JP2010048336A - 建設機械の油圧制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】油圧アクチュエータへの圧油の供給の指令時に複数の可変容量型油圧ポンプの吐出油を合流させて油圧アクチュエータに供給でき、かつ、油圧アクチュエータへの圧油の供給に伴うポンプ吸収トルクのサージに起因するエンジンストールを防止できる建設機械の油圧制御装置を提供すること。
【解決手段】目標エンジン回転数Ntが規定エンジン回転数Ntrよりも低い状態ではコントローラ51が電磁弁44を第2弁位置bに切り換え、コントロールバルブ26A,26B,27のうちのコントロールバルブ27にはパイロット弁34のパイロット圧が付与されない状態にし、可変容量型油圧ポンプ22A,22Bの吐出油に可変容量型油圧ポンプ23の吐出油を合流させずにアームシリンダ12に圧油を供給する。目標エンジン回転数Ntが低い状態でなければコントローラ51は電磁弁44を第1弁位置aにする。
【選択図】図2

Description

本発明は、油圧ショベル等の建設機械に備えられるものであり、複数の可変容量型油圧ポンプの吐出油を合流させて油圧アクチュエータに供給する建設機械の油圧制御装置に関する。
従来の建設機械の油圧制御装置は、油圧アクチュエータ、エンジンにより駆動される複数の可変容量型油圧ポンプと、油圧アクチュエータへの圧油の供給を指令する指令手段と、この指令手段による油圧アクチュエータへの圧油の供給の指令時に複数の可変容量型油圧ポンプの吐出油を合流させて油圧アクチュエータに供給する合流回路とを備えている。(特許文献1参照)
特許第3607529号公報
ところで、建設機械の油圧制御装置では、エンジンにより駆動されるすべてのポンプのポンプ吸収トルク(ポンプ入力トルク)の合計値がエンジン出力トルクを超えないように、すなわち、ポンプ吸収トルクの合計値の過剰によりエンジンストールが生じないように、可変容量型油圧ポンプに対しトルク一定制御を行う。このトルク一定制御ではポンプ吐出圧が所定圧力以上の範囲で上昇しているときにポンプ吐出圧の上昇に連動させてポンプ吐出流量を減少させ、これにより、ポンプ吐出圧の上昇に伴ってポンプ吸収トルクが所定値を超えることを抑えている。しかし、可変容量型油圧ポンプに対してトルク一定制御が行われている状態であってもポンプ吐出圧が急激に上昇した場合には、ポンプ吐出圧に対するポンプ吐出流量の減少に応答遅れが生じて、ポンプ吐出圧に対するポンプ吐出流量が瞬間的に過剰になり、ポンプ吸収トルクのサージが発生する。
可変容量型油圧ポンプのポンプ吸収トルクのサージは、可変容量型油圧ポンプから油圧アクチュエータへの圧油の供給開始直後に生じる。したがって、油圧アクチュエータへの圧油の供給の指令時に、複数の可変容量型油圧ポンプのそれぞれの吐出油を合流させて同時に油圧アクチュエータに供給した場合、それら複数の可変容量型油圧ポンプにおいて同時にポンプ吸収トルクのサージが生じ、それらのサージのピーク時が重なることになる。これにより、複数の可変容量型油圧ポンプのポンプ吸収トルクの合計値が激増してエンジン出力トルクを超え、エンジンストールを招くことがある。
本発明は、前述の事情を考慮してなされたものであり、その目的は、油圧アクチュエータへの圧油の供給の指令時に複数の可変容量型油圧ポンプの吐出油を合流させて油圧アクチュエータに供給でき、かつ、油圧アクチュエータへの圧油の供給に伴うポンプ吸収トルクのサージに起因するエンジンストールを防止できる建設機械の油圧制御装置を提供することにある。
前述の目的を達成するために、本発明の建設機械の油圧制御装置は次のように構成されている。
〔1〕 本発明の建設機械の油圧制御装置は、油圧アクチュエータと、エンジンにより駆動される第1,第2可変容量型油圧ポンプと、前記油圧アクチュエータへの圧油供給を指令する指令手段と、前記指令手段による前記油圧アクチュエータへの圧油の供給の指令時に前記第2可変容量型油圧ポンプの吐出油を前記第1可変容量型油圧ポンプの吐出油に合流させて前記油圧アクチュエータに供給する合流回路と、を備えている建設機械の油圧制御装置において、前記第1可変容量型油圧ポンプの吐出油に対する第2可変容量型油圧ポンプの合流を禁止可能な合流禁止手段を備えていて、前記合流禁止手段は、前記第2可変容量型油圧ポンプの吐出油を前記第1可変容量型油圧ポンプの吐出油に合流させて前記油圧アクチュエータに供給すると前記第1,第2可変容量型油圧ポンプのポンプ吸収トルクの合計値がエンジンストールを招く大きさまで増大可能な状態のときに合流を禁止するよう設定されていることを特徴とする。第1,第2可変容量型油圧ポンプは1個ずつに限定されるものではなく、第1,第2可変容量型油圧ポンプがそれぞれ複数個である場合、第1可変容量型油圧ポンプが1個で第2可変容量型油圧ポンプが複数個である場合、第2可変容量型油圧ポンプが1個で第1可変容量型油圧ポンプが複数個である場合を含む。
このように構成された本発明において、第2可変容量型油圧ポンプの吐出油を第1可変容量型油圧ポンプの吐出油に合流させて油圧アクチュエータに供給すると第1,第2可変容量型油圧ポンプのポンプ吸収トルクの合計値がエンジンストールを招く大きさまで増大可能な状態のときに、合流禁止手段は合流を禁止する。これにより、油圧アクチュエータへの圧油の供給に伴うポンプ吸収トルクのサージに起因するエンジンストールを防止できる。
