JP2010071393A - 等速自在継手 - Google Patents

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Hidekazu Nagai
秀和 永井
Takeo Yamamoto
武郎 山本
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Abstract

【課題】内外2重の環状ローラ部材を採用でき、環状ローラ部材の幅寸法を短縮してもニードル軸受の有効長さを確保できる、耐久性に優れた小型軽量の等速自在継手を提供する。
【解決手段】外側継手部材1と内側継手部材2の間の複数のローラ部24が、内外の環状ローラ部材26、27と、ニードル軸受25と、一方の環状ローラ部材27に支持されてニードル軸受25と他方の環状ローラ部材26の軸方向移動を制限する移動制限部材28、29とを有し、移動制限部材28、29は、一方の環状ローラ部材27に支持される第1周縁部28a、29aと、他方の環状ローラ部材26の軸方向端面に近接する第2周縁部28b、29bと、ニードル軸受25に近接する中間部28c、29cとを有し、中間部28c、29cは、第2周縁部28b、29bよりも他方の環状ローラ部材26から離隔する環状凹部28d、29dを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、等速自在継手、特に筒状の外側継手部材内に複数のローラ支持軸付の内側継手部材を挿入する等速自在継手に関する。
回転動力を伝達する自在継手の1つに、駆動側の回転軸と被駆動側の回転軸との軸線が互いに交差しても、駆動側の回転軸から被駆動側の回転軸に等速回転伝達可能で、両回転軸の軸線が互いに交差するのを許容し得る等速自在継手があり、例えば車両用のドライブシャフトのジョイント部として使用されている。また、この等速自在継手として、カップ状の外側継手部材内にその半径方向に突出するローラ支持軸付の内側継手部材を挿入し、ローラを介して外側継手部材と内側継手部材を回転方向一体にかつ軸交差可能に結合するトリポード型の等速自在継手が知られている。
従来、この種の等速自在継手としては、例えば3つのローラをトリポード部材の3つのローラ支持軸(当該公報中では脚軸)に対してそれぞれ首振り揺動自在に支持させるとともに、ローラが外側継手部材のローラガイド溝に沿って外側継手部材の軸線方向に移動できるように構成されたものが知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
これらの等速自在継手においては、3つのローラの各々が、径方向内外に対向する内側および外側の環状ローラ部材と、両環状ローラ部材の間に介装されたニードル軸受と、外側の環状ローラ部材に係止され外側の環状ローラ部材に対するニードル軸受と内側の環状ローラ部材との軸方向移動を制限するワッシャとを有するローラユニットによって構成されている。また、内側の環状ローラ部材とローラ支持軸のうちいずれか一方が略球面状またはトーラス状に湾曲しており、駆動側の回転軸に対して被駆動側の回転軸が傾斜するときに環状ローラ部材をローラ支持軸に対して首振り揺動可能にして、ニードル軸受の回転を安定させるようになっている。
また、一重の環状ローラ部材を比較的大径のローラ軸受を介してローラ支持軸に支持させるとともに、環状ローラ部材に係止された係止リングの環状溝によってそのローラ軸受をガイドさせることで、内側に環状ローラ部材を有しないものの取り扱いの容易なローラユニットを構成したものも知られている(例えば、特許文献4、5参照)。
特開2001−208091号公報 特開2001−208090号公報 特開2001−200859号公報 特開2008−64252号公報 特開2008−64253号公報
しかしながら、内外2重の環状ローラ部材とニードル軸受を用いる従来の前者の等速自在継手にあっては、ニードル軸受の抜け止めや転動性向上のために設けられるワッシャやスナップリングが平坦でかつ肉厚のものであったため、小型・軽量化のために環状ローラ部材の幅寸法(ローラ支持軸方向の幅)を小さくしようとすると、ニードル軸受の有効長さが大きく短縮されてしまい、軸受の耐久性が低下してしまうという問題があった。
