JP2010049890A - 角形二次電池とその枠体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】膨張に伴う電極体変形を防止して電池性能低下を抑制できるコンパクトで軽量な角形二次電池を提供する。
【解決手段】四角形の枠体17と相対向する2つの集電体18,19とで、枠体17の内周側に収納空間20が形成され、収納空間20に、正極体25、負極体26および電解液27が収容され、正極体25および負極体26は集電体18,19に平行な積層方向に交互に並んでいる。枠体17は金属製の基材24を樹脂23にインサート成形してなる成形品であり、枠体17の少なくとも収納空間20に臨む内周部が樹脂23により形成されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、変電所等への設置や、自動車または電車のような車両に搭載するのに適した角形二次電池およびその枠体の製造方法に関する。
近年、環境への配慮から、角形二次電池のような充放電可能な二次電池が開発され、変電所等への設置や、自動車または電車のような車両への搭載が行われている。この角形二次電池としては、密閉式電池であるニッケル水素電池やリチウムイオン電池が多く使われている。これらの角形二次電池に用いられる正負の電極体は、その充放電により常時、膨張収縮を繰り返す結果、電極体が積層方向に膨張する。このような電極体の膨張を抑制しない場合、電極体の厚み増加による内部抵抗増加をきたし、さらには耐久性低下や電池性能の低下をもたらす。また、電極体と集電体間の導電を溶接でなく接触により維持する構造の場合、接触圧力維持のために、常に電極体には圧力がかかった状態となる。そのような構造の場合には、電極体の積層方向寸法の規制が弱いと、電極体自身の湾曲変形による接触抵抗の増加や電極体の座屈変形による電極体抵抗の増加により、電池性能の低下をもたらす。
このような正負電極体の膨張に伴う変形を抑制し、電池性能の低下を防止するために、電解液を吸収しない金属板または樹脂板により、電極体を収納する電槽を補強することが考えられる。例えば、合成樹脂製の電槽の壁に金属板を埋設した鉛蓄電池が知られている(特許文献1)。
特開平10−106513号
ところが、前記特許文献1による電池は、合成樹脂製の電槽の壁に一体化する金属板が深い箱形の電槽の外周面および底面の広範囲で使用されることから、電槽全体の重量が重くなり、かつ大形化していた。
本発明の第1の目的は、膨張に伴う電極体の変形を防止して電池性能低下を抑制できるコンパクトで軽量な角形二次電池を提供することにあり、第2の目的は、角形二次電池の電極体を収納する枠体を、少ない部品点数で容易に製造できる枠体の製造方法を提供することにある。
前記第1の目的を達成するために、本発明に係る角形二次電池は、四角形の枠体と相対向する2つの集電体とで、前記枠体の内周側に収納空間が形成され、前記収納空間に、正極体、負極体および電解液が収納され、前記正極体および負極体は前記集電体に平行な積層方向に交互に並んでいる。前記枠体は金属製の基材を樹脂にインサート成形してなる成形品であり、前記枠体の少なくとも前記収納空間に臨む内周部が樹脂により形成されている。
この構成によれば、電池の充放電により、正極体および負極体が集電体に平行な積層方向に膨張しても、曲げ強度の高い金属製の基材を樹脂にインサート成形してなる枠体の存在によって、その膨張を抑制することができるので、電極体の変形に起因する電極抵抗の増大による電池性能の低下が抑制される。しかも、枠体は金属製の基材を樹脂にインサート成形したものであるからコストも低くなる。また、従来例のように電槽の全体ではなく、枠体のみに金属製の基材を使用すれば済むので、電池全体として軽量になる。さらに、前記枠体の少なくとも前記収納空間に臨む内周部が樹脂により形成されているので、基材と、正極体、負極体および電解液が収容された収納空間内とは、前記収納空間に臨む内周部によって絶縁状態にあるので、短絡が発生せず、漏電のおそれがない。
本発明において、好ましくは、前記基材は横断面形状が枠体の内周側に底辺を持つU字形である。この構成によれば、基材の曲げ強度が、平板の場合に比べて大きく、かつ変形が小さいので、枠体の収納空間に収容された正極体および負極体の膨張や湾曲が効果的に抑制される。