一方、第1可変容量型油圧ポンプの吐出油に第2可変容量型油圧ポンプの吐出油を合流させて油圧アクチュエータに供給しても第1,第2可変容量型油圧ポンプのポンプ吸収トルクの合計値がエンジンストールを招く大きさまで増大しない状態であれば、合流禁止手段は合流を禁止しないので、油圧アクチュエータへの圧油の供給の指令時に複数の可変容量型油圧ポンプの吐出油を合流回路により合流させて油圧アクチュエータに供給できる。
〔2〕 「〔1〕」に記載の建設機械の油圧制御装置において、前記合流禁止手段は予め設定された条件に従って合流を禁止するよう設定されていて、前記条件は、目標エンジン回転数が予め設定された規定エンジン回転数よりも低い状態であることを含むよう設定されていることを特徴とするものであってもよい。規定エンジン回転数は、第1,第2可変容量型油圧ポンプのそれぞれの吐出油を合流させて同時に油圧アクチュエータに供給したときでも、ポンプ吸収トルクのサージに起因するエンジンストールが生じない十分なエンジン出力トルクを得られる回転数範囲内の値に設定される。つまり、本発明によれば、エンジン回転数がポンプ吸収トルクのサージに起因するエンジンストールのおそれのある低い状態であるときに限定して合流を禁止できる。
〔3〕 「〔1〕」に記載の建設機械の油圧制御装置において、前記条件は、作動油温が予め設定された規定油温よりも低い状態であることを含むよう設定されていることを特徴とするものであってもよい。規定油温は、例えば、第1,第2可変容量型油圧ポンプの運転に適した作動油の粘度を得られる温度範囲内の値に設定される。つまり、本発明によれば、エンジン回転数がポンプ吸収トルクのサージに起因するエンジンストールのおそれのある低い状態であり、かつ、作動油の粘度が過大な状態であることに起因してポンプ吸収トルクが大きくなりやすい状態であるときに限定して合流を禁止できる。
〔4〕 「〔2〕」または「〔3〕」に記載の建設機械の油圧制御装置において、前記条件は、エンジン冷却水温が予め設定された規定冷却水温よりも低いとき状態であることを含むよう設定されていることを特徴とするものであってよい。規定冷却水温は、定格エンジン出力トルクを得られる程度にエンジンが暖まっているとされる温度範囲内の値に設定される。つまり、本発明によれば、「〔2〕」に記載の建設機械の油圧制御装置において、エンジン回転数がポンプ吸収トルクのサージに起因するエンジンストールのおそれのある低い状態であり、かつ、エンジンが定格エンジン出力トルクを得られる程度にエンジンが暖まっていない状態であるときに限定して合流を禁止できる。また、「〔3〕」に記載の建設機械の油圧制御装置において、エンジン回転数がポンプ吸収トルクのサージに起因するエンジンストールのおそれのある低い状態であり、かつ、作動油の粘度が過大な状態であることに起因してポンプ吸収トルクが大きくなりやすい状態であり、かつ、定格エンジン出力トルクを得られる程度にエンジンが暖まっていない状態であるときに限定して合流を禁止できる。
〔5〕 「〔1〕」に記載の建設機械の油圧制御装置において、前記合流回路は、前記指令手段による指令に応じて前記第1可変容量型油圧ポンプから前記油圧アクチュエータに供給される圧油の流れを制御する第1コントロールバルブと、前記指令手段による指令に応じて前記第2可変容量型油圧ポンプから前記油圧アクチュエータに供給される圧油の流れを制御する第2コントロールバルブとを有するとともに、前記指令手段による指令に応じた前記第2コントロールバルブの作動によって前記第2可変容量型油圧ポンプの吐出油を前記第1可変容量型油圧ポンプの吐出油に合流させるよう設定されていて、前記合流禁止手段は、前記指令手段により前記油圧アクチュエータへの圧油の供給が指令されたときに、前記第2可変容量型油圧ポンプから前記油圧アクチュエータに圧油を導く方向への前記第2コントロールバルブの作動を遅らせる手段からなることを特徴とするものであってもよい。
このように構成された本発明では、指令手段により油圧アクチュエータへの圧油の供給が指令されたときに、合流禁止手段は、第2可変容量型油圧ポンプから油圧アクチュエータに圧油を導く方向への第2コントロールバルブの作動を、第1可変容量型油圧ポンプから油圧アクチュエータに圧油を導く方向への第1コントロールバルブの作動よりも遅らせる。これにより、油圧アクチュエータへの圧油の供給開始当初に、第1可変容量型油圧ポンプの吐出油に対する第2可変容量型油圧ポンプの吐出油の合流が一時的に禁止された状態がつくられ、第1可変容量型油圧ポンプのポンプ吸収トルクのサージのピーク時に対して、第2可変容量型油圧ポンプのポンプ吸収トルクのサージのピーク時が遅れる。つまり、第1,第2可変容量型油圧ポンプのそれぞれの吐出油が合流して同時に油圧アクチュエータに供給される場合よりも第1,第2可変容量型油圧ポンプのポンプ吸収トルクの合計値のサージのピークが低くなる。したがって、油圧アクチュエータへの圧油の供給に伴う可変容量型油圧ポンプのポンプ吸収トルクのサージに起因するエンジンストールを防止できる。
本発明によれば、油圧アクチュエータへの圧油の供給の指令時に複数の可変容量型油圧ポンプの吐出油を合流させて油圧アクチュエータに供給でき、かつ、油圧アクチュエータへの圧油の供給に伴うポンプ吸収トルクのサージに起因するエンジンストールを防止できる建設機械の油圧制御装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る建設機械の一例としての油圧ショベルについて図1を用いて説明する。図1は本発明の実施形態に係る建設機械の油圧制御装置が搭載される油圧ショベルの左側面図である。
