JP2010045507A - 増幅回路及び無線通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電源変調特性及び歪補償特性の双方を好適に制御することができる増幅回路及び無線通信装置を提供する。
【解決手段】 本発明の増幅回路12aは、増幅器22と、増幅器22の入力信号に応じて増幅器22に付与される電源変調電圧を決定する電源変調部20と、増幅器22の特性を示す増幅器モデル31aに基づいて、増幅器22の歪補償を行うプリディストータ30と、増幅器22の入力信号及び出力信号に基づいて、増幅器モデル31aを推定する推定部31と、誤差e(n)に基づいて電源変調部20における電源変調電圧を決定するための補正パラメータCを制御する補正器32と、を備えている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、増幅回路及び無線通信装置に関するものであり、特に、歪み補償が可能な増幅回路等に関するものである。
増幅器は、高い線形性が要求されることがある。例えば、線形変調信号を増幅する電力増幅器、あるいは線形変調信号の受信機に用いる低雑音増幅器は、スペクトラム特性や信号の歪みに起因する伝送特性の劣化を抑えるために高い線形性が要求される。
しかし、増幅器の線形性を高くするためには、その飽和領域を高くする必要がある。
すなわち、増幅器の入出力電力特性は、出力信号電圧が増幅器電源電圧に近い範囲では、入力信号と出力信号との関係が線形とならず、入出力比が飽和する非線形領域となる。
したがって、線形性を確保するには、増幅器に対して十分に大きな電流・電圧(=電力)を電源電圧として与え、電源電圧よりも低く線形性の高い動作領域で増幅器を動作させる必要がある。
この結果、線形性の確保できる動作領域は、狭くなり、増幅器の使用電力(電源電力)に対する出力電力比(電力効率)が悪くなる。
このように、線形性の確保と電力効率の確保とはトレードオフの関係にある。
従来、線形性を確保しつつ、増幅器の電力効率の向上を図るために、非線形領域において生じる歪を補償するための歪補償方式が提案されている。
歪補償方式には、増幅器の入力信号に対して増幅器の歪特性と逆の特性を、予め増幅器入力に付加させておくことにより、増幅器出力において、歪のない所望信号を得る方式(プリディストーション;Pre-distortion)法がある。
プリディストーション法による歪補償を行うプリディストータ(Pre-distorter)の例としては、あらかじめ補正量をLUT(Look Up Table)に記憶させておき、増幅器出力信号と目標出力信号の差異を用いて、その補正量を逐次修正する方式(LUT方式とよばれている)や、歪み補正量を多項式によって近似し、その多項式の係数値を、増幅器出力信号と入力信号とを用いて計算(適応制御)する方式(多項式近似方式とよばれている)などがある。
一方、増幅器の効率化を図るための方式として、増幅器の入力信号を用いて増幅器の電源電圧を変調し、入力信号の大小に合わせて増幅器消費電力をダイナミックに変動させる方式(電源変調方式、またはエンベロープトラッキング方式とよばれている)がある。
増幅器の電源電圧を一定とする場合、増幅器の最大出力電圧に応じた大きさの電源電圧が必要となる。この結果、出力電圧が小さいときにも、増幅器の消費電力が大きく、電力効率が悪くなる。
これに対し、電源変調方式では、入力信号の大小に合わせて増幅器消費電力がダイナミックに変動するため、出力電圧が小さいときには増幅器消費電力が抑えられ、電力効率を向上させることができる。
また、非特許文献1,2には、電源変調を行いつつ、プリディストータによる歪み補償を行うという方式が提案されている。
電源変調を行いつつ、プリディストーション法による歪み補償を行うという方式は、増幅器の効率を大きくしつつ、歪みを小さくすることができるという点で優れている。
図4は、電源変調を行いつつ、プリディストータによる歪み補償を行うという方式の増幅回路を示すブロック図である。
図4の増幅回路では、電力増幅器(PA;Power Amplifier)100の電源電圧を制御する電源変調部101が備わっている。この電源変調部101は、増幅器100に与えられる入力信号エンベロープの大小に合わせて、増幅器100に与えられる電圧を変化させる。
また、前記増幅回路は、増幅器100の出力信号及び入力信号に基づいて、増幅器100の逆モデルを同定するPA逆モデル同定部102を備えている。プリディストータ103は、同定されるPA逆モデルに基づいて、増幅器100の歪補償を行う。
Donald F. Kimball, et. al., "High-Efficiency Envelope-Tracking W-CDMA Base-Station Amplifier Using GaN HFETs", IEEE Transactions on Microwave Theory and Techniques, Vol. 54, No.11, November 2006. Feipeng Wang, et. al., "Design of Wide-Band Envelope-Tracking Power Amplifiers for OFDM Applications", IEEE Transactions on Microwave Theory and Techniques, Vol.53, No.4, April 2005.
