JP2010049433A - 台風被害予測支援システム - Google Patents

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Abstract

【課題】設定された被害予測対象領域の局所的な被害予測をも正確に行うことが可能な台風被害予測支援システムを提供する。
【解決手段】配電線路の各所に配設されて気象データを実測して送信する気圧計4、降雨量計6、風向・風速計7と、これらの気象データ観測計と遠制伝送路網10を介して接続された管理サーバ9とを備え、管理サーバ9に、台風情報発信源から台風情報を取得する手段と、取得された台風情報と気象データ観測計により実測された気象データとを加味して、設定された被害予測対象領域における各被害予測対象座標での時刻別の気象条件を予測する手段と、この予測された気象条件から被害予測対象座標での被害内容をそれぞれの気象条件に対応する被害内容の履歴が記録された被害履歴データベースに基づき予測する手段と、この予測された被害内容を記録する手段とを設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、指定した対象域において、台風の襲来により受ける被害を予測するために利用可能な台風被害予測支援システムに関する。
台風の襲来による設備被害については、顧客からの故障受付状況や巡視員等からの情報のほか、気象庁等が公開している台風情報や営業所備え付けの気圧計・風力計等に基づき、総合的に予測するようにしている。
また、従来においては、過去の台風の気圧場の統計分析データから台風の気圧場を決定するパラメータを与える確率分布モデルを構築し、モンテカルロ・シミュレーションを実行することによって架空の台風を確率的に多数合成し、この確率的手法を用いて合成された仮想の台風において、条件を変化させて多数の場合について予測される風害を評価するシステムや(特許文献1参照)、台風を中心とする気圧分布を時間及び台風の中心からの距離の関数として与える気圧場を決定し、決定された気圧場を用いて傾度風速を計算し、また、この計算された傾度風速を用いて地表風速を、この地表風速を用いて最大瞬間風速を、この最大瞬間風速を用いて罹災率及び損傷率をそれぞれ計算し、この計算された罹災率及び損傷率から台風によって生じうる風害評価を行うことで、過去の統計データが不十分な場合であっても、想定されうる台風による風害を的確かつ正確に予測できるようにした風害評価システム(特許文献2参照)も考えられている。
さらに、少なくとも台風の中心の予想 進路、及び最大風速を含む台風情報を取得する台風情報処理部と、台風の中心地点と基準地点との距離を算出する距離算出部と、この距離算出手段によって算出された距離、及び台風の最大風速とに基づいて、基準地点における最大風速を算出する風速算出部と、基準地点における最大風速に基づいて、所定の地域における災害発生件数を予測する災害発生件数予測部とを設け、台風による災害発生を、迅速且つ高精度で予測できるようにした台風による災害発生予測システム(特許文献3参照)も考えられている。
特開2002―296362号公報 特開2002―296863号公報 特開2007―256183号公報
しかしながら、気象庁等の公開情報に基づく場合には、事業所全域の包括的な状況認識には良いが、局所的な状況認識には不向きであり、即時性に欠ける不都合がある。また、巡視員等からの状況報告に基づく場合には、風況情報が客観性に欠けるし、営業所備え付けの計測器のデータに基づく場合には、事業所全域に対して判断を下すに足りる情報とは言い難い。
上述した従来の各システムにおいても、確率的手法を用いて合成された仮想の台風において、条件を変化させて風害を評価したり、台風を中心とする気圧分布を時間及び台風の中心からの距離の関数として与える気圧場を決定し、この決定された気圧場を利用して風害を評価したり、台風の中心地点と基準地点との距離及び台風の最大風速とに基づいて、基準地点における最大風速を算出し、これに基づいて所定の地域における災害発生件数を予測するものであり、大局的な予測には役立つが、例えば、Pressure dipと呼ばれる局所的な気圧降下を伴う瞬間的な強風などの局所的な被害を予測するには不向きである。
