JP2010049053A - 液晶装置及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】金属性のブラックマトリクスを用いた横電界駆動方式を採用する液晶装置において、表示品位の低下を抑制する。
【解決手段】液晶装置(100)は、第1基板(10)と、第2基板(20)と、第1基板に形成される第1電極(9a)と、第1基板に形成され且つ第1電極との間に絶縁層(12)を挟持する第2電極(11)と、第1電極及び第2電極間に生ずる電界によって駆動される液晶分子(50a)を含む液晶層(50)と、第2基板に形成され且つ複数の画素部(70)の夫々の境界を覆う金属遮光膜(23)とを備え、液晶分子は、負の誘電率異方性を有する。
【選択図】図5
【解決手段】液晶装置(100)は、第1基板(10)と、第2基板(20)と、第1基板に形成される第1電極(9a)と、第1基板に形成され且つ第1電極との間に絶縁層(12)を挟持する第2電極(11)と、第1電極及び第2電極間に生ずる電界によって駆動される液晶分子(50a)を含む液晶層(50)と、第2基板に形成され且つ複数の画素部(70)の夫々の境界を覆う金属遮光膜(23)とを備え、液晶分子は、負の誘電率異方性を有する。
【選択図】図5
Description
本発明は、例えば液晶装置及びこのような液晶装置を備える電子機器の技術分野に関する。
一対の基板間に電気光学物質として液晶を挟持してなる液晶装置がある。液晶装置では、例えば一対の基板間において液晶を所定の配向状態としておき、例えば画像表示領域に形成された画素部毎に、液晶に所定の電圧を印加することにより、液晶における配向や秩序を変化させて、光を変調することにより階調表示を行う。液晶装置として、TFTアレイ基板側に画素電極及び共通電極の夫々を設け且つ液晶に印加する電界の方向を基板にほぼ平行な方向とする、IPS(In Plane Switching)方式或いはFFS(Fringe Field Switching)方式等の横電界駆動方式を採用した液晶装置が知られている(例えば、特許文献1等参照)。横電界駆動方式は、相対向する一対の基板の夫々に形成された画素電極及び対向電極間に介在する液晶に縦電界を印加する、TN(Twisted Nematic)駆動方式等の縦電界駆動方式に比べて視角特性に優れていることから注目されている。
このような液晶装置では、カラー表示を行うために、各画素電極に対応するように設けられる赤色(R)や緑色(G)や青色(B)等の着色画素パターンを含むカラーフィルタが、対向基板上に設けられているのが一般的である。更には、これらの着色画素パターンの境界には、隣接する画素部からの光の漏れ込みを防ぐことで画像のコントラストを高めるために、ブラックマトリクスが設けられている。ブラックマトリクスは、一般的には樹脂性材料を用いて形成される。他方で、樹脂性材料を用いてブラックマトリクスを形成する場合には、光を遮光するために、ある程度の厚みを有する樹脂性材料を形成する必要がある。このため、相対的に薄い厚みで遮光が可能な金属材料を用いてブラックマトリクスを形成することがある(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、金属材料を用いてブラックマトリクスを形成することで、以下のような技術的な問題点が新たに生じてしまう。具体的には、金属材料を用いてブラックマトリクスを形成するがゆえに、ブラックマトリクス中に意図せずに電荷が蓄積してしまいかねない。この場合、本来TFTアレイ基板上に形成される画素電極と共通電極との間において、基板にほぼ平行な方向の横電界が生じるべきところ、TFTアレイ基板上に形成される画素電極又は共通電極とブラックマトリクスとの間において、基板に垂直な方向の縦電界が生じてしまう。この場合、本来基板にほぼ平行な方向に駆動されるべき(言い換えれば、基板にほぼ水平な面内で回転するべき)液晶が、基板に垂直な方向に駆動してしまう(言い換えれば、基板に垂直な方向に立ち上がってしまう)。このため、本来意図している態様での液晶の配向制御を行なうことができずに、その結果、液晶装置の表示品位の低下を招いてしまう。
本発明は、例えば上述した従来の問題点に鑑みなされたものであり、例えば金属材料のブラックマトリクスを用いた横電界駆動方式を採用する液晶装置において、表示品位の低下を抑制することができる液晶装置及びこのような液晶装置を備える電子機器を提供することを課題とする。
(液晶装置)
上記課題を解決するために、本発明の液晶装置は、第1基板(例えば、後述のTFTアレイ基板)と、前記第1基板に対向するように配置される第2基板(例えば、後述の対向基板)と、前記第1基板の前記第2基板側に形成される第1電極(例えば、後述の画素電極)と、前記第1基板の前記第2基板側に形成され且つ前記第1電極との間に絶縁層を挟持する第2電極(例えば、後述の共通電極)と、前記第1基板及び前記第2基板との間に挟持されると共に、前記第1電極及び前記第2電極間に生ずる電界によって駆動される液晶分子を含む液晶層と、前記第2基板の前記第1基板側に形成され且つ複数の画素部の夫々の境界を覆う金属遮光膜(例えば、後述のブラックマトリクス)とを備え、前記液晶分子は、負の誘電率異方性を有する。
上記課題を解決するために、本発明の液晶装置は、第1基板(例えば、後述のTFTアレイ基板)と、前記第1基板に対向するように配置される第2基板(例えば、後述の対向基板)と、前記第1基板の前記第2基板側に形成される第1電極(例えば、後述の画素電極)と、前記第1基板の前記第2基板側に形成され且つ前記第1電極との間に絶縁層を挟持する第2電極(例えば、後述の共通電極)と、前記第1基板及び前記第2基板との間に挟持されると共に、前記第1電極及び前記第2電極間に生ずる電界によって駆動される液晶分子を含む液晶層と、前記第2基板の前記第1基板側に形成され且つ複数の画素部の夫々の境界を覆う金属遮光膜(例えば、後述のブラックマトリクス)とを備え、前記液晶分子は、負の誘電率異方性を有する。
