JP2010069174A - 義肢用アクチュエータ - Google Patents

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誠 山下
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五雄 村田
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Abstract

【課題】複数組のねじれ紐アクチュエータを空間的に効率よく配置し、組立の作業性、外観等に優れたコンパクトな義肢用アクチュエータを提供する。
【解決手段】義肢の腕部又は脚部に沿って湾曲した厚板状のケース80の周方向に沿って複数のねじれ紐アクチュエータが配列され、それぞれのねじれ紐アクチュエータを構成する駆動機構部20、ねじれ紐1及びスライド部材32がケース80内に収容されている。ケース80は、義肢の腕部又は脚部に沿って湾曲した厚板状部材81と、その外周面を覆う薄板状のカバー部材82とからなり、厚板状部材81の外周面側に駆動機構部20、ねじれ紐1及びスライド部材32が収容される凹部811、812が形成されている。
【選択図】図8

Description

本発明は、モータ駆動義肢、ロボットハンド等に応用可能な義肢用アクチュエータに関し、詳しくは、2本の紐を互いにねじり合わせた構造のねじれ紐とモータを含むねじれ紐アクチュエータを複数組使用した義肢用アクチュエータに関する。
従来、ワイヤとモータを用いたアクチュエータ(以下、ワイヤ式アクチュエータという)として、例えば特許文献1又は2に記載されているようなものが知られている。図11に、ワイヤ又は紐(以下、単に紐という)とモータを用いた指関節用のワイヤ式アクチュエータの従来技術に係る基本的な構造を示す。
図11に示すワイヤ式アクチュエータでは、モータ101の回転軸101aに減速機を介してプーリーのような回転体102が接続されている。あるいは、減速機内蔵型モータ101の回転軸101aに回転体102が直接接続されている。回転体102の径方向に対向する2箇所に紐103、104が1本ずつ接続され、それぞれの紐103、104の他端は指関節105に接続されている。
モータ101の回転軸101aが回転すると、回転体102がゆっくり回転し、2本の紐103、104が互いに逆方向に駆動される。つまり、一方は引っ張られ、他方は緩められる。その結果、指関節105は軸心AXを中心として回転駆動される。
多くの関節を有するモータ駆動義肢やロボットハンド等に上記のようなワイヤ式アクチュエータを使用する場合は各関節に1つのモータが必要であり、装置全体の重量を抑えるためには小型モータ又は超小型モータを使用する必要がある。他方、モータ駆動義肢やロボットハンド等に要求される一定以上の把持力を確保するためには、モータ及び減速機を含む駆動系に最低限必要な出力トルクが要求される。
小さなモータであっても減速機を使用することによって大きなトルクを得ることが可能となるが、減速機それ自体が装置の重量を増加させるので、例えば義肢(ハンド)の先端部分が重くなってしまう問題が生ずる。さらに、減速機を組み込むスペースが必要であるので、小形軽量のモータ駆動義肢やロボットハンドを実現することが困難になる。
また、複数段の減速ギアが組み込まれたギア式の減速機を用いる場合は、その重量及びスペースの問題に加えて、ギアが回転する際にギア同士の噛合部で発生する騒音の問題もある。
このような問題を解決し得るワイヤ式アクチュエータとして、本出願人は先に、ねじれ紐アクチュエータに関する発明の特許出願を行った(特許文献3)。このねじれ紐アクチュエータでは、2本の紐を互いにねじり合わせた構造のねじれ紐の基端側がモータを含む駆動機構部に接続され、ねじれ紐の先端側がスライド部材を介して駆動対象物に接続されている。駆動機構部の作動に伴って、ねじれ紐を構成する2本の紐のねじれが強められ、又は緩められることにより、ねじれ紐の長さが伸縮するので、その結果、駆動対象物が駆動される。
このようなねじれ紐アクチュエータを2個1組として、複数の関節のうちの1つを駆動するように構成することができる。この場合、モータ駆動義肢やロボットハンド等の各指に少なくとも1個の関節が必要であり、きめ細かい動作を可能にするためには各指に2個の関節が必要である。例えば、親指に3個の関節、他の4本の指に2個の関節、手首に2個の関節を設ける場合は、合計13個の関節が必要となる。したがって、13組のねじれ紐アクチュエータが必要になる。
1組のねじれ紐アクチュエータは1個の駆動機構部と、その2本の出力軸にそれぞれ接続された2本のねじれ紐と、その先端側に接続された2個のスライド部材と、各スライド部材と駆動対象物である関節との間に接続される2本のワイヤとを備えている。例えば、義肢を構成する腕部又は脚部の周りに、上記のような複数組のねじれ紐アクチュエータを空間的に効率よく配置することが求められる。
特開平06−008178号公報 特開平07−096485号公報 特開2008−79371号公報
本発明は、上記のような従来の課題に鑑み、複数組のねじれ紐アクチュエータを空間的に効率よく配置し、組立の作業性、外観等に優れたコンパクトな義肢用アクチュエータを提供することを目的とする。