図1に示すように、油圧ショベル1は、履帯2aを駆動して走行する走行体2と、この走行体2上に旋回可能に設けられ運転室3aおよび機械室3bを含んだ旋回体3と、この旋回体3の前部中央に設けられたフロント作業機4とを備えている。走行体2は左右両側のそれぞれに油圧モータからなる走行モータ10を有し、これらを駆動源としている。旋回体3も油圧モータからなる旋回モータ(図示しない)を駆動源としている。
フロント作業機4は、旋回体3の前部中央に上下方向に回動可能に結合されたブーム5と、このブーム5の旋回体3側とは反対側の端部に回動可能に結合されたアーム6と、このアーム6のブーム5側とは反対側の端部に回動可能に結合されたバケット7とを有する。これらブーム5、アーム6、バケット7はそれぞれ油圧シリンダからなるブームシリンダ11、アームシリンダ12、バケットシリンダ13により駆動される。
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態に係る建設機械の油圧制御装置について、図2,3を用いて説明する。図2は本発明の第1実施形態に係る建設機械の油圧制御装置を示す油圧回路図である。図3は図2に示した油圧制御装置の動作の流れを示すフローチャートである。
図2に示す油圧制御装置20は、油圧ショベル1を駆動する前述の複数の油圧アクチュエータ、すなわち、2つの走行モータ10、旋回モータ、ブームシリンダ11、アームシリンダ12およびバケットシリンダ13を備えている。図2にはアームシリンダ12のみを示し、それ以外の油圧アクチュエータは省略した。
油圧制御装置20はさらに、エンジン21により駆動される複数のメインポンプとして、2個の第1可変容量型油圧ポンプ22A,22Bと、1個の第2可変容量型油圧ポンプ23とを備えている。第1可変容量型油圧ポンプ22Aは、ブームシリンダ11、アームシリンダ12、右側の走行モータ10に供給される圧油を吐出する。第1可変容量型油圧ポンプ22Bは、ブームシリンダ11、アームシリンダ12、バケットシリンダ13、左側の走行モータ10に供給される圧油を吐出する。第2可変容量型油圧ポンプ23は、アームシリンダ12、旋回モータに供給される圧油を吐出する。
第1可変容量型油圧ポンプ22Aと右側の走行モータ10との間には、第1可変容量型油圧ポンプ22Aから右側の走行モータ10に供給される圧油の流れを制御する走行用コントロールバルブ24が設けられている。第1可変容量型油圧ポンプ22Bと左側の走行モータ10との間には、第1可変容量型油圧ポンプ22Bから左側の走行モータ10に供給される圧油の流れを制御する走行用コントロールバルブ25が設けられている。
第1可変容量型油圧ポンプ22Aとアームシリンダ12との間には、第1可変容量型油圧ポンプ22Aからアームシリンダ12に供給される圧油の流れを制御する第1アーム用コントロールバルブ26Aが設けられている。第1可変容量型油圧ポンプ22Bとアームシリンダ12との間には、第1可変容量型油圧ポンプ22Bからアームシリンダ12のボトム室に供給される圧油の流れを制御する第1アーム用コントロールバルブ26Bが設けられている。第2可変容量型油圧ポンプ23とアームシリンダ12との間には、第2可変容量型油圧ポンプ23からアームシリンダ12のボトム室に供給される圧油の流れを制御する第2アーム用コントロールバルブ27が設けられている。
第1可変容量型油圧ポンプ22Aとブームシリンダ11との間には、第1可変容量型油圧ポンプ22Aからブームシリンダ11に供給される圧油の流れを制御するブーム用コントロールバルブ29が設けられている。第1可変容量型油圧ポンプ22Bとブームシリンダ11との間には、第1可変容量型油圧ポンプ22Bからブームシリンダ11に供給される圧油の流れを制御するブーム用コントロールバルブ30が設けられている。
第1可変容量型油圧ポンプ22Bとバケットシリンダ13との間には、第1可変容量型油圧ポンプ22Bからバケットシリンダ13に供給される圧油の流れを制御するバケット用コントロールバルブ31が設けられている。第2可変容量型油圧ポンプ23と旋回モータとの間には、第2可変容量型油圧ポンプ23から旋回モータに供給される圧油の流れを制御する旋回用コントロールバルブ32が設けられている。
第1アーム用コントロールバルブ26A、第1アーム用コントロールバルブ26Bおよび第2アーム用コントロールバルブ27は、例えば油圧パイロット式バルブである。これら第1アーム用コントロールバルブ26A、第1アーム用コントロールバルブ26Bおよび第2アーム用コントロールバルブ27に付与されるパイロット圧は、エンジン21により駆動されるパイロットポンプ33の吐出圧を一次圧としてパイロット弁34により生成される。つまり、パイロット弁34はアームシリンダ12への圧油の供給を指令する指令手段を構成している。なお、図2に示すパイロット弁34は、アームシリンダ12を伸長側へ操作するものを示し、収縮側へ操作するものは省略してある。第1アーム用コントロールバルブ26A、第1アーム用コントロールバルブ26Bおよび第2アーム用コントロールバルブ27のそれぞれには、パイロット管路35A〜35Cのそれぞれを通じてパイロット圧が付与され、これに伴い、第1アーム用コントロールバルブ26A、第1アーム用コントロールバルブ26Bおよび第2アーム用コントロールバルブ27はすべて、圧油をアームシリンダ12のボトム室に導く方向に作動する。アームシリンダ12の収縮側の操作においても、同様に不図示のパイロット弁、パイロット管路により第1アーム用コントロールバルブ26A,26Bおよび第2アーム用コントロールバルブ27のそれぞれに収縮側のパイロット圧が付与されて圧油をアームシリンダ12のロッド室に導く方向に作動するができる。