本発明の液晶装置によれば、一対の基板(つまり、第1基板及び第2基板)間に挟持されている液晶分子の配向状態を、第1電極及び第2電極の夫々の電位差によって生ずる電界によって変化させることができる。これにより、液晶装置を、例えば透過型表示、反射型表示又は半透過反射型表示を行う、典型的には直視型の或いは投射型の各種表示装置等として利用することができる。尚、本発明においては、電界は、例えば横電界が一例としてあげられる。尚、「横電界」とは、第1基板又は第2基板の表面に沿った方向の電界(典型的には、第1基板又は第2基板の表面に対して平行な或いは概ね平行と同視し得る電界)を示す趣旨である。加えて、本発明では、第1電極と第2電極との間に絶縁層が積層されている。つまり、本発明では、第1電極と絶縁層と第2電極とが、第1基板又は第2基板の法線方向に沿って積層構造を形成するように第1基板上に形成されている。つまり、本発明に係る液晶装置は、例えばFFS(Fringe Field Switching)方式等の横電界駆動方式を採用している。
加えて、本発明では、第2基板上に金属遮光膜が形成される。金属遮光膜は、金属材料を含んでおり、第1基板又は第2基板の法線方向において複数の画素の境界を覆うように第2基板上に形成される。このような金属遮光膜は、例えばブラックマトリクスとして用いられる。このため、金属遮光膜によって一の画素への隣接する画素からの光の漏れこみを防ぐことができ、その結果、液晶装置により表示される画像のコントラストを高めることができる。
本発明では特に、液晶層中に含まれる液晶分子は、負の誘電率異方性を有している。言い換えれば、液晶層中に含まれる液晶分子は、ネガ型の液晶分子を含んでいる又はネガ型の液晶分子から構成されている。
ここで、液晶分子が負の誘電率異方性を有しているため、液晶分子は、液晶分子の長軸方向が印加される電界の方向に対して直交するように(言い換えれば、液晶分子の短軸方向が印加される電界の方向に沿うように)回転する。このため、第1基板又は第2基板の表面に沿った方向の電界である横電界が印加された場合には、液晶分子は、第1基板又は第2基板の表面に対して水平な面内において回転する。他方で、仮に第1基板又は第2基板の表面に交わる方向の電界(典型的には、第1基板又は第2基板の表面に対して垂直な或いは概ね垂直と同視し得る電界)である縦電界が液晶層に意図せず印加されてしまった場合であっても、液晶分子の短軸が縦電界に沿った方向に配列する(つまり、液晶分子の長軸方向が縦電界に直交するように配列する)ため、液晶分子の長軸方向が第1基板又は第2基板の表面に対して水平になる状態が維持される。言い換えれば、液晶分子が第1基板又は第2基板の表面に対して垂直な方向に立ち上がる又は起き上がることはなくなる。つまり、液晶層に本来印加するべき横電界のみならず、縦電界が液晶層に意図せず印加されてしまった場合であっても、液晶分子の長軸方向が縦電界に応じて第1基板又は第2基板の表面に対して確実に水平に配向されると共に、液晶分子は、横電界に応じて第1基板又は第2基板の表面に対して水平な面内において回転する。このため、横電界のみならず縦電界が印加されてしまったとしても、液晶分子は、その長軸方向が第1基板又は第2基板の表面と略平行となる状態を維持しながら回転する。従って、液晶層に含まれる液晶分子の駆動を好適に制御することができる。その結果、液晶装置の表示品位の低下を好適に抑制することができる。
特に、本発明では金属遮光膜を用いているがゆえに、金属遮光膜には相対的に電荷が蓄積しやすい。このため、金属遮光膜と第1電極との間に又は金属遮光膜と第2電極との間に縦電界が生じ易い。このような場合であっても、上述したように、液晶分子は、その長軸方向が第1基板又は第2基板の表面と略平行となる状態を維持しながら回転する。従って、金属遮光膜を第2基板上に形成する場合であっても、樹脂性遮光膜を用いた場合と同様に、液晶層に含まれる液晶分子の駆動を好適に制御することができる。その結果、液晶装置の表示品位の低下を好適に抑制することができる。
本発明の液晶装置の一の態様では、前記金属遮光膜は、クロム及び酸化クロムの少なくとも一方を含む。
この態様によれば、クロム(Cr)及び酸化クロム(CrO)の少なくとも一方を含む金属遮光膜を形成しつつ、上述した各種効果を好適に享受することができる。
本発明の液晶装置の他の態様では、前記金属遮光膜は、前記第1電極及び前記第2電極の一方に電気的に接続されている。
この態様によれば、金属遮光膜に電荷が蓄積されてしまう不都合を好適に抑制することができる。つまり、金属遮光膜の電位を安定させることができる。このため、金属遮光膜と第1電極との間に又は金属遮光膜と第2電極との間に縦電界が生じてしまう不都合を好適に抑制することができる。これにより、縦電界が液晶層に印加されてしまう不都合を好適に抑制することができる。その結果、液晶装置の表示品位の低下をより好適に抑制することができる。
上述の如く金属遮光膜が第1電極及び第2電極の少なくとも一方に電気的に接続されている液晶装置の態様では、前記金属遮光膜は、前記第1電極及び前記第2電極のうち共通電位が供給される電極に電気的に接続されているように構成してもよい。
このように構成すれば、金属遮光膜の電位を、第1電極及び第2電極の少なくとも一方である共通電極の電位(つまり、共通電位)に固定することができる。このため、金属遮光膜と第1電極との間に又は金属遮光膜と第2電極との間に縦電界が生じてしまう不都合を好適に抑制することができる。これにより、縦電界が液晶層に印加されてしまう不都合を好適に抑制することができる。その結果、液晶装置の表示品位の低下をより好適に抑制することができる。
上述の如く金属遮光膜が第1電極及び第2電極の少なくとも一方に電気的に接続されている液晶装置の態様では、前記金属遮光膜は、当該液晶装置の有効表示領域の外側部分において前記第2基板側から前記1基板側へと伸張する配線を介して、前記第1電極及び前記第2電極の一方に電気的に接続されているように構成してもよい。