本発明において、好ましくは、前記基材の全面が前記樹脂により覆われている。この構成によれば、基材の収納空間に臨む内周部に形成された樹脂にクラックが発生して電解液が金属製の基材にまで達しても、基材の他の部分を覆う樹脂により、漏電が抑制される。また、基材の全体が樹脂で保護されるので、電解液が漏れ出ても基材に直接接触せず、腐食のおそれがないから、電池の長寿命化が図れる。
本発明において、好ましくは、前記基材が2つの基材半体を周方向につないで四角形を形成しており、両基材半体の2つの継ぎ目が、四角形の四つの隅部から偏位し、かつ隅部の近傍に位置している。ここで、前記隅部とは、基材の隣接する2つの内周面が交わる部分であり、この部分には、通常丸みが設けられている。
この構成によれば、四角形の基材が2つの基材半体からなることで、溶接部位が2ヶ所となり、従来、一般に行われていた4分割された基材分割体の溶接に比べ、部品点数および溶接工数が半減し、溶接作業が効率的となる。また、四角形の基材の場合、正極体または負極体である電極体が膨張したとき、その膨張圧力により、四隅の隅部に大きな曲げ応力が発生するが、基材半体の2つの継ぎ目を、四角形の四つの隅部から偏位させているから、隅部に継ぎ目、つまり、溶接部位が存在しないので、継ぎ目に応力集中が発生して破断するのを避けることができる。さらに、四角形の基材における電極体の積層方向に対向する2辺は、電極体の膨張時に外側に膨出するのに対し、他の2辺は前記対向する2辺によって引っ張られる形となって、内側に凹むように変形する。このとき、各辺の変形は辺の中間部で大きくなるが、前記2つの継ぎ目は変形が大きい前記中間部から外れた隅部の近傍に位置しているから、やはり、前記継ぎ目での破断を抑制することができる。また、基材の隅部に丸みを設けることで、この隅部での高い応力集中を緩和して、隅部での破断を防ぐことができる。
前記2つの継ぎ目は、前記四角形の基材における前記積層方向と対向しない辺に設けられるのが好ましい。電極体が膨張した場合、電極体の積層方向と対向する2辺には電池の内部圧力に加えて膨張圧力がかかるが、積層方向と対向しない2辺には、電池の内部圧力のみがかかり、この内部圧力は、前記電極膨張時の内側への凹み変形に対して、反対方向の外向きに作用する。これにより、積層方向と対向しない2辺に発生する応力が緩和されることから、これら2辺に継ぎ目を設けることで、継ぎ目での破断を一層抑制できる。
前記第2の目的を達成するために、本発明にかかる角形二次電池の枠体の製造方法は、前記角形二次電池の枠体をインサート成形により製造する方法であって、前記基材を収納した成形型に支持ピンを取り付け、前記支持ピンの先端に、前記枠体の樹脂と相溶性のある樹脂からなるキャップを装着して、このキャップを型締めによって、前記基材に設けた保持孔に挿通し、成形型に樹脂を注入してインサート成形を行い、前記キャップを成形された枠体内に残留させる。キャップの樹脂としては、枠体の樹脂と同一種類が好ましい。
この構成によれば、キャップの樹脂は枠体の樹脂と相溶性があるから、加熱により一体化されるので、成形型に樹脂を注入して基材が枠体にインサート成形されると、成形型の支持ピンの先端からキャップが外れて、成形される枠体側に溶融一体化され、枠体内に残置される。これにより、基材の保持孔はキャップ、つまり、樹脂で覆われて、外部に露出しなくなり、基材の絶縁性が向上する。
前記製造方法において、前記キャップは、有底筒形の胴体の開口端部に径方向外方に延びるつばが形成されてなり、前記胴体の中央の挿入孔に前記支持ピンを挿入する。
この構成によれば、つばが形成されたことでキャップの形状が帽子状となるので、インサ−ト成形時、キャップの胴体の中央の挿入孔に成形型の支持ピンを挿入した状態で、キャップのつば部分が基材の保持孔周囲に係止される。これにより、キャップを基材の保持孔に確実に嵌め込んでインサート成形を行うことができる。
本発明において、好ましくは、成形後に前記支持ピンが枠体から抜き出されたのち、前記キャップの挿入孔に充填剤を詰める。充填剤としては、キャップや枠体と同一種類の樹脂よりなるパテなどを用いる。この構成によれば、充填剤がキャップの挿入孔に詰められることで、挿入孔の部分の強度が向上するとともに、挿入孔が露出しないことで見栄えもよい。