本発明は、上述のような事情に鑑みてなされたものであり、指定した被害予測対象領域の局所的な被害予測をも正確に行うことが可能な台風被害予測支援システムを提供することを主たる課題としている。
上記課題を達成するために、本発明に係る台風被害予測支援システムは、配電線路の各所に配設されて気象データを実測する気象データ観測計と、前記気象データ観測計と遠制伝送路網を介して接続され、実測された前記気象データを受信する管理サーバと、過去の被害内容の履歴が被害位置及びその時の気象条件と共に記録された被害履歴データベースとを有し、前記管理サーバは、被害予測対象領域を設定する被害予測対象領域設定手段と、台風情報発信源から台風情報を取得する台風情報取得手段と、前記台風情報取得手段によって取得した台風情報と前記気象データ観測計により実測された気象データとを加味して、前記設定された被害予測対象領域における各被害予測対象座標での時刻別の気象条件を予測する気象条件予測手段と、前記各被害予測対象座標で予測された気象条件から当該被害予測対象座標での被害内容を前記被害履歴データベースに基づき予測する被害内容予測手段と、予測された前記被害内容を記録する被害内容記録手段とを具備することを特徴としている。
したがって、台風情報取得手段によって取得された台風情報発信源から取得した台風情報と、配電線路の各所に配設された気象データ観測計により実測された気象データとを加味して、被害予測対象領域設定手段で設定された被害予測対象領域における各被害予測対象座標での時刻別の気象条件が気象条件予測手段によって予測され、被害内容予測手段によって各被害予測対象座標で予測された気象条件から前記被害履歴データベースに基づき被害内容が予測され、この被害内容の情報が被害内容記録手段によって記録されるので、利用者は、この記録された被害内容の情報にアクセスすることにより、被害予測対象領域における予測された被害内容を把握することが可能となる。
ここで、被害予測対象座標の被害を予測する場合に、被害内容の情報と共に被害の発生確率を提供できるようにするために、前記管理サーバは、任意時刻における台風の中心位置を予測する台風中心位置予測手段と、前記台風中心位置予測手段で予測された台風の中心位置から被害予測対象領域の各被害予測対象座標での被害予測確率を算出する被害予測確率算出手段とを更に備え、前記被害内容記録手段は、前記被害内容と共に前記被害予測確率を記録するようにしてもよい。
尚、上述の構成において、被害予測対象領域が台風の暴風・強風域の南側であれば、日本の場合であれば、実被害の発生の恐れがないことから、管理サーバは、被害予測対象領域が台風の暴風・強風域の南側にあるか否かを判定する領域判定手段を更に備え、前記気象条件予測手段は、前記領域判定手段により前記被害予測対象領域が台風の暴風・強風域の南側でないと判定された場合に実行するようにしてもよい。
また、前記気象条件予測手段は、前記台風情報取得手段により取得した台風情報及び前記気象データ観測計により実測された降雨量データを利用して前記被害予測対象領域内の各被害予測対象座標における予想降雨量を導出する降雨量予測手段と、前記台風情報取得手段により取得した台風情報及び前記気象データ観測計により実測された気圧データを利用して前記被害予測対象領域内の各被害予測対象座標における予測気圧を導出する気圧予測手段と、台風中心付近の風況履歴及び前記気象データ観測計により実測された風速・風向データに基づき前記被害予測対象領域内の各被害予測対象座標における予測風況を導出する風況予測手段とを具備するようにしてもよい。
さらに、気象データ観測計は、位置情報と関連付けて面的に広範囲に気象データを実測し,伝送路網を介して容易に接続する必要があることから、配電線路を開閉する遠制開閉器の子局や電柱に設けられることが好ましい。
以上述べたように、本発明によれば、台風情報発信源から取得した台風情報と、配電線路の各所に配設される気象データ観測計により実測された気象データとを加味して、被害予測対象領域における各被害予測対象座標での時刻別の気象条件が予測され、この予測された気象条件から各被害予測対象座標での被害内容が被害履歴データベースに基づき予測されて記録されるので、設定された被害予測対象領域における大局的な被害予測内容のみならず、局所的な被害予測を正確に把握することが可能となる。