このように構成すれば、有効表示領域を用いて行われる通常の画像表示に悪影響を与えることなく、第2基板上に形成される金属遮光膜を、第1基板上に形成される第1電極及び第2電極の少なくとも一方に電気的に接続することができる。
上述の如く金属遮光膜が第1電極及び第2電極の少なくとも一方に電気的に接続されている液晶装置の態様では、前記金属遮光膜は、当該液晶装置の有効表示領域の外側部分の隅において前記第2基板側から前記1基板側へと伸張する接続部材を介して、前記第1電極及び前記第2電極の一方に電気的に接続されているように構成してもよい。
このように構成すれば、有効表示領域を用いて行われる通常の画像表示に悪影響を与えることなく、第2基板上に形成される金属遮光膜を、第1基板上に形成される第1電極及び第2電極の少なくとも一方に電気的に接続することができる。
本発明の液晶装置の他の態様では、前記金属遮光膜は、電気的に独立している。
この態様によれば、金属遮光膜と第1電極及び第2電極の少なくとも一方とを電気的に接続するための配線等を形成する必要がない。このため、液晶装置の製造工程を相対的には簡略化することができる。
本発明の液晶装置の他の態様では、前記第1基板の前記第2基板側と反対側に、第1の方向(例えば、平面視45°の方向)に沿った透過軸を有する第1偏光板と、前記第2基板の前記第1基板側と反対側に、前記第1の方向と直交する方向(例えば、平面視135°の方向)の透過軸を有する第2偏光板と、前記第1基板及び前記第2基板の夫々の前記液晶層側に形成され且つ前記第1の方向(例えば、平面視45°の方向)又は前記第1の方向と直交する方向(例えば、平面視135°の方向)に沿ってラビング処理されている配向膜とを更に備え、前記第1電極及び前記第2電極の少なくとも一方は、前記第1の方向に対して45°の角度をなす方向(例えば、平面視0°の方向)に沿って伸張するスリットを有しており、前記液晶層のレタデーションは、二分の一波長である。
この態様によれば、液晶層に電界を印加していない場合には、液晶層の液晶分子は、その長軸方向が配向膜のラビング処理の方向(例えば、平面視45°の方向)に平行になるように配向されている。従って、第1偏光板を透過して液晶層に入射する直線偏光(例えば、平面視45°の方向に振動する直線偏光)は、液晶層をそのまま透過した後に第1偏光板の透過軸と直交する透過軸を有する第2偏光板によって吸収される。これにより、黒表示が行われる。他方で、液晶層に電界を印加している場合には、液晶層の液晶分子は、スリットの長手方向(例えば、平面視0°の方向)に直交する電界により、液晶分子の長軸方向がスリットの長手方向(例えば、平面視0°の方向)に向かって回転する。従って、第1偏光板を透過して液晶層に入射する直線偏光(例えば、平面視45°の方向に振動する直線偏光)は、液晶層を透過することで楕円偏光になる。その後、楕円偏光が第2偏光板に入射するが、楕円偏光のうち第2偏光板の透過軸に平行な方向の直線偏光成分(例えば、平面視135°の方向に振動する直線偏光成分)が第2偏光板を透過する。これにより、白表示が行われる。
ここで、第1偏光板の透過軸に対して45°又は135°の角度を形成する方向に液晶分子を回転させ且つ液晶層のレタデーションを二分の一波長に設定しているため、液晶層を通過した楕円偏光は第1偏光板の透過軸に対して90°回転した方向(つまり、第2偏光板の透過軸の方向)の直線偏光成分が大部分を占める、ほぼ直線偏光とすることができ、光の透過率を相対的に向上させることができる。その結果、相対的に明るい白表示を行うことができる。
特に、本発明では、液晶層が負の誘電率異方性を有する液晶分子を含んでいるため、液晶分子が第1基板又は第2基板の表面に対して垂直な方向に立ち上がる又は起き上がることはなくなる。従って、液晶層のレタデーションを二分の一波長に確実に設定することができるため、相対的に明るい白表示を確実に行うことができる。
本発明の液晶装置の他の態様では、当該液晶装置は、FFS(Fringe Field Switching)方式を採用している液晶装置である。
この態様によれば、FFS方式を採用する液晶装置において、上述した各種効果を好適に享受することができる。
(電子機器)
上記課題を解決するために、本発明の電子機器は、上述した本発明の液晶装置(但し、その各種態様を含む)を備える。
上記課題を解決するために、本発明の電子機器は、上述した本発明の液晶装置(但し、その各種態様を含む)を備える。
本発明の電子機器によれば、上述した本発明の液晶装置(或いは、その各種態様)備えているため、焼き付きの発生を好適に抑制することができる。このため、焼き付きの発生が抑制された投射型表示装置、テレビ、携帯電話、電子手帳、携帯オーディオプレーヤ、ワードプロセッサ、デジタルカメラ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現することができる。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から更に明らかにされよう。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面に基づいて説明する。
(1)液晶装置の基本構成
先ず、本実施形態に係る液晶装置の構成について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る液晶装置の構成を示す平面図であり、図2は、図1のH−H’断面図である。
先ず、本実施形態に係る液晶装置の構成について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る液晶装置の構成を示す平面図であり、図2は、図1のH−H’断面図である。