本発明による義肢用アクチュエータは、2本の紐を互いにねじり合わせた構造のねじれ紐と、当該ねじれ紐の基端側に接続された回転出力軸を有する駆動機構部と、前記ねじれ紐の先端側に接続されて前記ねじれ紐の長手方向のスライド運動のみが許容されるスライド部材と、当該スライド部材と駆動対象物である関節との間に接続されるワイヤとを備え、前記駆動機構部の回転出力軸が回転すると前記ねじれ紐を構成する2本の紐のねじれ状態の変化によって前記ねじれ紐の長さが変化し、その結果、前記スライド部材が前記ねじれ紐の長手方向に変位し、当該変位が前記ワイヤを介して前記駆動対象物に伝達されるように構成されたねじれ紐アクチュエータが、2個1組として複数の関節のうちの1つを駆動する義肢用アクチュエータであって、義肢の腕部又は脚部に沿って湾曲した厚板状のケースの周方向に沿って前記複数のねじれ紐アクチュエータが配列され、それぞれのねじれ紐アクチュエータを構成する前記駆動機構部、前記ねじれ紐及び前記スライド部材が前記ケース内に収容されていることを特徴とする(請求項1)。
このような構造によれば、義肢用アクチュエータを構成する複数組のねじれ紐アクチュエータの主要部が、義肢の腕部又は脚部に沿って湾曲した厚板状のケースの中に効率よく収容されるので、組立の作業性、外観等に優れたコンパクトな義肢用アクチュエータを提供することができる。
好ましい実施形態において、前記2個1組のねじれ紐アクチュエータを構成する2個の前記スライド部材が、前記ケースの周方向に沿って並ぶように配置されている(請求項2)。義肢の腕部又は脚部に沿って湾曲した厚板状のケースの径方向(厚み方向)ではなく、周方向にスライド部材が並ぶように配置することにより、各組のねじれ紐アクチュエータの厚み方向の寸法を抑えて、ケースの中に収容することが容易になる。
この場合に、前記ねじれ紐にアウターチューブが被せられていることが好ましく(請求項3)、これにより、ねじれ紐同士、又は、ねじれ紐と他の部材との接触を防止し、ねじれ紐アクチュエータの円滑な作動を確保することができる。さらに好ましくは、前記アウターチューブは、前記ねじれ紐のねじれ状態の変化に干渉しにくい材料で形成されている(請求項4)。例えば、表面摩擦係数の小さいフッ素樹脂やシリコーン樹脂で形成されることが好ましく、これにより、アウターチューブ内でねじれ紐が円滑に伸縮することができる。
別の好ましい実施形態において、前記駆動機構部を構成するモータがインナーロータ型であり、そのステータ部が前記ケースに直接固定されている(請求項5)。このような構成によれば、義肢用アクチュエータのケースがモータケースを兼ねているので、ロータ及びステータがモータケース内に組み込まれたモータを義肢用アクチュエータのケースに組み込む場合に比べて、モータケースが不要になる分だけ部品点数が少なくなると共に、実装密度を高くしてコンパクトな義肢用アクチュエータを実現することが可能となる。
更に別の好ましい実施形態として、前記ケースは、義肢の腕部又は脚部に沿って湾曲した厚板状部材と、その外周面を覆う薄板状のカバー部材とからなり、前記厚板状部材の外周面側に前記ねじれ紐アクチュエータを構成する前記駆動機構部、前記ねじれ紐及び前記スライド部材が収容される凹部が形成されている(請求項6)。このような具体構造によれば、組立の作業性、外観等に優れたコンパクトな義肢用アクチュエータを提供することができる。
上記のように、本発明によれば、義肢用アクチュエータを構成する複数組のねじれ紐アクチュエータの主要部が、義肢の腕部又は脚部に沿って湾曲した厚板状のケースの中に効率よく収容されるので、組立の作業性、外観等に優れたコンパクトな義肢用アクチュエータを提供することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1(A)及び(B)は、本発明の義肢用アクチュエータを構成するねじれ紐アクチュエータの概念を示す模式図である。図1(A)及び(B)に示すねじれ紐アクチュエータは、2本の紐11、12を互いに緩くねじり合わせた構造のねじれ紐1とモータ2とを用いて構成される。図1(A)は2本の紐11、12のねじれ合わせが緩められて2本の平行な紐になった状態を模式的に示しており、図1(B)は2本の紐11、12が互いにねじれ合わされた状態を模式的に示している。ねじれ紐1、すなわち2本の紐11、12の一端側は駆動対象物OBに接続(固定)され、他端側はモータ2の回転軸21に接続(固定)されている。
図1(A)に示す状態でのねじれ紐1の長さをLとし、この状態からモータ2の回転軸21が回転して、図1(B)に示すように、ねじれ紐1を構成する2本の紐11、12が互いにねじれ合わされた状態になると、ねじれ紐1の長さはL−ΔLとなる。つまり、2本の紐11、12がねじれ合わされることにより、ねじれ紐1の長さがΔLだけ短縮される。その結果、駆動対象物OBには、ねじれ紐1の張力によってモータ2へ引き寄せられる方向(右方向)の駆動力Fが働く。したがって、ねじれ紐1は、そのねじれ方向の回転運動(モータ2の回転力)を長さ方向の直線運動(張力)に変換する機能を有することになる。
