JP2010050056A - 無電極放電灯及び照明器具 - Google Patents

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Shinichi Anami
真一 阿南
Atsunori Okada
淳典 岡田
Koji Hiramatsu
宏司 平松
Hiroshi Ogasawara
宏 小笠原
Motohiro Saimi
元洋 齋見
Yoshinori Tsuzuki
佳典 都築
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Abstract

【課題】ランプ寿命中の劣化がなく、さらにランプ消灯後も長時間に渡って十分な暗所始動性能を持つ無電極放電灯及び照明器具を提供する。
【解決手段】無電極放電灯10及び照明器具は、内部に放電ガスを充填した透光性材料により形成された気密なバルブ11と、バルブ11の近傍に配置された誘導コイル27と、を備え、誘導コイル27に高周波電流を通電することにより誘起される電磁界によりバルブ11の内部に放電を発生させる。バルブ11の内面21の温度の異なる複数の相互に対向する位置に長残光蛍光体15,16を塗布した。
【選択図】図2

Description

本発明は、電極を持たずに誘導コイルへの高周波電流の通電により形成される電磁界により放電ガスを励起発光させる無電極放電灯及び照明器具に関する。
一般に、無電極放電灯は、通常の有電極ランプが有する熱電極のような初期電子発生源がバルブ内に存在しないため、バルブ内に偶然存在する電子によって放電を開始する。明所では、バルブにあたる紫外線や可視光によりバルブ内の放電ガスがある程度電離し、初期電子が比較的多く存在しているため、ランプの始動までの時間が比較的短い。
これに対して、暗所では、紫外線や可視光が少なく、バルブ内の放電ガスがほとんど電離しておらず、初期電子が少ないため、ランプの始動まで時間がかかる。
そのため、暗所での点灯開始時間を短縮するために、暗所始動補助材を使用することが行われている。暗所始動補助材としては、例えばKr85などの放射性物質、セシウム(Cs)やナトリウム(Na)などの仕事関数の小さい金属単体あるいはその酸化物、長残光蛍光体や蓄光部材などがある。これらのうち、放射性物質は人体への危険性もあるため、利用を避けたいという要望がある。
従来の無電極放電灯及び照明器具の一例として、発光管内に、始動補助剤を付着させた容器を収容した無電極放電灯がある(例えば、特許文献1参照)。
従来の無電極放電灯及び照明器具の他の一例として、通気管の上部に取り付けられた保持体に暗所始動補助体を固定した無電極放電灯がある(例えば、特許文献2参照)。
従来の無電極放電灯及び照明器具のさらに他の一例として、内管の外周に長残光蛍光体を含む蛍光体層を塗布した無電極放電灯がある(例えば、特許文献3参照)。
特開2002−260594号公報(図1、段落番号0010) 特開2005−123157号公報(図1、段落番号0031) 特開2004−234945号公報(図1、段落番号0013)
ところが、上記特許文献1に開示された無電極放電灯では、保持体として開口部を持つ容器を用いている。これによりスパッタの度合いを減らすことは可能であるが、始動補助性能を十分に確保するにはプラズマの近傍に配置する必要があるため、寿命中の劣化は避けられず、例えば六万時間や十万時間といった長い点灯時間で十分な始動性能が確保できない懸念がある。
また、上記特許文献2に開示された無電極放電灯では、保持体として金網を用いているために、低仕事関数の材料が放電によるスパッタなどで金網から飛散したりする問題がある。これを避けるため、放電から離れた箇所に保持体を設けた場合には、始動補助材により生成された電子が放電空間の十分供給されず、暗所始動性能を十分に確保することが難しくなる問題がある。さらに、ランプ構造に開口部を持つ保持体を用いると、保持体が比較的重くなることにより、保持体の支持構造の強度が要求されるため、保持構造の大型化などの問題もある。
一方、上記特許文献3に開示された無電極放電灯では、凹入部に塗布した蛍光体に長残光蛍光体を含んでいる。この長残光蛍光体の残光による光電効果で電子を放出し、暗所での始動遅れを改善できる。しかし、長残光蛍光体が比較的高温の凹入部に塗布されているために、ランプが消灯されて温度が下がるまでの間に蓄光されたエネルギーのほとんどが放出されて暗所始動性能が十分確保できない問題がある。
本発明は、前述した要望を満たすためになされたもので、その目的は、ランプ寿命中の劣化がなく、さらにランプ消灯後も長時間に渡って十分な暗所始動性能を持つ無電極放電灯及び照明器具を提供することにある。
