JP2010071930A - 放射線検出器 - Google Patents

放射線検出器 Download PDF

Info

Publication number
JP2010071930A
JP2010071930A JP2008242430A JP2008242430A JP2010071930A JP 2010071930 A JP2010071930 A JP 2010071930A JP 2008242430 A JP2008242430 A JP 2008242430A JP 2008242430 A JP2008242430 A JP 2008242430A JP 2010071930 A JP2010071930 A JP 2010071930A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
radiation detector
support
photoconductive layer
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008242430A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideto Bettoyashiki
豪人 別当屋敷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2008242430A priority Critical patent/JP2010071930A/ja
Publication of JP2010071930A publication Critical patent/JP2010071930A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Measurement Of Radiation (AREA)
  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)
  • Light Receiving Elements (AREA)

Abstract

【課題】熱膨張による放射線検出器本体430の反りをより効果的に抑制する。
【解決手段】放射線検出器本体430のアクティブマトリックス基板450、光導電層404及び保護部材442よりも線膨張係数が小さい支持体460及び固定部材462で、アクティブマトリックス基板450、光導電層404及び保護部材442を挟んで固定する。これにより、支持体460がアクティブマトリックス基板450下に接合されるのみ構成に比して、放射線検出器本体430の反りをより効果的に抑制できる。
【選択図】図6

Description

本発明は、医療用のX線撮影装置などに用いられる放射線検出器に関する。
放射線検出器としては、特許文献1に開示される放射線検出器が公知である。
特許文献1の放射線検出器は、X線光導電体層4との熱膨張率差がX線光導電体層4とTFT回路基板3との熱膨張率差よりも小さい金属板25を、TFT回路基板3のX線光導電体層4と反対側に接合する。
これにより、X線検出器1の使用時、製造後、あるいは保管時などの温度変化により発生するX線光導電体層4とTFT回路基板3側との界面での熱膨張率差による応力を抑制して、TFT回路基板3を構成する保持基板11の破損や、X線光導電体層4の特性変化、クラックの発生による破損などを抑制でき、熱膨張による特性劣化を抑制できる。
特開2007−93545号公報(図2)
しかしながら、特許文献1の構成では、X線光導電体層4とTFT回路基板3との熱膨張率差よりも小さい金属板25は、TFT回路基板3のX線光導電体層4と反対側に接合されるのみで、構造体の強い反りを抑えこむには、不十分である。
本発明は、上記事実を考慮し、構造体の反りをより効果的に抑制できる放射線検出器を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る放射線検出器は、基板と、前記基板上に設けられ、放射線が入射されることにより電荷を生成する光導電層と、前記光導電層を封止する封止部材と、前記基板下に配置され、前記基板、前記光導電層及び封止部材よりも線膨張係数が小さい材料で形成された支持体と、前記基板、前記光導電層及び封止部材よりも線膨張係数が小さい材料で形成され、一端部が前記封止部材に固定され、他端部が前記支持体に固定され、前記基板、前記光導電層及び前記封止部材を前記支持体とで挟んで固定する固定部材と、を備えている。
この構成によれば、支持体及び固定部材は、基板、光導電層及び封止部材よりも線膨張係数が小さい材料で形成されており、温度変化が生じても、支持体及び固定部材は、基板、光導電層及び封止部材よりも反りにくい。
