以下、本発明を遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下「パチンコ機」と示す)に具体化した一実施形態を図1〜図26に基づいて説明する。
図1には、パチンコ機10の機表側が略示されており、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を保護するための保護ガラスが装着されるガラス枠を備えた前枠14と、上球皿15がそれぞれ横開き状態で開閉可能に組み付けられている。また、前枠14の前面側及び遊技盤13の遊技領域13aには、発光体(LED、ランプなど)の発光(点灯(点滅))により、発光演出を実行する発光装置としての装飾ランプ16が設けられている。また、外枠11の下部には、各種音声を出力し、音声出力に基づく遊技演出を行う音声出力手段としてのスピーカ17が配置されている。中枠12の下部には、下球皿18及び発射装置19が装着されている。そして、遊技者が発射装置19を操作して、該発射装置19を駆動させることにより、上球皿15内の遊技球が遊技盤13の遊技領域13aへ発射されるようになっている。
そして、遊技盤13の遊技領域13aの右下方には、7セグメント型の表示手段としての特図表示器H1が配設されている。また、遊技盤13の遊技領域13aの略中央に配設されたセンター役物20は、液晶ディスプレイ型の表示手段としての可変表示器H2を備えている。図2に示すように、可変表示器H2はセンター役物20の中央に設けられている。特図表示器H1では、複数種類の図柄を変動させて表示する図柄変動ゲームが行われる。可変表示器H2では、特図表示器H1で行われる図柄変動ゲームに係わる表示演出が行われるようになっている。具体的には、可変表示器H2では、変動画像(又は画像表示)に基づく表示演出が行われるとともに、複数種類の図柄を複数列で変動させて図柄組み合わせを表示する図柄変動ゲーム(以下、図柄組み合わせゲームと示す場合がある)が行われる。
そして、図柄変動ゲームにおいて特図表示器H1では、複数種類の特別図柄(以下、「特図」と示す場合がある)を1列で変動させて特図を表示する。この特図は、大当りか否かなどの内部抽選の結果を示す報知用の図柄である。一方、図柄変動ゲームに係わる表示演出において可変表示器H2では、複数種類の飾り図柄(以下、「飾図」と示す場合がある)を複数列(本実施形態では3列)で変動させて各列毎に飾図を表示する。この飾図は、表示演出を多様化するために用いられる演出用図柄である。
そして、特図表示器H1では、図柄変動ゲームの開始により同時に図柄の変動表示が開始され、該ゲームの終了と同時に特図が確定停止表示される。また、可変表示器H2では、図柄変動ゲームの開始により同時に飾図の変動表示が開始され、該ゲーム終了前に飾図がゆれ変動状態で一旦停止表示され、該ゲームの終了と同時に各列の飾図が確定停止表示される。「変動表示」とは、図柄を表示する表示器に定める表示領域内において表示される図柄の種類が変化している状態であり、「一旦停止表示」とは、前記表示領域内において図柄がゆれ変動状態で表示されている状態である。また、「確定停止表示」とは、前記表示領域内において図柄が確定停止している状態である。なお、特図表示器H1と可変表示器H2では、同時に図柄変動ゲームと図柄変動ゲームに係わる表示演出が開始され、同時に終了する(すなわち、同時に特図と飾図が確定停止表示される)。
本実施形態において特図表示器H1には、複数種類(本実施形態では106種類)の特図の中から、大当り抽選及び小当り抽選の抽選結果に対応する1つの特図が選択され、その選択された特図が図柄変動ゲームの終了によって個別に確定停止表示される。106種類の特図は、大当りを認識し得る図柄となる100種類の大当り図柄(大当り表示結果に相当する)と、小当りを認識し得る図柄となる5種類の小当り図柄(小当り表示結果に相当する)と、はずれを認識し得る図柄となる1種類のはずれ図柄とに分類される。なお、小当り抽選は、大当り抽選に当選しなかった場合に行うようになっている。また、大当り図柄が表示された場合、遊技者には、大当り遊技が付与される。また、小当り図柄が表示された場合、遊技者には、小当り遊技が付与される。本実施形態の大当り遊技及び小当り遊技については後で詳細に説明する。
また、本実施形態において可変表示器H2には、各列毎に[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]、[7]、[8]、[9]の9種類の数字が飾図として表示されるようになっている。そして、本実施形態において可変表示器H2は、特図表示器H1に比較して大きい表示領域で構成されるとともに、飾図は特図に比較して遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、可変表示器H2に停止表示された図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識できる。可変表示器H2に停止表示された全列の図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([222][777]など)から大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが飾図による大当りの図柄組み合わせ(大当り図柄)となる。大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されると、遊技者には、図柄変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される。一方、可変表示器H2に確定停止表示された全列の図柄が異なる種類の場合、又は1列の図柄が他の2列の図柄とは異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ([123][122][757]など)からはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせが飾図によるはずれの図柄組み合わせ(はずれ図柄)となる。なお、はずれの図柄組み合わせの中でも所定の図柄組み合わせ(本実施形態では、[191][212][323][434][545][656][767][878][989])が表示された場合には、小当り遊技又は大当り遊技のいずれかが付与されることを認識できる。この小当り遊技又は大当り遊技を認識できる図柄組み合わせが大当り判定の確率が低確率から高確率となる確率変動状態が付与される可能性を示唆する確変示唆の図柄組み合わせとなる。
また、本実施形態において、可変表示器H2における各列は、図柄変動ゲームが開始すると、予め定めた変動方向(縦スクロール方向)に沿って飾図が変動表示されるようになっている。そして、図柄変動ゲームが開始すると(各列の飾図が変動を開始すると)、可変表示器H2において遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に飾図が一旦停止表示されるようになっている。そして、一旦停止表示された左図柄と右図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)からリーチ状態を認識できる。リーチ状態は、複数列のうち、特定列(本実施形態では左列と右列)の飾図が同一種類となって一旦停止表示され、かつ前記特定列以外の列(本実施形態では中列)の飾図が変動表示されている状態である。このリーチ状態を認識できる図柄組み合わせが飾図によるリーチの図柄組み合わせとなる。また、本実施形態のパチンコ機10では、図柄変動ゲームの開始後、最初に飾図を一旦停止表示させる左列が第1停止表示列になるとともに、次に飾図を一旦停止表示させる右列が第2停止表示列になり、さらに最後に飾図を一旦停止表示させる中列が第3停止表示列となる。
また、可変表示器H2には、特図表示器H1の表示結果に応じた図柄組み合わせが表示されるようになっている。より詳しくは、特図表示器H1の特図による図柄と、可変表示器H2の飾図による図柄組み合わせが対応されており、図柄変動ゲームが終了すると、特図による図柄と飾図による図柄組み合わせが対応して確定停止表示されるようになっている。例えば、特図表示器H1に大当り図柄が確定停止表示される場合には、可変表示器H2にも[222]や[444]などの大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されるようになっている。また、特図表示器H1にはずれ図柄が停止表示される場合には、可変表示器H2にも[151]や[345]などのはずれの図柄組み合わせが確定停止表示されるようになっている。なお、特図に対する飾図の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特図に対して複数の飾図による図柄組み合わせの中から1つの飾図による図柄組み合わせが選択されるようになっている。
以上のように、本実施形態の可変表示器H2では、特図表示器H1で行われる図柄変動ゲーム(1列の図柄を変動表示させる図柄変動ゲーム)に係わる表示演出(3列の図柄を変動表示させて図柄の組み合わせを表示させる図柄変動ゲーム)が行われるようになっている。
また、図2に示すように、遊技盤13の右下方(特図表示器H1の左側)には、2つのLEDから構成される普通図柄表示器H10が配設されている。この普通図柄表示器H10では、複数種類の普通図柄(以下、「普図」と示す場合がある)を変動させて1つの普図を導出する普通図柄による図柄組み合わせゲーム(以下、「普図ゲーム」と示す場合がある)が行われるようになっている。本実施形態では、普図を2つのLEDの発光態様にて2種類示しており、具体的には、2つのLEDが共に点灯する、上側LEDだけが点灯することにより、2種類の普図を示している。
遊技者は、普図ゲームで最終的に表示された図柄(普図ゲームで導出された表示結果)から普通当り又ははずれを認識できる。普通図柄表示器H10の2つのLEDが共に点灯する発光態様の場合には、普通当りを認識できる。この普通当りを認識できる普図が普通当りの表示結果となる。普通当りの表示結果が表示された場合、遊技者には、普通当り遊技が付与される。また、普通図柄表示器H10の2つの発光態様が上側LEDだけが点灯する発光態様の場合には、その普図からはずれを認識できる。このはずれを認識できる普図がはずれの表示結果となる。
また、図2に示すように、センター役物20の下方には、常時遊技球が入球可能な第1始動用入球口21aを有する始動手段としての第1始動入賞装置21が配設されている。第1始動入賞装置21の奥方には、入球した遊技球を検知する第1始動口センサSW1(図3に示す)が設けられている。第1始動入賞装置21は、遊技球の入球を契機に、図柄変動ゲームの始動条件を付与し得る。また、第1始動入賞装置21の下方には、遊技球が入球可能な第2始動用入球口22aと、普通電動役物ソレノイドSOL2(図3に示す)の作動により開閉動作を行う開閉機構としての開閉羽根(普通電動役物)22bとを備えた始動手段としての第2始動入賞装置22が配設されている。図2では、閉状態とされた開閉羽根22bを示している。
第2始動入賞装置22の奥方には、入球した遊技球を検知する第2始動口センサSW2(図3に示す)が設けられている。第2始動入賞装置22は、遊技球の入球を契機に、図柄変動ゲームの始動条件を付与し得る。第2始動入賞装置22の第2始動用入球口22aは、常には開閉羽根22bが閉状態とされて閉鎖されている。第2始動用入球口22aが閉鎖されている状態において第2始動入賞装置22は、入球不能な状態(入球が規制された状態)とされる。そして、第2始動用入球口22aは、予め定めた開放条件が成立すると、開閉羽根22bが閉状態から開状態に作動することにより、1回又は複数回だけ予め定めた開放時間の間、開放される。第2始動用入球口22aが開放されている状態において第2始動入賞装置22は、入球可能な状態(入球が許容された状態)とされる。
また、図2に示すように、第2始動入賞装置22の下方には、大入賞口ソレノイドSOL1(図3に示す)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉24を備えた大入賞口装置23(入賞手段)が配設されている。大入賞口装置23の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW3が設けられている。そして、大当り遊技又は小当り遊技が生起されると、大入賞口扉24の開動作によって大入賞口装置23が開放されて遊技球が入球可能となるため、遊技者は、多数の賞球が獲得できるチャンスを得ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10は、各始動入賞装置21,22へ遊技球が入賞した場合、その入賞した遊技球の個数を記憶し、始動保留球の記憶数(保留記憶数)として機内部(主制御基板30のRAM30c)で記憶されるようになっている。図柄変動ゲームが行われている場合に累積された保留記憶数は、保留中(図柄変動ゲーム待機中)の図柄変動ゲームの回数を示している。保留記憶数は、各始動入賞装置21,22に遊技球が入賞することで1加算され、図柄変動ゲームの開始により1減算されるようになっている。したがって、図柄変動ゲーム中に各始動入賞装置21,22へ遊技球が入賞すると、保留記憶数は更に加算され、所定の上限数(本実施形態では4個)まで累積されるようになっている。そして、図2に示すように、遊技盤13の右下部(特図表示器H1の左側であって、普通図柄表示器H10の下方)には、保留記憶数に基づく保留中の図柄変動ゲームの回数を遊技者に報知するための保留記憶数表示部Lが配設されている。
保留記憶数表示部Lは、保留ランプL1、保留ランプL2、保留ランプL3及び保留ランプL4からなる複数(本実施形態では4個)のLEDからなる発光手段によって構成されている。前記各保留ランプL1〜L4の点灯個数により、保留中の図柄変動ゲームの回数を遊技者に報知している。例えば、保留ランプL1のみが点灯している場合には1回の図柄変動ゲームが保留中であることを示し、保留ランプL1〜L4の全てが点灯している場合には4回の図柄変動ゲームが保留中であることを示している。
そして、図柄変動ゲームの終了時に、大当り遊技や小当り遊技が開始されることがないとともに保留記憶数が存在しない(0(零)である)場合、図柄変動ゲームが行われていない状態(変動停止中)となる。すなわち、図柄変動ゲームが途切れている次回の図柄変動ゲームの開始を待機する待機状態となる。待機状態は、一旦生起させると該待機状態中に図柄変動ゲームの始動条件が成立することを終了条件として該終了条件が成立するまで継続される。
また、本実施形態のパチンコ機10では、待機状態中に該待機状態であることを示すデモンストレーション演出(以下、「デモ演出」と示す)が実行されるようになっている。デモ演出は、パチンコ機10が待機状態であることを、可変表示器H2、装飾ランプ16及びスピーカ17の各種装置を利用して報知し、客寄せ効果を得るための演出である。本実施形態のデモ演出は、待機デモ演出と該待機デモ演出の終了に伴い開始されるタイトルデモ演出とから構成されており、1回の待機デモ演出と1回のタイトルデモ演出とから1回のデモ演出を構成している。そして、待機状態が生起されると、該待機状態中に図柄変動ゲームの始動条件が成立するまで、待機デモ演出→タイトルデモ演出→待機デモ演出→タイトルデモ演出の順に、デモ演出が繰り返し実行される。
また、センター役物20の左方には、作動ゲート25が配設されている。作動ゲート25の奥方には、入賞(通過)した遊技球を検知するゲートセンサSW4(図3に示す)が設けられている。作動ゲート25は、遊技球の入賞検知(通過検知)を契機に、普図ゲームの始動条件を付与し得る。普図ゲームは、開閉羽根22bを開状態とするか否かの抽選結果を導出するために行われる演出である。この普図当り遊技が付与されると、開閉羽根22bの開放によって第2始動入賞装置22に遊技球を入賞させやすくなり、遊技者は、図柄変動ゲームの始動条件を容易に獲得できるチャンスを得ることができる。
また、図2に示すように、普通図柄表示器H10の上部には、普通図柄保留記憶数表示部Mが配設されている。普通図柄保留記憶数表示部Mは、作動ゲート25を遊技球が通過し、始動保留球となって機内部(RAM30c)で記憶された始動保留球の記憶数を表示する表示部であり、普通図柄保留記憶数表示部Mの表示内容によって保留されている普図ゲームの回数が報知される。
普図ゲームの保留記憶数は、作動ゲート25を遊技球が通過すると1加算(+1)され、普図ゲームが開始されることにより1減算(−1)される。そして、普図ゲーム中に作動ゲート25を遊技球が通過すると普図ゲームの保留記憶数は更に加算(+1)されて所定の上限数(本実施形態では4)まで累積される。普通図柄保留記憶数表示部Mは、保留ランプM1、保留ランプM2、保留ランプM3及び保留ランプM4からなる複数(本実施形態では4個)のLEDからなる発光手段によって構成されている。前記各保留ランプM1〜M4の点灯個数により、保留中の普図ゲームの回数を遊技者に報知している。例えば、保留ランプM1のみが点灯している場合には1回の普図ゲームが保留中であることを示し、保留ランプM1〜M4の全てが点灯している場合には4回の普図ゲームが保留中であることを示している。
また、パチンコ機10の機前面側であって上球皿15の上面15cには、遊技者(及び遊技場の従業員)が操作可能な操作手段としての演出用ボタン26が配設されている。本実施形態において演出用ボタン26は、押しボタン式とされている。演出用ボタン26は、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲーム中、大当り遊技中やデモンストレーション中など)に、その操作が有効とされるようになっている。そして、演出用ボタン26の操作が有効である場合には演出用ボタン26に内蔵した図示しないランプが点灯するとともに、演出用ボタン26の操作が無効である場合には演出用ボタン26に内蔵したランプが消灯するようになっている。
また、本実施形態のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な特別遊技状態として確率変動(以下、「確変」と示す)機能を備えている。確変機能は、確定停止表示された大当り図柄(特図)の種類が予め定めた確変図柄であることを条件として、大当り遊技終了後に大当りの抽選確率(当選確率)を低確率(通常状態)である通常確率(本実施形態では4/1223)から高確率(本実施形態では40/1223)に変動させる確変状態(確率変動状態)を付与する機能である。本実施形態では、大当り遊技終了後に確変状態が付与される大当りが確変大当りであり、確変状態が付与されない大当りが非確変大当りとなる。また、確変状態は、次の大当り遊技が付与されるまでの間、付与される。このように、確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。
また、確変状態が付与されると、開閉羽根22bを開動作させるか否かの抽選結果を導出する普図ゲームの変動時間が短縮される、及び普図ゲームの普通当り確率が通常確率から高確率に変動する入球率向上状態が特典として付与される場合がある。この入球率向上状態において、開閉羽根22bは、普図ゲームにおいて当選した際、通常状態(非確変状態)である場合とは異なる動作パターンで開閉動作するようになっている。すなわち、通常状態時に普図ゲームに当選する場合には、開閉羽根22bが1回開放し、開放してから300ms経過するまで開放状態を維持するようになっている。その一方、入球率向上状態時に普図ゲームに当選する場合には、開閉羽根22bが3回開放するとともに、1回の開放において開放してから1600msが経過するまで開放状態を維持するようになっている。つまり、開閉羽根22bは、入球率向上状態が付与されている場合、通常状態が付与されている状態に比較して、合計開放時間が長く、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。
なお、開放してから規定時間経過する前であっても、入球上限個数(例えば、10球)の遊技球が入球したときには、開閉羽根22bは閉鎖するようになっている。同様に、所定回数開放していなくても、入球上限個数(例えば、10球)の遊技球が入球したときには、開閉羽根22bは閉鎖するようになっている。また、本実施形態の入球率向上状態は、確変図柄(大当り遊技)の種類及び確変大当りとなる図柄変動ゲームがどのような遊技状態で行われたか(本実施形態では入球率向上状態であるか否か)によって付与されるか否かが決定される。
また、本実施形態のパチンコ機10は、非確変状態となる大当り遊技終了後に遊技者に有利な特別遊技状態として変動時間短縮(以下、「時短」と示す)状態を付与する時短機能を備えている。時短状態が付与されると、開閉羽根22bを開動作させるか否かの抽選結果を導出する普図ゲームの変動時間が短縮される、及び普図ゲームの当り確率が通常確率から高確率に変動する入球率向上状態が特典として付与されるようなっている。入球率向上状態において、開閉羽根22bは、前述同様、普図ゲームにおいて当選した際、通常状態である場合と異なる動作パターンで開閉動作するようになっている。
すなわち、通常状態時に普図ゲームに当選する場合には、開閉羽根22bが1回開放し、開放してから300ms経過するまで開放状態を維持するようになっている。その一方で、入球率向上状態時に普図ゲームに当選する場合には、開閉羽根22bが3回開放するとともに、1回の開放において開放してから1600msが経過するまで開放状態を維持するようになっている。つまり、開閉羽根22bは、時短状態が付与されている場合、通常状態が付与されている状態に比較して、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。また、時短状態は、予め定めた回数(本実施形態では50回)の図柄変動ゲームが行われる迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される迄の間、付与される。本実施形態では、非確変大当りとなるとき、大当り遊技終了後、時短状態が付与される場合がある。
次に、本実施形態のパチンコ機10に規定する大当り遊技及び小当り遊技について、図4に基づき詳しく説明する。
大当り遊技は、図柄変動ゲームにて各表示器H1,H2に大当り図柄及び大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されて該ゲームの終了後、開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、大入賞口装置23(の大入賞口扉24)が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限(本実施形態では15ラウンド、7ラウンド又は2ラウンドのいずれか)として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、大入賞口装置23の大入賞口扉24の開閉が所定回数行われるまでであり、1回のラウンド遊技中に大入賞口装置23は、規定個数(入球上限個数)の遊技球が入賞するまでの間、又は規定時間(ラウンド遊技時間)が経過するまでの間、開放される。また、ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われ、大当り遊技は終了される。
そして、本実施形態のパチンコ機10では、大当り抽選に当選した場合、図4に示す6種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定され、その決定された大当り遊技が付与されるようになっている。そして、6種類の大当り遊技のうち、何れの大当り遊技が付与されるかは、大当り抽選に当選した際に決定する特別図柄(大当り図柄)の種類に応じて決定されるようになっている。本実施形態において特図表示器H1に表示される100種類の特別図柄の大当り図柄は、図4に示すように、図柄A、図柄B、図柄C、図柄D、図柄E及び図柄Fの6つのグループに分類される。また、本実施形態のパチンコ機10では、小当り抽選に当選した場合、図4に示す1種類の小当り遊技が付与されるとともに、特図表示器H1に小当り図柄として1種類に分類される図柄Gが表示される。
そして、図柄Aには特図表示器H1に表示される大当り図柄のうち32種類の大当り図柄が振り分けられている。同様に、図柄Bには特図表示器H1に表示される大当り図柄のうち32種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄Cには特図表示器H1に表示される大当り図柄のうち9種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄Dには特図表示器H1に表示される大当り図柄のうち2種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄Eには特図表示器H1に表示される大当り図柄のうち7種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄Fには特図表示器H1に表示される大当り図柄のうち18種類の大当り図柄が振り分けられている。また、図4に示す図柄Gには、小当り遊技に対応する5種類の特別図柄(小当り図柄)が振分けられている。
図柄Aに分類される大当り図柄が特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態を付与する15ラウンド大当り遊技である。以下、図柄Aに分類される大当り図柄が特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技を「15R確変大当り遊技」(第2大当り遊技)と示す。15R確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(規定個数)が「9球」に設定されている。また、15R確変大当り遊技における15回のラウンド遊技では、各ラウンド遊技において大入賞口装置23の大入賞口扉24を「1回」開放させるように設定されている。また、15R確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に確変状態と、その確変状態の終了時まで入球率向上状態が付与されるようになっている。すなわち、本実施形態において、15R確変大当り遊技では、確変状態と入球率向上状態が次に大当り遊技が付与されるまでを上限とする確変状態の最大付与期間の間付与されるようになっている。なお、図4では、確変状態が付与されてから次に大当り遊技が付与されるまで入球率向上状態が付与される場合を「リミットなし」と表記している。
また、15R確変大当り遊技では、オープニング時間として「6(秒)」が、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間(規定時間)として「25(秒)」が、エンディング時間として「14.5(秒)」がそれぞれ設定されている。各ラウンド遊技は、入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もある。このため、15R確変大当り遊技において、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間である「25(秒)」は最大時間となる。なお、15R確変大当り遊技における各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)は、「2.0(秒)」に設定されており、最終開放インターバル時間(最終ラウンド終了時からエンディング開始時までの時間)は、「1.996(秒)」に設定されている。
図柄Bに分類される大当り図柄が特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「7回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態を付与する7ラウンド大当り遊技である。以下、図柄Bに分類される大当り図柄が特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技を「7R確変大当り遊技」(第2大当り遊技)と示す。7R確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(規定個数)が「9球」に設定されている。また、7R確変大当り遊技における7回のラウンド遊技では、各ラウンド遊技において大入賞口装置23の大入賞口扉24を「1回」開放させるように設定されている。また、7R確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に確変状態と、その確変状態の終了時まで入球率向上状態が付与されるようになっている。すなわち、本実施形態において、7R確変大当り遊技では、確変状態と入球率向上状態が次に大当り遊技が付与されるまでを上限とする確変状態の最大付与期間の間付与されるようになっている。
また、7R確変大当り遊技では、オープニング時間として「6(秒)」が、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間(規定時間)として「25(秒)」が、エンディング時間として「14.5(秒)」がそれぞれ設定されている。各ラウンド遊技は、入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もある。このため、7R確変大当り遊技において、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間である「25(秒)」は最大時間となる。なお、7R確変大当り遊技における各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)は、「2.0(秒)」に設定されており、最終開放インターバル時間(最終ラウンド終了時からエンディング開始時までの時間)は、「1.996(秒)」に設定されている。
図柄Cに分類される大当り図柄が特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「2回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態が付与される2ラウンド大当り遊技である。以下、図柄Cに分類される大当り図柄が特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技を「第1の2R確変大当り遊技」(第1大当り遊技)と示す。第1の2R確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(規定個数)が「9球」に設定されている。また、第1の2R確変大当り遊技における2回のラウンド遊技では、各ラウンド遊技において大入賞口装置23(の大入賞口扉24)をそれぞれ「1回」開放させるように設定されている。
