JP2010048172A - ガスタービンエンジンの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンプレッサの出口圧力を検出するセンサに異常が生じた場合でも適切な燃料流量制御を継続する。
【解決手段】コンプレッサで圧縮した空気を燃焼器に流入させ、燃焼器における燃焼ガスによってタービンを回転させるガスタービンエンジンの制御装置であって、コンプレッサの入口温度を取得する入口温度取得手段と、コンプレッサの入口圧力を取得する入口圧力取得手段と、コンプレッサの出口温度を取得する出口温度取得手段と、コンプレッサの効率を取得する効率取得手段と、コンプレッサの入口温度、入口圧力、出口温度、及び効率に基づいて、コンプレッサの出口圧力を導出する出口圧力導出手段と、を備える。これにより、コンプレッサの出口圧力を検出するセンサに異常(故障など)が生じた場合でも、制御装置側でその代替手段として機能するので、適切な燃料流量制御を継続できる。
【選択図】 図7

Description

本発明は、ガスタービンエンジンの制御装置に関する。
ガスタービンエンジンでは、コンプレッサに空気が吸入されて圧縮され、燃焼器にその圧縮空気が流入して燃料とで燃焼され、その燃焼ガスによってタービンを回転させる。ガスタービンエンジンには、タービンに連結される出力軸から出力を取り出すエンジン(軸出力型エンジン)やコンプレッサからの圧縮空気の一部を出力として取り出すエンジン(抽気型エンジン)がある。例えば、特許文献1に示す抽気型エンジンの場合、取り出した圧縮空気をエネルギ源として推力発生用ファンが回転し、ファンの回転により推力が発生する。
特開2005−90300号公報
一般に、ガスタービンエンジンの制御装置では、エンジンの状態量(回転数、圧力、温度など)に基づいて燃料流量制御が行われる。特に、抽気型エンジンの場合、タービンが示す固有の特性値(タービンの流量係数など)を利用して燃焼器の流入空気流量(コンプレッサの圧縮空気流量の一部)を演算し、この演算された燃焼器の流入空気流量に基づいて燃料流量制御を行うことが考えられている。そして、この燃焼器の流入空気流量の演算には、コンプレッサの出口圧力などが用いられる。
また、燃料流量制御においては、エンジンを保護するために、コンプレッサの出口圧力、タービンの入口温度と出口温度などが許容値以内になるように燃料流量が制御されている。
これらの制御のために、ガスタービンエンジンでは、コンプレッサの出口圧力が圧力センサによって検出されている。この圧力センサに異常が生じた場合、コンプレッサの出口圧力が正確に得られないので、適切な燃料流量制御を継続できない虞がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、コンプレッサの出口圧力を検出するセンサに異常が生じた場合でも適切な燃料流量制御を継続できるガスタービンエンジンの制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るガスタービンエンジンの制御装置は、コンプレッサで圧縮した空気を燃焼器に流入させ、燃焼器における燃焼ガスによってタービンを回転させるガスタービンエンジンの制御装置であって、コンプレッサの入口温度を取得する入口温度取得手段と、コンプレッサの入口圧力を取得する入口圧力取得手段と、コンプレッサの出口温度を取得する出口温度取得手段と、コンプレッサの効率を取得する効率取得手段と、入口温度取得手段で取得したコンプレッサの入口温度と、入口圧力取得手段で取得したコンプレッサの入口圧力と、出口温度取得手段で取得したコンプレッサの出口温度と、効率取得手段で取得したコンプレッサの効率に基づいて、コンプレッサの出口圧力を導出する出口圧力導出手段と、を備えることを特徴とする。
