JP2010073446A - 防水コネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】電線が振れた場合に、シール性が低下するのを防止する。
【解決手段】防水コネクタは、ゴム栓70の電線挿通孔71の内周面が電線100の外周面に密着し、ゴム栓70の外周面がハウジング10の凹部21の内周面に密着することにより、ハウジング10内のシールがとられ、かつゴム栓ホルダ80がゴム栓70に後方から当接することでゴム栓70の凹部21からの抜け止めがなされる。ゴム栓70は、凹部21の奥面を覆うように配される本体部72と、この本体部72との間に各電線挿通孔71を共有しつつ本体部72の後面から後方へ突出して、ゴム栓ホルダ80の電線通し孔82にその前方から挿入される複数の筒部73とからなる。
【選択図】図7
【解決手段】防水コネクタは、ゴム栓70の電線挿通孔71の内周面が電線100の外周面に密着し、ゴム栓70の外周面がハウジング10の凹部21の内周面に密着することにより、ハウジング10内のシールがとられ、かつゴム栓ホルダ80がゴム栓70に後方から当接することでゴム栓70の凹部21からの抜け止めがなされる。ゴム栓70は、凹部21の奥面を覆うように配される本体部72と、この本体部72との間に各電線挿通孔71を共有しつつ本体部72の後面から後方へ突出して、ゴム栓ホルダ80の電線通し孔82にその前方から挿入される複数の筒部73とからなる。
【選択図】図7
Description
本発明は、防水コネクタに関する。
特許文献1には、従来の防水コネクタが開示されている。これは、電線の端末に接続される端子金具と、端子金具が挿入される複数のキャビティを有するハウジングと、ハウジングの後面に開口する凹部に収容され、各キャビティと対応する位置毎に、電線を密着状態で通す電線挿通孔を有するゴム栓と、ゴム栓に続いてハウジングに後方から取り付けられ、各電線挿通孔と対応する位置毎に、電線を遊挿状態で通す電線通し孔を有するゴム栓ホルダとを備えている。そして、電線挿通孔の内周面が電線の外周面に密着し、ゴム栓の外周面が凹部の内周面に密着することにより、ハウジング内のシールがとられ、かつゴム栓ホルダがゴム栓の後面に後方から押し当てられることにより、ゴム栓の凹部からの抜け止めがなされるようになっている。また、ゴム栓は、各電線挿通孔を保有して凹部の奥面を覆うように配されるマット状の本体部を有し、組み付け状態ではこの本体部の後面とゴム栓ホルダの前面とがフラットに面当りし、かつ電線挿通孔の後端と電線通し孔の前端とが対向して配されるようになっている。
特開2006−66208公報
ところで、防水コネクタの外部に導出された電線が振れたときに、その振れ方向に位置する電線の外周部分が対向する電線挿通孔の内周面に過度に密着する一方、その振れ方向と反対側に位置する電線の外周部分が対向する電線挿通孔の内周面から離間し、この離間部分に起因してシール性が低下することがある。特に、電線として、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる芯線を有するアルミ系の電線を用いた場合には、一般的な銅電線に比べて線クセがつきやすく振れ前の元の状態に戻りにくいため、上記のような場合に、シール性の低下をまねき易いという事情がある。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、電線が振れた場合に、シール性が低下するのを防止することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、電線の端末に接続される端子金具と、前記端子金具が挿入される複数のキャビティを有し、後面から前記電線が引き出されるハウジングと、前記ハウジングの後面に開口する凹部に収容され、前記各キャビティと対応する位置毎に電線挿通孔を有する一括型のゴム栓と、前記ハウジングに後方から取り付けられ、前記各電線挿通孔と対応する位置毎に電線通し孔を有するゴム栓ホルダとを備え、前記電線挿通孔の内周面が前記電線の外周面に密着し、