また、予測された台風の中心位置から被害予測対象領域の各座標での被害予測確率を算出して、被害内容と共に被害予測確率を記録するようにすれば、被害予測対象座標の被害予測内容を、その発生確率と共に提供することが可能となり、予測される被害の信憑性を確認することが可能となる。
以下、本発明に係る台風被害予測支援システムの実施形態を、添付図面を参照しながら説明する。
図1において、本発明に係る台風被害予測支援システムの構成例を示す模式図が示されている。この台風被害予測支援システムは、配電線路1の所々に設けられた遠制開閉器2に対応して設置された子局3に取り付けられる気圧計4や、その子局3が設けられた電柱5に設置される降雨量計6および風向・風速計7を備えている。
各気圧計4、降雨量計6、風向・風速計7は、営業所等の監視所8に設けられた管理サーバ9に遠制伝送路網10を介して接続され、管理サーバ9で監視及び制御が可能となっている。上述した気圧計4によって観測された気圧データ、降雨量計6によって観測された降雨量データ、風向・風速計7によって観測された風向・風速データは、遠制伝送路網10を経由して管理サーバ9へ送信される。
管理サーバ9は、情報処理装置として必要な機能(通信手段、記憶手段、モニター等の表示手段、キーボード等の入力手段等)を備えると共に、各処理に必要な各種データを格納したデータベース11を備えている。また、インターネット12を介して気象庁のホームページ等にアクセス可能となっており、気象庁のホームページ等から台風情報(台風の中心位置、中心気圧、中心付近の最大風速、暴風域、強風域、進路、移動速度、予報円(24時間後、28時間後))をインターネット12を介し手取得すると共に、前記遠制伝送路網10を介して、気圧計4から送信された気圧データ、降雨量計6から送信された降雨量、風向・風速計7から送信された風向・風速データを受信し、これら各種情報に基づき台風による被害予測を行い、その結果を記録すると共に必要に応じて表示手段等を介して監視員に通知する。
データベース11は、台風の中心付近の風況情報の履歴を格納する台風中心付近風況履歴データベース(DB1)15、時刻別・地点別の風況等の予測データを格納する風況等予測データベース(DB2)16、過去の被害内容の履歴を被害位置及びその時の気象条件と共に格納する被害履歴データベース群(DB3)17、時刻別・地点別の被害予測のデータを格納する被害予測データベース(DB4)18を有しているもので、台風中心付近風況履歴データベース(DB1)15に格納されるデータには、図2に示されるように、台風の中心を基準としたその付近の相対位置(台風の中心位置を0°00′とした場合の相対緯度と相対経度)と、その相対位置での最大風速V0(m/s2)の偏差量および風向を含む。
また、風況等予測データベース(DB2)16に格納されるデータには、図3に示されるように、被害予測対象座標の経度と緯度、その座標での風速、風向、気圧、降雨量等が日時に対応づけて格納されている。
被害履歴データベース群(DB3)17は、図4に示されるように、高潮被害データベース(DB3−1)、土砂災害・水害データベース(DB3−2)、強風災害データベース(DB3−3)等を有し、高潮被害データベース(DB3−1)は、図4(a)に示されるように、それぞれの被害予測対象座標毎に潮位、気圧、風向等の条件を変更させた場合の堤防の越流の有無が記録されている。土砂災害・水害データベース(DB3−2)は、図4(b)に示されるように、被害予測対象座標毎に平均降雨量、降雨時間、総降雨量等の条件を変化させた場合の被害種別が記録されている。強風災害データベース(DB3−3)は、図4(c)に示されるように、被害対象座標毎に風速、風向等の条件を変化させた場合の被害種別が記録されている。
被害予測データベース(DB4)18は、図5に示されるように、被害予測対象座標別の被害種別(高潮による被害、土砂災害による被害、水害による被害、強風による被害等の区別)と被害状況(高潮による予測被害内容、土砂災害による予測被害内容、水害による予測被害内容、強風災害による予測被害内容等)が日時別に記録されている。
管理サーバ9は、情報処理装置として必要な機能の他に、被害予測対象領域設定手段、台風情報取得手段、領域判定手段、台風中心位置予測手段、被害予測確率算出手段、気象条件予測手段、降雨量予測手段、気圧予測手段、風況予測手段、被害内容予測手段、被害内容記録手段を備えている。以下に、これらの手段について説明するが、実際には、常駐する所定のプログラムによりハードウエア資源との協働により具現される。
