JP2010067494A - 燃料電池システム及びその運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池のアノードから排出されるオフガスから除去された水を貯える水タンクへ給水して所定水位までの水張りを速やかに行うための技術を提供する。
【解決手段】燃料電池12からバーナー20(燃焼器)へ燃料ガスを含むオフガスを供給するオフガス流路39に第1水タンク15を設け、オフガス流路39の第1水タンク15よりも下流側にオフガス流路39を開閉可能とするガス流路弁18(第1弁)を設け、第1水タンク15の水張り時にガス流路弁18を開放するようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、水素を含む水素含有ガス及び酸素を含む酸化剤ガスを利用して発電する燃料電池を備えた燃料電池システム及びその運転方法に関する。
燃料電池システムの一つとして、高分子電解質形燃料電池を備え、この燃料電池の内部で、アノードに還元剤ガスとして供給された水素を含有する燃料ガスと、カソードに酸化剤ガスとして供給された空気とを、電気化学的に反応させることにより発電するものが知られている。このような燃料電池システムには、一般的に、燃料電池の他に、都市ガス等の原料と水蒸気とから水蒸気改質反応によって燃料ガスを生成する燃料ガス生成装置が備えられている。
燃料ガス生成装置には、水蒸気改質反応の熱源として燃焼器(バーナー)が備えられており、この燃焼器へは、燃料電池のアノードから排出された余剰の燃料ガスを含むガス(アノードオフガス)が、その含有する水分(微細な水滴や水蒸気)を除去するように適切に処理されたあとに供給される。こうしたアノードオフガスから除去された水分は、水タンクに貯えられる。このような水タンクは、通常、可燃性のアノードオフガスが、そのまま大気に漏洩することを防止するため、燃焼器の燃焼排ガス流路以外の部分では、大気と連通することのないよう構成されている。例えば、上記水タンクとして、排水経路が開閉弁による封止機構と水封止による封止機構とで二重にシールされた水タンクを備えた燃料電池システムが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、燃料電池システムの起動の際に、水タンクの内部が水涸れ状態で燃料電池の発電動作を開始すると、水タンクの排水経路の開閉弁の故障等による予期せぬ不具合があった場合に、燃料電池の発電で発生した可燃性のアノードオフガスが外部に漏洩するという事態が危惧される。そこで、特許文献1の燃料電池システムでは、燃料電池システムの起動の際に水タンクの水位を検出し、水タンク内の水量が水封可能な所定の下限値未満であれば、自動的に水タンクへの給水が開始されて所定水位まで水張りするように構成されている。
特開2006−147264号公報
ところで、特許文献1記載の燃料電池システムは、水タンクへの給水時において、水タンクと燃焼器との間に設けられた開閉弁の動作について考慮されておらず、水タンクの水張りが完了したのち、オフガス流路を介した燃焼器へのガス供給が開始されるまでは、開閉弁は停止時と同じ閉止状態のままであると推定される。従って、密閉状態の水タンクへ水が供給されることとなり、水タンクの内圧の上昇により、所定水位まで水が張られるまでに時間がかかるという、課題が想定される。このような課題は、上記特許文献1に記載の燃料電池システムのように、停止時に、水タンクと連通されたオフガス流路が密閉状態(大気から遮断された状態)となるよう構成されているシステムの場合、水タンク内の水涸れ検知に基づく水タンクの水張り動作に限らず、燃料電池システムを設置したあと初めての運転開始時、或いは、メンテナンス等において水タンクを含むシステム内の水流路から水を排出したあとの運転開始時に実施される水タンクの水張り動作においても、同様に発生することが想定される。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたものであって、燃料電池のアノードから排出されるオフガスから除去された水を貯える水タンクへ給水して水張りを行う際に、水張りを速やかに完了することを可能とする燃料電池システム及びその運転方法を提供することを目的とする。
本発明の燃料電池システムは、燃料ガスと酸化剤ガスを用いて発電する燃料電池と、前記燃料電池のアノードから排出されたオフガスが流れるオフガス流路を含み、大気と連通された流体流路と、前記オフガス流路と連通されて、前記オフガスより除去された水を貯える第1水タンクと、前記第1水タンクに給水する第1給水器と、前記流体流路に設けられて、開放時に前記流体流路と大気とを連通し、閉止時に前記ガス流路と大気とを遮断する第1弁と、制御器とを備え、前記制御器は、前記第1給水器にて前記第1水タンクへの水張り動作を実行する場合に、前記第1弁を開放するように構成されているものである。
同様に、本発明の燃料電池システムの運転方法は、燃料ガスと酸化剤ガスを用いて発電する燃料電池と、前記燃料電池のアノードから排出されたオフガスが流れるオフガス流路を含み、大気と連通された流体流路と、前記流体流路と連通されて、前記オフガスより除去された水を貯える第1水タンクと、前記第1水タンクに給水する第1給水器と、前記流体流路に設けられて、開放時に前記ガス流路と大気とを連通し、閉止時に前記ガス流路と大気とを遮断する第1弁とを、備える燃料電池システムの運転方法であって、前記第1給水器にて前記第1水タンクへの水張り動作を実行する場合に、前記第1弁を開放するものである。
