JP2010071986A - 蛍光試薬 - Google Patents

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Abstract

【課題】蛍光試薬を提供する。
【解決手段】少なくとも2つの異なる被験サンプル中のペプチド又はタンパク質を、HPLCにより同時検出・定量するための蛍光試薬であって、7−クロロ−4−(ジメチルアミノエチルアミノスルホニル)−2,1,3−ベンゾキサジアゾール−d6(DAABD−Cl−d6)、又は4−(ジメチルアミノエチルアミノスルホニル)−7−フルオロ−2,1,3−ベンゾキサジアゾール(DAABD−F)、を有効成分とする蛍光試薬。
【効果】プロテオーム解析において、異なる被験サンプル中のペプチド又はタンパク質を、HPLCにより同時検出・定量することが可能な新規蛍光試薬を提供することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、少なくとも2つの被験サンプル中のペプチド又はタンパク質を、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により同時検出・定量することを可能とする新規蛍光試薬に関するものであり、更に詳しくは、7−クロロ−4−(ジメチルアミノエチルアミノスルホニル)−2,1,3−ベンゾキサジアゾール−d6(DAABD−Cl−d6)、4−(ジメチルアミノエチルアミノスルホニル)−7−フルオロ−2,1,3−ベンゾキサジアゾール(DAABD−F)、を有効成分とする新規蛍光試薬に関するものである。
被験サンプル中のペプチド又はタンパク質を、HPLCにより検出する蛍光試薬として、本発明者は、先に、SBD−F、SBSeD−F、DAABD−Cl、DAABSeD−F、DAPABD−Clを開発し(非特許文献1−2)、更に、DAPABD−Cl、DEAEABD−Cl、DEAPABD−Cl、DAPABSeD−F、DEAEABSeD−F、及びDEAPABSeD−Fを開発している(特許文献1)。
特開2007−309707号公報
Analytical Chemistry 2003,75,3725−3730 Journal of Materials Chemistry 2005,15,2865−2872
これまでに、本発明者は、チオール基選択的水溶性ベンゾフラザン蛍光誘導体化試薬である7−Fluoro−2,1,3−benzoxadiazole−4−sulfonate(SBD−F)、及び4−(Dimethylaminoethylaminosulfonyl)−7−chloro−2,1,3−benzoxadiazole(DAABD−Cl)を開発し、これらを用いてタンパク質を誘導体化し、HPLC−蛍光検出・定量法、及びLC−MS/MSデータベース検索により同定するプロテオーム解析法(FD−LC−MS/MS法)を開発した。
一方、本発明者は、異なる試料の同時分析を可能とするため、DAABD−Clと異なる蛍光特性を持ち、ベンゾセレナジアゾール骨格をする7−Fluoro−N−[2−(dimethylamino)ethyl]−2,1,3−benzoselenadiazole−4−sulfonamide(DAABSeD−F)の開発を行い、それぞれの誘導体の二波長同時検出法の開発を試みた。
本発明者は、更に、2種の化合物を合成し、それらを組み合わせた二波長同時検出法の構築に成功し、本発明を完成するに至った。本発明は、7−クロロ−4−(ジメチルアミノエチルアミノスルホニル)−2,1,3−ベンゾキサジアゾール−d6(DAABD−Cl−d6)、又は4−(ジメチルアミノエチルアミノスルホニル)−7−フルオロ−2,1,3−ベンゾキサジアゾール(DAABD−F)、を有効成分とする新規蛍光試薬を提供することを目的とするものである。また、本発明は、プロテオーム解析において、異なる被験サンプル中のペプチド又はタンパク質を、HPLCにより同時検出・定量することが可能な新規蛍光試薬を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するための本発明は、以下の技術的手段から構成される。
(1)少なくとも2つの被験サンプル中のペプチド又はタンパク質を、HPLCにより同時検出・定量するための蛍光試薬であって、
7−クロロ−4−(ジメチルアミノエチルアミノスルホニル)−2,1,3−ベンゾキサジアゾール−d6(DAABD−Cl−d6)、又は4−(ジメチルアミノエチルアミノスルホニル)−7−フルオロ−2,1,3−ベンゾキサジアゾール(DAABD−F)、を有効成分とすることを特徴とする蛍光試薬。
