JP2010059914A - 内燃機関の燃料噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シリンダヘッド4の外面4aに形成された孔部10に設けられた燃料噴射弁12を備えた内燃機関1の燃料噴射装置1Aにおいて、燃料噴射弁12は、孔部10内に位置する噴射部17と、孔部10の外側に位置してその孔径よりも大きく形成され、かつ孔部10側に位置する本体部下面16bを持つ本体部16と、を有し、本体部16の本体部下面16bとシリンダヘッド4の外面4aとが非接触状態となるように設けられている。
【選択図】図2
Description
図1は本発明に係る燃料噴射装置が適用された内燃機関の要部を模式的に示した図である。図2は図1のIIーII線に沿った断面図を示している。内燃機関(以下、エンジンと呼ぶことがある。)1Aは、車両に走行用動力源として搭載された火花点火式内燃機関として構成されている。エンジン1Aは、4つの気筒2が形成されたシリンダブロック3と、それらの気筒2を塞ぐようにシリンダブロック3の上部に設けられたシリンダヘッド4と、燃料タンク5から燃料通路6を介して導かれた燃料を各気筒2内に噴射するための燃料噴射装置7Aとを備えている。シリンダブロック3には、シリンダブロック3の振動に基づいてノッキングの有無を検出するノックセンサ8が設けられている。図2に示すように、シリンダヘッド4には、その外面に形成された凹部9の底面から気筒2まで延びる孔部10が形成されている。燃料通路6には、燃料ポンプ11が設けられている(図1参照)。
図3は本発明の第2の形態に係る燃料噴射装置7Bが適用された内燃機関1Bの要部を示した図である。なお、上述した第1の形態と共通する部分には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。図3に示すように、本形態のデリバリパイプ13Bは、燃料噴射弁12と並ぶようにしてシリンダヘッド4Bに形成されたボス部27とそのボス部27の上部に位置するデリバリパイプ支持部28とをボルト29で締付けることによってシリンダヘッド4Bに固定されている。また、本形態の燃料噴射装置7Bには、ボルト29の上端部とデリバリパイプ支持部28との間に配置された受部材30と、ボス部27とデリバリパイプ支持部28との間に配置された弾性部材31とが設けられている。受部材30は、気筒2内が正圧状態の場合にデリバリパイプ支持部28に生じる力を受けることが可能な程度の剛性を有しており、例えば金属などで形成されている。弾性部材31は、気筒2内が負圧状態の場合にデリバリパイプ支持部28に生じる力とボルト27の軸力とに耐え得る強度を有しており、例えばゴムなどで形成されている。
図4は本発明の第3の形態に係る燃料噴射装置7Cを示した図である。なお、図4は図2に対応しており、上述した図2と共通する部分には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。図4に示すように、本形態の燃料噴射装置7Cには、半球状に形成された上側突起部32が保持部14の上板部24に設けられている。上側突起部32は、その半球面がデリバリパイプ13の上端面13aに接している。上側突起部32と保持部14とは一体に形成されている。
図5は本発明の第4の形態に係る燃料噴射装置7Dを示した図である。図6は図5の特徴部を側面から見た図である。なお、図5は図4に対応しており、上述した図5と共通する部分には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。図5に示すように、本形態の燃料噴射装置7Dには、半弧状に形成された2つ下側突起部33が保持部14の下板部26に設けられている。下側突起部33は、その半弧面が本体部下面16bに接している。下側突起部33と保持部14とは一体に形成されている。
図7は本発明の第5の形態に係る燃料噴射装置7Eを示した図である。なお、図7は図2に対応しており、上述した図2と共通する部分には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。図7に示すように、本形態の保持部14Eは、上側保持部34と下側保持部35とを有している。上側保持部34の上端部にはボルト36が取り付けられ、球面状に形成されたボルト36の先端部がデリバリパイプ13の上端面13aに接している。また、下側保持部35は上側保持部34に嵌め込まれている。
図8は本発明の第6の形態に係る燃料噴射装置7Fを示した図である。なお、図8は図2に対応しており、上述した図2と共通する部分には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。図8に示すように、本形態の燃料噴射装置7Fには、保持部14Fの上板部24Fにボルト37が設けられている。ボルト37の先端部は、球面状に形成され、デリバリパイプ13の上端面13aに接している。また、燃料噴射弁12Fの本体部16Fの一部が、デリバリパイプ13の幅Cよりも大きくなるように幾らか外側に突出し、下板部26F間の間隔Dがデリバリパイプ13の幅Cよりも大きくなるように設定されている。
