速度に少なくとも時間平均を含む統計処理を施すことによって測定値を得る統計処理部とから構成されていることが好ましい。
血管部位の特定誤差を低減するためには、一度の測定において複数回の血管部位を特定するための操作を求め、データ処理手段は、各々特定された血管部位ごとに血流速度を自動計算して測定値を得、これらの測定値を更に平均してその検査時における最終的な測定結果となすように構成されることが有効である。
測定値が不安定な場合には、前記データ処理手段は、所定時間内の最初の一部に無効時間帯を設定して、この無効時間帯に算出する血流速度を無効にし、この時間帯を除いた有効時間帯に算出する血流速度に基づいて測定値を得ることが効果的である。
客観的で正確な観察、診断に有効利用するためには、データベース部が被験者情報に関連づけて各回の測定データを検査日時データともに管理し、被験者情報に含まれる日時の異なる測定値を前記データベース部から取り出して画面上に推移を比較可能な状態で表示する機能を備えていることが望ましい。
速やかで正確な観察や診断に役立てるためには、測定値の推移を少なくとも折れ線グラフで表示する機能を更に備えていることが望ましい。
本発明を容易に利用できるようにするためには、コンピュータに読み込ませることによって、当該コンピュータを上記毛細血管血流測定装置を構成するユーザー管理部、測定用画像取得手段、データ処理手段およびデータベース部として機能させる毛細血管血流測定プログラムの形で取り扱うことが望ましい。
上記装置発明と等価な作用効果を奏する手法としては、被験者情報の入力又は選択を受け付けるユーザー管理ステップと、画面上で血流速度の測定対象となる血管部位を特定するために必要な1又は2以上の操作を受け付けるとともに撮影装置が撮影する動画像から自動計算に適した形の測定用画像を生成する測定用画像取得ステップと、前記測定用画像から血管部位を流れる血流に関する血流データを抽出するとともにその血流データから血流速度を自動算出して測定値を得るデータ処理ステップと、前記データ処理手段において得られる測定値を測定対象となった血管もしくは血管周辺の画像とともに被験者情報と関連づけて測定データとしてデータベースに書き込むデータベース記録ステップと、前記ユーザー管理部において入力又は選択される被験者情報と合致する既測定データがデータベース部に存在する場合に、測定対象となった血管もしくは血管周辺の画像をデータベース部から取り出して画面上に少なくとも撮影場所を特定するための参照画像として表示し、または血管部位を特定するための参照画像として表示するデータ参照ステップとを有することを特徴とする毛細血管血流測定方法が有効である。
このような方法発明を容易に利用できるようにする場合にも、コンピュータに読み込ませることにより、当該コンピュータに上記毛細血管血流測定方法に係るユーザー管理ステップ、測定用画像取得ステップ、データ処理ステップ、データベース記録ステップ、及びデータ参照ステップを実行させる毛細血管血流測定プログラムの形で取り扱うことが有効となる。
本発明は、以上説明した構成であるから、被験者の血流速度を測定するにあたり、同一被験者に対して同一箇所の測定を繰り返し実施する際の再現性の精度を確実に向上させることができる。このため、健康状態や投薬効果の経過観察を的確に行い、手間を掛けずに超早期的に健康被害の予兆や投薬の効果を察知することが期待される。特に、自動的に取得される血流速度の数値によって経過を比較することができるので、薬、施術、健康補助食品などの使用前、使用後の効果確認が極めて容易となり、特定保健用食品や機能性食品などの開発において代謝機能の向上を推察する場合等に有効利用できるとともに、微小循環における健康的な血流速度の幅を決定しておけば、健康増進、さらには予防医学の観点から血流速の研究にも有効に役立てることができるようになる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
この実施形態は、図1(a)に示すように、コンピュータCに血流測定用プログラム(ソフトウェア)Pを記録媒体等を通じて読み込ませ、当該プログラムPを実行させることによって、本発明の毛細血管血流測定装置を構成する。そして、この毛細血管血流測定装置によって、撮影装置2から図1(b)に示す測定対象である指先Aの爪上皮a周辺の動画像を光学的にコンピュータCに取り込み、その動画像を処理して血流速度を測定する。
撮影装置2は、測定対象部位である指先Aの爪上皮aから動画像を取得するために、指先Aを載せる台座21、CCD等のカメラ部22、カメラ部22を指先Aの測定対象部位である爪上皮aに適切に相対させるための位置調節機構23、カメラ部22が撮影した動画像を表示するモニター部24のほか、図示しない光源等を具備する。この撮影装置2が撮影する動画像は、非圧縮型のキャプチャー25を介してA/D変換され、コンピュータCに入力される。
コンピュータCは、図2に示すように、CPU11,メモリ12及びインターフェース13からなるマイクロプロセッサ1に、操作手段3、表示手段4等を接続した一般的なハードウェア資源を有するものである。
表示手段4は、LCD等などによって構成され、本実施形態では図1に示す表示面40が検査時の撮影画面や測定画面、検査後に測定データを表示する照会画面等として使用される。
操作手段3は、マウス31やキーボード32等から構成され、表示手段4の表示面40上で被験者情報等の所要の入力や選択を行い、表示面40上に表れる画像中で測定領域を特定するための操作を行い、更には測定を順次進めるために必要な入力や選択を行うために使用される。
一方、マイクロプロセッサ1のメモリ12は、RAMやROMなどの記録媒体からなるもので、本発明に係るプログラム(ソフトウェア)Pが格納される。そのプログラムPには、撮像を支援するプログラムモジュールや、撮影によって取得した画像を加工して測定値を得るためのプログラムモジュール、更には測定値や被験者情報などの測定データの書き込みや取り出しを行うプログラムモジュール、これらのデータを一元管理するデータベースを構成するプログラムモジュール等々が含まれる。CPU11は、プログラムPから適宜必要なものを呼び出して実行し、操作手段3、表示手段4等の周辺ハードリソースと協働して、図3に示すユーザー管理部5、測定用画像取得手段6、データ処理手段7、データベース部8等からなる本発明の毛細血管血流測定装置Xを構成する。
