JP2010044698A - 歩行者検知装置及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】歩行者とそれ以外の物体を精度良く判別できる歩行者検知装置を提供する。
【解決手段】監視領域を上方から見下ろして、監視画像を取得するカメラ2と、前記監視画像から、前記監視領域を移動する物体のクラスタ画像を抽出するクラスタ画像抽出部9と、前記クラスタ画像を解析して、当該物体のクラスタ画像が前記監視領域に出現してから消滅するまでの、前記監視領域における当該物体のクラスタ画像の位置と大きさの変化の履歴を求めるクラスタ画像解析部10と、当該物体のクラスタ画像の位置と大きさの変化の履歴に基づいて、当該物体が歩行者であるか否かを判定する歩行者判定部11を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、所定領域を通過する歩行者を検知する歩行者検知装置に関する。
駅の通路、地下街、展示会場あるいは遊園地などにおいて、所定の領域を通過する歩行者を自動的に検知する歩行者検知装置が知られている。古くは、検知の対象となる領域の出入口を1人の人間が通過可能な間口に仕切って、この出入口の両側に光源と光電管を向かい合わせに配置して、出入口を横断する光路を形成し、人間が出入口を通過する時に、この光路を遮るのを検知する装置があった。しかしながら、出入口を1人の人間が通過可能な間口に仕切ると、円滑な通行が妨げられて、出入口の本来の機能が低下するという問題があった。
そこで、監視領域を上方から見下ろして、前記監視領域の画像を取得する撮像手段を備えて、前記撮像手段で取得した画像から前記監視領域上に存在する物体の塊画像を抽出して、その塊画像の大きさに基づいて当該物体が検出対象の物体であるか否かを判定する通過物体検知装置が特許文献1で提案されている。
特開平8−329213号公報
たしかに、特許文献1の通過物体検知装置は、監視領域を1人の人間が通過可能な間口に仕切る必要がないので、円滑な通行が妨げられることはない。しかしながら、この通過物体検知装置では、塊画像の大きさを基準に、検出対象(=歩行者)であるか否かを判定しているので、上から見た時の大きさが、人間と同じような物体、例えばスーツケースや運搬用のカートなどを、人間と誤認する場合があった。つまり、特許文献1の通過物体検知装置には、検知精度に難があった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、歩行者とそれ以外の物体を精度良く判別できる歩行者検知装置を提供するものである。
上記課題を解決するため、本発明の歩行者検知装置は、監視領域を上方から見下ろして、監視画像を取得する撮像手段と、前記監視画像から、前記監視領域を移動する物体のクラスタ画像を抽出するクラスタ画像抽出手段と、前記クラスタ画像を解析して、当該物体のクラスタ画像が前記監視領域に出現してから消滅するまでの、前記監視領域における当該物体のクラスタ画像の位置と当該物体のクラスタ画像の大きさの変化の履歴を求めるクラスタ画像解析手段と、当該物体のクラスタ画像の位置と大きさの変化の履歴に基づいて、当該物体が歩行者であるか否かを判定する歩行者判定手段を備える。
前記歩行者判定手段は、前記撮像手段の視野の中央近傍において、前記クラスタ画像が、前記視野の中央に近づくと徐々に小さくなり、前記視野の中央に最接近した時に最小になり、前記視野の中央から遠ざかると徐々に大きくなる場合に、当該クラスタ画像を歩行者の画像であると判定するようにしてもよい。
前記歩行者判定手段は、前記クラスタ画像の大きさの最大値の大小に基づいて、歩行者の身長を推定するようにしてもよい。
前記歩行者判定手段は、前記撮像手段の視野の中央近傍において、前記クラスタ画像が、前記撮像手段の視野の中央に近づくと徐々に大きくなり、前記視野の中央に最接近した時に最大になり、前記視野の中央から遠ざかると徐々に小さくなる場合に、当該クラスタ画像を歩行者以外の物体の画像であると判定するようにしてもよい。