本発明の無電極放電灯は、内部に放電ガスを充填した透光性材料により形成された気密なバルブと、前記バルブの近傍に配置された誘導コイルと、を備え、前記誘導コイルに高周波電流を通電することにより誘起される電磁界により前記バルブの内部に放電を発生させる無電極放電灯において、前記バルブの内面の温度の異なる複数の相互に対向する位置に長残光蛍光体を塗布したことを特徴とする。
本発明においては、バルブの内面の温度の異なる複数の相互に対向する位置に塗布した長残光蛍光体により残光を確実に蓄光することができる。
よって、セシウムなど低仕事関数の材料を始動補助材として用いた場合に比べて、寿命中のスパッタによる飛散や劣化の問題がなく、寿命中に安定した暗所始動性能を確保することが可能となり、長残光蛍光体を1カ所に塗布した従来のものと比べて、低温側の長残光蛍光体の残光により他の長残光蛍光体への蓄光が行えることから、長残光蛍光体の暗所始動補助効果を長時間保つことが可能となる。
本発明の無電極放電灯は、前記バルブは中空のキャビティを有し、前記誘導コイルを前記キャビティに収容しており、前記長残光蛍光体は、その一方が前記キャビティの一部に配置され、その他方が前記バルブの内面の一部に配置されていることを特徴とする。
本発明においては、長残光蛍光体の一方が誘導コイルからの電磁界が鎖交するキャビティに塗布されており、長残光蛍光体の他方がバルブの内面に塗布されているために、ランプ消灯後に比較的速やかに温度が下がることにより残光を維持しやすく、その残光によってキャビティに塗布された長残光蛍光体が蓄光される。これによりキャビティに配置された誘導コイルから誘起される電磁界が十分に鎖交する奥部分の長残光蛍光体が長時間残光を維持することが可能となり、暗所始動性能を長時間確保することが可能となる。
本発明の無電極放電灯は、前記長残光蛍光体の一方の少なくとも一部は、前記誘導コイルに対向配置されていることを特徴とする。
本発明においては、キャビティに塗布された長残光蛍光体の少なくとも一部がキャビティの内部に設けられた誘導コイルと対向しているために、誘導コイルによって形成されるプラズマに対して非常に高い暗所始動効果を発揮させることが可能となる。
本発明の無電極放電灯は、前記バルブは、それを固定するための口金を有し、前記長残光蛍光体の他方は、前記口金の近傍に配置されていることを特徴とする。
本発明においては、長残光蛍光体が口金近傍に塗布されているために、口金の熱容量によって低温になることにより残光を高く保持することができ、他方の長残光蛍光体の蓄光を効率良く行え、長時間にわたり、暗所始動性能を確保することが可能となる。
本発明の無電極放電灯は、前記長残光蛍光体は、前記バルブの内面に帯状に塗布されていることを特徴とする。
本発明においては、長残光蛍光体がバルブの内面に帯状に塗布されていることにより、キャビティ内に設けられた誘導コイルの巻き始めと終わりへの長残光蛍光体の近接を確保することが可能となり、プラズマの始動の起点と長残光蛍光体の距離を短くすることにより長残光蛍光体の効果を高めることが可能となる。
本発明の無電極放電灯は、前記長残光蛍光体は、プラズマに面するように塗布されていることを特徴とする。
本発明においては、長残光蛍光体がプラズマに面しているために、プラズマ光から効率的に蓄光されるとともに、残光による光電子効果によって高い暗所始動性能を確保することが可能となる。
本発明の照明器具は、本発明の無電極放電灯を用いたことを特徴とする。
本発明においては、長残光蛍光体を温度の異なる位置に対向して塗布された無電極放電灯を用いることにより、誘導コイルへの近接と高い残光を両立することが可能となり、長時間にわたり始動遅れの小さい照明器具を提供できる。
本発明の無電極放電灯及び照明器具によれば、バルブの内面の温度の異なる複数の相互に対向する位置に長残光蛍光体を塗布した。
これにより、ランプ寿命中の劣化がなく、さらにランプ消灯後も長時間に渡って十分な暗所始動性能を発揮することができるという効果を有する。
以下、本発明の複数の実施形態に係る無電極放電灯及び照明器具について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明では図中の上側を上、下側を下と、それぞれ記載する。
(第1実施形態)
図1に示すように、本発明の第1実施形態の照明器具1は、反射板2と前面パネル3とで密閉された灯室内4に無電極放電灯10を組み付けている。無電極放電灯10は、照明器具1の外部で点灯回路5に電気的に接続され、点灯回路5は、天井や壁面に設けられている不図示の配線装置に電気的に接続される。
図2、図3にも示すように、本発明の第1実施形態の無電極放電灯10は、球状のバルブ11と、バルブ11の中央部に設けられ内側に中空部13が形成されたキャビティ12と、中空部13に嵌装されたパワーカプラ14と、一対の第1長残光蛍光体15および第2長残光蛍光体16と、を備える。バルブ11とキャビティ12とでランプ部17を構成し、このランプ部17がパワーカプラ14と分離可能である。