上記の燃料電池システム及びその運転方法によれば、第1水タンクに水張り動作を行う場合に、第1弁を開放することで、第1水タンクが第1流路を通じて大気と連通されるので、第1水タンク内の気体を大気に逃がすことができる。よって、第1水タンクの水位の上昇に伴う内圧の上昇が抑制されるので、第1水タンクに速やかに水を張ることができる。
また、前記燃料電池システムにおいて、前記ガス流路に接続されて、前記第1水タンクにて水分が除去されたあとの前記オフガスを燃焼する燃焼器を更に備え、前記流体流路は、前記燃焼器と接続されており、前記第1弁は、その開放時に、前記燃焼器を介して前記第1水タンクと大気とが連通されるように配設されていることがよい。
前記燃料電池システムにおいて、前記燃焼器から排出された燃焼排ガスより除去された水を貯えるとともに大気開放された第2水タンクを更に備え、前記流体流路は、前記燃焼器よりも上流において前記第2水タンクと接続されており、前記第1弁は、その開放時に、前記第1水タンクが前記第2水タンクを介して大気と連通するように配設されていることが好ましい。
或いは、前記燃料電池システムにおいて、原料を用いて水素を含有する前記燃料ガスを生成する燃料ガス生成装置を更に備え、前記流体経路は、前記燃料ガス生成装置の上流において、前記第2水タンクと接続しており、前記第1弁は、その開放時に、前記第1水タンクが、燃料ガス生成装置及び前記第2水タンクを介して大気とが連通されるように配設されていてもよい。
また、前記燃料電池システムにおいて、第3水タンクを更に備え、前記第1給水路は、前記第3水タンクから前記第1水タンクへ水を供給する給水路であり、前記第1給水器は、前記第1給水路を開閉する第2弁であり、前記制御器は、前記第3水タンク内に水が貯えられた状態で、前記第1弁を開放させるとともに前記第2弁を開放させて、前記第1水タンクへの水張り動作を行うように構成されていてもよい。
このとき、前記第3水タンクに水を供給する第2給水器を更に備え、前記第2弁が閉止した状態で、前記制御器は、前記第2給水器により前記第3水タンクに水を貯えたあと、前記第1弁及び前記第2弁を開放させるように構成されていてもよい。
また、前記燃料電池システムにおいて、本発明の燃料電池システムは、前記燃焼器に燃焼用の空気を供給する空気供給器を、更に備え、前記制御器は、前記第1弁の開放時に、前記空気供給器を動作させるように構成されていることがよい。これにより、水張り動作前に第1流路内に可燃性ガスが残留した状態で、第1流路が密閉されるよう構成されている場合、第1水タンクに水が供給されることによって第1水タンクから追い出された可燃性のガスが燃焼器又は第2水タンクに流入することになるが、これらの可燃性のガスは、燃焼器に供給された空気、又は燃焼排ガス流路を介して第2水タンクに供給された空気で希釈され、大気に排出することができる。
このとき、前記第1弁の開放時の前記空気供給器の操作量は、前記燃料電池の発電時の操作量よりも小さい操作量であることが望ましい。つまり、前記第1水タンクへの水張り動作を行うときの前記空気供給器の操作量は、前記燃料電池の発電時の操作量よりも小さい操作量とすることが望ましい。これにより、第1水タンクへの水張り動作時の空気供給器による燃焼器へ空気供給される空気により生じる背圧が、第1水タンクへの水の流入を阻害しないようにすることができる。
或いは、前記第1弁の開放時の前記空気供給器の操作量は、前記制御器が制御する前記空気供給器の操作量のうち最も小さい操作量であることが望ましい。つまり、前記第1水タンクに水張り動作を行うときの前記空気供給器の操作量は、前記空気供給器の固有の操作量のうち最も小さい操作量であることが望ましい。これにより、第1水タンクへの水張り動作時の空気供給器による燃焼器へ空気供給される空気により生じる背圧が、第1水タンクへの水の流入を阻害しないようにすることができる。
また、前記燃料電池システムにおいて、前記制御器は、前記第1弁を閉止して、前記第1水タンクへの水張り動作を完了したあとも、前記空気供給器の動作を継続させるように構成されていることがよい。これにより、水張り動作完了時に燃焼器または第2水タンクに残留する可燃性ガスを大気に排出することが可能になる。
このとき、前記制御器は、前記空気供給器に動作を継続させる際に、前記空気供給器の操作量を前記第1弁を閉止する前よりも大きくするように構成されていることが好ましい。これにより、水張り動作完了時に燃焼器又は第2水タンクに残留する可燃性ガスを速やかに大気に排出することが可能になる。
本発明は、以下に示すような効果を奏する。
本発明によれば、燃料電池のアノードから排出されるオフガスから除去された水を貯える水タンク(第1水タンク)へ給水して水張りを行う際に、水タンクの水位の上昇に伴う内圧の上昇が抑制されるので、従来よりも速やかに水を張ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら、詳細に説明する。なお、以下では全ての図を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複説明を省略する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る燃料電池システムについて説明する。図1は本発明の実施の形態1に係る燃料電池システムの全体的な構成を示したブロック図である。
〔燃料電池システム50の構成〕
