JP2010048263A - ヒンジ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】開閉自在の蓋体を有する電子機器のヒンジ装置において、所望の角度を保持でき、構造が簡単で、製造が容易なものを提供する。
【解決手段】ケース本体11に設けられた軸受け部53と、ケース本体11を開閉する蓋体12に設けられた軸取付け部54と、軸受け部53および軸取付け部54間に渡したヒンジ軸51と、軸取付け部54の軸ホルダ部65に組み込まれ、ヒンジ軸51を挟持付勢して蓋体12の開閉時にヒンジ軸51に回転負荷を作用させる板バネ52と、を備え、ヒンジ軸51は、外周面の一部を除去した平坦部60を有し、ヒンジ軸51に対し板バネ52は、内面を平坦部60に添わせて差込み装着可能に構成されている。
【選択図】 図3
【解決手段】ケース本体11に設けられた軸受け部53と、ケース本体11を開閉する蓋体12に設けられた軸取付け部54と、軸受け部53および軸取付け部54間に渡したヒンジ軸51と、軸取付け部54の軸ホルダ部65に組み込まれ、ヒンジ軸51を挟持付勢して蓋体12の開閉時にヒンジ軸51に回転負荷を作用させる板バネ52と、を備え、ヒンジ軸51は、外周面の一部を除去した平坦部60を有し、ヒンジ軸51に対し板バネ52は、内面を平坦部60に添わせて差込み装着可能に構成されている。
【選択図】 図3
Description
本発明は、主として液晶ディスプレイが組み込まれた開閉自在の蓋体を有する電子機器に用いて好適なヒンジ装置に関する。
このような液晶ディスプレイが組み込まれた開閉自在の蓋体を、所望の角度で保持できるヒンジ機構(ヒンジ装置)として、従来、例えば特許文献1に示されるように、カーリング加工されたヒンジ金具にヒンジ軸を圧入し、ヒンジ軸とヒンジ金具の摩擦力により、任意の角度を保持するようなものが知られている。
このヒンジ機構は、ケース本体に固定されているヒンジ金具と、蓋体に固定されているヒンジ金具と、ヒンジ軸とから構成されている。蓋体側のヒンジ金具は、バネ用鋼材よりなり、円筒状にカーリング加工されている。また、ヒンジ軸の一端は、かしめ処理等によりケース本体側のヒンジ金具に回転止め状態で固定され他端は、蓋体側のヒンジ金具113に圧入されている。このようなヒンジ機構では、カーリング加工された蓋体側のヒンジ金具と、このヒンジ金具に圧入されているヒンジ軸との間に摩擦力が発生し、回動を抑制(制動)する。これにより、蓋体を任意の位置に固定することができる。
また、特許文献2には、軸部にコ字形の弾性部材を嵌め込み、軸受け部に弾性部材を摺動させることで摩擦力を得て、任意の角度に保持するヒンジ機構が提案されている。
特開平11−119858号公報
特開平8−152338号公報
このヒンジ機構は、ケース本体に固定されているヒンジ金具と、蓋体に固定されているヒンジ金具と、ヒンジ軸とから構成されている。蓋体側のヒンジ金具は、バネ用鋼材よりなり、円筒状にカーリング加工されている。また、ヒンジ軸の一端は、かしめ処理等によりケース本体側のヒンジ金具に回転止め状態で固定され他端は、蓋体側のヒンジ金具113に圧入されている。このようなヒンジ機構では、カーリング加工された蓋体側のヒンジ金具と、このヒンジ金具に圧入されているヒンジ軸との間に摩擦力が発生し、回動を抑制(制動)する。これにより、蓋体を任意の位置に固定することができる。
また、特許文献2には、軸部にコ字形の弾性部材を嵌め込み、軸受け部に弾性部材を摺動させることで摩擦力を得て、任意の角度に保持するヒンジ機構が提案されている。
しかしながら、特許文献1に示されるような従来のヒンジ機構では、ヒンジ軸をカーリング加工されたヒンジ金具に圧入する必要がある。ヒンジ金具はバネ鋼材であり、ヒンジ軸をヒンジ金具に圧入するためには、ヒンジ金具の弾性力に抗してヒンジ金具を広げヒンジ軸を圧入する必要があり、特別な治具を必要とする。また、このヒンジ機構では、ヒンジ軸をカーリング加工するための装置も必要となる。
また、特許文献2に示されるヒンジ機構では、軸と軸受けが弾性部材により離れる方向に力が働くため、組み立て時に大きな荷重が発生すると共に、製品とした場合に変形してしまうおそれがある。また、弾性部材の弾性力により軸と軸受けが離れる方向に力が働くと、必要な摩擦力が得られなくなり、これを防止するためにはヒンジ部の補強が必要になり、構造が複雑になる。また、特許文献2では、蓋を所望の角度で堅固に保持するために、弾性部材の摺動部に凸部を設け、その凸部に嵌合溝を設けている。しかし、このような構造では、弾性部材に凸部を設けるための加工が必要になり、コストアップになる。