図3に示す測定用画像取得手段6は、撮影画面61aに撮影メニューを表示して撮影装置2からの動画像Qの取り込みを支援する撮影支援部61と、前記撮影装置2から動画像Qを取り込みつつ若しくは取り込んだ後に血流速度を自動計算するための測定用画像Dを生成する(デジタルデータからなる多数のフレームに切り出す)画像処理部62と、測定画面63aに前記測定用画像Dに基づく血管部位特定用画像(平均画像)D´を表示して測定対象となる血管部位を特定する操作を受け付ける血管部位特定支援部63とから構成される。
撮影支援部61は、毛細血管の血流状態を取得可能な部位である前記指先Aの爪上皮aからリアルタイム或いはリアルタイムに近い状態で取得される動画像Qを図4に示す撮影画面61a上に表示させる。この撮影画面61aでは、図1(b)、(c)にも示すように、指先Aの爪上皮aの部分の毛細血管91の条数や形状、毛細血管中の血流の動き等を確認することができ、血管91中を赤血球が移動する様子も視認することができるものである。
この画像は図1の表示面40のほか、撮影装置2のモニター24にも写し出される。画質は、CCDカメラの画素数や光源の種類、波長等によって精度を高めることができ、生体組織を明確に表示させること等も可能な程度の解像度が実現されている。
図4に示す撮影画面61aには、被験者情報欄51bも設けられ、被験者情報としてユーザー情報が表示される。そのために、これに先立つ図3のユーザー管理部5が表示させるユーザー管理画面(図示省略)で、予めこの血流測定装置を操作する操作者に被験者情報の選択、入力を求める。被験者情報には、No.、名前、生年月日など、ユーザー(被験者)を特定するために必要な情報UIが含まれ、初期入力したユーザー情報UIは図3に示すデータベース部8に設けた被験者ファイル81に登録される。
撮影支援部61はまた、撮影領域を特定するための枠61b(図5参照)の設定を操作者に求める。枠61bはこの実施形態の場合、図7(a)にも示すように長方形状のもので、図5に示す撮影画面61aに動画像Qとともに重畳表示される。この実施形態の枠61bは、操作手段3の一つであるマウス31を使い、図7(b)に示すようにドラッグ、ドロップ操作によって1点目k1と2点目k2を入力することにより、この2点k1、k2を対角とする長方形によって規定される。指先の血管91には、先端に向かって血流が移動する動脈91aと、先端から血流が帰還する静脈91bとによって微小循環経路が形成されており、本実施形態では基本的に太くて計り易い静脈91bを測定するために、この静脈91bの計り易い部位に枠61bを設定する。ただし、この枠61aは、あくまで大まかな測定部位を撮影位置特定支援部61に認識させてこの測定部位を中心に撮影を行わせるためのものに過ぎない。このため、この枠61bを撮影枠と称する。この撮影枠61bは、後述する手振れ補正の際の基準を与える基点ともなる。
図3に示す画像処理部62は、撮影装置2より動画像Qを取り込んで、この動画像Qからデジタルデータである測定用画像Dを切り出す。具体的に画像処理部62は、図9(a)に示すように、1/15秒ごとに1枚、すなわち1秒間に15枚の画像Dを切り出し、これを1セットとして、11秒間の間に11セット分、計15×11枚の測定用画像Dを取得する。この測定用画像Dは、ピクセル単位で画像にグレースケール値を付与したものである。実際には1/30秒ごとに測定用画像Dを切り出しているのであるが、後述するように血流速度は血流の移動距離に準拠して算出され、その移動距離測定の時間間隔については、Pixel単位の測定であり測定値がブレ易いことに鑑みて、そのブレを少なくするために、切り出した測定用画像Dを1つ飛びに採用して、画像間における血流の移動距離測定が1/15秒となるようにしているものである。
その際、現血流画像のグレースケール値を認識するのは肉眼だけでは困難であること、この画像取込時の11秒間に被験者の微小な動きによって測定対象の血管91と撮影枠61bの位置関係がずれる場合があることに鑑みて、第1のイメージプロセスアルゴリズムである(a)histogram equalization theory(グラフ均一理論)を適用し、各血管イメージのコントラストを強調する処理を行っている(図示省略)。Histogram Equalization法は一般的なイメージ強調法であり、この方法を使えば、画像をピクセル単位で明確なグレースケール値に変換することができる。
また、11秒間の測定中に被験者が動いて撮影枠61bから血管91が変位した場合等には、撮影枠61bと血管91との相対位置がずれる。そこで、これを補正するために、図10に示すように、相前後して取得される2つの画像に対して第2のイメージプロセスアルゴリズムである(b)Block Matching等の画像マッチング手法を適用し、一方の画像(例えばD1)から特定のパターンを抽出し、他方の画像(例えばD2)において同一又は類似のパターンを探させる。パターンマッチングさせれば、2つの画像D1、D2を重ね合わせたときに両画像D1,D2の血管91が一致し、血管91a、91bを流れる血流の位置だけが相違することになるため、2つの画像の取得時間内で血流が移動した距離を認識することが可能となる。血管位置がずれているなどの画像間の相違は最小二乗法等の手法によって計算される。
図3に示す血管部位特定支援部63は、取得した撮影用画像Dから平均画像D´を求め、これを血管部位特定用画像として図8に示す測定画面63aに表示して、再度、血管部位を特定するための操作を求める。この操作は、図7にも併記するように、前記枠61bに類する枠63bを設定することによって行われる。ここでの枠63bは、測定対象となる血管部位を最終的に特定するためのものであり、血流速度を測定したい部位をできるだけで正確に囲むようにする。この点で、前記枠61bが撮影枠であったのに対して、この枠63bは測定枠と称する。図8で平均画像D´を用いているのは、全画像からの血管91のブレ、測定枠63bとの相対的なブレをトータルで最小限に抑え、同一血管の同一場所を測定するという困難性を解消して再現性を更に高めるためである。この測定画面63aには、平均画像D´の周縁のやや内側に、規制枠63cが表示され、また右上に図5の撮影画面61aで設定した撮影枠61b内の血管イメージ画像63eが表示される。規制枠63cを設けた理由は、表示面40(例えば8インチLCD画面)内において画面中央から離れた毛細血管を測定する場合、画面の周囲では光源の光の影響で画面が黒っぽくなり(つまりグレースケール値が変化し)、画像を正しく取り込めない場合があるからであり、この規制枠63cによって測定枠63bが適正範囲から外れた位置に設定されることを規制し、測定精度を高めている。