また、図1(B)の状態からモータ2の回転軸21が上記と逆方向に回転すると、ねじれ紐1を構成する2本の紐11、12のねじれが緩められる。このとき、図1には示していないが、引っ張りバネのような付勢手段で物体OBが左方向に付勢されていると仮定すると、その付勢力によって物体OBはモータ2から遠ざかる方向(左方向)へ移動し、ねじれ紐1の長さが伸張する。2本の紐11、12のねじれ合わせが緩められて2本の平行な紐になった図1(A)の状態で、ねじれ紐1の長さが最も長い値(L)になることが分かる。
したがって、2本の紐11、12を互いに緩くねじり合わせた構造のねじれ紐1とモータ2とを用いた上記のねじれ紐アクチュエータによれば、モータ2の回転軸21の回転方向に応じてねじれ紐1を構成する2本の紐11、12のねじれが強められ、又は緩められることにより、ねじれ紐1の長さが短縮され、又は伸張され、その結果、駆動対象物OBを所定の範囲内で駆動することが可能である。
ねじれ紐1は減速機構を含む動力伝達手段として機能するので、多段ギア等を用いた減速機が不要となり、装置全体の小型化、軽量化に大きく貢献することができる。また、多段ギア等を用いた減速機で発生するような騒音の発生が無く、静音アクチュエータを実現することができる。また、一般にねじれ紐は多段ギア等を用いた減速機に比べて安価であるので、アクチュエータのコスト低減が可能になる。
さらに、ねじれ紐1のねじれ方向の回転運動と長さ方向の直線運動との間にある程度の柔軟性(フレキシビリティ)及び弾性が存在するので、バネやエアシリンダ等の弾性付勢手段を用いなくても、いわゆるソフトアクチュエータを実現することが可能である。これにより、例えば人の手のようなコンプライアンス機能を容易に実現することが可能になる。
図2は、2個1組のねじれ紐アクチュエータを用いて指関節を駆動する適用例を示す模式図である。この模式図では、軸心AXを中心として回転可能な指関節FJが駆動対象物に相当する。図2に示すように、駆動対象物としての指関節FJの駆動方向及び駆動範囲を規制するために、スライドガイド31に沿って所定範囲内で移動可能なスライド部材32が設けられ、ねじれ紐1の一端側がスライド部材32を介して指関節FJに接続されている。
ねじれ紐1及びスライド部材32を含むねじれ紐アクチュエータが2個設けられ、指関節FJの軸心AXを挟んで対向する2箇所P1及びP2に、2個のねじれ紐アクチュエータのねじれ紐1の一端側がスライド部材32を介してそれぞれ接続されている。
図2の構成では、スライドガイド31及びスライド部材32によって、駆動対象物である指関節FJの駆動方向及び駆動範囲を容易に規制することができる。また、モータ2と指関節FJとの距離や方向に関する設計上のフレキシビリティを確保することができるので、アクチュエータが実装されるスペースの制限に対応することが容易になると共に、スペースの有効活用が可能になる。図2では、指関節FJの駆動方向とモータ2の回転軸21の軸心方向とがほぼ一致しているが、例えばプーリー等を用いて柔軟なねじれ紐1を曲げることにより、両者の方向が90度異なるように構成することも可能である。また、指関節FJとモータ2とを互いに近づけたり、離したりすることも可能である。
また、2個のねじれ紐アクチュエータのねじれ紐1を互いに逆方向に駆動することにより、例えば図2に示すように、上側のねじれ紐1を短縮させる方向に駆動し、かつ、下側のねじれ紐1を伸張させる方向に駆動する。これにより、指関節FJを容易かつ正確に駆動することができる。図2に示す構成では、2個のねじれ紐アクチュエータのねじれ紐1が個別のモータ2によって駆動されている。この構成では、2個のモータ2を同期させて駆動制御することが必要である。また、一方のモータ2のみが動作することを防ぐインターロック回路を設けることが好ましい。そのような制御や回路を簡素化するために、後述するように、1個のモータを用いて2個のねじれ紐アクチュエータのねじれ紐1を同時に駆動するように構成してもよい。
図3は、図2に示したねじれ紐アクチュエータの複数指関節への適用例を示す模式図である。2個の指関節FJ1及びFJ2が軸心AX1で枢支連結された状態が示されている。指関節FJ1は軸心AX1を中心として回転可能であり、指関節FJ2は軸心AX2を中心として回転可能である。図3では省略しているが、指関節FJ2についても、指関節FJ1と同様に、ねじれ紐1及びスライド部材32を含むねじれ紐アクチュエータが2個1組として設けられ、軸心AX2を挟んで対向する2箇所に、2個のねじれ紐アクチュエータのねじれ紐1の一端側がスライド部材32を介してそれぞれ接続されるように構成されている。このように、1関節に対して2本のねじれ紐1が使用され、n関節の場合は2n本のねじれ紐1が使用されることになる。
図4は、1個のモータで2個のねじれ紐を同時に駆動する構成例を示す模式図である。この構成例は、図2又は図3に示した2個1組のねじれ紐アクチュエータを構成する2個のモータ2を1個のモータ2で置き換えたものに相当する。すなわち、2個1組のねじれ紐アクチュエータのねじれ紐1の他端側(モータ側)が、モータ2の回転軸21に接続された動力伝達機構4の互いに異なる2本の出力軸41、42に接続されている。モータ2の回転軸21が回転すると、上側の第1出力軸41はそれに接続されたねじれ紐1のねじれを強める方向に回転し、かつ、下側の第2出力軸42はそれに接続されたねじれ紐のねじれを緩める方向に回転するように構成されている。