油圧制御装置20は、パイロット弁34によりアームシリンダ12のボトム室への圧油の供給が指令されたときにアームシリンダ12のボトム室に対して第1可変容量型油圧ポンプ22A、第1可変容量型油圧ポンプ22Bおよび第2可変容量型油圧ポンプ23の吐出油を合流させて導く合流回路36を備えている。この合流回路36は、第1アーム用コントロールバルブ26A、第1アーム用コントロールバルブ26Bおよび第2アーム用コントロールバルブ27と、合流管路37とを含む。合流管路37は、一端がアームシリンダ12のボトム室に連通した幹管路38と、この幹管路38の他端から延びて第1アーム用コントロールバルブ26A、第1アーム用コントロールバルブ26Bおよび第2アーム用コントロールバルブ27のそれぞれの出口に連通した枝管路39〜41とを有する。枝管路40にはアームシリンダ12のボトム室から第1アーム用コントロールバルブ26Bに向かう方向の圧油の流れを阻止するチェック弁42が設けられている。枝管路41にはアームシリンダ12のボトム室から第2アーム用コントロールバルブ27に向かう方向の圧油の流れを阻止するチェック弁43が設けられている。
特に、油圧制御装置20は、第2アーム用コントロールバルブ27にパイロット圧を導くパイロット管路35Cに設けられパイロット弁34と第2アーム用コントロールバルブ27との間の連通と遮断を切換可能な弁として、電磁弁44を備えている。この電磁弁44の弁位置は、ソレノイドに制御信号Wが供給されて第1弁位置aから第2弁位置bに切り換わる。
電磁弁44の弁位置が第1弁位置aのとき、パイロット弁34により生成されたパイロット圧が第2アーム用コントロールバルブ27に導かれる状態である。この状態ではパイロット弁34により生成されたパイロット圧は第1アーム用コントロールバルブ26A、第1アーム用コントロールバルブ26Bおよび第2アーム用コントロールバルブ27に同時に付与される。つまり、第1アーム用コントロールバルブ26A、第1アーム用コントロールバルブ26Bおよび第2アーム用コントロールバルブ27が同時に切り換わって、第1可変容量型油圧ポンプ22A、第1可変容量型油圧ポンプ22Bおよび第3可変容量型油圧ポンプ23のそれぞれの吐出油が合流して同時にアームシリンダ12に供給される。
電磁弁44の弁位置が第2弁位置bのとき、パイロット弁34により生成されたパイロット圧は作動油タンク45に逃がされる状態である。この状態ではパイロット弁34により生成されたパイロット圧は第1アーム用コントロールバルブ26A、第1アーム用コントロールバルブ26Bに付与されるが、第2アーム用コントロールバルブ27には付与されない。つまり、第1可変容量型油圧ポンプ22A,22Bの吐出油に対して、第2可変容量型油圧ポンプ23の吐出油の合流が禁止されている。
さらに、油圧制御装置20は、電磁弁44に供給する制御信号Wを制御するコントローラ46と、エンジン21に指令する目標エンジン回転数Ntを入力設定可能な入力装置47とを備えている。コントローラ46はCPU、ROM、RAM等から構成されたマイコンを有するものであって、目標エンジン回転数Ntが予め設定された規定エンジン回転数Ntrよりも低い状態であるときに、電磁弁44に制御信号Wを供給するよう設定されている。規定エンジン回転数Ntrは、例えば、第1可変容量型油圧ポンプ22A、第1可変容量型油圧ポンプ22Bおよび第2可変容量型油圧ポンプ23のそれぞれの吐出油を合流させて同時にアームシリンダ12のボトム室に供給したときでも、ポンプ吸収トルクのサージに起因するエンジンストールが生じない十分なエンジン出力トルクを得られる回転数範囲内の値、例えばその回転数範囲の下限値に設定されている。
つまり、油圧制御装置20においては、電磁弁44とコントローラ46とが第1可変容量型油圧ポンプ22A,22Bの吐出油に対する第2可変容量型油圧ポンプ23の吐出油の合流を禁止可能な合流禁止手段を構成しているとともに、この合流禁止手段が合流を禁止する予め設定された条件として、目標エンジン回転数Ntが予め設定された規定エンジン回転数Ntrよりも低い状態であることが設定されている。
第1実施形態に係る油圧制御装置20は次のように動作する。
図3に示すように、コントローラ46は、入力装置47により目標エンジン回転数Ntが設定されると(S11)、この目標エンジン回転数Ntが規定エンジン回転数Ntr以上かどうかを判定する(S12)。「Nt≧Ntr」と判定したとき、コントローラ46は電磁弁44への制御信号Wの供給を行わない、つまり、合流回路36による合流は禁止されない(S12→S13)。
逆に「Nt<Ntr」と判定したとき、コントローラ46は電磁弁44に制御信号Wを供給して、合流回路36による合流を禁止する(S12→S14)。つまり、エンジン回転数がポンプ吸収トルクのサージに起因するエンジンストールのおそれのある低い状態であるときに限定して、合流回路36による合流が禁止される。
第1実施形態に係る油圧制御装置20によれば次の効果を得られる。