図4の増幅回路では、電源変調を行いつつ、プリディストータ103による歪み補償を行うことができるものの、プリディストータの出力信号(増幅器への入力信号)に比例した信号が電源変調部101に与えられるにすぎない。
したがって、電源変調部101では、プリディストータの出力信号のエンベロープに応じて増幅器100の電源電圧を変化させるだけである。
この結果、図4の増幅回路では、増幅器の効率が最大化されるわけではなく、電源電圧の変化を考慮しない大雑把な効率化が行われる。
つまり、増幅器の効率特性は、増幅器の電源電圧(ドレイン電圧)によって変化する。したがって、プリディストータの出力信号(増幅器への入力信号)のエンベロープに応じて増幅器100の電源電圧を変化させるだけでは、ある程度の効率化は可能であるとしても、電源電圧の変化による増幅器100の特性の変化が考慮されていないため、大雑把な効率化となる。
以上のように、図4の増幅回路では、電源変調部の電源変調特性を好適に制御することができず、トレードオフの関係にある歪特性及び増幅器効率について、双方の均衡を図りつつ好適な特性を得ることが困難であった。
そこで、本発明は、電源変調特性及び歪補償特性の双方を好適に制御することができる増幅回路及び無線通信装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の増幅回路は、増幅器と、前記増幅器の入力信号に応じて前記増幅器に付与される電源変調電圧を決定する電源変調部と、前記増幅器の特性を示す増幅器モデルに基づいて、前記増幅器の歪補償を行う歪補償部と、前記増幅器の入力信号及び出力信号に基づいて、前記増幅器モデルを推定する推定部と、前記増幅器モデルによって前記出力信号から求められる推定入力信号と、前記入力信号との差異に基づいて、前記電源変調部における電源変調電圧を決定するためのパラメータを制御する制御部と、を備えていることを特徴としている。
上記のように構成された増幅回路によれば、歪補償部は、推定部により推定される増幅器モデルに基づいて増幅器の歪補償を行うので、歪補償特性を増幅器の特性に応じて好適に制御することができる。
さらに、制御部は、増幅器モデルによって出力信号から求められる推定入力信号と、入力信号との差異に基づいて、電源変調電圧を決定するためのパラメータを制御するので、歪補償された出力信号や増幅器の特性を間接的にフィードバックして当該パラメータの制御を行うことができる。この結果、電源変調部は、電源変調電圧を好適な値に決定することができる。
以上により、本発明の増幅回路によれば、電源変調特性及び歪補償特性の双方を好適に制御することができる。
前記電源変調部は、予め定められた電源変調特性を示す電源変調モデルに前記入力信号を適用した演算結果と、前記パラメータとの和を前記電源変調電圧として決定するものであり、前記制御部は、前記差異に応じて前記パラメータを線形的に変化させるものであってもよい。
この場合、制御部における、差異に応じたパラメータの演算、制御が容易となり、電源変調特性をより好適に制御することができる。
また、前記推定部は、前記増幅器モデルによって前記出力信号から求められる推定入力信号と、前記入力信号との差異を求め、前記差異が最小となるように当該第一の増幅器モデルを推定するものであってもよい。
この場合、増幅器出力の歪みをより小さくする歪補償特性とすることができる。さらに、制御部は、推定部が求める前記差異を利用して前記パラメータを制御することができるので、制御部における演算を簡略なものにできる。
前記推定部は、前記差異の最小化を勾配法によって行うものであってもよい。
この場合、勾配法により、歪補償特性を最適化する制御に要する演算を容易かつ速やかに行うことができる。
また、本発明の無線通信装置は、上述の増幅回路を送信信号の増幅、又は受信信号の増幅のために備えたことを特徴としている。
上記構成の無線通信装置によれば、上述のように電源変調特性及び歪補償特性の双方を好適に制御することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、無線通信装置としての無線基地局1aと、同じく無線通信装置としての端末装置1b,1c,1dとを有する無線通信システムの構成図である。
