JP2010044003A - 結晶の構造解析方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】X線回折測定において、プロファイル中心部分から離れた部分の成因についても解析可能とする。
【解決手段】バルク結晶等の試料をX線回折測定して構造解析する。このとき、スキャン角度をΔθ、反射指数hkl面と試料表面との角度を面角度をθcとして、X線回折プロファイルの横軸をΔθ/sinθcとしてプロットし、解析対象ピークのピーク拡がり形状が、結晶のモザイク性により生じる局所的なtwist分布に起因して生じるピーク拡がり形状であるか否かを判定する方法において、X線回折プロファイルを広開口角条件と狭開口角条件の2種類の条件で測定し、両開口角条件で不変性を示すピーク拡がり形状部分がtwist分布に起因した普遍的分布に対応することを同定する工程を備えている。
【選択図】図7

Description

本発明は、バルク結晶、または半導体薄膜結晶や多重量子井戸構造の構造解析方法に関する発明であり、特に格子不整合度の大きいヘテロエピタキシャル成長薄膜結晶の不完全性、歪を含むエピタキシャル薄膜および歪超格子構造の構造劣化の有無およびその程度、特徴等を調べる上で有用である。
従来、X線回折測定によりGaN系材料などの構造評価を行う場合には、モザイク結晶性に起因したtilt分布およびtwist分布によるピーク拡がり要因の同定、およびその定性的、定量的評価が重要となっている。
ここで、「tilt分布」と「twist 分布」について、その技術的意味を先に説明をしておく。
モザイク結晶状態では単一の大きな結晶状態ではなく、欠陥、転位等により分離された多数の微小結晶領域の集合体となっている。
この際、各微小結晶領域はすべて(基板の結晶方位と)同一の結晶方位に揃っているわけではなく、周囲の欠陥、転位等の生成の影響を受けることにより、それぞれに少しずつ異なる結晶方位に回転して分布している。
このためこれをX線回折で測定するとこれら結晶方位の分布が回折ピークの拡がりとなって観測され、結晶方位分布の種類、程度等を評価できる。
とくに典型的な場合として、結晶方位のずれを表す回転の回転軸が基板表面方向(接線方法)になっているような結晶方位のずれをtiltとよび、このような結晶方位のずれのずれ角度の分布をtilt分布という。
また、結晶方位のずれを表す回転の回転軸が基板表面に垂直な方向(法線方向)になっているような結晶方位のずれをtwist とよび、このような結晶方位のずれのずれ角度の分布をtwist 分布という。
上述したように構造評価を行なう際には、モザイク結晶性に起因したtilt分布およびtwist 分布によるピーク拡がり要因の同定、およびその定量的評価が重要である。
しかるにこのような要求に対して、従来は逆格子マッピング測定を用いた解析が主として用いられてきた。しかるに逆格子マッピング測定は測定に時間を要する点、微弱なピークに対する測定および解析が困難となる点などの問題から、すべての場合に適用できるとは限らない。この意味でtilt分布およびtwist分布解析に対しての他の解析手法の開発も重要となる。
この要求に答える他の解析手法として反射指数hklに対する依存性を用いたピーク拡がり要因解析がある。この解析手法は逆格子マッピング測定法と異なる原理に基づく解析手法であり、上記の逆格子マッピング測定法の欠点を補うという利点のみならず、逆格子マッピング測定法と併用することによりピーク拡がり要因解析をより多角的に行えるようになることも期待できる。
特に近年研究が盛んなGaN系試料の構造評価においてはtwist分布の評価が重要であり、上記のような新しい解析手法が必要とされている。
このような反射指数hklに対する依存性を用いたピーク拡がり要因解析のGaN系試料を用いた報告例としては従来は主ピークのピーク半値幅(FWHM)を用いた単純な解析のみが報告されており(非特許文献1:V. Srikant, J. S. Speck & D. R. Clarke J. Appl. Phys. 82, 4286-4295(1997))、ピーク形状自体を直接詳細に解析できる普遍的方法論は知られていなかった。
このような背景のもと、本願発明者らはtwist分布に起因したピーク拡がりを、ピーク形状自体の反射指数hkl依存性を用いた解析により同定する方法を開発した。(特願2007−211185,非特許文献2:K. Nakashima and T. Matsuoka, J. Appl, Crystallogr. 41, 191-197(2008))
