JP2010050604A - 画像処理装置、画像処理方法およびデジタルカメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、色域の最適な撮影画像を得ることのできる画像処理装置、画像処理方法およびそれらを備えたデジタルカメラを提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明の画像処理装置(23〜29)は、予め定められた複数の色空間の中から画像のカラー調整に使用すべき色空間を選択する画像処理装置であって、格納手段(27)と、選択手段(28)とを備える。格納手段は、画像モード毎、かつ色空間毎に用意されたテーブルであり、かつ画像の色成分値と画像処理後にその色成分値が所属すべき色空間を示す情報とが予め設定されたテーブルを格納する。選択手段は、ユーザーにより設定された画像モードと対応した色空間毎のテーブルを、撮影画像の色成分値を入力として検索することによって取得した情報に基づき、撮影画像のカラー調整に使用すべき色空間を選択する。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明の画像処理装置(23〜29)は、予め定められた複数の色空間の中から画像のカラー調整に使用すべき色空間を選択する画像処理装置であって、格納手段(27)と、選択手段(28)とを備える。格納手段は、画像モード毎、かつ色空間毎に用意されたテーブルであり、かつ画像の色成分値と画像処理後にその色成分値が所属すべき色空間を示す情報とが予め設定されたテーブルを格納する。選択手段は、ユーザーにより設定された画像モードと対応した色空間毎のテーブルを、撮影画像の色成分値を入力として検索することによって取得した情報に基づき、撮影画像のカラー調整に使用すべき色空間を選択する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、カメラにより撮影された撮影画像の画像処理を行う画像処理装置、画像処理方法およびそれらを備えたデジタルカメラに関する。
撮影画像の画像処理に使用すべき色空間を撮影時の画像モード(撮影モード)に応じて自動的に選択する技術が、従来から提案されている。
この従来技術の一例として、例えば、特許文献1には、撮影時の画像モードの情報を取得し、その画像モードに応じて、撮影画像の画像処理に使用すべき色空間に、階調性重視の色空間(sRGBなど)又は色域重視の色空間(AdobeRGBなど)を選択する技術が開示されている。
特開2005−167735号公報
ところで、最終的に色域の最適な撮影画像を得るためには、画像処理後の撮影画像が有する色域を事前に考慮してその画像処理に使用すべき色空間を選択する必要がある。なぜなら、画像処理が行われる前と後では撮影画像の色成分が変化するからである。また、一般的に、撮影画像に対して行われる画像処理の内容は撮影モードによって異なるので、画像処理による撮影画像の色成分の変化量も撮影モード毎にそれぞれ異なるから、撮影画像の画像処理に使用すべき色空間を選択する際に画像処理後の撮影画像が有する色域を事前に考慮すべきなのはなおさらである。
しかしながら、従来技術では、撮影画像の画像処理に使用すべき色空間を選択する際に、画像処理後の撮影画像が有する色域を考慮していないため、色域の最適な撮影画像を得ることができなかった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものである。本発明は、色域の最適な撮影画像を得ることのできる画像処理装置、画像処理方法およびそれらを備えたデジタルカメラを提供することを目的とする。
第1の発明の画像処理装置は、予め定められた複数の色空間の中から画像のカラー調整に使用すべき色空間を選択する画像処理装置であって、格納手段と、選択手段とを備える。格納手段は、画像モード毎、かつ色空間毎に用意されたテーブルであり、かつ画像の色成分値と画像処理後にその色成分値が所属すべき色空間を示す情報とが予め設定されたテーブルを格納する。選択手段は、ユーザーにより設定された画像モードと対応した色空間毎のテーブルを、撮影画像の色成分値を入力として検索することによって取得した情報に基づき、撮影画像のカラー調整に使用すべき色空間を選択する。
第2の発明は、第1の発明において、格納手段が格納するテーブルには、画像の色成分値と画像処理後にその色成分値が所属すべき色空間が当該テーブルの色空間であるか否かを示す情報とが予め設定され、選択手段は、ユーザーにより設定された画像モードに対応した色空間毎のテーブルを色域が狭いものから広いものへの順に検索する際において、撮影画像の色成分値毎にその値が所属すべき色空間を示す情報を検索中のテーブルから抽出し、それら抽出した情報のうち所属すべき色空間が検索中のテーブルの色空間ではないとする情報の数が所定の閾値を超えない場合に、検索中のテーブルの色空間を撮影画像のカラー調整に使用すべき色空間として選択する。
第3の発明は、第2の発明において、選択手段は、抽出した情報のうち所属すべき色空間が検索中のテーブルの色空間ではないとする情報の数が所定の閾値を超える場合には、検索中のテーブルの色空間よりも広い色域の色空間のテーブルを新たに検索するようにして撮影画像のカラー調整に使用すべき色空間の選択処理を再実行する。
第4の発明は、第1〜第3の発明の何れか一の発明において、選択手段は、ユーザーにより設定されたカラーモードに対応した色空間のテーブルを基点として色空間毎のテーブルの検索を開始する。
第5の発明は、第1の発明において、格納手段が格納するテーブルには、画像の色成分値と画像処理後にその色成分値が所属すべき色空間が当該テーブルの色空間である又は当該テーブルの色空間よりも狭い色域の色空間である又は当該テーブルの色空間よりも広い色域の色空間であることを示す情報とが予め設定され、選択手段は、ユーザーにより設定された画像モードに対応した色空間毎のテーブルのうちユーザーにより設定されたカラーモードに対応した色空間のテーブル又は予め定められた色空間のテーブルを基点のテーブルとして検索を開始し、撮影画像の色成分値毎にその値が所属すべき色空間を示す情報を検索中のテーブルから抽出すると共に、それら抽出した情報のうち所属すべき色空間が検索中のテーブルの色空間よりも狭い色域または広い色域の色空間であるとする情報の数が所定の閾値を超える場合には、検索中のテーブルの色空間よりも狭い色域または広い色域の色空間のテーブルを検索するようにして撮影画像のカラー調整に使用すべき色空間の選択処理を再実行する。
第6の発明は、第5の発明において、選択手段は、抽出した情報のうち所属すべき色空間が検索中のテーブルの色空間よりも狭い色域または広い色域の色空間であるとする情報の数が所定の閾値を超えない場合には、検索中のテーブルの色空間を撮影画像のカラー調整に使用すべき色空間として選択する。
第7の発明は、第1〜第6の発明の何れか一の発明において、撮影画像の色成分値は、撮影画像の画素毎の色成分の値である。
第8の発明は、第1〜第6の発明の何れか一の発明において、撮影画像の色成分値は、撮影画像の画面のエリア毎に算出されたエリア内画素の色成分の平均値である。
第9の発明は、第1〜第8の発明の何れか一の発明において、格納手段が格納するテーブルには、画像の色成分の値として、その取り得る全ての値のうちの一部の値が設定される。
第10の発明のデジタルカメラは、被写界を撮影することにより撮影画像を取得する撮影手段と、第1〜第9の発明の何れか一の発明の画像処理装置とを備える。
第11の発明の画像処理方法は、予め定められた複数の色空間の中から画像のカラー調整に使用すべき色空間を選択する画像処理方法であって、画像モード毎、かつ色空間毎に用意されたテーブルであり、かつ画像の色成分値と画像処理後にその色成分値が所属すべき色空間を示す情報とが予め設定されたテーブルを格納する格納手順と、ユーザーにより設定された画像モードと対応した色空間毎のテーブルを、撮影画像の色成分値を入力として検索することによって取得した情報に基づき、撮影画像のカラー調整に使用すべき色空間を選択する選択手順とを備える。
第12の発明は、第11の発明において、格納手順において格納されるテーブルには、画像の色成分値と画像処理後にその色成分値が所属すべき色空間が当該テーブルの色空間であるか否かを示す情報とが予め設定され、選択手順では、ユーザーにより設定された画像モードに対応した色空間毎のテーブルを色域が狭いものから広いものへの順に検索する際において、撮影画像の色成分値毎にその値が所属すべき色空間を示す情報を検索中のテーブルから抽出し、それら抽出した情報のうち所属すべき色空間が検索中のテーブルの色空間ではないとする情報の数が所定の閾値を超えない場合に、検索中のテーブルの色空間を撮影画像のカラー調整に使用すべき色空間として選択する。
第13の発明は、第12の発明において、選択手順では、抽出した情報のうち所属すべき色空間が検索中のテーブルの色空間ではないとする情報の数が所定の閾値を超える場合には、検索中のテーブルの色空間よりも広い色域の色空間のテーブルを新たに検索するようにして撮影画像のカラー調整に使用すべき色空間の選択処理を再実行する。
第14の発明は、第11〜第13の発明の何れか一の発明において、選択手順では、ユーザーにより設定されたカラーモードに対応した色空間のテーブルを基点として色空間毎のテーブルの検索を開始する。