前記歩行者判定手段は、前記撮像手段の視野の中央近傍において、前記クラスタ画像の移動方向の長さが、前記視野の中央に近づくと徐々に短くなり、前記視野の中央に最接近した時に最短になり、前記視野の中央から遠ざかると徐々に長くなる場合に、当該クラスタ画像を歩行者の画像であると判定するようにしてもよい。
前記歩行者判定手段は、前記クラスタ画像の移動方向の長さの最大値の大小に基づいて、前記歩行者の身長を推定するようにしてもよい。
前記歩行者判定手段は、前記撮像手段の視野の中央近傍において、前記クラスタ画像の移動方向の長さが、前記撮像手段の視野の中央に近づくと徐々に長くなり、前記視野の中央に最接近した時に最長になり、前記視野の中央から遠ざかると徐々に短くなる場合に、当該クラスタ画像を歩行者以外の物体の画像であると判定するようにしてもよい。
前記歩行者判定手段は、推定した歩行者の身長に基づいて、前記歩行者が大人であるか子供であるかを判別するようにしてもよい。
本発明のプログラムは、監視領域を上方から見下ろして、監視画像を取得する撮像手段を備えて、前記監視領域を通過する歩行者を検出する歩行者検知装置を構成するコンピュータにインストールされて、当該コンピュータを、前記監視画像から、前記監視領域を移動する物体のクラスタ画像を抽出するクラスタ画像抽出手段と、前記クラスタ画像を解析して、当該物体のクラスタ画像が前記監視領域に出現してから消滅するまでの、前記監視領域における当該物体のクラスタ画像の位置と当該物体のクラスタ画像の大きさの変化の履歴を求めるクラスタ画像解析手段と、当該物体のクラスタ画像の位置と大きさの変化の履歴に基づいて、当該物体が歩行者であるか否かを判定する歩行者判定手段として機能させるものである。
本発明によれば、監視画像から抽出したクラスタ画像の位置と大きさの変化の履歴に基づいて、前記クラスタ画像が歩行者の画像であるか否かを判定するので、歩行者とそれ以外の物体を精度よく判別することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る歩行者検知装置の概念的な構成を示す側面図である。図1に示すように、歩行者検知装置1は、カメラ2と処理装置3から構成される。
カメラ2は、通路4の天井5に、床面6を垂直に見下ろすように配置された撮像装置であり、低歪みの広角レンズを備えて、頂角2θの円錐7の内部の領域にある物体を撮像することができる。
処理装置3は、カメラ2で取得した画像情報を処理して、通路4を通過する歩行者8を検出するコンピュータであり、図2に示すように、クラスタ画像抽出部9、クラスタ画像解析部10および歩行者判定部11を有する。
クラスタ画像抽出部9は、背景差分法あるいはフレーム間差分法など公知の計算手法を用いて、カメラ2で取得した画像から、カメラ2の視野13(図3参照)内、つまり歩行者検知装置1の監視領域内を移動する物体の画像の塊、つまりクラスタ画像を抽出する。
クラスタ画像抽出部9で抽出されたクラスタ画像は、クラスタ画像解析部10で解析されて、そのクラスタ画像が視野13に出現してから消滅するまでの、位置と大きさの変化の履歴が記録される。
歩行者判定部11は、クラスタ画像解析部10で求めたクラスタ画像の位置と大きさの変化の履歴に基づいて、当該クラスタ画像が歩行者の画像であるか否かを判定し、その結果を外部機器12に出力する。なお、外部機器12は、歩行者検知装置1による検出結果を利用する装置、例えば、通路4を通過する歩行者の数を計数し、記録し、統計処理するコンピュータなどである。
なお、ここでは説明の便宜のために、クラスタ画像抽出部9、クラスタ画像解析部10および歩行者判定部11が、それぞれ専用のハードウェアであるかのように示したが、処理装置3は専用のハードウェアを組み合わせて構成されるものには限られない。処理装置3の機能をソフトウェアで実現してもよい。つまり、処理装置3に所定のプログラムをインストールして、処理装置3がクラスタ画像抽出部9、クラスタ画像解析部10および歩行者判定部11として機能するようにしてもよい。
