JP2010048440A - バッチ式焼成炉の排熱回収システム及び方法 - Google Patents

バッチ式焼成炉の排熱回収システム及び方法 Download PDF

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裕幸 勝川
Keizo Miyata
恵造 宮田
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Abstract

【課題】 バッチ式焼成炉における排熱を、高い効率で回収する。
【解決手段】 本発明のシステム(1)は、バッチ式焼成炉(2)の排気ガスが有する排熱を回収するものであって、排熱回収部(4)、蓄熱部(5)、排熱利用部(6)、及び切換部(8)を備えている。排熱回収部(4)は、排熱を所定の作動流体に回収するようになっている。排熱利用部(6)は、作動流体が供給されるように、当該作動流体の供給通路(7)を介して排熱回収部(4)と接続されている。排熱利用部(6)は、作動流体の熱によって所定の処理操作を行うようになっている。蓄熱部(5)は、排熱を蓄熱するための所定の蓄熱材を備えている。切換部(8)は、排熱回収部(4)及び蓄熱部(5)への排熱の供給状態を切り換えるようになっている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、バッチ式焼成炉の排気ガスが有する排熱を回収するシステム及び方法に関する。
セラミックス等の焼成に用いられる炉(焼成炉)は、通常、燃料の燃焼を熱源としている。この焼成炉において、燃料の燃焼により生じる排気ガスをそのまま大気中に放出するのではなく、当該排気ガスが有する熱エネルギー(排熱)の一部を回収する試みが、従来なされている(特開2004−225995号公報参照)。
特開2004−225995号公報に記載のシステムは、連続炉(被加熱体を連続的にその内部に搬入するとともに、当該被加熱体を加熱した後に連続的にその外部に搬出するタイプの炉)から排出された排気ガスを加熱装置によって所定温度まで加熱するとともに、この加熱されたガスを利用して発電装置で発電するようになっている。
特開2004−225995号公報
ところで、電子セラミックスやファインセラミックスを用いた小型のデバイスの焼成に、バッチ式焼成炉が用いられることがある。かかるバッチ式焼成炉においては、上述のような連続炉とは異なり、排熱量の時間的変動が大きい。このため、特開2004−225995号公報にて開示されているような発電装置による電気的回収に代えて、セラミックス成形体の熱風乾燥や空調等のような、回収熱そのものを利用した所定の処理操作によって、バッチ式焼成炉における排熱を回収しようとした場合、充分な回収効率が得られないことがあり得る。
すなわち、上述のような処理操作を行うための必要熱量が、発生排熱よりも小さい場合、排熱が回収されずに外気に排出されてしまう割合が多くなる。反対に、当該必要熱量が発生排熱よりも大きい場合、排熱回収で不足する熱量を他の熱源から補う必要性が生じる。
本発明は、かかる課題に対処するためになされたものである。すなわち、本発明の目的は、バッチ式焼成炉における排熱を、高い効率で回収することにある。
本発明のシステム(以下、単に「本システム」と称することがある。)は、バッチ式焼成炉の排気ガスが有する排熱を回収するものであって、その特徴は、下記の通りの、排熱回収部、排熱利用部、蓄熱部、及び切換部を備えたことにある。なお、本システムは、複数の前記バッチ式焼成炉から前記排熱を回収するように構成され得る。
前記排熱回収部は、前記排熱を所定の作動流体に回収するようになっている。前記排熱利用部は、前記作動流体が供給されるように、当該作動流体の供給通路を介して前記排熱回収部と接続されている。この排熱利用部は、前記作動流体の熱によって所定の処理操作を行うようになっている。前記蓄熱部は、前記排熱を蓄熱するための所定の蓄熱材を備えている。前記切換部は、前記排熱回収部及び前記蓄熱部への前記排熱の供給状態を切り換えるようになっている。
かかる構成においては、前記排気ガスが有する前記排熱の、前記排熱回収部及び前記蓄熱部への供給状態が、前記切換部によって切り換えられる。この切り換えは、例えば、前記バッチ式焼成炉及び前記排熱利用部の稼働状況に応じて行われる。
前記排熱回収部においては、前記排気ガスが有する前記排熱が、前記作動流体に回収される。なお、この回収は、後述するように、当該作動流体と前記排気ガスとの熱交換によって「直接的」にも行われ得るし、当該作動流体と前記排気ガスとの間に介在する中間媒体(具体的には後述する所定の中間流体)を介して「間接的」にも行われ得る。
前記排気ガスから上述のように直接的あるいは間接的に前記排熱を回収した前記作動流体は、前記供給通路を介して前記排熱利用部に供給される。そして、この作動流体に回収された前記排熱によって(当該排熱を熱源として)、前記排熱利用部にて、前記処理操作(加熱や乾燥等)が行われる。すなわち、前記排熱利用部にて、前記排熱が再利用される。