また、第1の2R確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に応じて、大当り遊技終了後に確変状態及び入球率向上状態が付与される場合と、大当り遊技終了後に確変状態のみが付与される場合とがある。具体的には、大当り抽選の当選時において、入球率向上状態が付与されていなければ、大当り遊技終了後に確変状態は付与されるが入球率向上状態は付与されない結果、確変状態のみが付与される(入球率向上状態が0回付与される)。すなわち、本実施形態において、第1の2R確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時において、入球率向上状態が付与されていなければ、確変状態のみが次に大当り遊技が付与されるまでを上限とする確変状態の最大付与期間の間付与されるようになっている。その一方で、第1の2R確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時において、入球率向上状態が付与されていれば、確変状態が次に大当り遊技が付与されるまでを上限とする確変状態の最大付与期間の間付与される一方で、入球率向上状態が50回を上限とする時短状態の最大付与期間の間付与されるようになっている。なお、第1の2R確変大当り遊技終了後、入球率向上状態が付与された場合には、図柄変動ゲームが50回行われる又は次の大当り遊技が付与されるいずれかが到来するまでの間、入球率向上状態が付与されるようになっている。
また、第1の2R確変大当り遊技では、オープニング時間として「0.004(秒)」が、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「0.3(秒)」がそれぞれ設定されている。また、図柄Cが表示される場合であって大当り抽選の当選時に入球率向上状態が付与されていない場合(すなわち、第1の2R確変大当り遊技終了後に入球率向上状態が付与されない場合)、エンディング時間として「1.4(秒)」が設定されている。その一方、図柄Cが表示される場合であって大当り抽選の当選時に入球率向上状態が付与されている場合(すなわち、第1の2R確変大当り遊技終了後に入球率向上状態が付与される場合)、エンディング時間として「7.0(秒)」が設定されている。なお、第1の2R確変大当り遊技における各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)は、「2.0(秒)」に設定されており、最終開放インターバル時間(最終ラウンド終了時からエンディング開始時までの時間)は、「1.996(秒)」に設定されている。
また、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間は、各ラウンド遊技が入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、それぞれ最大時間となる。しかしながら、第1の2R確変大当り遊技のラウンド遊技時間(0.3(秒))は、1回のラウンド遊技において、大入賞口装置23に入球する遊技球の入球個数が、入球上限個数を満たさないような時間に設定されている。因みに、パチンコ遊技機10では、1分間あたりの遊技球の発射個数がおおよそ「100球」に設定されているので、遊技球を1球発射させるために要する時間は「0.6(秒)」となる。すなわち、第1の2R確変大当り遊技の各ラウンド遊技において、ラウンド遊技時間(0.3(秒))内に、入球上限個数となる「9球」の遊技球を発射して、入球させるのは実質的に無理である。
図柄Dに分類される大当り図柄が特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「2回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態が付与される2ラウンド大当り遊技である。以下、図柄Dに分類される大当り図柄が特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技を「第2の2R確変大当り遊技」(第1大当り遊技)と示す。第2の2R確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(規定個数)が「9球」に設定されている。また、第2の2R確変大当り遊技における2回のラウンド遊技では、各ラウンド遊技において大入賞口装置23(の大入賞口扉24)をそれぞれ「1回」開放させるように設定されている。
第2の2R確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に係わらず、大当り遊技終了後に確変状態及び入球率向上状態が付与される。すなわち、本実施形態において、第2の2R確変大当り遊技では、確変状態と入球率向上状態が次に大当り遊技が付与されるまでを上限とする確変状態の最大付与期間の間付与されるようになっている。
また、第2の2R確変大当り遊技では、オープニング時間として「0.004(秒)」が、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「0.3(秒)」が、エンディング時間として「7.0(秒)」がそれぞれ設定されている。なお、第2の2R確変大当り遊技における各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)は、「2.0(秒)」に設定されており、最終開放インターバル時間(最終ラウンド終了時からエンディング開始時までの時間)は、「1.996(秒)」に設定されている。
また、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間は、各ラウンド遊技が入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、それぞれ最大時間となる。しかしながら、第2の2R確変大当り遊技のラウンド遊技時間(0.3(秒))は、1回のラウンド遊技において、大入賞口装置23に入球する遊技球の入球個数が、入球上限個数を満たさないような時間に設定されている。因みに、パチンコ遊技機10では、1分間あたりの遊技球の発射個数がおおよそ「100球」に設定されているので、遊技球を1球発射させるために要する時間は「0.6(秒)」となる。すなわち、第2の2R確変大当り遊技の各ラウンド遊技において、ラウンド遊技時間(0.3(秒))内に、入球上限個数となる「9球」の遊技球を発射して、入球させるのは実質的に無理である。
図柄Eに分類される大当り図柄が特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「2回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態が付与される2ラウンド大当り遊技である。以下、図柄Eに分類される大当り図柄が特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技を「第3の2R確変大当り遊技」(第1大当り遊技)と示す。第3の2R確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(規定個数)が「9球」に設定されている。また、第3の2R確変大当り遊技における2回のラウンド遊技では、各ラウンド遊技において大入賞口装置23(の大入賞口扉24)をそれぞれ「1回」開放させるように設定されている。
また、第3の2R確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に応じて、大当り遊技終了後に確変状態及び入球率向上状態が付与される場合と、大当り遊技終了後に確変状態のみが付与される場合とがある。具体的には、大当り抽選の当選時において、入球率向上状態が付与されていなければ、大当り遊技終了後に確変状態は付与されるが入球率向上状態は付与されない結果、確変状態のみが付与される(入球率向上状態が0回付与される)。すなわち、本実施形態において、第3の2R確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時において、入球率向上状態が付与されていなければ、確変状態のみが次に大当り遊技が付与されるまでを上限とする確変状態の最大付与期間の間付与されるようになっている。その一方で、大当り抽選の当選時において、入球率向上状態が付与されていれば、大当り遊技終了後に確変状態及び入球率向上状態が付与される。すなわち、本実施形態において、第3の2R確変大当り遊技では、確変状態と入球率向上状態が次に大当り遊技が付与されるまでを上限とする確変状態の最大付与期間の間付与されるようになっている。
また、第3の2R確変大当り遊技では、オープニング時間として「0.004(秒)」が、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「0.3(秒)」がそれぞれ設定されている。また、図柄Eが表示される場合であって大当り抽選の当選時に入球率向上状態が付与されていない場合(すなわち、第3の2R確変大当り遊技終了後に入球率向上状態が付与されない場合)、エンディング時間として「1.4(秒)」が設定されている。その一方、図柄Eが表示される場合であって大当り抽選の当選時に入球率向上状態が付与されている場合(すなわち、第3の2R確変大当り遊技終了後に入球率向上状態が付与される場合)、エンディング時間として「7.0(秒)」が設定されている。なお、第3の2R確変大当り遊技における各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)は、「2.0(秒)」に設定されており、最終開放インターバル時間(最終ラウンド終了時からエンディング開始時までの時間)は、「1.996(秒)」に設定されている。
また、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間は、各ラウンド遊技が入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、それぞれ最大時間となる。しかしながら、第3の2R確変大当り遊技のラウンド遊技時間(0.3(秒))は、1回のラウンド遊技において、大入賞口装置23に入球する遊技球の入球個数が、入球上限個数を満たさないような時間に設定されている。因みに、パチンコ遊技機10では、1分間あたりの遊技球の発射個数がおおよそ「100球」に設定されているので、遊技球を1球発射させるために要する時間は「0.6(秒)」となる。すなわち、第3の2R確変大当り遊技の各ラウンド遊技において、ラウンド遊技時間(0.3(秒))内に、入球上限個数となる「9球」の遊技球を発射して、入球させるのは実質的に無理である。
図柄Fに分類される大当り図柄が特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「2回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に非確変状態(通常状態)となる2ラウンド大当り遊技である。以下、図柄Fに分類される大当り図柄が特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技を「2R非確変大当り遊技」(第1大当り遊技)と示す。2R非確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(規定個数)が「9球」に設定されている。また、2R非確変大当り遊技における2回のラウンド遊技では、各ラウンド遊技において大入賞口装置23(の大入賞口扉24)をそれぞれ「1回」開放させるように設定されている。
また、図柄Fに分類される大当り図柄が表示されたときに付与される2R非確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に応じて、時短状態(すなわち、入球率向上状態)が付与されるか否かが異なるようになっている。具体的には、大当り抽選の当選時において、入球率向上状態が付与されていなければ、大当り遊技終了後に時短状態(入球率向上状態)が付与されないようになっている。すなわち、本実施形態において、2R非確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時において、入球率向上状態が付与されていなければ、確変状態と入球率向上状態が共に付与されないようになっている。その一方で、大当り抽選の当選時において、入球率向上状態が付与されていれば、大当り遊技終了後に時短状態(入球率向上状態)が付与されるようになっている。すなわち、本実施形態において、2R非確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時において、入球率向上状態が付与されていれば、時短状態(入球率向上状態)が50回を上限とする時短状態(入球率向上状態)の最大付与期間の間付与されるようになっている。なお、2R非確変大当り遊技終了後、入球率向上状態が付与された場合には、図柄変動ゲームが50回行われる又は次の大当り遊技が付与されるいずれかが到来するまでの間、入球率向上状態が付与されるようになっている。
また、2R非確変大当り遊技では、オープニング時間として「0.004(秒)」が、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「0.3(秒)」が、それぞれ設定されている。また、大当り抽選の当選時に入球率向上状態が付与されていない場合(すなわち、2R非確変大当り遊技終了後に入球率向上状態が付与されない場合)、エンディング時間として「1.4(秒)」が設定されている。その一方、大当り抽選の当選時に入球率向上状態が付与されている場合(すなわち、2R非確変大当り遊技終了後に入球率向上状態が付与される場合)、エンディング時間として「7.0(秒)」が設定されている。なお、2R非確変大当り遊技における各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)は、「2.0(秒)」に設定されており、最終開放インターバル時間(最終ラウンド終了時からエンディング開始時までの時間)は、「1.996(秒)」に設定されている。
つまり、2R非確変大当り遊技におけるオープニング時間及びラウンド遊技時間は、第1の2R確変大当り遊技のオープニング時間及びラウンド遊技時間と、それぞれ同一時間に設定されている。また、大当り遊技終了後に入球率向上状態が付与されない2R非確変大当り遊技におけるエンディング時間は、大当り遊技終了後に入球率向上状態が付与されない第1の2R確変大当り遊技におけるエンディング時間と、同一時間(1.4秒)に設定されている。また、大当り遊技終了後に入球率向上状態が付与される第1の2R非確変大当り遊技におけるエンディング時間は、大当り遊技終了後に入球率向上状態が付与される第1の2R確変大当り遊技におけるエンディング時間と、同一時間(7.0秒)に設定されている。また、第1の2R確変大当り遊技における大入賞口扉24の開放態様は、2R非確変大当り遊技における大入賞口扉24の開放態様と同一となっている。
このため、大入賞口扉24の開放態様や、オープニング時間、ラウンド遊技時間及びエンディング時間から第1の2R確変大当り遊技と、2R非確変大当り遊技のうちいずれが付与されたかを判別することはできないようになっている。同様に、大当り当選時の遊技状態や、大当り遊技終了後に入球率向上状態が付与されるか否かにより、入球率向上状態が付与されていない場合に第1の2R確変大当り遊技と、第3の2R確変大当り遊技と、2R非確変大当り遊技のうちいずれが付与されたかを判別することはできないようになっている。すなわち、大当り遊技終了後に入球率向上状態が付与されない場合、第1の2R確変大当り遊技、第3の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技終了後に、確変状態が付与されているか否かを判別できないようになっている。また、大当り遊技終了後に入球率向上状態が付与される場合、第1の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技終了後に確変状態が付与されているか否かを判別できないようになっている。
図柄Gに分類される小当り図柄が特図表示器H1に表示されたときに付与される小当り遊技は、規定ラウンド数が「1回」に設定されているとともに、1回のラウンド遊技の入球上限個数(カウント数)が「9球」に設定されている。また、小当り遊技の1回のラウンド遊技では、大入賞口装置23(の大入賞口扉24)を「2回」開放させるように設定されている。また、小当り遊技では、当該小当り遊技終了後の遊技状態を、小当り抽選の当選時における遊技状態で継続させるようになっている。すなわち、小当り遊技では、小当り抽選の当選時に確変状態が付与されていれば小当り遊技終了後にも確変状態を継続して付与させるとともに、小当り抽選の当選時に入球率向上状態が付与されていれば小当り遊技終了後にも入球率向上状態を継続して付与させる。また、小当り遊技では、小当り抽選の当選時に入球率向上状態が付与されていれば小当り遊技終了後に入球率向上状態を継続して付与させる。また、小当り遊技では、小当り抽選の当選時の遊技状態が通常状態であれば小当り遊技終了後も通常状態を継続させる。
また、小当り遊技では、オープニング時間として「0(秒)」が、当選時に入球率向上状態が付与されていないときのエンディング時間として「3.388(秒)」が、当選時に入球率向上状態が付与されているときのエンディング時間として「8.988(秒)」が、それぞれ設定されている。そして、小当り遊技におけるラウンド遊技の大入賞口装置23(大入賞口扉24)の開放態様として、開放1回目と開放2回目の開放時間が「0.3(秒)」に設定されているとともに、開放1回目と開放2回目の間にはインターバル時間として「2.0(秒)」が設定されている。また、2回目に大入賞口扉24が閉鎖してからエンディング開始時までの時間は、「0.012(秒)」に設定されている。
以上のように、入球率向上状態が付与されない小当り遊技において、小当り遊技が開始してから終了するまでの時間は、「0.3(秒)+2.0(秒)+0.3(秒)+0.012(秒)+3.388(秒)」からなる「6.0(秒)」に設定されていることになる。そして、入球率向上状態が付与されない第1の2R確変大当り遊技(又は第3の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技)が開始してから終了するまでの時間は、「0.004(秒)+0.3(秒)+2.0(秒)+0.3(秒)+1.996(秒)+1.4(秒)」からなる「6.0(秒)」に設定されており、大入賞口扉24の開放時間及びインターバル時間等も同じとなっている。このため、入球率向上状態が付与されない場合、見た目から小当り遊技と、第1の2R確変大当り遊技と、第3の2R確変大当り遊技と、2R非確変大当り遊技のいずれが付与されたかを判別できないようになっている。
また、入球率向上状態が付与される(継続される)小当り遊技において、小当り遊技が開始してから終了するまでの時間は、「0.3(秒)+2.0(秒)+0.3(秒)+0.012(秒)+8.988(秒)」からなる「11.6(秒)」に設定されていることになる。そして、入球率向上状態が付与される第1の2R確変大当り遊技(又は第3の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技)が開始してから終了するまでの時間は、「0.004(秒)+0.3(秒)+2.0(秒)+0.3(秒)+1.996(秒)+7.0(秒)」からなる「11.6(秒)」に設定されており、大入賞口扉24の開放時間及びインターバル時間等も同じとなっている。このため、入球率向上状態が付与される場合、見た目から小当り遊技と、第1の2R確変大当り遊技と、第3の2R確変大当り遊技と、2R非確変大当り遊技のいずれが付与されたかを判別できないようになっている。
また、入球率向上状態が付与されない(継続されない)小当り遊技において、小当り遊技が開始してから終了するまでの時間は、「0.3(秒)+2.0(秒)+0.3(秒)+0.012(秒)+3.388(秒)」からなる「6.0(秒)」に設定されていることになる。そして、入球率向上状態が付与されない第1の2R確変大当り遊技(又は第3の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技)が開始してから終了するまでの時間は、「0.004(秒)+0.3(秒)+2.0(秒)+0.3(秒)+1.996(秒)+1.4(秒)」からなる「6.0(秒)」に設定されており、大入賞口扉24の開放時間及びインターバル時間等も同じとなっている。このため、入球率向上状態が付与されない場合、見た目から小当り遊技と、第1の2R確変大当り遊技と、2R非確変大当り遊技のいずれが付与されたかを判別できないようになっている。
なお、小当り遊技におけるラウンド遊技のラウンド遊技時間は、ラウンド遊技が入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、それぞれ最大時間となる。しかしながら、小当り遊技のラウンド遊技時間(2.6(秒))は、1回のラウンド遊技において、大入賞口装置23に入球する遊技球の入球個数が、入球上限個数を満たさないような時間に設定されている。すなわち、小当り遊技のラウンド遊技において、ラウンド遊技時間(2.6(秒))内に、入球上限個数となる「9球」の遊技球を発射して、入球させるのは実質的に無理である。
次に、パチンコ機10の制御構成について図3に基づき説明する。
パチンコ機10の機裏側には、パチンコ機10全体を制御する主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、統括制御基板31と、表示制御基板32と、ランプ制御基板33と、音声制御基板34とが装着されている。統括制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、表示制御基板32、ランプ制御基板33及び音声制御基板34を統括的に制御する。表示制御基板32は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、可変表示器H2の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。また、ランプ制御基板33は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、装飾ランプ16の発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)を制御する。また、音声制御基板34は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、スピーカ17の音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。
以下、主制御基板30、統括制御基板31及び表示制御基板32について、その具体的な構成を説明する。
前記主制御基板30には、メインCPU30aが備えられている。該メインCPU30aには、ROM30b及びRAM30cが接続されている。メインCPU30aには、第1始動口センサSW1と、第2始動口センサSW2と、カウントスイッチSW3等が接続されている。また、メインCPU30aには、特図表示器H1と、保留記憶数表示部L、普通図柄保留記憶数表示部Mが接続されている。また、メインCPU30aには、大入賞口ソレノイドSOL1と、普通電動役物ソレノイドSOL2が接続されている。また、メインCPU30aは、普通図柄表示器H10と、ゲートセンサSW4が接続されている。また、メインCPU30aは、当り判定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値をRAM30cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。また、メインCPU30aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。また、メインCPU30aには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
ROM30bには、パチンコ機10全体を制御するためのメイン制御プログラムが記憶されている。また、ROM30bには、メイン制御プログラムに加え、複数種類の変動パターン(演出パターン)が記憶されている。変動パターンは、可変表示器H2及び特図表示器H1において図柄の変動開始による図柄変動ゲームが開始してから、可変表示器H2及び特図表示器H1において図柄が確定停止表示されて図柄変動ゲームが終了するまでの間の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものである。すなわち、変動パターンは、特図が変動開始してから特図が確定停止表示されるまでの間の図柄変動ゲームの演出内容及び演出時間(変動時間)を特定することができる。そして、変動パターンは、当り演出用(大当り演出用(大当り変動用)又は小当り演出用(小当り変動用))、はずれリーチ演出用(はずれリーチ変動用)及びはずれ演出用(通常変動用、短縮変動用又は超短縮変動用)からなる変動内容毎に分類されている。
変動パターンは、図5に示すように、大当り抽選又は小当り抽選に当選した際に選択される当り演出用の演出時間を「60000ms」とする変動パターンP1と、演出時間を「30000ms」とする変動パターンP2,P3がある。また、変動パターンは、大当り抽選及び小当り抽選の何れにも当選しなかったはずれの場合に選択される演出時間を「60000ms」とするはずれリーチ演出用の変動パターンP4と、演出時間を「30000ms」とするはずれリーチ演出用の変動パターンP5がある。また、変動パターンは、大当り抽選及び小当り抽選の何れにも当選しなかった場合に選択される演出時間を「12336ms」とするはずれ演出用の変動パターンP6と、演出時間を「7000ms」とする変動パターンP7と、演出時間を「3000ms」とする変動パターンP8がある。なお、図5は、本実施形態のパチンコ機10において、ROM30bに記憶されている変動パターンの一部を示している。
本実施形態において当り演出用の変動パターンには、15R確変大当り遊技、7R確変大当り遊技が決定された際に選択される変動パターンP1,P2がある。また、当り演出用の変動パターンには、第1〜第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技、小当り遊技が決定された際に選択される変動パターンP3がある。本実施形態のパチンコ機10では、第1〜第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技が決定された際と小当り遊技が決定される際とで同一の変動パターンP3が選択されるようになっており、図柄変動ゲームの演出内容が同一内容(同一変動時間(「30000ms」)となるようになっている。
なお、変動パターンP1,P2に基づき行われる当り演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経て、最終的に大当りの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される大当り演出である。また、変動パターンP3に基づき行われる当り演出は、図柄変動ゲームがリーチ演出を経て、最終的に確変示唆の図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される大当り演出又は小当り演出である。また、変動パターンP4,P5に基づき行われるはずれリーチ演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経て、最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。また、変動パターンP6〜P8に基づき行われるはずれ演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経ることなく最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。リーチ演出は、可変表示器H2の飾り図柄による図柄変動ゲームにおいて、リーチの図柄組み合わせが形成されてから、最終的に図柄組み合わせ(大当りの図柄組み合わせ、確変示唆の図柄組み合わせ又ははずれの図柄組み合わせ)が導出される迄の間に行われる演出である。なお、はずれ演出用の変動パターンP6〜P8には、変動内容が「通常変動(変動パターンP6)」、「短縮変動(変動パターンP7)」及び「超短縮変動(変動パターンP8)」となっている。変動パターンP6に基づく「通常変動」は、図柄変動ゲームの開始後、各列の図柄を予め定めた変動停止順序(例えば、左列→右列→中列)にしたがって変動を停止させて各列に図柄を導出させるはずれ演出である。変動パターンP7に基づく「短縮変動(7000ms)」は、「通常変動(12336ms)」よりも変動時間が短く設定され、各列の変動をほぼ同一のタイミングで停止させて各列に図柄を導出させるはずれ演出である。変動パターンP8に基づく「超短縮変動(3000ms)」は、「短縮変動(7000ms)」よりも変動時間が短く設定され、各列の変動をほぼ同一のタイミングで停止させて各列に図柄を導出させるはずれ演出である。
以下、各変動パターンP1〜P8について説明する。
当り演出用の変動パターンP1,P2に基づき図柄変動ゲームが行われた場合、特図表示器H1及び可変表示器H2において、夫々に大当りを認識できる大当り図柄及び大当りの図柄組み合わせが最終的に表示されるようになっている。また、当り演出用の変動パターンP3に基づき図柄変動ゲームが行われた場合、特図表示器H1において、大当り図柄又は小当り図柄が表示され、可変表示器H2において、確変示唆の図柄組み合わせが最終的に表示されるようになっている。例えば、第2の2R確変大当り遊技が決定され、変動パターンP3に基づき図柄変動ゲームが行われた場合、可変表示器H2に、飾図による確変示唆の図柄組み合わせが表示されると同時に、特図表示器H1において特図による大当り図柄が表示されるようになっている。また、例えば、小当り遊技が決定され、変動パターンP3に基づき図柄変動ゲームが行われた場合、可変表示器H2に、飾図による確変示唆の図柄組み合わせが表示されると同時に、特図表示器H1において特図による小当り図柄が表示されるようになっている。
また、はずれリーチ演出用の変動パターンP4,P5に基づき図柄変動ゲームが行われると、特図表示器H1及び可変表示器H2において、夫々にはずれ図柄及びはずれ(はずれリーチ)の図柄組み合わせが最終的に表示されるようになっている。例えば、はずれリーチ演出用の変動パターンP4に基づき図柄変動ゲームが行われた場合、可変表示器H2でリーチ演出が行われた後、飾図によるはずれの図柄組み合わせが表示されると同時に、特図表示器H1において特図によるはずれ図柄が表示されるようになっている。
また、はずれ演出用の変動パターンP6〜P8に基づき図柄変動ゲームが行われると、特図表示器H1及び可変表示器H2において、変動表示後、夫々にはずれ図柄及びはずれの図柄組み合わせが最終的に表示されるようになっている。例えば、はずれ演出用の変動パターンP6に基づき図柄変動ゲームが行われると、図柄変動ゲーム開始後、通常変動が行われ、可変表示器H2において飾図によるはずれの図柄組み合わせが表示されると共に、特図表示器H1において特図によるはずれ図柄が表示されるようになっている。
なお、図柄変動ゲームにて、リーチ演出が行われる場合、変動パターンにより特定される演出時間が長いほど大当り信頼度が高くなるように設定されている。すなわち、メインCPU30aは、15R確変大当り遊技、7R確変大当り遊技の付与が決定された場合、演出時間が短い変動パターンよりも長い変動パターンを決定しやすくなっている。一方、メインCPU30aは、大当り判定の判定結果が否定であって、リーチ判定の判定結果が肯定の場合、演出時間が長い変動パターンよりも短い変動パターンを決定しやすくなっている。したがって、メインCPU30aは、15R確変大当り遊技又は7R確変大当り遊技の付与を決定する場合において当り演出用の変動パターンP1,P2を比較すると、変動時間が長い変動パターンP1を決定しやすくなっている。一方、メインCPU30aは、はずれリーチ演出を決定する場合においてはずれリーチ演出用の変動パターンP4,P5を比較すると、変動時間が長い変動パターンP4を決定しにくくなっている。