また、基板下に配置された支持体と、一端部が支持体に固定されると共に他端部が封止部材に固定された固定部材とで、基板、光導電層及び封止部材を挟んで固定する。
このように、基板、光導電層及び封止部材よりも反りにくい支持体及び固定部材で挟んで固定するので、支持体が基板下に接合されるのみ構成に比して、熱膨張による構造体の反りをより効果的に抑制できる。
本発明の請求項2に係る放射線検出器は、請求項1の構成において、前記基板、前記光導電層及び前記封止部材は、平面視にて外縁に4辺を有する4辺形状に形成され、前記固定部材は、放射線検出領域の外側において前記封止部材に固定され、対向する2辺において前記基板、前記光導電層及び前記封止部材を固定している。
この構成によれば、固定部材は、放射線検出領域の外側において封止部材に固定されるので、放射線が固定部材を通過せず、固定部材による放射線の減衰が生じない。
また、固定部材は、対向する2辺において基板、光導電層及び封止部材を固定しているので、構造体の反りをより効果的に抑制できる。
本発明の請求項3に係る放射線検出器は、請求項2の構成において、前記支持体は、前記基板に対しては固定されず、前記固定部材は、一方の対向する2辺において前記基板、前記光導電層及び封止部材を固定し、他方の対向する2辺において前記基板、前記光導電層及び封止部材を固定しない。
この構成によれば、支持体は基板に対しては固定されていないので、基板が膨張した際に、基板が固定されていない対向する2辺へ基板が伸びて、その膨張による伸びを逃がすことができるので、構造体の反りをより効果的に抑制できる。
本発明の請求項4に係る放射線検出器は、請求項1〜3のいずれか1項の構成において、前記基板と前記支持体との間において、前記固定部材と前記支持体とに挟まれて固定された導光板を備え、前記支持体及び前記固定部材は、前記導光板よりも線膨張係数が小さい材料で形成されている。
この構成によれば、基板と支持体との間において、導光板が固定部材と支持体に挟まれて固定されているが、支持体及び固定部材は、導光板よりも線膨張係数が小さい材料で形成されているので、導光板を含めた構造体の反りをより効果的に抑制できる。
本発明の請求項5に係る放射線検出器は、請求項1〜4のいずれか1項の構成において、前記基板と前記支持体との間において、前記固定部材と前記支持体とに挟まれて固定された断熱材を備え、前記支持体及び前記固定部材は、前記断熱材よりも線膨張係数が小さい材料で形成されている。
この構成によれば、基板と支持体との間において、断熱材が固定部材と支持体に挟まれて固定されているが、支持体及び固定部材は、断熱材よりも線膨張係数が小さい材料で形成されているので、断熱材を含めた構造体の反りをより効果的に抑制できる。
本発明は、上記構成としたので、構造体の反りをより効果的に抑制できる。
以下に、本発明に係る放射線検出器の実施形態の一例を図面に基づき説明する。
本実施形態に係る放射線検出器は、X線撮影装置等に使用されるものであり、放射線の照射を受けることにより導電性を呈する光導電層を含む静電記録部を備えてなり、画像情報を担持する放射線の照射を受けて画像情報を記録し、記録した画像情報を表す画像信号を出力するものである。
放射線検出器としては、光の照射により電荷を発生する半導体材料を利用して読み取る、いわゆる光読取方式の放射線検出器と、放射線の照射により発生した電荷を蓄積し、その蓄積した電荷を薄膜トランジスタ(TFT:thin film transistor)などの電気的スイッチをオン・オフすることにより読み取る方式(以下、TFT方式という)の放射線検出器400等がある。
(TFT方式の放射線検出器400の構成)
TFT方式の放射線検出器400の構成について説明する。この放射線検出器400は、放射線を検出する放射線検出器本体430と、放射線検出器本体430を支持する支持機構432とを備えて構成されている。まず、放射線検出器本体430について説明する。
図1は、TFT方式の放射線検出器400の放射線検出器本体430の構成を示す概略断面図である。図2は、放射線検出器本体430の要部構成を示すものであり、ガラス基板408及びそのガラス基板408上に積層された各部を示す図である。
本実施形態に係るTFT方式の放射線検出器400の放射線検出器本体430は、図1及び図2に示すように、画像情報を担持した放射線の一例としてのX線が入射されることにより電荷を生成する光導電層404を備えている。光導電層404としては、アモルファスSe、Bi12MO20(M:Ti、Si、Ge)、Bi4M3O12 (M:Ti、Si、Ge)、Bi2O3、BiMO4(M:Nb、Ta、V)、Bi2WO6、Bi24B2O39、ZnO、ZnS、ZnSe、ZnTe、MNbO3(M:Li、Na、K)、PbO、HgI2、PbI2、CdS、CdSe、CdTe、BiI3、GaAs等のうち少なくとも1つを主成分とする化合物などが用いられるが、暗抵抗が高く、X線照射に対して良好な光導電性を示し、真空蒸着法により低温で大面積成膜が可能な非晶質(アモルファス)材料が好まれる。