まず、燃料電池システム50の概略構成から説明する。図1に示すように、燃料電池システム50は主として、還元剤ガスとしての水素を含有する燃料ガスと酸化剤ガス(ここでは、空気)とを用いて発電する燃料電池12と、燃料電池12で発電した直流電力を取り出して交流電力に変換するインバータ14と、燃料電池12の内部燃料ガス流路12aに燃料ガスを供給する燃料ガス生成装置11を含む燃料ガス供給器と、燃料電池12の内部酸化剤ガス流路12cに酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給器としての空気ブロア13と、燃料電池システム50の各構成要素の動作を制御する制御器10とを備えている。
燃料電池12の発電で消費されなかった余剰の酸化剤ガスは、燃料電池12のカソードに供給される酸化剤ガスが流れる内部酸化剤ガス流路12cから排出され、カソードオフガス流路38を流れて、大気中に排出される。一方、燃料電池12の発電で消費されなかった余剰の燃料ガスは、燃料電池12のアノードに供給される燃料ガスが流れる内部燃料ガス流路12aから排出され、アノードオフガス流路39を流れる。以下、このアノードオフガス流路39を、単に「オフガス流路39」といい、燃料電池12の内部燃料ガス流路12aから排出されてオフガス流路39を流れる余剰の燃料ガスを含むアノードオフガスを「オフガス」という。オフガスは、発電中に生じた水や燃料電池12に供給される燃料ガスに含まれていた水分等に由来する水分を多く含んでいる。そこで、オフガス中に含まれる水分を除去するため、貯湯水と熱交換し、オフガス中の水分を凝縮させる第1熱交換器40がオフガス流路39に設けられている。そして、この第1熱交換器40において凝縮したオフガス中の水分(凝縮水)は、オフガス流路39に接続された第1水タンク15に流入して貯えられる。そして、第1熱交換器40及び第1水タンク15により水分が分離されたオフガスは、後述するバーナー20へ供給されて燃焼用燃料として利用される。第1水タンク15の構成については、後ほど詳述する。
オフガス流路39は、燃料電池12と第1水タンク15の入口とを接続する第1オフガス流路39aと、第1水タンク15内のオフガスの流路である第2オフガス流路39bと、第1水タンク15の出口とバーナー20の入口とを接続する第3オフガス流路39cとで構成されている。第1オフガス流路39aと第3オフガス流路39cは何れも配管で構成され、第2オフガス流路39bは第1水タンク15内の通路30(空間)で形成されている。このオフガス流路39の第1水タンク15と接続された箇所よりも下流側、即ち、第3オフガス流路39cには、その開閉によりオフガス流路39を開放又は閉止する、ガス流路弁18(第1弁)が設けられている。このガス流路弁18の開放時には、オフガス流路39は大気に開放され、閉止時には、オフガス流路39は大気と遮断される。つまり、第1弁は、流体流路に設けられた弁のうち大気と流体流路内部とを隔離する位置に設けられた開閉弁である。
なお、ガス流路弁18は、無通電時にオフガス流路39(厳密には、第3オフガス流路39c)を閉じるように動作するノーマルクローズ型の開閉手段であることが好ましく、ここでは、通電時にオフガス流路39を開け、且つ、通電停止時にオフガス流路39を閉じる開閉用の電磁弁で構成されている。これによって、停電等の不測の事態において、ガス流路弁18は、補助電源を必要とすることなく自動的に閉弁動作して、バーナー20の近傍において第1水タンク15とバーナー20との間を接続している第3オフガス流路39cを閉止することにより、バーナー20に可燃性のオフガスが漏れることを未然に防止している。もちろん、ガス流路弁18として、適宜の安全対策を講じたうえで、ノーマルオープン型の開閉手段を用いてもよい。
〔燃料供給系統〕
ここで、燃料電池システム50の燃料ガス供給器について詳細に説明する。燃料ガス供給器は、少なくとも炭素及び水素を構成元素として含む有機化合物を含む原料から水素を含む燃料ガスを生成して燃料電池12へ供給する燃料ガス生成装置11と、燃料ガス生成装置11に都市ガスや天然ガス等に例示される原料を供給する原料供給器19と、燃料ガス生成装置11に供給される水の水源としての浄化水タンク71とを備えている。浄化水タンク71に貯留されている水は、第1流路81を通じて、この第1流路81に設けた圧送機である第1ポンプ42により燃料ガス生成装置11へ圧送供給される。
燃料ガス生成装置11は、原料と水蒸気から水蒸気改質反応によって改質ガスを生成する改質器(図示略)と、水蒸気と一酸化炭素ガスを水素ガスと二酸化炭素ガスにシフト反応させる変成器(図示略)と、一酸化炭素選択酸化で一酸化炭素濃度を約10ppm以下に低濃度化させる選択酸化器(図示略)とを、備えている。
改質器は、改質反応を促進する改質触媒体(図示略)を備えており、この改質触媒体への反応熱を供給するバーナー20(燃焼器)を備えている。さらに、バーナー20は、該バーナー20に燃焼用の空気を供給する燃焼ファン21(空気供給器)を備えている。バーナー20では、燃焼ファン21から送風される空気によって内部にある燃料ガスを可燃濃度範囲に希釈し混合したあと、この混合ガスをバーナー20の内部で燃焼させて高温の燃焼排ガスを生成する。そして、改質器では、この高温の燃焼排ガスとの熱交換によって改質触媒体が加熱され、改質触媒体と熱交換したあとの燃焼排ガスは、凝縮水タンク73内と連通された燃焼排ガス流路87に排出される。燃焼排ガス流路87に排出された燃焼排ガスは、貯湯水と熱交換する第2熱交換器41においてガス中に含まれる水分が凝縮される。そして、第2熱交換器41で生じた凝縮水は、凝縮水タンク73(第2水タンク且つ第3水タンク)に流入し、水分が除去されたあとの燃焼排ガスは、凝縮水タンク73に設けられた排気口から大気中に放出される。
〔通水系統〕