一方、前記蓄熱部においては、前記排気ガスが有する前記排熱が、前記蓄熱材に蓄熱される。その後、前記蓄熱材から熱が放出される。この熱を(前記排熱回収部又は前記蓄熱部にて)前記作動流体が受け取って当該作動流体が前記排熱利用部に供給されることで、前記排熱が、上述のように、前記排熱利用部にて再利用される。
かかる構成を有する本システムを用いることで、以下のような排熱回収方法が実施され得る:前記蓄熱部及び前記排熱利用部への前記排熱の供給状態が、前記バッチ式焼成炉における前記排熱の発生量、及び、前記排熱利用部における必要熱量に応じて制御される。これにより、前記発生量が前記必要熱量よりも多い場合は、前記排熱利用部にて利用される前記必要熱量を超える余剰分の前記排熱が前記蓄熱部に蓄熱される。一方、前記発生量が前記必要熱量よりも少ない場合は、前記蓄熱部から熱が放出され、前記排熱利用部における不足分の熱量が前記蓄熱部から補充される。
・本システムは、前記排気ガスと上述の所定の中間流体との熱交換により前記排熱を前記中間流体に回収する中間回収部と、前記中間流体の循環通路と、をさらに備え得る。前記中間回収部は、前記バッチ式焼成炉に接続された前記排気ガスの通路である排気通路に介装されているとともに、前記中間流体の前記循環通路と接続されている。
この場合、前記排熱回収部は、前記中間流体と前記作動流体との熱交換によって当該作動流体に前記排熱を回収するようになっている。また、前記排熱回収部は、前記蓄熱部と、前記中間流体の前記循環通路によって並列に接続されている。そして、当該循環通路における、前記排熱回収部に向かう通路と前記蓄熱部に向かう通路とが分岐する位置の、前記中間流体の流動状態を制御するように、前記切換部が構成及び配置されている。
かかる構成のシステムには、さらに、中間流体循環部が備えられ得る。この中間流体循環部は、前記中間流体の前記循環通路に介装されていて、前記蓄熱部から熱を放出させる際に当該蓄熱部と前記排熱回収部との間で前記中間流体を循環させるようになっている。
かかる構成においては、前記循環通路にて前記中間流体が循環されつつ、当該中間流体と前記排気ガスとの熱交換が前記中間回収部にて行われる。これにより、当該中間流体に前記排熱が一旦回収される。
このようにして前記排熱を回収した前記中間流体の、前記排熱回収部及び前記蓄熱部における流動状態(前記排熱回収部及び前記蓄熱部に対する供給状態)が、前記切換部によって切り換えられる。これにより、前記中間流体に一旦回収された前記排熱は、前記排熱利用部の稼働状況(前記必要熱量)等に応じて、前記排熱回収部及び/又は前記蓄熱部に供給される。
前記排熱回収部においては、前記中間流体と前記作動流体との熱交換により、当該作動流体に前記排熱が回収される。このようにして前記作動流体に回収された前記排熱は、前記排熱利用部に供給される。これにより、当該排熱が、前記処理操作の熱源として用いられることで再利用される。
一方、前記蓄熱部においては、前記中間流体からの伝熱(当該中間流体との熱交換)により、前記蓄熱材に前記排熱が蓄熱される。その後、前記蓄熱材から熱が放出される。この熱を前記作動流体が受け取って当該作動流体が前記排熱利用部に供給されることで、前記排熱が、上述のように、前記排熱利用部にて再利用される。
さらには、前記中間流体循環部が設けられている場合においては、前記中間流体循環部によって前記中間流体が前記蓄熱部と前記排熱回収部との間で循環されつつ、前記蓄熱部から熱が放出される。この熱が前記中間流体を介して前記排熱回収部に供給される。そして、当該排熱回収部にて前記作動流体が熱を受け取り、当該作動流体が前記排熱利用部に供給される。
・本システムは、以下のように構成され得る:前記排熱回収部及び前記蓄熱部は、前記排気通路によって並列に接続されている。この排気通路における、前記排熱回収部に向かう通路と前記蓄熱部に向かう通路とが分岐する位置の、前記排気ガスの流動状態を制御するように、前記切換部が構成及び配置されている。
かかる構成においては、前記排熱回収部及び前記蓄熱部における、前記排気ガスの流動状態が、前記切換部によって切り換えられる。すなわち、前記排熱利用部の稼働状況等に応じて、前記排熱回収部及び前記蓄熱部への前記排気ガス(前記排熱)の供給状態が、前記切換部によって切り換えられる。
前記排熱回収部においては、前記排気ガスと前記作動流体との熱交換により、当該作動流体に前記排熱が回収される。このようにして前記作動流体に回収された前記排熱は、前記排熱利用部にて、前記処理操作の熱源として用いられることで再利用される。
一方、前記蓄熱部においては、前記排気ガスからの伝熱(当該排気ガスとの熱交換)により、前記蓄熱材に前記排熱が蓄熱される。この蓄熱材に蓄熱された前記排熱は、その後、当該蓄熱材から放出され、上述のように再利用される。
・前記蓄熱部は、前記蓄熱材を貯留する蓄熱材貯留部と、前記作動流体と前記蓄熱材貯留部に貯留された前記蓄熱材との熱交換を行う熱交換部と、を備え得る。この場合、前記排熱回収部と前記熱交換部とは、前記作動流体の前記供給通路を介して接続され得る。
かかる構成においては、前記蓄熱部は、前記蓄熱材からの放熱の際に、前記排熱回収部としての機能をも奏する。
以下、本発明の好適な実施形態を、実施例及び比較例を用いつつ説明する。なお、以下の実施形態に関する記載は、法令で要求されている明細書の記載要件(記述要件・実施可能要件)を満たすために、本発明の具体化の単なる一例を、可能な範囲で具体的に記述しているものにすぎない。