この構成では、1個の指関節FJ1について2個1組のねじれ紐アクチュエータを使用しながら、1個のモータ2でそれらを同時に駆動するので、2個のモータで個別に駆動する場合に比べて、駆動制御が簡単になる。また、指関節FJ1の迅速な駆動が可能になる。
図4に示した構成では、動力伝達機構4として、1個のピニオンギア43及び2個の平ギア44、45を用いた減速反転機構が使用されている。ピニオンギア43はモータ2の回転軸21に固定され、上側の平ギア44は上側のねじれ紐1が接続された第1出力軸41に固定され、下側の平ギア45は、下側のねじれ紐1が接続された第2出力軸42に固定されている。上側の平ギア44と下側の平ギア45は同一方向(共にピニオンギア43と反対方向)に回転するので、2個1組のねじれ紐アクチュエータのねじれ紐1のねじれ方向を互いに逆の方向にしておく必要がある。
つまり、モータ2の回転軸21が回転すると、第1出力軸41と第2出力軸42は同一方向(共にモータ2の回転軸21と逆方向)に回転するが、2本のねじれ紐1のねじれ方向が互いに逆の方向であるので、例えば図4に示すように、上側のねじれ紐1はねじれを強める方向(長さが短縮する方向)に駆動され、下側のねじれ紐1はねじれを緩める方向(長さが伸張する方向)に駆動される。
動力伝達機構4を構成するギアの数や組合せを変えることにより、2本の出力軸41、42の回転方向が互いに逆方向になるように動力伝達機構4を構成し、上下2本のねじれ紐1のねじれ方向が互いに同一方向になるようにしてもよい。要するに、モータ2の回転軸21が回転したときに、第1出力軸41及び第2出力軸42の一方はねじれ紐1のねじれを強める方向に回転し、他方はねじれ紐のねじれを緩める方向に回転するように、動力伝達機構4及びねじれ紐1を構成すればよい。但し、第1出力軸41と第2出力軸42の出力トルクが等しくなるように、あるいは両者のバランスがとれるように、動力伝達機構4を構成することが望ましい。
また、ギア同士の噛合部における騒音の発生を回避するために、ギアに代えて、接触面の摩擦力で動力を伝達する複数のローラ、あるいはローラ及びベルトを用いて動力伝達機構4を構成してもよい。また、モータ2として、DCブラシレスモータを使用することにより、モータ2から発生する騒音を低減することも望ましい。
図5(A)及び(B)は、義肢用アクチュエータを構成する2個1組のねじれ紐アクチュエータの駆動機構部の構成を示す平面図及び断面図である。駆動機構部20は、上述の動力伝達機構(以下ギアボックスという)4とモータ2が一体に結合したものに相当する。ギアボックス4は、基端側プレート46、先端側プレート47及び側面プレート48からなる略円筒形状のケースを有し、その内部に上述のピニオンギア43及び平ギア44、45等が収容されている。
ギアボックス4の基端側プレート46の中央部には、モータ2の回転軸21とそれに固定されたピニオンギア43とが挿通される貫通孔が形成され、その周囲の外側面(下面)にはモータ2のケース先端部を受け入れる段状凹部が形成されている。基端側プレート46の段状凹部とモータ2のケース先端部とが嵌入、接着、ねじ止め等の手段によって互いに固定される。なお、略円筒形状のモータ2のケースはギアボックス4の略円筒形状のケースと外径がほぼ等しく、両者が一体に結合されて略円筒形状の外形を有する駆動機構部20が構成される。
また、基端側プレート46の内側面(上面)には、その中心の貫通孔から所定距離を隔てた両側に、平ギア44、45を回転自在に支持するための固定軸部材49が2本立設されている。平ギア44、45の上下には筒状部441、451が一体に設けられ、その中心部に固定軸部材49に外嵌するスリーブ軸受が設けられている。これにより、平ギア44、45は固定軸部材49に支持されて遊転することができる。また、平ギア44、45はピニオンギア43に螺合し、モータ2の回転軸21の回転に伴って回転駆動される。
平ギア44、45の上部の中央部から上方(先端側)に向かって突出するように、出力軸41、42がそれぞれ一体に設けられ、ギアボックス4の先端側プレート47には出力軸41、42が挿通される2個の貫通孔が形成されている。なお、出力軸41(42)、筒状部441(451)及び平ギア44(45)は、それぞれ個別の部材として形成され、それらが一体に結合していてもよいし、それらの全て又は一部(3個のうちの2個)が初めから一体の部材として形成されていてもよい。
また、先端側プレート47の内側の面(下面)において、出力軸41、42が挿通される貫通孔の周りに円環状の溝が形成されており、この溝に含油焼結合金からなる円環状部材51が嵌め込まれ接着等の手段で固定されている。また、この円環状部材51に当接して摺動可能な円環状摺動面442、452が筒状部441、451の先端側に形成されている。円環状部材51の下側の面(円環状摺動面442、452に対向する円環状の面)には、12個の半球状突起部511が周方向に離間して設けられ(図5(A)参照)、この半球状突起部511の先端部が円環状摺動面442、452に当接するように構成されている。