次に、本発明について更に詳細に説明する。
1.新規蛍光試薬の合成
本発明では、4−chloro−7−chlorosulfonyl−2,1,3−benzoxadiazole(CBD−Cl)を、トリエチルアミン存在下で、N,N−dimethylethylenediamine−d6と、0℃で反応させて、7−Chloro−4−(dimethylaminoethylaminosulfonyl)−2,1,3−benzoxadiazole−d6(DAABD−Cl−d6)を合成した(以下、化合物1と記載することがある)。
また、2−Fluoro−6−nitroanilineを出発材料とし、パラジウム−活性炭触媒で、接触還元を行い、3−fluoro−o−phenylendiamineを得た。これを、SeOと反応させ、4−fluoro−2,1,3−benzoselenadiazoleを得た。
これを、クロロスルホン酸と反応させ、4−chlrosulfonyl−7−fluoro−2,1,3−benzoxadiazole(CBD−F)を得た。このCBD−Fを、トリエチルアミンの存在下で、N,N−dimethylethylenediamineと反応させ、4−(dimethylaminosulfonyl)−7−fluoro−2,1,3−benzoxadiazole(DAABD−F)を合成した(以下、化合物2と記載することがある)。
2.誘導体の蛍光特性の検討
(ペプチド及びタンパク質との反応性)
2.5μMオキシトシンと、0.3μM BSAの混合液10μLを、120μLの50mM CHAPS・5mM TCEP・10mM EDTA混合液、60μLの8M塩酸グアニジン溶液(pH8.5)、10μLの140mM化合物1、化合物2の各溶液を、それぞれ混合し、40℃で、10−80分間反応させ、蛍光誘導体化反応を行った。化合物1、化合物2はそれぞれアセトニトリルに、オキシトシンは、純水に、それ以外の物質は、8M塩酸グアニジン溶液(pH8.5)に、それぞれ溶解させた。反応液の10μLを、蛍光検出器を接続したHPLCに注入し、蛍光強度を測定した。
(各誘導体の蛍光スペクトル測定)
100μMオキシトシンと、10μM BSAの混合液10μLを、60μLの50mM CHAPS・5mM TCEP・10mM EDTA混合液、25μLの8M塩酸グアニジン溶液(pH8.5)、5μLの140mM化合物1、化合物2の各溶液を、それぞれ混合し、40℃で、40分間反応させ、蛍光誘導体化反応を行った。
化合物1、化合物2は、それぞれアセトニトリルに、オキシトシンは純水に、それ以外の物質は8M塩酸グアニジンを含むビシン緩衝溶液(pH8.5)に、それぞれ溶解させた。3μLの10%トリフルオロ酢酸を加えて反応を停止させた後、反応液の10μLを、蛍光検出器を接続したHPLCに注入し、オキシトシンとBSAに相当する部分を分取した。各分画について、蛍光光度計で、励起・蛍光波長を測定した。
(各誘導体の保持時間の測定)
2.5μMオキシトシン・5.0μMソマトスタチン・2.5μMカルシトニン・2.5μMトリプシンインヒビター及び0.5μM BSAの混合液10μLを、[各誘導体の蛍光スペクトル測定]と同様の方法で、蛍光誘導体化反応を行った。反応液の20μLを、蛍光検出器を接続したHPLCに注入し、各誘導体の保持時間を測定した。
HPLC条件:
Column:Imtakt WP−RP(250x4.6mmI.D.)
Solvent:(a)10% CHCN with 0.1% TFA、(b)70% CHCN with 0.1% TFA
Gradient:time:0→36(min),(b):0→60%
Flow rate:0.70ml/min
Temperature:60℃
Fluorescence detection:
395nm(Em),505nm(Ex)for compounds 1−4
422nm(Em),542nm(Ex)for compounds 5−8
3.二波長同時測定法の検討
5.0μMオキシトシン及び0.5μM BSAの混合液10μLを、[各誘導体の蛍光スペクトル測定]と同様の方法で、DAABD−Cl−dl又はDAABD−Fと、それぞれ蛍光標識化反応を行った。反応液を当量ずつ混合し、その20μLを、蛍光検出器2台を直列に接続したHPLCに注入し、二波長同時測定を行った。
HPLC条件:
Column:Imtakt WP−RP(250x4.6mmI.D.)