この血管部位特定支援部63において測定枠63bにより特定される図7(b)の測定領域Kは、血管部位特定データたる領域データKDとして、血管部位特定用画像(平均画像)D´とともに図3のデータベース部8の被験者ファイル81に測定データMDの一部として記録される。測定データMDが一旦登録されると、次の同一被験者の撮影時(すなわち、選択または入力したユーザー情報UIが新規でない場合)に、撮影支援部61はデータベース部8から血管部位特定用画像D´及び領域データKDを取り出し、図6に示すように撮影画面61aの一部(下部)に設けた参照画像表示欄61dにその血管部位特定用画像D´を測定枠63bとともに血管部位を特定するための参照画像として表示する。図8の測定画面63aにおいても同様に、測定画面63aの一部(下部)に設けた参照画像表示欄63dに前回検査時の参照画像(記録画像)を表示させることができる。また、この撮影部位特定支援部63は、操作者の選択に応じて、図8の測定画面63aにおいて設定する測定枠63bのサイズをオリジナル枠として図3に示すデータベース部8の被験者ファイル81に枠データFDとして登録する機能をも備える。測定しようとする被験者と合致する被験者情報51に関連する既測定データMDに枠データFDの登録が存在すると、血管部位特定支援部63は図8に示す測定画面63aにおいて、その枠データFDに対応する測定枠63bを画面上に自動的に表示させる。このオリジナル枠に基づく測定枠63bに対しては、カーソルを近づけた際に図7(c)に示すように枠の色を切り替えるなどの処理が施され、その状態でサイズを変更せずにマウスによって移動のみを行う操作が可能とされている。勿論、別の血管を測定するためにサイズが変更可能な操作モードも適宜選択することができる。
図3に示すデータ処理手段7は、測定用画像Dから血管部位における血流の流れを認識する血流探査部71と、同一血管部位を流れる血流に関する血流データを予め定めたスパンで所定時間内に時系列に抽出する血流データ抽出部72と、抽出された血流データを解析して個別の血流速度を算出する解析部73と、算出された個別の血流速度に少なくとも時間平均を含む統計処理を施すことによって測定値としての血流速度を得る統計処理部74とから構成される。
血流探査部71は、図7(a)に示す血管91の経路を正確に探査するために、各画像における血管91のスケレトンに第3のイメージプロセスアルゴリズムである(c)A-algorithm graph searchを適用して、光学的流体理論によって図11(a)に示すように血管61の中央ラインを同図Zで示すようにトレースさせる。この図の測定枠63bは図8の測定画面63aの測定枠63bである。測定枠63b内の血管全てを自動探査させると精度が落ちるため、この実施形態では最初に図11(a)及び図14に示すようにマウスカーソル71によって血管91に対して基点W(図11(a)では殆どB点に近い)を求め、この基点Wからトレースさせることで血管経路の認識精度を向上させている。つまり、基点Bとして指定されたピクセルのグレースケール値に近いグレースケール値を辿らせれば、血管経路Zを探査させることができる。測定枠63b内のピクセルごとに図11(b)に示すようなグレースケール値が付与されていることから、例えば1番目の基点Wに対して真上、右斜め上、左斜め上の3方向に隣接する2番目のピクセルのグレースケール値を加算し、更に2番目のピクセルに対し3方向に隣接する3番目のピクセルのグレースケール値を加算し、…という演算を順次行い、所定番目で加算値の大きい経路を切り捨てる演算を繰り返せば、トータルでグレースケール値が最も低いと予想される点を連ねたラインを特定することができ、血管経路Zとして認識することができる。トレースの結果は、図14の右上の血管イメージ画像63eにおいてトレース後の測定経路Zが例えば白色などの目立ち易い線でマークされる。
図3に示す血流データ抽出部72は、同一血管同一部位を流れる血流に関する血流データを予め定めたスパンで所定時間内に時系列で抽出する。図11(a)における中央ライン上の各ピクセル(画素)の強さ(グレースケール値)の分布に基づき、2つの対応するグレースケール値の相関位置が定義可能であることに着目して、第4のイメージプロセスアルゴリズムであるcross-correlation algorithmを適用し、図4(c)に示す2つのグレースケール値の連続画像(連続イメージ)f1(x)、f2(x)から、検査ポイント(x1、y1)、(x2、y2)の間の最良のシフト距離Δdを推論する。例えば、検査ポイントが赤血球の中心点であるとした場合、赤血球は毛細血管内を1つずつ通過するので、2つの画像の相関から1/15秒間における赤血球の変位を得て、血管91の中央ライン(トレースラインZ)上の赤血球の移動距離を血流データとして自動的に計算することができる。
図3に示す解析部73は、抽出された血流データを解析して血流速度Vを算出する。時間Δt(=1/15秒)の間に血流がΔd移動したということは、血流速度がV=Δd/Δtであることを意味している。この実施形態では、図11(a)に示す血管経路のA点からB点までの間を4つの区画に等分して各区画の中で移動距離の明確な4つの血流点c1、c2、c3、c4を特定し、同図(d)に示すように横軸に血管経路位置、縦軸にグレースケール値をとったグラフにおいて、1/15秒間で各血流点c1、c2、c3、c4の移動距離Δd1〜Δd4のうち前3つを前記血流データ抽出部72で抽出させる。4つ目を含めないのは、同図(d)に示すように、この血流点c4がA点からB点までの測定枠63bから外れる場合があるからである。そして、これらの平均を、Δd=(Δd1+Δd2+Δd3)/3として算出する。この結果、ここでの平均血流速度Vは、V=Δd/Δtであるから、V=Δd/(1/15)=15Δd[μm/sec]として求められる。この実施形態の血流速度Vは、実測値ではなく、あくまでイメージ速度であるが、昨今の画像処理技術のレベルの高さに照らしても、イメージ速度に実用上問題とならない精度を得ることは困難なことではない。
ここでは、図9(a)に示したように1秒間に15枚の測定用画像Dが取得されることから、n(n=1,2、…、14)枚目の画像Dとn+1枚目の画像Dの各々について、n=1,2、…14と繰り返すことによって、最初の1secの血流速度Vとして14個の値が算出される。そして、これを1セットとして、図9(b)に示すように、11secの間に11セット、14×11個の個別の血流速度V0、V1、…、V10の算出を行う。
図3に示す統計処理部74は、前記解析部73によって算出される血流速度を受け取り、一部の血流速度から平均値算出等の統計処理を行う。そのために、解析部73から受け取ったデータの一部を無効にし他の一部を有効に扱う機能や、与えられるデータを所定範囲に亘って平均化する機能、更には、そのデータを予め定めた形式で画面上に表示させる機能、データをデータベース部8に書き込む機能などを備える。