この制御装置によれば、入口温度取得手段によりコンプレッサの入口温度が取得され、入口圧力取得手段によりコンプレッサの入口圧力が取得され、出口温度取得手段によりコンプレッサの出口温度が取得され、効率取得手段によりコンプレッサの効率が取得される。そして、出口圧力導出手段により、コンプレッサの入口温度、入口圧力、出口温度及び効率からコンプレッサの出口圧力が導出される。このように、この制御装置では、センサによる検出値を用いなくても、コンプレッサの出口圧力をエンジンの他の状態量から求めることができ、このコンプレッサの出口圧力を用いて燃料流量制御を行うことができる。そのため、コンプレッサの出口圧力を検出するセンサに異常(故障など)が生じた場合でも、制御装置側でその代替手段として機能するので、適切な燃料流量制御(ひいては、適切なエンジンの運転)を継続できる。また、コンプレッサの出口圧力を検出するセンサを増やすことなく、システムの信頼性を向上させることができ、重量増加、コストアップ、システムの複雑化を招かない。
本発明の上記ガスタービンエンジンの制御装置においては、効率取得手段は、ガスタービンエンジンの回転数とコンプレッサの空気流量に基づいてコンプレッサの効率を取得することが好適である。この構成によれば、センサでは検出できないコンプレッサの効率をエンジンの状態量から求めることができる。
本発明の上記ガスタービンエンジンの制御装置においては、コンプレッサの空気流量は、ガスタービンエンジンの回転数とタービンの入口温度に基づいて取得されることが好適である。
この構成によれば、センサでは検出が困難なコンプレッサの空気流量をエンジンの状態量から求めることができる。ちなみに、ガスタービンエンジンでは、同程度の出力のピストンエンジンと比較すると10倍程度の空気流量を使用するので、空気流量を直接計測することによって流路における圧力損失の増加などの影響からエンジン出力の低下を招く。
同様に、上記目的を達成するために、本発明に係るガスタービンエンジンの制御装置は、コンプレッサで圧縮した空気を燃焼器に流入させ、燃焼器における燃焼ガスによってタービンを回転させるガスタービンエンジンの制御装置であって、コンプレッサの入口圧力を取得する入口圧力取得手段と、コンプレッサの圧縮比を取得する圧縮比取得手段と、入口圧力取得手段で取得したコンプレッサの入口圧力と、圧縮比取得手段で取得したコンプレッサの圧縮比とに基づいて、コンプレッサの出口圧力を導出する出口圧力導出手段とを備えることを特徴とする。
この制御装置によれば、入口温度取得手段によりコンプレッサの入口温度が取得され、入口圧力取得手段によりコンプレッサの入口圧力が取得され、圧縮比取得手段によりココンプレッサの圧縮比が取得される。そして、出口圧力導出手段により、コンプレッサの入口温度及び圧縮比からコンプレッサの出口圧力が導出される。このように、この制御装置では、センサによる検出値を用いなくても、コンプレッサの出口圧力をエンジンの他の状態量から求めることができ、このコンプレッサの出口圧力を用いて燃料流量制御を行うことができる。そのため、コンプレッサの出口圧力を検出するセンサに異常(故障など)が生じた場合でも、制御装置側でその代替手段として機能するので、適切な燃料流量制御(ひいては、適切なエンジンの運転)を継続できる。また、コンプレッサの出口圧力を検出するセンサを増やすことなく、システムの信頼性を向上させることができ、重量増加、コストアップ、システムの複雑化を招かない。
本発明の上記ガスタービンエンジンの制御装置においては、圧縮比取得手段は、ガスタービンエンジンの回転数とタービンの入口温度に基づいてコンプレッサの圧縮比を取得することが好適である。この構成によれば、センサでは検出できないコンプレッサの圧縮比をエンジンの状態量から求めることができる。
本発明によれば、コンプレッサの出口圧力をエンジンの他の状態量から求めることができるので、コンプレッサの出口圧力を検出するセンサに異常が生じた場合でも適切な燃料流量制御を継続できる。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図