V. Srikant, J. S. Speck & D. R. Clarke J. Appl. Phys. 82, 4286-4295(1997) K. Nakashima and T. Matsuoka, J. Appl, Crystallogr. 41, 191-197(2008)
本願発明者は、上記の、twst分布に起因したピーク拡がりを、ピーク形状自体の反射指数hkl依存性を用いた解析により同定する方法を、さらに詳細に検討して、解析に用いる反射指数の選択に関する改良を行った(特願2008−039583)ものの、これは測定の際の受光系の影響をさけるための改良であった。しかるにこの測定の際の受光系の影響が存在する部分を直接同定、および分離して影響のない部分を同定する方法、さらには受光系の影響が存在する部分を直接解析する方法等はこれまでまったく考察されていなかった。
本発明は、任意のバルク結晶、または任意の基板上にエピタキシャル成長により作製された任意の材料系からなる単層および多層構造結晶を、X線回折により構造評価する際、反射指数hkl依存性を用いてピーク拡がり形状のピーク拡がり要因を簡便に解析、同定する解析手法における課題を解決する。
すなわち、従来同解析方法においてはGaN材料系などにおいて重要となるtwist分布に起因したピーク拡がり解析に関しての検討、定式化が不十分、という課題を解決するための発明であり、twist分布に起因したピーク拡がり解析に関しての反射指数依存性を用いた簡便かつ普遍的な解析法を提供する。
特に、これまで検討されていなかった測定の際の受光系の影響が存在する部分を直接同定、および分離して影響のない部分を同定する方法、さらには受光系の影響が存在する部分を直接解析する方法等を新たに提供する。
上記課題を解決する本発明の構成は、
任意のバルク結晶、または任意の基板上にエピタキシャル成長により作製された任意の材料系からなる単層および多層構造結晶を、X線回折により構造評価する結晶の構造解析方法であって、
2つ以上の相異なる反射指数hklの条件を選んで、対称反射配置の測定配置の下に、複数の選んだ反射指数hkl近傍においてX線回折測定を行うことにより、横軸がスキャン角度Δθで縦軸がX線強度を表すhklプロファイルを求める工程と、
選んだ反射指数hklで特定される反射指数hkl面と、前記バルク結晶の表面または前記多層構造結晶の表面あるいは前記基板の表面とのなす角度を面角度θCとしたとき、因子sinθCを計算し、各hklプロファイルの横軸Δθを、Δθ/sinθCに規格化しなおす再規格化処理をして再規格化したhklプロファイルに描きなおす工程と、
前記再規格化した各hklプロファイル中の解析対象ピークのピーク拡がり形状を集めてきてピーク頂点をそろえて重ねて表示することにより、再規格化したピーク拡がり形状を比較し、再規格化したピーク拡がり形状の反射指数hklに関する依存性を解析する工程と、
前記反射指数hklに関する依存性解析により、再規格化したピーク拡がり形状が反射指数hklに依存しない不変な形状になっているか否かを判定することにより、解析対象ピークのピーク拡がり形状が、結晶のモザイク性により生じる局所的なtwist分布に起因して生じるピーク拡がり形状であるか否かを判定する工程、からなる一連の解析法工程を有し、
かつ、上記一連の解析法における各hkl反射X線回折プロファイルの測定をX線受光器開口角を広開口角条件と狭開口角条件の2種類の条件で測定し、それぞれの開口角条件ごとに上記一連の解析法工程を適用し、再規格化したプロファイル中のピーク拡がり形状の反射指数hkl依存性を調べることにより、twist分布に起因した依存性を示す部分の有無を判定する工程とともに、各hklプロファイルごとに上記異なる開口角条件を用いた場合の上記ピーク拡がり形状を比較し、受光系開口角条件による差が現れる部分と現れない部分を同定、分離する工程をもち、上記すべての比較工程で不変であることを確認することにより、上記不変性を示すピーク拡がり形状部分がtwist分布に起因した普遍的分布に対応することを同定することを特徴とする。
また本発明の構成は、上記の結晶の構造解析方法において、広開口角条件として受光系スリットを用いないOpen slit condition(受光系開口角2度程度)、狭開口角条件として通常の受光系スリットを挿入する条件(受光系開口角0.1−0.5度程度)を用いることを特徴とする結晶の構造解析方法。
