JP2010057751A - 内視鏡洗浄消毒装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】内視鏡洗浄消毒装置において、消毒液のより正確な交換時期を判定する。
【解決手段】洗浄消毒の完了時に、カウンタ82が作動して消毒液の実際使用回数をインクリメントする。消毒液を交換してからの経過時間をタイマ83が計測し、CPU70は、この経過時間を消毒液の使用回数に換算する。CPU70は、換算使用回数と実際使用回数との合計使用回数を算出する。CPU70は、合計使用回数と使用限度回数とを比較し、合計使用回数が使用限度回数に達した場合、表示パネル75に「消毒液を交換して下さい」等の警告文を表示するとともに、洗浄消毒モードの選択操作無効等の規制を実施し、消毒液の交換を促す。CPU70は、消毒液調製モードの各工程を順次に実行し、消毒液の調製を行い、上記規制を解除した後、カウンタ82による消毒液の実際使用回数をリセットする。
【選択図】図2
【解決手段】洗浄消毒の完了時に、カウンタ82が作動して消毒液の実際使用回数をインクリメントする。消毒液を交換してからの経過時間をタイマ83が計測し、CPU70は、この経過時間を消毒液の使用回数に換算する。CPU70は、換算使用回数と実際使用回数との合計使用回数を算出する。CPU70は、合計使用回数と使用限度回数とを比較し、合計使用回数が使用限度回数に達した場合、表示パネル75に「消毒液を交換して下さい」等の警告文を表示するとともに、洗浄消毒モードの選択操作無効等の規制を実施し、消毒液の交換を促す。CPU70は、消毒液調製モードの各工程を順次に実行し、消毒液の調製を行い、上記規制を解除した後、カウンタ82による消毒液の実際使用回数をリセットする。
【選択図】図2
Description
本発明は、内視鏡を洗浄消毒する内視鏡洗浄消毒装置に関する。
患者の体腔内の検査や治療に使用される医療機器として、内視鏡が知られている。使用後の内視鏡は、体腔内に挿入される挿入部の外表面や各チャンネル内に体液や汚物が付着している。これらの体液や汚物に含まれる病原菌やウイルスは院内感染の原因となるので、使用後の内視鏡は、必ず洗浄、消毒されている。
このような内視鏡の洗浄、消毒は、一般に、内視鏡を使用した直後に人手によるブラッシング洗浄を行った後、この内視鏡を内視鏡洗浄消毒装置にセットする。内視鏡洗浄消毒装置は、自動的に内視鏡の洗浄、濯ぎ、消毒、濯ぎ、乾燥の各工程を順次に行う。
内視鏡の消毒に使用される消毒液は、例えば過酢酸、グルタラール、フタラール等の原液を希釈液(水)で希釈して調製される。消毒液は、1回使用しただけでは所期の消毒効果が消失しないため、繰り返し使用される。消毒液は、繰り返し使用される間に、洗浄や濯ぎに使用された洗浄槽や配管中の残留水によって、調製時よりも更に希釈されるため、濃度低下が生じ、消毒効果が徐々に減退する。このため、特許文献1に記載されているように、スタッフが、試験紙を用いて定期的に内視鏡洗浄消毒装置の消毒液の濃度測定を行い、消毒液が適正な濃度か否かを調べており、消毒液が不適切な濃度になっている場合には、消毒液の交換が行われる。
消毒液の濃度測定は、高い頻度(毎日、毎回など)で行われることが理想的であるが、手作業による濃度測定作業は、スタッフの負担が大きい。このため、洗浄消毒装置の多くには、消毒液の使用回数(1本の内視鏡に対する消毒を1回とする)を管理することで、消毒液の濃度が適正か否かを推定する機能が設けられている(消毒液を1回使用する毎にどの程度の濃度低下が生じるかについては、実験等から求めることができる。このため、初期濃度から適正範囲以下の濃度に低下するまでの使用限度回数を推定できる。この使用限度回数は、初期濃度の値によって変わる。)。例えば、特許文献2記載の内視鏡洗浄消毒装置では、実際使用回数(消毒液を実際に使用した回数)を使用限度回数(耐用回数)と比較、もしくは実際使用日数を使用限度日数(有効期限までの日数)と比較することにより、消毒液の交換時期を知らせている。
また、特許文献3記載の洗浄消毒装置では、消毒液の使用回数をカウントする機能と、各内視鏡毎の洗浄履歴情報を出力する機能を備えており、洗浄履歴情報の項目の1つとして、使用回数が何回目の消毒液で消毒がなされたかという情報を出力している。これによれば、洗浄履歴情報を確認することで、内視鏡が適正な状態の消毒液で消毒されたか否かを確認することができる。