Solvent:(a)10% CHCN with 0.1% TFA、(b)70% CHCN with 0.1% TFA
Gradient:Gradient:time:0→36(min),(b):0→60%
Flow rate:0.70ml/min
Temperature:60℃
Fluorescence detection:
450nm(Em),570nm(Ex)for 1st detector
375nm(Em),480nm(Ex)for 2nd detector
本発明で、ベンゾキサジアゾール骨格を持つ蛍光試薬2種を新たに合成し、各試薬の反応性を検討したところ、いずれも、反応時間40分で、最大の蛍光強度を与えた。また、各試薬誘導体の励起・蛍光波長は、骨格に依存し、側鎖部分の変化は、蛍光特性に大きな影響は与えなかった。
ペプチド及びタンパク質で、各試薬誘導体の保持時間を測定したところ、DAABD−Cl−d6とDAABD−Fの組合せで、それぞれの誘導体が異なる蛍光特性と、ほぼ同じ保持時間を示し、二波長同時測定法への適用が可能であることが示唆された。
DAABD−Cl−dlとDAABD−Fの組合せで、ペプチドとタンパク質を用いて、二波長同時検出法の検討を行った。その結果、それぞれの試薬に対して、特異的なクロマトグラムが類似した形で得ることができた。この試薬の組合せは、DAABSeD−Fを用いた場合よりも、ピークの比較同定が容易であることから、二波長同時測定法を用いた変異タンパク質の発見など、プロテオーム解析への様々な応用が期待できる。
誘導体の蛍光特性を調べるために、誘導体の励起・蛍光スペクトルを測定し、新しく合成された試薬は、同時検出実験に利用可能であることが確認された。本発明では、誘導体は、HPLCで分離され、スペクトルを直接測定した。ベンゾキサジアゾール試薬誘導体は、最大励起波長が、ペプチド(oxytocin)で、386から389nm、及びタンパク質(BSA)で、389から392nmの範囲であり、また、最大発光波長は、503から505nm及び502から503nmであった。
本発明により、次のような効果が奏される。
(1)プロテオーム解析において、異なる被験サンプル中のペプチド又はタンパク質を、HPLCにより同時検出・定量することが可能な新規蛍光試薬を提供することができる。
(2)7−クロロ−4−(ジメチルアミノエチルアミノスルホニル)−2,1,3−ベンゾキサジアゾール−d6(DAABD−Cl−d6)、又は4−(ジメチルアミノエチルアミノスルホニル)−7−フルオロ−2,1,3−ベンゾキサジアゾール(DAABD−F)、を有効成分とする新規蛍光試薬を提供することができる。
(3)HPLCにおいて分取したペプチド又はタンパク質誘導体を、酵素消化し、HPLC−タンデム質量分析計に付し、同位体比より、ペプチド又はタンパク質の存在比を計算できる新規蛍光試薬を提供することができる。
DAABD−F又はDAABD−Clによる乳腺正常細胞株HMEC抽出タンパク質誘導体化クロマトグラムを示す。
次に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
試薬
4−クロロ−7−クロロスルホニル−2,1,3−ベンゾキサジアゾールは、市販品(東京化成工業)を購入し、それ以上精製しないで使用した。トリプシン阻害剤(soybean:MW24049)、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、N,N−ジエチルエチレンジアミン、及びN,N−ジエチル−1,3−プロパンジアミンは、市販品(和光純薬工業)を購入し、それ以上精製しないで使用した。
トリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン ハイドロクロライド(TCEP)、8Mグアニジン ハイドロクロライド(bicine、pH8.5)、及び子牛血清アルブミン(BSA,MW66385)は、市販品(Sigma−Aldrich社)を購入した。
オキシトシン(MW1007)、及びカルシトニン(ヒト;MW3418)は、市販品(ペプチド工業)を購入した。
ソマトスタチン(MW1638)は、市販品(MP Biomedicals社)を購入した。3−[(3−コルアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホネート(CHAPS)、及びエチレンジアミンテトラアセチック アシド ジソジウム塩(NaEDTA)は、市販品(Dojindo研究所)を購入した。
