JP2010053719A - 内燃機関の点火時期制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】EGR領域が広く設定してある内燃機関においてもEGR装置の異常のみを判定し運転状態に応じた点火時期を設定する。
【解決手段】EGR装置44による排気還流を強制的に停止させた期間に検出される点火時期遅角量θG1と、EGR装置44の稼動期間に検出される点火時期遅角量θG2の差分をEGR装置44の異常に起因する点火時期遅角量の差分ΔθGとして算出する。この差分ΔθGをEGR装置44の稼動期間に算出したノック学習値θGKNOCKから差し引き、新たなノック学習値θGKNOCKとして設定することで、例えばデポジットの堆積といったEGR装置44の異常以外に起因する点火時期遅角量を加味して点火時期設定する。
【選択図】図1
【解決手段】EGR装置44による排気還流を強制的に停止させた期間に検出される点火時期遅角量θG1と、EGR装置44の稼動期間に検出される点火時期遅角量θG2の差分をEGR装置44の異常に起因する点火時期遅角量の差分ΔθGとして算出する。この差分ΔθGをEGR装置44の稼動期間に算出したノック学習値θGKNOCKから差し引き、新たなノック学習値θGKNOCKとして設定することで、例えばデポジットの堆積といったEGR装置44の異常以外に起因する点火時期遅角量を加味して点火時期設定する。
【選択図】図1
Description
本発明は、排気の一部を吸気系に還流させるようにした排気還流装置(EGR装置)を有する内燃機関の点火時期制御装置に関する。
EGR装置を有する内燃機関においては、EGR装置が稼動して排気の還流がなされると燃焼室内における混合気の燃焼伝播は遅くなる傾向にある。そのため、点火時期制御装置はEGR運転領域における点火時期をEGR非運転領域の点火時期に対して所定角量だけ進角側に移行させることにより効率のよい点火を行うようにしている。しかし、EGR運転領域にあるにも関わらず、EGR装置に異常があって排気が吸気系に還流されなかったり、還流される排気の流量が減少したりした場合には、点火時期が十分にシフトされずノッキング領域での点火となってしまう。その結果、ノッキングが発生することとなる。ところで、ノッキングの発生は吸気系に還流される排気の流量だけにより決定されるものではなく、その他の要因、例えば燃料性状、燃焼室のデポジット堆積量、燃焼室内の温度等々によっても引き起こされる。したがって、EGR運転領域におけるノッキング発生回数のみでEGR装置の異常を判定しようとすると、EGR装置が正常であるにも関わらずその他の要因からEGR装置の異常と判断されるおそれがある。そこで従来、こうしたEGR装置の異常を診断する装置として、例えば特許文献1に記載の異常診断装置が知られている。この異常診断装置では、EGR運転領域とEGR非運転領域のそれぞれのノッキングの影響による遅角量を比較することにより、EGR装置の異常を判定するようにしている。
特開平6−200833号公報
ノッキングが発生している場合に、EGR装置の異常によるノッキングの影響を見極めるためには、EGR非運転領域で所定期間以上経過しなければ、正しくEGR装置の異常以外の影響を見極めることはできない。しかし、EGR装置を有する内燃機関においては、燃費の向上や、排気浄化効果を得るためにEGR運転領域が極力広くなるようにこれが設定されている。そのため、EGR非運転領域での運転状態が所定期間以上継続する可能性は極めて低く、EGR装置の異常によるノッキングへの影響を見極めることも難しくなっている。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的はEGR運転領域が広く設定してある内燃機関においても、EGR装置の異常のみを速やかに且つ正確に判定し、運転状態に応じた点火時期を設定することのできる点火時期制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、吸気通路に排気を還流する排気還流装置と、機関運転状態に基づいて基本点火時期を設定する基本点火時期設定手段と、前記排気還流装置による排気還流が行われているときに前記基本点火時期を進角するための排気還流時進角補正量を設定する設定出手段と、ノッキングを検出する検出手段と、前記検出手段がノッキングを検出したときに点火時期をノッキングが発生し始める限界時期まで遅角する点火時期遅角手段と、前記点火時期遅角手段による点火時期の遅角量を算出する遅角量算出手段とを備えた内燃機関の点火時期制御装置において、排気還流装置による排気還流を強制的に停止する期間を設け、同期間に前記遅角量算出手段により算出される点火時期遅角量と、前記排気還流装置による排気還流が実行されているときに前記遅角量算出手段により算出される点火時期遅角量とを比較することで、前記排気還流装置の異常に起因する点火時期遅角量を定量する定量手段を有することを要旨とする。