第15の発明は、第11の発明において、格納手順において格納されるテーブルには、画像の色成分値と画像処理後にその色成分値が所属すべき色空間が当該テーブルの色空間である又は当該テーブルの色空間よりも狭い色域の色空間である又は当該テーブルの色空間よりも広い色域の色空間であることを示す情報とが予め設定され、選択手順では、ユーザーにより設定された画像モードに対応した色空間毎のテーブルのうちユーザーにより設定されたカラーモードに対応した色空間のテーブル又は予め定められた色空間のテーブルを基点のテーブルとして検索を開始し、撮影画像の色成分値毎にその値が所属すべき色空間を示す情報を検索中のテーブルから抽出すると共に、それら抽出した情報のうち所属すべき色空間が検索中のテーブルの色空間よりも狭い色域または広い色域の色空間であるとする情報の数が所定の閾値を超える場合には、検索中のテーブルの色空間よりも狭い色域または広い色域の色空間のテーブルを検索するようにして撮影画像のカラー調整に使用すべき色空間の選択処理を再実行する。
第16の発明は、第15の発明において、選択手順では、抽出した情報のうち所属すべき色空間が検索中のテーブルの色空間よりも狭い色域または広い色域の色空間であるとする情報の数が所定の閾値を超えない場合には、検索中のテーブルの色空間を撮影画像のカラー調整に使用すべき色空間として選択する。
第17の発明は、第11〜第16の発明の何れか一の発明において、撮影画像の色成分値は、撮影画像の画素毎の色成分の値である。
第18の発明は、第11〜第16の発明の何れか一の発明において、撮影画像の色成分値は、撮影画像の画面のエリア毎に算出されたエリア内画素の色成分の平均値である。
第19の発明は、第11〜第18の発明の何れか一の発明において、格納手段において格納されるテーブルには、画像の色成分の値として、その取り得る全ての値のうちの一部の値が設定される。
本発明では、ユーザーにより設定された画像モードと対応した色空間毎のテーブルが、撮影画像の色成分値を入力として検索される。なお、検索される色空間毎のテーブルには、それぞれ画像の色成分値と画像処理後にその色成分値が所属すべき色空間を示す情報とが予め設定されている。そして、テーブルの検索によって取得した情報、すなわち所属すべき色空間を示す情報に基づき、撮影画像のカラー調整に使用すべき色空間が選択される。したがって、本発明を利用すれば、色域の最適な撮影画像を得ることが可能になる。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態を説明する。本実施形態は、デジタルカメラの実施形態である。
以下、本発明の第1実施形態を説明する。本実施形態は、デジタルカメラの実施形態である。
先ず、デジタルカメラの撮影機構を説明する。図1は、デジタルカメラの光学系の構成を示す模式図である。図1に示すとおり、デジタルカメラは、カメラ本体11と、撮影レンズ12を収容したレンズユニット13とを有する。レンズユニット13は、不図示のマウントを介してカメラ本体11に交換可能に装着される。その状態でレンズユニット13は、カメラ本体11に対して電気的に接続される。なお、撮影レンズ12は、フォーカスレンズやズームレンズを含む複数のレンズ群で構成されるが、図1では、簡単のため、撮影レンズ12を1枚のレンズとして図示している。
カメラ本体11には、クイックリターンミラー14と、メカニカルシャッタ15と、撮像素子16と、ファインダ光学系(17〜20)とが配置される。クイックリターンミラー14、メカニカルシャッタ15および撮像素子16は、撮影レンズ12の光軸上に配置され、ファインダ光学系(17〜20)はカメラ本体11内の上部に配置される。
クイックリターンミラー14は、不図示の回動軸によって回動可能に軸支されており、観察状態と退避状態とを切り替え可能となっている。観察状態のクイックリターンミラー14は、メカニカルシャッタ15および撮像素子16の前方で傾斜配置される。この観察状態のクイックリターンミラー14は、撮影レンズ12を通過した光束を上方へ反射してファインダ光学系(17〜20)に導く。なお、クイックリターンミラー12の中央部はハーフミラーとなっており、このとき撮影レンズ12を通過した光束の一部は、そのハーフミラーおよびサブミラー(不図示)を介して焦点検出部(不図示)へ導かれる。
一方、退避状態のクイックリターンミラー14は、サブミラー(不図示)と共に上方に跳ね上げられて撮影レンズ12の光路から外れた位置にある。クイックリターンミラー14が退避状態にあるときは、撮影レンズ12を通過した光束がメカニカルシャッタ15および撮像素子16へ導かれる。
ファインダ光学系(17〜20)は、拡散スクリーン(焦点板)17と、コンデンサレンズ18と、ペンタプリズム19と、接眼レンズ20とを有している。このうちペンタプリズム19は、カメラ本体11上部の突状部位置に収納されている。また、ペンタプリズム19の近傍には、再結像レンズ21および測光センサ22などが配置されている。
拡散スクリーン17は、クイックリターンミラー14の上方に位置し、観察状態のクイックリターンミラー14により反射された光束が一旦結像する。この拡散スクリーン17上で結像した光束は、コンデンサレンズ18を通過してペンタプリズム19の入射面に入射し、そしてその内部で反射されてペンタプリズム19の射出面へ導かれる。なお、この射出面はペンタプリズム19の入射面に対して90度の角度を有している。この後、ペンタプリズム19の射出面から外部へ射出された光束は、接眼レンズ20を介して撮影者の目に到達するようになっている。また、ペンタプリズム19の入射面に入射した光束の一部は、ペンタプリズム19の内部で反射されてその射出面から外部へ射出し、再結像レンズ21を介して測光センサ22に向かう。
次に、デジタルカメラの回路構成を説明する。図2は、デジタルカメラの回路構成を示すブロック図である。図2に示すとおりカメラ本体11には、撮像素子16と、アナログ信号処理部16aと、タイミングジェネレータ(TG)16bと、測光センサ22と、A/D変換器22aと、バッファメモリ23と、RAM24と、記録インターフェース(記録I/F)25と、操作部26と、ROM27と、制御部28と、バス29とが備えられる。このうちアナログ信号処理部16a、バッファメモリ23、RAM24、記録I/F25、ROM27、制御部28は、バス29を介して互いに接続されている。また、アナログ信号処理部16a、TG16b、A/D変換器22a、操作部26は、それぞれ制御部28に接続されている。
撮像素子16は、CCDエリアセンサやCMOSエリアセンサなどのイメージセンサであり、記録用の画像である本画像を生成するために備えられたものである。撮像素子16は、クイックリターンミラー14が退避状態であるときに、その撮像面に形成される被写界像を光電変換して本画像の画像信号(アナログ信号)を生成する。なお、撮像素子16の撮像面には、被写界像をカラー検出するために、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3種類のカラーフィルタが例えばベイヤ(Bayer)配列で配置されている。これによって、撮像素子16の撮像面にはR画素とG画素とB画素との3種類の画素が配置され、生成される本画像の画像信号は、R、G、Bの3種類の成分から構成されることになる。なお、撮像素子16の撮像面の全体には、光学ローパスフィルタや赤外光カットフィルタなどが設けられている。
アナログ信号処理部16aは、制御部28の指示に応じて、撮像素子16が生成する画像信号(アナログ信号)に対し、CDS(相関二重サンプリング)、ゲイン調整、A/D変換などのアナログ信号処理を施すと共に、処理後の画像信号(デジタル信号)を出力する。また、アナログ信号処理部16aは、制御部28の指示に基づいてゲイン調整の調整量を設定し、それによってISO感度に相当する撮像感度の調整を行う。なお、アナログ信号処理部16aの出力はバス29を介してバッファメモリ23に記録される。
TG16bは、制御部28の指示に基づき撮像素子16およびアナログ信号処理部16aに対してタイミングパルスを供給する。撮像素子16およびアナログ信号処理部16aの駆動タイミングはそのタイミングパルスによって制御される。
測光センサ22は、CCDエリアセンサやCMOSエリアセンサなどのイメージセンサであり、測光用の画像(測光画像)を生成するために備えられたものである。測光センサ22の撮像面には、撮像素子16の撮像面に形成されるのとほぼ同じ被写界像が形成される。測光センサ22は、その被写界像を光電変換することによって測光画像の画像信号(アナログ信号)を生成する。なお、測光センサ22の撮像面には、被写界像をカラー検出するためにカラーフィルタが配置されている。よって、測光画像の画像信号も、R、G、Bの3種類の成分から構成される。この測光センサ22が出力する画像信号は、A/D変換器22aを介して制御部28へ入力される。
バッファメモリ23は、アナログ信号処理部16aから出力される画像信号(デジタル信号)を画像データとして一時的に記憶する。また、バッファメモリ23は、制御部28による処理の過程で作成された画像データを一時的に記憶する。
記録I/F25には、記憶媒体30を接続するためのコネクタが形成されている。記録I/F25は、そのコネクタに接続された記憶媒体30にアクセスし、本画像の画像データの書き込みや読み出しを行う。制御部28は、この記録I/F25を介して、画像処理および圧縮処理を施した後のRAM24の画像データや、それらの処理を施していないバッファメモリ23の画像データ(RAWデータ)を本画像の画像データとして記憶媒体30へ記録する。なお、記憶媒体30は、半導体メモリを内蔵したメモリカードや、小型のハードディスクなどである。