図1及び図2において、本実施形態に係る液晶装置では、本発明に係る「第1基板」の一例としてのTFTアレイ基板10と本発明における「第2基板」の一例としての対向基板20とが対向配置されている。TFTアレイ基板10と対向基板20との間に液晶層50が封入されており、TFTアレイ基板10と対向基板20とは、本発明における「有効表示領域」の一具体例を構成する画像表示領域10aの周囲に位置する枠状或いは額縁状のシール領域に設けられたシール材52により互いに貼り合わされている。
シール材52は、両基板を貼り合わせるための、例えば紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂等からなり、製造プロセスにおいてTFTアレイ基板10上に塗布された後、紫外線照射、加熱等により硬化させられたものである。シール材52中には、TFTアレイ基板10と対向基板20との間隔(基板間ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバ或いはガラスビーズ等のスペーサが散布されている。
シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。周辺領域のうち、シール材52が配置されたシール領域の外側に位置する領域には、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられている。但し、データ線駆動回路101は、シール領域よりも内側に、データ線駆動回路101が額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられていてもよい。また、走査線駆動回路104は、この一辺に隣接する2辺に沿ったシール領域の内側に、額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。
図2において、TFTアレイ基板10上には、駆動素子である画素スイッチング用のTFT(Thin Film Transistor)116や、走査線Y1からYn(但し、nは1以上の整数)や、データ線X1からXm(但し、mは1以上の整数)等の配線が作り込まれた積層構造が形成されている。具体的には、画像表示領域10aには、画素スイッチング用のTFT116や、走査線Y1からYnや、データ線X1からXm等の配線の上層に共通電極11、絶縁層12及び画素電極9aがこの順に形成されている。つまり、本実施形態に係る液晶装置100は、画素電極9aと共通電極11との間に生ずる電界によって液晶層50の配向状態を制御する横電界駆動方式(特に、FFS方式)を採用している。
TFTアレイ基板10の液晶層50と反対側の面には、本発明の「第1偏光板」の一具体例を構成する偏光板13が積層されている。同様に、対向基板20の液晶層50と反対側の面には、本発明の「第2偏光板」の一具体例を構成する偏光板24が積層されている。ここで、偏光板13の透過軸の方向と偏光板24の透過軸の方向とは互いに直交していることが好ましい。例えば、偏光板13の透過軸の方向は平面視45°(図1に示す角度参照。以下同じ)であり、偏光板24の透過軸の方向は平面視135°であることが好ましい。
ここで、本発明の「第1電極」及び「第2電極」のうちの一方の一具体例を構成する画素電極9aは、画像表示領域10aを構成する各画素を形成するように平面視マトリクス状に設けられている。また、画素電極9aは、後に詳述するように、長手方向に伸張するスリット9bを有している(図4参照)。一方で、本発明の「第1電極」及び「第2電極」のうちの他方の一具体例を構成する共通電極11は、画素電極9aと同じように平面視マトリクス状に設けられてもよいし、複数の画素電極9a毎に共通するように平面視ベタ状に設けられてもよい。
画素電極9a上(言い換えれば、画素電極9a等の構成要素が形成されたTFTアレイ基板10上)には、配向膜8が積層されている。他方、対向基板20におけるTFTアレイ基板10との対向面上には、不図示のカラーフィルタと、本発明の「金属遮光膜」の一具体例を構成するブラックマトリクス23とが形成されている。ブラックマトリクス23は、例えばクロムや酸化クロム等の遮光性金属膜等から形成されており、対向基板20上の画像表示領域10a内で、例えば格子状等にパターニングされている。そして、ブラックマトリクス23上に配向膜8が形成されている。このとき、TFTアレイ基板10上及び対向基板20の夫々に形成される配向膜8に対してラビング処理が施されているが、ラビングの方向は、偏光板13の透過軸の方向と同じであることが好ましい。例えば、ラビングの方向は、偏光板13の透過軸の方向である平面視45°であることが好ましい。但し、配向膜8のラビングの方向は、偏光板13の透過軸の方向と直交していてもよい。例えば、ラビングの方向は、偏光板13の透過軸の方向である平面視45°と直交する平面視145°であってもよい。
液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶分子50aを含んでおり、これら一対の配向膜8間で、所定の配向状態をとる。本実施形態では特に、液晶層50に含まれる液晶分子50aは、負の誘電率異方性を有している。具体的には、例えば、液晶層50に含まれる液晶分子50aの誘電率異方性Δεは、−4である。但し、液晶層50に含まれる液晶分子50aの誘電率異方性Δεが−4以外の値を有していてもよいことは言うまでもない。また、例えば、液晶層50に含まれる液晶分子50aの複屈折性Δnは、0.1であるが、0.1以外の値を有していてもよいことは言うまでもない。また、例えば、液晶層50のセルギャップは3μmであるが、3μm以外の値を有していてもよいことは言うまでもない。加えて、液晶層50のレタデーションは、λ/2(つまり、二分の一波長)に設定されていることが好ましいが、λ/2以外の値に設定されていてもよい。
尚、ここでは図示しないが、TFTアレイ基板10上には、データ線駆動回路101、走査線駆動回路104の他に、製造途中や出荷時の当該液晶装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路、検査用パターン等が形成されていてもよい。