において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。図1〜図7は本発明の第一実施形態を、図8〜10は本発明の第二実施形態を各々示すものである。
以下に示す実施形態では、本発明に係るガスタービンエンジンの制御装置を、軸出力型で一軸式のガスタービンエンジンの燃料流量制御をするための制御装置に適用し、ガスタービンエンジン、制御装置、負荷装置などからなるシステムをガスタービンエンジンシステムと呼ぶ。
まず図1〜7を参照して、本発明の第一実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係るガスタービンエンジンシステム1の構成図である。
ガスタービンエンジンシステム1では、制御装置2によってガスタービンエンジン3を燃料流量制御する。ガスタービンエンジン3は、コンプレッサ10、燃焼器11、タービン12を備えており、コンプレッサ10とタービン12とが回転軸13によって連結されている。コンプレッサ10では、回転軸13の回転によって回転駆動して大気中から空気を取り込み、その取り込んだ空気を圧縮する。この高温高圧の圧縮空気は、内部配管を介して燃焼器11に供給される。燃焼器11では、コンプレッサ10から圧縮空気が供給されるとともに制御装置2で制御された燃料アクチュエータ15から燃料が供給され、圧縮空気と燃料が混合して燃焼する。この高温高圧の燃焼ガスは、内部配管を介してタービン12に供給される。タービン12では、供給された燃焼ガスによって回転駆動して回転軸13を回転させるとともに出力軸14を回転させ、燃焼ガスを排気する。燃料アクチュエータ15では、燃焼器11に設けられ、制御装置2からの燃料流量信号を受信し、燃料流量信号に応じて燃料を燃焼器11内に噴射する。
ガスタービンエンジン3及びその周辺には、制御装置2での制御に必要な各種状態量を検出するために、各種センサ(図示せず)が設けられている。例えば、大気温度T0(コンプレッサ10の入口温度)を検出するための温度センサ、大気圧力P0(コンプレッサ10の入口圧力)を検出するための圧力センサ、コンプレッサ10の出口圧力(燃焼器11の入口圧力)P3を検出するための圧力センサ、コンプレッサ10の出口温度(燃焼器11の入口温度)T3を検出するための温度センサ、回転軸13の回転数(エンジン回転数)Nを検出するための回転数センサがある。
負荷装置4は、タービン12の出力軸14に連結され、タービン12の出力を利用する負荷装置である。タービン12では燃焼ガスが膨張する際にタービン出力を発生し、このタービン出力からエンジン運転に必要なコンプレッサ消費馬力、補機駆動馬力、機械損失等を差し引いた残りが軸出力として負荷装置4で利用される。負荷装置4としては、例えば、飛行機のターボのファンがある。
制御装置2は、CPU[Central Processing Unit]、ROM[Read Only Memory]、RAM[Random Access Memory]などからなり、ガスタービンエンジン3の燃料流量などを制御する電子制御ユニットである。制御装置2には、上記した各種センサからのセンサ信号が取り入れられる。そして、制御装置2では、負荷装置4での要求出力及び各センサ信号に基づいて燃焼器11に供給する燃料流量を設定する。さらに、制御装置2では、その燃料流量とするための燃料流量信号を設定し、その燃料流量信号を燃料アクチュエータ15に送信する。なお、制御装置2のROMには各処理に用いる各種マップや関数が記憶されている。
特に、コンプレッサ10の出口圧力P3を検出する圧力センサが故障した場合、このセンサ値を使用しての燃料流量制御を継続できなくなる。そこで、エンジンのその他の状態量からコンプレッサ10の出口圧力P3を推定し、推定値を使用して燃料流量制御を継続する。そのために、制御装置2では、出口圧力導出処理を行う。ちなみに、燃料流量制御では、コンプレッサの出口圧力P3がコンプレッサ許容圧力以内になるように燃料流量を設定している。