本発明は、単純且つ組立て容易な構造で、蓋体を任意の開放角度に保持することができるヒンジ装置を提供することを課題としている。
本発明のヒンジ装置は、ケース本体に設けられた軸受け部と、ケース本体に取り付けられる蓋体に設けられた軸取付け部と、軸受け部および軸取付け部のいずれか一方に設けられた軸固定部に回転止め状態で軸支され、他方に設けられた軸ホルダ部に回動自在に軸支されたヒンジ軸と、軸ホルダ部に組み込まれ、相互に平行な2片によりヒンジ軸を挟持付勢して蓋体の開閉時にヒンジ軸に回転負荷を作用させるバネと、を備え、ヒンジ軸は、外周面の一部を除去した1つまたは相互平行な2つの平坦部を有し、ヒンジ軸に対しバネは、内面を平坦部に添わせて差込み装着可能に構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、ヒンジ軸に対してバネは、内面を平坦部に沿わせて相対的に差込み装着可能に構成されているので、特別な治具を用いることなく製造でき、且つ簡単に組み立てることができる。また、相互に平行な2片によりヒンジ軸を挟持付勢してヒンジ軸に開閉時の回転負荷を作用させることで、任意の開放角度で蓋体を保持することができる。
この場合、バネは、断面「U」字状に形成されていることが好ましい。
この構成によれば、単純な形状のバネにより、ヒンジ軸を直径方向から挟持付勢することができ、バネを、その機能を維持しつつ簡単に製造することができる。なお、バネは板バネであることが好ましい。
上記のヒンジ装置において、バネに対し平坦部に対峙するヒンジ軸の回動角度範囲と、蓋体の開放初期動作および閉塞終期動作における開角度範囲と、が合致していることが好ましい。
この構成によれば、蓋体を所望の角度範囲で回動させて保持でき、また蓋体の開放初期動作および閉塞終期動作において、蓋体に閉塞方向への引込み力を作用させることができる。しかも、閉塞状態の蓋体にこれを押さえる力を作用させておくことができ、蓋体に設ける閉塞ロック機構を省略することができる。
また、軸ホルダには、バネを保持する保持部が形成され、保持部は、バネの一方の片の動きを許容した状態で他方の片を保持していることが、好ましい。
この構成によれば、バネの一方の片がヒンジ軸の回転と共に動いたときに、バネの動きを規制することなく、バネを保持することができる。また、バネを軸ホルダに簡単に装着(組付け)することができる。
一方、平坦部は、ヒンジ軸の軸方向に延在し、軸固定部は、ヒンジ軸の断面形状と相補的な断面形状を有していることが好ましい。
この構成によれば、軸固定部をヒンジ軸の断面形状と相補的な断面形状とすることで、ヒンジ軸の一端を軸固定部に回転止め状態で軸支させることができる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係るヒンジ装置を適用したテープ印刷装置について説明する。このテープ印刷装置は、ロール状の印刷テープを繰り出しながらこれに印刷を行うと共に、印刷テープの印刷済み部分を切断してラベルを作成するものである。
図1および図2に示すように、テープ印刷装置1は、ケース本体11の上面に開閉自在な蓋体12を取り付けて、構成されている。ケース本体11内には、各種の回路基板、印刷機構、テープ送り機構等が収納されている。ケース本体11の上面には、ヒンジ20を介して蓋体12が開閉自在に取り付けられおり、ヒンジ20は、中央部分20aと左右両側部分20bおよび20cとから構成されている。蓋体12を開放した状態のケース本体11の上面には、操作パネル(キーボード)21が設けられる一方、蓋体12の内側には、液晶ディスプレイ22が組み込まれている(図2参照)。
ケース本体11の下面には、取り外し可能な底蓋18が設けられており、底蓋18内には、図示しないが、テープカートリッジ(印刷テープ、インクリボン、プラテンローラをカートリッジケースに収容したもの)を装着する装着部が窪入形成されている。この装着部には、サーマルヘッドの他、プラテンローラ(兼送りローラ)を回転させる軸およびインクリボンを巻き取る軸がそれぞれ臨んでおり、テープカートリッジを装着するプラテンローラおよびインクリボンのリボンリールがこれら軸に軸着され、さらに蓋体12の閉塞に連動してサーマルヘッドが印刷テープとインクリボンの重なり部分に接触するようになっている。すなわち、テープカートリッジを装着した後、底蓋18を閉塞することで、テープ印刷装置1は印刷待機状態となる。
