JP2010060533A - 回転機械のアンバランス計測方法及び設備 - Google Patents

回転機械のアンバランス計測方法及び設備 Download PDF

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Abstract

【課題】回転体のアンバランス量を精度良く計測することができる回転機械のアンバランス計測方法及び設備を提供する、
【解決手段】予熱装置21により、回転機械1の軸受部を予熱し、アンバランス計測装置12により、軸受部が予熱された回転機械1の回転体2の回転アンバランス量を計測する。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転機械のアンバランス計測方法及び設備に関する。
例えば過給機などの高速回転機械の製造においては、製品の高速回転時のバランス性能を検査・修正するために、高速回転バランス試験を実施してアンバランス量を測定し、アンバランス修正を行う。従来のアンバランス修正方法と装置を開示するものとして、下記特許文献1がある。
図4は、下記特許文献1に開示されたアンバランス修正装置60の構成を示す図である。このアンバランス修正装置60は、過給機61用の修正装置として構成されている。過給機は、回転軸70とその両端に設けられたタービンインペラ69及びコンプレッサインペラ66とからなる過給機ロータを有し、回転軸70がハウジング72の内部に設けられた軸受部(符号なし)によって回転可能に支持されている。
上記の軸受部は、軸と軸受の相対すべり運動によって潤滑流体膜に圧力(動圧)を発生させ、これによって負荷を支持する動圧流体軸受(動圧液体潤滑軸受とも呼ばれる)であり、例えば浮動ブッシュ軸受である。この軸受部には、図示しない給油手段により、所定温度(例えば80℃程度)に温められた潤滑油が供給される。軸受部を通過した潤滑油はハウジング72下部に設けられた排出口から排出される。
アンバランス修正装置60において、振動台62の上にタービン車室取付板63を介してタービン車室64が固定されている。タービン車室取付板63には、加速度センサ65が取り付けられている。過給機61のコンプレッサインペラ66の先端近傍には、回転検出器67が配置されている。加速度センサ65と回転検出器67からの検出信号に基づいて、演算器68がアンバランス量を演算する。
上記のアンバランス修正装置60によりアンバランス修正を行う場合、軸受部に潤滑油を供給するとともに、タービン車室64に空気を導入して過給機61のタービンインペラ49を回転させることで、タービンインペラ69、シャフト70及びコンプレッサインペラ66からなる過給機ロータを回転させる。そして、アンバランス計測のための所定の回転速度に達したら、加速度センサ65で加速度(振動)を検出するとともに回転検出器67で回転角度を検出し、その検出信号に基づいて演算器68により、アンバランス量を演算する。
特開2002−39904号公報
アンバランス修正を精度良くに行うためには、その根拠となるアンバランス量の計測を精度良く行うことが重要となる。
従来のアンバランス計測では、軸受部に潤滑油を開始した後に過給機ロータを回転させて計測していたが、所定のタクトタイム内でアンバランス計測・修正を実施していた結果、軸受部の温度が上がりきる前の状態、すなわち、軸受部の温度が安定しない状態でアンバランス計測が行われていた。
しかし、動圧流体軸受により回転支持された回転軸の軸振動は、軸受部の温度に大きく依存することが、本発明者の研究により明らかとなった。このため、従来のような軸受部の温度が安定しない状態で行われるアンバランス計測では、精度よくアンバランス量を計測することは困難であった。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、回転体のアンバランス量を精度良く計測することができる回転機械のアンバランス計測方法及び設備を提供することを課題とする。
上記の問題を解決するため、本発明の回転機械のアンバランス計測方法及び設備は、以下の技術的手段を採用する。
(1)本発明は、回転機械における回転体を回転可能に支持するための軸受部に所定温度に加熱された潤滑油を供給しながら回転体を回転させその回転アンバランス量を計測する回転機械のアンバランス計測方法であって、回転機械の軸受部を予熱し、軸受部が予熱された前記回転機械の回転体の回転アンバランス量を計測する、ことを特徴とする。