具体的に統計処理部74は、図9(b)に示すように、撮影装置2から画像変換した際の最初の1sec分を無効時間帯とし、次の2sec目から11sec目までを有効時間帯として取り扱う設定をしている。理由は、最初の1セット目の0.2〜0.3秒あたりまでの全ての画像D、D間に血流の移動が認められず、血流速度Vが0になる場合が確認されたためである。原因は撮影装置2のウォームアップ遅れなのか、撮影装置2からソフトにデータを取り込む際の誤差なのかは定かでない。何れにせよ、試行によって血流速度値が現われない時間帯が定常的に存在することが発見された場合にこれを無効にする処理を行えば、計算精度を有効に向上させることにつながる。すなわち、統計処理部74は、図9(b)に示すように、解析部73が出力する最初の1セット目の血流速度V0を無視し、2セット目から11セット目までの血流速度V1(1〜2秒の平均値)、V2(2〜3秒の平均値)・・・・・V10(10〜11秒の平均値)を採用し、これらの血流速度から測定回ごとの平均速度を算出する。算出結果はデータベース部8の被験者ファイル81に測定データMDの一部として記録されるとともに、図15、図17に示す測定結果表示欄70に1回目の結果が表示される。測定時間が10秒未満であるときにはデータ不足によりエラー表示がなされる。図中Vaは10セットの平均速度である。Vout、V1<ave>、V2<ave>、…については後述する。
図3に示した測定用画像取得手段6を構成する撮影支援部61、画像処理部62、血管部位特定支援部63における処理やデータの授受、上記データ処理手段7を構成する血流探査部71、血流データ抽出部72、解析部73、統計処理部74における処理やデータの授受などは、必要に応じて図示しない制御部の仲介によって支援される。この制御部も、図2に示すメモリ12内に書き込まれたプログラムをCPU11が実行することによって実現されるものであり、そのプログラムの全部又は一部は、前記測定用画像取得手段6やデータ処理手段7等を構成するプログラムに組み込まれていても構わない。
本実施形態における制御部は、上記1回の測定が終了したら、再度、撮影枠61bの設定→11秒間の撮影→平均画像D´への変換→測定枠63bの設定→2セット目から11セット目までの平均速度V1〜V10の算出→までの手順を残り4回受け付ける。図18の結果表示欄70には、1回目の測定におけるV1〜V10までを平均した平均速度Va、2回目の測定におけるV1〜V10までを平均した平均速度Vb、…、5回目の測定におけるV1〜V10までを平均した平均速度Veが、測定の度に増えていく。測定値Va〜Veは測定回毎の平均速度であるから、測定回毎平均速度と称する。そして、5回目の測定終了後に、前記データ処理手段7の統計処理部74が5回の測定回毎平均速度Va〜Veの平均をとって、その検査時における最終的な測定値である全平均血流速度Voutを算出し表示する。また、この実施形態では、1セット目の血流速度V1を1回目から5回目まで平均した値V1<ave>、2セット目の血流速度V2を1回目から5回目まで平均した値V2<ave>、…、10セット目の血流速度V10を1回目から5回目まで平均した値V10<ave>も算出表示されている。これらV1<ave>、V2<ave>、…、V10<ave>は各セットごとの平均速度という意味でセット毎平均速度と称す。このセット毎平均速度をセット数である10で平均した値も上記全平均速度Voutに一致する。これらの全平均血流速度Vout、測定回毎平均速度Va〜Ve、セット毎平均速度V1<ave>〜V10<ave>は、データベース部8の被験者ファイル81に測定データMDの一部として記録される。勿論、変形例として、一度の測定で5回よりも少ない回数又は多い回数の測定を求めるようにしてもよい。他の箇所でも述べているように、初回検査時だけは1回の測定で終了する(図17の測定結果をもって終了)。
なお、この実施形態では、随時被験者情報を閲覧するために、図3に示すデータ照会部100を設けている。このデータ照会部100は、被験者に関する全ての測定データMDを様々な形で一覧表示させることができる。その表示の態様の一つとして、図19に示す一覧画面100aは、被験者情報表示欄100eにおけるユーザーの特定とともに、複数回(ここでは最大12回)分の測定データを表示可能な測定データ表示欄100b、血流推移部100c、複数回分の対比表示欄100d、測定用画像(平均画像)表示欄100eなどからなる。測定データ一覧表示欄100bは、全平均血流速度Voutとセット毎平均速度V1<ave>〜V10<ave>からなり、初回のデータと直近の複数回(ここでは最大11回)が表示されて、血流変化を数値で一覧することが可能である。血流推移部100cには、毎回の全平均血流速度Voutを折れ線で表した改善グラフが表示される。対比表示欄100dには、前回測定時と今回測定時、初回測定時と最新測定時など、複数回の測定結果を具体的に比較できるように、各測定日時データごとにセット平均速度V1<ave>〜V10<ave>を折れ線でつないだ比較グラフが色分けして表示される。この折れ線も最大11回分が表示可能である。このデータ照会部100の集計機能、編集、表示機能と、前述した測定画面(図15等)における結果表示欄70における集計機能、編集、表示機能とは、極力共通するプログラムに基づいて合理的に実現されている。
なお、上記説明や図における血流の速度表示は、pixel/secではなく、モニターの解像度に合わせてμm/secに変換されている。
また、上記撮影支援部61は、撮影時における血管91のブレに対処するために、50pixel(例えば、8インチLCD画面上、倍率380倍、また解像度1.42において50ピクセルとは26.98mm)の上下、左右の手ブレを自動調整可能として、測定時における被験者の呼吸や手ブレによる位置ずれを補正する機能を備えている。この機能は、図10に示したイメージアクセス法のほか、通常の手ブレ補正機能を適用することによって実現することができる。
ここで、一部繰り返しになるが、前述した制御部の支援の下に測定用画像取得手段6、データ処理手段7、データベース部8等が実行する処理手順の内容を、操作者が行う操作と関連づけて、図13のフローチャートに沿って説明する。なお、この手順説明中の適宜部位において、上に述べていない機能があるときにはこれを補足する。