本発明によれば、電池の充放電により、正極体および負極体が集電体に平行な積層方向に膨張しても、曲げ強度の高い金属製の基材を樹脂にインサート成形してなる枠体の存在によって、その膨張を抑制することができるので、電極体の変形に起因する電極抵抗の増大による電池性能の低下が抑制される。また、枠体は金属製の基材を樹脂にインサート成形したものであるから、低コスト化および軽量化が達成され、かつ、前記枠体の少なくとも前記収納空間に臨む内周部が樹脂により形成されているので、基材と、収納空間内の正極体、負極体および電解液との間の短絡ないし漏電が防止される。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら詳述する。図1は本発明の一実施形態にかかる角形二次電池を使用した電池ユニットの斜視図を示す。
同図に示すように、この電池ユニットAは、1構成単位としての角形二次電池からなる電池セル10を複数、直列接続したものである。複数の電池セル10は、放熱板11を隣接させて積層状態に配置され、この積層体の両端面に、その端面全面を覆う総括集電板12,12が配置され、さらに、これら総括集電板12,12の外面側に総括集電板12よりも若干寸法の大きな圧縮板13,13が相対向するように配置されている。これらの圧縮板13,13には、その左右両側部に複数のボルト孔13aが設けられ、これらボルト孔13aから挿通した長尺のボルト14と、その先端に螺合されたナット15とにより、電池セル10,放熱板11,総括集電板12および圧縮板13を含む電池ユニットAが組み立てられている。
図2は、電池セル10を形成する四角形の枠体17および前後の隔壁を兼ねる導電性板材からなる集電体18,19と、電池セル10,10間の放熱板11とを示す。同図に示すように、この枠体17と、前面および後面に配置される相対向する2つの集電体18,19とで、枠体17の内周側に、後述する正極体25、負極体26および電解液27(図5)を収容する収納空間20が形成されている。この枠体17の片面側の左右両縁部には、後向きに突出するフランジ21,21が形成され、これらのフランジ21,21に係止されて前記後面の集電体19が嵌め込まれる。
図3は、枠体17の背面図を示す。同図に示すように、枠体17は、例えば、ポリプロピレンのような熱可塑性の樹脂23で概して四角形、つまり、長方形または正方形に形成されて、額縁状となっており、この枠体17内部に、その全周にわたって、破線で示すように、ステンレスまたはスチールのような金属製の部材を曲げ加工して得た基材24が、インサート成形により埋め込まれている。この枠体17で囲まれる内側に前記収納空間20が形成される。この枠体17は、平面図である図4から明らかなように、上部に後述する一対の貫通孔41,41が形成されている。
図3のV−V線断面図である図5に示すように、四角形の枠体17と、相対向する2つの集電体18,19とで形成された収納空間20に正極体25、負極体26および電解液27が収容されている。これら正極体25および負極体26が、プリーツ状ないしアコーディオン状に折り曲げられたセパレータ22を介して互いに絶縁された状態で、集電体18,19の主面に平行な図3に示す積層方向P、この実施形態では左右方向(図5の上下方向)に、交互に並ぶように積層されている。図5の正極体25および負極体26はそれぞれ、発泡状ニッケルのような柔軟性に優れた導電性のベース部材28,29に支持されている。
前記枠体17は、基材24の全面が前記樹脂23により覆われ、基材24が外部に露出しないように形成されている。ただし、基材24と電解液27との接触を避けるためには、少なくとも収納空間20に臨む内周部が樹脂23により形成されていればよい。前記基材24の横断面形状は、四角形の枠体17の内周側に底辺24aを持つU字形となっている。
ベース部材28,29の外側には、前述したように、隔壁ないし蓋としての役割を果たす正負の集電体18,19が装着されている。枠体17の前後面に設けた溝31にはシール部材であるO−リング33を取付け、前記集電体18,19との間の気密性を確保している。前記正極体25としては、例えば、水酸化ニッケル、負極体26としては水素吸蔵合金、電解液としてはKOHのようなアルカリ系水溶液を用いる。図中、符号Qは電池の充放電時における電極体の25,26の膨張方向を示す。負極の集電体19の外側には、フランジ21の内側に沿うようにして放熱板11が隣接して配置されている。放熱板11には、図2に示すように、冷媒の通路となる複数の貫通した冷却通路11aが上下方向に形成されている。ただし、この放熱板11は適宜割愛できる。