[作用]
本発明においては、上記評価手段を用いることにより、X線回折により構造評価する際、反射指数hkl依存性を用いてピーク拡がり形状のピーク拡がり要因を簡便に解析、同定する解析手法における、特にtwist分布に起因したピーク拡がり解析に関する簡便かつ普遍的な解析法を提供する。
特に、これまで検討されていなかった測定の際の受光系の影響が存在する部分を直接同定、および分離することを可能にする、という作用をもたらす。
本発明により、X線回折により構造評価する際、反射指数hkl依存性を用いてピーク拡がり形状のピーク拡がり要因を簡便に解析、同定する解析手法の中で、特にtwist分布に起因したピーク拡がり解析に関する簡便かつ普遍的な解析法を改善する効果が得られる。
特に、従来の同解析法においてこれまで検討されていなかった項目である、測定の際の受光系の影響が存在する部分を直接同定、および分離することを可能にし、これによりtwist分布に起因したピーク拡がりを受光系の影響がないことを確認する作業を込めて同定することができるようになり、従来と比べてより精度の向上したtwist分布に起因したピーク拡がり解析が可能となるという効果をもたらす。
以下に本発明を実施するための最良の形態を実施例に基づき詳細に説明する。
本発明の具体的実施例として、(0001)サファイア基板上にMOVPE成長法により作製したGaNエピタキシャル薄膜試料を本発明に適用して構造評価した例を以下に述べる。尚、この材料系はtwist分布に起因したX線回折ピーク拡がりが主に観測される典型例となっていることを注記しておく。
本発明の実施例の第1段階として、図1にGaN試料に対して、種々のhkl反射プロファイルを対称反射配置で測定し、各hklプロファイルの横軸(スキャン角度)Δθを、Δθ/sinθCに規格化しなおす再規格化処理をして描きなおした再規格化hklプロファイルを示す。このときθcは後述する面角度を示す。
尚、測定に際しては広開口角条件として、X線検出器の前に通常の受光系スリットを挿入しないOpen slit condition(受光系開口角2度程度)で測定した。
上記のhkl プロファイルは、X線回折装置を用いて、図2に示すような対称反射配置の測定配置にした条件下において、試料にX線を照射してX線回折測定をしたときに発生する回折X線の強度を検出して求めたものである。
このhkl プロファイルは、横軸Δθがスキャン角度を表し、縦軸が回折X線の強度を表すものとして得られる。
なお「スキャン角度Δθ」とは、選択した反射指数hklで特定されるX線入射角度よりも予め決めた僅かに小さい角度から、選択した反射指数hklで特定されるX線入射角度よりも予め決めた僅かに大きい角度にまで、反射指数hkl面に対するX線入射角度を変更(スキャン)していったときの角度を示す。
したがって、このように変更(スキャン)されていく反射指数hkl面に対するX線入射角度が、選択した反射指数hklで特定されるX線入射角度になったときには、スキャン角度Δθは0°となる。
この場合のX線解析手法では、図2に示すように、対称反射配置の測定配置にしており、反射指数 hkl面(図2において斜線で示した面)に対するX線入射角度(図2におけるθin)を変更(スキャン)していっても、反射指数 hkl面に対する照射X線の入射角度θinと、反射指数 hkl面に対する回折X線の出射角度θoutとは常に同じ角度に保ってスキャンしている。
また、図2において、反射指数 hkl面(図2において斜線で示した面)と試料の表面(または基板面)とのなす角度を面角度θcとしている。
図1から、ピーク拡がり形状の中心部分はhklに依存しない不変なピーク拡がり形状をしていることがわかる。この点は図3に示すように、図1の各ピーク拡がり形状をピーク頂点を揃えて、重ねて表示し比較することにより、より正確に確認できる。この結果から、指数hklに依存しない不変なピーク拡がり形状を示す部分はtwist分布を反映したピーク拡がり形状であることが結論できる。
しかるに、一部のhklプロファイルでは中心部分から離れた部分では不自然な形状をした部分がみられる。この1例を図4に示す。図4矢印部分が特異なプロファイル形状をした部分の例であり、この部分は指数に対する不変性を示していない。
この原因は測定上の受光系開口角に起因して現れる特異形状と考えられるが、各hklプロファイル測定では測定の際のBackground noise levelと信号強度の比(S/N比)も変わるなど他の原因の影響も考えられることから、この不変性を示さない原因が何か直接的にcheckしておくことが、上記測定プロファイル形状のhkl不変性を解析する上で望ましい。