先ず、図1に示した撮影装置2において被験者の指に凹凸による乱反射を防ぐために透視液を塗ってレンズ22に相対させるとともに、コンピュータCのソフトを起動させて図4の撮影画面61aを表示させ、撮影装置2が取り込んだ動画像Qを撮影画面61aに表示させる(図13:ステップS1)。そして、撮影装置2の位置調節機構23等を調節しながら、測定対象部位が撮影画面61aにおいてクリアに表示されるように調節する。次に、図5に示した撮影枠61bの設定を求める。動画像Qは、これから測定しようとする動画のイメージ画像である。図7に示したようにマウスをドラッグ、ドロップして血管91の所要箇所を撮影枠61bで囲み、撮影領域の中心を設定する(図13:ステップS2)。このときの撮影枠61bは、幅2〜3cm、長さ4〜5cm程度が適当であり、厳密さは要求されない。
撮影枠61bが設定されると、撮影装置2からの動画像Qを画像変換して150枚の測定用画像Dを切り出し(図13:ステップS3)、図8に示した測定画面63aに平均画像D´を表示する(図13:ステップS4)。このとき、平均画像D´の周囲に規制枠63cを表示し、右上に先に設定した撮影枠61bの内側の画像を表示する。そして、その規制枠63c内で、操作者による測定枠63bの設定を求める。例えば、図12に示すように測定画面63aが縦480pixel、横720pixelであるとすると、規制枠3cは、(x1、y1)=(120pixel,80pixel),(x2、y2)=(600pixel,400pixel)の2点を対角とする長方形で表示される。そして、図7に併記したように、測定枠63bを設定し、測定領域Kを確定する(図13:ステップS5)。ここでの設定は測定しようとする血管部位を極力的確に囲む。前記測定枠63bは、測定する血管91の形状や測定範囲にもよるが、幅1cm、長さ3cm程度とすることが望ましい。操作者には、測定する血管91として、なるべく真っ直ぐでクリアな部位を選択する操作が望まれる。測定枠63bのサイズが小さ過ぎ、或いは大き過ぎて不適当なサイズとなる場合には、再設定の要求がなされる。(図13:ステップS6)。不適切か否かを判断するための基準値は予めプログラムもしくはプログラムに付随するデータの一部として与えられている。この測定画面63aにも、データベース部8から血管部位特定用画像D´及び血管部位特定データである平均画像D´が取り出され、図8に示す測定画面63aの一部に設けた参照画像表示欄63dに血管部位を特定するための参照画像(記録画像)として表示される(図8は始めての測定時であるため表示されていない)。このため、前回と同じ設定をするために参照することができる。この参照画像は画像上をマウスでクリックする等の操作によって拡大することができ、血管部位と測定枠63bとの関係をより明確に把握することができる。
測定枠63bが設定されると、次に測定経路Zの基点Wの指定を受け付ける。操作者がそのためのメニューを選択すると、図11(a)、図13に示したように、画面上に矢印のマウスカーソル71が表示され、測定枠63b内の基点Wを指定する操作を受け付ける(図13:ステップS7)。これは上述したイメージプロセスアルゴリズム(c)によって血管経路Zをトレースする基準グレースケール値を与えるものとなる。測定枠63b内の下方の血管中央部分をマウスカーソル71でクリックすると、血管経路Zがトレースされ、図14の右上に表示される血管イメージ画像63e中に、図11(a)に示したトレース後の測定経路Zが例えば白色でマークされる(図13:ステップS8)。操作者は、この測定経路Zが血管91の中心を通っているかどうかを確認する。確認ができれば次のステップS10に進むが、測定経路Zが血管91を外れていると判断した場合には、測定枠63bの位置が不適切であることなどが原因として考えられるため、操作者は再度ステップS5に戻って測定画面63aの測定枠63bをクリックすることにより当該測定枠63bを変更可能な状態にして測定領域Kを画定する操作をやり直し、その後、ステップS6〜S8までを繰り返す。ステップS10に進むと、最後に動脈測定か静脈測定かの選択を求める(図13:ステップS10)。ここで静脈を選択することにより、血流データ抽出部72における血流データの抽出、解析部73における血流速度Vの算出、統計処理部74における血流速度Vに対する平均化処理により、測定値が算出され、1回目の測定値Vaが図15、図17に示した測定結果表示欄70に表示される(図13:ステップS11)。
この実施形態の制御部は、初回の検査であればこれで終了し(図13:ステップS12)、2回目以降の検査であれば上記測定画面63aにおける測定枠63bの設定から測定値の算出までのステップS5〜S11を複数回(ここでは5回)繰り返すことを求める(図13:ステップS13)。その理由は、2回目以降の検査時は、1回目の検査時と同一の血管部位を測定する際の再現性を高めるべく、参照画像表示欄63dに表示された前回測定時の画像中に現われる測定枠63bと同一箇所に測定枠63bを設定する必要があるところ、多少なりとも設定にずれが生じることが予想されるからであり、複数回を繰り返し、その平均をとることで前回と同じ部位に収束させる効果を狙ったものである。勿論、5回以外の回数で実施する変形例も可能である。
そこで、初回検査か否か、5回測定したか否かを判断し(図13:ステップS12、ステップS13)、初回であればそのまま終了し、2回目以降の検査では測定回数が5回に達するまで上記ステップS5からS11までを繰り返してエンドする。これにより、測定結果表示欄70には図17→図18に示すように5回分の測定に基づき、全平均血流速度Vout、測定回毎平均速度Va〜Ve、セット毎平均速度V1<ave>〜V10<ave>が表示されることとなる。
結果表示欄70には、結果を削除するためのチェックボックス70xが設けてあり、例えば不適切と思われる測定がなされた場合にはそれにチェックを入れることで削除可能とされている。また、上記の使い方が同一血管の同一部位を再現性よく測定するという本実施形態の目的に沿った使用方法であるのは勿論であるが、例えば規制枠63c内に測定したい血管91が複数個ある場合には、測定枠63bは規制枠63c内で移動させることができるため、全く違う場所を5回計って図18の測定結果表示欄70に測定回毎平均速度Va〜Veを表示させ、血流の流れの悪い血管を発見するといった態様でも有効に活用することができる。