そして、本実施形態のパチンコ機10では、変動パターンP1には、第1種リーチ変動を行う大当り演出のパターンが対応付けされ、変動パターンP2には、第2種リーチ変動行う大当り演出のパターンが対応付けされている。その一方で、変動パターンP3は、第2種リーチ変動を行う大当り演出又は小当り演出のパターンを特定するものである。また、はずれリーチ演出用の変動パターンP4には、第1種リーチ変動を行うはずれリーチ演出のパターンが対応付けされ、はずれリーチ演出用の変動パターンP5には、第2種リーチ変動を行うはずれリーチ演出のパターンを特定するものである。なお、本実施形態では、変動パターンP1とはずれリーチ演出用の変動パターンP4では、互いに同一種類の第1種リーチ変動が特定されるようになっており、最終的に導出される図柄組み合わせが異なるパターンとなっている。本実施形態では、第1種リーチ変動と第2種リーチ変動はリーチ演出の種類を示し、変動時間が長い変動パターンP1,P4に第1種リーチ変動を対応付けし、変動時間が変動パターンP1,P4よりも短い変動パターンP2,P5に第2種リーチ変動を対応付けしている。このため、本実施形態のパチンコ機10では、図柄変動ゲームで第1種リーチ変動に基づく演出が出現する場合、第2種リーチ変動に基づく演出が出現する場合よりも大当りの期待度が高くなるように設定されている。
また、本実施形態のパチンコ機10では、変動パターンP3の演出内容を、第2種リーチ変動の演出を特定するパターンとするとともに、15R確変大当り遊技や7R確変大当り遊技の付与が決定されている変動パターンP2やはずれリーチ演出用の変動パターンP5でも特定され得るように構成している。このため、本実施形態のパチンコ機10では、図柄変動ゲームの演出内容を視認しても、第2種リーチ変動に基づく図柄変動ゲームの実行時、各種大当り遊技と小当り遊技のいずれが付与されるか認識できない(区別できない)とともに、図柄変動ゲームで飾り図柄による図柄組み合わせが導出されるまで、はずれリーチ演出であるか否かも認識できない(区別が付かない)ようになっている。また、本実施形態では、変動パターンP3に基づく図柄変動ゲームにおいて可変表示器H2の表示内容を視認しても、飾り図柄による図柄組み合わせの導出時、第1〜第3の2R確変大当り遊技と2R非確変大当り遊技と小当り遊技のいずれが付与されるか認識できない(区別が付かない)ようになっている。したがって、変動パターンP3に基づく図柄変動ゲームの演出内容から、第1〜第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技、又は小当り遊技のいずれが付与されるかを判別することができないとともに、入球率向上状態の付与態様によっては確変状態が付与されたか否かも認識できないようになっている。
また、ROM30bには、大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、大当りか否かの内部抽選で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る数値(0〜1222までの全1223通りの整数)の中から定められている。なお、大当り判定値は、確変状態が付与されているか否かでその数が異なっており、確変状態時の大当り判定値の数(本実施形態では40個)は、通常状態時の大当り判定値の数(本実施形態では4個)よりも多く設定されている。また、RAM30cには、大当り判定時に使用する当り判定用乱数が記憶されている。
また、ROM30bには、小当り判定値が記憶されている。小当り判定値は、小当りか否かの内部抽選で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る数値(0〜1222までの全1223通りの整数)の中から定められている。なお、図柄変動ゲームが行われるときの小当り判定値の数は、本実施形態では5個)に設定されている。また、当り判定用乱数は、大当り判定において使用した乱数をそのまま使用するようになっている。また、小当り判定値は、確変状態が付与されているか否か、及び入球率向上状態が付与されているか否かによってその値が異なることはない(同じ値が定められている)。
また、RAM30cには、大当り決定時に大当り図柄となる特図の種類を決定する際に用いる特図振分用乱数が記憶されている。各特図には、この特図振分用乱数が所定個数(本実施形態では1個)ずつ振り分けられており、メインCPU30aは、大当りの決定時(大当り判定が肯定となった場合)、取得した特図振分用乱数に基づき大当り図柄を決定する。この特図振分用乱数は、予め定められた数値範囲内(本実施形態では、「0」〜「99」の全100通りの整数)の数値を取り得るように、メインCPU30aが所定の周期毎(2ms毎)に数値を1加算して更新するようになっている。そして、メインCPU30aは、更新後の値を特図振分用乱数の値としてRAM30cに記憶し、既に記憶されている特図振分用乱数の値を書き換えることで特図振分用乱数の値を順次更新するようになっている。本実施形態において、特図振分用乱数は、各始動入賞装置21,22へ遊技球が入賞したことを契機に取得されるようになっている。
また、RAM30cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(各種乱数の値など)が記憶されるようになっている。例えば、RAM30cには、小当り決定時に小当り図柄となる特図の種類を決定する際に用いる小当り図柄振分乱数が記憶されている。また、RAM30cには、普図ゲームが当りとなる時に当り図柄となる普図の種類を決定する際に用いる普図振分乱数が記憶されている。
また、ROM30bには、普通当り判定値が記憶されている。普通当り判定値は、普通当りか否かの内部抽選(普通当り抽選)で用いる判定値であり、普通当り判定用乱数の取り得る数値(0〜106までの全107通りの整数)の中から定められている。なお、普通当り判定値は、入球率向上状態が付与されているか否かでその数が異なっており、入球率向上状態が付与されている時の普通当り判定値の数(本実施形態では106個)は、入球率向上状態が付与されていない(通常状態)時の普通当り判定値の数(本実施形態では5個)よりも多く設定されている。また、RAM30cには、普通当り判定時に使用する普通当り判定用乱数が記憶されている。本実施形態において、普通当り判定用乱数は、作動ゲート25を遊技球が通過したことを契機に取得されるようになっている。
次に、図3に基づき統括制御基板31について説明する。
統括制御基板31には、統括CPU31aが備えられている。該統括CPU31aには、ROM31b及びRAM31cが接続されている。また、統括CPU31aには、演出用ボタン26が接続されている。また、統括CPU31aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値をRAM31cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。また、ROM31bには、表示制御基板32、ランプ制御基板33及び音声制御基板34を統括的に制御するための統括制御プログラムが記憶されている。
また、ROM31bには、統括制御プログラムに加え、図12、図13、図15(a),(b)、図16、図17(a)〜(c)、図19(a)〜(c)、図20、図21、図23、図24などに示す各種テーブルが記憶されている。なお、各テーブルについての詳細は、後述する。
また、統括CPU31aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。また、統括CPU31aには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
次に、図3に基づき表示制御基板32について説明する。
表示制御基板32には、サブCPU32aが備えられている。該サブCPU32aには、ROM32b及びRAM32cが接続されている。また、表示制御基板32(サブCPU32a)には、可変表示器H2が接続されている。ROM32bには、可変表示器H2の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。また、ROM32bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。また、サブCPU32aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。また、RAM32cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
次に、メインCPU30aが、メイン制御プログラムに基づき実行する入賞処理や変動パターン決定処理などの各種処理について説明する。本実施形態では、メイン制御プログラムに基づき以下の各種処理を実行する主制御基板30のメインCPU30aが、大当り判定手段、小当り判定手段、状態移行制御手段、及びリーチ判定手段として機能する。
まず、入賞処理について図6に基づき説明する。
メインCPU30aは、所定時間間隔で各始動入賞装置21,22に遊技球が入球したか否かを判定する(ステップS11)。すなわち、ステップS11においてメインCPU30aは、各始動口センサSW1,SW2が遊技球を検知した時に出力する検知信号を入力したか否かを判定する。この判定結果が否定の場合(入賞検知なしの場合)、メインCPU30aは、入賞処理を終了する。一方、判定結果が肯定の場合(入賞検知ありの場合)、メインCPU30aは、RAM30cに記憶されている保留記憶数が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する(ステップS12)。この判定結果が否定の場合(保留記憶数=4の場合)、メインCPU30aは、入賞処理を終了する。
一方、この判定結果が肯定の場合(保留記憶数<4の場合)、メインCPU30aは、RAM30cに記憶されている保留記憶数に「1」加算(+1)し、保留記憶数を書き換える(ステップS13)。続いて、メインCPU30aは、当り判定用乱数及び特図振分用乱数の値をRAM30cから読み出して取得し、当該読み出した当り判定用乱数及び特図振分用乱数の値を保留記憶数に対応付けられたRAM30cの所定の記憶領域に設定する(ステップS14)。なお、当り判定用乱数及び特図振分用乱数は、メインCPU30aによって所定の周期毎に順次更新される乱数であり、メインCPU30aは、更新後の値をRAM30cの設定領域に設定して更新前の値を書き換えている。そして、メインCPU30aは、入賞処理を終了する。
次に、変動パターン決定処理について図7に基づき説明する。
メインCPU30aは、図柄(特図及び飾図)が変動表示中であるか否か、小当り遊技中であるか否か、及び大当り遊技(特別遊技)中であるか否か判定する(ステップS21)。ステップS21の判定結果が肯定の場合(図柄変動ゲーム中、小当り遊技中又は大当り遊技中である場合)、メインCPU30aは、変動パターン決定処理を終了する。一方、ステップS21の判定結果が否定の場合(図柄変動ゲーム中でなく、小当り遊技中でなく、大当り遊技中でない場合)、メインCPU30aは、所定時間間隔で保留記憶数が「0」よりも大きいか否か判定する(ステップS22)。ステップS22の判定結果が否定の場合(保留記憶数=0の場合)、保留中の図柄変動ゲームが存在しないので、メインCPU30aは、変動パターン決定処理を終了する。
一方、ステップS22の判定結果が肯定の場合(保留記憶数>0の場合)、メインCPU30aは、保留記憶数に対応付けられてRAM30cに記憶されている当り判定用乱数の値及び特図振分用乱数の値を読み出す。そして、メインCPU30aは、読み出した当り判定用乱数の値がROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定(大当り抽選)を行う(ステップS23)。なお、本実施形態において、大当り判定値は、確変状態が付与されているか否かで変更されるようになっている。そして、通常状態の時(低確率の時)、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、4/1223としており、確変状態の時(高確率の時)、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、40/1223としている。また、メインCPU30aは、保留記憶数を「1」減算(−1)した後に、当該保留記憶数に対応付けて記憶されている当り判定用乱数及び特図振分用乱数の値を取得するようになっている。
大当り判定の判定結果が肯定の場合(大当りの場合)、メインCPU30aは、RAM30cから読み出した特図振分用乱数の値に基づき、特図による大当り図柄の中から特図表示器H1にて確定停止表示される最終停止図柄を決定する(ステップS24)。
なお、特図表示器H1に表示される特図の大当り図柄は、図柄A〜Fのいずれかに分類されている。具体的には、図8に示すように、特図振分用乱数「0」〜「31」に対応する特図の大当り図柄は、特図Aに分類され、特図振分用乱数「32」〜「63」に対応する特図の大当り図柄は、特図Bに分類され、特図振分用乱数「64」〜「72」に対応する特図の大当り図柄は、特図Cに分類される。また、特図振分用乱数「73」〜「74」に対応する特図の大当り図柄は、特図Dに分類され、特図振分用乱数「75」〜「81」に対応する特図の大当り図柄は、特図Eに分類され、特図振分用乱数「82」〜「99」に対応する特図の大当り図柄は、特図Fに分類される。
これにより、メインCPU30aは、ステップS24において、大当り図柄として図柄Aに分類される図柄を32/100の確率で決定する。同様に、メインCPU30aは、ステップS24において、図柄Bに分類される図柄を32/100の確率で決定し、図柄Cに分類される図柄を9/100の確率で決定し、図柄Dに分類される図柄を2/100の確率で決定する。同様に、メインCPU30aは、ステップS24において、図柄Eに分類される図柄を7/100の確率で決定し、図柄Fに分類される図柄を18/100の確率で決定する。
その後、メインCPU30aは、決定した大当り図柄の種類に応じて当り演出用の変動パターン振り分けテーブルを選択する(ステップS25)。ステップS25において、メインCPU30aは、大当り図柄が図柄A,Bに分類される場合に変動パターンP1,P2を含む変動パターン振分けテーブルを選択する一方で、大当り図柄が図柄C〜Fに分類される場合に変動パターンP3を含む変動パターン振分けテーブルを選択する。
ステップS25の処理後、メインCPU30aは、RAM30cから変動パターン振分用乱数を取得する。そして、メインCPU30aは、ステップS25で選択した変動パターン振り分けテーブルを参照して、決定した最終停止図柄及び取得した変動パターン振分用乱数に基づき当り演出用の変動パターンを決定する(ステップS26)。
すなわち、メインCPU30aは、大当り図柄が図柄A,Bに分類される場合に変動パターンP1,P2を含む変動パターンの中からいずれかの変動パターンを決定する。また、メインCPU30aは、大当り図柄が図柄C〜Fに分類される場合に変動パターンP3を含む変動パターンの中からいずれかの変動パターンを決定する。
その後、変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、図柄変動ゲームに関する各種処理を実行する(ステップS27)。具体的に言えば、メインCPU30aは、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンド(演出パターン指定コマンド)を最初に出力する。同時に、メインCPU30aは、特図を変動開始させるように特図表示器H1の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、最終停止図柄を指定するための特別図柄指定コマンドを出力する。その後に、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように特図表示器H1の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。その後、メインCPU30aは、変動パターン決定処理を終了する。
一方、ステップS23の大当り判定の判定結果が否定の場合(大当りでない場合)、メインCPU30aは、取得した当り判定用乱数の値がROM30bに記憶されている小当り判定値と一致するか否かを判定して小当り判定(小当り抽選)を行う(ステップS28)。なお、本実施形態において、小当り判定値は、遊技状態にかかわらず一定であり、小当り抽選の当選確率は、5/1223としている。
ステップS28の判定結果が肯定の場合(小当りの場合)、メインCPU30aは、特図による5種類の小当り図柄(図柄G)の中から特図表示器H1にて確定停止表示される最終停止図柄を決定する(ステップS29)。その後、メインCPU30aは、変動パターンP3を含む当り演出用の変動パターン振り分けテーブルを選択する。そして、メインCPU30aは、RAM30cから変動パターン振分用乱数を取得し、選択した変動パターン振り分けテーブルを参照して、取得した変動パターン振分用乱数に基づき当り演出用の変動パターンを決定する(ステップS30)。すなわち、メインCPU30aは、小当り図柄を決定する場合に変動パターンP3を含む変動パターンの中からいずれかの変動パターンを決定する。
変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、ステップS27の処理に移行し、前述同様、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、図柄変動ゲームに関する各種処理を実行し、変動パターン決定処理を終了する。なお、その後に、変動パターン決定処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように特図表示器H1の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS28の小当り判定の判定結果が否定の場合(小当りでない場合)、メインCPU30aは、リーチ演出を行う否かを判定するリーチ判定を行う(ステップS31)。
本実施形態では、リーチ判定の判定結果が肯定となる確率(リーチ確率)は、遊技状態及び保留記憶数によって変化するようになっている。具体的には、図9(a)に示すように、入球率向上状態及び確変状態が付与されていない場合であって、変動パターン開始処理実行前において保留記憶数が2以下である場合には、リーチ確率を34/241としている。また、入球率向上状態及び確変状態が付与されていない場合であって、変動パターン開始処理実行前において保留記憶数が3である場合には、リーチ確率を20/241としている。また、入球率向上状態及び確変状態が付与されていない場合であって、変動パターン開始処理実行前において保留記憶数が4である場合には、リーチ確率を6/241としている。
また、図9(b)に示すように、入球率向上状態が付与されていないときであって確変状態が付与されているとき、変動パターン開始処理実行前において保留記憶数が2以下である場合には、リーチ確率を42/241としている。また、入球率向上状態が付与されていないときであって確変状態が付与されているとき、変動パターン開始処理実行前において保留記憶数が3である場合には、リーチ確率を27/241としている。また、入球率向上状態が付与されていないときであって確変状態が付与されているとき、変動パターン開始処理実行前において保留記憶数が4である場合には、リーチ確率を12/241としている。
従って、入球率向上状態が付与されていないとき、保留記憶数が大きい場合(保留となっている図柄変動ゲームが多い場合)には、図柄変動ゲームがはずれとなるリーチ演出が実行される確率が低くなり、相対的にリーチ演出の大当り信頼度が高くなる。また、入球率向上状態が付与されていないとき、保留記憶数が大きい場合には、リーチ演出が実行されにくくなり、図柄変動ゲームの演出時間が短くなり、保留記憶数の消化が早くなる可能性が高くなる。
また、図9(a)に示すように、入球率向上状態が付与されているときであって確変状態が付与されていないとき、保留記憶数に関係なく、リーチ確率を4/241としている。また、図9(b)に示すように、入球率向上状態及び確変状態が付与されているとき、保留記憶数に関係なく、リーチ確率を1/241としている。従って、入球率向上状態が付与されているとき、確変状態が付与されている方が、はずれとなるリーチ演出が実行される確率が低くなる。すなわち、入球率向上状態及び確変状態が付与されているときには、リーチ演出の大当り信頼度が高くなる。
ステップS31のリーチ判定の判定結果が肯定の場合(リーチ演出を行う場合)、メインCPU30aは、はずれを示す特図を最終停止図柄として決定する(ステップS32)。その後、メインCPU30aは、変動パターンP4,P5を含むはずれリーチ演出用の変動パターン振り分けテーブルを選択する。そして、メインCPU30aは、RAM30cから変動パターン振分用乱数を取得し、選択した変動パターン振り分けテーブルを参照して、取得した変動パターン振分用乱数に基づきはずれリーチ演出用の変動パターンを決定する(ステップS33)。すなわち、メインCPU30aは、リーチ判定の判定結果が肯定ではずれリーチ演出を決定する場合に変動パターンP4,P5を含む変動パターンの中からいずれかの変動パターンを決定する。
その後、メインCPU30aは、ステップS27の処理に移行し、前述同様、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、図柄変動ゲームに関する各種処理を実行し、変動パターン決定処理を終了する。なお、その後に、変動パターン決定処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように特図表示器H1の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS31のリーチ判定の判定結果が否定の場合(リーチ演出を行わない場合)、メインCPU30aは、はずれを示す特図を最終停止図柄として決定する(ステップS34)。その後、メインCPU30aは、遊技状態と保留記憶数の数に応じてはずれ演出用の変動パターン振り分けテーブルを選択する。そして、メインCPU30aは、入球率向上状態が付与されていない場合であって、変動パターン開始処理実行前において保留記憶数が2以下である場合、変動パターンP6を決定するための変動パターン振分けテーブルを選択する。また、メインCPU30aは、入球率向上状態が付与されていない場合であって、変動パターン開始処理実行前において保留記憶数が3である場合、変動パターンP7を決定するための変動パターン振分けテーブルを選択する。また、メインCPU30aは、入球率向上状態が付与されていない場合であって、変動パターン開始処理実行前において保留記憶数が4である場合、変動パターンP8を決定するための変動パターン振分けテーブルを決定する。また、メインCPU30aは、入球率向上状態が付与されている場合、保留記憶数に関係なく変動パターンP7,P8を含む変動パターン振分けテーブルを決定する。そして、メインCPU30aは、RAM30cから変動パターン振分用乱数を取得し、選択した変動パターン振り分けテーブルを参照して、取得した変動パターン振分用乱数に基づきはずれ演出用の変動パターンを決定する(ステップS35)。すなわち、メインCPU30aは、入球率向上状態が付与されていない場合であって、変動パターン開始処理実行前において保留記憶数が2以下である場合、通常変動を特定する変動パターンP6を決定する。同様にステップS35でメインCPU30aは、入球率向上状態が付与されていない場合であっても、変動パターン開始処理実行前において保留記憶数が3である場合、短縮変動を特定する変動パターンP7を決定する。同様に、ステップS35でメインCPU30aは、入球率向上状態が付与されていない場合であって、変動パターン開始処理実行前において保留記憶数が4である場合、超短縮変動を特定する変動パターンP8を決定する。
すなわち、入球率向上状態が付与されていない場合であって、保留記憶数が2以下である場合、最も選択されやすいはずれ演出用の変動パターンのうち、最も演出時間が長い変動パターンP6に基づく図柄変動ゲームを実行させ、遊技球が各始動入賞装置21,22に入賞するまでの時間を稼ぎ、保留記憶数が無くならないようにしている。これにより、図柄変動ゲームを連続して実行させることができ、遊技者を飽きないようにすることができる。その一方、入球率向上状態が付与されていない場合であって、保留記憶数が4(上限値)である場合、各始動入賞装置21,22に遊技球が入賞して、入賞が無駄になることがないようにするため、最も演出時間が短い変動パターンP8に基づく図柄変動ゲームを実行させている。
また、ステップS35でメインCPU30aは、入球率向上状態が付与されている場合、保留記憶数に関係なく短縮変動又は超短縮変動を特定する変動パターンP7,P8のいずれかを決定する。
その後、メインCPU30aは、ステップS27の処理に移行し、前述同様、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、図柄変動ゲームに関する各種処理を実行し、変動パターン決定処理を終了する。なお、その後に、変動パターン決定処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように特図表示器H1の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
なお、1回の図柄変動ゲームの終了後、次の図柄変動ゲームは、前の図柄変動ゲームの終了後からインターバル期間(800ms)を経て開始される。そして、メインCPU30aは、図柄変動ゲーム終了後(図柄停止コマンドの出力後)、前記インターバル期間を経過しても保留記憶数が「0(零)」の場合(保留記憶数が存在しない場合)、待機状態の開始を指示する(生起させる)デモ指定コマンドを統括制御基板31(統括CPU31a)に出力する。メインCPU30aは、保留記憶数が「0」の状態で図柄変動ゲームが終了される保留が途切れる直前の図柄変動ゲームの終了に伴ってデモ指定コマンドを統括制御基板31(統括CPU31a)に出力する。待機状態中は、デモ指定コマンドを入力した統括制御基板31によってデモ演出の実行制御が行われる。すなわち、本実施形態では、保留記憶数が存在する場合に図柄変動ゲームを開始させるための処理(大当り判定など)が実行され、保留記憶数が存在しない場合に図柄変動ゲームを開始させるための処理を行うかわりに待機状態を開始させるための処理(デモ指定コマンドを出力する)が実行されるようになっている。
そして、メインCPU30aは、大当りを決定した場合、決定した変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後、最終停止図柄に基づき特定された種類の大当り遊技の制御を開始し、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。以下、メインCPU30aが実行する制御内容について、15R確変大当り遊技、7R確変大当り遊技、第1の2R確変大当り遊技、第2の2R確変大当り遊技、第3の2R確変大当り遊技及び2R非確変大当り遊技の大当り遊技毎に説明する。
最初に、15R確変大当り遊技及び7R確変大当り遊技が付与されるときの制御について説明する。メインCPU30aは、図柄変動ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力するとともに、オープニング時間(6秒)の計測を開始する。次に、メインCPU30aは、オープニング時間が経過すると、1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく1ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間(max25秒)の計測を開始し、さらに開放信号を出力する。これにより、パチンコ機10では、1ラウンド目のラウンド遊技の開始に伴って大入賞口装置23の大入賞口扉24が開放される。そして、メインCPU30aは、1ラウンド目のラウンド遊技において終了条件が満たされると、閉鎖信号を出力する。これにより、パチンコ遊技機10では、1ラウンド目のラウンド遊技の終了に伴って大入賞口装置23の大入賞口扉24が閉鎖される。
1ラウンド目のラウンド遊技を終了させたメインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技を開始させるために、1ラウンド目と2ラウンド目の間に設定されるラウンド間インターバルのインターバル時間(2.0秒)の経過後に、2ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技で終了条件が満たされると、同様に2ラウンド目のラウンド遊技を終了する。以降同様に、メインCPU30aは、3ラウンド目〜15ラウンド目(7R確変大当り遊技の場合には7ラウンド目)のラウンド遊技を制御する。そして、メインCPU30aは、最終ラウンドのラウンド遊技が終了すると、最終開放インターバル時間(1.996秒)の経過後にエンディングコマンドを出力するとともに、エンディング時間(14.5秒)の計測を開始する。そして、メインCPU30aは、エンディング時間の経過後、大当り遊技を終了させる。
その際、メインCPU30aは、15R確変大当り遊技及び7R確変大当り遊技が付与された場合には、確変状態を付与することを示す確変フラグに「1」を設定すると共に、入球率向上状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する。なお、確変フラグに「1」が設定されている場合には、確変状態が付与されていることを示し、「0」が設定されている場合には、確変状態が付与されていないことを示している。同様に、作動フラグに「1」が設定されている場合には、入球率向上状態が付与されていることを示し、「0」が設定されている場合には、入球率向上状態が付与されていないことを示している。なお、各フラグは、RAM30cの所定の記憶領域に記憶されるようになっている。また、各フラグは、大当り遊技が付与された場合にクリアされる(「0」が設定される)ようになっている。
次に、第1の2R確変大当り遊技〜第3の2R確変大当り遊技が付与されるときの制御について説明する。
メインCPU30aは、図柄変動ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力するとともに、オープニング時間(0.004秒)の計測を開始する。次に、メインCPU30aは、オープニング時間が経過すると、1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく1ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間(max0.3秒)の計測を開始する。また、メインCPU30aは、開放信号を出力する。そして、メインCPU30aは、大入賞口扉24を開放(1回目の開放)させてからの時間を計測し、ラウンド遊技時間(0.3秒)が経過したならば、1ラウンド目のラウンド遊技を終了させるべく、閉鎖信号を出力する。