図2に示す枠体17の上部の2ヶ所に、U字形断面を埋めるように突出したランド部35,35を設け、このランド部35を通して電解液27を注入するようにしている。すなわち、図3のVI−VI線断面図である図6に示すように、各ランド部35を貫通して収納空間20と外部とを接続する貫通孔41を設け、一方の貫通孔41から電解液27を収納空間20内に注入し、他方の貫通孔41から収納空間20内のガスを外部に排出する。貫通孔41はシール部材42を備えたねじ式のプラグ43により封止される。
図7は基材24の溶接部位を示す。同図に示すように、基材24は、2つの基材半体24a,24bよりなり、これら基材半体24a,24bを周方向につないで四角形の形状に形成されている。各基材半体24a,24bは成形型を用いた曲げ加工により非対称のU字形に曲げられており、角部45と隅部46は丸みが付けられて円弧状となっている。前記両基材半体24a,24bの2つの継ぎ目W1、W2は、四角形の四つの隅部46から周方向に偏位し、かつ前記隅部46の近傍に位置するように設定されており、これら継ぎ目(溶接部位)W1、W2で溶接することにより、正面視で四角形の基材24が作製されている。
ここで、隅部46には、前述のとおり丸みが設けられており、かつ、溶接部位が存在しないので、充放電時の正極体25および負極体26の膨張(以下、電極膨張という。)に伴う応力集中を緩和できる。すなわち、電池の充放電時における電極膨張に伴い、基材24の、積層方向Pと対向する左右辺は膨張圧力を受けて一点鎖線f1で示すように外側へ変形し、隅部46に大きな応力が発生するが、隅部46に丸みが設けられているために応力集中が緩和されるとともに、継ぎ目W1,W2は、隅部46から周方向に偏位して、積層方向Pと対向しない上下辺上に位置しているために、溶接部位に応力集中が発生して破断するのを避けることができる。また、前記左右辺の変形f1に伴い、上下辺は、左右辺に引っ張られる形となって、破線f2で示すように内側へ凹むように変形する。その結果、左右辺の中間部で最大の変形が生じるが、前記継ぎ目W1、W2はこの中間部から外れた隅部46の近傍に位置しているので、継ぎ目W1、W2での破断を抑制できる。また、上下辺および左右辺には、電池セル10の内部圧力がかかっているが、この内部圧力は上下辺に対しては、前記変形f1を抑制する方向に作用するから、上下辺に設けた継ぎ目W1、W2での破断が一層抑制される。
継ぎ目W1,W2は積層方向Pと対向しない辺、つまり、電極膨張による圧力を受けない辺に設けられるので、積層方向Pが図7の上下方向である場合、継ぎ目W1,W2は、二点鎖線W10,W20で示すように、左右辺上に位置することとなる。
これに対し、対比例として示す図8では、基材24Aを上下・左右の4つの基材部品24Aa,24Ab、24Ac、24Adから構成し、これらの各部品が交差する直角の四隅を継ぎ目Wとし、この継ぎ目Wで溶接している。この場合、基材部品が4つとなるうえに、溶接部位も4ヶ所になるので、部品点数と溶接工数の増加によりコストアップとなる。また、充放電時の電極膨張に伴う応力FAが4つの隅にある継ぎ目Wに集中し、溶接部位である継ぎ目Wの欠損、割れ、ないし基材24Aの変形発生のおそれがある。
つぎに、図9ないし図11を用いて、インサート成形による枠体17の製造方法を説明する。図9に示すように、枠体17は複数の分割型51〜53からなる成形型Kにより型成形される。その際、基材24を成形型K内の所定の位置に複数の支持ピン55により支持しておく。図10(A)は成形前の準備工程を示し、(B)は成形工程を示し、(C)は成形型の離型工程を示し、(D)は離型後の後処理工程を示す。図10(A)に示すように、成形型Kの左右の分割型52,53は支持ピン55を備えており、この支持ピン55の先端に、枠体17と相溶性のある樹脂、例えば同一種類の樹脂であるポリプロピレンからなるキャップ57を装着する。この状態で成形型K内に、保持孔24cを設けた基材24を入れて、一方の分割型53に設けたキャップ57に嵌め込む。つづいて、同図(B)に示すように、成形型Kを型締めすると、図9の他方の分割型52に設けたキャップ57が基材24の左側の保持孔24c内に嵌合する。