よって、後述するように、本発明が、以下に説明する実施形態や実施例の具体的構成に何ら限定されるものではないことは、全く当然である。本実施形態や実施例に対して施され得る各種の変更(modification)の例示は、当該実施形態の説明中に挿入されると、一貫した実施形態の説明の理解が妨げられるので、末尾にまとめて記載されている。
<第一の実施形態のシステムの全体構成>
図1は、本発明の一実施形態である排熱回収システム1(以下、単に「システム1」と称することがある。)の全体構成を示す概略図である。図1を参照すると、このシステム1は、バッチ式焼成炉2の排気ガスが有する排熱を回収するものであって、排気通路3と、排熱回収ボイラ4と、蓄熱部5と、排熱利用部6と、蒸気供給通路7と、回収動作制御部8と、を備えている。
本実施形態においては、バッチ式焼成炉2は、乾燥済みのセラミックス成型体を焼成するためのものであって、LNG(液化天然ガス)を燃料とするLNG燃焼バーナを備えている。なお、本実施形態のシステム1においては、一つのバッチ式焼成炉2が設けられている。
<<排気通路>>
バッチ式焼成炉2は、排気通路3と接続されている。すなわち、上述のLNG燃焼バーナにおけるLNGの燃焼によって生じた排気ガスが、排気通路3に排出されるようになっている。
排気通路3における最上流側に位置するメイン排気通路31は、バッチ式焼成炉2の排気ガス出口と結合されている。このメイン排気通路31の末端は、排気ガスを大気中に放出するための煙突32と接続されている。
メイン排気通路31の途中から分岐するように、排熱回収通路33が設けられている。排熱回収通路33は、途中で、排熱回収ボイラ4を通るボイラ通路33aと、蓄熱部5を通る蓄熱通路33bと、に分岐するようになっている。すなわち、排熱回収ボイラ4と蓄熱部5とは、排気通路3によって並列に接続されている。ボイラ通路33aと蓄熱通路33bとの合流後の、排熱回収通路33の末端は、排気ガスを大気中に放出するための煙突34と接続されている。
<<排熱回収部・蓄熱部・排熱利用部>>
排熱回収ボイラ4は、水蒸気ボイラであって、ボイラ通路33aを通過する排気ガスと作動流体としての水あるいは水蒸気との熱交換によって、高温の水蒸気を発生するようになっている。すなわち、排熱回収ボイラ4は、排気ガスが有する排熱を、水蒸気の熱として回収するようになっている。
蓄熱部5は、蓄熱材貯留部51と、熱交換部52と、を備えている。蓄熱材貯留部51には、周知の蓄熱材(例えばNaNO2−NaOH混合塩、NaNO3−NaOH混合塩、LiOH−NaOH混合塩、KOH−NaOH混合塩、等)が貯留されている。この蓄熱材貯留部51は、排気ガスが有する排熱が蓄熱材に蓄熱されるように、蓄熱通路33bに介装されている。熱交換部52は、蓄熱材貯留部51内の蓄熱材が放熱する際に、当該蓄熱材と上述の作動流体との熱交換によって、高温の水蒸気を発生するようになっている。
排熱利用部6は、バッチ式焼成炉2における焼成対象であるセラミックス成型体を乾燥するための温風乾燥機であって、排熱回収ボイラ4や蓄熱部5における熱交換部52にて発生した高温の水蒸気の熱を用いて熱風を発生させ、かかる熱風によって上述の成型体を乾燥するようになっている。
<<作動流体供給通路>>
蒸気供給通路7の上流側は、排熱回収ボイラ4を通るボイラ通路71と、蓄熱部5(熱交換部52)を通る蓄熱通路72と、に分岐するようになっている。すなわち、排熱回収ボイラ4と、蓄熱部5における熱交換部52とは、蒸気供給通路7によって並列に接続されている。
ボイラ通路71と蓄熱通路72との合流後の、蒸気供給通路7は、排熱利用部6と接続されている。そして、排熱回収ボイラ4や蓄熱部5における熱交換部52にて発生した高温の水蒸気が、蒸気供給通路7を介して、温風乾燥機である排熱利用部6に供給されるようになっている。
<<切換部>>
回収動作制御部8は、下記のように、排気ガスや水蒸気を流動させるためのファンや、これらの流動状態を制御する(切り換える)ためのバルブ等を備えている。すなわち、回収動作制御部8は、排熱回収ボイラ4や蓄熱部5への排気ガスの供給状態(排熱回収通路33からボイラ通路33aと蓄熱通路33bとに分岐する位置における排気ガスの流動・分配状態)や、これらにおける排熱回収・蓄熱動作状態を制御するように、以下のように構成されている。
メイン排気通路31における、排熱回収通路33との分岐位置よりも上流側には、排気流動ファン81aが介装されている。また、ボイラ通路33aにおける、排熱回収ボイラ4よりも下流側には、排気流動ファン81bが介装されている。さらに、蓄熱通路33bにおける、蓄熱部5(蓄熱材貯留部51)よりも下流側には、排気流動ファン81cが介装されている。
排熱回収通路33における、ボイラ通路33aと蓄熱通路33bとの分岐位置よりも上流側には、バルブ82aが介装されている。また、ボイラ通路33aにおける、排熱回収ボイラ4よりも上流側には、バルブ82bが介装されている。さらに、蓄熱通路33bにおける、蓄熱部5(蓄熱材貯留部51)よりも上流側には、バルブ82cが介装されている。