次に、メインCPU30aは、1ラウンド目のラウンド遊技を終了させてからの時間を計測する。このとき、メインCPU30aは、1ラウンド目のラウンド遊技と2ラウンド目のラウンド遊技の間に設定されるラウンド間インターバルのインターバル時間(2.0秒)を計測する。次に、メインCPU30aは、インターバル時間が経過したならば、2ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく2ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間(max0.3秒)の計測を開始する。また、メインCPU30aは、開放信号を出力する。そして、メインCPU30aは、大入賞口扉24を開放(2回目の開放)させてからの時間を計測し、ラウンド遊技時間(0.3秒)が経過したならば、2ラウンド目のラウンド遊技を終了させるべく、閉鎖信号を出力する。
次に、メインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技を終了させてからの時間を計測する。そして、メインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技が終了してから、最終開放インターバル時間(1.996秒)の経過後にエンディングコマンドを出力する。また、メインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、最終開放インターバル時間(1.996秒)の経過後に大当り遊技の種類及び遊技状態に応じてエンディング時間の計測を開始する。そして、メインCPU30aは、第1の2R確変大当り遊技、第3の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技が付与された場合であって、大当り遊技終了後に入球率向上状態を付与しない場合には、1.4秒経過後、大当り遊技を終了させる。一方、メインCPU30aは、第1の2R確変大当り遊技、第3の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技が付与された場合であって大当り遊技終了後に入球率向上状態を付与する場合、或いは第2の2R確変大当り遊技が付与される場合には、7秒経過後、大当り遊技を終了させる。
その際、メインCPU30aは、第1の2R確変大当り遊技〜第3の2R確変大当り遊技が付与される場合、確変フラグに「1」を設定する一方、2R非確変大当り遊技が付与される場合、確変フラグに「0」を設定する。
また、メインCPU30aは、第1の2R確変大当り遊技、第3の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技が付与される場合であって、大当り当選時に入球率向上状態が付与されていなかった場合には、作動フラグに「0」を設定する。
また、メインCPU30aは、第1の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技が付与される場合であって、大当り当選時に入球率向上状態が付与されている場合には、作動フラグに「1」を設定するとともに、入球率向上状態が付与される残り図柄変動ゲーム数を示す作動回数に50回を設定する。この作動回数は、図柄変動ゲームが実行される毎に1減算され、値が0となると、作動フラグがクリアされる(「0」が設定される)。なお、作動回数は、RAM30cの所定の記憶領域に記憶されるようになっている。また、作動回数は、大当り遊技が付与された場合にもクリアされる(「0」が設定される)ようになっている。
そして、メインCPU30aは、第3の2R確変大当り遊技が付与される場合であって大当り当選時に入球率向上状態が付与されている場合、又は第2の2R確変大当り遊技が付与される場合、作動フラグに「1」を設定する。
また、メインCPU30aは、小当りを決定した場合、決定した変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後、小当り遊技の制御を開始し、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。以下、小当り遊技が付与されるときの制御について詳しく説明する。
メインCPU30aは、図柄変動ゲームが終了すると、1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく1ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間(max2.6秒)の計測を開始する。そして、本実施形態においてメインCPU30aは、大入賞口扉24を、入球上限個数の遊技球が入球していないことを条件に、最大2回開放させる。1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるメインCPU30aは、まず、1回目の大入賞口扉24の開放として、開放信号を出力する。そして、メインCPU30aは、大入賞口扉24を開放(1回目の開放)させてからの時間を計測し、開放時間(0.3秒)が経過したならば、1回目の大入賞口扉24の開放を終了させるべく、閉鎖信号を出力する。
次に、メインCPU30aは、大入賞口扉24を閉鎖(1回目の閉鎖)させてからの時間を計測する。このとき、メインCPU30aは、大入賞口扉24の1回目と2回目の開放間に設定されるラウンド内インターバルのインターバル時間(2.0(秒))を計測する。次に、メインCPU30aは、インターバル時間が経過したならば、2回目の大入賞口扉24の開放として、開放信号を出力する。そして、メインCPU30aは、大入賞口扉24を開放(2回目の開放)させてからの時間を計測し、開放時間(0.3(秒))が経過したならば、2回目の大入賞口扉24の開放を終了させるべく、閉鎖信号を出力する。これにより、小当り遊技におけるラウンド遊技が終了する。
次に、メインCPU30aは、ラウンド遊技を終了させてからの時間を計測する。そして、メインCPU30aは、最終開放インターバル時間(0.012秒)の経過後にエンディングコマンドを出力するとともに、エンディング時間の計測を開始する。エンディング時間の経過後(小当り遊技後に入球率向上状態が付与されない場合には3.388秒経過後、入球率向上状態が付与される場合には8.988秒経過後)、メインCPU30aは、小当り遊技を終了させる。なお、小当り遊技の場合、小当り当選時の遊技状態が維持されることから、メインCPU30aは、確変フラグ及び作動フラグのいずれも現状を維持する(新たな値を設定しない)。
このように大当り遊技及び小当り遊技を実行させることにより、本実施形態では、大当り遊技終了後に入球率向上状態が付与されない場合、第1の2R確変大当り遊技、第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技及び小当り遊技では、大入賞口扉24の開放態様が同一態様となる。以上のことから、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り遊技終了後に入球率向上状態が付与されない場合、大入賞口扉24の開放態様を視認しても第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技及び小当り遊技のいずれであるか区別できない。また、入球率向上状態が付与されないときに、第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技に当選した場合には、変動パターンP3に基づく図柄変動ゲームが実行される。以上のことから、入球率向上状態が付与されないときに、第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技に当選した場合には、図柄変動ゲームの演出内容、大入賞口扉24の開放態様などからいずれの当り遊技が実行されたか判別できない。従って、このような状態では、確変状態が付与されているかもしれないと遊技者に期待させることができ、遊技を継続させることができる。
また、大当り遊技及び小当り遊技を実行させることにより、本実施形態では、大当り遊技終了後に入球率向上状態が付与される場合、第1の2R確変大当り遊技、又は2R非確変大当り遊技は、大入賞口扉24の開放態様が同一態様となる。また、入球率向上状態が付与される場合であって、第1の2R確変大当り遊技、又は2R非確変大当り遊技が付与される場合には、変動パターンP3に基づく図柄変動ゲームが実行される。以上のことから、本実施形態のパチンコ遊技機10では、入球率向上状態が付与される場合であって、第1の2R確変大当り遊技、又は2R非確変大当り遊技が付与される場合に、変動パターンP3に基づく図柄変動ゲームが実行されたとき、図柄変動ゲームの演出内容、大入賞口扉24の開放態様などからいずれの当り遊技が実行されたか判別できない。したがって、このような状態では、確変状態が付与されているかもしれないと遊技者に期待させることができ、遊技を継続させることができる。
そして、メインCPU30aは、各大当り遊技の終了後、遊技状態として確変状態と入球率向上状態を付与する場合には高確率指定コマンドと時短作動コマンドを出力し、非確変状態と入球率向上状態を付与する場合には低確率指定コマンドと時短作動コマンドを出力する。また、メインCPU30aは、各大当り遊技の終了後、遊技状態として確変状態のみとする場合には高確率指定コマンドと時短非作動コマンドを出力する。一方、小当り遊技の場合、小当り当選時の遊技状態が維持されることから、メインCPU30aは、小当り遊技中も小当り当選時の遊技状態で制御し、かつ小当り遊技終了後には遊技状態を指定するコマンドを出力しない。なお、メインCPU30aは、第1の2R確変大当り遊技や2R非確変大当りの終了後、時短作動コマンドを出力して大当り及び小当りのいずれにも当選することなく50回の図柄変動ゲームが経過した場合に時短非作動コマンドを出力して遊技状態を時短状態から通常状態の遊技状態とする。また、メインCPU30aは、各大当り遊技を開始させるに際し、低確率コマンドと時短非作動コマンドを出力するようになっており、各大当り遊技中は通常状態となるようになっている。
また、主制御基板30のメインCPU30aは、作動ゲート25へ遊技球が入球し、該遊技球を検知したゲートセンサSW4が出力する検知信号を入力すると、RAM30cに記憶されている普図ゲームの保留記憶数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かの普図保留判定を行う。普図保留判定の判定結果が肯定(普図保留記憶数<4)の場合、メインCPU30aは、普図ゲームの保留記憶数を1加算(+1)し、普図ゲームの保留記憶数を書き換える。また、メインCPU30aは、普図保留判定を肯定判定している場合、普通図柄用の当り判定用乱数の値をRAM30cから取得し、その取得した普通図柄用の当り判定用乱数の値を普図ゲームの保留記憶数に対応付けてRAM30cの所定の記憶領域に格納する。なお、メインCPU30aは、普図保留判定の判定結果が否定(保留記憶数=4)の場合、上限数を超える普図保留記憶数の書き換えを行わないとともに、普通図柄用の当り判定用乱数の値を取得しない。
そして、メインCPU30aは、普図ゲームの開始直前に、RAM30cの所定の記憶領域に格納した普通図柄用の当り判定用乱数の値を読み出し、その読み出した普通図柄用の当り判定用乱数の値とROM30bに記憶されている普通図柄当り判定値とを比較し、普通図柄当りか否かの普通図柄当り判定を行う。普通図柄当り判定においてメインCPU30aは、遊技状態として入球率向上状態が付与されていない場合には低確率用の普通図柄当り判定値と普通図柄用の当り判定用乱数の値を比較し、遊技状態として入球率向上状態が付与されている場合には高確率用の普通図柄当り判定値と普通図柄用の当り判定用乱数の値を比較する。
普通図柄当り判定の判定結果が肯定(当り判定用乱数の値と普通図柄当り判定値とが一致)の場合、メインCPU30aは、普通当りを決定する。普通当りを決定したメインCPU30aは、普通図柄表示器H10で行われる普図ゲームで確定停止表示させる当り図柄(普通図柄)を決定する。一方、普通図柄当り判定の判定結果が否定(普通図柄当り判定用乱数の値と普通図柄当り判定値とが不一致)の場合、メインCPU30aは、普通はずれを決定する。普通はずれを決定したメインCPU30aは、普通図柄表示器H10で行われる普通ゲームで確定停止表示させる普通はずれ図柄(普通図柄)を決定する。
そして、メインCPU30aは、普図ゲームの開始に伴って普通図柄表示器H10の表示内容を制御する。すなわち、メインCPU30aは、普図ゲームの開始により普通図柄の変動を開始させ、予め定めた変動時間の経過時に決定した普通図柄(当り図柄又ははずれ図柄)を確定停止表示させる。なお、メインCPU30aは、普図ゲームの開始時の遊技状態に応じて、普図ゲームの変動時間として異なる変動時間を設定し、普通図柄を確定停止表示させる。具体的に言えば、メインCPU30aは、入球率向上状態が付与されていない場合には変動時間として「10000ms」を設定し、入球率向上状態が付与されている場合には変動時間として入球率向上状態が付与されていないと場合よりも短い時間となる「1100ms」を設定する。これにより、入球率向上状態が付与されている場合に行われる普通図柄変動ゲームの変動時間は、非時短状態時に行われる図柄変動ゲームの変動時間よりも短縮される。
そして、メインCPU30aは、普通当りを決定した場合、決定した普図変動パターンに基づく普図ゲームの終了後、普通当り遊技に関する制御を実行する。メインCPU30aは、普図ゲームが終了したとき、入球率向上状態が付与されている場合には、開閉羽根22bを3回開放させるとともに、各回の開放において開放してから1600msが経過するまで開放状態を維持するよう普通電動役物ソレノイドSOL2を制御する。一方、メインCPU30aは、普図ゲームが終了したとき、入球率向上状態が付与されていない場合には、開閉羽根22bを1回開放させ、開放してから300ms経過するまで開放状態を維持するように普通電動役物ソレノイドSOL2を制御する。
なお、メインCPU30aは、開放してから規定時間経過する前であっても、入球上限個数(例えば、10球)の遊技球が入球したときには、開閉羽根22bを閉鎖させるように制御する。同様に、メインCPU30aは、所定回数開放していなくても、入球上限個数(例えば、10球)の遊技球が入球したときには、開閉羽根22bを閉鎖させるように制御する。
次に、統括制御基板31の統括CPU31aが統括制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。本実施形態では、統括制御プログラムに基づき以下の各種処理を実行する統括制御基板31の統括CPU31aが、モード演出制御手段及び課題付与演出制御手段として機能する。また、演出モードの種類に関する情報(フラグなど)を記憶するRAM31cが、モード記憶手段として機能する。
メインCPU30aから所定の制御コマンドを所定のタイミングで入力すると、統括CPU31aは、それに応じて所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。具体的に言えば、統括CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドを各制御基板32〜34に出力する。同様に、統括CPU31aは、オープニングコマンド、ラウンドコマンド及びエンディングコマンドを入力すると、当該オープニングコマンド、ラウンドコマンド及びエンディングコマンドを各制御基板32〜34にそれぞれ出力する。また、統括CPU31aは、高確率指定コマンドを入力すると確変状態が付与されることをRAM31cに設定し、低確率指定コマンドを入力すると通常状態(非確変状態)が付与されることをRAM31cに設定する。また、統括CPU31aは、時短作動コマンドを入力すると入球率向上状態が付与されていることをRAM31cに設定し、時短非作動コマンドを入力すると入球率向上状態が付与されていないことをRAM31cに設定する。そして、統括CPU31aは、高確率指定コマンド、低確率指定コマンド、時短作動コマンド、及び時短非作動コマンドを入力するまで現在の設定内容をRAM31cに記憶維持させる。また、統括CPU31aは、高確率指定コマンド、低確率指定コマンド、時短作動コマンド及び時短非作動コマンドのこれらコマンドを入力すると、それぞれのコマンドを各制御基板32〜34に出力する。また、統括CPU31aは、デモ指定コマンドを入力すると、デモ演出の開始を指示するとともに、最初に待機デモ演出の開始を指示する待機デモ指定コマンドを各制御基板32〜34に出力する。そして、統括CPU31aは、待機デモ指定コマンドを出力して待機デモ演出に予め定めている演出時間の経過時にタイトルデモ指定コマンドを各制御基板32〜34に出力する。また、統括CPU31aは、タイトルデモ指定コマンドを出力してタイトルデモ演出に予め定めている演出時間の経過時に待機デモ指定コマンドを各制御基板32〜34に出力し、これら処理を変動パターン指定コマンドを入力するまでの間、繰り返し実行する。
また、統括CPU31aは、変動パターン指定コマンド及び特別図柄指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターン及び特別図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄に基づき、可変表示器H2に表示させる飾り図柄による図柄組み合わせを決定する。
より詳しくは、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、15R確変大当り遊技又は7R確変大当り遊技に対応する大当り図柄の場合、飾り図柄の図柄組み合わせとして、15R確変大当り遊技が付与されることを認識し得る特定図柄による図柄組み合わせ[777]、又は多数の賞球獲得のチャンスを期待させると共に確変状態が付与されることを認識し得るチャンスの図柄組み合わせ([111][222][333][444][555][666][888][999])を決定する。なお、本実施形態では、最終停止図柄が15R確変大当り遊技に対応する大当り図柄の場合にのみ、図柄組み合わせ[777]を決定し得るようになっている。
また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、第1〜第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技に対応する大当り図柄の場合、飾り図柄の図柄組み合わせとして、確変示唆の図柄組み合わせを決定する。また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、小当り図柄の場合には、第1〜第3の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技の時と同様に、確変示唆の図柄組み合わせを決定する。
このように、本実施形態では、第1〜第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技の場合、確変示唆の図柄組み合わせのみを決定し得るようにした。このため、第1〜第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技では、これら大当り遊技又は小当り遊技の態様を同一態様にし、入球率向上状態の付与態様が同一態様となる場合においては遊技態様からだけでなく可変表示器H2の表示内容からも各大当り遊技又は小当り遊技のいずれが付与されているかを、遊技者に認識し得ないようになっている。
また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、はずれ図柄の場合であって、はずれリーチ演出用の変動パターンP4,P5が指定された場合、はずれリーチの図柄組み合わせを決定する。また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、はずれ図柄の場合であって、はずれ演出用の変動パターンP6〜P8が指定された場合、はずれの図柄組み合わせを決定する。
そして、統括CPU31aは、決定した各列の飾り図柄を指定する飾り図柄指定コマンドを表示制御基板32に出力する。また、統括CPU31aは、全図柄停止コマンドを入力すると、当該コマンドを表示制御基板32に出力する。
また、統括CPU31aは、大当り遊技が付与される場合、指定された最終停止図柄と、決定した飾り図柄による大当りの図柄組み合わせにより、大当り遊技の具体的な演出内容を特定する演出パターンを決定し、当該演出パターンを出力するようになっている。
詳しく説明すると、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、15R確変大当り遊技に対応する大当り図柄の場合、15R確変大当り遊技が付与されたことを示す遊技演出を大当り遊技の演出内容とする演出パターンを出力する。また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、7R確変大当り遊技に対応する大当り図柄の場合、7R確変大当り遊技が付与されたことを示す遊技演出を大当り遊技の演出内容とする演出パターンを出力する。
また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、第2の2R確変大当り遊技に対応する大当り図柄の場合、確率変動状態が付与されることを示す遊技演出を大当り遊技の演出内容とする演出パターンを出力する。また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、第3の2R確変大当り遊技に対応する大当り図柄の場合であって、大当り遊技終了後に入球率向上状態が付与されるとき、確変状態が付与されることを示す遊技演出を大当り遊技の演出内容とする演出パターンを出力する。また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、第1の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技に対応する大当り図柄の場合には、確変状態が付与される可能性があることを示唆する遊技演出を大当り遊技の演出内容とする演出パターンを出力する。また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、第3の2R確変大当り遊技に対応する大当り図柄の場合であって、大当り遊技終了後に入球率向上状態が付与されないとき、確変状態が付与される可能性があることを示唆する遊技演出を大当り遊技の演出内容とする演出パターンを出力する。また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が小当り図柄の場合には、第1の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技(大当り遊技終了後に入球率向上状態が付与されない場合の第3の2R確変大当り遊技)の演出内容と同一内容の遊技演出を小当り遊技の演出内容とする演出パターンを出力する。
また、図10に示すように、本実施形態のパチンコ機10では、遊技状態が確変状態であることを遊技者に報知する確変報知モード演出(以下、「確変モード」と示す)をモード実行手段である可変表示器H2で実行可能に構成されている。また、本実施形態では、遊技状態が確変状態であることに対して期待を持つことができることを遊技者に報知する特別モード演出(以下、「特別モード」と示す)をモード実行手段である可変表示器H2で実行可能に構成されている。そして、本実施形態のパチンコ機10では、チャンスモード演出(以下、「CHモード」と示す)と、特別モード準備演出(以下、「準備モード」と示す)と、ステップアップモード演出(以下、「SUモード」と示す)と、ミッションモード演出(以下、「MSモード」と示す)の4種類の特別モードを実行可能に構成している。また、前記確変モード及び前記各特別モードのいずれでもない場合に、主に遊技状態が確変状態でないときに実行される確変状態でない可能性が高いことを遊技者に報知する通常モード演出(以下、「通常モード」と示す)をモード実行手段である可変表示器H2で実行可能に構成されている。なお、本実施形態のパチンコ機10において通常モード滞在中、実際には、確変状態であるか否かを遊技者に把握させていない秘匿状態であるので、遊技状態が確変状態である可能性が皆無であるというわけではない。そして、本実施形態では、可変表示器H2でそれぞれに表示態様の異なる複数種類の各種モード演出を実行させることで、可変表示器H2の表示態様(表示演出)により現在滞在している演出モードの種類を遊技者に把握させて確変状態であることに対して期待を持つことができるかどうかを報知したり、確変状態であることを報知したりするようになっている。
図10に示すように、確変モードは、確変状態と入球率向上状態が共に次に大当り遊技が付与されるまでを上限として付与されている間に実行される演出(モード)となっている。また、CHモードは、入球率向上状態が付与されている場合であって50回を上限とする入球率向上状態が付与されている間に実行される演出(モード)となっている。なお、CHモードでは、確変状態及び非確変状態のいずれの抽選状態も存在する。また、準備モードとSUモードとMSモードと通常モードは、入球率向上状態が付与されていない間に実行される演出(モード)となっている。なお、準備モードとSUモードとMSモードと通常モードでは、確変状態及び非確変状態のいずれの抽選状態も存在する。
次に、遊技の進行に伴う各種モードの移行態様について、図11に基づき説明する。なお、各種モード中の統括CPU31aの制御内容については後で詳述する。また、図11では、破線部の内部を入球率向上状態が付与されていない場合のモード移行態様を示しており、破線部の外部を入球率向上状態が付与されている場合のモード移行態様を示している。
15R確変大当り遊技、7R大当り遊技又は第2の2R確変大当り遊技に当選した場合には、いずれの演出モード(確変モード、CHモード、準備モード、SUモード、MSモード又は通常モード)に滞在していたとしても確変モードに移行するようになっている。すなわち、15R確変大当り遊技、7R大当り遊技又は第2の2R確変大当り遊技のように、確変状態とともに入球率向上状態が当選時の遊技状態に係わらず次に大当り遊技が付与されるまで(「リミットなし」で)付与される場合、これら大当り遊技の終了後の遊技状態が確変状態であることを報知する確変報知状態となるように、可変表示器H2で確変モードを実行させるようになっている。なお、確変モードは、15R確変大当り遊技、7R確変大当り遊技又は第2の2R確変大当り遊技の終了後、次の図柄変動ゲームの開始とともに付与されるようになっている。
また、確変モード滞在中において、第3の2R確変大当り遊技又は小当り遊技に当選した場合には、当選時の遊技状態を維持するので確変モードを継続させるようになっている。また、確変モード滞在中において、第1の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技に当選した場合には、CHモードに移行するようになっている。入球率向上状態が付与されている確変モード滞在中では、第1,第3の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技の終了後、必ず時短状態の上限回数を上限として入球率向上状態が付与されるようになっている。このため、第1の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技の終了後から少なくとも50回の図柄変動ゲームが経過するまでの間では、開閉羽根22bの動作態様から遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者が認識し得ないようになっている。すなわち、第1の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技のように、遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者が認識し得ない場合、これら大当り遊技の終了後の遊技状態が確変状態であることに期待を持つことができることを報知する確変秘匿状態となるように、可変表示器H2でCHモードを実行させるようになっている。なお、CHモードは、第1の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技の終了後、次の図柄変動ゲームの開始とともに付与されるようになっている。
また、CHモード滞在中において、第1の2R大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技に当選した場合には、CHモードを継続させるようになっている。入球率向上状態が付与されているCHモード滞在中では、第1の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技の終了後、いずれの場合にも入球率向上状態が必ず継続して付与されるようになっている。このため、確変モードからCHモードに移行してから少なくとも50回の図柄変動ゲームが経過するまでの間では、開閉羽根22bの動作態様から遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者が認識し得ないようになっている。すなわち、第1の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技のように、遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者が認識し得ない場合、確変秘匿状態を継続させるように、可変表示器H2でCHモードを継続して実行させるようになっている。
その一方で、CHモード滞在中において、第3の2R確変大当り遊技に当選した場合には、第3の2R確変大当り遊技の終了後、必ず次に大当り遊技が付与されるまでの間、入球率向上状態が付与されるとともに大当り遊技の演出内容で確変であることを示すので、可変表示器H2で確変モードを実行させるようになっている。なお、この場合において確変モードは、第3の2R確変大当り遊技の終了後、次の図柄変動ゲームの開始とともに付与されるようになっている。
また、CHモードは、入球率向上状態が付与されている間、継続されるようになっており、入球率向上状態が付与されている状態から入球率向上状態が付与されていない状態に遊技状態が移行することを条件に、準備モードに移行するようになっている。例えば、CHモードに移行してから20回目の図柄変動ゲームで小当り遊技に当選する場合には、その当選から30回目の図柄変動ゲームの終了に伴って入球率向上状態の付与が終了されるとともに準備モードに移行する。また、CHモードに移行してから20回目の図柄変動ゲームで第1の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技に当選する場合には、その当選から50回目の図柄変動ゲームの終了に伴って入球率向上状態の付与が終了されるとともに準備モードに移行する。すなわち、CHモードの滞在中に入球率向上状態が終了されるように、遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者が依然として認識し得ない場合、これら大当り遊技の終了後の遊技状態が確変状態であることに期待を持つことができることを報知する確変秘匿状態となるように、可変表示器H2で準備モードを実行させるようになっている。なお、準備モードは、入球率向上状態の付与の終了後、次の図柄変動ゲームの開始とともに付与されるようになっている。