無線通信装置1a,1b,1c,1dは、それぞれ、無線信号を受信するための受信機11、無線信号を送信するための送信機12、及び、送受信信号の処理を行う処理部13を備えている。
受信機11は、線形変調信号を受信するものであり、線形変調信号を受信して増幅するために低雑音増幅回路11aを有している。
また、送信機12は、線形変調信号を送信するものであり、線形変調信号を増幅する電力増幅回路12aを有している。
前記低雑音増幅回路11a及び電力増幅回路12aの基本的構成は、共に同様であるので、以下では、電力増幅回路12aを増幅回路の一例として説明する。
図2は、(電力)増幅回路12aのハードウェア構成を示す回路図である。この増幅回路12aは、デジタル信号処理部(DSP)21、RF電力増幅器22(以下、単に増幅器22ともいう)、エンベロープ(包絡線)増幅器23等を備えている。
前記増幅器22は、線形変調信号を増幅するためのものであるが、非線形特性を有する動作領域を有しており、後述の図3の歪補償部30が必要とされる。
また、この増幅器22においては、入力信号の変化や増幅器特性のばらつきによって電力効率や歪特性が変化することがある。
デジタル信号処理部21は、増幅器22への入力となる信号(ベースバンド信号)を出力するとともに、増幅器22の出力(ベースバンド信号)を取得することができる。
なお、デジタル信号処理部21から増幅器22の信号入力端子までの間には、DAコンバータ(DAC)24、ローパスフィルタ(LPF)25、アップコンバータ26、バンドパスフィルタ27、及び、ドライバ28が設けられている。
また、デジタル信号処理部21から増幅器22の電源電圧入力端子までの間には、DAコンバータ(DAC)24、ローパスフィルタ29d、及び、エンベロープ増幅器23が設けられている。
エンベロープ増幅器23の入力信号(アナログ)の基になるデジタル信号は、デジタル信号処理部21によって、増幅器22への入力信号(デジタル)に基づいた電源変調電圧を設定するための制御信号として与えられる。従って、デジタル信号処理部21からDAコンバータ24、ローパスフィルタ29d、エンベロープ増幅器23を経て、増幅器22に電源電圧を付与する回路部分は、増幅器22への入力信号に応じて変調された電源変調電圧を当該増幅器22に付与する電源変調部20を構成している。
一方、増幅器22の出力端からからデジタル信号処理部21までの間には、方向性結合器29e、ダウンコンバータ29a、ローパスフィルタ29b、及び、ADコンバータ(ADC)29cが設けられている。
図3は、増幅回路12aの機能のうち、増幅器22に関する機能を示すブロック図である。
同図に示すように、デジタル信号処理部21は、後述する増幅器モデル31aに基づいて増幅器22の歪補償を行うプリディストータ(歪補償部)30、歪補償を行うために必要なパラメータをプリディストータ30に提供する推定部31、増幅器22へ与えられる電源変調電圧(ドレイン電圧)を決定し付与する電源変調部20、及び、電源変調電圧を決定し制御するために必要なパラメータを電源変調部20に提供する補正器32を備えている。
まず以下では、信号の歪補償を行うプリディストータ30、及びこれに付随する推定部31について詳述する。
プリディストータ30は、信号(歪補償前の信号)x(n)に増幅器22の歪特性に応じた歪補償処理を施して信号(歪補償後の信号)u(n)を出力する。プリディストータ30は、増幅器22の歪特性の逆特性を信号x(n)に付加することによって、歪補償を行う。
予め歪補償が施されたプリディストータ30の出力信号u(n)を増幅器22に与えることで、増幅器22からは、歪みの無い(もしくは少ない)出力信号z(n)が得られる。
ここで、増幅器22の歪特性は、下記式(1)に示す、べき級数モデル(PSM:Power Series Model)で表現される非線形特性として示すことができる。
Figure 2010045507
上記式(1)に基づいて、プリディストータ30は、上記歪補償処理をべき級数で表現された関数に基づいて演算する。下記式(2)に、プリディストータ30が歪補償処理を行うために用いる歪補償特性のべき級数モデルを示す。
Figure 2010045507