前記ゴム栓の外周面が前記凹部の内周面に密着することにより、前記ハウジング内のシールがとられ、かつ前記ゴム栓ホルダが前記ゴム栓に後方から当接することで前記ゴム栓の前記凹部からの抜け止めがなされる防水コネクタであって、前記ゴム栓は、前記凹部の奥面を覆うように配される本体部と、この本体部との間に前記各電線挿通孔を共有しつつ前記本体部の後面から後方へ突出して、前記電線通し孔にその前方から挿入される複数の筒部とからなる構成としたところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記電線通し孔に前記筒部が挿入されたときに、前記筒部の外周面と前記電線通し孔の内周面との間には間隙があいているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項2に記載のものにおいて、前記電線挿通孔の内周面には前記電線に圧縮されるリップが設けられており、このリップの圧縮代が前記間隙よりも大きいところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のものにおいて、前記電線通し孔に前記筒部が挿入されたときに、前記筒部の後端は前記電線通し孔の後端よりも後方に位置しているところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
外部に導出された電線が振れた場合には、その振れ方向に位置する筒部の外周部分が対向する電線通し孔の内周面に当接することで電線のそれ以上の変位が規制されるため、ゴム栓の本体部に電線の振れの影響力が及ぶのが回避される。その結果、ゴム栓のシール性が低下するのが防止される。
外部に導出された電線が振れた場合には、その振れ方向に位置する筒部の外周部分が対向する電線通し孔の内周面に当接することで電線のそれ以上の変位が規制されるため、ゴム栓の本体部に電線の振れの影響力が及ぶのが回避される。その結果、ゴム栓のシール性が低下するのが防止される。
<請求項2の発明>
電線通し孔に筒部が挿入されたときに、筒部の外周面と電線通し孔の内周面との間には間隙があいているため、筒部とゴム栓ホルダとの間に過大な干渉を伴うことなくゴム栓ホルダを組み付けることができ、組み付け作業性に優れる。
電線通し孔に筒部が挿入されたときに、筒部の外周面と電線通し孔の内周面との間には間隙があいているため、筒部とゴム栓ホルダとの間に過大な干渉を伴うことなくゴム栓ホルダを組み付けることができ、組み付け作業性に優れる。
<請求項3の発明>
リップの圧縮代が筒部の外周面と電線通し孔の内周面との間隙よりも大きいから、電線が振れて筒部が電線通し孔の内周面に当接してもなおリップの圧縮状態が保たれ、シール性のさらなる向上を図れる。
リップの圧縮代が筒部の外周面と電線通し孔の内周面との間隙よりも大きいから、電線が振れて筒部が電線通し孔の内周面に当接してもなおリップの圧縮状態が保たれ、シール性のさらなる向上を図れる。
<請求項4の発明>
電線通し孔に筒部が挿入されたときに、筒部の後端が電線通し孔の後端よりも後方に位置しているから、端子金具がゴム栓の電線挿通孔に直接挿入されることとなり、ゴム栓ホルダの電線通し孔を経て電線挿通孔に挿入されるよりも、挿入安定性に優れる。
電線通し孔に筒部が挿入されたときに、筒部の後端が電線通し孔の後端よりも後方に位置しているから、端子金具がゴム栓の電線挿通孔に直接挿入されることとなり、ゴム栓ホルダの電線通し孔を経て電線挿通孔に挿入されるよりも、挿入安定性に優れる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図7によって説明する。本実施形態に係る防水コネクタは、ハウジング10、リテーナ40、シールリング50、端子金具60、ゴム栓70及びゴム栓ホルダ80を備えて構成されている。
本発明の実施形態1を図1ないし図7によって説明する。本実施形態に係る防水コネクタは、ハウジング10、リテーナ40、シールリング50、端子金具60、ゴム栓70及びゴム栓ホルダ80を備えて構成されている。