非晶質(アモルファス)材料としては、例えば、アモルファスSe(a-Se)膜が用いられている。また、アモルファスSeにAs、Sb、Geをドープした材料が、熱安定性に優れ、光導電層404の好適な材料となる。
光導電層404上には、図2に示すように、画像情報を担持した放射線が透過する第1電極の一例として、光導電層404へバイアス電圧を印加するバイアス電極401が形成されている。このバイアス電極401は、例えば、金(Au)や白金により形成されている。このバイアス電極401を透過した放射線が光導電層404に照射される。
光導電層404に対してバイアス電極401が設けられている側とは反対側、すなわち光導電層404下には、図2に示すように、光導電層404が生成した電荷を収集する第2電極の一例として、複数の電荷収集電極407aが形成されている。電荷収集電極407aは、図2に示すように、それぞれ電荷蓄積容量407c及びスイッチ素子407bに接続されている。また、電荷収集電極407aは、ガラス基板408に設けられている。
また、電荷収集電極407aとスイッチ素子407bと電荷蓄積容量407cとからアクティブマトリックス層407が構成され、ガラス基板408とアクティブマトリックス層407とからアクティブマトリックス基板450が構成されている(図3参照)。
光導電層404とバイアス電極401との間には、図2に示すように、電荷選択透過性を有する電荷選択透過層402を設けるのが好ましい。電荷選択透過性とは、バイアス電極401と反対極性の電荷を透過させると共にバイアス電極401と同極性の電荷の透過を阻止する性質をいう。
なお、光導電層404と電荷収集電極407aとの間にも、図2に示すように、電荷選択透過層402とは逆極性の下部電荷選択透過層406を設けるのが好ましい。
バイアス電極401が正極であるときは、電荷選択透過層402は、電子に対しては導電体でありながら正孔の注入を阻止する層(正孔注入阻止層)で構成され、バイアス電極401が負極である場合には、正孔に対しては導電体でありながら電子の注入を阻止する層(電子注入阻止層)で構成される。
なお、電荷選択透過層402が正孔注入阻止層である場合には、下部電荷選択透過層406に電子注入阻止層が用いられ、電荷選択透過層402が電子注入阻止層である場合には、下部電荷選択透過層406に正孔注入阻止層が用いられる。
正孔注入阻止層としては、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリイミド、ポリシクロオレフィン等の絶縁性高分子に、正孔ブロック材料を混合した膜を好ましく用いることが出来る。
正孔注入阻止層に含有される正孔ブロック材料のうち少なくとも一種が、カーボンクラスター又はその誘導体から選択される少なくとも1種であることが好ましい。さらにカーボンクラスターが、フラーレンC60、フラーレンC70、酸化フラーレン又はそれらの誘導体から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
なお、下部電荷選択透過層406については、無機材料を用いても良い。無機材料からなる電子注入阻止層としては、Sb2S3、ZnTe、CdTeや、Sb-Te、Sb-S、As-Se、As-S系化合物等の組成から成る無機材料を用いることができる。無機材料からなる層は、その組成を化学量論組成から変化させ、または2種類以上の同族元素との多元組成とすることでキャリア選択性を調節して用いることが好ましい。
無機材料からなる正孔注入阻止層としては、CdS、CeO2、Ta2O5、SiO等の無機材料が好ましく用いられる。無機材料からなる層は、その組成を化学量論組成から変化させ、または2種類以上の同族元素との多元組成とすることでキャリア選択性を調節して用いることが好ましい。
なお、Sbは電子を捕獲する局在準位を多く有する性質が強いので電子注入阻止性を有するが、Sb層と隣接するa−Se層との界面が電気的障壁になるために正孔注入阻止性の層として使われることもある。
また、電荷選択透過層402と光導電層404との間、及び下部電荷選択透過層406と光導電層404との間には、図2に示すように、それぞれ結晶化抑制層403、405を設けても良い。結晶化抑制層403、405としてはGeSe、GeSe、SbSe、a-AsSeや、Se−As、Se−Ge、Se−Sb系化合物等を用いることが可能である。
なお、図1は、放射線検出器本体430を概略的に示すものであり、バイアス電極401、電荷収集電極407aを含むアクティブマトリックス層407、電荷選択透過層402、下部電荷選択透過層406、結晶化抑制層403、405等を省略して図示している。