プリディストータ30は、上記式(2)に示すように、増幅器逆特性のパラメータに基づいて、増幅器22の歪特性の逆特性を信号x(n)に付加し、歪を打ち消すことで歪補償を行う。
また、プリディストータ30が出力する信号(増幅器22への入力信号)u(n)は、増幅器逆特性のパラメータを調整することによって調整可能である。上記式(2)中の増幅器逆特性のパラメータは、推定部31により求められる。
推定部31は、増幅器22への入力信号である信号u(n)、及び出力信号z(n)に基づいて、増幅器逆特性のパラメータを演算し、プリディストータ30に出力する。
推定部31は、信号u(n)と、出力信号z(n)との間における増幅器22の特性を示す増幅器モデル31aを有している。この増幅器モデル31aは、下記式(3)のように表される。
Figure 2010045507
推定部31は、出力信号z(n)が与えられると、増幅器モデル31aによって、信号uの推定(入力)信号を求める。
次いで、推定部31は、増幅器モデル31aによって求められる推定信号と、実際に増幅器22に入力される信号と、から両者の誤差e(n)を演算する。この誤差e(n)の演算式は、下記式(4)の通りである。
Figure 2010045507
推定部31は、上記のように求められる誤差e(n)が最小となるように、増幅器モデル31aによる推定信号の演算及び誤差e(n)の演算を繰り返す。推定部31は、誤差e(n)が最小化される推定信号が得られるモデルを好適な増幅器モデル31aとして推定する。
推定部31は、好適な増幅器モデル31aを推定すると、そのときの当該モデルにおける増幅器逆特性のパラメータをプリディストータ30に出力する。
具体的に、推定部31は、勾配法に基づいて誤差e(n)を最小化し、増幅器逆特性のパラメータを求める。
誤差e(n)は、上記式(3),(4)より、下記式(5)に示すような「増幅器逆特性のパラメータ」に関する関数とみることができる。
推定部31は、下記式(6)に基づく演算を繰り返し、式(6)中の微分項が0(又は0とみなせる値)となると演算の反復を終了し、その時点での増幅器逆特性のパラメータを誤差e(n)を最小化する増幅器逆特性のパラメータとして求める。
Figure 2010045507
増幅器逆特性のパラメータを受け取ったプリディストータ30は、上述のように、上記式(2)に基づいて歪補償を行う。
以上のように、プリディストータ30は、推定部31により推定された好適な増幅器モデル31aに基づいて、増幅器22の歪補償を行う。
次に、増幅器22へ与えられる電源変調電圧を付与する電源変調部20、及び電源変調電圧を決定するために必要なパラメータを電源変調部20に提供する補正器32について詳述する。
電源変調部20は、増幅器22への入力信号(プリディストータ30の出力信号)である信号u(n)のエンベロープ(包絡線)に応じて、増幅器22に付与する電源電圧を変化させる変調制御を行う。すなわち、電源変調部20は、信号u(n)(のエンベロープ)が小さければ、電源変調電圧v(n)も小さくし、信号u(n)(のエンベロープ)が大きければ、電源変調電圧v(n)も大きくして、信号u(n)の変化に沿った電源変調電圧v(n)を決定し、増幅器22に対して決定した電源変調電圧v(n)を付与する。
電源変調部20は、下記式(7)によって表されるモデルに基づいて、電源変調電圧v(n)を決定する。
Figure 2010045507
上記式(7)中、増幅器22へ入力される信号u(n)と、電源変調特性のパラメータとによって表されるべき級数の項は、予め定められた電源変調特性を示す電源変調モデルであり、増幅器22へ入力される信号u(n)に応じて定まる。なお、電源変調特性のパラメータは、本増幅回路12aの特性に応じた値として予め設定されている。
電源変調電圧v(n)は、式(7)中に示される前記電源変調モデルに信号u(n)を適用した演算結果に、補正パラメータCを加えることによって求められる。
従って、電源変調部20が出力する電源変調電圧v(n)は、上記べき級数の項による演算結果と、補正パラメータCによって信号u(n)に応じた値に決定される。さらに、電源変調電圧v(n)は、補正パラメータCを調整することによって調整可能である。
上記式(7)中、電源変調電圧v(n)を決定するためのパラメータである補正パラメータCは、補正器32より与えられる。
