JP2010068519A - 無線ネットワークにおいて通信する方法及び無線ネットワーク - Google Patents

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Abstract

【課題】ビーム形成及びグループ化のプロセス全体をMSに対しトランスペアレントにすることが望ましい。
【解決手段】基地局は、ビームのセットを使用してサウンディング要求のセットをセル内の移動局(MS)のセットに送信する。ここで、サウンディング要求毎に1つのビームが存在する。サウンディング要求の受信に応答してMSのセットによって送信されるサウンディング信号の品質が測定され、品質に従ってMSのセットがサブセットにグループ化される。ここで、各ビームに関連付けられるMSの1つのサブセットが存在する。
【選択図】図1

Description

本発明は、包括的には無線ネットワークに関し、より詳細には、IEEE802.16m標準規格に従うネットワークにおけるアナログビーム形成及びビーム切替えに関する。
WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)標準規格に従って設計されるネットワークの1つの目的は、配備コストを最小に保ちながらネットワークのスペクトル効率を改善することである。固定WiMAXは、IEEE802.16d標準規格に基づき、モバイルWiMAXは、IEEE802.16e標準規格に基づく。
これを行う1つの方法は、アナログビーム形成(ABF)を使用することである。ABFの基本原理は、基地局(BS)が配置されるセル内のセクタ毎に、BSにおいてビームを形成することである。これはバトラーマトリクスを用いて連結された線形アンテナアレイを用いて実現することができる。IEEE C802.16m−08/182r3を参照されたい。
BSは、アップリンク(UL)及びダウンリンク(DL)の両方において、利用可能なビーム間を任意の順序で切り替え、各時間的瞬間に、それぞれのビームが指向するセクタ内に位置する移動局(MS)と通信する。ビーム形成ゲインに起因して、セルの範囲が拡張される。このことは、たとえば地方のまばらに配備されたBSに関して特に重要である。
ABFは、複数のアンテナ素子を使用する理論的最適方法ではない。すべての信号をベースバンドに且つベースバンドからヘテロダインし、それらの信号をデジタル処理することによって、より大きな容量を実現することができる。特許文献1「Method and apparatus for enhancing the directional transmission and reception of information」を参照されたい。しかしながら、ABFは、性能と複雑性との間に優れたトレードオフを提示する。たとえば、ABFは、単一の無線周波数(RF)チェーンのみを用いて実施することができる。
別の利点として、ABFを空間多重化及び他のMIMO技法と組み合わせることができる。N本の利用可能なアンテナから成るセットを、M本のアンテナから成るK個のグループ、すなわちM×K=Nに分割することができ、それによってK個のビームが形成される。各ビームにおいて、M本のアンテナ素子が空間多重化のために利用可能である。二重偏波アンテナを使用するとき、K=4及びN=2を使用することが容易に可能である。
ABFを用いた干渉の低減
ABFを、干渉を低減するのに使用することもできる。様々なセクタにおいて異なるビームを受信するMSには、異なる時間にビームが入射される。したがって、2つの隣接セル内のBSが、同じセクタにおいて同時にMSに送信しないように、ダウンリンク送信及びアップリンク送信を構成する場合、MSにおける干渉は大きく低減される。
隣接セル内のBSがビームを調整することができる場合、それらの隣接セル内のBSからの干渉を実質的に低減することができる。BSが調整を行うことができない場合、ビームが送信される順序は、各BSにおいてランダムに且つ独立して選択される可能性がある。これでもなお、ランダム周波数ホッピング又は時間ホッピングのインパルス無線における干渉の低減と同様に、確率論的な干渉の低減がもたらされる。
ABFが使用される場合、BSは、自身が順次ビーム切替えを使用していることをブロードキャストし、それによって、MSは、このことを自身のハンドオーバの決定に関して考慮に入れることができる。特定の切替え順序は、各BSにおいて、ランダムな切替え順序を生成するシフトレジスタに対する初期値、すなわちシードとして基地局識別子(BS ID)を使用することに基づいて決定することができる。
米国特許第6,307,506号明細書