円環状部材51は、出力軸41、42の軸心方向への移動を規制して保持するスラストベアリングの働きを有する。つまり、出力軸41、42の先端部に接続されるねじれ紐のねじれが強められ、ねじれ紐の長さが短縮されるときに、駆動対象物を引き寄せる駆動力の反作用として、出力軸41、42が駆動対象物の方向へ引っ張られる力(以下、スラスト力という)が大きくなる。このスラスト力は、筒状部441、451の先端側の円環状摺動面442、452と円環状部材51の半球状突起部511(の先端部)とが当接することによって受け止められる。
円環状部材51は含油焼結合金からなり、回転側の円環状摺動面442、452との円滑な摺動を実現するので、スラスト力が大きくなっても回転駆動出力が低下しにくい。しかも、ボールベアリングを使用する場合に比べて、省スペースで安価なスラストベアリングを実現することができる。これにより、小形で安価なねじれ紐アクチュエータを実現することができる。
また、円環状部材51に設けられた12個の半球状突起部511の先端部が回転側の円環状摺動面442、452に当接するので、円環状部材51の面全体で円環状摺動面442、452に当接する場合に比べて接触面(摺動面)の面積が小さくなり、接触面での摺動摩擦に起因する出力ロスが低減される。これにより、スラスト力が大きくなっても回転駆動出力が一層低下しにくい安価なねじれ紐アクチュエータを実現することができる。なお、円環状部材51に設けた半球状突起部511の数を12個に限定する必要はなく、少なくとも3個あればスラストベアリングとして安定した動作が得られる。
次に、上述した2個1組のねじれ紐アクチュエータを複数組用いて義肢用アクチュエータを構成する実施形態を説明する。なお、本実施形態の義肢用アクチュエータは、義肢の他に、ロボットハンド等にも適用可能である。例えば義肢において、各指に少なくとも1個の関節が必要であり、きめ細かい動作を可能にするためには各指に2個の関節が必要である。仮に、親指に3個の関節、他の4本の指に2個の関節、手首に2個の関節を設けとすると、合計13個の関節が必要となる。したがって、13組のねじれ紐アクチュエータが必要になる。義肢用アクチュエータをコンパクトに構成するために、複数組のねじれ紐アクチュエータを義肢又はロボットハンドの腕部又は脚部(以下、単に腕部という)の周りに効率よく配置することが重要である。
本発明の実施形態に係る義肢用アクチュエータの具体的な構造を説明する前に、その前段階として試作された構造を比較例として図6及び図7に基づいて説明する。図6は、比較例に係る義肢用アクチュエータが腕部ARMに巻き付けられた状態をモータ側から見た概略図である。図7(A)は、比較例に係る義肢用アクチュエータを平面に展開した状態の一部分を示す図であり、図7(B)は、図7(A)の義肢用アクチュエータの側面図である。
この比較例の義肢用アクチュエータは、義肢やロボットアームの腕部ARMに巻き付けて固定される可撓性のバンド部材75と、その外側に固定された7枚の固定台65と、各固定台65の外側に取り付けられた2組のねじれ紐アクチュエータとを備えている。隣接する固定台65同士はヒンジ部72、73で連結され、各固定台65は4箇所の固定孔71に挿通される螺子又はリベット等を用いて、可撓性の樹脂や布等で作られたバンド部材75に固定されている。
1個の駆動機構部20の2本の出力軸41、42に接続された2本のねじれ紐1、その先端側にそれぞれ接続された2個のスライド部材32、その先端側にそれぞれ接続された2本のワイヤ67等を含む2個1組のねじれ紐アクチュエータが各固定台65に2組ずつ固定されている。そして、2組のねじれ紐アクチュエータは、長手方向にずれた状態で配置されている。こうすることにより、図7(A)から分かるように、複数の固定台65をヒンジ部72、73で連結したときに、駆動機構部20が平面視でジグザク状に配置されるので、複数のねじれ紐アクチュエータの隣接間隔をできるだけ狭くして周方向(図7の上下方向)の寸法を全体として小さくすることができる。
また、駆動機構部20は、その2本の出力軸41、42が固定台65に対して垂直な方向(上下方向)に並ぶように配置されている。そして、出力軸41、42に接続される2本のねじれ紐1と、その先端側に接続される2個のスライド部材32も上下方向に並ぶように配置されている。2個のスライド部材32をスライド自在に保持するスライド部材保持台66が、固定台65に対して垂直に立つように固定されている。2個のスライド部材32は、スライド部材保持台66の上下方向に離間して形成された2個の角孔にそれぞれ内嵌し、ねじれ紐1の長手方向に沿うスライド動作のみが許容される。
スライド部材32の先端側は、駆動対象である指関節に接続されたワイヤ67の基端側に接続されている。また、ワイヤ67に遊嵌する保護チューブ68の基端側を固定するチューブホルダー69が固定台65に対して垂直に立つように固定されている。ワイヤ67は、保護チューブ68の内部を長手方向に摺動することができる。また、固定台65を後述のバンド部材等に固定するための螺子又はリベット等が挿通される固定孔71が固定台65の4箇所に設けられている。