図3は、放射線検出器本体430の1画素単位の構造を示す断面図であり、図4は、その平面図である。図3及び図4に示す1画素のサイズは、0.05mm×0.05mm〜0.3mm×0.3mm程度であり、放射線検出器本体430全体としてはこの画素がマトリクス状に500×500〜6000×6000画素程度配列されている。
図3に示すように、アクティブマトリックス基板450は、ガラス基板408、ゲート電極411、電荷蓄積容量電極(以下、Cs電極と称する)418、ゲート絶縁膜413、ドレイン電極412、チャネル層415、コンタクト電極416、ソース電極410、絶縁保護膜417、層間絶縁膜420、及び電荷収集電極407aを有している。
また、ゲート電極411やゲート絶縁膜413、ソース電極410、ドレイン電極412、チャネル層415、コンタクト電極416等により薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)からなるスイッチ素子407bが構成されており、Cs電極418やゲート絶縁膜413、ドレイン電極412等により電荷蓄積容量407cが構成されている。
ガラス基板408は支持基板であり、ガラス基板としては、無アルカリガラス基板(例えば、コーニング社製#1737等)が好ましい。なお、支持基板としては、ガラス基板に限られず、各種セラミック基板、樹脂基板等を用いることができる。
ゲート電極411及びソース電極410は、図4に示すように、格子状に配列された電極配線であり、その交点には薄膜トランジスタからなるスイッチ素子407bが形成されている。
スイッチ素子407bソース電極410は、信号線としての直線部分と、スイッチ素子407bを構成するための延長部分とを備えており、ドレイン電極412は、スイッチ素子407bと電荷蓄積容量407cとをつなぐように設けられている。
ゲート絶縁膜413はSiNxやSiOx等からなっている。ゲート絶縁膜413は、ゲート電極411及びCs電極418を覆うように設けられており、ゲート電極411上に位置する部位が、スイッチ素子407bにおけるゲート絶縁膜として作用し、Cs電極418上に位置する部位は電荷蓄積容量407cにおける誘電体層として作用する。つまり、電荷蓄積容量407cは、ゲート電極411と同一層に形成されたCs電極418とドレイン電極412との重畳領域によって形成されている。
なお、ゲート絶縁膜413としては、SiNxやSiOxに限らず、ゲート電極411及びCs電極418を陽極酸化した陽極酸化膜を併用することもできる。
また、チャネル層(i層)415はスイッチ素子407bのチャネル部であり、ソース電極410とドレイン電極412とを結ぶ電流の通路である。コンタクト電極(n+層)416はソース電極410とドレイン電極412とのコンタクトを図る。
絶縁保護膜417は、ソース電極410及びドレイン電極412上、つまり、ガラス基板408上に、ほぼ全面(ほぼ全領域)にわたって形成されている。これにより、ドレイン電極412とソース電極410とを保護すると共に、電気的な絶縁分離を図っている。また、絶縁保護膜417は、その所定位置、つまり、ドレイン電極412においてCs電極418と対向している部分上に位置する部位に、コンタクトホール421を有している。
電荷収集電極407aは、非晶質透明導電酸化膜からなっている。電荷収集電極407aは、コンタクトホール421を埋めるようにして形成されており、ソース電極410上及びドレイン電極412上に積層されている。電荷収集電極407aと光導電層404とは電気的に導通しており、光導電層404で発生した電荷を電荷収集電極407aで収集できるようになっている。
続いて、電荷収集電極407aについて詳細に説明する。本実施形態で用いる電荷収集電極407aは、非晶質透明導電酸化膜によって構成されている。非晶質透明導電酸化膜材料としては、インジウムと錫との酸化物(ITO:Indium-Tin-Oxide)や、インジウムと亜鉛との酸化物(IZO:Indium-Zinc-Oxide)、インジウムとゲルマニウムとの酸化物(IGO:Indium-Germanium-Oxide)等を基本組成とするものを使用することができる。
また、電荷収集電極407aとしては、各種の金属膜や導電酸化膜が使用されているが、下記の理由により、ITO(Indium-Tin-Oxide)等の透明導電酸化膜が用いられることが多い。放射線検出器本体430において入射X線量が多い場合、不要な電荷が半導体膜中(あるいは半導体膜と隣接する層との界面付近)に捕獲されることがある。
