JP2010063274A - モータ駆動用電源装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 主バッテリと、補助バッテリと、主バッテリからの電力をモータに供給して駆動するドライバと、補助バッテリに対して直列又は並列に接続された大容量コンデンサと、補助バッテリに電流を供給して充電するとともに大容量コンデンサに電流を供給して蓄電する充電手段と、主バッテリからの電力をドライバを介してモータに供給する「力行」とモータからの電気エネルギを回収する「回生」との切換を制御するとともに「回生」においてモータの速度が十分に早い場合には上記ドライバを介して主バッテリに回生電流を流しモータの速度が遅くなった場合には充電手段を介して大容量コンデンサに回生電流を流すように制御する制御手段と、具備したもの。
【選択図】 図1
Description
そして、電動車両を起動・走行させる場合には、72Vバッテリからドライバを介してモータに電力を供給してモータを回転させ、その回転力を電動車両の車輪に伝達する。それによって、電動車両が起動・走行することになる。これが「力行」状態である。
これに対して、走行中の電動車両にブレーキを掛けて減速する場合には、走行している電動車両の運動エネルギを電気エネルギとして回生することが行われる。すなわち、ドライバがある種の切換を行って、モータの誘起電圧を昇圧して72Vバッテリを超える電圧とし、それを72Vバッテリに回収するようにしている。又、その時のモータの回転抵抗を制動力として利用していわゆる「回生ブレーキ」を作用させるようにしている。
上記構成をなすモータ駆動用電源装置の場合には、回生時の回生電流量はモータの回転速度と「Duty」によって決定される。
尚、ここでいう「Duty」とはマイクロコンピュータがドライバに出力する「ON(電流を流す指令)」、「OFF(電流を流さない指令)」の比率を意味している。例えば、「ON」と「OFF」の周期を0.1msec(周波数に換算すると10kHz)とし、「ON」時間が0.02msec、「OFF」時間が0.08msecとした場合、「Duty」を20%と表現する。つまり、一周期における「ON」の区間の比率を意味しているものである。
その際、必要な制動力を得るように「Duty」を制御すると、モータの回転速度が低速になった場合に「Duty」の限界がきてしまい、結局、必要な制動力を得ることができなくなってしまうという問題があった。つまり、モータの誘起電圧があっても72Vバッテリを超える電圧まで昇圧させることができなくなり、その結果、回生不能になってしまうものである。
又、請求項2によるモータ駆動用電源装置は、請求項1記載のモータ駆動用電源装置において、上記制御手段は上記大容量コンデンサの電圧を低電圧に制御するものであることを特徴とするものである。
又、請求項3によるモータ駆動用電源装置は、請求項1記載のモータ駆動用電源装置において、補機バッテリを備えていて、上記大容量コンデンサに蓄電された電荷はこの記補機バッテリに電流を供給する際に消費されるように構成されていることを特徴とするものである。
又、請求項4によるモータ駆動用電源装置は、請求項1記載のモータ駆動用電源装置において、上記制御手段は上記大容量コンデンサに回生電流を流す際大容量コンデンサの耐電圧の範囲内で上記充電手段を介して上記大容量コンデンサに回生電流を流すように制御するものであることを特徴とするものである。
又、請求項5によるモータ駆動用電源装置は、請求項3記載のモータ駆動用電源装置において、上記大容量コンデンサは上記補機バッテリに対して並列に接続されていることを特徴とするものである。
又、請求項6によるモータ駆動用電源装置は、請求項3記載のモータ駆動用電源装置において、上記大容量コンデンサは上記補機バッテリに対して直列に接続されていることを特徴とするものである。
又、請求項7によるモータ駆動用電源装置は、請求項3記載のモータ駆動用電源装置において、上記充電手段は上記補機バッテリに電流を供給する補機バッテリ用充電器と上記大容量コンデンサに電流を供給する大容量コンデンサ用充電器とから構成されていることを特徴とするものである。
又、請求項8によるモータ駆動用電源装置は、請求項3記載のモータ駆動用電源装置において、上記充電手段は上記補機バッテリと上記大容量コンデンサに電流を供給する共用充電器と切換手段とから構成されていることを特徴とするものである。
又、請求項2によるモータ駆動用電源装置は、請求項1記載のモータ駆動用電源装置において、上記制御手段は上記大容量コンデンサの電圧を低電圧に制御するものとして構成されているので、モータのが回転速度が低速になっても確実に回生電流を大容量コンデンサに回生させることができ、上記効果をより確実なものとすることができる。