上記の本発明の方法によれば、軸受部を予熱してから回転アンバランス量を計測するので、計測時において、軸受部の温度が安定する。これにより、軸受部の温度が安定している状態でアンバランス計測を実施できるので、アンバランス量を精度良く計測することができる。
(2)上記(1)の回転機械のアンバランス計測方法において、前記軸受部に予熱用液体を流すことにより前記回転機械の軸受部を予熱する。
このように、軸受部に予熱用液体を流すことにより、効率的に軸受部を加温することができる。
(3)上記(2)の回転機械のアンバランス計測方法において、前記予熱用液体は潤滑油である。
アンバランス計測時において軸受部には潤滑油が供給されるので、予熱用液体として潤滑油を用いることにより、予熱後の軸受部の洗浄作業等を不要にできる。
(4)上記(2)又は(3)の回転機械のアンバランス計測方法において、予熱用液体を流すことによる軸受部の予熱に加え、回転機械を外部から加熱することで軸受部の予熱を行う。
このように、回転機械を外部からも加熱することで、軸受部を内外から効率的に加熱でき、予熱時間を短縮することができる。
(5)上記(1)乃至(4)の回転機械のアンバランス計測方法において、回転機械の回転体のアンバランス量の計測と並行して、アンバランス量の計測が予定されている他の回転機械の軸受部を予熱する。
このように、アンバランス計測と併行して、他の回転機械の軸受部の予熱を行うことで、他の回転機械についてアンバランス計測を実施するときには、すでに予熱が完了している状態とすることができるので、生産性を落とすことが無い。
(6)上記(5)の回転機械のアンバランス計測方法において、前記他の回転機械の軸受部の予熱を、複数個の回転機械に対して並行して行う。
このように、複数の他の回転機械を並行して予熱することで、所定温度まで加温するまでの十分な予熱時間を確保することができる。
(7)また本発明は、回転機械における回転体を回転可能に支持するための軸受部に所定温度に加熱された潤滑油を供給しながら回転体を回転させその回転アンバランス量を計測する回転機械のアンバランス計測設備であって、回転機械の軸受部を予熱する予熱装置と、軸受部が予熱された前記回転機械の回転体の回転アンバランス量を計測するアンバランス計測装置と、を備えることを特徴とする。
(8)上記(7)の回転機械のアンバランス計測設備において、前記予熱装置は、前記軸受部に予熱用液体を流すことにより前記回転機械の軸受部を予熱する内部加熱装置を備える。
(9)上記(8)の回転機械のアンバランス計測設備において、前記予熱用液体は潤滑油である。
(10)上記(8)又は(9)の回転機械のアンバランス計測設備において、前記予熱装置は、さらに、回転機械を外部から加熱することで軸受部の予熱を行う外部加熱装置を備える。
(11)上記(7)乃至(10)のいずれかの回転機械のアンバランス計測設備において、前記予熱装置は、前記アンバランス計測装置によるアンバランス量の計測と並行して、アンバランス量の計測が予定されている他の回転機械の軸受部を予熱する。
(12)上記(11)の回転機械のアンバランス計測設備において、前記予熱装置は、前記他の回転機械の軸受部の予熱を、複数個の回転機械に対して並行して行う。
本発明によれば、回転体のアンバランス量を精度良く計測することができる、
以下、本発明の好ましい実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図1は、本発明の実施形態に係る回転機械1のアンバランス計測設備10の概略構成を示す図である。アンバランス計測設備10は、回転機械1の回転体2を回転させてその回転アンバランス量を計測するための設備であり、図1に示すように、回転体2のアンバランス量を計測するアンバランス計測装置12と、回転機械1の軸受部を予熱する予熱装置20とを備える。
なお、図1において、各回転機械1の軸心の方向は、アンバランス計測装置12に取り付けられ回転機械1では左右方向であるが、予熱装置20に置かれた回転機械1では紙面に垂直な方向である。
まず、アンバランス計測装置12の構成について説明する。
アンバランス計測装置12は、床面などに固定されたベース13と、ベース13上に固定されたバネ要素14と、バネ要素14の上部にて固定及び支持されたマウント15と、振動を検出する振動センサ17と、回転体2の回転を検出する回転検出器16と、回転体2のアンバランス量(質量及び方位)を演算するアンバランス量演算部18とを備える。