そこで本発明の実施例の第2段階として、上記測定プロファイル形状のhkl不変性解析を受光系開口角を変えた条件で行う。すなわち、同じGaN試料に対して、種々のhkl反射プロファイルを対称反射配置で測定し、各hklプロファイルの横軸Δθを、Δθ/sinθCに規格化しなおす再規格化処理をして描きなおした再規格化hklプロファイルを図5(a),(b)に示す。
尚、測定に際しては狭開口角条件として、X線検出器の前に通常の受光系スリット(受光系開口角0.25度程度)を挿入して測定した。
図5(a),(b)から、ピーク中心部分はhklに依存しない不変なピーク拡がり形状をしていることがわかる。この点は図6に示すように、図5(a),(b)の各ピーク拡がり形状をピーク頂点を揃えて、重ねて表示し比較することにより、より正確に確認できる。
この結果から、指数hklに依存しない不変なピーク拡がり形状を示す部分はtwist分布を反映したピーク拡がり形状であることが結論できる。すなわちtwistがない平均的状態のまわりにほぼ対称な形で連続的分布するようなtwist角度分布をもつモザイク結晶構造が存在することが簡便に確認できる。
しかるに図5(a),(b)では一部のhklプロファイルにはピーク中心から大きくはなれた部分にサブピークがみられる。このサブピーク部分はすべてのhklプロファイルで観測されるわけではなく、またたとえ観測されても、他のhklプロファイル測定でのサブピーク形状を比較した場合、必ずしも指数hklに依らない不変な形状として観測されてはいない。
このようなピークは従来の解析方法(特願2007−211185,非特許文献2:K. Nakashima and T. Matsuoka, J. Appl, Crystallogr. 41, 191-197(2008))ではtwist分布を反映したピーク拡がり形状とは判定されない。
いまこのようなサブピークが観測される指数の特徴を調べてみると、指数hklに対応して決まる前記面角度θCが50度以上となるような反射指数hklで観測されていることがわかる。このような指数依存性を持つ要因として測定の際のX線検出器系の開口角の影響が報告されており(特願2008−039583)、本実施例でもこの要因がサブピークの観測に際して影響を与えていると考えられる。
このためたとえ上記サブピークがtwist分布の違いに起因して現れるサブピークであるとしても、従来法では測定の関係上X線検出器系の開口角の影響をあわせて受けるため、従来の解析上はtwist分布のみを反映したピーク拡がり形状とは判定されない。
従来の解析法の結論として、この結論自体は正しく、問題はないのであるが、この結論とは別に、X線検出器系の開口角の影響を上記のように指数依存性から分離、認識できたとしても、この分離、認識は間接的同定に過ぎず、より直接的にX線検出器系の開口角の影響を同定し、かつあわせて指数依存性解析と関連づけてtwist分布に起因したピーク拡がりを同定する、という要求には従来の解析法は答えていない点が改善すべき問題として残っている。
この部分を改善することが本発明の要点である。このため図1の広開口角条件での各hklプロファイルと図5(a),(b)の狭開口角条件での各hklプロファイルとを各hklごとに比較し、受光系開口角条件に依存しないプロファイル形状部分を調べる工程を、上記指数依存性解析とあわせて行う。
本発明の実施例の第3段階としてこの結果の一例を図7(a),(b)に示す。図7(a),(b)から分かるように、受光系開口角条件に依存しないプロファイル形状部分はピークの中心部分のみであり、この部分はhkl依存性を示さない部分と対応する。しかるに前記図1,図3から図6までの解析において指数依存性を示した特異形状部分、サブピーク部分は図7(a),(b)の比較において受光系開口角条件に依存して変化する部分に対応していることが直接的に確認できる。
以上より図7(a),(b)のプロファイル形状の比較で受光系開口角条件に依存せず一致している部分が受光系開口角の影響を受けずに測定できている部分であることが保障され、この部分がtwist分布を反映したピーク拡がり形状であることが従来より精度よく同定、解析できた。