又、請求項3によるモータ駆動用電源装置は、請求項1記載のモータ駆動用電源装置において、補機バッテリを備えていて、上記大容量コンデンサに蓄電された電荷は上記補機バッテリに電流を供給する際に消費されるように構成されているので、大容量コンデンサに蓄電された電荷を殆ど全て有効に利用することができる。
又、請求項4によるモータ駆動用電源装置は、請求項1記載のモータ駆動用電源装置において、上記制御手段は上記大容量コンデンサに回生電流を流す際大容量コンデンサの耐電圧の範囲内で上記充電手段を介して上記大容量コンデンサに回生電流を流すように制御するように構成されているので、大容量コンデンサの信頼性を維持しながら効率の良い回生を行うことができる。
又、大容量コンデンサの接続に関しては上記補機バッテリに対して並列に接続する場合と直列に接続する場合がある。
又、充電手段としては上記補機バッテリに電流を供給する補機バッテリ用充電器と上記大容量コンデンサに電流を供給する大容量コンデンサ用充電器とから構成する場合と、補機バッテリと上記大容量コンデンサに電流を供給する共用充電器と切換手段とから構成する場合が考えられる。
尚、本実施の形態の場合には、電動車両として、例えば、電気自動車を例に挙げて説明するものとする。
図1は本実施の形態によるモータ駆動用電源装置の構成を示す回路図である。まず、電気自動車用のモータ1があり、このモータ1はドライバ3によって駆動されるように構成されている。上記ドライバ3にはリレー5を介して主バッテリとしての72Vバッテリ7が接続されている。上記ドライバ3には絶縁型DC/DCコンバータ(大容量コンデンサ用充電器)9が接続されている。又、上記ドライバ3には大容量コンデンサとしてのEDLC11と別の絶縁型DC/DCコンバータ(補助バッテリ用充電器)13が接続されている。又、上記EDLC11には補機バッテリとしての12Vバッテリ15が並列に接続されている。
尚、図1中符号17は図示しない補機等の負荷を示している。
VEDLC=V19−V21―――(I)
但し、
VEDLC :EDLC11間電圧
V19 :電圧検出回路19により検出される電圧
V21 :電圧検出回路21により検出される電圧
尚、図3〜図6は電気自動車が停止している状態から起動・走行し再び停止するまでの間を4個の回路状態に分けて夫々を図示したものである。
まず、図2のタイミングチャートにおけるスタート時点では、電気自動車に乗車している運転者は何ら操作を行っておらず全くの停止状態にある。次に、運転者は図示しない電源スイッチを「ON」する。それによって、図3に示すように、リレー5が「ON」する。このリレー5の「ON」によって、72Vバッテリ7からリレー5を介してドライバ3に電力が供給される。次に、運転者は図示しないアクセルを操作する。それによって、ドライバ3からモータ1に電力が供給されモータ1が回転する。このモータ1の回転によって電気自動車の車輪が回転し走行を開始することになる。
このように、本実施の形態の場合には、回生時において、モータ1の速度が十分に早い場合にはドライバ3を介して72Vバッテリ7に回生電流を流し、上記モータ1の速度が遅くなった場合には上記絶縁型DC/DCコンバータ9を介してEDLC11に回生電流を流すように制御するものである。
まず、モータ1から回生電流の回収に関して、モータ1の速度が十分に早い場合にはドライバ3を介して72Vバッテリ7に回生電流を流し、上記モータ1の速度が遅くなった場合には上記絶縁型DC/DCコンバータ9を介してEDLC11に回生電流を流すように制御しているので、モータ1の低速回転時においても回生電流を効率良く回生することができる。
上記点を図2を参照して確認してみる。図2における72Vバッテリ7の電流の変化をみると、「状態3」から「状態4」に移行する段階で「0」になっている。これは電気自動車が減速されてある低車速に達した時点であるが、従来はこの時点以降は回生が効率良く行われることはなかった。これに対して、本実施の形態の場合には、その時点以降について絶縁型DC/DCコンバータ9を介してEDLC11に回生電流を流すように制御しているので、図2における破線図Bで示すようなものとなり、その部分がEDLC11の電流として消費されて制動力となるものである。
又、回生可能なモータ1の回転速度は、回生する相手電圧、すなわち、EDLC11間電圧VEDLCにより決定されることになるが、本実施の形態の場合には、EDLC間電圧VEDLCを低くするように制御しているので、モータ1の低速回転時であっても最後まで有効に回生することができる。
そして、回生時のエネルギ回収量が増大することにより、1充電あたりの航続距離を延長させることができる。
又、回生時における電気的な制動力が増大することになるので、その分機械式ブレーキを使用する時間が短縮されることになり、それによって、機械式ブレーキの寿命が延長されることになる。
又、回生時における電気的な制動力が増大することになるので、機械式ブレーキを使用する際の必要トルクが軽減されることになるので、機械式ブレーキの低ブレーキ力化を図ることができる。