油圧制御装置20によれば、電磁弁44とコントローラ46とから構成された合流禁止手段によって、エンジン回転数がポンプ吸収トルクのサージに起因したエンジンストールのおそれのある低い状態であるときに合流を禁止して、アームシリンダ12のボトム室への圧油の供給に伴うポンプ吸収トルクのサージに起因するエンジンストールを防止できる。一方、エンジン回転数がポンプ吸収トルクのサージに起因するエンジンストールのおそれのある低い状態でなければ合流禁止手段は合流を禁止しないので、アームシリンダ12への圧油の供給の指令時に第1可変容量型油圧ポンプ22A、第1可変容量型油圧ポンプ22Bおよび第2可変容量型油圧ポンプ23の吐出油を合流回路36により合流させてアームシリンダ12のボトム室に供給できる。
〔第2実施形態〕
本発明の第2実施形態に係る建設機械の油圧制御装置について、図4,5を用いて説明する。図4は本発明の第2実施形態に係る建設機械の油圧制御装置を示す油圧回路図である。図5は図4に示した油圧制御装置の動作の流れを示すフローチャートである。図4において、図2に示したものと同等のものには、図2に付した符号と同じ符号を付してあり、それらの説明は省略する。
図4に示すように、第2実施形態に係る油圧制御装置50は、第1実施形態に係る油圧制御装置20のコントローラ46とは異なる設定のコントローラ51と、作動油タンク45における作動油温を検出し検出値Ttに相応する電気信号を出力する油温センサ52とを備えている。
コントローラ51は、目標エンジン回転数Ntが予め設定された規定エンジン回転数Ntrよりも低い状態であることに加えて、作動油温の検出値Ttが予め設定された規定油温Ttrよりも低い状態であるときに、電磁弁44に制御信号Wを供給するよう設定されている。規定油温Ttrは、第1可変容量型油圧ポンプ22A、第1可変容量型油圧ポンプ22Bおよび第2可変容量型油圧ポンプ23の運転に適した作動油の粘度を得られる温度範囲内の値、例えば、その温度範囲の下限値に設定されている。
つまり、油圧制御装置50においては、電磁弁44とコントローラ51とが第1可変容量型油圧ポンプ22A,22Bの吐出油に対する第2可変容量型油圧ポンプ23の吐出油の合流を禁止可能な合流禁止手段を構成しているとともに、この合流禁止手段が合流を禁止する予め設定された条件として、目標エンジン回転数Ntが予め設定された規定エンジン回転数Ntrよりも低い状態であること、および、作動油温の検出値Ttが予め設定された規定油温Ttrよりも低い状態であることが設定されている。
第2実施形態に係る油圧制御装置50は次のように動作する。
図5に示すように、コントローラ51は、入力装置47により目標エンジン回転数Ntが設定されると(S21)、この目標エンジン回転数Ntが規定エンジン回転数Ntr以上かどうかを判定する(S22)。また、作動油温の検出値Ttが規定油温Ttr以上かどうかを判定する(S23)。「Nt≧Ntr」かつ「Tt≧Ttr」と判定したとき、コントローラ51は電磁弁44への制御信号Wの供給を行わない、すなわち、合流回路36による合流を禁止しない(S22→S23→S24)。
逆に「Nt<Ntr」または「Tt<Ttr」と判定したとき、コントローラ51は電磁弁44に制御信号Wを供給して、合流回路36による合流を禁止する(S22→S25またはS23→S25)。つまり、エンジン回転数がポンプ吸収トルクのサージに起因するエンジンストールのおそれのある低い状態であり、かつ、作動油の粘度が過大な状態であることに起因してポンプ吸収トルクが大きくなりやすい状態であるときに限定して、合流回路36による合流を禁止する。
第2実施形態に係る油圧制御装置50によれば次の効果を得られる。
油圧制御装置50によれば、電磁弁44とコントローラ51とから構成された合流禁止手段によって、エンジン回転数がポンプ吸収トルクのサージに起因するエンジンストールのおそれのある低い状態であり、かつ、作動油の粘度が過大な状態であることに起因してポンプ吸収トルクが大きくなりやすい状態であるときに、アームシリンダ12のボトム室への圧油の供給に伴うポンプ吸収トルクのサージに起因するエンジンストールを防止できる。一方、エンジン回転数がポンプ吸収トルクのサージに起因するエンジンストールのおそれのある低い状態でも、作動油の粘度が過大な状態であることに起因してポンプ吸収トルクが大きくなりやすい状態でもなければ合流禁止手段は合流を禁止しないので、アームシリンダ12への圧油の供給の指令時に第1可変容量型油圧ポンプ22A、第1可変容量型油圧ポンプ22Bおよび第2可変容量型油圧ポンプ23の吐出油を合流回路36により合流させてアームシリンダ12のボトム室に供給できる。
〔第3実施形態〕
本発明の第3実施形態に係る建設機械の油圧制御装置について、図6,7を用いて説明する。図6は本発明の第3実施形態に係る建設機械の油圧制御装置を示す油圧回路図である。図7は図6に示した油圧制御装置の動作の流れを示すフローチャートである。図6において、図2に示したものと同等のものには、図2に付した符号と同じ符号を付してあり、それらの説明は省略する。
図6に示すように、第3実施形態に係る油圧制御装置60は、第1実施形態に係る油圧制御装置20のコントローラ46とは異なる設定のコントローラ61と、エンジン冷却水温を検出し検出値Teに相応する電気信号を出力する水温センサ62とを備えている。
コントローラ61は、目標エンジン回転数Ntが予め設定された規定エンジン回転数Ntrよりも低い状態であることに加えて、エンジン冷却水温の検出値Teが予め設定された規定冷却水温Terよりも低い状態であるときに、電磁弁44に制御信号Wを供給するよう設定されている。規定冷却水温Terは、定格エンジン出力トルクを得られる程度にエンジン21が暖まっているとされる温度範囲内の値、例えば、この温度範囲の下限値に設定されている。