また、準備モード滞在中において、準備モード用のモード終了条件が成立する場合には、通常モードに移行させるようになっている。すなわち、確変モード→CHモード→準備モードと各種モード間の移行を繰り返す場合には、モードが移行するにつれて確変状態の可能性が低くなっていくので、確変状態が付与されている可能性が低いことを報知する通常報知状態となるように、可変表示器H2で通常モードを実行させるようになっている。なお、通常モードは、準備モード用のモード終了条件の成立の契機となった図柄変動ゲームの開始とともに付与されるようになっている。
その一方で、準備モードの滞在中において、第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技のように、遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者が認識し得ない場合、確変秘匿状態を継続させるように、可変表示器H2でSUモード又はMSモードのいずれかに移行させるようになっている。入球率向上状態が付与されていない準備モード中では、第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技の終了後、必ず入球率向上状態が付与されないようになっている。このため、第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技の終了後では、開閉羽根22bの動作態様から遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者が認識し得ないようになっている。すなわち、第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技のように、遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者が認識し得ない場合、確変秘匿状態となるように、可変表示器H2でSUモード又はMSモードを実行させるようになっている。本実施形態のパチンコ機10では、後述するように、当選した大当り遊技又は小当り遊技の種類や、他の演出モードから準備モードへの移行契機に応じてSUモード又はMSモードのいずれのモードに移行させるかが決定されるようになっている。なお、通常モード滞在中の第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技の当選を契機とするSUモード又はMSモードは、第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技の終了後、次の図柄変動ゲームの開始とともに付与されるようになっている。
また、準備モード滞在中において、通常変動(変動パターンP6)による図柄変動ゲームの開始に伴って確変秘匿状態を継続させるように、可変表示器H2でSUモード又はMSモードのいずれかに移行させ得るようになっている。本実施形態のパチンコ機10では、後述するように、準備モード滞在中、他の演出モードから準備モードに移行する契機となった移行契機や準備モードが開始されてから経過した図柄変動ゲームの回数に応じてSUモード又はMSモードのいずれのモードに移行させるかが決定されるようになっている。なお、通常モード滞在中の通常変動による図柄変動ゲームを契機とするSUモード又はMSモードは、移行契機となった図柄変動ゲームの開始とともに付与されるようになっている。
また、SUモード又はMSモードの滞在中において、第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技のように、遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者が認識し得ない場合、確変秘匿状態を継続させるように、可変表示器H2で滞在中のSUモード又はMSモードを継続させるようになっている。入球率向上状態が付与されていないSUモード又はMSモード滞在中では、第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技の終了後、必ず入球率向上状態が付与されないようになっている。すなわち、第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技のように、遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者が認識し得ない場合、確変秘匿状態となるように、可変表示器H2で滞在中のSUモード又はMSモードを継続して実行させるようになっている。
また、SUモード又はMSモードは、各演出モードのモード終了条件が成立するまでの間、継続されるようになっており、滞在中の演出モードのモード終了条件が成立することを条件に、準備モードに移行するようになっている。なお、SUモード又はMSモードは、各演出モードのモード終了条件が成立した次の図柄変動ゲームの開始とともに付与されるようになっている。
このように本実施形態のパチンコ機10では、大当り又は小当りの当選を主な契機として、滞在中の演出モードの種類と大当り又は小当りの種類と付与される遊技状態に基づいて実行させる演出モードの種類が、決定されるようになっている。すなわち、統括CPU31aは、変動パターン指定コマンドに指定される変動パターンが当り演出用の変動パターンの場合に、変動パターン指定コマンドと合わせて入力する特別図柄指定コマンドに指定される最終停止図柄と大当り遊技終了後の遊技状態と滞在中の演出モードの種類に基づき、移行させる演出モードの種類を決定する。また、統括CPU31aは、変動パターン指定コマンドに指定される変動パターンが変動パターンP6〜P8の場合に、演出モードを移行させる場合には滞在中の演出モードに基づき、移行させる演出モードの種類を決定する。
次に、統括CPU31aが各演出モード滞在中に実行する処理について説明する。
本実施形態において統括CPU31aは、滞在中の演出モードの種類を示す情報(フラグなど)をRAM31cに記憶しており、その情報により滞在中の演出モードの種類を特定可能となっている。また、統括CPU31aは、各当り遊技の終了後や、滞在中の演出モードから他の演出モードへの移行を決定する場合、決定した演出モードの種類を示す情報(フラグなど)をRAM31cに記憶するようになっている。また、統括CPU31aは、各当り遊技の終了後や、滞在中の演出モードから他の演出モードへの移行を決定する場合、決定した演出モードの種類を特定可能な演出モードコマンドを各制御基板32〜34に出力する。そして、統括CPU31aは、演出モードコマンドを出力することで決定した演出モードの開始を指示し、当該演出モードを開始させるようになっている。また、統括CPU31aは、各演出モード滞在中の制御において、各種演出に係る処理の結果、各種演出の実行や各種決定内容を指示する内容を個々に特定可能な演出態様コマンドを所定のタイミングで各制御基板32〜34に出力するようになっている。そして、統括CPU31aは、演出態様コマンドの出力に際してはコマンドで指示する内容をRAM31cにもその都度設定する(記憶させる)ようになっており、各制御基板32〜34に指示した内容や可変表示器H2などで実行されている各種遊技演出の演出内容を自由にRAM31cから読み出して把握(確認)することが可能となっている。
まず、通常モード滞在中の処理について説明する。
統括CPU31aは、通常モードの開始を指示した場合、各大当り又は小当りに当選して各当り遊技が終了するまでの間、通常モードを継続させる。そして、統括CPU31aは、15R確変大当り遊技、7R確変大当り遊技又は第2の2R確変大当り遊技の終了後、通常モードから確変モードへの移行を決定する。また、統括CPU31aは、第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技の終了後、通常モードからSUモード又はMSモードのいずれかに移行させる通常モード時移行抽選を行う。統括CPU31aは、通常モード滞在中に変動パターンP3を指示する変動パターン指定コマンドが入力されるとともに特別図柄指定コマンドで第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技が指定されることに伴って、通常モード時移行抽選を行う、通常モード時移行抽選の結果、移行させる演出モードの実行を指示する。
統括CPU31aは、図12に示す通常モード用の移行抽選テーブルに基づき通常モード時移行抽選を実行する。そして、通常モード用の移行抽選テーブルには、特別図柄指定コマンドに指定される図柄に基づいてそれぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全101通りの整数)が「SUモード」、「MSモード」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられている。
例えば、通常モード用の移行抽選テーブルでは、特別図柄指定コマンドに指定される図柄が図柄Cである場合に、54個の乱数を「SUモード」に、47個の乱数を「MSモード」に振分けている。このため、通常モード用の移行抽選テーブルでは、特別図柄指定コマンドにしてされる図柄が図柄Cである場合に、「SUモード」が選択される確率を54/101に振分け、「MSモード」が選択される確率を47/101に振分けている。
本実施形態において通常モード用の移行抽選テーブルは、図12に示すように、大当り遊技終了後に確変状態を付与しない図柄Fが指定される場合よりも大当り遊技終了後に確変状態を付与する図柄C又は図柄Eが指定される場合のほうがSUモードへの移行確率が高く構成されている。また、通常モード用の移行抽選テーブルでは、当選時の遊技状態を維持する図柄Gが指定される場合、SUモードへの移行確率を図柄Fが指定される場合よりも高く図柄C又は図柄Eが指定される場合よりも低く構成している。このため、通常モード滞在中、第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技の当選を契機に演出モードが移行する場合には、SUモードの出現割合よりもMSモードの出現割合のほうが高くなる。その結果、通常モード滞在中、第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技の当選を契機に演出モードが移行する場合には、MSモードの確変状態への期待度よりもSUモードの確変状態への期待度が高くなる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、通常モードの滞在中、可変表示器H2の背景画像が複数種類の異なる演出態様で通常モードを展開可能に構成されており、当該モード中の確変状態への期待度を可変表示器H2の背景画像から遊技者に報知可能に構成されている。通常モード滞在中における可変表示器H2の背景画像は、「昼間」をモチーフとした「昼背景」と、「夕方」をモチーフとした「夕方背景」と、「夜間」をモチーフとした「夜背景」の3種類を有している。また、通常モード滞在中における可変表示器H2の背景画像は、「昼背景」→「夕方背景」→「夜背景」→「昼背景」の変化順に変化するようになっている。そして、本実施形態のパチンコ機10では、通常モード滞在中に選択され得る通常変動、短縮変動又は超短縮変動(変動パターンP6〜P8)を指示する変動パターン指定コマンドが入力されることに伴って、可変表示器H2の背景画像を変化させるか否かの背景変化1次振分抽選(変化抽選)を実行する。また、本実施形態では、通常モード滞在中に大当り判定で大当りが決定されて変動パターンP1,P2を指示する変動パターン指定コマンドが入力されることに伴って、背景変化1次振分抽選を実行する。そして、統括CPU31aは、背景変化1次振分抽選で背景画像を変化させることを決定する場合に変化させる背景画像の種類を決定する背景変化2次振分抽選(変化抽選)を実行し、その決定した背景画像に変化させる背景変化演出を実行して指示する。なお、統括CPU31aは、背景変化2次振分抽選により決定した内容の種類を特定可能な演出態様コマンドを各制御基板32〜34に出力する。また、統括CPU31aは、背景変化2次振分抽選で現在の背景画像を維持する「滞在」とするか前記変化順にしたがって次の背景画像に変化させるかを決定している。なお、背景変化演出では、「背景チェンジ」などの画像表示を行うことで背景変化演出の実行の有無を遊技者に認識させるようになっている。そして、本実施形態の背景変化演出では、現在の背景画像を変化させないで滞在させる場合もあるが、「背景チェンジ」などの画像表示により背景変化演出の実行の有無を遊技者に認識させることができる。
統括CPU31aは、背景変化1次振分抽選の当選確率が1/2(50%)となるように乱数による乱数抽選を実行し、背景画像を変化させることを決定しない場合に「背景チェンジ」などの画像表示を指示しないだけでなく背景画像の変化も各制御基板32〜34に指示しない。また、統括CPU31aは、背景変化1次振分抽選の結果、背景画像を変化させることを決定する場合、図13に示す背景変化2次振分抽選テーブルに基づき背景変化2次振分抽選を実行する。そして、統括CPU31aは、変動パターン指定コマンドに指定される変動パターンに基づいて乱数による乱数抽選を実行する。
そして、背景変化2次振分抽選テーブルには、現在の背景画像の種類毎に遊技状態が確変状態であるか否か(高確率であるか低確率)に基づいてそれぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全307通りの整数)が「滞在」又は前記変化順の次の背景画像「昼」、「夕」、「夜」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられている。
例えば、背景変化2次振分抽選テーブルでは、現在の背景画像が「夜背景」で遊技状態が確変状態(高確率)である場合に変動パターンP6が指定される場合に、305個の乱数を「滞在」に、2個の乱数を「昼(昼背景)」に振分けている。このため、背景変化2次振分抽選テーブルでは、現在の背景画像が「夜背景」で遊技状態が確変状態(高確率)である場合に変動パターンP6が指定される場合に、「滞在」が選択される確率を305/307に振分け、「昼」が選択される確率を2/307に振分けている。
本実施形態において背景変化2次振分抽選テーブルでは、図13に示すように、背景画像が「昼背景」又は「夕方背景」のとき非確変状態である場合よりも確変状態である場合のほうが背景画像が前記変化順に変化し易くなっているとともに、背景画像が「夜背景」のとき非確変状態である場合よりも確変状態である場合のほうが背景画像を滞在し易くなっている。そして、本実施形態の通常モードにおける背景画像では、背景変化演出を伴いつつ「夜背景」に長く滞在するほど確変状態への期待度が高くなるように構成されている。なお、本実施形態において、通常モードの開始時は、原則的に昼背景から開始されるようになっている。
また、背景変化2次振分抽選テーブルでは、15R確変大当り遊技又は7R確変大当り遊技の付与を決定している場合に指定され得る変動パターンP1,P2が指定される場合に、現在の背景画像に係わらず背景画像が変化するときには15R確変大当り遊技又は7R確変大当り遊技の付与が確定(当確)するようになっている。すなわち、図柄変動ゲームにおいて、背景変化演出が実行されるとともにリーチ演出が実行される場合には、その時点で変動パターンP1,P2に基づく15R確変大当り遊技又は7R確変大当り遊技の付与が確定することとなる。
次に、SUモードの滞在中の処理について説明する。
統括CPU31aは、SUモードの開始を指示した場合、SUモードによる演出モードを終了させるSUモード用のモード終了条件(第1特別モード終了条件)が成立するまでの間、SUモードを継続させる。また、統括CPU31aは、15R確変大当り遊技、7R確変大当り遊技又は第2の2R確変大当り遊技の終了後、SUモードから確変モードへの移行を決定する。また、統括CPU31aは、第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技の終了後、SUモードを継続させる。そして、統括CPU31aは、SUモード用のモード終了条件の成立を契機に、SUモードから準備モードへの移行を決定する。
本実施形態のパチンコ機10では、SUモード滞在中、可変表示器H2の表示画面に「門」を画像表示し(図25(a)参照)、画像表示される門の種類によるSUモード用の示唆内容で遊技状態が確変状態である期待度の高低を複数段階に亘って段階的に遊技者に示唆するようになっている。本実施形態においてSUモード用の示唆内容は、図14に示すように、画像表示される門が「木の門」である示唆内容SU1と、示唆内容SU1よりも1段階上に位置する「赤色の門」である示唆内容SU2と、さらに示唆内容SU2よりも1段階上に位置する「金色の門」である示唆内容SU3の3段階を有している。そして、各示唆内容SU1〜SU3は、示唆内容SU3>示唆内容SU2>示唆内容SU1の順に確変状態への期待度(確変期待度)が高くなるようになっている。また、SUモード滞在中における示唆内容SU1〜SU3は、図柄変動ゲームの大当りや小当りといった大当りの可能性を示唆するものではなく、その内容から確変状態への期待度を直接的に示唆するものとなっている。すなわち、示唆内容SU1〜SU3は、特に15R確変大当り遊技や7R確変大当り遊技のように、遊技者が賞球を獲得することができることに期待を抱かせるような大当り予告とはその示唆する内容が異なる内容(確変期待度)を示唆するものである。なお、確変状態への期待度が高いとは、SUモードにおける各示唆内容のときに確変状態である可能性(潜確率)が高いということである。
そして、統括CPU31aは、SUモードの開始を指示する場合、SUモード用の示唆内容を、SUモードの移行決定時に滞在していた演出モードと移行契機により決定する。ここでは、通常モード滞在中に第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技に当選することを契機にSUモードに移行し得る場合と、SUモード滞在中に第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技に当選することを契機にSUモードに継続(移行)し得る場合について説明する。なお、準備モード滞在中からSUモードに移行する場合については、準備モードの滞在中の処理部分で説明する。
統括CPU31aは、通常モード滞在中に第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技に当選することを契機に前記通常モード時移行抽選でSUモードへの移行を決定すると、その決定に伴って通常モード経由時のSUモード示唆内容抽選を行う結果、示唆内容の種類を指示する。なお、統括CPU31aは、通常モード経由時のSUモード示唆内容抽選により決定した内容の種類を特定可能な演出態様コマンドを各制御基板32〜34に出力する。
統括CPU31aは、図15(a)に示す通常モード中のSUモード突入時の示唆内容振分テーブルに基づき通常モード経由時のSUモード示唆内容抽選を実行する。そして、通常モード中のSUモード突入時の示唆内容振分テーブルには、特別図柄指定コマンドに指定される図柄に基づいてそれぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全199通りの整数)が「SU1(示唆内容SU1)」、「SU2(示唆内容SU2)」、「SU3(示唆内容SU3)」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられている。
例えば、通常モード中のSUモード突入時の示唆内容振分テーブルでは、特別図柄指定コマンドに指定される図柄が図柄Cである場合に、90個の乱数を「SU1」に、70個の乱数を「SU2」に、39個の乱数を「SU3」に振分けている。このため、通常モード中のSUモード突入時の示唆内容振分テーブルでは、特別図柄指定コマンドに指定される図柄が図柄Cである場合に、「SU1」が選択される確率を90/199に振分け、「SU2」が選択される確率を70/199に振分け、「SU3」が選択される確率を39/199に振分けている。
本実施形態において通常モード中のSUモード突入時の示唆内容振分テーブルは、図15(a)に示すように、大当り遊技終了後に確変状態を付与しない図柄F又は小当り遊技当選時の遊技状態を継続する図柄Gが指定される場合よりも、大当り遊技終了後に確変状態を付与する図柄C又は図柄Eが指定される場合のほうが示唆内容SU3の決定確率が高く構成されている。このため、通常モード滞在中、第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技の当選を契機にSUモードが移行する場合には、示唆内容SU1,SU2でSUモードが開始されるときの確変状態への期待度よりも示唆内容SU3でSUモードが開始されるときの確変状態への期待度が高くなる。
また、統括CPU31aは、SUモード滞在中に第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技に当選することを契機に、SUモード経由時のSUモード示唆内容抽選を行う結果、示唆内容の種類を指示する。なお、統括CPU31aは、SUモード経由時のSUモード示唆内容抽選により決定した内容の種類を特定可能な演出態様コマンドを各制御基板32〜34に出力する。
統括CPU31aは、図15(b)に示すSUモード中のSUモード突入時の示唆内容振分テーブルに基づきSUモード経由時のSUモード示唆内容抽選を実行する。そして、SUモード中のSUモード突入時の示唆内容振分テーブルには、現在の示唆内容の種類毎に特別図柄指定コマンドで指定される図柄の種類に基づいてそれぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全199通りの整数)が「1段階上(現在の示唆内容から1段階上(次の)の示唆内容へ変化)」、「2段階上(現在の示唆内容から2段階上(次の次)の示唆内容へ変化)」、「変化無(現在の示唆内容を変化させない)」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられている。
例えば、SUモード中のSUモード突入時の示唆内容振分テーブルでは、現在の示唆内容が示唆内容SU2で特別図柄指定コマンドで図柄Cが指定される場合に、172個の乱数を「1段階上」に、27個の乱数を「変化無」に振分けている一方で、「2段階上」に乱数を振分けていない。このため、SUモード中のSUモード突入時の示唆内容振分テーブルでは、現在の示唆内容が示唆内容SU2で特別図柄指定コマンドで図柄Cが指定される場合に、「1段階上」が選択される確率を172/199に振分け、「変化無」が選択される確率を27/199に振分けている。
本実施形態においてSUモード中のSUモード突入時の示唆内容振分テーブルでは、図15(b)に示すように、大当り遊技終了後に確変状態を付与しない図柄F又は小当り遊技当選時の遊技状態を継続する図柄Gが指定される場合よりも、大当り遊技終了後に確変状態を付与する図柄C又は図柄Eが指定される場合のほうが示唆内容SU3に変化し易く構成されている。このため、SUモード滞在中、第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技の当選を契機にSUモードが移行する場合には、現在の示唆内容が維持されるときの確変状態への期待度よりも示唆内容が変化するときの確変状態への期待度が高くなる。なお、本実施形態では、SUモード滞在中、第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技の当選を契機にSUモードを継続させる場合、示唆内容の段階が下の段階に変化しない(確変期待度の低い示唆内容に変化しない)ようになっている。また、SUモード滞在中においては、一旦、示唆内容SU3に変化すると、SUモード滞在中、第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技の当選を契機に示唆内容を変化させないで示唆内容SU3を維持するようになっている。
また、統括CPU31aは、SUモード滞在中、SUモードを開始させてから少なくとも10回の図柄変動ゲームに亘ってSUモードを継続させる。この場合においてSUを開始させるとは、SUモード滞在中に大当り又は小当りを契機にSUモードが継続される場合も内部的には新たにSUモードを開始させることと同等に扱っている。なお、統括CPU31aは、SUモードを開始させてから実行された図柄変動ゲームの回数をRAM31cでカウントするようになっており、SUモードの開始に伴って「10」を設定するようになっている。そして、統括CPU31aは、SUモードの開始後、図柄変動ゲームの開始毎にRAM31cに記憶されているSUモードが開始されてから実行された図柄変動ゲームの回数を1減算(−1)して更新するようになっている。統括CPU31aは、RAM31cに記憶されている前記図柄変動ゲームの回数が「0」であるか否かから、SUモードを開始させてから10回の図柄変動ゲームが実行されたか否かを判定するようになっている。
そして、統括CPU31aは、SUモードを開始させてから11回目以降の各図柄変動ゲームの開始に伴って、変動パターン指定コマンドではずれ演出用の変動パターンP6〜P8が指定されることを契機に、SUモードを終了させるSUモード用のモード終了条件を成立させるか否かの終了抽選を行うようになっている。統括CPU31aは、終了抽選で当選を決定する場合にSUモード用のモード終了条件を成立させてSUモードの終了を決定するとともに準備モードへの移行を決定する。また、統括CPU31aは、終了抽選で非当選を決定する場合にそのままSUモードの継続を決定する。
また、統括CPU31aは、図16に示す終了抽選テーブルに基づき終了抽選を実行する。そして、終了抽選テーブルには、遊技状態が確変状態であるか否か(高確率であるか低確率であるか)に基づいてそれぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全311通りの整数)が「非当選(SUモードを継続させる)」、「当選(SUモードを終了させる)」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられている。
例えば、終了抽選テーブルでは、遊技状態が確変状態である場合に、285個の乱数を「非当選」に、26個の乱数を「当選」に振分けている。このため、終了抽選テーブルでは、遊技状態が確変状態である場合に、「非当選」とされる確率を285/311に振分け、「当選」とされる確率を26/311に振分けている。
また、統括CPU31aは、SUモードを開始させてから11回目以降の各図柄変動ゲームの開始に伴って、変動パターン指定コマンドで第1種リーチ変動を特定する変動パターンP4が指定されることを契機に、SUモード用のモード終了条件を成立させるようになっている。すなわち、統括CPU31aは、SUモードを開始させてから11回目以降の各図柄変動ゲームの開始に伴って、大当り及び小当りを決定しない場合、メインCPU30aがリーチ判定で肯定判定している場合に変動パターンP4を決定するか否かでSUモード用のモード終了条件を成立させるか否かを決定しているとともに、リーチ判定で否定判定している場合に終了抽選に当選するか否かでSUモード用のモード終了条件を成立させるか否かを決定している。そして、統括CPU31aは、大当り及び小当りを決定しないはずれの決定毎にSUモード用のモード終了条件を成立させるか否かを決定している。本実施形態において、統括CPU31aは、SUモードの継続期間を、予め決定するのではなくSUモード滞在中の図柄変動ゲームの進行に基づいてSUモード用のモード終了条件を成立させるか否かを決定することで定めており、SUモードの継続期間を開始されるSUモード毎にランダムにしている。
そして、統括CPU31aは、SUモード用のモード終了条件を成立させた場合、当該終了条件を成立させる契機となった図柄変動ゲームの終了後、次のはずれ演出用の変動パターンP6〜P8に基づく図柄変動ゲームの開始に伴って準備モードへの移行を指示する。すなわち、統括CPU31aは、SUモード用のモード終了条件を成立させる契機となった図柄変動ゲームの次の図柄変動ゲームが変動パターンP1〜P5のようにリーチ変動の内容を含む場合には演出モードの移行を指示しないようになっている。
このように本実施形態では、図16に示すように、1回の終了抽選を比較すると、確変状態である場合よりも非確変状態である場合のほうがSUモードから準備モードに移行し易くなっている。その一方で、本実施形態では、図9に示すように、入球率向上状態が付与されていない場合、リーチ確率(リーチ判定で肯定判定される割合)が非確変状態よりも確変状態のほうが高くなるようになっている。このため、確変状態である場合、第1種リーチ変動を特定する変動パターンP4が決定され易くなる結果、終了抽選の実行契機が訪れ易くなることも考えられる。しかしながら、確変状態では、1回の終了抽選で非確変状態よりも終了抽選に当選し難いだけでなく、リーチ確率が高い分だけSUモード用のモード終了条件の成立後も各種リーチ変動を特定する変動パターンが選択され易くなることでSUモードを継続させ易くなっている。このため、本実施形態の通常モードにおけるSUモードでは、SUモードが継続されるほど確変状態への期待度が高くなるように構成されている。
なお、本実施形態では、通常モード滞在中、可変表示器H2で背景変化演出に伴ったリーチ変動で15R確変大当り遊技又は7R確変大当り遊技が当確する構成を採用しているので、遊技者の混同を避けるためにリーチ変動を伴う図柄変動ゲームでの演出モードの移行を規制する構成を採用している。なお、統括CPU31aは、SUモード用のモード終了条件の成立後、準備モードに移行させる図柄変動ゲームの開始に伴って演出モードコマンドを各制御基板32〜34に出力する。また、SUモード用のモード終了条件を成立させる場合に統括CPU31aは、モード終了条件を成立させる契機となった演出モードの情報として、SUモードであることを示す情報(フラグなど)をRAM31cに設定する(記憶させる)。
また、本実施形態のパチンコ機10では、SUモードの滞在中、演出用ボタン26の操作に基づくボタン演出と、SUモード用の示唆内容を変化させるSU変化演出とを実行可能に構成されている。本実施形態では、SUモード用の示唆内容SU1〜SU3だけでなく、SUモード用の示唆内容とは異なる演出態様で確変状態への期待度を遊技者に報知する示唆演出をボタン演出として実行可能にしている。ボタン演出では、遊技者の演出用ボタン26の操作に基づき(本実施形態では、ボタン有効期間中に演出用ボタン26が1回でも操作されたか否か)、可変表示器H2で画像表示されている「門」を開門させてその奥方からキャラクタ(キャラ1、キャラ2、キャラ3、当選確定のプレート)が登場するか否かによる演出が展開されるようになっている(図柄25(b)参照)。統括CPU31aは、ボタン演出を実行させることを決定した場合、対象となる図柄変動ゲームの開始から所定のタイミングで演出用ボタン26の操作を許容するボタン有効期間を設定するとともに、演出用ボタン26を点灯させてボタン有効期間中である旨を遊技者に報知する。また、統括CPU31aは、ボタン有効期間の設定に伴ってその旨を指示する演出態様コマンドを各制御基板32〜34に出力し、可変表示器H2などでもボタン有効期間中である旨を遊技者に報知する。そして、ボタン演出では、開門に応じて「開門のみ(キャラクタが登場しない)」、「キャラ1が登場する(キャラ1)」、「キャラ2が登場する(キャラ2)」、「キャラ3が登場する(キャラ3)、「当選確定のプレートが登場する(当選確定)」いずれかの演出が展開されるようになっている。また、SU変化演出では、SUモード用の示唆内容を変化させるか否かによる演出が展開されるようになっている。