次に、第1水タンク15とその周辺の通水系統の構成について、詳細に説明する。第1水タンク15は、蓋と底を設けた両端閉塞の筒状の容器である。この容器の略上半分の内部空間は、オフガスが通過する通路30に相当する領域であり、本実施の形態においては、第1熱交換器40として機能する。また、容器の略下半分の内部空間は、第1熱交換器40においてオフガス中に含まれた水分の凝集によって生成した凝縮水31が一時的に貯留される水貯留部として機能する領域である。なお、第1水タンク15に貯留された凝縮水31には、オフガス中に含まれる水分の凝縮水だけでなく、後述するようにシステムの初運転時には浄化された市水が含まれることもある。
この第1熱交換器40と第1水タンク15とで、オフガスに含まれる水分を除去する水分除去器が構成されている。この水分除去器では、第1熱交換器40によりオフガス中に含まれる水蒸気を凝縮させ、第1水タンク15においてオフガスと凝縮水を分離させることで、バーナー20でオフガスを燃焼する際に妨げとなり得る水分を適切に排除することができる。
また、第1水タンク15には、第1水タンク15からの余剰の水の排出のためと、水張りのために、第1水タンク15の底部と凝縮水タンク73とを接続する第2流路82(第1給水路)が設けられている。この第2流路82には、第2流路82を開閉可能な水通路弁75(第2弁)が設けられている。凝縮水タンク73は第1水タンク15とその底面が同じ高さになるように設けられている。なお、水通路弁75は、無通電時に第2流路82を閉じるように動作するノーマルクローズ型の開閉手段であることが好ましく、ここでは、通電時に第2流路82を開き、且つ、通電停止時に第2流路82を閉じる開閉用の電磁弁で構成されている。もちろん、水通路弁75としてノーマルクローズ型の開閉手段を用いても良い。なお、本実施の形態では、第1水タンク15へ水を供給する第1給水器の一例として、凝縮水タンク73、第2流路82、及び水通路弁75から成る給水機構を挙げたが、これに限定されない。例えば、第1給水器を、所定の水タンクと、この水タンクと第1水タンク15とを接続する給水路と、この給水路に設けたポンプとで構成することもできる。また、例えば、第1給水器を、第1水タンク15と市水源とを接続する給水路と、この給水路に設けた弁とで構成することもできる。
また、第1水タンク15には、第2流路82の上端以上の高さに凝縮水31の上限水位31Uと下限水位31Lとがそれぞれ設定されており、上限水位31Uと下限水位31Lとの間の所定の水位まで凝縮水31が張られている。下限水位31Lは、第1水タンク15内に貯えられた水によって第2流路82を封じることができる水位である。第1水タンク15と第2流路82との間が水封されると、万が一、水通路弁75が故障して無通電時に閉じていない場合であっても、第1水タンク15内の通路30をオフガスが通流する際に、第2流路82及び凝縮水タンク73を介してこのオフガスが大気中への放出されることが防止される。このように、第1水タンク15を介したオフガスの大気への漏洩に対して、凝縮水31による水封と水通路弁75による閉弁といった二重シールが施され、第1水タンク15からオフガスの外部への漏洩を確実に防止できる。
第1水タンク15は、凝縮水31の水位31fを検知する水位検知器33を備えている。水位検知器33は、本実施の形態において、フロート式のレベルスイッチで構成されている。第1水タンク15の凝縮水31の水位31fが上昇して、所定の上限水位31Uを超えたことが水位検知器33により検知された場合には、第2流路82が開放され、この結果、第1水タンク15の凝縮水31は第2流路82を流れて凝縮水タンク73に導かれる。一方、第1水タンク15の水位31fが下限水位31L未満であることが水位検知器33により検知された場合には、第2流路82が開放され、この結果、凝縮水タンク73の水は第2流路82を流れて第1水タンク15に導かれる。なお、凝縮水タンク73から第1水タンク15に水を供給する水張り動作を実行するには、凝縮水タンク73には所定水位以上の水が貯えられていなければならないが、このとき凝縮水タンク73に十分な水を貯えるために、市水給水弁45(第2給水器)が開放されて凝縮水タンク73に水が供給される。
次に、浄化水タンク71の構成について説明する。浄化水タンク71は、凝縮水タンク73より高い位置に設けられており、壁部に開口部72を有し、この開口部72を介して浄化水タンク71に貯留されている水を外部に排出(オーバーフロー)可能に構成されている。浄化水タンク71の開口部72には、第3流路83が接続されている。この第3流路83は、略上下方向に延びる配管で構成されており、第3流路83の下流端は、凝縮水タンク73に接続されている。これにより、浄化水タンク71の内部から開口部72を介してオーバーフローした水が、その自重により第3流路83を通じて凝縮水タンク73に流れ込むこととなる。
さらに、浄化水タンク71には、凝縮水タンク73と接続する第4流路85が設けられている。この第4流路85は、凝縮水タンク73から浄化水タンク71へ水を供給する第2給水路として機能する。第4流路85には、凝縮水タンク73に貯留されている凝縮水を圧送する第2ポンプ43と、凝縮水を浄化する浄化器74とが設けられている。本実施の形態において、浄化器74は、凝縮水に含まれている不純物イオンを除去するイオン交換体としてのイオン交換樹脂で構成されている。
〔制御器10〕
ここで、制御器10について説明する。制御器10は、例えば、MPU(マイクロプロセッサ)及びメモリを備えており、予めメモリに記憶されるプログラム及びパラメータ等のデータに基づき、燃料電池システム50を構成する各要素の動作を適宜制御する。ここで制御器10とは、単独の制御器のみならず複数の制御器からなる制御器群をも意味する。従って、制御器10は、単独の制御器で構成されていてもよく、分散配置され共働して燃料電池システム50を制御する複数の制御器で構成されていてもよい。