蒸気供給通路7における、ボイラ通路71と蓄熱通路72との合流後の位置には、蒸気送出ファン83が介装されている。この蒸気送出ファン83は、排熱回収ボイラ4や蓄熱部5における熱交換部52にて発生した高温の水蒸気を、排熱利用部6に向けて送出するようになっている。
ボイラ通路71には、バルブ84aが介装されている。また、蓄熱通路72には、バルブ84bが介装されている。
<第一の実施形態のシステムの動作の概要>
以下、図1に示されているシステム1の動作について説明する。
<<排熱非回収時>>
排熱回収を行わない場合、バルブ82aが閉じられ、排気流動ファン81b及び81cは停止される。すると、排気ガスの全量が、排気流動ファン81aによって煙突32に送られ、大気中に放出される。
<<排熱回収時:必要熱量<排熱量>>
バッチ式焼成炉2における焼成プロセスの中期、すなわち、バッチ式焼成炉2における焼成温度がピーク付近に達している時点やその前後においては、排熱利用部6における必要熱量よりも、バッチ式焼成炉2における発生熱量(すなわち排熱量)の方が多い。
この場合、排気流動ファン81a、81b、及び81cが駆動されるとともに、バルブ82a、82b、及び82cが開かれる。これにより、排気ガスが排熱回収通路33に導入される。また、蒸気送出ファン83が駆動され、バルブ84aが開かれる。一方、バルブ84bは閉じられる。
ここで、バルブ82bの開度や、排気流動ファン81bの駆動の状態は、排熱利用部6における必要熱量に応じて変更される。すなわち、必要熱量が比較的多いときは、排気流動ファン81bが駆動されるとともに、バルブ82bの開度が大きくされる。一方、必要熱量が少ないときはバルブ82bの開度は小さくされる。必要熱量がゼロであるときは、バルブ82bが閉じられるとともに、排気流動ファン81bは停止される。
バルブ82bが開かれ排気流動ファン81bが駆動されている場合、排熱回収ボイラ4にて排熱が回収されて、高温の水蒸気が蒸気供給通路7を介して排熱利用部6に供給される。これにより、排熱の一部が、排熱利用部6にて再利用される。余剰分の排熱は、蓄熱部5における蓄熱材貯留部51内の蓄熱材に蓄熱される。
排熱回収通路33に導入された排気ガスは、排熱回収ボイラ4あるいは蓄熱部5(蓄熱材貯留部51)を経た後、煙突34によって大気中に放出される。
<<排熱回収時:必要熱量≧排熱量>>
バッチ式焼成炉2における焼成プロセスの初期や終期においては、当該バッチ式焼成炉2における発生熱量が小さいため、排熱利用部6における必要熱量が排熱量よりも多くなる。
この場合、排気流動ファン81a及び81bが駆動されるとともに、バルブ82a及び82bが開かれる。また、蒸気送出ファン83が駆動され、バルブ84a及び84bが開かれる。一方、バルブ82cが閉じられ、排気流動ファン81cは停止される。
すると、排熱回収ボイラ4側に排気ガスが集中的に流されることで、排熱回収ボイラ4にて比較的少量ながら高温の水蒸気が発生する。これとともに、蓄熱部5における熱交換部52にて、蓄熱材との熱交換によって高温の水蒸気が多量に発生する。すなわち、蓄熱部5における蓄熱材貯留部51内の蓄熱材から熱が放出され、この熱が高温の水蒸気に回収される。そして、排熱回収ボイラ4及び蓄熱部5(熱交換部52)にて発生した水蒸気が蒸気供給通路7を介して排熱利用部6に供給される。
<<排熱回収方法>>
このように、本システム1を用いることで、以下のような排熱回収方法が実施され得る。
蓄熱部5及び排熱回収ボイラ4への排熱(排気ガス)の供給状態が、バッチ式焼成炉2における排熱の発生量、及び、排熱利用部6における必要熱量に応じて制御される。
これにより、発生排熱量が必要熱量よりも多い場合は、排熱利用部6にて利用される必要熱量を超える余剰分の排熱が、蓄熱部5(蓄熱材貯留部51内の蓄熱材)に蓄熱される。一方、発生排熱量が必要熱量よりも少ない場合は、蓄熱部5から熱が放出され、排熱利用部6に供給される。すなわち、排熱利用部6における不足分の熱量が、蓄熱部5から補充される。
<第一の実施形態による効果>
上述のように、本実施形態によれば、バッチ式焼成炉2における発生排熱量が排熱利用部6における必要熱量よりも多い場合に、当該必要熱量を超える余剰分の排熱が、蓄熱部5に蓄熱される。そして、発生排熱量が必要熱量よりも少ない場合に、蓄熱部5から熱が放出されて、排熱利用部6に供給され、排熱利用部6における不足分の熱量が補充される。
これにより、例えば、バッチ式焼成炉2における焼成プロセスの複数のサイクルが連続して実行される場合、一サイクル当たりの排熱量総量が排熱利用部6における必要熱量の一サイクルに要する時間分の熱量総量より多い場合は、仮想的に、排熱利用部6における必要熱量に見合った熱量が連続的に排熱利用部6に供給されることとなる。
したがって、本実施形態によれば、排熱量の時間的変動が大きいバッチ式焼成炉2における排熱を、高い効率で回収することができる。また、他の熱源による排熱利用部6への熱量の補充の必要性が、可及的に軽減される。
<第二の実施形態>