図3は、歩行者検知装置1による歩行者検出の原理を説明する説明図であり、図3(a)は、カメラ2で撮像された画像を示し、図3(b)は、歩行者検知装置1の監視領域を通過する歩行者8を側面から見た図である。
ここで、歩行者8が図の左側から円錐7(つまり、カメラ2の撮像可能領域=歩行者検知装置1の監視領域)の内部に進入し、円錐7の右側の外部領域に退出する場合を考える。図3(a)に示すように、歩行者8が円錐7の中に進入すると、カメラ2の視野13には、歩行者8の足先の画像f1が出現し、クラスタ画像抽出部9は、画像f1を背景画像から分離してクラスタ画像として認識し、これに識別符号を付与する。これは、カメラ2の視野13の中には、同時に複数の物体(=クラスタ画像)が混在するので、これらをそれぞれ別のクラスタ画像として識別するためである。また、クラスタ画像に識別符号を付したら、クラスタ画像抽出部9はそのクラスタ画像が消滅するまで、そのクラスタ画像の位置と大きさを逐次検出する。このようにして、クラスタ画像の軌跡と、大きさの変化の履歴が、記録される。
さて、歩行者8がさらに右に進むと、脚、胴体、腕、頭の順に円錐7の中に進入するので、クラスタ画像は徐々に大きくなる。視野13の全身を視野13の中に捉えた時に、クラスタ画像は最大になる(画像f2)。歩行者8がさらに右に進んで、カメラ2の直下に近づくと、カメラ2は歩行者8を真上から見るので、クラスタ画像の大きさは最小になる(画像f3)。歩行者8がさらに右に進んで、円錐7の中心から離れると、クラスタ画像は再び大きくなり、歩行者8の頭が円錐7の外に出る直前に最大になる(画像f4)。そして、歩行者8がさらに右に進むと、頭、腕、胴体、脚、足の順に円錐7の外に出るので、クラスタ画像が徐々に小さくなり、消滅する。
このときのクラスタ画像の大きさの変化を、カメラ2に対する歩行者8の水平方向の距離を横軸に、クラスタ画像の大きさを縦軸に取って表示すると図4に示すような曲線が得られる。
クラスタ画像の大きさ、つまりクラスタ画像の面積の代わりに、クラスタ画像の移動方向に沿って測ったクラスタ画像の長さl(図3(a)参照)を検出するようにしてもよい。カメラ2に対する歩行者8の位置とクラスタ画像の長さの関係は、カメラ2を光源に、クラスタ画像の長さを床面6に落ちる歩行者8の影に置き換えると理解しやすい。つまり、歩行者8が光源の光が届かない場所にいるときは、影は床面6に落ちない。歩行者8の全身に光源の光を斜めに受ける時、影の長さは最長になる。また、歩行者8が光源の直下にあって、頭上から光を受ける時、影の長さは短くなる。
また、クラスタ画像の長さの最大値、あるいはクラスタ画像の長さが最大値を取るときの歩行者8とカメラ2の間の距離から、歩行者8の身長を推定することができる。前述の光と影の比喩を使って説明すれば、歩行者8の身長が高くなれば影も長くなるし、歩行者8の身長が低ければ、光源から離れても、全身に光を受けるから、光源から離れた所で、影の長さが最大になるからである。したがって、影の最大長さ、あるいは影の長さが最大になる時の光源と歩行者8の間の距離から歩行者8の身長を推定することができる。
また、画像f1〜f4は、歩行者8が、カメラ2の視野13の中心(つまりカメラ2の直下)を通過する場合の、カメラ2が捉えるクラスタ画像の例を示しているが、歩行者8が、視野13の中心から離れた場所を通過する場合に、カメラ2が捉えるクラスタ画像の大きさも、画像f1〜f4と同様の経過を辿って変化する。例えば、図3(a)に、f’1〜f’4で示した画像は、歩行者8がカメラ2の視野13の中心から離れた場所を通過する場合に、カメラ2が捉えるクラスタ画像の例を示しているが、歩行者8の全身がカメラ2の撮像領域(円錐7の内部の領域)に入った時に、クラスタ画像の大きさは最大になり(画像f’2)、歩行者8がカメラ2に最接近した時に、クラスタ画像の大きさは最小になる(画像f’3)。