ハウジング10は合成樹脂製であって、図1に示すように、端子金具60を収容可能な複数のキャビティ11を有する幅方向に長いブロック状のハウジング本体12と、ハウジング本体12の外周面を覆う幅方向に長い筒状の嵌合筒部13とを有している。嵌合筒部13の後端とハウジング本体12の外周面とは前後方向と直交して配される連結部14によって連係され、連結部14の前方でかつ嵌合筒部13とハウジング本体12との間は、前方から図示しない相手コネクタのフード部を嵌合可能な組み付け空間15とされている。嵌合筒部13の外周面には相手コネクタとの嵌合動作を助成する図示しない倍力部材が装着可能とされている。嵌合筒部13の外周面の前端部には幅方向に延びる断面略L字形の一対のレール部16が設けられ、このレール部16に沿って倍力部材の動作案内がなされるようになっている。
ハウジング本体12の外周面にはゴム製のシールリング50が嵌着されている。シールリング50は、連結部14の直前方に配され、ハウジング本体12の外周面とフード部の内周面とに密着することで両コネクタ間のシールをとる役割をはたす。キャビティ11は幅方向に複数列でかつ高さ方向に複数段に分かれて配され、図2及び図7に示すように、ハウジング本体12の幅方向中間部には小型の端子金具60を挿入可能な複数のキャビティ11からなる小キャビティ群17が配され、ハウジング本体12の幅方向両端部には大型の端子金具60を挿入可能な複数のキャビティ11からなる大キャビティ群18が配されている。小キャビティ群17は、図1に示すように、上中下3段のキャビティ11からなり、このうち、上段のキャビティ11と中段のキャビティ11との間は、中段のキャビティ11と下段のキャビティ11との間よりも高さ方向の離間距離が狭くなっている。上中両段のキャビティ11には端子金具60が互いに背合わせ状に収容されており、中下両段のキャビティ11には端子金具60が互いに腹合わせ状に収容されている。各キャビティ11の内壁には端子金具60を係止可能なランス19が撓み可能に設けられ、中下両段のキャビティ11と対応するランス19が互いに背合わせ状に配されている。
端子金具60は銅又は銅合金からなる導電性の金属板を曲げ加工等して一体に成形され、図示しない相手端子金具のタブを受容してこのタブと電気的に接続される角筒状の接続部61と、接続部61よりも後方に位置して電線100に電気的に接続されるオープンバレル状のバレル部62とを有している。接続部61の周壁にはランス19と係止可能なランス受部63が形成されている。大型の端子金具60は、電線100に嵌着された図示しないセパレートゴム栓に圧着されるインシュレーションバレル64をバレル部62の一部に有しており、このセパレートゴム栓が大キャビティ群18のキャビティ11の内周面に水密状に密着可能とされている。一方、小型の端子金具60は、電線100に圧着されるインシュレーションバレル64をバレル部62の一部に有しており、その接続部61の断面外形のサイズが電線100の断面外形のサイズよりやや大きい程度とされている。電線100は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる素線を撚り合せてなる芯線と、芯線の周りを被覆する樹脂製の絶縁被覆とによって構成されている。
ハウジング本体12の後面には、小キャビティ群17と対応する位置であって大キャビティ群18に両側を挟まれる位置に、1つの凹部21が開口して形成されている。凹部21の奥面は、ゴム栓70の前端と面当り可能な略垂直に切り立つフラット面とされ、前後方向について連結部14よりもやや後方に位置している。また、ハウジング本体12の外周面のうち、凹部21を包囲する周壁の外周面には、幅方向両側に1対ずつのホルダロック部22が突設されている。幅方向の両ホルダロック部22の幅方向中心は凹部21及びハウジング本体12の各幅方向中央から一側に偏心している。
リテーナ40は合成樹脂製であって、嵌合筒部13の側壁を貫通したあとハウジング本体12のキャビティ11内に進入可能とされている。リテーナ40には、端子金具60の接続部61の後端を係止する抜止部41が設けられており、この抜止部41によって端子金具60がランス19とともに二重に抜け止めされるようになっている。