キャップ57は、図11に示すように、有底筒形の胴体57aの開口端部に径方向外方に延びるつば57bが形成され、胴体57aの中央の挿入孔57cに成形型Kの支持ピン55が挿入される。このように、キャップ57の形状が帽子状となっているので、図10(B)に示すように、キャップ57の胴体57aが基材24の保持孔24cに挿入され、つば57bが基材24の保持孔24cの周囲縁に係止される。これにより、インサート成形時にキャップ57が安定して基材24の保持孔24cに保持されるので、基材24が支持ピン55により、成形型K内の所定位置に安定して支持される。
つぎに、成形型Kに樹脂23を溶融状態で注入してインサート成形を行う。所定時間の冷却後、同図(C)に示すように、成形型Kを開くと、支持ピン55が成形型Kとともに後退し、成形された枠体17には、キャップ57が樹脂23に溶着されて残留し、基材24の保持孔24cを塞ぐ。
さらに、図10(D)に示すように、キャップ57の挿入孔57cに、インサート成形に用いられる樹脂23と同一種類の樹脂であるポリプロピレンからなるパテのような充填剤58を詰める。この場合、充填剤58は挿入孔57c内を完全に詰めてもよいが、図示のように、一部だけを詰めてもよい。このような充填材58を挿入孔57c内に詰めない場合に比べ、挿入孔57cでの樹脂厚が充填剤58を詰められた分だけ増加し、その部分での強度が向上して、樹脂23の白化や割れの発生を回避することができる。また、挿入孔57cが浅くなるので、見栄えもよい。充填剤58の樹脂としては、枠体17の樹脂23と相溶性のない異なる種類であってもよい。
つぎに、前述したような樹脂23による基材24のインサート成形方法により枠体17を製造する利点について、比較例との対比により説明する。図12において、(1)は本発明の上記一実施形態のインサート成形方法による場合、(2)は比較例1として、金属製の基材に樹脂をコーティングした場合、(3)は比較例2として、金属製の基材に絶縁テープを貼付した場合、(4)は比較例3として、金属製の基材に別途成形した樹脂部品をボルトなどで後付けした場合の、それぞれのサンプルについて、電池セル毎の電池性能の均一化、短絡防止等の安全性確保のためのシール信頼性、およびコストダウンの各項目を検証した。図12はこれらの検証結果を表として示したものである。表中、〇印は良好、×は不良、いない△は良好と不良の中間という評価である。
(1)の本発明による場合では、すべての項目で良好な結果が得られた。各項目のうち、電池性能の均一化に関して、(2)の比較例1では樹脂コーティングの厚さ精度が低いために、電池の前後厚み方向の寸法精度が低くなり、各セル毎の電極体―隔壁間の接触圧が異なることで接触抵抗にばらつきを生じ、電池性能(耐久性、充放電特性等)にばらつきを生じる。また、シール信頼性では、図5のO−リング溝31の深さ精度が低いと、O−リング33からのリークが生じて、水分解によるドライアウト、また液漏れを生じた場合には地絡等のおそれがある。さらに、平面度は、基材の継ぎ目(溶接部位)での段差の大きさに関連しており、(1)の本発明の場合のみ、インサート成形による基材24の位置決め精度の高さから、段差が生じなかったので、平面度は良好であった。O−リング圧縮時の圧縮面変形の量は、O−リング溝深さによって決まるので、この変形量のばらつきは、O−リング溝深さの寸法精度の良、不良と関連している。ピンホールは、コーティングを用いた(2)の比較例1および絶縁テープを用いた(3)の比較例2で発生し易い。また、図12には示していないが、本発明では、従来例のように電槽の全体ではなく、枠体17のみに金属製の基材24を使用すれば済むので、電池セル10全体として軽量になる。
図1の電池ユニットAは、前述のとおり、複数の電池セル10を並べてボルト14およびナット15で連結することにより組み立てられる。この組立て完了後に各電池セル10の上部にある一対の貫通孔41の一方から電解液を電池セル10内部に注入し、他方から内部のガスを排出することで、電池ユニットAが完成する。貫通孔41は、電池セル10の温度計測のために温度計を挿入するのに利用できる。