操作部26は、モード設定釦、レリーズ釦などの操作部材を含み、ユーザーによる部材操作の内容に応じた操作信号を制御部28に送る。ユーザーは、この操作部26を介して制御部28に対し画像モードや色空間の設定指示、また撮影の指示などを行うことができる。なお、画像モードには、「風景」、「人物」、「ビビッド」などのモードがあり、設定された画像モードによって本画像に対して施される画像処理の内容が変更される。例えば、画像モードが「風景」モードに設定された場合は、本画像に対し、輪郭強調処理が強めに施され、そしてカラー調整処理が青色や緑色が鮮やかになるように施されるが、画像モードが「人物」モードに設定された場合には、本画像に対し、輪郭強調処理が弱めに施され、そしてカラー調整処理が肌色が綺麗になるように施される。また、色空間には、sRGBやAdobeRGBなどといった様々な色域の色空間を設定することができる。
制御部28は、デジタルカメラの各部を統括制御する。制御部28は、ROM27に予め格納されたシーケンスプログラムをRAM24へ読み出し、そのプログラムを実行することにより、各処理のパラメータ(ホワイトバランス調整用のゲインやカラー調整用の色空間など)を算出したり、デジタルカメラの各部を制御したりする。
なお、制御部28がレンズユニット13のレンズ制御部(不図示)に対し撮影レンズ12のF値を指定すると、撮像時にレンズ制御部は、撮影レンズ12の開口絞り(不図示)の径を調節する。これによって撮影レンズ12のF値が設定される。
また、制御部28が焦点検出部(不図示)において生成されたデフォーカス信号をレンズユニット13のレンズ制御部(不図示)に与えると、レンズ制御部は、そのデフォーカス信号がゼロとなるように撮影レンズ12の撮影距離を変化させる。これによって撮影レンズ12の自動焦点調節(AF)が行われる。
また、制御部28は、測光画像を基に輝度評価値を算出し、その輝度評価値と予め定められたプログラム線図とに基づきメカニカルシャッタ15の開放時間、撮像素子16の電荷蓄積時間、撮影レンズ12のF値、ストロボ発光の有/無などの設定を行う。
また、制御部28は、バッファメモリ23の本画像の画像データに対してホワイトバランス調整、補間、輪郭強調、カラー調整、ガンマ補正などの画像処理を施す。ここで、ホワイトバランス(WB)調整は、制御部28が算出したWBゲイン(gr、gb)を画像データのR成分およびB成分へ乗算することによって行う。WBゲイン(gr、gb)の値は、画像上の全てのブロックで共通である。
また、制御部28は、画像処理後の本画像の画像データに対して圧縮処理を施すと共に、その圧縮処理後の本画像の画像データを記録I/F25を介して記憶媒体30へ記録する。なお、圧縮処理は、JPEG(Joint Photographic Experts Group)形式などによって行われる。
ROM27には、制御部28が実行するプログラムの一部として、制御部28が撮影条件(メカニカルシャッタ15の開放時間、撮像素子16の電荷蓄積時間、撮影レンズ12のF値、ストロボ発光の有/無など)を決定するために用いるプログラム線図や、本画像のカラー調整に使用すべき色空間を判定するために必要な情報なども予め格納される。その情報には、色空間を判定するためのルックアップテーブルがある。以下、このルックアップテーブルについて説明する。
ルックアップテーブルは、画像モード毎、かつ色空間毎にそれぞれ専用のものが予め用意される。例として、画像モードが「風景」モードで、かつ色空間が「sRGB」に設定されている場合に用いられるルックアップテーブルを図3に示す。
ルックアップテーブル(図3)には、補間処理後の本画像に含まれる画素の色成分値(R、G、B値)を格納するフィールド(Aフィールド)と、そのAフィールドに格納された色成分値が当該ルックアップテーブルの色空間の色域に収まるか否か、即ちその色空間に所属すべきか否かを示す情報(色空間判定フラグ)を格納するフィールド(Bフィールド)とが設けられる。なお、図3のルックアップテーブルは、画素の有するR、G、Bの3種類の色成分がそれぞれ8bit(256)階調で表現される場合の例を示している。この例では、Aフィールドには、8bit(256)階調で取り得る全ての値、すなわち色成分値(R、G、B値)として「0、0、0」〜「255、255、255」の値が格納される。また、Bフィールドには、色空間判定フラグとして「0(ゼロ)」と「1」の2種類の値が格納される。なお、値の「0」は、当該ルックアップテーブルの色空間の色域に収まる、即ちその色空間に所属すべきであることを示し、値の「1」は、その色域には収まらない、即ちその色空間には所属すべきでないことを示している。
ところで、ルックアップテーブルに格納される色成分値と色空間判定フラグの情報とは、以下の理由により事前に決定しておくことができる。画像処理の前と後では本画像に含まれる各画素の色成分値が変化する。また、その変化量は、設定された画像モードによって異なる。これは、上述したように画像モードによって実行される画像処理の内容が変わるためである。しかし、画像処理による色成分値の変化量は、設計段階で又は実験によって予め知ることができる。このため、画像処理前の或る色成分値(Aフィールドに格納される色成分値)に対して、その変化後(画像モードに応じた画像処理後)の色成分値がどの色空間の色域であれば収まるか、即ちどの色空間に所属すべきであるか(つまり、Bフィールドに格納される色空間判定フラグの情報)をシミュレーション等の実験などによって事前に決定することができる。
次に、撮影時における制御部28の動作について説明する。図4は、撮影時に実行される制御部28の動作フローチャートである。なお、フローチャートの開始時点では、クイックリターンミラー14は観察状態の位置にあるものとする。
ステップ101:制御部28は、レリーズ釦が半押しにされたか否かを判別し、レリーズ釦が半押しにされた場合(Yes側)はステップ102へ移行する。一方、レリーズ釦が半押しにされていない場合(No側)は、制御部28はステップ101の処理を繰り返す。
ステップ102:制御部28は、測光センサ22の連続駆動を開始する。これによって測光画像が測光センサ22から出力され始める。
ステップ103:制御部28は、焦点検出部(不図示)が生成するデフォーカス信号をレンズユニット13のレンズ制御部(不図示)へ与えることにより撮影レンズ12の自動焦点調節を行うと共に、測光画像を基に算出した輝度評価値に基づき自動露出制御を行う。これによって撮影条件(メカニカルシャッタ15の開放時間、撮像素子16の電荷蓄積時間、撮影レンズ12のF値、ストロボ発光の有/無など)が設定される。
ステップ104:制御部28は、レリーズ釦が全押しにされたか否かを判別し、レリーズ釦が全押しにされていない場合(No側)はステップ105へ移行する。一方、レリーズ釦が全押しにされた場合(Yes側)は、制御部28はステップ106へ移行する。
ステップ105:制御部28は、レリーズ釦の半押しが解除されたか否かを判別し、レリーズ釦の半押しが解除された場合(Yes側)には、測光センサ22の動作を停止させてからステップ101へ戻る。一方、レリーズ釦の半押しが継続されている場合(No側)は、ステップ104へ戻る。
ステップ106:制御部28は、上記ステップ103で設定された撮影条件の下で撮影(本画像の画像データの取得)を行う。すなわち、制御部28は、クイックリターンミラー14を退避状態とし、メカニカルシャッタ15およびTG16bを駆動することにより、本画像の画像データを取得する。このとき制御部28は、必要に応じて不図示のストロボ装置を駆動してストロボ光を発光させる。なお、この撮影で取得された本画像の画像データは、アナログ信号処理部16aを介してバッファメモリ23に記録される。撮影が終了すると、クイックリターンミラー14は再び観察状態に戻される。
ステップ107:制御部28は、バッファメモリ23に記録された本画像の画像データに対してホワイトバランス(WB)調整処理を施す。具体的には、制御部28は、デジタルカメラのホワイトバランス(WB)モードの設定内容(オートWBモード、マニュアルWBモードなど)に基づき算出したWBゲイン(gr、gb)を本画像の画像データのR成分およびB成分へ乗算する。なお、デジタルカメラのWBモードの設定は、ユーザーが操作部26の操作部材を操作することなどによって行われる。
ステップ108:制御部28は、WB調整処理後の本画像の画像データに対して補間処理を施す。この補間処理によって、バッファメモリ23の本画像の画像データの各画素は、R、G、Bの3種類の成分を有することになる。
ステップ109:制御部28は、デジタルカメラに対して設定された画像モードおよび色空間の情報を取得すると共に、その画像モードに対応し、かつその色空間に対応したルックアップテーブルをROM27に予め格納された複数のルックアップテーブルの中から選択する。なお、デジタルカメラの画像モードおよび色空間の設定は、ユーザーが操作部26の操作部材を操作することなどによって行われる。