複数の固定台65を幅方向に連結するためのヒンジ部72、73は、固定台65の長手方向に離間するように、また、幅方向端部から突出するように設けられたスプリングプランジャー72とその受け部73とで構成されている。図7(A)において、各固定台65の下辺に設けられたスプリングプランジャー72は、その下側に連結される別の固定台65の上辺に設けられた受け部73と係合してヒンジ部を構成する。
左側のスプリングプランジャー72は、内蔵するスプリングによって左方向へ付勢されたボール72aが左端から出ている。これに対応する左側の受け部73には、ボール72aに係合する丸孔(貫通孔)73aが形成されている。また、右側のスプリングプランジャー72は、内蔵するスプリングによって右方向へ付勢されたボール72aが右端から出ている。これに対応する右側の受け部73にも、ボール72aに係合する丸孔(貫通孔)73aが形成されている。
したがって、スプリングプランジャー72と受け部73との係合に際して、スプリングプランジャー72のボール72aが内蔵スプリングの付勢力に抗して後退したのち、内蔵スプリングの付勢力によって再び突出して受け部73の丸孔73aに係合する。この係合状態では、プリングプランジャー72と受け部73とがヒンジ部として機能し、複数の固定台65はヒンジ部で幅方向に連結される。
スプリングプランジャー72と受け部73とからなるヒンジ部で連結された複数の固定台65は、ヒンジ部で互いに枢支されているので、図6に示したように、腕部ARMに巻き付けて固定される可撓性のバンド部材75の外側に沿わせるように配置することが可能である。また、ヒンジ部がスプリングプランジャー72と受け部73とで構成されているので、固定台65の連結が容易であると共に、取り外し(連結解除)も容易である。連結解除の操作では、スプリングプランジャー72のボール72aが内蔵スプリングの付勢力に抗して後退することによって、ボール72aと受け部73の丸孔73aとの係合が解除される。
なお、図6に示すように、バンド部材75の端部の互いに重なり合う部分75aは、例えばマジックファスナー(登録商標)等を用いて互いに固定することができる。これにより、義肢用アクチュエータの着脱が容易になる。しかも、取付対象の腕部の太さや形状の変化にある程度対応することができる。
以上のような比較例に係る義肢用アクチュエータは、腕部の太さや形状等のバリエーションに対応しやすいメリットを有する反面、外観上の問題があると共に、径方向の寸法(厚さ)が大きいデメリットを有する。この一因は、前述のように、1組のねじれ紐アクチュエータを構成する駆動機構部20の出力軸41、42に接続される2本のねじれ紐1と、その先端側に接続される2個のスライド部材32を固定台65に対して垂直な方向(高さ方向)、すなわち径方向に並ぶように配置したことにある。
図7(B)では、上下方向に離間する2個のスライド部材32をスライド自在に保持するスライド部材保持台66の高さが、駆動機構部20の高さ(直径)とほぼ同じである。しかし、駆動機構部20の内部構造の改良や固定台65への取付方法の改良等によって、その高さが低くなったときは、スライド部材保持台66の高さが義肢用アクチュエータの径方向の寸法を低減する上でボトルネックとなる。
そこで、スライド部材が義肢用アクチュエータの径方向に並ぶのではなく、周方向に並ぶように構成する。また、比較例の義肢用アクチュエータのような板状の固定台65の上(径方向外側)に複数のねじれ紐アクチュエータを配置する構造ではなく、ある程度の厚み(径方向寸法)を有するケース内にねじれ紐アクチュエータの主要部を収容する構造を採用する。つまり、比較例における複数の連結された固定台65に相当する湾曲した厚板状のケースの周方向に沿って複数のねじれ紐アクチュエータを配列し、それぞれのねじれ紐アクチュエータを構成する駆動機構部20、ねじれ紐1及びスライド部材32をケース内に収容する構造とする。このような構造の実施形態を図8及び図9に基づいて説明する。
図8は、本発明の実施形態に係る義肢用アクチュエータの一部分を示す概略構成図である。また、図9は、図8の義肢用アクチュエータを構成する2個1組のねじれ紐アクチュエータの部分を示す平面図である。本実施形態の義肢用アクチュエータは、義肢又はロボットハンドの腕部又は脚部に沿って湾曲した厚板状のケース80を備え、その周方向(湾曲方向)に沿って、駆動機構部20、ねじれ紐1及びスライド部材32を含むねじれ紐アクチュエータが複数組配列されている。
厚板状のケース80は、腕部又は脚部に沿って湾曲した厚板状部材81と、その外周面を覆うように厚板状部材81に固定される薄板状のカバー部材82からなる。厚板状部材81とカバー部材82は、螺子止め、接着、溶着、嵌合等の手段によって接合される。厚板状部材81の内周側の面は腕部又は脚部に当接する略平坦な湾曲面であり、外周側の面には、駆動機構部20、ねじれ紐1、及びスライド部材32が収容される凹部811、812が形成されている。