そして、本実施形態のパチンコ機10では、SUモード滞在中に選択され得る変動パターン毎に実行させ得る演出が対応付けされており、変動パターンP1、P2,P4,P5にはボタン演出を実行可能とし、変動パターンP6,P7にはSU変化演出を対応付けし、変動パターンP3,P8にはいずれの演出も対応付けしていない。統括CPU31aは、各変動パターンを指示する変動パターン指定コマンドが入力されることに伴って、ボタン演出を実行されるか、SU変化演出を実行させるか、いずれの演出も実行させないかを示唆演出抽選を実行する。そして、統括CPU31aは、示唆演出抽選でボタン演出の実行を決定する場合にボタン演出の展開内容を決定するボタン演出抽選を実行し、その決定した展開内容のボタン演出の実行を指示する。なお、統括CPU31aは、ボタン演出抽選により決定した展開内容を特定可能な演出態様コマンドを各制御基板32〜34に出力する。また、統括CPU31aは、示唆演出抽選でSU変化演出の実行を決定する場合にSU変化演出の展開内容を決定するSU変化抽選を実行し、その決定した展開内容のSU変化演出の実行を指示する。なお、統括CPU31aは、SU変化抽選により決定した展開内容を特定可能な演出態様コマンドを各制御基板32〜34に出力する。また、統括CPU31aは、示唆演出抽選でいずれの演出も実行しないことを決定する場合に各演出の実行を各制御基板32〜34に指示しない。
統括CPU31aは、図17(a)に示す示唆演出振分テーブルに基づき示唆演出抽選を実行する。そして、示唆演出振分テーブルには、変動パターン指定コマンドで指定される変動パターンに基づいてそれぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全997通りの整数)が「演出なし」、「ボタン演出」、「SU変化演出」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられている。
例えば、示唆演出振分テーブルでは、変動パターン指定コマンドで指定される変動パターンが変動パターンP1である場合に、864個の乱数を「演出なし」に、133個の乱数を「ボタン演出」に振分けており、「SU変化演出」に乱数を振分けていない。このため、終了抽選テーブルでは、変動パターン指定コマンドで指定される変動パターンが変動パターンP1である場合に、「演出なし」とされる確率を864/997に振分け、「ボタン演出」とされる確率を133/997に振分けている。
また、統括CPU31aは、示唆演出抽選の結果、ボタン演出の実行を決定する場合、図17(b)に示すボタン演出振分テーブルに基づきボタン演出抽選を実行する。そして、ボタン演出振分テーブルには、変動パターン指定コマンドで指定される変動パターン毎に遊技状態が確変状態であるか否か(高確率であるか低確率)に基づいてそれぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全1009通りの整数)が「開門のみ」、「キャラ1」、「キャラ2」、「キャラ3」、「当選確定」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられている。
例えば、ボタン演出振分テーブルでは、遊技状態が非確変状態(低確率)である場合に変動パターンP1が指定される場合に、205個の乱数を「開門のみ」に、27個の乱数を「キャラ1」に、688個の乱数を「キャラ2」に、79個の乱数を「キャラ3」に、10個の乱数を「当選確定」に振分けている。このため、ボタン演出振分テーブルでは、遊技状態が確変状態(高確率)である場合に変動パターンP1が指定される場合に、「開門のみ」が選択される確率を205/1009に振分け、「キャラ1」が選択される確率を27/1009に振分け、「キャラ2」が選択される確率を688/1009に振分け、「キャラ3」が選択される確率を79/1009に振分け、「当選確定」が選択される確率を10/1009に振分けている。
また、統括CPU31aは、示唆演出抽選の結果、SU変化演出の実行を決定する場合、図17(c)に示すSU変化演出振分テーブルに基づきSU変化演出抽選を実行する。そして、SU変化演出振分テーブルには、現在のSUモード用の示唆内容毎に遊技状態が確変状態であるか否か(高確率であるか低確率)に基づいてそれぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全401通りの整数)が「変化無(示唆内容を変化させない)」、「1段階上」、「2段階上」、「1段階下(現在の示唆内容から1段階下(前)の段階の示唆内容へ変化)」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられている。なお、SU変化演出振分テーブルでは、SU変化演出の実行が決定され得る変動パターンP6,P7で同じ乱数の振分け態様としている。
例えば、SU変化演出振分テーブルでは、現在のSUモード用の示唆内容が示唆内容SU1で遊技状態が確変状態(高確率)である場合に、7個の乱数を「変化無」に、337個の乱数を「1段階上」に、57個の乱数を「2段階上」に振分けている。このため、SU変化演出振分テーブルでは、現在のSUモード用の示唆内容が示唆内容SU1で遊技状態が確変状態(高確率)である場合に、「変化無」が選択される確率を7/401に振分け、「1段階上」が選択される確率を337/401に振分け、「2段階上」が選択される確率を57/401に振分けている。
本実施形態において、示唆演出振分テーブルでは、図17(a)に示すように、変動パターンP1,P2,P4,P5が指定される場合にのみにボタン演出を決定し得るようになっており、ボタン演出により大当り期待度を遊技者に(報知)示唆するようになっている。さらに、ボタン演出振分テーブルでは、図17(b)に示すように、大当りが決定されている場合に大当りが決定されていないときよりも「キャラ3」が選択され易いだけでなく、遊技状態が確変状態であるときには遊技状態が非確変状態のときよりも「キャラ3」が選択され易くなっている。また、ボタン演出振分テーブルでは、大当りが決定されている場合にのみ「当選確定」が振分けられており、変動パターンP1,P2に基づく大当り遊技の終了後は必ず確変状態が付与されるので、「当選確定」の振分けは遊技状態によらず同一振分けとなっている。その一方で、ボタン演出振分テーブルでは、「キャラ1」を変動パターンによらず非確変状態よりも確変状態のほうが選択され易くなっている。このため、ボタン演出振分テーブルは、「キャラ1」が登場する場合には、大当り期待度は低くなるものの確変状態への期待度を高めるように構成されている。
また、示唆演出振分テーブルでは、図17(a)に示すように、変動パターンP6,P7が指定される場合にのみにSU変化演出を決定し得るようになっており、SU変化演出により確変状態への期待度を遊技者に(報知)示唆するようになっている。さらに、SU変化演出振分テーブルでは、図17(c)に示すように、非確変状態である場合よりも確変状態である場合のほうが示唆内容を変化し易くなっているとともに、示唆内容SU3のとき非確変状態である場合よりも確変状態である場合のほうが示唆内容SU3を維持し易くなっている。その一方で、SU変化演出振分テーブルでは、確変状態である場合よりも非確変状態である場合のほうが示唆内容を変化させるときに下の段階に変化し易くなっているとともに、示唆内容SU1のとき確変状態である場合よりも非確変状態である場合のほうが示唆内容SU1を維持し易くなっている。なお、統括CPU31aは、SUモード用のモード終了条件を成立させてSUモードから準備モードへ移行させることとなる図柄変動ゲームの開始に伴っては示唆演出抽選を行わないようになっている。
次に、MSモード滞在中の処理について説明する。
統括CPU31aは、MSモードの開始を指示した場合、MSモードによる演出モードを終了させるMSモード用のモード終了条件(第2特別モードモード終了条件)が成立するまでの間、MSモードを継続させる。また、統括CPU31aは、15R確変大当り遊技、7R確変大当り遊技又は第2の2R確変大当り遊技の終了後、MSモードから確変モードへの移行を決定する。また、統括CPU31aは、第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技の終了後、MSモードを継続させる。そして、統括CPU31aは、MSモード用のモード終了条件の成立を契機に、MSモードから準備モードへの移行を決定する。
本実施形態のパチンコ機10では、MSモード滞在中、図柄変動ゲームで所定の演出を出現させることを課題(ミッション)として遊技者に提示し、その提示した演出の出現によって大当りの図柄組み合わせ(本実施形態では15R確変大当り遊技又は7R確変大当り遊技に対応する図柄組み合わせ)を導出する課題付与演出(ミッション演出)を実行可能に構成されている。ミッション演出は、通常、大当り抽選に当選した時に、遊技者に提示するミッションに合致する演出を出現させるように図柄変動ゲームの演出内容を決定することで行われる。このため、ミッション演出は、遊技者の見た目上、提示されたミッションに合致する演出が図柄変動ゲームで出現するので、当該ミッションの達成によって大当りを得られたかのような演出表現となる。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、MSモードが開始すると、MSモードが継続している間、遊技者に対してミッションが提示されるようになっている。MSモード滞在中、可変表示器H2では、課題内容情報Haを画像表示するとともに提示期間情報Hbを画像表示する(図26(a)参照)ことで、ミッションの課題内容とその課題内容が有効となる提示期間を報知するようになっている。なお、ミッション演出で提示される提示期間は、MSモードの滞在期間となり、ミッション演出が実行されている期間(課題が提示されている期間)がMSモードの滞在期間となる。
そして、MSモードでは、ミッションとして提示される課題内容の種類と、課題内容を提示する提示期間(MSモードの継続期間)によるMSモード用の示唆内容で遊技状態が確変状態である期待度の高低を複数段階に亘って段階的に遊技者に示唆するようになっている。また、ミッション演出では、課題内容としてリーチ変動を展開する契機となるリーチ状態を形成するリーチ図柄の種類を提示するようになっている。そして、本実施形態においてMSモード用の示唆内容の課題内容は、図18(a)に示すように、1種類のリーチ図柄を課題内容とする課題Aと、課題Aよりも1段階上に位置する2種類のリーチ図柄を課題内容とする課題Bと、さらに課題Bよりも1段階上に位置する3種類のリーチ図柄を課題内容とする課題Cの3段階を有している。なお、これら課題内容では、課題内容として提示されるリーチ図柄の種類が複数の場合、それぞれの異なる種類の複数のリーチ図柄が課題として提示されるようになっている。そして、各課題A〜Cは、課題C>課題B>課題Aの順に確変状態への期待度(確変期待度)が高くなるようになっている。
本実施形態において、統括CPU31aは、課題内容とするリーチ図柄の種類を決定するに際し[1]〜[9]の飾り図柄の中から1つの図柄を決定し、課題内容として課題Aを決定しているとき決定した1つの図柄を示す情報を演出態様コマンドにて出力する。また、統括CPU31aは、課題内容として課題Bを決定しているとき決定した1つの図柄を示す情報に合わせて飾り図柄の変動順序で次に位置する図柄を示す情報を演出態様コマンドにて出力する。また、統括CPU31aは、課題内容として課題Cを決定しているとき決定した1つの図柄を示す情報に合わせて飾り図柄の変動順序で次に位置する図柄とさらに次に位置する図柄を示す情報を演出態様コマンドにて出力する。このように統括CPU31aは、課題内容を決定するに際して1つの図柄を決定するのみで複数種類のリーチ図柄を決定するようになっている。
また、本実施形態においてMSモード用の示唆内容の提示期間は、図18(b)に示すように、10回の図柄変動ゲームを提示期間とする提示期間10回と、提示期間10回よりも1段階上に位置する20回の図柄変動ゲームを提示期間とする提示期間20回と、さらに提示期間20回よりも1段階上に位置する30回の図柄変動ゲームを提示期間とする提示期間30回の3段階を有している。そして、各提示期間は、30回>20回>10回と提示期間が長くなるほど確変状態への期待度(確変期待度)が高くなるようになっている。また、本実施形態のパチンコ機10では、図9に示すように、入球率向上状態が付与されていない場合、リーチ確率(リーチ判定で肯定判定される割合)が非確変状態よりも確変状態のほうが高くなるようになっている。このため、確変状態である場合、リーチ変動を特定する変動パターンが決定され易くなる結果、ミッション達成に期待を抱かせる場面が非確変状態よりも多くなり、15R確変大当り遊技や7R確変大当り遊技に対する期待を抱く場面を遊技者に多く与えるようになっている。
このようにMSモード滞在中におけるMSモード用の示唆内容は、その内容から確変状態への期待度を直接的に示唆するものである。また、MSモード用の示唆内容のうち課題内容は、確変状態への期待度を直接的に示唆するだけでなく、課題内容が達成されることで大当りの図柄組み合わせの導出を示唆することで大当りの可能性も示唆するものである。すなわち、MSモード用の示唆内容の課題内容は、特に15R確変大当り遊技や7R確変大当り遊技のように、遊技者が賞球を獲得することができることに期待を抱かせるような大当り予告を兼ねるものである。なお、確変状態への期待度が高いとは、MSモードにおける各示唆内容(課題内容、提示期間)のときに確変状態である可能性(潜確率)が高いということである。
そして、統括CPU31aは、MSモードの開始を指示する場合、MSモード用の示唆内容を、MSモードの移行決定時に滞在していた演出モードと移行契機により決定する。ここでは、MSモード滞在中に第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技に当選することを契機にMSモードに移行し得る場合と、MSモード滞在中に第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技に当選することを契機にMSモードに継続(移行)し得る場合について説明する。なお、準備モード滞在中からMSモードに移行する場合については、準備モードの滞在中の処理部分で説明する。
統括CPU31aは、通常モード滞在中に第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技に当選することを契機に前記通常モード時移行抽選でMSモードへの移行を決定すると、その決定に伴って通常モード経由時のMSモード示唆内容抽選を行う結果、示唆内容の種類を指示する。なお、統括CPU31aは、通常モード経由時のMSモード示唆内容抽選により決定した内容の種類を特定可能な演出態様コマンドを各制御基板32〜34に出力する。
統括CPU31aは、図19(a)に示す通常モード中の課題用のMSモード突入時の示唆内容振分テーブルと、図19(b)に示す通常モード中の提示期間用のMSモード突入時の示唆内容振分テーブルに基づき通常モード経由時のMSモード示唆内容抽選を実行し、課題内容と提示期間を個々に決定する。
そして、通常モード中の課題用のMSモード突入時の示唆内容振分テーブルには、特別図柄指定コマンドに指定される図柄に基づいてそれぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全307通りの整数)が「課題A」、「課題B」、「課題C」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられている。
例えば、通常モード中の課題用のMSモード突入時の示唆内容振分テーブルでは、特別図柄指定コマンドに指定される図柄が図柄Cである場合に、137個の乱数を「課題A」に、133個の乱数を「課題B」に、37個の乱数を「課題C」に振分けている。このため、通常モード中の課題用のMSモード突入時の示唆内容振分テーブルでは、特別図柄指定コマンドに指定される図柄が図柄Cである場合に、「課題A」が選択される確率を137/307に振分け、「課題B」が選択される確率を133/307に振分け、「課題C」が選択される確率を37/307に振分けている。
また、通常モード中の提示期間用のMSモード突入時の示唆内容振分テーブルには、特別図柄指定コマンドに指定される図柄に基づいてそれぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全199通りの整数)が「10回(提示期間10回」、「20回(提示期間20回)」、「30回(提示期間30回)」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられている。
例えば、通常モード中の提示期間用のMSモード突入時の示唆内容振分テーブルでは、特別図柄指定コマンドに指定される図柄が図柄Cである場合に、117個の乱数を「10回」に、63個の乱数を「20回」に、19個の乱数を「30回」に振分けている。このため、通常モード中の提示期間用のMSモード突入時の示唆内容振分テーブルでは、特別図柄指定コマンドに指定される図柄が図柄Cである場合に、「10回」が選択される確率を117/199に振分け、「20回」が選択される確率を63/199に振分け、「30回」が選択される確率を19/199に振分けている。
本実施形態において通常モード中の課題用のMSモード突入時の示唆内容振分テーブルは、図19(a)に示すように、大当り遊技終了後に確変状態を付与しない図柄F又は小当り遊技当選時の遊技状態を継続する図柄Gが指定される場合よりも、大当り遊技終了後に確変状態を付与する図柄C又は図柄Eが指定される場合のほうが課題Cの決定確率が高く構成されている。このため、通常モード滞在中、第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技の当選を契機にMSモードに移行する場合には、課題A,BでMSモードが開始されるときの確変状態への期待度よりも課題CでMSモードが開始されるときの確変状態への期待度が高くなる。
また、本実施形態において通常モード中の提示期間用のMSモード突入時の示唆内容振分テーブルは、図19(b)に示すように、大当り遊技終了後に確変状態を付与しない図柄F又は小当り遊技当選時の遊技状態を継続する図柄Gが指定される場合よりも、大当り遊技終了後に確変状態を付与する図柄C又は図柄Eが指定される場合のほうが提示期間30回の決定確率が高く構成されている。このため、通常モード滞在中、第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技の当選を契機にMSモードに移行する場合には、提示期間10,20回でMSモードが開始されるときの確変状態への期待度よりも提示期間30回でMSモードが開始されるときの確変状態への期待度が高くなる。
また、統括CPU31aは、MSモード滞在中に第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技に当選することを契機に、MSモード経由時のMSモード示唆内容抽選を行う結果、示唆内容の種類を指示する。なお、統括CPU31aは、MSモード経由時のMSモード示唆内容抽選により決定した内容の種類を特定可能な演出態様コマンドを各制御基板32〜34に出力する。
統括CPU31aは、図19(c)に示すMSモード中のMSモード突入時の示唆内容振分テーブルに基づきSUモード経由時のMSモード示唆内容抽選を実行する。なお、統括CPU31aは、MSモード滞在中に第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技に当選することを契機に、MSモードを継続させる場合、MSモード用の示唆内容のうち課題内容は変更することなく維持する一方で、提示期間のみを変更(再設定)し得るようになっている。統括CPU31aは、MSモード経由時のMSモード示唆内容抽選を行う結果、提示期間を新たに再設定するか否かを決定するとともに、提示期間の再設定を決定するときには必ず提示期間30回の再設定を指示する。なお、MSモード経由時のMSモード示唆内容抽選を行う場合には、当選結果に係わらず「追加?」などの画像表示を行うことで提示期間の再設定の有無を遊技者に認識させるようになっている(図26(b)参照)。そして、本実施形態では、MSモード経由時のMSモード示唆内容抽選を行う結果、提示期間の再設定を行わない場合もあるが、「追加?」などの画像表示の後に、画像表示される「追加!」(図26(d)参照)又は「?」(図26(c)参照)などの表示内容により提示期間の再設定の有無を遊技者に認識させることができる。
そして、MSモード中のMSモード突入時の示唆内容振分テーブルには、特別図柄指定コマンドで指定される図柄の種類に基づいてそれぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全199通りの整数)が「追加(提示期間を再設定する)」、「変化無(提示期間を再設定しない)」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられている。
例えば、MSモード中のMSモード突入時の示唆内容振分テーブルでは、特別図柄指定コマンドで図柄Cが指定される場合に、109個の乱数を「追加」に、90個の乱数を「変化無」に振分けている。このため、MSモード中のMSモード突入時の示唆内容振分テーブルでは、特別図柄指定コマンドで図柄Cが指定される場合に、「追加」が選択される確率を109/199に振分け、「変化無」が選択される確率を90/199に振分けている。
本実施形態においてMSモード中のMSモード突入時の示唆内容振分テーブルでは、図19(c)に示すように、大当り遊技終了後に確変状態を付与しない図柄F又は小当り遊技当選時の遊技状態を継続する図柄Gが指定される場合よりも、大当り遊技終了後に確変状態を付与する図柄C又は図柄Eが指定される場合のほうが提示期間を再設定し易く構成されている。このため、MSモード滞在中、第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技の当選を契機にMSモードを継続させる場合には、提示期間が再設定されないときの確変状態への期待度よりも提示期間が再設定されるときの確変状態への期待度が高くなる。
また、統括CPU31aは、MSモード滞在中、MSモードを開始させて提示されている提示期間分の図柄変動ゲームが実行されるまでの間、MSモードを継続させる。なお、統括CPU31aは、MSモードで提示期間を提示してから実行された図柄変動ゲームの回数をRAM31cでカウントするようになっており、MSモードの開始に伴って提示期間として決定している回数(例えば、提示期間10回であれば「10」)を設定するようになっている。そして、統括CPU31aは、MSモードの開始後、図柄変動ゲームの開始毎にRAM31cに記憶されている提示期間の回数MSUモードが開始されてから実行された図柄変動ゲームの回数を1減算(−1)して更新するようになっている。統括CPU31aは、RAM31cに記憶されている提示期間の回数を更新する結果、「0」になるまでの間、MSモードを継続させて「0」になる図柄変動ゲームの終了を契機にMSモードを終了させるMSモード用のモード終了条件を成立させるようになっている。また、統括CPU31aは、MSモード用のモード終了条件を成立させた場合、当該終了条件を成立させる契機となった図柄変動ゲームの次の図柄変動ゲームの開始に伴って準備モードへの移行を指示する。
また、本実施形態のパチンコ機10では、MSモードの滞在中、当り演出用の変動パターンP1,P2による図柄変動ゲームでは、飾り図柄による大当りの図柄組み合わせをミッション演出の課題内容で提示されているリーチ図柄の種類に積極的に変化させることで、MSモードではミッション達成による大当りを出現させ易くしている。すなわち、統括CPU31aは、変動パターン指定コマンドに変動パターンP1,P2が指定される場合、飾り図柄による大当りの図柄組み合わせとして、課題内容で提示されているリーチ図柄と同じ種類による大当りの図柄組み合わせを図柄変動ゲームで導出させるようになっている。
また、本実施形態のパチンコ機10では、MSモードの滞在中、通常変動による図柄変動ゲームにおける第1停止表示列の図柄の種類とミッション演出の課題内容で提示されているリーチ図柄の種類が不一致の場合に、該第1停止表示列の図柄をミッション演出の課題内容で提示されているリーチ図柄と同じ種類に積極的に変化させる図柄変化演出を実行可能に構成されている。そして、本実施形態では、図柄変化演出によりミッション達成に対して遊技者に期待を抱かせるとともに、確変状態への期待度も遊技者に示唆(報知)するようになっている。本実施形態では、リーチ変動を特定しない通常変動による図柄変動ゲームでおいてのみ図柄変化演出を実行するようになっている。すなわち、はずれリーチ演出による図柄変動ゲームで第1停止表示列の図柄に対して図柄変化演出を実行すると、課題内容で提示されているリーチ図柄でリーチ変動が実行されるにも係わらずはずれの図柄組み合わせを導出することとなってしまうので、はずれ演出による図柄変動ゲームでのみ図柄変化演出が実行される。また、図柄変化演出は、短縮変動や超短縮変動による図柄変動ゲームでは、全列の図柄がほぼ同じタイミングで停止される態様でゲームが展開されるため、短縮変動や超短縮変動による図柄変動ゲームでは図柄変化演出を実行しないようになっている。
統括CPU31aは、通常変動を特定する変動パターンP6を指示する変動パターン指定コマンドが入力されることに伴って、決定した飾り図柄の図柄組み合わせのうち第1停止表示列の図柄と、ミッション演出の課題内容に提示しているリーチ図柄の種類が不一致の場合、図柄変化演出を実行させるか否かを決定する図柄変化演出抽選を実行し、その抽選で実行を決定する場合に図柄変化演出の実行を指示する。なお、統括CPU31aは、図柄変化演出の実行を特定可能な演出態様コマンドを各制御基板32〜34に出力する。また、統括CPU31aは、図柄変化演出抽選で実行しないことを決定する場合に図柄変化演出制御基板の実行を各制御基板32〜34に指示しない。
統括CPU31aは、図20に示す図柄変化演出振分テーブルに基づき図柄変化演出抽選を実行する。そして、図柄変化演出振分テーブルには、遊技状態が確変状態であるか否か(高確率であるか低確率)に基づいてそれぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全997通りの整数)が「変化無(図柄変化演出を実行しない)」、「図柄変化(図柄変化演出を実行する)」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられている。
例えば、図柄変化演出振分テーブルでは、遊技状態が確変状態(高確率)である場合に、125個の乱数を「変化無」に、872個の乱数を「図柄変化」に振分けている。このため、図柄変化演出振分テーブルでは、遊技状態が確変状態(高確率)である場合に、「変化無」が選択される確率を125/997に振分け、「図柄変化」が選択される確率を872/997に振分けている。
本実施形態において、図柄変化演出振分テーブルでは、図20に示すように、図柄変化演出の実行を5割以上で決定するようになっており、非確変状態である場合よりも確変状態である場合のほうが図柄変化演出が実行され易くなっている。すなわち、本実施形態では、MSモード滞在中、図柄変化演出が実行されればされるほど確変状態への期待度を高めるように構成されている。
また、本実施形態のパチンコ機10では、MSモードの滞在中、可変表示器H2に図柄変動ゲームで変動する図柄とは異なる期待度メータK(図26(a)参照)を画像表示させるようになっており、期待度メータKの表示態様を変化させる期待度メータ演出を実行可能に構成されている。そして、本実施形態では、期待度メータKの表示態様から確変状態への期待度を遊技者に示唆(報知)するようになっている。また、本実施形態において期待度メータKは、期待度メータKの表示態様として「0段階」と、「0段階」よりも1段階上に位置する「1段階」と、「1段階」よりも1段階上に位置する「2段階」と、「2段階」よりも1段階上に位置する「3段階」の4段階を有している。そして、期待度メータKでは、「0段階」の表示態様を期待度メータKの全てが消灯(白抜き)している態様とし、「1段階」の表示態様を期待度メータKのメータKa〜Kcまでが例えば緑色に点灯する態様としている。また、期待度メータKでは、「2段階」の表示態様を期待度メータKのメータKa〜Keまでの全体が例えば緑色に点滅する態様とし、「3段階」の表示態様を期待度メータKの全体が例えば緑色に継続的に点灯する態様としている。また、MSモード滞在中における期待度メータKの表示態様は、「0段階」→「1段階」→「2段階」→「3段階」の変化順に変化し、「3段階」に一旦変化したらそれ以降変化しないようになっている。そして、期待度メータKの各表示態様は、「3段階」>「2段階」>「1段階」>「0段階」の順に確変状態への期待度(確変期待度)が高くなるようになっている。
統括CPU31aは、各変動パターンを指示する変動パターン指定コマンドが入力されることに伴って、現在の期待度メータKの表示態様を維持する「滞在」とするか他の表示態様(現在の段階よりも1段階上に位置する表示態様)に変化させるか否かを決定するメータ演出抽選を実行し、その決定した表示態様への変化を決定して指示する。なお、統括CPU31aは、メータ演出抽選により決定した表示態様を特定可能な演出態様コマンドを各制御基板32〜34に出力する。
統括CPU31aは、図21に示すメータ演出振分テーブルに基づきメータ演出抽選を実行する。そして、メータ演出振分テーブルには、変動パターン指定コマンドで指定される変動パターン毎に現在の期待度メータKの表示態様と遊技状態が確変状態であるか否か(高確率であるか低確率)に基づいてそれぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全307通りの整数)が「滞在」、「1段階上」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられている。
例えば、メータ演出振分テーブルでは、現在の期待度メータKの表示態様が「0段階」で遊技状態が確変状態の場合に変動パターン指定コマンドで指定される変動パターンが変動パターンP1であるときに、247個の乱数を「滞在」に、60個の乱数を「1段階上」に振分けている。このため、メータ演出抽選テーブルでは、現在の期待度メータKの表示態様が「0段階」で遊技状態が確変状態の場合に変動パターン指定コマンドで指定される変動パターンが変動パターンP1である場合に、「滞在」とされる確率を247/307に振分け、「1段階上」とされる確率を60/307に振分けている。
本実施形態において、メータ演出振分テーブルでは、図21に示すように、非確変状態である場合よりも確変状態である場合のほうが期待度メータKの表示態様が変化し易くなっているとともに、期待度メータKの表示態様が「3段階」に到達し易くなっている。このため、期待度メータKの表示態様が「3段階」に到達する場合には、確変状態への期待度を高めるように構成されている。