つまり、油圧制御装置60においては、電磁弁44とコントローラ61とが第1可変容量型油圧ポンプ22A,22Bの吐出油に対する第2可変容量型油圧ポンプ23の吐出油の合流を禁止可能な合流禁止手段を構成しているとともに、この合流禁止手段が合流を禁止する予め設定された条件として、目標エンジン回転数Ntが予め設定された規定エンジン回転数Ntrよりも低い状態であること、および、エンジン冷却水温の検出値Teが予め設定された規定冷却水温Terよりも低い状態であることが設定されている。
第3実施形態に係る油圧制御装置60は次のように動作する。
図7に示すように、コントローラ61は、入力装置47により目標エンジン回転数Ntが設定されると(S31)、この目標エンジン回転数Ntが規定エンジン回転数Ntr以上かどうかを判定する(S32)。また、エンジン冷却水温の検出値Teが規定冷却水温Ter以上かどうかを判定する(S33)。「Nt≧Ntr」かつ「Te≧Ter」と判定したとき、コントローラ61は電磁弁44への制御信号Wの供給を行わない、すなわち、合流回路36による合流を禁止しない(S32→S33→S34)。
逆に「Nt<Ntr」または「Te<Ter」と判定したとき、コントローラ61は電磁弁44に制御信号Wを供給して、合流回路36による合流を禁止する(S32→S35またはS33→S35)。つまり、エンジン回転数がポンプ吸収トルクのサージに起因するエンジンストールのおそれのある低い状態であり、かつ、定格エンジン出力トルクが得られる程度にエンジン21が暖まっていない状態であるときに限定して、合流回路36による合流を禁止する。
第3実施形態に係る油圧制御装置60によれば次の効果を得られる。
油圧制御装置60によれば、電磁弁44とコントローラ61とから構成された合流禁止手段によって、エンジン回転数がポンプ吸収トルクのサージに起因するエンジンストールのおそれのある低い状態であり、かつ、定格エンジン出力トルクを得られる程度にエンジン21が暖まっていない状態であるときに、アームシリンダ12のボトム室への圧油の供給に伴うポンプ吸収トルクのサージに起因するエンジンストールを防止できる。一方、エンジン回転数がポンプ吸収トルクのサージに起因するエンジンストールのおそれのある低い状態でも、定格エンジン出力トルクを得られる程度にエンジンが暖まっていない状態でもなければ合流禁止手段は合流を禁止しないので、アームシリンダ12への圧油の供給の指令時に第1可変容量型油圧ポンプ22A、第1可変容量型油圧ポンプ22Bおよび第2可変容量型油圧ポンプ23の吐出油を合流回路36により合流させてアームシリンダ12のボトム室に供給できる。
〔第4実施形態〕
本発明の第4実施形態に係る建設機械の油圧制御装置について、図8,9を用いて説明する。図8は本発明の第4実施形態に係る建設機械の油圧制御装置を示す油圧回路図である。図9は図8に示した油圧制御装置の動作の流れを示すフローチャートである。図8において、図4,6に示したものと同等のものには、図4,6に付した符号と同じ符号を付してあり、それらの説明は省略する。
図8に示すように、第4実施形態に係る油圧制御装置70は、第2実施形態に係る油圧制御装置50と、第3実施形態係る油圧制御装置60とを組み合わせたものである。つまり、油圧制御装置70におけるコントローラ71は、目標エンジン回転数Ntが予め設定された規定エンジン回転数Ntrよりも低い状態であり、作動油温の検出値Ttが予め設定された規定油温Ttrよりも低い状態であり、かつ、エンジン冷却水温の検出値Teが予め設定された規定冷却水温Terよりも低い状態であるときに、電磁弁44に制御信号Wを供給するよう設定されている。
つまり、油圧制御装置70においては、電磁弁44とコントローラ71とが第1可変容量型油圧ポンプ22A,22Bの吐出油に対する第2可変容量型油圧ポンプ23の吐出油の合流を禁止可能な合流禁止手段を構成しているとともに、この合流禁止手段が合流を禁止する予め設定された条件として、目標エンジン回転数Ntが予め設定された規定エンジン回転数Ntrよりも低い状態であること、作動油温の検出値Ttが予め設定された規定油温Ttrよりも低い状態であること、および、エンジン冷却水温の検出値Teが予め設定された規定冷却水温Terよりも低い状態であることが設定されている。
第4実施形態に係る油圧制御装置70は次のように動作する。
図9に示すように、コントローラ71は、入力装置47により目標エンジン回転数Ntが設定されると(S41)、この目標エンジン回転数Ntが規定エンジン回転数Ntr以上かどうかを判定する(S42)。また、作動油温の検出値Ttが規定油温Ttr以上かどうかを判定する(S43)。また、エンジン冷却水温の検出値Teが規定冷却水温Ter以上かどうかを判定する(S44)。「Nt≧Ntr」かつ「Tt≧Ttr」かつ「Te≧Ter」と判定したとき、コントローラ71は電磁弁44への制御信号Wの供給を行わない、すなわち、合流回路36による合流を禁止しない(S42→S43→S44→S45)。
逆に「Nt<Ntr」、「Tt<Ttr」または「Te<Ter」と判定したとき、コントローラ71は電磁弁44に制御信号Wを供給して、合流回路36による合流を禁止する(S42→S46、S43→S46またはS44→S46)。つまり、エンジン回転数がポンプ吸収トルクのサージに起因するエンジンストールのおそれのある低い状態であり、かつ、作動油の粘度が過大な状態であることに起因してポンプ吸収トルクが大きくなりやすい状態であり、かつ、エンジン出力トルクの定格値を出力できる程度にエンジン21が暖まっていない状態であるときに限定して、合流回路36による合流を禁止する。