ステップ110:制御部28は、バッファメモリ23に記録された本画像の画像データの色域が、現在選択中のルックアップテーブルの色空間の色域に収まるか否かを判定するための情報を取得する。具体的には、制御部28は、本画像の画像データの画素毎に、その色成分(R、G、Bの3種類の成分)の値を入力として当該ルックアップテーブルを参照し、色空間判定フラグの値を取得する。例えば、画像モード(撮影モード)が「風景」モードで色空間が「sRGB」に設定されており、図3のルックアップテーブルを参照する場合においては、入力となる画素の色成分の値が「R=0,G=0,B=255」であれば、取得される色空間判定フラグの値は「1(当該ルックアップテーブルの色空間の色域には収まらない)」となる。また、入力となる画素の色成分の値が「R=0,G=1,B=1」であれば、取得される色空間判定フラグの値は「0(当該ルックアップテーブルの色空間の色域に収まる)」となる。そして、制御部28は、取得した色空間判定フラグの値を積算して、本画像の画像データの全画素分の積算値を算出する。例えば、本画像の画像データの全画素数が30であり、そのうち色空間判定フラグの値が「1」のものが20画素有り、また「0」のものが10画素有る場合には、全画素分の積算値は20となる。
ステップ111:制御部28は、上記ステップ110で算出した全画素分の積算値が所定の閾値を超えるか否かを判定することで、本画像の画像データの色域が現在選択中のルックアップテーブルの色空間の色域に収まるか否かを判定する。全画素分の積算値が所定の閾値を超える場合(Yes側)には、制御部28は、現在選択中のルックアップテーブルの色空間の色域には収まらない画素が多いと判断して、設定された画像モードに対応し、かつ当該ルックアップテーブルの色空間よりも広い色域を有した色空間のルックアップテーブルをROM27の中から新たに選択してステップ110へ移行する。一方、所定の閾値を超えない場合(No側)には、制御部28は、現在選択中のルックアップテーブルの色空間をカラー調整に使用すべき色空間に採用してステップ112へ移行する。
ステップ112:制御部28は、バッファメモリ23の本画像の画像データに対し、輪郭強調、カラー調整、ガンマ補正などの画像処理を施す。なお、ここでは、設定された画像モードに応じて必要な画像処理が施される。また、カラー調整、ガンマ補正処理においては、上記ステップ111で採用された色空間が使用される。
ステップ113:制御部28は、バッファメモリ23に記録された画像処理後の本画像の画像データに対して圧縮処理を施すと共に、その圧縮処理後の本画像の画像データを記録I/F25を介して記憶媒体30へ記録する。このとき、圧縮処理後の本画像の画像データは、上記ステップ111で採用された色空間の情報と共に画像ファイルとして記憶媒体30へ記録される。ここで、画像ファイルがExif規格の形式に基づくものであれば、色空間の情報は、画像ファイルのメーカーノート(MakerNote)タグの情報や、ICCプロファイルとして記録される。
以下、本実施形態の作用効果を説明する。
本実施形態のデジタルカメラでは、補間処理後の本画像に含まれる各画素の色成分値を入力としてルックアップテーブルを参照することで色空間判定フラグの値が取得され、その取得した値の全画素分の積算値が算出される。そして、その全画素分の色空間判定フラグ値の積算値を基に本画像のカラー調整に使用すべき色空間が選択されると共に、本画像に対し、選択された色空間を使用してカラー調整などの画像処理が行われる。その際、ルックアップテーブルの検索は、ユーザー等が設定した画像モードと色空間とに対応したルックアップテーブルを基点として、より広い色域を有した色空間の方向にテーブルの検索が行われる。このため、画像処理後の本画像の所定数以上のピクセルがユーザー等が設定した色空間の色域に収まらない場合、即ちその色空間には所属すべきでない場合に色空間の変更が行われ、カラー調整に使用すべき最適な色域の色空間が選択される。
したがって、本実施形態のデジタルカメラによれば、色域の最適な撮影画像を得ることができる。
以下、第1実施形態の変形例(1)を説明する。ここでは、第1実施形態との相違点のみ説明する。相違点は、ステップ110およびステップ111の処理にある。すなわち、第1実施形態では、本画像の画像データの色域が選択中のルックアップテーブルの色空間の色域に収まるか否かを色空間判定フラグ値の積算値を基に判定するが、変形例(1)では、色空間判定フラグ情報をその種別毎に計数した値(種別毎の取得数)を基に判定する。なお、以下では、色空間判定フラグ情報の種別が2種類あることを前提として説明を行う。
ステップ110:制御部28は、バッファメモリ23に記録された本画像の画像データの色域が、現在選択中のルックアップテーブルの色空間の色域に収まるか否かを判定するための情報を取得する。具体的には、制御部28は、本画像の画像データの画素毎に、その色成分(R、G、Bの3種類の成分)の値を入力として当該ルックアップテーブルを参照し、色空間判定フラグの情報を取得する。なお、この色空間判定フラグ情報の取得は、本画像の画像データの全画素について行う。そして、制御部28は、色空間判定フラグ情報の種別毎にその取得数を計数する。すなわち、色空間判定フラグ情報の「当該ルックアップテーブルの色空間の色域に収まる、即ち当該ルックアップテーブルの色空間が所属すべき色空間である(図3の例では値'0')」の取得数(取得数A)と「当該ルックアップテーブルの色空間の色域には収まらない、即ち当該ルックアップテーブルの色空間は所属すべき色空間ではない(図3の例では値'1')」の取得数(取得数B)とをそれぞれ計数する。
ステップ111:制御部28は、上記ステップ110で計数した種別毎の取得数(取得数A、取得数B)を基に、本画像の画像データの色域が現在選択中のルックアップテーブルの色空間の色域に収まるか否かを判定する。具体的には、制御部28は、取得数Bが取得数Aよりも多く、かつそれらの数の差が所定の閾値を超える場合には、現在選択中のルックアップテーブルの色空間の色域には収まらないと判断して、設定された画像モードに対応し、かつ当該ルックアップテーブルの色空間よりも広い色域を有した色空間のルックアップテーブルをROM27の中から新たに選択してステップ110へ移行する。一方、取得数Bが取得数A以下である場合または取得数Bは取得数Aよりも多いがそれらの数の差が所定の閾値を超えない場合は、制御部28は、現在選択中のルックアップテーブルの色空間をカラー調整に使用すべき色空間に採用してステップ112へ移行する。
以下、第1実施形態の変形例(2)を説明する。ここでは、第1実施形態との相違点のみ説明する。相違点は、ステップ109の処理にある。すなわち、第1実施形態では、画像モードに対応した複数のルックアップテーブルのうちユーザー等が設定した色空間に対応したルックアップテーブルを基点とし、本画像の画像データの色域が収まる、即ちその色域が所属すべき色空間のルックアップテーブルを検索する。しかし、変形例(2)では、画像モードに対応した複数のルックアップテーブルのうち最も色域の狭い色空間のルックアップテーブルを基点とし、それよりも色域の広い色空間の方向にルックアップテーブルを検索する。
ステップ109:制御部28は、デジタルカメラに対して設定された画像モードの情報を取得すると共に、ROM27に予め格納された複数のルックアップテーブルの中から、取得した画像モードに対応し、かつ最も色域の狭い色空間に対応したルックアップテーブルを選択する。なお、デジタルカメラの画像モードの設定は、ユーザーが操作部26の操作部材を操作することなどによって行われる。
なお、この変形例(2)の処理は上述の変形例(1)の処理に適用してもよい。
以下、第1実施形態の変形例(3)を説明する。ここでは、第1実施形態との相違点のみ説明する。相違点は、ステップ109〜ステップ111の処理にある。すなわち、第1実施形態では、本画像の画像データの色域が選択中のルックアップテーブルの色空間の色域に収まるか否かを色空間判定フラグ値の積算値を基に判定するが、変形例(3)では、色空間判定フラグ情報をその種別毎に計数した値(種別毎の取得数)を基に判定する。なお、以下では、色空間判定フラグ情報の種別が3種類あることを前提として説明を行う。
ステップ109:制御部28は、デジタルカメラに対して設定された画像モードの情報を取得すると共に、ROM27に予め格納された複数のルックアップテーブルの中から、取得した画像モードに対応し、かつ所定の色空間(例えば、色域の広さが異なる3種類の色空間をデジタルカメラがサポートしていた場合、3種類のうちの色域の広さが中程度の色空間)に対応したルックアップテーブルを選択する。なお、デジタルカメラの画像モードの設定は、ユーザーが操作部26の操作部材を操作することなどによって行われる。
ステップ110:制御部28は、バッファメモリ23に記録された本画像の画像データの色域が、現在選択中のルックアップテーブルの色空間の色域に所属すべきか否か、即ちその色域に収まるか否かを判定するための情報を取得する。具体的には、制御部28は、本画像の画像データの画素毎に、その色成分(R、G、Bの3種類の成分)の値を入力として当該ルックアップテーブルを参照し、色空間判定フラグの情報を取得する。なお、この色空間判定フラグ情報の取得は、本画像の画像データの全画素について行う。そして、制御部28は、色空間判定フラグ情報の種別毎にその取得数を計数する。すなわち、色空間判定フラグ情報の「当該ルックアップテーブルの色空間が所属すべき色空間である、即ち当該ルックアップテーブルの色空間の色域に収まり、且つ、当該ルックアップテーブルの色空間よりも色域が狭い色空間には収まらない」の取得数(取得数A)と「当該ルックアップテーブルの色空間よりも色域が広い色空間に所属すべき、即ち当該ルックアップテーブルの色空間よりも色域が広い色空間に収まり、且つ、当該ルックアップテーブルの色空間には収まらない」の取得数(取得数B)と「当該ルックアップテーブルの色空間よりも色域が狭い色空間に所属すべき、即ち当該ルックアップテーブルの色空間よりも色域が狭い色空間に収まる」の取得数(取得数C)とをそれぞれ計数する。