特開2002−085350
特開2002−272822
特許第3403653号
上述したように、内視鏡洗浄消毒装置は、消毒液の使用回数を管理することで、消毒液の濃度が適正範囲内か否かの推定(濃度推定)を行い、消毒液の交換時期を知らせるようにしている。
ところが、消毒液が過酢酸やグルタラールを原液とする場合、使用されなくても、経時的な分解が進行することによって消毒効果が減退する(過酢酸の場合は、過酢酸が酢酸に変化して劣化する)。このため、消毒液の使用回数を管理するだけでは、消毒液の濃度が適正範囲内か否かの濃度推定を正確に行い、消毒液の正確な交換時期を判定することができないという問題がある。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、消毒液のより正確な交換時期を判定することができる内視鏡洗浄消毒装置を提供することを目的とする。
本発明の内視鏡洗浄消毒装置は、内視鏡を消毒する消毒液の交換時からの使用回数をカウントするカウント手段と、前記消毒液の交換時からの経過時間を計測する計測手段と、この計測手段によって計測された経過時間を使用回数に換算する換算手段と、前記カウント手段によってカウントされた使用回数と、前記換算手段によって経過時間から換算された使用回数との合計使用回数を算出する算出手段とを備えたことを特徴とする。
前記算出手段によって算出された合計使用回数と、予め設定された所定の使用限度回数とを比較して、前記消毒液が交換時期に達したか否かを判定する判定手段を備えることが好ましい。
前記判定手段によって前記消毒液が交換時期に達したと判定された場合に、その旨の警告を行う警告手段を備えることが好ましい。
前記内視鏡の消毒を含む処理が終了した時点において、前記判定手段によって前記消毒液が交換時期に達したと判定された場合に、消毒液が交換されるまでの間、内視鏡の消毒を含む次回の処理が開始されないように規制する第1規制手段を備えることが好ましい。
前記内視鏡の消毒を含む処理が終了した時点において、前記判定手段によって前記消毒液が交換時期に達したと判定された場合に、消毒液が交換されるまでの間、洗浄槽の蓋のロックの解除を禁止して洗浄槽からの内視鏡の取り出しを規制する第2規制手段を備えることが好ましい。
前記内視鏡の消毒を含む処理が終了した時点において、前記判定手段によって前記消毒液が交換時期に達したと判定された場合に、消毒液が交換されるまでの間、電源をオフできないように規制する第3規制手段を備えることが好ましい。
本発明の内視鏡洗浄消毒装置によれば、消毒液の交換時からの使用回数をカウントするとともに消毒液の交換時からの経過時間を計測し、経過時間を使用回数に換算して、これをカウントされた使用回数に加算して合計使用回数を算出するので、消毒液のより正確な交換時期を判定することができる。
本発明の実施形態である内視鏡洗浄消毒装置の構成を概略的に示す図1において、内視鏡洗浄消毒装置(以下、単に装置という)1の装置本体2の上方部には、使用後の内視鏡10をセットする洗浄槽11が設けられている。洗浄槽11は、上部が開放された水槽であり、例えばステンレス等の耐熱性、耐蝕性等に優れた金属板で形成されている。
洗浄槽11には、洗浄槽11の上部開口を開閉する蓋12が設けられている。蓋12は、内視鏡10を洗浄槽11内にセットするときの開位置と、洗浄消毒中の閉位置との間で回動とされている。洗浄槽11と蓋12との間には、蓋12を閉位置にロックするロック機構14が設けられている。蓋12の内面外周縁部には、閉じられたときに洗浄槽11内を密閉するパッキン12aが設けられている。蓋12の少なくとも中央部は、透明樹脂で成形されたのぞき窓となっており、洗浄や消毒の様子を視認することが可能である。
洗浄槽11の下面には、ラバーヒータ15が取り付けられている。ラバーヒータ15は、洗浄槽11を介して、洗浄槽11内に貯えられた洗浄液または消毒液の液体16を加熱する。洗浄槽11内には、洗浄液または消毒液の温度を計測する温度センサ(TE)17と、液面センサ(LS)18とが設けられている。液面センサ18は、例えば液面に応じてフロートが上下動するフロート式レベルセンサが用いられる。
洗浄槽11の上方部には、洗浄槽11内に向けて屈曲された給水ノズル19、洗剤供給ノズル20、及び消毒液供給ノズル21が設けられている。給水ノズル19には、水、洗浄液、消毒液が流される給液路22が接続されている。給液路22の他端は、電動三方弁23の吐出口に接続されている。電動三方弁23の一方の流入口には、給水路24が接続されている。