また、本実施形態において、統括CPU31aは、MSモード滞在中に第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技が付与されることを契機に、期待度メータKの表示態様を「0段階」にリセット(再設定)する。また、統括CPU31aは、他の演出モードを経由してMSモードを開始させる場合には期待度メータKの表示態様を「0段階」から開始させるように設定する。その一方で、統括CPU31aは、MSモード滞在中にデモ指定コマンドを入力することで、各種デモ演出の実行を指示する場合であっても期待度メータKの表示態様を維持させるようになっており、各種デモ演出の実行中も期待度メータKの現在の表示態様を維持させるようになっている。例えば、期待度メータKが「2段階」の表示態様で待機状態が生起される場合に可変表示器H2では、待機デモ演出が実行されても「2段階」の表示態様で期待度メータKが点滅することとなる。
次に、準備モード滞在中の処理について説明する。
統括CPU31aは、準備モードの開始を指示した場合、準備モードによる演出モードを終了させる準備モード用のモード終了条件が成立するまでの間、準備モードを継続させる。また、統括CPU31aは、15R確変大当り遊技、7R確変大当り遊技又は第2の2R確変大当り遊技の終了後、準備モードから確変モードへの移行を決定する。また、統括CPU31aは、第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技の終了後、SUモード又はMSモードへの移行を決定する。また、統括CPU31aは、通常変動を特定する変動パターンP6が指定される場合の図柄変動ゲームの開始に伴って、SUモード又はMSモードへの移行を決定し得る。そして、統括CPU31aは、準備モード終了条件の成立を契機に、準備モードから通常モードへの移行を決定する。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、準備モード滞在中、可変表示器H2で通常モード滞在中に出現し得る複数種類(本実施形態では3種類)の背景画像の中の「夜背景」と同じ背景画像を画像表示させるようになっている。すなわち、準備モード滞在中、可変表示器H2では、通常モード滞在中に背景画像が「夜背景」である場合と同一態様で演出モードが展開されるようになっている。このため、通常モード滞在中においては、背景画像が「夜背景」となるとき単に確変状態への期待を遊技者に抱かせるのではなく、準備モードで与える場合と同様に確変状態への期待を遊技者に抱かせることができる。その一方で、準備モード滞在中においては、単に確変状態への期待を遊技者に抱かせるのではなく、通常モード滞在中に背景画像が「夜背景」となるときと同様に確変状態への期待を遊技者に抱かせることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、CHモードを経由して準備モードへ移行したCH経由の準備モードと、SUモードを経由して準備モードへ移行したSU準備モードと、MSモードを経由して準備モードへ移行したMS準備モードとが存在する。なお、統括CPU31aは、準備モードにおいてCHモードから準備モードに移行する際にCHモードから移行したことを示す情報(フラグなど)をRAM31cに記憶させるため、RAM31cの情報に基づきCH準備モードであることを把握している。また、統括CPU31aは、準備モードにおいてSUモードから準備モードに移行する際にSUモードから移行したことを示す情報(フラグなど)をRAM31cに記憶させるため、RAM31cの情報に基づきSU準備モードであることを把握している。また、統括CPU31aは、準備モードにおいてMSモードから準備モードに移行する際にMSモードから移行したことを示す情報(フラグなど)をRAM31cに記憶させるため、RAM31cの情報に基づきMS準備モードであることを把握している。また、準備モード滞在中、準備モードからSUモード、MSモード又は通常モードに移行し得るようになっており、CH準備モード、SU準備モード及びMS準備モード毎にSUモード又はMSモードへの移行態様が異なるようになっている。なお、準備モード滞在中、CH準備モード、SU準備モード及びMS準備モードによらず準備モード終了条件が成立する場合には、準備モードから通常モードへ移行する。
そして、統括CPU31aは、CH準備モード滞在中、第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技が付与される場合に、通常モード滞在中と同様に通常モード時移行抽選を実行することで、移行させる演出モードを決定するようになっている。すなわち、統括CPU31aは、第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技が付与される場合に、CH準備モードと通常モードとで、通常モード時移行抽選テーブルを共通して用いるようになっている。
また、統括CPU31aは、CH準備モード滞在中、通常変動を特定する変動パターンP6を指示する変動パターン指定コマンドが入力されることに伴って、モード突入抽選(移行抽選)を実行する。そして、統括CPU31aは、モード突入抽選を実行する結果、演出モードを移行させるか否かとともに、演出モードを移行させる場合にはSUモード又はMSモードのいずれの演出モードに移行させるかと各示唆内容の種類を決定し、決定した示唆内容による演出モードの実行を指示する。本実施形態において、統括CPU31aは、CH準備モード滞在中に通常変動(変動パターンP6)による図柄変動ゲームが実行される場合に、CHモード準備モードを開始させてからの通常変動による図柄変動ゲームの実行回数に基づいてSUモード又はMSモードのうち移行可能な演出モードを定めている。そして、統括CPU31aは、図22に示すように、CH準備モード滞在中に通常変動による図柄変動ゲームが実行される回数が「偶数回数」の場合にSUモードへの移行を決定し得る一方で、CH準備モード滞在中に通常変動による図柄変動ゲームが実行される回数が「奇数回数」の場合にMSモードへの移行を決定し得る。
なお、統括CPU31aは、準備モードを開始させてから実行された図柄変動ゲームのゲーム回数をRAM31cでカウントするとともに、準備モードを開始させてから実行された通常変動による図柄変動ゲームの通常ゲーム回数をRAM31cでカウントするようになっており、準備モードの開始に伴ってゲーム回数に「20回」を設定するとともに通常ゲーム回数に「10回」を設定するようになっている。そして、統括CPU31aは、準備モードの開始後、図柄変動ゲームの開始毎にRAM31cに記憶されているゲーム回数を1減算(−1)して更新する一方で、準備モードの開始後、通常変動による図柄変動ゲームの開始毎にRAM31cに記憶されている通常ゲーム回数を1減算(−1)して更新するようになっている。
統括CPU31aは、変動パターンP6を指示する変動パターン指定コマンドを入力すると、RAM31cに記憶されている通常ゲーム回数に1加算して更新し、更新後の値が奇数回数である場合にMSモードへの移行の可否を決定するMSモード用のモード突入抽選(移行抽選)を実行する。また、統括CPU31aは、変動パターンP6を指示する変動パターン指定コマンドを入力すると、RAM31cに記憶されている通常ゲーム回数に1加算して更新し、更新後の値が偶数回数である場合にSUモードへの移行の可否を決定するSUモード用のモード突入抽選(移行抽選)を実行する。
また、統括CPU31aは、図23に示すSUモード用のモード突入抽選テーブルに基づきSUモード用のモード突入抽選を実行する。そして、統括CPU31aは、遊技状態が確変状態であるか否か(高確率であるか低確定)に基づいてそれぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全251通りの整数)が「非当選(非突入)」、「当選」のそれぞれに所定個数ずつ振分けされ、「当選」の欄ではさらに「SU1(示唆内容SU1)」、「SU2(示唆内容SU2)」、「SU3(示唆内容SU3)」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられている。
例えば、SUモード用のモード突入抽選テーブルでは、遊技状態が非確変状態の場合に、234個の乱数を「非当選」に、17個の乱数を「当選」に振分け、さらに「当選」に振分けている17個の乱数のうち11個を「SU1」に、5個の乱数を「SU2」に、1個の乱数を「SU3」に振分けている。このため、SUモード用のモード突入抽選テーブルでは、遊技状態が非確変状態の場合に、「非当選」の確率を234/251に振分け、「当選」の確率を17/251に振分け、さらに「当選」のうち「SU1」の確率を11/251に振分け、「SU2」の確率を5/251に振分け、「SU3」の確率を1/251に振分けている。
また、統括CPU31aは、図24に示すMSモード用のモード突入抽選テーブルに基づきMSモード用のモード突入抽選を実行する。そして、統括CPU31aは、遊技状態が確変状態であるか否か(高確率であるか低確定)に基づいてそれぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全251通りの整数)が「非当選(非突入)」、「当選」のそれぞれに所定個数ずつ振分けされ、「当選」の欄ではさらに「10回(提示期間10回)」、「20回(提示期間20回)」、「。30回(提示期間30回)」毎に「課題A」、「課題B」、「課題C」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられている。
例えば、MSモード用のモード突入抽選テーブルでは、遊技状態が非確変状態の場合に、846個の乱数を「非当選」に、61個の乱数を「当選」に振分け、さらに「当選」に振分けている61個の乱数のうち44個を「10回」に、15個の乱数を「20回」に、2個の乱数を「30回」に振分けている。また、MSモード用のモード突入抽選テーブルでは、遊技状態が非確変状態の場合に、「10回」に振分けている44個のうち24個を「課題A」に、13個を「課題B」に、7個を「課題C」に振分けている。また、MSモード用のモード突入抽選テーブルでは、遊技状態が非確変状態の場合に、「20回」に振分けている15個のうち9個を「課題A」に、5個を「課題B」に、1個を「課題C」に振分けている。また、MSモード用のモード突入抽選テーブルでは、遊技状態が非確変状態の場合に、「30回」に振分けている2個のうち1個を「課題A」に、1個を「課題B」に振分け、「課題C」に乱数を振分けていない。
このため、MSモード用のモード突入抽選テーブルでは、遊技状態が非確変状態の場合に、「非当選」の確率を846/907に振分け、「当選」の確率を61/907に振分け、さらに「当選」のうち「10回」の確率を44/907に振分け、「20回」の確率を15/907に振分け、「30回」の確率を2/907に振分けている。また、MSモード用のモード突入抽選テーブルでは、遊技状態が非確変状態の場合に、「10回」のうち「課題A」の確率を24/907に振分け、「課題B」の確率を19/907に振分け、「課題C」の確率を7/907に振分けている。また、MSモード用のモード突入抽選テーブルでは、遊技状態が非確変状態の場合に、「20回」のうち「課題A」の確率を9/907に振分け、「課題B」の確率を5/907に振分け、「課題C」の確率を1/907に振分けている。また、MSモード用のモード突入抽選テーブルでは、遊技状態が非確変状態の場合に、「30回」のうち「課題A」の確率を1/907に振分け、「課題B」の確率を1/907に振分けている。
本実施形態において、各モード突入抽選テーブルでは、図23,24に示すように、非確変状態である場合よりも確変状態である場合のほうがSUモード又はMSモードに突入し易くなっている。また、SUモード用のモード突入抽選テーブルでは、非確変状態である場合よりも確変状態である場合のほうが示唆内容SU2,SU3を示唆内容SU1よりも決定し易くなっているとともに、示唆内容SU3を決定し易くなっている。また、MSモード用のモード突入抽選テーブルでは、非確変状態である場合よりも確変状態である場合のほうが提示期間10回の課題A以外を決定し易くなっているとともに、確変状態である場合に提示期間10回で課題Cを最も決定し易くなっている。また、MSモード用のモード突入抽選テーブルでは、非確変状態である場合よりも確変状態である場合のほうが各提示期間で課題Cを選択し易くなっているとともに、確変状態である場合にのみ提示期間30回で課題Cを選択可能に構成している。
また、各モード突入抽選テーブルでは、各モード突入抽選に「当選」する確率をほぼ同じに定める一方で、MSモード用のモード突入抽選の実行条件を通常ゲーム回数が奇数回数に定めることで、準備モード開始後、MSモード用のモード突入抽選がSUモード用のモード突入抽選より先に行われるようになっている。そして、CH準備モードでは、MSモードへの移行割合を少しでも増加させることが可能な構成を採用することで、通常モード中のSUモードとMSモードのそれぞれの移行割合に近似させるようにしている。
また、統括CPU31aは、SU準備モード滞在中、第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技が付与される場合に、SUモードへの移行を決定し、通常モード滞在中の通常モード経由時のSUモード示唆内容抽選と同様の抽選を行う結果、示唆内容の種類を指示する。すなわち、統括CPU31aは、第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技が付与される場合に、SU準備モードと通常モードとで、通常モード中のSUモード突入時の示唆内容振分テーブルを共通して用いるようになっている。
また、統括CPU31aは、SU準備モード滞在中、変動パターンP6を指定する変動パターン指定コマンドが入力されることに伴って、SUモード用のモード突入抽選を実行することで、SUモードへ移行させるか否かとともに、移行させる場合にその示唆内容を決定するようになっている。すなわち、統括CPU31aは、変動パターンP6が指示される場合、CH準備モードで通常ゲーム回数が遇数回数であるときとSU準備モードとで、SUモード用のモード突入抽選テーブルを共通して用いるようになっている。
また、統括CPU31aは、MS準備モード滞在中、第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技が付与される場合に、MSモードへの移行を決定し、通常モード滞在中の通常モード経由時のMSモード示唆内容抽選と同様の抽選を行う結果、示唆内容の種類を指示する。すなわち、統括CPU31aは、第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技が付与される場合に、MS準備モードと通常モードとで、通常モード中の課題用のMSモード示唆内容振分テーブルと、通常モード中の提示期間用のMSモード示唆内容振分テーブルを共通して用いるようになっている。
また、統括CPU31aは、MS準備モード滞在中、変動パターンP6を指定する変動パターン指定コマンドが入力されることに伴って、MSモード用のモード突入抽選を実行することで、MSモードへ移行させるか否かとともに、移行させる場合にその示唆内容を決定するようになっている。すなわち、統括CPU31aは、変動パターンP6が指示される場合、CH準備モードで通常ゲーム回数が奇数回数であるときとMS準備モードとで、MSモード用のモード突入抽選テーブルを共通して用いるようになっている。
このように実施形態では、SU準備モード及びMS準備モードにおいて準備モードへの移行直前まで滞在していた演出モードに再度突入させるようになっている。すなわち、本実施形態では、SU演出モード及びMS準備モードにおいて各種モード用のモード突入抽選によって対応する演出モードへ再度突入させることの決定を再開条件の成立として各演出モードを再開させるように構成されている。このため、SU準備モード及びMS準備モードでこれら演出モードに突入する場合には、準備モードへの移行直前まで滞在していた演出モードがいかにも継続していたかのような印象を遊技者に与えることで、確変状態への期待度を継続的に遊技者に抱かせるようになっている。
また、統括CPU31aは、準備モード(CH準備モード、SU準備モード、MS準備モード)滞在中、準備モードを開始させてから、RAM31cに記憶されているゲーム回数が20回に達する、又はRAM31cに記憶されている通常ゲーム回数が10回に達するいずれかが到来することを契機に、準備モードを終了させる準備モード用のモード終了条件を成立させるようになっている。すなわち、準備モードは、20回の図柄変動ゲームの経過を最大期間として付与されるようになっており、非確変状態よりもリーチ確率が上昇するとともに保留記憶数が溜まり易い(「3」、「4」を維持し易い)確変状態では、非確変状態よりも準備モードが最大期間となる20回まで継続され易くなっている。そして、準備モード用のモード終了条件が成立して、準備モードから通常モードに移行する場合には、SUモード又はMSモードへ突入(再度突入)する契機(チャンス)となる各種モード突入抽選の実行期間が終了されることとなる。また、統括CPU31aは、準備モード用のモード終了条件を成立させた場合、当該終了条件を成立させる契機となった図柄変動ゲームの次の図柄変動ゲームの開始に伴って通常モードへの移行を指示する。
次に、CHモードの滞在中の処理について説明する。
統括CPU31aは、CHモードの開始を指示した場合、入球率向上状態が付与されている間、CHモードを継続させる。また、統括CPU31aは、15R確変大当り遊技、7R確変大当り遊技又は第2,第3の2R確変大当り遊技の終了後、CHモードから確変モードへの移行を決定する。また、統括CPU31aは、第1の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技の終了後、入球率向上状態が継続して付与されるのでCHモードを継続させる。そして、統括CPU31aは、50回を上限とする入球率向上状態の終了後、CHモードから準備モードへの移行を決定する。
次に、確変モードの滞在中の処理について説明する。
統括CPU31aは、確変モードの開始を指示した場合、第1の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技に当選してこれら大当り遊技が終了されるまでの間、確変モードを継続させる。また、統括CPU31aは、15R確変大当り遊技、7R確変大当り遊技、第2,第3の2R確変大当り遊技又は小当り遊技の終了後、次に大当り遊技が付与されるまでの間、確変状態と入球率向上状態が付与されるので確変モードを継続させる。また、統括CPU31aは、第1の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技の終了後、入球率向上状態が継続して付与されるので確変モードからCHモードへの移行を決定する。
次に、表示制御基板32のサブCPU32aが表示制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。本実施形態では、表示制御プログラムに基づき以下の各種処理を実行する表示制御基板32のサブCPU32aが、モード演出制御手段及び課題付与演出制御手段として機能する。
サブCPU32aは、統括制御基板31(統括CPU31a)から制御コマンドを入力すると、表示制御プログラムに基づき、入力した制御コマンドに応じた制御を行う。具体的には、サブCPU32aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンで飾り図柄を変動表示させて図柄組み合わせゲームを開始させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。そして、サブCPU32aは、全図柄停止コマンドを入力すると、入力した飾り図柄指定コマンドで指定された図柄組み合わせを可変表示器H2に表示させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。この制御により、可変表示器H2では図柄変動ゲームが行われる。
また、サブCPU32aは、演出モードコマンドを入力すると、該コマンドに指示される演出内容で図柄変動ゲームを行わせるように可変表示器H2の表示内容を制御する。また、サブCPU32aは、演出態様コマンドを入力すると、該コマンドに指定される演出態様で可変表示器H2の表示内容を制御する。
本実施形態においてサブCPU32aは、演出モードコマンドを入力すると、図柄変動ゲームの開始に伴って該コマンドに指示される種類の演出モードに対応する表示演出を行うように可変表示器H2の表示内容を制御する。サブCPU32aは、各演出モードを実行させるにあたって、表示内容から遊技者が実行中の演出モードの種類を認識できるようなそれぞれに異なる表示演出を可変表示器H2で行わせる。すなわち、サブCPU32aは、確変モードを実行させる場合、「確変中」という文字画像を画像表示させて可変表示器H2の表示内容を確変モード演出用に設定する。また、サブCPU32aは、CHモードを実行させる場合、「チャンスモード中」という文字画像を画像表示させて可変表示器H2の表示内容をCHモード演出用に設定する。また、サブCPU32aは、準備モードを実行させる場合、可変表示器H2の表示内容が「夜背景」による準備モード演出用に設定する。また、サブCPU32aは、SUモードを実行させる場合、図25(a)に示すように、特定される示唆内容に対応した「門」を画像表示し、可変表示器H2に「ステップアップモード中」という文字画像を画像表示させて可変表示器H2の表示内容をSUモード演出用に設定する。また、サブCPU32aは、MSモードを実行させる場合、図26(a)に示すように、特定される示唆内容に対応した課題内容情報Haと提示期間情報Hbを画像表示するとともに、期待度メータKを画像表示し、可変表示器H2の表示内容をMSモード演出用に設定する。なお、サブCPU32aは、MSモードによる図柄変動ゲームの実行毎に提示期間情報Hbの表示内容から「1」減少させる。また、サブCPU32aじゃ、通常モードを実行させる場合、可変表示器H2の表示内容が「昼背景」、「夕方背景」、「夜背景」による通常モード演出用に設定する。
例えば、サブCPU32aは、SUモード滞在中、演出態様コマンドにボタン演出の実行が指定される場合、図25(b)に示すように、ボタン有効期間の設定に合わせて可変表示器H2に「PUSH」を画像表示させるとともに、開門させた奥方から「キャラ1」が登場する展開となるように可変表示器H2の表示内容を制御する。
また、例えば、サブCPU32aは、MSモード滞在中、演出態様コマンドに追加演出の実行が指定される場合、図26(b)に示すように、可変表示器H2に「追加?」を画像表示させる。そして、サブCPU32aは、追加演出の実行とともに提示期間の追加を報知する演出が指定されるときには「追加!」の画像表示と同時に提示期間情報Hbの表示内容を「残り30回」に書き換えるようになっている。その一方で、サブCPU32aは、追加演出の実行とともに提示期間の追加を報知する演出が指定されていないときには「?」を画像表示させて提示期間情報Hbの表示内容を変化させないようになっている。
また、例えば、サブCPU32aは、通常モード滞在中、演出態様コマンドに背景変化演出の実行が指定される場合、「背景チェンジ」という文字画像を画像表示させる。そして、サブCPU32aは、背景画像を「夕方背景」から「夜背景」へ変化させる演出が指定されるときには可変表示器H2の背景画像を「昼背景」から「夜背景」に変化させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。
また、サブCPU32aは、各種デモ指定コマンドを入力すると、指定される各種デモ演出(待機デモ又はタイトルデモ演出)を可変表示器H2に実行させる一方で、MSモード滞在中においては期待度メータKの表示態様を各種デモ指定コマンドの入力後も変化させることなく維持して可変表示器H2に表示させるようになっている。
また、サブCPU32aは、オープニングコマンドを入力すると、統括CPU31aが決定した大当り遊技の演出内容を特定する演出パターンに基づき、オープニング演出を実行させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。また、サブCPU32aは、ラウンドコマンドを入力すると、統括CPU31aが決定した大当り遊技の演出内容を特定する演出パターンに基づき、各ラウンド演出を実行させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。
また、サブCPU32aは、エンディングコマンドを入力すると、統括CPU31aが決定した大当り遊技の演出内容を特定する演出パターンに基づき、エンディング演出を実行させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。このとき、サブCPU32aは、15R確変大当り遊技、7R確変大当り遊技、第2の確変大当り遊技が付与されていた(大当り遊技終了後に入球率向上状態が付与される第3の2R確変大当り遊技が付与されていた)場合には、確変状態が付与されることを報知させるようになっている。また、サブCPU32aは、第1の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技が付与されていた(大当り遊技終了後に入球率向上状態が付与されない第3の2R確変大当り遊技が付与されていた)場合には、同一態様の演出を実行させることで確変状態が付与されたか否かを秘匿させるようになっている。これにより、可変表示器H2では、オープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出がそれぞれ実行される。
なお、ランプ制御基板33及び音声制御基板34は、各種コマンドを入力すると、装飾ランプ16の発光態様、及びスピーカ17の音声出力態様を制御する。すなわち、ランプ制御基板33及び音声制御基板34は、表示制御基板32と同様にこれらのコマンドで指示された演出内容に応じた演出を行わせるように制御を行う。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)第1,第3の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技の当選を契機として実行可能なSUモード又はMSモードの終了後では、準備モードを開始させることで再びSUモード又はMSモードに再度突入する期待があることを遊技者に報知するようにした。また、準備モードでは、再開条件の成立によりRAM31cに記憶されている準備モードへの移行直前まで滞在していた演出モードの情報に基づく演出モードに再度突入させることで、直前の演出モードを再開させてその演出モードが継続しているように遊技者に認識させることができる。このため、SUモードやMSモードの終了後であっても、準備モード滞在中においては、SUモード及びMSモードの再開に対して期待を遊技者に抱かせることができる。したがって、遊技状態が確変状態に期待を持つことができることを報知するSUモード及びMSモードの終了後においても、遊技者が抱く遊技状態が確変状態への期待を持続させることで遊技の興趣の向上を図ることができる。
(2)準備モードの背景画像(演出態様)と通常モードのうち一つの背景画像(演出態様)である「夜背景」を同一態様に定めることで、通常モード滞在中においては、背景画像が準備モードと同一態様の「夜背景」である場合、SUモード及びMSモードの終了後と同様に確変状態が付与されているかもしれないと遊技者に思わせることができる。したがって、SUモード及びMSモードの終了後の演出と通常モードを関連付けることで、通常モードの実行中の興趣を向上させることができる。
(3)背景変化演出抽選では、通常モード滞在中の背景画像が準備モードと同一態様の「夜背景」である場合、遊技状態が確変状態のときに通常状態のときよりも抽選結果として現在の背景画像を滞在させて制御する結果を導出し易くした。このため、通常モード滞在中の背景画像が「夜背景」である場合、その背景画像が長く継続されるほど確変状態に対して期待を遊技者に抱かせることができる。また、大当り判定で否定判定していることに伴って、変動パターンP6〜P8による図柄変動ゲームが開始されることを契機に背景変化演出抽選を行うことで、大当り判定で否定判定される図柄変動ゲームであっても演出態様の変化に対して遊技者の関心を惹き付けることができる。したがって、SUモード及びMSモードの終了後の演出と通常モードを関連付けることで、通常モード滞在中の興趣を向上させることができる。
(4)第1,第3の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技終了後、それぞれに確変状態への期待度を遊技者に示唆する示唆内容の演出態様が異なる複数種類(本実施形態では2種類)のSUモード及びMSモードのうちいずれかを実行可能にすることで、SUモード及びMSモードの実行に対して遊技者の関心を惹き付けることができる。そして、MSモードでは課題付与を行うことで、MSモード滞在中、確変状態であることに対する期待だけでなく、課題の達成による大当り(本実施形態では15R,7R確変大当り遊技)に対する期待も同時に遊技者に抱かせることができる。このため、SUモードとMSモードのように、遊技者が抱く期待が異なる演出モードを備える結果、行われる演出モード毎に遊技者に異なる興趣を付与することができる。したがって、遊技状態が確変状態に期待を持つことができることを報知する各種演出モードを実行するパチンコ機10において、確変状態への期待度を遊技者に示唆する示唆内容の演出態様が異なる2種類のSUモード及びMSモードを備えることで遊技の興趣の向上を図ることができる。
(5)SUモードでは、継続すればするほど確変状態への期待を高めるようになっており、SUモード滞在中、いつSUモード用のモード終了条件が到来するかに遊技者に関心を抱かせつつ、SUモード用のモード終了条件の到来する態様によって遊技者が抱く確変状態への期待を変化させることができる。また、MSモードでは、提示期間の長さを予め報知することにより確変状態への期待を変化させることができるようになっており、MSモード滞在中、確変状態への期待を遊技者に抱かせつつ、課題の達成に遊技者に関心を抱かせることができる。したがって、遊技状態が確変状態に期待を持つことができることを報知する演出モードを実行するパチンコ機10において、確変状態への期待度を遊技者に示唆する示唆内容の演出態様が異なる2種類のSUモード及びMSモードを備えることで遊技の興趣の向上を図ることができる。
(6)第1,第3の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技が付与される場合には、これら大当り遊技終了後に2種類のSUモード及びMSモードのうちいずれかの演出モードを実行可能にした。そして、第1,第3の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技が付与される場合には遊技状態として確変状態が付与される可能性があるようにした。すなわち、第1,第3の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技が行われる度に遊技者には、確変状態に対し期待を抱かせることができる。さらに、SUモード及びMSモードをはずれの決定に伴う通常変動(変動パターンP8)による図柄変動ゲームの終了後にも、第1,第3の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技の終了後と同様にSUモード及びMSモードを実行可能に構成した。このため、第1,第3の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技が付与されない場合でもSUモード及びMSモードに対して期待を抱かせることができるとともに、これらSUモード及びMSモードの非実行中の遊技の興趣を向上させることができる。