従来技術において、スーパーフレームは、複数の連続するゾーンに、ビームごとに1つのゾーンで分割される。各ゾーンは、プリアンブルから開始される。MSは、プリアンブルの間の信号が最も強い信号強度を有するビームを選択し、対応するビームインデックスをBSにフィードバックする。これは、BSが使用しているビーム数をMSが知る必要があることを意味する。このように、ビーム形成は、MSに対しトランスペアレントではない。本質的に、ここでグループ化及びビーム選択は、MSによって実施される。ビーム形成及びグループ化のプロセス全体をMSに対しトランスペアレントにすることが望ましい。
方法及び装置が無線ネットワークにおいて通信を行う。ネットワークは、セル内に配置された基地局(BS)と移動局(MS)のセットとを含む。基地局は、ビームのセットを使用してサウンディング要求のセットを送信する。ここで、サウンディング要求毎に1つのビームが存在する。サウンディング要求の受信に応答してMSのセットによって送信されるサウンディング信号の品質が測定され、この品質に従ってMSのセットがサブセットにグループ化される。ここで、各ビームに関連付けられる1つのサブセットが存在する。
本発明は、信号対干渉雑音比SINRを増加させ、それによってWiMAXネットワークにおけるスループットを増加させる、単純であるが非常に効果的な方法を提供する。この方法は、複数のアンテナ素子を利用する最適方法ではない。4ビーム切替えネットワークは、完全な4アンテナMIMOネットワークのように良好には機能することができない。しかしながら、4ビーム切替えネットワークの複雑性は、4アンテナMIMOネットワークよりもずっと低い。
複雑性は、単一のRFチェーンを用いる単一アンテナネットワークの複雑性と同一であり、付加的なスイッチ及びアンテナがあるのみである。ビーム切替えは、範囲拡張及び干渉の低減の両方に対して、低コストで効果的なソリューションを提供する。
本発明の実施の形態1による無線ネットワークの概略図である。 本発明の実施の形態1によるビーム形成のブロック図である。 本発明の実施の形態1によるダウンリンクサブフレームのブロック図である。 本発明の実施の形態1によるアップリンクサブフレームのブロック図である。 ビーム形成を用いるネットワークとビーム形成を用いないネットワークとを比較するグラフである。
実施の形態1.
図1Aは、本発明の実施の形態1によるセル103内の基地局(BS)101と、BSによりサービス提供される移動局(MS)のセット102とを有する無線ネットワークを示す。BSは、バトラーマトリクスを用いて連結された線形アンテナアレイを使用して、セル103内でビーム105を形成することができる。参照によって本明細書に援用される米国特許出願公開第2006/0104197号明細書「Method and system for economical beam forming in a radio communication system」を参照されたい。通常、ビームは、セクタに関連付けられる。たとえば、8つ(45度)のセクタ及び8つのビームが存在する。セクタ及び適応ビームの配置は、ネットワークトポロジ(サービスエリア)、及びMSの分布に相当するトラフィック状態、並びにそれらが要求するデータレートに適応するように動的に変化させることができることに留意されたい。たとえば、MSがより凝集しているセルの領域に、より多数のビームを割り当てることができる。
ここで定義されるように、ビームは、アンテナアレイによって全方向に送信される、空間選択的な無線信号である。
IEEE802.16m標準規格によるネットワーク内で、さらなるゾーンを発生させること、及びこれに伴う関連する制御信号を発生させることが望ましくない場合がある。アナログビーム形成(ABF)は、本質的にMSにトランスペアレントであるように実施することができる。本発明では、ネットワークへの参加が、従来の動作中に、たとえばダウンリンク(DL)サブフレームのサブチャネル部分使用(PUSC:Partial Usage of Subchannels)ゾーンである第1のPUSCゾーンにおいて発生するものと想定することから開始する。次に、BSは、残りのDLサブフレームにおける個々のビーム上で送信を開始することができる。これは、図1Bに示されている。
DLサブフレームを複数のゾーンに分割することによって、異なるゾーン内のMSを順次処理することができる。各ABFゾーンは、DLにおける送信間隔に対応し、ここで特定のビームがBSにおいてアクティブである。このように、アクティブビームの同じサービスエリア内にあるMSは、1つのアクティブセットにグループ化され、対応するゾーンの間でサービス提供される。
本発明の実施の形態1によって、MSを対応するビームに関するアクティブセットに効率的にグループ化し、次にDLサブフレーム又はULサブフレームの同じゾーンの間で各アクティブセット内のすべてのMSにサービス提供することが可能になる。