なお、本実施形態では、大気温度T0(コンプレッサ10の入口温度)を検出するための温度センサが特許請求の範囲に記載する入口温度取得手段に相当し、大気圧力P0(コンプレッサ10の入口圧力)を検出するための圧力センサが特許請求の範囲に記載する入口圧力取得手段に相当し、コンプレッサの出口温度T3を検出するための温度センサが特許請求の範囲に記載する出口温度取得手段に相当し、制御装置2における出口圧力導出処理が特許請求の範囲に記載する効率取得手段、出口圧力導出手段に相当する。
図2〜図6も参照して、出口圧力導出処理について説明する。図2は、コンプレッサの出口圧力を演算するためのブロック線図である。図3は、コンプレッサの断熱効率特性マップを示す図である。図4は、コンプレッサの断熱効率を演算するためのブロック線図である。図5は、コンプレッサの圧縮比特性マップを示す図である。図6は、コンプレッサの圧縮空気流量を演算するためのブロック線図である。
コンプレッサ10において大気温度T0、大気圧力P0の空気を断熱的に圧力P3まで圧縮するときのコンプレッサ10の断熱効率をηcとし、圧縮比をP3/P0とすると、コンプレッサ10の出口圧力P3は、式(1)によって求めることができる。式(1)において、γは空気の比熱比であり、定数とみなせるので、出口圧力P3は、大気温度T0、コンプレッサの出口温度T3、断熱効率ηcを変数とする関数となる。したがって、コンプレッサ10の出口圧力P3を検出する圧力センサが故障した場合に、式(1)を利用することにより、センサ検出可能な大気温度T0、コンプレッサ出口温度T3、及び大気圧力P0、並びにセンサ検出不能な断熱効率ηcの値からコンプレッサ10の出口圧力P3=f(T0,T3,P0,ηc)を演算することができる(図2参照)。
Figure 2010048172

センサ検出不能なコンプレッサ10の断熱効率ηcは、図3に示すコンプレッサの断熱効率特性マップを利用して求めることができる。図3には、横軸をコンプレッサ10の圧縮空気流量Gaとし、縦軸をコンプレッサ10の断熱効率ηcとして、各エンジン回転数Nにおけるコンプレッサの断熱効率特性マップを示している。図3において、実線の曲線は、定格のエンジン回転数Nを100%とし、各エンジン回転数Nにおける圧縮空気流量Gaに対する断熱効率ηcを表している。エンジン回転数Nが100%は、ガスタービンエンジン3における許容最高回転数である。このコンプレッサの断熱効率特性マップを利用することにより、例えば図3に点線で示すように、センサ検出可能なエンジン回転数Nとセンサ検出不能な圧縮空気流量Gaの値からコンプレッサ10の断熱効率ηc=g(N,Ga)を演算することができる(図4参照)。
センサ検出不能なコンプレッサ10の圧縮空気流量Gaは、図5に示すコンプレッサの圧縮比特性マップを利用して求めることができる。図5には、横軸をコンプレッサ10の圧縮空気流量Gaとし、縦軸をコンプレッサ10の圧縮比P3/P0として、各エンジン回転数N及びタービン12の入口温度T4におけるコンプレッサの圧縮比特性マップを示している。図5において、実線の曲線は、各エンジン回転数Nにおける圧縮空気流量Gaに対する圧縮比P3/P0を表しており、実線の直線は、各タービン入口温度T4における圧縮空気流量Gaに対する圧縮比P3/P0を表している。このコンプレッサの圧縮比特性マップを利用することにより、例えば図5に点線51で示すように、タービン入口温度T4とセンサ検出可能なエンジン回転数Nの値からコンプレッサ10の圧縮空気流量Ga=h(N,T4)を演算することができる(図6参照)。
なお、タービン12の入口温度T4は、例えば噴射中の燃料流量を用いて所与の特性マップから求めるなど、従来の推定手法を摘要して算出される。