また、比較的大径のローラ軸受によって環状ローラをローラ支持軸に支持させる従来の後者の等速自在継手にあっては、大物部品で交換が容易でないトリポード軸自体が軸受ローラの転動面となるため、等速自在継手の耐久性が低下し易いという問題があった。また、ローラ部をトリポード軸に対して揺動させることができないため、作動角(外側継手部材と内側継手部材のなす角度)が大きくなると、ローラ部に不要なスラスト方向の力が作用することになり、軸受の耐久性も低下していた。
そこで、本発明は、内外2重の環状ローラ部材を採用でき、しかも、それら環状ローラ部材の幅寸法をある程度短縮してもニードル軸受の有効長さを十分に確保できるようにして、耐久性に優れた小型軽量の等速自在継手を提供することを目的とする。
本発明に係る等速自在継手は、上記目的達成のため、筒状に形成されるとともに内周側に軸線方向に延在するローラガイド部が設けられた外側継手部材と、前記外側継手部材内に挿入される一端部にその半径方向に突出する複数のローラ支持軸を有する内側継手部材と、前記複数のローラ支持軸のそれぞれに回転自在に支持されるとともに前記外側継手部材のローラガイド部により案内される複数のローラ部と、を備え、前記複数のローラ部が、互いに同軸に配置されて径方向内外に対向する内側および外側の環状ローラ部材と、前記内側および外側の環状ローラ部材の間に介装されたニードル軸受と、前記内側および外側の環状ローラ部材のうち一方の環状ローラ部材に支持され、該一方の環状ローラ部材に対する前記ニードル軸受と前記内側および外側の環状ローラ部材のうち他方の環状ローラ部材との軸方向移動を制限する移動制限部材と、をそれぞれ有する等速自在継手において、前記移動制限部材が、前記一方の環状ローラ部材に支持される外周側または内周側の第1周縁部と、前記他方の環状ローラ部材の軸方向の端面に近接する内周側または外周側の第2周縁部と、前記ニードル軸受の軸方向両端に近接する中間部とを有し、前記中間部が、前記他方の環状ローラ部材の軸方向で前記第2周縁部よりも前記他方の環状ローラ部材から離隔する環状凹部を有していることを特徴とする。
この構成により、ニードル軸受の他方の環状ローラ部材に対する軸方向移動が移動制限部材によって制限されるが、その移動制限部材は、他方の環状ローラ部材の軸方向で、他方の環状ローラ部材の軸方向の端面に近接する第2周縁部よりも他方の環状ローラ部材から離隔する環状凹部を有している。したがって、ニードル軸受の有効長さを環状ローラ部材の転動面に十分に係合し得る程度に確保することができる。また、内外2重の環状ローラ部材を有することから、大物部品であるトリポード軸自体の耐久性を向上させることができる。
本発明によれば、ニードル軸受の他方の環状ローラ部材に対する軸方向移動を制限する移動制限部材に、他方の環状ローラ部材の軸方向で他方の環状ローラ部材の軸方向の端面に近接する第2周縁部よりも他方の環状ローラ部材から離隔する環状凹部を設けて、ニードル軸受の有効長さを環状ローラ部材の転動面に十分に係合し得る程度に確保できるようにしているので、内外2重の環状ローラ部材を採用でき、しかも、それら環状ローラ部材の幅寸法をある程度短縮してもニードル軸受の有効長さを十分に確保できる、耐久性に優れた小型軽量の等速自在継手を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1〜図4は、本発明の第1の実施の形態に係る等速自在継手を示す図であり、図1は、第1の実施の形態に係る等速自在継手の要部拡大断面図、図2は、第1の実施の形態に係る等速自在継手の概略構成を示す縦断面図、図3は、第1の実施の形態に係る等速自在継手の概略構成を示す横断面図、図4は、図3のローラ近傍の部分拡大断面図である。なお、本実施形態は、本発明の等速自在継手を車両用ドライブシャフトのジョイント部、例えば自動車のディファレンシャルとアクスルを駆動連結するドライブシャフトのディファレンシャル側のジョイント部に適用するものである。
まず、その構成について説明する。