このような残留電荷は、長時間メモリーされたり、時間をかけつつ移動したりするので、以降の画像検出時にX線検出特性が劣化したり、残像(虚像)が現れたりして問題になる。そこで、特開平9−9153号公報(対応米国特許第5563421号)には、光導電層404に残留電荷が発生した場合に、光導電層404の外側から光を照射することで、残留電荷を励起させて取り除く方法が開示されている。また、特開2004−146769(対応米国特許第6995375号、および第7034312号)には光照射によって分割電極を備えた放射線検出器に発生する電界を安定化することにより、感度変動をなくした放射線検出器が開示されている。この場合、光導電層404の下側(電荷収集電極407a側)から効率よく光を照射するためには、電荷収集電極407aが照射光に対して透明である必要がある。
また、電荷収集電極407aの面積充填率(フィルファクター)を大きくする目的、またはスイッチ素子407bをシールドする目的、またはトップゲートとして機能させて大線量照射時のTFTの破壊を防止する目的で、スイッチ素子407bを覆うように電荷収集電極407aを形成することが望まれるが、電荷収集電極407aが不透明であると、電荷収集電極407aの形成後にスイッチ素子407bを観察することができない。
例えば、電荷収集電極407aを形成後、スイッチ素子407bの特性検査を行う場合、スイッチ素子407bが不透明な電荷収集電極407aで覆われていると、スイッチ素子407bの特性不良が見つかった際、その原因を解明するために光学顕微鏡等で観察することができない。従って、電荷収集電極407aの形成後もスイッチ素子407bを容易に観察することができるように、電荷収集電極407aは透明であることが望ましい。
層間絶縁膜420は、感光性を有するアクリル樹脂からなり、スイッチ素子407bの電気的な絶縁分離を図っている。層間絶縁膜420には、コンタクトホール421が貫通しており、電荷収集電極407aはドレイン電極412に接続されている。コンタクトホール421は、図3に示すように逆テーパ形状で形成されている。バイアス電極401とCs電極418との間には、図示しない高圧電源が接続されている。
また、図1に示すように、ガラス基板408上には、保護部材442が設けられている。保護部材442は、光導電層404の周囲を囲んでおり、4辺(4本の直線)で構成された枠状に形成されている。
保護部材442の内周側の空間には、光導電層404及びバイアス電極401を覆って光導電層404及びバイアス電極401を封止する封止層444が形成されている。本実施形態では、保護部材442及び封止層444により、光導電層404及びバイアス電極401を封止する封止部材が構成されている。
封止層444の材料には、X線透過性、絶縁性及び防湿性を有する材料が選択される。具体的には、エポキシ樹脂、シリコン樹脂などの常温硬化性樹脂が用いられる。
また、保護部材442には、絶縁性を有する絶縁性部材が用いられている。絶縁性部材としては、例えば、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリメタクリル酸メチル(アクリル)、ポリ塩化ビニール等が用いられる。
なお、封止部材としては、図5に示すように、保護部材442を有せず、封止層444のみで構成されていてもよい。
また、保護部材442及び封止層444により構成される封止部材、アクティブマトリックス基板450(ガラス基板408)及び光導電層404は、平面視にて(放射線が照射される側から見て)外縁に4辺(4本の直線)を有する4辺形状に形成されている。
放射線検出器本体430は、主として、保護部材442及び封止層444により構成される封止部材、アクティブマトリックス基板450(ガラス基板408)及び光導電層404で構成されており、全体としても、平面視にて(放射線が照射される側から見て)外縁に4辺(4本の直線)を有する4辺形状をしている。
(TFT方式の放射線検出器400の放射線検出器本体430の動作原理)
次に、上記のTFT方式の放射線検出器400の放射線検出器本体430の動作原理について説明する。
光導電層404にX線が照射されると、光導電層404内に電荷(電子−正孔対)が発生する。バイアス電極401とCs電極418との間に電圧が印加された状態、すなわちバイアス電極401とCs電極418とを介して光導電層404に電圧が印加された状態において、光導電層404と電荷蓄積容量407cとは電気的に直列に接続された構造となっているので、光導電層404内に発生した電子は+電極側に、正孔は−電極側に移動し、その結果、電荷蓄積容量407cに電荷が蓄積される。
電荷蓄積容量407cに蓄積された電荷は、ゲート電極411への入力信号によってスイッチ素子407bをオン状態にすることによりソース電極410を介して外部に取り出すことが可能となる。そして、ゲート電極411とソース電極410とからなる電極配線、スイッチ素子407b及び電荷蓄積容量407cは、すべてマトリクス状に設けられているため、ゲート電極411に入力する信号を順次走査し、ソース電極410からの信号をソース電極410毎に検知することにより、二次元的にX線の画像情報を得ることが可能となる。
(放射線検出器本体430を支持する支持機構432の構成)