ゴム栓70はシリコン等のゴム製であって、凹部21内に収容可能とされ、小キャビティ群17のキャビティ11と対応する位置毎に、電線100を密着状態で通す複数の電線挿通孔71を有している。具体的にはゴム栓70は、図5及び図6に示すように、凹部21内に密嵌されて幅方向に長い矩形マット状の本体部72と、本体部72との間に各電線挿通孔71を共有しながら各電線挿通孔71と対応する位置毎に、本体部72の後面から後方に突出する筒状、詳細には円筒状の複数の筒部73とからなる。各電線挿通孔71は本体部72から筒部73にかけて段差なく略水平に一体に連続している。なお、筒部73の前後長さ(突出寸法)は本体部72の前後長さ(厚み)の2分の1弱とされている。
本体部72の前面は略垂直に切り立って凹部21の奥面に面当り可能なフラット面とされ、本体部72の後面は同じく略垂直に切り立ってゴム栓ホルダ80の前面に面当り可能なフラット面とされている。本体部72の電線挿通孔71の内周面には、図7に示すように、前後方向に複数条の内側リップ74が設けられている。各内側リップ74は電線100の外周面に対して所定の圧縮代で圧潰されつつ密着されるようになっている。また、本体部72の外周面には、前後方向について内側リップ74と重なる位置に、前後方向に複数条の外側リップ75が設けられている。各外側リップ75は凹部21の内周面に対して所定の圧縮代で圧潰されつつ密着されるようになっている。なお、筒部73には内側リップ74及び外側リップ75のいずれも設けられておらず、筒部73の外周面及び内周面は全面に亘ってフラット面とされている。
続いてゴム栓ホルダ80について説明すると、ゴム栓ホルダ80は合成樹脂製であって、全体として平板状をなすホルダ本体81を有している。ホルダ本体81は、図3及び図4に示すように、各電線挿通孔71と対応する位置毎に、言い換えれば各キャビティ11と対応する位置毎に、電線100及び筒部73を遊挿状態で通す複数の電線通し孔82を有している。各電線通し孔82は端子金具60の接続部61の断面外形とほぼ適合する角形状をなしている。ホルダ本体81の前面は略垂直に切り立って本体部72の後面に後方から押し当てられる押さえ面とされ、この押さえ面が本体部72の後面に当接することにより、ゴム栓70のキャビティ11からの抜け止めがなされるとともに、ゴム栓70(本体部72)の姿勢が略垂直に矯正されるようになっている。
ホルダ本体81にはその周縁の全周に亘って周回するホルダ周壁84が後方に突出して設けられ、かつホルダ本体81の後面にはホルダ周壁84の内面と一体に連なりつつ中下両段の電線通し孔82間を横切る横リブ85が同じく後方へ突出して設けられている。ホルダ周壁84には、幅方向両側に1対ずつのホルダロック受部86が前方に突出して設けられている。ホルダロック受部86はホルダロック部22を弾性的に嵌合可能な略角U字形をなし、ホルダロック受部86がホルダロック部22に係止されることでゴム栓ホルダ80がハウジング10に保持されるようになっている。幅方向の両ホルダロック受部86の幅方向中心はゴム栓ホルダ80の幅方向中央から一側に偏心している。
ここで、ゴム栓ホルダ80のゴム栓70への組み付け状態においては、各電線通し孔82にその前方から対向する筒部73が挿入される。このとき、筒部73の外周面は電線通し孔82の内周面に非接触とされ、両面間には内側リップ74の突出寸法よりも小さい間隔があけられている。また、組み付け状態においては、筒部73の後端は、前後方向に関してホルダ周壁84の後端とほぼ同じ位置で、かつ電線通し孔82の後端よりも後方位置に露出して配されている。したがって、筒部73の後端開口が端子金具60の挿入口として機能することとなる。
次に、本実施形態の作用効果を説明する。