本実施の形態において、制御器10は、少なくとも市水給水弁45、水通路弁75、ガス流路弁18、バーナー20、及び燃焼ファン21の動作を制御するように構成されている。そして、制御器10がこれらの動作を適宜制御することにより、燃料電池システム50における第1水タンク15への水張り動作が行われる。
〔燃料電池システム50の動作〕
次に、以上のように構成された燃料電池システム50の動作について説明する。本実施の形態の燃料電池システム50は、発電に直接関与する全ての構成要素が停止している「停止状態(待機状態)」と、発電を行う「発電運転」と、燃料電池システム50を「停止状態」から「発電運転」に移行させるまでのシステムの立ち上げ動作である「起動動作」と、燃料電池システム50を「発電運転」から「停止状態」に移行させるまでのシステムの立ち下げる動作である「停止動作」との4つの動作モードを有している。
はじめに、燃料電池システム50の発電運転時の動作を説明する。
燃料電池システム50の発電運転時には、燃料ガス生成装置11の内部温度が約700℃に維持された状態で、原料供給器19から供給された原料と第1ポンプ42の動作により浄化水タンク71から供給された水(水蒸気)とを用いて、燃料ガス生成装置11(改質器)の改質反応により水素を含む燃料ガスが生成される。燃料ガス生成装置11から排出された燃料ガスは、燃料電池12の内部燃料ガス流路12aに送り込まれる一方、空気ブロア13から送出される空気は、燃料電池12の内部酸化剤ガス流路12cに送り込まれる。こうして燃料電池12の内部において、燃料ガス(水素ガス)と空気(酸素ガス)を消費して発電が行われる。
発電に伴って、燃料電池12の内部酸化剤ガス流路12cからは、発電によって消費されなかった残余の空気が大気中に放出される。また、燃料電池12の内部燃料ガス流路12aからは、発電によって消費されなかった残余の燃料ガスであるオフガスがオフガス流路39に排出される。オフガス中に含まれる水分は、オフガス流路39を通るうちに第1熱交換器40にて凝縮されて、第1水タンク15に回収される。一方、第1熱交換器40及び第1水タンク15により凝縮水と分離されて乾燥状態となったオフガスは、開放されたガス流路弁18を通過し、燃焼用燃料ガスとしてバーナー20に送られる。バーナー20では、このオフガスと燃焼ファン21から送風される空気とが混合され、この混合ガスが燃焼することによって高温の燃焼排ガスが発生する。この燃焼排ガスの熱は、燃料ガス生成装置11において吸熱反応である水蒸気改質反応を進行させるための熱源として利用される。燃料ガス生成装置11に熱を供与したあとの燃焼排ガスは燃焼排ガス流路87へ排出され、第2熱交換器41を通過して水分が分離されたあとで大気に放出される。第2熱交換器41で凝縮した燃焼排ガス中に含まれる水分は、凝縮水タンク73に回収される。
なお、燃料電池システム50の発電運転時には、通常、水通路弁75は閉止されており、第1水タンク15の内部と第2流路82とを連通する部分が、凝縮水31による水封と水通路弁75による閉弁とにより二重にシールされている。そして、燃料電池12の発電に伴って第1水タンク15に時々刻々と貯まり続ける凝縮水31によって、第1水タンク15の水位31fが凝縮水タンク73の水位よりも高い所定の上限水位31Uになると、水通路弁75が開放されて第1水タンク15の凝縮水31が凝縮水タンク73に排出される。
続いて、燃料電池システム50の第1水タンク15への水張り動作について説明する。図2は燃料電池システムの第1水タンクの水張り動作に関する制御の流れ図である。
設置前の燃料電池システム50においては、通常、第1水タンク15を含む通水系統(水の流路)は空の状態である。第1水タンク15に水が張られていないと、第1水タンク15に流入したオフガスが、第2流路82を介して外部に放出される可能性がある。よって、燃料電池システム50を起動させる前の段階で、第1水タンク15及びこれを含む通水系統に所定量の水を張っておく必要がある。第1水タンク15への水張り動作は、主に、メンテナンス等において第1水タンク15から水を全て排出したあとや、燃料電池システム50を設置したあと等の、燃料電池システム50の起動処理において行われる。
燃料電池システム50を設置したあとに操作者が、操作器100を介して制御器10に水張り動作の要求信号を入力すると、制御器10の指令により燃料電池システム50において水張り動作が開始される。燃料電池システム50の水張り動作を開始すると、図2に示すように、まず、制御器10は、市水給水弁45を開放させて凝縮水タンク73へ市水を供給し(ステップS1)、凝縮水タンク73への水張りを行う。続いて、制御器10は、水位検知器34により凝縮水タンク73の水位が第2流路82の下端よりも高い所定水位73Lとなったことを検出すると(ステップS2でYES)、水通路弁75及びガス流路弁18を開放させて(ステップS3)、凝縮水タンク73から第1水タンク15へ水の供給を開始する。
第1水タンク15へ水が流入すると、その水の容積分のガスが第1水タンク15と連通するオフガス流路39に押し出されるが、ガス流路弁18が開放されているので、第1水タンク15から押し出されたガスはバーナー20を介して大気に排出されることとなる。このように、第1水タンク15に給水することによって第1水タンク15の水位が上昇しても、第1水タンク15がオフガス流路39及びバーナー20を通じて大気開放されているため、第1水タンク15の内圧が上昇することなく、第1水タンク15に速やかに水を張ることができる。