図2は、本発明の他の実施形態である排熱回収システム1の全体構成を示す概略図である。なお、本実施形態における、上述の第一の実施形態と同様の構成及び機能を有する要素については、図2において図1と同様の符号を付するとともに、技術的に矛盾しない範囲内において、上述の第一の実施形態における説明が適宜援用されるものとする(後述の第三以降の実施形態や変形例についても同様である)。以下、図2を参照しつつ、本実施形態のシステム1の構成及び動作について説明する。
<<構成>>
本実施形態のシステム1は、2つのバッチ式焼成炉2、2’から排熱を回収するようになっている。具体的には、バッチ式焼成炉2、2’には、それぞれ、メイン排気通路31、31’が接続されている。メイン排気通路31’の末端は、煙突32’と接続されている。
メイン排気通路31、31’には、それぞれ、排気流動ファン81a、81a’が介装されている。また、これらのメイン排気通路31、31’から分岐する分岐回収通路33c、33dには、それぞれ、バルブ82a、82a’が介装されている。これらの分岐回収通路33c、33dは、ボイラ通路33a及び蓄熱通路33bと接続されている。
<<動作>>
図2に示されているシステム1の各部の動作は、上述の第一の実施形態と同様である。
ここで、例えば、バッチ式焼成炉2、2’のそれぞれにおいて、複数のサイクルが連続して実行されるとともに、両者のスケジュールが半周期ずれた状態で設定されているものと仮定する。
この場合、バッチ式焼成炉2における排熱量が多いときはバッチ式焼成炉2’における排熱量が少なく、逆にバッチ式焼成炉2における排熱量が少ないときはバッチ式焼成炉2’における排熱量が多くなる。よって、この場合、2つのバッチ式焼成炉2、2’からの排熱量を総合的にみれば、発生排熱量が排熱利用部6における必要熱量以下の状態である時間的割合が小さくなる。
よって、この場合、蓄熱部5から熱が放出されて排熱利用部6に供給されることで当該排熱利用部6における不足分の熱量が補充される割合が、上述の第一の実施形態の場合よりも小さくなる。したがって、蓄熱部5の容量を小さくすることが可能になる。
<第三の実施形態>
図3は、本発明のさらに他の実施形態である排熱回収システム1の全体構成を示す概略図である。以下、図3を参照しつつ、本実施形態のシステム1の構成及び動作について説明する。
<<構成>>
本実施形態のシステム1においては、上述の各実施形態とは異なり、排気通路3はメイン排気通路31のみからなり、当該排気通路3は煙突32に接続されている。また、回収動作制御部8は、蒸気供給通路7に介装された蒸気送出ファン83並びにバルブ84a及び84bと、オイルポンプ85a及び85bと、バルブ86a及び86bと、を備えている。
オイルポンプ85a及び85bと、バルブ86a及び86bとは、オイル循環通路90に介装されている。オイル循環通路90は、中間流体としてのオイルの循環通路であって、その途中で、排熱回収ボイラ4を通るボイラ通路90aと、蓄熱部5を通る蓄熱通路90bと、に分岐するようになっている。
ボイラ通路90aにおける排熱回収ボイラ4よりも下流側には、オイルポンプ85aが介装されている。蓄熱通路90bにおける蓄熱部5よりも下流側には、オイルポンプ85bが介装されている。ボイラ通路90aにおける排熱回収ボイラ4よりも上流側には、バルブ86aが介装されている。蓄熱通路90bにおける蓄熱部5よりも上流側には、バルブ86bが介装されている。
オイル循環通路90における、ボイラ通路90aと蓄熱通路90bとの合流後の位置には、オイルを貯留するためのオイルタンク91が設けられている。また、オイル循環通路90における、ボイラ通路90aと蓄熱通路90bとの分岐前の位置には、中間回収部92が設けられている。この中間回収部92は、排気通路3(メイン排気通路31)に介装されていて、排気ガスとオイルとの熱交換によって排気ガス中の排熱をオイルに回収するようになっている。
上述のように、本実施形態においては、排熱回収ボイラ4は、オイルとの熱交換によって高温の水蒸気を発生させることで当該水蒸気に排熱を回収させるようになっている。また、蓄熱部5は、オイルを介して供給された排熱を蓄熱するようになっている。さらに、排熱回収ボイラ4と蓄熱部5とが、オイル循環通路90によって並列に接続されている。そして、オイルポンプ85a及び85b、並びにバルブ86a及び86bは、オイル循環通路90における、排熱回収ボイラ4に向かうボイラ通路90aと蓄熱部5に向かう蓄熱通路90bとが分岐する位置の、オイルの流動状態を制御するように、構成及び配置されている。
<<排熱回収動作:必要熱量<排熱量>>
排熱利用部6における必要熱量よりも、バッチ式焼成炉2における発生熱量(すなわち排熱量)の方が多い場合、バルブ86a及び86bが開かれるとともに、オイルポンプ85a及び85bが駆動される。すると、中間回収部92にて排気ガスとの熱交換によって排熱を回収したオイルが、排熱回収ボイラ4及び蓄熱部5に供給される。また、蒸気送出ファン83が駆動され、バルブ84aが開かれる。一方、バルブ84bは閉じられる。
ここで、バルブ86aの開度やオイルポンプ85aの駆動の状態は、排熱利用部6における必要熱量に応じて変更される。すなわち、必要熱量が比較的多いときはオイルポンプ85aが駆動されるとともにバルブ86aの開度が大きくされる。一方、必要熱量が少ないときはバルブ86aの開度は小さくされる。必要熱量がゼロであるときは、バルブ86aが閉じられるとともにオイルポンプ85aも停止される。