バルブ11およびキャビティ12は、透光性を有するガラス材料を用いて成形されており、バルブ11の下端側のネック部18とキャビティ12の下端のフランジ部19とを溶融して密封することにより、バルブ11の内部に密閉空間20を形成している。バルブ11の内面21には蛍光物質が塗布されている。
キャビティ12は、上端が塞がれた筒状体であり、その中央部には排気細管22が設けられている。そのため、キャビティ12の内部に水平断面視略ドーナツ形状の中空部13が形成される。キャビティ12の外周面には蛍光物質が塗布されている。
排気細管22は、バルブ11の密閉空間18から空気を排気するとともに、水銀や希ガスなどの放電ガスを充填するために用いられる。
排気細管22の中央部近傍には、バルブ11内における放電ガスの蒸気圧を制御するためのアマルガム23が設けられている。アマルガム23は、排気細管22の内周面に設けられている突起24により所定の位置に保持されている。
パワーカプラ14は、円筒形状の放熱シリンダ25と、放熱シリンダ25の上端側に外嵌された円筒状のフェライトコア26と、フェライトコア26の外周部に巻回された誘導コイル27と、で構成されている。
パワーカプラ14の各部は、水平断面視環状を有し、その外径はキャビティ12の中空部13の内径よりもわずかに小さく設定されている。また、放熱シリンダ25の内径は、排気細管22の外径よりもわずかに大きく設定されている。これにより、パワーカプラ14をキャビティ12の中空部13に内嵌することができる。
ランプ部15の下端には口金28が設けられており、口金28によってランプ部17とパワーカプラ14とが結合されている。
暗所始動補助材としての第1長残光蛍光体15は、キャビティ12のフランジ部19側の外側面に塗布されており、同じく暗所始動補助材としての第2長残光蛍光体16は、バルブ11のネック部18側の内面21に塗布されている。
これらの長残光蛍光体15,16は対向して相互に見える位置関係にある。長残光蛍光体15,16は、一般の蛍光体の残光時間(励起光が遮断されてから発光強度が1/10に減衰するまでの時間)が数十ミリ秒程度であるのに対して、数十分と非常に長い。
長残光蛍光体15,16としては、例えばユーロピウム、ディスプロシウム共付活アルミン酸ストロンチウム蛍光体(SrAl204:Eu,Dy、Sr4Al14O25:Eu,Dy)、ユーロピウム、ネオジウム共付活アルミン酸カルシウム蛍光体(CaAl2o4:Eu,Dy)などが挙げられる。
これらの長残光蛍光体15,16は、特に近紫外線(波長300〜380nm)で励起されて発光するが、本実施形態の無電極放電灯10の低圧水銀放電にも同波長の発光が含まれているため、長残光蛍光体15,16を励起することが可能である。さらに長残光蛍光体15,16の残光の短波長側には長残光蛍光体15,16を励起できる成分が含まれている。
よって、第1長残光蛍光体15の残光により第2長残光蛍光体16を励起、つまり蓄光することが可能である。
このような無電極放電灯10は、点灯回路5から誘導コイル27に高周波電力を供給することにより、誘導コイル27から高周波電磁界が発生される。バルブ11の内部に充填されている放電ガスは、高周波電磁界のエネルギーを受けて励起され、放電し、紫外線を放射する。
放射された紫外線は、バルブ11の内面21とキャビティ12の外面に塗布された蛍光物質により可視光に変換される。
そして、ランプ消灯後に、第1長残光蛍光体15に蓄積されている残光によって第2長残光蛍光体16への蓄光を行うことにより、その後の点灯時に速やかな放電が行なわれる。
前述した第1実施形態の無電極放電灯10によれば、バルブ11の内面21の温度の異なる複数の相互に対向する位置に第1長残光蛍光体15および第2長残光蛍光体16を塗布した。
これにより、セシウムなど低仕事関数の材料を始動補助材として用いた場合に比べて、寿命中のスパッタによる飛散や劣化の問題がなく、寿命中に安定した暗所始動性能を確保することが可能となり、長残光蛍光体を1カ所に塗布した従来のものと比べて、低温側の長残光蛍光体の残光により他の長残光蛍光体への蓄光が行える。
よって、長残光蛍光体の暗所始動補助効果を長時間保ち、暗所始動性能を確保することができる。
また、第1実施形態の無電極放電灯10によれば、第1長残光蛍光体15が誘導コイル27からの電磁界が鎖交するキャビティ12に塗布されており、第2長残光蛍光体16がバルブ11の内面21に塗布されているために、ランプ消灯後に比較的速やかに温度が下がることにより残光を維持しやすく、その残光によってキャビティ12に塗布された第1長残光蛍光体15が蓄光される。これによりキャビティ12に配置された誘導コイル27から誘起される電磁界が十分に鎖交する奥部分の第1長残光蛍光体15が長時間残光を維持することが可能となり、暗所始動性能を長時間確保することが可能となる。