HPLC実験のために、アセトニトリル(HPLCグレード)、及びトリフルオロアセチック アシド(アミノ酸配列グレード)は、市販品(和光純薬工業)を購入した。Quik Start Protein Assay Kitは、市販品(Bio−Rad Laboratories社)を購入した。その他の全ての試薬は、分析用又は保障付試薬を使用した。
[N,N−ジメチルエチレンジアミン−d6の合成]
ジメチルアンモニウム クロライド−d6(2.46g)、及びプロモアセトニトリル(3.37g)を、ジエチルエーテル(20ml)に溶解した。10℃で、50%NaOH(4.5g)を添加した後、混合物を、同温度で、2時間撹拌した。
エーテル相を分離し、水相を、エーテル(10ml×3)で抽出した。これらを一緒にしたエーテル相を、MgSOで乾燥し、真空で、エバポレーションして、N,N−ジメチルアミノアセトニトリル−d6水溶液(10g)を得て、LiAlH(1.28g)、スルホン酸(1.69g)の混合物に、テトラヒドロフラン(40ml)中で、10℃で、添加した。
反応混合物は、室温で、13時間に亘って、撹拌した。これに、エーテル(30ml)を添加した後、混合物を、NaOH(4gを6mlの水に溶解したもの)で処理した。エーテル相は、分離し、水層をエーテル(10ml×2)で抽出した。これらを合わせたエーテル層を、MgSOで乾燥し、真空中でエバポレーションして、残渣を5gまで減少させた。残渣を蒸留し、フラクション(70−80℃)を合わせて、1.79g(収率、52.5%)のN,N−ジメチルエチレンジアミン−d6(77.4%THF溶液)を得た。
以下に、得られた化合物の確認データを示す。H−NMR(CDCl):δ1.82−1.88(1.54H,m for THF,4H),2.33(2H,t,J=6Hz),2.77(2H,t,J=6.4Hz),3.72−3.76(1.48,m for THF,4H)
[7−クロロ−4−(ジメチルアミノエチルアミノスルホニル)−2,1,3−ベンゾキサジアゾールd6(DAABD−Cl−d6)の合成]
4−クロロ−7−クロロスルホニル−2,1,3−ベンゾキサジアゾール(3.28g)を、CHCN(60ml)中に溶解した。この溶液に、N,N−ジメチルエチレンジアミン−d6(1.0g)、及びトリエチルアミン(1.92ml)を、氷で冷却しながら、それぞれ加え、同温度に、1時間静置し、1.5時間、室温で、撹拌した。
次いで、反応混合物を、真空下で、エバポレーションし、反応残渣を、AcOEtに溶解した。エチル酢酸溶液を、飽和NaHCO、蒸留水、飽和NaCl溶液で、それぞれ洗浄し、MgSOで乾燥した。ろ過した溶液を、真空で、エバポレーションし、反応残渣を、シリカゲエルカラムで、CHCl:MeOH(50:1)で溶出して、精製した。溶出液を、エバポレーションにより乾燥し、残渣を、EtOH−AcOEtで再結晶して、1.36g(収率、41.3%)を得た。化1に、合成した化合物の化学構造を示す。
以下に、合成した化合物の確認データを示す。H−NMR(CDCl):δ7.99(1H,d,J=7.3Hz),7.54(1H,d,J=7.3Hz),3.13(2H,m)、2.33(2H,m).ESI−MS:m/z311(M+H),IR(KBr)cm−1:1342及び1166.
[4−(ジメチルアムルノエチルアルムノスルホニル)−7−フルオロ−2,1,3−ベンゾキサジアゾールの合成]
4−クロロスルホニル−7−フルオロ−2,1,3−ベンゾキサジアゾール1.0gを、アセトニトリル50mlに溶解した。N,N−ジメチルエチレンジアミン0.75g、及びトリエチルアミン304μlを添加した後、混合物を、室温で、30分撹拌した。
反応混合物を、減圧下で、エバポレーションにより、乾燥し、残渣を、ジクロロメタン/メタノール=9/1を用いて、シリカゲル(Wakogel C−200,50mm×800mm)のクロマトグラフィーにかけて、黄色粉末のDAABD−F0.10g(Rf=0.48,収率8.2%)を得た。化2に、合成した化合物の化学構造を示す。
以下に、合成した化合物の確認データを示す。H−NMR δ8.1ppm(1H,d,J=8.4Hz,Hb),6.1ppm(1H,d,J=7.6Hz,Ha),3.4ppm(2H,t,J=5.1Hz,Hc)、2.7ppm(2H,t,J=5.7Hz,Hd)、2.3ppm(6H,s,−CH)、:MS m/z 289(M+H),mp96.4−98.6℃.