図2および図3に示すように、本実施形態の等速自在継手は、例えば図示しないパワーユニット側(駆動側)の回転軸に連結される外側継手部材1と、駆動車輪側(被駆動側)の回転軸に連結される内側継手部材2と、を備えている。
外側継手部材1は、略有底筒状に形成されることにより開口端部11aを有するカップ部11と、このカップ部11の底部11bに一体に結合された円柱状の軸部12とによって構成されており、その軸部12が前記駆動側の回転軸に連結されるようになっている。また、カップ部11の内周側にはその軸線方向に延在する複数列の凹凸を有するローラガイド部13が設けられている。
外側継手部材1のローラガイド部13には、カップ部11の内方に向かって凹状となる互いに平行な3つの略U字形断面のローラガイド溝14が周方向等間隔に形成されており、これら3つのローラガイド溝14の間に、3つの平行な帯状の突条部15が形成されている。
内側継手部材2は、前記被駆動側の回転軸に連結される軸部21と、外側継手部材1内に挿入されるその軸部21の一端部21a側に装着されたトリポード部材22とを有している。
トリポード部材22は、軸部21の一端部21aにセレーション結合等により回転方向一体に結合された環状部22aと、この環状部22aから放射外方に突出する複数、例えば3つのローラ支持軸23とによって構成されており、ローラ支持軸23は周方向等間隔に、図示例では120°の等角度間隔で設けられている。
図1〜図4に示すように、複数のローラ支持軸23は、それぞれトリポード部材22に等角度間隔に支持された基端部23aと、それぞれ外周面が略球面状または樽形に形成された支持部23bを有しており、これらローラ支持軸23の支持部23bにそれぞれ後述する複数のローラ部24がローラ支持軸23の軸線回りに回動可能に、かつ、支持部23bの中心回りに揺動するよう摺動可能に装着されている。
各ローラ部24は、具体的には、対応するローラ支持軸23を中心に互いに同軸に配置されて径方向内外に対向する内側および外側の環状ローラ部材26、27と、内側および外側の環状ローラ部材26、27の間に介装された複数のニードルローラ25aからなるニードル軸受25と、内側および外側の環状ローラ部材26、27のうち一方の環状ローラ部材、例えば外側の環状ローラ部材27に着脱可能に支持された移動制限部材28、29と、をそれぞれ有している。
ニードル軸受25は、同一形状の複数のニードルローラ25aからなる例えば総コロ型のものであり、複数のニードルローラ25aが全体として1個分の直径より小さい隙間をもって内側の環状ローラ部材26の周りに互いに平行に配置され、これら複数のニードルローラ25aを取り囲むように外側の環状ローラ部材27が配置されている。
内側の環状ローラ部材26は、対応するローラ支持軸23の支持部23bに予め設定された嵌合代(微小嵌合隙間)で嵌合されることで、ローラ支持軸23の軸線回りに回動可能で、かつ、支持部23bの中心回りに揺動するよう支持部23bに対し摺動可能になっている。そして、外側継手部材1と内側継手部材2とが互いの軸線のなす角度(交差角)が変化するとき、内側の環状ローラ部材26はローラ支持軸23の支持部23bの中心回りに揺動することができる。また、外側の環状ローラ部材27は、ニードル軸受25を介して、環状ローラ部材26の外周上に回転自在に支持されている。
移動制限部材28、29は、それぞれスナップリング方式の止め輪で構成され、外側の環状ローラ部材27の軸方向両端側の内周部に形成された環状溝27a、27bに嵌め付けられている。これら移動制限部材28、29は、内側および外側の環状ローラ部材26、27のうち一方の外側の環状ローラ部材27に対して、ニードル軸受25と内側および外側の環状ローラ部材26、27のうち他方である内側の環状ローラ部材26との軸方向移動を、予め設定された軸方向のガタを許容しつつそのガタの範囲内に制限するようになっている。
ところで、ニードル軸受25を構成する複数のニードルローラ25aは、その両端に近付くほど直径が小さくなるように、例えば、図1に示すような略円錐台状、鈍角の略円錐状あるいは略凸球面状に形成された両端部25b、25cを有しており、それら両端部25b、25cの間のストレート部分に円筒状の外周面25fを有している。