次に、放射線検出器本体430を支持する支持機構432の構成について説明する。図6は、支持機構432を備えた放射線検出器400の構成を示す概略断面図である。図7は、支持機構432を備えた放射線検出器400の構成を示す概略斜視図である。
支持機構432は、図6及び図7に示すように、アクティブマトリックス基板450下に配置された支持体460と、アクティブマトリックス基板450、光導電層404及び封止層444を支持体460とで挟んで固定する固定部材462とを備えている。
支持体460は、アクティブマトリックス基板450(ガラス基板408)よりも大きく、板状に形成されている。
固定部材462は、放射線検出器本体430の4辺のうち、対向する2辺に沿って配置されている。固定部材462の一端部は、放射線を検出可能な放射線検出領域Hの外側において保護部材442に固定され、固定部材462の他端部は、支持体460に固定されている。
具体的には、固定部材462は、保護部材442に固定される第1固定部462Aと、支持体460に固定される第2固定部462Bと、第1固定部462Aと第2固定部462Bとを連結する連結部462Cとを備えて構成されている。
第1固定部462Aは、保護部材442の上面の面方向に沿って配置された板体で構成され、第2固定部462Bは、支持体460の上面の面方向に沿って配置された板体で構成され、連結部462Cは、封止層444(光導電層404)の厚み方向に沿って配置された板体で構成されている。
第1固定部462Aは、ねじ464にて保護部材442にねじ止めされることにより、封止層444に固定されている。なお、第1固定部462Aは、接着、溶接などの接合方法により封止層444に固定されていても良い。
第2固定部462Bは、ねじ464にて支持体460にねじ止めされることにより、支持体460に固定されている。なお、第2固定部462Bも、第1固定部462Aの場合と同様に、接着、溶接などの接合方法により支持体460に固定されていても良い。
このように、放射線検出器本体430の大部分を占めるアクティブマトリックス基板450、光導電層404及び保護部材442を、その対向する2辺において、固定部材462及び支持体460で挟んで固定する。
また、支持体460は、アクティブマトリックス基板450に対して接合されておらず、アクティブマトリックス基板450が膨張して伸びた場合に、その伸びた部分が支持体460に対してその面方向へ移動可能とされている。
なお、支持体460は、アクティブマトリックス基板450に接着剤等の接合部材により接合される構成であってもよい。
また、固定部材462及び支持体460が固定する辺は、2辺に限られず、3辺以上であっても良い。また、固定部材462及び支持体460が固定する2辺は、対向していなくてもよく、隣接する2辺であっても良い。
さらに、固定部材462は、保護部材442だけでなく、封止層444に固定されていてもよい。また、固定部材462は、放射線検出領域Hの内側において、封止層444に固定されていても良いが、放射線が固定部材462を通過することで減衰することを考慮すると、放射線検出領域Hの外側で固定されることが望ましい。
また、図5のように、封止部材が封止層444のみで構成される場合には、固定部材462は保護部材442ではなく、封止層444に固定される。
また、支持体460及び固定部材462は、アクティブマトリックス基板450、光導電層404及び保護部材442よりも線膨張係数が小さい材料で形成されている。具体的には、アルミ等で形成された金属板が用いられる。
以上のように、放射線検出器本体430は、固定部材462及び支持体460により挟まれて固定され、支持される。
(本実施形態の作用)
次に、上記の実施形態について作用を説明する。
本実施形態に係る放射線検出器400によれば、支持体460及び固定部材462は、アクティブマトリックス基板450、光導電層404及び保護部材442よりも線膨張係数が小さい材料で形成されており、温度変化が生じても、支持体460及び固定部材462は、アクティブマトリックス基板450、光導電層404及び保護部材442よりも反りにくい。
このように、アクティブマトリックス基板450、光導電層404及び保護部材442よりも反りにくい支持体460及び固定部材462で挟んで固定するので、支持体460がアクティブマトリックス基板450下に接合されるのみ構成に比して、放射線検出器本体430の反りをより効果的に抑制できる。
また、固定部材462は、放射線検出領域Hの外側において保護部材442に固定されるので、放射線検出領域Hでは放射線が固定部材462を通過せず、固定部材462による放射線の減衰が生じない。