バルブ86aが開かれている場合、排熱回収ボイラ4にて排熱が回収されて、高温の水蒸気が蒸気供給通路7を介して排熱利用部6に供給される。これにより、排熱の一部が、排熱利用部6にて再利用される。余剰分の排熱は、上述のように、蓄熱部5における蓄熱材貯留部51内の蓄熱材に蓄熱される。
<<排熱回収動作:必要熱量≧排熱量>>
排熱利用部6における必要熱量が排熱量よりも多い場合、バルブ86aが開かれるとともにオイルポンプ85aも駆動される。一方、バルブ86bが閉じられるとともに、オイルポンプ85bは停止される。
すると、中間回収部92を経たオイルが排熱回収ボイラ4側に集中的に流されることで、排熱回収ボイラ4にて比較的少量ながら高温の水蒸気が発生する。これとともに、蓄熱部5における熱交換部52にて、蓄熱材との熱交換によって高温の水蒸気が多量に発生する。すなわち、蓄熱部5における蓄熱材貯留部51内の蓄熱材から熱が放出され、この熱が高温の水蒸気に回収される。そして、排熱回収ボイラ4及び蓄熱部5(熱交換部52)にて発生した水蒸気が蒸気供給通路7を介して排熱利用部6に供給される。
<<効果>>
本実施形態においては、上述の第一及び第二の実施形態とは異なり、排気通路3が簡略化される一方で、排気ガスから排熱を回収するためのオイル循環通路90が設けられる。このオイル循環通路90は、排気通路3よりも細い配管で構成されるとともに、介装される機器(バルブやポンプ等)も比較的小型のものが用いられる。したがって、システム装置構成がより簡略化され、システム構築が容易となる。
<第四の実施形態>
図4は、本発明のさらに他の実施形態である排熱回収システム1の全体構成を示す概略図である。以下、図4を参照しつつ、本実施形態のシステム1の構成及び動作について説明する。
<<構成>>
本実施形態のシステム1の構成は、図3に示されている第三の実施形態の構成を若干変更したものである。具体的には、本実施形態においては、蓄熱部5は蓄熱材貯留部51のみを有している(図3における熱交換部52は省略されている)。これに伴い、蒸気供給通路7はボイラ通路71のみからなり、図3における蓄熱通路72及びこれに介装されたバルブ84bが省略されている。
また、本実施形態においては、オイルポンプ85bは、オイルの送出方向が逆転可能に構成されている。さらに、ボイラ通路90aと蓄熱通路90bとが分岐する位置よりも上流側(中間回収部92側)にはバルブ87が介装されていて、ボイラ通路90aと蓄熱通路90bとが合流する位置よりも下流側(オイルタンク91側)にはバルブ88が介装されている。加えて、オイルタンク91と中間回収部92との間には、オイルタンク91内のオイルを中間回収部92に送出するためのメインオイルポンプ89が介装されている。
すなわち、本実施形態においては、蓄熱部5から熱を放出させる際に蓄熱部5と排熱回収ボイラ4との間でオイルを循環させるように、オイルポンプ85a及び85b、並びにバルブ87及び88が構成及び配置されている。
<<排熱回収動作:必要熱量<排熱量>>
排熱利用部6における必要熱量よりも、バッチ式焼成炉2における発生熱量(すなわち排熱量)の方が多い場合、オイルポンプ85a、85b、及び89が駆動されるとともに、バルブ86a、86b、87、及び88が開かれる。また、オイルポンプ85bは、オイルを蓄熱部5からオイルタンク91に向けて送出する方向に駆動される。すると、中間回収部92にて排気ガスとの熱交換によって排熱を回収したオイルが、排熱回収ボイラ4及び蓄熱部5に供給される。また、蒸気送出ファン83が駆動され、バルブ84aが開かれる。
ここで、バルブ86aの開度やオイルポンプ85aの駆動の状態は、上述の第三の実施形態と同様に、排熱利用部6における必要熱量に応じて変更される。
<<排熱回収動作:必要熱量≧排熱量>>
排熱利用部6における必要熱量が排熱量よりも多い場合であって、排熱量が最低レベル近傍までは低くないときは、オイルポンプ85a及び89が駆動されるとともに、すべてのバルブが開かれる。一方、オイルポンプ85bは「逆転」される。すなわち、オイルポンプ85bは、オイルを蓄熱部5からボイラ通路90aと蓄熱通路90bとが分岐する位置に向けて送出する方向に駆動される。
すると、中間回収部92を経たオイルと、蓄熱部5にて放出された熱を受け取ったオイルとが、排熱回収ボイラ4に集中的に流されることで、排熱回収ボイラ4にて高温の水蒸気が発生する。この水蒸気は、蒸気供給通路7を介して、排熱利用部6に供給される。
一方、排熱量が最低レベル近傍にあって、中間回収部92にて排気ガスから良好に排熱が回収されないときは、メインオイルポンプ89が停止されるとともに、バルブ87及び88が閉じられる。この状態で、バルブ86a及び86bが開かれつつ、オイルポンプ85aが駆動され、オイルポンプ85bは上述のように「逆転」される。
すると、ボイラ通路90aと蓄熱通路90bとによって形成される小さなオイル循環経路内にて、オイルが循環されつつ、蓄熱部5から熱が放出される。これにより、蓄熱部5にて放出された熱を受け取ったオイルが排熱回収ボイラ4に流され、排熱回収ボイラ4にて高温の水蒸気が発生し、この水蒸気が蒸気供給通路7を介して排熱利用部6に供給される。