バネ要素14の本数及びバネ定数は、バネ要素14の材質(硬さ)やアンバランス計測を行う周波数(回転数)に応じて適切な数及び値に設定される。
マウント15は、回転体2を備えた回転機械1を装着し、しっかりと固定できるように構成されている。
アンバランス計測の対象となる回転機械1は、回転機械1の内部に設けられた軸受部(符号なし)によって回転可能に支持された回転体2を備えたものであり、例えば、過給機、圧縮機、タービン、モータなどである。
上記の軸受部は、軸と軸受の相対すべり運動によって潤滑流体膜に圧力(動圧)を発生させ、これによって負荷を支持する動圧流体軸受であり、例えば浮動ブッシュ軸受である。この軸受部には、図示しない給油装置により、所定温度(例えば80℃程度)に温められた潤滑油5が供給される。軸受部を通過した潤滑油5は、回転機械1から排出され回収される。
アンバランス計測を行う際の回転体2の回転駆動は、図示しない外部駆動装置で行ってもよいし、回転機械1自体が備えるモータ等の駆動源で行ってもよい。また、例えば、回転機械1が過給機である場合、マウント15に空気導入口と空気排出口を設け、マウント15内部に空気を圧送することで過給機のタービンインペラを回転させる構成であってもよい。
振動センサ17は、図示例ではマウント15に取り付けられているが、回転機械1に取り付けることも可能である。回転体2の回転アンバランスを計測するためには、回転体2の軸心に垂直な方向の振動を計測することが必要である。このため、振動センサ17は、回転体2の軸心に垂直な方向の振動を計測するようにマウント15(又は回転機械1)に取り付けられている。
この場合、振動センサ17によって計測する振動の方向は、回転体2の軸心に垂直な方向である限り、水平方向でも、鉛直方向であっても、その他の方向であってもよい。
振動センサ17は、従来のアンバランス計測において用いられていたのと同様に、振動を検出できる各種センサであればよく、例えば、加速度センサ、速度センサ、変位センサを単独で、あるいは組み合わせて用いることが可能である。振動センサ17による検出データは、アンバランス量演算部18に送信される。
回転検出器16は、回転軸3の先端近傍に配置され、回転軸3の基準位置からの回転角を検出する。回転検出器16には光学式や磁気式のものを適用できる。回転検出器16による検出データはアンバランス量演算部18に送信される。
上記のアンバランス計測装置12によりアンバランス計測を行う場合、回転機械1の軸受部に潤滑油5を供給するとともに回転体2を回転させ、アンバランス計測のための所定の回転速度に達したら、振動センサ17で振動を検出するとともに回転検出器16で回転角度を検出し、その検出信号に基づいてアンバランス量演算部18により、アンバランス量を演算する。回転体2のアンバランス修正は、算出されたアンバランス量に基づいて回転体2の一部を除去することで行う。
次に、予熱装置20の構成について説明する。
予熱装置20は、回転機械1の軸受部に予熱用液体32を流すことにより軸受部の予熱を行う内部加熱装置21と、回転機械1を外部から加熱することで軸受部の予熱を行う外部加熱装置31とを備える。予熱される回転機械1は図示しない支持部材によって支持され、静止した状態で所定位置に置かれる。
予熱装置20において予熱される回転機械1の数は1個でもよいが、本実施形態では、予熱装置20は、複数個の回転機械1に対して並行して予熱を行うようになっている。なお、並行して予熱を行う回転機械1の個数は、図示例では5個であるが、2個又は6個以上でもよい。
図1に示すように、本実施形態において、内部加熱装置21は、タンク22と、供給配管25と、ポンプ24と、分岐配管26と、バルブ27と、供給ノズル28と、排出ノズル29と、回収部30とを有する。
タンク22は、内部に予熱用液体32を貯留する容器である。このタンク22には、内部の予熱用液体32を加熱するための加熱装置23が設けられている。本実施形態において、予熱用液体32は、潤滑油5である。またタンク22には、内部の予熱用液体32の温度を検出するための図示しない温度検出器が設けられており、加熱装置23は、温度検出器により予熱用液体32の温度を監視し、予熱用液体32が所定温度(例えば80℃)となるように予熱用液体32を加熱するようになっている。