又、EDLC11に蓄電された電荷は12Vバッテリ15に電流を供給する際に消費されるので殆ど全て有効に利用することができる。
又、ホン実施の形態の場合には、EDLC11を12Vバッテリ15に対して並列に接続しているので、負荷17に掛る電圧がEDLC11の電圧によらず12Vバッテリ15の電圧となり、よって、EDLC11の電圧変動を考慮する必要がなくなるものである。
その他の構成は前記第1の実施の形態の場合と同様であり、図中同一部分には同一符号を付して示しその説明は省略する。
その他の構成は前記第1の実施形態の場合と同じであり同一部分には同一符号を付して示しその説明は省略する。
まず、図9のタイミングチャートにおけるスタート時点では、電気自動車に乗車している運転者は何ら操作しておらず全くの停止状態にある。次に、運転者は図示しない電源スイッチを「ON」する。それによって、図8に示すように、リレー5が「ON」する。このリレー5の「ON」によって、72Vバッテリ7からリレー5を介してドライバ3に電力が供給される。次に、運転者はアクセルを操作する。それによって、ドライバ3からモータ1に電力が供給されモータ1が回転することになる。このモータ1の回転によって電気自動車は走行を開始する。
このように、この実施の形態の場合にも、回生時において、モータ1の速度が十分に早い場合にはドライバ3を介して72Vバッテリ7に回生電流を流し、上記モータ1の速度が遅くなった場合には上記絶縁型DC/DCコンバータ13を介してEDLC11に回生電流を流すように制御するものである。
その他の構成は前記第3の実施の形態の場合と同様であり、図中同一部分には同一符号を付して示しその説明は省略する。
まず、前記第1〜第4の実施の形態の場合には、電動車両として電気自動車を例に挙げて説明したが、電気自動車以外の様々な電動車両に対しても同様に適用可能である。
又、前記第1〜第4の実施の形態の場合には、大容量コンデンサとしてEDLCを使用した例を示したが、それ以外にも考えられる。
その他、図示した構成説明上挙げた数値等はあくまで一例である。
3 ドライバ
5 リレー
7 72Vバッテリ(主バッテリ)
9 絶縁型DC/DCコンバータ
11 EDLC(大容量コンデンサ)
13 絶縁型DC/DCコンバータ
15 12Vバッテリ(補助バッテリ)
17 負荷
19 電圧検出回路
21 電圧検出回路
31 リレー
33 リレー
Claims (8)
- 主バッテリと、上記主バッテリに接続され主バッテリからの電力をモータに供給して駆動するドライバと、上記主バッテリ及びドライバに接続された大容量コンデンサと、上記大容量コンデンサに電流を供給して蓄電する充電手段と、上記主バッテリからの電力を上記ドライバを介して上記モータに供給する「力行」と上記モータからの回生電流を回収する「回生」との切換を制御するとともに上記「回生」において上記モータの速度が十分に早い場合には上記ドライバを介して上記主バッテリに回生電流を流し上記モータの速度が遅くなった場合には上記充電手段を介して上記大容量コンデンサに回生電流を流すように制御する制御手段と、具備したことを特徴とするモータ駆動用電源装置。
- 請求項1記載のモータ駆動用電源装置において、
上記制御手段は上記大容量コンデンサの電圧を低電圧に制御するものであることを特徴とするモータ駆動用電源装置。 - 請求項1記載のモータ駆動用電源装置において、
補機バッテリを備えていて、上記大容量コンデンサに蓄電された電荷はこの記補機バッテリに電流を供給する際に消費されるように構成されていることを特徴とするモータ駆動用電源装置。 - 請求項1記載のモータ駆動用電源装置において、
上記制御手段は上記大容量コンデンサに回生電流を流す際大容量コンデンサの耐電圧の範囲内で上記充電手段を介して上記大容量コンデンサに回生電流を流すように制御するものであることを特徴とするモータ駆動用電源装置。 - 請求項3記載のモータ駆動用電源装置において、
上記大容量コンデンサは上記補機バッテリに対して並列に接続されていることを特徴とするモータ駆動用電源装置。 - 請求項3記載のモータ駆動用電源装置において、
上記大容量コンデンサは上記補機バッテリに対して直列に接続されていることを特徴とするモータ駆動用電源装置。 - 請求項3記載のモータ駆動用電源装置において、
上記充電手段は上記補機バッテリに電流を供給する補機バッテリ用充電器と上記大容量コンデンサに電流を供給する大容量コンデンサ用充電器とから構成されていることを特徴とするモータ駆動用電源装置。 - 請求項3記載のモータ駆動用電源装置において、
上記充電手段は上記補機バッテリと上記大容量コンデンサに電流を供給する共用充電器と切換手段とから構成されていることを特徴とするモータ駆動用電源装置。
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