(2)液晶装置の詳細な構成
続いて、図3及び図4を参照して、本実施形態に係る液晶装置100の要部の電気的な構成について説明する。ここに、図3は、本実施形態に係る液晶装置100の要部の電気的な構成を概念的に示すブロック図であり、図4は、画素部70のより詳細な構成を概念的に示す平面図である。
続いて、図3及び図4を参照して、本実施形態に係る液晶装置100の要部の電気的な構成について説明する。ここに、図3は、本実施形態に係る液晶装置100の要部の電気的な構成を概念的に示すブロック図であり、図4は、画素部70のより詳細な構成を概念的に示す平面図である。
図3において、本実施形態に係る液晶装置100は、そのTFTアレイ基板10上の画像表示領域10aの周辺に位置する周辺領域に、走査線駆動回路104及びデータ線駆動回路101や、不図示のドライバIC回路等の駆動回路が形成されている。
走査線駆動回路104は、走査信号を、走査線Y1からYnに順次供給する。例えば、ある走査線Yj(但し、jは、1≦j≦nを満たす整数)にハイレベルの走査信号が供給されると、この走査線Yjに接続されたTFT116が全てオン状態となり、この走査線Yjに対応する画素部70が全て選択される。
データ線駆動回路101は、画像信号を、データ線X1からXmに順次供給し、オン状態のTFT116を介してこの画像信号に基づく書込電圧を画素電極9aに書き込む。
本実施形態に係る液晶装置100には、更に、そのTFTアレイ基板10の中央を占める画像表示領域10aに、マトリクス状に配列された複数の画素部70が設けられている。
図3及び図4に示すように、画素部70は、平面視略矩形状の外形を有すると共にその内側に形成された複数のスリット9bを備える画素電極9aと、画素電極9aを包含する平面視ベタ状の形状を有する共通電極11と、画素電極9aの長辺端に沿って延在するデータ線Xk(但し、kは1≦k≦mを満たす整数)と、画素電極9aの短辺端に沿って延在する走査線Yj(但し、jは1≦j≦nを満たす整数)と、データ線Xk及び走査線Yjの交点付近に形成される画素スイッチング用のTFT116と、蓄積容量119(但し、図4では不図示)を備えている。
ここで、スリット9bは、その長手方向が偏光板13の透過軸の方向に対して45°の角度を有するように形成されることが好ましい。具体的には、例えば、スリット9bは、その長手方向が平面視0°の角度を有するように形成されることが好ましい。尚、図4では、スリット9bが矩形の開口となる例を示している。しかしながら、スリット9bは、画素電極9aに設けられた矩形の開口に限定されることはなく、例えば任意の形状の開口となっていてもよい。更には、スリット9bは、画素電極9aに設けられた開口に限定されることはなく、例えば、片側が開放された形状(つまり、画素電極9aが櫛歯状になるような形状)となっていてもよい。
TFT116は、ソース端子がデータ線X1〜Xmのいずれかに電気的に接続され、ゲート端子が走査線Y1からYnのいずれかに電気的に接続され、ドレイン端子が画素電極9aに電気的に接続されている。画素スイッチング用のTFT116は、走査線駆動回路104から供給される走査信号によってオン状態及びオフ状態が切り換えられる。
液晶素子118は、画素電極9a、共通電極11並びに画素電極9a及び共通電極11間に位置する液晶分子50aから構成されている。画素電極9aは、TFT116を介してデータ線X1からXmのいずれかと電気的に接続されている。共通電極11は、共通配線COMと電気的に接続されている。尚、画素電極9a及び共通電極11は、上述したように、いずれもTFTアレイ基板10上に設けられている。液晶装置100の動作時には、データ線X1からXm及びTFT116を介して供給された画像信号の電位(書込電位)を有する画素電極9aと、共通配線COMを介して供給された共通電位を有する共通電極11との間に電界が生じる。液晶は、当該電界に応じて駆動されることによって、即ち、当該電界に応じて分子集合の配向や秩序が変化することによって、光を変調し、階調表示を可能とする。
蓄積容量119は、保持された画像信号がリークするのを防ぐために、液晶素子118と並列に付加されている。蓄積容量119を構成する一方の電極は、画素電極9aに電気的に接続され、他方の電極は、共通電極11に電気的に接続されている。
また、各画素部70の境界は、ブラックマトリクス23により覆われている。他方で、各画素部70のうち画素電極9aが形成される領域(つまり、各画素部70のうち画像の表示に寄与する領域)は、ブラックマトリクス23により覆われていない。
(3)液晶装置の駆動の態様
続いて、図5を参照して、液晶装置100の駆動の態様について説明する。ここに、図5は、本実施形態に係る液晶装置100の駆動の態様及び比較例に係る液晶装置101の駆動の態様の夫々を概念的に示す断面図である。
続いて、図5を参照して、液晶装置100の駆動の態様について説明する。ここに、図5は、本実施形態に係る液晶装置100の駆動の態様及び比較例に係る液晶装置101の駆動の態様の夫々を概念的に示す断面図である。
本実施形態の液晶装置100は、以下のように動作する。まず、走査線駆動回路104から走査線Yjにハイレベルの走査信号を供給することで、走査線Yjに接続された全てのTFT116をオン状態にして、走査線Yjに係る全ての画素部70を選択する。また、走査線Yjに係る画素部70の選択に同期して、データ線駆動回路101からデータ線X1からXmに、画像信号が供給される。これにより、走査線駆動回路104で選択した全ての画素部70に、データ線駆動回路101からデータ線X1からXm及びTFT116を介して画像信号が供給され、この画像信号に基づく書込電圧が画素電極9aに書き込まれる。これにより、画素電極9aと共通電極11との間に電位差が生じて、駆動電圧が液晶に印加される。