供給配管25は、タンク22からの予熱用液体32を回転機械1側に導くための配管である。供給配管25上には、予熱用液体32を送給するポンプ24が設けられている。供給配管25の下流側には、供給配管25から複数に分岐する分岐配管26が設けられている。各分岐配管26には、予熱用液体32の供給と停止を切り替えるためのバルブ27が設けられている。
また各分岐配管26の末端には、回転機械1に設けられた給油ポート(符号なし)に対して接続可能な供給ノズル28が接続されている。各供給ノズル28は、図示しないノズル移動機構によって、回転機械1に対して接近し又は離反する動作が可能となっており、この接近・離反動作によって、回転機械1の給油ポートに対する接続と分離ができるようになっている。図1の構成例では、各供給ノズル28は、上述した供給ノズル移動機構によって昇降動作するように構成されている。
排出ノズル29は、各回転機械1に設けられた排出ポート(符号なし)に対して接続可能に構成されている。各排出ノズル29は、図示しない排出ノズル29移動機構によって、回転機械1に対して接近し又は離反する動作が可能となっており、この接近・離反動作によって、回転機械1の排出ポートに対する接続と分離ができるようになっている。図1の構成例では、各排出ノズル29は、上述した排出ノズル移動機構によって昇降動作するように構成されている。
排出ノズル29からの予熱用液体32は、回収部30によって集められ、タンク22に戻される。タンク22に戻された予熱用液体32は、加熱装置23によって再び所定温度に加熱され、上述した経路を辿って系内を循環する。
図1の構成例において、外部加熱装置31は、輻射加熱(赤外線加熱)装置31Aであり、予熱される回転機械1に対して赤外線を照射することで回転機械1を外部から加熱するようになっている。図1では、輻射加熱装置31Aは1つのみ示されているが、複数個の回転機械1を効率的に加熱できるように、複数の回転機械1の周囲に複数個配置される構成としてもよい。
また、図2に示すように、外部加熱装置31は、コイルにより磁界を発生させ、回転機械1内に渦電流を発生させることにより回転機械1を加熱する誘導加熱装置31Bであってもよい。この場合、図2に示すように、回転機械1を効率的に加熱できるように、回転機械1の周囲の複数個所にコイルを設置するのがよい。
その他、外部加熱装置31の構成として、輻射加熱装置31Aと誘導加熱装置31Bを組み合わせたものであってもよく、あるいはこれらの加熱装置31A、31Bの両方またはいずれか一方にその他の形式の加熱装置を組み合わせたものであってもよい。
図1に示すように、予熱装置20により回転機械1の軸受部を予熱したら、これをアンバランス計測装置12に移動させて、上述したアンバランス計測を行う。この場合、予熱装置20には複数個の回転機械1がセットされているが、この中から十分に軸受部が予熱された回転機械1を取り出してアンバランス計測装置12に移動させる。
予熱装置20から回転機械1を一つ取り出したら、通箱などの待機部34から回転機械1を一つ取り出して、これを、予熱装置12において回転機械1が直前に取り出された箇所にセットする。以後、予熱装置20から回転機械1が取り出されるごとに、同様の作業を行う。
予熱装置20からの回転機械1の取り出しに際して、十分に軸受部が予熱されたか否かの判断は、例えば予熱開始からの経過時間に基づいてもよく、予熱装置20にセットした順番に基づいてもよい。
予熱用液体32の温度は、予熱用液体32により予熱される軸受部が、アンバランス計測の際に軸受部に供給される潤滑油5の温度に近づくように設定される。したがって、予熱用液体32の温度は、アンバランス計測の際に軸受部に供給される潤滑油5の温度と同程度(例えばプラスマイナス3℃以内)に設定するのがよい。これにより、予熱された軸受部の温度が、アンバランス計測の際の潤滑油5の温度と同程度となるので、アンバランス計測中における軸受部の温度変動が抑制される。
あるいは、予熱用液体32の温度を、アンバランス計測の際に軸受部に供給される潤滑油5の温度より高めに設定しておき、予熱開始から、アンバランス計測の際に軸受部に供給される潤滑油5の温度と同程度となる時間だけ経過したときに予熱装置20から取り出すようにしてもよい。