ステップ111:制御部28は、上記ステップ110で計数した種別毎の取得数(取得数A、取得数B、取得数C)を基に、本画像の画像データの色域が現在選択中のルックアップテーブルの色空間の色域に所属すべきか否かを判定する。具体的には、制御部28は、取得数Bのみが取得数Aよりも多く、かつそれらの数の差が所定の閾値を超える場合には、現在選択中のルックアップテーブルの色空間よりも広い色域の色空間に所属すべきと判断して、設定された画像モードに対応し、かつ当該ルックアップテーブルの色空間よりも広い色域を有した色空間のルックアップテーブルをROM27の中から新たに選択してステップ110へ移行する。なお、この場合に用いた閾値は、デジタルカメラに設定された画像モードの内容によってその値を変更するようにしてもよい。例えば、画像モードが「人物」に設定されている場合には、カラーの階調性が重要になる(階調性重視)ので閾値には大きな値を用いるようにし、また画像モードが「風景」に設定されている場合には、色空間の色域は広いことが望ましい(色域重視)ので閾値には小さな値を用いるようにする。
また、制御部28は、取得数Cのみが取得数Aよりも多く、かつそれらの数の差が所定の閾値を超える場合には、現在選択中のルックアップテーブルの色空間よりも狭い色域の色空間に所属すべきと判断して、設定された画像モードに対応し、かつ当該ルックアップテーブルの色空間よりも狭い色域を有した色空間のルックアップテーブルをROM27の中から新たに選択してステップ110へ移行する。なお、この場合に用いた閾値は、デジタルカメラに設定された画像モードの内容によってその値を変更するようにしてもよい。例えば、画像モードが「人物」に設定されている場合には、カラーの階調性が豊かであることが望ましい(階調性重視)ので閾値には小さな値を用いるようにし、また画像モードが「風景」に設定されている場合には、色空間の色域が広いことが好ましい(色域重視)ので閾値には大きな値を用いるようにする。
また、制御部28は、取得数Bおよび取得数Cがともに取得数Aよりも多く、取得数Bと取得数Aとの差および取得数Cと取得数Aとの差がともに所定の閾値を超える場合には、例えば以下のように処理を行う。制御部28は、現在選択中のルックアップテーブルの色空間よりも広い色域の色空間に所属すべきと判断して、当該ルックアップテーブルの色空間よりも広い色域を有した色空間のルックアップテーブルをROM27の中から新たに選択してステップ110へ移行する。
なお、デジタルカメラの画像モードがカラーの階調性を重視する「人物」などのモードに設定されている場合は、制御部28は、現在選択中のルックアップテーブルの色空間を採用してステップ112へ移行するとしても良い。
また、制御部28は、取得数A、取得数B、取得数Cの大小関係が前記の関係に当て嵌まらない場合には、現在選択中のルックアップテーブルの色空間をカラー調整に使用すべき色空間に採用してステップ112へ移行する。
なお、この変形例(3)のステップ109の処理に代えて、上述した第1実施形態のステップ109の処理を行うようにしてもよい。
以下、第1実施形態の変形例(1)〜(3)の作用効果を説明する。
変形例(1)および(3)のデジタルカメラでは、補間処理後の本画像の色域が選択中のルックアップテーブルの色空間の色域に収まるか否かが色空間判定フラグ情報をその種別毎に計数した値(種別毎の取得数)を基に判定される。また、変形例(2)のデジタルカメラでは、画像モードに対応した複数のルックアップテーブルのうち最も色域の狭い色空間のルックアップテーブルを基点として、それよりも色域の広い色空間の方向にルックアップテーブルの検索が行われる。このため、変形例(1)〜(3)のデジタルカメラでは、カラー調整処理に使用すべき色空間の選択が第1実施形態のデジタルカメラよりもさらに最適に行われる。
したがって、変形例(1)〜(3)のデジタルカメラによれば、色域の最適な撮影画像を得ることができる。
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態を説明する。本実施形態も、デジタルカメラの実施形態である。なお、以下の説明では、第1実施形態と共通するデジタルカメラの構成要素については同一符号を付して重複説明を省略する。
以下、本発明の第2実施形態を説明する。本実施形態も、デジタルカメラの実施形態である。なお、以下の説明では、第1実施形態と共通するデジタルカメラの構成要素については同一符号を付して重複説明を省略する。
第1実施形態では、本画像の画像データの色域が選択中のルックアップテーブルの色空間の色域に収まるか否かを判定する際に、補間処理後の本画像の画像データを使用し、その各画素の色成分(R、G、Bの3種類の成分)の値を入力としてルックアップテーブルを参照することで色空間判定フラグの値を取得する。第2実施形態では、補間処理前のRGBベイヤ(Bayer)配列イメージの本画像の画像データを使用し、その画像データを基に算出した色成分の値を入力としてルックアップテーブルを参照することで色空間判定フラグの値を取得する。
以下、この動作について、図5の制御部28の動作フローチャートを参照して説明する。なお、図5は、撮影時に実行されるものである。また、フローチャートの開始時点では、クイックリターンミラー14は観察状態の位置にあるものとする。また、ステップ201〜ステップ207の処理については、第1実施形態におけるステップ101〜ステップ107の処理と同一であるため説明を省略する。
ステップ208:制御部28は、WB調整処理後の本画像の画像データ、すなわち補間処理を施していないRGBベイヤ(Bayer)配列イメージの画像データを、例えばR、G、G、Bの4つの画素毎の領域に区切り(図6)、領域毎にそこに含まれる画素の色成分の値を平均してR、G、B値(領域の色成分値)を算出する。
ステップ209:制御部28は、デジタルカメラに対して設定された画像モードおよび色空間の情報を取得すると共に、その画像モードに対応し、かつその色空間に対応したルックアップテーブルをROM27に予め格納された複数のルックアップテーブルの中から選択する。なお、デジタルカメラの画像モードおよび色空間の設定は、ユーザーが操作部26の操作部材を操作することなどによって行われる。
ステップ210:制御部28は、バッファメモリ23に記録された本画像の画像データの色域が、現在選択中のルックアップテーブルの色空間の色域に収まるか否かを判定するための情報を取得する。具体的には、制御部28は、上記ステップ208で算出した各領域の色成分値(R、G、B値)を入力として当該ルックアップテーブルを参照し、色空間判定フラグの値を取得する。但し、ここで参照されるルックアップテーブルの色成分値を格納するフィールドには、領域の色成分値(R、G、B値)に対応した色成分値が予め格納されている。また、この色空間判定フラグ値の取得は、ステップ208で区切った領域の全てについて行う。そして、制御部28は、取得した色空間判定フラグの値を積算して、本画像の画像データの全領域分の積算値を算出する。
ステップ211:制御部28は、上記ステップ210で算出した全領域分の積算値が所定の閾値を超えるか否かを判定することで、本画像の画像データの色域が現在選択中のルックアップテーブルの色空間の色域に収まるか否かを判定する。全領域分の積算値が所定の閾値を超える場合(Yes側)には、制御部28は、現在選択中のルックアップテーブルの色空間の色域には収まらない画素が多いと判断して、設定された画像モードに対応し、かつ当該ルックアップテーブルの色空間よりも広い色域を有した色空間のルックアップテーブルをROM27の中から新たに選択してステップ210へ移行する。一方、所定の閾値を超えない場合(No側)には、制御部28は、現在選択中のルックアップテーブルの色空間をカラー調整に使用すべき色空間に採用してステップ212へ移行する。
ステップ212:制御部28は、上記ステップ207でのWB調整処理後の本画像の画像データ(バッファメモリ23の本画像の画像データ)に対して補間処理を施す。
ステップ213:制御部28は、バッファメモリ23の本画像の画像データに対し、輪郭強調、カラー調整、ガンマ補正などの画像処理を施す。なお、ここでは、設定された画像モードに応じて必要な画像処理が施される。また、カラー調整、ガンマ補正処理においては、上記ステップ211で採用された色空間が使用される。
ステップ214:制御部28は、バッファメモリ23に記録された画像処理後の本画像の画像データに対して圧縮処理を施すと共に、その圧縮処理後の本画像の画像データを記録I/F25を介して記憶媒体30へ記録する。このとき、圧縮処理後の本画像の画像データは、上記ステップ211で採用された色空間の情報と共に画像ファイルとして記憶媒体30へ記録される。ここで、画像ファイルがExif規格の形式に基づくものであれば、色空間の情報は、画像ファイルのメーカーノート(MakerNote)タグの情報や、ICCプロファイルとして記録される。