請求項1に記載の発明は、吸気通路に排気を還流する排気還流装置と、機関運転状態に基づいて基本点火時期を設定する基本点火時期設定手段と、前記排気還流装置による排気還流が行われているときに前記基本点火時期を進角するための排気還流時進角補正量を設定する設定出手段と、ノッキングを検出する検出手段と、前記検出手段がノッキングを検出したときに点火時期をノッキングが発生し始める限界時期まで遅角する点火時期遅角手段と、前記点火時期遅角手段による点火時期の遅角量を算出する遅角量算出手段とを備えた内燃機関の点火時期制御装置において、排気還流装置による排気還流を強制的に停止する期間を設け、同期間に前記遅角量算出手段により算出される点火時期遅角量と、前記排気還流装置による排気還流が実行されているときに前記遅角量算出手段により算出される点火時期遅角量とを比較することで、前記排気還流装置の異常に起因する点火時期遅角量を定量する定量手段を有することを要旨とする。
同構成によれば、排気還流装置による排気還流を強制的に停止する期間を設けることで、同期間に排気還流量の減少以外の要因により発生する点火時期遅角量を求めることができる。したがって、排気還流を実行しているときの点火時期遅角量からこのように定量された点火時期遅角量を差し引くことにより、排気還流装置の異常に起因する点火時期遅角量を定量することができる。このように排気還流を強制的に停止する期間を設けることで、燃費向上等の効果を得るために排気還流の実行領域を広く設定している内燃機関においても、排気還流装置の異常に起因する点火時期遅角量を速やかに且つ確実に定量することができる。したがって、排気還流装置の異常のみを速やかに且つ正確に判定し、運転状態に応じた点火時期を設定することができるようになる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の点火時期制御装置において、前記定量手段は前記排気還流装置による排気還流を強制的に停止している期間に前記遅角量算出手段により算出される点火時期遅角量と前記排気還流装置による排気還流を実行しているときに前記遅角量算出手段により算出される点火時期遅角量との差分を算出してこれを排気還流装置の異常に起因する点火時期遅角量として定量するものであり、前記設定手段は前記算出される差分だけ前記排気還流時進角補正量が減少するようにこれを更新することを要旨とする。
同構成によれば、排気還流を強制的に停止する期間に生じる点火時期遅角量と排気還流を実行している期間に生じる点火時期遅角量との差分を算出してこれを排気還流装置の異常に起因する点火時期遅角量として定量するとともに、その算出される差分だけ排気還流時の進角補正量が減少するようにこれを更新している。したがって、排気還流装置に異常が生じて排気還流量が減少している場合であっても、適切な進角補正量をもって基本点火時期を補正することができるようになる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の内燃機関の点火時期制御装置において、前記排気還流装置による排気還流を実行している期間に遅角した点火時期遅角量を前記定量される点火時期遅角量の差分だけ進角側の時期としこれをノック学習値として学習する学習手段を更に備えることを要旨とする。
同構成によれば、点火時期遅角手段により排気還流装置による排気還流を実行している期間に定量した点火時期遅角量から排気還流装置の排気還流量が減少することに起因する点火時期遅角量を除いた値をノック学習値として学習することができる。したがって、点火時期遅角手段によって得られる点火時期遅角量は、例えば燃料性状やデポジット付着等、排気還流装置の異常とは別の要因に起因するものとしてこれを同定することができる。その結果、このノック学習値に基づいて速やかにノッキンングの発生を抑制することができるようになる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の点火時期制御装置において、前記排気還流装置による排気還流を実行している期間であって、前記点火時期遅角手段による点火時期遅角量が所定量以上変化したことを条件として前記定量手段は前記排気還流装置による排気還流を強制的に停止することを要旨とする。
同構成によれば、点火時期遅角手段による点火時期遅角量の変化量が所定量未満であるとき、すなわち排気還流装置に異常が生じておらずその排気還流量が減少していないと想定されるときは、前記排気還流装置による排気還流を強制的に停止しないようにしている。したがって、排気の還流を不要に制限することがなく排気還流による排気性状や燃費の向上等といった効果を得ることができるようになる。