そして、第1実施形態の照明器具1によれば、第1長残光蛍光体15および第2長残光蛍光体16を温度の異なる位置に対向して塗布された無電極放電灯10を用いることにより、誘導コイル27への近接と高い残光を両立することが可能となり、長時間にわたり始動遅れの小さい照明器具を提供することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態の無電極放電灯及び照明器具について説明する。なお、以下の各実施形態において、上述した第1実施形態と重複する構成要素や機能的に同様な構成要素については、図中に同一符号あるいは相当符号を付することによって説明を簡略化あるいは省略する。
図4に示すように、本発明の第2実施形態の無電極放電灯30は、バルブ11のネック部18側の内面21に塗布されている第2長残光蛍光体16に対向させて、キャビティ12の外周面における誘導コイル27に対向した位置に第1長残光蛍光体31を塗布している。
第2実施形態の無電極放電灯30によれば、点灯時に高温になる第1長残光蛍光体31が、消灯後に十分冷却された後に、第2長残光蛍光体16の残光により励起される。このとき、励起された第1長残光蛍光体31が誘導コイル27に対向配置されていることにより、無電極放電灯30の始動時に、誘導コイル27に発生した高電圧により発生した強電界が効率的にかかるために、高い暗所始動性能を発揮することが可能となる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態の無電極放電灯及び照明器具について説明する。
図5に示すように、本発明の第3実施形態の無電極放電灯40は、キャビティ12のフランジ部19側の外側面に塗布された第1長残光蛍光体15に対向させて、バルブ11における口金28の近傍に第2長残光蛍光体41を塗布している。
第3実施形態の無電極放電灯40によれば、口金28を介して第2長残光蛍光体41を放熱することができるために、放熱を効果的に行って、より低温に保つことが可能となる。
これにより、長時間に渡って十分な残光輝度を維持できるために、対向する第1長残光蛍光体15および第2長残光蛍光体41を、より効率良く励起させて、誘導コイル27が誘起する電磁界の一部が鎖交する第1長残光蛍光体15により、高い暗所始動補助効果を発揮することができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態の無電極放電灯及び照明器具について説明する。
図6に示すように、本発明の第4実施形態の無電極放電灯50は、キャビティ12の外周面の全周に塗布された第1長残光蛍光体51と、バルブ11のネック部18側の内面21の全周に塗布された第2長残光蛍光体52とを対向させて備えている。
第4実施形態の無電極放電灯50によれば、誘導コイル27の給電線がどのような位置にあっても、第1長残光蛍光体51と給電線との対向を確保することができるために、高電圧の給電線の周りに発生する電界が第1長残光蛍光体51を鎖交することにより、高い暗所始動性能を確保することができる。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態の無電極放電灯及び照明器具について説明する。
図7に示すように、本発明の第5実施形態の無電極放電灯60は、キャビティ12の外周面に塗布されている蛍光物質61の表面に第1長残光蛍光体62を積層塗布している。
第5実施形態の無電極放電灯60によれば、第1長残光蛍光体62が第2長残光蛍光体16の残光を直接受けることが可能となるのに加えて、第1長残光蛍光体62から発生する光電子を放電空間へ直接放出することが可能となるために、高い暗所始動性能を発揮しやすくなる。
(実施例)
次に、本発明の無電極放電灯10及び照明器具1の作用効果を確認するために行った実施例について説明する。なお、他の実施形態の無電極放電灯30,40,50,60においても無電極放電灯10と同様の結果であった。
長残光蛍光体の残光輝度は温度に依存することが知られている。長残光蛍光体の温度が高いと蓄光されたエネルギーが放出されやすくなり残光輝度が高くなり、そのため残光輝度の減衰が早まる。
(長残光蛍光体の残光輝度測定)
長残光蛍光体の残光輝度と消光からの時間との関係について調べた。結果を表1に示す。
Figure 2010050056