ここで、画素電極9aと共通電極11との間の電位差がゼロである場合には、以下のように液晶装置100は駆動する。画素電極9aと共通電極11との間の電位差がゼロである場合には、液晶層50に含まれる液晶分子50aの配向状態は初期状態のまま維持される。具体的には、配向膜8のラビングの方向に沿って液晶分子50aの長軸方向が配列すると共に液晶分子50aの長軸方向がTFTアレイ基板10の表面に対して略水平に配列する状態(つまり、液晶分子50aの長軸方向が平面視45°の方向に沿って配列する状態)が維持されている。このとき、TFTアレイ基板10の側から、偏光板13に対してバックライト光等が入射する。この場合、偏光板13の存在によって、入射するバックライト光のうち平面視45°の方向に振動する直線偏光成分のみが液晶装置100内部に入射する。その後、液晶分子50aの配向状態が初期状態のまま維持されているため、平面視45°の方向に振動する直線偏光は液晶層50をそのまま透過する。ここで、対向基板20側の偏光板24の透過軸が平面視135°であるため、平面視45°の方向に振動する直線偏光成分は偏光板24において吸収される。その結果、バックライト光が液晶装置100の外部へ出射しないため、液晶装置100では黒表示が行われることになる。
他方で、画素電極9aと共通電極11との間の電位差がゼロでない場合には、以下のように液晶装置100は駆動する。画素電極9aと共通電極11との間の電位差がゼロでない場合には、図5(a)に示すように、画素電極9aと共通電極11との間には、TFTアレイ基板10に平行な又は概ね平行な方向の電界(図5(a)中の太線矢印参照)が生ずる。このため、液晶層50には、TFTアレイ基板10に平行な又は概ね平行な方向の電界が印加される。その結果、液晶層50に含まれる液晶分子50aは、TFTアレイ基板10の表面に水平な面内において、スリット9bの長手方向に対して直交する電界により、液晶分子50aの長軸方向がスリット9bの長手方向(例えば、平面視0°の方向)に向かって回転する。このとき、TFTアレイ基板10の側から、偏光板13に対してバックライト光等が入射する。この場合、偏光板13の存在によって、入射するバックライト光のうち平面視45°の方向に振動する直線偏光成分のみが液晶装置100内部に入射する。その後、この直線偏光成分は液晶層50に入射するが、液晶層50のレタデーションがλ/2であるため、この直線偏光成分は液晶層50を透過することで液晶層50に入射した直線偏光成分とほぼ直交する直線偏光成分が大部分を占める楕円偏光となる。その後、液晶層50を透過してきた楕円偏光は、その大部分を占める直線偏光成分であって且つ偏光板24の透過軸の方向に振動する直線偏光成分(つまり、平面視135°の方向に振動する直線偏光成分)のみが液晶装置100の外部に出射する。このため、液晶装置100では白表示が行われることになる。
ここで、液晶分子50aが負の誘電率異方性を有しているため、電界の印加によって、液晶分子50aは、液晶分子50aの長軸方向が印加される電界の方向に対して直交するように回転する。言い換えれば、液晶分子50aは、液晶分子の短軸方向が印加される電界の方向に沿うように回転する。このため、TFTアレイ基板10の表面に沿った方向の電界である横電界が印加された場合には、液晶分子50aの長軸方向は、TFTアレイ基板10の表面に対して水平な面内において回転する。他方で、仮にTFTアレイ基板10の表面に交わる方向の電界(典型的には、TFTアレイ基板10の表面に対して垂直な或いは概ね垂直と同視し得る電界であり、図5(a)及び図5(b)中の点線矢印により示される電界)である縦電界が液晶層50に意図せず印加されてしまった場合であっても、液晶分子50aの短軸が縦電界に沿った方向に配列する(つまり、液晶分子50aの長軸方向が縦電界に直交するように配列する)ため、液晶分子50aは、液晶分子50aの長軸方向がTFTアレイ基板10の表面に対して確実に水平になるように配向される。つまり、液晶層50に本来印加するべき横電界のみならず、縦電界が液晶層50に意図せず印加されてしまった場合であっても、液晶分子50aの長軸方向が縦電界に応じてTFTアレイ基板10の表面に対して確実に水平に配向されると共に、液晶分子50aは、横電界に応じてTFTアレイ基板10の表面に対して水平な面内において回転する。このため、横電界のみならず縦電界が印加されてしまったとしても、液晶分子50aは、その長軸方向がTFTアレイ基板10の表面と略平行な状態を維持しながら回転する。
他方で、正の誘電率異方性を有する液晶分子51aを含む液晶層51を備える比較例に係る液晶装置101であれば、TFTアレイ基板10の表面に交わる方向の電界である縦電界が液晶層50に意図せず印加されてしまった場合には、図5(b)に示すように、液晶分子51aは、その長軸方向がTFTアレイ基板10に対して起き上がるように回転してしまう。言い換えれば、液晶分子51aは、その長軸方向がTFTアレイ基板10の表面に対して垂直な方向へ傾くように回転してしまう。このため、本来意図している態様での液晶分子51aの配向制御を行なうことができずに、その結果、液晶装置101の表示品位の低下を招いてしまいかねない。
しかるに、本実施形態では、横電界のみならず縦電界が印加されてしまったとしても、液晶分子50aは、その長軸方向がTFTアレイ基板10の表面と略平行な状態を維持しながら回転する。つまり、横電界のみならず縦電界が印加されてしまったとしても、液晶分子50aの長軸方向がTFTアレイ基板10に対して起き上がるように又はTFTアレイ基板10の表面に対して垂直な方向へ傾くように液晶分子50aが回転してしまうことは殆ど又は全くなくなる。従って、液晶層50に含まれる液晶分子50aの駆動を好適に制御することができる。このため、黒表示がぼやけてしまったり、白表示がくすんでしまったりする不都合を好適に抑制することができるため、コントラストを相対的には高めることができる。これにより、液晶装置100の表示品位の低下を好適に抑制することができる。