一方、ニードル軸受25の複数のニードルローラ25aの両端部に近接する移動制限部材28、29は、外側の環状ローラ部材27の環状溝27a、27bに嵌合し外側の環状ローラ部材27に支持される外周側の第1周縁部28a、29aと、内側の環状ローラ部材26の軸方向の両端面26a、26bに近接する内周側の第2周縁部28b、29bと、ニードル軸受25の軸方向両端に近接する中間部28c、29cとを有している。
また、中間部28c、29cは、内側の環状ローラ部材26の軸方向において、第2周縁部28b、29bよりも内側の環状ローラ部材26から離隔するように凹んだ円環溝状の環状凹部28d、29dを有している。
ここで、移動制限部材28、29の環状凹部28d、29dは、ニードル軸受25の複数のニードルローラ25aの両端部25b、25cの凸断面形状に類似する凹断面形状を有しており、移動制限部材28、29とニードル軸受25の複数のニードルローラ25aとの間に、前記予め設定された軸方向のガタに対応する略一定の軸方向の隙間が形成され得るようになっている。
なお、移動制限部材28、29の環状凹部28d、29dは、ニードルローラ25aの両端部25b、25cが略円錐状であれば、略V形の環状溝となり、ニードルローラ25aの両端部25b、25cが略凸球面状であれば、略U字形の環状溝となる。また、移動制限部材28、29は、環状の一部に拡縮径可能にするための切断部位を有しているが、図1に示すような円錐台状の両端部25b、25cを有するニードルローラ25aの場合、各移動制限部材28、29が外側の環状ローラ部材27に装着された状態において、各移動制限部材28、29の切断部位に形成される隙間が、ニードルローラ25aの直径より十分に小さく、両端部25b、25cの最小径以下であるのがよい。
図3および図4に示すように、外側の環状ローラ部材27は、ニードル軸受25を介して、環状ローラ部材26の外周上に回転自在に支持されるとともに、ローラガイド溝14を有するローラガイド部13によってカップ部11の軸線方向に移動可能に案内されている。
ローラガイド部13のローラガイド溝14は、略U字形断面の両側縁部14aで最小の溝幅となるように、その両側縁部14a間の最小幅w1が内奥側の対向する凹状の両側壁面14b間の最大幅w2よりも狭くなっている。また、ローラ部24の外側の環状ローラ部材27は、その外周面が外側に凸となる略円弧状に湾曲しており、その最大径dがローラガイド溝14の両側縁部14a間の最小幅w1より大きく、かつ、内奥側の両側壁面14b間の最大幅w2より小さくなっている。
これにより、複数のローラ部24は、外側継手部材1のローラガイド部13により外側継手部材1のカップ部11の軸線と平行な方向に案内され、外側継手部材1と内側継手部材2のトリポード部材22を回転方向一体にかつ図2に示すように互いの軸線を交差させることができるように結合している。なお、以下の説明において、外側継手部材1の回転中心軸線と内側継手部材2の回転中心軸線とが交差するときに両軸線がなす角度を、作動角という。
本実施形態においては、外側継手部材1と内側継手部材2との作動角を大きく設定できるように、内側継手部材2のトリポード部材22が外側継手部材1のカップ部11の最内奥部に位置するときに、その最大の作動角で傾斜する内側継手部材2の軸部21と外側継手部材1のカップ部11との干渉をさけるための比較的大きな切欠きによる逃げ形状を有しており、その逃げ形状が、例えばローラガイド部13の複数の突条部15の開口端部11aの内周側をカップ部11の軸線と鋭角をなして交差するテーパ状にカットした面取り部分15a(図2参照)となっている。
次に、作用を説明する。