以下に、DAABD−F誘導体のトリフルオロ酢酸(Trifluoroacetic acid)塩の元素分析の結果を示す。また、化3に、本化合物の化学構造を示す。
組成式:C1214SF
Exact Mass:402.06
分子量:402.32
分析値:C% 35.53、H% 3.57、N% 13.83、F% 18.91
論理値:C% 35.82、H% 3.51、N% 13.93、F% 18.89
[DAABD−Fによる乳腺正常細胞株中ペプチド又はタンパク質のHPLC検出]
本実施例では、DAABD−Fを用いて、乳腺正常細胞株中のペプチド及びタンパク質を、DAABD誘導体として、HPLC分離・検出を行った。そのときのクロマトグラムを図1(下)に示す。
同様に、DAABD−Clを使用して、乳腺正常細胞株中のペプチド及びタンパク質を、DAABD誘導体として、HPLC分離・検出を行った。そのときのクロマトグラムを図1(上)に示す。両者で、ほとんど差の無いクロマトグラムが得られていることが確認された。
実験条件:DAABD−Fによる乳腺正常細胞株HMEC抽出タンパク質誘導体化とHPLC
1.溶離液の組成
A液;アセトニトリル:イソプロパノール:水:トリフルオロ酢酸=9:1:90:0.2
B液;アセトニトリル:イソプロパノール:水:トリフルオロ酢酸=69:1:30:0.15
*注;A液をCポンプに、B液をBポンプにセットした
2.カラム
Imtakt WXR 250×4.6mm Pro#;ZC069 Ser#;FG28A8B
温度;60℃
3.流速
0.55mL/min
4.検出条件
蛍光検出;励起波長;395nm、蛍光波長;505nm
5.HPLCグラジェント条件
A液をCポンプに、B液をBポンプに、それぞれセットし、以下のグラジェント条件により分析を行った。最初の15分間5%Bで一定; 以後30分まで30%Bに上昇; 65分まで30%Bで一定; 以後70分まで35%Bに上昇; 以後130分まで38%Bに上昇; 以後250分まで44%Bに上昇; 290分まで44%Bで一定; 以後330分まで47%Bに上昇; 以後480分まで60%Bに上昇; 以後520分まで70%Bに上昇; 以後570分まで90%Bに上昇; 以後600分まで90%Bで一定で、送液した。
6.システム
ポンプ;L−2130(HITACHI)、カラムオーブン;L−2300(HITACHI)、蛍光検出器;L−2480(HITACHI)の組み合わせのシステムを使用し、試料注入用のループは、20μLのものを使用した。
7.誘導体化反応
CHAPS水溶液で抽出された2.7mg/mL HMECタンパク質溶液7.5μLを、6Mグアニジン緩衝液(pH8.7)に溶解した16.7mM CHAPS/3.33mM EDTA/0.83mM TCEP混合溶液30μL、6Mグアニジン緩衝液(pH8.7)10μL、アセトニトリルに溶解した12.5mM DAABD−F溶液2.5μLと混和した。混和後、40℃で、5分間反応させ、10%トリフルオロ酢酸水溶液 1.5μLを添加して、反応を停止させた。この反応液のうち、20μLを、HPLCに注入し、分析を行なった。
蛍光標識試薬として、DAABD−Clを用いる場合、反応液に添加するDAABD−Cl濃度は、140mMとし、反応は、40℃で、10分間、後の条件は、DAABD−Fの場合と同じとした。
以上詳述したように、本発明は、蛍光試薬に係るものであり、本発明により、プロテオーム解析において、少なくとも2つの異なる被験サンプル中のペプチド又はタンパク質をHPLCにより同時検出・定量して、ペプチド又はタンパク質のプロファイルを高精度に解析することを可能とする新規蛍光試薬を提供することができる。

Claims (1)

  1. 少なくとも2つの被験サンプル中のペプチド又はタンパク質を、HPLCにより同時検出・定量するための蛍光試薬であって、
    7−クロロ−4−(ジメチルアミノエチルアミノスルホニル)−2,1,3−ベンゾキサジアゾール−d6(DAABD−Cl−d6)、又は4−(ジメチルアミノエチルアミノスルホニル)−7−フルオロ−2,1,3−ベンゾキサジアゾール(DAABD−F)、を有効成分とすることを特徴とする蛍光試薬。
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