図1(a)に示すように、ケース本体11の側面には、テープ排出口14が設けられており、印刷テープ15の印刷済み部分(ラベル)は、このテープ排出口14から排出される。なお、テープ排出口14の近傍に位置してケース本体11内にはカッター(図示省略)が配設されており、印刷が終了すると、このカッターが作動し、テープ15が所定の長さに切断される。これにより、ラベルが完成する。
図1(b)に示すように、ケース本体11の背面には、ヒンジ20の直下に位置してバッテリー装着蓋16が設けられる。このバッテリー装着蓋16は、バッテリー収納部を開閉するものであり、バッテリー収納部には、複数本の乾電池が乾電池ケースに収容された状態で、着脱自在に装着される。ケース本体11の内部では、このバッテリー収納部の上側に、上記した各種の回路基板が配設され、下側に、上記したカッターやテープ送り機構等が組み込まれている。また、ケース本体11の背面の右下には、アダプタ接続口17が配設されている。
図1(a)および図1(b)に示すように、蓋体12が閉じられているときには、ケース本体11の上面が蓋体12で覆われる。不使用時には、蓋体12が閉じられ、ケース本体11の上面の操作パネル21および蓋体12の内側の液晶ディスプレイ22の保護が図られる。
図2(a)および図2(b)に示すように、蓋体12が開かれると、ケース本体11の上面の操作パネル21および蓋体12の内側の液晶ディスプレイ22が外部に露出される。使用時には、蓋体12が開かれ、所望の開放角度に保持される。そして、ケース本体11の上面の操作パネル21の操作により、文字入力等の操作が行われる。また、入力された文字等は、蓋体12の内側の液晶ディスプレイ22に表示される。ユーザは、液晶ディスプレイ22を見ながら操作パネル21のキーボードを操作して入力および編集を行い、最終的に印刷キーを押すことにより、印刷(ラベル作成)を実行する。
次に、図3を参照して、ケース本体11と蓋体12とを開閉自在に取り付けるためのヒンジ機構(ヒンジ装置)50について、詳細に説明する。ヒンジ機構50は、ヒンジ軸51と、「U」字形の板バネ52と、ケース本体11側に設けられた軸受け部53と、蓋体12側に設けられた軸取付け部54とから構成される。
なお、図1および図2に示したようにテープ印刷装置1のヒンジ20は、中央部分20aと、両側部分20bおよび20cからなり、実施形態のヒンジ機構50において、ヒンジ20の中央部分20aにケース本体11側の軸受け部53が配置され、ヒンジ20の両側部分20bおよび20cのうちの一方(ここでは、左側部分20b)に蓋体12側の軸取付け部54が配置されている。また、ヒンジ20の他方の部分(ここでは、右側部分20a)は、軸受けと回動軸からなる板バネ52の無いヒンジ機構部分であり、ここには、フレキシブル配線が組み込まれている。
図3において、ヒンジ軸51は、例えばステンレス等の金属製の軸部材からなり、その軸方向に沿って延在し、その外周面の一部を弦状に除去したように構成される平坦部60を有している。
板バネ52は、十分な弾性力が得られるようなバネ用鋼材からなる断面「U」字形のものであり、具体的には、相互に平行な2つの片部61aおよび61bと、片部61aおよび61bとを「U」字形に連結する連結部62とを有している。このような「U」字形の板バネ52は、簡単なプレス加工で作成することができ、低コストで製造することができる。
本発明の実施形態においては、板バネ52は、ヒンジ軸51に対して、自由状態においてその片部61aおよび61bの内面を平坦部60に沿わせて相対的に差込み装着可能に構成されている。つまり、板バネ52の片部61aと片部61bとの間を力を加えて広げることなく、片部61aおよび61bの内面を平坦部60に沿わせて差込むことができる。より厳密には、板バネ52をヒンジ軸51に専用治具を使用することなく、差込むことができるようになっている。
軸受け部53には、その内側に軸固定部63が形成されている。軸固定部63の形状は、ヒンジ軸51の断面形状と相補的な形状となっている。すなわち、軸固定部63の内径は、ヒンジ軸51の外径に対応しており、軸固定部63には、ヒンジ軸51の平坦部60と対応する形状の弦状部64が設けられている。
一方、軸取付け部54には、その内側に軸ホルダ部65が設けられている。図4に示すように、軸ホルダ部65の内壁からは、支持片71〜76が突設されている。このうち、支持片71および支持片72は、ヒンジ軸51を回動自在に軸支する部位であり、支持片71と支持片72とが対向する部分は、ヒンジ軸51の外径に対応して円周状の輪郭に形成されている。支持片71および72のうちの一方の支持片72と軸ホルダ部65の内壁との間には、板バネ(の連結部62)52を挿通するために、空隙部77が形成されている。