第4実施形態に係る油圧制御装置70によれば次の効果を得られる。
油圧制御装置70によれば、電磁弁44とコントローラ71とから構成された合流禁止手段によって、エンジン回転数がポンプ吸収トルクのサージに起因するエンジンストールのおそれのある低い状態であり、かつ、作動油の粘度が過大な状態であることに起因してポンプ吸収トルクが大きくなりやすい状態であり、かつ、定格エンジン出力トルクを得られる程度にエンジン21が暖まっていない状態であるときに、アームシリンダ12のボトム室への圧油の供給に伴うポンプ吸収トルクのサージに起因するエンジンストールを防止できる。一方、エンジン回転数がポンプ吸収トルクのサージに起因するエンジンストールのおそれのある低い状態でも、作動油の粘度が過大な状態であることに起因してポンプ吸収トルクが大きくなりやすい状態でも、定格エンジン出力トルクを得られる程度にエンジンが暖まっていない状態でもなければ合流禁止手段は合流を禁止しないので、アームシリンダ12への圧油の供給の指令時に第1可変容量型油圧ポンプ22A、第1可変容量型油圧ポンプ22Bおよび第2可変容量型油圧ポンプ23の吐出油を合流回路36により合流させてアームシリンダ12のボトム室に供給できる。
〔第5実施形態〕
本発明の第5実施形態に係る建設機械の油圧制御装置について、図10を用いて説明する。図10は本発明の第5実施形態に係る建設機械の油圧制御装置を示す油圧回路図である。図10において、図2に示したものと同等のものには、図2に付した符号と同じ符号を付してある。
第5実施形態に係る油圧制御装置80の合流禁止手段は、パイロット管路35Cに設けられた絞り82からなる。この絞り82は、パイロット弁34によりアームシリンダ12への圧油の供給の指令に相当するパイロット圧が生成されたときに、第2可変容量型油圧ポンプ23からアームシリンダ12に圧油を導く方向への第2アーム用コントロールバルブ27の作動を、第1可変容量型油圧ポンプ22A,22Bからアームシリンダ12に圧油を導く方向へのアーム用コントロールバルブ26A,26Bの作動よりも遅らせる手段を構成している。
また、絞り82は、第2アーム用コントロールバルブ27にパイロット圧を導くパイロット管路35Cに設けられたスローリターン弁81に含まれている。このスローリターン弁81により、第2アーム用コントロールバルブ27へのパイロット圧の付与が絞り82を通じて行われ、パイロット圧の除去はチェック弁83を通じて行われることになる。
このように構成された第5実施形態に係る油圧制御装置80では、パイロット弁34によるアームシリンダ12のボトム室への圧油の供給の指令時に、毎度、第2可変容量型油圧ポンプ23からアームシリンダ12に圧油を導く方向への第2アーム用コントロール弁28の作動を、第1可変容量型油圧22A,22Bポンプからアームシリンダ12に圧油を導く方向への第1アーム用コントロールバルブ26A,26Bの作動よりも遅らせる。これにより、アームシリンダ12のボトム室への圧油の供給開始当初に、第1可変容量型油圧ポンプ22A,22Bの吐出油に対する第2可変容量型油圧ポンプ23の吐出油の合流が一時的に禁止された状態がつくられ、第1可変容量型油圧ポンプ22A,22Bのポンプ吸収トルクのサージのピーク時に対して、第2可変容量型油圧ポンプ23のポンプ吸収トルクのサージのピーク時が遅れる。つまり、第1可変容量型油圧ポンプ22A,22Bおよび第2可変容量型油圧ポンプ23のそれぞれの吐出油が合流して同時にアームシリンダ12のボトム室に供給される場合よりも、第1可変容量型油圧ポンプ22A、第1可変容量型油圧ポンプ22Bおよび第2可変容量型油圧ポンプのポンプ吸収トルクの合計値のサージのピークが低くなる。
第5実施形態に係る油圧制御装置80によれば次の効果を得られる。
油圧制御装置80では、絞り82によって、アームシリンダ12への圧油の供給開始当初に、第1可変容量型油圧ポンプ22A、第1可変容量型油圧ポンプ22Bおよび第2可変容量型油圧ポンプ23のそれぞれの吐出油が合流して同時にアームシリンダ12のボトム室に供給される場合よりも、第1可変容量型油圧ポンプ22A、第1可変容量型油圧ポンプ22Bおよび第2可変容量型油圧ポンプのポンプ吸収トルクの合計値のサージのピークが低くなるようにすることができる。これにより、アームシリンダ12への圧油の供給に伴う可変容量型油圧ポンプのポンプ吸収トルクのサージに起因するエンジンストールを防止できる。
油圧制御装置80では、スローリターン弁81に備えられた絞り82を用いている。つまり、第2アーム用コントロールバルブ27の復帰を、そのスローリターン弁81のチェック弁82によってアーム用コントロールバルブ26A,26Bの復帰と同時に行わせることができる。これにより、パイロット弁34によるアームシリンダ12への圧油の供給量を減少させる指令や、供給停止の指令に対する応答性を十分に確保しつつ、アームシリンダ12への圧油の供給に伴う可変容量型油圧ポンプのポンプ吸収トルクのサージに起因するエンジンストールを防止できる。
なお、前述した第5実施形態に係る油圧制御装置81では、第2アーム用コントロールバルブ27が油圧パイロット式バルブであり、パイロット弁34によりアームシリンダ12への圧油の供給の指令に相当するパイロット圧が生成されたときに、第2可変容量型油圧ポンプ23からアームシリンダ12に圧油を導く方向への第2アーム用コントロールバルブ27の作動を、絞り82によって第1アーム用コントロールバルブ26A,26Bの作動よりも遅らせるようになっている。本発明はこれに限定されるものではない。第2アーム用コントロールバルブ27が電磁弁等を含む電気パイロット式バルブであり、この第2アーム用コントロールバルブ27への制御信号の付与をマイコン等の制御装置を用いて遅らせるようになっていてもよい。