ところで、設置前の燃料電池システム50では、通常、出荷前に運転検査をしたあと、燃料ガス生成装置11内及び燃料電池12内の可燃性ガスが流れるガス流路は、可燃性ガスが封入された状態で密閉されている。本実施の形態においては、可燃性ガスを封入したオフガス流路39はガス流路弁18が閉止されることによって閉じられている。よって、上述のようにガス流路弁18を開放した状態で第1水タンク15へ給水すると、オフガス流路39内の可燃性ガスがバーナー20を介して大気に排出される虞がある。そこで、制御器10は、第1水タンク15への給水時に、燃焼ファン21を動作させて(ステップS4)、バーナー20へ送られてきた可燃性ガスを空気で希釈しながら排出させるようにしている。これにより、燃焼ファン21を動作させない場合と比べてより安全性が向上する。
なお、燃焼ファン21によりバーナー20へ送られる空気の流量が大きすぎると、燃焼排ガス流路における圧力損失の増大により背圧(バーナー20内の圧力)が上昇して第1水タンク15への水の流入が抑圧されてしまう。そこで、ガス流路弁18及び水通路弁75を開放させて第1水タンク15に給水しているときの燃焼ファン21の操作量は、燃料電池システム50の発電中の燃焼ファン21の操作量よりも小さくなるように制御される。より具体的には、燃料電池12が最低出力で発電している際の燃焼ファン21の操作量は通常最小となるが、この時の操作量よりも小さくなるように燃焼ファン21の操作量が設定される。好ましくは、その燃焼ファン21が安定して空気を供給することが可能な操作量(その燃焼ファン21に固有の操作量)の下限値(つまり、燃焼ファン21のメーカが保証する下限操作量)に、燃焼ファン21の操作量が設定される。
そして、制御器10は、水位検知器33により第1水タンク15の水位31fが下限水位31L以上になったことを検出すると(ステップS5でYES)、ガス流路弁18及び水通路弁75を閉止させるとともに市水給水弁45を閉止させて(ステップS6)、第1水タンク15及び凝縮水タンク73への給水を停止し、水張り動作を終了する。
制御器10は、第1水タンク15への給水を停止したあとも燃焼ファン21の動作を継続させ、燃焼ファン21の操作量を増大させる(ステップS7)。このとき、燃料電池12が最大出力で発電している場合における燃焼ファン21の操作量よりも大きい操作量まで、燃焼ファン21の操作量を増大させることが好ましい。これにより、バーナー20内に滞留している可燃性ガスを速やかに排出して、バーナー20内を空気でパージする処理を早期に完了させることができる。
そして、制御器10は、第1水タンク15への水張り動作を終了してから時間計測を開始し(ステップS8)、所定時間が経過すると(ステップS9でYES)、燃焼ファン21の動作を停止させる(ステップS10)。
なお、市水源から凝縮水タンク73への水供給量、凝縮水タンク73の所定水位73Lまでの容積、第2流路82の容積並びに流量、及び第1水タンク15の下限水位31Lまでの容積を事前に求めておけば、凝縮水タンク73の水位が市水給水弁45を開放してから第1水タンク15へ水供給可能な所定水位73L以上になるまでに必要な時間と、第1水タンク15の水位が水通路弁75を開放してから下限水位31L以上になるまでに必要な時間とを、理論的に算定することができる。制御器10は、水位検知器33及び水位検知器34に頼ることなく、上述のように算定された時間を用いて市水給水弁45、水通路弁75、ガス流路弁18、バーナー20、及び燃焼ファン21の動作を制御して第1水タンク15への水張りを行うこともできる。
また、以上では燃料電池システムの設置後における第1水タンク15への水張り動作について説明したが、燃料電池システムのメンテナンスのために第1水タンク15を含む水の流路の水抜き行ったあとに水張りを行う場合においても、上記と同様の水張り動作を行うことにより第1水タンク15への水張りを速やかに進行させることが可能となる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2に係る燃料電池システムについて説明する。図3は本発明の実施の形態2に係る燃料電池システムの全体的な構成を示したブロック図、図4は実施の形態2に係る燃料電池システムの変形例1を示すブロック図、図5は実施の形態2に係る燃料電池システムの変形例2を示すブロック図である。
図3に示すように、実施の形態2に係る燃料電池システムは、実施の形態1に係る燃料電池システムの構成に加えて、浄化水タンク71から燃料ガス生成装置11へ水を供給する第1流路81より分岐した第5流路88と、この第5流路88に設けられた開閉弁89と、燃料電池12をバイパスして燃料ガス生成装置11とアノードオフガス流路39と接続するバイパス流路92と、バイパス流路92上に設けられたバイパス弁93と、バイパス流路92が接続された箇所よりも上流側のアノードオフガス流路39に設けられたアノード出口弁94とを備えている。以下では、第5流路88及び開閉弁89について説明し、実施の形態1に係る燃料電池システムと重複する部分の説明は省略する。
浄化水タンク71から燃料ガス生成装置11へ水を供給する第1流路81より分岐した第5流路88は、凝縮水タンク73内と連通されている。第5流路88に設けられた開閉弁89は、第1水タンク15への水張り動作時に開放されるように制御器10により開閉制御される。以下に説明する通り、開閉弁89の解放時には、第1水タンク15内が大気と連通され、閉止時には第1水タンク15内が大気と遮断される。