以下、本発明の一実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。
同図1は、EGR装置44を備えた内燃機関の概略構成を示している。内燃機関の気筒11にはピストン12が往復動可能に収容されている。このピストン12の上方に形成された燃焼室16には吸気通路32及び排気通路33が連通している。燃焼室16と吸気通路32との連通部分及び燃焼室16と排気通路33との連通部分はそれぞれ吸気バルブ21及び排気バルブ22によって開閉される。また、燃焼室16には、吸気バルブ21の開閉に伴い吸気通路32を通じて吸入空気が導入される一方、燃料が燃料噴射弁40から噴射される。そして、点火プラグ41にイグナイタ41aを通じて点火電圧が印加されることにより燃焼室16で吸入空気と噴射燃料の混合気を爆発させて駆動力を得た後、排気バルブ22が開弁することにより排気が排気通路33へ排出される。
同図1は、EGR装置44を備えた内燃機関の概略構成を示している。内燃機関の気筒11にはピストン12が往復動可能に収容されている。このピストン12の上方に形成された燃焼室16には吸気通路32及び排気通路33が連通している。燃焼室16と吸気通路32との連通部分及び燃焼室16と排気通路33との連通部分はそれぞれ吸気バルブ21及び排気バルブ22によって開閉される。また、燃焼室16には、吸気バルブ21の開閉に伴い吸気通路32を通じて吸入空気が導入される一方、燃料が燃料噴射弁40から噴射される。そして、点火プラグ41にイグナイタ41aを通じて点火電圧が印加されることにより燃焼室16で吸入空気と噴射燃料の混合気を爆発させて駆動力を得た後、排気バルブ22が開弁することにより排気が排気通路33へ排出される。
また、内燃機関には排気通路33の排気を吸気通路32へ還流して排気再循環を行うためのEGR装置44が設けられている。すなわち、排気通路33から分岐したEGR通路42が吸気通路32に接続されている。このEGR通路42の途中には、EGRバルブ43が配設され、このEGRバルブ43の開度に応じてEGR通路42を還流する排気の流量が調節される。このように、排気を吸気通路32へ還流することにより排気中のNOxの低減が図られる。
これら燃料噴射弁40、イグナイタ41a、EGRバルブ43は電子制御装置(以下、ECUという)92に電気的に接続され、ECU92の作動により駆動タイミングが制御される。例えば、ECU92は点火時期に応じて点火信号を出力してイグナイタ41aに高電圧を出力させる。このイグナイタ41aからの高電圧出力タイミングにより点火プラグ41の点火タイミングが決定される。
また、気筒11には機械的振動からノッキングの発生を検出するノック検出手段としてのノックセンサ11cが取り付けられている。ノックセンサ11cは、ECU92に電気的に接続されている。ECU92はノッキングの発生を検出した場合はノッキング判定フラグFKNOCKを「1」に設定する一方、ノッキングを検出しない場合は同フラグFKNOCKを「0」にクリアする。
ECU92はノックセンサ11cからの検出信号に基づいてノッキングが発生している旨判断した場合は、ノッキングが起こらなくなる限界時期まで点火時期を遅角補正する。一方、ノッキングが発生していない旨判断した場合は、ノッキングが発生する限界時期まで点火時期を進角させる処理を行う。以下、図2にしたがって、この一連の処理について説明する。
この処理ではまず、ノッキング判定フラグFKNOCKが「1」であるか否か、すなわちノック検出信号が入力されたか否かが判断される(ステップS101)。
ノッキング判定フラグFKNOCKが「1」である旨判断された場合には(ステップS101:YES)、遅角補正が行われる(ステップS102)。具体的には、ノッキングが繰り返し発生する場合には遅角補正量α1が同処理の行われる度に前処理時の遅角量θKに累積されてゆくことにより遅角量θKが算出される。この遅角補正量α1は予め設定された値である。このように、元の遅角量θKに遅角補正量α1を加えた値(=θK+α1)を新たな遅角量θKとする。そして、この遅角量θKはECU92に一時記憶される。
ノッキング判定フラグFKNOCKが「1」である旨判断された場合には(ステップS101:YES)、遅角補正が行われる(ステップS102)。具体的には、ノッキングが繰り返し発生する場合には遅角補正量α1が同処理の行われる度に前処理時の遅角量θKに累積されてゆくことにより遅角量θKが算出される。この遅角補正量α1は予め設定された値である。このように、元の遅角量θKに遅角補正量α1を加えた値(=θK+α1)を新たな遅角量θKとする。そして、この遅角量θKはECU92に一時記憶される。