給水路24は、装置本体2の外部に露呈されて水道水の蛇口に接続されている。給水路24には、蛇口に接続される側から電磁弁25、ウォータフィルタ(WF)26が設けられている。電磁弁25は、給水路24に対する水道水の供給/停止を切り換える。WF26は、水道水に含まれる異物や細菌を捕捉する。電動三方弁23は、洗浄槽11内に水を供給する際に、給液路22と給水路24とを接続する。
洗剤供給ノズル20には、洗剤供給路27が接続されている。洗剤供給路27の他端は、洗剤(例えば、液状酵素洗剤等)28が貯えられた洗剤タンク29に接続されている。洗剤供給路27には、洗剤タンク29内の洗剤28を吸引し、洗剤供給ノズル20から吐出させるウォータポンプ(以下、WPと省略する)30が設けられている。
消毒液供給ノズル21には、消毒液供給路31が接続されている。消毒液供給路31の他端は、消毒液32が貯えられた消毒液タンク33に接続されている。消毒液供給路31には、消毒液32を吸引して消毒液供給ノズル21から吐出させるWP34が設けられている。消毒液32としては、例えば過酢酸の原液を希釈液(水)で所定濃度に希釈したものが用いられる。
消毒液タンク33は、過酢酸に対する耐性を有するポリプロピレン(PP)を用いて、ブロー成形により成形されている。ブロー成形を用いているのは、装置本体2内の空きスペースに合せた複雑な形状で消毒液タンク33を形成し、かつ所定の強度を持たせるためである。消毒液タンク33の下面には、使用済みの消毒液32を排出する排出口35が設けられている。排出口35には、装置本体2の外まで引き回された排出路36が接続されている。排出路36には、電磁弁37が設けられている。
洗浄槽11の底面に設けられた廃液口38には、廃液路39が接続されている。廃液路39は、下流側で第1廃液路40と第2廃液路41とに分岐されている。第1廃液路40は、内視鏡10の洗浄で使用された洗浄液、水をWP42によって装置本体2の外に排出する。第2廃液路41は、内視鏡10の消毒に使用された消毒液32を消毒液タンク33に戻す。消毒液32は、数回の使用では消毒効果が消失しないので、消毒液タンク33に戻して繰り返し使用される。第1廃液路40及び第2廃液路41は、各々に設けられた電磁弁43、44の開閉により切り換えられる。
第2廃液路41には、電磁弁44の下流側に希釈路45が接続されている。希釈路45の他端は、WF26の下流側で給水路24に接続されている。希釈路45は、消毒液タンク33に、消毒液の原液を希釈する希釈液として水を供給する。希釈路45には、希釈液の供給を制御する電磁弁46が設けられている。
廃液口38には、循環路47も接続されている。循環路47には、洗浄槽11内の液体を吸引するWP48が設けられている。循環路47は、下流側で第1循環路49と第2循環路50とに分岐している。第1循環路49は、電動三方弁23の他方の流入口に接続されている。電動三方弁23は、第1循環路49と給液路22とを接続し、WP48により洗浄槽11内から吸引された液体を給水ノズル19から洗浄槽11内に噴出して循環させる。
第2循環路50は、洗浄槽11に設けられたチャンネル接続口51に接続されている。WP48により洗浄槽11内から吸引された液体は、チャンネル接続口51から接続チューブ52を介して内視鏡10の各チャンネル内に供給される。
チャンネル接続口51には、第2循環路50の他、各チャンネル内に送風して水滴を除去する送気路や、各チャンネル内にアルコールを流して乾燥させるアルコール供給路等が接続されている。なお、図面の煩雑化を防ぐため、送気路、アルコール供給路等を図示していない。
消毒液タンク33の斜め上方には、ボトル収容部53が配置されている。ボトル収容部53には、原液ボトル54が収容される。原液ボトル54は、ほぼ箱状のボトル本体54aと、ボトル本体54aの上面に設けられたほぼ円筒状の口部54bと、口部54b内に設けられた蓋部54c(図4(B)参照)とを有している。
ボトル本体54a内には、消毒液タンク33の容量に見合った消毒液32を調製するために必要な量の過酢酸の原液55が貯留されている。口部54bは、ボトル本体54a内に連通されており、口部54bを通してボトル本体54a内の原液55を外部に注ぐことができる。蓋部54cは、肉厚の薄い板状体からなり、原液55が漏れないように口部54bを塞いでいる。原液ボトル54は、過酢酸の原液55に対する耐性を有するプラスチックによって形成されている。