補正器32は、推定部31から出力される誤差e(n)に基づいて、補正パラメータCを演算し、電源変調部20に出力する。
補正器32は、推定部31から誤差e(n)が与えられると、下記式(8)に基づいて、補正パラメータCを演算する。
Figure 2010045507
上記式(8)中、係数μは、電源変調部20の特性や、増幅器22の特性等の関係によって定まる定数である。また、調整係数αは、実際の誤差e(n)の値に対してオフセットさせた値によって補正パラメータCを求めるための係数であり、実際に生じる誤差の程度に応じた所定の範囲で任意に定めることができる。
補正器32は、上記式(8)に基づいて補正パラメータCを求めることで、当該補正パラメータCを誤差e(n)に応じて線形的に変化させる。
より具体的には、補正器32は、誤差e(n)が増加すれば、補正パラメータCをそのときの誤差e(n)に応じた値に線形的に増加させ、誤差e(n)が減少すれば、補正パラメータCを減少したそのときの誤差e(n)に応じた値に線形的に減少させる。これにより、電源変調部20が決定する電源変調電圧v(n)は、誤差e(n)を無くすように当該誤差e(n)の大きさに応じて補正される。
このように、補正器32は、補正パラメータCを制御することで、電源変調部20が決定する電源変調電圧v(n)を誤差e(n)を無くすような値に制御する。これにより、増幅回路12aの増幅器効率が高められる。
補正器32は、補正パラメータCを求めると、その補正パラメータCを電源変調部20に出力する。
補正パラメータCを受け取った電源変調部20は、上述のように、上記式(7)に基づいて電源変調電圧v(n)を求めて、決定し、その電源変調電圧v(n)を増幅器22に付与する。
以上のように、補正器32は、誤差e(n)に基づいて補正パラメータCを求めるとともに、電源変調部20は、信号u(n)及び補正パラメータCに基づいて増幅器22に付与される電源変調電圧v(n)を決定する。
従って、補正器32は、誤差e(n)に基づいて、電源変調部20における電源変調電圧v(n)を決定するための補正パラメータCを決定し制御する制御部を構成している。
上記のように構成された増幅回路12aによれば、プリディストータ30は、推定部31により推定される増幅器モデル31aに基づいて増幅器22の歪補償を行うので、歪補償特性を増幅器22の特性に応じて好適に制御することができる。
さらに、補正器32は、増幅器モデル31aによって出力信号から求められる推定信号と、増幅器22に入力される信号との誤差e(n)に基づいて、電源変調電圧v(n)を決定するための補正パラメータCを演算するので、歪補償された出力信号や増幅器の特性を間接的にフィードバックして補正パラメータCの制御を行うことができる。この結果、電源変調部20は、電源変調電圧v(n)を好適な値に決定することができる。
以上により、本発明の増幅回路12aによれば、電源変調特性及び歪補償特性の双方を好適に制御することができる。
また、本実施形態では、上記式(7)によって電源変調電圧v(n)を決定するとともに、補正器32は、誤差e(n)に応じて補正パラメータCを線形的に変化させるので、補正器32における、誤差e(n)に応じた補正パラメータCの演算、制御が容易となり、電源変調特性をより好適に制御することができる。
さらに、本実施形態では、式(7)中、調整係数αを調整することで、実際の誤差e(n)の値に対してオフセットさせた値によって、補正パラメータCの演算を行うことができる。すなわち、調整係数αを調整することで、誤差e(n)を状況に応じて調整することができ、これによって、トレードオフの関係にある増幅回路12aの歪特性及び増幅器効率について、双方の均衡を図りつつ好適な特性となるように調整することができる。
ここで、本実施形態の増幅回路12aにおいて、上記調整係数αを変更したときの増幅器効率と歪特性の変化をシミュレーションした結果の一例を下記表1に示す。
Figure 2010045507