また、駆動機構部20の外形(直径)が厚板状部材81の凹部811の深さよりも大きい場合は、駆動機構部20の上部が厚板状部材81の外周面から突出する。この駆動機構部20の突出部を覆うように、カバー部材82の内周面には部分円筒状凹部が形成され、それに対応する部分円筒状凸部821がカバー部材82の外周面に形成されている。但し、駆動機構部20の直径を低減して厚板状部材81の厚みより小さくすることが可能であれば、カバー部材82の部分円筒状凸部821(及び部分円筒状凹部)は不要であり、完全に平坦な外周面とすることができる。
厚板状部材81の外周面に形成された凹部812の先端側(駆動機構部20と反対側)は外部への開口部となっており、スライド部材32の先端側に接続されたワイヤ67とその保護チューブ68が開口部から駆動対象の指関節(図示せず)へ延びている。また、凹部812の基端側と凹部811の先端側との間の壁面813は、図7(A)及び(B)の構造におけるスライド部材保持台66に相当する。すなわち、壁面813には、2個のスライド部材32をスライド自在に保持する2個の角孔が形成され、それに内嵌するスライド部材32は、ねじれ紐1の長手方向に沿うスライド動作のみが許容される。
なお、図7(A)及び(B)の構造では2個のスライド部材32が義肢用アクチュエータの径方向に並ぶように構成されていたが、図8及び図9に示す本実施形態の構成では、2個のスライド部材32が義肢用アクチュエータの周方向に並んでいる。これにより、径方向(凹部811、812の深さ方向)の寸法を抑えることができる。
また、2個のスライド部材32の基端側と駆動機構部20の2本の出力軸41、42との間に接続された2本のねじれ紐1には、アウターチューブ1aが個別に被せられている。このアウターチューブ1aは、ねじれ紐1同士、又はねじれ紐1と他の部材との接触を防止し、ねじれ紐アクチュエータの円滑な作動を確保する働きを有する。アウターチューブ1aは、ワイヤ67の保護チューブ68と同様のものでもよいが、ねじれ紐1のねじれ状態の変化に干渉しにくい材料、例えば、表面摩擦係数の小さいフッ素樹脂やシリコーン樹脂で形成されることが好ましい。これにより、アウターチューブ1a内でねじれ紐1が円滑に伸縮することができる。
次に、図10は、上記の実施形態の変形例に係る義肢用アクチュエータを構成する2個1組のねじれ紐アクチュエータの部分を示す平面図である。この図は、上記の実施形態の図9に対応している。図10に示す変形例の構造が図9に示した実施形態の構造と異なる点は、駆動機構部20を構成するモータ2とギアボックス4(図5参照)とが個別にケース80(厚板状部材81)に収容され、ギアボックス4のケース等が省かれている点である。
図9の構造で厚板状部材81の外周面に形成されている凹部811は、図10の構造では、モータ2が収容される凹部811aとギア43、44、45等が収容される凹部811bとに分離されている。そして、凹部811aと凹部811bとの間の壁面814が、出力軸41、42を回転自在に支持するための基端側プレート46(図5参照)の機能を果たしている。
壁面814に対して遊転自在に支持された出力軸41、42には、平ギア44、45がそれぞれ固着されている。また、周方向に離間するように配置された、出力軸41、42の間にはモータ2の回転軸21とそれに固定されたピニオンギア43とが挿通される貫通孔が形成されている。ピニオンギア43は、平ギア44、45と噛み合い、モータ2の駆動力が回転軸21から出力軸41、42に伝達される。これらのキアボックス(動力伝達機構)4の構造は、基本的には図5を参照して説明したものと同じである。
この構造によれば、義肢用アクチュエータのケース80(厚板状部材81)がギアボックス4のケースを兼ねているので、部品点数の低減、ひいては組立工数及びコストの低減を図ることができる。図10に示すような2個1組のねじれ紐アクチュエータが例えば13組備えられる義肢用アクチュエータにおいて、その効果は小さくない。
なお、図10に示した変形例の構成において、モータ2のケースの材質として、軽量化のためにアルミニウム系材料を使用することが一般的である。しかし、モータから発生するノイズによって義肢用アクチュエータのコントローラの誤動作が発生する確率を下げるためには、鉄系材料でモータ2のケースを作製することが好ましい。特に、マイクロコンピュータで構成されるコントローラが筋電位センサーの出力信号に基づいて、各指関節に接続されたねじれ紐アクチュエータのモータ2の駆動制御を行う場合に、モータ2の内部における磁場変化が鉄系材料製のケースで遮蔽されるので、筋電位センサーの出力信号へのノイズ混入を防ぐことができる。その結果、マイクロコンピュータの誤動作(誤制御)を防ぐことができる。
また、図10に示した構成の更なる変形例として、義肢用アクチュエータのケース80(厚板状部材81)がギアボックス4のケースを兼ねるだけでなく、モータ2のケースをも兼ねるようにして、モータ2のケースを省略することも可能である。すなわち、モータ2をインナーロータ型で構成し、ロータマグネットを含む内側のロータ部を囲むように(その外側に対向するように)配置されるステータコア及びコイルを含むステータ部をケース80(厚板状部材81)に直接固定するように構成してもよい。