このように、出口圧力導出処理では、コンプレッサ10の出口圧力P3の圧力センサが故障と判定した場合、他の状態量に基づきタービン12の入口温度T4を求め、このタービン入口温度T4と他の状態量のセンサ値を用いてコンプレッサの圧縮比特性マップからコンプレッサ10の圧縮空気流量Gaを求め、この圧縮空気流量Gaとセンサ値を用いてコンプレッサの断熱効率特性マップからコンプレッサ10の断熱効率ηcを求め、この断熱効率ηcとセンサ値を用いて式(1)によりコンプレッサ10の出口圧力P3を求める。
それでは、図7のフローチャートに沿って、制御装置2における出口圧力導出処理について説明する。図7は、図1の制御装置におけるコンプレッサ出口圧力導出処理の流れを示すフローチャートである。制御装置2では、以下の処理を一定時間毎に繰り返し行っている。
制御装置2では、各種センサから検出信号を受信し、大気温度T0、大気圧力P0、コンプレッサ10の出口温度T3、出口圧力P3及びエンジン回転数Nを入力する(S101)。
制御装置2では、コンプレッサ10の出口圧力P3を検出する圧力センサに対する故障診断を行い(S102)、この圧力センサが故障しているか否かを判定する(S103)。この故障診断方法は、どのような方法でもよく、従来の方法を適用する。S103にて圧力センサが正常と判定した場合、制御装置2では、その圧力センサによるセンサ値の出口圧力P3を使用し(S108)、燃料流量制御を行う(S109)。
S103にて圧力センサが故障していると判定した場合、制御装置2では、噴射中の燃料流量からタービン入口温度T4を算出する(S104)。そして、制御装置2では、コンプレッサの圧縮比特性マップから、エンジン回転数N(センサ値)と演算したタービン入口温度T4に対応するコンプレッサ10の圧縮空気流量Ga=h(N,T4)を演算する(図5参照)(S105)。さらに、制御装置2では、コンプレッサの断熱効率特性マップから、エンジン回転数N(センサ値)と演算した圧縮空気流量Gaに対応するコンプレッサ10の断熱効率ηc=g(N,Ga)を演算する(図3参照)(S106)。
そして、制御装置2では、大気温度T0(センサ値)、コンプレッサ10の出口温度T3(センサ値)、大気圧力P0(センサ値)、及び演算したコンプレッサ10の断熱効率ηcを用いて、式(1)によりコンプレッサ10の出口圧力P3=f(T0,T3,P0,ηc)を演算する(S107)。制御装置2では、この推定値の出口圧力P3を使用し、燃料流量制御を行う(S109)。
次に図8〜10(及び図5)を参照して、本発明の第二実施形態について説明する。本実施形態に係るガスタービンエンジンシステムは、図1を参照して説明した上記第一実施形態に係るガスタービンエンジンシステム1と同様の構成をとるものである。この第二実施形態が第一実施形態と異なる点は、制御装置2における出口圧力導出処理である。
なお、本実施形態では、大気圧力P0(コンプレッサ10の入口圧力)を検出するための圧力センサが特許請求の範囲に記載する入口圧力取得手段に相当し、制御装置2における出口圧力導出処理が特許請求の範囲に記載する圧縮比取得手段、出口圧力導出手段に相当する。
図8,9(及び図5)を参照して、本実施形態の出口圧力導出処理について説明する。図8は、コンプレッサの出口圧力を演算するためのブロック線図である。図9は、コンプレッサの圧縮比を演算するためのブロック線図である。
コンプレッサ10において大気温度T0、大気圧力P0の空気を断熱的に圧力P3まで圧縮するときのコンプレッサ10の圧縮比をP3/P0とすると、コンプレッサ10の出口圧力P3は、式(2)に示すように大気圧力P0とコンプレッサ10の圧縮比P3/P0との乗算によって求めることができる。すなわち、出口圧力P3は、大気圧力P0及びコンプレッサ10の圧縮比P3/P0を変数とする関数となる。したがって、コンプレッサ10の出口圧力P3を検出する圧力センサが故障した場合に、式(2)を利用することにより、センサ検出可能な大気圧力P0、及びセンサ検出不能なコンプレッサ10の圧縮比P3/P0の値からコンプレッサ10の出口圧力P3=W(P0,P3/P0)を演算することができる(図8参照)。