特に、本実施形態に係る液晶装置100では、クロムや酸化クロム等の金属材料を用いてブラックマトリクス23を形成しているがゆえに、ブラックマトリクス23には相対的に電荷が蓄積しやすい。このため、ブラックマトリクス23と画素電極9aとの間に又はブラックマトリクス23と共通電極11との間に縦電界(例えば、図5(a)及び図5(b)中の点線矢印により示される電界)が生じ易い。このような場合であっても、上述したように、液晶分子50aは、その長軸方向がTFTアレイ基板10の表面と略平行な状態を維持しながら回転する。従って、金属材料を用いてブラックマトリクス23を形成する場合であっても、樹脂材料を用いてブラックマトリクスを形成する場合と同様に、液晶層50に含まれる液晶分子50aの駆動を好適に制御することができる。その結果、液晶装置100の表示品位の低下を好適に抑制することができる。
加えて、金属材料を用いてブラックマトリクス23を形成することができるため、樹脂材料を用いてブラックマトリクス23を形成する場合と比較して、TFTアレイ基板10の法線方向におけるブラックマトリクス23の厚みを相対的に薄くすることができる。
また、スリット9bの長手方向、配向膜8のラビングの方向及び偏光板13(24)の透過軸の夫々を上述した値に設定することで、偏光板13及び24の夫々の透過軸に対して45°又は135°の方向に向かうように液晶分子50aの長軸方向を回転させることができる。このため、光の透過率(特に、液晶層50における透過率)を相対的に向上させることができる。従って、相対的に明るい白表示を行うことができる。但し、液晶分子50aの長軸方向がTFTアレイ基板10に対して起き上がってしまう不都合を抑制するという観点から見れば、スリット9bの長手方向、配向膜8のラビングの方向及び偏光板13(24)の透過軸の方向の夫々は、上述した値以外の値に設定されていてもよい。
(4)変形例
続いて、図6及び図7を参照して、変形例に係る液晶装置100aについて説明する。ここに、図6は、変形例に係る液晶装置100aの構成を示す平面図であり、図7は、本実施形態に係る液晶装置100の駆動の態様を概念的に示す断面図である。尚、上述した液晶装置100と同一の構成については、同一の参照符号を付することでその詳細な説明を省略する。
続いて、図6及び図7を参照して、変形例に係る液晶装置100aについて説明する。ここに、図6は、変形例に係る液晶装置100aの構成を示す平面図であり、図7は、本実施形態に係る液晶装置100の駆動の態様を概念的に示す断面図である。尚、上述した液晶装置100と同一の構成については、同一の参照符号を付することでその詳細な説明を省略する。
図6及び図7に示すように、変形例に係る液晶装置100aは、上述した液晶装置100が備える構成要素に加えて、TFTアレイ基板10上に形成される共通電極11と対向基板20上に形成されるブラックマトリクス23との間を電気的に接続するための上下導通材107を更に備えている。上下導通材107は、その一方の端部が共通電極11に電気的に接続されており、その他方の端部がブラックマトリクス23に電気的に接続されている。
尚、上下導通材107は、例えば、TFTアレイ基板10及び対向基板20の4つのコーナー部(特に、画像表示領域10aの外側)に形成されている。但し、上下導通材107は、例えば、TFTアレイ基板10及び対向基板20の4つのコーナー部に形成されていなくともよく、例えば画像表示領域10aの外側の任意の領域に形成されていてもよいし、例えば画像表示領域10a中の任意の領域に形成されていてもよい。
これにより、共通電極11とブラックマトリクス23との間で電気的な導通をとることができる。従って、ブラックマトリクス23の電位は、共通電位に固定される。従って、ブラックマトリクス23に意図しない電荷が蓄積してしまう不都合の発生を抑制することができる。その結果、ブラックマトリクス23と画素電極9aとの間に又はブラックマトリクス23と共通電極11との間に縦電界が生じてしまう不都合を好適に抑制することができる。これにより、縦電界が液晶層51に印加されてしまう不都合をより好適に抑制することができる。従って、液晶分子50aの長軸方向がTFTアレイ基板10に対して起き上がるように又はTFTアレイ基板10の表面に対して垂直な方向へ傾くように液晶分子50aが回転してしまうことは殆ど又は全くなくなる。このため、液晶装置100の表示品位の低下をより一層好適に抑制することができる。
画像表示領域10aの外側に上下導通材107を形成しているため、液晶装置100の通常の画像表示動作に対して悪影響を与えることなく、共通電極11とブラックマトリクス23との間で電気的な導通をとることができる。
尚、上述の説明では、ブラックマトリクス23と共通電極11との間の電気的な導通を確保する例について説明しているが、ブラックマトリクス23と他の電気的構成要素(特に、ブラックマトリクス23の電位を安定化又は固定化させることができる電気的構成要素)との間の電気的な導通を確保するように構成してもよい。
(5)電子機器
続いて、図8及び図9を参照しながら、上述の液晶装置100を具備してなる電子機器の例を説明する。
続いて、図8及び図9を参照しながら、上述の液晶装置100を具備してなる電子機器の例を説明する。
図8は、上述した液晶装置が適用されたモバイル型のパーソナルコンピュータの斜視図である。図8において、コンピュータ1200は、キーボード1202を備えた本体部1204と、上述した液晶装置100を含んでなる液晶表示ユニット1206とから構成されている。液晶表示ユニット1206は、液晶装置100の背面にバックライトを付加することにより構成されている。
次に、上述した液晶装置100を携帯電話に適用した例について説明する。図9は、電子機器の一例である携帯電話の斜視図である。図9において、携帯電話1300は、複数の操作ボタン1302とともに、反射型の表示形式を採用し、且つ上述した液晶装置100と同様の構成を有する液晶装置1005を備えている。