また、支持体460はアクティブマトリックス基板450に対しては固定されていないので、アクティブマトリックス基板450が膨張した際に、アクティブマトリックス基板450が固定されていない対向する2辺へアクティブマトリックス基板450が伸びて、その膨張による伸びを逃がすことができるので、放射線検出器本体430の反りをより効果的に抑制できる。
なお、図8に示すように、放射線検出器400は、アクティブマトリックス基板450と支持体460との間に、導光板470を備えた構成であってもよい。
この導光板470は、アクティブマトリックス基板450の裏面側から光を照射するためのものであり、導光板470の端部には、光源の一例としてのLED472が設けられている。
このLED472から照射された光は、導光板470を通じて、アクティブマトリックス基板450に照射されるようになっている。
このように光が照射されると、放射線入射前の状態でも、光によって発生した電荷のうち一方(バイアス電極401に正バイアスを印加する場合は正孔)が、電荷収集電極407a間のスペース(電極がない領域)に溜まる。
この状態で放射線を入射すると、電荷収集電極407a間のスペースで発生した電荷のうち、電荷収集電極407a側に移動する電荷は、電荷収集電極407a間のスペースにはすでに電荷が溜まっているのでそのスペースへは到達せず、電荷収集電極407aに到達する。
また、電荷収集電極407a間のスペースにさらに電荷が溜まることがないので、有感面積も変化せず、感度変動は起こらない。また、放射線入射が停止した後にまで光の照射を継続すると、電荷収集電極407a間のスペースに溜まった電荷が徐々に掃き出されていくことはなく、残留出力は発生しない。
導光板470としては、例えば、アクリル板が用いられる。支持体460及び固定部材462は、導光板470よりも線膨張係数が小さい材料で形成される。
なお、導光板470を通じた光照射は、上述したように、光導電層404に残留する残留電荷を励起させて取り除くために用いても良い。
さらに、図9に示すように、放射線検出器400は、アクティブマトリックス基板450と支持体460との間に、導光板470に加えて断熱材480を備えた構成であってもよい。
光導電層404に熱が伝わることにより、光導電層404が温度上昇すると、光導電層404の耐久性低下や光導電層404の性能が劣化する。これを抑制すべく、断熱材480が用いられる。
断熱材480としては、例えば、発泡材が用いられる。支持体460及び固定部材462は、導光板470よりも線膨張係数が小さい材料で形成される。なお、断熱材480は、導光板470に替えて、設けられる構成であってもよい。
なお、本実施形態では、TFT方式の放射線検出器400を取り上げて説明したが、光読取方式の放射線検出器においても、同様に構成することが可能である。本発明は、上記の実施形態に限るものではなく、種々の変形、変更、改良が可能である。
図1は、TFT方式の放射線検出器の放射線検出器本体の構成を示す概略断面図である。 図2は、放射線検出器本体の要部を示す概略構成図である。 図3は、放射線検出器本体の1画素単位の構造を示す断面図である。 図4は、放射線検出器本体の1画素単位の構造を示す平面図である。 図5は、保護部材を有せず、封止層のみを有する放射線検出器本体の構成を示す概略断面図である。 図6は、支持機構を備えた放射線検出器の構成を示す概略断面図である。 図7は、支持機構を備えた放射線検出器の構成を示す概略斜視図である。 図8は、図6に示す放射線検出器において、さらに導光板を備えた構成を示す概略断面図である。 図9は、図8に示す放射線検出器において、さらに断熱材を備えた構成を示す概略断面図である。
符号の説明
400 放射線検出器
404 光導電層
442 保護部材(封止部材)
444 封止層(封止部材)
450 アクティブマトリックス基板(基板)
460 支持体
462 固定部材
470 導光板
480 断熱材

Claims (5)

  1. 基板と、
    前記基板上に設けられ、放射線が入射されることにより電荷を生成する光導電層と、
    前記光導電層を封止する封止部材と、
    前記基板下に配置され、前記基板、前記光導電層及び封止部材よりも線膨張係数が小さい材料で形成された支持体と、
    前記基板、前記光導電層及び封止部材よりも線膨張係数が小さい材料で形成され、一端部が前記封止部材に固定され、他端部が前記支持体に固定され、前記基板、前記光導電層及び前記封止部材を前記支持体とで挟んで固定する固定部材と、
    を備えた放射線検出器。
  2. 前記基板、前記光導電層及び前記封止部材は、平面視にて外縁に4辺を有する4辺形状に形成され、
    前記固定部材は、放射線検出領域の外側において前記封止部材に固定され、対向する2辺において前記基板、前記光導電層及び前記封止部材を固定している請求項1に記載の放射線検出器。
  3. 前記支持体は、前記基板に対しては固定されず、