なお、第1実施形態の変形例(1)〜(3)と同等の処理を、この第2実施形態に適用してもよい。
以下、本実施形態の作用効果を説明する。
本実施形態のデジタルカメラでは、補間処理前のRGBベイヤ(Bayer)配列イメージの本画像の画像データを使用し、その画像データを基に算出した色成分の値を入力としてルックアップテーブルを参照することで色空間判定フラグの値が取得される。そして、取得された色空間判定フラグ値の全画素分の積算値が算出され、その全画素分の積算値を基に本画像のカラー調整に使用すべき色空間が選択されると共に、本画像に対し、選択された色空間を使用してカラー調整などの画像処理が行われる。このため、本実施形態のデジタルカメラでは、ルックアップテーブルを参照する際の入力として補間処理前の本画像の色成分が使用されるので、カラー調整処理に使用すべき色空間の選択が高精度に行われる。
したがって、本実施形態のデジタルカメラによれば、色域の最適な撮影画像を得ることができる。
(第3実施形態)
以下、本発明の第3実施形態を説明する。本実施形態も、デジタルカメラの実施形態である。なお、以下の説明では、第1実施形態と共通するデジタルカメラの構成要素については同一符号を付して重複説明を省略する。
以下、本発明の第3実施形態を説明する。本実施形態も、デジタルカメラの実施形態である。なお、以下の説明では、第1実施形態と共通するデジタルカメラの構成要素については同一符号を付して重複説明を省略する。
第1実施形態では、本画像の画像データの色域が選択中のルックアップテーブルの色空間の色域に収まるか否かを判定する際に、本画像に含まれる画素毎に色空間判定フラグの値を取得する。第3実施形態では、本画像の画面の各エリア毎に色空間判定フラグの値を取得する。
以下、この動作について、図7の制御部28の動作フローチャートを参照して説明する。なお、図7は、撮影時に実行されるものである。また、フローチャートの開始時点では、クイックリターンミラー14は観察状態の位置にあるものとする。また、ステップ301〜ステップ307の処理については、第1実施形態におけるステップ101〜ステップ107の処理と同一であるため説明を省略する。
ステップ308:制御部28は、WB調整処理後の本画像の画像データに対して補間処理を施す。この補間処理によって、バッファメモリ23の本画像の画像データの各画素は、R、G、Bの3種類の成分を有することになる。
ステップ309:制御部28は、補間処理後の本画像の画像データの画面を複数のエリアに分割し、エリア毎にそこに含まれる画素の色成分の値を平均してR、G、B値(エリアの色成分値)を算出する。
ステップ310:制御部28は、デジタルカメラに対して設定された画像モードおよび色空間の情報を取得すると共に、その画像モードに対応し、かつその色空間に対応したルックアップテーブルをROM27に予め格納された複数のルックアップテーブルの中から選択する。なお、デジタルカメラの画像モードおよび色空間の設定は、ユーザーが操作部26の操作部材を操作することなどによって行われる。
ステップ311:制御部28は、バッファメモリ23に記録された本画像の画像データの色域が、現在選択中のルックアップテーブルの色空間の色域に収まるか否かを判定するための情報を取得する。具体的には、制御部28は、上記ステップ309で算出した各エリアの色成分値(R、G、B値)を入力として当該ルックアップテーブルを参照し、色空間判定フラグの値を取得する。但し、ここで参照されるルックアップテーブルの色成分値を格納するフィールドには、エリアの色成分値(R、G、B値)に対応した色成分値が予め格納されている。また、色空間判定フラグ値の取得は、ステップ309で分割したエリアの全てについて行う。そして、制御部28は、取得した色空間判定フラグの値を積算して、本画像の画面の全エリア分の積算値を算出する。
ステップ312:制御部28は、上記ステップ311で算出した全エリア分の積算値が所定の閾値を超えるか否かを判定することで、本画像の画像データの色域が現在選択中のルックアップテーブルの色空間の色域に収まるか否かを判定する。全エリア分の積算値が所定の閾値を超える場合(Yes側)には、制御部28は、現在選択中のルックアップテーブルの色空間の色域には収まらない画素が多いと判断して、設定された画像モードに対応し、かつ当該ルックアップテーブルの色空間よりも広い色域を有した色空間のルックアップテーブルをROM27の中から新たに選択してステップ311へ移行する。一方、所定の閾値を超えない場合(No側)には、制御部28は、現在選択中のルックアップテーブルの色空間をカラー調整に使用すべき色空間に採用してステップ313へ移行する。
ステップ313:制御部28は、バッファメモリ23の本画像の画像データに対し、輪郭強調、カラー調整、ガンマ補正などの画像処理を施す。なお、ここでは、設定された画像モードに応じて必要な画像処理が施される。また、カラー調整、ガンマ補正処理においては、上記ステップ312で採用された色空間が使用される。
ステップ314:制御部28は、バッファメモリ23に記録された画像処理後の本画像の画像データに対して圧縮処理を施すと共に、その圧縮処理後の本画像の画像データを記録I/F25を介して記憶媒体30へ記録する。このとき、圧縮処理後の本画像の画像データは、上記ステップ312で採用された色空間の情報と共に画像ファイルとして記憶媒体30へ記録される。ここで、画像ファイルがExif規格の形式に基づくものであれば、色空間の情報は、画像ファイルのメーカーノート(MakerNote)タグの情報や、ICCプロファイルとして記録される。
なお、第1実施形態の変形例(1)〜(3)と同等の処理を、この第3実施形態に適用してもよい。
また、第2実施形態の処理を、この第3実施形態に適用してもよい。すなわち、本画像の画像データの色域が選択中のルックアップテーブルの色空間の色域に収まるか否かを判定する際に、補間処理前のRGBベイヤ(Bayer)配列イメージの本画像の画像データを使用し、その画像データの各領域毎に色空間判定フラグの値を取得するようにしてもよい。そうした場合、RGBベイヤ(Bayer)配列イメージの画像データを複数のエリア(各エリアはそれぞれN個の画素から成る)に分割し、エリア毎に算出したR、G、B値(エリアの色成分値)を入力としてルックアップテーブルを参照すれば、各エリア(領域)毎の色空間判定フラグの値が取得できる。また、本画像の画像データに対する補間処理は、カラー調整に使用すべき色空間が採用された後に実施するようにする。そして、その補間処理を施した後に本画像の画像データに対して画像処理を施すようにする。
以下、本実施形態の作用効果を説明する。
本実施形態のデジタルカメラでは、本画像の画面の各エリア毎の色成分値を基に色空間判定フラグの値が取得される。なお、本画像は補間処理後の画像である。そして、取得された色空間判定フラグ値の全エリア分の積算値が算出され、その全エリア分の積算値を基に本画像のカラー調整に使用すべき色空間が選択されると共に、本画像に対し、選択された色空間を使用してカラー調整などの画像処理が行われる。このため、本実施形態のデジタルカメラでは、ルックアップテーブルを参照する際の入力として本画像の画面の各エリア毎の色成分値が使用されるので、ルックアップテーブルの参照回数が減少させられる。つまり、本画像のカラー調整に使用すべき色空間を選択するための処理が高速に行われる。
したがって、本実施形態のデジタルカメラによれば、色域の最適な撮影画像を迅速に得ることができる。
(第4実施形態)
以下、本発明の第4実施形態を説明する。本実施形態も、デジタルカメラの実施形態である。なお、以下の説明では、第1実施形態と共通するデジタルカメラの構成要素については同一符号を付して重複説明を省略する。
以下、本発明の第4実施形態を説明する。本実施形態も、デジタルカメラの実施形態である。なお、以下の説明では、第1実施形態と共通するデジタルカメラの構成要素については同一符号を付して重複説明を省略する。
第1実施形態では、撮像素子16が生成した本画像に含まれる画素のカラー成分を基に本画像のカラー調整に使用すべき色空間を判定するが、第4実施形態では、測光センサ22が生成した測光画像に含まれる画素のカラー成分を基に本画像のカラー調整に使用すべき色空間を判定する。
以下、この動作について、図8の制御部28の動作フローチャートを参照して説明する。なお、図8は、撮影時に実行されるものである。また、フローチャートの開始時点では、クイックリターンミラー14は観察状態の位置にあるものとする。また、ステップ401〜ステップ407の処理については、第1実施形態におけるステップ101〜ステップ107の処理と同一であるため説明を省略する。
ステップ408:制御部28は、WB調整処理後の本画像の画像データに対して補間処理を施す。
ステップ409:制御部28は、測光センサ22が生成した測光画像に対してホワイトバランス(WB)調整処理を施す。
ステップ410:制御部28は、WB調整処理後の測光画像に含まれる画素を、R成分を持つ画素、G成分を持つ画素、B成分を持つ画素の3つの画素を1セットとし、それをNセット(Nは1以上の数)まとめた領域(エリア)毎に、そこに含まれる画素の色成分の値をR、G、Bの各成分毎に平均してR、G、B値(エリアの色成分値)を算出する。