また、画像f2をクラスタ画像の移動方向に沿って測った長さlと同様に、画像f’2をクラスタ画像の移動方向に沿って測った長さl’は、視野の中心に近づくにつれて短くなる。一方、画像f’2は画像f2に比べて幅方向に伸びるので、面積が大きい。このように、歩行者8の経路が、カメラ2の視野13の中心を通る経路から離れても、クラスタ画像の長さは同様に変化するので、クラスタ画像の長さに基づいて判別を行えば、歩行者8の経路に影響されない安定した判別が可能になる。また、クラスタ画像の長さの最大値に基づけば、歩行者8がカメラ2の視野13の何処を辿っても、歩行者8の身長を精度良く推定できる。
さて、図5は、歩行者8以外の物体、例えば手荷物運搬用のカート14を検出する原理を説明する図であり、図5(a)は、カメラ2で撮像された画像を示し、図5(b)は、歩行者検知装置1の監視領域を通過するカート14を側面から見た図である。図5を参照しながら、歩行者検知装置1でカート14を検出する原理を説明する。
ここで、カート14が図の左側から円錐7(つまり、カメラ2による撮像可能領域)内に進入し、右方向に進んで、円錐7の外に退出する場合を考える。なお、カート14は高さを無視できるから、ここでは、カート14を床面6に置かれた平板で示している。
カート14が円錐7の中に進入すると、カメラ2の視野13には、カート14の足先の画像g1が出現し、クラスタ画像抽出部9は、画像g1を背景画像から分離してクラスタ画像として認識し、歩行者8の場合と同様に、クラスタ画像抽出部9はそのクラスタ画像が消滅するまで、クラスタ画像の位置と大きさを逐次検出する。
カート14が右に進むと、カート14のクラスタ画像は徐々に大きくなり、カート14の全体が視野13の中に入る(画像g2)。カート14がさらに右に進んで、円錐7の中心、つまりカメラ2の直下に最接近すると、画像g3が得られ、カート14の先端がカメラ2の視野13の外縁に到達すると、画像g4が得られる。また、カート14の先端がカメラ2の視野13の外縁を超えると、カート14のクラスタ画像は徐々に小さくなり、やがて消滅する。
さて、カート14のクラスタ画像の大きさは、カメラ2でカート14を見たときの見かけの大きさであり、カート14の見かけの大きさは、カメラ2でカート14を見たときの見込み角の大きさによって決まる。カート14がカメラ2から離れた位置にある時、カメラ2はカート14を斜めに見ている上に、カメラ2とカート14の間の距離が離れているので、見込み角は小さい(見込み角ψ1、見込み角ψ3)。一方、カート14がカメラ2に接近すると、カメラ2はカート14を垂直に見下ろすので、見込み角は大きくなる(見込み角ψ2)。そのため、画像g3は画像g2,g4に比べて大きくなる。つまりカート14のクラスタ画像は、カート14がカメラ2の直下で最大になり、カメラ2の直下から離れると小さくなる。
このときのカート14のクラスタ画像の大きさの変化を、カメラ2に対するカート14の水平方向の距離を横軸に、クラスタ画像の大きさを縦軸に取って表示すると図6に示すような曲線が得られる。
図4と図6を比較すれば、直ちに理解できるように、歩行者8のクラスタ画像の大きさは、カメラ2から離れた位置で最大になり、カメラ2の直下で最小になり、カメラ2の直下から離れると再び増加する。一方、カート14のクラスタ画像の大きさは、カメラ2の直下で最大になり、カメラ2の直下から離れると減少する。このように、物体がカメラ2の視野13に進入してから離脱するまでの当該物体のクラスタ画像の大きさの変化の履歴は、歩行者8とカート14で大きく異なるので、この違いに着目すれば、歩行者8とカート14を識別することができる。
なお、歩行者8の場合と同様に、カート14のクラスタ画像の大きさ(面積)に代えて、クラスタ画像の長さを検出するようにしてもよい。