以上説明したように、本実施形態の毛細血管血流測定装置Xは、被験者情報の入力又は選択を受け付けるユーザー管理部5と、画面上で毛細血管91の血流速度の測定対象となる血管部位を特定するために必要な1又は2以上の操作を受け付けるとともに撮影装置2が撮影する動画像Qから自動計算用の測定用画像Dを生成する測定用画像取得手段6と、前記測定用画像Dから血管部位を流れる血流に関する血流データを抽出するとともにその血流データから血流速度Vを自動算出して測定値を得るデータ処理手段7と、前記データ処理手段7において得られる測定値等を測定対象となった血管91もしくは血管周辺の画像(平均画像)D´とともに被験者であるユーザー情報UIと関連づけて測定データMDとして管理するデータベース部8とを具備し、前記ユーザー管理部5において入力又は選択される被験者情報と合致する既測定データMDがデータベース部8に存在する場合に、測定対象となった血管部位もしくはその血管部位周辺の画像をデータベース部8から取り出して前記測定用画像取得手段6における撮影画面61aに少なくとも撮影場所を特定する参照画像として表示し、または測定画面63aに血管部位を特定するための参照画像として表示する処理を行うようにしたものである。
このように構成すれば、データ処理手段7による血流速度の自動算出によって人為的な操作や判断を排除した客観的なデータの取得が可能となる。しかも、測定用画像取得手段6において撮影の際、あるいは測定対象となる血管部位を特定する際に、データベース部8から血管の前回特定部位が参照画像として表示されるので、同一被験者への継続的測定において、同一血管の同一場所を繰り返し撮影し測定する際の再現性を有効に向上させて、経過観察等に役立てることができる。
具体的には、前記測定用画像取得手段6が、撮影画面61aに撮影メニューを表示して撮影装置2からの動画像Qの取り込みを支援する撮影支援部61と、前記撮影装置2から動画像Qを取り込みつつ若しくは取り込んだ後に血流速度を自動計算するための測定用画像Dを生成する画像処理部62と、測定画面63aに前記測定用画像Dに基づく血管部位特定用画像(平均画像)D´を表示して測定対象となる血管部位を特定する操作を受け付ける血管部位特定支援部63とから構成され、前記データベース部8が、前記データ処理手段7において得られる測定値Vout等、前記血管部位特定用画像D´および特定された血管部位に関する血管部位特定データ(領域データKD)を被験者情報と関連づけて測定データMDとして管理し、前記ユーザー管理部5において入力又は選択される被験者情報と合致する既測定データMDがデータベース部8に存在する場合に、前記撮影支援部61が血管部位特定用画像D´をデータベース部8から取り出して前記撮影画面61aに撮影場所を特定するための参照画像として表示し、または、前記血管部位特定支援部63が血管部位特定データ(領域データKD)を血管部位特定用画像D´とともにデータベース部8から取り出して前記測定画面63aに血管部位を特定するための参照画像として表示する処理を行うように構成している。
このように、測定用画像取得手段6を、撮影支援部61、画像処理部62、血管部位特定支援部63から構成することによって、撮影装置2が撮影する動画像Qからデジタル処理可能な測定用画像Dを有効に生成することができ、その際に血管部位特定用画像D´、血管部位特定データ(領域データKD)をデータベース部8に記録して撮影支援部61や血管部位特定支援部63において画面61a、63a上に参照画像として表示することで、同一血管、同一部位を測定する際の再現性をより的確に高めることができる。
これらにおいて、撮影場所を特定し、又は血管部位を特定するための操作が画面61a、63a上の所要位置に所要サイズの枠61b、63bを設定する操作によって行われ、特定された測定枠63bの位置やサイズが測定データMDの一部としてデータベース部8に記録され、データベース部8に既測定データMDが存在する場合に、当該既測定データMD含まれる領域データDに対応する既測定枠63bを画面上の所定箇所に測定対象となった血管もしくは血管周辺の画像とともに参照画像の一部として表示するように構成しているので、既取得画像や既測定枠63bによって、前回検査時と同じ条件となるように画像位置や測定部位の設定、位置調整を行う際の利便性を有効に高めることができる。
また、既測定枠63bは、オリジナル枠として被験者情報と関連づけてデータベース部8に枠データFDとして登録可能であり、既測定データMDに前記枠データFDが含まれる場合に、この枠データFDに基づくオリジナル枠を前記測定画面63a上に測定枠63bとして表示するように構成されているので、このようなオリジナル枠を用いることによって、サイズの一貫した測定枠63bによる測定領域Kの特定が可能となり、同一箇所を測定する際の再現性を更に高めることができる。
これらの枠61b、63bは、画像上に長方形状のものとして重畳表示され、操作入力によって画像上における位置の特定とともに枠の縦横の長さが変更可能なものであるので、マウスカーソルによって簡単に操作でき、測定領域の特定を容易に行うことが可能になる。
一方、オリジナル枠に基づいて表示される測定枠63bには、サイズを変えずに移動のみを行う操作モードが設定されているので、測定枠サイズを一定に保つという上記の趣旨を実効あらしめることができる。
また、血管部位を特定するための操作を受け付ける際に、血管部位特定用画像として複数の測定用画像Dの平均画像D´を画面上に表示させ、その平均画像D´上で測定枠63bの入力を受け付けるようにしているので、取得した全画像に対して測定枠63bのブレを最小限に抑え、再現精度の向上に寄与することができる。
一方、本実施形態ではデータ処理手段7を、測定用画像Dから血管部位における血流の流れを抽出する血管探査部71と、同一血管部位を流れる血流の移動距離に関する血流データを予め定めたスパンで所定時間内に時系列に抽出する血流データ抽出部72と、抽出された血流データを解析して血流速度Vを算出する解析部73と、算出された血流速度Vに少なくとも時間平均を含む統計処理を施すことによって測定値Vout等を得る統計処理部74とから構成しているので、血流速度の自動測定を有効に実現することができ、その際に時間平均を含む統計処理を施すことによって、呼吸や拍動によるノイズを極力排除した測定値Vout等を得ることができる。
その際、一度の測定において複数回(5回)の血管部位を特定するための操作を求め、データ処理手段7において、各々特定された血管部位ごとに血流速度Vを自動計算して測定値Va〜Veを得、これらの測定値Va〜Veを更に平均してその検査時における最終的な測定結果(測定値Vout)となすように構成しているので、血管部位の特定誤差を複数回の操作により相殺して同一箇所を測定する際の再現精度ひいては測定精度を更に高めることができる。
これらにおいて、前記データ処理手段7は、所定時間内の最初の一部に無効時間帯を設定して、この無効時間帯に算出する血流速度を無効にし、この時間帯を除いた有効時間帯に算出する血流速度V1〜V10に基づいて測定値Va等を得るように構成してあるので、機器やプログラムが安定動作するまでの経過時間に発生するノイズを有効に除去することができる。