支持片76は、板バネ52の一方の片部61aに間隙を存して対峙し、支持片73〜75は板バネ52の他方の片部61bを保持する。すなわち、板バネ52は、その片部61bを、支持片71および72と支持片73〜75との間に差し込まれ、且つその連結部62を軸ホルダ部65の内壁に当接することにより、軸ホルダ部65に保持されている。一方、板バネ52の片部61aは、ヒンジ軸51の回転と共に動く。このため、支持片76は、この板バネ52の片部61aの動きを規制しないように、板バネの片部61aの動きを許容し、且つ板バネ52の装着をガイドする。これら支持片71〜76は、軸ホルダ部65内において、板バネ52(一点鎖線で示す)の保持部79を形成している。
組立て時には、図3に示すように、ヒンジ軸51が板バネ52の片部61aと片部61bとの間に差込み装着される。前述したように、ヒンジ軸51に対して板バネ52は、自由状態においてその辺部61aおよび61bの内面を平坦部60に沿わせて相対的に差込み装着可能に構成されているので、板バネ52とヒンジ軸51とを差込み装着する際に、特別な治具は不要である。なお、板バネ52を軸ホルダ部65に取り付けておいて、これにヒンジ軸51を装着するようにしてもよいし、板バネ52をヒンジ軸51に装着し、この状態で板バネ52を軸ホルダ部65に取り付けてもよい。
そして、ヒンジ軸51の一端が軸受け部53の軸固定部63に挿入され、ヒンジ軸51の他端が軸取付け部54の軸ホルダ部65の支持片71および72の対向する間に挿入される。前述したように、軸固定部63の形状は、ヒンジ軸51の断面形状と相補的な形状となっているため、ヒンジ軸51の一端は軸固定部63に回転止め状態で軸支される。また、軸ホルダ部65の支持片71と支持片72とが対向する部分は円周状とされているため、ヒンジ軸51の他端は、軸ホルダ部65に回動自在に軸支される。
これと共に、板バネ52が軸ホルダ部65の保持部79(図4参照)に挿入される。そして、板バネ52の片部61aがその動きを許容した状態で支持片76に保持され、板バネ52の片部61bが軸ホルダ部65の支持片73〜75に保持される。
図5(a)〜図5(c)は、ヒンジ機構50の動作を示すものである。組立て時には、前述したように、ヒンジ軸51に対して板バネ52は、自由状態においてその片部61aの内面を平坦部60に沿わせて差込装着される。このため、図5(a)に示すように、ヒンジ軸51の平坦部60と板バネ52の片部61aとが当接(面接触)した状態となっている。
この状態から、図5(b)に示すように、ヒンジ軸51を矢印A1方向に回転させると、ヒンジ軸51の平坦部60が板バネ52の片部61aから外れ、板バネ52の片部61aは、押し広げられる。このため、ヒンジ軸51は板バネ52の片部61aおよび61bによりその直径方向から挟持付勢され、これによりヒンジ軸51を挟持する方向に摩擦力による回転負荷が生じ、ヒンジ軸51を任意の位置に保持することができる。
図5(c)に示すように、ヒンジ軸51を矢印A2方向に回転させると、ヒンジ軸51の平坦部60と板バネ52の片部61aとの位置が近づいていく。ヒンジ軸51の平坦部60と板バネ52の片部61aとが近づくに従って、平坦部60と片部61aとの対峙する角度が浅くなり、この状態で、ヒンジ軸51が板バネ52によりその直径方向から挟持付勢されると、ヒンジ軸51を矢印A2方向に回転させるトルクが発生する。このため、ヒンジ軸51の平坦部60と板バネ52の片部61aとが当接(面接触)する位置まで、ヒンジ軸51は引き込まれるように回転していく。ヒンジ軸51は、ヒンジ軸51の平坦部60と板バネ52の片部61aとが当接する位置で回転は止まり、その状態で強く保持される。
もっとも、蓋体12を閉じたときに、ヒンジ軸51の平坦部60と板バネ52の片部61aとが当接(面接触)する位置となるようにすると、製造上の誤差や組立て誤差により、閉塞状態の蓋体12ががたつくおそれがある。そこで、蓋体12を閉じたときに、ヒンジ軸51の平坦部60と板バネ52の片部61aとが浅い角度で対峙するようにしてもよい。すなわち、蓋体12の開放初期動作および閉塞終期動作における開角度範囲と、板バネ52の辺部61aがヒンジ軸51の平坦部60に対し深い角度から浅い角度で対峙する回動角度範囲とを合致させておくようにする。これにより、閉塞状態の蓋体12に、板バネ52のバネ力が蓋体12を押えるように作用する。したがって、蓋体12を引き込むように閉じることができるだけでなく、蓋体12を閉じた位置で、がたつき無く強く保持することができる。このため、通常用いられている蓋体のロック機構が不要になる。