ボトル収容部53は、原液ボトル54を載置する底面部56を有している。底面部56は、装置本体2の奥に向かって低くなるように傾斜されている。原液ボトル54は、口部54bが斜め下方を向くように、底面部56に寝かせた状態でボトル収納部53に収容される。口部54bは、原液ボトル54内の原液55を自重により残さず外部に排出するため、ボトル本体54aの中心軸に対して偏心している。具体的には、原液ボトル54を寝かせたときに底面となるボトル本体54aの側面54dの内面に対し、口部54bの内面が面一(同一平面内に位置する)とされている。
底面部56の最下端には、ボトル取付部57が設けられている。ボトル取付部57は、原液ボトル54の口部54bの外側に嵌合する口金形状を有している。ボトル取付部57には、消毒液タンク33の上部に設けられた原液注入路58が取り付けられている。原液注入路58は、消毒液タンク33内に連通されたパイプからなり、尖った先端部58aがボトル取付部57内に突出している。原液注入路58は、原液ボトル54の口部54bがボトル取付部57内に押し込まれたときに、先端部58aで蓋部54cを押し破り、原液ボトル54内に挿入される。
なお、図示していないが、消毒液32のpHをほぼ一定に保つ緩衝剤を貯留した緩衝剤ボトルを原液ボトル54と一体的に設け、消毒液タンク33に原液55を供給すると同時に、緩衝剤を消毒液タンク33に供給する。
ボトル収納部53内には、原液ボトル54を検知するボトルセンサ67が設けられている。ボトルセンサ67は、原液ボトル54がボトル収納部53内にセットされたときに、可動部が原液ボトル54によって押されて、原液ボトル54を検知する。
消毒液タンク33内には、液体の液面を検出してオンする希釈液センサ68と、原液センサ69とが設けられている。希釈液センサ68は、希釈路45により消毒液タンク33内に供給される希釈液の液面を検知する。希釈液センサ68により検知される希釈液の量は、原液ボトル54から供給される規定量の原液55を所定濃度に希釈し得る量である。原液センサ69は、原液ボトル54から供給されるべき原液55の規定量を検知する。原液センサ69により検知される原液55の量は、実際には希釈液(及び緩衝剤)を含む消毒液32全体の量である。
希釈液の量及び消毒液32全体の量は、消毒液32の種類によって異なるため、希釈液センサ68、原液センサ69の上下方向の位置は、消毒液の種類によって異なる。本実施形態では、消毒液32として、過酢酸を用いたが、別の種類の消毒液、例えばグルタラールを用いる場合には、グルタラールに対応した希釈率となるように、希釈液センサ、原液センサの上下方向の位置が決められた消毒液タンクが用いられる。
図2に示すように、装置本体2には、装置1全体を統括的に制御するCPU70と、制御プログラムや各種データが記憶されたROM71と、ROM71から読み出された制御プログラムの実行領域であるRAM72と、後述する使用限度回数等の書き換え可能なデータを記憶するEEPROM73と、CPU70に各種の指令を与える操作パネル74とが設けられている。
CPU70には、温度センサ17、液面センサ18、ボトルセンサ67、希釈液センサ68、原液センサ69等のセンサが接続されている。また、CPU70には、表示パネル75を駆動するLCDドライバ76、各電磁弁を駆動する弁ドライバ77、電動三方弁23を駆動するモータドライバ78等のドライバが接続されている。また、各WPを駆動するWPドライバ79、ラバーヒータ15を駆動するヒータドライバ80、各種の警告音等を発するスピーカ81、原液ボトル54が交換されてからの消毒液32の使用回数をカウントするカウンタ82、消毒液32を交換してから経過した経過時間を計測するタイマ83、ロック機構14等がCPU70に接続されている。なお、消毒液を交換するとは、消毒液タンクに貯留されている旧い消毒液を捨てて、新たに原液を希釈して消毒液を調製することであるが、捨てるべき消毒液が消毒液タンクに貯留されていない場合も含むものとする。
操作パネル74には、洗浄消毒モード、消毒液調製モード等のモード選択ボタンが設けられている。以下では、図3のフローチャートを参照しながら、消毒液タンク33内で新たな消毒液32を調製する消毒液調製モードについて説明する。なお、括弧内のst(ステップの意)1等は、図3に示すst1に対応する。