上述した本発明のアンバランス計測設備10及び方法によれば、軸受部を予熱してから回転アンバランス量を計測するので、計測時において、軸受部の温度が安定する。これにより、軸受部の温度が安定している状態でアンバランス計測を実施できるので、アンバランス量を精度良く計測することができる。
また、内部加熱装置21により、回転機械1の軸受部に予熱用液体32を流すことで、軸受部を内部から加温し、効率的に予熱することができる。
アンバランス計測時において軸受部には潤滑油5が供給されるので、予熱用液体32として潤滑油を用いることにより、予熱後の軸受部の洗浄作業等を不要にできる。
また、外部加熱装置31により、回転機械1を外部からも加熱することで、軸受部を内外から効率的に加熱でき、予熱時間を短縮することができる。
また、図1に示すように、アンバランス計測装置12における、回転機械1の回転体2のアンバランス量の計測と並行して、予熱装置20において、アンバランス量の計測が予定されている他の回転機械1の軸受部を予熱するのがよい。また、この場合、他の回転機械1(アンバランス計測中でない回転機械)の軸受部の予熱を、複数個の回転機械1に対して並行して行うのがよい。
このように、アンバランス計測と併行して、他の回転機械1の軸受部の予熱を行うことで、他の回転機械1についてアンバランス計測を実施するときには、すでに予熱が完了している状態とすることができるので、生産性を落とさずにアンバランス計測を行うことができる。
次に、図3を参照し、アンバランス計測装置12においてアンバランス計測をする際に回転機械1に潤滑油を供給するための給油装置の構成について説明する。ただし、アンバランス計測装置12に使用される給油装置は、以下の構成例に限定されるものではない。
図3(A)に示す第1構成例の給油装置40は、従来公知の構成を有するものであり、油圧ポンプ42によって発生させた潤滑油の流れを流量調整弁45を介してタンク41へ戻す回路である戻し回路44と、回転機械1の軸受部を通過させタンク41へ戻す給油回路43の2系統を有し、流量調整弁45の圧損と回転機械1の軸受部の圧損がバランスすることで、軸受部を通過する潤滑油の流量が決まる方式になっている。軸受部が偏心した場合、軸受部を通過する潤滑油の流量が変動し、システム圧が変動する。この圧力変動を圧力計46で検出し、流量調整弁45にフィードバックすることで、圧力をバランスさせ、これにより軸受部に供給される潤滑油の流量が一定に保たれる。
しかし、第1構成例の給油装置40では、以下のような問題がある。
一般的な油圧ポンプ42は回転機械1が必要としている流量より多く吐出するため、流量調整弁45の通過流量も大きくなり、応答性の良い流量調整弁45を選定できない。この結果、圧力変動をきっかけに圧力が振動的に振る舞い、アンバランス計測に悪影響を与える。また、潤滑油は流量調整弁45を通過して大量に戻るので、タンク41内で潤滑油に空気が混入し、これが潤滑油の剛性を低下させ、アンバランス計測に悪影響を与える。
また、圧力制御精度が、圧力計46の精度と流量調整弁45の応答精度や弁開度制御精度に大きく依存しており、一般的には制御圧力レンジの数%が制御限界となっている。圧力制御性を高めるために戻り流量を大きくする必要があり、油圧ポンプ42、流量調整弁45などを必要以上に大きくする必要があり、また、回路が2系統あるため複雑で大型となり、大きな装置スペースを必要とする。このため、熱容量が大きくなり装置の暖機(予熱)時間が長くかかるという問題もある。
そこで、上記の問題を解決するため、図1に示したアンバランス計測装置12においては、図3(B)に示す第2構成例の給油装置50を採用するのがよい。
第2構成例の給油装置50は、潤滑油を貯留するタンク51と、タンク51からの潤滑油を回転機械1に導く給油回路54と、給油回路54上に設けられた流量制御型の油圧ポンプ52とを備える。この油圧ポンプ52は、回転数を精密に制御可能なモータ53を搭載している。
第2構成例の給油装置50によれば、圧力計によるフィードバック制御が無いので、上述した圧力計の精度による制御性の問題が本質的に解消される。
また流量制御型の油圧ポンプ52により、回転機械1の軸受部に供給する潤滑油の流量を一定に保つことができるので、上述した圧力変動に伴うアンバランス計測への悪影響を排除することができる。
また、戻り回路が無いので、給油装置50の構成がコンパクトとなり、暖機時間を短縮することができる。