上記構成の燃料電池システムにおいて、第1水タンク15の水張り動作を行う際には、ガス流路弁18及びアノード出口弁94は閉止されたままの状態で、開閉弁89及びバイパス弁93が開放される。第1水タンク15への給水が開始されると、その水の容積分のガスが第1水タンク15と連通するオフガス流路39へ押し出される。ここで、ガス流路弁18が閉止されているので、第1水タンク15から押し出されたガスはオフガス流路39のうち第1オフガス流路39aへ押し出されることとなる。これにより、第1オフガス流路39a、バイパス流路92、バイパス流路92と接続された箇所よりも上流側の燃料ガス供給路91、及び燃料ガス生成装置11内のガスが流動して、余剰のガスは第1流路81から分岐された第5流路88を通じて凝縮水タンク73へ排出される。このようにして凝縮水タンク73へ可燃性ガスが排出されるが、前述の通り第1水タンク15への給水時には燃焼ファン21が動作しているので、凝縮水タンク73内の可燃性ガスは燃焼ファン21からバーナー20及び燃焼排ガス流路87を通じて凝縮水タンク73へ供給された空気により希釈されて、大気へ排出される。
上述の通り、第1水タンク15への給水時には、第1水タンク15が、第1オフガス流路39a、バイパス流路92、バイパス流路92と接続された箇所よりも上流側の燃料ガス供給路91、及び燃料ガス生成装置11、第1流路81、第5流路88、及び凝縮水タンク73を通じて大気開放されているため、第1水タンク15の貯水量が増大しても第1水タンク15の内圧が上昇することなく、第1水タンク15に速やかに水を張ることができる。
なお、上記において、第1水タンク15が連通されている閉じられたガス流路を大気開放させるための第5流路88は、第1流路81から分岐し、第1流路81と凝縮水タンク73内とを連通するように設けられているが、他の態様も考え得る。
例えば、図4に示すように、原料供給器19から燃料ガス生成装置11へ原料ガスを供給する原料ガス供給路90から第5流路88を分岐し、原料ガス供給路90と凝縮水タンク73内とを第5流路88で連通するように構成し、第5流路88に開閉弁89を設けた燃料電池システムが挙げられる。この燃料電池システムにおいて、第1水タンク15への水張り動作時に、ガス流路弁18及びアノード出口弁94は閉止されたままの状態で、制御器10により開閉弁89及びバイパス弁93を開放するよう制御することで、第1水タンク15が、第1オフガス流路39a、バイパス流路92、バイパス流路92と接続された箇所よりも上流側の燃料ガス供給路91、燃料ガス生成装置11、原料ガス供給路90、第5流路88、及び凝縮水タンク73を通じて大気開放されているため、第1水タンク15の貯水量が増大しても第1水タンク15の内圧が上昇することなく、第1水タンク15に速やかに水を張ることができる。また、図4の構成に代えて、第5流路88の一端を、第1オフガス流路39a、第3オフガス流路39c、燃料ガス供給路91、又は燃料ガス生成装置11内のガス流路と接続し、他端を凝縮水タンク73内に連通させ、第5流路88に開閉弁89を設けるように構成しても構わない。
この他、図5に示すように、開閉弁89を備えた第5流路88を第1オフガス流路39aと第3オフガス流路39cとを接続するように設けることもできる。この場合も、第1水タンク15への給水時に、ガス流路弁18が閉止され且つ開閉弁89が開放されると、第1水タンク15は、第1オフガス流路39a、第5流路88、第3オフガス流路39c、バーナー20、燃焼排ガス流路87、及び凝縮水タンク73を通じて大気と連通される。
つまり、第5流路88は、第1水タンク15が連通されているオフガス流路を含む閉じられた流体流路と、大気開放されているバーナー20、燃焼排ガス流路87、及び凝縮水タンク73のうち少なくともいずれかとを接続するように設けられていればよい。このように設けられた第5流路88が備える開閉弁89を開放すれば、第1水タンク15が連通されている閉じられた流体流路と、バーナー20、燃焼排ガス流路87、及び凝縮水タンク73のいずれかとが連通されて、この結果、第1水タンク15が大気開放されることとなる。
なお、本実施の形態の燃料電池システムにおいて、水張り動作時において開閉弁89と共にバイパス弁93が開放されるよう構成されているが、燃料電池システムの出荷時又は停止処理完了時に、バイパス弁93が開放されるよう構成された燃料電池システムの場合は、水張り動作時に開閉弁89を開放するだけでよい。つまり、水張り動作時には、第1の水タンク15を大気と連通させるためには、少なくとも開閉弁89(第1弁)を開放する必要がある。また、本実施の形態の燃料電池システムでは、水張り動作時において、バイパス経路92を介して第1水タンク15が大気開放されるよう構成されているが、バイパス弁93を閉止した状態で、アノード出口弁94を開放することにより、燃料電池12の燃料ガス流路12aを介して第1水タンク15が大気開放されるよう構成されていても構わない。
本発明に係る燃料電池システム及びその運転方法は、燃料電池から排出されるオフ燃料ガスから除去された水を貯える水タンクに水張り動作を実行する場合に、水タンクに従来よりも速やかに水を張ることが可能になるので、家庭用コジェネレーションシステム等の用途において、産業上利用することが可能である。
本発明の実施の形態1に係る燃料電池システムの全体的な構成を示したブロック図である。 燃料電池システムの第1水タンクの水張り動作に関する制御の流れ図である。 本発明の実施の形態2に係る燃料電池システムの全体的な構成を示したブロック図である。 実施の形態2に係る燃料電池システムの変形例1を示すブロック図である。 実施の形態2に係る燃料電池システムの変形例2を示すブロック図である。
符号の説明
10 制御器
11 燃料ガス生成装置
12 燃料電池