次に、歩行者検知装置1で、歩行者とそれ以外の物体を判別する原理を説明する。図7に示すように、歩行者8のような、高さに比べて水平面(頂面)が十分に小さい物体15は、水平面15hに比べて垂直面15vが大きいから、カメラ2から物体15の水平面15hを見たときの見込み角α1は、物体15の垂直面15vを見たときの見込み角α2に比べて小さい。つまり、カメラ2から物体15を見たときの見込み角αは、見込み角α2が占める部分が支配的なので、見込み角αは物体15がカメラ2の直下にあるときに最小になる。したがって、歩行者検知装置1で捉えた物体15のクラスタ画像の大きさは、物体15がカメラ2直下にあるときに最小になる。そのため、物体15のクラスタ画像の大きさは図4に示すような曲線を描いて変化する。
一方、カート14のような、水平面の大きさに比べて高さの小さい物体16の垂直面16vは水平面16hに比べて小さいから、カメラ2から物体16の垂直面16vを見たときの見込み角β2は、物体16の水平面16hを見たときの見込み角β1に比べて小さく、無視できる。つまり、カメラ2から物体16を見たときの見込み角βは、見込み角β1が占める部分が支配的なので、見込み角βは物体16がカメラ2の直下にあるときに最大になる。したがって、歩行者検知装置1で捉えた物体16のクラスタ画像の大きさは、物体16がカメラ2の直下にあるときに最大になる。そのため、物体16のクラスタ画像の大きさは図6に示すような曲線を描いて変化する。
このように、歩行者8のクラスタ画像とカート14のクラスタ画像は容易に判別できるが、歩行者以外の物体の形状は、カート14のような高さを無視できるものには限られない。例えば、水平面17hと垂直面17vの大きさがほぼ等しい物体17を想定すると、水平面17hの見込み角γ1と垂直面17vの見込み角γ2に顕著な違いがないので、物体17がカメラ2の直下を通過するときの見込み角γの変化、つまり物体17のクラスタ画像の大きさは、図4に示した曲線と図6に示した曲線の中間の経路を辿って変化する。つまり、歩行者のクラスタ画像と歩行者以外の物体のクラスタ画像を判別するための基準は、図4に示した曲線と図6に示した曲線の中間の何処かにあると考えられる。
そこで、歩行者と歩行者以外の物体を判別する精度が最大になるように、カメラ2の直下を通過する時のクラスタ画像の大きさの変化率の基準値を実験によって決定し、その基準値よりも図4の曲線に近ければ、当該クラスタ画像は歩行者のクラスタ画像であると判別し、前記基準値よりも図6の曲線に近ければ、当該クラスタ画像は歩行者以外の物体のクラスタ画像であると判別するようにすればよい。
また、歩行者8は歩行中に脚を曲げ伸ばしするので、歩行者8のクラスタ画像の大きさは周期的に変化する。そのため、歩行者8がカメラ2の直下を通過するときのクラスタ画像の大きさの変化を示す曲線は、図8(a)に示すように凸凹になる。そのため、カメラ2の直下を通過する時のクラスタ画像の大きさの変化率の決定が困難になる場合がある。
そこで、過去1秒分のクラスタ画像の大きさについて移動平均を求めて、プロットし直せば、曲線を平滑化することができ、平滑化した曲線に基づいて、判定を行えば、歩行者とそれ以外の物体を精度良く判別することができる。なお、歩行者8の脚の曲げ伸ばしの周期は約1秒程度であり、歩行者検知装置1はクラスタ画像を15〜30回/秒の頻度でサンプリングしているので、有効な平滑化が可能である。
本発明に係る歩行者検知装置の概念的な構成を示す側面図である。 処理装置の概念的な構成を示すブロック図である。 歩行者検知装置による歩行者検出の原理を説明する説明図である。 歩行者のクラスタ画像の大きさの変化を示すグラフである。 歩行者検知装置によるカート検出の原理を説明する説明図である。 カートのクラスタ画像の大きさの変化を示すグラフである。 歩行者検知装置で、歩行者とそれ以外の物体を判別する原理を説明する説明図である。 平滑化処理の前後のクラスタ画像の大きさの変化を示す図である。
符号の説明
1 歩行者検知装置
2 カメラ
3 処理装置
4 通路
5 天井
6 床面
7 円錐
8 歩行者
9 クラスタ画像抽出部
10 クラスタ画像解析部
11 歩行者判定部
12 外部機器
13 視野
14 カート
15 物体
16 物体
17 物体

Claims (9)

  1. 監視領域を上方から見下ろして、監視画像を取得する撮像手段と、