図9は本発明の第7の形態に係る燃料噴射装置7Gを示した図である。なお、図9は図2に対応しており、上述した図2と共通する部分には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。図9に示すように、本形態の側板部25Gには、ばね部材38が設けられている。これにより、燃料噴射弁12から保持部14Gに伝達された振動がばね部材38で吸収されるので、燃料噴射弁12の振動のシリンダヘッドへ4の伝達をさらに効果的に抑えることができる。
図10は本発明の第8の形態に係る燃料噴射装置7Hの一部を拡大して示した図である。なお、上述した第1の形態と共通する部分には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。図10に示すように、本形態のデリバリパイプ13Hの嵌め込み部20Hには、抜止部23に向かって突出する絞り部39が形成されている。絞り部39の突出量は、絞り部39と抜止部23との間のクリアランスが最小限になるように設定されている。
図11は本発明の第9の形態に係る燃料噴射装置7Iを示した図である。なお、図11は図2に対応しており、上述した図2と共通する部分には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。図11に示すように、本形態の燃料噴射装置7Iには、本体部下面16bと下板部26との間に弾性部材40が設けられている。弾性部材40としては、例えば皿はねやコイルばね等を用いることができる。この形態においては、燃料噴射弁12の振動を弾性部材40で吸収することができるので、燃料噴射弁12に生じた振動のシリンダヘッド4への伝達をさらに効果的に抑えることができる。
図12は本発明の第10の形態に係る燃料噴射装置7Jを示した図である。なお、図12は図2に対応しており、上述した図2と共通する部分には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。図12に示すように、本形態の燃料噴射装置7Jには、小径部17aの外周面に装着された状態でシリンダヘッド4と大径部17bとの間に設けられ、かつ気筒2から噴射部17に伝達した熱をシリンダヘッド4に伝達するばね部材41が設けられている。ばね部材41としては、金属製のコイルばねが用いられる。
図13は本発明の第11の形態に係る燃料噴射装置7Kが適用された内燃機関1Kの要部を示した図である。なお、図13は図3に対応しており、上述した図3と共通する部分には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。図13に示すように、本形態の燃料噴射装置7Kには、デリバリパイプ13をシリンダヘッド4に固定するための固定装置42が設けられている。固定装置42は、受部材30からデリバリパイプ支持部28K及び弾性部材31を介してシリンダヘッド4のボス部27Kまで延びる第1挿入穴部43に挿入され、挿入方向と交差する方向に延びる貫通孔44が形成された第1保持部材45と、第1挿入穴部43に連通するようにボス部27Kに形成された第2挿入穴部46に挿入された状態で第1保持部材45の貫通孔44に挿入された第2保持部材47とを備えている。保持部材45、47としては、鉄製の丸棒が利用される。第1保持部材45は、第1挿入穴部43に挿入されることによりデリバリパイプ13Kに対して移動不能な状態となる。また、第2保持部材47は、第2挿入穴部46に挿入されることによりシリンダヘッド4Kに対して移動不能な状態となる。
図16は本発明の第12の形態に係る燃料噴射装置7Lが適用された内燃機関1Lの要部を示した図である。なお、図16は図13に対応しており、上述した図13と共通する部分には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。図16に示すように、本形態では、図13の第1連結部材48及び受部材30が省略され、第1挿入穴部43が弾性部材31からシリンダヘッド4Kのボス部27Kまでの区間に短縮されている。また、第1保持部材45Lとデリバリパイプ支持部28Lとが一体に形成されている。これにより、図13の第1連結部材48及び受部材30が不要になるので、部品点数が少なくなり、デリバリパイプ13Lのシリンダヘッド4Kへの組み付け性を向上させることができる。なお、本形態においては燃料噴射装置7Lが保持部14を備えていない構成であっても同様の効果を得ることができる。
図17は本発明と関連する参考例に係る燃料噴射装置7Mを示した図である。なお、図17は図2に対応しており、上述した図2と共通する部分には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。図17に示すように、本参考例の燃料噴射装置7Mには、保持部14の下板部26とシリンダヘッド4との間にOリング50が設けられている。これにより、内燃機関1の低温始動時の状況でシール部材19が劣化してシール不足が生じた場合でも、Oリング50によって気筒2内の燃焼ガス漏れを防ぐことができる。