一方、ノッキング判定フラグFKNOCKが「0」である旨判断された場合(ステップS101:NO)には、進角補正が行われる。具体的には、元の遅角量θKに遅角補正量α2が同処理の行われる度に累積して減算されていくことにより新たな遅角量θKが算出される。そして、この遅角量θKはECU92に一時記憶される(ステップS103)。この遅角補正量α2は予め設定された値である。このように、ノッキングが発生しない場合には、点火時期θを前処理時に比べて遅角補正量α2ずつ進角させてゆくようになっている。
次に、最終点火時期θが算出される。まず、EGR運転判定フラグFEGRが「1」であるか否か、すなわちEGR運転領域であるか否かが判断される(ステップS104)。EGR運転判定フラグFEGRが「1」である場合は(ステップS104:YES)、以下の式(1)に基づいて最終点火時期θが設定される(ステップS105)。
θ ← θB+θEGR―θGKNOCK―θK …(1)
ここで、「θB」は、基本点火時期であり、機関回転速度や機関負荷等の機関運転状態に基づいて設定される。なお、この基本点火時期θBは圧縮上死点からの進角量(BTDC)として表される。また、「θEGR」は、EGR運転領域の進角量であり、以下の式(2)を通じて求められる。
θEGR ← θEGR(MAP)―ΔθG …(2)
ここで、「θEGR(MAP)」は機関運転状態に基づきマップを参照して求められる値であり、「ΔθG」は後述する、EGR運転領域及びEGR非運転領域の点火時期遅角量の差分である。
また、「θGKNOCK」はノック学習値であり、以下のようにして遅角量θKの大きさに基づいて逐次更新される。
・遅角量θKが所定量θK1より大きい状態が所定期間以上継続したとき
θGKNOCK ← θGKNOCK+β1
θK ← θK―β1
・遅角量θKが所定量θK2(<θK1)より小さい状態が所定期間以上継続したとき
θGKNOCK ← θGKNOCK―β2
θK ← θK+β2
一方、EGR運転判定フラグFEGRが「0」である場合には(ステップS104:NO)、以下の式(3)に基づいて最終点火時期θが設定される(ステップS106)。
・遅角量θKが所定量θK1より大きい状態が所定期間以上継続したとき
θGKNOCK ← θGKNOCK+β1
θK ← θK―β1
・遅角量θKが所定量θK2(<θK1)より小さい状態が所定期間以上継続したとき
θGKNOCK ← θGKNOCK―β2
θK ← θK+β2
一方、EGR運転判定フラグFEGRが「0」である場合には(ステップS104:NO)、以下の式(3)に基づいて最終点火時期θが設定される(ステップS106)。
θ ← θB―θGKNOCK―θK …(3)
このようにして、最終点火時期θを求めることにより点火時期をノッキングが発生する限界時期に設定し、出力向上及び燃費低減を図るようにしている。
このように内燃機関において検出されたノッキングは、EGR装置44の異常により排気還流量が減少したことによるものである可能性がある。しかし、こうしたEGR装置44の異常によるノッキングへの影響を見極めるためには、EGR非運転領域での運転が所定期間以上経過しなければならない。ところが、一般的にEGR装置44を有する内燃機関においては、燃費の向上や、排気浄化効果を得るために、EGR非運転領域に対してEGR運転領域が広くなるよう設定されている。そのため、EGR装置44の異常によるノッキングへの影響を見極めることは困難なものとなっている。
そこで、本実施形態においては、遅角量θKの変化量ΔθKが所定量θNを上回っている場合にEGRを禁止する期間を設けている。そして、この期間にEGR装置44の異常以外に起因して生じる遅角量を定量することで、EGR装置44の異常によるノッキングへの影響を見極めるようにしている。以下、図3及び図4にしたがって説明する。
この処理では、まず図3に示す一連の処理にしたがって遅角量θKの変化量ΔθKが所定量θN以上であるか否かが判断される。
すなわち、処理がこのルーチンに移行するとまず、図2で算出した遅角量θKが読み出される(ステップS201)。
すなわち、処理がこのルーチンに移行するとまず、図2で算出した遅角量θKが読み出される(ステップS201)。
次に、読み出された遅角量θKの所定期間における変化量ΔθKが所定量θN以上であるか否かが判断される(ステップS202)。所定量θNは予め定められた判定値である。
変化量ΔθKが所定量θN以上である場合は、内燃機関がノック作動領域にあるものと判断され、フラグFKCSが「1」に設定される(ステップS203)。一方、変化量ΔθKが所定量θN未満である場合は、フラグFKCSが「0」にクリアされる(ステップS204)。
この一連の動作は、所定期間毎の割り込み処理として実行される。