被害予測対象領域設定手段は、被害予測対象領域を設定する手段であり、実際には、管理サーバ等から管理者が被害予測対象領域(地方や県単位の広域であっても、局所的な地域であってもよい)を指定することにより設定される。
台風情報取得手段は、気象庁のホームページ等の台風情報発信源からインターネット12等を介して台風情報を取得する手段である。
領域判定手段は、前記被害予測対象領域設定手段により設定された被害予測対象領域が台風の暴風・強風域の南側にあるか否かを判定する手段である。
台風中心位置予測手段は、任意時刻における台風の中心位置を予測する手段であり、気象庁等の台風情報発信源から得られる情報に地域要因を考慮して補正し、高精度に予測するようにしてもよい。
被害予測確率算出手段は、台風中心位置予測手段で予測された台風の中心位置から被害予測対象領域の各座標での被害予測確率を算出する手段である。
気象条件予測手段は、前記台風情報取得手段によって取得した台風情報と前記気象データ観測計により実測された気象データとを加味して、前記設定された被害予測対象領域における各被害予測対象座標での時刻別の気象条件を予測する手段である。
気象条件予測手段は、具体的には、降雨量予測手段、気圧予測手段、風況予測手段を備え、降雨量予測手段は、台風情報取得手段により取得した台風情報及び気象データ観測計により実測された降雨量データを利用して被害予測対象領域内の各座標における予想降雨量を導出する手段であり、気圧予測手段は、台風情報取得手段により取得した台風情報及び気象データ観測計により実測された気圧データを利用して被害予測対象領域内の各座標における予測気圧を導出する手段であり、風況予測手段は、台風中心付近の風況履歴及び気象データ観測計により実測された風速・風向データに基づき被害予測対象領域内の各座標における予測風況を導出する手段である。
被害内容予測手段は、気象条件予測手段によって予測された気象条件から被害予測対象座標での被害内容を被害履歴データベース群17に基づき予測する手段である。
被害内容記録手段は、被害内容予測手段で予測された各被害予測対象座標での被害内容を被害予測データベース18に記録する手段であり、前記被害予測確率算出手段により算出された各被害予測対象座標での被害予測確率と共に記録される。
図6において、本発明に係る台風被害予測支援システムの動作処理例がフローチャートとして示されており、以下このフローチャートに基づき本システムの動作処理例を説明する。
尚、ここで示される処理例は、サーバで読み取ることが可能な制御プログラムをROMチップやCD−ROM等の記憶媒体を介して供給することにより、或いは、ネットワークを介して配信すること等によって管理サーバ9にインストールし、このインストールされた制御プログラムを実行させることで行なわれる。
まず、管理サーバ9は、管理者によって指定された被害予測対象領域が設定されると(ステップS1)、台風情報取得プロセスを行う(ステップS2)。この台風情報取得プロセスは、インターネット12を介して気象庁のホームページ等から台風情報を取得するもので、台風の中心位置、中心気圧、中心付近の最大風速、暴風域、強風域、進路、移動速度、予報円(24時間後、48時間後・・・)の各種データを取得する。
その後、設定された被害予測対象領域が台風の暴風域か強風域の南側にあるか否かを判定し(ステップS3)、被害予測対象領域が台風の暴風域か強風域の南側にあると判定された場合には、この処理を終了する。即ち、台風は日本に対し南の海洋上で発生し、北上してくることから、被害予測時点で被害予測対象領域が台風の暴風域か強風域の南側にあることは実被害の発生のおそれがないと考え、本処理を終了する。
これに対して、被害予測対象領域が台風の暴風域か強風域の南側でないと判定された場合には、任意時刻[t=(0,1,・・,T0,・・,Tn,・・)時間後]での台風の中心位置を予測する(ステップS4)。ここでの予測は、台風の目の位置を高精度に予測するものであり、気象庁の台風中心の予測情報を個別地域要因を考慮して補正し、図7に示されるように、推移する中心位置を予想確率として算出する。