このような構成によれば、義肢用アクチュエータのケース80(厚板状部材81)がモータ2のケースを兼ねているので、図9又は図10に示した構成に比べて、モータ2のケースが不要になる分だけ部品点数が少なくなると共に、実装密度を高くして一層コンパクトな義肢用アクチュエータを実現することが可能となる。
以上、本発明の実施形態及び変形例について説明したが、本発明は、これらの実施形態や変形例を適宜組み合わせて実施することができる。更に、これらの実施形態や変形例に限ることなく、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内で、種々の実施形態を採用することが可能である。
(A)及び(B)は、本発明の義肢用アクチュエータを構成するねじれ紐アクチュエータの概念を示す模式図である。 2個1組のねじれ紐アクチュエータを用いて指関節を駆動する適用例を示す模式図である。 図2に示したねじれ紐アクチュエータの複数指関節への適用例を示す模式図である。 1個のモータで2本のねじれ紐を同時に駆動する構成例を示す模式図である。 (A)及び(B)は、義肢用アクチュエータを構成する2個1組のねじれ紐アクチュエータの駆動機構部の構成を示す平面図及び断面図である。 比較例に係る義肢用アクチュエータが腕部に巻き付けられた状態をモータ側から見た概略図である。 (A)は、図6の義肢用アクチュエータを平面に展開した状態の一部分を示す図であり、(B)は、図7(A)の義肢用アクチュエータの側面図である。 本発明の実施形態に係る義肢用アクチュエータの一部分を示す概略構成図である。 図8の義肢用アクチュエータを構成する2個1組のねじれ紐アクチュエータの部分を示す平面図である。 図9の義肢用アクチュエータの変形例を構成する2個1組のねじれ紐アクチュエータの部分を示す平面図である。 ワイヤとモータを用いた指関節用のワイヤ式アクチュエータの従来技術に係る基本的な構造を示す図である。
符号の説明
1 ねじれ紐
1a アウターチューブ
20 駆動機構部
32 スライド部材
67 ワイヤ
80 ケース
81 厚板状部材
82 カバー部材
811、812 凹部

Claims (6)

  1. 2本の紐を互いにねじり合わせた構造のねじれ紐と、当該ねじれ紐の基端側に接続された回転出力軸を有する駆動機構部と、前記ねじれ紐の先端側に接続されて前記ねじれ紐の長手方向のスライド運動のみが許容されるスライド部材と、当該スライド部材と駆動対象物である関節との間に接続されるワイヤとを備え、前記駆動機構部の回転出力軸が回転すると前記ねじれ紐を構成する2本の紐のねじれ状態の変化によって前記ねじれ紐の長さが変化し、その結果、前記スライド部材が前記ねじれ紐の長手方向に変位し、当該変位が前記ワイヤを介して前記駆動対象物に伝達されるように構成されたねじれ紐アクチュエータを複数備え、前記ねじれ紐アクチュエータが2個1組として、複数の関節のうちの1つを駆動するように構成された義肢用アクチュエータであって、
    義肢の腕部又は脚部に沿って湾曲した厚板状のケースの周方向に沿って前記複数のねじれ紐アクチュエータが配列され、それぞれのねじれ紐アクチュエータを構成する前記駆動機構部、前記ねじれ紐及び前記スライド部材が前記ケース内に収容されていることを特徴とする義肢用アクチュエータ。
  2. 前記2個1組のねじれ紐アクチュエータを構成する2個の前記スライド部材が、前記ケースの周方向に沿って並ぶように配置されていることを特徴とする
    請求項1記載の義肢用アクチュエータ。
  3. 前記ねじれ紐にアウターチューブが被せられていることを特徴とする
    請求項2記載の義肢用アクチュエータ。
  4. 前記アウターチューブは、前記ねじれ紐のねじれ状態の変化に干渉しにくい材料で形成されていることを特徴とする
    請求項3記載の義肢用アクチュエータ。
  5. 前記駆動機構部を構成するモータがインナーロータ型であり、そのステータ部が前記ケースに直接固定されていることを特徴とする
    請求項1から4のいずれか1項記載の義肢用アクチュエータ。
  6. 前記ケースは、義肢の腕部又は脚部に沿って湾曲した厚板状部材と、その外周面を覆う薄板状のカバー部材とからなり、前記厚板状部材の外周面側に前記ねじれ紐アクチュエータを構成する前記駆動機構部、前記ねじれ紐及び前記スライド部材が収容される凹部が形成されていることを特徴とする
    請求項1から5のいずれか1項記載の義肢用アクチュエータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017065476A1 (ko) * 2015-10-12 2017-04-20 한국기술교육대학교 산학협력단 액추에이터 및 이를 포함하는 구조물
EP3376068A1 (en) * 2017-03-16 2018-09-19 Korea Advanced Institute of Science and Technology Dual-mode transmission mechanism based on twisted string actuation

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