次に、図4に示す一連の処理が実行される。
処理がこのルーチンに移行すると、まずフラグFKCSが「1」であるか否かが判断される(ステップS400)。フラグFKCSが「0」である旨判断された場合には(ステップS400:NO)、内燃機関はノック作動領域でないものと判断され、この処理は一旦終了する。
次に、図4に示す一連の処理が実行される。
処理がこのルーチンに移行すると、まずフラグFKCSが「1」であるか否かが判断される(ステップS400)。フラグFKCSが「0」である旨判断された場合には(ステップS400:NO)、内燃機関はノック作動領域でないものと判断され、この処理は一旦終了する。
一方、フラグFKCSが「1」である旨判断された場合には(ステップS400:YES)、ノック作動領域にあるものと判断され、EGR装置44の異常に起因する遅角量を定量する処理が実行される。
具体的には、まず、「θGKNOCK+θK」がEGR運転領域の点火時期遅角量θG1として設定される(ステップS401)。
次に、排気還流量が「0」に設定される(ステップS402)。排気還流量が「0」に設定されると、EGR非運転領域に移行するため、図2にしたがって説明したように点火時期が「θB―(θGKNOCK+θK)」に設定される(ステップS403)。そして、この「θGKNOCK+θK」がEGR非運転領域の点火時期遅角量θG2として設定される(ステップS404)。
次に、排気還流量が「0」に設定される(ステップS402)。排気還流量が「0」に設定されると、EGR非運転領域に移行するため、図2にしたがって説明したように点火時期が「θB―(θGKNOCK+θK)」に設定される(ステップS403)。そして、この「θGKNOCK+θK」がEGR非運転領域の点火時期遅角量θG2として設定される(ステップS404)。
次に、点火時期遅角量θG2の値が安定しているか否かが判断される(ステップS405)。この点火時期遅角量θG2の値が安定していないと判断された場合は(ステップS405:NO)、この処理はステップS404に戻され、再度点火時期遅角量θG2が設定された後(ステップS404)、点火時期遅角量θG2の値が安定しているか否かが判断される(ステップS405)。この処理は点火時期θがノッキングの発生する限界時期に設定されるまで行われる。
一方、点火時期遅角量θG2の値が安定していると判断された場合は(ステップS405:YES)、各点火時期遅角量θG1、θG2の差分ΔθGが算出される(ステップS406)。この差分ΔθGは、EGR還流量の低下といったEGR装置44の異常に起因する点火時期遅角量である。
次に、ノック学習値θGKNOCKから差分ΔθGが減算された値が新たなノック学習値θGKNOCKとして設定される(ステップS407)。すなわち、ノック学習値θGKNOCKからEGR装置44の異常に起因して発生する差分ΔθGを減算する。この処理を実行することで、例えばデポジットの堆積といったEGR装置44の異常以外に起因して生じるノック遅角量を予め遅角してノック学習値θGKNOCKを設定することができるようになる。
次に、フラグFKCSを「0」に設定してこの処理は終了する(ステップS408)。
以上説明したように、本実施形態にかかる点火時期制御装置によれば以下の作用効果を奏することができるようになる。
以上説明したように、本実施形態にかかる点火時期制御装置によれば以下の作用効果を奏することができるようになる。
(1)EGR装置44による排気還流を強制的に停止する期間を設けることで、同期間に排気還流量の減少以外の要因により発生する点火時期遅角量を求めることができる。したがって、排気還流を実行しているときの点火時期遅角量からこのように定量された点火時期遅角量を差し引くことにより、EGR装置44の異常に起因する点火時期遅角量を定量することができる。このように排気還流を強制的に停止する期間を設けることで、燃費向上等の効果を得るために排気還流の実行領域を広く設定している内燃機関においても、EGR装置44の異常に起因する点火時期遅角量を速やかに且つ確実に定量することができるようになる。したがって、EGR装置44の異常のみを速やかに且つ正確に判定し、運転状態に応じた点火時期を設定することができる。
(2)排気還流を強制的に停止する期間に生じる点火時期遅角量と排気還流を実行しているときに生じる点火時期遅角量との差分を算出してこれをEGR装置44の異常に起因する点火時期遅角量として定量するとともに、その算出される差分だけ排気還流時の進角補正量が減少するようにこれを更新している。したがって、EGR装置44に異常が生じて排気還流量が減少している場合であっても、適切な進角補正量をもって基本点火時期を補正することができるようになる。