その後、経時タイマをリセットして、tを0からカウントし(ステップS5)、次のステップにおいて、前記ステップS4において算出された台風中心位置の予測確率から被害予測対象座標(被害予測対象領域の各座標)での被害の予測確率を算定する(ステップS6)。
そして、被害予測対象領域が台風による予測暴風域や強風域よりも南側にあるか否かを判定し(ステップS7)、南側でないと判定された場合には、台風による被害の可能性があるため、風況等予測データベース(DB2)16に基づき、被害予測対象座標の時刻別の気象条件(風向、風速等)を予測する(ステップS8)。
ここで、風況等予測データベース(DB2)16は、前述した図3に示される情報が格納されているもので、台風情報取得プロセスで取得された台風情報や、台風中心付近風況履歴データベース15に格納されたデータ、前記気圧計4、降雨量計6、風向・風速計7から得られた実測データに基づき、各被害予測対象座標で予測された降雨量、気圧、及び風況(予測された気象条件)が格納される。
即ち、図8に示されるように、台風情報取得プロセスで取得された台風の中心付近の気象予測、及び、降雨量計6により実測された降雨量データを利用して被害予測対象領域内の各座標における予想降雨量を導出し(ステップS81)、台風情報取得プロセスで取得された台風の進路予想および気圧配置、及び、気圧計4により実測された気圧データを利用して被害予測対象領域内の各座標における予想気圧を導出し(ステップS82)、台風中心付近風況履歴データベース15に格納されたデータ(台風の中心付近の最大風速および強風域・暴風域等)、及び、風向・風速計7により実測された風向・風速データを利用して被害予測対象領域内の各座標における予想風況を導出し(ステップS83)、これら降雨量、気圧、風況の予測データが風況等予測データベース(DB2)16に格納される。
ステップS8において、各被害予測対象座標での時刻別の気象条件(風向、風速等)が予測された後は、その予想された気象条件を基に、被害履歴データベース群(DB3)17に格納された過去の被害履歴データに基づき、被害予測対象領域の各座標(被害予測対象座標)での被害が予測され(ステップS9)、その後、この予測された被害内容がステップS6で算出された被害予測確率と共に被害予測データベース(DB4)18へ記録される(ステップS10)。
その後、時刻tを単位時間インクリメントし(ステップS11)、前記ステップS6以降の処理を、台風が被害予測対象領域より北上するまで繰り返し行う。
以上に対して、ステップS7において、被害予測対象領域が台風による予測暴風域や強風域よりも南側であると判定された場合には、台風による実被害の恐れがないため、台風情報をステップS2で取得してから1時間以上が経過したか否かが判定され(ステップS12)、1時間以上経過していると判定された場合には、被害の予測は不要であるので、被害予測データベース(DB4)18への記録を中止し(ステップS13)、ステップS2の台風情報取得プロセスへ戻る。そして、取得された台風情報に基づき、被害予測対象領域が台風の暴風域や強風域よりも南側であることが確認された後に、本予測処理が終了される。
また、ステップS2で台風情報を取得してから1時間以内であれば、再度台風情報を取得し(ステップS14)、台風情報を照合して台風情報が一致しているか否かを判定し(ステップS15)、台風情報が不一致であれば、DB4への記録を中止(ステップS13)した上でステップS2の台風情報取得プロセスに戻り、一致していれば、ステップS2で台風情報を取得してから1時間が経過するまで待機する。
したがって、以上の処理によれば、設定された被害予測対象領域において、気圧計4、降雨量計6、風向・風速計7で実測された気象データを加味して被害予測対象座標での被害予測を行うことが可能となるので、事業所全域に対して大局的な被害予測を行う場合のみならず、局所的な被害予測も正確に行うことができ、局所的に発生するPressure dipに伴う被害をも正確に予測することが可能になる。また、巡視員からの状況報告に基づくことなく客観性のある台風情報等に基づくので、客観性のある被害予測を行うことが可能となる。