操作パネル74において、消毒液調製モードを選択してスタートボタン(図示せず)を操作すると、装置1が消毒液調製モードにセットされ(st1)、CPU70は、希釈液センサ68及び原液センサ69の信号に基づいて、消毒液タンク33内の消毒液32の有無を確認する(st2)。
CPU70は、消毒液タンク33内に消毒液32が貯えられているときには、電磁弁37を開いて消毒液タンク33内の消毒液32を排出させる(st3)。なお、消毒液32の排出後に所定量の希釈液を消毒液タンク33内に供給し、消毒液タンク33内を洗浄するのが好ましい。
消毒液タンク33内に消毒液32が無いときには、図4(A)に示すように、CPU70は、電磁弁25(図1参照)、46を開いて消毒液タンク33内に希釈液85を供給する(st4)。希釈液センサ68は、消毒液タンク33内に供給された希釈液85が所定量に達したときにその液面を検出してオンする(st5)。CPU70は、希釈液センサ68がオンしたときに電磁弁25、46を閉じ、希釈液85の供給を停止する(st6)。
CPU70は、希釈液センサ68がオンしたときに、新しい原液ボトル54の取り付けを受け入れる(st7)。例えば、表示パネル75に、新しい原液ボトル54が取り付け可能である旨を表示する。
図4(B)に示すように、原液55を貯えた原液ボトル54は、口部54bが下方を向くように斜めに寝かされた状態で底面部56上に載置され、口部54b側からボトル収納部53内に収容される。
図4(C)に示すように、原液ボトル54は、底面部56上をスライドされ、ボトル取付部57内に口部54bが押し込まれる。口部54b内には、原液注入路58の先端部58aが挿入され、蓋部54cが押し破られる。口部54bの外周には、ボトル取付部57が嵌合されるので、原液55の臭気が原液ボトル54から漏れることはない。
原液ボトル54内の原液55は、原液注入路58を通って消毒液タンク33内に流れ込む。続いて、消毒液タンク33内の原液センサ69は、原液55(及び緩衝剤)と、希釈液85とが混合して所定濃度とされた消毒液32の液面を検出してオンする(st8)。これにより、消毒液タンク33内には、所定濃度の消毒液32が調製される。
CPU70は、WP34を作動させると同時に電磁弁44を開く。消毒液32は、消毒液供給路31、洗浄槽11、廃液路39、第2廃液路41を通って循環して消毒液タンク33に戻る間に攪拌される(st9)ので、濃度分布が均一になる。この循環は、1回でも攪拌効果があるが、複数回繰り返すことによって十分な攪拌効果を得ることができる。このように、消毒液32の攪拌を消毒液32の循環によって行うことにより、専用の攪拌機構を消毒液タンク33に設ける必要がない。
消毒液32の攪拌が終了すると、CPU70は、タイマ83を作動させて、消毒液32を調製した時点からの経過時間の計測を開始する(st10)。これは、消毒液32は、使用されなくても、調製された直後からの経時によって消毒効果が減退する経時劣化は進行するため、調製(交換)時からの経過時間を計測し、この経時時間を使用回数に換算して、この換算使用回数を実際の使用回数(実際使用回数)に加算することにより、実際使用回数による濃度推定をより正確に行い、消毒液32の交換時期をより正確に判定するためである。
経時時間を使用回数に換算する換算式は、例えば「8時間の経過時間=1回の使用回数」とし、EEPROM73に記憶しておく。この換算式によれば、例えば、消毒液32を1日使用しなかった場合、消毒液32を3回使用した場合と同じだけ、消毒液32が劣化したものとみなされる。
ここでは、消毒液32が消毒に使用されている時間(使用時間)と、使用されていない時間(不使用時間)とを区別することなく、経時時間を経時劣化が進行した時間として使用回数に換算しているが、使用時間も経時劣化が進行した時間として換算され、使用による劣化に経時による劣化が加算されることになる。そこで、消毒液32の使用時間、不使用時間を区別し、消毒液32を調製(交換)してからの経過時間から、使用時間を控除した残りの時間(不使用時間)を、経時劣化が進行した時間として、使用回数に換算するようにしてもよい。このようにすると、より適切な換算使用回数が得られる。この場合、CPU70は、消毒が開始されると同時にタイマ83の作動を停止し、消毒が終了すると同時にタイマ83の作動を開始する。これにより、タイマ83は不使用時間のみを計測することになる。