13 空気ブロア
14 インバータ
15 第1水タンク
18 ガス流路弁(第1弁)
19 原料供給器
20 バーナー(燃焼器)
21 燃焼ファン(空気供給器)
22 排気口
30 通路
31 凝縮水
31f 水位
31U 上限水位
31L 下限水位
33 水位検知器
34 水位検知器
38 カソードオフガス流路
39 アノードオフガス流路(オフガス流路)
42 第1ポンプ
43 第2ポンプ
50 燃料電池システム
71 浄化水タンク
72 開口部
73 凝縮水タンク(第2水タンク,第3水タンク)
74 浄化器
75 水通路弁(第2弁)
81 第1流路
82 第2流路
83 第3流路
85 第4流路
87 燃焼排ガス流路
88 第5流路
89 開閉弁(第1弁)
90 原料ガス供給路
91 燃料ガス供給路
92 バイパス経路
93 バイパス弁
94 アノード出口弁

Claims (12)

  1. 燃料ガスと酸化剤ガスを用いて発電する燃料電池と、
    前記燃料電池のアノードから排出されたオフガスが流れるオフガス流路を含み、大気と連通された流体流路と、
    前記オフガス流路と連通されて、前記オフガスより除去された水を貯える第1水タンクと、
    前記第1水タンクに給水する第1給水器と、
    前記流体流路に設けられて、開放時に前記流体流路と大気とを連通し、閉止時に前記ガス流路と大気とを遮断する第1弁と、
    制御器とを備え、
    前記制御器は、前記第1給水器にて前記第1水タンクへの水張り動作を実行する場合に、前記第1弁を開放するように構成されている、燃料電池システム。
  2. 前記ガス流路に接続されて、前記第1水タンクにて水分が除去されたあとの前記オフガスを燃焼する燃焼器を更に備え、
    前記流体流路は、前記燃焼器と接続されており、
    前記第1弁は、その開放時に、前記燃焼器を介して前記第1水タンクと大気とが連通されるように配設されている、
    請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記燃焼器から排出された燃焼排ガスより除去された水を貯えるとともに大気開放された第2水タンクを更に備え、前記流体流路は、前記燃焼器よりも上流において前記第2水タンクと接続されており、
    前記第1弁は、その開放時に、前記第1水タンクが前記第2水タンクを介して大気と連通するように配設されている、
    請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 原料を用いて水素を含有する前記燃料ガスを生成する燃料ガス生成装置を更に備え、
    前記流体経路は、前記燃料ガス生成装置の上流において、前記第2水タンクと接続しており、前記第1弁は、その開放時に、前記第1水タンクが、燃料ガス生成装置及び前記第2水タンクを介して大気とが連通されるように配設されている、
    請求項1に記載の燃料電池システム。
  5. 第3水タンクを更に備え、前記第1給水路は、前記第3水タンクから前記第1水タンクへ水を供給する給水路であり、前記第1給水器は、前記第1給水路を開閉する第2弁であり、
    前記制御器は、前記第3水タンク内に水が貯えられた状態で、前記第1弁を開放させるとともに前記第2弁を開放させて、前記第1水タンクへの水張り動作を行うように構成されている、
    請求項1に記載の燃料電池システム。
  6. 前記第3水タンクに水を供給する第2給水器を更に備え、
    前記第2弁が閉止した状態で、前記制御器は、前記第2給水器により前記第3水タンクに水を貯えたあと、前記第1弁及び前記第2弁を開放させるように構成されている、
    請求項5に記載の燃料電池システム。
  7. 前記燃焼器に燃焼用の空気を供給する空気供給器を、更に備え、
    前記制御器は、前記第1弁の開放時に、前記空気供給器を動作させるように構成されている、
    請求項2〜請求項6のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
  8. 前記第1弁の開放時の前記空気供給器の操作量は、前記燃料電池の発電時の操作量よりも小さい操作量である、
    請求項7に記載の燃料電池システム。
  9. 前記第1弁の開放時の前記空気供給器の操作量は、前記制御器が制御する前記空気供給器の操作量のうち最も小さい操作量である、
    請求項7に記載の燃料電池システム。
  10. 前記制御器は、前記第1弁を閉止して、前記第1水タンクへの水張り動作を完了したあとも、前記空気供給器の動作を継続させるように構成されている、
    請求項7に記載の燃料電池システム。
  11. 前記制御器は、前記空気供給器に動作を継続させる際に、前記空気供給器の操作量を前記第1弁を閉止する前よりも大きくするように構成されている、
    請求項10に記載の燃料電池システム。
  12. 燃料ガスと酸化剤ガスを用いて発電する燃料電池と、前記燃料電池のアノードから排出されたオフガスが流れるオフガス流路を含み、大気と連通された流体流路と、前記流体流路と連通されて、前記オフガスより除去された水を貯える第1水タンクと、前記第1水タンクに給水する第1給水器と、前記流体流路に設けられて、開放時に前記ガス流路と大気とを連通し、閉止時に前記ガス流路と大気とを遮断する第1弁とを、備える燃料電池システムの運転方法であって、
    前記第1給水器にて前記第1水タンクへの水張り動作を実行する場合に、前記第1弁を開放する、
    燃料電池システムの運転方法。
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