まず組み付けにあたり、凹部21内にゴム栓70を嵌合状態で収容し、次いでゴム栓70の後面にゴム栓ホルダ80を押し当てた状態でこのゴム栓ホルダ80をハウジング10に取り付ける。ホルダロック受部86がホルダロック部22に弾性的に係止されると、ゴム栓ホルダ80がハウジング10に正規に保持され、それと同時にゴム栓70の抜け止めがなされる。各電線通し孔82に筒部73が進入するときには、筒部73とゴム栓ホルダ80とが非接触状態に保たれる分、組み付け抵抗が小さく抑えられる。なお、凹部21への挿入前に、各電線通し孔82に筒部73を挿入することで、ゴム栓ホルダ80にゴム栓70を予め合体させておいてもよい。
まず組み付けにあたり、凹部21内にゴム栓70を嵌合状態で収容し、次いでゴム栓70の後面にゴム栓ホルダ80を押し当てた状態でこのゴム栓ホルダ80をハウジング10に取り付ける。ホルダロック受部86がホルダロック部22に弾性的に係止されると、ゴム栓ホルダ80がハウジング10に正規に保持され、それと同時にゴム栓70の抜け止めがなされる。各電線通し孔82に筒部73が進入するときには、筒部73とゴム栓ホルダ80とが非接触状態に保たれる分、組み付け抵抗が小さく抑えられる。なお、凹部21への挿入前に、各電線通し孔82に筒部73を挿入することで、ゴム栓ホルダ80にゴム栓70を予め合体させておいてもよい。
次に、筒部73の後端開口に後方から電線100付きの端子金具60を挿入し、この端子金具60を電線挿通孔71からキャビティ11内に押し込む。キャビティ11内に正規挿入された端子金具60は、ランス19によって一次的に係止され、さらにリテーナ40がハウジング10に正規深さで装着されることにより、抜止部41によって二次的に係止される。この状態では、内側リップ74が電線100に弾縮状態で密着してキャビティ11内のシールがとられるとともに、外側リップ75が凹部21の内周面に弾縮状態で密着して凹部21内のシールがとられる。
ところで、防水コネクタの外部に導出された電線100が所定の配線方向と交差する向きに振れると、電線100がアルミ系の電線であって線クセがつき易いことに起因し、電線100の振れ方向にゴム栓70の本体部72が追従変位し、振れ方向と反対側に位置する内側リップ74が電線100との間の圧縮代を保てなくなってシール性が低下する懸念がある。しかるに本実施形態によれば、図7に示すように、電線100の振れ方向に筒部73が弾性的に変位し、その振れ方向で対向する電線通し孔82の内周部分に筒部73が当接するため、それ以上に電線100が振れても、その振れの影響力が本体部72側に及ぶのが回避される。したがって、電線挿通孔71の内周面(内側リップ74)と電線100の外周面との密着状態が適正に保たれ、所定のシール性が維持される。
また本実施形態によれば、内側リップ74の圧縮代は筒部73の外周面と電線通し孔82の内周面との間隙よりも大きく設定されている。したがって、電線100が振れて筒部73が電線通し孔82の内周面に当接してもなお内側リップ74の圧縮状態が保たれていることが保証され、シール性のさらなる向上を図れる。
また、電線通し孔82に筒部73が挿入されたときに、筒部73の外周面と電線通し孔82の内周面との間には間隙があいていることにより、筒部73とゴム栓ホルダ80との間に過大な干渉を伴うことなくゴム栓ホルダ80を組み付けることができ、組み付け作業性に優れる。
また、電線通し孔82に筒部73が挿入されたときに、筒部73の外周面と電線通し孔82の内周面との間には間隙があいていることにより、筒部73とゴム栓ホルダ80との間に過大な干渉を伴うことなくゴム栓ホルダ80を組み付けることができ、組み付け作業性に優れる。
さらに、電線通し孔82に筒部73が挿入されたときに、筒部73の後端が電線通し孔82の後端よりも後方に位置しているから、端子金具60がゴム栓70の電線挿通孔71から挿入されることとなり、端子金具60がゴム栓ホルダ80の電線通し孔82を経て電線挿通孔71に挿入される場合に生じる段差が省略され、挿入安定性に優れる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)ゴム栓ホルダのホルダ本体の一部又は全部が凹部内に挿入される構成であってもよい。
(2)筒部の電線挿通孔の内周面にも内側リップが設けられていてもよい。