(3)EGR装置44による排気還流を実行している期間に遅角した点火時期遅角量をEGR装置44の排気還流量が減少することに起因する点火時期遅角量の差分だけ進角させた時期をノック学習値として学習することができる。したがって、得られる点火時期遅角量は、例えば燃料性状やデポジット付着等、EGR装置44の異常とは別の要因に起因するものとしてこれを同定することができる。その結果、このノック学習値に基づいて速やかにノッキンングの発生を抑制することができるようになる。
(4)点火時期遅角手段による点火時期遅角量の変化量が所定量未満であるとき、すなわちEGR装置44に異常が生じておらずその排気還流量が減少していないと想定されるときは、EGR装置44による排気還流を強制的に停止しないようにしている。したがって、排気の還流を不要に制限することがなく排気還流による排気性状や燃費の向上等といった効果を得ることができるようになる。
・上記実施形態では、遅角量θKが所定量θNを上回っている場合に限りEGR装置44の強制的な停止期間を設けるようにしたが、本実施形態はこれに限られない。例えば、所定期間ごとに強制的にEGR装置44を停止する期間を設け上記処理を実行するようにしてもよい。本実施形態においても、上記(1)〜(3)に準じた効果を得ることができるようになる。
・上記実施形態では、EGR装置44の強制的な停止期間を設けて、その期間にEGR装置44の異常が与えるノッキングへの影響を定量するようにしたが、本実施形態はこれに限られない。例えば、機関始動時のEGR装置44の運転条件が整っておらず、EGR装置44が稼動していない期間に上記処理を行うことによって、EGR装置44のノッキングに対する影響を定量するようにしてもよい。本実施形態においても、上記(1)〜(3)に準じた効果を得ることができるようになる。
11…気筒、11c…ノックセンサ、12…ピストン、13…クランクシャフト、16…燃焼室、21…吸気バルブ、22…排気バルブ、32…吸気通路、33…排気通路、40…燃料噴射弁、41…点火プラグ、41a…イグナイタ、42…EGR通路、43…EGRバルブ、44…EGR装置、92…電子制御装置(ECU)
Claims (4)
- 吸気通路に排気を還流する排気還流装置と、機関運転状態に基づいて基本点火時期を設定する基本点火時期設定手段と、前記排気還流装置による排気還流が行われているときに前記基本点火時期を進角するための排気還流時進角補正量を設定する設定出手段と、ノッキングを検出する検出手段と、前記検出手段がノッキングを検出したときに点火時期をノッキングが発生し始める限界時期まで遅角する点火時期遅角手段と、前記点火時期遅角手段による点火時期の遅角量を算出する遅角量算出手段とを備えた内燃機関の点火時期制御装置において、
排気還流装置による排気還流を強制的に停止する期間を設け、同期間に前記遅角量算出手段により算出される点火時期遅角量と、前記排気還流装置による排気還流が実行されているときに前記遅角量算出手段により算出される点火時期遅角量とを比較することで、前記排気還流装置の異常に起因する点火時期遅角量を定量する定量手段を有する
ことを特徴とした内燃機関の点火時期制御装置。 - 請求項1に記載の内燃機関の点火時期制御装置において、
前記定量手段は前記排気還流装置による排気還流を強制的に停止している期間に前記遅角量算出手段により算出される点火時期遅角量と前記排気還流装置による排気還流を実行しているときに前記遅角量算出手段により算出される点火時期遅角量との差分を算出してこれを排気還流装置の異常に起因する点火時期遅角量として定量するものであり、
前記設定手段は前記算出される差分だけ排気還流時の進角補正量が減少するようにこれを更新する
ことを特徴とした内燃機関の点火時期制御装置。 - 請求項2に記載の内燃機関の点火時期制御装置において、
前記排気還流装置による排気還流を実行している期間に前記点火時期遅角手段により遅角した点火時期遅角量を前記定量される点火時期遅角量の差分だけ進角側の時期としこれをノック学習値として学習する学習手段を更に備える
ことを特徴とした内燃機関の点火時期制御装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の点火時期制御装置において、
前記排気還流装置による排気還流を実行している期間であって、前記点火時期遅角手段による点火時期遅角量が所定量以上変化したことを条件として前記定量手段は前記排気還流装置による排気還流を強制的に停止する
ことを特徴とする内燃機関の点火時期制御装置。
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2008
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