なお、上記において、本発明の実施形態について説明を行ったが、上記に開示された本発明の実施の形態は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれら発明の実施の形態に限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
本発明の実施形態に係る回転機械のアンバランス計測設備の概略構成を示す図である。 外部加熱装置の別の構成例を示す図である。 給油装置の構成例を示す図である。 特許文献1のアンバランス計測装置を示す図である。
符号の説明
1 回転機械
2 回転体
3 回転軸
5 潤滑油
10 回転機械のアンバランス計測設備
12 アンバランス計測装置
13 ベース
14 バネ要素
15 マウント
16 回転検出器
17 振動センサ
18 アンバランス量演算部
20 予熱装置
21 内部加熱装置
22 タンク
23 加熱装置
31 外部加熱装置
24 ポンプ
25 供給配管
26 分岐配管
27 バルブ
28 供給ノズル
29 排出ノズル
30 回収部
31 外部加熱装置
31A 輻射加熱装置
31B 誘導加熱装置
32 予熱用液体

Claims (12)

  1. 回転機械における回転体を回転可能に支持するための軸受部に所定温度に加熱された潤滑油を供給しながら回転体を回転させその回転アンバランス量を計測する回転機械のアンバランス計測方法であって、
    回転機械の軸受部を予熱し、
    軸受部が予熱された前記回転機械の回転体の回転アンバランス量を計測する、ことを特徴とする回転機械のアンバランス計測方法。
  2. 前記軸受部に予熱用液体を流すことにより前記回転機械の軸受部を予熱する、請求項1記載の回転機械のアンバランス計測方法。
  3. 前記予熱用液体は潤滑油である、請求項2記載の回転機械のアンバランス計測方法。
  4. 予熱用液体を流すことによる軸受部の予熱に加え、回転機械を外部から加熱することで軸受部の予熱を行う、請求項2又は3記載の回転機械のアンバランス計測方法。
  5. 回転機械の回転体のアンバランス量の計測と並行して、アンバランス量の計測が予定されている他の回転機械の軸受部を予熱する、請求項1乃至4のいずれか1つに記載の回転機械のアンバランス計測方法。
  6. 前記他の回転機械の軸受部の予熱を、複数個の回転機械に対して並行して行う、請求項5記載の回転機械のアンバランス計測方法。
  7. 回転機械における回転体を回転可能に支持するための軸受部に所定温度に加熱された潤滑油を供給しながら回転体を回転させその回転アンバランス量を計測する回転機械のアンバランス計測設備であって、
    回転機械の軸受部を予熱する予熱装置と、
    軸受部が予熱された前記回転機械の回転体の回転アンバランス量を計測するアンバランス計測装置と、を備えることを特徴とする回転機械のアンバランス計測設備。
  8. 前記予熱装置は、前記軸受部に予熱用液体を流すことにより前記回転機械の軸受部を予熱する内部加熱装置を備える、請求項7記載の回転機械のアンバランス計測設備。
  9. 前記予熱用液体は潤滑油である、請求項8記載の回転機械のアンバランス計測設備。
  10. 前記予熱装置は、さらに、回転機械を外部から加熱することで軸受部の予熱を行う外部加熱装置を備える、請求項8又は9記載の回転機械のアンバランス計測設備。
  11. 前記予熱装置は、前記アンバランス計測装置によるアンバランス量の計測と並行して、アンバランス量の計測が予定されている他の回転機械の軸受部を予熱する、請求項7乃至10のいずれか1つに記載の回転機械のアンバランス計測設備。
  12. 前記予熱装置は、前記他の回転機械の軸受部の予熱を、複数個の回転機械に対して並行して行う、請求項11記載の回転機械のアンバランス計測設備。
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JP2014215160A (ja) * 2013-04-25 2014-11-17 トヨタ自動車株式会社 過給機のバランス修正装置およびバランス修正方法
KR101482577B1 (ko) * 2013-08-27 2015-01-14 두산중공업 주식회사 로터 밸런싱 테스트 장치, 그의 제조방법 및 그를 이용한 밸런싱 테스트 방법

Cited By (4)

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