(3)筒部が電線通し孔に挿入されたときに、筒部の後端が電線通し孔の後端と同じ位置又は電線通し孔の後端よりも前側へ引っ込んだ位置に配される構成であってもよい。
(4)電線は銅又は銅合金からなる素線を撚り合わせてなる芯線を有する銅系の電線であってもよい。
(5)本発明は、タブを有する雄端子金具を装着可能な雄型コネクタにも適用可能である。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)ゴム栓ホルダのホルダ本体の一部又は全部が凹部内に挿入される構成であってもよい。
(2)筒部の電線挿通孔の内周面にも内側リップが設けられていてもよい。
(3)筒部が電線通し孔に挿入されたときに、筒部の後端が電線通し孔の後端と同じ位置又は電線通し孔の後端よりも前側へ引っ込んだ位置に配される構成であってもよい。
(4)電線は銅又は銅合金からなる素線を撚り合わせてなる芯線を有する銅系の電線であってもよい。
(5)本発明は、タブを有する雄端子金具を装着可能な雄型コネクタにも適用可能である。
10…ハウジング
11…キャビティ
21…凹部
60…端子金具
70…ゴム栓
71…電線挿通孔
72…本体部
73…筒部
80…ゴム栓ホルダ
82…電線通し孔
100…電線
11…キャビティ
21…凹部
60…端子金具
70…ゴム栓
71…電線挿通孔
72…本体部
73…筒部
80…ゴム栓ホルダ
82…電線通し孔
100…電線
Claims (4)
- 電線の端末に接続される端子金具と、
前記端子金具が挿入される複数のキャビティを有し、後面から前記電線が引き出されるハウジングと、
前記ハウジングの後面に開口する凹部に収容され、前記各キャビティと対応する位置毎に電線挿通孔を有する一括型のゴム栓と、
前記ハウジングに後方から取り付けられ、前記各電線挿通孔と対応する位置毎に電線通し孔を有するゴム栓ホルダとを備え、
前記電線挿通孔の内周面が前記電線の外周面に密着し、前記ゴム栓の外周面が前記凹部の内周面に密着することにより、前記ハウジング内のシールがとられ、かつ前記ゴム栓ホルダが前記ゴム栓に後方から当接することで前記ゴム栓の前記凹部からの抜け止めがなされる防水コネクタであって、
前記ゴム栓は、前記凹部の奥面を覆うように配される本体部と、この本体部との間に前記各電線挿通孔を共有しつつ前記本体部の後面から後方へ突出して、前記電線通し孔にその前方から挿入される複数の筒部とからなることを特徴とする防水コネクタ。 - 前記電線通し孔に前記筒部が挿入されたときに、前記筒部の外周面と前記電線通し孔の内周面との間には間隙があいている請求項1記載の防水コネクタ。
- 前記電線挿通孔の内周面には前記電線に圧縮されるリップが設けられており、このリップの圧縮代が前記間隙よりも大きい請求項2記載の防水コネクタ。
- 前記電線通し孔に前記筒部が挿入されたときに、前記筒部の後端は前記電線通し孔の後端よりも後方に位置している請求項1ないし3のいずれか1項記載の防水コネクタ。
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JPH10223304A (ja) * | 1997-01-31 | 1998-08-21 | Whitaker Corp:The | 防水型電気コネクタ組立体 |
JP2002289292A (ja) * | 2001-03-23 | 2002-10-04 | Yazaki Corp | 防水コネクタ |
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2008
- 2008-09-17 JP JP2008238692A patent/JP2010073446A/ja not_active Abandoned
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A762 | Written abandonment of application |
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