また、換算式は、消毒液の種類によって変化するので、消毒液の種類毎に実験にて求め、EEPROM73に記憶しておく。また、温度、湿度などの環境要因によって、換算式を変更してもよい。また、換算式の代わりにLUTを用いてもよい。
ボトルセンサ67は、ボトル収納部53に収容された原液ボトル54を検知してオンしている。また、CPU70は、ボトルセンサ67がオンしてから所定時間の計測を行っている。そして、所定時間内に原液センサ69がオンしないときに、エラー処理を行う(st11)。所定時間内に原液センサ69がオンしないときには、空の原液ボトル54、あるいは原液55の貯留量の少ない原液ボトル54等がセットされた可能性があるからである。なお、所定時間内に原液センサ69がオンしないエラー原因としては、消毒液タンク33の外に原液55が漏れる等の給液ミスも考えられる。エラー処理としては、例えば、表示パネル75にエラーメッセージを表示する。
次に、内視鏡10の洗浄及び消毒が行われる洗浄消毒モードについて、図5のフローチャートを参照しながら説明する。洗浄槽11に使用済みの内視鏡10が収容され、蓋12が閉じられると、ロック機構14aにより蓋12がロックされる。操作パネル74の操作により装置1が洗浄消毒モードにセット(st21)されると、洗浄工程(st22)が開始される。
CPU70は、電磁弁25、電動三方弁23、WP30等を駆動し、洗浄槽11内に所定量の水と洗剤28を供給し、ラバーヒータ15で加熱する。CPU70は、水と洗剤28とが混合されてなる洗浄液をWP48により吸引し、循環路47、49、50等により循環させ、給水ノズル19から内視鏡10に向けて噴射し、外表面に付着した汚物を洗い流させる。また、内視鏡10の各チャンネル内にも洗浄液を流して洗浄する。洗浄工程の終了後、洗浄液は廃液路39、40を通って排出される。
洗浄工程の終了後、濯ぎ工程(st23)が開始される。CPU70は、洗浄槽11内に水を供給し、この水を循環させて、内視鏡10の外表面及び各チャンネル内に残っている洗浄液を除去する。濯ぎで使用された水も、廃液路39、40を通って排出される。
濯ぎ工程の終了後、消毒工程(st24)が開始される。CPU70は、WP34を駆動させて消毒液タンク33内の消毒液32を吸引し、洗浄槽11内に所定量の消毒液32を供給する。消毒液32は、ラバーヒータ15により加熱される。洗浄工程、濯ぎ工程と同様に、消毒液32は、洗浄槽11及び内視鏡10の各チャンネル内を循環され、洗浄工程で洗い流されなかった病原菌やウイルスを除去し、または病原性を消失させる。消毒工程の終了後、消毒液32は、廃液路39、41を通って消毒液タンク33内に戻される。
消毒液32を取り除く濯ぎ工程(st25)と、内視鏡10の各チャンネル内を送気及びアルコールにより乾燥させる乾燥工程(st26)を経て、内視鏡10の洗浄消毒が完了する。この洗浄消毒の完了時に、CPU70は、カウンタ82を作動させ、消毒液32の実際使用回数(実際に使用した回数)をインクリメント(st27)する。
また、これと同時に、CPU70は、タイマ83から消毒液32を調製(交換)してからの経過時間を読み出し、この経過時間を消毒液32の使用回数に換算する(st28)。CPU70は、経過時間から換算した換算使用回数と、実際使用回数とを合計して合計使用回数を算出する(st29)。CPU70は、この合計使用回数と、EEPROM73から読み出した使用限度回数とを比較する(st30)。
使用限度回数について、簡単に説明する。消毒液32は、繰り返し使用される度に、濯ぎ工程後に洗浄槽11や配管中に残留した水によって希釈されるため、濃度低下が生じ、消毒効果が徐々に減退してゆく。また、消毒液32は、上述したように、使用されなくても、経時劣化する。そこで、消毒液32を新しく調製してから消毒液32の消毒効果が経時劣化も含めて徐々に減退し、不十分となるまでの使用回数を実験にて求め、これを使用限度回数とする。使用限度回数は、操作パネル74を操作することにより、EEPROM73に記憶される。
消毒液32の使用限度回数を求めるための実験は、経時劣化も含めるため、装置1が実際に使用されるのと同じ状況下で行うのがよい。例えば、月曜日から金曜日までは、装置1を一日あたり4回使用して内視鏡10の洗浄消毒を行い、土,日曜日は装置1を使用せず、新しく調製された消毒液32の消毒効果が不十分となるまでの使用回数を求める。ただし、このような実験は、約1ヶ月というような長期間を要するため、例えば、コンピュータシュミレーション等の手法を用い、短期間(数日間)の実験データに基づいて、消毒液32の使用限度回数を推定してもよい。