(7)大入賞口装置23の開放態様を遊技者に判別不能な第1,第3の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技及び小当り遊技を設け、これら当り遊技が付与される場合には、これら当り遊技の終了後にいずれかのSUモード及びMSモードのうちいずれかの演出モードを実行可能にした。そして、第1,第3の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技が付与される場合には遊技状態として確変状態が付与される一方で、小当り遊技が付与される場合には遊技状態が継続するようにした。すなわち、第1,第3の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技及び小当り遊技が行われる度に遊技者には、確変状態に対し期待を抱かせることができる。さらに、SUモード及びMSモードをはずれの決定に伴う通常変動(変動パターンP6)による図柄変動ゲームの終了後にも、第1,第3の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技及び小当り遊技の終了後と同様にSUモード及びMSモードを実行可能に構成した。このため、第1,第3の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技及び小当り遊技が付与されない場合でもSUモード及びMSモードに対して期待を抱かせることができるとともに、これらSUモード及びMSモードの非実行中の遊技の興趣を向上させることができる。
(8)通常モードでは、第1,第3の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技に当選することでMSモードに突入する場合、MSモードにおいて提示される課題の種類と提示期間による示唆内容を報知することによって、その示唆内容から確変状態への期待度を遊技者に報知している。さらに、MSモード滞在中では、提示される演出の出現による課題の達成によって可変表示器H2で大当りの図柄組み合わせ(15R,7R確変大当り遊技)を導出する課題付与が行われるため、MSモード滞在中の図柄変動ゲーム毎に課題の達成に対して期待を遊技者に抱かせることができる。したがって、遊技状態が確変状態であるか否かを秘匿可能なパチンコ機10において、確変状態に対する期待を持つことができることを報知するMSモードで課題を提示することにより、大当り(15R,7R確変大当り遊技)への期待感を遊技者に与えるだけでなく提示される課題から遊技状態が確変状態であることに対する期待度を推測させることで遊技の興趣の向上を図ることができる。
(9)MSモード滞在中では、滞在中にさらに第1,第3の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技に当選することで示唆内容の変化態様から確変動状態への期待度を遊技者に示唆している。このため、MSモード滞在中では、MSモードの開始時だけでなくMSモードが終了されるまでの間、遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者に好適に推測させることができる。したがって、MSモードでは、大当り(15R,7R確変大当り遊技)への期待感を遊技者に与えるだけでなく提示される課題から遊技状態が確変状態であることに対する期待度を推測させることで遊技の興趣の向上を図ることができる。
(10)MSモード滞在中では、滞在中にさらに第1,第3の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技に当選することで提示期間の設定態様から確率変動状態への期待度を遊技者に示唆している。このため、MSモード滞在中では、提示期間が再設定されるほど確変状態への期待度が高まるようにしている。このため、MSモード滞在中では、MSモードの開始時だけでなくMSモードが終了されるまでの間、遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者に好適に推測させることができる。したがって、MSモードでは、大当り(15R,7R確変大当り遊技)への期待感を遊技者に与えるだけでなく提示される課題から遊技状態が確変状態であることに対する期待度を推測させることで遊技の興趣の向上を図ることができる。
(11)MSモード演出の終了後では、再開条件の成立を契機にMSモードを開始させ得ることを遊技者に報知する準備モードを開始させることで、MSモードの終了後にも遊技者が抱く確率変動状態への期待を持続させることができる。このため、MSモードの終了後であって準備モード滞在中においても、MSモードの実行中と同様に遊技の興趣の向上を図ることができる。
(12)MSモードを移行契機とするMS準備モード滞在中では、再開条件の成立(MSモード用のモード突入抽選で突入の決定)を契機としてMSモードを開始させる場合に遊技状態に応じて示唆内容(課題と提示期間)を決定するようにすることで、示唆内容から確変状態への期待度を遊技者に示唆している。このため、MSモードの終了後であって準備モード(MS準備モード)滞在中においても、MSモードの実行中と同様に遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者に好適に推測させることで遊技の興趣の向上を図ることができる。
(13)第1,第3の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技が付与される場合には、該第1,第3の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技終了後にMSモードを実行可能に構成した。そして、第1,第3の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技が付与される場合には遊技状態として確変状態が付与される可能性があるようにした。すなわち、第1,第3の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技が行われる度に遊技者には、確変状態に対し期待を抱かせることができる。さらに、MSモード演出では、リーチ図柄による課題付与を行うことで課題の達成による15R,7R確変大当り遊技への期待を遊技者に抱かせるだけでなく、課題付与されるリーチ図柄の種類の数と提示期間の長さにより確変状態への期待を遊技者に抱かせることができる。したがって、遊技状態が確変状態であるか否かを秘匿可能なパチンコ機10において、確変状態に対する期待を持つことができることを報知するMSモードで課題を提示することにより、15R,7R確変大当り遊技への期待感を遊技者に与えるだけでなく提示される課題から遊技状態が確率変動状態であることに対する期待度を推測させることで遊技の興趣の向上を図ることができる。
(14)大入賞口装置23の開放態様を遊技者に判別不能な第1,第3の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技及び小当り遊技を設け、これら第1,第3の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技及び小当り遊技が付与される場合には、これら当り遊技の終了後にMSモードを実行可能に構成した。そして、第1,第3の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技が付与される場合には遊技状態として確変状態が付与される可能性がある一方で、小当り遊技が付与される場合には遊技状態が継続するようにした。すなわち、第1,第3の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技及び小当り遊技が行われる度に遊技者には、確変状態に対し期待を抱かせることができる。さらに、MSモード演出では、リーチ図柄による課題付与を行うことで課題の達成による15R,7R確変大当り遊技への期待を遊技者に抱かせるだけでなく、課題付与されるリーチ図柄の種類の数と提示期間の長さにより確変状態への期待を遊技者に抱かせることができる。したがって、遊技状態が確変状態であるか否かを秘匿可能なパチンコ機10において、確変状態に対する期待を持つことができることを報知するMSモードで課題を提示することにより、15R,7R確変大当り遊技への期待感を遊技者に与えるだけでなく提示される課題から遊技状態が確変状態であることに対する期待度を推測させることで遊技の興趣の向上を図ることができる。
(15)通常モード滞在中では、第1,第3の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技に当選することでSUモードに突入する場合、SUモードの示唆内容から確変状態への期待度を遊技者に示唆している。また、SUモード滞在中では、第1,第3の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技に当選することで示唆内容の変化態様から確変状態への期待度を遊技者に示唆する一方で、大当りに当選しない場合であっても示唆内容の変化態様から確変状態への期待度を遊技者に示唆している。さらに、SUモード滞在中では、該SUモードが継続するほど確変状態への期待が高まることを遊技者に示唆している。したがって、遊技状態が確変状態に期待を持つことができることを報知するSUモードの実行中、遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者に好適に推測させることで遊技の興趣の向上を図ることができる。
(16)SUモードの終了後では、再開条件の成立を契機にSUモードに再度突入可能であることを遊技者に報知する準備モード(SU準備モード)を開始させることで、SUモード演出の終了後にも遊技者が抱く確変状態への期待を持続させることができる。このため、SUモード演出の終了後であって準備モード(SU準備モード)滞在中においても、SUモード演出の実行中と同様に遊技の興趣の向上を図ることができる。
(17)SUモードを移行契機とするSU準備モード滞在中では、再開条件の成立を契機としてSUモード演出を開始させる場合に遊技状態に応じて示唆内容を決定するようにすることで、示唆内容から確変状態への期待度を遊技者に示唆している。このため、SUモード演出の終了後であって準備モード(SU準備モード)滞在中においても、SUモード演出の実行中と同様に遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者に好適に推測させることで遊技の興趣の向上を図ることができる。
(18)SUモード滞在中では、図柄変動ゲームの開始に際して遊技状態に応じてボタン演出を実行させることで、示唆内容からだけでなくボタン演出の演出結果からも確変状態への期待度を遊技者に示唆している。このため、SUモード滞在中、示唆内容が変化しない場合であってボタン演出が実行されることで、示唆内容が変化するときと同様に遊技状態が確率変動状態であるか否かを遊技者に好適に推測させることで遊技の興趣の向上を図ることができる。
(19)第1の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技の終了後であって入球率向上状態が付与される場合には、遊技態様からの遊技状態が確変状態であるか否かを秘匿することができ、その旨をCHモードにより遊技者に報知するようにした。また、第1,第3の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技の終了後であって入球率向上状態が付与されない場合には、遊技態様から遊技状態が確変状態であるか否かを秘匿することができ、その旨をSUモード及びMSモードにより遊技者に報知するようにした。さらに、第1の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技の終了後であって、入球率向上状態が付与されてから時短状態の最大付与期間が経過して入球率向上状態が終了する場合には、SUモード及びMSモードに移行する機会を付与する準備モードを実行させるようにした。このため、準備モード滞在中には、遊技者にはSUモード及びMSモードへの移行に期待を抱かせることで確変状態への期待を抱かせることができる。したがって、入球率向上状態の終了後の演出と確変状態であることに対して期待を持つことができることを遊技者に報知する演出を関連付けることで、入球率向上状態の終了後も遊技者が抱く確変状態への期待を持続させて遊技の興趣を向上させることができる。
(20)準備モード滞在中においては、通常変動(変動パターンP6)による図柄変動ゲームが実行される場合、各種モード突入抽選を行うことで通常モードと同様に通常変動による図柄変動ゲームにおいてもSUモード及びMSモードへの移行による演出態様の変化に対して遊技者の関心を惹き付けることができる。すなわち、通常モードと準備モードでは、同じ条件下で背景画像による演出態様の変化や演出モードの移行による演出態様の変化に対して遊技者に期待を抱かせることができるようになる。また、各種モードと投入抽選では図柄変動ゲームとして通常変動(変動パターンP6)による図柄変動ゲームの実行回数に応じて移行させる演出モードの種類を予め定めることで、準備モード滞在中においてそれぞれの演出モードへ移行する機会を好適に到来させることができる。
(21)SUモード及びMSモードを経由する準備モード(SU準備モード又はMS準備モード)では、再開条件の成立により直前まで滞在していた演出モードに再度突入させて対応する演出モードが継続しているように遊技者に認識させることで、経由態様に拘わらず遊技者が抱く確変状態への期待を持続させることができる。さらに、準備モードでは、各種モード突入抽選に当選することで移行し得る演出モードの種類が同一のとき各種モード突入抽選で共通のテーブルを用いることで当否の割合を同一割合に定めるようにした。そして、各種モード突入抽選では、各抽選に対する当否の割合を各抽選毎に定める場合よりも各抽選に係る制御負担を軽減するとともに各抽選で移行し得る演出モード毎に移行する割合を容易に算出することができる。したがって、準備モード滞在中、遊技者が抱く確変状態への期待を持続させることができるパチンコ機10の実現にあたっては、パチンコ機10(統括CPU31a)の制御負担の増加を抑えつつ容易な実現が可能となる。
(22)遊技状態が確変状態である場合には、非確変状態(通常状態)である場合よりもリーチ判定でリーチ演出の実行が高い割合で決定されるようにした。このため、リーチ演出の出現は、遊技状態に応じてその出現割合を異ならせる構成とすることができる。その結果、リーチ演出の出現態様から遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者に推測させることができるようになる。すなわち、演出モードが通常モードの場合であってもリーチ演出の出現態様から確率変動状態であるか否かを遊技者に推測させることが可能となる。したがって、遊技状態が確変状態に期待を持つことができることを報知する演出モード(特にCHモード、準備モード、SUモード、MSモード)の実行可否に拘わらず遊技状態が確率変動状態であるか否かを遊技者に推測させることで遊技の興趣の向上を図ることができる。
(23)準備モード滞在中では、大当り判定及び小当り判定の判定結果が共に否定の場合に選択される場合にも、変動パターンP6の決定に基づいてSUモード又はMSモードへ突入し得るようにすることで、確変状態に対して期待を遊技者に持たせることができるようにした。このため、準備モード滞在中、SUモード又はMSモードの実行に対する期待を遊技者に持たせることで確率変動状態への期待を抱かせることができる。その一方で、準備モード滞在中において、例えSUモード又はMSモードに突入しない場合であってもリーチ演出の出現態様から確変状態であるか否かを遊技者に推測させることが可能となる。したがって、準備モードの実行可否に拘わらず遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者に推測させることで遊技の興趣の向上を図ることができる。
(24)MSモード滞在中におけるミッション演出では、所定のリーチ図柄によるリーチ演出を実行させることを課題として遊技者に提示するようにした。このため、リーチ演出の実行時では、ミッション演出として提示されているリーチ図柄によるリーチ演出が実行されることに対して期待を抱かせることができるようになる。したがって、リーチ演出の出現態様から確変状態であるか否かを単に推測させるだけでなく、確変状態であるか否かを推測させると同時に大当りに対しても期待を抱かせることができる。
(25)SUモードの実行中、リーチ演出の実行が決定されている場合には、SUモード用のモード終了条件を成立させないようにした。このため、SUモード滞在中において遊技状態が確変状態である場合には、リーチ演出の出現割合が高められることで非確変状態(通常状態)である場合よりもSUモード演出が継続され易くなる。したがって、SUモードの継続態様からも確率変動状態であるか否かを遊技者に推測させることができるようになる。
なお、上記実施形態は以下のように変更しても良い。
・本実施形態では、SUモード滞在中、リーチ判定の判定結果に係わらずSUモード用のモード終了条件の成立後、次に行われる図柄変動ゲームの開始に伴って準備モードに移行させることもできる。また、MSモードや準備モードにおいても、MSモードから準備モードに移行する又は準備モードから通常モードに移行する際、リーチ判定の判定結果に応じて移行先の演出モードの開始を変動可能にすることもできる。
・本実施形態では、第1,第3の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技を契機として実行されるSUモード及びMSモードのうちいずれか一つのみ備える構成とすることもできる。
・本実施形態では、SUモード及びMSモードの背景画像などを異ならせるのみで確変状態への期待度の報知態様を同一態様の演出モードとすることもできる。
・本実施形態では、遊技状態を秘匿可能であって遊技者にその旨を報知することができる構成を有していれば、演出モードとしてSUモード及びMSモードとは異なる遊技者に確変状態への期待度を複数段階に亘って報知可能な演出モードを備えてもよい。すなわち、本別例では、確変モードやCHモードといった演出モードを設けないで構成することも可能となる。また、演出モードの種類をさらに増やして演出モード毎に確変状態への期待度を対応付けすることで遊技の興趣を向上させることもできる。
・本実施形態では、SUモードにおけるSUモード用のモード終了条件を任意に変更してもよく、例えば、はずれリーチ演出用の変動パターンP4だけでなく変動パターンP5によってもモード終了条件を成立させるようにしてもよい。
・本実施形態では、SUモード滞在中のボタン演出やSU変化演出では、確変状態への期待度のみを報知するだけでもよいし、確変状態への期待度に加えて大当り(15R,7R確変大当り遊技)への期待度を報知するようにしてもよい。
・本実施形態では、SUモード滞在中の終了抽選の当選確率を任意に変更してもよく、例えば、遊技状態によらないで当選確率を同じ割合することもできる。
・本実施形態では、SUモード滞在中に第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技に当選する場合におけるSUモード用の示唆内容の変化態様を任意に変更してもよく、例えば、SUモード用の示唆内容を必ず1段階上の示唆内容に変化させるなどにすることができる。
・本実施形態では、SUモード用の示唆内容に関して示唆内容毎に確変状態への期待度を定めないで示唆内容が変化するか否かで確変状態への期待度が変化する構成とすることもできる。また、SUモード用の示唆内容は、段階を4段階以上有してもよく、無段階で変化し得る構成とすることもできる。この場合、遊技状態が確変状態である場合、非確変状態である場合よりも現在の示唆内容よりも上の段階の示唆内容に変化し易い構成を採用することができる。
・本実施形態では、SUモード滞在中、第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技に当選する場合、SUモード用の示唆内容を現在の示唆内容よりも下の段階に位置する示唆内容に変化し得るようにしてもよい。また、SUモード滞在中、SU変化演出では現在の示唆内容よりも上の段階に位置する示唆内容にのみ変化し得るようにしてもよい。
・本実施形態では、SUモードの開始時、必ず示唆内容SU1から開始させることもできる。また、SU準備モードからSUモードへ再度突入する場合には、前回のSUモードにおける示唆内容から開始されるようにしてもよい。
・本実施形態では、SUモード及びMSモードにおける各種モード終了条件の成立契機をそれぞれに入れ替えてもよいし、ともに終了抽選を実行したりともに予め継続させる期間を決定して報知する態様にしてもよい。
・本実施形態では、MSモードにおける課題内容を特定の予告演出や予告用のキャラクタなど任意に変更してもよい。また、MSモードにおける提示期間は常に一定でもよく、提示期間を報知しなくてもよい。また、MSモードにおける課題内容は、MSモードの滞在中に図柄変動ゲームの開始毎に異なる課題内容を報知したりするような態様であってもよい。
・本実施形態では、MSモードにおける提示期間は、図柄変動ゲームの回数だけでなく、通常変動による図柄変動ゲームが実行された回数やリーチ変動による図柄変動ゲームが実行された回数などでもよく、経過時間によって管理するものであってもよい。MSモードの提示期間を経過時間によって管理する場合には、経過時間が長くなるほど確変状態への期待度が高くなるといったように時間の長短によって確変状態への期待度を遊技者に報知することもできる。
・本実施形態では、MSモード滞在中、第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技に当選する場合、提示期間だけでなく課題内容も再設定することもできる一方で、提示期間を変化させないで課題内容のみを再設定することもできる。また、MSモード滞在中、第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技に当選する場合には、提示期間の中でも「10回」、「20回」、「30回」のいずれの提示期間が再設定されるかによっても確変状態への期待度を変化させる構成を採用してもよい。
・本実施形態では、MSモード滞在中、第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技に当選する場合や、MS準備モードを経由してMSモードに再度突入する場合であっても、期待度メータKの表示態様をRAM31cに記憶されておくことで継続させるようにしてもよい。また、MSモード滞在中、期待度メータKの表示態様に関しては、デモ演出の実行を契機に「0段階」にリセットさせることもでき、遊技を行うか否かの判断を待機状態における期待度メータKの表示態様に基づいて実行させることを防止することができる。また、期待度メータKによる表示態様は、大当り予告として用いることもできる。
・本実施形態では、MSモード滞在中、15R,7R確変大当り遊技に当選する場合において決定される図柄組み合わせが課題内容のリーチ図柄と異なるときに決定される図柄組み合わせを課題内容のリーチ図柄に変化させるか否かを抽選により決定する構成を採用してもよい。また、MSモード滞在中、15R,7R確変大当り遊技に当選する場合において決定される図柄組み合わせが課題内容のリーチ図柄と異なるとき、決定される図柄組み合わせを課題内容のリーチ図柄に変化させるか否かを遊技状態に応じて決定することで、確変状態への期待度を遊技者に報知することもできる。
・本実施形態では、MS準備モードからMSモードへ再度突入する場合には、MSモードを前回の課題内容で開始されるようにしてもよい。
・本実施形態では、CHモードを備えなくてもよく確変モードから準備モードに移行したり通常モードに移行したりしてもよい。
・本実施形態では、準備モードを備えなくてもよく、CHモード終了後に通常モードに移行するようにしてもよい。また、CHモード終了時においては、通常モード、SUモード、MSモードのいずれかに移行可能に構成し、移行態様(いずれの演出モードに移行するかによって)確変状態への期待度を遊技者に報知するようにしてもよい。
・本実施形態では、準備モードにおいてはずれリーチ演出用やはずれ演出用の変動パターンによる図柄変動ゲームで各種モード突入抽選を実行し得る構成を採用することもできる。
・本実施形態では、CHモード滞在中、第3の2R確変大当り遊技に当選する場合や第3の2R確変大当り遊技を契機にCHモードに突入する場合、所定のタイミング(例えば、第3の2R確変大当り遊技に当選してから50回のゲームの経過後)で確変モードに移行させる構成を採用してもよい。
・本実施形態では、SUモード及びMSモードにおいて各モード用の示唆内容でのみ確変状態への期待度を遊技者に報知する構成とし、他の演出(例えば、ボタン演出や、メータ変化演出など)による確変状態への期待度の報知を行わなくてもよい。また、SUモード及びMSモードにおいては、各モード用の示唆内容以外の確変状態への期待度の報知態様などそれぞれの演出モードに同様に設定することもできるし、その組み合わせは任氏に変更してもよい。すなわち、MSモード滞在中では、ボタン演出を実行可能にしてもよい。但し、この場合には、MSモード滞在中に違和感のない演出態様のボタン演出を定めるようにする。
・本実施形態では、準備モード滞在中の背景画像を他の演出モードと共用しないで準備モード専用の背景画像を可変表示器H2に表示することもできる。
・本実施形態では、SUモード及びMSモードから通常モードに移行可能な構成を採用してもよい。すなわち、SUモード及びMSモード滞在中、通常モードへの移行態様から確変状態への期待度を遊技者に報知する構成とすることもできる。
・本実施形態では、準備モードからSUモード又はMSモードに移行する場合、準備モードに移行する契機となった演出モードに基づいて異なる態様でSUモード又はMSモードへの移行を決定するようにしてもよい。また、準備モードからSUモード又はMSモードに移行する場合には、準備モードに移行する契機となった演出モードに係わらず同一態様でSUモード又はMSモードへの移行を決定するようにしてもよい。
・本実施形態では、確変モード滞在中、小当り遊技の当選を契機にCHモードに移行し得るようにしてもよい。
・本実施形態では、通常モードの開始時、「夕方背景」や「夜背景」から開始させるようにすることもでき、遊技状態が確変状態であるか否かに応じて開始時の背景画像を抽選により決定することもできる。
・本実施形態では、通常モード滞在中、背景変化演出を実行しなくてもよい。また、通常モード滞在中、背景変化演出の実行可否や演出内容を遊技状態に係わらず決定することもできる。また、通常モード滞在中、背景変化演出を大当り予告として用いることもできる。
・本実施形態では、各演出モードへの移行を決定する際に用いられる各種テーブルにおける振分け(確率)を、任意に変更してもよく、各種演出モードに突入した際に遊技者が確変状態への期待を持つことができるような振分け(確率)であれば任意に変更してもよい。例えば、通常モード滞在中、第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技に当選する場合、SUモード及びMSモードへの突入割合を同一に設定したり、SUモードよりもMSモードの出現割合を減少させてMSモードにおける確変状態への期待度が高まるように構成することもできる。
・本実施形態では、リーチ確率を非確変状態よりも確変状態のほうを高確率に定めるのであれば、保留記憶数によらないで同一確率に設定することもできる。また、リーチ確変は、入球率向上状態の付与態様によらず常に非確変状態よりも確変状態のほうが高確率になるように定めることもできる。
・本実施形態は、確変機能を備えていて確変状態を遊技者に対して秘匿可能な構成を有したパチンコ機であれば、自由に適用することが可能である。
・本実施形態では、遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者に秘匿可能な構成であれば、入球率向上状態の付与態様や付与する場合の付与回数を任意に変更することもできる。例えば、入球率向上状態は、第1,第3の2R確変大当り遊技の当選時、遊技状態が確変状態である場合にも付与されるような構成を採用することもできる。
・本実施形態では、上限回数を15回や7回とする遊技者が多くの賞球を獲得可能な大当り遊技のみを設け、この大当り遊技終了後に確変状態及び非確変状態のいずれかを付与するようなパチンコ機に適用してもよい。この場合、大当り遊技終了後にSUモード又はMSモードを開始させることで秘匿状態である旨を遊技者に報知するようにしてもよい。また、この場合には、確変モードを設けることもできる。
・本実施形態では、図柄Aに基づく15R確変大当り遊技(遊技者が多くの賞球を獲得可能な大当り遊技)と、図柄Cに基づく第1の2R確変大当り遊技(遊技者が賞球をほぼ獲得不能な大当り遊技)と、図柄Fに基づく2R非確変大当り遊技(遊技者が賞球をほぼ獲得不能な大当り遊技)を少なくとも備えていればよい。すなわち、小当り遊技を備えていなくても図柄C,Fによって確変状態を秘匿することが可能である。また、当り遊技としては、図柄Aに基づく15R確変大当り遊技と、図柄C又は図柄Eに基づくいずれかの2R確変大当り遊技と、小当り遊技に加えて15R大当り遊技の終了後に非確変状態を付与する15R非確変大当り遊技を少なくとも備えていればよい。すなわち、2R非確変大当り遊技を備えていなくても図柄C又は図柄Eに基づくいずれかの2R確変大当り遊技と小当り遊技によって確変状態を秘匿することが可能である。
・本実施形態では、第1〜第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技の当選時、変動パターンP3を共通して選択可能に構成したが、それぞれに専用の変動パターンを用いるなどしてもよい。但し、第1〜第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技の当選に基づく、図柄変動ゲーム及び当り遊技中の演出態様に関しては、確変状態を秘匿し得る当り遊技(例えば、第1,第3の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技)で同一態様にすることが好ましい。
・本実施形態では、各大当り遊技におけるラウンド回数の上限回数を任意に変更してもよく、例えば、上限回数が少ない大当り遊技(遊技者が賞球をほぼ獲得不能な大当り遊技)の上限回数を3回などに変更したり上限回数が多い大当り遊技(遊技者が多くの賞球を獲得可能な大当り遊技)の上限回数を16回などに変更してもよい。但し、この場合、小当り遊技を設ける場合には、小当り遊技における大入賞口装置23の開放回数を上限回数が少ない大当り遊技(遊技者が賞球をほぼ獲得不能な大当り遊技)と同一回数に設定する必要がある。
・本実施形態では、遊技者が賞球をほぼ獲得不能であれば、上限回数が少ない大当り遊技(各種2R大当り遊技)の構成(大入賞口装置23の開放時間や開放回数、賞球数や入球上限個数など)を変更することもできる。但し、この場合に、小当り遊技を設ける場合には、小当り遊技における構成も同一構成に定める必要がある。
10…パチンコ遊技機、16…装飾ランプ、20…センター役物、30…主制御基板、30a…メインCPU、30b…ROM、30c…RAM、31…統括制御基板、31a…統括CPU、31b…ROM、31c…RAM、32…表示制御基板、32a…サブCPU、32b…ROM、32c…RAM、H1…特図表示器、H2…可変表示器。