    前記監視画像から、前記監視領域を移動する物体のクラスタ画像を抽出するクラスタ画像抽出手段と
    前記クラスタ画像を解析して、当該物体のクラスタ画像が前記監視領域に出現してから消滅するまでの、前記監視領域における当該物体のクラスタ画像の位置と当該物体のクラスタ画像の大きさの変化の履歴を求めるクラスタ画像解析手段と、
    当該物体のクラスタ画像の位置と大きさの変化の履歴に基づいて、当該物体が歩行者であるか否かを判定する歩行者判定手段を備える
    ことを特徴とする歩行者検知装置。
  2. 前記歩行者判定手段は、前記撮像手段の視野の中央近傍において、前記クラスタ画像が、前記視野の中央に近づくと徐々に小さくなり、前記視野の中央に最接近した時に最小になり、前記視野の中央から遠ざかると徐々に大きくなる場合に、当該クラスタ画像を歩行者の画像であると判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の歩行者検知装置。
  3. 前記歩行者判定手段は、前記クラスタ画像の大きさの最大値の大小に基づいて、歩行者の身長を推定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の歩行者検知装置。
  4. 前記歩行者判定手段は、前記撮像手段の視野の中央近傍において、前記クラスタ画像が、前記撮像手段の視野の中央に近づくと徐々に大きくなり、前記視野の中央に最接近した時に最大になり、前記視野の中央から遠ざかると徐々に小さくなる場合に、当該クラスタ画像を歩行者以外の物体の画像であると判定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の歩行者検知装置。
  5. 前記歩行者判定手段は、前記撮像手段の視野の中央近傍において、前記クラスタ画像の移動方向の長さが、前記視野の中央に近づくと徐々に短くなり、前記視野の中央に最接近した時に最短になり、前記視野の中央から遠ざかると徐々に長くなる場合に、当該クラスタ画像を歩行者の画像であると判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の歩行者検知装置。
  6. 前記歩行者判定手段は、前記クラスタ画像の移動方向の長さの最大値の大小に基づいて、前記歩行者の身長を推定する
    ことを特徴とする請求項5に記載の歩行者検知装置。
  7. 前記歩行者判定手段は、前記撮像手段の視野の中央近傍において、前記クラスタ画像の移動方向の長さが、前記撮像手段の視野の中央に近づくと徐々に長くなり、前記視野の中央に最接近した時に最長になり、前記視野の中央から遠ざかると徐々に短くなる場合に、当該クラスタ画像を歩行者以外の物体の画像であると判定する
    ことを特徴とする請求項5に記載の歩行者検知装置。
  8. 前記歩行者判定手段は、推定した歩行者の身長に基づいて、前記歩行者が大人であるか子供であるかを判別する
    ことを特徴とする請求項3又は請求項6に記載の歩行者検知装置。
  9. 監視領域を上方から見下ろして、監視画像を取得する撮像手段を備えて、前記監視領域を通過する歩行者を検出する歩行者検知装置を構成するコンピュータにインストールされて、当該コンピュータを、
    前記監視画像から、前記監視領域を移動する物体のクラスタ画像を抽出するクラスタ画像抽出手段と
    前記クラスタ画像を解析して、当該物体のクラスタ画像が前記監視領域に出現してから消滅するまでの、前記監視領域における当該物体のクラスタ画像の位置と当該物体のクラスタ画像の大きさの変化の履歴を求めるクラスタ画像解析手段と、
    当該物体のクラスタ画像の位置と大きさの変化の履歴に基づいて、当該物体が歩行者であるか否かを判定する歩行者判定手段
    として機能させる
    ことを特徴とするプログラム。
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