さらに、データベース部8に被験者情報に関連づけて各回の測定データMDを検査日時データともに管理させ、被験者情報に含まれる日時の異なる測定値Vout、Va〜Ve、V1<ave>〜V10<ave>を前記データベース部8から取り出して一覧画面100a等に推移を比較可能な状態で表示する機能を備えているので、血流速度Vの変化を画面上で比較することができ、客観的で正確な観察、診断に役立てることができる。
また、そのデータベース部8に基づき、測定値Vout、V1<ave>〜V10<ave>の推移を少なくとも折れ線グラフで表示する機能を更に備えていて、血流速度Vの変化が一目瞭然となり、経過を直感的に把握できるので、例えば血流推移部100cのグラフにおいて測定値が回を追うごとに右上がりに上昇しているため血流速度が改善しているとか、対比表示欄100dにおいてV1〜V10の上限値と下限値の間隔(間隔が広いほど血管が詰まり易くなっていると予想される)がどのように変化したかなど、速やかで正確な観察や診断に役立てることができる。
そして、プログラムPをコンピュータCに読み込ませることにより、当該コンピュータCを上記毛細血管血流測定装置Xを構成するユーザー管理部5、測定用画像取得手段6、データ処理手段7およびデータベース部8として機能させるようにしているので、汎用コンピュータにインストールするだけで、撮影装置2が撮影する動画像Qから血流速度Vを自動的に測定する環境を簡単に整えることができる。
勿論、コンピュータCの内部機能との協働によって毛細血管血流測定装置Xが構成される場合があることに鑑みれば、被験者情報の入力又は選択を受け付けるユーザー管理ステップ(図13において図示省略)と、画面上で血流速度の測定対象となる血管部位を特定するために必要な1又は2以上の操作を受け付けるとともに撮影装置2が撮影する動画像Qから自動計算に適した形の測定用画像Dを生成する測定用画像取得ステップ(図13:ステップS1〜S4)と、前記測定用画像Dから血管部位を流れる血流に関する血流データを抽出するとともにその血流データから血流速度を自動算出して測定値を得るデータ処理ステップ(図13:ステップS5〜S11)と、前記データ処理手段7において得られる測定値を測定対象となった血管もしくは血管周辺の画像とともに被験者情報と関連づけて測定データとしてデータベース8に書き込むデータベース記録ステップ(図13において図示省略)と、前記ユーザー管理部5において入力又は選択される被験者情報と合致する既測定データがデータベース部8に存在する場合に、測定対象となった血管もしくは血管周辺の画像をデータベース部8から取り出して画面上に少なくとも撮影場所を特定するための参照画像として表示し、または血管部位を特定するための参照画像として表示するデータ参照ステップ(図13:ステップS1、S5)とを有する毛細血管血流測定方法を実施することによって、上記と実質等価な作用効果を得ることができる。
また、プログラムPをコンピュータCに読み込ませることにより、当該コンピュータに上記毛細血管血流測定方法に係るユーザー管理ステップ、測定用画像取得ステップ、データ処理ステップ、データベース記録ステップ、及びデータ参照ステップを実行させるようにしても、汎用コンピュータにインストールするだけで、撮影装置2が撮影する動画像Qから血流速度Vを自動的に測定する環境を簡単に整えることが可能となる。
なお、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではない。
例えば、イメージプロセスアルゴリズム自体は上記に限定されず、既知の種々のものを利用することができる。
また、動画像から測定用画像への1秒あたりの切り出し枚数や、撮影時間(したがって計測時間)、平均値の算出方法、1回の検査あたりの繰り返し測定回数なども、種々の態様で実施することができる。
その他の構成も、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明の一実施形態に係る毛細血管血流測定装置を適用したシステムの概略説明図。 同実施形態で用いるコンピュータのハード構成を示す図。 同毛細血管血流測定装置の機能ブロック図。 同実施形態の撮影画面に動画像が表示される様子を示す図。 同実施形態の撮影画面において撮影枠を設定する様子を示す図。 同実施形態の撮影画面において撮影枠を設定する際に参照画像が表示される様子を示す図。 毛細血管と撮影枠、測定枠の関係を拡大して示す図。 同実施形態の測定画面において測定枠を設定する様子を示す図。 同実施形態における測定用画像の生成と利用の態様の関係を示す図。 同実施形態において画像変換時に適用するイメージプロセスアルゴリズムの説明図。 同実施形態においてデータ処理時に適用するイメージプロセスアルゴリズムの説明図。 同実施形態の測定画面と規制枠の関係を示す説明図。 同実施形態における測定手順を示すフローチャート。 同実施形態の測定画面において血管トレースをする様子を示す図。 同実施形態の測定画面において1回目の測定値が表示される様子を示す図。 同実施形態の測定画面において5回の測定値が表示される様子を示す図。 図15の結果表示欄の拡大図。 図16の結果表示欄の拡大図。 同実施形態のデータベース部で管理されている測定データの一覧表示例を示す図。
符号の説明
2…撮影装置
5…ユーザー管理部
6…測定用画像取得手段
7…データ処理手段
8…データベース部
61…撮影支援部
61a…撮影画面
61b…撮影枠
62…画像処理部
63…血管部位特定支援部
63a…測定画面
63b…測定枠
71…血管探査部
72…血流データ抽出部
73…解析部
74…統計処理部
91…血管
C…コンピュータ
D…測定用画像
D´…平均画像
KD…血管部位特定データ(領域データ)
P…プログラム
Q…動画像
V…血流速度
Vout…測定値(平均血流速度)
Va〜Ve…測定値(測定回毎平均速度)
V1<ave>〜V10<ave>…測定値(セット毎平均速度)
X…毛細血管血流測定装置

Claims (15)