ステップ411:制御部28は、デジタルカメラに対して設定された画像モードおよび色空間の情報を取得すると共に、その画像モードに対応し、かつその色空間に対応したルックアップテーブルをROM27に予め格納された複数のルックアップテーブルの中から選択する。なお、デジタルカメラの画像モードおよび色空間の設定は、ユーザーが操作部26の操作部材を操作することなどによって行われる。
ステップ412:制御部28は、測光画像の色域が、現在選択中のルックアップテーブルの色空間の色域に収まるか否かを判定するための情報を取得する。具体的には、制御部28は、上記ステップ410で算出した各エリアの色成分値(R、G、B値)を入力として当該ルックアップテーブルを参照し、色空間判定フラグの値を取得する。但し、ここで参照されるルックアップテーブルの色成分値を格納するフィールドには、測光画像の画素から成るエリアの色成分値(R、G、B値)に対応した色成分値が予め格納されている。また、この色空間判定フラグ値の取得は全てのエリアについて行う。そして、制御部28は、取得した色空間判定フラグの値を積算して、測光画像の全エリア分の積算値を算出する。
ステップ413:制御部28は、上記ステップ412で算出した全エリア分の積算値が所定の閾値を超えるか否かを判定することで、測光画像の色域が現在選択中のルックアップテーブルの色空間の色域に収まるか否かを判定する。全エリア分の積算値が所定の閾値を超える場合(Yes側)には、制御部28は、現在選択中のルックアップテーブルの色空間の色域には収まらないと判断して、設定された画像モードに対応し、かつ当該ルックアップテーブルの色空間よりも広い色域を有した色空間のルックアップテーブルをROM27の中から新たに選択してステップ412へ移行する。一方、所定の閾値を超えない場合(No側)には、制御部28は、現在選択中のルックアップテーブルの色空間をカラー調整に使用すべき色空間に採用してステップ414へ移行する。
ステップ414:制御部28は、バッファメモリ23の本画像の画像データに対し、輪郭強調、カラー調整、ガンマ補正などの画像処理を施す。なお、ここでは、設定された画像モードに応じて必要な画像処理が施される。また、カラー調整、ガンマ補正処理においては、上記ステップ413で採用された色空間が使用される。
ステップ415:制御部28は、バッファメモリ23に記録された画像処理後の本画像の画像データに対して圧縮処理を施すと共に、その圧縮処理後の本画像の画像データを記録I/F25を介して記憶媒体30へ記録する。このとき、圧縮処理後の本画像の画像データは、上記ステップ413で採用された色空間の情報と共に画像ファイルとして記憶媒体30へ記録される。ここで、画像ファイルがExif規格の形式に基づくものであれば、色空間の情報は、画像ファイルのメーカーノート(MakerNote)タグの情報や、ICCプロファイルとして記録される。
なお、第1実施形態の変形例(1)〜(3)と同等の処理を、この第4実施形態に適用してもよい。
以下、本実施形態の作用効果を説明する。
本実施形態のデジタルカメラでは、撮像素子16が生成した本画像の代わりに測光センサ22が生成した測光画像が使用され、測光画像に含まれる画素の色成分値を基に本画像のカラー調整に使用すべき色空間が選択されると共に、本画像に対し、選択された色空間を使用してカラー調整などの画像処理が行われる。なお、測光センサ22が生成する測光画像の画素数は、一般的に、撮像素子16が生成する本画像の画素数よりも少ない。このため、本実施形態のデジタルカメラでは、ルックアップテーブルを参照する際の入力として測光画像の画素の色成分値が使用されるので、ルックアップテーブルの参照回数が減少させられる。つまり、本画像のカラー調整に使用すべき色空間を選択するための処理が高速に行われる。
したがって、本実施形態のデジタルカメラによれば、色域の最適な撮影画像を迅速に得ることができる。
(その他)
なお、第1実施形態のステップ111、第1実施形態の変形例(1)のステップ111、第2実施形態のステップ211、第3実施形態のステップ312および第4実施形態のステップ413において、本画像の画像データの色域または測光画像の色域が選択中のルックアップテーブルの色空間の色域に収まるか否かを判定するために用いた閾値は、設定された画像モードの内容によってその値を変更するようにしてもよい。例えば、画像モードが「人物」に設定されている場合は、カラーの階調性が重要になる(階調性重視)ので閾値には大きな値を用いるようにし、また画像モードが「風景」に設定されている場合は、色空間の色域は広いことが望ましい(色域重視)ので閾値には小さな値を用いるようにする。
なお、第1実施形態のステップ111、第1実施形態の変形例(1)のステップ111、第2実施形態のステップ211、第3実施形態のステップ312および第4実施形態のステップ413において、本画像の画像データの色域または測光画像の色域が選択中のルックアップテーブルの色空間の色域に収まるか否かを判定するために用いた閾値は、設定された画像モードの内容によってその値を変更するようにしてもよい。例えば、画像モードが「人物」に設定されている場合は、カラーの階調性が重要になる(階調性重視)ので閾値には大きな値を用いるようにし、また画像モードが「風景」に設定されている場合は、色空間の色域は広いことが望ましい(色域重視)ので閾値には小さな値を用いるようにする。
また、上述の説明ではルックアップテーブルの色成分値(R、G、B値)を格納するAフィールドには、例えばR、G、Bの各成分がそれぞれ8bit(256)階調であれば、その取り得る全ての値、すなわち「0、0、0」〜「255、255、255」の値が格納されるとした。しかし、ルックアップテーブルのサイズを減少させるために、取り得る全ての値のうちの一部の値を格納するようにしてもよい。つまり、R、G、Bの各成分がそれぞれ8bit階調で表現される場合には、例えば「8」の倍数の「0、8、16、24、32、…、248」の値を各成分の値とした色成分値をルックアップテーブルに格納すれば、ルックアップテーブルのサイズを減少させられる。そうした場合は、ルックアップテーブルを参照する際に、入力となる色成分値のR、G、B各値の下位3bitに対して値の「0(ゼロ)」をANDしてから参照すればよい。
また、シーン認識などの技術を用いて撮影画像の類似したカラー成分を含んだ領域を一つにまとめ、そのまとめた領域の画素の色成分値の平均値を算出して、その平均値を入力としてルックアップテーブルを参照するようにすれば、撮影画像に含まれる画素毎にルックアップテーブルを参照する場合と比べてテーブルの参照回数を低減させることができる。例えば、海などの風景を撮影した画像は、青色の成分を含んだ領域が多いので、その領域をシーン認識などの技術を用いて一つにまとめるようにするとよい。
また、上述したデジタルカメラの動作プログラムは、その一部または全部をコンピュータなどの外部処理装置に実行させてもよい。その場合、必要なプログラムがCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体やインターネット等の通信網などを介して外部処理装置へインストールされる。なお、プログラムを外部処理装置に実行させる場合は、本画像のRAWデータ画像に対して画像処理を行うように実行させるとよい。
11…カメラ本体,12…撮影レンズ,13…レンズユニット,14…クイックリターンミラー,15…メカニカルシャッタ,16…撮像素子,16a…アナログ信号処理部,16b…タイミングジェネレータ(TG),17…拡散スクリーン(焦点板),18…コンデンサレンズ,19…ペンタプリズム,20…接眼レンズ,21…再結像レンズ,22…測光センサ,22a…A/D変換器,23…バッファメモリ,24…RAM,25…記録インターフェース(記録I/F),26…操作部,27…ROM,28…制御部,29…バス
Claims (19)
- 予め定められた複数の色空間の中から画像のカラー調整に使用すべき色空間を選択する画像処理装置であって、
画像モード毎、かつ色空間毎に用意されたテーブルであり、かつ画像の色成分値と画像処理後にその色成分値が所属すべき色空間を示す情報とが予め設定された前記テーブルを格納する格納手段と、
ユーザーにより設定された画像モードと対応した前記格納された色空間毎のテーブルを、撮影画像の色成分値を入力として検索することによって取得した情報に基づき、前記撮影画像のカラー調整に使用すべき色空間を選択する選択手段と
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1に記載の画像処理装置において、
前記格納手段が格納する前記テーブルには、画像の色成分値と画像処理後にその色成分値が所属すべき色空間が当該テーブルの色空間であるか否かを示す情報とが予め設定され、
前記選択手段は、ユーザーにより設定された画像モードに対応した色空間毎のテーブルを色域が狭いものから広いものへの順に検索する際において、前記撮影画像の色成分値毎にその値が所属すべき色空間を示す情報を検索中のテーブルから抽出し、それら抽出した情報のうち所属すべき色空間が前記検索中のテーブルの色空間ではないとする情報の数が所定の閾値を超えない場合に、前記検索中のテーブルの色空間を前記撮影画像のカラー調整に使用すべき色空間として選択する
ことを特徴とする画像処理装置。 - 請求項2に記載の画像処理装置において、