    前記固定部材は、一方の対向する2辺において前記基板、前記光導電層及び封止部材を固定し、他方の対向する2辺において前記基板、前記光導電層及び封止部材を固定しない請求項2に記載の放射線検出器。
  4. 前記基板と前記支持体との間において、前記固定部材と前記支持体とに挟まれて固定された導光板を備え、
    前記支持体及び前記固定部材は、前記導光板よりも線膨張係数が小さい材料で形成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の放射線検出器。
  5. 前記基板と前記支持体との間において、前記固定部材と前記支持体とに挟まれて固定された断熱材を備え、
    前記支持体及び前記固定部材は、前記断熱材よりも線膨張係数が小さい材料で形成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の放射線検出器。
JP2008242430A 2008-09-22 2008-09-22 放射線検出器 Pending JP2010071930A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008242430A JP2010071930A (ja) 2008-09-22 2008-09-22 放射線検出器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008242430A JP2010071930A (ja) 2008-09-22 2008-09-22 放射線検出器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010071930A true JP2010071930A (ja) 2010-04-02

Family

ID=42203846

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008242430A Pending JP2010071930A (ja) 2008-09-22 2008-09-22 放射線検出器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010071930A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011118602A1 (ja) 2010-03-26 2011-09-29 日本電気株式会社 タッチパネル機能付き携帯端末及びその入力方法
JP2014132737A (ja) * 2013-01-07 2014-07-17 Nikon Corp 撮像ユニット及び撮像装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011118602A1 (ja) 2010-03-26 2011-09-29 日本電気株式会社 タッチパネル機能付き携帯端末及びその入力方法
JP2014132737A (ja) * 2013-01-07 2014-07-17 Nikon Corp 撮像ユニット及び撮像装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7709804B2 (en) Radiation detector
US8044360B2 (en) Radiation detector
US7786446B2 (en) Radiation detector
JP5052181B2 (ja) 放射線検出器
JP2007324470A (ja) 放射線画像検出器
JP4879875B2 (ja) 放射線検出器
JP2010071930A (ja) 放射線検出器
JP2012154933A (ja) 放射線検出器
JP5197265B2 (ja) 放射線撮影装置
JP2010164530A (ja) 放射線検出器
JP2009162586A (ja) 放射線検出器
JP5235119B2 (ja) 放射線画像検出器
JP2010056431A (ja) 放射線検出器の製造方法
JP5197468B2 (ja) 放射線検出装置
JP2009088086A (ja) 放射線画像検出器
JP2008198910A (ja) 放射線画像検出装置およびその製造方法
JP2011108890A (ja) 放射線検出素子
US20210376178A1 (en) X-ray device
JP5388275B2 (ja) 放射線固体検出器
JP4990084B2 (ja) 放射線検出器
JP2007080927A (ja) 放射線画像検出器
JP2003218335A (ja) 固体検出器
JP2008252000A (ja) 放射線検出器
JP2010080635A (ja) 放射線検出素子
US20060065864A1 (en) Solid state radiation detector