これらの電子機器においても、上述した液晶装置100を含んでいるため、上述した各種効果を好適に享受することができる。
尚、図8及び図9を参照して説明した電子機器の他にも、液晶テレビ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた装置や、液晶プロジェクタ等の投射型の表示装置等が挙げられる。そして、これらの各種電子機器に適用可能なのは言うまでもない。
本発明は、上述した実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴なう液晶装置及び電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
8…配向膜、9a…画素電極、9b…スリット、10…TFTアレイ基板、11…共通電極、12…絶縁膜、13…偏光板、20…対向基板、23…ブラックマトリクス、24…偏光板、50…液晶層、50a…液晶分子、70…画素部、100…液晶装置、106…上下導通端子、107…上下導通材、116…TFT
Claims (9)
- 第1基板と、
前記第1基板に対向するように配置される第2基板と、
前記第1基板の前記第2基板側に形成される第1電極と、
前記第1基板の前記第2基板側に形成され且つ前記第1電極との間に絶縁層を挟持する第2電極と、
前記第1基板及び前記第2基板との間に挟持されると共に、前記第1電極及び前記第2電極間に生ずる電界によって駆動される液晶分子を含む液晶層と、
前記第2基板の前記第1基板側に形成され且つ複数の画素部の夫々の境界を覆う金属遮光膜と
を備え、
前記液晶分子は、負の誘電率異方性を有することを特徴とする液晶装置。 - 前記金属遮光膜は、クロム及び酸化クロムの少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
- 前記金属遮光膜は、前記第1電極及び前記第2電極の一方に電気的に接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶装置。
- 前記金属遮光膜は、前記第1電極及び前記第2電極のうち共通電位が供給される電極に電気的に接続されていることを特徴とする請求項3に記載の液晶装置。
- 前記金属遮光膜は、当該液晶装置の有効表示領域の外側部分において前記第2基板側から前記1基板側へと伸張する配線を介して、前記第1電極及び前記第2電極の一方に電気的に接続されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の液晶装置。
- 前記金属遮光膜は、当該液晶装置の有効表示領域の外側部分の隅において前記第2基板側から前記1基板側へと伸張する接続部材を介して、前記第1電極及び前記第2電極の一方に電気的に接続されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の液晶装置。
- 前記金属遮光膜は、電気的に独立していることを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶装置。
- 前記第1基板の前記第2基板側と反対側に、第1の方向に沿った透過軸を有する第1偏光板と、
前記第2基板の前記第1基板側と反対側に、前記第1の方向と直交する方向の透過軸を有する第2偏光板と、
前記第1基板及び前記第2基板の夫々の前記液晶層側に形成され且つ前記第1の方向又は前記第1の方向と直交する方向に沿ってラビング処理されている配向膜と
を更に備え、
前記第1電極及び前記第2電極のうち前記液晶層側の電極は、前記第1の方向との間で45°の角度をなす方向に沿って伸張するスリットを有しており、
前記液晶層のレタデーションは、二分の一波長であることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の液晶装置。 - 請求項1から8のいずれか一項に記載の液晶装置を備えることを特徴とする電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008213638A JP2010049053A (ja) | 2008-08-22 | 2008-08-22 | 液晶装置及び電子機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008213638A JP2010049053A (ja) | 2008-08-22 | 2008-08-22 | 液晶装置及び電子機器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2010049053A true JP2010049053A (ja) | 2010-03-04 |
Family
ID=42066180
Family Applications (1)
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JP2008213638A Withdrawn JP2010049053A (ja) | 2008-08-22 | 2008-08-22 | 液晶装置及び電子機器 |
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JP (1) | JP2010049053A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114967245A (zh) * | 2022-04-07 | 2022-08-30 | 广州华星光电半导体显示技术有限公司 | 显示面板及显示装置 |
-
2008
- 2008-08-22 JP JP2008213638A patent/JP2010049053A/ja not_active Withdrawn
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