なお、使用限度回数は、原液55の種類や消毒液32の初期濃度によっても変わるため、原液55の種類を変更したり、消毒液32を初期濃度の異なる別の消毒液に変更したような場合には、変更した消毒液に対応した使用限度回数を実験にて求める。そして、操作パネル74を操作して、EEPROM73に記憶されている使用限度回数を、変更した消毒液に対応した使用限度回数に変更する。
消毒液32の合計使用回数が使用限度回数に達していない場合は、そのまま洗浄消毒モードが終了される。消毒液32の合計使用回数が使用限度回数に達した場合、CPU70は、スピーカ81を駆動して警告音を発すると同時に、表示パネル75に「消毒液を交換して下さい」等の警告文を表示する(st31)。更に、CPU70は、第1〜第3規制を実施(st32)して消毒液の交換を促す。
第1規制は、洗浄消毒モードの選択操作を無効にすることにより、新たな内視鏡10の洗浄消毒が行われないようにすることである。第2規制は、ロック機構14による蓋12のロックを継続して、蓋12の開操作を阻止することである。第3規制は、電源スイッチのオフ操作を無効にして、装置1の電源がオフにされることを阻止することである。なお、規制の内容は、消毒液の交換を促すものであれば、上記第1〜第3規制の各内容に限定されないのは勿論である。また、第1〜第3規制の全てを実施するようにしたが、第1〜第3規制のうち少なくとも1つを実施するようにしてもよい。
表示パネル75に表示された警告文を目視したスタッフは、操作パネル74を操作して消毒液調製モードを選択し、スタートボタンを操作する。これにより、装置1は消毒液調製モードにセット(st33)され、表示パネル75の警告文表示が終了(st34)した後、上述した消毒液調製モードの各工程が順次に実行され、消毒液32の調製が行われる。
消毒液32の調製(交換)が終了(st35)すると、CPU70は、洗浄消毒モードの選択操作無効、蓋12の開操作阻止、電源スイッチのオフ操作無効等の規制を解除(st36)する。この後、CPU70は、カウンタ82による消毒液32の実際使用回数をリセットする(st37)。
以上説明した実施形態では、消毒液の合計使用回数が使用限度回数に達した時に、消毒液の交換を促すようにしたが、本発明はこれに限定されることなく、例えば合計使用回数があと3回の使用回数で使用限度回数に達するというような消毒液の交換時期が近づいた時点で、「消毒可能な回数は、あと残り3回です」といった警告文を表示パネルに表示するようにしてもよい。
本発明は、内視鏡の洗浄機能を有しない内視鏡消毒装置にも適用可能である。また、内視鏡の処置具や、その他の医療器具等の消毒装置にも利用することができる。本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することが可能である。
1 内視鏡洗浄消毒装置
10 内視鏡
11 洗浄槽
12 蓋
14 ロック機構
32 消毒液
33 消毒液タンク
53 ボトル収納部
54 原液ボトル
55 原液
58 原液注入路
68 希釈液センサ
69 原液センサ
70 CPU
73 EEPROM
74 操作パネル
75 表示パネル
82 カウンタ
83 タイマ
10 内視鏡
11 洗浄槽
12 蓋
14 ロック機構
32 消毒液
33 消毒液タンク
53 ボトル収納部
54 原液ボトル
55 原液
58 原液注入路
68 希釈液センサ
69 原液センサ
70 CPU
73 EEPROM
74 操作パネル
75 表示パネル
82 カウンタ
83 タイマ
Claims (6)
- 内視鏡を消毒する消毒液の交換時からの使用回数をカウントするカウント手段と、
前記消毒液の交換時からの経過時間を計測する計測手段と、
この計測手段によって計測された経過時間を使用回数に換算する換算手段と、
前記カウント手段によってカウントされた使用回数と、前記換算手段によって経過時間から換算された使用回数との合計使用回数を算出する算出手段と
を備えたことを特徴とする内視鏡洗浄消毒装置。 - 前記算出手段によって算出された合計使用回数と、予め設定された所定の使用限度回数とを比較して、前記消毒液が交換時期に達したか否かを判定する判定手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の内視鏡洗浄消毒装置。