サウンディング及びグループ化
図1Bに示すように、BSは、DLチャネル上でサウンディング要求106を送信する(110)。基地局が形成することができる、たとえば8個のビームから成るセットにおけるビーム毎に、1つの要求が存在する。要求は、要求の受信に応答してサウンディング信号を送信するのにMSが使用する時刻及びサブチャネルを指定する。ビーム内のMSのみが要求を受信して応答する。MSは、要求がビーム形成されていることを意識する必要がないことに留意されたい。換言すれば、本発明は、従来の変更されていないMSに適用することができる。
BSは、ULチャネルを介して応答サウンディング信号107を受信する(120)。BSは、サウンディング信号の品質を測定する(130)。良質のサウンディング信号は、ビームと一致するチャネル上で受信される。
次に、BSは、さらなる通信のために、上記品質に基づいてMSのセットを各ビームに対応するサブセットにグループ化する(140)。プロセスは、周期的に又はネットワーク環境が変化するのに応じて繰り返すことができる。
ABFのフレーム構造
図2は、本発明の実施の形態1によるスーパーフレームのDLサブフレームを示す。スーパーフレームは、時間領域においてシンボルに分割され、周波数領域においてサブチャネルに分割される。シンボル及びサブチャネルの数は、ネットワークによって指定される。DLサブフレームは、プリアンブル201、フレーム制御ヘッダ(FCH)202、DLマップ203及びULマップ204から開始される。
BSは、残りのDLフレームの間、複数のビームのセット{0,1,...,K}206を順次送信する。第1の期間(ABFなし期間205)の間、「0」で示されるように、ビームは一切形成されない。実施の形態1では、BSは、DLマップ及びULマップの後、ABFなし期間205中にサウンディング要求を送信する。この場合、サウンディング要求は、いかなる特定のビーム上でも送信されず、たとえば受信するすべてのMSに対しすべての方向にブロードキャストされる。
問題は、いずれのビーム上でMSが送受信するべきか、すなわちビームスケジュールを決定することである。理想的には、ビーム内のチャネル品質に基づいて各MSに最適なビームが割り当てられる。このことは、BSが各MSからの複数のサウンディング信号205を要求することを必要とする。
ULマップ又はダウンリンクサブフレーム内の他の利用可能な制御チャネルを使用して、サウンディング信号の時刻及び位置がMSに送信される。図3に示すように、フレームのアップリンク部分の間、BSは、ビーム1,2,....,K上でサウンディング信号301を受信する。
本発明の利点として、MSは、BSがビーム形成していることを知らされる必要がない。すなわち、ビーム形成は、MSにおいて完全にトランスペアレントである。
BSは、MSからチャネル品質情報(CQI)を取得した後、MSのセットを品質ビームと一致するサブセットにグループ化することができ、UL方向及びDL方向の両方におけるさらなる通信が、MS毎に最適なビームに対してスケジューリングされる。
ABFのトレーニング
MSがすべての可能なビーム上でサウンディングする必要はない。BSは、最適なビームの初期推定後、オーバヘッドを低減するために、隣接するビーム上でのみサウンディングすることをMSに要求することができる。MSが1つのビーム内に留まる時間は、通常非常に長く、たとえば数秒であるので、ビームの低頻度の周期的サウンディングで十分である。
基本ケースの場合のトレーニング構造性能
ABFを用いて実現可能な性能強化を試験するために、小型のWiMAXネットワークをシミュレーションする。ダウンリンクのケース、及びMSにおける平均信号対干渉雑音比(SINR)累積分布関数(CDF)を検討する。CDFを生成するために、MSは、対象となるセクタ内にランダムに配置される。MSは、基地局からの最適な利用可能ビーム上で通信すると想定する。基地局は、N個のビームから成るセット上で通信することができ、ここでNは、4又は8のいずれかであると想定される。
受信機雑音は、加法性白色ガウス(AWG:additive white Gaussian)であると想定される。SINRは、セクタ内の無数のランダム位置において求められる。各位置において、5つのチャネル実現が平均化されて各位置におけるSINRが求められる。他のシミュレーション条件は、表1に示される。
Figure 2010068519
図4に結果が示されており、ABFを用いないケースに対するSINRの大幅な改善を読み取ることができる。4ビームネットワークの場合、ゲインは、CDFの中央値において約4〜5dBである。8ビームを用いることによって、さらに3dBのゲインを実現することができる。