本発明の実施形態に係る建設機械の油圧制御装置が搭載される油圧ショベルの左側面図である。 本発明の第1実施形態に係る建設機械の油圧制御装置を示す油圧回路図である。 図2に示した油圧制御装置の動作の流れを示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る建設機械の油圧制御装置を示す油圧回路図である。 図4に示した油圧制御装置の動作の流れを示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係る建設機械の油圧制御装置を示す油圧回路図である。 図6に示した油圧制御装置の動作の流れを示すフローチャートである。 本発明の第4実施形態に係る建設機械の油圧制御装置を示す油圧回路図である。 図8に示した油圧制御装置の動作の流れを示すフローチャートである。 本発明の第5実施形態に係る建設機械の油圧制御装置を示す油圧回路図である。
符号の説明
1 油圧ショベル
2 走行体
2a 履帯
3 旋回体
3a 運転室
3b 機械室
4 フロント作業機
5 ブーム
6 アーム
7 バケット
10 走行モータ
11 ブームシリンダ
12 アームシリンダ
13 バケットシリンダ
20 油圧制御装置(第1実施形態)
21 エンジン
22A,22B 第1可変容量型油圧ポンプ
23 第2可変容量型油圧ポンプ
24,25 走行用コントロールバルブ
26A,26B 第1アーム用コントロールバルブ
27 第2アーム用コントロールバルブ
29,30 ブーム用コントロールバルブ
31 バケット用コントロールバルブ
32 旋回用コントロールバルブ
33 パイロットポンプ
34 パイロット弁
35A〜35C パイロット管路
36 合流回路
37 合流管路
38 幹管路
39〜41 枝管路
42,43 チェック弁
44 電磁弁
45 作動油タンク
46 コントローラ
47 入力装置
50 油圧制御装置(第2実施形態)
51 コントローラ
52 油温センサ
60 油圧制御装置(第3実施形態)
61 コントローラ
62 水温センサ
70 油圧制御装置(第4実施形態)
71 コントローラ
80 油圧制御装置(第5実施形態)
81 スローリターン弁
82 絞り
83 チェック弁

Claims (5)

  1. 油圧アクチュエータと、エンジンにより駆動される第1,第2可変容量型油圧ポンプと、前記油圧アクチュエータへの圧油供給を指令する指令手段と、前記指令手段による前記油圧アクチュエータへの圧油の供給の指令時に前記第2可変容量型油圧ポンプの吐出油を前記第1可変容量型油圧ポンプの吐出油に合流させて前記油圧アクチュエータに供給する合流回路と、を備えている建設機械の油圧制御装置において、
    前記第1可変容量型油圧ポンプの吐出油に対する第2可変容量型油圧ポンプの合流を禁止可能な合流禁止手段を備えていて、
    前記合流禁止手段は、前記第2可変容量型油圧ポンプの吐出油を前記第1可変容量型油圧ポンプの吐出油に合流させて前記油圧アクチュエータに供給すると前記第1,第2可変容量型油圧ポンプのポンプ吸収トルクの合計値がエンジンストールを招く大きさまで増大可能な状態のときに合流を禁止するよう設定されている
    ことを特徴とする建設機械の油圧制御装置。
  2. 請求項1に記載の建設機械の油圧制御装置において、
    前記合流禁止手段は予め設定された条件に従って合流を禁止するよう設定されていて、
    前記条件は、目標エンジン回転数が予め設定された規定エンジン回転数よりも低い状態であることを含むよう設定されている
    ことを特徴とする建設機械の油圧制御装置。
  3. 請求項2に記載の建設機械の油圧制御装置において、
    前記条件は、作動油温が予め設定された規定油温よりも低い状態であることを含むよう設定されている
    ことを特徴とする建設機械の油圧制御装置。
  4. 請求項2または3に記載の建設機械の油圧制御装置において、
    前記条件は、エンジン冷却水温が予め設定された規定冷却水温よりも低いとき状態であることを含むよう設定されている
    ことを特徴とする建設機械の油圧制御装置。
  5. 請求項1に記載の建設機械の油圧制御装置において、
    前記合流回路は、前記指令手段による指令に応じて前記第1可変容量型油圧ポンプから前記油圧アクチュエータに供給される圧油の流れを制御する第1コントロールバルブと、前記指令手段による指令に応じて前記第2可変容量型油圧ポンプから前記油圧アクチュエータに供給される圧油の流れを制御する第2コントロールバルブとを有するとともに、前記指令手段による指令に応じた前記第2コントロールバルブの作動によって前記第2可変容量型油圧ポンプの吐出油を前記第1可変容量型油圧ポンプの吐出油に合流させるよう設定されていて、
    前記合流禁止手段は、前記指令手段により前記油圧アクチュエータへの圧油の供給が指令されたときに、前記第2可変容量型油圧ポンプから前記油圧アクチュエータに圧油を導く方向への前記第2コントロールバルブの作動を遅らせる手段からなる
    ことを特徴とする建設機械の油圧制御装置。
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