2 気筒
4、4K シリンダヘッド
4a シリンダヘッドの外面
7A、7B、7C、7D、7E、7F、7G、7H、7I、7J、7K、7L 燃料噴射装置
9 凹部
10 孔部
12 燃料噴射弁
13、13B、13H、13K、13L デリバリパイプ
14、14E、14F、14G 保持部(移動制限手段)
16 本体部
16a 孔部の反対側に位置する本体部の端部
16b 本体部下面
17 噴射部
17a 小径部
17b 大径部
20 嵌め込み部
22 Oリング(シール部材)
23 抜止部
31 弾性部材
32 上側突起部
33 下側突起部
39 絞り部
41 ばね部材
43、43L 第1挿入穴部(挿入穴部)
44 貫通孔
45、45L 第1保持部材
47 第2保持部材
Claims (8)
- シリンダヘッドの外面に形成された孔部に設けられた燃料噴射弁を備えた内燃機関の燃料噴射装置において、前記燃料噴射弁は、前記孔部内に位置する噴射部と、前記孔部の外側に位置してその孔径よりも大きく形成され、かつ前記孔部側に位置する本体部下面を持つ本体部と、を有し、前記本体部の前記本体部下面と前記シリンダヘッドの前記外面とが非接触状態となるように設けられていることを特徴とする内燃機関の燃料噴射装置。
- 前記シリンダヘッドに接続され、かつ前記孔部の反対側に位置する前記本体部の端部が嵌め込まれる嵌め込み部を有して前記燃料噴射弁に燃料を導くデリバリパイプと、前記デリバリパイプに設けられて前記本体部の前記シリンダヘッド側への移動を制限する移動制限手段と、をさらに備える請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
- 前記移動制御手段は、前記本体部の前記端部が前記デリバリパイプの前記嵌め込み部に嵌め込まれた状態で前記デリバリパイプ及び前記本体部を前記燃料噴射弁の長手方向から挟み込む保持部を備え、前記保持部には、前記デリバリパイプの上端面に接する上側突起部が設けられ、前記保持部は、前記デリバリパイプに対して前記燃料噴射弁の長手方向と交差する方向に前記燃料噴射弁と一体に移動可能に設けられ、前記上側突起部は、前記デリバリパイプの前記上端面に対して傾斜できるように形成されている請求項2に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
- 前記移動制御手段は、前記本体部の前記端部が前記デリバリパイプの前記嵌め込み部に嵌め込まれた状態で前記デリバリパイプ及び前記本体部を前記燃料噴射弁の長手方向から挟み込む保持部を備え、前記保持部には、前記本体部の前記本体部下面に接する下側突起部が設けられ、前記保持部は、前記燃料噴射弁に対して当該燃料噴射弁の長手方向と交差する方向に移動可能に設けられ、前記下側突起部は、前記本体部の前記本体部下面に対して傾斜できるように形成されている請求項2に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
- 前記本体部の前記端部には、当該端部の外周面に設けられたシール部材が外れることを阻止する抜止部が形成され、前記デリバリパイプの前記嵌め込み部には、前記抜止部に向かって突出する絞り部が形成されている請求項2〜4のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
- 前記噴射部が内燃機関の気筒内に位置しており、前記噴射部の外周面に装着された状態で前記シリンダヘッドと前記本体部との間に設けられ、かつ前記気筒から前記噴射部に伝達した熱を前記シリンダヘッドに伝達するばね部材を備えている請求項1〜5のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
- 前記シリンダヘッドに接続されて前記燃料噴射弁に燃料を導くデリバリパイプと、前記シリンダヘッドと前記デリバリパイプとの間に配置された弾性部材と、をさらに備える請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
- 前記デリバリパイプを前記シリンダヘッドに固定するための固定手段をさらに備え、前記固定手段は、前記デリバリパイプに対して移動不能な状態で、前記シリンダヘッドに形成された挿入穴部に挿入され、挿入方向と交差する方向に延びる貫通孔が形成された第1保持部材と、前記シリンダヘッドに対して移動不能な状態で前記貫通孔に挿入された第2保持部材と、を有している請求項2〜7のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
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