  1. 被験者情報の入力又は選択を受け付けるユーザー管理部と、画面上で毛細血管の血流速度の測定対象となる血管部位を特定するために必要な1又は2以上の操作を受け付けるとともに撮影装置が撮影する動画像から自動計算用の測定用画像を生成する測定用画像取得手段と、前記測定用画像から血管部位を流れる血流に関する血流データを抽出するとともにその血流データから血流速度を自動算出して測定値を得るデータ処理手段と、前記データ処理手段において得られる測定値を測定対象となった血管もしくは血管周辺の画像とともに被験者情報と関連づけて測定データとして管理するデータベース部とを具備し、前記ユーザー管理部において入力又は選択される被験者情報と合致する既測定データがデータベース部に存在する場合に、測定対象となった血管部位もしくはその血管部位周辺の画像をデータベース部から取り出して前記測定用画像取得手段における画面に少なくとも撮影場所を特定するための参照画像として表示し、または血管部位を特定するための参照画像として表示する処理を行うようにしたことを特徴とする毛細血管血流測定装置。
  2. 前記測定用画像取得手段が、撮影画面に撮影メニューを表示して撮影装置からの動画像の取り込みを支援する撮影支援部と、前記撮影装置から動画像を取り込みつつ若しくは取り込んだ後に血流速度を自動計算するための測定用画像を生成する画像処理部と、測定画面に前記測定用画像に基づく血管部位特定用画像を表示して測定対象となる血管部位を特定する操作を受け付ける血管部位特定支援部とから構成され、前記データベース部が、前記データ処理手段において得られる測定値、前記血管部位特定用画像および特定された血管部位に関する血管部位特定データを被験者情報と関連づけて測定データとして管理し、前記ユーザー管理部において入力又は選択される被験者情報と合致する既測定データがデータベース部に存在する場合に、少なくとも前記撮影支援部が血管部位特定用画像をデータベース部から取り出して前記撮影画面に撮影場所を特定するための参照画像として表示し、または、前記血管部位特定支援部が血管部位特定データを血管部位特定用画像とともにデータベースから取り出して前記測定画面に血管部位を特定するための参照画像として表示する処理を行うようにしたことを特徴とする毛細血管血流測定装置。
  3. 撮影場所を特定し、又は血管部位を特定するための操作が画面上の所要位置に所要サイズの枠を設定する操作によって行われ、特定された枠の位置やサイズが測定データの一部としてデータベース部に記録され、データベース部に既測定データが存在する場合に、当該既測定データに含まれる枠を画面上の所定箇所に測定対象となった血管もしくは血管周辺の画像とともに参照画像の一部として表示するように構成されている請求項1又は2何れかに記載の毛細血管血流測定装置。
  4. 特定された枠は、オリジナル枠として被験者情報と関連づけてデータベース部に枠データとして登録可能であり、既測定データに前記枠データが含まれる場合に、この枠データに基づくオリジナル枠を前記画面上に表示するように構成されている請求項3記載の毛細血管血流測定装置。
  5. 枠は、画像上に長方形状のものとして重畳表示され、操作入力によって画像上における位置の特定とともに枠の縦横の長さが変更可能なものである請求項3記載の毛細血管血流測定装置。
  6. 表示されるオリジナル枠には、サイズを変えずに移動のみを行う操作モードが設定されている請求項4記載の毛細血管血流測定装置。
  7. 血管部位を特定するための操作を受け付ける際に、血管部位特定用画像として複数の測定用画像の平均画像を画面上に表示させ、その平均画像上で枠の入力を受け付ける請求項3〜6何れかに記載の毛細血管血流測定装置。
  8. データ処理手段が、測定用画像から血管部位における血流の流れを認識する血流探査部と、同一血管部位を流れる血流の移動距離に関する血流データを予め定めたスパンで所定時間内に時系列に抽出する血流データ抽出部と、抽出された血流データを解析して血流速度を算出する解析部と、算出された血流速度に少なくとも時間平均を含む統計処理を施すことによって測定値を得る統計処理部とから構成される請求項1又は2何れかに記載の毛細血管血流測定装置。
  9. 一度の測定において複数回の血管部位を特定するための操作を求め、データ処理手段は、各々特定された血管部位ごとに血流速度を自動計算して測定値を得、これらの測定値を更に平均してその検査時における最終的な測定結果となすように構成される請求項8記載の毛細血管血流測定装置。
  10. 前記データ処理手段は、所定時間内の最初の一部に無効時間帯を設定して、この無効時間帯に算出する血流速度を無効にし、この時間帯を除いた有効時間帯に算出する血流速度に基づいて測定値を得るように構成される請求項8又は9何れかに記載の毛細血管血流測定装置。
  11. データベース部は被験者情報に関連づけて各回の測定データを検査日時データともに管理し、被験者情報に含まれる日時の異なる測定値を前記データベース部から取り出して画面上に推移を比較可能な状態で表示する機能を備える請求項1〜10何れかに記載の毛細血管血流測定装置。
  12. 測定値の推移を少なくとも折れ線グラフで表示する機能を更に備える請求項11記載の毛細血管血流測定装置。
  13. コンピュータに読み込ませることにより、当該コンピュータを請求項1〜12何れかに記載の毛細血管血流測定装置を構成するユーザー管理部、測定用画像取得手段、データ処理手段およびデータベース部として機能させることを特徴とする毛細血管血流測定プログラム。
  14. 被験者情報の入力又は選択を受け付けるユーザー管理ステップと、画面上で血流速度の測定対象となる血管部位を特定するために必要な1又は2以上の操作を受け付けるとともに撮影装置が撮影する動画像から自動計算に適した形の測定用画像を生成する測定用画像取得ステップと、前記測定用画像から血管部位を流れる血流に関する血流データを抽出するとともにその血流データから血流速度を自動算出して測定値を得るデータ処理ステップと、前記データ処理手段において得られる測定値を測定対象となった血管もしくは血管周辺の画像とともに被験者情報と関連づけて測定データとしてデータベースに書き込むデータベース記録ステップと、前記ユーザー管理部において入力又は選択される被験者情報と合致する既測定データがデータベース部に存在する場合に、測定対象となった血管もしくは血管周辺の画像をデータベース部から取り出して画面上に少なくとも撮影場所を特定するための参照画像として表示し、または血管部位を特定するための参照画像として表示するデータ参照ステップとを有することを特徴とする毛細血管血流測定方法。
  15. コンピュータに読み込ませることにより、当該コンピュータに請求項14に記載の毛細血管血流測定方法に係るユーザー管理ステップ、測定用画像取得ステップ、データ処理ステップ、データベース記録ステップ、及びデータ参照ステップを実行させることを特徴とする毛細血管血流測定プログラム。

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