以上により本発明により従来は解析が不十分だった受光系開口角の影響を直接的に同定、分離することにより従来の方法よりもより精度よく指数依存性解析によるtwist分布に起因したピーク拡がり形状の同定、解析が可能となることが分かった。
GaN試料に対して、種々のhkl反射プロファイルを対称反射配置で測定し、この測定に際しては広開口角条件として、X線検出器の前に通常の受光系スリットを挿入しないOpen slit condition(受光系開口角2度程度)で測定し、各hklプロファイルの横軸Δθを、Δθ/sinθCに規格化しなおす再規格化処理をして描きなおした再規格化hklプロファイルを示す特性図である。 X線回折における対称配置の測定配置を示す説明図である。 図1の各ピーク拡がり形状をピーク頂点を揃えて、重ねて表示し比較した典型的例を示す特性図である。 図1の各ピーク拡がり形状をピーク頂点を揃えて、重ねて表示し比較した特殊例(矢印部分に特異なプロファイル形状をした部分が見られる)を示す特性図である。 GaN試料に対して、種々のhkl反射プロファイルを対称反射配置で測定し、この測定に際しては狭開口角条件として、X線検出器の前に通常の受光系スリット(受光系開口角0.25度程度)を挿入して測定し、各hklプロファイルの横軸Δθを、Δθ/sinθCに規格化しなおす再規格化処理をして描きなおした再規格化hklプロファイルを示す特性図である。 図5の各ピーク拡がり形状をピーク頂点を揃えて、重ねて表示し比較して示す特性図。 図1の広開口角条件での各hklプロファイルと図5の狭開口角条件での各hklプロファイルとを各hklごとに比較した結果の一例を示す特性図である。
符号の説明
θin 入射角度
θout 出射角度
θc 面角度
Δθ スキャン角度

Claims (2)

  1. 任意のバルク結晶、または任意の基板上にエピタキシャル成長により作製された任意の材料系からなる単層および多層構造結晶を、X線回折により構造評価する結晶の構造解析方法であって、
    2つ以上の相異なる反射指数hklの条件を選んで、対称反射配置の測定配置の下に、複数の選んだ反射指数hkl近傍においてX線回折測定を行うことにより、横軸がスキャン角度Δθで縦軸がX線強度を表すhklプロファイルを求める工程と、
    選んだ反射指数hklで特定される反射指数hkl面と、前記バルク結晶の表面または前記多層構造結晶の表面あるいは前記基板の表面とのなす角度を面角度θCとしたとき、因子sinθCを計算し、各hklプロファイルの横軸Δθを、Δθ/sinθCに規格化しなおす再規格化処理をして再規格化したhklプロファイルに描きなおす工程と、
    前記再規格化した各hklプロファイル中の解析対象ピークのピーク拡がり形状を集めてきてピーク頂点をそろえて重ねて表示することにより、再規格化したピーク拡がり形状を比較し、再規格化したピーク拡がり形状の反射指数hklに関する依存性を解析する工程と、
    前記反射指数hklに関する依存性解析により、再規格化したピーク拡がり形状が反射指数hklに依存しない不変な形状になっているか否かを判定することにより、解析対象ピークのピーク拡がり形状が、結晶のモザイク性により生じる局所的なtwist分布に起因して生じるピーク拡がり形状であるか否かを判定する工程、からなる一連の解析法工程を有し、
    かつ、上記一連の解析法における各hkl反射X線回折プロファイルの測定をX線受光器開口角を広開口角条件と狭開口角条件の2種類の条件で測定し、それぞれの開口角条件ごとに上記一連の解析法工程を適用し、再規格化したプロファイル中のピーク拡がり形状の反射指数hkl依存性を調べることにより、twist分布に起因した依存性を示す部分の有無を判定する工程とともに、各hklプロファイルごとに上記異なる開口角条件を用いた場合の上記ピーク拡がり形状を比較し、受光系開口角条件による差が現れる部分と現れない部分を同定、分離する工程をもち、上記すべての比較工程で不変であることを確認することにより、上記不変性を示すピーク拡がり形状部分がtwist分布に起因した普遍的分布に対応することを同定することを特徴とする結晶の構造解析方法。
  2. 請求項1の結晶の構造解析方法において、広開口角条件として受光系スリットを用いないOpen slit condition(受光系開口角2度程度)、狭開口角条件として通常の受光系スリットを挿入する条件(受光系開口角0.1−0.5度程度)を用いることを特徴とする結晶の構造解析方法。
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