なお、上記シミュレーションにおいて、上記式(8)中、電源変調部20の特性や、増幅器22の特性等の関係によって定まる定数である係数μを50に設定し、調整係数αを表1に示す6水準に設定した。増幅器効率については、ドレイン効率として評価し、歪特性については、ACPR(Adjacent Channel Power Ratio:隣接チャネル電力比)によって評価した。また、上記表1では、各シミュレーション結果について、調整係数αの設定値を最も大きくしたものを最上段に示し、下方に向かって順次調整係数αの設定値が小さくなるように並べて示している。
本実施形態において、電源変調電圧v(n)と、調整係数αとの関係は、上記式(7)、(8)によって定められる。すなわち、調整係数αを相対的に小さく設定すれば、誤差e(n)に対するオフセット量も相対的小さく設定され、見かけ上の誤差値が相対的に大きくなる。逆に調整係数αを相対的に大きく設定すれば、見かけ上の誤差値が相対的に小さくなる。
表1を見ると、調整係数αが小さくなる(見かけ上の誤差値が相対的に大きくなる)に従って、ドレイン効率は低下しており、増幅器効率が低下していることが判る。その一方、ACPRの値は大きく現れており、歪特性が改善されていることが判る。つまり、本実施形態では、調整係数αを調整することで、歪特性と増幅器効率のバランスを取りつつ両特性が好適となるような設定を得ることができる。
従って、本実施形態の増幅回路12aによれば、通信環境や、通信装置の仕様等に応じて調整係数αを調整することによって、トレードオフの関係にある増幅回路12aの歪特性及び増幅器効率について、双方の均衡を図りつつ好適な特性を得ることができる。
また、本実施形態では、誤差e(n)が最小となるように増幅器モデル31aを推定するので、増幅器出力の歪みをより小さくする歪補償特性とすることができる。さらに、推定部31が、増幅器モデル31aによって出力信号z(n)から求められる推定信号と、実際の信号u(n)との誤差e(n)を求めるので、補正器32は、推定部31が求める誤差e(n)を利用して補正パラメータCを求め、制御することができるので、補正器32における演算を簡略なものにできる。
加えて上記両誤差の最小化を勾配法によって行うので、歪補償特性と電源変調特性とを最適化する制御に要する演算を容易かつ速やかに行うことができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
無線通信システムの構成図である。 増幅回路のハードウェア構成を示す回路図である。 増幅回路の機能のうち、増幅器に関する機能を示すブロック図である。 従来の増幅回路の機能ブロック図である。
符号の説明
1a 無線基地局
1b,1c,1d 端末装置
12a 増幅回路
20 電源変調部
22 増幅器
30 プリディストータ(歪補償部)
31 推定部
31a 増幅器モデル
32 補正器(制御部)

Claims (5)

  1. 増幅器と、
    前記増幅器の入力信号に応じて前記増幅器に付与される電源変調電圧を決定する電源変調部と、
    前記増幅器の特性を示す増幅器モデルに基づいて、前記増幅器の歪補償を行う歪補償部と、
    前記増幅器の入力信号及び出力信号に基づいて、前記増幅器モデルを推定する推定部と、
    前記増幅器モデルによって前記出力信号から求められる推定入力信号と、前記入力信号との差異に基づいて、前記電源変調部における電源変調電圧を決定するためのパラメータを制御する制御部と、を備えていることを特徴とする増幅回路。
  2. 前記電源変調部は、予め定められた電源変調特性を示す電源変調モデルに前記入力信号を適用した演算結果と、前記パラメータとの和を前記電源変調電圧として決定するものであり、
    前記制御部は、前記差異に応じて前記パラメータを線形的に変化させる請求項1に記載の増幅回路。
  3. 前記推定部は、前記増幅器モデルによって前記出力信号から求められる推定入力信号と、前記入力信号との差異を求め、前記差異が最小となるように当該第一の増幅器モデルを推定する請求項1又は2に記載の増幅回路。
  4. 前記推定部は、前記差異の最小化を勾配法によって行う請求項3に記載の増幅回路。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の増幅回路を送信信号の増幅、又は受信信号の増幅のために備えたことを特徴とする無線通信装置。
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