以上説明したように、本発明の実施形態のヒンジ機構50では、ヒンジ軸51に対して板バネ52が自由状態において内面を平坦部60に沿わせて相対的に差込み装着可能に構成されているので、特別な治具を用いることなく、製造でき、製造コストを削減できる。
また、板バネ52の相互に平行な2つの片部61aおよび61bによりヒンジ軸51を直径方向から挟持付勢して、ヒンジ軸51に開閉時の回転負荷を作用させることで、任意の角度で蓋体12を保持することができる。
さらに、ヒンジ軸51の外周面に平坦部60を設けることで、ヒンジ軸51の平坦部60と板バネ52の片部61aとが近づくに従って、ヒンジ軸51の平坦部60と板バネ52の片部61aとが当接する位置、或いは当接する位置近傍まで、ヒンジ軸51は引き込まれるように回転させてゆくことができる。
なお、上述の実施形態では、ヒンジ軸51に、その軸方向に沿って延在する弦状の1つの平坦部60を設けているが、軸方向に沿って互いに平行となるように、2つの弦状の平坦部を設けるようにしても良い。また、上述の実施形態では、板バネ52として「U」字形のものを用いているが、これに限らず、ヒンジ軸51を挟持できるものであれば、どのようなものを用いても良い(例えば、断面長円形の板ばねや「U」字状の線材ばね)。
また、本発明のヒンジ装置は、上記のテープ印刷装置の他、ノート型のパーソナルコンピュータ、携帯電話、電子辞書等、その内側に液晶ディスプレイが組み込まれた蓋体がケース本体に開閉自在に取り付けられた電子機器に適用可能である。
1:テープ印刷装置、11:ケース本体、12:蓋体、21:操作パネル、22:液晶ディスプレイ、50:ヒンジ機構、51:ヒンジ軸、52:板バネ、53:軸受け部、54:軸取付け部、60:平坦部、61a,61b:片部、62:連結部、63:軸固定部、64:弦状部、65:軸ホルダ部、71〜76:支持片、77:空隙部、79:保持部
Claims (5)
- ケース本体に設けられた軸受け部と、
前記ケース本体に取り付けられる蓋体に設けられた軸取付け部と、
前記軸受け部および前記軸取付け部のいずれか一方に設けられた軸固定部に回転止め状態で軸支され、他方に設けられた軸ホルダ部に回動自在に軸支されたヒンジ軸と、
前記軸ホルダ部に組み込まれ、相互に平行な2片により前記ヒンジ軸を挟持付勢して前記蓋体の開閉時に前記ヒンジ軸に回転負荷を作用させるバネと、を備え、
前記ヒンジ軸は、外周面の一部を除去した1つまたは相互平行な2つの平坦部を有し、
前記ヒンジ軸に対し前記バネは、内面を前記平坦部に添わせて差込み装着可能に構成されていることを特徴とするヒンジ装置。 - 前記バネは、断面「U」字状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のヒンジ装置。
- 前記バネに対し前記平坦部に対峙する前記ヒンジ軸の回動角度範囲と、前記蓋体の開放初期動作および閉塞終期動作における開角度範囲と、が合致していることを特徴とする請求項1または2に記載のヒンジ装置。
- 前記軸ホルダには、前記バネを保持する保持部が形成され、
前記保持部は、前記バネの一方の片の動きを許容した状態で他方の片を保持していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のヒンジ装置。 - 前記平坦部は、前記ヒンジ軸の軸方向に延在し、
前記軸固定部は、前記ヒンジ軸の断面形状と相補的な断面形状を有していることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のヒンジ装置。
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Cited By (2)
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JP2012216249A (ja) * | 2011-03-31 | 2012-11-08 | Mitsubishi Electric Corp | シャッタ開閉機構 |
JP2017105380A (ja) * | 2015-12-11 | 2017-06-15 | 片山工業株式会社 | ルーフモール用キャップ取付構造 |
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