Figure 2010048172

センサ検出不能なコンプレッサ10の圧縮比P3/P0は、上述した図5に示すコンプレッサの圧縮比特性マップを利用して求めることができる。このコンプレッサの圧縮比特性マップを利用することにより、例えば図5に点線52で示すように、タービン入口温度T4とセンサ検出可能なエンジン回転数Nの値からコンプレッサ10の圧縮比P3/P0=Q(N,T4)を演算することができる(図9参照)。
なお、タービン12の入口温度T4は、例えば噴射中の燃料流量を用いて所与の特性マップから求めるなど、従来の推定手法を摘要して算出される。
このように、出口圧力導出処理では、コンプレッサ10の出口圧力P3の圧力センサが故障と判定した場合、他の状態量に基づきタービン12の入口温度T4を求め、このタービン入口温度T4と他の状態量のセンサ値を用いてコンプレッサの圧縮比特性マップからコンプレッサ10の圧縮比P3/P0を求め、この圧縮比P3/P0とセンサ値を用いて式(2)によりコンプレッサ10の出口圧力P3を求める。
それでは、図10のフローチャートに沿って、制御装置2における出口圧力導出処理について説明する。図10は、本実施形態のコンプレッサ出口圧力導出処理の流れを示すフローチャートである。制御装置2では、以下の処理を一定時間毎に繰り返し行っている。なお、図10のフローチャートのステップS201〜S204、S207、S208は、図7のフローチャートのステップS101〜S104、S108、S109と同一の処理を行うため、説明を省略する。
ステップS204においてタービン入口温度T4が算出されると、制御装置2では、コンプレッサの圧縮比特性マップから、エンジン回転数N(センサ値)と演算したタービン入口温度T4に対応するコンプレッサ10の圧縮比P3/P0=Q(N,T4)を演算する(図5参照)(S205)。
そして、制御装置2では、大気圧力P0(センサ値)、及び演算したコンプレッサ10の圧縮比P3/P0を用いて、式(2)によりコンプレッサ10の出口圧力P3=W(P0,P3/P0)を演算する(S206)。
以上説明したように、このようなガスタービンエンジンシステム1(特に、制御装置2)によれば、コンプレッサ10の出口圧力P3を検出する圧力センサが故障した場合(圧力センサに異常が生じた場合)でも、コンプレッサ10の出口圧力P3をエンジンの他の状態量から推定することができ、このコンプレッサの出口圧力P3の推定値を用いて適切な燃料流量制御(ひいては、適切なエンジンの運転)を継続して行うことができる。このように、圧力センサが故障した場合でも制御装置2側でその代替手段として機能するので、圧力センサの数を増やすことなく、システムの信頼性を向上させることができ、重量増加、コストアップ、システムの複雑化も招かない。
また、制御装置2では、センサで検出不能なコンプレッサ10の断熱効率ηcをコンプレッサの断熱効率特性マップを利用してエンジンの状態量から求めることができる。また、制御装置2では、センサでは検出が困難なコンプレッサ10の圧縮空気流量Ga及び圧縮比P3/P0をコンプレッサの圧縮比特性マップを利用してエンジンの状態量から求めることができる。
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく様々な形態で実施される。
例えば、上記実施形態では一基の一軸式の軸出力型のガスタービンエンジンに適用したが、抽気型エンジンにも適用可能であり、複数のガスタービンエンジンによって構成されるシステムにも適用可能であり、複数の軸式のガスタービンエンジンにも適用可能である。
また、上記実施形態ではコンプレッサの圧縮空気流量をコンプレッサの特性マップを用いて求める構成としたが、他の方法で求めてもよい。圧縮空気流量をセンサで検出できるのであれば、センサ値を用いてもよい。