上述のように構成された本実施形態の等速自在継手では、車体側と駆動車輪側との間に介在する図示しないサスペンションのジオメトリ変化等に伴って、外側継手部材1と内側継手部材2との軸方向相対位置が変化するとともに両者の軸線のなす角度である作動角θ(図2参照)が変化するが、このとき、内側継手部材2のトリポード部材22に装着された複数のローラ部24が、ローラ支持軸23の軸線回りに回動するのみならず支持部23bの中心回りに揺動する支持部23bに対して摺動し、ニードル軸受25にスラスト方向の大きな力を作用させることなく、図2に示すように、複数のローラ部24を外側継手部材1のカップ部11の軸線と平行な方向に案内することができる。したがって、作動角θが大きくなっても、安定した等速の回転動力伝達ができる。
このような状態において、ニードル軸受25にさほど大きなスラスト力が作用せず、ニードル軸受25を介した内側の環状ローラ部材26および外側の環状ローラ部材27の相対回転が円滑に行われるとともに、外側の環状ローラ部材27に対するニードル軸受25および内側の環状ローラ部材26の軸方向移動が移動制限部材28、29によって制限される。
ところで、移動制限部材28、29は、内側の環状ローラ部材26の軸方向で、内側の環状ローラ部材26の軸方向の両端面26a、26bに近接する第2周縁部28b、29bよりも内側の環状ローラ部材26から離隔する環状凹部28d、29dを有していることから、ニードル軸受25の有効長さは、内側の環状ローラ部材26および外側の環状ローラ部材27の転動面に十分に係合し得る程度に確保することができる。すなわち、ニードル軸受25の複数のニードルローラ25aの両端部25b、25cが内側の環状ローラ部材26の両端面26a、26bより軸方向に突出し、移動制限部材28、29の環状凹部28d、29d内に収納されているので、ニードル軸受25の複数のニードルローラ25aのストレート部分の外周面25fの長さが、その長さ方向における環状ローラ部材26の幅に近い長さになり、十分な有効長さとなる。
また、ローラ部24が内外2重の環状ローラ部材26、27を有しているので、内側の環状ローラ部材26をローラ支持軸23の支持部23bの中心回りに揺動するよう摺動させることができ、ニードル軸受25に大きなスラスト方向の力が作用することを防止することができ、複数のローラ支持軸23を有する内側継手部材2のような大物部品の耐久性を向上させることができる。
このように、本実施形態によれば、外側の環状ローラ部材27に対するニードル軸受25および内側の環状ローラ部材26の軸方向移動を制限する移動制限部材28、29に、両環状ローラ部材26、27の軸方向で内側の環状ローラ部材26の軸方向の端面に近接する第2周縁部28b、29bと、それよりも内側の環状ローラ部材26から離隔する環状凹部28d、29dとを設けて、ニードル軸受25の有効長さを環状ローラ部材26、27の転動面に十分に係合し得る程度に確保できるようにしているので、内外2重の環状ローラ部材を採用でき、しかも、それら環状ローラ部材26、27の幅寸法をある程度短縮してもニードル軸受25の有効長さを十分に確保できる、耐久性に優れた小型軽量の等速自在継手を提供することができる。
なお、上述の実施形態では、移動制限部材28、29は、金属のばねからなる材同一形状のスナップリングで構成されているが、異なる板厚としてもよいし、異なる素材で構成してもよい。また、移動制限部材28、29のうちいずれか片方を、内側および外側の環状ローラ部材26、27のうち一方である外側の環状ローラ部材27に一体化し、略L字形断面の環状ローラ部材の内底面部に環状凹部28dまたは29dに対応する環状凹部を形成するようにしてもよい。さらに、上述の実施形態では、移動制限部材28、29を外側の環状ローラ部材27に支持させたが、外側の環状ローラ部材27よりも軸方向長さの大きい内側の環状ローラ部材に支持させることができるのは言うまでもなく、その場合、移動制限部材28、29は、外側の環状ローラ部材27よりも軸方向長さの大きい内側の環状ローラ部材に支持された状態で、内外一方の内側の環状ローラ部材に対するニードル軸受25と内外他方の外側の環状ローラ部材27との軸方向移動を制限することになる。