<変形例の例示列挙>
なお、上述の各実施形態は、出願人が取り敢えず本願の出願時点において最良であると考えた、本発明の代表的な具現化の形態が単に例示的に記述されているものにすぎない。よって、本発明は、もとより、上述の各実施形態の個々にて開示された具体的な構成・態様に何ら限定されるものではない。したがって、上述の実施形態に対しては、本発明の本質的部分を変更しない範囲内において、種々の変形が施され得ることは当然である。
以下、変形例について、幾つか例示する。もっとも、言うまでもなく、変形例とて、以下に列挙されたものに限定されるものではない。例えば、複数の実施形態や変形例が、技術的に矛盾しない範囲内において、適宜、複合的に適用され得ることは、いうまでもない。
本発明(特に、本発明の課題を解決するための手段を構成する各構成要素における、作用的・機能的に表現されているもの)は、上述の実施形態や、下記の変形例の記載に基づいて、限定解釈されてはならない。このような限定解釈は、(先願主義の下で出願を急ぐ)出願人の利益を不当に害する反面、模倣者を不当に利するものであって、発明の保護及び利用を目的とする特許法の目的に反し、許されない。
(1)作動流体は、水あるいは水蒸気に限定されず、例えば、空気であってもよいし、オイルあるいはその蒸気であってもよい。同様に、中間流体も、オイルに限定されない。
(2)バッチ式焼成炉2は、3つ以上設けられ得る。また、排熱利用部6も、複数設けられ得る。
排熱利用部6の種類も、乾燥機に限定されない。例えば、排熱利用部6として、空調用チラー等が用いられ得る。複数の排熱利用部6が設けられる場合、異なる種類のものが混在していても差し支えない。
(3)図1等に示されている蓄熱部5の構成は、あくまでその概略(あるいは機能)を示すものである。したがって、蓄熱部5は、図示されている通りの構造、すなわち、蓄熱材貯留部51と熱交換部52とが二分割されて互いに隣接している構造に何ら限定されるものではない。
(4)図1等に示されている構成において、排熱量が多く且つ必要熱量も多い場合、蓄熱部5にて、蓄熱材貯留部51による蓄熱と熱交換部52による水蒸気への排熱回収とが同時に行われるようにしてもよい。すなわち、蓄熱部5は、水蒸気への排熱回収と蓄熱材への蓄熱とが同時に行われるように構成されていてもよい。
(5)図3、4において、中間流体であるオイルの循環通路及びオイルタンク等の機器は、目的とするオイルの循環機能を満たす範囲において種々の変形が可能である。例えば、オイルタンク91は必要に応じて循環通路中に複数設けられ得るし、図4におけるメインオイルポンプ89は、図3のシステム1にも設けられ得る。
(6)図5は、図1等に示されているシステム1の一つの変形例を示す概略構成図である。図5に示されているように、システム1には、その全体の動作を制御するための中央制御盤101が設けられていてもよい。
中央制御盤101は、バッチ式焼成炉2の動作を制御するための焼成炉制御盤102、排熱利用部6の動作を制御するための利用部制御盤103、及び上述のバルブ、ファン、ポンプ類と、電気的に接続されている。バッチ式焼成炉2や排熱利用部6が複数ある場合、それぞれに焼成炉制御盤102や利用部制御盤103が設けられていてもよい。あるいは、複数のバッチ式焼成炉2の動作を統合的に制御するように、焼成炉制御盤102が設けられていてもよい。同様に、複数の排熱利用部6の動作を統合的に制御するように、利用部制御盤103が設けられていてもよい。
中央制御盤101は、焼成炉制御盤102からバッチ式焼成炉2の動作スケジュール情報や排熱発生量情報を焼成炉制御盤102から取得するとともに、排熱利用部6の動作スケジュール情報や必要熱量情報を利用部制御盤103から取得するようになっている。また、この中央制御盤101は、取得した各種情報に基づいて、上述のバルブ、ファン、ポンプ類の動作を制御するようになっている。
かかる構成においては、中央制御盤101は、焼成炉制御盤102や利用部制御盤103から取得した各種情報に基づいて、排熱回収ボイラ4や蓄熱部5にて適切な排熱の回収・蓄熱動作が行われるように、上述のバルブ、ファン、ポンプ類の動作を制御する。これにより、バッチ式焼成炉2や排熱利用部6の稼働状況(の変動)に応じた排熱の適切な回収・蓄熱が、良好に行われ得る。
(7)その他、本発明の課題を解決するための手段を構成する各要素における、作用・機能的に表現されているものは、上述の実施形態・実施例や変形例にて開示されている具体的構造の他、当該作用・機能を実現可能な、いかなる構造をも含む。
本発明の一実施形態である排熱回収システムの全体構成を示す概略図である。 本発明の他の実施形態である排熱回収システムの全体構成を示す概略図である。 本発明のさらに他の実施形態である排熱回収システムの全体構成を示す概略図である。 本発明のさらに他の実施形態である排熱回収システムの全体構成を示す概略図である。 図1等に示されている排熱回収システムの一つの変形例を示す概略構成図である。
符号の説明
1…システム 2…バッチ式焼成炉
3…排気通路 31…メイン排気通路 33…排熱回収通路