上記構成において、電池の動作について説明する。電池ユニットAは、例えば充電時に、電池セル10の内部圧力の増加により、図7に示す電極体の積層方向Pに膨張する。この膨張は、枠体17の内周側の収納空間20との接触部位を圧迫するが、この枠体17には、図5に示すように、全周にわたって金属製の基材24がインサートされており、しかも前記基材24は横断面形状が内周側に底辺24aを持つU字形であるから、曲げ変形が小さく、曲げ強度が高い。したがって、基材24により、収納空間20に収容した正極体25および負極体26が強固に押え付けられることで、正極体25および負極体26の変形が抑制され、接触抵抗や電極体抵抗の増加が抑制されて、電池性能の低下が防止される。さらに、前記枠体17の少なくとも収納空間20に臨む内周部が樹脂23により形成されているので、基材24と、正極体25、負極体26および電解液27とが収容された収納空間20とは絶縁状態にあり、短絡発生のおそれがない。また、この実施形態では、基材24の全面が樹脂23で覆われているので、万一、電解液27が漏れ出ても、基材24を腐食させるおそれが少なくなる結果、電池性能の低下が防止され、電池の長寿命化が図れる。
なお、本実施形態では電池セル10をニッケル水素二次電池とした場合を示したが、各種二次電池、例えばニッケルカドミウム電池やリチウムイオン電池などに適用することも可能である。
以上のとおり、図面を参照しながら好適な実施形態を説明したが、当業者であれば、本件明細書を見て、自明な範囲内で種々の変更および修正を容易に想定するであろう。したがって、そのような変更および修正は、特許請求の範囲から定まる本発明の範囲内のものと解釈される。
本発明の一実施形態にかかる角形二次電池を使用した電池ユニットの斜視図である。 電池セルを形成する枠体と、隔壁を兼ねる集電体と、放熱板とを分解した斜視図である。 枠体の背面図である。 同枠体の短手方向から見た側面図である。 図3のV−V線断面を示す拡大図である。 図3のVI−VI線断面図である。 基材の溶接部位を示す平面図である。 対比例である基材の溶接部位を示す平面図である。 枠体を製造する型成形装置の概略図である。 (A)〜(D)は、インサート成形による枠体の製造方法を説明する要部工程図である。 キャップの拡大斜視図である。 本発明および比較例の枠体の性能試験結果を示す表である。
符号の説明
A 角形二次電池
K 成形型
P 積層方向
W1,W2 継ぎ目
10 電池セル
11 放熱板
12 総括集電板
13 圧縮板
14 ボルト
15 ナット
17 枠体
18,19 集電体(隔壁)
20 収納空間
22 セパレータ
23 樹脂
24 基材
24c 保持孔
25 正極体
26 負極体
27 電解液
55 支持ピン
57 キャップ
57a 胴部
57b つば
57c 挿入孔
58 充填剤

Claims (8)

  1. 四角形の枠体と相対向する2つの集電体とで、前記枠体の内周側に収納空間が形成され、
    前記収納空間に、正極体、負極体および電解液が収納され、
    前記正極体および負極体は前記集電体に平行な積層方向に交互に並んでおり、
    前記枠体が金属製の基材を樹脂にインサート成形してなる成形品であり、
    前記枠体の少なくとも前記収納空間に臨む内周部が前記樹脂により形成されている角形二次電池。
  2. 請求項1において、前記基材は横断面形状が前記枠体の内周側に底辺を持つU字形である角形二次電池。
  3. 請求項1または2において、前記基材の全面が前記樹脂により覆われている角形二次電池。
  4. 請求項1から3のいずれか一項において、前記基材は2つの基材半体を周方向につないで四角形を形成しており、両基材半体の2つの継ぎ目が、四角形の四つの隅部から偏位し、かつ前記隅部の近傍に位置している角形二次電池。
  5. 請求項4において、前記2つの継ぎ目が、前記四角形の基材における前記積層方向と対向しない辺に設けられている角形二次電池。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の角形二次電池の枠体をインサート成形により製造する方法であって、
    前記基材を収納した成形型に支持ピンを取り付け、
    前記支持ピンの先端に、前記枠体の樹脂と相溶性のある樹脂からなるキャップを装着して、このキャップを型締めによって、前記基材に設けた保持孔に挿通し、
    成形型に樹脂を注入してインサート成形を行い、前記キャップを成形された枠体内に残留させる枠体の製造方法。
  7. 請求項6において、前記キャップは、有底筒形の胴体の開口端部に径方向外方に延びるつばが形成されており、前記胴体の中央の挿入孔に前記支持ピンを挿入する枠体の製造方法。
  8. 請求項6において、成形後に前記支持ピンが枠体から抜き出されたのち、前記キャップの挿入孔に充填剤を詰める枠体の製造方法。
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