Claims (13)

  1. セル内に配置される基地局(BS)と移動局(MS)のセットとを含む無線ネットワークにおいて通信する方法であって、
    前記基地局が、
    ビームのセットを使用してサウンディング要求のセットを送信するステップであって、サウンディング要求毎に1つのビームが存在する、送信するステップと、
    前記サウンディング要求の受信に応答して前記MSのセットから送信されるサウンディング信号の品質を測定するステップと、
    前記品質に従って、前記MSのセットをサブセットにグループ化するステップであって、各ビームに関連付けられる1つのサブセットが存在する、グループ化するステップと、
    を含むことを特徴とする無線ネットワークにおいて通信する方法。
  2. 前記ネットワークは、直交周波数分割多元接続を使用することを特徴とする請求項1に記載の無線ネットワークにおいて通信する方法。
  3. 前記ネットワークは、IEEE802.16d標準規格又はIEEE802.16e標準規格に従って動作することを特徴とする請求項1に記載の無線ネットワークにおいて通信する方法。
  4. 前記ビームのセットを前記ネットワークのトポロジ及びトラフィックに適応させるステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の無線ネットワークにおいて通信する方法。
  5. スーパーフレームは、ダウンリンクサブフレーム及びアップリンクサブフレームを含み、前記ダウンリンクサブフレームは、ダウンリンクマップ及びアップリンクマップをさらに含み、
    前記方法は、
    前記スーパーフレームの前記ダウンリンクサブフレームの前記アップリンクマップにおいて、前記サウンディング信号を送信する時刻及びサブチャネルを指定するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の無線ネットワークにおいて通信する方法。
  6. 前記ビームを順次選択するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の無線ネットワークにおいて通信する方法。
  7. 前記ビームをランダムに選択するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の無線ネットワークにおいて通信する方法。
  8. 前記ダウンリンクサブフレームを連続するゾーンのセットに分割するステップであって、ビーム毎に1つのゾーンが存在する、分割するステップをさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の無線ネットワークにおいて通信する方法。
  9. 前記スーパーフレームの前記アップリンクサブフレームを連続するゾーンのセットに分割するステップであって、ビーム毎に1つのゾーンが存在する、分割するステップをさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の無線ネットワークにおいて通信する方法。
  10. 前記MSに、選択された最適なビームに隣接するビーム上でのみサウンディング信号を送信するように要求するステップをさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の無線ネットワークにおいて通信する方法。
  11. 前記関連付けられたビームを使用して、前記MSの前記サブセットにデータを送信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の無線ネットワークにおいて通信する方法。
  12. 前記サウンディング要求のセットは、前記ダウンリンクマップ及び前記アップリンクマップの後に、前記ダウンリンクサブフレームにおいてビームが一切形成されない期間中にブロードキャストされることを特徴とする請求項5に記載の無線ネットワークにおいて通信する方法。
  13. セル内に配置される移動局(MS)のセットを含む無線ネットワークであって、
    ビームのセットを使用してサウンディング要求のセットを送信する基地局であって、サウンディング要求毎に1つのビームが存在する、基地局と、
    前記サウンディング要求の受信に応答して前記MSのセットから送信されるサウンディング信号の品質を測定する手段と、
    前記品質に従って、前記MSのセットをサブセットにグループ化する手段であって、各ビームに関連付けられる1つのサブセットが存在する、グループ化する手段と、
    を備えたことを特徴とする無線ネットワーク。
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