さらに、上述の構成においては、被害予測データベース18に、予測された被害内容と共に被害予測確率が記録されるので、被害予測対象座標の被害予測をその発生確率と共に情報提供することが可能となり、予測される被害の信憑性を確認することが可能となる。
尚、上述の例では、気圧計4、降雨量計6、風向・風速計7を配電線路の同じ箇所(同じ電柱)にまとめて設置する例を示したが、それぞれを異なる箇所(別々の電柱等)に点在させるようにしてもよい。
図1は、本発明に係る台風被害予測支援システムの構成例を示すブロックダイヤグラムである。 図2は、台風中心付近風況履歴データベースの構成例を示す図である。 図3は、風況等予測データベースの構成例を示す図である。 図4は、被害履歴データベース群の構成例を示す図であり、(a)は高潮被害データベース、(b)は土砂災害・水害データベース、(c)は強風災害データベースの構成例を示す図である。 図5は、被害予測データベースの構成例を示す図である。 図6は、本発明に係る台風被害予測支援システムの動作手順を示すフローチャートである。 図7は、To時間後とTn時間後における台風の中心座標を予想確率と共にプロットした図である。 図8は、被害予測対象座標の風況等予測プロセスの処理例を示すフローチャートである。
符号の説明
4 気圧計
6 降雨量計
7 風向・風速計
9 管理サーバ
10 遠制伝送路網
17 被害履歴データベース群

Claims (5)

  1. 配電線路の各所に配設されて気象データを実測する気象データ観測計と、前記気象データ観測計と遠制伝送路網を介して接続され、実測された前記気象データを受信する管理サーバと、過去の被害内容の履歴が被害位置及びその時の気象条件と共に記録された被害履歴データベースとを有し、
    前記管理サーバは、
    被害予測対象領域を設定する被害予測対象領域設定手段と、
    台風情報発信源から台風情報を取得する台風情報取得手段と、
    前記台風情報取得手段によって取得した台風情報と前記気象データ観測計により実測された気象データとを加味して、前記設定された被害予測対象領域における各被害予測対象座標での時刻別の気象条件を予測する気象条件予測手段と、
    前記各被害予測対象座標で予測された気象条件から当該被害予測対象座標での被害内容を前記被害履歴データベースに基づき予測する被害内容予測手段と、
    予測された前記被害内容を記録する被害内容記録手段と
    を具備することを特徴とする台風被害予測支援システム。
  2. 前記管理サーバは、
    任意時刻における台風の中心位置を予測する台風中心位置予測手段と、
    前記台風中心位置予測手段で予測された台風の中心位置から前記被害予測対象領域の各被害予測対象座標での被害予測確率を算出する被害予測確率算出手段とを更に備え、
    前記被害内容記録手段は、前記被害内容と共に前記被害予測確率を記録することを特徴とする請求項1記載の台風被害予測支援システム。
  3. 前記管理サーバは、前記被害予測対象領域が台風の暴風・強風域の南側にあるか否かを判定する領域判定手段を更に備え、
    前記気象条件予測手段は、前記領域判定手段により前記被害予測対象領域が台風の暴風・強風域の南側でないと判定された場合に実行されることを特徴とする請求項1又は2記載の台風被害予測支援システム。
  4. 前記気象条件予測手段は、
    前記台風情報取得手段により取得した台風情報及び前記気象データ観測計により実測された降雨量データを利用して前記被害予測対象領域内の各被害予測対象座標における予想降雨量を導出する降雨量予測手段と、
    前記台風情報取得手段により取得した台風情報及び前記気象データ観測計により実測された気圧データを利用して前記被害予測対象領域内の各被害予測対象座標における予測気圧を導出する気圧予測手段と、
    台風中心付近の風況履歴及び前記気象データ観測計により実測された風速・風向データに基づき前記被害予測対象領域内の各被害予測対象座標における予測風況を導出する風況予測手段と
    を具備することを特徴とする請求項1記載の台風被害予測支援システム。
  5. 前記気象データ観測計は、前記配電線路を開閉する遠制開閉器の子局や電柱に設けられていることを特徴とする請求項1記載の台風被害予測支援システム
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