33a…ボイラ通路 33b…蓄熱通路 4…排熱回収ボイラ
5…蓄熱部 51…蓄熱材貯留部 52…熱交換部
6…排熱利用部 7…蒸気供給通路 8…回収動作制御部
81a〜81c…排気流動ファン 82a〜82c…バルブ
83…蒸気送出ファン 84a・84b…バルブ
85a・85b…オイルポンプ 86a〜88…バルブ
90…オイル循環通路 90a…ボイラ通路 90b…蓄熱通路
91…オイルタンク 92…中間回収部

Claims (7)

  1. バッチ式焼成炉の排気ガスが有する排熱を回収する、バッチ式焼成炉の排熱回収システムであって、
    前記排熱を所定の作動流体に回収する、排熱回収部と、
    前記作動流体の供給通路を介して前記排熱回収部と接続されていて、当該供給通路を介して供給された前記作動流体の熱によって所定の処理操作を行う、排熱利用部と、
    前記排熱を蓄熱するための所定の蓄熱材を備えた、蓄熱部と、
    前記排熱回収部及び前記蓄熱部への前記排熱の供給状態を切り換える、切換部と、
    を備えたことを特徴とする、バッチ式焼成炉の排熱回収システム。
  2. 請求項1に記載の、バッチ式焼成炉の排熱回収システムにおいて、
    前記バッチ式焼成炉に接続された前記排気ガスの通路である排気通路に介装されていて、当該排気ガスと所定の中間流体との熱交換により前記排熱を前記中間流体に回収する、中間回収部と、
    前記中間回収部と接続された、前記中間流体の循環通路と、
    をさらに備え、
    前記中間流体と前記作動流体との熱交換によって当該作動流体に前記排熱を回収する前記排熱回収部は、前記蓄熱部と、前記中間流体の前記循環通路によって並列に接続され、
    当該循環通路における、前記排熱回収部に向かう通路と前記蓄熱部に向かう通路とが分岐する位置の、前記中間流体の流動状態を制御するように、前記切換部が構成及び配置されていることを特徴とする、バッチ式焼成炉の排熱回収システム。
  3. 請求項2に記載の、バッチ式焼成炉の排熱回収システムにおいて、
    前記蓄熱部から熱を放出させる際に当該蓄熱部と前記排熱回収部との間で前記中間流体を循環させるように、前記中間流体の前記循環通路に介装された、中間流体循環部をさらに備えたことを特徴とする、バッチ式焼成炉の排熱回収システム。
  4. 請求項1に記載の、バッチ式焼成炉の排熱回収システムであって、
    前記排熱回収部及び前記蓄熱部は、前記バッチ式焼成炉に接続された前記排気ガスの通路である排気通路によって並列に接続され、
    当該排気通路における、前記排熱回収部に向かう通路と前記蓄熱部に向かう通路とが分岐する位置の、前記排気ガスの流動状態を制御するように、前記切換部が構成及び配置されていることを特徴とする、バッチ式焼成炉の排熱回収システム。
  5. 請求項1、請求項2、及び請求項4のうちのいずれか1項に記載の、バッチ式焼成炉の排熱回収システムであって、
    前記蓄熱部は、前記蓄熱材を貯留する蓄熱材貯留部と、前記作動流体と前記蓄熱材貯留部に貯留された前記蓄熱材との熱交換を行う熱交換部と、を備え、
    前記排熱回収部と前記熱交換部とは、前記作動流体の前記供給通路を介して接続されていることを特徴とする、バッチ式焼成炉の排熱回収システム。
  6. 請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1項に記載の、バッチ式焼成炉の排熱回収システムであって、
    複数の前記バッチ式焼成炉から前記排熱を回収するように構成されたことを特徴とする、バッチ式焼成炉の排熱回収システム。
  7. バッチ式焼成炉の排気ガスが有する排熱を回収する、バッチ式焼成炉の排熱回収方法であって、
    前記排熱を所定の蓄熱材に蓄熱する蓄熱部、及び、前記排熱を用いて所定の処理操作を行う排熱利用部への前記排熱の供給状態を、前記バッチ式焼成炉における前記排熱の発生量及び前記排熱利用部における必要熱量に応じて制御することで、
    前記発生量が前記必要熱量よりも多い場合は、余剰分の前記排熱を前記蓄熱部に蓄熱させ、
    前記発生量が前記必要熱量よりも少ない場合は、前記蓄熱部から熱を放出させる
    ことを特徴とする、バッチ式焼成炉の排熱回収方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104101223A (zh) * 2014-07-14 2014-10-15 济南万方炭素有限责任公司 焙烧炉余热收集器
CN104949532A (zh) * 2015-06-04 2015-09-30 广西北流市红日紫砂陶瓷厂 一种陶瓷烧制余热利用装置
US11029090B2 (en) 2016-03-24 2021-06-08 Ngk Insulators, Ltd. Industrial furnace and method of utilizing heat therefrom
CN113146817A (zh) * 2021-03-04 2021-07-23 贵州迪森元能源科技有限公司 余气利用自动控制系统

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