また、上記実施形態ではコンプレッサの断熱効率をコンプレッサの特性マップを用いて求める構成としたが、他の方法で求めてもよい。
本発明の一実施形態に係るガスタービンエンジンシステムの構成図である。 本発明の第一実施形態に係るコンプレッサの出口圧力を演算するためのブロック線図である。 コンプレッサの断熱効率特性マップ(エンジン回転数をパラメータとした圧縮空気流量と断熱効率とのマップ)を示す図である。 本発明の第一実施形態に係るコンプレッサの断熱効率を演算するためのブロック線図である。 コンプレッサの圧縮比特性マップ(エンジン回転数及びタービン入口温度をパラメータとした圧縮空気流量と圧縮比とのマップ)を示す図である。 本発明の第一実施形態に係るコンプレッサの圧縮空気流量を演算するためのブロック線図である。 本発明の第一実施形態のコンプレッサ出口圧力導出処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の第二実施形態に係るコンプレッサの出口圧力を演算するためのブロック線図である。 本発明の第二実施形態に係るコンプレッサの圧縮比を演算するためのブロック線図である。 本発明の第二実施形態のコンプレッサ出口圧力導出処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1…ガスタービンエンジンシステム、2…制御装置(効率取得手段、出口圧力導出手段、圧縮比取得手段)、3…ガスタービンエンジン、4…負荷装置、10…コンプレッサ、11…燃焼器、12…タービン、13…回転軸、14…出力軸、15…燃料アクチュエータ。


















Claims (5)

  1. コンプレッサで圧縮した空気を燃焼器に流入させ、燃焼器における燃焼ガスによってタービンを回転させるガスタービンエンジンの制御装置であって、
    前記コンプレッサの入口温度を取得する入口温度取得手段と、
    前記コンプレッサの入口圧力を取得する入口圧力取得手段と、
    前記コンプレッサの出口温度を取得する出口温度取得手段と、
    前記コンプレッサの効率を取得する効率取得手段と、
    前記入口温度取得手段で取得したコンプレッサの入口温度と、前記入口圧力取得手段で取得したコンプレッサの入口圧力と、前記出口温度取得手段で取得したコンプレッサの出口温度と、前記効率取得手段で取得したコンプレッサの効率に基づいて、前記コンプレッサの出口圧力を導出する出口圧力導出手段と、
    を備えることを特徴とするガスタービンエンジンの制御装置。
  2. 前記効率取得手段は、前記ガスタービンエンジンの回転数と前記コンプレッサの空気流量に基づいて前記コンプレッサの効率を取得することを特徴とする、請求項1に記載のガスタービンエンジンの制御装置。
  3. 前記コンプレッサの空気流量は、前記ガスタービンエンジンの回転数と前記タービンの入口温度に基づいて取得されることを特徴とする、請求項2に記載のガスタービンエンジンの制御装置。
  4. コンプレッサで圧縮した空気を燃焼器に流入させ、燃焼器における燃焼ガスによってタービンを回転させるガスタービンエンジンの制御装置であって、
    前記コンプレッサの入口圧力を取得する入口圧力取得手段と、
    前記コンプレッサの圧縮比を取得する圧縮比取得手段と、
    前記入口圧力取得手段で取得したコンプレッサの入口圧力と、前記圧縮比取得手段で取得したコンプレッサの圧縮比とに基づいて、前記コンプレッサの出口圧力を導出する出口圧力導出手段と
    を備えることを特徴とするガスタービンエンジンの制御装置。
  5. 前記圧縮比取得手段は、前記ガスタービンエンジンの回転数と前記タービンの入口温度に基づいて前記コンプレッサの圧縮比を取得することを特徴とする、請求項4に記載のガスタービンエンジンの制御装置。





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