ここで示した温度はランプ点灯安定時の長残光蛍光体の温度である。ランプ消灯直後はもっと高い輝度があるが、測定系の測定限界以上であるため表示されていない。表1により明らかなように、長残光蛍光体が高温の場合には残光輝度が減衰して低くなってしまう。この場合、同じ時間での残光輝度は倍以上の差がある。この長残光蛍光体の塗布の目的である暗所始動補助効果は残光輝度と相関があることが分かっており、長残光蛍光体の温度が高いと残光の減衰が大きく、十分な暗所始動性能を保持できる時間が大幅に短くなってしまう問題がある。この問題を避けるため、長残光蛍光体を低温部へ塗布するのが好ましいことがわかる。
(バルブ温度測定)
次に、無電極放電灯の点灯安定時の温度特性について図8に示す位置A〜位置Fまでの位置における温度を測定した。測定結果を表2に示す。
Figure 2010050056
表2により明らかなように、キャビティ12では、誘導コイル27近傍の位置A、位置B、位置Cの温度が高い。また、位置Eと位置Fとの差から、キャビティ12よりもバルブ11の外面に接している位置Fの方の温度が低くなることが分かる。
そのため、長残光蛍光体をバルブ11の外部に面した部分に塗布することが考えられるが、無電極放電灯10の始動は、誘導コイル27に高周波電流を通電することにより誘起される電磁界により起こるため、電磁界が鎖交するバルブ11のキャビティ12、特に誘導コイル27の近傍に長残光蛍光体を配置した場合に効果が高いことがわかる。つまり、バルブ11の外部に面した箇所に長残光蛍光体を塗布し、十分な残光時間を確保しても所望の暗所始動性能が得られないことがわかる。
これを踏まえて、本発明では、第1長残光蛍光体15と第2長残光蛍光体16とを対向させて塗布した。これにより、キャビティ12に塗布した第1長残光蛍光体15が点灯安定時に高温になっても、ランプ消灯後に温度が低下した後に、第2長残光蛍光体16の残光による励起効果で残光を高めることが可能となり、誘導コイル27により誘起された電磁界が鎖交する第1長残光蛍光体15が十分な暗所始動性能を発揮できることになる。
なお、前記各実施形態で使用したバルブ11、口金28等は例示したものに限定するものではなく適宜変更が可能である。
本発明に係る第1実施形態の無電極放電灯を適用した照明器具の外観図 本発明に係る第1実施形態の無電極放電灯の内部構造を説明する縦断面図 図2の無電極放電灯の分解縦断面図 本発明に係る第2実施形態の無電極放電灯の内部構造を説明する縦断面図 本発明に係る第3実施形態の無電極放電灯の内部構造を説明する縦断面図 本発明に係る第4実施形態の無電極放電灯の内部構造を説明する縦断面図 本発明に係る第5実施形態の無電極放電灯の要部断面図 実施例の温度測定を行った位置を説明する無電極放電灯の縦断面図
符号の説明
1 照明器具
10、30、40、50、60 無電極放電灯
11 バルブ
12 キャビティ
15、31、41、51 第1長残光蛍光体(長残光蛍光体)
16、52、62 第2長残光蛍光体(長残光蛍光体)
21 内面
27 誘導コイル
28 口金

Claims (7)

  1. 内部に放電ガスを充填した透光性材料により形成された気密なバルブと、
    前記バルブの近傍に配置された誘導コイルと、
    を備え、
    前記誘導コイルに高周波電流を通電することにより誘起される電磁界により前記バルブの内部に放電を発生させる無電極放電灯において、
    前記バルブの内面の温度の異なる複数の相互に対向する位置に長残光蛍光体を塗布したことを特徴とする無電極放電灯。
  2. 前記バルブは中空のキャビティを有し、
    前記誘導コイルを前記キャビティに収容しており、
    前記長残光蛍光体は、その一方が前記キャビティの一部に配置され、その他方が前記バルブの内面の一部に配置されていることを特徴とする請求項1記載の無電極放電灯。
  3. 前記長残光蛍光体の一方の少なくとも一部は、前記誘導コイルに対向配置されていることを特徴とする請求項2記載の無電極放電灯。
  4. 前記バルブは、それを固定するための口金を有し、
    前記長残光蛍光体の他方は、前記口金の近傍に配置されていることを特徴とする請求項2記載の無電極放電灯。
  5. 前記長残光蛍光体は、前記バルブの内面全体に帯状に塗布されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の無電極放電灯。
  6. 前記長残光蛍光体は、プラズマに面するように塗布されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の無電極放電灯。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項記載の無電極放電灯を用いたことを特徴とする照明器具。
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