また、上述の実施形態における移動制限部材28、29は、第1周縁部28a、29aと第2周縁部28b、29bが軸方向で同一の位置にあり、中間部28c、29cがこれら第1周縁部28a、29aおよび第2周縁部28b、29bよりも内側の環状ローラ部材26から離隔するように凹んだ円環溝状の環状凹部28d、29dを有していたが、内外一方の環状ローラ部材に支持される第1周縁部28a、29aと中間部28c、29cがローラ支持軸方向の同一位置にあり、これらが内外他方の環状ローラ部材の軸方向移動を規制する第2周縁部28b、29bよりも内外他方の環状ローラ部材から離隔するような断面形状とすることもできる。
以上のように、本発明に係る等速自在継手は、ニードル軸受の他方の環状ローラ部材に対する軸方向移動を制限する移動制限部材に、他方の環状ローラ部材の軸方向で他方の環状ローラ部材の軸方向の端面に近接する第2周縁部よりも他方の環状ローラ部材から離隔する環状凹部を設けて、ニードル軸受の有効長さを環状ローラ部材の転動面に十分に係合し得る程度に確保できるようにしているので、内外2重の環状ローラ部材を採用でき、しかも、それら環状ローラ部材の幅寸法をある程度短縮してもニードル軸受の有効長さを十分に確保できる、耐久性に優れた小型軽量の等速自在継手を提供することができるという効果を奏するものであり、等速自在継手、特に筒状の外側継手部材内に複数のローラ支持軸付の内側継手部材を挿入する等速自在継手全般に有用である。
本発明の第1の実施の形態に係る等速自在継手の要部拡大断面図である。 第1の実施の形態に係る等速自在継手の概略構成を示す縦断面図である。 第1の実施の形態に係る等速自在継手の概略構成を示す横断面図である。 図3に示す等速自在継手のローラ近傍の部分拡大断面図である。
符号の説明
1 外側継手部材
2 内側継手部材
11 カップ部
11a 開口端部
12 軸部
13 ローラガイド部
14 ローラガイド溝
15 突条部
15a 面取り部分
21 軸部
21a 一端部
22 トリポード部材
23 ローラ支持軸
23a 基端部
23b 支持部
24 ローラ部
25 ニードル軸受
25a ニードルローラ
25b、25c 両端部
25f 外周面
26 内側の環状ローラ部材(他方の転動部材)
27 外側の環状ローラ部材(一方の転動部材)
28、29 移動制限部材
28a、29a 第1周縁部(外周側または内周側の第1周縁部)
28b、29b 第2周縁部(内周側または外周側の第2周縁部)
28c、29c 中間部
28d、29d 環状凹部

Claims (1)

  1. 筒状に形成されるとともに内周側に軸線方向に延在するローラガイド部が設けられた外側継手部材と、前記外側継手部材内に挿入される一端部にその半径方向に突出する複数のローラ支持軸を有する内側継手部材と、前記複数のローラ支持軸のそれぞれに回転自在に支持されるとともに前記外側継手部材のローラガイド部により案内される複数のローラ部と、を備え、
    前記複数のローラ部が、互いに同軸に配置されて径方向内外に対向する内側および外側の環状ローラ部材と、前記内側および外側の環状ローラ部材の間に介装されたニードル軸受と、前記内側および外側の環状ローラ部材のうち一方の環状ローラ部材に支持され、該一方の環状ローラ部材に対する前記ニードル軸受と前記内側および外側の環状ローラ部材のうち他方の環状ローラ部材との軸方向移動を制限する移動制限部材と、をそれぞれ有する等速自在継手において、
    前記移動制限部材が、前記一方の環状ローラ部材に支持される外周側または内周側の第1周縁部と、前記他方の環状ローラ部材の軸方向の端面に近接する内周側または外周側の第2周縁部と、前記ニードル軸受の軸方向両端に近接する中間部とを有し、
    前記中間部が、前記他方の環状ローラ部材の軸方向で前記第2周縁部よりも前記他方の環状ローラ部材から離隔する環状凹部を有していることを特徴とする等速自在継手。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016136061A (ja) * 2015-01-16 2016-07-28 株式会社ジェイテクト スライド式等速ジョイント
WO2023189123A1 (ja) * 2022-03-28 2023-10-05 Ntn株式会社 トリポード型等速自在継手

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