- 前記判定手段によって前記消毒液が交換時期に達したと判定された場合に、その旨の警告を行う警告手段を備えたことを特徴とする請求項2記載の内視鏡洗浄消毒装置。
- 前記内視鏡の消毒を含む処理が終了した時点において、前記判定手段によって前記消毒液が交換時期に達したと判定された場合に、消毒液が交換されるまでの間、内視鏡の消毒を含む次回の処理が開始されないように規制する第1規制手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし3いずれか1項記載の内視鏡洗浄消毒装置。
- 前記内視鏡の消毒を含む処理が終了した時点において、前記判定手段によって前記消毒液が交換時期に達したと判定された場合に、消毒液が交換されるまでの間、洗浄槽の蓋のロックの解除を禁止して洗浄槽からの内視鏡の取り出しを規制する第2規制手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし4いずれか1項記載の内視鏡洗浄消毒装置。
- 前記内視鏡の消毒を含む処理が終了した時点において、前記判定手段によって前記消毒液が交換時期に達したと判定された場合に、消毒液が交換されるまでの間、電源をオフできないように規制する第3規制手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし5いずれか1項記載の内視鏡洗浄消毒装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008227321A JP2010057751A (ja) | 2008-09-04 | 2008-09-04 | 内視鏡洗浄消毒装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008227321A JP2010057751A (ja) | 2008-09-04 | 2008-09-04 | 内視鏡洗浄消毒装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010057751A true JP2010057751A (ja) | 2010-03-18 |
Family
ID=42185245
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2008227321A Pending JP2010057751A (ja) | 2008-09-04 | 2008-09-04 | 内視鏡洗浄消毒装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010057751A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015104872A1 (ja) * | 2014-01-08 | 2015-07-16 | オリンパス株式会社 | 内視鏡洗浄消毒装置 |
WO2019225127A1 (ja) * | 2018-05-23 | 2019-11-28 | オリンパス株式会社 | リプロセスシステム、内視鏡リプロセッサ、内視鏡リプロセッサの駆動プログラム及び内視鏡リプロセッサの駆動方法 |
-
2008
- 2008-09-04 JP JP2008227321A patent/JP2010057751A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2015104872A1 (ja) * | 2014-01-08 | 2015-07-16 | オリンパス株式会社 | 内視鏡洗浄消毒装置 |
US9462935B2 (en) | 2014-01-08 | 2016-10-11 | Olympus Corporation | Endoscope cleaning/disinfecting apparatus |
WO2019225127A1 (ja) * | 2018-05-23 | 2019-11-28 | オリンパス株式会社 | リプロセスシステム、内視鏡リプロセッサ、内視鏡リプロセッサの駆動プログラム及び内視鏡リプロセッサの駆動方法 |
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