前記選択手段は、前記抽出した情報のうち所属すべき色空間が前記検索中のテーブルの色空間ではないとする情報の数が所定の閾値を超える場合には、前記検索中のテーブルの色空間よりも広い色域の色空間のテーブルを新たに検索するようにして前記撮影画像のカラー調整に使用すべき色空間の選択処理を再実行する
ことを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の画像処理装置において、
前記選択手段は、ユーザーにより設定されたカラーモードに対応した色空間のテーブルを基点として前記色空間毎のテーブルの検索を開始する
ことを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1に記載の画像処理装置において、
前記格納手段が格納する前記テーブルには、画像の色成分値と画像処理後にその色成分値が所属すべき色空間が当該テーブルの色空間である又は当該テーブルの色空間よりも狭い色域の色空間である又は当該テーブルの色空間よりも広い色域の色空間であることを示す情報とが予め設定され、
前記選択手段は、ユーザーにより設定された画像モードに対応した色空間毎のテーブルのうちユーザーにより設定されたカラーモードに対応した色空間のテーブル又は予め定められた色空間のテーブルを基点のテーブルとして検索を開始し、前記撮影画像の色成分値毎にその値が所属すべき色空間を示す情報を検索中のテーブルから抽出すると共に、それら抽出した情報のうち所属すべき色空間が前記検索中のテーブルの色空間よりも狭い色域または広い色域の色空間であるとする情報の数が所定の閾値を超える場合には、前記検索中のテーブルの色空間よりも狭い色域または広い色域の色空間のテーブルを検索するようにして前記撮影画像のカラー調整に使用すべき色空間の選択処理を再実行する
ことを特徴とする画像処理装置。 - 請求項5に記載の画像処理装置において、
前記選択手段は、前記抽出した情報のうち所属すべき色空間が前記検索中のテーブルの色空間よりも狭い色域または広い色域の色空間であるとする情報の数が所定の閾値を超えない場合には、前記検索中のテーブルの色空間を前記撮影画像のカラー調整に使用すべき色空間として選択する
ことを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1〜請求項6の何れか一項に記載の画像処理装置において、
前記撮影画像の色成分値は、前記撮影画像の画素毎の色成分の値である
ことを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1〜請求項6の何れか一項に記載の画像処理装置において、
前記撮影画像の色成分値は、前記撮影画像の画面のエリア毎に算出されたエリア内画素の色成分の平均値である
ことを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1〜請求項8の何れか一項に記載の画像処理装置において、
前記格納手段が格納する前記テーブルには、画像の色成分の値として、その取り得る全ての値のうちの一部の値が設定される
ことを特徴とする画像処理装置。 - 被写界を撮影することにより撮影画像を取得する撮影手段と、
請求項1〜請求項9の何れか一項に記載の画像処理装置と
を備えることを特徴とするデジタルカメラ。 - 予め定められた複数の色空間の中から画像のカラー調整に使用すべき色空間を選択する画像処理方法であって、
画像モード毎、かつ色空間毎に用意されたテーブルであり、かつ画像の色成分値と画像処理後にその色成分値が所属すべき色空間を示す情報とが予め設定された前記テーブルを格納する格納手順と、
ユーザーにより設定された画像モードと対応した前記格納された色空間毎のテーブルを、撮影画像の色成分値を入力として検索することによって取得した情報に基づき、前記撮影画像のカラー調整に使用すべき色空間を選択する選択手順と
を備えることを特徴とする画像処理方法。 - 請求項11に記載の画像処理方法において、
前記格納手順において格納される前記テーブルには、画像の色成分値と画像処理後にその色成分値が所属すべき色空間が当該テーブルの色空間であるか否かを示す情報とが予め設定され、
前記選択手順では、ユーザーにより設定された画像モードに対応した色空間毎のテーブルを色域が狭いものから広いものへの順に検索する際において、前記撮影画像の色成分値毎にその値が所属すべき色空間を示す情報を検索中のテーブルから抽出し、それら抽出した情報のうち所属すべき色空間が前記検索中のテーブルの色空間ではないとする情報の数が所定の閾値を超えない場合に、前記検索中のテーブルの色空間を前記撮影画像のカラー調整に使用すべき色空間として選択する
ことを特徴とする画像処理方法。 - 請求項12に記載の画像処理方法において、
前記選択手順では、前記抽出した情報のうち所属すべき色空間が前記検索中のテーブルの色空間ではないとする情報の数が所定の閾値を超える場合には、前記検索中のテーブルの色空間よりも広い色域の色空間のテーブルを新たに検索するようにして前記撮影画像のカラー調整に使用すべき色空間の選択処理を再実行する
ことを特徴とする画像処理方法。 - 請求項11〜請求項13の何れか一項に記載の画像処理方法において、
前記選択手順では、ユーザーにより設定されたカラーモードに対応した色空間のテーブルを基点として前記色空間毎のテーブルの検索を開始する
ことを特徴とする画像処理方法。 - 請求項11に記載の画像処理方法において、
前記格納手順において格納される前記テーブルには、画像の色成分値と画像処理後にその色成分値が所属すべき色空間が当該テーブルの色空間である又は当該テーブルの色空間よりも狭い色域の色空間である又は当該テーブルの色空間よりも広い色域の色空間であることを示す情報とが予め設定され、
前記選択手順では、ユーザーにより設定された画像モードに対応した色空間毎のテーブルのうちユーザーにより設定されたカラーモードに対応した色空間のテーブル又は予め定められた色空間のテーブルを基点のテーブルとして検索を開始し、前記撮影画像の色成分値毎にその値が所属すべき色空間を示す情報を検索中のテーブルから抽出すると共に、それら抽出した情報のうち所属すべき色空間が前記検索中のテーブルの色空間よりも狭い色域または広い色域の色空間であるとする情報の数が所定の閾値を超える場合には、前記検索中のテーブルの色空間よりも狭い色域または広い色域の色空間のテーブルを検索するようにして前記撮影画像のカラー調整に使用すべき色空間の選択処理を再実行する
ことを特徴とする画像処理方法。 - 請求項15に記載の画像処理方法において、
前記選択手順では、前記抽出した情報のうち所属すべき色空間が前記検索中のテーブルの色空間よりも狭い色域または広い色域の色空間であるとする情報の数が所定の閾値を超えない場合には、前記検索中のテーブルの色空間を前記撮影画像のカラー調整に使用すべき色空間として選択する
ことを特徴とする画像処理方法。 - 請求項11〜請求項16の何れか一項に記載の画像処理方法において、
前記撮影画像の色成分値は、前記撮影画像の画素毎の色成分の値である
ことを特徴とする画像処理方法。 - 請求項11〜請求項16の何れか一項に記載の画像処理方法において、
前記撮影画像の色成分値は、前記撮影画像の画面のエリア毎に算出されたエリア内画素の色成分の平均値である
ことを特徴とする画像処理方法。 - 請求項11〜請求項18の何れか一項に記載の画像処理方法において、
前記格納手段において格納される前記テーブルには、画像の色成分の値として、その取り得る全ての値のうちの一部の値が設定される
ことを特徴とする画像処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008211562A JP2010050604A (ja) | 2008-08-20 | 2008-08-20 | 画像処理装置、画像処理方法およびデジタルカメラ |
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JP2008211562A JP2010050604A (ja) | 2008-08-20 | 2008-08-20 | 画像処理装置、画像処理方法およびデジタルカメラ |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013017002A (ja) * | 2011-07-01 | 2013-01-24 | Canon Inc | 撮像装置及びその制御方法 |
WO2014128884A1 (ja) * | 2013-02-21 | 2014-08-28 | 富士機械製造株式会社 | 通信システム及び電子部品装着装置 |
-
2008
- 2008-08-20 JP JP2008211562A patent/JP2010050604A/ja not_active Withdrawn
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JP2013017002A (ja) * | 2011-07-01 | 2013-01-24 | Canon Inc | 撮像装置及びその制御方法 |
WO2014128884A1 (ja) * | 2013-02-21 | 2014-08-28 | 富士機械製造株式会社 | 通信システム及び電子部品装着装置 |
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